JP2003268361A - 抵抗低減効果を有する氷・水スラリーの生成方法、その輸送方法及びその輸送システム - Google Patents

抵抗低減効果を有する氷・水スラリーの生成方法、その輸送方法及びその輸送システム

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Abstract

(57)【要約】 【課題】輸送配管系の腐食の問題を生ずることがなく、
かつ氷粒子の分散性を確保し、抵抗低減効果を有する氷
・水スラリーを生成し、輸送動力を低減して輸送配管系
を通じて輸送することを可能とする。 【解決手段】氷・水スラリー生成用助剤としてのソルビ
トールを添加した水に、氷・水スラリー用分散剤である
両性界面活性剤を加えてなる混合熱媒を凝固点以下に冷
却する。それから、その過冷却を解除して氷粒子を分散
させた氷・水スラリーを生成する。これにより分散性能
が良好で、腐食性がなく、抵抗低減効果を有する氷・水
スラリーを得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、輸送配管系を通
じて輸送する場合に、流動抵抗の低減効果(本明細書に
おいては単に抵抗低減効果という)を有する氷・水スラ
リーの生成方法、その輸送方法及びその輸送システムに
関する。ここで、「氷・水スラリー」とは、水と微細な
氷粒子(固体粒子)とのシャーベット状の混合物を意味
する。
【0002】
【従来の技術】居住環境や職場環境の向上のために、空
調システムが利用されているが、このような空調システ
ムは多量のエネルギーを消費するので、省エネルギー技
術の開発の要請が高い。
【0003】大規模な冷房システムにおいては、通常、
6℃程度の冷水輸送システムが多用されている。このシ
ステムにおいて、顕熱輸送量を増加させようとすれば、
より低温の冷水輸送が必要とされる。しかしながら、冷
水製造設備の安定した運転などの制約から、0℃前後の
冷水輸送による空調システムは実現されていないのが現
状である。
【0004】その一方、より高密度の熱輸送を実現する
ために、潜熱輸送システムが多方面で検討されており、
その代表的な技術として、マイクロカプセル輸送、ハイ
グレード輸送、氷・水スラリー輸送などが知られてい
る。そして、それらの技術の中で、氷・水スラリー輸送
システムが実用可能な潜熱輸送技術として注目されてい
る。
【0005】そこで、微細な氷粒子を水中に分散させ、
空調システムにおける氷・水スラリーの使用を可能とす
るために、氷粒子の表面を制御し、分散性を確保して氷
粒子同士の凝集と合一とを阻害する添加剤の開発が進め
られている(例えば特開2001−131538号公
報、特開2000−178546A号公報参照)。しか
しながら、微細な氷粒子を水中に分散された氷・水スラ
リーの状態で輸送すると、氷・水スラリーの粘度が上昇
するため、必要とされる輸送動力が大きくなる。
【0006】すなわち、そのような添加剤の代表的なも
のとして、ポリオキシエチレン・ソルビタンオレイン酸
モノエステル(商品名:Tween80)が知られている。こ
れを水中に添加して氷・水スラリーを生成し、配管内に
乱流状態で流すと、図6に示す平均流速と圧力損失との
関係から明らかなように、抵抗低減効果は示されず、氷
粒子の存在しない水の流動抵抗よりも大きい圧力損失を
示すことがわかる(なお、試験装置については図3参
照)。また、そのような水溶液は、室温状態でも抵抗低
減効果を示さない。従って、液相のみで抵抗低減効果を
示さない添加剤を用いても、氷・水スラリーの輸送にお
いて抵抗低減効果は発現されないといえる。
【0007】そこで、冷水輸送システムにおいて、その
ような流動抵抗を低減する抵抗低減剤として適当な界面
活性剤を添加することにより、液中に界面活性剤が形成
する棒状ミセル(ひも状ミセル、いも虫状ミセルともい
う)の網目構造を生成させ、これによって管内乱流を制
御して輸送動力を低減させる技術が開発されている(Hi
romoto Usui,Takayasu Itoh and Takashi Saeki,"On Pi
pe Diameter Effectsin Surfactant Dragreducing Pipe
Flow",Rheol.Acta,37,122-128(1998)参照)。そして、
この抵抗低減技術を氷・水スラリーの輸送システムに適
用する研究が行われている(Hroshi Suzuki,Hiromoto U
sui,Shingo Sakaguchi,Masanori Matsuo,Hiroo Masaki
and Osamu Ohkuma,"Flow Characteristics of Ice/Wate
r Slurry with Surfactant Additives",Proc.6th World
Congress on Chemical Engineering,September 23-27
Melbourne,Paper No.P2-040(2001)参照)。
【0008】このような状況の下において、前述した抵
抗低減技術を氷・水スラリーの輸送システムに適用し
て、輸送動力を低減させつつ、氷粒子の潜熱を輸送する
ことができれば、高効率の省エネルギー型空調システム
を実現できる。
【0009】そこで、その研究をさらに一歩進めるべ
く、発明者らは、そのような氷粒子が存在しない液相に
おける抵抗低減剤のうち循環使用が可能となものとし
て、陽イオン界面活性剤、非イオン界面活性剤及び両性
界面活性剤が知られていることから、それぞれの界面活
性剤について氷粒子の分散能力を実験に基づき検証し
た。その結果、スラリー生成用助剤として、食塩を添加
した系において、両性界面活性剤(セチルジメチルベタ
イン)を500〜5000rpmの範囲で添加し、さら
に陰イオン界面活性剤(オレイン酸ナトリウム)を50
0〜5000rpmの範囲で添加すると、図5に示すよ
うに、分散性が良好な氷・水スラリーが生成され、配管
内を乱流状態として輸送する場合に、抵抗低減効果が発
現することが確認された。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、スラリ
ー生成用助剤として、食塩を添加した系においては、前
述したように輸送配管系を通じての輸送において、抵抗
低減効果が発現されるが、食塩を使用しているために、
輸送配管系の腐食の問題が生じる。
【0011】このような輸送配管系の腐食の問題を回避
すべく、スラリー生成用助剤として、食塩に代わる物質
についての検討・研究を重ねた結果、スラリー生成用助
剤として、ソルビトール(別名:ソルビット)を用いれ
ば、腐食の問題を回避でき、しかも、抵抗低減効果を付
与する物質(両性界面活性剤)と混合して添加しても、
抵抗低減効果が阻害されないことを見い出し、本発明を
なすに至ったものである。
【0012】すなわち、本発明は、腐食性を示さないス
ラリー生成用助剤としてソルビトール(ソルビトール系
助剤)を用いることができること、そのソルビトールと
両性界面活性剤とを併用することにより、輸送配管系に
ついての腐食の問題を生ずることなく、分散性を確保し
て、抵抗低減効果を有する氷・水スラリーを生成し、流
動させることが可能となるという知見に基づくものであ
る。
【0013】ところで、近年、氷蓄熱技術としてエコア
イスシステムが開発されている。このシステムは、安価
な夜間電力を利用して氷を製造し、これを備蓄しておい
て、昼間にこの氷を溶かした冷水を循環させて冷房を行
うものである。このシステムにおいて、循環により輸送
される熱量は、水の顕熱のみであり、輸送すべき水の量
が多くなり、前述した氷・水スラリー輸送による潜熱輸
送システムとは基本的に異なるものである。また、大量
の氷・水スラリーを輸送するシステムとしては、クラッ
シュドアイス(単純に砕いた、かなり大きい粒子径の氷
粒子を水中に分散させた系)を用いたハーベストアイス
の輸送システムも知られている(Onojima H. and H.Hay
ashi, Proc. Fourth Workshop on Ice Slurries of II
R, pp.78-86 (2001)参照)。このシステムは、氷粒子の
粒子径が大きく、輸送動力の増大を伴うため、ビルの空
調設備などの複雑な輸送配管系には適用が困難である。
【0014】この発明は、輸送配管系の腐食の問題を生
ずることなく、氷粒子の分散性を確保し、抵抗低減効果
を有する氷・水スラリーを生成することができる氷・水
スラリーの生成方法を提供することを目的とする。ま
た、輸送配管系の腐食の問題を生ずることなく、氷・水
スラリーを輸送配管系を通じて輸送する際に輸送動力の
低減を図れる氷・水スラリーの輸送方法及びその輸送シ
ステムを提供することをも目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、輸送
配管系を通じて輸送する氷・水スラリーの生成方法であ
って、氷・水スラリー生成用助剤としてのソルビトール
系助剤と氷・水スラリー用分散剤としての両性界面活性
剤とを水に添加してなる混合熱媒を過冷却した後、その
過冷却を解除して氷粒子を分散させる氷・水スラリーを
生成することを特徴とするものである。すなわち、本発
明の特徴とする点は、氷・水スラリー生成用助剤とし
てのソルビトール系助剤と氷・水スラリー用分散剤とし
ての両性界面活性剤とを、氷・水スラリーに抵抗低減効
果を持たせるための氷・水スラリーの調製用添加剤とし
て用いている点、食塩を添加していない点である。
【0016】この請求項1の発明によれば、ソルビトー
ル系助剤(氷・水スラリー生成用助剤)と両性界面活性
剤(氷・水スラリー用分散剤)とが、輸送配管系の腐食
の問題を生ずることなく、氷・水スラリーに抵抗低減効
果を持たせるための氷・水スラリーの調製用添加剤とし
て添加された氷・水スラリーが生成される。氷・水スラ
リー用分散剤としての両性界面活性剤を熱媒溶液(氷・
水スラリー)中に適当量分散させているので、両性界面
活性剤が氷粒子の表面に吸着して表面を制御し、氷粒子
の分散性を確保して、氷粒子同士の凝集と合一とを阻害
する。また、氷粒子の表面に吸着されていない余剰添加
剤は熱媒溶液中において棒状ミセルを形成し、その棒状
ミセルの絡み合いによるネットワーク構造を生成して、
輸送配管系を輸送する場合に、流動時の乱流を制御し
て、抵抗低減効果を発揮する。
【0017】また、氷・水スラリー生成用助剤として、
多価アルコールであるソルビトール系助剤を添加してい
るので、氷・水スラリー生成用助剤として食塩を用いる
場合のように、輸送配管系について腐食の問題を生ずる
ことなく、抵抗低減効果を確保することができる。
【0018】この場合、前記ソルビトール系助剤は、請
求項2に記載のように、多価アルコールで水酸基の数が
4〜8個の範囲のものであり、500ppm〜5000
0ppm(好ましくは20000ppm〜35000p
pm)の範囲で添加することが望ましい。ソルビトール
系助剤として最も望ましいのは、多価のアルコールで水
酸基の数が6個のものである。
【0019】また、前記両性界面活性剤は、請求項3に
記載のように、アルキル又はアルキレンジメチルベタイ
ンでアルキル基又はアルキレン基の炭素数が12〜22
個の範囲のものであり、500ppm〜5000ppm
(好ましくは1000ppm〜2000ppm)の範囲
で添加することが望ましい。具体的には、下記一般式
(1)で示される。
【0020】
【化1】 式(1)中、R1は炭素数12〜22(好ましくは14
〜20)のアルキル基又はアルケニル基である(なお、
1は植物性及び動物性の天然脂肪酸基である混合アル
キル基、混合アルケニル基であっても構わない)。
【0021】R2,R3は炭素数1〜5のアルキル基又は
(AO)nH基(但し、AOは炭素数2〜4のオキシア
ルキレン基を示し、nは1〜5の実数である)を示す。
【0022】請求項4の発明は、氷・水スラリーを輸送
配管系を通じて輸送する氷・水スラリーの輸送方法であ
って、前記氷・水スラリーとして、請求項1〜3のいず
れかに記載の氷・水スラリーの生成方法によって生成さ
れたものを用いることを特徴とする。
【0023】このようにすれば、氷・水スラリーを輸送
配管系を通じて輸送する際に、輸送配管系について腐食
の問題を生ずることなく、氷粒子の分散性が確保され、
抵抗低減効果により輸送動力が低減される。
【0024】この場合、請求項5に記載のように、前記
氷・水スラリーにおける氷充填率が5〜30重量%の範
囲(好ましくは5〜20重量%の範囲)であり、前記氷
・水スラリーにおける氷粒子は0.01mm〜数mmの
微細な氷粒子であれば、分散性を確保して、抵抗低減効
果を発揮する。
【0025】請求項6の発明は、氷・水スラリーを輸送
配管系を通じて輸送する氷・水スラリーの輸送システム
であって、前記氷・水スラリーとして、請求項1〜3の
いずれかに記載の氷・水スラリーの生成方法によって生
成されたものを用いることを特徴とする。
【0026】このようにすれば、ソルビトール系助剤と
両性界面活性剤とを併用することによって、輸送配管系
の腐食の問題を回避し、分散性を確保して抵抗低減効果
を付与することが可能となる。これにより輸送配管系を
通じて輸送する場合における氷・水スラリーの流動時に
おける輸送動力の低減化と、配管の小径化とを図る上で
有利になる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面に沿って説明する。
【0028】図1は本発明に係る一実施の形態である輸
送システムの概略構成図(輸送配管系統図)である。
【0029】図1に示すように、本システムは、氷・水
スラリーを生成・貯留するスラリー生成・貯留タンク1
と、そのスラリー生成・貯留タンク1に冷熱を付与す
る、つまり、スラリー生成・貯留タンク1内の溶液(氷
・水スラリー生成用助剤としてのソルビトールと、氷・
水スラリー用分散剤である両性界面活性剤とを水に添加
してなる混合熱媒)を過冷却するための冷熱付与手段2
が設けられている。冷熱付与手段としては、例えば、周
知の冷凍機が用いられる。
【0030】前記スラリー生成・貯留タンク1の下部に
は、スラリー輸送ポンプ3の吸引側が接続されている。
このスラリー輸送ポンプ3の吐出側には熱媒溶液(氷・
水スラリー)を輸送するための輸送配管系としての配管
4が接続され、これが冷熱放出手段5に接続されてい
る。冷熱放出手段5としては周知のファンコイルユニッ
ト(熱交換器)が用いられる。また、冷熱放出手段5の出
口側には熱交換後の氷充填率(氷固体質量割合:IP
F)が低下した氷・水スラリーを上記スラリー生成・貯
留タンク1へ再び輸送するための戻り配管6が接続さ
れ、これがスラリー生成・貯留タンク1の上部に接続さ
れている。
【0031】また、前記スラリー生成・貯留タンク1に
は攪拌機7が設けられている。この攪拌機7は、スラリ
ー生成・貯留タンク1内の側壁内面及び底壁内面まで延
びる矩形状の複数の攪拌翼7aを有し、この攪拌翼7a
がタンク外に設けた駆動手段7bから垂下した駆動軸7
cに付設されている。そして、駆動手段7bを作動する
ことにより、攪拌翼7aを周速約370mm/secで回転さ
せてスラリー生成・貯留タンク1内の溶液(あるいは過
冷却された溶液)を撹拌するようになっている。なお、
前記攪拌翼7aの周速は、約370mm/secとしている
が、表面の泡立ちがない限りもっと速くてもよいが、遅
いと氷の掻き取り効果が薄れるので、好ましくない。よ
って、前記攪拌翼7aの周速は、100mm/sec〜600
mm/sec、好ましくは300mm/sec〜450mm/sec程度と
する必要がある。
【0032】冷却面であるスラリー生成・貯留タンク1
の壁面から近傍部分の間の水が過冷却(凝固点ー3℃以
内)になり、これが攪拌翼7aによってかき混ぜられる
と、その刺激で過冷却が解除された氷粒子になる。攪拌
翼7aには、スラリー生成・貯留タンク1の壁面を掻き
取る作用とかき混ぜる作用のほかに、上部に浮上してい
る氷粒子を下方に降下させるような下向きの流れを作
り、分散した安定な氷・水スラリーの生成を促進する働
きがある。
【0033】また、スラリー生成・貯留タンク1の壁面
側が先に結氷しやすいので、壁から析出した氷核をタン
ク壁から剥離させるために撹拌翼7aは、その半径方向
は壁(側壁および底壁)に接触する近傍まで延びている。
なお、前記攪拌翼7aの周縁に柔らかい弾性ゴムを被覆
して壁に接するようにして剥離効果を高めるようにして
もよい。
【0034】よって、図1に示す上記輸送配管系によれ
ば、まず、スラリー生成・貯留タンク1内に適量のソル
ビトール(氷・水スラリー生成用助剤)及び両性界面活
性剤(セチルジメチルアミノ酢酸ベタイン)を添加した
溶液を蓄え、これを、冷熱付与手段2により過冷却し
て、攪拌機7で撹拌しながら微細な氷粒子Sを生成する
ことが可能となる。このように徐々に水の氷点以下に冷
却するが、この際、無攪拌でもよいが、ゆるやかに攪拌
しつつ冷却することが好ましい。
【0035】このように冷却していくと、全体が細かな
0.01mm〜数mmの微細な氷粒子の結晶が生成して
くる。これに対し、両性界面活性剤を添加しない場合
は、結晶粒子が巨大化してくると共に、タンク1及び配
管4の壁面にはりついて氷粒子の結晶が成長するという
不都合が生じるが、両性界面活性剤を添加した溶液は、
このような不都合が生じることがない。
【0036】このようにして、氷充填率が5〜30重量
%、好ましくは5〜20重量%の0.01mm〜数mm
の微細な氷粒子を安定に保持した氷・水スラリーを得る
ことができる。
【0037】次に、このようにして生成された氷・水ス
ラリーは、スラリー生成・貯留タンク1内よりスラリー
輸送ポンプ3によって吸引され、配管4を通じて冷熱放
出手段5に流動輸送されて、ここで冷熱を放出するよう
になっている。この配管4での輸送において、抵抗低減
効果を発現させ、輸送動力を低減させつつ、氷粒子の潜
熱を輸送することができる。
【0038】前記冷熱放出手段5にて冷熱を放出した氷
・水スラリーは、氷の融解により液若しくは氷充填率
(IPF)の低い氷・水スラリーの状態となる。その
後、戻り配管6を通って再びスラリー生成・貯留タンク
1に戻るようになっている。この液は再び冷熱付与手段
2により再度過冷却されて氷・水スラリーとなる。以上
のプロセスを繰り返すことにより、冷熱の輸送を行い、
例えば高層ビルの冷房を行うことができる。
【0039】ところで、前記氷・水スラリーの生成に当
たって、添加されるソルビトールは、多価アルコールで
水酸基の数が4〜8個の範囲(好ましくは6個)のもの
であり、500ppm〜50000ppmの範囲、好ま
しくは20000ppm〜35000ppmの範囲で添
加される。また、両性界面活性剤は、アルキル又はアル
キレンジメチルベタインでアルキル基又はアルキレン基
の炭素数が12〜22個の範囲(好ましくは14〜20
個の範囲)のものであり、500ppm〜5000pp
mの範囲、好ましくは1000ppm〜2000ppm
の範囲で添加される。そして、このソルビトールが、従
来の食塩と同様に、氷・水スラリー生成用助剤として働
く。そして、ソルビトールのほか、両性界面活性剤を添
加する理由は次の通りである。
【0040】すなわち、第一に、微細な氷粒子からなる
氷・水スラリーを分散した安定な状態に保持できるよう
に生成することにある。
【0041】第二に、輸送時の再結晶による肥大化を防
止して配管内の閉塞現象を防止するとともに、配管輸送
時の流動抵抗を低減することにある。図2に氷粒子Sの
肥大化防止の原理を示している。前記適量のソルビトー
ル及び両性界面活性剤を添加した溶液を冷却すると、図
2(a)のようなある程度の大きさの氷粒子Sが生成さ
れる。その際、図2(b)に示すように両性界面活性剤
が吸着されて氷粒子Sの表面に薄い膜m(両性界面活性
剤の層)が形成される。そうすると、両性界面活性剤の
層mが氷粒子S同士の結合を阻害する働きを発揮するの
で、氷粒子Sの肥大化が防止されることになる。
【0042】尚、前記両性界面活性剤は、下記一般式
(1)で示される。
【0043】
【化2】 式(1)中、R1は炭素数12〜22、好ましくは14
〜20のアルキル基又はアルケニル基である。なお、R
1は植物性及び動物性の天然脂肪酸基である混合アルキ
ル基、混合アルケニル基であっても構わない。
【0044】R2,R3は炭素数1〜5のアルキル基又は
(AO)nH基(但し、AOは炭素数2〜4のオキシア
ルキレン基を示し、nは1〜5の実数である)を示し、
好ましくはメチル基、エチル基、ヒドロキシエチル基で
ある。
【0045】このような両性界面活性剤としては、具体
的には、オクチルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ドデシ
ルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ミリスチルジメチルア
ミノ酢酸ベタイン、パルミチルジメチルアミノ酢酸ベタ
イン、ステアリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、オレイ
ルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ヤシアルキルジメチル
アミノ酢酸ベタイン、牛脂アルキルジメチルアミノ酢酸
ベタイン、ミリスチルジヒドロキシエチルアミノ酢酸ベ
タイン、パルミチルジヒドロキシエチルアミノ酢酸ベタ
イン、ステアリルジヒドロキシエチルアミノ酢酸ベタイ
ン、オレイルジヒドロキシエチルアミノ酢酸ベタインな
どが挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を組
合せて用いることができる。
【0046】これらの中でも、特に、ミリスチルジメチ
ルアミノ酢酸ベタイン、パルミチルジメチルアミノ酢酸
ベタイン、ステアリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、オ
レイルジメチルアミノ酢酸ベダインが好ましい。
【0047】上記のように氷・水スラリーを生成すれ
ば、そのような氷・水スラリーを潜熱輸送空調システム
に適用して直接輸送する場合において、抵抗低減効果を
発現させ、輸送動力を低減させつつ、氷の潜熱を輸送す
ることができる。
【0048】従って、流動時の輸送の動力を低減化、配
管の小径化を達成できるうえ、両性界面活性剤を添加す
るのは、極少量であるから、環境への負荷も極く小さく
することができる。
【0049】以下、実施例と比較例とに対して行った、
流動輸送した際の圧力損失の測定試験について説明す
る。なお、本発明は下記実施例に限定されるものではな
い。 (実施例)セチルジメチルアミノ酢酸ベタイン1000
ppmとソルビトール30000ppmとを水(水道
水)に添加して、試料溶液Aとした。 (比較例)ポリオキシエチレン・ソルビタンオレイン酸
モノエステル(商品名:Tween80)2000ppmと食
塩18000ppmとを水(水道水)に添加して、試料
溶液Bとした。 (試験の内容)流動輸送した際の圧力損失の試験は、図
3に示す氷・水スラリー循環流動試験装置のステンレス
製タンクに、水、及び前記試料を入れて凝固点以下に冷
却し、撹拌混合しながら過冷却を解除して氷・水スラリ
ーを生成し、この氷・水スラリーをスラリー輸送ポンプ
で輸送配管系を通じて流動輸送し、配管の一部に設けた
供試部での圧力損失を測定した。 (試験の結果)前記実施例及び比較例について、流動輸
送した際の圧力損失の測定を行い、その結果を表1に示
す。
【0050】
【表1】 試料溶液B(比較例)の場合は流動抵抗が増加するが、
試料溶液A(実施例)の流動抵抗は冷水輸送の場合と変
わらない。しかしながら、潜熱輸送を行うために、冷水
輸送の場合と同じ熱量を運ぶためには、少量の氷・水ス
ラリーを輸送するだけで足り、冷水輸送の場合よりも有
利であるといえる。
【0051】また、氷充填率を変化させた場合の圧力損
失の結果を示す図4より、氷充填率が7〜20重量%の
範囲であれば、圧力損失が低減され、氷・水スラリーの
輸送動力の低減効果を発現していることがわかる。な
お、図4中の添加剤濃度は次ぎに示すとおりである。 Tween80+NaCl(食塩) Tween80 2000ppm NaCl(食塩) 18000ppm Betaine+Sodium oleic acid+NaCl(食塩) セチルジメチルアミノ酢酸ベタイン 2000ppm オレイン酸ナトリウム 2000ppm NaCl(食塩) 12000ppm Betaine+Sorbitol セチルジメチルアミノ酢酸ベタイン 1000ppm ソルビトール 30000ppm 前述した結果に基づき、地上30階、地下2階、延べ床
面積85,000m2、建物高さ130mの建物を想定
し(図5参照)、冷房ピーク負荷90kcal/m2hとして
輸送動力の削減効果を計算すると、冷水の場合に必要な
冷水流量は1,090m2/h、必要な電力は一月あた
り39.2MWhであり、氷・水スラリーの場合、必要
な流量は348m2/h、一月あたりの電力消費は8.
43MWhとなり、78.5%の動力削減が可能と考え
られた。このとき、配管径は100〜400mmで構成
されており、配管の直管部は合計460m、流路内にポ
ンプ6機、バルブ40個、エルボ32個およびチーズ7
5個を含むものとした。また、冷水の場合には、一般的
な条件として、6℃で入り、13℃で戻るものとし、水
・氷スラリーの場合には、入りの温度を0℃、すべての
氷が融解し、6℃の冷水でもどってくるものとした。
【0052】この計算結果は、氷・水スラリー輸送でも
って、従来の冷水輸送と同一の熱量を輸送する場合に
は、従来の冷水輸送に比べて、20%程度(動力低減率
=80%程度)の輸送動力で輸送することを実現できる
ことを示すものである。さらに、ビル空調に比べて、よ
り広域な空調システムを考える場合には一層大きな動力
削減効果が得られるものと考えられる。
【0053】以上の結果から、前記氷・水スラリーにお
ける氷充填率が5〜50重量%(好ましくは5〜20重
量%)の範囲であれば、圧力損失が低減されると推測さ
れる。なお、食塩を添加した場合(氷充填率11重量
%)も、圧力損失が低減されているが、食塩およびオレ
イン酸ナトリウムを用いる場合には、前述したように輸
送配管系の腐食の問題が生ずる。
【0054】前記実施の形態においては、氷・水スラリ
ーを生成するのに、スラリー生成・貯留タンク1内にソ
ルビトール(氷・水スラリー生成用助剤)及びセチルジ
メチルアミノ酢酸ベタイン(両性界面活性剤)を添加し
た溶液を蓄え、冷熱付与手段2により過冷却し、これを
攪拌機7で撹拌しながら過冷却解除して微細な氷粒子S
を含む氷・水スラリーを生成するようにしているが、そ
のほか、(i)前記溶液を過冷却して、これに超音波を照
射して過冷却解除して、微細な氷粒子Sを含む氷・水ス
ラリーを生成するようにしてもよいし、(ii)輸送配管系
を流れる前記溶液を過冷却した後、この下流側において
超音波を照射して過冷却解除して、微細な氷粒子を含む
氷・水スラリーを生成するようにしてもよい。
【0055】
【発明の効果】この発明は、以上に説明したように実施
され、以下に述べるような効果を奏する。
【0056】請求項1〜3の生成方法は、腐食性を示さ
ない氷・水スラリー生成用助剤としてのソルビトール系
助剤を、氷・水スラリー用分散剤としての両性界面活性
剤と併用しているので、氷・水スラリー生成用助剤とし
て食塩を用いる場合とは異なり、輸送配管系に腐食の問
題が生ずることがなく、かつ輸送配管系を通じて輸送す
る場合に、氷粒子の分散性を確保して抵抗低減効果を有
する氷・水スラリーを生成することができる。
【0057】請求項4,5の輸送方法及び請求項6の輸
送システムは、輸送配管系の腐食の問題がなく、かつ抵
抗低減効果を有する氷・水スラリーを用いるので、輸送
配管系を流動させる場合における輸送動力の低減化と、
輸送配管系における配管の小径化とを図る上で有利にな
り、ビルの空調設備、地域冷暖房システム、冷熱輸送シ
ステムなどに利用することも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施の形態である輸送システム
の概略構成図である。
【図2】(a)(b)は両性界面活性剤を添加したとき
の氷粒子の肥大化防止の原理図であり、(a)は微小な
氷粒子の生成状態を示し、(b)は両性界面活性剤の層
を表面に吸着した氷粒子を示す。
【図3】氷・水スラリー循環流動試験装置の全体構成図
である。
【図4】氷・水スラリーの氷充填率を変化させて流動輸
送した際の圧力損失についての試験結果を示す図であ
る。
【図5】計算モデルの説明図である。
【図6】従来の氷・水スラリーを流動輸送した際の圧力
損失についての試験結果を示す図である。
【符号の説明】
1 スラリー生成・貯留タンク 2 冷熱付与手段 3 スラリー輸送ポンプ 4 配管 5 冷熱放出手段 6 戻り配管 7 攪拌機 7a 攪拌翼 m 薄い膜(両性界面活性剤の層) S 氷粒子

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 輸送配管系を通じて輸送する氷・水スラ
    リーの生成方法であって、 氷・水スラリー生成用助剤としてのソルビトール系助剤
    と氷・水スラリー用分散剤としての両性界面活性剤とを
    水に添加してなる混合熱媒を過冷却した後、 その過冷却を解除して氷粒子を分散させる氷・水スラリ
    ーを生成することを特徴とする氷・水スラリーの生成方
    法。
  2. 【請求項2】 前記ソルビトール系助剤は、多価アルコ
    ールで水酸基の数が4〜8個の範囲のものであり、50
    0ppm〜50000ppmの範囲で添加する請求項1
    記載の氷・水スラリーの生成方法。
  3. 【請求項3】 前記両性界面活性剤は、アルキル又はア
    ルキレンジメチルベタインでアルキル基又はアルキレン
    基の炭素数が12〜22個の範囲のものであり、500
    ppm〜5000ppmの範囲で添加する請求項1又は
    2記載の氷・水スラリーの生成方法。
  4. 【請求項4】 氷・水スラリーを輸送配管系を通じて輸
    送する氷・水スラリーの輸送方法であって、 前記氷・水スラリーとして、請求項1〜3のいずれかに
    記載の氷・水スラリーの生成方法によって生成されたも
    のを用いることを特徴とする氷・水スラリーの輸送方
    法。
  5. 【請求項5】 前記氷・水スラリーにおける氷充填率
    は、1〜30重量%の範囲であり、 前記氷・水スラリーにおける氷粒子は、0.01mm〜
    数mmの微細な氷粒子である請求項4に記載の氷・水ス
    ラリーの輸送方法。
  6. 【請求項6】 氷・水スラリーを輸送配管系を通じて輸
    送する氷・水スラリーの輸送システムであって、 前記氷・水スラリーとして、請求項1〜3のいずれかに
    記載の氷・水スラリーの生成方法によって生成されたも
    のを用いることを特徴とする氷・水スラリーの輸送シス
    テム。
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