JPH10160208A - ダイナミック型製氷装置及びこれを用いた蓄冷利用システム - Google Patents

ダイナミック型製氷装置及びこれを用いた蓄冷利用システム

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JPH10160208A
JPH10160208A JP32147096A JP32147096A JPH10160208A JP H10160208 A JPH10160208 A JP H10160208A JP 32147096 A JP32147096 A JP 32147096A JP 32147096 A JP32147096 A JP 32147096A JP H10160208 A JPH10160208 A JP H10160208A
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cooling medium
ice
flow path
cooling
cooled
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JP32147096A
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Inventor
Seiji Inoue
誠司 井上
Hitoshi Iijima
等 飯島
Koji Yamashita
浩司 山下
Masami Imanishi
正美 今西
Fumio Matsuoka
文雄 松岡
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 回転する氷かきとり器を用いることなく連続
的に製氷することができ、かつ、氷水搬送に適したシャ
ーベット状の氷水を得ることができる、安価で簡単な構
造のダイナミック型製氷装置とこの製氷装置を用いた蓄
冷利用システムを得ること。 【解決手段】 製氷容器1内に被冷却媒体を循環可能に
封入すると共にこの被冷却媒体を冷却する冷却媒体を流
通させる冷却管14を設け、被冷却媒体内に小物体であ
る複数の小球15を封入してこの小球15を冷却管14
の表面に衝突させ、冷却管14の表面に付着した氷をか
きとって、シャーベット状の氷水24を生成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ダイナミック型製
氷装置及びこれを用いた蓄冷利用システムに係り、より
詳しくは、生成した瞬間の氷を水流でかき乱された小物
体でかき取るダイナミック型製氷装置、及びこれを用い
て生成した氷水を搬送し、氷の潜熱を直接利用して熱負
荷を冷却する蓄冷利用システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の製氷装置としては、例えば、冷凍
空調便覧新版の第5版4巻の冷凍応用装置編76頁(日
本冷凍協会発行)に開示された製氷装置がある。この製
氷装置は、図7に示すように、蒸発器50で蒸発した冷
却媒体の冷熱が、円筒状の結氷器51の内周面に沿って
自然落下した水を冷却し、この水を結氷器51の内周面
で氷結させる。そして、回転軸52に接続された氷かき
とり器53が、駆動装置54、減速機55、ハイポイド
ギア56によって1〜2回転/minで回転して、結氷
器51に成長した氷をかきとり、1mm〜3mm程度の
薄氷(フレークアイス)を生成する。こうして生成した
氷は下方に落下して蓄えられる。結氷しきれなかった水
は、ポンプ57によって水流路58を経て再び製氷機内
に供給される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のように構成した
製氷装置によれば、氷かきとり器53に回転力を付与す
るための駆動装置54、減速機55、ハイポイドギア5
6等の設備が不可決で、構造が複雑かつ高価になる。ま
た、円筒状の結氷器51の内部に氷かきとり器53を設
置するため、製氷には直接寄与しない空間が必要にな
り、大型で高価になる。さらに、生成した氷の結晶が1
mm〜3mm程度の薄氷のため氷水搬送に用いるには大
きすぎて効率的ではない等の問題があった。
【0004】本発明は上記のような課題を解決するため
になされたもので、回転する氷かきとり器を用いること
なく連続的に製氷することができ、かつ、氷水搬送に適
したシャーベット状の氷水を得ることができる、安価で
簡単な構造のダイナミック型製氷装置及びこの製氷装置
を用いた蓄冷利用システムを得ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、次のように構
成したものである。 (1) 容器内に被冷却媒体を循環可能に封入すると共
に被冷却媒体を冷却する冷却媒体を流通させる冷却媒体
流路を設け、被冷却媒体内に複数の小物体を封入して小
物体を冷却媒体流路の表面に衝突させ、冷却媒体流路の
表面に付着した氷をかきとってシャーベット状の氷水を
生成するようにしたものである。
【0006】(2) 上記(1)のダイナミック型製氷
装置において、容器内に被冷却媒体を循環可能に封入す
ると共に被冷却媒体を冷却する冷却媒体を流通させる冷
却媒体流路を設け、被冷却媒体内に被冷却媒体よりも比
重が大きく外径が冷却媒体流路間隔の最小値よりも小さ
い複数の小物体を封入し、容器の下方から上方に被冷却
媒体を流して小物体に働く上方に向かう被冷却媒体によ
る抗力と下方に向かう小物体に働く重力との拮抗によっ
て、小物体を容器内の冷却媒体流路の周囲で流動攪拌し
て冷却媒体流路の表面に衝突させ、冷却媒体流路の表面
に付着した氷をかきとってシャーベット状の氷水を生成
するようにしたものである。
【0007】(3) 上記(1)のダイナミック型製氷
装置において、容器内に被冷却媒体を循環可能に封入す
ると共に被冷却媒体を冷却する冷却媒体を流通させる冷
却媒体流路を設け、被冷却媒体内に被冷却媒体よりも比
重が小さく外径が冷却媒体流路間隔の最小値よりも小さ
い複数の小物体を封入し、容器の上方から下方に被冷却
媒体を流して小物体に働く下方に向かう被冷却媒体によ
る抗力と上方に向かう小物体に働く浮力との拮抗によっ
て、小物体を容器内の冷却媒体流路の周囲で流動攪拌し
て冷却媒体流路の表面に衝突させ、冷却媒体流路の表面
に付着した氷をかきとってシャーベット状の氷水を生成
するようにしたものである。
【0008】(4) 上記(2),(3)のダイナミッ
ク型製氷装置において、容器内部を上部仕切り部と下部
仕切り部によって上部と下部及び中央部の3つの空間に
仕切り、中央空間部内に上部空間部と下部空間部に連接
して冷却媒体を流通させる冷却媒体流路を設け、冷却媒
体を上部空間部、冷却媒体流路、下部空間部に流通させ
ると共に被冷却媒体を中央空間部に流通させ、冷却媒体
流路を流れる冷却媒体によって被冷却媒体を冷却するよ
うにしたものである。
【0009】(5) 上記(2),(3)のダイナミッ
ク型製氷装置において、冷却媒体流路を上下方向に連続
して屈曲させて容器内に収容してその両端部を容器の側
面に取付け、冷却媒体を冷却媒体流路の一端から冷却媒
体流路内に流入させて他端から流出させ、被冷却媒体を
冷却するようにしたものである。
【0010】(6) 上記(4),(5)のダイナミッ
ク型製氷装置において、被冷却媒体の出入口近傍に小物
体の外径よりも細かいメッシュの網を設けて、小物体が
被冷却媒体と共に容器外に流出するのを防止するように
したものである。 (7) 上記(1),(2)のダイナミック型製氷装置
において、小物体の比重が1.01〜1.50の範囲内
にあるようにしたものである。
【0011】(8) 上記(1),(2)のダイナミッ
ク型製氷装置において、小物体群を、ナイロン、ポリス
チレン、ポリカーボネイト、アクリル、塩化ビニル樹脂
のようなゴム.プラスチック系の材料、金属をプラスチ
ックでコーティングした材料、及び無機材料とプラスチ
ックの合成材料の材料のうちの少なくともの一つの材料
からなる小物体の集合によって構成したものである。
【0012】(9) 上記(1),(2),(3)のダ
イナミック型製氷装置において、小物体群を、球状、立
方体形状、直方体形状及びある程度の大きさの塊を粉砕
したチップ状の形状のうちの少なくとの一つの形状から
なる小物体の集合によって構成したものである。
【0013】(10) 上記(1),(2),(3)の
ダイナミック型製氷装置において、冷却媒体を、フロン
系の冷却媒体によって構成したものである。 (11) 上記(1),(2),(3)のダイナミック
型製氷装置において、冷却媒体を、ブラインの不凍液に
よって構成したものである。
【0014】(12) 上記(1),(2),(3)の
ダイナミック型製氷装置において、被冷却媒体を、真水
によって構成したものである。 (13) 上記(1),(2),(3)のダイナミック
型製氷装置において、被冷却媒体を、水に塩化カルシウ
ムやエチレングリコール、プロピレングリコールを溶解
させたブライン水溶液、又は不凍化蛋白質を溶解させた
水溶液等、凝固点を摂氏0度よりわずかに低下させた水
溶液によって構成したものである。
【0015】(14) 本発明に係るダイナミック型製
氷装置を用いた蓄冷利用システムは、容器内に被冷却媒
体を循環可能に封入すると共に被冷却媒体を冷却する冷
却媒体を流通させる冷却媒体流路を設け、被冷却媒体内
に複数の小物体を封入して小物体を冷却媒体流路の表面
に衝突させ、冷却媒体流路の表面に付着した氷をかきと
ってシャーベット状の氷水を生成して蓄熱槽内に蓄えて
おき、必要に応じて氷水を負荷機器に搬送し、氷の潜熱
を利用して負荷機器を冷却又は冷房するようにしたもの
である。
【0016】(15) また、容器内に被冷却媒体を循
環可能に封入すると共に被冷却媒体を冷却する冷却媒体
を流通させる冷却媒体流路を設け、被冷却媒体内に複数
の小物体を封入して小物体を冷却媒体流路の表面に衝突
させ、冷却媒体流路の表面に付着した氷をかきとってシ
ャーベット状の氷水を生成して蓄熱槽内に蓄えておき、
必要に応じて氷水を負荷部に搬送し、負荷部に直接接触
させて負荷部を冷却又は洗浄するようにしたものであ
る。 (16) 上記(14),(15)のダイナミック型製
氷装置を用いた蓄冷利用システムにおいて、氷水の氷充
填率を調整したのち調整後の氷水を負荷機器又は負荷部
に搬送するようにしたものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
実施の形態1 図1は本発明の実施の形態1の模式図である。1は中空
円筒状の製氷容器で、上面板2、下面板3及び側面板4
によって構成され、その内部は上部仕切り部5と下部仕
切り部6とによって上部空間部7、下部空間部8及び中
央空間部9に仕切られており、中央空間部9内には被冷
却媒体である水が充水されて下方から上方に流れるよう
になっている。10,11は製氷容器1の上部空間部7
と下部空間部8に設けた冷却媒体入口部と冷却媒体出口
部であり、12,13は製氷容器1の中央空間部9の上
下に設けた被冷却媒体出口部と被冷却媒体入口部であ
る。
【0018】14は製氷容器1の中央空間部9内の上下
方向に立設された中空円筒状の複数個の冷却管で、その
上端部と下端部を上部仕切部5と下部仕切部6に設けた
開口穴5a,6aに接続して、上部空間部7と下部空間
部8を連通させている。こうして、冷却管14によって
冷却媒体の流路を構成し、冷却媒体によって中央空間部
9内の被冷却媒体である水を冷却して、冷却管14の表
面に氷を付着させる。
【0019】15は製氷容器1の中央空間部9内に閉じ
こめられた小物体である小球(形状は限定しないが本実
施の形態では小球とする)で、複数個からなる小物体群
を構成している。この、各小球15は被冷却媒体である
水よりもわずかに比重が大きく、その外径は冷却管14
の間隔の最小値よりも小さく形成されている。そして、
水の流れと同一方向の上方に働く抗力とその反対方向の
下方に働く重力との拮抗によってかきみだされ、製氷容
器1内の冷却管14の周囲で小球15が流動攪拌され、
冷却管14の表面に衝突して冷却媒体の表面に付着した
氷をかきとり、シャーベット状の氷水を生成する。
【0020】なお、この小球15は水の比重よりも大き
くなるにつれて、冷却管14の表面に衝突させるために
水を流動させる水ポンプ(後述)の揚程及び流量を大き
くしなければならないので、比重は約1.01〜1.5
0の範囲にするのが好ましく、例えば実施の形態1で
は、比重が約1.2のナイロンを使用している。
【0021】16は冷凍機(コンデンシングユニッ
ト)、17,18は冷媒液配管及び冷媒ガス配管で、冷
媒液配管17の一端は冷凍機16の上部に接続され他端
は上部空間部7の冷却媒体入口部10に接続されてお
り、また、冷媒ガス配管18の一端は下部空間部3の冷
却媒体出口部11に接続され他端は冷凍機16の下部に
接続されている。そして、これらの冷媒液配管17、上
部空間部7,冷却管14、下部空間部8、冷媒ガス配管
18の内部をフロン系の冷却媒体が流れ、液体状の冷却
媒体を直接蒸発させることによって中央空間部9内の被
冷却媒体を冷却し、冷却管14の表面に氷を生成させ
る。
【0022】19は蓄熱槽、20はポンプ、21,22
は上部水配管及び下部水配管で、上部水配管21の一端
は製氷容器1の被冷却媒体出口部12に接続され、他端
は蓄熱槽19の上方に開口しており、また、下部水配管
22の一端は蓄熱槽19の下方に接続され、ポンプ20
を経て他端は製氷容器1の被冷却媒体入口部13に接続
されている。
【0023】23は蓄熱槽19内の蓄冷材である水、2
4は製氷容器1内で生成し蓄熱槽19内に蓄えられたシ
ャーベット状(スラリー状)の氷である。25,26は
製氷容器1の中央空間部9内に上部仕切り板5及び下部
仕切り板6とほぼ平行に取付けられた円盤状の上部網と
下部網で、上部網25は被冷却媒体出口部12の下部近
傍に取付けられ、下部網26は被冷却媒体入口部13の
上部近傍に取付けられている。そして、小球15の外径
よりも細かいメッシュの網によって構成され、小球15
が製氷容器1の中央空間部9内に留まるようにしてあ
る。
【0024】上記のように構成した本実施の形態の作用
を説明する。まず、ポンプ20を駆動すると、この駆動
力によって蓄熱槽19内の水は下部水配管22を経て製
氷容器1の中央空間部9の下方に導入され、中央空間部
9内の水が下方から上方に移動して、上部水配管21を
経て、再び蓄熱槽19内に戻る。
【0025】一方、冷凍機16から低圧低温のフロン系
の冷却媒体(二層)が得られ、この冷却媒体は冷媒液配
管17を経て製氷容器1内の上部空間部7に至り、ここ
から複数の冷却管14内に分配され、冷却管14内を通
って下降する。そして、冷却管14内を下降中に、中央
空間部9内を上に向かって流れる水から熱を奪って冷却
媒体自体が蒸発、ガス化し、冷却管14の外表面に氷を
生成する。その後、ガス化した冷却媒体はさらに冷却管
14内を下降して下部空間部8で再度合流し、冷媒ガス
配管18を経て、冷凍機16に戻る。
【0026】こうして冷却管14の外表面に生成した氷
は、水の流れと同一方向の上方に働く抗力とその反対方
向の下方に働く重力との拮抗によってかき乱された小球
15が冷凍管14の表面に衝突して、瞬時にかきとられ
る。冷却管14の表面からかきとられた氷の粒は、水の
流れに乗って中央空間部9内を上昇し、上部水配管21
に沿って移動して蓄熱槽19内に導かれ、シャーベット
状の氷水24を生成する。
【0027】本実施の形態によれば、製氷容器1の中央
空間部9内に水よりもわずかに比重が大きい小球15を
閉じこめ、下方から上方に向かう水の流れで小球15を
かきみだして冷却管14の表面に生成した氷をかきとる
ようにしたので、従来のように氷をかきとるためのかき
とり羽根及びこれを駆動する駆動装置を必要とせず、構
造が簡単でコンパクトなうえ、安価である。
【0028】さらに、製氷容器1の中央空間部9内の被
冷却媒体出入口部12,13の近傍に、小球15の外径
よりも細かいメッシュの網25,26を設けたので、小
球15が製氷容器1の中央空間部9内に留まり、外部へ
流出することがない。
【0029】実施の形態2 図2は本発明の実施の形態2の模式図である。実施の形
態1では、上部網25及び下部網26を円盤状に形成し
て上部仕切り板5及び下部仕切り板6とほぼ平行になる
ようにして取付けた場合を示したが、本実施の形態で
は、上部網25,下部網26を小型の凹状に形成して、
その凹部側が被冷却媒体出入口部12,13側に向くよ
うにして被冷却媒体出入口部12,13に取り付けたも
のである。本実施の形態によれば、簡易な装置によっ
て、小球15が水とともに製氷容器1外に流出するのを
防止することができ、小球15を中央空間部9内に留め
ることができる。
【0030】実施の形態3 実施の形態1では、冷却管14を上部仕切り部5と下部
仕切り部6の開口穴に接続して上部空間部7から下部空
間部8に冷却媒体が流れるようにしたが、本実施の形態
では、冷却管を上下方向に複数回屈曲させて構成し、そ
の両端部を製氷容器1の出入口部に直接に接続して製氷
容器1内に収容し、冷却媒体が冷却管内を上下動しなが
ら流れるようにしたものである。
【0031】図3、図4は本実施の形態の正面図及びそ
の縦断面図である。27は製氷容器1の空間部で、その
内部に冷却媒体である水が充水されている。12,13
は空間部27内の水を出入させるための被冷却媒体出口
部及び被冷却媒体入口部で、製氷容器1の上端部及び下
端部近傍に設けられている。10,11は冷媒媒体入口
部及び冷却媒体出口部で、被冷却媒体出口部12よりも
下方で製氷容器1の上部付近にほぼ同じ高さになるよう
にして4対並んで設けられている。
【0032】28は逆U字状とU字状が交互に連続する
ようにして上下方向に繰り返して屈曲して形成された中
空の冷却管で、その両端部を製氷容器1の冷却媒体入口
部10と冷却媒体出口部11に接続してある。そして、
冷却媒体が屈曲した冷却管28内を上下に移動しながら
冷却媒体入口部10から冷却媒体出口部11方向に流れ
るようにして、この流動中に空間部27内の被冷却媒体
を冷却し、冷却管28の表面に氷を生成させるようにし
てある。そして、この冷却管28は、本実施の形態で
は、4対ほぼ平行に配設されて、それぞれの両端部が各
冷媒媒体入口部10a〜10d及び冷却媒体出口部(1
1a〜11d)に取付けられている。なお、その他の構
成は、図1で示した実施の形態1と同様なので、説明を
省略する。
【0033】上記の説明では、冷却管28を逆U字状と
U字状が交互に連続するようにして上下方向に繰り返し
て屈曲するように構成した場合を示したが、逆U字状と
U字状に限定するものでなく、例えば、逆V字状とV字
状が交互に繰り返されるような他の形態であってもよ
い。また、冷却管28は4対ほぼ平行に配設した場合を
示したが、3対以下あるいは5対以上をほぼ平行に配設
してもよい。
【0034】本実施の形態では、冷却管28を交互に連
続して上下方向に繰り返し屈曲させ、その両端部を冷却
媒体入口部10と冷却媒体出口部11に接続して、内部
に冷却媒体を流動させて被冷却媒体を冷却し冷却管28
の表面に氷を生成させ、小球15がかきみだされて冷却
管28に衝突して冷却管28の表面に成長した氷をかき
とるようにしたので、氷をかきとるための特別な駆動装
置などを必要とせず、構造が堅固で簡単かつコンパクト
なうえ、安価である。
【0035】実施の形態4 実施の形態1〜3では、冷却管14(又は28…以下同
じ)の内部にフロン系の冷却媒体を流動させこれを蒸発
させ、冷却管14の表面に氷を生成させるようにした
が、本実施の形態では、冷却媒体としてフロン系の冷却
媒体に代えてブラインの不凍液を用いたものである(図
示せず)。冷凍機16から低圧低温のブラインの不凍液
からなる冷却媒体(二層)が得られ、この冷却媒体は冷
媒液配管17を経て製氷容器1内の上部空間部7(又は
空間部27)に至り、ここか複数の冷却管14に分配さ
れて、冷却管14内を通って下降する。そして、冷却管
14内を下降中に、中央空間部9(又は空間部27)内
を上に向かって(又は上下方向に)流れる水から熱を奪
って冷却媒体自体が蒸発、ガス化し、冷却管14の外表
面に氷を生成する。その後、ガス化した冷却媒体はさら
に冷却管14内を下降して下部空間部8で再度合流し、
冷媒ガス配管18を経て、冷凍機16に戻る。
【0036】本実施の形態では、冷却管14内部にブラ
インの不凍液からなる冷却媒体を流動させ、これを蒸発
させて冷却管14の表面に氷を生成させるようにしたの
で、氷をかきとるための特別な駆動装置などを必要とせ
ず、構造が簡単でコンパクトなうえ、安価である。
【0037】実施の形態5 図5は本発明の実施の形態5の模式図である。なお、図
1と同一又は相当部分には同じ符号を付し、説明を省略
する。29は必要に応じて氷と水の混合割合を調整する
氷充填率調整装置、30は蓄熱槽19内の氷水を搬送す
るポンプ、31は例えば空調機の負荷機器である。32
は搬送管で、一端を蓄熱槽19の底部に接続し、氷充填
率調整装置29、ポンプ30、空調機の負荷機器31を
経て、他端を蓄熱槽19の上部に開口してある。
【0038】上記のように構成した本実施の形態の作用
を説明する。なお、製氷容器1における製氷工程は実施
の形態1で示した場合と同様なので、説明を省略する。
小球15が冷却管14の表面に衝突してかきとった氷の
粒は、水の流れに乗って上部水配管21を通って蓄熱槽
19に導かれ、シャーベット状の氷24を生成する。こ
うして蓄熱槽19内に蓄えられたシャーベット状の氷2
4は、必要に応じて、氷充填率調整装置29により氷と
水の混合割合を調整され、その後、ポンプ30によって
負荷機器31に搬送され、氷の潜熱を利用しながら負荷
を冷却又は冷房して、蓄熱槽19に戻る。
【0039】本実施の形態によれば、氷充填率調整装置
29によって氷と水の混合割合を調整して所望の充填率
の氷水で負荷を冷却することができ、例えば、5000
2以上の大規模ビルの氷蓄熱空調などの空調分野に利
用することができる。
【0040】実施の形態6 図6は本発明の実施の形態6の模式図である。なお、図
1と同一又は相当部分には同じ符号を付し、説明を省略
する。29は必要に応じて氷と水の混合割合を調整する
氷充填率調整装置、30は蓄熱槽19内の氷水を搬送す
るポンプ、33は例えば野菜のような負荷である。32
は搬送管で、一端を蓄熱槽19の底部近傍に接続し、氷
充填率調整装置29、ポンプ30を経て、他端を負荷3
3方向に開口してある。
【0041】上記のように構成した本実施の形態の作用
を説明する。小球15が冷却管14の表面に衝突してか
きとった氷の粒は、水の流れに乗って上部水配管21を
通って蓄熱槽19に導かれ、シャーベット状の氷24を
生成する。こうして蓄熱槽19内に蓄えられたシャーベ
ット状の氷24は、必要に応じて、氷充填率調整装置2
9により氷と水の混合割合を調整され、その後、ポンプ
30によって負荷33に搬送され、ここで負荷33に直
接流下して接触させ、負荷33を冷却あるいは洗浄す
る。
【0042】本実施の形態によれば、氷充填率調整装置
29によって氷と水の混合割合を調整して所望の充填率
の氷水で負荷33を冷却することができるので、例え
ば、野菜洗浄、豆腐製造、製麺、牛乳冷却等の低温分野
における食品冷却用途に利用することができる。
【0043】実施の形態7 実施の形態1〜6では小物体を小球15としたが、本実
施の形態では小物体をナイロンからなる立方体形状にし
たものである(図示せず)。攪拌された立方体形状の小
物体によって冷却管14の面上に生成した氷をかき落と
すので、氷のかき落しが簡単で装置がコンパクトなう
え、安価である。
【0044】実施の形態8 実施の形態1〜6では小物体を小球15としたが、本実
施の形態では小物体をナイロンからなる直方体形状にし
たものである(図示せず)。攪拌された直方体形状の小
物体によって冷却管14の面上に生成した氷をかき落と
すので、氷のかき落しが簡単で装置がコンパクトなう
え、安価である。
【0045】実施の形態9 実施の形態1〜6では小物体を小球15としたが、本実
施の形態では小物体をナイロンからなるある程度の大き
さの塊を粉砕したチップ形状にしたものである(図示せ
ず)。攪拌されたチップ形状の小物体によって冷却管1
4の面上に生成した氷をかき落とすので、氷のかき落し
が簡単で装置がコンパクトなうえ、安価である。
【0046】実施の形態10 実施の形態1〜9では、小物体群をそれぞれ小球、立方
体形状、直方体形状又はある程度の大きさの塊を粉砕し
たチップ形状にしたが、本実施の形態では、上記の小
球、立方体形状、直方体形状及びある程度の大きさの塊
を粉砕したチップ形状にした各小物体を任意の割合で混
合して混合状態の小物体群を構成するようにしたもので
ある(図示せず)。攪拌された混合小物体によって冷却
管14の面上に生成した氷をかき落とすので、氷のかき
落しが簡単で装置がコンパクトなうえ、安価である。
【0047】実施の形態11 実施の形態1〜10では製氷容器1の被冷却媒体内に閉
じこめられた小球15等を比重が約1.2のナイロンに
よって形成した場合を示したが、本実施の形態では小物
体を比重が約1.05のポリスチレンのようなゴム.プ
ラスチック系の材料によって形成したものである(図示
せず)。上記のような比重と材料を選択することによっ
て、水の流れと同一方向の上方に働く抗力とその反対方
向の下方に働く重力との拮抗によってかき乱され、冷却
管14上の氷を効率的にかきとるのに好ましい小物体を
得ることができる。
【0048】実施の形態12 実施の形態1〜10では製氷容器1の被冷却媒体内に閉
じこめられた小球15等を比重が約1.2のナイロンに
よって形成したが、本実施の形態では小物体を比重が約
1.2のポリカーボネイトのようなゴム.プラスチック
系の材料によって形成したものである(図示せず)。上
記のような比重と材料を選択することによって、水の流
れと同一方向の上方に働く抗力とその反対方向の下方に
働く重力との拮抗によってかき乱され、冷却管14上の
氷を効率的にかきとるのに好ましい小物体を得ることが
できる。
【0049】実施の形態13 実施の形態1〜10では製氷容器1の被冷却媒体内に閉
じこめられた小球15等を比重が約1.2のナイロンに
よって形成したが、本実施の形態では小物体を比重が約
1.2のアクリルのようなゴム.プラスチック系の材料
によって形成したものである(図示せず)。上記のよう
な比重と材料を選択することによって、水の流れと同一
方向の上方に働く抗力とその反対方向の下方に働く重力
との拮抗によってかき乱され、冷却管14上の氷を効率
的にかきとるのに好ましい小物体を得ることができる。
【0050】実施の形態14 実施の形態1〜10では製氷容器1の被冷却媒体内に閉
じこめられた小球15等を比重が約1.2のナイロンに
よって形成したが、本実施の形態では小物体を比重が約
1.4の塩化ビニル樹脂のようなゴム.プラスチック系
の材料によって形成したものである(図示せず)。上記
のような比重と材料を選択することによって、水の流れ
と同一方向の上方に働く抗力とその反対方向の下方に働
く重力との拮抗によってかき乱され、冷却管14上の氷
を効率的にかきとるのに好ましい小物体を得ることがで
きる。
【0051】実施の形態15 実施の形態1〜10では製氷容器1の被冷却媒体内に閉
じこめられた小球15等を比重が約1.2のナイロンに
よって形成したが、本実施の形態では、比重を調整する
ために、小物体を金属をプラスチックでコーティングし
た材料によって形成したものである(図示せず)。上記
のような材料を選択することによって、水の流れと同一
方向の上方に働く抗力とその反対方向の下方に働く重力
との拮抗によってかき乱され、冷却管14上の氷を効率
的にかきとるのに好ましい小物体を得ることができる。
【0052】実施の形態16 実施の形態1〜10では製氷容器1の被冷却媒体内に閉
じこめられた小球15等を比重が約1.2のナイロンに
よって形成したが、本実施の形態では、比重を調整する
ために、小物体を無機材料とプラスチックの合成材料で
形成したものである(図示せず)。上記のような材料を
選択することによって、水の流れと同一方向の上方に働
く抗力とその反対方向の下方に働く重力との拮抗によっ
てかき乱され、冷却管14上の氷を効率的にかきとるの
に好ましい小物体を得ることができる。
【0053】実施の形態17 実施の形態1〜16では製氷容器1の被冷却媒体内に閉
じこめられた小球15等をナイロン、ポリスチレン、ポ
リカーボネイト、アクリル、塩化ビニル樹脂のようなゴ
ム.プラスチック系の材料、金属をプラスチックでコー
ティングした材料、又は無機材料とプラスチックの合成
材料で形成したが、本実施の形態では、これらの材料か
らなるさまざまの小球15等を任意の数ごとに混合して
小物体群を構成するようにしたものである(図示せ
ず)。上記のような材料を選択することによって、水の
流れと同一方向の上方に働く抗力とその反対方向の下方
に働く重力との拮抗によってかき乱され、冷却管14上
の氷を効率的にかきとるのに好ましい小物体群を得るこ
とができる。
【0054】実施の形態18 実施の形態1〜17では製氷容器1内に被冷却媒体とし
て水を充水したが、この被冷却媒体は特に清浄水(真
水)であってもよい(図示せず)。本実施の形態によれ
ば、シャーベット状の氷水を清浄水から生成できるの
で、特に野菜洗浄、豆腐洗浄等のような低温分野に利用
することができる。
【0055】実施の形態19 実施の形態1〜17では製氷容器1内に被冷却媒体とし
て水を充水したが、この被冷却媒体は、水に塩化カルシ
ウムやエチレングリコール、プロピレングリコール等を
溶解させたブライン水溶液、又は不凍化蛋白質等を溶解
させた水溶液等、水の凝固点を0℃よりわずかに低下さ
せた水溶液であってもよい(図示せず)。本実施の形態
によれば、シャーベット状の氷水をブライン水溶液等か
ら生成でき、それを用いて低温分野や空調分野に利用す
ることができる。
【0056】実施の形態20 実施の形態1〜19では冷却管14内の冷却媒体は被冷
却媒体の流れと逆に上方から下方に流れる場合について
示したが、本実施の形態では冷却媒体を水の流れと同方
向の下方から上方に流れるようにしたものである(図示
せず)。本実施の形態によれば、下方から上方に流れる
被冷却媒体で攪拌された小球15等が、冷却管14内を
下方から上方に流れる冷却媒体で冷却された冷却管14
上の氷をかきとる際にかきとり羽根やその駆動装置が不
要で、構造が簡単でコンパクトなうえ、安価である。
【0057】実施の形態21 実施の形態1〜20では被冷却媒体を下方から上方に流
れるようにしたが、本実施の形態では上方から下方に流
れるようにしたものである。この場合、小物体である小
球15等の比重は水よりも小さくなるようにしてあり、
比重は1未満である(図示せず)。本実施の形態によれ
ば、被冷却媒体の流れと同方向の下方に働く抗力とその
反対方向の上方に働く浮力との拮抗によって小球15等
がかきみだされ、製氷容器1内の冷却管14の周囲で流
動攪拌されて冷却管14の表面に衝突し、冷却管14の
表面に付着した氷をかきとるので、従来のようにかきと
り羽根やその駆動装置が不要で、構造が簡単でコンパク
トなうえ、安価である。
【0058】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
よれば、次のような効果を得ることができる。なお、説
明に当たっては、請求項の番号と同じ番号を付してそれ
ぞれの請求項の効果を記述する。
【0059】(1) 本発明に係るダイナミック型製氷
装置は、容器内に被冷却媒体を循環可能に封入すると共
にこの被冷却媒体を冷却する冷却媒体を流通させる冷却
媒体流路を設け、被冷却媒体内に複数の小物体を封入し
てこの小物体を冷却媒体流路の表面に衝突させ、冷却媒
体流路の表面に付着した氷をかきとってシャーベット状
の氷水を生成するようにしたので、氷をかきとるための
特別な氷かきとり器やその駆動装置などを必要とせず、
構造が簡単、コンパクトで、かつ安価である。
【0060】(2) 上記(1)において、容器内に被
冷却媒体を循環可能に封入すると共にこの被冷却媒体を
冷却する冷却媒体を流通させる冷却媒体流路を設け、被
冷却媒体内に被冷却媒体よりも比重が大きく外径が冷却
媒体流路間隔の最小値よりも小さい複数の小物体を封入
し、容器の下方から上方に被冷却媒体を流して小物体に
働く上方に向かう被冷却媒体による抗力と下方に向かう
小物体に働く重力との拮抗によって、小物体を容器内の
冷却媒体流路の周囲で流動攪拌して冷却媒体流路の表面
に衝突させ、冷却媒体流路の表面に付着した氷をかきと
ってシャーベット状の氷水を生成するようにしたので、
氷をかきとるための特別な氷かきとり器やその駆動装置
などを必要とせず、構造が簡単、コンパクトで、かつ安
価である。
【0061】(3) 上記(1)において、容器内に被
冷却媒体を循環可能に封入すると共にこの被冷却媒体を
冷却する冷却媒体を流通させる冷却媒体流路を設け、被
冷却媒体内に被冷却媒体よりも比重が小さく外径が冷却
媒体流路間隔の最小値よりも小さい複数の小物体を封入
し、容器の上方から下方に被冷却媒体を流して小物体に
働く下方に向かう被冷却媒体による抗力と上方に向かう
小物体に働く浮力との拮抗によって、小物体を容器内の
冷却媒体流路の周囲で流動攪拌して冷却媒体流路の表面
に衝突させ、冷却媒体流路の表面に付着した氷をかきと
ってシャーベット状の氷水を生成するようにしたので、
氷をかきとるための特別な氷かきとり器やその駆動装置
などを必要とせず、構造が簡単、コンパクトで、かつ安
価である。
【0062】(4) 上記(1)又は(3)の容器内部
を上部仕切り部と下部仕切り部によって上部と下部及び
中央部の3つの空間に仕切り、中央空間部内に上部空間
部と下部空間部に連接して冷却媒体を流通させる冷却媒
体流路を設け、冷却媒体を上部空間部、冷却媒体流路、
下部空間部に流通させると共に被冷却媒体を中央空間部
に流通させ、冷却媒体流路を流れる冷却媒体によって被
冷却媒体を冷却するようにしたので、氷をかきとるため
の特別な氷かきとり器やその駆動装置などを必要とせ
ず、構造が簡単、コンパクトで、かつ安価である。
【0063】(5) 上記(1)又は(3)の冷却媒体
流路を上下方向に連続して屈曲させて容器内に収容して
その両端部を容器の側面に取付け、冷却媒体を冷却媒体
流路の一端から冷却媒体流路内に流入させて他端から流
出させ、被冷却媒体を冷却するようにしたので、氷をか
きとるための特別な氷かきとり器やその駆動装置などを
必要とせず、構造が堅固で簡単かつコンパクトなうえ、
安価である。
【0064】(6) 上記(4)又は(5)の被冷却媒
体の出入口近傍に小物体の外径よりも細かいメッシュの
網を設けたので、簡易な装置によって小物体が被冷却媒
体と共に容器外に流出するのを防止でき、小物体を容器
内に留めることができる。
【0065】(7) 上記(1)又は(2)の小物体の
比重が1.01〜1.50の範囲内にあるようにしたの
で、水の流れと同一方向の上方に働く抗力とその反対方
向の下方に働く重力との拮抗によってかき乱されて冷却
管上の氷を効率的にかきとるのに好ましい小物体を選択
することができる。
【0066】(8) 上記(1)又は(2)の小物体群
を、ナイロン、ポリスチレン、ポリカーボネイト、アク
リル、塩化ビニル樹脂のようなゴム.プラスチック系の
材料、金属をプラスチックでコーティングした材料、及
び無機材料とプラスチックの合成材料の材料のうちの少
なくともの一つの材料からなる小物体の集合によって構
成したので、水の流れと同一方向の上方に働く抗力とそ
の反対方向の下方に働く重力との拮抗によってかき乱さ
れて冷却管上の氷を効率的にかきとるのに好ましい小物
体を選択することができる。
【0067】(9) 上記(1),(2)又は(3)の
小物体群を、球状、立方体形状、直方体形状及びある程
度の大きさの塊を粉砕したチップ状の形状のうちの少な
くとの一つの形状からなる小物体の集合によって構成し
たので、氷のかきおとし構造が簡単でコンパクトなう
え、安価である。
【0068】(10) 上記(1),(2)又は(3)
の冷却媒体を、フロン系の冷却媒体によって構成したの
で、上記(1)〜(3)と同様の効果を得ることができ
る。
【0069】(11) 上記(1),(2)又は(3)
の冷却媒体を、ブラインの不凍液によって構成したの
で、上記(1)〜(3)と同様の効果を得ることができ
る。
【0070】(12) 上記(1),(2)又は(3)
の被冷却媒体を、真水によって構成したので、生成した
シャーベット状の氷水を低温分野や空調分野に利用でき
る。
【0071】(13) 上記(1),(2)又は(3)
の被冷却媒体を、水に塩化カルシウムやエチレングリコ
ール、プロピレングリコールを溶解させたブライン水溶
液、又は不凍化蛋白質を溶解させた水溶液等、凝固点を
摂氏0度よりわずかに低下させた水溶液によって構成し
たので、生成したシャーベット状の氷水を空調分野等に
利用できる。
【0072】(14) 本発明に係るダイナミック型製
氷装置を用いた蓄冷利用システムは、容器内に被冷却媒
体を循環可能に封入すると共にこの被冷却媒体を冷却す
る冷却媒体を流通させる冷却媒体流路を設け、被冷却媒
体内に複数の小物体を封入してこの小物体を冷却媒体流
路の表面に衝突させ、冷却媒体流路の表面に付着した氷
をかきとってシャーベット状の氷水を生成して蓄熱槽内
に蓄えておき、必要に応じて氷水を負荷機器に搬送し、
氷の潜熱を利用して負荷機器を冷却又は冷房するように
したので、大規模ビル氷蓄熱空調などの空調分野に利用
することができる。
【0073】(15) また、容器内に被冷却媒体を循
環可能に封入すると共にこの被冷却媒体を冷却する冷却
媒体を流通させる冷却媒体流路を設け、被冷却媒体内に
複数の小物体を封入してこの小物体を冷却媒体流路の表
面に衝突させ、冷却媒体流路の表面に付着した氷をかき
とってシャーベット状の氷水を生成して蓄熱槽内に蓄え
ておき、必要に応じて氷水を負荷部に搬送し、この負荷
部に直接接触させて負荷部を冷却又は洗浄するようにし
たので、野菜洗浄、豆腐洗浄、製麺及び牛乳冷却のよう
な低温分野に利用することができる。
【0074】(16) 上記(14)又は(15)の氷
水の充填率を調整したのち、調整後の氷水を負荷機器又
は負荷部に搬送するようにしたので、それぞれの負荷機
器又は負荷部に適した氷水が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1の模式図である。
【図2】 本発明の実施の形態2の模式図である。
【図3】 本発明の実施の形態3の要部の正面図であ
る。
【図4】 図3の縦断面図である。
【図5】 本発明の実施の形態5の模式図である。
【図6】 本発明の実施の形態6の模式図である。
【図7】 従来の製氷装置の一例を示す縦断面図であ
る。
【符号の説明】
1 製氷容器、5 上部仕切り部、6 下部仕切り部、
7 上部空間部、8下部空間部、9 中央空間部、10
冷却媒体入口部、11 冷却媒体出口部、12 被冷
却媒体出口部、13 被冷却媒体入口部、14,28
冷却管、15小球、19 蓄熱槽、24 シャーベット
状の氷、25 上部網、26 下部網、29 氷充填率
調整装置、31 負荷機器、33 負荷部。
フロントページの続き (72)発明者 今西 正美 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 松岡 文雄 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 容器内に被冷却媒体を循環可能に封入す
    ると共に該被冷却媒体を冷却する冷却媒体を流通させる
    冷却媒体流路を設け、前記被冷却媒体内に複数の小物体
    を封入して該小物体を前記冷却媒体流路の表面に衝突さ
    せ、該冷却媒体流路の表面に付着した氷をかきとってシ
    ャーベット状の氷水を生成することを特徴とするダイナ
    ミック型製氷装置。
  2. 【請求項2】 容器内に被冷却媒体を循環可能に封入す
    ると共に該被冷却媒体を冷却する冷却媒体を流通させる
    冷却媒体流路を設け、前記被冷却媒体内に該被冷却媒体
    よりも比重が大きく外径が前記冷却媒体流路間隔の最小
    値よりも小さい複数の小物体を封入し、前記容器の下方
    から上方に前記被冷却媒体を流して前記小物体に働く上
    方に向かう前記被冷却媒体による抗力と下方に向かう前
    記小物体に働く重力との拮抗によって、前記小物体を前
    記容器内の冷却媒体流路の周囲で流動攪拌して前記冷却
    媒体流路の表面に衝突させ、前記冷却媒体流路の表面に
    付着した氷をかきとってシャーベット状の氷水を生成す
    ることを特徴とする請求項1記載のダイナミック型製氷
    装置。
  3. 【請求項3】 容器内に被冷却媒体を循環可能に封入す
    ると共に該被冷却媒体を冷却する冷却媒体を流通させる
    冷却媒体流路を設け、前記被冷却媒体内に該被冷却媒体
    よりも比重が小さく外径が前記冷却媒体流路間隔の最小
    値よりも小さい複数の小物体を封入し、前記容器の上方
    から下方に前記被冷却媒体を流して前記小物体に働く下
    方に向かう前記被冷却媒体による抗力と上方に向かう前
    記小物体に働く浮力との拮抗によって、前記小物体を前
    記容器内の冷却媒体流路の周囲で流動攪拌して前記冷却
    媒体流路の表面に衝突させ、前記冷却媒体流路の表面に
    付着した氷をかきとってシャーベット状の氷水を生成す
    ることを特徴とする請求項1記載のダイナミック型製氷
    装置。
  4. 【請求項4】 容器内部を上部仕切り部と下部仕切り部
    によって上部と下部及び中央部の3つの空間に仕切り、
    該中央空間部内に上部空間部と下部空間部に連接して冷
    却媒体を流通させる冷却媒体流路を設け、前記冷却媒体
    を前記上部空間部、冷却媒体流路、下部空間部に流通さ
    せると共に被冷却媒体を中央空間部に流通させ、前記冷
    却媒体流路を流れる冷却媒体によって前記被冷却媒体を
    冷却するようにしたことを特徴とする請求項2又は3記
    載のダイナミック型製氷装置。
  5. 【請求項5】 冷却媒体流路を上下方向に連続して屈曲
    させて容器内に収容してその両端部を該容器の側面に取
    付け、冷却媒体を前記冷却媒体流路の一端から該冷却媒
    体流路内に流入させて他端から流出させ、被冷却媒体を
    冷却するようにしたことを特徴とする請求項2又は3記
    載のダイナミック型製氷装置。
  6. 【請求項6】 被冷却媒体の出入口近傍に小物体の外径
    よりも細かいメッシュの網を設けて、前記小物体が前記
    被冷却媒体と共に前記容器外に流出するのを防止するよ
    うにしたことを特徴とする請求項4又は5記載のダイナ
    ミック型製氷装置。
  7. 【請求項7】 小物体の比重が1.01〜1.50の範
    囲内にあるようにしたことを特徴とする請求項1又は2
    記載のダイナミック型製氷装置。
  8. 【請求項8】 小物体群を、ナイロン、ポリスチレン、
    ポリカーボネイト、アクリル、塩化ビニル樹脂のような
    ゴム.プラスチック系の材料、金属をプラスチックでコ
    ーティングした材料、及び無機材料とプラスチックの合
    成材料の材料のうちの少なくともの一つの材料からなる
    小物体の集合によって構成したことを特徴とする請求項
    1又は2記載のダイナミック型製氷装置。
  9. 【請求項9】 小物体群を、球状、立方体形状、直方体
    形状及びある程度の大きさの塊を粉砕したチップ状の形
    状のうちの少なくとの一つの形状からなる小物体の集合
    によって構成したことを特徴とする請求項1,2又は3
    記載のダイナミック型製氷装置。
  10. 【請求項10】 冷却媒体を、フロン系の冷却媒体によ
    って構成したことを特徴とする請求項1,2又は3記載
    のダイナミック型製氷装置。
  11. 【請求項11】 冷却媒体を、ブラインの不凍液によっ
    て構成したことを特徴とする請求項1,2又は3記載の
    ダイナミック型製氷装置。
  12. 【請求項12】 被冷却媒体を、真水によって構成した
    ことを特徴とする請求項1,2又は3記載のダイナミッ
    ク型製氷装置。
  13. 【請求項13】 被冷却媒体を、水に塩化カルシウムや
    エチレングリコール、プロピレングリコールを溶解させ
    たブライン水溶液、又は不凍化蛋白質を溶解させた水溶
    液等、凝固点を摂氏0度よりわずかに低下させた水溶液
    によって構成したことを特徴とする請求項1,2又は3
    記載のダイナミック型製氷装置。
  14. 【請求項14】 容器内に被冷却媒体を循環可能に封入
    すると共に該被冷却媒体を冷却する冷却媒体を流通させ
    る冷却媒体流路を設け、前記被冷却媒体内に複数の小物
    体を封入して該小物体を前記冷却媒体流路の表面に衝突
    させ、該冷却媒体流路の表面に付着した氷をかきとって
    シャーベット状の氷水を生成して蓄熱槽内に蓄えてお
    き、必要に応じて該氷水を負荷機器に搬送し、氷の潜熱
    を利用して該負荷機器を冷却又は冷房することを特徴と
    するダイナミック型製氷装置を用いた蓄冷利用システ
    ム。
  15. 【請求項15】 容器内に被冷却媒体を循環可能に封入
    すると共に該被冷却媒体を冷却する冷却媒体を流通させ
    る冷却媒体流路を設け、前記被冷却媒体内に複数の小物
    体を封入して該小物体を前記冷却媒体流路の表面に衝突
    させ、該冷却媒体流路の表面に付着した氷をかきとって
    シャーベット状の氷水を生成して蓄熱槽内に蓄えてお
    き、必要に応じて該氷水を負荷部に搬送し、該負荷部に
    直接接触させて該負荷部を冷却又は洗浄することを特徴
    とするダイナミック型製氷装置を用いた蓄冷利用システ
    ム。
  16. 【請求項16】 氷水の氷充填率を調整したのち調整後
    の氷水を負荷機器又は負荷部に搬送するようにしたこと
    を特徴とする請求項14又は15に記載のダイナミック
    型製氷装置を用いた蓄冷利用システム。
JP32147096A 1996-12-02 1996-12-02 ダイナミック型製氷装置及びこれを用いた蓄冷利用システム Pending JPH10160208A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104296445A (zh) * 2014-10-17 2015-01-21 中山市蓝水能源科技发展有限公司 一种水蓄冷中接水式出水装置
CN104406248A (zh) * 2014-10-17 2015-03-11 中山市蓝水能源科技发展有限公司 一种水蓄冷中的蓄冷池的出水装置
JP2018031539A (ja) * 2016-08-25 2018-03-01 大陽日酸株式会社 スラリーアイス製造方法

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