JP5043551B2 - ニトロキシラジカル基含有高分子量重合体を用いた非水電解液二次電池 - Google Patents

ニトロキシラジカル基含有高分子量重合体を用いた非水電解液二次電池 Download PDF

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Description

本発明は、特定の構造を有するニトロキシラジカル基含有高分子量重合体を、電極活物質とした非水電解液二次電池に関し、さらに詳しくは、分子内に有機酸のリチウム塩基を有するニトロキシラジカル基含有高分子量重合体を電極活物質とした非水電解液二次電池に関する。本発明の非水電解液二次電池は、携帯用パソコン、ハンディビデオカメラ等の携帯電子機器、電池自動車、ハイブリッド車等の電源として用いることができる。
近年の携帯用パソコン、ハンディビデオカメラ等の携帯電子機器の普及に伴い、高電圧、高エネルギー密度を有する非水電解液二次電池が電源として広く用いられるようになった。また、環境問題の観点から、電池自動車や電力を動力の一部に利用したハイブリッド車の実用化が行われている。
非水電解液二次電池としては、その性能バランスの優位性によりリチウムイオン二次電池が最も普及している。しかしながらリチウムイオン二次電池は、高容量であるという優位性があるものの、出力特性の面で電気自動車、ハイブリット車、電子機器のバックアップ電源等の要求水準を満たしているとは必ずしもいえなかった。
特許3687736号公報には、ニトロキシラジカル化合物等のラジカル化合物を電極活物質として使用する非水電解液二次電池が提案されている。ニトロキシラジカル化合物を使用する非水電解液二次電池は、出力特性の面で優れた特性を有しているものの、その特性を生かすための電池の設計には無理が生じる。
すなわち、ニトロキシラジカル化合物が電池の内部で電極活物質として機能するためには、該化合物中のニトロキシラジカル基と当量のカウンターアニオンが必要であり、そのカウンターアニオンを非水
電解液だけで供給しようとすると、一般的な設計基準ではカウンターアニオンが不足する。このカウンターアニオンの不足を補う方法として、ニトロキシラジカル化合物を電極活物質として使用した電極の厚みを薄くするか、非水電解液中の電解質の濃度を高くする方法が挙げられる。
しかし、電極の厚みを薄くすると電池の容量密度が小さくなり、非水電解液中の電解質の濃度を高くすると負極での副反応による電池の容量劣化が大きくなるという問題点があった。
特許3687736号公報
従って、本発明の目的は、ニトロキシラジカル化合物を電極活物質として使用した非水電解液二次電池において、電極の厚みを薄くすることや、非水電解液中の電解質の濃度を高くすることなく、ニトロキシラジカル化合物が電極活物質として効率よく機能することができる非水電解液二次電池を提供することにある。
本発明者らは、鋭意検討を行なった結果、電解質塩を有機溶媒に溶解した非水電解液において、分子内にカルボン酸リチウム塩基等の有機酸リチウム塩基を有するニトロキシラジカル基含有高分子量重合体を電極活物質として用いることにより、上記目的を達成し得ることを知見した。
即ち本発明は、上記知見に基づきなされたもので、分子内に有機酸のリチウム塩基を有するニトロキシラジカル基含有高分子量重合体を電極活物質とした非水電解液二次電池を提供することにより、上記目的を達成したものである。
本発明の非水電解液二次電池において、電極活物質として用いる特定の構造を有するニトロキシラジカル基含有高分子量重合体には、有機酸のリチウム塩基が含有されている。この有機酸のリチウム塩基が分子内に存在することにより、充電時にはカウンターアニオンが確保されるので、ニトロキシラジカル基は電極活物質として有効に機能することができる。
以下に本発明のニトロキシラジカル基含有高分子量重合体を用いた非水電解液二次電池について詳述する。
本発明の非水電解液二次電池は、分子内に有機酸のリチウム塩基を有するニトロキシラジカル基含有高分子量重合体を、電極活物質、好ましくは正極活物質として用いたものである。
上記ニトロキシラジカル基含有高分子量重合体として、好ましくは、下記一般式(1)及び/又は(2)で表される構成単位により構成されるニトロキシラジカル基含有高分子量重合体を用いる。
Figure 0005043551
Figure 0005043551
(式中において、R1およびR2は、それぞれ独立して、水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を示す。n/(n+m+p)は、0.2から0.99であり、好ましくは0.4〜0.95であり、より好ましくは0.6〜0.9ある。m/(n+m+p)は、0から0.8であり、好ましくは0〜0.4であり、より好ましくは0〜0.3である。p/(n+m+p)は、0.01から0.8であり、好ましくは0.05〜0.6であり、より好ましくは0.1〜0.4である。)
上記一般式(1)及び(2)中、R1及びR2で示される炭素原子数1〜4のアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、第二ブチル、第三ブチルが挙げられる。
上記ニトロキシラジカル基含有高分子量重合体には、本発明の効果を損なわない範囲(好ましくは0.01〜20質量%)で上記一般式(1)及び/又は(2)で表される構成単位以外の構造を含んでもよい。このような構造として、直鎖アルキルイミド、直鎖アルキルアミド、カルボン酸ナトリウム、カルボン酸カリウム、カルボン酸マグネシウムブロミド、カルボン酸マグネシウムクロリド、カルボン酸マグネシウムヨージド、カルボン酸エステル、炭酸エステル、ウレタン、フルオロアルキル、ポリアセチレン、ポリピロール、ポリチオフェン等が挙げられる。
本発明の非水電解液二次電池は、上記ニトロキシラジカル基含有高分子量重合体を電極活物質として用いる以外は、公知の非水電解液二次電池と同様に構成される。
本発明の非水電解液二次電池に用いられる電極材料としては、正極及び負極があり、該正極としては、正極活物質と結着剤と導電材とを有機溶媒または水でスラリー化したものを集電体に塗布し、乾燥してシート状にしたものが使用される。
本発明の非水電解液二次電池では、上記正極活物質として、上記のニトロキシラジカル基含有高分子量重合体を単独で使用してもよく、本発明の効果を損なわない範囲(好ましくは0.01〜90質量%)で、通常のリチウムイオン二次電池で使用される正極活物質を混合して使用してもよい。混合してもよいリチウムイオン二次電池で使用される正極活物質としては、TiS2、TiS3、MoS3、FeS2、Li(1-x)MnO2、Li(1-x)Mn24、Li(1-x)CoO2、Li(1-x)NiO2、LiV23、V25等が挙げられる。なお、これらの正極活物質におけるXは0〜1の数を示す。各々にLi、Mg、Al、またはCo、Ti、Nb、Cr等の遷移金属を添加または置換した材料等であってもよい。これらの−金属複合酸化物を単独で混合するばかりでなく、これらを複数種類混合して用いることもできる。正極活物質の結着剤としては、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン、EPDM、SBR、NBR、フッ素ゴム等が挙げられるが、これらに限定されない。
また、結着剤の使用量としては、正極活物質100質量部に対し、好ましくは0.1〜20質量部、より好ましくは0.2〜10質量部である。
正極の導電材としては、黒鉛の微粒子、アセチレンブラック、ケッチェンブラック等のカーボンブラック、ニードルコークス等の無定形炭素の微粒子等、カーボンナノファイバー等が使用されるが、これらに限定されない。また、導電材の使用量としては、正極活物質100質量部に対し、好ましくは10〜90質量部、より好ましくは20〜60質量部である。
スラリー化する溶媒としては、結着剤を溶解する有機溶媒もしくは水が使用される。該有機溶媒としては、例えば、N−メチルピロリドン(NMP)、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、アクリル酸メチル、ジエチルトリアミン、N,N−ジメチルアミノプロピルアミン、エチレンオキシド、テトラヒドロフラン等が挙げられるが、これに限定されない。有機溶媒又は水の使用量としては、正極活物質100質量部に対し、好ましくは20〜
300質量部、より好ましくは50〜200質量部である。
負極としては、通常、負極活物質と結着剤とを有機溶媒または水でスラリー化したものを集電体に塗布し、乾燥してシート状にしたものが使用されるが、金属箔を使用することも可能である。負極活物質としては、リチウム、リチウム合金、スズ・ケイ素化合物等の無機化合物、チタン酸化物、炭素質材料、導電性ポリマー等が挙げられる。特に、安全性の高いリチウムイオンを吸蔵、放出できる炭素質材料が好ましい。この炭素質材料は、特に限定されないが、黒鉛及び石油系コークス、石炭系コークス、石油系ピッチの炭化物、石炭系ピッチの炭化物、フェノール樹脂・結晶セルロース等樹脂の炭化物等、及びこれらを一部炭化した炭素材、ファーネスブラック、アセチレンブラック、ピッチ系炭素繊維、PAN系炭素繊維等が挙げられる。
負極活物質の結着剤としては、上記の正極活物質の結着剤と同様のものが挙げられる。また、結着剤の使用量としては、負極活物質100質量部に対し、好ましくは0.1〜20質量部、より好ましくは1〜10質量部である。スラリー化する溶媒としては、結着剤を溶解する有機溶媒もしくは水が使用される。該有機溶媒としては、上記の正極に用いる有機溶媒と同様のものが挙げられる。有機溶媒又は水の使用量としては、負極活物質100質量部に対し、好ましくは40〜300質量部、より好ましくは80〜200質量部である。
正極の集電体には、通常、アルミニウム、ステンレス鋼、ニッケルメッキ鋼等が使用され、負極の集電体には、通常、銅、ニッケル、ステンレス鋼、ニッケルメッキ鋼等が使用される。
本発明の非水電解液二次電池において、非水電解液には有機溶媒が用いられる。該有機溶媒としては、非水電解液に通常用いられているものを1種又は2種以上組み合わせて用いることができる。
具体的には、環状カーボネート化合物、環状エステル化合物、スルホン又はスルホキシド化合物、アマイド化合物、鎖状カーボネート化合物、鎖状又は環状エーテル化合物、及び鎖状エステル化合物からなる群から選ばれる1種以上を含有することが好ましい。特に、環状カーボネート化合物及び鎖状カーボネート化合物をそれぞれ1種以上含有することが好ましく、この組み合わせを用いることで、サイクル特性に優れるばかりでなく、電解液の粘度、得られる電池の電気容量・出力等のバランスのとれた非水電解液が提供できる。
上記非水電解液に用いられる有機溶媒を、さらに具体的に以下に列挙する。しかしながら、本発明に用いられる有機溶媒は、以下の例示によって限定されるものではない。
環状カーボネート化合物、環状エステル化合物、スルホン又はスルホキシド化合物及びアマイド化合物は、比誘電率が高いため、電解液の誘電率を上げる役割を果たす。具体的には、環状カーボネート化合物としては、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、1,2−ブチレンカーボネート、イソブチレンカーボネート等が挙げられる。環状エステル化合物としては、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン等が挙げられる。スルホン又はスルホキシド化合物としては、スルホラン、スルホレン、テトラメチルスルホラン、ジフェニルスルホン、ジメチルスルホン、ジメチルスルホキシド、プロパンスルトン、ブチレンスルトン等が挙げられ、これらの中でもスルホラン類が好ましい。アマイド化合物としては、N−メチルピロリドン、ジメチルフォルムアミド、ジメチルアセトアミド等が挙げられる。
鎖状カーボネート化合物、鎖状又は環状エーテル化合物及び鎖状エステル化合物は、非水電解液の粘度を低くすることができる。そのため、電解質イオンの移動性を高くすることができる等、出力密度等の電池特性を優れたものにすることができる。また、低粘度であるため、低温での非水電解液の性能を高くすることができる。具体的には、鎖状カーボネート化合物としては、ジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチル−n−ブチルカーボネート、メチル−t−ブチルカーボネート、ジ−i−プロピルカーボネート、t−ブチル−i−プロピルカーボネート等が挙げられる。鎖状又は環状エーテル化合物としては、ジメトキシエタン(DME)、エトキシメトキシエタン、ジエトキシエタン、テトラヒドロフラン、ジオキソラン、ジオキサン、1,2−ビス(メトキシカルボニルオキシ)エタン、1,2−ビス(エトキシカルボニルオキシ)エタン、1,2−ビス(エトキシカルボニルオキシ)プロパン、エチレングリコールビス(トリフルオロエチル)エーテル、i−プロピレングリコール(トリフルオロエチル)エーテル、エチレングリコールビス(トリフルオロメチル)エーテル、ジエチレングリコールビス(トリフルオロエチル)エーテル等が挙げられ、これらの中でもジオキソラン類が好ましい。鎖状エステル化合物としては、下記一般式(3)で表されるカルボン酸エステル化合物等が挙げられる。
Figure 0005043551
(式中、Rは、炭素原子数1〜4のアルキル基を示し、nは0、1又は2を示す。)
上記一般式(3)中、Rで示される炭素原子数1〜4のアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、第二ブチル、第三ブチルが挙げられる。上記一般式(3)で表されるカルボン酸エステル化合物を具体的に挙げると、蟻酸メチル、蟻酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸第二ブチル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル等が挙げられる。上記一般式(3)で表されるカルボン酸エステル化合物は、凝固点が低く、有機溶剤、特に環状カーボネート化合物及び鎖状カーボネート化合物をそれぞれ少なくとも1種以上含有する有機溶剤にさらに添加すると、低温においても電池特性を向上させることができるため好ましい。上記一般式(3)で表されるカルボン酸エステル化合物の添加量は、有機溶媒中において1〜50体積%好ましい。
上記非水電解液に用いられる有機溶媒としては、アセトニトリル、プロピオニトリル、ニトロメタンやこれらの誘導体を用いることもできる。
上記非水電解液には、難燃性を付与するために、ハロゲン系、リン系、その他の難燃剤を適宜添加することができる。リン系難燃剤としては、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート等のリン酸エステル類が挙げられる。
上記難燃剤の添加量は、本発明に用いられる非水電解液を構成する有機溶媒に対して5〜100質量%が好ましく、10〜50質量%が特に好ましい。5質量%未満では十分な難燃化効果が得られない。
上記非水電解液において用いられる電解質塩としては、従来公知の電解質塩が用いられ、例えば、LiPF6、LiBF4、LiAsF6、LiCF3SO3、LiN(CF3SO22、LiC(CF3SO23、LiSbF6、LiSiF5、LiAlF4、LiSCN、LiClO4、LiCl、LiF、LiBr、LiI、LiAlF4、LiAlCl4、NaClO4、NaBF4、NaI、これらの誘導体等が挙げられ、これらの中でも、LiPF6、LiBF4、LiClO4、LiAsF6、LiCF3SO3、LiN(CF3SO22及びLiC(CF3SO23並びにLiCF3SO3の誘導体、LiN(CF3SO22の誘導体及びLiC(CF3SO23の誘導体からなる群から選ばれる1種以上を用いるのが、電気特性に優れるので好ましい。
上記電解質塩は、本発明に用いられる非水電解液中の濃度が、0.1〜3.0モル/リットル、特に0.5〜2.0モル/リットルとなるように、上記有機溶媒に溶解することが好ましい。該電解質塩の濃度が0.1モル/リットルより小さいと、充分な電流密度を得られないことがあり、3.0モル/リットルより大きいと、非水電解液の安定性を損なう恐れがある。
また、本発明に用いられる非水電解液には、負極での不可逆容量の低減および負極での電解液の分解反応を抑制する目的で、各種添加剤を適宜添加することができる。それらは、主に負極表面に被膜(SEI)を形成するために添加するものであり、ビニレンカーボネート、ビニルエチレンカーボネート、ジアリルカーボネート、アリルエチルカーボネート、アリルメチルカーボネート等の不飽和炭酸エステル類、プロパンスルトン、ブタンスルトン、スルホレン等のイオウ化合物、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、フマル酸ジメチル、フマル酸ジエチル、アセチレンジカルボン酸ジメチル、アセチレンジカルボン酸ジエチル等の不飽和エステル類、テトラビニルシラン、メチルトリビニルシラン、ジメチルジビニルシラン、ジエチルジビニルシラン、トリメチルビニルシラン、テトラアリルシラン、トリアリルメチルシラン、ジアリルジメチルシラン、ジアリルジエチルシラン、アリルトリメチルシラン等の不飽和シラン化合物、ヘキサメチルジシラン、1,2-ジビニルテトラメチルジシラン等のジシラン類等が挙げられる。
本発明の非水電解液二次電池では、正極と負極との間にセパレータを用いるが、該セパレータとしては、通常用いられる高分子の微多孔フィルムを特に限定なく使用できる。該フィルムとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリロニトリル、ポリアクリルアミド、ポリテトラフルオロエチレン、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリイミド、ポリエチレンオキシドやポリプロピレンオキシド等のポリエーテル類、カルボキシメチルセルロースやヒドロキシプロピルセルロース等の種々のセルロース類、ポリ(メタ)アクリル酸及びその種々のエステル類等を主体とする高分子化合物やその誘導体、これらの共重合体や混合物からなるフィルム等が挙げられる。これらのフィルムは、単独で用いてもよいし、これらのフィルムを重ね合わせて複層フィルムとして用いてもよい。さらに、これらのフィルムには、種々の添加剤を用いてもよく、その種類や含有量は特に制限されない。これらのフィルムの中でも、本発明の非水電解液二次電池には、ポリエチレンやポリプロピレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリスルホンからなるフィルムが好ましく用いられる。
これらのフィルムは、電解液がしみ込んでイオンが透過し易いように、微多孔化がなされている。この微多孔化の方法としては、高分子化合物と溶剤の溶液をミクロ相分離させながら製膜し、溶剤を抽出除去して多孔化する「相分離法」と、溶融した高分子化合物を高ドラフトで押し出し製膜した後に熱処理し、結晶を一方向に配列させ、さらに延伸によって結晶間に間隙を形成して多孔化をはかる「延伸法」等が挙げられ、用いられるフィルムによって適宜選択される。
本発明の非水電解液二次電池において、電極材料、非水電解液及びセパレータには、より安全性を向上する目的で、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、チオエーテル系酸化防止剤、ヒンダードアミン化合物等を添加してもよい。
上記フェノール系酸化防止剤としては、例えば、1,6−ヘキサメチレンビス〔(3−第三ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸アミド〕、4,4'−チオビス(6−第三ブチル−m−クレゾール)、4,4'−ブチリデンビス(6−第三ブチル−m−クレゾール)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−第三ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリス(2,6−ジメチル−3−ヒドロキシ−4−第三ブチルベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,4,6−トリメチルベンゼン、テトラキス〔3−(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸メチル〕メタン、チオジエチレングリコールビス〔(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、1,6−ヘキサメチレンビス〔(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、ビス〔3,3−ビス(4−ヒドロキシ−3−第三ブチルフェニル)ブチリックアシッド〕グリコールエステル、ビス〔2−第三ブチル−4−メチル−6−(2−ヒドロキシ−3−第三ブチル−5−メチルベンジル)フェニル〕テレフタレート、1,3,5−トリス〔(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシエチル〕イソシアヌレート、3,9−ビス〔1,1−ジメチル−2−{(3−第三ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}エチル〕−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5,5〕ウンデカン、トリエチレングリコールビス〔(3−第三ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート〕等が挙げられ、電極材料に添加する場合は、電極材料100質量部に対して、0.01〜10質量部、特に0.05〜5質量部が用いるのが好ましい。
上記リン系酸化防止剤としては、例えば、トリスノニルフェニルホスファイト、トリス〔2−第三ブチル−4−(3−第三ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニルチオ)−5−メチルフェニル〕ホスファイト、トリデシルホスファイト、オクチルジフェニルホスファイト、ジ(デシル)モノフェニルホスファイト、ジ(トリデシル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ジ(ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジ第三ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ第三ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4,6−トリ第三ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、テトラ(トリデシル)イソプロピリデンジフェノールジホスファイト、テトラ(トリデシル)−4,4'−n−ブチリデンビス(2−第三ブチル−5−メチルフェノール)ジホスファイト、ヘキサ(トリデシル)−1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−第三ブチルフェニル)ブタントリホスファイト、テトラキス(2,4−ジ第三ブチルフェニル)ビフェニレンジホスホナイト、9,10−ジハイドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナンスレン−10−オキサイド、2,2'−メチレンビス(4,6−第三ブチルフェニル)−2−エチルヘキシルホスファイト、2,2'−メチレンビス(4,6−第三ブチルフェニル)−オクタデシルホスファイト、2,2'−エチリデンビス(4,6−ジ第三ブチルフェニル)フルオロホスファイト、トリス(2−〔(2,4,8,10−テトラキス第三ブチルジベンゾ〔d,f〕〔1,3,2〕ジオキサホスフェピン−6−イル)オキシ〕エチル)アミン、2−エチル−2−ブチルプロピレングリコールと2,4,6−トリ第三ブチルフェノールのホスファイト等が挙げられる。
上記チオエーテル系酸化防止剤としては、例えば、チオジプロピオン酸ジラウリル、チオジプロピオン酸ジミリスチル、チオジプロピオン酸ジステアリル等のジアルキルチオジプロピオネート類及びペンタエリスリトールテトラ(β−アルキルメルカプトプロピオン酸エステル類が挙げられる。
上記ヒンダードアミン化合物としては、例えば、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルステアレート、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルステアレート、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルベンゾエート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)・ジ(トリデシル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)・ジ(トリデシル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ビス(1,2,2,4,4−ペンタメチル−4−ピペリジル)−2−ブチル−2−(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マロネート、1−(2−ヒドロキシエチル)−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジノ−ル/コハク酸ジエチル重縮合物、1,6−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルアミノ)ヘキサン/2,4−ジクロロ−6−モルホリノ−s−トリアジン重縮合物、1,6−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルアミノ)ヘキサン/2,4−ジクロロ−6−第三オクチルアミノ−s−トリアジン重縮合物、1,5,8,12−テトラキス〔2,4−ビス(N−ブチル−N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)アミノ)−s−トリアジン−6−イル〕−1,5,8,12−テトラアザドデカン、1,5,8,12−テトラキス〔2,4−ビス(N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ)−s−トリアジン−6−イル〕−1,5,8−12−テトラアザドデカン、1,6,11−トリス〔2,4−ビス(N−ブチル−N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)アミノ)−s−トリアジン−6−イル〕アミノウンデカン、1,6,11−トリス〔2,4−ビス(N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ)−s−トリアジン−6−イル〕アミノウンデカン等のヒンダードアミン化合物が挙げられる。
上記構成からなる本発明の非水電解液二次電池は、その形状には特に制限を受けず、コイン型、円筒型、角型等、種々の形状とすることができる。図1は、本発明の非水電解液二次電池のコイン型電池の一例を、図2及び図3は円筒型電池の一例をそれぞれ示したものである。
図1に示すコイン型の非水電解液二次電池10において、1は、分子内に有機酸のリチウム塩基を有するニトロキシラジカル基含有高分子量重合体を正極活物質として用いた正極、1aは正極集電体、2は正極から放出されたリチウムイオンを吸蔵、放出できる炭素質材料よりなる負極、2aは負極集電体、3は非水電解液、4はステンレス製の正極ケース、5はステンレス製の負極ケース、6はポリプロピレン製のガスケット、7はポリエチレン製のセパレータである。
また、図2及び図3に示す円筒型の非水電解液二次電池10'において、11は負極、12は負極集合体、13は分子内に有機酸のリチウム塩基を有するニトロキシラジカル基含有高分子量重合体を正極活物質として用いた正極、14は正極集合体、15は非水電解液、16はセパレータ、17は正極端子、18は負極端子、19は負極板、20は負極リード、21は正極板、22は正極リード、23はケース、24は絶縁板、25はガスケット、26は安全弁、27はPTC素子である。
以下に、実施例及び比較例により本発明を詳細に説明する。ただし、以下の実施例等により本発明はなんら制限されるものではない。
〔実施例1〜4及び比較例1〕
実施例及び比較例において、非水電解液二次電池(リチウム二次電池)は、以下の作製手順に従って作製された。
<作製手順>
(正極の作製)
正極活物質として下記製造例で得られたニトロキシラジカル基含有高分子量重合体(試料化合物A)を60質量部と、導電材としてケッチェンブラックを30質量部と、結着剤としてPVDFを10質量部とを、NMP100質量部に分散させ、スラリーとした。このスラリーをアルミニウム製の正極集電体片面に乾燥後の電極材の厚みが100ミクロンになるように塗布し、乾燥後、円盤状に成型して、正極板とした。
(負極の作製)
負極活物質としては、0.15mm厚のリチウム金属箔を円盤状に成型して、負極板とした。
(非水電解液の調製)
エチレンカーボネート30体積%及びジエチルカーボネート70体積%からなる混合溶媒に、電解質塩としてLiPF6を1モル/リットルの濃度で溶解して非水電解液とした。
(電池の組み立て)
上記の正極及び負極を、厚さ25μmのポリエチレン製の微多孔フィルムをはさんだ状態で重ね合わせて、コインセルにセットして、所定量の非水電解液を滴下した後にカシメ機で密閉することによってコイン型二次電池を製作した。
(ニトロキシラジカル基含有高分子量重合体の製造)
〔製造例1〕化合物No.1の合成
攪拌装置、温度計、窒素導入管及びジムロート冷却管を付けた四つ口1000mlフラスコに、無水マレイン酸−イソブチレン共重合物((株)クラレ製;イソバン10;重量平均分子量165,000)46.3g(カルボン酸無水物として0.3モル)、及びN,N−ジメチルアセトアミドを463g仕込み攪拌、溶解した。次に、この溶液に110〜120℃で2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルアミン35.2g(0.23モル)をゆっくり滴下した。滴下終了後、徐々に温度を上げ150〜155℃にて10時間反応させ、イミド化を完了した。反応後、反応系をメタノール300mlで希釈し、アセトン4200mlへ滴下して再沈精製を行った。析出物を濾過、洗浄した後、減圧乾燥して薄黄色固体71.2g(収率92%、重量平均分子量310,000)を得た。得られた薄黄色固体は、IRによる分析により、目的とする中間体であるイミド体であることを確認した。IR分析結果を以下に示す。
<IR分析結果>
3410cm-1(N−H)、1777cm-1(酸無水物)、1697cm-1(イミド)、1625cm-1(N−H)
得られた薄黄色固体51.6g、水150ml及びエタノール350mlを仕込み加温溶解させた。この溶液に40℃で水酸化リチウム一水和物4.2g(0.1モル)を添加しリチウム塩とした。さらに加温し、55〜60℃で30%過酸化水素水68.0g(0.6モル)を徐々に滴下した。70〜75℃にて10時間反応させ、過酸化水素が完全に消費されたのを確認し、酸化反応を終了した。反応液をエバポレータにて濃縮して濃縮物とし、濃縮物中の析出物をよくアセトンで洗浄し濾過した。その後よく乾燥して橙色固体40 .7g(収率74%)を得た。得られた橙色固体は、IR分析により目的物(化合物No.1)であることを確認した。IR分析結果を以下に示す。また、ESR測定により、得られた化合物No.1の各単位構造に含まれるN−O・化率は60%と算出された。
< I R 分析結果>
1698 c m - 1 ( イミド)
Figure 0005043551
〔製造例2〕化合物No.2の合成
無水マレイン酸−イソブチレン共重合物((株)クラレ製;イソバン10;重量平均分子量165,000)の使用量を46.3g(カルボン酸無水物として0.3モル)とし、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルアミンの使用量を40.0g(0.26モル)とし、水酸化リチウム一水和物の使用量を2.5g(0.06モル)とし、30%過酸化水素水の使用量を68.0g(0.6モル)とした以外は、製造例1と同様にして、上記〔化4〕におけるn:m:pが70:15:15である化合物No.2を55.8g得た(収率65%)。
〔製造例3〕化合物No.3の合成
攪拌装置、温度計、窒素導入管及びジムロート冷却管を付けた四つ口3000mlフラスコに、無水マレイン酸−イソブチレン共重合物((株)クラレ製; イソバン06;重量平均分子量85,000)を77.1g(カルボン酸無水物として0.50モル)、メタノール150ml及び水600mlを仕込み攪拌した後、室温で2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルアミン58.6g(0.38モル)を滴下した。滴下後80〜85℃ まで加熱し1時間反応させた。60℃以下まで冷却した後、水酸化リチウム一水和物26.2g(0.62モル)を仕込み1時間攪拌した。そこに30%過酸化水素水480.0g(4.5モル)を55〜60℃の温度に保ちながら約3時間で滴下した後、5時間攪拌した。反応後、反応系を3000mlのアセトン溶媒中に滴下し、沈殿した固体をろ別した。その後、アセトンで洗浄し乾燥して橙色固体を得た( 収量111 .1g、収率76%)。得られた固体は、IR分析により目的物(下記化合物No.3)であることを確認した。IR分析結果を以下に示す。また、ESR測定により、得られた化合物No.3の各単位構造に含まれるN−O・化率は60%と算出された。
< I R 分析結果>
3465cm-1(N−H)、1637cm-1、1559cm-1(アミド+カルボキシレート)
Figure 0005043551
〔製造例4〕化合物No.4の合成
無水マレイン酸−イソブチレン共重合物((株)クラレ製; イソバン06;重量平均分子量85,000)の使用量を77.1g(カルボン酸無水物として0.5モル)とし、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルアミンの使用量を70.0g(0.45モル)とし、水酸化リチウム一水和物の使用量を10.5g(0.25モル)とし、30%過酸化水素水の使用量を480g(4.5モル)とした以外は、製造例3と同様にして、上記〔化5〕におけるn:m:pが75:15:10である化合物No.4を129g得た(収率82%)。
<電池評価試験方法>
コイン型二次電池を、雰囲気温度25℃の恒温槽内に入れ、1C相当の電流値(1Cは電池容量を1時間で放電する電流値)で4.1Vまで定電流充電し、1C相当の電流値で3.0Vまで定電流放電を行うサイクルを100回繰り返して行った。
使用している正極活物質(ニトロキシラジカル基含有高分子量重合体)当たりの理論容量を計算して、その数値と測定した放電容量から下式に従い、容量発現率(%)を算出した。
容量発現率(%)=[放電容量/理論容量]×100
Figure 0005043551
表1の結果から明らかなように、上記一般式(1)および(2)で表されるニトロキシラジカル基含有高分子量重合体を電極活物質に用いた本発明の非水電解液二次電池は、容量発現率に優れていることが確認できた。これに対し、本発明とは異なる従来のニトロキシラジカル基含有高分子量重合体を電極活物質に用いた非水電解液二次電池では、容量発現率が本発明の非水電解液二次電池に比べると劣っていた。また本実施例3に用いた電極に対して、LiPF6を含まない溶媒を電解液の代わりに用いた場合においても容量発現することから、分子内に存在するカルボン酸リチウム塩基がカウンターアニオンとしてニトロキシラジカル基に有効に機能することが確認できた。
本発明の非水電解液二次電池は、特定の構造を有するニトロキシラジカル基含有高分子量重合体を電極活物質に用いることで、容量発現率に優れた非水電解液二次電池を提供できる。
図1は、本発明の非水電解液二次電池のコイン型電池の構造の一例を概略的に示す縦断面図である。 図2は、本発明の非水電解液二次電池の円筒型電池の基本構成を示す概略図である。 図3は、本発明の非水電解液二次電池の円筒型電池の内部構造を断面として示す斜視図である。
符号の説明
1 正極
1a 正極集電体
2 負極
2a 負極集電体
3 電解液
4 正極ケース
5 負極ケース
6 ガスケット
7 セパレータ
10 コイン型の非水電解液二次電池
10' 円筒型の非水電解液二次電池
11 負極
12 負極集合体
13 正極
14 正極集合体
15 電解液
16 セパレータ
17 正極端子
18 負極端子
19 負極板
20 負極リード
21 正極
22 正極リード
23 ケース
24 絶縁板
25 ガスケット
26 安全弁
27 PTC素子

Claims (2)

  1. 分子内に有機酸のリチウム塩基を有するニトロキシラジカル基含有高分子量重合体を電極活物質とした非水電解液二次電池。
  2. 上記ニトロキシラジカル基含有高分子量重合体が、下記一般式(1)及び/又は(2)で表される構成単位により構成される、請求項1記載の非水電解液二次電池。
    Figure 0005043551
    Figure 0005043551
    (式中において、R1およびR2は、それぞれ独立して、水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を示す。n/(n+m+p)は、0.2から0.99であり、m/(n+m+p)は、0から0.8であり、p/(n+m+p)は、0.01から0.8である。)
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