JP5041601B2 - 熱収縮性多層フィルムおよびその製造方法 - Google Patents

熱収縮性多層フィルムおよびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、熱収縮性多層フィルムおよびその製造方法に関する。
従来、収縮包装(シュリンク包装と同義語)は被包装物の形状、大きさに依らず、同時に複数個の製品を迅速かつタイトに包装することができ、得られた包装物は外観が美しく、また内容物を衛生的に保ち、視覚による品質管理が容易なことから食品、雑貨などの包装に使用されている。被包装物を包装フィルムで覆う方式には、ピロー収縮包装やオーバーラップ包装などの方式が挙げられる。
収縮包装は、通常、フィルムに少し余裕をもたせて、ヒートシール、溶断シールなどにより内容物を一次包装したのち、シュリンクトンネルの熱風などによりフィルムを熱収縮させる方法が一般的であり、タイトで美しい仕上がりが得られる。
このような収縮包装の内、特にピロートレー収縮包装において、フィルムに要求される特性としては、1)熱収縮性、2)包装機械適正、3)光学特性、4)包装後の変形回復性が良好であることが要求される。
1)熱収縮性については、予めフィルムを用いて規定の余裕率に一次包装された包装体が、熱風収縮トンネルを通過後に、角残りなどがなくタイトに仕上がるために、高収縮率を有していることが必要とされる。また、内容物に過度の熱をかけずに包装するため、短時間で収縮を行うために、低温収縮性を有していること、また、収縮時にフィルムに設けられた空気抜きの小孔から、迅速に空気を排出するために高い収縮応力を有していることが必要とされる。さらに、内容物との接触面においてシワなどが生じずに美麗な仕上りが得られるためには高い収縮率を有することが必要とされる。
2)包装機械適性については、包装機械での金属ロールとフィルム間での滑り性が良好であること、フィルム幅方向への伸張特性が良好であること、シールを行った後で、樹脂の抜け落ち(メルトホール)がないことなどが必要とされる。
3)光学特性については、特に収縮後のフィルムが透明であり、かつ冷凍、冷蔵条件のもと包装体が保管された場合に、フィルム表面への水滴の付着が抑制され、内容物の視認性が良好であることが必要とされる。
4)包装後の変形回復性については、嵩高い被包装体を収縮包装した場合に、包装体の輸送工程において、包装体同士の段積みによる加重によって起きる被包装体の変形や、輸送時の振動、衝撃などによりトレー内での被包装体の移動が生じることがあり、フィルムに緩みや弛みが生じたままとなると、包装体にシワが発生することとなる。そのため、フィルムには、内容物の変形や、移動などによって一旦生じた緩みや弛みを迅速に復元する包装後の変形回復性が必要とされる。
実用上、被包装物の形状や、流通過程、保管時における取り扱われ方、および各環境条件などによって上記特性に対する要求度は異なるものの、熱収縮包装フィルムがこの要求度を満たすことは必須である。また、コストや省資源化およびゴミの減量化などの環境ニーズを配慮する結果として、通常、上記特性を有した上で、フィルム厚みとして数種類の品揃えが必要となっている。
収縮包装に使用されるフィルムとしては、透明性に優れたポリオレフィン系樹脂を用いた多層フィルムが従来知られている。
例えば、特許文献1には、片側表面層が結晶性ポリプロピレンまたはエチレン系樹脂にて構成され、芯層が結晶性ポリプロピレンと特定の非晶質ポリオレフィンで構成されたポリオレフィン系熱収縮性積層フィルムが開示されている。
また、特許文献2には、両表面層がポリエチレン系樹脂からなり、中間層がポリプロピレン系樹脂および低結晶性エチレン−α−オレフィン共重合体を含有する樹脂組成物から構成され、特定のエチレン系樹脂からなる接着層が少なくとも1層存在する少なくとも5層からなる食品包装用多層フィルムが開示されている。
さらに、特許文献3には、両表面層が特定のエチレン系樹脂からなり、結晶性ポリプロピレン単独または特定組成の非晶性ポリオレフィンと結晶性ポリプロピレンとからなる樹脂組成物を主成分とするポリプロピレン系樹脂からなる中間層の間に、両表面層とは別の特定のエチレン系樹脂からなる接着層が少なくとも1層存在する少なくとも5層からなる食品包装用多層フィルムが開示されている。
またさらに、特許文献4には、両表面層が、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂およびエチレン−α−オレフィン系樹脂から選ばれる少なくとも1種の樹脂からなり、結晶性ポリプロピレン系樹脂と熱可塑性エラストマーとからなる内部層を少なくとも1層含む熱収縮性多層フィルムが開示されている。
特開平7−232417号公報 特開2001−105551号公報 特開2001−162737号公報 特開2007−144741号公報
しかしながら、特許文献1〜3に開示されている熱収縮性多層フィルムでは、柔軟性や、低温収縮性、高透明性、高光沢性を有しているが、いずれも収縮包装後の変形回複性が不十分であるといった欠点を有している。
また、特許文献4に開示されている熱収縮性多層フィルムも、さらなる改良が望まれている。
以上のとおり、開示されている種々の熱収縮性フィルムは何れも低温収縮性や、良好な光学特性を有しているが、収縮包装後の変形回復性と、高収縮性の両面でさらなる改良が望まれている。
本発明が解決しようとする課題は、高収縮性と、収縮包装後の変形回復特性とを両立した熱収縮性多層フィルムおよびその製造方法を提供することにある。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討した結果、特定の融解温度および融解熱量を有するプロピレン−α−オレフィン共重合体を内部層の共重合体として用いることにより、上記課題を解決することができることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、以下の熱収縮性多層フィルムおよびその製造方法を提供する。
[1]
ヒートシール層と内部層とを有し、前記ヒートシール層が前記内部層上に積層されてなる熱収縮性多層フィルムであって、
前記ヒートシール層が、エチレンと炭素数が4〜18のα−オレフィンからなるエチレン−α−オレフィン共重合体(A)からなり、
前記内部層が、密度が0.880〜0.910g/cm3であるプロピレン−α−オレフィン共重合体(Y)20〜80質量%と、密度が0.850〜0.900g/cm3である非晶性または融解ピーク温度が120℃未満であるプロピレン−α−オレフィン共重合体(Z)80〜20質量%とからなり、
前記プロピレン−α−オレフィン共重合体(Y)が、下記の特性;
(1)融解ピーク温度(Tmp)が120〜165℃であり、
(2)融解開始温度(Tms)と、融解終了温度(Tme)との差が30〜70℃である、
(3)融解ピーク温度(Tmp)と、融解終了温度(Tme)との差が3〜30℃である、
(4)融解熱量が20〜50J/gである、
を有し、かつ、前記プロピレン−α−オレフィン共重合体(Z)が、下記の特性;
(1)融解熱量が40J/g以下である、
(2)動的粘弾性測定にて求められるtanΔピーク温度が−30℃〜0℃である、
を有する熱収縮性多層フィルム。
[2]
前記プロピレン−α−オレフィン共重合体(Z)のα−オレフィン成分が、エチレンであり、エチレン含有量が5〜17質量%である、前記[1]に記載の熱収縮性多層フィルム。
[3]
前記内部層の両面に前記ヒートシール層が積層されてなる、前記[1]または[2]に記載の熱収縮性多層フィルム。
[4]
前記内部層と前記ヒートシール層の間に、中間層が積層されてなる、前記[1]〜[]のいずれかに記載の熱収縮性多層フィルム。
[5]
前記ヒートシール層と前記内部層の使用原料を環状ダイスより共押出する工程と、共押出により得られたチューブ状パリソンを冷却する工程と、
前記チューブ状パリソンを延伸機内に誘導し、延伸開始点温度が、前記プロピレン−α−オレフィン共重合体(Y)の融解開始温度(Tms)より20℃以上低い温度から、融解ピーク温度(Tmp)の間となるように加熱しながら、速度差を設けたニップロール間でエアー注入を行い、流れ(MD)方向、幅(TD)方向にそれぞれ2〜10倍の倍率で延伸を行う工程とを含む、前記[1]〜[]のいずれかに記載の熱収縮性多層フィルムの製造方法。
本発明の熱収縮性多層フィルムを用いることで、高収縮性と、変形回復性を両立することができ、収縮後の包装体において角残りのない仕上がりを得られると共に、収縮包装体輸送後においても、皺や弛みを軽減した美麗な仕上がりを維持することが可能となる。
以下、本発明を実施するための最良の形態(以下、「本実施の形態」という。)について詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
本実施の形態の熱収縮性多層フィルム(以下、単に「フィルム」と略記する場合がある。)は、ヒートシール層と内部層とを有し、ヒートシール層が内部層上に積層されてなる熱収縮性多層フィルムである。
そして、ヒートシール層は、エチレンと炭素数が4〜18のα−オレフィンからなるエチレン−α−オレフィン共重合体(A)からなり、内部層は、プロピレン−α−オレフィン共重合体(Y)20〜80質量%と、非晶性または融解ピーク温度が120℃未満であるプロピレン−α−オレフィン共重合体(Z)80〜20質量%とからなる熱収縮性多層フィルムである。
(ヒートシール層)
本実施の形態において、ヒートシール層は、エチレン−α−オレフィン共重合体(A)からなり、該ヒートシール層を有することにより、包装機械適性、特に滑り性と、シール強度、そして収縮包装後の透明性、光沢性といった光学特性が良好となる。
本実施の形態において、エチレン−α−オレフィン共重合体(A)は、エチレンと炭素数が4〜18のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種類の単量体とのランダム共重合体が好ましく、エチレン−α−オレフィン共重合体(A)におけるα−オレフィンとしては、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセンなどが挙げられる。
エチレン−α−オレフィン共重合体(A)は、マルチサイト系触媒またはシングルサイト系触媒のどちらの触媒を用いて重合されたものでもよいが、透明性が必要な内容物を包装する場合、シングルサイト系触媒で重合されたものを使用することが好ましい。この場合には、透明性の観点から、GPCによって測定される分子量分布(Mw/Mn)が3.5以下のものを使用することが好ましい。
エチレン−α−オレフィン共重合体(A)の密度は、シール性、光学特性の観点から0.890〜0.930g/cm3であることが好ましく、より好ましくは、0.900〜0.920g/cm3である。
密度が0.890g/cm3以上である場合、フィルム表面のベタツキが少なく、包装機械との滑り性が良好となる点で好ましく、密度が0.930g/cm3以下である場合、フィルムの光学特性が良好となる点で好ましい。
エチレン−α−オレフィン共重合体(A)のメルトフローレートは、0.2〜7.0g/10minであることが好ましい。メルトフローレートが0.2g/10min以上である場合、フィルム強度が得られる点で好ましく、7.0g/10min以下である場合、延伸工程での製膜安定性が得られる点で好ましい。
本実施の形態において、ヒートシール層には、特性を損なわない範囲で、エチレン−α−オレフィン共重合体(A)以外の他の樹脂を配合してもよい。その他の樹脂としては、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、エチレン−アクリル酸エチル共重合体樹脂、エチレン−アクリル酸共重合体樹脂、エチレン−メタアクリル酸メチル共重合体樹脂、エチレン−メタアクリル酸共重合体樹脂、アイオノマー樹脂、高圧法低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、上記のエチレン−α−オレフィン共重合体(A)とは異なるX線法による結晶化度が30%以下のα−オレフィン共重合体よりなる軟質樹脂、これら樹脂を酸変性などにより改質したもの、ポリブテン系樹脂、結晶性1、2−ポリブタジエン、非晶性のポリプロピレン系樹脂などが挙げられる。
ヒートシール層の熱収縮性多層フィルム全層に対する厚み比率は、特性を損なわない範囲で特に限定されるものではないが、10〜50%であることが好ましく、より好ましくは、20〜40%である。ヒートシール層の比率が10%以上である場合、シール強度が良好となる点で好ましく、50%以下である場合、延伸安定性が良好となる点で好ましい。
(内部層)
本実施の形態において、内部層は、密度が0.880〜0.910g/cm3であるプロピレン−α−オレフィン共重合体(Y)20〜80質量%と、密度が0.850〜0.900g/cm3である、非晶性または融解ピーク温度が120℃未満であるプロピレン−α−オレフィン共重合体(Z)80〜20質量%とから構成される。
本実施の形態において、プロピレン−α−オレフィン共重合体(Y)は、プロピレンと、エチレンおよび炭素原子数4〜8のα−オレフィンからなる群から選ばれる少なくとも1種類の単量体とのランダム共重合体またはブロック共重合体が好ましい。
プロピレン−α−オレフィン共重合体(Y)におけるα−オレフィンとしては、例えば、エチレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテンなどが挙げられる。これらの中でも、特にエチレンまたは1−ブテンが好適である。プロピレン−α−オレフィン共重合体(Y)としては、エチレン成分を30質量%以下、好ましくは1〜25質量%含有するプロピレン・エチレンのランダム共重合体またはブロック共重合体、1−ブテンを20質量%以下含有するプロピレン・1−ブテンのランダム共重合体またはブロック共重合体、またはエチレン成分を30質量%以下、かつ1−ブテン成分を20質量%以下含有する、プロピレン・エチレン・1−ブテンの3成分からなるランダム共重合体またはブロック共重合体が好適な樹脂として挙げられる。
プロピレン−α−オレフィン共重合体(Y)の密度は、0.880〜0.910g/cm3であり、0.890〜0.905g/cm3であることが好ましい。密度が0.880g/cm3以上である場合、フィルムに剛性が付与でき包装機械におけるフィルムの操作性を向上させることができ、密度が0.910g/cm3以下である場合、フィルムの変形回復性を向上させることができる。
プロピレン―α―オレフィン共重合体(Y)の融解ピーク温度(Tmp)は120〜165℃であり、120〜155℃であることが好ましい。融解ピーク温度が、120℃以上である場合、耐熱性を付与することができ、融解ピーク温度が165℃以下である場合、製膜時の延伸安定性を得ることができる。
プロピレン−α−オレフィン共重合体(Y)の融解開始温度(Tms)と融解終了温度(Tme)の差(以下、単に「ΔTmA」と記載する場合がある。)が、30〜70℃で
あり、35〜65℃であることが好ましく、より好ましくは40〜60℃である。ΔTm
Aが30℃以上である場合、フィルムに低温収縮性が付与することができ、ΔTmAが7
0℃以下である場合、フィルムに高収縮性を付与することができる。
プロピレン−α−オレフィン共重合体(Y)の融解ピーク温度(Tmp)と融解終了温度(Tme)との差(以下、単に「ΔTmB」と記載する場合がある。)が3〜30℃で
あり、5〜25℃であることが好ましい。ΔTmBが3℃以上である場合、包装工程にお
いて、シール時に樹脂の抜け落ちを抑制することができ、ΔTmBが30℃以下である場
合、フィルムの製膜安定性を得ることができる。
プロピレン−α−オレフィン共重合体(Y)の融解熱量(ΔHm)が、20〜50J/
gであり、25〜48J/gであることが好ましい。ΔHmが20J/g以上である場合
、フィルムの耐熱性を向上させることができ、ΔHmが50J/g以下である場合、フィ
ルムの低温収縮性を向上させることができ、変形回復性に優れるフィルムとすることができる。
プロピレン−α−オレフィン共重合体(Y)の内部層の成分としての比率は、20〜80質量%であり、好ましくは30〜70質量%であり、より好ましくは40〜60質量%である。比率が20質量%以上である場合、製膜安定性が良好となり、比率が80質量%以下である場合、フィルムの柔軟性を得ることができる。
プロピレン−α−オレフィン共重合体(Y)のメルトフローレートは、限定されるものではないが、0.1〜10g/10minであることが好ましい。
本実施の形態において、プロピレン−α−オレフィン共重合体(Z)は、プロピレンと、20質量%以下のエチレンまたは炭素原子数4〜8のα−オレフィンとから得られる共重合体が好ましい。非晶性または融解ピーク温度が120℃未満であるプロピレン−α−オレフィン共重合体(Z)におけるα−オレフィンとしては、1−ブテン、1−ペンテン、1−へキセン、1−オクテン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテンなどが挙げられるが、中でもα−オレフィンとして好ましいのはエチレンまたは1−ブテンである。
本実施の形態において、プロピレン−α−オレフィン共重合体(Z)は、融解ピークを示さない非晶性であるか、融解ピーク温度が120℃未満である。融解ピークを示さない非晶性である場合、フィルムに柔軟性が付与され、融解ピーク温度が120℃未満である場合、低温収縮性が付与される。
プロピレン−α−オレフィン共重合体(Z)は、マルチサイト系触媒、シングルサイト系触媒、その他いずれの触媒を用いて重合されたものでもよい。
プロピレン−α−オレフィン共重合体(Z)の密度は、0.850〜0.900g/cm3であり、0.855〜0.895g/cm3であることが好ましい。密度が0.850g/cm3以上である場合、フィルムに破断伸びが付与され、包装機械適正の点で好ましく、密度が0.900g/cm3以下である場合、フィルムに剛性を付与できる点で好ましい。
プロピレン−α−オレフィン共重合体(Z)の融解熱量は、40J/g以下であり、30J/g以下であることが好ましく、25J/g以下であることがより好ましく、20J/G以下であることがさらに好ましい。融解熱量が40J/g以下である場合、フィルムに低温収縮性を付与できる点、収縮後の包装体において変形回復性を向上できる点で好ましい。
プロピレン−α−オレフィン共重合体(Z)の動的粘弾性測定にて求められるtanΔ
ピーク温度は、−30℃〜0℃であり、好ましくは−28〜−5℃である。tanΔピーク温度が−30〜0℃である場合、フィルム包装工程において、被包装体が冷凍または冷蔵品である場合においても、収縮時にフィルムと被包装体の接触面において、フィルムの収縮性が阻害されにくくなり、熱収縮後にシワが生じづらい点で好ましい。
プロピレン−α−オレフィン共重合体(Z)に含まれるα−オレフィンがエチレンである場合、その含有量としては5〜17質量%が好ましく、より好ましくは、7〜16質量%である。エチレン含有量が5質量%以上である場合、フィルムの変形回復性が良好となる点で好ましく、エチレン含有量が17質量%以下である場合、フィルムに剛性を付与できる点で好ましい。
プロピレン−α−オレフィン共重合体(Z)の内部層の成分としての比率は、20〜80質量%であり、好ましくは30〜70質量%であり、より好ましくは40〜60質量%である。比率が20質量%以上である場合、フィルム熱収縮後に変形回復性を付与することができ、比率が80質量%以下である場合、フィルムの耐熱性が良好となる。
プロピレン−α−オレフィン共重合体(Z)のメルトフローレートは、限定されるものではないが、0.1〜10g/10minであることが好ましい。
本実施の形態において、融解開始温度(Tms)、融解終了温度(Tme)、融解ピーク温度(Tmp)、融解熱量(ΔHm)は、示指走査型熱量計(DSC)を用いて測定す
ることにより規定することができる。サンプル量を5〜10mgとし、測定雰囲気を窒素雰囲気とし、熱量標準としてインジウムを使用して行う。加熱プログラムとしては、まず、サンプルを10℃/分の昇温速度で0℃から、200℃まで昇温し(1st.融解挙動)、200℃で1分間放置後、10℃/分の降温速度で200℃から0℃まで冷却し0℃で1分間放置した(1st.結晶化挙動)。その後10℃/分の昇温速度で0℃から200℃まで昇温した(2nd.融解挙動)。融解ピーク温度(Tmp)は、上記の2nd.融解挙動から得られた比熱曲線において、最大吸熱量を示す温度である。また、完全溶融状態の比熱曲線を低温側に直接外挿して得られる直線をベースラインとして、融解熱量(ΔHm)を計算し、融解熱量の5%の熱量が吸熱される温度を融解開始温度(Tms)と
し、融解熱量の95%の熱量が吸熱される温度を融解終了温度(Tme)とする。
本実施の形態において、内部層には、特性を損なわない範囲で、プロピレン−α−オレフィン共重合体(Y)およびプロピレン−α−オレフィン共重合体(Z)以外の他の樹脂を配合してもよい。その他の樹脂としては、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、エチレン−アクリル酸エチル共重合体樹脂、エチレン−アクリル酸共重合体樹脂、エチレン−メタアクリル酸メチル共重合体樹脂、エチレン−メタアクリル酸共重合体樹脂、アイオノマー樹脂、高圧法低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、これら樹脂を酸変性などにより改質したもの、プロピレン単独重合体、ポリブテン系樹脂、結晶性1、2−ポリブタジエン、非晶性のポリプロピレン系樹脂などが挙げられる。
内部層の熱収縮性多層フィルム全層に対する厚み比率は、特性を損なわない範囲で特に限定されるものではないが、20〜80%であることが好ましく、さらに好ましくは25〜80%である。内部層の比率が20%以上である場合、延伸安定性が得られる点で好ましく、80%以下である場合フィルムの柔軟性の点で好ましい。
(熱収縮性多層フィルム)
本実施の形態の熱収縮性多層フィルムは、高収縮性と、収縮包装後の良好な変形回復性とを両立した、熱収縮性多層フィルムであり、以下の特性を有することが好ましい。
(I)120℃におけるフィルムの縦、横熱収縮率が共に45〜80%である。
(II)80〜140℃におけるフィルムの縦、横少なくとも一方の最大熱収縮応力が、250〜400gf/mm2である。
本実施の形態において、熱収縮性多層フィルムの熱収縮率は、ASTM D−2732に準じて測定することができる。測定温度は、ピロー収縮包装を想定し、120℃にて評価する。120℃での熱収縮率は、収縮包装後に角残りのない美麗な仕上がりを得るために、フィルムの縦、横両方向において45〜80%であることが好ましく、より好ましくは、45〜75%である。120℃での熱収縮率が45%以上である場合、角残りのない美麗な包装仕上がりが得られる点で好ましい。また、120℃での熱収縮率が80%以下である場合、より低温でフィルムが収縮可能となる点で好ましい。
本実施の形態において、熱収縮性多層フィルムの熱収縮応力は、ASTM D−2838に準じて測定することができる。測定温度は、実際に収縮包装を行う温度である、80〜140℃の間で測定する。80〜140℃の間での熱収縮応力は、規定のフィルム余裕率を持った一次包装体を、収縮トンネルで熱収縮する際に予め針などを用いて設けられた小孔から、迅速に空気を除き、タイトな包装仕上がりを得るために必要であり、80〜140℃におけるフィルムの縦、横少なくとも一方の最大熱収縮応力が250〜400gf/mm2であることが必要であり、好ましくは、270〜380gf/mm2である。80〜140℃の間での収縮応力値が250gf/mm2以上である場合、フィルム収縮時に事前に設けられた小孔から空気を除きやすくなり、フィルム収縮後の包装体においてタイト感が得られ、変形回復性が向上する点で好ましく、80〜140℃の間での収縮応力値が400gf/mm2以下の場合、収縮応力によって、フィルム内部の空気を取り除く際に、発泡ポリスチレン製などのトレー変形を抑制できる点で好ましい。
熱収縮性多層フィルムには、良好な防曇性と滑り性を付与するために添加剤などを配合してもよい。添加剤としては、多価アルコールの脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリアルキレングリコール脂肪酸エステルなどが挙げられる。
多価アルコールの脂肪酸エステルとしては、多価アルコールのモノ脂肪酸エステル、ジ脂肪酸エステル、トリ脂肪酸エステル、ポリ脂肪酸エステルなどが挙げられ、炭素原子数が8〜18の飽和または不飽和脂肪酸のモノグリセリンエステル、ジグリセリンエステル、トリグリセリンエステル、テトラグリセリンエステル、ソルビタンエステルが好ましく、より好ましくは炭素原子数が12〜18の飽和または不飽和脂肪酸のモノグリセリンエステル、ジグリセリンエステル、トリグリセリンエステル、テトラグリセリンエステル、ソルビタンエステルである。具体的には、グリセリンモノラウレート、グリセリンモノミリステート、グリセリンモノパルミテート、グリセリンジパルミテート、グリセリンモノステアレート、グリセリンジステアレート、グリセリントリステアレート、グリセリンモノオレート、グリセリンジオレート、グリセリントリオレート、グリセリンモノリノレート、ソルビタンラウレート、ソルビタンミリステート、ソルビタンパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンジステアレート、ソルビタントリステアレート、ソルビタンモノオレート、ソルビタンジオレート、ソルビタントリオレート、ソルビタンリノレート、ジグリセリンラウレート、ジグリセリンミリステート、ジグリセリンパルミテート、ジグリセリンステアレート、ジグリセリンオレート、ジグリセリンリノレート、トリグリセリンラウレート、トリグリセリンオレート、トリグリセリンステアレート、テトラグリセリンラウレート、テトラグリセリンオレート、テトラグリセリンステアレートなどが挙げられるが、ラウリン酸またはオレイン酸のグリセリンエステルと、ジグリセリンエステルを併用することが防曇性と滑り性を両立するために好ましい。
フィルムに良好な防曇性と滑り性を付与するための添加剤を配合する層としては、ヒートシール層および/または内部層、そしてヒートシール層と内部層との間に中間層が存在する場合はヒートシール層と中間層に加えることが好ましい。各層の樹脂への添加方法としては、添加剤を高濃度含有させた樹脂(マスターバッチ)を用いて希釈する方法だけでなく、添加剤を加熱させ溶融状態とし、直接樹脂に注入する方法も活用できる。
また、その他の添加剤として多価アルコールの脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリアルキレングリコール脂肪酸エステル以外の界面活性剤、酸化防止剤、帯電防止剤、低分子量石油樹脂に代表される粘接着剤、ミネラルオイルなどの液体添加剤は、防曇性、滑り性を損なわない程度に各層に添加することもできる。
本実施の形態の熱収縮性多層フィルムは、その特性を損なわない範囲で、エチレン−α−オレフィン共重合体(A)からなるヒートシール層と、プロピレン−α−オレフィン共重合体(Y)とプロピレン−α−オレフィン共重合体(Z)からなる内部層との間に、中間層を用いてもよい。中間層は、(i)防曇性を持続させるための防曇剤の保持層として、(ii)ヒートシール層と内部層との接着性を向上させ、層間剥離を抑制するため、(iii)回収した樹脂を押出機で再ペレット化したものを入れる、フィルムの回収層といった理由から設けると好ましく、上記(i)、(ii)、(iii)の理由からその本来
の特性を損なわない範囲で、ヒートシール層、内部層に使用される共重合体以外の他の樹脂や添加剤などを60質量%以下で配合してもよい。
回収した樹脂としては、フィルムを製造する際に回収される樹脂であれば特に限定されないが、本実施の形態のフィルムを再度溶融させて得られる樹脂などが挙げられる。前記他の樹脂としては、ポリブテン系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、エチレン−アクリル酸エチル共重合体樹脂、エチレン−アクリル酸共重合体樹脂、エチレン−メタアクリル酸メチル共重合体樹脂、エチレン−メタアクリル酸共重合体樹脂、アイオノマー樹脂、高圧法低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、プロピレン単独重合体が挙げられる。
中間層の熱収縮性多層フィルム全層に対する厚み比率は、特性を損なわない範囲で特に限定されるものではないが、60%以下であることが好ましく、より好ましくは55%である。中間層の比率が60%以下である場合、延伸安定性が良好となる点で好ましい。
本実施の形態において、ヒートシール層と内部層の配置としては、ヒートシール層が内部層に積層されている配置であれば、特に限定されるものではないが、例えばヒートシール層(以下、単に「S」と記載する場合がある。)と、内部層(以下、単に「C」と記載する場合がある。)からなる2層の場合:S/C、両表面層が、ヒートシール層からなる3層の場合:S/C/S、中間層(以下、単に「B」と記載する場合がある。)を1層用いる全3層からなる場合:S/B/C、S/C/B、両表面層がヒートシール層からなり、中間層を1層用いる全4層からなる場合:S/B/C/S、中間層を2層用いる全4層である場合:S/B/C/B、両表面層がヒートシール層からなり、中間層を2層用いる全5層からなる場合S/B/C/B/Sなどが挙げられる。また、中間層Bと異なる中間層(以下、単に「D」と記載する場合がある。)を併用することも可能であり、S/B/C/D、S/D/C/B、S/D/B/C、S/B/D/Cからなる4層、S/D/B/C/S、S/B/C/D/S、S/B/D/C/Sからなる5層や、S/B/D/C/B/Sからなる6層、S/B/D/C/B/D/Sからなる7層など、他に8層、およびそれ以上の層からも構成することができる。
本実施の形態における層の配置としては、S/B/CまたはS/C/Sなどの少なくとも3層から構成されることが好ましく、S/B/CまたはS/B/C/B/Sなど中間層がヒートシール層と内部層の間に積層されて構成されることが好ましい。
(熱収縮性多層フィルムの製造方法)
本実施の形態の熱収縮性多層フィルムの製造方法として、数種の押出機械より各層の使用原料を溶融させ、環状ダイスより、それぞれの樹脂を共押出し、チューブ状の未延伸パリソンを得る。チューブ状パリソンは外側から冷却媒体を水とする場合と、外側から冷却媒体を水としさらにチューブ状パリソン内側からは内部を水で通水した表面をブラスト処理し、粗くした冷却マンドレルに沿わし、チューブ状パリソンの内外両側より冷却固化し、これを急冷固化する場合があり、何れの方法を用いてもよい。
次に、冷却固化したチューブ状パリソンを延伸機内に誘導し、延伸開始点温度が内部層に用いる、プロピレン−α−オレフィン共重合体(Y)の融解開始温度(Tms)より20℃以上低い温度から、融解ピーク温度(Tmp)より低い温度の間となるように加熱しながら、速度差を設けたニップロール間でエアー注入を行い、延伸安定性の観点より、流れ(MD)方向、幅(TD)方向にそれぞれ、好ましくは2〜10倍、より好ましくは3〜7倍の倍率で延伸を行う。なお、延伸開始点とはバブルの内圧により、TD方向に膨らみ始める位置を指し、延伸開始点温度とは、その位置でのチューブ状パリソン表面温度を指す。
本実施の形態における熱収縮性多層フィルムの延伸方法としては、シングルバブルインフレーション法、ダブルバブルインフレーション法、トリプルバブルインフレーション法、テンター法が挙げられるが、収縮性の観点よりシングルバブルインフレーション法、ダブルバブルインフレーション法、トリプルバブルインフレーション法が好ましい。このなかでもダブルバブルインフレーション法がより好ましい。
また、製膜安定性、耐熱性の観点より、電子線による架橋処理を行ってもよい。電子線架橋処理は延伸前、延伸後どちらの工程で行ってもよいが、延伸前に行うと、比較的小型の架橋処理装置を使用できるため好ましい。電子線照射は、フィルムの片側、両側いずれの側から照射してもよい。電子線照射量としては製膜安定性、耐熱性の観点より5〜120kGyが好ましく、10〜100kGyがより好ましい。
本実施の形態において、延伸後に必要に応じて、寸法安定性および収縮応力の調整のためにヒートセット処理を施してもよい。ヒートセット処理の方法としては、延伸フィルムに熱風を吹き付ける間接加熱工程または熱ロールなどに延伸フィルムを接触させる直接加熱工程などを選択することができる。
また、延伸後にコロナ処理、オゾン処理、火炎処理などの表面処理を行うと、印刷用途にも適した熱収縮性多層フィルムが得られる。得られたフィルムは所定のサイズにスリット加工する。
本実施の形態の熱収縮性多層フィルムの厚みは5〜60μmが好ましく、より好ましくは6〜50μm、さらに好ましくは7〜40μmの薄肉の領域である。フィルムの厚みが5μm以上の場合はフィルムの剛性が向上し、包装時の作業性がよい点で好ましく、60μm以下の場合はフィルムの熱収縮に要する、熱量が軽減でき、より短時間、低い温度で熱収縮が可能となる点で好ましい。
以下、本実施の形態を実施例および比較例により具体的に説明するが、本実施の形態は、これらの実施例のみに限定されるものではない。
なお、本実施の形態で用いられる評価方法および測定方法は下記のとおりである。
<1.密度>
密度勾配管を用いて、JIS−K−7112に従って測定した。
<2.メルトフローレート(MFR)>
JIS−K−7210に従って測定した。
エチレン−α−オレフィン共重合体(A)のMFRについては温度190℃、荷重2.16kgの条件下で測定した。プロピレン−α−オレフィン共重合体(Y)およびプロピレン−α−オレフィン共重合体(Z)のMFRについては温度230℃、荷重2.16kgの条件下で測定した。
<3.融解ピーク温度(Tmp)、融解開始温度(Tms)、融解終了温度(Tme)、融解熱量(ΔHm)>
パーキンエルマー社製、入力補償示差走査熱量測定装置「Diamond DSC(登録商標)」を用いて測定した。サンプル量を5〜10mg秤量し、測定雰囲気を窒素雰囲気とし、熱量標準としてインジウムを使用して行った。加熱プログラムとしては、サンプルを10℃/minの昇温速度で0℃から200℃まで昇温し(1st.融解挙動)、200℃で1分間放置後、10℃/minの降温速度で0℃まで冷却し0℃で5分間放置した(1st.結晶化温度)。さらにその後10℃/分の昇温速度で0℃から200℃まで昇温を行った(2nd.融解挙動)。融解ピーク温度(Tmp)は、得られた2nd.融解挙動にて得られた比熱曲線において、最大吸熱量を示す温度とした。また、完全溶融状態の比熱曲線を低温側に直接外挿して得られる直線をベースラインとして、融解熱量(Δ
Hm)を計算し、融解熱量の5%の熱量が吸熱される温度を融解開始温度(Tms)とし、融解熱量の95%の熱量が吸熱される温度を融解終了温度(Tme)とした。
<4.tanΔピーク温度>
動的粘弾性試験機「RSAII」(商品名、レオメトリック・サイエンティフィック・エフ・イー製)を用いて、厚み約100μm、幅7mm(TD)×長さ40mm(MD)の短冊状サンプルを切り出し、周波数1Hzにて、−70〜30℃までを2℃/minで昇温した際のtanΔピークの温度を採用した。
<5.熱収縮率>
ASTM D―2732に準拠して測定した。フィルムをMD方向、TD方向にそれぞれ10cm×10cmとなるようにサンプリングを行い、120℃の温度で熱風乾燥機を用いて30分間収縮させた。5枚のフィルムを収縮させ、寸法変化を求め、MD、TD両方向でそれぞれ、平均値を求めた。
<6.熱収縮応力>
ASTM D−2838に準じて測定した。オイルバスを用いて80〜140℃の間での最大熱収縮応力値で評価した。フィルムを幅10mm×長さ50mmにサンプリングし、各温度にてMD方向、TD方向それぞれ3回の測定を行って、平均値を求めた。
<7.包装試験>
7−1.包装体外観
得られたフィルムを390mm巾にスリットし、株式会社フジキカイ製の「FW−34
51A−αV(登録商標)」を用いて、60パック/分で包装を行った。トレーは、中央化学株式会社製トレー「CK20−11E(登録商標)」を用い、100gの粘土をトレーに載せた状態で30パック包装し、120℃に設定したシュリンクトンネル中で3秒間の熱処理を行い、フィルムを収縮させた後に包装仕上りの評価を行った。
〔評価基準〕
○:完全にフィルムが収縮し、仕上りが良好であり、商品価値が高かった。
△:やや角残りがあり、緩みがあってタイトに収縮していないが、商品価値が認められた。
×:全く収縮していないもので、商品価値が認められず、使用が困難なレベルであった。
7−2.シール性
上記7−1.と同様の条件で得られた、ピロー収縮包装体30パックにて評価を行った。
〔評価基準〕
○:全くシールパンクしなかったフィルム。
△:1〜3パックがシールパンクしたフィルム。
×:4パック以上シールパンクしたフィルム。
<8.光学特性>
8−1.曇り度
ASTM D−1003に準拠して測定した。上述した<7.包装試験>と同様の条件でピロー収縮包装を行い、得られた包装体のトレー上面のフィルムを50mm×50mmに切り出して評価した。
8−2.光沢度
ASTM D−2457に準拠して測定した。上述した<7.包装試験>と同様の条件でピロー収縮包装を行い、得られた包装体のトレー上面のフィルムを50mm×50mmに切り出して評価した。
〔評価基準〕
○:曇り度が2.5%以下で、かつ光沢度が140%以上:高級感があり、極めて商品価値が高いレベル。
△:曇り度が2.5%を越えて3%以下。または、光沢度が130%以上140%未満:美麗に仕上がり、商品価値が認められたレベル。
×:曇り度が3%を越えて5%以下。または、光沢度が110%以上130%未満:商品性に劣り、使用がかなり困難なレベル。
<9.変形回復性>
上述した、<7.包装試験>と同様の条件でピロー収縮包装を行い、得られた包装体を用いて下記方法にて評価した。
ピロー収縮包装体の中央に1000mm/minの一定速度で直径15mmの金属の丸棒(先端が半径7.5mmの半球)を20mmの深さまで押込み、引き抜いた直後(丸棒がフィルムに接触してから3秒後)から、押込みによって生じた押し跡がなくなるのに要する時間を測定した。なお、中の粘土は押込み時にフィルムに接触しないようにトレーの隅へ移動した。
〔評価基準〕
○:30秒以下:包装後の変形回複性に大変優れ、段積み輸送や冷凍品包装においてもユルミやシワが発生しにくいレベル。
△:30〜60秒:包装後の変形回複性に優れるが、条件によっては段積み輸送や冷凍品包装においてユルミやシワが発生するレベル。
×:60秒以上:包装後の変形回複性が良好でなく、段積み輸送や冷凍品包装においてユルミやシワが発生するレベル。
<10.輸送後の外観>
まず、被包装体を100gの粘土から、0℃の冷蔵庫で保管された水練り品(円盤状の天ぷら×4枚)約240gに変更した以外は、上述した<7.包装試験>と同様の条件でピロー収縮包装を行い、包装体を得た。続いて、得られた包装品体を3段に積み重ねて2列にして、段ボールに入れ、片道約400kmの距離を車で往復輸送させた。輸送時の温度は、冷蔵温度(0〜10℃)とし、段ボール内には、3段積みしたトレーと別の3段積みしたトレーの間には段ボールの板を挿入して、互いに緩衝しないようにした。一番上のトレーと段ボールの蓋の間には、隙間がない程度に緩衝材を入れた。
〔評価基準〕
○:緩みや皺がなく、フィルムにタイト感があり、極めて優れた外観状態。
△:部分的に小さな緩みや皺があるが、全体的には良好な外観状態。
×:部分的に大きな緩みや皺があり、良好でない外観状態。
<11.総合評価>
〔評価基準〕
○:全てが○であり好適に使用できるレベル。
△:一部が△であるが、その他は○の評価であり、実用レベル。
×:×があり、実用レベルでない。
実施例および比較例において使用した樹脂は、以下のとおりである。
<エチレン−α−オレフィン共重合体(A)>
・A1
エチレン−α−オレフィン共重合体(宇部興産社製 ユメリット 1520F)(シングルサイト触媒で重合されたもの、α−オレフィン:1−ヘキセン、密度:0.914g/cm3、メルトフローレート:4.0g/10min)
・LD1
低密度ポリエチレン(旭化成ケミカルズ社製 サンテックLD M2004(密度:0.920g/cm3、MFR:0.4g/10min)
・EVA1
エチレン−酢酸ビニル共重合体(日本ユニカー社製 NUC8452D)(密度:0.940g/cm3、MFR:1.0g/10min、酢酸ビニル含有量:15質量%)
・X1
プロピレン単独重合体(サンアロマー社製 PL500A)(融解ピーク温度(Tmp)162℃、密度:0.900g/cm3、MFR:3.3g/10min)
<プロピレン−α−オレフィン共重合体(Y)>
・Y1
プロピレン−α−オレフィン共重合体(モンテル社製 ADSYL 7372XCP)(プロピレン・エチレン・1−ブテン共重合体、密度:0.890g/cm3、MFR:0.9g/10min、融解開始温度(Tms):92℃、融解ピーク温度(Tmp):133℃、融解終了温度(Tme):148℃、ΔHm:34J/g、tanΔピーク温
度:−3℃)
・y2
プロピレン−α−オレフィン共重合体(住友化学社製 ノーブレン W531D)(プロピレン・エチレン・1−ブテン共重合体、密度:0.900g/cm3、MFR:9.0g/10min、融解開始温度(Tms):103℃、融解ピーク温度(Tmp):136℃、融解終了温度(Tme):141℃、ΔHm:63J/g、tanΔピーク温度
:−3℃)
・y3
プロピレン−α−オレフィン共重合体(日本ポリプロピレン社製 WINTEC WFX4T(プロピレン・エチレン共重合体、密度:0.900g/cm3、MFR:7.0g/10min、融解開始温度(Tms):85℃、融解ピーク温度(Tmp):125℃、融解終了温度(Tme):126℃、ΔHm:63J/g、tanΔピーク温度:−
2℃)
<プロピレン−α−オレフィン共重合体(Z)>
・Z1
プロピレン−α−オレフィン共重合体(ダウケミカル社製 VersifyDP2200)(プロピレン・エチレン共重合体、エチレン含量:9質量%、密度:0.876g/cm3、MFR:2.0g/10min、非晶性であるため融解ピーク温度無し、ΔHm
:0J/g、tanΔピーク温度:−12℃)
・Z2
プロピレン−α−オレフィン共重合体(ダウケミカル社製 VersifyDE2300)(プロピレン・エチレン共重合体、エチレン含量:12質量%、密度:0.867g/cm3、MFR:2.0g/10min、非晶性であるため融解ピーク温度無し、ΔH
m:0J/g、tanΔピーク温度:−21℃)
・Z3
プロピレン−α−オレフィン共重合体(ダウケミカル社製 VersifyDE2400)(プロピレン・エチレン共重合体、エチレン含量:15質量%、密度:0.859g/cm3、MFR:2.0g/10min、非晶性であるため、融解ピーク温度無し、Δ
Hm:0J/g、tanΔピーク温度:−24℃)
・Z4
プロピレン−α−オレフィン共重合体(三井化学社製 タフマーXM7070)(プロピレン・1−ブテン共重合体、密度:0.900g/cm3、MFR:7.0g/10min、融解開始温度(Tms):61℃、融解ピーク温度(Tmp):76℃、融解終了温度(Tme):77℃、ΔHm:29J/g、tanΔピーク温度:−5℃)
・Z5
プロピレン−α−オレフィン共重合体(ダウケミカル社製 VersifyDP2000)(プロピレン・エチレン共重合体、エチレン含量:5質量%、密度:0.888g/cm3、MFR:2.0g/10min、融解開始温度(Tms):88℃、融解ピーク温度(Tmp):115℃、融解終了温度(Tme):133℃、ΔHm:25J/g、
tanΔピーク温度:−5℃)
実施例1〜11および比較例1〜4として、表1に示すような層の配置を有する熱収縮性多層フィルムの製造を行った。実施例1〜11および比較例1〜4において、ジグリセリンオレート(理研ビタミン社製 リケマール(登録商標)O−71−DE)およびグリセリンモノオレート(理研ビタミン社製 リケマール(登録商標)OL−100−E)を防曇剤として用いた。
[実施例1〜9]
3台の押出機械より各層の使用原料を溶融させ、環状ダイスより、それぞれの樹脂を共押出し、内部層Cと、両表面層がヒートシール層Sからなる、S/C/Sの3層構成のチューブ状の未延伸パリソンを得た。各層所定の比率となるように、各押出量を設定し、断面観察にて層構成を確認した。なお、チューブ状パリソンは外側から冷却媒体に水を用いて冷却固化した。
また、実施例1〜9では、ヒートシール層に防曇剤として、ジグリセリンオレートとグリセリンモノオレートの質量比1:1である混合物をヒートシール層に使用する樹脂原材料に対して、2.5質量%添加した。添加方法として、防曇剤を押出機のスクリューの圧縮部手前に高圧ポンプにて注入する液体注入方法を用いた。
次に、冷却固化したチューブ状パリソンを延伸機内に誘導し、延伸開始点温度が内部層に用いる、プロピレン−α−オレフィン共重合体(Y)の融解開始温度(Tms)より20℃以上低い温度から、融解ピーク温度(Tmp)より低い温度の間となるように加熱しながら、速度差を設けた2対のニップロール間でエアー注入を行い、その内圧にてバブルを形成し、バブルをデフレーター部で折りたたんだ後、若干のヒートセットを50℃で行って巻取機にて巻き取ってフィルム原反を採取した。流れ方向(MD)の延伸倍率は、加熱入りのニップローラーの速度と巻取機の速度との速比で調整した。そして、巻取り機のフィルム原反巾とパリソン巾との比を幅方向(TD)の延伸倍率とした。MD延伸倍率、TD延伸倍率は、4.0×3.0として、フィルム厚さ11μmのフィルムを得た。
得られたチューブ状のフィルムの両端をカットしながら、幅400mmのサイズに切り出して、2枚のフィルムとし、それぞれ1枚のフィルムとしたものを、幅450mm、内径76.2mm、厚さ10mmの紙巻に皺が入らない程度のテンションで200mの長さで巻き付け、評価用熱収縮性多層フィルムとした。
[実施例10]
表1に示すような樹脂を用い、実施例3で得られたフィルムを再度押出し機にて溶融させペレタイズを行った原料(回収原料(B1))を作成し、該回収原料とEVA1を中間層Bに用いて、S/B/C/B/Sからなる5層構成のチューブ状の未延伸パリソンを作成し、中間層Bに防曇剤として、ジグリセリンオレートとグリセリンモノオレートの質量比1:1である混合物を中間層Bに使用する樹脂原材料に対して、2.0質量%添加した以外は実施例1〜9と同様に行いフィルムを得た。
[実施例11]
実施例10と同様の樹脂を用いて、片側表面層としてヒートシール層を配置し、ヒートシール層と内部層との間に、中間層を配置し、S/B/Cからなる非対称3層構成のチューブ状の未延伸パリソンを作成し、中間層Bに防曇剤として、ジグリセリンオレートとグリセリンモノオレートの質量比1:1である混合物を中間層Bに使用する樹脂原材料に対して、2.0質量%添加した以外は実施例1〜9と同様に行いフィルムを得た。
[比較例1〜4]
表1に示すような樹脂を用いた以外は、実施例1〜9と同様にして多層フィルムを得た。
表2に実施例1〜11および比較例1〜4の評価結果を示す。
Figure 0005041601
Figure 0005041601
表2の結果から明らかなように、実施例1〜11の熱収縮性多層フィルムは、熱収縮率、熱収縮応力、包装体外観、シール性、曇り度、光沢、変形回復性、輸送後の外観の点で優れたものであった。特に、実施例1〜11の熱収縮性多層フィルムは、高収縮性と変形回復性の両面で優れたものであった。
一方、比較例1では、内部層Cとしてプロピレン−α−オレフィン共重合体(Y1)を用いたが、得られたフィルムは、柔軟性に欠けており、変形回復性、輸送後の包装体外観が悪化した。
また、比較例2では、内部層Cにプロピレン単独重合体(X1)50質量%と、プロピレン―α―オレフィン共重合体(Z3)50質量%を用いたが、得られたフィルムは熱収縮率に劣り、包装体外観において、トレー角部に大きな緩みや皺が見られ、変形回復性においても、包装体のタイト感が欠けているため劣っていた。
さらに、比較例3では、内部層Cに、融解熱量ΔHmが50J/gを超えるプロピレン
−α−オレフィン共重合体(y2)を用いた以外は、実施例3と同様に行ったが、包装工程でのシールパンクが若干多く見られ、また変形回復に要する時間が60秒を超え、輸送後の包装体外観にも大きな皺が見られた。
またさらに、比較例4では、内部層Cに、融解熱量ΔHmが50J/gを超え、ΔTm
Bが3℃未満であるプロピレン−α−オレフィン共重合体(y3)を用いた以外は、実施例3と同様に行ったが、比較例3に比べてもよりさらに包装工程でのシールパンクが多く見られ、変形回復性に要する時間が60秒を超え、輸送後の包装体外観にも大きな皺が見られた。
実施例1〜11の熱収縮性多層フィルムは、低温収縮性や、光学特性を損なうことなく、特に収縮後の包装体において角残りのない美麗な包装体が得られる高収縮性を有し、かつ収縮後の包装体を輸送した場合に、包装体同士の段積みによる加重により被包装体が変形した場合、または輸送時の振動により、被包装体が移動した場合などに一旦生じたフィルムの緩みや弛みを迅速に復元するといった、優れた変形回復性を有する熱収縮性多層フィルムであった。
本発明の熱収縮性多層フィルムを用いることで、従来フィルムで成し遂げられていなかった、高収縮性と、変形回復性を両立することができ、収縮後の包装体において角残りのない仕上がりを得られると共に、収縮包装体輸送後においても、皺や弛みを軽減した美麗な仕上がりを維持することが可能となる。

Claims (5)

  1. ヒートシール層と内部層とを有し、前記ヒートシール層が前記内部層上に積層されてなる熱収縮性多層フィルムであって、
    前記ヒートシール層が、エチレンと炭素数が4〜18のα−オレフィンからなるエチレン−α−オレフィン共重合体(A)からなり、
    前記内部層が、密度が0.880〜0.910g/cm3であるプロピレン−α−オレフィン共重合体(Y)20〜80質量%と、密度が0.850〜0.900g/cm3である非晶性または融解ピーク温度が120℃未満であるプロピレン−α−オレフィン共重合体(Z)80〜20質量%とからなり、
    前記プロピレン−α−オレフィン共重合体(Y)が、下記の特性;
    (1)融解ピーク温度(Tmp)が120〜165℃であり、
    (2)融解開始温度(Tms)と、融解終了温度(Tme)との差が30〜70℃である、
    (3)融解ピーク温度(Tmp)と、融解終了温度(Tme)との差が3〜30℃である、
    (4)融解熱量が20〜50J/gである、
    を有し、かつ、前記プロピレン−α−オレフィン共重合体(Z)が、下記の特性;
    (1)融解熱量が40J/g以下である、
    (2)動的粘弾性測定にて求められるtanΔピーク温度が−30℃〜0℃である、
    を有する熱収縮性多層フィルム。
  2. 前記プロピレン−α−オレフィン共重合体(Z)のα−オレフィン成分が、エチレンであり、エチレン含有量が5〜17質量%である、請求項に記載の熱収縮性多層フィルム。
  3. 前記内部層の両面に前記ヒートシール層が積層されてなる、請求項1または2に記載の熱収縮性多層フィルム。
  4. 前記内部層と前記ヒートシール層の間に、中間層が積層されてなる、請求項1〜のいずれか一項に記載の熱収縮性多層フィルム。
  5. 前記ヒートシール層と前記内部層の使用原料を環状ダイスより共押出する工程と、
    共押出により得られたチューブ状パリソンを冷却する工程と、
    前記チューブ状パリソンを延伸機内に誘導し、延伸開始点温度が、前記プロピレン−α−オレフィン共重合体(Y)の融解開始温度(Tms)より20℃以上低い温度から、融解ピーク温度(Tmp)の間となるように加熱しながら、速度差を設けたニップロール間でエアー注入を行い、流れ(MD)方向、幅(TD)方向にそれぞれ2〜10倍の倍率で延伸を行う工程とを含む、請求項1〜のいずれか一項に記載の熱収縮性多層フィルムの製造方法。
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