JP5041203B2 - カラーフィルタの製造方法、カラーフィルタ、およびこれを用いた液晶表示装置 - Google Patents
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Description
また近年では、透明基板の液晶セル内側(駆動液晶分子が封入される側:以下、インセル側という場合がある。)に、色パターンを配列してなる着色層や上記配向膜のほか、各種の機能層を備えるカラーフィルタが提供されている。例えば下記特許文献1では、透過光の位相差を補償して液晶表示装置の視野角を向上することのできる位相差層を、架橋性液晶や高分子液晶を用いてインセル側に塗工形成する方法が提案されている。
上記の問題は、重合性の液晶分子を重合硬化させてなる位相差層が粘弾性体であって、着色層や透明基板、および柱状体に比べて圧縮弾性率が低く、応力の付与によって容易に変形すること、また所定以上の応力が負荷された場合は永久変形を生じるため負荷応力が除かれた後も柱状体の一部は位相差層に沈み込んだままで当初位置に回復しないことに起因するものである。
また、上記特許文献3に提案された方法によれば位相差層自体の剛性を高めることができるため外力負荷時の沈み込み変形をある程度抑えることはできるものの、剛性の向上幅には限界があり、また特殊な分子骨格構造を備えた重合性単量体を材料として用いることを要する方法であるためその材料の合成が複雑であり、やはり製造コストの上昇が問題となる。
(1)透明基板上に、光透過性の色パターンを配列してなる着色層と、光透過性の無色透明層と、柱状体を分散配置した柱層とが設けられたカラーフィルタの製造方法であって、前記着色層および柱層を作製した後に、上記柱状体に対し該柱状体の側面にのみ接触する無色透明層(ただし液晶駆動用電極との間に電場を形成して駆動液晶分子をスイッチング駆動させる透明導電膜および駆動液晶分子を配向させるための配向膜を除く)を形成することを特徴とするカラーフィルタの製造方法;
(2)透明基板上に遮光性材料を塗工して遮光部と透過部とを区画するためのブラックマトリクスを形成する第一工程と、前記ブラックマトリクスにより区画された領域に着色材料を塗工して着色層を形成する第二工程と、前記ブラックマトリクスまたは着色層の上に複数の柱状体を立設して柱層を形成する第三工程と、前記柱層の上に導電性のインキ組成物を塗工して上記柱状体に対し該柱状体の側面にのみ接触する導電層(ただし液晶駆動用電極との間に電場を形成して駆動液晶分子をスイッチング駆動させる透明導電膜を除く)を形成する第四工程と、を少なくとも有するカラーフィルタの製造方法;
(3)透明基板上に遮光性材料を塗工して遮光部と透過部とを区画するためのブラックマトリクスを形成する第一工程と、前記ブラックマトリクスにより区画された領域に着色材料を塗工して着色層を形成する第二工程と、前記ブラックマトリクスまたは着色層の上に複数の柱状体を立設して柱層を形成する第三工程と、前記柱層の上に架橋性液晶分子を含有するインキ組成物を塗布し、これを液晶相温度に加熱して前記架橋性液晶分子を配向させる第四工程と、前記配向した架橋性液晶分子を光重合させて上記柱状体の側面にのみ接触する位相差層を形成する第五工程と、を少なくとも有するカラーフィルタの製造方法;
を要旨とする。
(4)透明基板と、該透明基板の上に立設された複数の柱状体と、該柱状体同士の間に設けられた上記柱状体に対し該柱状体の側面にのみ接触する無色透明層(ただし液晶駆動用電極との間に電場を形成して駆動液晶分子をスイッチング駆動させる透明導電膜および駆動液晶分子を配向させるための配向膜を除く)と、光透過性の色パターンを配列してなる着色層と、を少なくとも有するカラーフィルタ;
(5)透明基板と柱状体との間に前記着色層が設けられている上記(4)に記載のカラーフィルタ;
(6)無色透明層のユニバーサル硬度(UHC)が、着色層のユニバーサル硬度(UHCF)よりも小さい上記(4)または(5)に記載のカラーフィルタ;
(7)無色透明層の厚さ(TC)とユニバーサル硬度(UHC)との比(TC/UHC)が、着色層の厚さ(TCF)とユニバーサル硬度(UHCF)との比(TCF/UHCF)よりも大きい上記(4)から(6)のいずれかに記載のカラーフィルタ;
(8)透明基板と柱状体との間には、遮光部と開口部とを区画する遮光性のブラックマトリクスが設けられている上記(4)から(7)のいずれかに記載のカラーフィルタ;
(9)無色透明層の厚さ(TC)とユニバーサル硬度(UHC)との比(TC/UHC)が、ブラックマトリクスの厚さ(TBM)とユニバーサル硬度(UHBM)との比(TBM/UHBM)よりも大きい上記(8)に記載のカラーフィルタ;
(10)前記柱状体が細幅の基端部を備え、該基端部が、着色層を貫通してブラックマトリクスと当接している上記(8)または(9)に記載のカラーフィルタ;
(11)無色透明層が、導電性を有する導電層である上記(4)から(10)のいずれかに記載のカラーフィルタ;
(12)無色透明層が、架橋性液晶分子を架橋重合してなる位相差層である上記(4)から(10)のいずれかに記載のカラーフィルタ;
(13)架橋性液晶分子がホメオトロピック配向している上記(12)に記載のカラーフィルタ;
(14)上記(4)〜(13)のいずれかに記載のカラーフィルタの備える柱状体の先端を、液晶駆動用電極を備える駆動液晶側基板と当接させ、前記透明基板と駆動液晶側基板との間に駆動液晶分子を封入してなる液晶表示装置;
を要旨とする。
第一には、押圧荷重のロードパスから位相差層などの無色透明層を排除したことで、圧縮変形する積層数を削減することができる。これにより柱状体の沈み込み変形の総量が必然的に減少し、液晶セル厚さの変動幅が抑えられる。
第二には、ロードパスから排除する層として、粘弾性体である位相差層など、圧縮弾性率の低い無色透明層を選択したことにより、柱状体の沈み込み量が特に抑えられ、また永久変形の発生を抑制することができる。すなわち無色透明層に押圧荷重が付与されないことで、そもそも変形量の無視しうる高弾性の透明基板や柱状体のほか、高々着色層やブラックマトリクスなどの比較的圧縮弾性率の高い層のみが圧縮を受けることとなる。このため、柱状体同士の間に設けられる位相差層や導電層などの無色透明層自体の光学的または電気的な機能を享受しつつ、外力負荷時にあってもカラーフィルタや液晶表示装置の光学性能を維持することができる。
また透明基板12の上には、開口部20を覆うように三色の色パターン16,17,18が短冊状に配列されて着色層13が形成されている。色パターン16乃至18は光透過性であり、透過する可視光を分光してそれぞれ赤色(R)、緑色(G)、青色(B)に色付けする。したがって図1に二点鎖線で示すように、RGBの三色の色パターンによってそれぞれ被覆された三つの開口部20があわさって、一つの画素21が形成される。
ブラックマトリクス15は、短冊状に塗工される色パターンの混色を防止するとともに、画素21の輪郭を鮮明化し、また液晶セルの駆動回路や液晶駆動用電極(同図には図示せず)などを透過光から隠蔽する機能をもつ。
また着色層13を構成する色パターンについても、RGB方式の三色の場合のほか、その補色系であるCMY方式とすることも可能であり、さらに単色もしくは二色の場合、または四色以上の場合なども採りうる。また色パターンの形状も短冊状のほか、透明基板12上に全面塗工する場合や、矩形状や三角形状などの微細パターンを透明基板12上に多数分散配置する場合など、目的に応じて種々を採りうる。
本発明にかかるカラーフィルタ10の製造方法の第一の工程では、透明基板12の上に矩形格子状に遮光性のブラックマトリクス15を形成する。
なお、本発明でいうユニバーサル硬度とは、ビッカース圧子を装着した(株)フィッシャー・インスツルメンツ製フィッシャースコープH−100を用いて、室温で厚み方向に0.3mN/秒の割合で3mNまで荷重をかけて測定した時の値を意味する。
金属薄膜による場合、圧縮弾性率が高く、またその厚さも1000〜2000Å程度と極めて薄いため、外部からの押圧力による圧縮変形量はその他の層の変形量に比べて無視することができる。
一方、遮光性の樹脂材料による場合、ユニバーサル硬度は400〜800[mN/mm2]程度、厚さは0.5〜2.0[μm]程度とするとよい。樹脂材料の単位厚さあたりの遮光性能と塗布作業性によりブラックマトリクス15の厚さは決定されるが、上記範囲程度の厚さとすることにより、押圧力による柱状体19の沈み込み変形を好適に抑制できる。また上記硬度は樹脂材料の種別や重合度を調整することで実現される。
第二の工程では、ブラックマトリクス15によって区画形成された透明基板12上に色パターンを形成する。例えば図示のようにRGBの三色カラーフィルタを得る場合は、赤色パターン形成領域に赤色パターン16、緑色パターン形成領域に緑色パターン17、青色パターン形成領域に青色パターン18を、同時または任意の順番で形成し、着色層13を作製する。
(a)透明基板12上に染色用の材料である水溶性高分子材料を塗布し、これをフォトリソグラフィー法により所望の形状にパターニングした後、得られたパターンを染色浴に浸漬して着色されたパターンを得る染色法;
(b)熱硬化型の樹脂に顔料を分散させ、印刷(または熱転写)を繰り返すことにより各色を塗り分けた後、樹脂を熱硬化させることにより着色層13を形成する印刷法(熱転写法);
(c)透明基板12上に予め透明導電膜を形成し、顔料、樹脂、電解液等の入った電着塗装液に浸漬して所定の色を電着して各色の着色パターン層を形成し、樹脂を熱硬化させる電着法;を用いることもできる。
また着色層13のユニバーサル硬度を300〜600[mN/mm2]程度とすることが、上記と同様の観点から好適である。上記硬度は、例えばフォトリソグラフィー法による場合、感光性樹脂材料の種別、照射する活性放射線の強度や露光時間、および露光後の色パターンに対する焼成の有無またはその条件、をそれぞれ変化させることで調整可能である。
第三の工程では、着色層13が形成された透明基板12上に所定のパターンで柱状体19が分散配置された柱層22が形成される。柱状体19は、透過光に位相差を与える液晶セルの機能を損なうことのないよう、ブラックマトリクス15の開口部20を避けて遮光部に立設されるとよい。本実施の形態のカラーフィルタ10の場合、柱状体19はブラックマトリクス15の上であって、かつ色パターン16乃至18の境界位置に設けられている。
したがって本実施の形態にかかるカラーフィルタ10についても、外力Fのロードパスから無色透明層14が除外されており、押圧荷重の負荷による柱状体19の沈み込み変形が抑制される。
柱状体19が予め立設された透明基板12に着色層13を形成するにあたっては、上記顔料分散法や印刷法、電着法などを用いることが可能である。
上記第一および第二の実施の形態にかかるカラーフィルタ10の製造方法の第四の工程では、着色層13および柱層22が予め形成された透明基板12上に無色透明層14が形成される。
(i)透過光に所定の位相差を与える位相差層;
(ii)着色層13の表面を平滑に被覆するとともに、帯電した静電荷を液晶セル内から除去する導電性のオーバーコート層;
(iii)液晶駆動用電極との間に電場を形成して駆動液晶分子をスイッチング駆動させる透明導電膜;
などの光学的または電気的な機能層を意味し、駆動液晶分子を配向させるための配向膜を除く趣旨である。なお、上記(ii)と(iii)とをあわせて導電層という。
無色透明層14として位相差層を得るためのインキ組成物には、架橋性を有するネマチック液晶分子(架橋性ネマチック液晶分子)などからなる位相差層用液晶組成物を用いることができる。架橋性ネマチック液晶としては例えば、1分子中に(メタ)アクリロイル基、エポキシ基、オキタセン基、イソシアネート基等の重合性基を少なくとも1個有するモノマー、オリゴマー、ポリマー等が挙げられる。このような架橋性液晶としては、下記一般式(1)で表される化合物(I)のうちの1種の化合物もしくは2種以上の混合物、化2、化3に示す化合物(II)のうちの1種の化合物もしくは2種以上の混合物、またはこれらを組み合わせた混合物を用いることができる。特に、本発明における架橋性液晶分子を構成する架橋性ネマチック液晶分子の少なくとも1種が1分子中に1個または2個以上の(メタ)アクリロイル基を有することが好ましい。
位相差層の代表的なものとして、
(イ)架橋性液晶分子を垂直配向(ホメオトロピック配向)させて固定化することにより、液晶分子の光軸が位相差層の法線方向を向くとともに常光線屈折率よりも大きな異常光線屈折率を位相差層の法線方向に有する、いわゆる正のCプレート;
(ロ)液晶分子の光軸が位相差層と並行するとともに常光線屈折率よりも小さな異常光線屈折率を位相差層の法線方向に有する、いわゆる負のCプレート;
(ハ)液晶分子の光軸が位相差層と並行するとともに、常光線屈折率よりも大きな異常光線屈折率を位相差層の面内方向に有する、いわゆる正のAプレート;
(ニ)液晶分子の光軸と位相差層とのなすチルト角が面直方向に徐々に変化するハイブリッド配向した液晶分子からなり、正のCプレートと正のAプレートの機能とをあわせ持つ位相差層;
が挙げられる。
無色透明層14として導電性のオーバーコート層を得るためのインキ組成物(オーバーコート層組成物という)には、公知のネガ型の光硬化性透明樹脂組成物および/または熱硬化性透明樹脂組成物などの樹脂組成物を用いることができる。
これらの微粒子としては、具体的には、シリカ、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、酸化錫、酸化インジウム、酸化アンチモンもしくは窒化ホウ素等の金属塩、カオリン、クレー、タルク、亜鉛華、鉛白、ジークライト、石英、ケイソウ土、バーライト、ベントナイト、雲母もしくは合成雲母等の無機微粒子、またはフッ素樹脂粒子、グアナミン樹脂粒子、アクリル樹脂粒子、スチレン−アクリル共重合体樹脂粒子、シリコーン樹脂粒子、メラミン樹脂粒子、エポキシ樹脂粒子、ポリチオフェン粒子、ポリアセチレン粒子、ポリピロール粒子もしくはポリフェニレンビニレン粒子等の有機微粒子等が挙げられる。
上記した溶媒のなかにあって、かかる観点から単独溶媒として好ましいものは、炭化水素系溶媒とグリコールモノエーテルアセテート系溶媒であり、混合溶媒として好ましいものは、エーテル類又はケトン類と、グリコール類とを混合した混合系溶媒である。
無色透明層14の一例である透明導電膜の材料として代表的なものはインジウム錫酸化物(Indium Tin Oxide:ITO)であるが、このほか、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化アルミニウムや酸化ガリウムを添加した酸化亜鉛、酸化アンチモンやフッ素をドープした酸化スズなどをいずれも適用可能である。
本発明にかかるカラーフィルタ10については、上記ブラックマトリクス15、着色層13、柱層22および無色透明層14以外の層を備えることを排除するものではない。例えば無色透明層14として位相差層を形成する場合の下地層として、着色層13の上面に配向膜や平滑層を形成したり、透明基板12とブラックマトリクス15の間またはブラックマトリクス15と着色層13との間に保護層や平滑層などを形成したりしてもよい。
上記他の層を形成した場合も、外部より負荷される押圧荷重のロードパスから低弾性率の無色透明層14を排除することにより柱状体19の沈み込みを低減するという本発明の効果を変わらず享受することができる。
[着色層の形成]
透明基板としてのガラス基板(コーニング社製、1737ガラス)(寸法:縦100mm×横100mm×厚み0.7mm)をスピンコーター(ミカサ社製、1H−360S)にセットし、このガラス基板上に下記で得られた着色レジストをスピンコーティングして着色層を製膜し、これを減圧乾燥した。次いで、着色層を形成したガラス基板に対して、超高圧水銀灯を有する紫外線照射装置(ハリソン東芝ライティング社製、「TOSCURE 751」)により紫外線(365nm)を20mW/cm2で5秒間照射して着色組成物を重合させ、次いでオーブンを用いて230℃で30分間焼成して赤色着色層(膜厚2.0μm)とした。
・赤顔料 ・・・・・・・・・・・・・ 5.0重量部
(C.I.PR254(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製、クロモフタールDPP Red BP))
・黄顔料 ・・・・・・・・・・・・・ 1.0重量部
(C.I.PY139(BASF社製、パリオトールイエローD1819))
・分散剤 ・・・・・・・・・・・・・ 3.0重量部
(ゼネカ(株)製、ソルスパース24000)
・多官能アクリレートモノマー ・・・ 4.0重量部
(サートマー(株)製、SR399)
・ポリマー ・・・・・・・・・・・・ 5.0重量部
(昭和高分子(株)製VR60)
・光重合開始剤1 ・・・・・・・・・ 1.4重量部
(チバガイギー社製、イルガキュアー907)
・光重合開始剤2 ・・・・・・・・・ 0.6重量部
(2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4’,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール)
・溶媒 ・・・・・・・・・・・・・ 80.0重量部
(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)
上記赤色着色層を形成したガラス基板をスピンコーター(ミカサ社製、1H−360S)にセットし、この基板上に下記で得られた柱レジストをスピンコーティングして柱層塗布膜を製膜し、これを減圧乾燥した。次いで、柱層塗布膜を形成した基板に対して、開口直径15μm、パターンピッチ100μmの円形パターンを有するマスクを用い、露光ギャップ100μmでi線(波長365nm)を照射して露光した。i線の光源としては、超高圧水銀ランプを用い、照射光量は100mJ/cm2とした。次いで0.05%KOH溶液を用いて現像し、更に純水で洗浄した。その後オーブンを用いて230℃で30分間焼成し、柱状体が着色層上に格子点状に分散形成された柱層(柱高さ5.0μm)を得た。なお、得られた柱状体のパターンには、粒状異物や塗布ムラは見られず、塗布性は良好であった。
・ポリマー ・・・・・・・・・・・ 13.5重量部
(メタクリル酸とベンジルメタクリレートとの共重合体[メタクリル酸:ベンジルメタクリレート=30:70(モル比)、酸価=113mgKOH/g、ポリスチレン換算重量平均分子量=30000])
・多官能モノマー ・・・・・・・・ 12.0重量部
(サートマー(株)製、SR399)
・光重合開始剤1 ・・・・・・・・・ 1.5重量部
(チバガイギー社製、イルガキュアー907)
・溶媒 ・・・・・・・・・・・・・ 70.0重量部
(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)
・エポキシ樹脂 ・・・・・・・・・・ 3.0重量部
(ダイセル化学工業社製、エポリードGT401)
<無色透明層組成物の組成>
下記化4に示す化合物(a)〜(d)の混合物を架橋性液晶分子として用い、重合禁止剤としてBHT(2,6−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシトルエン)、重合開始剤としてイルガキュアー907、その他添加剤としてドデカノールを用い、これらを混合して下記組成の組成物(組成物A)を作製した。組成物Aは、特表2004−524385号公報の記載に準じて作製した。
化合物(a) 32.67重量%
化合物(b) 18.67重量%
化合物(c) 21.00重量%
化合物(d) 21.00重量%
ドデカノール 1.02重量%
BHT 0.04重量%
イルガキュアー907 5.60重量%
柱層と位相差層の形成順序を入れ替え、すなわち着色層の塗工後に位相差層を形成し、その後に柱層を形成した以外は実施例1と同様にカラーフィルタを作製した。
[弾性変形率測定]
実施例1および比較例1で得られたカラーフィルタの柱状体に対し、ビッカース圧子(四角錐形状)を研磨して100μm×100μmの平面を形成した圧子を装着した(株)フィッシャー・インスツルメンツ製フィッシャースコープH−100を用いて、それぞれの柱状体に室温で厚み方向に1mN/秒の割合で50mNまで荷重をかけ、5秒間保持した後に、厚み方向に1mN/秒の割合で荷重を取り除き、荷重負荷0mNの状態でさらに5秒保持した後の変形量(μm)を測定し、図6に示される総変形量T1、塑性変形量T2、弾性変形量T3を求め、弾性変形率[(T3/T1)×100]を算出した。その結果を表1に示す。
実施例1および比較例1で得られたカラーフィルタ上に形成された位相差層に含まれる架橋性液晶分子の配向状態は、波長589nmの可視光が位相差層を通過した際に生じる位相差を次のように測定することによって評価した。なお、位相差層の測定は、大塚電子社製のRETS−1250AVを用いて実施した。
位相差はx軸方向、y軸方向ともに対称性に乱れがあり、且つ、z軸方向の位相差の値が4nmより大きい ・・・・・・・・・・・・・ ×
ガラス基板(コーニング社製、1737ガラス)(寸法:縦100mm×横100mm×厚み0.7mm)をスピンコーター(ミカサ社製、1H−360S)にセットし、このガラス基板上に実施例1で使用した着色レジストをスピンコーティングして着色層を製膜し、これを減圧乾燥した。次いで、着色層を形成したガラス基板に対して、超高圧水銀灯を有する紫外線照射装置(ハリソン東芝ライティング社製、「TOSCURE 751」)により紫外線(365nm)を20mW/cm2で5秒間照射して着色組成物を重合させ、次いでオーブンを用いて230℃で30分間焼成して赤色着色層(膜厚2.0μm)とした。得られた赤色着色層のユニバーサル硬度を、ビッカース圧子を装着した(株)フィッシャー・インスツルメンツ製フィッシャースコープH−100を用いて、室温で厚み方向に0.3mN/秒の割合で3mNまで荷重をかけて測定した。結果を表2に示す。
ガラス基板(コーニング社製、1737ガラス)(寸法:縦100mm×横100mm×厚み0.7mm)をスピンコーター(ミカサ社製、1H−360S)にセットし、このガラス基板上に実施例1で使用した無色透明層組成物をスピンコーティングして無色透明層(位相差層)を製膜し、これを減圧乾燥した。次いで、無色透明層を形成したガラス基板に対して、超高圧水銀灯を有する紫外線照射装置(ハリソン東芝ライティング社製、「TOSCURE 751」)により紫外線(365nm)を20mW/cm2で10秒間照射して着色組成物を重合させ、次いでオーブンを用いて230℃で30分間焼成して無色透明層(膜厚1.5μm)とした。得られた無色透明層のユニバーサル硬度を、ビッカース圧子を装着した(株)フィッシャー・インスツルメンツ製フィッシャースコープH−100を用いて、室温で厚み方向に0.3mN/秒の割合で3mNまで荷重をかけて測定した。結果を表2に示す。
なお表2の結果から、無色透明層は着色層に比べ硬度がかなり低いものと分かり、かかる硬度差が実施例1および比較例1の上記差異を生じる要因となっているといえよう。
12 透明基板
13 着色層
14 無色透明層
15 ブラックマトリクス
16,17,18 色パターン
19 柱状体
20 開口部
22 柱層
44 駆動液晶分子
45 液晶セル
50 液晶表示装置
Claims (14)
- 透明基板上に、光透過性の色パターンを配列してなる着色層と、光透過性の無色透明層と、柱状体を分散配置した柱層とが設けられたカラーフィルタの製造方法であって、前記着色層および柱層を作製した後に、上記柱状体に対し該柱状体の側面にのみ接触する無色透明層(ただし液晶駆動用電極との間に電場を形成して駆動液晶分子をスイッチング駆動させる透明導電膜および駆動液晶分子を配向させるための配向膜を除く)を形成することを特徴とするカラーフィルタの製造方法。
- 透明基板上に遮光性材料を塗工して遮光部と透過部とを区画するためのブラックマトリクスを形成する第一工程と、前記ブラックマトリクスにより区画された領域に着色材料を塗工して着色層を形成する第二工程と、前記ブラックマトリクスまたは着色層の上に複数の柱状体を立設して柱層を形成する第三工程と、前記柱層の上に導電性のインキ組成物を塗工して上記柱状体に対し該柱状体の側面にのみ接触する導電層(ただし液晶駆動用電極との間に電場を形成して駆動液晶分子をスイッチング駆動させる透明導電膜を除く)を形成する第四工程と、を少なくとも有するカラーフィルタの製造方法。
- 透明基板上に遮光性材料を塗工して遮光部と透過部とを区画するためのブラックマトリクスを形成する第一工程と、前記ブラックマトリクスにより区画された領域に着色材料を塗工して着色層を形成する第二工程と、前記ブラックマトリクスまたは着色層の上に複数の柱状体を立設して柱層を形成する第三工程と、前記柱層の上に架橋性液晶分子を含有するインキ組成物を塗布し、これを液晶相温度に加熱して前記架橋性液晶分子を配向させる第四工程と、前記配向した架橋性液晶分子を光重合させて上記柱状体の側面にのみ接触する位相差層を形成する第五工程と、を少なくとも有するカラーフィルタの製造方法。
- 透明基板と、該透明基板の上に立設された複数の柱状体と、該柱状体同士の間に設けられた上記柱状体に対し該柱状体の側面にのみ接触する無色透明層(ただし液晶駆動用電極との間に電場を形成して駆動液晶分子をスイッチング駆動させる透明導電膜および駆動液晶分子を配向させるための配向膜を除く)と、光透過性の色パターンを配列してなる着色層と、を少なくとも有するカラーフィルタ。
- 透明基板と柱状体との間に前記着色層が設けられている請求項4に記載のカラーフィルタ。
- 無色透明層のユニバーサル硬度(UHC)が、着色層のユニバーサル硬度(UHCF)よりも小さい請求項4または5に記載のカラーフィルタ。
- 無色透明層の厚さ(TC)とユニバーサル硬度(UHC)との比(TC/UHC)が、着色層の厚さ(TCF)とユニバーサル硬度(UHCF)との比(TCF/UHCF)よりも大きい請求項4から6のいずれかに記載のカラーフィルタ。
- 透明基板と着色層との間には、遮光部と開口部とを区画する遮光性のブラックマトリクスが設けられている請求項4から7のいずれかに記載のカラーフィルタ。
- 無色透明層の厚さ(TC)とユニバーサル硬度(UHC)との比(TC/UHC)が、ブラックマトリクスの厚さ(TBM)とユニバーサル硬度(UHBM)との比(TBM/UHBM)よりも大きい請求項8に記載のカラーフィルタ。
- 前記柱状体が細幅の基端部を備え、該基端部が、着色層を貫通してブラックマトリクスと当接している請求項8または9に記載のカラーフィルタ。
- 無色透明層が、導電性を有する導電層である請求項4から10のいずれかに記載のカラーフィルタ。
- 無色透明層が、架橋性液晶分子を架橋重合してなる位相差層である請求項4から10のいずれかに記載のカラーフィルタ。
- 架橋性液晶分子がホメオトロピック配向している請求項12に記載のカラーフィルタ。
- 請求項4〜13のいずれかに記載のカラーフィルタの備える柱状体の先端を、液晶駆動用電極を備える駆動液晶側基板と当接させ、前記透明基板と駆動液晶側基板との間に駆動液晶分子を封入してなる液晶表示装置。
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