JPH10186126A - カラーフィルタ - Google Patents

カラーフィルタ

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JPH10186126A
JPH10186126A JP34616596A JP34616596A JPH10186126A JP H10186126 A JPH10186126 A JP H10186126A JP 34616596 A JP34616596 A JP 34616596A JP 34616596 A JP34616596 A JP 34616596A JP H10186126 A JPH10186126 A JP H10186126A
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color
colored
color filter
resin
pixel
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JP34616596A
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Inventor
Kazuhiko Nakamura
一彦 中村
Hideki Hayashi
秀樹 林
Munehiro Hatai
宗宏 畠井
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 着色層の色調に影響を及ぼすことなく、表面
硬度が大きい着色層が形成されたカラーフィルタを提供
すること。特に、より安定した材料を用いて、着色層の
表面が硬く、クラックの入りにくいカラーフィルタを提
供すること。 【解決手段】 透明基板上に、少なくとも着色剤及び樹
脂成分を含有する着色層がパターン状に形成されたカラ
ーフィルタにおいて、(1)該着色層が、最大粒径0.
7μm以下、可視光領域の波長での平均光線透過率80
%以上のセラミックス粒子を更に含有し、かつ、(2)
該着色層の表面の鉛筆硬度が3H以上であることを特徴
とするカラーフィルタ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、カラー液晶表示装
置に用いられるカラーフィルタに関し、更に詳しくは、
着色層(着色画素)の色調に影響を及ぼすことなく、表
面硬度が大きい着色層が形成されたカラーフィルタに関
する。
【0002】
【従来の技術】カラー液晶表示装置には、透明な基板上
に3色の着色画素を形成したカラーフィルタが用いられ
ている。3色としては、一般に、赤、青、緑の3原色が
使用されており、所望により、第4色目以上の画素やブ
ラックマトリクスを形成してもよい。従来、カラーフィ
ルタの製造方法としては、透明基板上に、第1の色相の
顔料を分散させた感光性樹脂組成物の塗膜を形成し、該
塗膜上からマスクパターンを用いるなどしてパターン状
に露光し、次いで、現像することにより、第1のパター
ン状の着色画素を形成し、更に、同様の工程を繰り返す
ことにより、第2、第3の色相のパターン状の着色画素
を形成する方法が提案されている(特開平6−6701
0号公報、特公昭60−129707号公報など)。最
近、本発明者らは、基板上に形成した着色塗膜層を、そ
の画素となる部分を残して、レーザー光の照射により非
照射部分を蒸散させて取り去ることにより、パターン状
の着色画素が形成されたカラーフィルタを製造する方法
に想到した。この方法では、通常、顔料などの着色剤、
分散剤、バインダー樹脂、溶媒などを含有する着色塗料
を基板上に塗布し、乾燥して着色塗膜層を形成してい
る。
【0003】ところが、従来のパターン状に形成された
着色層(着色画素)は、一般に、着色剤と樹脂成分を含
有する着色組成物から形成されているため、硬度が不充
分であり、例えば、(1)カラーフィルタ作製後の配向
膜ラピング処理などの後工程で、着色層に傷がつきやす
い、(2)液晶パネルの組み立ての際、2枚の基板の間
に介在させるスペーサ材からの圧力で着色層が変形しや
すく、その結果、セルギャップが局所的に変動するた
め、表示欠陥を生じやすくなる、などの問題点があっ
た。着色層の硬度不足を補い方法として、カラーフィル
タ形成後、着色層表面にオーバーコート処理を施す方法
があるが、工程が付加されることに加えて、オーバーコ
ートによる着色層の色調への影響などの問題がある。
【0004】従来、着色パターンを形成する方法とし
て、シリコンアルコキシドを含有するアルコキシド溶液
及びその加水分解溶液のうち少なくとも一種の溶液に、
着色顔料を添加してコート液を調製し、該コート液を透
明基板上に塗布し、乾燥して着色膜を形成し、次いで、
所望の部分に電子線を照射し、現像して凹凸パターンを
有する膜を形成する工程を含む方法が提案されている
(特開平5−27116号公報)。しかしながら、この
方法によれば、硬度の高い着色層を有する透明基板を得
ることができるものの、シリコンアルコキシドを含有す
るアルコキシド溶液及びその加水分解溶液は、不安定で
あり、長期間の保存に耐えないという問題がある。ま
た、この方法によれば、膜形成後も、残留した未反応基
がパネル組立の後工程で反応を起こし、膜の応力が増大
して膜にクラックを生じる可能性がある。しかも、この
方法では、現像工程で強アルカリが必要であるため、廃
水処理が困難であり、環境面でも問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、着色
層(着色画素)の色調に影響を及ぼすことなく、表面硬
度が大きい着色層が形成されたカラーフィルタを提供す
ることにある。また、本発明の目的は、より安定した材
料を用いて、着色層の表面が硬く、クラックの入りにく
いカラーフィルタを提供することにある。本発明者ら
は、前記従来技術の問題点を克服するために鋭意研究し
た結果、着色剤(顔料や染料など)及び樹脂成分(バイ
ンダー樹脂や分散剤など)を含有する着色組成物に透明
なセラミックス粒子を含有させ、得られた着色組成物を
用いてパターン状の着色層を透明基板上に形成すること
により、着色層の色調に悪影響を及ぼすことなく、その
表面硬度が充分に高いカラーフィルタの得られることを
見いだした。本発明は、これらの知見に基づいて完成す
るに至ったものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、透明基
板上に、少なくとも着色剤及び樹脂成分を含有する着色
層がパターン状に形成されたカラーフィルタにおいて、
(1)該着色層が、最大粒径0.7μm以下、可視光領
域の波長での平均光線透過率80%以上のセラミックス
粒子を更に含有し、かつ、(2)該着色層の表面の鉛筆
硬度が3H以上であることを特徴とするカラーフィルタ
が提供される。
【0007】
【発明の実施の形態】一般に、カラーフィルタの着色層
は、少なくとも顔料(有機顔料や無機顔料)や染料など
の着色剤、及び樹脂成分(分散剤やバインダー樹脂等)
から構成されており、樹脂成分は、光や熱により架橋さ
れていた場合であっても、柔らかいものであり、その表
面の鉛筆硬度は、通常、HB〜2H程度である。本発明
では、カラーフィルタの着色層を硬い膜にすることによ
り、傷つきにくく、かつ、変形の少ないカラーフィルタ
を作製することができる。本発明では、着色層を安定し
た硬い膜にするために、着色層中の樹脂成分よりも硬い
粒子を着色層中に分散させる。硬い粒子としては、一般
に、様々な粒子が存在するが、その中でも、特定のセラ
ミックス粒子が、透明性、硬さ、及び大きさの点から適
していることが判明した。また、実用上、着色層の硬さ
を、鉛筆硬度で少なくとも3H以上にすれば、前述の諸
問題を解決できることがわかった。
【0008】〈材料〉本発明におけるカラーフィルタの
着色層は、少なくとも有機顔料、無機顔料、染料などの
着色剤、分散剤やバインダー樹脂等の樹脂成分、及び透
明セラミックス粒子を含有するものである。この着色層
は、前記各成分を含有する着色塗料を作製し、これを基
板上に塗布して塗膜を形成し、次いで、種々の方法によ
り塗膜をパターン状にすることにより形成される。
【0009】以下、本発明の着色層を形成するための着
色塗料の材料について説明する。顔料としては、色調、
彩度が良好であることから、一般に有機顔料が用いられ
る。有機顔料としては、アゾレーキ系、不溶性アゾ系、
縮合アゾ系、フタロシアニン系、ハロゲン化フタロシア
ニン系、キナクリドン系、ジオキサジン系、イソインド
リノン系、アントラキノン系、ベリノン系、チオインジ
コ系、ペリレン系がある。また、無機顔料としては、鉄
黒、酸化チタン、ミリロブルー、酸化鉄、コバルト紫、
群青、紺青、コバルトブルー、セルリアンブルー、ピリ
ジアンなどが挙げられる。その他、カーボンブラック、
黒鉛等の黒色顔料が用いられる。顔料の表面処理を行っ
て、分散性を向上させた修飾顔料も使用することができ
る。染料としては、シアニン系、アズレニウム系、スク
アリウム系、オキサジン系、アゾ系、ビスアゾ系、アン
トラキノン系、キノリン系等がある。着色剤は、それぞ
れ単独で、あるいは2種以上を混合して用いられる。
【0010】顔料を用いた場合には、透明性を確保する
ために細かく分散する必要があり、通常、分散剤として
界面活性剤等が使用される。界面活性剤には、イオン性
界面活性剤、ノニオン性界面活性剤があり、イオン性界
面活性剤には、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面
活性剤、及び両性界面活性剤がある。カチオン性界面活
性剤としては、例えば、脂肪族アミン類、第4アンモニ
ウム塩類、アルキルピリジウム塩類等がある。アニオン
性界面活性剤としては、例えば、脂肪酸塩類、硫酸エス
テル類、スルホン酸塩類、燐酸エステル類等がある。両
性界面活性剤としては、例えば、アミノ酸塩類等があ
る。ノニオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキ
シエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンア
ルキルフェニルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキ
ルエステル類、ソルビタンアルキルエステル類、ポリオ
キシエチレンソルビタンアルキルエステル類等がある。
【0011】また、分散剤として、界面活性剤以外に、
市販されている顔料分散用の樹脂を使用することができ
る。この例として、水溶性の樹脂として、ブチラール樹
脂、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポ
リアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリ2−ヒドロキシ
エチルアクリレート、ポリ2−ヒドロキシエチルメタク
リレート、ポリ2−ヒドロキシプロピルメタクリレー
ト、ポリアクリルアミド等がある。これらの共重合体も
用いられる。溶剤系の樹脂としては、アルキド樹脂、ア
クリル樹脂、フッ素樹脂、ポリアミド樹脂、フェノール
樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、イソシアネート、
マレイン樹脂等がある。
【0012】分散剤として、上記界面活性剤と顔料分散
用の樹脂の併用も可能である。そして、上記界面活性
剤、顔料分散用の樹脂のどちらか一方で分散を行い、残
りの一方を顔料を分散した後、添加することも可能であ
る。分散剤以外の樹脂成分として、光硬化性樹脂、熱硬
化性樹脂を加えてもよい。着色剤として染料を用いる場
合には、可染性樹脂、例えば、ゼラチン、カゼイン、ポ
リビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等がレリー
フ形成用樹脂として用いられる。着色層のパターンニン
グをフォトリソグラフ法により行う場合には、樹脂成分
として各種感光性樹脂を用いる。
【0013】透明セラミックス粒子としては、酸化ケイ
素、酸化アルミニウム、酸化スズ、硫酸バリウム、酸化
セリウム等がある。これらのセラミックス粒子は、着色
層中に含まれるので、色調や透過性に影響を与えないよ
うな光学特性を持つことが好ましい。セラミックス粒子
の最大粒径は、可視光が散乱しない条件から、可視光の
波長以下、すなわち0.7μm以下とし、好ましくは
0.3μm以下とする。着色層の色調を変えないため
に、セラミックス粒子の可視光領域の波長(400nm
〜700nm)での平均光線透過率が80%以上である
ものを使用する。着色塗料の溶媒としては、水、エタノ
ール、イソプロピルアルコール、エチルセロソルブ、ブ
チルセロソルブ等が用いられる。これらは、分散剤の溶
解性や蒸発速度、粘度などにより適当に組み合わせて使
用することができる。
【0014】〈着色塗料の作製〉次に、上記材料を用い
て着色塗料(着色組成物)とする場合の作製方法につい
て説明する。まず、着色剤として有機顔料、溶媒として
エチルアルコールを用いる場合は、以下のような工程と
なる。 顔料の分散 分散剤としてロジン等の樹脂をエチルアルコールに溶解
し、顔料を配合してサンドミル等の分散機に投入し分散
する。顔料の配合組成は、1〜50重量%、好ましくは
10〜20重量%であり、分散剤の配合組成は、1〜5
0重量%、好ましくは2〜15重量%である。 セラミックス粒子の分散 顔料の分散と同様に、エチルアルコール、分散剤、及び
セラミックス粉体を配合し、分散機で分散する。セラミ
ックス粒子の配合組成は、5〜70重量%、好ましくは
10〜40重量%であり、分散剤の配合組成は、3〜5
0重量%、好ましくは2〜15重量%である。 上記の顔料及びセラミックス粒子の各分散液を所定量
混合して、着色組成物とする。 上記の着色組成物を塗布して得られる塗膜の表面硬度
は、含有される樹脂成分の種類や、含有されるセラミッ
クス粒子の量に依存する。本発明の目的を達成するため
には、実用上のいろいろな評価結果から、表面硬度を少
なくとも3H以上とすることが必要である。このために
は、セラミックス粒子が塗膜膜中に略10体積%以上、
好ましくは20%以上含有させれば、その目的を達成す
ることができる。
【0015】〈着色層形成〉上述のようにして得られた
着色組成物を、図1(a)に示すように、基板1上に塗
布し、塗膜2を形成する。塗膜形成方法としては、スピ
ンコート、ロールコート、ディッピング等がある。塗膜
の膜厚は、顔料の濃度により異なるが、通常0.3〜3
μmである。基板としては、ガラスや合成樹脂からなる
透明な板、シート、フィルムなどが用いられる。塗布
後、塗膜を乾燥させ、硬化させる。通常、塗膜をベーク
し、塗膜を乾燥させる。その方法の例としては、ホット
プレート上に置くか、またはオーブン中に入れる方法等
が挙げられる。塗膜を乾燥させる条件としては、溶媒の
蒸気圧、樹脂成分の耐熱性により適宜選択されるが、ベ
ークの温度として、常温以上300℃以下、好適な範囲
としては50〜200℃である。
【0016】次に、画素のパターニングを行う。樹脂成
分として光硬化性樹脂を用いる場合には、着色層自体へ
の露光・現像によるパターニング、熱硬化性樹脂等を用
いた場合には、着色層の上に感光層を形成し、これを露
光・現像でパターニング、更に下層の着色層を酸、アル
カリ、溶剤などでエッチングする方法がとられる。いず
れも、溶解性の差を利用したパターニング方法である。
本発明では、レーザーを利用してパターニングを行うこ
ともできる。紫外線領域の波長のレーザー光をパターン
状に照射することにより、着色塗膜の非照射部分が蒸散
し、画素を形成することができる。この方法によれば、
現像液を用いることなく、ドライプロセスで解像度の高
い画素を形成することができる。
【0017】以下、レーザー光照射法による画素の作製
方法を説明する。先に得られた塗膜2に、図1(b)に
示すように、第1色目着色画素5が形成される領域以外
の部分にレーザー光3を照射する。レーザー光が照射さ
れた部分が蒸散することにより、図1(c)に示すよう
に、第1色目着色画素5が形成される。ここで照射する
レーザー光としては、レーザー光が塗膜に照射されて、
蒸散を起こすように、充分短い波長でなければならな
い。従って、レーザー光源として波長が紫外線領域にあ
るエキシマーレーザーが好適である。エキシマーレーザ
ーは、ハロゲンガスと希ガスの高圧混合ガス中で高圧放
電を行い、分子の励起エネルギー放出による紫外光パル
ス発振を行うものであり、ガスの組み合わせによって、
193〜308nmの発振波長を持つ。使用されるガス
の組み合わせとしては、Xe−Cl2、Kr−F2、Ar
−F2がある。しかしながら、CO2、YAGレーザーの
ような波長が赤外光であっても、非線形光学材料を用
い、第2、第3高調波により、その波長を得ることも可
能である。しかし、この場合、レーザー光が充分なエネ
ルギー密度を持っていなければならない。
【0018】レーザー光のエネルギー密度は、通常0.
2〜3J/cm2であり、0.5〜2J/cm2が特に好
適である。エネルギー密度が大きすぎると、塗膜だけで
なく、下にある基板まで蒸散してしまう。逆に、小さす
ぎると塗膜が蒸散を起こさない。レーザー光は、第2色
目以降の画素の形成のために、レーザー光の出力を制御
することが必要である。このときレーザー光がパルス光
であることが望ましい。なぜならば、パルス光のショッ
ト数により塗膜の深さ方向の加工制御が可能となるから
である。形成される着色画素の大きさや形状は、所望に
より適宜選定し得るが、一般的に100×300μm程
度であり、画素間隔は、およそ30μmである。
【0019】レーザー光を照射し、蒸散によって着色画
素をパターニングするには2つの方法がある。1つは、
図1(b)に示すように、フォトマスク4を介し面露光
により、ある領域にレーザー光を照射し、一括で画素を
形成し、XYステージ等により、基板を移動し、またレ
ーザー光を照射し、画素を形成する方法である。この工
程を繰り返すことにより、着色画素を得る。もう1つの
方法は、レーザー光を小さく絞り込み、走査することに
より着色画素を形成する方法である。レーザー光の走査
には、XYステージ等により基板自体を移動するか、ま
たはレーザー光を光学系により走査することで行う。こ
れらの方法は、基板の大きさやパターンの大きさにより
最適な方法が選択される。このようにして、第1色目の
着色画素5を得る。
【0020】次に、第1色目と同様に、第2色目の着色
組成物を第1色目の画素の上から基板上に塗布し、乾燥
して、図1(d)に示すように、第2色目の塗膜6を形
成する。第2色目の塗膜6を、第1色目の着色画素を形
成したときと同様にして、レーザー光を第2色目の着色
画素を形成させる領域以外のところに照射し、第2色目
の着色画素7を形成する。ここで、第2色目の着色塗膜
の下に第1色目の着色画素がある領域が存在するため、
レーザー光のパルスのショット数を制御することによ
り、第1色目の画素を残して、その上に重なっている第
2色目の塗膜のみを蒸散させる。そのために、レーザー
のパルス1ショット当たりの蒸散の深さ、すなわちエッ
チレートを予め測定しておき、第2色目の塗膜の膜厚を
測定することにより、第2色目のみを蒸散させるのに必
要なショット数を求め、そのショット数だけパルスを照
射し、第1色目の上にある第2色目の着色塗膜のみを蒸
散させる。図1(d)〜(f)に示す工程により、第2
色目の画素7を形成する。
【0021】最後に、第3色目着色塗膜8を、第1及び
第2色目着色塗膜と同様にして形成し、第3色目の着色
画素9を、第2色目着色画素を形成したときと同様にし
て、レーザー光を第3色目の着色画素を形成させる領域
以外のところに照射し、第3色目の着色画素9を形成す
る。ここで、第3色目の着色塗膜の下に第1色目と第2
色目の着色画素がある領域が存在するため、レーザー光
のパルスのショット数を制御することにより第3色目の
塗膜のみを蒸散させる。そのためにレーザーのパルス1
ショット当たりの蒸散の深さ(エッチレート)を予め測
定しておき、第3色目の塗膜の膜厚を測定することによ
り、第3色目のみを蒸散させるのに必要なショット数を
求め、そのショット数だけパルスを照射し、第1色目と
第2色目の上にある第3色目の着色塗膜のみを蒸散させ
る。図1(g)〜(i)の工程により、透明基板上に第
3色目の画素9を形成する。上記のようにして、透明基
板1上に、3色の着色画素(5、7、9)を形成する。
【0022】
【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げて、本発明に
ついて更に具体的に説明する。
【0023】[実施例1] 〈着色組成物の作製〉最初に、RGBの着色組成物を作
製した。ここでRGBとは、カラーフィルタの画素にお
ける3原色であり、それぞれ赤緑青である。RGBの着
色組成物を作製するために、赤緑青の3色に加えて、色
補正用として黄色と紫の2色の顔料を分散した。溶媒と
してエチルアルコールを使用し、分散剤としてロジン変
成マレイン酸樹脂を濃度6重量%で分散させ、各色にお
ける顔料を下記の濃度でサンドミルにより分散させた。 赤:Pig.Red 144 クロモフタールレッド 13重量% 緑:Pig.Green 7 フタロシアニングリーン 16重量% 青:Pig.Blue 15 フタロシアニンブルー 10重量% 黄:Pig.Yellow 12 ジスアゾイエロー 13重量% 紫:Pig.Violet 23 ジオキサジンバイオレット 10重量% 上記顔料の濃度は、着色画素(RGB)を形成する際、
所望の光学特性を実現する膜厚が各色で同じになるよう
に調整したものである。
【0024】分散後の顔料液は、以下の組成比で混合
し、RGBの着色組成物を得た。 (R)赤:黄=80:20 (G)緑:黄=40:40 (B)青:紫=75:25 さらに、透明セラミックス微粒子として二酸化ケイ素を
下記配合で分散した。 二酸化ケイ素 (AEROSIL MOX80、日本アエロジル(株)製)) 25重量% ロジン変成マレイン酸樹脂 5重量% エチルアルコール 70重量% 上記の二酸化ケイ素分散液の平均粒径は30nm、最大
粒径は200nmであった。この分散液を各着色液に対
して3:1の組成比で混合し、セラミックス微粒子を含
む着色組成物を得た。この着色組成物を塗膜にすると、
塗膜中の各成分の体積比率は、概略次のようになる。顔
料:二酸化ケイ素:樹脂=40〜44%:21〜25
%:32〜36%実際に、この着色組成物をガラス基板
上に塗布してその鉛筆硬度を、JISK5400、8.
4.2に従って測定したところ3Hであった。
【0025】〈カラーフィルタの着色画素製造方法〉1
0cm角の無アルカリガラス基板に、第1色目としてR
の着色組成物をスピンコーターにより塗布した。光学特
性から、膜厚は1μmとなるように、塗布条件を調整し
た。塗布後、70℃のホットプレートの上に3分間置
き、乾燥させ塗膜を作製した。Rの着色塗膜にKrFの
レーザー光(L5837、浜松ホトニクス(株))を照
射して、Rの着色画素を形成した。このとき、レーザー
光のスポットサイズをレンズ系により10×150μm
に縮小し、XYステージにより基板を移動させながらレ
ーザー光を照射することにより、100×300μmの
多きさのRの画素を形成した。レーザーのエネルギー密
度は、1J/cm2であった。次に、Gの着色組成物
を、このRの画素の上から基板上に塗布し、同様に乾燥
し、Gの塗膜を得た。Gの塗膜も1μmとなるように、
塗布条件を調整した。
【0026】予め、Gの塗膜の単位パルス当たりの蒸散
する深さ(エッチレート)を測定したところ、0.2μ
m/パルスであった。従って、Gだけを蒸散させるため
には、レーザー光のパルスを走査し、5ショット照射す
ればよいことが分かった。このようにして、レーザー光
をRと同様にGの画素が形成される領域以外の部分に、
XYステージを移動させながら、各部分5ショットずづ
照射した。こうして、Rと同様に100×300μmの
Gの画素を形成した。最後に、Bの画素をGと同様にし
て形成した。このとき、Bの塗膜は1μmであり、Bの
エッチレートはGと同様0.2μm/パルスであったの
で、Bを蒸散させるために、レーザー光のパルスをBの
画素が形成される領域以外の部分に、XYステージを移
動しながら、各部分5ショットずつ照射し、Bの画素を
形成した。以上のようにして得られたカラーフィルタを
水に浸して、中性洗剤をつけて手で1分間こすり、洗浄
を行ったところ、膜の剥離や欠損は見られなかった。さ
らに、このカラーフィルタを用いて液晶パネルを組み立
て、画素欠損の観察を行ったところ、光抜け等の画素欠
損は観察されなかった。
【0027】[比較例1]比較例のため、セラミックス
微粒子を含まないカラーフィルタを作製した。着色組成
物は、実施例1でセラミックス粒子を配合しないものを
用いた。ガラス基板上に、前記と同様にして、膜厚0.
7μmの着色層を形成し、レーザーのエネルギー密度を
調整して、5ショットで膜が蒸散するようにした。そし
て、実施例1と同様に操作して3色の画素が形成された
カラーフィルタを作製した。尚、着色層の表面の鉛筆硬
度はHであった。以上のようにして得られたカラーフィ
ルタを水に浸して、中性洗剤をつけて手で1分間こす
り、洗浄を行ったところ、膜の剥離や欠損する部分が生
じた。さらに、このカラーフィルタを用いて液晶パネル
を組み立て、画素欠損の観察を行ったところ、若干の光
抜け等の画素欠陥が観察された。この光抜けは、顕微鏡
観察によれば、スペーサ材の近辺に発生しており、カラ
ーフィルタの着色層の変形が原因と推測された。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、着色層に硬くて透明な
セラミックス微粒子を含有させることにより、カラーフ
ィルタの着色層の色調に対し何ら影響を及ぼすことな
く、表面の鉛筆硬度が3H以上の硬い着色層を形成する
ことができる。本発明のカラーフィルタは、カラーフィ
ルタ作製後の配向膜ラピング処理等の後工程で、着色層
に傷が付いたり、液晶パネル組の際のスペーサ材からの
圧力で変形しにくくなるので、画像欠陥を防止すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカラーフィルタを製造するための一実
施例のフロー図である。(a)〜(i)は、順次、各工
程を示す。
【符号の説明】
1:基板 2:第1色目着色塗膜 3:レーザー光 4:フォトマスク 5:第1色目画素 6:第2色目着色塗膜 7:第2色目画素 8:第3色目着色塗膜 9:第3色目画素

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明基板上に、少なくとも着色剤及び樹
    脂成分を含有する着色層がパターン状に形成されたカラ
    ーフィルタにおいて、(1)該着色層が、最大粒径0.
    7μm以下、可視光領域の波長での平均光線透過率80
    %以上のセラミックス粒子を更に含有し、かつ、(2)
    該着色層の表面の鉛筆硬度が3H以上であることを特徴
    とするカラーフィルタ。
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