JP2009047767A - 液晶表示装置用カラーフィルター用の塗布ヘッド、その塗布ヘッドを備えた塗布装置およびカラーフィルターの製造方法 - Google Patents

液晶表示装置用カラーフィルター用の塗布ヘッド、その塗布ヘッドを備えた塗布装置およびカラーフィルターの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】液晶カラーフィルターの画素のピッチが短くなってくると、画素に直接着色剤を塗布するのは困難になってくる。微小な塗布を可能にするにはインクジェット方式が好適であるが、ブラックマトリックス上に撥インク凸部を設けて、隣接する画素に着色剤が混ざらないようにする必要があった。
【解決手段】インクジェットで着色剤を塗布するに前に、マスク用溶剤を隣接画素に塗布し、これが乾燥する前に着色剤を塗布する。この時にマスク用溶剤は着色剤と極性が異なる溶剤を用いる。する画素からはみ出した着色剤は、マスク用溶剤にはじかれて、塗布されるべき画素に戻る。また、マスク用溶剤は蒸発してしまうので、ブラックマトリックスの表面性を劣化させない。
【選択図】図1

Description

本発明は、平坦性が良好で、露光工程が不要でフォトマスクを使うことなく安価で高い生産性を有する液晶表示装置用カラーフィルター基板の製造方法に関するものである。
液晶表示素子用のカラーフィルターは、基板上に形成されたブラックマトリックスによって仕切られた各凹部(以下「画素」という。)に着色剤を充填して形成される。液晶の動作によってスイッチングされたバックライトの光は、このカラーフィルターの着色された画素を通過することで所望の色の光となる。従って、カラーフィルターでの着色剤の塗布は、出来上がる液晶パネルの色むらに直接影響を及ぼす。
また、カラーフィルターの画素は、液晶パネルの発光の単位となる。つまり、カラーフィルターの画素は、液晶パネルの精細度を決める要因となる。従って、昨今の高画質化時代においては、カラーフィルターの画素の大きさは微小になる傾向である。しかし、この微小な画素に対して、隣接する画素に着色剤が混ざるという混色や、画素に着色剤が充填できないという色抜けといった不具合なく、均一に着色剤を塗布するのは容易でない。
このように困難な条件の塗布を実現するために、液晶表示素子用のカラーフィルターへの着色剤の塗布には、インクジェットを用いる技術が紹介されていた(特許文献1参照)。
ところが、インクジェット方式での塗布では、ヘッドから打ち出されたインクの液滴の飛行直進性が悪く、所望の箇所にインクが塗布できないという問題があった。この問題に関してはインクの組成を特定することで、飛行直進性を改善した発明が開示されている(特許文献2参照)。
また、特許文献2には、ブラックマトリックスの表面に撥インク性凸部を設け、塗布されたインクが画素部分を乗り越えて隣接する画素へ漏れ、混色の発生を抑制する技術が開示されている。
特開昭59−75205号公報 特開2003−128966号公報
インクジェット方式の塗布方法は、微小な液滴でインクを飛ばすことができるので、微小部分の塗布への利用に期待された。しかし、それでも画素の幅が液滴程度若しくはそれより狭くなると、隣接する画素へのインク漏れが発生するおそれが高くなる。隣接画素へのインク漏れは、特許文献2で開示されているブラックマトリックス表面に設ける撥インク性凸部で防止することができる。しかし、この撥インク性凸部はあまり高くすると、カラーフィルターの表面性を悪化させるため、パネルの特性に影響を及ぼすことになる。
また、撥インク性凸部をいくら高くしても、インクジェットヘッドから発射された液滴の軌道がずれてしまうと隣接する画素へインクが飛んでしまうという課題もあった。
本発明は上記課題を解決するために想到されたもので、カラーフィルター用の塗布ヘッドとその塗布ヘッドを搭載した塗布装置およびその塗布装置を用いた製造方法である。より具体的には、インクジェット方式での着色剤を含むペーストの塗布に先駆けて、マスク用溶剤を隣接画素に塗布する。その際、マスク用溶剤は、着色剤を含むペーストとは極性の異なる溶剤を用いる。
本発明ではインクジェットを用いて着色剤を塗布する前に、隣接画素に極性の異なるマスク用溶剤を塗布しておくので、着色剤の液滴が隣接画素に着弾されても、マスク用溶剤ではじかれ、塗布すべき画素に戻る。従って、狭い画素に精度よく着色剤を塗布することができる。
また、マスク用溶剤は、着色剤の塗布後に蒸発してなくなるので、カラーフィルターの表面凹凸が大きくならないという効果も奏する。
本発明は、ブラックマトリックスで形成された画素に着色剤を塗布する際に、インクジェット方式によって、マスキングのための溶剤を塗布し、その溶剤が揮発する前にインクジェット方式で着色剤を塗布するカラーフィルターの製造方法、および塗布ヘッドである。
図1に本発明のカラーフィルターの製造方法を示す。本実施の形態では、カラーフィルターは赤、青、緑の3色を有する場合で説明を行うが、2色であっても、3色以上であってもよい。図1には1色を形成する工程を示した。つまり、カラーフィルターが完成するには図1の工程を各色分繰り返す必要がある。
工程P1では、基板10にはブラックマトリックス11が形成されている状態を示す。基板11は透明であれば、特に限定されるものではない。例えば石英ガラスや耐熱性ガラス、透明樹脂材が好適に利用できる。ブラックマトリックス11は、スパッタ法や真空蒸着法といった、真空中での薄膜堆積技術を用いて、遮光層を形成した後に、レジスト塗布、露光、現像工程のフォトリソ加工をすることによってブラックマトリックスパターンを作製することができる。
また、カーボンブラックやチタンブラックなどの黒色粉末、金属粉、金属酸化物、金属窒化物、金属酸化窒化物を、樹脂および溶剤に分散させた樹脂ブラックマトリックス用ペーストを、透明基板上に塗布した後に、フォトリソ加工をすることでブラックマトリックスパターンを作製することができる。
ブラックマトリックス用ペーストが非感光性の樹脂の場合は、ブラックマトリックス用ペーストを塗布した上に感光性レジストを塗布した後に、露光、現像をしてブラックマトリックスパターンを得ることができる。この場合は、感光性レジストに界面活性剤を添加して、表面を親水性にしたり、疎水性にしたりすることができる。感光性レジストを剥離しないことで、ブラックマトリックスの表面の親水性を制御することができる。
ブラックマトリックス用ペーストは、それ自体に光重合開始剤やモノマーを添加して、感光性にすることもできる。この場合もブラックマトリックス用ペーストに界面活性剤を添加して、表面を親水性にしたり、疎水性にしたりすることができる。
基板上に形成したブラックマトリックスは、画素形成前に、プラズマ照射、紫外線照射、オゾン照射、アルカリ洗浄などで、表面の親水性をより高めることもできる。また、フッ素化合物を含む雰囲気でプラズマ照射することで、表面の疎水性を高めることもできる。
基板上10にはブラックマトリックス11によって仕切られた画素形成領域14乃至18がある。以後画素14乃至18という。これら基板とブラックマトリックスは塗布前に洗浄される。
工程P2に移って、特定の色の着色剤を塗布する画素16以外の画素14、15、17、18にマスク用溶剤を塗布する。マスク用溶剤は、着色剤を塗布しない2画素に塗布する。ブラックマトリックスの表面が親水性の場合には、マスク用溶剤が非水系の溶剤であれば、溶剤はブラックマトリックス表面ではじき、その接触角度21は大きくなる。つまり、おおきく盛り上がる。このマスク用溶剤で形成されたマスクをインク反発層20と呼ぶ。
ブラックマトリックスの表面が疎水性の場合には、マスク用溶剤が水系の溶剤であれば、溶剤はブラックマトリックス表面ではじき、その接触角度21は大きくなる。
このようにブラックマトリックスの表面が親水性の場合は、マスク用溶剤は疎水性溶剤とし、ブラックマトリックスの表面が疎水性の場合は、マスク用溶剤は親水性溶剤とすることが好ましい。
本発明では、着色剤を含むペースト25とマスク用溶剤の極性が異なる点が重要である。ここで極性とは、親水性であるか疎水性または非親水性であるかをいう。「親水性の程度が異なる」と言っても良い。また「親水性」は「水系」と、また「疎水性」は「非水系」と言っても良い。具体的には、着色剤を含むペーストがマスク用溶剤にはじかれて、マスク用溶剤が塗布してある部分に着色剤が残らなければよい。
次に工程P3では、着色剤を含むペースト25が塗布される。着色剤を含むペースト25もインクジェット方式で塗布される。塗布された着色剤を含むペーストは画素形成領域16にちょうど着弾すればよいが、幾分はずれる場合もある。しかし、画素形成領域16の両脇には極性の違う溶剤がインク反発層20を形成している。このインク反発層上に乗った着色用インクは、インク反発層の上を転がり落ち、画素形成領域17もしくは18には落ちない。工程P3−1は、インク反発層20の上を余分な着色用インク26が転がり落ちる様子を示している。
工程P4では、塗布した着色剤を含むペーストをプリベークして乾燥させる。プリベークは通常70℃から230℃の温度で1分から30分程度行えばよい。プリベークの目的は、マスク用溶剤の乾燥と着色剤を含むペーストの溶剤を蒸発させることであるので、使用する溶剤によってプリベーク温度および時間は適宜選択される。インク反発層20は元々マスク用溶剤で形成されていたので、蒸発して消滅する。従ってカラーフィルターの表面の凹凸が大きくなることがない。
マスク用溶剤は着色剤を塗布しない隣接画素形成領域15や17に多量に塗布されるので、部分的には着色剤を塗布する画素形成領域16に落ちる場合もある。図2(a)には、この時の様子を示す。画素形成領域16には、本来この画素には塗布されないマスク用溶剤飛沫22が落ちてしまっている。
図2(b)には、ここに着色剤25が塗布された様子を示す。マスク用溶剤飛沫22は、着色剤25に対する比重と、表面エネルギーの関係で、着色剤を含むペースト25に沈むか浮くかの状態が決まる。もし、マスク用溶剤の方が比重としては軽くても、微小な液滴の状態では、画素の内壁との表面エネルギーとの関係で、先に塗布されたマスク用溶剤飛沫が、着色剤に沈む場合はありうる。
マスク用溶剤が画素形成領域に落ちた場合でも、着色剤を含むペースト25の乾燥速度よりも速い速度でマスク用溶剤を乾燥すれば、画素形成領域16にマスク用溶剤がボイドとして残ることがない。すなわち、着色剤を含むペーストより乾燥速度の速いマスク用溶剤を用いれば、カラーフィルターにした際に色むらといった問題が生じることはない。
マスク用溶剤の乾燥速度が着色剤を含むペーストの乾燥速度に比べて、著しく早い場合は、着色剤を含むペーストが乾燥する前に、マスク用溶剤が乾燥して無くなり、着色剤を含むペーストが隣接する画素形成領域17や18にはみ出す事が考えられる。このため、マスク用溶剤は着色剤を含むペーストより乾燥速度は早いが、乾燥速度差は大きくない方が好ましい。乾燥速度差としては、3倍を超えない範囲が好ましく、2倍を超えない範囲がさらに好ましい。
図2(c)はマスク用溶剤の乾燥速度が着色剤を含むペーストよりも遅い場合を示す。画素形成領域16に落ちたマスク用溶剤より先に着色剤を含むペーストが蒸発し、マスク用溶剤が着色剤を含むペースト中に残ってボイド29になった状態を示す。このようになると、画素の色むらの原因となる。
図3に2色目の着色剤の塗布の工程を示す。画素18の右隣に画素19を示す。画素19は画素16と同じ着色剤を含むペーストを塗布して形成した画素である。工程P11では、マスク用溶剤は、画素形成領域17に隣接する画素15と16、および18と19に塗布される。画素16および19には1色目の画素25が形成されているが、マスク用溶剤は着色剤を含むペーストとは極性が異なるので、1色目の着色剤を溶解することはない。
工程P12では、マスク用溶剤がブラックマトリックスの表面でインク反発層20を形成している状態で、2色目の着色剤を含むペースト27を塗布する。
工程P13では、2色目の着色剤を含むペースト27をプリベークする。このとき同時にマスク用溶剤も乾燥させる。以上のようにして2色目の塗布が終了する。3色目も同様にして塗布する。3色目の着色剤を含むペーストを塗布が終了したら、カラーフィルター全体をポストベークする。
ポストベークは着色剤を含むペースト中の樹脂を熱硬化させる工程である。ポストベークは180℃から300℃の温度で3〜60分程度行うことが好ましい。画素を形成したカラーフィルター上には必要に応じて平坦化膜を塗布しても良い。
図4には、本発明のカラーフィルターの製造方法に用いる塗布ヘッド50を示す。図4は塗布ヘッドを吐出口側から見た斜視図である。塗布ヘッド50には、マスク用溶剤吐出口55と着色剤を含むペースト吐出口56が設けられている。ヘッドの進行方向51に対してマスク用溶剤の吐出口55は、着色剤を含むペースト吐出口56より前に設けられている。
マスク用溶剤用の吐出口は左右に微調整58ができるようになっており、ブラックマトリックスの画素のピッチ幅に合わせることができるようになっている。マスク用溶剤は複数画素同時に塗布するので、図4(a)に示すようにマスク用溶剤吐出口55は、吐出口56より大きくてもよい。また、図4(b)に示すようにマスク用溶剤吐出口55は2つ以上の複数を設けることも可能である。マスク用溶剤吐出口55は着色剤や樹脂などを吐出しないので、より小さな吐出口にして複数個設けることもできる。
この場合は、目的以外の場所にマスク用溶剤が着弾しても、マスク用溶剤の体積が小さくので、溶剤の乾燥速度をコントロールすることで、画素のムラになることがない。
また、図4(c)に示すように、吐出口(55および56)はヘッドの進行方向51に対して所定の角度59だけ傾けることで画素ピッチを変更できるようにしてもよい。
また、図5に示すように塗布ヘッド50は、マスク用溶剤用吐出口55を有するヘッド62と、着色剤を含むペースト用吐出口56を有するヘッド60が個別に設けられていてもよい。この場合は、2色目以降の画素を形成する場合もマスク用吐出ヘッドはそのまま使用することが可能で、着色剤を含むペースト用のヘッドを交換することで、短時間に着色剤の種類を異ならせることが可能となるので好ましい。
着色剤の吐出口56は、マスク用溶剤の吐出口よりヘッド進行方向に対して後方であればよいが、あまり後方に配置すると、マスク用溶剤が揮発してしまい、インク反発層として十分な高さになっていない場合もある。着色剤の吐出口はヘッドの走行速度や、マスク用溶剤の揮発度にも関係し、製造装置毎に異なるため限定はできない。しかし、マスク用溶剤が吐出されてから、60秒以内に着色剤が塗布されることが好ましく、10秒以内であることがさらに好ましい。
図4および図5の塗布ヘッドは1画素用の塗布ヘッドであり、これを複数組み合わせてもよい。図6には、2つの着色剤吐出口56を備えた塗布ヘッドを例示する。着色剤吐出口56は複数個あってもよく、基板の塗布幅と同じ幅の複数の塗布ヘッドが組み合わされていてもよい。塗布ヘッドが複数個あれば塗布時間が短くなり生産性が上がり好ましい。複数個の塗布ヘッドから塗布する着色剤を含むペーストは同じ着色剤であることが必要となる。
なお、マスク用溶剤の吐出口55は必ず両端に配置される。着色剤を含むペーストを塗布する場合、隣接する両脇の画素にはマスク用溶剤を塗布する必要があるからである。また、マスク用溶剤吐出口55の吐出口の口径は大きくなると液滴の吐出バラツキが大きくなるので、口径としては100μm以下が好ましく用いられる。着色剤を含むペースト吐出口56の口径は小さいほどより精度良く塗布することが可能であるが、小さくなるほど吐出口が詰まりやすくなるので、口径は50μm以下が好ましく用いられる。
図7には、本発明の塗布ヘッドを備えた塗布装置の概要を示す。インクジェット塗布装置100は、図5及び図6で説明したインクジェットヘッド120と、ステージ130、ステージを駆動するステップモータ138、139で構成される。インクジェットヘッド120には、ステージ130からの高さを調節するマニュピュレーターや、マスク用溶剤と着色剤が供給される供給装置が付随するが、その部分は省略した。
ステージ130にはカラーフィルター9が保持される。カラーフィルターは基板10とブラックマトリックス11で構成されているのはすでに説明した通りである。インクジェットヘッド120は、ブラックマトリックス11に対して相対的に移動しながら、マスク用の溶剤20と着色剤を含むペースト25の液滴が、カラーフィルター9に発射される。
今塗布されているのは画素16の列である。この列の塗布が終了したら、画素19の列を塗布する。なお、列16を塗り終えるまでにマスク用溶剤20が乾燥する場合は、画素19を塗布する前にプリベークしなくてもよい。マスク用溶剤は乾燥してしまっているからである。
図7では、インクジェットヘッド120とステージ130を相対的に移動させてカラーフィルター9にマスク用溶剤を塗布するが、相対的な移動がx方向136とy方向137の両方を移動するステップアンドリピート方式と、移動がx方向136またはy方向137のどちらか一方であり、連続的に塗布する1次元スキャン方式があり、どちらも好ましく用いることができる。
図7はステップアンドリピート方式の構成図である。x方向136への移動はステップモータ138によって行い、y方向137への移動はステップモータ139によって行なう。
ステップアンドリピート方式は、x方向136とy方向137のどちら方向にも塗布することができ、複雑なパターンや曲線形状の塗布も可能である。特に液晶パネルの縦方向で画素の位置をずらせながら配置している場合はステップアンドリピート方式を用いるのが好適である。
図8は1次元スキャン方式の構造図である。インクジェットヘッド121は塗布幅全域に渡って複数個設けられている。カラーフィルター9はx方向に連続的に移動させる。そのためカラーフィルター9の移動速度を速くすることができるので生産性が向上して好ましい。カラーフィルター9はx方向に連続的に一定速度で移動させると、マスク用溶剤および着色剤を含むペーストを一定間隔で吐出すればよいので、カラーフィルター9の全領域にわたって塗布ムラが小さくなり好ましい。
図9は1次元スキャン方式で、インクジェットヘッド122をカラーフィルター9に対して傾けた場合の構造図である。インクジェットヘッド122を傾けることによって、カラーフィルターの画素ピッチが異なっても同一のインクジェットヘッドで塗布することが可能となる。
本発明で用いることのできるマスク用溶剤としては、水系溶剤または非水系溶剤を用いることができる。水系溶剤としては、水および、分子中にヒドロキシル基、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基およびそれらの塩を持つものなどを単独または2種類以上を適宜混合して使用することができる。
非水系溶剤としては、ペンタン、ヘキサン、ヘプタンなどのパラフィン類、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、ジエチルケトン、イソプロピルケトン、シクロペンタノンなどのケトン類、3−メトキシ−3−メチルブチルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、酢酸ブチルなどのエステル類などを単独または2種類以上を適宜混合して使用することができる。
本発明の着色剤を含むペーストは少なくとも着色剤、樹脂材料、溶剤が含まれている。樹脂材料としては、メラミン樹脂やアクリル樹脂が好適に用いられるが、これらに限定されない。また、樹脂材料を、ポストベーク工程で熱硬化をさせるために、多官能モノマーあるいはオリゴマーなどを添加してもよい。
親水性ペーストにする場合は、水溶性メラミン樹脂や水溶性アクリル樹脂を用い、水系溶剤を用いる。非親水性ペーストにする場合は、非水溶性メラミン樹脂や非水溶性アクリル樹脂を用い、非水系溶剤を用いる。
本発明で用いることのできる着色剤を含むペースト用の溶剤としては、水系溶剤としては、水および、分子中にヒドロキシル基、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基およびそれらの塩を持つものなどを単独または2種類以上を適宜混合して使用することができる。
非水系溶剤としては、ペンタン、ヘキサン、ヘプタンなどのパラフィン類、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、ジエチルケトン、イソプロピルケトン、シクロペンタノンなどのケトン類、3−メトキシ−3−メチルブチルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、酢酸ブチルなどのエステル類などを単独または2種類以上を適宜混合して使用することができる。
着色剤を含むペーストは、樹脂成分と、少なくとも顔料を含む。着色剤と樹脂成分とは、通常、重量比で1:9〜100:1、好ましくは2:8〜50:1の範囲で混合して用いられる。樹脂成分の量が少なすぎると、着色被膜の基板との接着性が不良となり、逆に顔料の量が少なすぎると着色度が問題となる。また、該ペーストにおいては、塗工性、乾燥性などの観点から、樹脂成分と顔料をあわせた固形分濃度は、2〜30%、好ましくは3〜25%、さらに好ましくは4〜20%の範囲で使用する。
本発明のカラーフィルター基板は、少なくとも2色以上の画素から構成され、赤、緑、青の3色の色画素から構成されることが好ましい。使用される着色剤は、有機顔料、無機顔料、染料問わず着色剤全般を使用することができる。代表的な顔料の例として、ピグメントレッド(PR−)、2、3、22、38、149,166、168、177,206、207、209、224、242,254、ピグメントオレンジ(PO−)5、13、17、31、36、38、40、42、43、51、55、59、61、64、65、71、ピグメントイエロー(PY−)12、13、14、17、20、24、83、86、93、94、109、110、117、125、137、138、139、147、148、150,153、154、166、173、185、ピグメントブルー(PB−)15(15:1、15:2、15:3、15:4、15:6)、21、22、60、64、ピグメントバイオレット(PV−)19、23、29、32、33、36、37、38、40、50、ピグメントグリーン(PG−)7、36、などが挙げられる。本発明ではこれらに限定されずに種々の顔料を使用することができる。
本発明のカラーフィルター基板は、液晶表示装置の駆動方法、表示方式にも限定されず、アクティブマトリクス方式、パッシブマトリクス方式、TNモード、VAモード、STNモード、ECBモード、OCBモードなど種々の液晶表示装置に適用される。また、液晶表示装置の構成、例えば偏光板の数、散乱体の位置等にも限定されずに使用することができる。
以下、実施例に基づいて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
(実施例1)
A.カラーペーストの作製
ピグメントグリーンPG36、7.75gとピグメントイエローPY138、2.25gを界面活性剤“ニューコール”710F(日本乳化剤株式会社)10g、水158gとともに仕込み、ホモジナイザーを用い、7000rpmで5時間分散後、ガラスビーズを濾過し、除去した。分散液にメラミン樹脂(住友化学株式会社製“スミテックスレジン”M−3を20g、硬化剤(住友化学株式会社製“スミテックスアクセレーター”ACX)を2gを加え、緑ペースト(G−1)を得た。同様にして、表1に示す顔料割合で赤ペースト(R−1)、青ペースト(B−1)を得た。
Figure 2009047767
B.樹脂ブラックマトリックスの作製
3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、4,4’− ジアミノジフェニルエーテル及びビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンをN−メチル−2−ピロリドンを溶媒として反応させ、ポリイミド前駆体(ポリアミック酸)溶液を得た。
下記の組成を有するカーボンブラックミルベースをホモジナイザーを用いて、7000 rpmで30分間分散し、ガラスビーズをろ過してブラックペーストを調製した。
カーボンブラックミルベースの組成
カーボンブラック(MA100 、三菱化成(株)製):4.6部
ポリイミド前駆体溶液:24.0部
N−メチルピロリドン:61.4部
ガラスビーズ:90.0部
C.カラーフィルターの作製
ガラス基板(コーニング製、1737材)に上記ブラックペーストをスリットコーターで塗布し、ホットプレートで130℃、10分間乾燥し、黒色の樹脂塗膜を形成した。ポジ型フォトレジスト(ロームアンドハース社製、“LC−100”)をスリットコーターでポストベーク後の膜厚が1.0μmになるように塗布、ホットプレートで100℃、5分間プリベークした。超高圧水銀灯を用いて100mJ/cm2 紫外線照射して48μmピッチでブラックマトリックスの幅が8μmになるようにマスク露光した後、2.25%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を用いて、フォトレジストの現像と樹脂塗膜のエッチングを同時に行い、パターンを形成し、メチルセロソルブアセテートでレジスト剥離した。ホットプレートで300℃、15分間ポストベークすることでイミド化させ、ブラックマトリクス層を形成した。形成したブラックマトリックスはブラックマトリックスの膜厚1.6μmであった。
パターン加工されたブラックマトリックス付きガラス基板を254nmが主波長の低圧水銀灯下で500mJ/cm2の紫外線を照射し、0.2%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を用いて洗浄し、純水リンスをして、加熱乾燥した。この基板の純水に対する接触角は20度以下であった。
ブラックマトリックス付きガラス基板上に、青画素、緑画素が形成される連続した2画素分の96μm幅に非水系溶剤として酢酸ブチルをインクジェット塗布により塗布し酢酸ブチルが乾燥する前に、赤ペースト(R−1)を乾燥後膜厚が1.5μmになるようにインクジェット塗布し、ホットプレート上でガラス基板温度が150℃になるように設定して5分プリベークした。
次に基板を常温まで冷却後に、赤画素、緑画素が形成される連続した2画素分の96μm幅に非水系溶剤として酢酸ブチルをインクジェット塗布により塗布し酢酸ブチルが乾燥する前に、青ペースト(B−1)を乾燥後膜厚が1.5μmになるようにインクジェット塗布し、ホットプレート上でガラス基板温度が150℃になるように設定して5分プリベークした。
次に基板を常温まで冷却して赤画素、青画素が形成される連続した2画素分の96μm幅に非水系溶剤として酢酸ブチルをインクジェット塗布により塗布し酢酸ブチルが乾燥する前に、緑ペースト(G−1)を乾燥後膜厚が1.5μmになるようにインクジェット塗布し、ホットプレート上でガラス基板温度が150℃になるように設定して5分プリベーク後にホットプレート上でガラス基板温度が230℃になるように設定して20分ポストベークした。
得られたカラーフィルターは平坦性が良好であった。
本発明のカラーフィルターの製造方法の工程を示す図である。 本発明のカラーフィルターの製造工程を詳細に説明する図である。 本発明のカラーフィルターの製造工程を詳細に説明する図である。 インクジェットヘッドを示す図である。 インクジェットヘッドを示す図である。 着色剤吐出口が複数あるインクジェットヘッドを示す図である。 本発明のインクジェット方式による塗布装置を示す図である。 着色剤吐出口が複数あるインクジェットヘッドを示す図である。 着色剤吐出口が複数あるインクジェットヘッドを傾けた塗布装置を示す図である。
符号の説明
10 基板
11 ブラックマトリックス
20 インク反発層
25 着色剤
29 ボイド
50 インクジェットヘッド
55 マスク用溶剤吐出口
56 着色剤吐出口
100 塗布装置

Claims (6)

  1. 基板上の隣接する複数画素にわたって溶剤を塗布する工程と、
    前記溶剤が乾燥する前に、前記溶剤と親水性の異なる着色剤を含むペーストを所定の位置に塗布する工程とを含む液晶表示用カラーフィルターの製造方法。
  2. 前記溶剤は非水系溶剤であり、前記着色剤を含むペーストは水系着色剤である請求項1に記載された液晶表示用カラーフィルターの製造方法。
  3. 前記溶剤は水系溶剤であり、前記着色剤を含むペーストは非水系着色剤である請求項1に記載された液晶表示用カラーフィルターの製造方法。
  4. 溶剤吐出口と着色剤吐出口を備えた塗布ヘッドであって、
    前記塗布ヘッドの進行方向に対して、前記溶剤吐出口は前記着色剤を含むペーストの吐出口より前に配置されている塗布ヘッド。
  5. 前記着色剤を含むペーストの吐出口の両脇には前記溶剤吐出口が設けられた請求項4に記載された塗布ヘッド。
  6. 請求項4乃至5の何れかの請求項に記載された前記塗布ヘッドを備えた塗布装置。


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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN113385389A (zh) * 2021-06-18 2021-09-14 Tcl华星光电技术有限公司 树脂涂布方法及led面板

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