JPH11281812A - カラーフィルタ用着色組成物、カラーフィルタ、及びその製造方法 - Google Patents

カラーフィルタ用着色組成物、カラーフィルタ、及びその製造方法

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JPH11281812A
JPH11281812A JP8192498A JP8192498A JPH11281812A JP H11281812 A JPH11281812 A JP H11281812A JP 8192498 A JP8192498 A JP 8192498A JP 8192498 A JP8192498 A JP 8192498A JP H11281812 A JPH11281812 A JP H11281812A
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JP
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colored
coating film
color filter
color
solvent
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JP8192498A
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Hideki Hayashi
秀樹 林
Munehiro Hatai
宗宏 畠井
Shoichi Nakada
昌一 中田
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 レーザー光の照射エネルギー密度を低くして
も大きなエッチレートが得られ、生産性に優れると共
に、色特性に優れたカラーフィルタを与えることができ
るカラーフィルタの製造方法、それに用いられる着色組
成物、及びカラーフィルタを提供すること。 【解決手段】 少なくとも色素とバインダーを含有する
カラーフィルタ用着色組成物であって、該着色組成物を
用いて基板上に着色塗膜を形成したとき、該着色塗膜の
波長248nmまたは308nmにおける光の吸収係数
が5×104 cm -1以下となることを特徴とするカラー
フィルタ用着色組成物、該組成物を用いたカラーフィル
タ、及びレーザー加工法により、該組成物を用いたカラ
ーフィルタの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラー液晶表示装
置に用いられるカラーフィルタ用の着色組成物、カラー
フィルタ、及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】カラー液晶表示素子では、基板上に3色
の画素を形成したカラーフィルタが用いられている。従
来、カラーフィルタの製造方法としては、フォトリソグ
ラフィ法によるのが一般的である。すなわち、顔料また
は染料を含む感光性樹脂組成物を基板に塗布して塗膜を
形成し、次いで、開口パターンを有するフォトマスクを
介して、水銀灯等の光源を用いてパターン露光を行う。
次に、アルカリ水または有機溶媒等の現像液を用いて現
像することにより、非露光部を除去し、着色画素を得
る。以上の工程を3回繰り返すことにより、カラーフィ
ルタを作製する。
【0003】このような湿式現像法は、工程数が多く、
かつ現像液や洗浄用の水などを多量に必要とするため
に、コスト高であり、しかも現像液の廃液処理による環
境への影響が大きいという問題がある。また、着色画素
中に現像液からの未溶解物、ダスト等の混入があり、画
素欠陥の原因となる。
【0004】このような湿式現像法の問題を解決する方
法の一つとして、エキシマレーザー光のアブレーション
現象を利用する方法がある。すなわち、基板上に形成し
た着色塗膜に、エキシマレーザー光をパターン状に照射
して、被照射部分の着色塗膜を蒸散させることにより、
着色画素を形成する方法である。この方法を色相の異な
る複数の着色塗膜に繰り返して適用すれば、必要な色数
の着色画素を基板上に形成することができる。また、こ
の方法により、ブラックマトリクスを形成することもで
きる。
【0005】従来、例えば、特開平8−146408号
公報には、各色相を構成する有機被膜(着色塗膜)とし
て、有機高分子材料に色素を分散させた材料であって、
波長248nmまたは308nmでの光の吸収係数が1
×105cm-1以上となるように調製された材料(着色
組成物)を用いる方法が提案されている。この公報に
は、前記着色組成物を透明基板上に塗布し、マスクを介
してエキシマレーザー光を照射することにより、ブラッ
クマトリクス及びカラーフィルタパターンを形成する方
法が開示されている。しかし、カラーフィルタの形成の
ような大面積のパターン加工にエキシマレーザーのアブ
レーション現象を適用しようとしても、実際には、次の
ような問題があって、実用化が困難であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】エキシマレーザー光に
よるアブレーション現象を利用しようとすると、高感度
のレジスト膜に対する露光に比べて、格段に高いエネル
ギー密度が必要なため、着色塗膜が蒸散されて形成され
る着色画素の周辺部に斜面が形成される。すなわち、着
色画素が台形状となってしまう。この斜面部では、着色
塗膜の膜厚が小さいため、色抜けしてしまい、カラーフ
ィルタの色特性が低下するという問題が生じる。この問
題を避けるには、エキシマレーザー光の照射エネルギー
密度を低くして、着色画素の周辺部に斜面が形成されな
いように加工する必要がある。
【0007】しかしながら、エキシマレーザー光の照射
エネルギー密度を低くすると、レーザー光1パルス当た
りのエッチングの深さ(エッチレート)が小さくなり、
カラーフィルタを作製するのに、従来のフォトリソグラ
フィ法に比べて、かなり時間がかかるという問題が生じ
る。特に、前記公報で提案されている波長248nmま
たは308nmでの光の吸収係数が1×105cm-1
上となるように調製された材料(着色組成物)を用いる
方法では、レーザー光1パルス当たりのエッチレートが
非常に小さくなり、被照射部分の着色塗膜を蒸散させる
のに必要なレーザー光のショット数が多くなってしま
う。このエッチレートが小さいという問題は、カラーフ
ィルタのスループットと生産性の低下、ひいてはコスト
アップの要因となっている。
【0008】本発明の目的は、基板上の着色塗膜に紫外
線パルスレーザー光をパターン状に照射して、着色画素
を形成するカラーフィルタの製造方法において、レーザ
ー光の照射エネルギー密度を低くしても大きなエッチレ
ートが得られ、生産性に優れると共に、色特性に優れた
カラーフィルタを与えることができるカラーフィルタの
製造方法、それに用いられる着色組成物、及び当該着色
組成物を用いて得られるカラーフィルタを提供すること
にある。
【0009】本発明者らは、前記従来技術の問題点を解
決すべく鋭意検討を行った結果、着色塗膜の波長248
nmまたは308nmにおける光の吸収係数が5×10
4cm-1以下となる着色組成物を使用することにより、
照射エネルギー密度が低い紫外線パルスレーザー光(エ
キシマレーザー光)を用いても、大きなエッチレートが
得られ、画素形状に優れたカラーフィルタを短時間で作
成できることを見い出し、その知見に基づいて本発明を
完成するに至った。
【0010】
【課題を解決するための手段】かくして、本発明によれ
ば、少なくとも色素とバインダーを含有するカラーフィ
ルタ用着色組成物であって、該着色組成物を用いて基板
上に着色塗膜を形成したとき、該着色塗膜の波長248
nmまたは308nmにおける光の吸収係数が5×10
4cm-1以下となることを特徴とするカラーフィルタ用
着色組成物が提供される。
【0011】また、本発明によれば、基板上に色相の異
なる複数の着色塗膜からなる着色画素が形成されている
カラーフィルタにおいて、各色相の着色塗膜が前記のカ
ラーフィルタ用着色組成物を用いて形成されたものであ
ることを特徴とするカラーフィルタが提供される。
【0012】さらに、本発明によれば、基板上に着色組
成物を用いて着色塗膜を形成し、次いで、紫外線パルス
レーザー光を着色画素となる領域以外の部分に照射し
て、被照射部分の着色塗膜を蒸散させることにより、該
着色塗膜からなる着色画素を形成する工程を、色相の異
なる複数の着色塗膜からなる着色画素を形成するのに必
要な回数だけ繰り返すカラーフィルタの製造方法におい
て、各色相の着色塗膜を前記のカラーフィルタ用着色組
成物を用いて形成することを特徴とするカラーフィルタ
の製造方法が提供される。
【0013】前記製造方法において、各色相の着色塗膜
の波長248nmにおける光の吸収係数が5×104
-1以下の場合、紫外線パルスレーザー光としてKrF
エキシマレーザー光を照射することが好ましい。また、
各色相の着色塗膜の波長308nmにおける光の吸収係
数が5×104cm-1以下の場合、紫外線パルスレーザ
ー光としてXeClエキシマレーザー光を照射すること
が好ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】[紫外線パルスレーザー光]本発
明は、紫外線パルスレーザー光(エキシマレーザー光)
によるアブレーション現象を利用して、カラーフィルタ
のためのパターン加工を行うものである。まず、アブレ
ーション現象を利用した加工の原理について説明する。
【0015】ここで、アブレーションとは、高いエネル
ギー密度を持つエキシマレーザー光を物質に照射したと
きに、光の当たった部分の物質が光分解して飛散する現
象をいう。したがって、開口パターンを形成した露光マ
スクを介してエキシマレーザー光を物質に結像するよう
に照射すると、被照射部分が蒸散して、物質には露光マ
スクの開口パターン通りのパターンが形成されることに
なる。光源のエキシマレーザーとしては、KrF(波長
248nm)やXeCl(波長308nm)が好適であ
る。波長が248nmより短いと、光学系に用いる鏡や
レンズの劣化が著しくなり、これを防止するためのコー
ティング処理により、光学系が高価になる。また、波長
が308nmより長くなると、光化学的な分解に交じっ
て熱的な分解の要素も加わってくるので、形成されるパ
ターンの精度が悪くなる。
【0016】[カラーフィルタの製造方法]本発明のカ
ラーフィルタの製造方法は、代表的には、図1に示すよ
うな工程を含む方法である。 (1)第1色目の着色画素を形成する工程 図1(A)に示すように、基板1上に着色組成物を用い
て着色塗膜2を形成する。次いで、図1(B)に示すよ
うに、開口パターンが形成されたフォトマスク4を介し
てレーザー光3を照射し、被照射部分の着色塗膜を蒸散
させることにより、図1(C)に示すように、第1色目
の着色画素5を形成する。着色塗膜2上でのレーザー光
3の照射エネルギー密度は、200〜900mJ/cm
2が好ましく、400〜700mJ/cm2がより好まし
い。200mJ/cm2より低いパワーでは、着色塗膜
のエッチレートが小さく、加工時間が増大する。また、
900mJ/cm2より高いパワーでは、加工された着
色塗膜パターン(すなわち、着色画素)の周辺部に形成
される斜面の幅が広くなり、着色画素の色特性の劣化を
招く。後の工程で第1色目の着色画素5を残すには、第
1色目の着色塗膜2を最終的に得られる着色画素の厚み
より厚く形成することが望ましい。
【0017】基板としては、例えば、ガラス基板、プラ
スチック基板、フィルム、セラミックス基板、金属基板
等を使用することができる。多くの場合、ガラスやプラ
スチック製の透明な基板が用いられる。塗膜形成方法に
は、スピンコート法、ロールコート法、ディッピング法
等がある。これらの方法により、基板上に着色組成物を
塗布した後、乾燥硬化させる。着色画素となる塗膜の厚
さは、通常、0.5〜3μm程度である。形成される各
着色画素の大きさは、必要に応じて適宜定めることがで
きるが、通常、約100μm×約300μm程度であ
り、画素間隔は、通常、約30μm程度である。
【0018】(2)第2色目の画素を形成する工程 図1(D)に示すように、第1色目の着色画素5が形成
された基板の全面に、第2色目の着色組成物からなる着
色塗膜6を形成する。着色塗膜6は、第1色目の着色画
素5の上にも被覆される。図1(E)に示すように、フ
ォトマスクを介してレーザー光を照射することにより、
第2色目の着色画素7を形成する。その際、図1(F)
に示すように、レーザー光の出力または照射パルス回数
を調整して、第1色目の着色画素5を残して、その上に
被覆された第2色目の着色塗膜を蒸散させる。このと
き、エッチングは、少量ならば第1色目の着色画素5に
及んでもよい。このようにして、基板1上に、第1色目
の着色画素5及び第2色目の着色画素7を形成する。
【0019】(3)第3色目以上の画素を形成する工程 必要に応じて、前記工程(2)と同様の工程により、第
3色目以降の必要色数の画素を形成する。図1(G)に
示すように、第1色目の着色画素5と第2色目の着色画
素7が形成された基板の全面に、第3色目の着色組成物
からなる着色塗膜8を形成する。着色塗膜8は、第1色
目の着色画素5及び第2色目の着色画素7の上にも被覆
される。図1(H)に示すように、フォトマスクを介し
てレーザー光を照射することにより、第3色目の着色画
素9を形成する。その際、図1(I)に示すように、レ
ーザー光の出力または照射パルス回数を調整して、第1
色目の着色画素5及び第2色目の着色画素7を残して、
その上に被覆された第3色目の着色塗膜を蒸散させる。
このとき、エッチングは、少量ならば第1色目の着色画
素5及び第2色目の着色画素7に及んでもよい。
【0020】このようにして、基板1上に、3色の着色
画素が形成されたカラーフィルタを得ることができる。
必要があれば、第4色目以降の着色画素を同様の方法で
形成することができる。各着色画素間には、ブラックマ
トリクスを設けることができる。ブラックマトリクスを
レーザーアブレーション法により形成してもよい。この
場合、カーボンブラック、黒鉛、遮光性物質を混入した
黒色の着色組成物やクロム、酸化クロムの薄膜を使用す
る。
【0021】したがって、本発明で採用するカラーフィ
ルタの製造方法は、より詳細には、(1)基板上に第1
色目の着色組成物を用いて着色塗膜を形成し、次いで、
レーザー光を第1色目の着色画素となる領域以外の部分
に照射して、被照射部分の着色塗膜を蒸散させることに
より、第1色目の着色画素を形成する工程、(2)第1
色目の着色画素上を含む基板の全面に、第2色目の着色
組成物を用いて着色塗膜を形成し、次いで、レーザー光
を第2色目の着色画素となる領域以外の部分に照射し
て、被照射部分の着色塗膜を蒸散させることにより第2
色目の着色画素を形成し、その際、レーザー光の出力ま
たは照射パルス回数を制御して、第1色目の画素を残
し、その上に被覆された第2色目の着色塗膜を蒸散させ
る工程、及び(3)必要に応じて、前記工程(2)と同
様の工程により、第3色目以降の必要色数の着色画素を
形成する工程を含む製造方法である。
【0022】なお、上記製造方法において、第1色目の
着色画素の上に第2色目の着色塗膜を形成する際に、混
色を避けるために、第1色目の着色画素を被覆するよう
に、基板上に透明樹脂層を形成することができる。同様
に、第3色目の着色組成物を用いて着色塗膜を形成する
前に、透明樹脂層を形成して、第1色目及び第2色目の
着色画素と第3色目の着色塗膜との混色を避けることが
できる。
【0023】[カラーフィルタ用着色組成物]本発明で
用いる着色組成物は、従来のフォトリソグラフィ法に用
いられる着色組成物に必須の感光性を必ずしも必要とせ
ず、少なくとも色素とバインダーを含むものである。そ
して、該着色組成物は、それを用いて基板上に着色塗膜
を形成したとき、エキシマレーザー光の波長である24
8nmまたは308nmにおける光の吸収係数が5×1
4cm-1以下となるものである。ここでいう色素と
は、染料または顔料であり、バインダー中で発色し、所
定の色特性を発現する物質である。
【0024】ここで用いる染料は、通常、溶媒に溶解
し、所定の色を発現する物質である。本発明で使用する
染料は、特に限定されないが、油溶性染料及び酸性染料
が好ましい。着色塗膜を所望の色相に調整するために、
複数の染料をブレンドして使用することもある。それに
より、赤、緑、青の3原色を得る。以下にカラーフィル
タ用途として耐候性の高い染料を例示する。表示は、色
指数(color index)で行っている。
【0025】酸性染料の例として、C.I.Acid
Red 18、C.I.AcidRed 151、C.
I.Acid Yellow 38、C.I.Acid
Green 25、C.I.Acid Bule 9、
C.I.Acid Bule 40、C.I.Acid
Bule 129、C.I.Acid Violet
17、C.I.Acid Violet 49等があ
る。
【0026】油溶性染料の例として、C.I.Solv
ent Red 7、C.I.Solvent Red
8、C.I.Solvent Red 35、C.
I.Solvent Red 46、C.I.Solv
ent Red 68、C.I.Solvent Re
d 83、C.I.Solvent Red 89、
C.I.Solvent Red 90、C.I.So
lvent Red 91、C.I.Solvent
Red 92、C.I.Solvent Red10
9、C.I.Solvent Red 111、C.
I.SolventRed 118、C.I.Solv
ent Red 119、C.I.Solvent R
ed 122、C.I.Solvent Red 12
5、C.I.Solvent Red 127、C.
I.Solvent Red 130、C.I.Sol
vent Red 132、C.I.Solvent
Red138、C.I.Solvent Red 16
0、C.I.SolventRed 207、C.I.
Solvent Red 218、C.I.Solve
nt Red 230、C.I.Solvent Or
ange 11、C.I.Solvent Orang
e 23、C.I.Solvent Orange 3
7、C.I.Solvent Orange 59、
C.I.Solvent Orange 62、C.
I.Solvent Orange 99、C.I.S
olvent Yellow 19、C.I.Solv
ent Yellow 21、C.I.Solvent
Yellow 25、C.I.Solvent Ye
llow 33、C.I.Solvent Yello
w 42、C.I.Solvent Yellow 5
6、C.I.SolventYellow 62、C.
I.Solvent Yellow 63、C.I.S
olvent Yellow 77、C.I.Solv
ent Yellow79、C.I.Solvent
Yellow 82、C.I.SolventYell
ow 83、C.I.Solvent Yellow
89、C.I.Solvent Yellow 93、
C.I.Solvent Yellow104、C.
I.Solvent Yellow 105、C.I.
Solvent Yellow 114、C.I.So
lvent Yellow 129、C.I.Solv
ent Yellow 130、C.I.Solven
tYellow 138、C.I.Solvent Y
ellow 146、C.I.Solvent Yel
low 162、C.I.Solvent Yello
w 163、C.I.Solvent Green
3、C.I.Solvent Green 25、C.
I.Solvent Blue 4、C.I.Solv
ent Blue 5、C.I.Solvent Bl
ue 14、C.I.Solvent Blue 2
5、C.I.Solvent Blue35、C.I.
Solvent Blue 37、C.I.Solve
nt Blue 38、C.I.Solvent Bl
ue 44、C.I.Solvent Blue 4
5、C.I.Solvent Blue 48、C.
I.Solvent Blue 49、C.I.Sol
vent Blue 67、C.I.Solvent
Blue 68、C.I.Solvent Blue7
0、C.I.Solvent Blue 78、C.
I.Solvent Blue 94、C.I.Sol
vent Violet 13、C.I.Solven
t Violet 14、C.I.Solvent V
iolet 23、C.I.Solvent Viol
et 24、C.I.Solvent Violet
33、C.I.Solvent Violet 45、
C.I.Solvent Violet 46等があ
る。
【0027】上記染料の他に、色素として顔料を用いる
ことも可能である。顔料は、溶媒中に粒子の形で分散し
ており、所定の色を発現する物質である。顔料は、通
常、分散剤を用いて溶媒中に分散する。顔料としては、
有機顔料では、アゾレーキ系、不溶性アゾ系、縮合アゾ
系、フタロシアニン系、キナクリドン系、ジオキサジン
系、イソインドリノン系、アントラキノン系、ペリノン
系、チオインジコ系、ペリレン系、カーボンがあり、無
機顔料では、鉄黒、酸化チタン、ミロリブルー、酸化
鉄、コバルト紫、マンガン紫、群青、紺青、コバルトブ
ルー、セルリアンブルー、ビリジアンなどがある。これ
らの顔料は、それぞれ単独で、あるいは調色のために2
種以上を組合せて使用する。顔料として、表面処理して
分散性を向上させた修飾顔料も使用することもできる。
各色の好適な顔料としては、青ではフタロシアニンブル
ー、赤ではクロモフタルレッド、緑ではフタロシアニン
グリーン、紫ではジオキサジンヴァイオレット、黄色で
はジスアゾイエローが挙げられる。
【0028】分散剤は、通常、顔料に対して吸着作用を
有し、溶媒に可溶なものが用いられる。分散剤として
は、界面活性剤が汎用される。界面活性剤には、イオン
性界面活性剤とノニオン性界面活性剤があり、イオン性
界面活性剤には、カチオン性界面活性剤、アニオン性界
面活性剤、及び両性界面活性剤がある。カチオン性界面
活性剤としては、例えば、脂肪族アミン類、第4アンモ
ニウム塩類、アルキルピリジウム塩類等がある。アニオ
ン性界面活性剤としては、例えば、脂肪酸塩類、硫酸エ
ステル類、スルホン酸塩類、燐酸エステル類等がある。
両性界面活性剤としては、例えば、アミノ酸塩類等があ
る。ノニオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキ
シエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンア
ルキルフェニルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキ
ルエステル類、ソルビタンアルキルエステル類、ポリオ
キシエチレンソルビタンアルキルエステル類等がある。
【0029】また、分散剤として、界面活性剤以外に、
市販されている顔料分散用の樹脂分散剤も使用すること
ができる。樹脂分散剤としては、水または溶媒に可溶性
のものが好ましく、その具体例としては、ブチラール樹
脂、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ア
クリル系樹脂(アクリル酸、メタクリル酸、2−ヒドロ
キシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタク
リレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレートなど
の重合体または共重合体)、ポリアクリルアミド、アル
キド樹脂、フッ素樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹
脂、ウレタン樹脂、マレイン樹脂、ポリエステル樹脂等
がある。分散剤として、界面活性剤と顔料分散用の樹脂
の併用も可能である。界面活性剤及び顔料分散用の樹脂
のどちらか一方で分散を行い、残りの一方を、顔料を分
散した後、添加することも可能である。
【0030】バインダーとしては、色素と親和性があ
り、耐熱性、耐光性、基板への密着性が良好な樹脂であ
ることが好ましい。レーザー加工に適したバインダーの
具体例については後述する。
【0031】上記の各成分を均一に溶解または分散させ
るために、通常の塗料に用いられている各種溶媒が使用
できる。この例としては、水、メタノール、エタノール
等のアルコール系溶媒、アセトン、メチルエチルケト
ン、シクロヘキサノン等のケトン系溶媒、メチルセロソ
ルブ、エチルセロソルブ、ジグライム等のエーテル類、
クロロホルム、塩化メチレン等のハロゲン系炭化水素溶
媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−
ピロリドン等の極性非プロトン溶媒、キシレン、トルエ
ン等の芳香族系炭化水素溶媒、乳酸エチル、酢酸エチル
等のエステル類等が挙げられる。これらの溶媒は、それ
ぞれ単独で、あるいは必要に応じて、2種以上を組み合
わせて使用することができる。本発明の着色樹脂組成物
には、これらの他に、発色剤、可塑剤、難燃剤、安定
剤、熱重合禁止剤、塗膜性改質剤等を必要に応じて添加
することができる。
【0032】着色組成物を作製する場合、攪拌機または
サンドミルやホモジナイザー等の分散機を用いて、各成
分を均一に溶解または分散させる。上記各成分の組成比
は、着色色素が0.01〜50重量%、バインダーが
0.01〜60重量%であり、色素/バインダーの固形
分比が0.1〜10である。色素濃度が低すぎると、カ
ラーフィルタとして必要な色特性が得られない。また、
色素濃度が高すぎると、塗膜の表面状態が悪化し、カラ
ーフィルタとして適当な透明性のある塗膜が得られな
い。好適な濃度は、着色色素が2〜10重量%、バイン
ダーが2〜10重量%である。
【0033】<作用>着色塗膜におけるエッチレートに
ついて鋭意検討した結果、ポリマー膜のような均一系で
成り立つことが知られている次のような実験式が、着色
塗膜のような混合系においても成り立つことを見い出し
た。
【0034】
【数1】 但し、dはエッチレート[cm/パルス]、Fはレーザ
ー光のエネルギー密度[mJ/cm2]、Fthはこれ以
下のレーザー強度ではエッチングされないという値を表
すレーザー加工閾値[mJ/cm2]、αは着色塗膜の
レーザー波長における光の吸収係数[cm-1]である。
【0035】上式より、エッチレートに影響のある着色
組成物側のパラメータが、光の吸収係数とレーザー加工
閾値であることがわかるが、さらに検討を加えた結果、
レーザー加工閾値は、光の吸収係数が大きくなるにつれ
て単調に減少することが明らかになった。この関係を
(式1)に代入すると、エッチレートは、光の吸収係数
との関係のみで概略図2のように表せる。この図2にお
いて、光の吸光係数が小さい領域では、着色塗膜の光の
吸収係数が増加することによって、レーザー加工閾値が
低下してアブレージョンしやすくなる。ところが、光の
吸収係数が大きくなりすぎると、アブレーションしやす
くなるものの、レーザー光が塗膜の深い部分まで侵入で
きなくなり、エッチレートが低下する。レーザー光のエ
ネルギー密度が200〜900mJ/cm2の範囲で、
大きなエッチレートが得られる光の吸収係数の上限が5
×104cm-1である。光の吸収系数の下限は、レーザ
ー光のエネルギー密度によって異なるが、典型的には1
×104cm-1以上であることが好ましい。
【0036】着色塗膜の光の吸収係数を支配する主な因
子としては、色素とバインダーがあるが、色素は、通
常、紫外領域で吸収を待ち、その大きさは、波長248
nmにおいて通常2〜4×104cm-1である。また、
カラーフィルタの色品質の要請から、使用する色素の種
類は限られる。そこで本発明者等は、バインダーに着目
した。つまりカラーフィルタに用いるバインダーは、通
常、可視領域で透明なので、バインダーの種類を変えて
もカラーフィルタの色品質を変えることはない。したが
って、光の吸収係数を小さくする手段として、波長24
8nmでの吸収が小さいバインダーを選択することが好
適と考えられる。ベンゼン環による光の吸収帯域が25
0nm付近にあるために、波長248nmのKrFエキ
シマレーザー光による加工で用いる着色組成物のバイン
ダーとしては、非芳香族系のバインダーを選択すること
が好ましい。
【0037】これを満たすバインダーとして、ビニル系
ポリマーとしては、ポリビニルアルコール、ポリビニル
ピロリドン、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブチラール、
ポリ塩化ビニル等がある。また、ポリアミド系樹脂(ナ
イロン樹脂)、ポリエチレングリコール、エポキシ樹脂
等もバインダーとして使用できる。また、特にポリフッ
化ビニリデンやシリコーン樹脂をバインダーとして用い
ると、着色塗膜の耐熱性、すなわちカラーフィルタ作製
時の加熱処理における熱安定性に優れるため好ましい。
これらの樹脂は、前記色素及び溶媒と混合して使用され
る。バインダーは、前記塗膜作製方法にて、カラーフィ
ルタとしての優れた色品質が得られるような塗膜を形成
し得るものでなければならない。
【0038】一方、波長248nmにおける光の吸収が
大きすぎて、波長248nmのエキシマレーザー光によ
り加工することができないポリイミドのような耐熱性に
優れた芳香族系のバインダーを用いる場合には、使用す
るレーザー光の波長を308nmにすればよい。この付
近の波長では、芳香族バインダー及び色素の光の吸収
は、さほど大きくならない。波長308nmにおける着
色塗膜の光の吸収係数が小さいため、波長248nmに
おけるよりもレーザー加工閾値が大きくなり、波長24
8nmにおけるよりもエッチレートが小さくなる傾向に
あるが、波長308nmのXeClエキシマレーザー
は、波長248nmのKrFエキシマレーザーに比べて
高出力化が可能であり、加工パターンの周辺部の斜面を
大きくしない範囲でレーザー光のエネルギー密度を大き
くできるので、芳香族系のバインダーも使用することが
可能である。
【0039】
【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げて、本発明に
ついてより詳細に説明する。
【0040】[実施例1] <着色組成物の作製>最初に、R、G、B、及びブラッ
クの各着色組成物を作製する。ここで、RGBとは、カ
ラーフィルタの画素における3原色で、R、G、Bは、
各々赤、緑、青である。ブラックは、ブラックマトリク
ス用の着色組成物である。R、G、Bの着色組成物を作
製するために、赤、緑、青の3色に加えて、色調整用と
して黄色、紫の2色の顔料を分散する。ブラックの着色
組成物は、黒と青の2色を調色して作製する。
【0041】着色組成物の配合組成は、次のとおりであ
る。 顔料:15重量% ポリビニルアルコール〔ゴーセノール:KP08(日
本合成化学工業(株)製)〕:3重量% ノニオン系界面活性剤〔ノイゲンEA170(第一工
業製薬(株)製)〕:3重量% 水:79重量% ここで、各色における顔料は、次のとおりである。 赤:クロモフタールレッド 緑:フタロシアニングリーン 青:フタロシアニンブルー 黄:ジスアゾイエロー 紫:ジオキサジンヴァイオレット 黒:カーボンブラック 顔料は、サンドミルにより分散した。
【0042】色調整として、以下の組成比(重量比)で
混合し、それぞれRGBとブラックの顔料分散液を得
た。 (R) 赤:黄色=85:15 (G) 緑:黄色=61:39 (B) 青:紫=78:22 (ブラック) 黒:青=48:52
【0043】次に、上記顔料分散液と、バインダー溶液
としてRW−301〔積水ファインケミカル(株)製〕
とを重量比3:2で混合する。混合は、ホモジナイザー
により行った。こうして、RGB及びブラックの各着色
組成物を得た。これらの着色塗膜の波長248nmにお
ける光の吸収係数を求めるために、5cm角石英基板に
スピンコーター〔ミカサ(株)1H−DXII〕により
着色塗膜を作製し、分光光度計(日立 U−3410)
で248nmにおける塗膜の吸光度を測定し、接触式表
面粗さ計(Sloan社 dektakIIA)で塗膜
の膜厚を測定して、吸光係数を求めると、 R塗膜=2.6×104cm-1 G塗膜=2.6×104cm-1 B塗膜=3.4×104cm-1 ブラック塗膜=4.0×104cm-1 であり、波長248nm、エネルギー密度450mJ/
cm2のレーザー光に対するエッチレートは、それぞれ
0.52μm/パルス、0.52μm/パルス、0.4
5μm/パルス、0.40μm/パルスであった。
【0044】<カラーフィルタの作製>本実施例では、
光源としてKrFエキシマレーザー(波長248nm)
を用いる。繰り返し周波数は200Hz、1パルス当た
りの最大出力は450mJである。このレーザー出力光
をホモジナイザによって照射面積202mm×0.35
mmに調整した。この面積内のエネルギー密度は450
mJ/cm2であり、その分布は±5%以下である。露
光マスクは、石英ガラス上にSiO2とHfO2のλ/4
膜をRIEによりパターン形成したものを用いる。この
露光マスクの大きさは300mm×250mmで、厚さ
は5mmである。露光マスクに形成したカラーフィルタ
の1画素(1色)のための開口パターンの大きさは、8
0μm×290μmにとった。
【0045】まず、250mm×200mmのガラス基
板にRの着色組成物を2.0μmの厚さの塗膜が形成さ
れるようにスピンコートし、ホットプレート上で100
℃、2分間ベークして塗膜を乾燥させた。露光マスクと
ガラス基板を同期させながらレーザー光照射領域の短辺
方向、すなわちガラス基板の短辺方向に定常速度70m
m/sで移動させながら、レーザー光を200Hzで4
80パルス照射する走査を2往復する(1ケ所当たり4
パルス照射する)ことにより、対角10インチのカラー
フィルタ(201.6mm×151.2mm)用のRの
パターニングを行った。所要時間は15.9秒であっ
た。さらに、混色防止のため、180℃、10分間のベ
ークを行った。
【0046】次に、Rの画素の上からGの着色塗膜を
1.5μmの厚さに形成する。Rと同様の走査を1.5
往復する(1ケ所当たり3パルス照射する)ことによ
り、Gのパターニングを行った。所要時間は11.9秒
であった。さらに、混色防止のため、180℃、10分
間のベークを行った。さらに、RおよびGの画素の上か
らBの着色塗膜を1.5μmの厚さに形成する。前2色
と同様の走査を1往復する(1ケ所当たり2パルス照射
する)ことにより、Bのパターニングを行った。所要時
間は7.9秒であった。さらに、混色防止のため、18
0℃、10分間のベークを行なった。
【0047】これにより、対角10インチ、640×4
80画素のカラーフィルタが形成され、画素のエッジ部
分にできた斜面の幅は、3色とも1μmであった。最後
に、RGB画素の上からブラックの着色塗膜を1.5μ
mの厚さに形成する。前3色と同様の走査を1往復する
(1ケ所当たり2パルス照射する)ことにより、RGB
の画素の周囲に30μm幅のブラックマトリクスのパタ
ーニングを行った。所要時間は7.9秒であった。さら
に、180℃、10分間のベークを行うことにより、カ
ラーフィルタを作製した。
【0048】[実施例2] <着色組成物の作製>以下の組成により着色組成物を作
製した。 Rの着色組成物: 染料 C.I.Solvent Red 125 1.28重量% C.I.Solvent Yellow 62 1.44重量% バインダー ポリアミック酸(SE−150 日産化学(株)) 3.58重量% 溶媒 N−メチル−2−ピロリドン 74.30重量% ブチルセロソルブ 19.40重量%
【0049】 Gの着色組成物: 染料 C.I.Solvent Yellow 82 1.99重量% C.I.Solvent Blue 44 0.99重量% C.I.Solvent Blue 38 0.97重量% バインダー ポリアミック酸(SE−150 日産化学(株)) 3.98重量% 溶媒 N−メチル−2−ピロリドン 72.94重量% ブチルセロソルブ 19.13重量%
【0050】 Bの着色組成物: 染料 C.I.Solvent Blue 45 3.61重量% C.I.Solvent Blue 44 0.61重量% バインダー ポリアミック酸(SE−150 日産化学(株)) 3.80重量% 溶媒 N−メチル−2−ピロリドン 72.58重量% ブチルセロソルブ 19.40重量%
【0051】上記組成物を2時間スターラーにより攪拌
し、着色組成物を作製した。なお、ブラックの着色組成
物は、実施例1と同じものを用いた。前記方法により着
色塗膜の308nmにおける光の吸収係数を測定したと
ころ R塗膜=1.6×104cm-1 G塗膜=1.6×104cm-1 B塗膜=1.6×104cm-1 ブラック塗膜=2.0×104cm-1 であり、波長308nm、エネルギー密度700mJ/
cm2のレーザー光に対するエッチレートは、それぞれ
0.48μm/パルス、0.48μm/パルス、0.4
8μm/パルス、0.38μm/パルスであった。
【0052】<カラーフィルタの作製>本実施例では、
光源としてXeClエキシマレーザー(波長308n
m)を用いた。繰り返し周波数は200Hz、1パルス
当たりの最大出力は700mJである。このレーザー出
力光を、ホモジナイザによって照射面積202mm×
0.35mmに調整した。この面積内のエネルギー密度
は最大700mJ/cm2であり、その分布は±5%以
下である。露光マスクは、石英ガラス上にSiO2とH
fO2のλ/4膜をRIEによりパターン形成したもの
を用いる。この露光マスクの大きさは300mm×25
0mmで、厚さは5mmである。露光マスクに形成した
カラーフィルタの1画素(1色)のための開口パターン
の大きさは80μm×290μmにとった。
【0053】まず、250mm×200mmのガラス基
板にRの着色組成物を1.9μmの厚さの塗膜が得られ
るようにスピンコートし、ホットプレート上で70℃、
3分間ベークして塗膜を乾燥させた。露光マスクとガラ
ス基板を同期させながら、レーザー光照射領域の短辺方
向、すなわちガラス基板の短辺方向に、定常速度70m
m/sで移動させながら、レーザーを200Hzで48
0パルス照射する走査を2往復する(1ケ所当たり4パ
ルス照射する)ことにより、対角10インチのカラーフ
ィルタ(201.6mm×151.2mm)用のRのパ
ターニングを行った。所要時間は15.9秒であった。
さらに、混色防止のため、オーブン中で230℃、60
分間のベークを行い、ポリアミック酸をイミド化した。
【0054】次に、Rの画素の上からGの着色塗膜を
1.4μmの厚さに形成した。Rと同様の走査を1.5
往復する(1ケ所当たり3パルス照射する)ことによ
り、Gのパターニングを行った。所要時間は11.9秒
であった。さらに、混色防止のため、イミド化を行なっ
た。さらに、R及びGの画素の上から、Bの着色塗膜を
1.4μmの厚さに形成した。前2色と同様の走査を1
往復する(1ケ所当たり2パルス照射する)ことによ
り、Bのパターニングを行った。所要時間は7.9秒で
あった。さらに、混色防止のため、イミド化を行なっ
た。
【0055】これにより、対角10インチ、640×4
80画素のカラーフィルタが形成され、画素のエッジ部
分にできた斜面の幅は、3色とも1μmであった。最後
に、RGB画素の上からブラックの着色塗膜を1.4μ
mの厚さに形成した。前3色と同様の走査を1往復する
(1ケ所当たり2パルス照射する)ことにより、RGB
の画素の周囲に30μm幅のブラックマトリクスのパタ
ーニングを行った。所要時間は7.9秒であった。さら
に、180℃、10分のベークを行うことにより、カラ
ーフィルタを作製した。
【0056】[比較例1]比較例として着色塗膜の光の
吸収係数が5×104cm-1より大きい着色組成物を用
いる。 <着色組成物の作製>着色組成物として実施例2で作製
したものを用いた。前記方法により着色塗膜の波長24
8nmにおける光の吸収係数を測定したところ R塗膜=7.0×104cm-1 G塗膜=6.9×104cm-1 B塗膜=6.9×104cm-1 であり、波長248nm、エネルギー密度450mJ/
cm2のレーザー光に対するエッチレートは、それぞれ
0.26μm/パルス、0.26μm/パルス、0.2
6μm/パルスであった。
【0057】<カラーフィルタの作製>光源は実施例1
と同じ条件で、着色塗膜形成条件は実施例2と同じ条件
でカラーフィルタを作製したところ、比較例1の着色塗
膜は、実施例1あるいは実施例2よりもエッチレートが
小さく、着色塗膜をエッチングするために2倍のショッ
ト数を必要とし、同じレーザーの加工条件において、比
較例1のカラーフィルタ作製時間は、実施例1の2倍長
くなってしまうことが分かった。
【0058】[実施例3] <着色組成物の作製>以下の組成により着色組成物を作
製した。 赤の着色組成物: 染料 C.I.Solvent Red 125 2.35重量% C.I.Solvent Yellow 62 2.65重量% バインダー ポリフッ化ビニリデン 5.00重量% 〔KF#1000 クレハ(株)〕 溶媒 N−メチル−2−ピロリドン 90.00重量%
【0059】 緑の着色組成物: 染料 C.I.Solvent Yellow 82 2.52重量% C.I.Solvent Blue 44 1.25重量% C.I.Solvent Blue 38 1.23重量% バインダー ポリフッ化ビニリデン 5.00重量% 溶媒 N−メチル−2−ピロリドン 90.00重量%
【0060】 青の着色組成物: 染料 C.I.Solvent Blue 45 4.28重量% C.I.Solvent Blue 44 0.72重量% バインダー ポリフッ化ビニリデン 5.00重量% 溶媒 N−メチル−2−ピロリドン 90.00重量%
【0061】上記組成物を2時間スターラーにより攪拌
し、着色組成物を作製した。この塗膜の波長248nm
における光の吸収係数を求めるために、5cm角石英基
板にスピンコーター〔ミカサ(株) 1H−DXII〕
により着色塗膜を作製し、分光光度計(日立 U−34
10)で248nmにおける塗膜の吸収光度を測定し、
接触式表面粗さ計(Sloan社 dektak II
A)で塗膜の膜厚を測定し、光の吸収係数を求めると 赤塗膜=3.5×104cm-1 緑塗膜=3.5×104cm-1 青塗膜=3.5×104cm-1 であった。
【0062】<カラーフィルタの作製>次に上記のよう
にして得られた赤の着色組成物を10cm角の無アルカ
リガラス基板にスピンコーターを用いて、450rpm
で20秒回転させることにより着色組成物を塗布し、ホ
ットプレート上で100℃2分間ベークして塗膜を乾燥
させ、着色塗膜を得た。この着色塗膜の膜厚を接触式表
面粗さ計により測定したところ、1.2μmであった。
この着色塗膜をレーザーにより加工するために、予め上
記着色塗膜と同じ塗膜をレーザーにより加工し、条件出
しを行った。レーザー加工の条件 : レーザー加工機〔ルモニクス(株)PM−848〕 波長:248nm(KrFエキシマレーザー) パルスエネルギー:800mJ/cm2 繰り返し:10Hz
【0063】上記加工条件により着色塗膜を加工した場
合、エッチレートは1パルスで0.6μm蒸散すること
が分かった。従って、上記赤の着色塗膜を1.2μm蒸
散させるためには、同一領域に2ショット照射すればよ
いことがわかった。そこで、上記着色塗膜にフォトマス
クを介し、上記加工条件により同一領域に2ショットの
レーザー光を照射し100×300μmのストライプ状
の画素を作製した。次いで、ポリビニルアルコール(重
合度600、ケン化度70)の10重量%水溶液を用い
て、第1色目着色画素の上に、0.4μmの膜厚の混色
防止層を作製した。
【0064】次に、緑の着色組成物を上記赤の着色画素
が形成されている基板上から塗布して、緑の着色塗膜を
作製した。その膜厚を測定したところ1.2μmであっ
た。予め緑の着色塗膜のエッチレートを測定しておいた
ところ、赤の着色塗膜を加工したときと同じ照射条件で
0.6μm/パルスであった。よって、この基板上及び
赤の着色画素上にある緑の着色塗膜を加工するには、2
ショット同一領域に照射すればよく、実際にフォトマス
クを介し、同一領域に2ショットのレーザー光を照射
し、赤の着色画素の隣に赤と同一サイズの緑の着色画素
を作製した。前記と同様に、0.4μm厚の混色防止層
を、第2色目着色画素の上に作製した。
【0065】最後に、青の着色組成物を上記赤と緑の各
着色画素が形成されている上から塗布し、青の着色塗膜
を作製した。その膜厚を測定したところ、1.2μmで
あった。予め青の着色塗膜のパルス当たりの蒸散膜厚を
測定しておいたところ、赤、青の着色塗膜を加工したと
きと同じ照射条件で0.6μm/パルスであった。よっ
て、この基板上、及び赤と緑の各着色画素上にある青の
着色塗膜を加工するためには、2ショット同一領域に照
射すればよく、実際にフォトマスクを介し、同一領域に
2ショットのレーザー光を照射し、赤、緑の着色画素の
隣に赤、緑と同一サイズの青の着色画素を作製した。こ
のようにして赤、緑、青の着色画素をもつカラーフィル
タを作製した。
【0066】[実施例4] <着色組成物の作製>以下の組成により、着色組成物を
作製した。 赤の着色組成物: 染料 C.I.Solvent Red 125 2.35重量% C.I.Solvent Yellow 62 2.65重量% バインダー シリコーン樹脂 5.00重量% (KR−220 信越シリコーン(株)) 溶媒 N−メチル−2−ピロリドン 90.00重量%
【0067】 緑の着色組成物: 染料 C.I.Solvent Yellow 82 2.52重量% C.I.Solvent Blue 44 1.25重量% C.I.Solvent Blue 38 1.23重量% バインダー シリコーン樹脂 5.00重量% 溶媒 N−メチル−2−ピロリドン 90.00重量%
【0068】 青の着色組成物: 染料 C.I.Solvent Blue 45 4.28重量% C.I.Solvent Blue 44 0.72重量% バインダー シリコーン樹脂 5.00重量% 溶媒 N−メチル−2−ピロリドン 90.00重量%
【0069】上記組成物を2時間スターラーにより攪拌
し、着色組成物を作製した。前記の方法により着色塗膜
の光の吸収係数を測定したところ、これらの塗膜の光の
吸収係数は、 赤塗膜=3.5×104cm-1 緑塗膜=3.5×104cm-1 青塗膜=3.5×104cm-1 であった。
【0070】<カラーフィルタの作製>次に、上記のよ
うにして得られた赤の着色組成物を10cm角の無アル
カリガラス基板にスピンコーターを用いて、400rp
mで20秒回転させることにより塗布し、ホットプレー
ト上で100℃2分間ベークして塗膜を乾燥させ、着色
塗膜を得た。得られた着色塗膜の膜厚を接触式表面粗さ
計により測定したところ1.2μmであった。この着色
塗膜をレーザーにより加工するために、予め上記着色塗
膜と同じ塗膜をレーザーにより加工し、実施例1と同じ
加工条件で条件出しを行った。上記加工条件により着色
塗膜を加工した場合、エッチレートは1パルスで0.6
μm蒸散することが分かった。従って、上記赤の着色塗
膜を1.2μm蒸散させるためには、同一領域に2ショ
ット照射すればよいことがわかった。
【0071】そこで上記着色塗膜にフォトマスクを介
し、上記加工条件により同一領域に2ショットのレーザ
ー光を照射し100×300μmのストライプ状の画素
を作製した。次いで、ポリビニルアルコール(重合度6
00、ケン化度70)の10重量%水溶液を用いて、第
1色目着色画素の上に、0.4μmの膜厚の混色防止層
を作製した。次に、緑の着色組成物を上記赤の着色画素
が形成されている基板上から塗布して、緑の着色塗膜を
作製した。その膜厚を測定したところ1.2μmであっ
た。予め緑の着色塗膜のエッチレートを測定しておいた
ところ、赤の着色塗膜を加工したときと同じ照射条件で
0.6μm/パルスであった。よって、この基板上及び
赤の着色画素上にある緑の着色塗膜を加工するために
は、2ショット同一領域に照射すればよく、実際にフォ
トマスクを介し、同一領域に2ショットのレーザー光を
照射し、赤の着色画素の隣に赤と同一サイズの緑の着色
画素を作製した。次に、同様に0.4μm厚の混色防止
層を第2色目着色画素の上に作製した。
【0072】最後に、青の着色組成物を上記赤、緑の着
色画素が形成されている上から塗布し、青の着色塗膜を
作製した。その膜厚を測定したところ1.2μmであっ
た。予め青の着色塗膜のパルス当たりの蒸散膜厚を測定
しておいたところ、赤、青の着色塗膜を加工したときと
同じ照射条件で0.6μm/パルスであった。よってこ
の基板上、及び赤、緑の各着色画素上にある青の着色塗
膜を加工するには、2ショット同一領域に照射すればよ
く、実際にフォトマスクを介し、同一領域に2ショット
のレーザー光を照射し、赤、緑の着色画素の隣に赤、緑
と同一サイズの青の着色画素を作製した。このようにし
て赤、緑、青の着色画素をもつカラーフィルタを作製し
た。
【0073】
【発明の効果】本発明の着色組成物を用いると、エキシ
マレーザー光を用いるアブレーション加工により、大面
積かつ高精細度のパターン加工を短時間に行うことが可
能となり、カラーフィルタの製造コストを低減すること
ができる。また、現像廃液処理の問題もないため、環境
への影響も大幅に低減することが可能となる。さらに、
プロセスにエキシマレーザー光を用いたアブレーション
を採用しているため、着色組成物に用いる材料の選択の
幅が広がり、光学特性及び耐熱性等の特性を向上させた
液晶表示素子用のカラーフィルタを提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】レーザー光照射法によるカラーフィルタの製造
工程を示すフロー図。
【図2】着色塗膜の光の吸収係数とエッチレートとの関
係を表すグラフ。
【符号の説明】
1:基板 2:第1色目の塗膜 3:レーザー光 4:フォトマスク 5:第1色目の画素 6:第2色目の塗膜 7:第2色目の画素 8:第3色目の塗膜 9:第3色目の画素

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも色素とバインダーを含有する
    カラーフィルタ用着色組成物であって、該着色組成物を
    用いて基板上に着色塗膜を形成したとき、該着色塗膜の
    波長248nmまたは308nmにおける光の吸収係数
    が5×104cm-1以下となることを特徴とするカラー
    フィルタ用着色組成物。
  2. 【請求項2】 基板上に色相の異なる複数の着色塗膜か
    らなる着色画素が形成されているカラーフィルタにおい
    て、各色相の着色塗膜が請求項1記載のカラーフィルタ
    用着色組成物を用いて形成されたものであることを特徴
    とするカラーフィルタ。
  3. 【請求項3】 基板上に着色組成物を用いて着色塗膜を
    形成し、次いで、紫外線パルスレーザー光を着色画素と
    なる領域以外の部分に照射して、被照射部分の着色塗膜
    を蒸散させることにより、該着色塗膜からなる着色画素
    を形成する工程を、色相の異なる複数の着色塗膜からな
    る着色画素を形成するのに必要な回数だけ繰り返すカラ
    ーフィルタの製造方法において、各色相の着色塗膜を請
    求項1記載のカラーフィルタ用着色組成物を用いて形成
    することを特徴とするカラーフィルタの製造方法。
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