JP5103746B2 - カラーフィルタの製造方法 - Google Patents
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Description
また、上記カラーフィルタ用インキ組成物を用いたカラーフィルタ、並びにカラーフィルタの製造方法を提供することを課題とする。
また上記カラーフィルタ用インキ組成物を用いインクジェット方式にて透明基板上に着色パターンを形成するカラーフィルタの製造方法であるので、液晶ディスプレイに用いる場合、液晶パネルの外周部において液晶パネル化後の液晶駆動時に応答ムラやコントラスト低下など表示品質に悪影響を及ぼさないカラーフィルタの製造方法となる。
本発明者らは上記問題点を解決するため、鋭意研究した結果、着色顔料、熱硬化性樹脂、希釈する溶剤、およびシリコン系界面活性剤を含有するインクジェット方式にてカラーフィルタの製造方法において用いられるインキ組成物であって、例えば下記化学式(1)で示されるような、且つ分子量1×103〜1×104のシリコン系界面活性剤をインキ組成物中の濃度を0.01%以上0.1%以下で用いることにより、インキ塗布面端部の着色パターンの断面形状が塗布面の外側に傾いた形状ではなく平坦な形状となる事実を見いだし、本発明を完成するに至った。
具体的には、2−ブトキシエチルアセテート、2−(2−メトキシエトキシ)エタノール、2−(2−エトキシエトキシ)エタノール、2−(2−ブトキシエトキシ)エタノール、2−(2−エトキシエトキシ)エチルアセテート、2−(2−ブトキシエトキシ)エチルアセテート、1−(2−メトキシプロポキシ)2−プロパノール、1−(2−エトキシプロポキシ)2−プロパノールなどを挙げることができるが、これらに限定されるものではなく、上記要件を満たす溶剤なら用いることができる。また、必要に応じて2種類以上の溶剤を混合して用いても構わない。
本発明における遮光パターンの材料には、黒色遮光材、光開始剤、分散剤、樹脂、溶媒、撥インク剤を主成分とする黒色樹脂組成物が用いられる。
本発明における遮光パターンの材料の黒色遮光材としては、黒色顔料、黒色染料、無機材料などであり、有機顔料、カーボンブラック、アニリンブラック、黒鉛、酸化チタン、鉄黒などを混合して用いられるものである。
本発明における遮光パターンの材料の樹脂には、カゼイン、ゼラチン、ポリビニールアルコール、カルボキシメチルアセタール、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂などが適宜選択される。耐熱性や耐光性が要求される際にはアクリル樹脂が好ましい。また、フォトリソ法を採用するので、感光性樹脂を使用する。
本発明における遮光パターンの材料の分散剤としては、非イオン性界面活性剤では、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテルなど、また、イオン性界面活性剤では、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリ脂肪酸塩、脂肪酸塩アルキルリン酸塩、テトラアルキルアンモニウム塩など、その他に、有機顔料誘導体、ポリエステルなどがあげられる。分散剤は一種類を単独で使用してもよく、また、二種類以上を混合して使用してもよい。
本発明における遮光パターンの材料の溶媒としては、黒色樹脂組成物の塗布性、分散安定性などの点から、適宜選択して使用されるものであり、トルエン、キシレン、エチルセロソルブ、エチルセロソルブアセテート、ジクライム、シクロヘキサノンなどがあげられる。
本発明における撥インク剤には、遮光パターンの材料に含まれる樹脂と親和性の少ないケイ素または/およびフッ素の原子を含む材料が好ましい。撥インク剤の具体的な例としては、主鎖または側鎖に有機シリコンを有するもので、シロキサン成分を含むシリコン樹脂やシリコーンゴム、この他にはフッ化ビニリデン、フッ化ビニル、三フッ化エチレン等や、これらの共重合体等のフッ素樹脂などを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
また遮光パターンの形成は、フォトリソグラフィ法によるものである。
インク吐出後、溶剤を蒸発させた。次いでインク中の樹脂を硬化させ、カラーフィルタとする。
遮光パターンとしてブラックマトリックスを作成した。
(撥インク性ブラックマトリックスの作製)
ポリイミド前駆体(東レ(株)製:「セミコファインSP−510」)10重量部、カーボンブラック7.5重量部、NMP130重量部、分散剤(銅フタロシアニン誘導体)5重量部、開始剤5重量部及び撥インク剤(ポリアルキルシロキサン)0.5重量部をビーズミル分散機で冷却しながら3時間分散しブラックマトリックス組成物を調製した。
ブラックマトリックス組成物を無アルカリガラス(コーニング社製、品番1737)上にスピンコート法により塗布した後、オーブンで90℃20分プリベークを行った。次いで、露光・現像を行った後に、オーブンで230℃1時間ポストベークを行い、ブラックマトリックスを形成した。ブラックマトリックスの膜厚は2.0μmであった。
実施例および比較例は、表1に示すような比率で、かつ用いる溶剤と界面活性剤は表2に示す組み合わせで、各組成物を混合し、着色インクを得た。界面活性剤Aは化学式(1)、界面活性剤Bは化学式(2)である。
前記ブラックマトリックスの開口部に、前記着色インクを使用し、12pl,180dp
iヘッドを搭載したインクジェット印刷装置により、着色インクを吐出した後、先ずオー
ブンで90℃20分加熱して溶剤を蒸発させた。次にオーブンで230℃1時間加熱して
、インクを硬化させることにより、着色パターンを形成した後、インキ塗布面端部から2
mmの範囲の形状を膜厚計により観察した。
BM…遮光パターン
Claims (3)
- 前記溶媒が、常圧における沸点が180℃以上の高沸点溶剤であることを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルタの製造方法。
- 前記シリコン系界面活性剤のインキ組成物中の濃度を0.01%以上0.1%以下であることを特徴とする請求項1乃至2のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法。
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