JP4466219B2 - カラーフィルタの製造方法とこの製造方法よりなるカラーフィルタ - Google Patents

カラーフィルタの製造方法とこの製造方法よりなるカラーフィルタ Download PDF

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Description

本発明は、カラー表示装置等に用いられるカラーフィルタの製造方法とこの製造方法により得られたカラーフィルタに関するものである。
従来からカラー液晶ディスプレイ等のカラー表示装置に使用されるカラーフィルタは、赤(R)、緑(G)、青(B)の三色をカラーフィルタ構成色とし、これらの三色とブラックマトリックスの黒との着色層を透明基板(例えばガラス基板)上に設けることで構成されている。そして、このカラーフィルタを形成するに際して、着色層をフォトリソグラフィを用いた染色方法や顔料分散方法で形成したり、印刷手法の一つである転写方法によって形成することが提案されている。
また、近年、カラーフィルタの製造方法として、インクジェット方式が提案されている。
このインクジェット方式を用いたカラーフィルタの製造方法としては、例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3等に記載されている方法が挙げられる。
特許文献1には、ガラス基板上の所望する着色領域外への着色インクの広がりを防止するため、予めブラックマトリックス(遮光パターン)に撥インク成分としてフッ素系撥水・撥油剤を含有させてパターン形成することによって、着色領域内のみに着色インクを定着させることが記載されている。また、特許文献2、特許文献3には、撥インク成分として含フッ素化合物及び/または含ケイ素化合物を含有するブラックマトリックスを、着色工程におけるインクにじみ、混色を防止するための仕切り壁とすることが記載されている。
特開平6−347637号公報 特開平7−35915号公報 特開平7−35917号公報 特開平11−14821号公報
上述したインクジェット方式を用いたカラーフィルタの製造に際しても、撥インク成分を含有する遮光パターン(ブラックマトリックスやブラックストライプ)はフォトリソグラフィ法により形成される。そして、少なくとも遮光成分及び撥インク成分が含まれるネガ型感光レジストを露光、現像して、開口部(画素を設ける部分)を有する遮光パターンを形成したものとされている。
しかしながら、このとき、所望の遮光性を有し、かつ高膜厚かつ高解像度の遮光パターンを形成した場合、遮光成分を含有している為に露光不良となり、図4に示すようにブラックマトリックスaの透明基板b側の定着部分の寸法が小さくなり、ブラックマトリックスとしての寸法精度が悪く、また剥がれが生じ易いという特性上及び製造上の不具合があった。そのためフォトリソグラフィ法を用いたインクジェット方式でカラーフィルタを製造する利点を生かした高精度のカラーフィルタは実用化されていなかった。
また、寸法精度を高めるためには、遮光成分を減少させなければならず、所望の光学濃度のブラックマトリックスが得られない。また、膜厚を薄くすると、インクジェット方式で所定の着色層の厚さに達せず、所望の色濃度が得られない。
さらに通常の凸版印刷や凹版印刷などの印刷法により遮光パターンを形成することも提案されている。しかしながら、上記印刷法では、印刷した後に溶剤を飛ばして乾燥させる工程を採用するため、断面形状が矩形にならず、丸まった形状になる。そのため、画素の端部の色が所望の濃度にはならず、また高精細にならず、カラーフィルタの特性を悪くする不具合があった。
そこで本発明は上記事情に鑑み、ブラックマトリックスをフォトリソグラフィ法により形成することなく、寸法精度が良好で透明基板に対して定着のよく予め開口部を有するブラックマトリックスが設けられるようにすることを課題とし、インクジェット方式でカラーフィルタを製造する利点を生かした高精度のカラーフィルタを得ることを目的とするものである。
本発明は上記課題を考慮してなるもので、カラーフィルタの製造方法において、少なくとも、支持部材に、隔壁インクからなる所定の膜厚の隔壁インク層を形成した後、所望のパターンのネガパターンである凸部を有する剥離部材により前記隔壁インク層から前記ネガパターンで隔壁インクを剥離除去し、前記支持部材に残った所望のパターンの隔壁部材を透明基板に転写して、透明基板上に隔壁部材からなる前記所望のパターンの開口部を有する隔壁を形成する隔壁形成工程と、前記隔壁形成工程を経た前記透明基板上の隔壁開口部にインクジェット方式により着色インクを吐出して、着色層を形成することにより、カラーフィルタパターンを形成するフィルタパターン形成工程とを有することを特徴とするカラーフィルタの製造方法を提供して、上記課題を解消するものである。
上記発明において、上記隔壁形成工程を透明基板にn回(n=1以上)行うことにより、単層あるいは複数層からなる隔壁を形成することが可能である。
また、上記発明において、上記隔壁インク層の少なくとも一層には、黒色遮光材が含まれるものとすることが可能である。
また、上記発明において、上記隔壁インク層からなる隔壁の、少なくとも最上部層の隔壁インクには、撥インク成分が含まれることが良好である。
また、上記発明において、上記隔壁インク層からなる隔壁の最上部層表面の前記着色インクに対する接触角が15°以上かつ40°以下であることが良好である。
また、上記発明において、上記支持部材は表面が樹脂薄膜で被覆されていることが良好である。
また、上記発明において、上記支持部材の表面の前記隔壁インクに対する接触角が10°以下であることが良好である。
また、上記発明において、上記支持部材が金属ロールからなるものとすることが可能である。
また、もう一つの発明は上記カラーフィルタの製造方法を用いて得られたカラーフィルタであり、このカラーフィルタを提供して、上記課題を解消するものである。
(請求項1の効果)
本発明の製造方法によれば、剥離部材を用いた反転転写の手法で予め開口部を有する隔壁部材により隔壁を透明基板に形成するので、その反転転写の手法の利点を生かした高精度で精細なパターンの隔壁が透明基板に形成され、高精度のブラックマトリックスを有し、かつインクジェット方式の利点を生かした高精度で精細な着色層の形成が行われたカラーフィルタが得られる。特に隔壁上部が丸味を帯びず、平坦化された隔壁とすることができる。
(請求項2の効果)
また、本発明の製造方法において、隔壁形成工程を透明基板にn回(n=1以上)行ない、単層あるいは複数層からなる隔壁を形成することで、その隔壁の高さ寸法を一定にすることが容易である。さらに複数層とすれば高さ寸法の大きい隔壁となり、隔壁開口部相互でのインクの入り込みが防止でき、インクジェット手法によるインク供給が行ない易くなる。
(請求項3の効果)
また、本発明の製造方法において、隔壁インク層の少なくとも一層には、黒色遮光材が含まれるものとすることで、隔壁の高さ方向の少なくとも何れかの層の部分でブラックマトリックスの形成が行われるようになる。
(請求項4の効果)
また、本発明の製造方法において、隔壁インク層からなる隔壁の、少なくとも最上部層の隔壁インクには、撥インク成分が含まれるようにすれば、インクジェットプリンタにより中央部が隔壁の高さより厚盛りで供給されたインクが、隣の隔壁開口部側に流れ込むことがより確実に防止される。
(請求項5の効果)
また、本発明の製造方法において、隔壁インク層からなる隔壁の最上部層表面の前記着色インクに対する接触角が15°以上かつ40°以下とすれば、インクジェットプリンタにより厚盛りで供給されたインクが、隣の隔壁開口部側に流れ込むことがより確実に防止される。
(請求項6の効果)
また、本発明の製造方法において、支持部材は表面が樹脂薄膜で被覆されているようにすれば、その支持部材表面での隔壁インクの盛りが安定し、隔壁インク層の層厚が処理を要することなくその支持部材表面で一定になる。
(請求項7の効果)
また、本発明の製造方法において、支持部材の表面の前記隔壁インクに対する接触角が10°以下にすれば、その支持部材表面での隔壁インクの盛りが安定し、隔壁インク層の層厚が処理を要することなくその支持部材表面で一定になる。
(請求項8の効果)
また、本発明の製造方法において、支持部材が金属ロールからなるものとすれば、支持部材の強度が高められて剥離部材との剥離除去に際して適正に隔壁インクの除去が行われるようになる。
(請求項9の効果)
また、本発明のカラーフィルタにより、高精度で精細なカラーフィルタパターンを有したカラーフィルタが得られる。
本発明の実施の形態を図面を用いて説明するが、本発明はこれにより限定されるものではない。
(製造装置)
図1は本発明を実施するカラーフィルタ製造装置1を示していて、このカラーフィルタ製造装置1は、隔壁インクを定量塗布できる塗布ユニット2、塗布ユニット2から隔壁インクの塗布を受けて隔壁インク層3を支持する支持部材4、支持部材4上の隔壁インク層3から不要な部分を取り除く剥離部材5、支持部材4上に残った隔壁パターンからなる後述の隔壁部材が転写されて後述の隔壁6が形成される透明基板7を支持する固定ユニット8、透明基板7上の後述する隔壁開口部9にインクを吐出するインクジェットユニット10から構成されている。
(製造方法)
上記カラーフィルタ製造装置1によりカラーフィルタを製造する方法を説明する。まず、支持部材4の移動によって塗布ユニット2から隔壁インクの塗布を受け、その表面上に隔壁インク層3を形成した後、支持部材4が剥離部材5側に移動し、この剥離部材5を用いて、隔壁インク層3の不要部分(隔壁パターンのネガパターン)を剥離除去し、支持部材4上に所望の隔壁パターンを残存形成させた隔壁部材31を得る。そして、その隔壁部材31を有した支持部材4が固定ユニット8側に移動し、さらに透明基板7に接触移動してその透明基板7上に隔壁パターンの隔壁部材31を転写して、隔壁インク層からなる開口部(隔壁開口部9)を有する隔壁6を形成する(隔壁形成工程)。
つぎに透明基板7に対してインクジェットユニット10が対応位置し、透明基板7上の隔壁6で分けられた隔壁開口部9にインクジェット法によりこの隔壁開口部9が対応するカラーフィルタ構成色(赤色(R),緑色(G),青色(B))の着色インクを吐出した後、先ず溶剤を蒸発させ、次に着色インクを硬化させることにより、着色層11R、11G、11Bを形成する。隔壁6自体も後述のように黒色顔料を有するものでブラックマトリックスとして形成されているものであり、このようにして、各隔壁開口部9に、その隔壁開口部9が対応するカラーフィルタ構成色の着色層11R、11G、11Bを形成する(フィルタパターン形成工程)ことで、カラーフィルタ構成色それぞれのフィルタパターンを組み合わせてなるカラーフィルタが得られる。
上記カラーフィルタ製造装置1において支持部材4は金属ロールから構成されている。
また、支持部材4の表面は樹脂薄膜12で被覆されている。前記樹脂薄膜12は隔壁インクの塗布性の優れる材料が良く、樹脂薄膜12の表面の隔壁インクに対する接触角が10°以下であることが好ましい。接触角が10°以上の場合、樹脂薄膜12の表面で隔壁インクのハジキが発生しやすく、均一な塗膜を得ることが出来ない。
樹脂薄膜12の材料には、隔壁インクとの組み合せで好適に選択され、高分子フィルムやゴムのようにある程度の柔軟性を有する材料で構成されることが好ましく、例えば、フッ素樹脂、ポリアクリレート、ポリカーボネート、ポリオレフィン、ポリメタクリル酸メチル、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリエーテルスルホン、シリコーン系エラストマー、フッ素系エラストマー、ブチルゴム、エチレンプロピレンゴムまたはこれらの混合物あるいは積層物などが挙げられる。
塗布ユニット2には、スリットコーター、ダイコーター等公知の塗布装置を使用することができる。
上述の例では一つの支持部材4上に一つの塗布ユニット2により隔壁インクを所定の膜厚で塗布して隔壁インク層3を形成し、さらに一つの剥離部材5を用いて、隔壁インク層3の不要部分を剥離除去し、前記一つの支持部材4上に残った所望パターン(隔壁パターン)の隔壁部材31を透明基板7上に転写しているが、図3に示すように、支持部材4と塗布ユニット2と剥離部材5とを複数台設置し、上記隔壁形成工程を複数回繰り返して隔壁パターンが複数層にして積層された隔壁6を形成することも可能である。
本発明において剥離部材5には、平板状あるいはロール状の金属版、ガラス版、樹脂版など使用することができる。剥離部材5は凸部5aが隔壁パターンのネガパターンになるように加工され、この凸部5aに支持部材4の隔壁インク層3を接しさせ、回転により離れる時点でネガパターンの不要部分が凸部5aにて除去される。
上記透明基板7には、ガラス基板、石英基板、プラスチック基板等が使用できる。
本発明における隔壁インクには、樹脂、溶媒、分散剤を主成分とする樹脂組成物が用いられる。
隔壁インクの材料の樹脂には、カゼイン、ゼラチン、ポリビニールアルコール、カルボキシメチルアセタール、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂などが適宜選択される。耐熱性や耐光性が要求される際にはアクリル樹脂が好ましい。
隔壁インクの材料の溶媒としては、黒色樹脂組成物の塗布性、分散安定性などの点から、適宜選択して使用されるものであり、トルエン、キシレン、エチルセロソルブ、エチルセロソルブアセテート、ジクライム、シクロヘキサノンなどがあげられる。
隔壁インクの材料の分散剤としては、非イオン性界面活性剤では、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテルなど、また、イオン性界面活性剤では、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリ脂肪酸塩、脂肪酸塩アルキルリン酸塩、テトラアルキルアンモニウム塩など、その他に、有機顔料誘導体、ポリエステルなどがあげられる。分散剤は一種類を単独で使用してもよく、また、二種類以上を混合して使用してもよい。
本発明の隔壁パターンからなる開口部を有する隔壁中の少なくとも一層は、遮光パターンであることが好ましい。遮光性の隔壁パターンを形成する場合には、前記樹脂組成物に黒色遮光材を混合すれば良い。黒色遮光材としては、黒色顔料、黒色染料、無機材料などであり、有機顔料、カーボンブラック、アニリンブラック、黒鉛、酸化チタン、鉄黒などを混合して用いられるものである。
隔壁部材31からなる隔壁の、少なくとも最上部層は着色インクに対して撥インクであることが好ましい。撥インク性の隔壁を形成する場合には、前記樹脂組成物に撥インク剤を混合すれば良い。撥インク剤には、隔壁の材料に含まれる樹脂と親和性の少ないケイ素または/およびフッ素の原子を含む材料が好ましい。撥インク剤の具体的な例としては、主鎖または側鎖に有機シリコーンを有するもので、シロキサン成分を含むシリコーン樹脂やシリコーンゴム、この他にはフッ化ビニリデン、フッ化ビニル、三フッ化エチレン等や、これらの共重合体等のフッ素樹脂などを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
なお、黒色遮光剤と撥インク剤を混合しても良い。
また、隔壁部材31が透明基板7に転写される直前には、溶剤が揮発し、半硬化しているようにする。
隔壁開口部へインクジェット法により着色インクを吐出した際に、隔壁上部が平坦であり、隣接する着色インクへの混色を減少させ、さらには着色層11R、11G、11Bでの白抜けあるいは色ムラを減少させる為には、以下のような特性を持つ撥インク性隔壁パターンを形成する。
すなわち、撥インク性隔壁パターンの着色インクの接触角が15°以下40°以上であるようにすることが好ましい。接触角が15°以下の場合、隣接する隔壁開口部に入り込み着色層への混色が起こり易くなり、歩留まり減少の原因となる。接触角が40°以上の場合に着色層が凸状になり、着色層の白抜けあるいは色ムラが発生する。
上記着色インクの材料は、着色顔料、樹脂、分散剤、溶媒などで構成される。
着色剤として使用する顔料の具体例としては、Pigment Red9、19、38、43、97、122、123、144、149、166、168、177、179、180、192、215、216、208、216、217、220、223、224、226、227、228、240、Pigment Blue 15、15:6、16、22、29、60、64、Pigment Green7、36、Pigment Red 20、24、86、81、83、93、108、109、110、117、125、137、138、139、147、148、153、154、166、168、185、 Pigment Orange36、 Pigment Violet23などを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。さらに、これらは要望の色相を得るために二種類以上を混合して用いても構わない。
着色インクに使用する溶剤種としてはインクジェット方式における適性の表面張力範囲40mN/m以下で、且つ、沸点が130℃以上のものが好ましい。表面張力が40mN/m以上であるとインクジェット吐出時のドット形状の安定性に著しい悪影響を及ぼし、また、沸点が130℃以下であるとノズル近傍での乾燥性が著しく高くなり、その結果、ノズル詰まり等の不良発生を招くので好ましくない。具体的には、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−ブトキシエタノール、2−エトキシエチルアセテート、2−ブトキシエチルアセテート、2−メトキシエチルアセテート、2−エトキシエチルエーテル、2−(2−エトキシエトキシ)エタノール、2−(2−ブトキシエトキシ)エタノール、2−(2−エトキシエトキシ)エチルアセテート、2−(2−ブトキシエトキシ)エチルアセテート、2−フェノキシエタノール、ジエチレングリコールジメチルエーテルなどを挙げることができるが、これらに限定されるものではなく、上記要件を満たす溶剤なら用いることができる。また、必要に応じて二種類以上の溶剤を混合して用いても構わない。
着色インクの樹脂には、カゼイン、ゼラチン、ポリビニールアルコール、カルボキシメチルアセタール、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂などが用いられ、色素との関係にて適宜選択される。耐熱性や耐光性が要求される際にはアクリル樹脂が好ましい。
樹脂への色素の分散を向上させるために、分散剤を用いてもよく、分散剤として、非イオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテルなど、また、イオン性界面活性剤としては、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリ脂肪酸塩、脂肪酸塩アルキルリン酸塩、テトラアルキルアンモニウム塩など、その他に、有機顔料誘導体、ポリエステルなどがあげられる。分散剤は一種類を単独で使用してもよく、また、二種類以上を混合して使用してもよい。溶媒としては溶解性の他に経時安定性、乾燥性などが要求され、色素、樹脂との関係にて適宜選択される。
着色インクを供給するインクジェット装置としては、インク吐出方法の相違によりピエゾ変換方式と熱変換方式があり、特にピエゾ変換方式が好適である。インクの粒子化周波数は5〜100KHz程度、ノズル径としては5〜80μm程度,ヘッドを3個配置し、1ヘッドにノズルを60〜500個組み込んだ装置が好適である。
以下に本発明の実施例を具体的に説明する。
(撥インク性ブラックマトリックスの作製)
隔壁パターンの隔壁として、一層で撥インク性遮光パターンを形成した。
ポリイミド前駆体(東レ(株)製:「セミコファインSP−510」)10重量部、カーボンブラック7.5重量部、NMP130重量部、分散剤(銅フタロシアニン誘導体)5重量部、及び撥インク剤(ポリアルキルシロキサン)0.5重量部をビーズミル分散機で冷却しながら3時間分散し隔壁インクを調製した。
支持部材には、表面にポリビニルアルコールを被覆した金属ロールを使用した。剥離部材には、表面を所定の凹凸に加工した平板状ガラスを使用した。
隔壁インクを支持部材上にスリットコーター法により塗布した後、剥離部材によって不要部分を除去し、支持部材に残った隔壁インクからなる隔壁部材を無アルカリガラス(コーニング社製、品番1737)上に転写した。次いで、オーブンで230℃1時間ベークを行い、開口部(隔壁開口部)を有する隔壁を形成した。隔壁の上部が平坦で、膜厚は1.5μmであった。
前記隔壁表面の着色インクに対する接触角を測定したところ、30°であり、前記隔壁表面が着色インクに対して、撥インク性が有ることを確認した。また、前記隔壁のOD値は3であり、充分に遮光性があり、ブラックマトリックスとして使用できることを確認した。
(着色インクの調製)
メタクリル酸20部、メチルメタクリレート10部、ブチルメタクリレート55部、ヒドロキシエチルメタクリレート15部を乳酸ブチル300gに溶解し、窒素雰囲気下でアゾビスイソブチルニトリル0.75部を加え70℃にて5時間の反応によりアクリル共重合樹脂を得た。得られたアクリル共重合樹脂を樹脂濃度が10%になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートで希釈しアクリル共重合樹脂の希釈液とした。
この希釈液80.1gに対し顔料19.0g、分散剤0.9gを添加して、3本ロールにて混練し、赤色、緑色、青色の各着色ワニスを得た。この各着色ワニスをプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートで顔料濃度が12〜15%、粘度が15cpsになるように調整しR,G,B着色インクを得た。
(カラーフィルタの作製)
隔壁開口部に対してR,G,B各色の着色インクを使用し、12pl,180dpiヘッドを搭載したインクジェット印刷装置により、赤色(R),緑色(G),青色(B)各々の着色層を形成した。
着色インクを吐出した後、先ずオーブンで90℃20分加熱して溶剤を蒸発させた。次にオーブンで230℃1時間加熱してインクを硬化させることにより、着色層を形成した。
このようにして得られたカラーフィルタは、平滑性が良く、画素内の△Eab<1と色ムラの少ない良好なカラーフィルタであった。
本発明のカラーフィルタの製造装置を示す説明図である。 本発明のカラーフィルタの製造方法を示す説明図である。 本発明のカラーフィルタの製造装置の他の例を示す説明図である。 フォトリソグラフィ法によるブラックマトリックスを示す説明図である。
符号の説明
1…カラーフィルタ製造装置
2…塗布ユニット
3…隔壁インク層
4…支持部材
5…剥離部材
6…隔壁
7…透明基板
8…固定ユニット
9…隔壁開口部
10…インクジェットユニット
11R、11G、11B…着色層
12…樹脂薄膜
31…隔壁部材

Claims (9)

  1. カラーフィルタの製造方法において、少なくとも、
    支持部材に、隔壁インクからなる所定の膜厚の隔壁インク層を形成した後、所望のパターンのネガパターンである凸部を有する剥離部材により前記隔壁インク層から前記ネガパターンで隔壁インクを剥離除去し、前記支持部材に残った所望のパターンの隔壁部材を透明基板に転写して、透明基板上に隔壁部材からなる前記所望のパターンの開口部を有する隔壁を形成する隔壁形成工程と、
    前記隔壁形成工程を経た前記透明基板上の隔壁開口部にインクジェット方式により着色インクを吐出して、着色層を形成することにより、カラーフィルタパターンを形成するフィルタパターン形成工程
    とを有することを特徴とするカラーフィルタの製造方法。
  2. 前記隔壁形成工程を透明基板にn回(n=1以上)行うことにより、単層あるいは複数層からなる隔壁を形成する請求項1に記載のカラーフィルタの製造方法。
  3. 前記隔壁インク層の少なくとも一層には、黒色遮光材が含まれる請求項1又は請求項2に記載のカラーフィルタの製造方法。
  4. 前記隔壁インク層からなる隔壁の、少なくとも最上部層の隔壁インクには、撥インク成分が含まれることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載のカラーフィルタの製造方法。
  5. 前記隔壁インク層からなる隔壁の最上部層表面の前記着色インクに対する接触角が15°以上かつ40°以下である請求項1から請求項4の何れか一項に記載のカラーフィルタの製造方法。
  6. 前記支持部材は表面が樹脂薄膜で被覆されている請求項1から請求項5の何れか一項に記載のカラーフィルタの製造方法。
  7. 前記支持部材の表面の前記隔壁インクに対する接触角が10°以下である請求項1から請求項6の何れか一項に記載のカラーフィルタの製造方法。
  8. 前記支持部材が金属ロールからなるものである請求項1から請求項7の何れか一項に記載のカラーフィルタの製造方法。
  9. 請求項1から請求項8の何れか一項に記載されたカラーフィルタの製造方法で製造されたカラーフィルタ。
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