JP2007256313A - カラーフィルタの製造方法 - Google Patents

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真哉 菅野
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Abstract

【課題】
本発明はインクジェット方式におけるカラーフィルタの製造方法において、画素平坦性が悪化する問題を解決することを課題とする。またカラーフィルタにおいて画素平坦性の悪化により生じる色ムラを防止することを課題とする。
【解決手段】
透明基板上に複数の開口部を有する隔壁を形成する工程と、前記隔壁の開口部にインクジェット印刷装置により着色インクを付与する工程と、前記着色インクを硬化させる工程とを含み、前記着色インクが、少なくとも、着色顔料とバインダー樹脂と溶媒とを含み、
前記着色インクに含まれる着色顔料とバインダー樹脂の重量比が3:7〜5:5であることを特徴とするカラーフィルタの製造方法により課題を解決する。
【選択図】図1

Description

本発明はインクジェット印刷装置などの印刷装置を用いて製造された印刷物に関するものである。特に印刷物としてはカラーフィルタを製造する方法に関するものである。また、印刷物として、有機エレクトロルミネセンス素子(以下、有機EL素子)が例示でき、この有機EL素子の有機発光層をインクジェット印刷装置等を用いて形成する。また、この外、回路基板、薄膜トランジスタ、マイクロレンズ、バイオチップ等を印刷物として例示することができる。
例えば、前記有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、有機EL素子とする。)の有機発光層の形成方法は、従来種々の検討が重ねられており、代表的な方法として、フォトリソグラフィ方式、インクジェット方式など各種の印刷法が知られている。フォトリソグラフィ方式による有機EL素子の画素パターン形成は、基板全体に各色の感光性樹脂層の塗布膜を形成し、パターン状に露光した後に塗布膜の不要な部分を取りのぞき、残ったパターンを各画素とする。この方法では塗布膜の多くが現像除去されるため、大量の材料が無駄になる。さらに、各画素ごとに露光、現像工程を行うため、工程数が多くなる。このフォトリソグラフィ方式は、有機EL素子に限らず、カラーフィルタ等、種々の光学素子や電気素子の製造に利用されている。
そして、フォトリソグラフィ方式の上記問題は、基板の大型化に伴い顕著となり、コスト、環境面ともに問題を呈するようになった。この問題を克服する方法として、印刷方式により光学素子を製造する方式が注目されている。例えば、インクジェット法よって有機EL素子を製造する場合には、R、G、Bの3色の有機発光材料を含むインキを用い、各色を同時に一度の工程で印刷することができる。このため、フォトリソグラフィと比べインキ材料の無駄もほとんど発生せず、また、同時に3色画素の形成工程が短縮されるため、環境負荷の低減と大幅なコストダウンが期待できる。
前述したようにインクジェット方式は製造プロセスの簡略化及びコスト削減を図ることができることから、有機EL素子やカラーフィルタといった光学素子の製造へ応用されている。しかしながら、印刷方式の問題の一つとして、「混色」「白抜け」とった問題がある。以下、これらの光学素子を製造する場合を、インクジェット印刷を例に挙げて説明する。
「混色」とは、隣接する画素間において、インキが混ざり合い、異なる色の着色インキが混合してしまう不良である。混色は、吐出されたインキが、隔壁を超えてあふれてしまうことにより発生する。この問題を解決するため、インキ吐出方式を用いたカラーフィルタ基板の製造方法として、特許文献1〜4に記載されている方法が提案されている。特許文献1〜4には、インキのインキ吐出工程におけるインキのにじみ、混色を防止するため、含フッ素化合物等の撥インキ剤を含有させた黒色樹脂層をフォトリソグラフィ法等で形成し、隔壁とすることが記載されている。
「白抜け」とは、主に印刷版により付与されたインキが隔壁によって囲まれた領域内に十分且つ均一に拡散することができないことに起因して発生する不良であり、カラーフィルタにおいて、色ムラやコントラストの低下といった表示不良の原因となり、有機EL素子においては、ショート原因となるピンホールとなる。白抜けは、隔壁の側面から撥インキ剤が滲出した場合に発生する。隔壁の側面からの撥インキ剤の滲出は加熱により促進する。隔壁をフォトリソグラフィ法で形成する場合、隔壁となる樹脂組成物を基板に塗布後、マスクを用いて露光、現像した後、隔壁を加熱(ポストベーク)する。この際に、隔壁の一部から撥インキ剤が滲出し、印刷装置により付与されたインキが濡れ広がらず、白抜けが発生する。
また、隔壁をフォトリソグラフィ方式で作製する場合、基板上に撥インキ剤を含む感光性樹脂組成物を塗布し、これを露光現像して隔壁とする際に、隔壁開口部内に存在する撥インキ剤が現像液により充分に除去されず、画素内に撥インキ剤が残存した場合にも、白抜けが発生する。
特許文献1〜4にはインクジェット方式で製造するカラーフィルタの隔壁に含フッ素材料を撥インキ剤として用いる方法が記載されている。この方法によると、混色は防止することができるが、撥インキ剤の樹脂分子が全体的にフッ素原子を含むため、樹脂分子全体の極性が高く、インキ中に含まれる他の樹脂成分、溶媒成分との相溶性が低かった。このため、隔壁パターンの露光、現像後、加熱焼成する工程において、撥インキ剤が隔壁から画素に滲出して「白抜け」の問題が発生した。また、隔壁に撥インク剤を用いると、画素の平坦性が著しく悪くなり、色ムラが生じやすいという不具合があった。
特開平6−347637号公報 特開平7−35915号公報 特開平7−35916号公報 特開平7−35917号公報
本発明はインクジェット方式におけるカラーフィルタの製造方法において、画素平坦性が悪化する問題を解決することを課題とする。またカラーフィルタにおいて画素平坦性の悪化により生じる色ムラを防止することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決するため、鋭意研究を重ねた結果、着色部を形成する少なくとも顔料と樹脂と液状媒体を含有する硬化型インクにおいて、該顔料と樹脂との重量比が既述の割合を満たす場合、前記画素の平滑性が最も良いことを見出したものである。すなわち、本発明の請求項1に係る発明は、インクジェット方式を用いたカラーフィルタの製造方法において、
(a)透明基板上に複数の開口部を有する隔壁を形成する工程と、
(b)前記隔壁の開口部にインクジェット印刷装置により着色インクを付与する工程と、(c)前記着色インクを硬化させる工程とを含み、
前記着色インクが、少なくとも、着色顔料とバインダー樹脂と溶媒とを含み、
前記着色インクに含まれる着色顔料とバインダー樹脂の重量比が3:7〜5:5であることを特徴とするカラーフィルタの製造方法である。
請求項2に記載の発明は、前記着色インクの粘度が25℃において15〜30mPa・sであることを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルタの製造方法である。
請求項3に記載の発明は、前記隔壁が黒色顔料を含むブラックマトリクスであることを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルタの製造方法である。
請求項4に記載の発明は、前記ブラックマトリクスが、樹脂と撥インク成分を含むことを特徴とする請求項3に記載のカラーフィルタの製造方法である。
請求項5に記載の発明は、前記撥インク成分がフッ素系高分子化合物であることを特徴とする請求項4に記載のカラーフィルタの製造方法である。
請求項6に記載の発明は、前記撥インク成分がケイ素系高分子化合物であることを特徴とする請求項4に記載のカラーフィルタの製造方法である。
第1の発明によれば、カラーフィルタの製造に用いる着色インクが、少なくとも、着色顔料とバインダー樹脂と溶媒とを含み、前記着色インクに含まれる着色顔料とバインダー樹脂の重量比が3:7〜5:5であることにより、樹脂のレベリング性が最も良好となり、平滑性の高い着色画素を得ることができた。着色顔料とバインダー樹脂との重量比が3:7を超えて、さらに樹脂の割合が多くなると、粘度が著しく上がりインクジェットヘッドからインクを吐出することが困難になる。一方、顔料と樹脂との重量比が5:5を超えて樹脂の割合が少なくなると、吐出することは可能であるが、硬化形成した画素の平滑性が著しく悪くなり、色ムラを生じてしまう。
また、第2の発明によれば、上記着色インクの粘度が25℃において15〜30mPa・sであることによって、インクジェット方式での安定した吐出が可能になった。
さらに、上記着色インクの粘度が25℃において30mPa・sの範囲内にあることによって、開口部にインクを付与してから画素が硬化形成される間のレベリング効果が向上し、すなわち第1の発明による平滑性改善効果をより促進させるものである。
また、第3の発明によれば、黒色顔料を含むブラックマトリクスを隔壁とすることで、カラーフィルタのコントラストが向上した。
また、第4の発明によれば、ブラックマトリクスが樹脂と撥インク成分を有することで、混色を防止することができた。
また、第5、第6の発明によれば、前記撥インク成分をフッ素系高分子化合物あるいはケイ素系高分子化合物を含む成分とすることで、十分な混色防止性能を得ることができた。
以下、本発明の好適な実施形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明によるカラーフィルタの製造方法の一実施例を説明する工程図である。図1(a)は透明基板1上にブラックマトリクス2が形成された状態を示したものである。まず、透明基板1上に隔壁としてのブラックマトリクス2を選択的に形成する。これにより、ブラックマトリクス2の開口部に後述の着色インクを付与する凹部が形成される。
ここで透明基板1としては一般にガラス基板が用いられるが、液晶表示装置等、最終的な用途に必要な特性、例えば透明性、機械的強度を満足し、後工程に耐えるものであればガラス基板に限定されるものではなく、例えばPET、PES、PEN等のプラスチック基板なども用いることができる。
ここで、本発明におけるブラックマトリクス2はインクの流出を防止する隔壁としても利用することから、ある一定以上の高さを有している必要があり、具体的には1.5μm以上が望ましい。また、ブラックマトリクス2は、樹脂(光重合性モノマー、光重合開始剤を含む)、黒色遮光剤、分散剤、溶媒等を主成分とする黒色の感光性樹脂組成物を用い、フォトリソグラフィ法によりパターニングして形成することが望ましい。しかしながら形成方法としては、フォトリソグラフィ法に限定されるものではなく、例えば印刷法、転写法等によっても形成することが可能である。
ブラックマトリクス2の黒色遮光剤としては、黒色顔料、黒色染料、無機材料などを用いることができる。その他の有機顔料、カーボンブラック、アニリンブラック、黒鉛、酸化チタン、鉄黒などを混合して用いることもできる。
また、ブラックマトリクス2の溶媒としては、黒色樹脂組成物の塗布性、分散安定性などの点から、適宜選択して使用されるものであり、トルエン、キシレン、エチルセロソルブ、エチルセロソルブアセテート、ジクライム、シクロヘキサノンなどが挙げられる。
また、隔壁となるブラックマトリクス2には、着色インクの混色を防止する為に、撥インク成分を添加して撥インク性を付与することが望ましい。添加する撥インク成分としては、フッ素系高分子化合物または/およびケイ素系高分子化合物を含む材料が望ましい。具体的な例としては、フッ化ビニリデン、フッ化ビニル、三フッ化エチレン等や、これらの共重合体等のフッ素樹脂、また、主鎖または側鎖に有機シリコンを有するもので、シロキサン成分を含むシリコン樹脂やシリコーンゴム、などを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
次いで、図1(b)に示すように着色インクをインクジェット法により開口部に付与する。インクジェット方式を用いた装置としては、エネルギー発生素子として電気熱変換体を用いた熱発泡タイプ、あるいは圧電素子を用いたピエゾジェットタイプ等が使用可能である。
本発明における着色インクは、少なくとも着色顔料、バインダー樹脂、溶媒を含むものである。本発明においては着色インクに含まれる着色顔料とバインダー樹脂の重量比が3:7〜5:5となるよう調整する。また、着色インクの粘度が25℃において15〜30mPa・sであることが好ましい。この割合において、樹脂のレベリング性が最も良好となり、平滑性の高い着色画素を得ることができた。着色顔料とバインダー樹脂との重量比が3:7を超えて、さらに樹脂の割合が多くなると、粘度が著しく上がりインクジェットヘッドからインクを吐出することが困難になる。一方、顔料と樹脂との重量比が5:5を超えて樹脂の割合が少なくなると、吐出することは可能であるが、硬化形成した画素の平滑性が著しく悪くなり、色ムラを生じてしまう。着色顔料としては、有機顔料、無機顔料、またはアセチレンブラック、チャンネルブラック、ファーネストブラック等のカーボンブラックを用いることができ、着色顔料は2種以上を混合して用いても良い。
有機顔料としては、ジケトピロロピロール系顔料、アゾ、ジスアゾ、ポリアゾ等のアゾ系顔料、銅フタロシアニン、ハロゲン化銅フタロシアニン、無金属フタロシアニン等のフタロシアニン系顔料、アミノアントラキノン、ジアミノジアントラキノン、アントラピリミジン、フラバントロン、アントアントロン、インダントロン、ピラントロン、ビオラントロン等のアントラキノン系顔料、キナクリドン系顔料、ジオキサジン系顔料、ペリノン系顔料、ペリレン系顔料、チオインジゴ系顔料、イソインドリン系顔料、イソインドリノン系顔料、キノフタロン系顔料、スレン系顔料、金属錯体系顔料等が挙げられる。
無機顔料としては、酸化チタン、亜鉛華、硫化亜鉛、鉛白、炭酸カルシウム、沈降性硫酸バリウム、ホワイトカーボン、アルミナホワイト、カオリンクレー、タルク、ベントナイト、黒色酸化鉄、カドミウムレッド、べんがら、モリブデンレッド、モリブデートオレンジ、クロムバーミリオン、黄鉛、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、チタンイエロー、酸化クロム、ビリジアン、チタンコバルトグリーン、コバルトグリーン、コバルトクロムグリーン、ビクトリアグリーン、群青、紺青、コバルトブルー、セルリアンブルー、コバルトシリカブルー、コバルト亜鉛シリカブルー、マンガンバイオレット、コバルトバイオレット等が挙げられる。
また、使用可能な顔料をカラーインデックス(C.I.)ナンバーにて以下に示す。
赤色顔料としては、C.I. Pigment Violet 19、C.I. Pigment Violet 23 、C.I. Pigment Violet 29、 C.I. Pigment Violet 30、 C.I. Pigment Violet 37、 C.I. Pigment Violet 40、 C.I. Pigment Violet 50、C.I. Pigment Red 7、C.I. Pigment Red 9、C.I. Pigment Red 14、C.I. Pigment Red 41、C.I. Pigment Red 48:1、C.I. Pigment Red 48:2、C.I. Pigment Red 48:3、C.I. Pigment Red 48:4、C.I. Pigment Red 97、C.I. Pigment Red 122、C.I. Pigment Red 123、C.I. Pigment Red 146、C.I. Pigment Red 149、C.I. Pigment Red 177、C.I. Pigment Red 178、C.I. Pigment Red 180、C.I. Pigment Red 184、C.I. Pigment Red 185、C.I. Pigment Red 187、C.I. Pigment Red 192、C.I. Pigment Red 200、C.I. Pigment Red 202、C.I. Pigment Red 208、C.I. Pigment Red 210、C.I. Pigment Red 216、C.I. Pigment Red 220、C.I. Pigment Red 221、C.I. Pigment Red 223、C.I. Pigment Red 226、C.I. Pigment Red 227、C.I. Pigment Red 240、C.I. Pigment Red 246、C.I. Pigment Red 255、C.I. Pigment Red 264、C.I. Pigment Red 272等が挙げられる。さらには、C.I. Pigment Red 254とC.I. Pigment Red 177の混合物を用いることができる。
また、緑色顔料としては、C.I. Pigment Green 7、C.I. Pigment Green 36を使用することができる。さらには、C.I. Pigment Green 36とC.I. Pigment Yellow 150、C.I. Pigment Yellow 139またはC.I. Pigment Yellow 13との混合物を用いることができる。
また、青色顔料としては、C.I. Pigment Blue 15、C.I. Pigment Blue 15:3、C.I. Pigment Blue 15:4、C.I. Pigment Blue 15:6、C.I. Pigment Blue 22、C.I. Pigment Blue 60等が挙げられる。また、これらに挙げた顔料は、2種以上を混合して用いても良い。
また、バインダー樹脂としては、カゼイン、ゼラチン、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルアセタール、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂などが用いられ、色素との関係にて適宜選択されるものである。
着色インクに使用する溶媒(溶剤)としてはインクジェット印刷における適性を考慮し、表面張力範囲35mN/m以下で、且つ、沸点が130℃以上のものが好ましい。表面張力が35mN/m以上であるとインクジェット吐出時のドット形状の安定性に著しい悪影響を及ぼし、また、沸点が130℃以下であるとノズル近傍での乾燥性が著しく高くなり、その結果、ノズル詰まり等の不良発生を招くので好ましくない。具体的には、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−ブトキシエタノール、2−エトキシエチルアセテート、2−ブトキシエチルアセテート、2−メトキシエチルアセテート、2−エトキシエチルエーテル、2−(2−エトキシエトキシ)エタノール、2−(2−ブトキシエトキシ)エタノール、2−(2−エトキシエトキシ)エチルアセテート、2−(2−ブトキシエトキシ)エチルアセテート、2−フェノキシエタノール、ジエチレングリコールジメチルエーテルなどを挙げることができるが、これらに限定されるものではなく、上記要件を満たす溶剤なら用いることができる。また、必要に応じて2種類以上の溶剤を混合して用いても構わない。
また、樹脂への色素の分散を向上させる為に分散剤を用いてもよく、分散剤として非イオン性界面活性剤では、例えばポリオキシエチレンアルキルエーテルなど、またイオン性界面活性剤では、例えばアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリ脂肪酸塩、脂肪酸塩アルキルリン酸塩、テトラアルキルアンモニウム塩など、その他に有機顔料誘導体、ポリエステルなどが挙げられる。分散剤は単独で使用してもよく、また二種類以上を混合して使用しても良い。溶媒としては溶解性の他に経時安定性、乾燥性などが要求され、色素、樹脂との関係にて適宜選択されるものである。
また、本発明により形成されるカラーフィルタは画素形成後、その耐性向上を目的として、熱、光、電子線等のエネルギーによる硬化処理が可能である(図1(c)、(d))。
また、図1(e)に示すように、必要に応じて、カラーフィルタ表面を溶剤等から保護する為とブラックマトリクスと画素の平坦化の為に保護層4を形成しても良い。保護層としては、熱硬化タイプ、光硬化タイプ、光・熱併用タイプ等の樹脂膜、蒸着、スパッタ等によって形成された無機膜等を用いることができ、カラーフィルタとしての透明性を有し、その後のITO形成プロセス、配向膜形成プロセス等に耐えるものであれば使用可能である。
以下に本発明の実施例を具体的に説明する。
(実施例1)
(ブラックマトリクスの形成)
無アルカリガラス(コーニング社製「#1737」)上にカーボンブラックを含有したレジスト材(新日鉄化学社製ブラックマトリクス用ネガ型レジストインキ「V−259 BK739P」)に感光性シリコン化合物(例えばジメチルポリシラン)を10%添加したものを膜厚2.0mmとなるようにスピンコートし、プリベークをおこなった。その後、露光、現像、ポストベーク処理をおこなってブラックマトリクスを形成した。
(着色インクの調製)
メタクリル酸20部、メチルメタクリレート10部、ブチルメタクリレート55部、ヒドロキシエチルメタクリレート15部を乳酸ブチル300gに溶解し、窒素雰囲気下でアゾビスイソブチルニトリル0.75部を加え70℃にて5時間の反応によりアクリル共重合樹脂を得た。得られたアクリル共重合樹脂を樹脂濃度が10%になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートで希釈しアクリル共重合樹脂の希釈液とした。この希釈液とRGB各顔料、溶剤を用い、顔料/樹脂比が3:7になるように配合し、RGB着色インクを得た。このインクの組成およびこれに用いる顔料を以下に示す。

(使用顔料)
レッド顔料:C.I.Pigment Red 254 (チバスペシャルティケミカルズ社製「イルガフォー RED B−CF」)
グリーン顔料:C.I.Pigment Green 36 (東洋インキ製造社製「リオノールグリーン6YK」)
ブルー顔料:C.I.Pigment Blue 15 : 6 (東洋インキ製造社製「リオノールブルーE」)
(インク組成)
上記RGBのいずれかから選択した着色顔料 9重量部
上記アクリル共重合樹脂 21重量部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 70重量部

上記成分を混合し、1時間攪拌した後にフィルタで濾過し、不純物を除去し、顔料/樹脂比が3:7になるようなRGB着色インクを得た。このときのRGB着色インクの25℃における粘度は25mPa・sであった。
(カラーフィルタの作製)
インクジェット印刷装置により、上記ブラックマトリクスの開口部に上記着色インクを適量付与し、180℃で30分乾燥させ、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)各々のパターン状の画素部を形成した。
上記のようにして作製されたカラーフィルタを光学顕微鏡及びSEMにより観察したところ、隣接画素間での混色は観察されなかった。また、画素の断面形状を測定したところ、従来のよりも画素の中央部と周辺部での膜厚差が小さく、最大膜厚差は0.1μm以下であり、色差も1以下の色ムラの少ないカラーフィルタを作製することができた。
(実施例2)
実施例1と同様の樹脂希釈液、RGB各顔料、溶剤を用い、顔料/樹脂比が5:5になるように配合し、RGB着色インクを得た。このインクの組成および使用顔料を以下に示す。
(使用顔料)
レッド顔料:C.I.Pigment Red 254 (チバスペシャルティケミカルズ社製「イルガフォー RED B−CF」)
グリーン顔料:C.I.Pigment Green 36 (東洋インキ製造社製「リオノールグリーン6YK」)
ブルー顔料:C.I.Pigment Blue 15 : 6 (東洋インキ製造社製「リオノールブルーE」)

(インク組成)
上記RGBのいずれかから選択した着色顔料 15重量部
上記アクリル共重合樹脂 15重量部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 70重量部

上記成分を混合し、1時間攪拌した後にフィルタで濾過し、不純物を除去し、顔料/樹脂比が5:5になるようなRGB着色インクを得た。このときのRGB着色インクの25℃における粘度は20mPa・sであった。
上記インクを用い、実施例1と同様に形成した画素部を観察したところ、隣接画素間での混色は観察されなかった。また、画素の断面形状を測定したところ、画素の中央部と周辺部での最大膜厚差は0.3μm以下であり、色差で5以下のカラーフィルタを得た。
(比較例1)
実施例1と同様の操作で、顔料/樹脂比が2:8になるように配合し、RGB着色インクを得た。その組成および使用顔料を以下に示す。
(使用顔料)
レッド顔料:C.I.Pigment Red 254 (チバスペシャルティケミカルズ社製「イルガフォー RED B−CF」)
グリーン顔料:C.I.Pigment Green 36 (東洋インキ製造社製「リオノールグリーン6YK」)
ブルー顔料:C.I.Pigment Blue 15 : 6 (東洋インキ製造社製「リオノールブルーE」)

(インク組成)
上記RGBのいずれかから選択した着色顔料 6重量部
上記アクリル共重合体 24重量部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 70重量部

上記成分を混合し、1時間攪拌した後にフィルタで濾過し、不純物を除去し、顔料/樹脂比が2:8になるようなRGB着色インクを得た。このときのRGB着色インクの25℃における粘度は38mPa・sであった。
上記インクを用い、インクジェット印刷装置により、画素部形成を試みたところ、インクジェットヘッドからのインクの吐出が困難であり、画素部を形成することができなかった。
(比較例2)
実施例1と同様の操作で、顔料/樹脂比が7:3になるように配合し、RGB着色インクを得た。その組成および含まれる顔料を以下に示す。

レッド顔料:C.I.Pigment Red 254 (チバスペシャルティケミカルズ社製「イルガフォー RED B−CF」)
グリーン顔料:C.I.Pigment Green 36 (東洋インキ製造社製「リオノールグリーン6YK」)
ブルー顔料:C.I.Pigment Blue 15 : 6 (東洋インキ製造社製「リオノールブルーE」)

上記RGBのいずれかから選択した着色顔料 21重量部
上記アクリル共重合体 9重量部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 70重量部

上記成分を混合し、1時間攪拌した後にフィルタで濾過し、不純物を除去し、顔料/樹脂比が7:3になるようなRGB着色インクを得た。このときのRGB着色インクの25℃における粘度は30mPa・sであった。
上記インクを用い、実施例1と同様に形成した画素部を観察したところ、隣接画素間での混色は観察されなかったが、画素中央部と周辺部での最大膜厚差が0.3μm以上あり、色差が5以上であり、色ムラの大きいカラーフィルタであった。
本発明の製造方法の一実施形態の工程図である。
符号の説明
1… 透明基板
2… ブラックマトリクス
3… 画素部
4… 保護層

Claims (6)

  1. インクジェット方式を用いたカラーフィルタの製造方法において、
    (a)透明基板上に複数の開口部を有する隔壁を形成する工程と、
    (b)前記隔壁の開口部にインクジェット印刷装置により着色インクを付与する工程と、(c)前記着色インクを硬化させる工程とを含み、
    前記着色インクが、少なくとも、着色顔料とバインダー樹脂と溶媒とを含み、
    前記着色インクに含まれる着色顔料とバインダー樹脂の重量比が3:7〜5:5であることを特徴とするカラーフィルタの製造方法。
  2. 前記着色インクの粘度が25℃において15〜30mPa・sであることを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルタの製造方法。
  3. 前記隔壁が黒色顔料を含むブラックマトリクスであることを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルタの製造方法。
  4. 前記ブラックマトリクスが、樹脂と撥インク成分を含むことを特徴とする請求項3に記載のカラーフィルタの製造方法。
  5. 前記撥インク成分がフッ素系高分子化合物であることを特徴とする請求項4に記載のカラーフィルタの製造方法。
  6. 前記撥インク成分がケイ素系高分子化合物であることを特徴とする請求項4に記載のカラーフィルタの製造方法。
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