JP5051352B2 - 位相差制御機能を有する光学部材およびこれを備える液晶表示用セル - Google Patents
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この際、2枚の基板間で一定の間隙を規定するため、ガラスや透明樹脂から構成された球体のビーズを散布する手法が一般的に用いられている(例えば、下記特許文献3を参照)。
しかしながら、液晶材料を配向させて固定化した位相差層は基板などに比べて一般的にその硬度が低いため、一方の基板を外部から押し込んだ場合には、点接触となる球体のビーズが位相差層にめり込む沈み込み変形が発生し、正しいセルギャップが規定できないといった問題点があった。
しかも近年は、画素における開口率をより高める等の目的から有効表示領域における遮光領域が小さくなる傾向にあり、開口部を避けて形成される柱状体の一本あたりの断面積は小さくする傾向にある。したがって柱状体の個数が画素1〜27個あたり1個である従来品では、柱の長さ方向から押圧力がかかった場合に、圧力分散が容易になされず、柱状体が位相差層にめり込む虞があった。
したがって、かかるセルギャップの厚さ変化が塑性的に発生すると、当該領域では常に輝度ムラが残存して観察者にこれを知覚させることとなり大きな問題となる。
(1)複数の画素部と、一画素部を区分けするよう設けられた遮光領域とがパターン形成された光透過性の基材と、
前記基材表面に、架橋性液晶分子を含有する液晶組成物を直接または間接に塗布し、前記架橋性液晶分子を所望の方向に配向させた状態で固定化させてなる位相差層と、
前記位相差層表面において形成される複数の柱状体と、
を少なくとも有し、
前記基材面には、前記複数の画素部により有効表示領域が構成されており、且つ、
前記柱状体が、少なくとも前記有効表示領域内における任意に選択された画素部に隣り合う上記遮光領域の平面視上、該遮光領域内に一画素部あたり2個以上設けられていることを特徴とする位相差制御機能を有する光学部材、
(2)前記複数の画素部が、基材表面において直接または間接に遮光領域を格子状にパターン形成することにより形成されていることを特徴とする上記(1)に記載の光学部材、
(3)前記複数の画素部が、前記基材表面に直接または間接に1色または2色以上の透明着色部を独立した島状に区画されるようパターニングされることによって形成されていることを特徴とする上記(1)または(2)に記載の光学部材、
(4)一画素部あたり2個以上の柱状体が設けられている前記画素部以外の画素部の、少なくとも一部あるいは全部において、
一画素部あたり1個の柱状体が設けられていることを特徴とする上記(1)乃至(3)のいずれかに記載の光学部材、
(5)前記有効表示領域内において設けられる柱状体の総数が、前記画素数の総数を上回ることを特徴とする上記(1)乃至(4)のいずれかに記載の光学部材、
(6)前記柱状体が、実質的に全ての画素部に対し、一画素部あたり2個以上設けられていることを特徴とする上記(1)乃至(5)のいずれかに記載の光学部材、
(7)前記画素部1つあたりに設けられた2個以上の柱状体の一部あるいは全てが、互いに異なる形状及び/または断面寸法によって形成されていることを特徴とする上記(1)乃至(6)のいずれかに記載の光学部材、
(8)前記有効表示領域の面積に対する、該有効表示領域において形成された柱状体の下底の面積の総和が、0.3%以上であることを特徴とする上記(1)乃至(7)のいずれかに記載の光学部材、
(9)前記柱状体がテーパー形状であり、且つ該テーパー形状である柱状体の上下底面のうち、面積の大きい面を位相差層と接触する下底面とすることを特徴とする上記(1)乃至(8)のいずれかに記載の光学部材、
(10)前記テーパー形状の柱状体が前記位相差層と接触する面を該柱状体の下底面とし、下底面から上底面へ向けて測定した該柱状体の高さを100%としたときに、下底面から90%の高さで切断した該柱状体の断面積が、前記下底面の面積の3%以上30%以下であることを特徴とする上記(9)に記載の光学部材、
(11)前記位相差層が鉛筆硬度6B以上B以下を示す液晶組成物により構成されており、一方、前記柱状体が鉛筆硬度3H以上5H以下を示す樹脂組成物により構成されていることを特徴とする上記(1)乃至(10)のいずれかに記載の光学部材、
(12)上記(1)乃至(11)のいずれかに記載の光学部材と、複数の画素電極がパターン形成されて構成される有効表示領域を有する対向電極基板とが、前記光学部材の表面に形成される柱状体の上面を、直接または間接に前記対向電極基板の当接面に当接されて組み合わされ、該光学部材と該対向電極基板との間に設けられたスペースに駆動用液晶が充填されてなる液晶表示用セル、
を要旨とする。
また位相差層表面における「画素予定領域」とは、本発明の光学部材を対向する電極基板と組み合わせた液晶セルとした際に、基板面に対し垂直方向から観察した場合に、画素部あるいは画素電極と重複する領域を意味する。
外部からの押圧力により位相差層が柱状体19との当接部で沈み込み変形を生じるという上記従来の課題は、柱状体19が位相差層4の上に直接設けられている場合はもちろんのこと、図示しないITOや保護層を介して柱状体19が位相差層の上に設けられている場合についても同様の傾向として発生する。
またMVA(Multi−Domain VerticalAligned)手法を採用する場合には、光学部材10において例えば位相差層4上に透明導電膜を設けるとともに、対向電極基板41におけるガラス基板上に画素電極を設け、且つ光学部材10及び対向電極基板41の駆動用液晶層に面する面に垂直配向膜を形成し、駆動用液晶材料43を略垂直方向に配向させ電圧印加時において駆動用液晶材料43が横に寝るように駆動させることもできる。
尚、MVA手法等を採用する場合に、駆動用液晶材料43の垂直配向を促すために光学部材10及び対向電極基板41の駆動用液晶層42に面する面に垂直配向膜とともに突起物を設ける場合があるが、かかる突起物は、設置される基板側から対向する基板側まで到達するほどの高さを有するものではなく、本発明の柱状体19とは有意に区別される。
基材2は、光透過性を有する基板形成材からなり、一つの基板形成材により単層で構成されても、複数種類の基板形成材にて多層に構成されてもよい。基材2には、部分的に遮光領域等が設けられてもよい。基材2の光線透過率は、適宜選定可能である。
位相差層4は、配向状態を保持したまま固定化された液晶材料からなるもので、ディスプレイに透過される光の位相差を制御するための層であり、かかる制御は、位相差層4を構成する架橋性液晶分子を所望の方向に配向させて重合させ、該配向した状態で固定させることにより実現される。
尚、図3における位相差層4は、架橋性液晶分子が垂直配向した状態で固定化されてなるCプレートを採用した態様について図示したものである。
得られる位相差層の熱安定性等を考慮すると、位相差層用液晶組成物に含まれる架橋性液晶分子と重合し、架橋性液晶分子にコレステリック規則性を付与した状態を固定化することが可能な架橋性能を有するカイラル剤を用いることが好ましい。そのようなカイラル剤としては、特に、その分子構造の両末端に架橋性官能基が存在するものが、位相差層の耐熱性を向上させる上でより好ましい。
具体的な重合性カイラル剤としては、分子内に光学活性な部位を有する低分子量化合物で、分子量1500以下の化合物であることが好ましく、また本明細書で例示する架橋性液晶分子と溶液状態或いは溶融状態で相溶性を有し、かつ架橋性ネマチック液晶の分子の液晶性を損なうことなく螺旋ピッチを誘起できるものが好ましい。
このように、液晶塗布膜に含まれる架橋性液晶分子が重合されることによって、該架橋性液晶分子が所望の方向に配向した状態で固定された位相差層4が形成される。
位相差層4を構成するための液晶材料として、正の複屈折異方性を有する液晶材料としては、棒状構造を有するネマチック液晶が、また、負の複屈折異方性を有する液晶材料としては、円盤状構造を有するディスコティック液晶を用いることができる。これらの液晶材料としては、液晶モノマー、液晶オリゴマー、もしくは液晶ポリマーがある。尚、本発明では、便宜的にこられの液晶材料を総称して液晶分子という場合がある。
上記のような位相差層を形成するための液晶組成物中には、シランカップリング剤を配合することができる。シランカップリング剤としては、主として、スルフィド基を含有するシランカップリング剤、メルカプト基を含有するシランカップリング剤、アミノ基を含有するシランカップリング剤又は(メタ)アクリロイル基を有するシランカップリング剤の1種又は2種以上を用いることができる。特に、親水性の官能基を有するものが好ましく、また、位相差層を形成するための液晶組成物を調製する上で、有機溶剤に可溶であることが好ましく、以降に挙げるようなものの中から1種もしくは2種以上用いることができ、その配合量としては、液晶の配向を阻害しない程度の量が好ましい。より具体的には、スルフィド基を含有するシランカップリング剤、(メタ)アクリロイル基を有するシランカップリング剤、メルカプト基を含有するシランカップリング剤のいずれか1種又は2種以上を併用する場合、液晶組成物中の配合量は、液晶組成物中に配合される液晶材料に対して0.001%〜8%程度、より好ましくは、0.03%〜4%程度である。一方、アミノ基を含有するシランカップリング剤の液晶組成物中の配合量は、液晶組成物中に配合させる液晶材料に対して、0.001%〜10%程度、より好ましくは0.01%〜5%程度である。尚、上述において%で表されるシランカップリング剤の液晶組成物中における添加量は、いずれも同液晶組成物中に配合される液晶分子量に対する質量基準である。以下、%で示す値について質量基準と断る場合には、上述と同様の意味である。
次に、上記位相差層4上に形成される柱状体19について説明する。本発明における柱状体19は、図1に示す光学部材10を一方の基板とし、他方、対向電極基板と組んで位相差制御機能を有する液晶セルを形成する際に、対向する基板間に所定の距離、即ちセルギャップを確保し、且つ維持するための部材である。そして対向する基板間において柱状体19によって確保されたスペースに駆動用液晶材料を充填することにより駆動用液晶層を形成し、もって液晶セルを構成することができる。
上記鉛筆硬度の測定試験に供されるサンプルは、まず、上記構成成分を適当な溶剤に懸濁させ溶液を調製した後、ガラス基板上に該溶液を塗布して塗膜を形成し、塗膜面に18kWの超高圧水銀ランプを用いて紫外線を10秒間照射して上記構成成分を硬化させた後、200℃で30分間焼成して完全に硬化反応を終了させることによって調製される。尚、ガラス基板上に塗布する上記溶液の量は、上記焼成後の膜厚が2.0μmになるよう調整する。
即ち、円柱状などの高さ方向の断面積が略等しい柱状体19における下底面積の合計の増加は、柱状体19の体積の合計を増加させる結果につながるため、柱状体19で確保される駆動用液晶材料充填スペースに該材料を外部から注入することによって充填させる方法では、該駆動用液晶材料の注入時の物理的障害となり、該駆動用液晶材料の注入時間を増加させ生産効率を低下させる虞がある。従って、かかる問題を勘案すると、柱状体19の下底面積の合計は位相差層表面の面積に対し7%以下とすることが好ましく、5%以下とすることがより好ましく、4%以下とすることがさらに好ましい。柱状体19の下底面積の合計を上記好ましい範囲内とすることによって、液晶セルの厚み方向の剛性を十分強くするとともに、柱状体19が生産効率を低下させるほどに駆動用液晶材料の注入時の物理的障害となる虞を排除することができる。
また本発明の光学部材の如く位相差層上に既に柱状体の形成された光学部材、あるいは光学部材を用いてセル組みされた液晶セル内における柱状体の下底部分の面積の総和は、通常の光学顕微鏡を用いて該柱状体を観察し求めることが可能である。またさらに詳細に測定をする場合には、レーザーによる干渉効果を利用した高さ測定装置や、電子顕微鏡を用いることができる。
ところが本発明において、下底面から上底面にかけて断面積が略一定の形状の柱状体を採用する場合であって、該下底面の面積の総和を増大させるために各柱状体の下底面積を拡大させると、これと同時に上底面の面積をも拡大せしめることになり、その結果、柱状体の剛性が高まり、上記マージンが得られ難くなる場合がある。
(数1) w=(d1−d2)/h×100 (1)
d1:光学部材の全厚み(即ち、基板の貼り合わせ工程前の基板底面から柱状体の上底面までの距離)。
d2:貼り合わせ工程後の位相差層制御上光学部材の全厚み(即ち、基板の貼り合わせ工程後の基板底面から柱状体の上底面までの距離)。
h:貼り合わせ工程前の光学部材の凹凸差(即ち位相差層上面から柱状体の上底面までの距離)。
その上、貼り合わせ工程後は、上記緩衝領域が既に押し潰されていることから、さらなる圧力に対する緩衝効果が殆ど発揮されないため、液晶セルの形成後において該液晶セルの厚み方向から外部圧力がかかった場合であってもセルギャップを略均一に維持することができるという本発明の第一の効果も十分に享受することができるのである。
特に、近年、BM15の線幅を細く作成する傾向にあることは上述のとおりであるが、一方、柱状体の断面積をなるべく大きくして柱状体の強度を増加させたいという要望があることから、そのBM15の細い線幅いっぱいに柱状体19を設ける場合がある。かかる場合においては、柱状体19の近傍に存在する駆動用液晶材料の配向の乱れが、BM15領域をこえて有効表示領域(即ち開口部20)に及んでしまい、その結果、液晶表示の表示ムラの原因となることがある。
本発明において、セルギャップの局所的な変化は、以下に述べる負荷・除荷試験により評価することができる。
負荷・除荷試験は、先端面を平面状に形成された圧子を用いて、その圧子の先端面を柱状体の上底面に当接させるとともに、柱状体の上底面から下底面に向かう方向へ光学部材に対して3×104kgf/m2の負荷をかける負荷過程と該負荷を取り除く除荷過程とを備えて、光学部材の厚みについて負荷過程前と除荷過程後の両者を特定する試験である。
(数2) W=ΔH/H×100 ・・・(2)
図4に示す本発明の光学部材10は、基材2上にBM15が所望のパターンで形成されており、BM15間に、赤の色パターン16(R)、緑の色パターン17(G)、青の色パターン18(B)を形成することにより透明着色領域13が形成されている。そして透明着色領域13上に位相差層4が形成され、次いで位相差層4上であって、BM15の上方にテーパー形状の柱状体19aが形成されてなる。尚、図4上では観察されないが、柱状体は、少なくとも任意に選択された画素において、一画素あたり2本以上形成される。また光学部材50の液晶層側表面には、該液晶層に充填される駆動用液晶材料の配向性を規定するための配向膜54が設けられている。
尚、図4では、BM15及び各色パターン16(R)、17(G)、18(B)からなる透明着色領域13を用いて説明したが、本発明において透明着色領域を形成する場合には、少なくとも2種以上の色パターンからなる透明着色領域を構成してもよく、またBMは適宜省略可能である。BMが省略された光学部材においては、柱状体は、非表示領域の任意の部分において、任意に選択された画素に関し一画素あたり2個以上、設けることができる。
(透明着色領域の形成)
基材として無アルカリガラス(NA35:NHテクノグラス社製)を用い、一般的なフォトリソグラフィーの手法により、下記に示す着色レジストを用いて、まずBMを形成し、次いでBM間に、赤、青、緑色の各色パターンを形成して、厚み約2.0μmの透明着色領域を構成した。
BM及び赤色(R)、緑色(G)、青色(B)3色の色パターンを形成するために着色材料として下記に示す顔料分散型フォトレジストを用いた。顔料分散型フォトレジストは、着色材料として顔料を用い、分散液組成物(顔料、分散剤及び溶剤を含有する)にビーズを加え、分散機で3時間分散させ、その後ビーズを取り除いた分散液とクリアレジスト組成物(ポリマー、モノマー、添加剤、開始剤及び溶剤を含有する)とを混合したものである。その組成を下記に示す。尚、分散機としては、ペイントシェーカーを用いた。
・黒顔料・・・・・14.0重量部
(大日精化工業(株)製TMブラック♯9550)
・分散剤・・・・・1.2重量部
(ビックケミー(株)製Disperbyk111)
・ポリマー・・・・・2.8重量部
(昭和高分子(株)製VR60)
・モノマー・・・・・3.5重量部
(サートマー(株)製SR399)
・添加剤・・・・・0.7重量部
(綜研化学(株)製L−20)
・開始剤・・・・・1.6重量部
(2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1)
・開始剤・・・・・0.3重量部
(4,4´−ジエチルアミノベンゾフェノン)
・開始剤・・・・・0.1重量部
(2,4−ジエチルチオキサントン)
・溶剤・・・・・75.8重量部
(エチレングリコールモノブチルエーテル)
・赤顔料・・・・・3.5重量部
(C.I.PR254(チバスペシャリティケミカルズ社製クロモフタールDPP Red BP))
・黄顔料・・・・・0.6重量部
(C.I.PY139(BASF社製パリオトールイエローD1819))
・分散剤・・・・・3.0重量部
(ゼネカ(株)製ソルスパース24000)
・モノマー・・・・・4.0重量部
(サートマー(株)製SR399)
・ポリマー1・・・・・5.0重量部
・開始剤・・・・・1.4重量部
(チバガイギー社製イルガキュア907)
・開始剤・・・・・0.6重量部
(2,2´−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4´,5´−テトラフェニル−1,2´−ビイミダゾール)
・溶剤・・・・・81.9重量部
(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)
・緑顔料・・・・・3.7重量部
(C.I.PG7(大日精化製セイカファストグリーン5316P))
・黄顔料・・・・・2.3重量部
(C.I.PY139(BASF社製パリオトールイエローD1819))
・分散剤・・・・・3.0重量部
(ゼネカ(株)製ソルスパース24000)
・モノマー・・・・・4.0重量部
(サートマー(株)製SR399)
・ポリマー1・・・・・5.0重量部
・開始剤・・・・・1.4重量部
(チバガイギー社製イルガキュア907)
・開始剤・・・・・0.6重量部
(2,2´−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4´,5´−テトラフェニル−1,2´−ビイミダゾール)
・溶剤・・・・・80.0重量部
(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)
・青顔料・・・・・4.6重量部
(C.I.PB15:6(BASF社製ヘリオゲンブルーL6700F))
・紫顔料・・・・・1.4重量部
(C.I.PV23(クラリアント社製フォスタパームRL−NF))
・顔料誘導体・・・・・0.6重量部
(ゼネカ(株)製ソルスパース12000)
・分散剤・・・・・2.4重量部
(ゼネカ(株)製ソルスパース24000)
・モノマー・・・・・4.0重量部
(サートマー(株)製SR399)
・ポリマー1・・・・・5.0重量部
・開始剤・・・・・1.4重量部
(チバガイギー社製イルガキュア907)
・開始剤・・・・・0.6重量部
(2,2´−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4´,5´−テトラフェニル−1,2´−ビイミダゾール)
・溶剤・・・・・80.0重量部
(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)
続いて、上記透明着色領域上に位相差層として所謂正のCプレートを形成するために、まず垂直配向膜を形成した。
具体的には、配向膜材料としてJALS2021(JSR(株)社製)を用い、上記のカラーフィルタ上にフレキソ印刷によりパターニングし、引き続き200℃で一時間焼成することにより厚さが700Åの垂直配向膜を設けた下地基板を得た。この場合、着色層と配向膜との間に、透明樹脂から成る保護層を設けても良い。カラーフィルタの段差を緩和し、より確実な液晶配向が可能なためである。
位相差制御機能層を構成する液晶性高分子含有の樹脂組成物を以下のとおり調製した。
Cプレート形成用感光性樹脂組成物
・架橋性液晶分子
「化4」で示す(a)〜(d)のネマチック液晶相を示す架橋性液晶分子4種を以下の組成比率で使用した。
化4(a)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・8.3重量部
化4(b)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4.7重量部
化4(c)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5.4重量部
化4(d)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5.4重量部
・光重合開始剤・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1.3重量部
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製、イルガキュア907)
溶剤(クロロベンゼン)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・74.9重量部
上記調整した液晶組成物を、スピンコーティング法を用いて配向膜を形成した基材上に塗布して液晶塗布膜を製膜した。なお本実施例ではスピンコーティング法を適用したが、基材上に均一に塗布が可能であればこれに限られる訳ではなく、ダイコーティング、スリットコーティング、およびこれらを組み合わせた手法であってもよく、特に限定されない。
続いて当該基材をホットプレート上で100℃、5分間加熱し、残存溶剤を除去し液晶構造を発現させた。続いて上記液晶塗布膜全面に対し超高圧水銀灯を有する紫外線照射装置(ハリソン東芝ライティング社製、「TOSCURE 751」)を用いて紫外線照射を行い(10mW /cm2、365nm、60秒間)、架橋反応を誘起させて硬化させた。200℃のホットプレート上で15分間加熱、焼成して完全に硬化反応を終了させ、正のCプレートの位相差層を1.2μm厚で得た。
尚、上記液晶組成物の鉛筆硬度は、3Bであった。
まず、柱状体を構成する柱状体形成用樹脂組成物として紫外線硬化型透明ネガ型レジスト(JSR社製、NN700)を用い、この柱状体形成用樹脂組成物を位相差層上にスピンコーティング法により塗布、乾燥し、塗布膜を形成した。
以上より、位相差層上に100cm2あたり160000個が配設され、位相差層表面面積に対する該柱状体の下底面積の占有面積率が0.50%となるよう位相差制御機能を有する光学部材を形成し、これを実施例1とした。尚、上記柱状体を構成する柱状体形成用樹脂組成物の鉛筆硬度は4Hであった。
また柱状体の形状を下底面が10μφの円柱型とし、柱状体形成予定位置として位相差層上に100cm2あたり80000箇所が選択されるに留めて、80000箇所の各箇所について1箇所の追加選択を行わずに、柱状体の配設数を80000個とし、位相差層の表面面積に対する該柱状体の下底面積の占有面積率0.25%としたほかは、実施例1と同様にして位相差制御機能を有する光学部材を構成し比較例1とした。
負荷・除荷試験
光学部材の塑性変形率(W%)は、光学部材を硬度計測器に設置し、ダイヤモンドからなり先端面を一辺100(μm)の正方形の平面形状に形成された圧子を用いた負荷・除荷試験後の光学部材の全厚み(D2)と、負荷・除荷試験前の光学部材の全厚み(D1)および凹凸差(H)を計測し、ΔH=(D1−D2)に基づき、(ΔH/H)×100にて示される数式にて算出される。尚、評価1の結果として以下に示される値は、上記試験を異なる10箇所で実施し、それらの結果から算出された平均値である。後述する評価2についても同様である。
本実施例1では、光学部材100cm2あたり柱状体は160000個であることから、圧子によって負荷を受ける柱状体2個に対する最大負荷は36.8mN(柱状体1個では、18.4mN)となる。柱状体に対する負荷が最大負荷に達した時点から、最大負荷を柱状体にかけた状態を5秒間保持し、その後、柱状体に対する負荷を2mN/秒で0mNとなるまで逆に減少させた(除荷過程)。除荷過程の後、柱状体にかかる負荷が0mNの状態を再び5秒間保持した。
その結果、比較例1の光学部材は、Hが、3.5μm、ΔHが0.73μmであり、塑性変形率Wは、20.9%であった。尚、実施例1及び比較例1の評価1における結果を表1に示した。
まず、液晶ディスプレイに封入される駆動液晶材料を水平に配向させる水平配向膜を構成する配向膜組成物としてAL1254(JSR(株)社製)を準備した。この配向膜組成物を、フレキソ印刷法を用いて実施例1の光学部材における位相差層と柱状体とを被覆するように塗布して塗布膜を得て、この塗布膜を焼成し、さらにその塗布膜の表面にレーヨン製ラビング布を用いてラビング処理を施して、その塗布膜を水平配向膜となした。
輝度ムラ評価
まず、得られた液晶ディスプレイの画素電極側の基板外側位置から光を照射するとともに、液晶表示画面を白表示させて液晶表示画面の状態を目視にて確認した。
4 位相差層
10 光学部材
13 透明着色領域
15 BM
16(R)、17(G)、18(B) 色パターン
19、19a、19b 柱状体
20 開口部
21 一絵素
Claims (12)
- 複数の画素部と、一画素部を区分けするよう設けられた遮光領域とがパターン形成された光透過性の基材と、
前記基材表面に、架橋性液晶分子を含有する液晶組成物を直接または間接に塗布し、前記架橋性液晶分子を所望の方向に配向させた状態で固定化させてなる位相差層と、
前記位相差層表面において形成される複数の柱状体と、
を少なくとも有し、
前記基材面には、前記複数の画素部により有効表示領域が構成されており、且つ、
前記柱状体が、少なくとも前記有効表示領域内における任意に選択された画素部に隣り合う上記遮光領域の平面視上、該遮光領域内に一画素部あたり2個以上設けられていることを特徴とする位相差制御機能を有する光学部材。 - 前記複数の画素部が、基材表面において直接または間接に遮光領域を格子状にパターン形成することにより形成されていることを特徴とする請求項1に記載の光学部材。
- 前記複数の画素部が、前記基材表面に直接または間接に1色または2色以上の透明着色部を独立した島状に区画されるようパターニングされることによって形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の光学部材。
- 一画素部あたり2個以上の柱状体が設けられている前記画素部以外の画素部の少なくとも一部あるいは全部において、
一画素部あたり1個の柱状体が設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の光学部材。 - 前記有効表示領域内において設けられる柱状体の総数が、前記画素数の総数を上回ることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の光学部材。
- 前記柱状体が、実質的に全ての画素部に対し、一画素部あたり2個以上設けられていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の光学部材。
- 前記画素部1つあたりに設けられた2個以上の柱状体の一部あるいは全てが、互いに異なる形状及び/または断面寸法によって形成されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の光学部材。
- 前記有効表示領域の面積に対する、該有効表示領域において形成された柱状体の下底の面積の総和が、0.3%以上であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の光学部材。
- 前記柱状体がテーパー形状であり、且つ該テーパー形状である柱状体の上下底面のうち、面積の大きい面を位相差層と接触する下底面とすることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の光学部材。
- 前記テーパー形状の柱状体が前記位相差層と接触する面を該柱状体の下底面とし、下底面から上底面へ向けて測定した該柱状体の高さを100%としたときに、下底面から90%の高さで切断した該柱状体の断面積が、前記下底面の面積の3%以上30%以下であることを特徴とする請求項9に記載の光学部材。
- 前記位相差層が鉛筆硬度6B以上B以下を示す液晶組成物により構成されており、一方、前記柱状体が鉛筆硬度3H以上5H以下を示す樹脂組成物により構成されていることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の光学部材。
- 請求項1乃至11のいずれかに記載の光学部材と、複数の画素電極がパターン形成されて構成される有効表示領域を有する対向電極基板とが、前記光学部材の表面に形成される柱状体の上面を、直接または間接に前記対向電極基板の当接面に当接されて組み合わされ、該光学部材と該対向電極基板との間に設けられたスペースに駆動用液晶が充填されてなる液晶表示用セル。
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