JP5039083B2 - 画像作成方法、計算装置、画像作成プログラムおよび記憶媒体 - Google Patents
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Description
しかしながら、この方法では、検査対象物が任意の平行移動をする場合に対応できない。また、最も単純な1次の移動の場合には、この方法は、移動量を検知する画像間の比較演算を最低2回行う必要があり、1次の場合に最低限必要な比較演算1回に対し不必要に演算時間を要してしまう。そのため、大量の検査対象物を短時間で効率よく検査することは困難である。
本発明は、検査装置や撮影装置の行なう画像処理に特徴があり、之を実施する形態は、様々な形態を取ることができる。
例えば、本発明の画像処理を実施する専用のハードウェアを作成することを実施形態とすることもでき、本発明の画像処理プロセスを記述したソフトウェアを作成し、之を汎用の計算機に実行させる形態も取ることもできる。
(1.1)構成
図1は、本実施形態(以下に説明するすべての実施形態)に関わる全体の構成を示した構成図であり、走査型電子顕微鏡を用いた半導体検査装置(検査装置)である。以下、全体の構成について説明する。
CPU1201が演算処理し、メモリ1202に表示用の画像データが格納されると、グラフィックボード1210を通し、表示装置207に画像が表示される。
図3は、第1の実施形態における処理手順を記したフロー図である。以下、図3中の番号をステップ番号として説明する。
ステージ201に半導体202を乗せ、撮影を所望する位置が撮影されるようステージ201を移動させる。移動させる速度は等速であることが好ましいが、これに限定しない。
検査対象物である半導体202の同一部位を連続的に複数枚撮影(連続撮影)する。撮影した画像数をNとする。つまり、撮影領域に侵入した半導体202の移動中に一定の時間間隔でN枚分の撮影を行う。
連続撮影した最初の画像と最後の画像をマッチングして、最初の画像から最後の画像までの移動量(第1の移動量)を求める。このとき、移動した位置での両画像の相関値が求まる。相関には、相関の分母の値と分子の値があり(詳細は後記)、分母が0の場合は、相関値は定義しない。相関値は、−1から1迄の値を取るため、例えば、分母が0の場合は、相関値を仮に100として、次のステップ104で相関の分母が0であるか判定できるようにすることができる。
相関の分母の値が0(異常値)かどうか判定する。0であれば(ステップ104でYes)、画像が取得されていない例外処理1(ステップ110)に進む。0でなければ(ステップ104でNo)、ステップ105に進む。
相関値があらかじめ定めた(メモリ1202が記憶した)所定の閾値(例:0.8)以上か判定する。閾値以上であれば(ステップ105でYes)、ステップ106に進む。閾値未満であれば(ステップ105でNo)、その後の検査に適さない画像と判断し、例外処理2(ステップ109)に進む。
ステップ103で求まった、最初の画像から最後の画像までの移動量から各撮影画像の移動量(第2の移動量)を線形に、つまり1次の等速度運動を仮定して予測する。各移動量の最大と最小の中間値を中心として、位置ずれ量を求める。
各画像の位置ずれを補正し、平均画像(各画像を積算し、積算した画像数で除した画像)を作成する。
作成した平均画像を参照して、詳細な位置合わせや、所望の部位の長さを計る(測長)検査等、所望の処理を行い、処理全体を終了する。
撮影して得られた画像が、ステップ108で行う所望の処理を行うに値しない画像であることを検査結果として出力して処理全体を終了する。例えば、表示装置207にその検査結果を表示する。
撮影して得られた画像が、何らかの撮影上のトラブルで、何も映っていない画像であったため検査できなかったことを結果として出力して処理全体を終了する。例えば、表示装置207にその結果を表示する。
連続撮影した最初の画像をマッチングする際の基準画像801とする。
図4に、マッチングする際の基準画像801の様子を示す。基準画像801の端の所定の長さを持った部分を0詰め領域802とする。0詰め領域802は、上下、左右、同じ長さだけあり、この長さが、後のマッチング時のサーチ範囲の長さに相当する。0詰め領域802は、元の画像の値(例:輝度値)が無視され、0が詰められる(画像の値を0とする)領域である。0詰めしなかった対比部803は、マッチングのテンプレートに相当する。
0詰めしてできた画像A1(x,y)は、
A1(x,y) = A0(x,y) L<=x<=nx-1-L かつ L<=y<=ny-1-L
・・・ 式1
A1(x,y) = 0 x<L または x>nx-L または y<L または y>ny-L
・・・ 式2
となる。
A2(x,y) = A1(nx-x,ny-y) 1<=x<=nx-1 かつ 1<=y<=ny-1
・・・ 式3
A2(x,y) = A1(nx-x,ny-y) x=0 または y=0
・・・ 式4
そしてこのB0(x,y)をフーリエ変換する。フーリエ変換後の画像は、FT(B0(x,y))となる。
T(a,b) = IFT(FT(A2(x,y))・FT(B0(x,y)))[a,b] = ΣΣ A1(x-a,y-b)・B0(x,y)
・・・ 式5
ただし、ΣΣの変数と範囲は、xとyの全領域、即ち、0<=x<=nx-1、0<=y<=ny-1 である。また、両端はサイクリックな接続により、x=0とx=nx、y=0とy=ny は同一である。
HA(a,b) = ΣΣ A1(x,y) / ((nx-2L)(ny-2L)) = ΣΣ A0(x,y) / ((nx-2L)(ny-2L))
・・・ 式6
HB(a,b) = ΣΣ B0(x-a,y-b) / ((nx-2L)(ny-2L))
・・・ 式7
ただし、式6、式7のΣΣの変数と範囲は、L<=x<=nx-1-L 、L<=y<=ny-1-L である。
S1(a,b) = T(a,b) - HA(a,b)・HB(a,b)・((nx-2L)(ny-2L))
・・・ 式8
S2(a,b) = MA(a,b)・MB(a,b)
・・・ 式9
MA(a,b) = sqrt((ΣΣ A1(x,y)・A1(x,y)) - (HA(a,b)・HA(a,b)・((nx-2L)(ny-2L))))
・・・ 式10
MB(a,b) = sqrt((ΣΣB0(x-a,y-b)・B0(x-a,y-b)) - (HB(a,b)・HB(a,b)・((nx-2L)(ny-2L))))
・・・ 式11
ただし、式10、式11のΣΣの変数と範囲は、L<=x<=nx-1-L 、L<=y<=ny-1-L であり、sqrt(・)は、平方根を意味する。
S(a,b) = S1(a,b) / S2(a,b)
・・・ 式12
また、移動量を算出する方法は、相関を用いたものに限定されない(各実施形態に共通)。
ステップ103で求まった最初の画像から最後の画像までのx方向、y方向の移動量を(sa,sb)とする。全部の画像をN枚とすると、1枚辺り、(sa,sb)/(N-1)の移動をしている。
(psxK,psyK) = ((K-1)・sx / (N-1) - sx/2 , (K-1)・sy / (N-1) - sy/2)
・・・ 式13
画像I(x,y)を(u,v)だけ位置をずらしてできる画像をSHIFT(I(x,y),u,v)と記すと、K枚目の画像Ik(x,y)をステップ106(式13)で求めた位置ずれ量(psxK,psyK)だけ反対にずらして補正した画像は、SHIFT(Ik(x,y),psxK,psyK)である。
各画像の位置ずれ量を補正して作成する平均画像H(x,y)は以下のとおりである。
H(x,y) = (Σ SHIFT(Ik(x,y),psxK,psyK) )/ N
・・・ 式14
ただし、式14のΣの変数と範囲は、1<=K<=Nである。
以上より、第1の実施形態を述べた、本発明の一つの特徴は、ステップ103で最初と最後の画像のみマッチングすることであり、他の画像は1次の等速度運動をするという仮定に基づいてその移動量を線形予測した。これにより、演算時間が最も早く、かつ、その中で最も精度が良い、つまりボケの無い平均画像が得られるという効果を持つ。
特許文献1では、検査において生じるステージの物理的要因や検査対象物であるウェーハの移動、回転等から生じる影響を考慮して2次のモデル式を用いているが、検査を短時間で行うのであれば、前記影響は微々たるものであり、1次の等速度移動と仮定しても問題ない。
電子顕微鏡等の検査装置では、撮影する検査対象物が所望の形態を有さない地の部分を撮影することがある。そのため、検査を行うに相応しい画像が撮影されたか、判定する必要がある。従来では、詳細な検査を行った後、大きな異常値が出た場合に、検査に適した画像が得られているかチェックしたり、事前に詳細な検査に行く前に、検査に値する画像かどうかチェックしたりする等、ケースバイケースで各々工夫して製品として広く提供されている。
本発明によれば、移動量を検知する演算を利用し、連続撮影画像から平均画像を作る前に、検査に不適切な画像か否かを早い段階で判定でき、その後の無駄な手順を行わないようにすることができるので検査時間を短縮し、かつ、検査結果の信頼性を向上することができる。
(2.1)構成
第2の実施形態の全体の構成は、第1の実施形態の全体の構成と全く同じである。計算装置206で行う処理内容の一部が異なる。そこで、処理内容を説明するにあたり、第1の実施形態のものと同一になるステップについては、同一の符号を付し、その説明は省略する。
図6は、第2の実施形態における処理手順を記したフロー図である。第1の実施形態のフロー図である図3と比較すると、ステップ109がなくなり、新たにステップ309ができ、ステップ309の後にステップ107に続いた部分が異なる。
以下、図6中の番号をステップ番号として説明する。
ステップ105:
相関値があらかじめ定めた所定の閾値以上か判定する。閾値以上であれば(ステップ105でYes)、ステップ106に進む。閾値未満であれば(ステップ105でNo)、その後の検査に適さない画像の可能性が高いが、ステップ309に進む。
ステップ110:第1の実施形態と同じ。
ステップ309:
ステップ103で求めた移動量を0として、ステップ107に進む。
ステップ105で相関値が所定の閾値未満であれば、その後の検査に適さない画像の可能性が高いが、とりあえず、相関が低いので、移動量の推定が信頼できないと判断して、ステップ309で移動量を0にし、ステップ106で全画像の移動量が0となり、ステップ107で、位置を移動せず単純に平均した画像をステップ108に渡し、ステップ108の所望の処理で、従来どうり処理が行われる。
第2の実施形態は、ステップ105で、その後の検査に適さない画像の可能性が強いと判断しても、そのまま、所望の処理を行うことができるようにしたことに特徴がある。このようにして、旧来と同じ位置を合わせない平均画像を作成した旧来の方法を容易に導入することができる。
(3.1)構成
第3の実施形態の全体の構成は、第1および第2の実施形態の全体の構成と全く同じである。計算装置206で行う処理内容の一部が異なる。そこで、処理内容を説明するにあたり、第1または第2の実施形態のものと同一になるステップについては、同一の符号を付し、その説明は省略する。
図7は、本発明の第3の実施形態における処理手順を記したフロー図である。
以下、図7中の番号をステップ番号として説明する。
ステップ102の次は、ステップ410に進む。
連続撮影した最初の画像とその他の各画像とをマッチングして、最初の画像から各画像までの移動量を各々求める。このとき、移動した位置での各画像の相関値(相関:第1の評価指標)が求まる。相関には、相関の分母の値と分子の値があり、分母が0の場合は、相関値は定義しない。相関値は、−1から1迄の値を取るため、例えば、分母が0の場合は、相関値を仮に100として、次のステップ411で相関の分母が0であるか判定できるようにすることができる。なお、最初の画像の移動量は0で、相関値は、分母が0でなければ1である。
最初の画像とその他の各画像とのマッチングに対する相関値のチェック、つまり相関値チェック1を行う。このステップ411では、後記するように3つのケースに分かれる。
図8は、各画像の相関値をチェックするステップ411の相関値チェック1の仕方の詳細を示したフロー図である。
はじめに、ステップ504で、相関の分母が0である画像が1つでもあるかどうかチェックする。1つでもある場合(ステップ504でYes)、ケース1に該当し、例外処理1(ステップ110)に進む。そうでなければ(ステップ504でNo)、ステップ505に進み、相関値が所定の閾値以上のものの個数をチェックする。相関値が所定の閾値以上のものの個数が、あらかじめ定めた(メモリ1202が記憶した)所定個数以上ある場合は(ステップ505でYes)、ケース3に該当し、ステップ407に進み、所定個未満の場合は(ステップ505でNo)、ケース2に該当し、ステップ420に進む。
撮影した最初の画像に何らかの不備があったものと考えられるため、連続撮影した2番目の画像と各画像(最初の画像除く)とをマッチングして、2番目の画像から各画像までの移動量を各々求める。このとき、移動した位置での各画像の相関値(相関:第2の評価指標)が求まる。先のステップ410で求めた移動量や相関値は、ここで求めた移動量や相関値に置き換えられる。
2番目の画像と各画像とのマッチングに対する相関値のチェック、つまり相関値チェック2を行う。相関値チェック2の方法は、相関値チェック1の方法よりも簡略化されている。つまり、まず、各画像の相関値が所定値以上のものの個数をチェックする。相関値が所定値以上のものの個数が、あらかじめ定めた(メモリ1202が記憶した)所定個数以上ある場合は、平均画像を作成することが可能(平均可)であるとし、ステップ407に進み、所定個数未満の場合は、平均画像を作成することが不可能(平均不可)であるとし、ステップ109に進む。
ステップ407:
ステップ410で、場合によってはステップ420で求めた、各画像(最初の画像は除く)の移動量と相関値を参照する。各画像の相関値が所定の閾値以上のものだけ選択する。選択された中で、移動量の最大と最小の中間値を中心として、位置ずれ量を求める。選択された画像の位置ずれを補正した画像を作り、それらの平均画像を作成する。
第3の実施形態は、最初の1枚の画像と各画像をマッチングさせ、位置ずれ量を求め、平均画像を作ろうと試みた。その際、各画像の相関を見て、相関値の高いものが所定個未満の場合、最初の1枚の画像が他の画像と似ておらず、平均するには不適切な画像と判断し、2枚目の画像を基準画像として、各画像とマッチングさせ、再度、移動量と相関値を求めたことに一つの特徴がある。このようにすることで、第1または第2の実施形態のように線形予測をすることが適当でない場合であっても、任意の移動に対応して移動量を検知して補正した、ボケの無い平均画像を作成し、半導体等の検査対象物を検査することができる。
また、2枚目の画像を基準画像にしても、相関値の高いものが所定個未満の場合は、この撮影データは、平均画像を作成して、所望の処理を行うのに不適切な画像であると判断することができる。よって、その後の無駄な手順を行わないようにすることができる。
(4.1)構成
第4の実施形態の全体の構成は、第1〜第3の実施形態の全体の構成と全く同じである。計算装置206で行う処理内容の一部が異なる。そこで、処理内容を説明するにあたり、第1〜第3の実施形態のものと同一になるステップについては、同一の符号を付し、その説明は省略する。なお、ここでは、最初の1枚の画像と2枚目の画像を基準画像に選んだ例を示したが、他の画像を基準画像に選ぶこともできる。例えば、中央の画像と、その次の画像を基準画像に選ぶこともできる。
図9は、第4の実施形態における処理手順を記したフロー図である。
図7の第3の実施形態と比較すると、第4の実施形態は、ステップ421がステップ621になり、ステップ109(例外処理2)がなくなっただけの違いである。
以下、この違いの部分のみ説明する。
各画像の相関値が所定値以上のものの個数をチェックする。相関値が所定値以上のものの個数が、あらかじめ定めた所定個数以上ある場合は、そのまま、ステップ407に進み、所定個数未満の場合は、各移動量を0にし、相関値を1にしてステップ407に進む。
なお、相関値を1にする場合は、旧相関値を別の変数として保存し、相関値を1に変更した事を示すフラグを立てておくと、事後、旧相関値が所定の閾値以上のものが所定個未満であったことや、旧相関値を各々表示することもできる。
第4の実施形態は、この撮影データが、平均画像を作成して、所望の処理を行うのに不適切な画像であると疑っても、とりあえず従来と同じ位置合わせをしない平均画像を作成し、その後の所望の処理(ステップ108)に回すことを特徴とする。位置合わせ可能と見たものは位置を合わせて平均画像を作成し、そうでないものは、旧来と同じ位置を合わせない平均画像を作成して旧来の流れに乗るようにした。このようにして、旧来の方法を容易に導入することができる。
(5.1)構成
第5の実施形態の全体の構成は、第1〜第4の実施形態の全体の構成と全く同じである。計算装置206で行う処理内容の一部が異なる。そこで、処理内容を説明するにあたり、第1〜第4の実施形態のものと同一になるステップについては、同一の符号を付し、その説明は省略する。
図10は、第5の実施形態における処理手順を記したフロー図である。
第5の実施形態では、所謂テンプレートを登録し、登録したテンプレートとマッチングするテンプレートマッチングを用いる。以下、図10中の番号をステップ番号として説明する。
以後の半導体検査のレファレンスとなる半導体を選択してステージ201に乗せ、撮影を所望する部位が撮影されるようステージ201を移動させ、撮影する。この撮影は、前記実施形態1〜3のいずれかの方法で行い、平均画像がうまく取得できなければ、半導体や場所を変える等して、レファレンスとなる平均画像(準備撮影画像1101(図11参照))がうまく撮影される迄繰り返す。撮影条件は、以後の検査用の撮影と同じであり、撮影画像の分解能、画像サイズも同一にする。
ステップ1000で作成した基準画像と、ステップ102で連続撮影した各画像とをマッチングして、各画像の基準画像を基準とした移動量を求める。このとき、移動した位置での両画像の相関値(相関:評価指標)が求まる。相関には、相関の分母の値と分子の値があり、分母が0(異常値)の場合は、相関値は定義しない。相関値は、−1から1迄の値を取るため、例えば、分母が0の場合は、相関値を仮に100として、次のステップ1011で相関の分母が0であるか判定できるようにすることができる。
各画像の相関値をチェックする。はじめに、相関の分母が0である画像が1つでもあるかどうかチェックする。1つでもある場合、ケース1に該当し、例外処理1(ステップ110)に進む。そうでなければ、相関値が所定の閾値以上のものの個数をチェックする。相関値が所定の閾値以上のものの個数が、あらかじめ定めた所定個数以上ある場合は、ケース3に該当し、ステップ407に進み、所定個数未満の場合は、ケース2に該当し、例外処理2(ステップ109)に進む。
ステップ1010で求めた、各画像の移動量と相関値を参照する。各画像の相関値が所定の閾値以上のものだけ選択する。選択された中で、移動量の最大と最小の中間値を中心として、位置ずれ量を求める。選択された画像の位置ずれを補正した画像を作り、それらの平均画像を作成する。
このとき、移動量の最大と最小の中間値が、この画像の登録テンプレート1102との位置の違いであり、この情報は、位置決めにも利用できる。
ステップ108〜ステップ110:第1の実施形態と同じ
第5の実施形態は、あらかじめ登録したテンプレートとマッチングすることに特徴がある。また、検査用に連続撮影した画像にテンプレート登録と同じ構造を持った画像部位がなければ、相関値が低くなり、以後の検査に適さない画像部位を撮影したものであることが第1〜第4の実施形態よりも確度が高く判定できる特徴がある。
また、撮影した画像が検査に適していた場合は、位置決めまで同時に行っているという特徴がある。なお、準備撮影画像1101は、積算数を多くして撮影すると、より精度良くマッチングできるという特徴も生じる。
図12は、各実施形態で共通して見られる処理の流れと、処理で利用されるデータについて示した図である。画像数は8枚、つまりN=8で例示した。図12を用いて、各実施形態の共通した流れと違いについて要点を述べる。
なお、第5の実施形態では、基準の画像をあらかじめ撮影そして登録したテンプレート部を含み、それ以外に0を詰めた画像としたが、テンプレート部として、撮影画像ではなく、所望の形態の製造を行うためのCAD(computer-aided design)データやマスクデータ等から起こした人工的なパタン画像にしても、同様な処理を行うこともできる。
前記した各実施形態は、本発明を実施するために好適のものであるが、その実施形式はこれらに限定されるものでなく、本発明の要旨を変更しない範囲内において種々変形することが可能である。
移動量を補正するために画像の位置をシフトすると、画像の一方の端で、元々、画像の視野外であった場所が画像の視野に移るため、画像本来の値が分からない場所が出て来る。このような場所の処理の一例として、元々視野外だった場所は、その場所から最も近い視野内の場所の値で代用する方法がある。この方法は、平均画像は各枚の画像を単純に平均することで得られる利点がある。
また、第3の実施形態では、最初の画像が基準画像(ある一つの画像)として不適切であったとして、2枚目の画像を新たな基準画像(別の画像)として各画像とのマッチングをするようにした。しかし、新たな基準画像は、連続撮影により取得した複数の画像のうちの1つ(不適切とした基準画像除く)であっても良い。
202…半導体(検査対象物)
203…電子銃
204…2次電子検出部
205…画像化部
206…計算装置
207…表示装置
1201…CPU(制御部)
1202…メモリ(記憶部)
1203…ハードディスク(記憶部)
1204…CDドライブ
1205…CD(記憶媒体)
1206…インターネットカード
1207…インターネット
1208…サーバ
1209…USBインターフェース
1210…グラフィックボード
Claims (12)
- 撮影視野内を移動する検査対象物を連続して撮影し、前記撮影により取得した複数の画像を用いて平均画像を作成する計算装置による画像作成方法において、
前記計算装置の記憶部は、前記撮影による複数の画像を記憶しており、
前記計算装置の制御部は、
前記撮影により取得したある一つの画像と他のすべての画像のそれぞれとのマッチングをし、前記マッチングによるそれぞれの第1の評価指標を算出するステップと、
前記算出した第1の評価指標に基づいて、前記ある一つの画像を取得してから前記他のすべての画像を取得するまでの当該検査対象物のそれぞれの移動量を算出するステップと、
前記算出した移動量に基づいて、前記撮影をした複数の画像間の位置ずれを算出し、前記算出した位置ずれを補正して前記平均画像を作成するステップと、を実行し、
前記制御部は、
前記第1の評価指標が、前記記憶部に記憶される閾値以上の値を、前記記憶部に記憶される個数分以上示したわけではないとき、
前記撮影により取得した別の画像と前記ある一つのおよび別の画像以外のすべての画像のそれぞれとのマッチングをし、前記マッチングによるそれぞれの第2の評価指標を算出するステップと、
前記算出した第2の評価指標に基づいて、前記別の画像を取得してから前記ある一つのおよび別の画像以外のすべての画像を取得するまでの当該検査対象物のそれぞれの移動量を算出するステップと、
前記算出した移動量に基づいて、前記撮影をした、前記ある一つの画像を除く複数の画像間の位置ずれを算出し、前記算出した位置ずれを補正して前記平均画像を作成するステップと、を実行する画像作成方法。 - 前記ある一つの画像は、前記撮影により取得した最初の画像であることを特徴とする請求項1に記載の画像生成方法。
- 前記第1の評価指標は、前記ある一つの画像と前記他のすべての画像との相関、積和、または前記相関の分子の項である
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像作成方法。 - 前記第2の評価指標は、前記別の画像と前記ある一つのおよび別の画像以外のすべての画像との相関、積和、または前記相関の分子の項である
ことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の画像作成方法。 - 撮影視野内を移動する検査対象物を連続して撮影し、前記撮影により取得した複数の画像を用いて平均画像を作成する計算装置において、
前記撮影による複数の画像を記憶する記憶部と、
前記撮影により取得したある一つの画像と他のすべての画像のそれぞれとのマッチングをし、前記マッチングによるそれぞれの第1の評価指標を算出する制御と、
前記算出した第1の評価指標に基づいて、前記ある一つの画像を取得してから前記他のすべての画像を取得するまでの当該検査対象物のそれぞれの移動量を算出する制御と、
前記算出した移動量に基づいて、前記撮影をした複数の画像間の位置ずれを算出し、前記算出した位置ずれを補正して前記平均画像を作成する制御と、を実行する制御部と、を有し、
前記制御部は、
前記第1の評価指標が、前記記憶部に記憶される閾値以上の値を、前記記憶部に記憶される個数分以上示したわけではないとき、
前記撮影により取得した別の画像と前記ある一つのおよび別の画像以外のすべての画像のそれぞれとのマッチングをし、前記マッチングによるそれぞれの第2の評価指標を算出し、
前記算出した第2の評価指標に基づいて、前記別の画像を取得してから前記ある一つのおよび別の画像以外のすべての画像を取得するまでの当該検査対象物のそれぞれの移動量を算出し、
前記算出した移動量に基づいて、前記撮影をした、前記ある一つの画像を除く複数の画像間の位置ずれを算出し、前記算出した位置ずれを補正して前記平均画像を作成することを特徴とする計算装置。 - 前記ある一つの画像は、前記撮影により取得した最初の画像であることを特徴とする請求項5に記載の計算装置。
- 前記第1の評価指標は、前記ある一つの画像と前記他のすべての画像との相関、積和、または前記相関の分子の項である
ことを特徴とする請求項5または請求項6に記載の計算装置。 - 前記第2の評価指標は、前記別の画像と前記ある一つのおよび別の画像以外のすべての画像との相関、積和、または前記相関の分子の項である
ことを特徴とする請求項5ないし請求項7のいずれか1項に記載の計算装置。 - 撮影視野内を移動する検査対象物を連続して撮影し、前記撮影により取得した複数の画像を用いて平均画像を作成する計算装置による画像作成方法を実行させる画像作成プログラムにおいて、
前記計算装置の記憶部は、前記撮影による複数の画像を記憶しており、
前記計算装置の制御部に、
前記撮影により取得した第1の画像と前記第1の画像よりも後に撮影した第2の画像とのマッチングをし、前記マッチングによる評価指標を算出する処理と、
前記算出した評価指標に基づいて、前記第1の画像を取得してから前記第2の画像を取得するまでの当該検査対象物の第1の移動量を算出する処理と、
前記第1の画像を取得してから前記第2の画像以外の画像のそれぞれを取得するまでの当該検査対象物のそれぞれの第2の移動量を、前記第1の移動量に基づく線形予測により算出する処理と、
前記算出した第1の移動量および第2の移動量に基づいて、前記撮影をした複数の画像間の位置ずれを算出し、前記算出した位置ずれを補正して前記平均画像を作成する処理と、を実行させ、
前記第1の評価指標が、前記記憶部に記憶される閾値以上の値を、前記記憶部に記憶される個数分以上示したわけではないとき、
前記撮影により取得した別の画像と前記ある一つのおよび別の画像以外のすべての画像のそれぞれとのマッチングをし、前記マッチングによるそれぞれの第2の評価指標を算出する処理と、
前記算出した第2の評価指標に基づいて、前記別の画像を取得してから前記ある一つのおよび別の画像以外のすべての画像を取得するまでの当該検査対象物のそれぞれの移動量を算出する処理と、
前記算出した移動量に基づいて、前記撮影をした、前記ある一つの画像を除く複数の画像間の位置ずれを算出し、前記算出した位置ずれを補正して前記平均画像を作成する処理とを実行させるための画像作成プログラム。 - 前記ある一つの画像は、前記撮影により取得した最初の画像であることを特徴とする請求項9に記載の画像作成プログラム。
- 前記第1の評価指標は、前記ある一つの画像と前記他のすべての画像との相関、積和、または前記相関の分子の項である
ことを特徴とする請求項9または請求項10に記載の画像作成プログラム。 - 前記第2の評価指標は、前記別の画像と前記ある一つのおよび別の画像以外のすべての画像との相関、積和、または前記相関の分子の項である
ことを特徴とする請求項9ないし請求項11のいずれか1項に記載の画像作成プログラム。
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