JP2001155674A - 走査電子顕微鏡における電子ビーム走査軸とステージ移動軸のずれ及びステージの移動誤差の測定方法及び補正方法。 - Google Patents

走査電子顕微鏡における電子ビーム走査軸とステージ移動軸のずれ及びステージの移動誤差の測定方法及び補正方法。

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JP2001155674A
JP2001155674A JP34057099A JP34057099A JP2001155674A JP 2001155674 A JP2001155674 A JP 2001155674A JP 34057099 A JP34057099 A JP 34057099A JP 34057099 A JP34057099 A JP 34057099A JP 2001155674 A JP2001155674 A JP 2001155674A
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Miyuki Kanayama
山 み ゆ き 金
Masumi Kataue
上 真 澄 片
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NIPPON DENSHI ENG
Jeol Ltd
Jeol Engineering Co Ltd
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NIPPON DENSHI ENG
Jeol Ltd
Jeol Engineering Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 走査電子顕微鏡の電子ビーム走査軸とステー
ジ移動軸のずれを測定する 【解決手段】 ステージ移動前後に得られた画像データ
に基づいて、画像ズレ量演算回路17は2枚の画像のX
軸方向及びY方向のズレを求め、移動ズレ演算回路18
はステージ移動量のズレを求め、回転ズレ量演算回路1
9はステージのX,Y軸と電子ビーム走査のX,Y軸の
回転方向のズレを求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する分野】本発明は、走査電子顕微鏡の電子
ビーム走査軸とステージ移動軸のずれ及びステージの移
動誤差の測定方法及び補正方法に関する。
【0002】
【従来の技術】走査型電子顕微鏡は、電子銃からの電子
ビームを観察すべき試料上に集束し、該電子ビームで試
料上を走査し、該走査により得られた二次電子等に基づ
いて陰極線管などの表示装置の画面上に試料像を表示さ
せるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】さて、この様な走査型
電子顕微鏡においては、電子ビームの走査幅を大きくす
ると、得られる画像に偏向歪みの影響が大きく現れるの
で、通常、偏向歪みが許容される範囲内で電子ビームを
偏向させるようにしている。従って、走査型電子顕微鏡
における電子ビームの最大走査幅は、通常、数mm前後
と可成り小さいものである。その為に、通常の走査型電
子顕微鏡においては、一度に観察出来るのは最大でも数
mm程度の範囲に過ぎない。
【0004】そこで、最近、試料表面上を複数の区画に
分割し、各区画の中心が電子ビーム光軸中心上に来るよ
うに試料ステージを移動させ、各試料ステージの停止期
間中、区画を電子ビームで走査し、該走査により発生し
た二次電子などに基づいて画像データをメモリに記憶さ
せ、該メモリに記憶された複数枚の画像を繋ぎ合わせて
(合成して)1枚にし、表示装置画面上に表示させるも
のが提案されている。
【0005】しかし、この様な合成を行う際の走査型電
子顕微鏡の作動条件(試料と対物レンズ下面との距離
(ワークディスタンス)、倍率、加速電圧等)によって
ステージ移動のX,Y軸と電子ビーム走査のX,Y軸が
ずれる為、画像をスムーズに繋ぐことが出来ない恐れが
あった。一方、試料のステップ送り量が電子ビームの走
査幅と正確に一致していない、即ちステージ移動量の誤
差も画像をスムーズに繋ぐ上で問題となっている。
【0006】本発明は、この様な問題を解決するために
成されたもので、新規な走査型電子顕微鏡における走査
軸とステージ移動軸のずれ及びステージ移動の誤差の測
定方法及び補正方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】 本発明に基づく走査電
子顕微鏡における電子ビーム走査軸とステージ移動軸の
ずれの測定方法は、試料ステージ上の試料に細く絞った
電子線を照射すると共に該電子線を試料上で二次元的に
走査して第1の画像を取得する工程と、試料ステージを
X軸またはY軸方向に試料上での走査範囲の幅よりも小
さな所定距離移動させた後電子線走査により第2の画像
を取得する工程と、第1の画像と第2の画像をパターン
を一致させて重ね合わせる工程と、重ね合わせた際の2
つの画像のY軸方向のずれまたはX軸方向のずれに基づ
いて試料ステージの移動軸と電子ビームの走査軸との間
の傾きを求める工程とから成ることを特徴とする。本発
明に基づく走査電子顕微鏡におけるステージの移動誤差
の測定方法は、試料ステージ上の試料に細く絞った電子
線を照射すると共に該電子線を試料上で二次元的に走査
して第1の画像を取得する工程と、試料ステージをX軸
またはY軸方向に試料上での走査範囲の幅よりも小さな
所定距離移動させた後電子線走査により第2の画像を取
得する工程と、第1の画像と第2の画像をパターンを一
致させて重ね合わせる工程と、重ね合わせた際の2つの
画像のX軸方向のずれまたはY軸方向のずれに基づいて
試料ステージのX軸方向またはY軸方向の移動誤差に関
する情報を求める工程とから成ることを特徴とする。本
発明に基づく走査電子顕微鏡における電子ビーム走査軸
とステージ移動軸のずれの補正方法は、試料ステージ上
の試料に細く絞った電子線を照射すると共に該電子線を
試料上で二次元的に走査して第1の画像を取得する工程
と、試料ステージをX軸またはY軸方向に試料上での走
査範囲の幅よりも小さな所定距離移動させた後電子線走
査により第2の画像を取得する工程と、第1の画像と第
2の画像をパターンを一致させて重ね合わせる工程と、
重ね合わせた際の2つの画像のY軸方向のずれまたはX
軸方向のずれに基づいて試料ステージの移動軸と電子ビ
ームの走査軸との間の傾きを求める工程と、求めた傾き
の情報に基づいて試料ステージの移動方向又は電子ビー
ム走査方向を補正する工程とから成ることを特徴とす
る。本発明に基づく走査電子顕微鏡におけるステージの
移動誤差の補正方法は、試料ステージ上の試料に細く絞
った電子線を照射すると共に該電子線を試料上で二次元
的に走査して第1の画像を取得する工程と、試料ステー
ジをX軸またはY軸方向に試料上での走査範囲の幅より
も小さな所定距離移動させた後電子線走査により第2の
画像を取得する工程と、第1の画像と第2の画像をパタ
ーンを一致させて重ね合わせる工程と、重ね合わせた際
の2つの画像のX軸方向のズレまたはY軸方向のズレに
基づいて試料ステージのX軸方向またはY軸方向の移動
誤差に関する情報を求める工程と、求めた移動誤差に関
する情報に基づいて試料ステージの移動量又は試料上で
の電子ビームの走査幅を補正する工程とから成ることを
特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。
【0009】図1は走査電子顕微鏡の一概略例を示した
ものである。図中1は電子銃、2,3は該電子銃からの
電子ビームを試料4上で集束させるための集束レンズ,
対物レンズである。5は試料上を電子ビームで走査させ
るための偏向コイルで、X方向用とY方向用が備えられ
ている。6は試料4からの二次電子等を検出するための
検出器、7は該検出器からの信号をデジタル信号に変換
するAD変換器である。8は画像データを記憶するため
のフレームメモリである。9は前記試料を載置して二次
元方向に移動可能なステージである。10は前記集束レ
ンズ2,対物レンズ5の励磁をコントロールするための
レンズ制御回路、11は前記偏向コイル5の偏向動作を
コントロールするための走査制御回路、12は前記ステ
ージ9の移動動作を制御するためのステージ制御回路
で、これらレンズ制御回路10,走査制御回路11,ス
テージ制御回路12は中央制御装置(以後CPUと称
す)13の指令に基づいて作動する。14は操作卓、1
5は画像メモリ、16は陰極線管の如き表示装置であ
る。又、17は2枚の画像のX軸方向及びY方向のズレ
を求める為の画像ズレ量演算回路、18は前記ステージ
移動量のズレを求めるための移動ズレ演算回路、19は
ステージのX,Y軸と電子ビーム走査のX,Y軸の回転
方向のズレを求めるための回転ズレ量演算回路である。
【0010】この様に構成された走査型電子顕微鏡の動
作について以下に説明する。先ず、レンズ制御回路10
の励磁制御信号に基づいて、集束レンズ2及び対物レン
ズは電子銃1からの電子ビームを試料4上に集束させ
る。この時、電子ビーム光軸中心(電子ビーム走査中
心)が試料4上のO1にあるものと想定する(図2の
(a)及び(b)参照)。走査制御回路11はCPU1
3からの走査指令に基づく偏向制御信号を偏向コイル5
に送るので、電子ビームは図2の(a)においてS1で
示す領域を二次元的に走査する。該走査により、試料4
から発生した例えば二次電子は検出器6に検出され、得
られた検出信号はAD変換器7を介して、例えば256
×192pixelの画像データとしてフレームメモリ
8に記憶される。CPU13は、フレームメモリから画
像データを読み出し、前記領域S1の左半分に相当する
画像データ(128×192pixel)を削除し、右
半分の画像データだけを表示装置16に送る。その結
果、図3の(a)に示す様に、表示装置16の画面には
前記領域S1の右半分の領域の二次電子像Z1(128
×192pixel)が表示される。
【0011】次に、CPU13は、前記領域S1のサイ
ズをcx,cyとした場合、ステージ制御回路12に移
動指令を送り、該ステージ制御回路からの移動制御信号
に基づいて、ステージ9を、例えば、領域S1のX方向
サイズの1/2、即ちcx/2に対応した分だけ+X方
向に移動させる。
【0012】この移動により、理想的には電子ビーム光
軸中心(電子ビーム走査中心)に試料4上のO2が来る
ことになる(図2の(a)及び(c)参照)。走査制御
回路11はCPU13からの走査指令に基づく偏向制御
信号を偏向コイル5に送るので、電子ビームは図2の
(a)においてS2で示した破線で囲まれたS1と同じ
大きさの領域とS2を二次元的に走査する。該走査によ
り、試料4から発生した例えば二次電子は検出器6に検
出され、得られた検出信号はAD変換器7を介して25
6×192pixelの画像データとしてフレームメモ
リ8に記憶される。CPU13は、フレームメモリから
画像データを読み出し、前記領域S2の右半分に相当す
る画像データ(128×192pixel)を削除し、
左半分の画像情報信号だけを表示装置16に送る。その
結果、図3の(a)に示す様に、表示装置16の画面に
は前記領域S2の左半分の領域の二次電子像Z2が前記
領域S1の右半分の領域の二次電子像Z1に並んで表示
される。
【0013】さて、ステージの移動軸と電子ビーム走査
の軸とのズレがなく、且つステージの移動量が正確cx
/2であれば、前記領域S1の右半分の領域と前記領域
S2の左半分の領域は同じ領域なので、例えば、像Z2
を移動させて2枚の画像の辺を合わせて重ねて表示する
と、2枚の画像は全くずれることなく重畳表示されるは
ずである。
【0014】しかし、ステージの移動軸と電子ビーム走
査の軸とのずれがあったり、ステージの移動量がcx/
2からずれていると、図3の(b)に示す様に、2つの
像を端を合わせて重ね表示した場合、前記領域S1の右
半分の領域の像Z1と前記領域S2の左半分の領域の像
Z2にずれが発生する。
【0015】そこで、オペレーターはCPU13を介し
た操作卓14の操作により、表示装置16の画面上で、
例えば、前記領域S2の左半分の領域の像Z2のパター
ンが前記領域S1の右半分の領域の像Z1のパターンに
全くずれずに重なるように移動させる。この様な移動に
より、図3(c)に示す様に、2つの像のパターンが一
致したときの2枚の画像のX方向の辺のずれΔX1と、
Y方向の辺のずれΔY2がCPU13の指令に基づいて
画像ずれ量演算回路17で求められる。尚、このずれ量
はずれ分の画素数Nx,Nyを求めれば、1画素当たり
のX軸方向長さ(cx/256)×Nx及び1画素当た
りのY軸方向長さ(cy/192)×Nyより容易に求
められる。
【0016】次に、移動誤差演算回路18はCPU13
の指令に基づいて、この時の前記小領域のX方向サイズ
cx、及び前記求めたX方向のずれ量ΔX1から、X軸
方向の移動誤差Mを次式に従って演算する。
【0017】
【数1】
【0018】次に、CPU13の指令に基づいて回転ず
れ量演算回路19は、前記X方向サイズcxと前記求め
たY方向の直線ずれ量ΔY2から、ステージX軸と走査
X軸の回転方向のずれ量θ(x)を次式に従って演算す
る。
【0019】
【数2】
【0020】以上でX軸方向の測定及び演算が終了す
る。続いて、Y軸方向の測定及び演算が以下のようにし
て行われる。
【0021】今、電子ビーム光軸中心(電子ビーム走査
中心)が試料4上のO3にあるものとする(図4の
(a)及び(b)参照)。そして、集束された電子ビー
ムでO3を中心に領域S3上を二次元的に走査する。該
走査により、試料4から発生した例えば二次電子は検出
器6に検出され、得られた検出信号はAD変換器7を介
して256×192pixelの画像データとしてフレ
ームメモリ8に記憶される。CPU13は、フレームメ
モリから画像データを読み出し、前記領域S3の上半分
に対応する画像データ(256×96pixel)を削
除し、下半分の画像データだけを表示装置16に送る。
その結果、図5の(a)に示す様に、表示装置16の画
面には前記領域S3の下半分の領域の二次電子像Z3が
表示される。
【0022】次に、CPU13は、前記領域S3のc
x,cyとした場合、ステージ制御回路12に移動指令
を送り、該ステージ制御回路からの移動制御信号に基づ
いて、ステージ9を、例えば、Y方向サイズの1/2、
即ちcy/2に対応した分だけ+Y方向に移動させる。
【0023】この移動により、理想的には電子ビーム光
軸中心(電子ビーム走査中心)に試料4上のO4が来る
ことになる(図4の(a)及び(c)参照)。集束され
た電子ビームは図4の(a)においてS4で示した破線
で囲まれたS3と同じ大きさの領域を二次元的に走査す
る。該走査により得られた領域S4の画像データ(25
6×192pixel)はフレームメモリ8に記憶され
る。CPU13は、フレームメモリから画像データを読
み出し、前記領域S4の下半分に対応する画像データ
(256×96pixel)を削除し、上半分の画像デ
ータだけを表示装置16に送る。その結果、図5の
(a)に示す様に、表示装置16の画面には前記領域S
4の上半分の領域の二次電子像Z4が前記領域S3の下
半分の領域の二次電子像Z3の隣に並んで表示される。
【0024】この場合も前記と同様に、ステージのY方
向移動軸と電子ビーム走査のY軸とのずれがなく、且つ
ステージの移動量が正確にcy/2であれば、前記領域
S3の下半分の領域と前記領域S4の上半分の領域は同
じ領域なので、例えば像Z4を移動させて2枚の画像の
辺を合わせて重ね表示すると、2枚の画像は全くずれる
ことなく重畳表示されるはずである。
【0025】しかし、ステージのY方向移動軸と電子ビ
ーム走査のY軸とのずれがあったり、ステージ移動量が
cy/2からずれていると、図5の(b)に示す様に、
前記領域S3の下半分の領域の像と前記領域S4の上半
分の領域の像にずれが発生する。
【0026】そこで、オペレーターは、CPU13を介
した操作卓14の操作により、表示装置16の画面上
で、例えば、前記領域S4の上半分の領域の像Z4のパ
ターンが前記領域S3の下半分の領域の像Z3のパター
ンに全くずれずに重なるように移動させる。この様な移
動により、図5(c)に示す様に、2つの像のパターン
が一致した時の2枚の画像のX方向の辺のズレΔX2及
びY方向の辺のズレΔY1がCPU13の指令に基づい
て画像ずれ量演算回路17において求められる。なお、
このずれ量は前述と同様にズレ分の画素数から求められ
る。
【0027】次に、CPU13の指令に基づいて移動ず
れ演算回路18は、この時の小領域のY方向サイズc
y、及び前記求めたY方向のずれ量ΔY1から、Y軸方
向の移動ズレM(y)を次式に従って演算する。
【0028】
【数3】
【0029】次に、CPU13の指令に基づいて回転ず
れ量演算回路19は、前記Y方向サイズcyと前記求め
たX方向のずれ量ΔX2から、ステージY軸と走査Y軸
の回転方向のずれ量θ(y)を次式に従って演算する。
【0030】
【数4】
【0031】以上で、X軸及びY軸方向の測定が終了
し、その結果、X軸及びY軸方向のステージ移動誤差に
関する情報M(x),M(y)が(1),(3)式で得られ、併
せてステージのX,Y移動軸と電子ビームのX,Y走査
軸とのなす角度の情報θ(x),θ(y)が(2),(4)式か
ら得られた。
【0032】本発明では、以上の説明のように、その結
果として得られる画像のずれから誤差あるいはずれの情
報を得ているため、簡単な操作で短時間に正確な誤差あ
るいはずれの情報を取得できる。
【0033】なお、上記実施例では、オペレータが2枚
の画像のパターンを一致させる操作を行ったが、パター
ンを一致させる操作は、αブレンド法、若しくは、自己
相関関数を用いたパターンマッチングプログラムを利用
することにより自動的に行うことができることは言うま
でもない。
【0034】また、上記実施例では、理解のしやすさを
考慮し、取得した2枚の画像データの不要な部分を削除
した形で表示及びマッチング作業を説明したが、不要な
部分を削除せずに残したままでも全く同様にマッチング
作業が行うことができる。
【0035】また、上記実施例では、ステージ移動量を
電子ビーム走査範囲の幅の1/2としたが、1/2でな
くとも良い。ただし、ステージ移動量が電子ビーム走査
範囲の幅を超えると、移動前後に取得する画像中にマッ
チングを取れる共通の試料部位が存在しなくなるので、
少なくとも、ステージ移動量は、電子ビーム走査範囲の
幅よりも小さく設定する必要がある。
【0036】このようにして得られた(1),(3)式及び
(2),(4)式の情報に基づく補正について以下に説明す
る。得られた情報に基づく補正は、ステージ移動につい
て行うことが出来、また、電子ビームの走査についても
行うことができる。
【0037】ステージ移動をCPU13からステージ制
御回路12へ指令する場合、CPU13からステージの
移動先を指定する座標データ(x,y)がステージ制御
回路12へ送られ、ステージ制御回路12は、そのデー
タに基づいてステージを移動させるわけであるが、その
移動の際に、移動量に関して(1),(3)式で与えられる
誤差が発生すると共に、移動方向に関して(2),(4)式
で与えられるずれが発生することが先に測定されてい
る。この誤差及びずれを考慮すると、補正後の座標デー
タを(Sx,Sy)して、下式で表される補正演算を行
えば、移動量に関する誤差及び移動方向に関する誤差を
うち消すことができる。下式における各補正係数は、
(1),(3)式及び(2),(4)式から与えられることは言
うまでもない。
【0038】
【数5】
【0039】この(5)式で表される補正式は、CPU1
3に格納され、CPU13は、ステージ移動制御回路1
2に対してこの式に基づく補正を施した上で移動先を支
持する座標データを送る。このため、ステージの移動量
は電子ビームの走査幅に対して正確に設定され、また、
移動方向も電子ビームの走査軸に正確に一致したものと
なる。従って、ステージ移動と電子ビーム走査を繰り返
して得た多数の画像をつなぎ合わせて1枚の合成画像を
作成する場合であっても、つなぎ目での不具合のない見
やすい合成画像が得られる。
【0040】(1),(3)式及び(2),(4)式の情報に基
づく電子ビーム走査についての補正は、例えば以下のよ
うにして行うことができる。すなわち、走査方向の補正
は、スキャンローテーション機能を用いて行うことがで
きる。スキャンローテーション機能は、X,Yの偏向系
に適宜なバランスでX,Y方向の走査信号を加算して供
給することにより、電子ビームの走査方向を任意に回転
させることができる機能である。従って、(2),(4)式
の情報に基づいてスキャンローテーション機能を使って
電子ビームの走査方向を適宜補正することにより、電子
ビームのX,Y走査軸をステージのX,Y移動軸と正確
に一致させることができる。
【0041】また、移動量の誤差に関する補正は、
(1),(3)式の情報に基づいて電子ビームのX,Y方向
の走査振幅を補正することにより行うことができる。こ
の補正により、前述したcx,cyがステージの移動量
に合わされる方向で補正されることになる。従って、走
査範囲の大きさの変化により倍率が若干変化するもの
の、ステージ移動と電子ビーム走査を繰り返して得た多
数の画像をつなぎ合わせて1枚の合成画像を作成する場
合に、つなぎ目での不具合のない見やすい合成画像が得
られる。
【0042】上記説明では、(1),(3)式及び(2),
(4)式の情報に基づき移動量誤差に関する補正と移動方
向に関する補正の両方について行ったが、必要に応じて
どちらか一方の補正だけ行うようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の走査型電子顕微鏡の一概略例を示し
たものである。
【図2】 本発明の走査型電子顕微鏡の動作を説明する
ために使用した図である。
【図3】 本発明の走査型電子顕微鏡の動作を説明する
ために使用した図である。
【図4】 本発明の走査型電子顕微鏡の動作を説明する
ために使用した図である。
【図5】 本発明の走査型電子顕微鏡の動作を説明する
ために使用した図である。
【符号の説明】
1…電子銃 2…集束レンズ 3…対物レンズ 4…試料 5…偏向コイル 6…検出器 7…AD変換器 8…フレームメモリ 9…ステージ 10…レンズ制御回路 11…走査制御回路 12…ステージ移動制御回路 13…中央制御装置(CPU) 14…操作卓 15…画像メモリ 16…表示装置 17…画像ずれ量演算回路 18…移動誤差演算回路 19…回転ずれ量演算回路

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試料ステージ上の試料に細く絞った電子
    線を照射すると共に該電子線を試料上で二次元的に走査
    して第1の画像を取得する工程と、試料ステージをX軸
    またはY軸方向に試料上での走査範囲の幅よりも小さな
    所定距離移動させた後電子線走査により第2の画像を取
    得する工程と、第1の画像と第2の画像をパターンを一
    致させて重ね合わせる工程と、重ね合わせた際の2つの
    画像のY軸方向のずれまたはX軸方向のずれに基づいて
    試料ステージの移動軸と電子ビームの走査軸との間の傾
    きを求める工程とから成ることを特徴とする走査電子顕
    微鏡における電子ビーム走査軸とステージ移動軸のずれ
    の測定方法。
  2. 【請求項2】 前記試料ステージの移動量は、試料上で
    の電子ビームの走査幅の1/2に設定されていることを
    特徴とする請求項1記載の走査電子顕微鏡における電子
    ビーム走査軸とステージ移動軸のずれ測定方法。
  3. 【請求項3】 前記第1の画像と第2の画像をパターン
    を一致させて重ね合わせる工程は、パターンマッチング
    プログラムにより実行されることを特徴とする請求項1
    又は2記載の走査電子顕微鏡に電子ビーム走査軸とステ
    ージ移動軸のずれ測定方法。
  4. 【請求項4】 前記第1の画像と第2の画像をパターン
    を一致させて重ね合わせる工程は、αブレンド法により
    実行されることを特徴とする請求項1又は2記載の走査
    電子顕微鏡に電子ビーム走査軸とステージ移動軸のずれ
    測定方法。
  5. 【請求項5】 試料ステージ上の試料に細く絞った電子
    線を照射すると共に該電子線を試料上で二次元的に走査
    して第1の画像を取得する工程と、試料ステージをX軸
    またはY軸方向に試料上での走査範囲の幅よりも小さな
    所定距離移動させた後電子線走査により第2の画像を取
    得する工程と、第1の画像と第2の画像をパターンを一
    致させて重ね合わせる工程と、重ね合わせた際の2つの
    画像のX軸方向のずれまたはY軸方向のずれに基づいて
    試料ステージのX軸方向またはY軸方向の移動誤差に関
    する情報を求める工程とから成ることを特徴とする走査
    電子顕微鏡におけるステージの移動誤差の測定方法。
  6. 【請求項6】 前記試料ステージの移動量は、試料上で
    の電子ビームの走査幅の1/2に設定されていることを
    特徴とする請求項5記載の走査電子顕微鏡におけるステ
    ージの移動誤差の測定方法。
  7. 【請求項7】 前記第1の画像と第2の画像をパターン
    を一致させて重ね合わせる工程は、パターンマッチング
    プログラムにより実行されることを特徴とする請求項5
    又は6記載の走査電子顕微鏡におけるステージの移動誤
    差の測定方法。
  8. 【請求項8】 前記第1の画像と第2の画像をパターン
    を一致させて重ね合わせる工程は、αブレンド法により
    実行されることを特徴とする請求項5又は6記載の走査
    電子顕微鏡におけるステージの移動誤差の測定方法
  9. 【請求項9】 試料ステージ上の試料に細く絞った電子
    線を照射すると共に該電子線を試料上で二次元的に走査
    して第1の画像を取得する工程と、試料ステージをX軸
    またはY軸方向に試料上での走査範囲の幅よりも小さな
    所定距離移動させた後電子線走査により第2の画像を取
    得する工程と、第1の画像と第2の画像をパターンを一
    致させて重ね合わせる工程と、重ね合わせた際の2つの
    画像のY軸方向のずれまたはX軸方向のずれに基づいて
    試料ステージの移動軸と電子ビームの走査軸との間の傾
    きを求める工程と、求めた傾きの情報に基づいて試料ス
    テージの移動方向又は電子ビーム走査方向を補正する工
    程とから成ることを特徴とする走査電子顕微鏡における
    電子ビーム走査軸とステージ移動軸のずれの補正方法。
  10. 【請求項10】 前記試料ステージの移動量は、試料上
    での電子ビームの走査幅の1/2に設定されていること
    を特徴とする請求項9記載の走査電子顕微鏡における電
    子ビーム走査軸とステージ移動軸のずれの補正方法。
  11. 【請求項11】 前記第1の画像と第2の画像をパター
    ンを一致させて重ね合わせる工程は、パターンマッチン
    グプログラムにより実行されることを特徴とする請求項
    9又は10記載の走査電子顕微鏡における電子ビーム走
    査軸とステージ移動軸のずれの補正方法。
  12. 【請求項12】 前記第1の画像と第2の画像をパター
    ンを一致させて重ね合わせる工程は、パターンマッチン
    グプログラムにより実行されることを特徴とする請求項
    9又は10記載の走査電子顕微鏡における電子ビーム走
    査軸とステージ移動軸のずれの補正方法。
  13. 【請求項13】 試料ステージ上の試料に細く絞った電
    子線を照射すると共に該電子線を試料上で二次元的に走
    査して第1の画像を取得する工程と、試料ステージをX
    軸またはY軸方向に試料上での走査範囲の幅よりも小さ
    な所定距離移動させた後電子線走査により第2の画像を
    取得する工程と、第1の画像と第2の画像をパターンを
    一致させて重ね合わせる工程と、重ね合わせた際の2つ
    の画像のX軸方向のずれまたはY軸方向のずれに基づい
    て試料ステージのX軸方向またはY軸方向の移動誤差に
    関する情報を求める工程と、求めた移動誤差に関する情
    報に基づいて試料ステージの移動量又は試料上での電子
    ビームの走査幅を補正する工程とから成ることを特徴と
    する走査電子顕微鏡におけるステージの移動誤差の補正
    方法。
  14. 【請求項14】 前記試料ステージの移動量は、試料上
    での電子ビームの走査幅の1/2に設定されていること
    を特徴とする請求項13記載の走査電子顕微鏡における
    ステージの移動誤差の補正方法。
  15. 【請求項15】 前記第1の画像と第2の画像をパター
    ンを一致させて重ね合わせる工程は、パターンマッチン
    グプログラムにより実行されることを特徴とする請求項
    13又は14記載の走査電子顕微鏡におけるステージの
    移動誤差の補正方法。
  16. 【請求項16】 前記第1の画像と第2の画像をパター
    ンを一致させて重ね合わせる工程は、αブレンド法によ
    り実行されることを特徴とする請求項13又は14記載
    の走査電子顕微鏡におけるステージの移動誤差の補正方
    法。
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