JP4359893B2 - 位相アンラッピング方法、プログラム及び干渉計測装置 - Google Patents

位相アンラッピング方法、プログラム及び干渉計測装置 Download PDF

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Description

本発明は、計測対象物の干渉縞から高さを求める位相アンラッピング方法、プログラム及び干渉計測装置に関し、特に、干渉縞画像に基づくラッピング位相分布からアンラッピングされた位相の画素を連結したアンラッピング経路を決定する位相アンラッピング方法、プログラム及び干渉計測装置に関する。
従来、干渉計測装置は計測対象となるサンプルの表面形状を高精度に計測することが可能である。そのため、光学レンズや磁気ディスク、半導体ウェハ、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)など様々なサンプルの品質検査や品質管理などに利用される。
図14はマイケルソン型の干渉光学系を用いた従来の干渉計測装置である。図14において、光源100から出射した可干渉性の強い光は、ハ−フミラ−102によりピエゾステージ104上のサンプル106と参照ミラ−108に照射される。サンプル104と参照ミラ−108で反射した光を再びハ−フミラ−102で重ね合わせることで干渉縞画像が得られる。
干渉縞の光強度をI(x,y)とすると、
Figure 0004359893
と表せる。ここでa(x,y),b(x,y)は光学系の状態により決まる定数であり、φ(x,y)は干渉縞の位置(x,y)における位相である。
位相φ(x,y)とサンプルの高さh(x,y)には次の(2)式の関係があるため、干渉縞の位相を求めることでサンプルの高さを知ることができる。
Figure 0004359893
なお、λは光源波長である。
(1)式の干渉縞の強度情報からa(x,y),b(x,y)の影響を排除して位相φ(x,y)を高精度に求める方法として、位相シフト法、フ−リエ変換法、ヘテロダイン法などが知られている。
しかしながら、これらの方法は位相φ(x,y)がア−クタンジェントの関数として求められるため、位相φ(x,y)はア−クタンジェントの値域である−π〜πに折り畳まれ、即ちラッピングされて求められる。
例えば図15(A)は距離を横軸として1次元で表した本来の位相110であり、図15(B)が干渉縞から求められるラッピングされた位相である。図15(B)のようにラッピングした位相から図15(C)のような本来の位相に復元して復元位相114を求める処理を位相アンラッピング又は単にアンラッピングという。
図16は干渉縞を表す画素を2次元的に表した位相マップ(位相分布)であり、各画素はアンラッピングされた位相を画素データとして持っている。例えば開始画素120の位相φSを基準にアンラッピング経路122の先端の画素124の位相求める場合を例に位相アンラッピング処理について説明する。
画素124の復元した位相ΦE´は、画素120からが画素124までの位相差を足し合わせて次のように求めることができる。
Figure 0004359893
ここで、φSは画素Sにおける位相、φE´は画素Eにおけるアンラッピング後の位相である。
またWijはアンラッピング経路122に沿って隣接する画素i,画素j間のラッピングによる位相飛びを補正した位相差である。(3)式の加算はアンラッピング経路122に沿った全ての隣接画素について行う。
補正位相差Wijは、図15(B)の画素112−2と画素112−3のようにラッピングが起こっている前後で本来の位相差と比べて2πの誤差が生じている。通常、アンラッピング処理では干渉縞がナイキスト基準(干渉縞1周期について2画素以上サンプリングされること)を満たしていると仮定する。干渉縞がナイキスト基準を満たしている場合、隣接画素の位相差は必ずπ以下である。
したがって、隣接画素間の位相差がπより大きな(又は−πより小さな)画素間ではラッピングが起こっていると判断し、位相差に−2π(又は+2π)を加えることで次式ように補正位相差Wijを計算する。
Figure 0004359893
このような(3)式と(4)式で位相アンラッピング処理を行う場合、図16における位相マップ全域で位相状態が十分なめらかで連続的であるなら画素124の位相φE´はアンラッピング経路によらず同じ値となるはずである。
ところが実際の計測ではサンプル上の表面状態やゴミなどに起因する位相の空間的乱れによりラッピングしている箇所以外にも位相が急激に変化し、補正位相差を計算することで位相不整合(位相不連続)が生じる場合がある。例えば図15(B)の画素112−4と画素112−5の位相差がπ以上あり、画素112−5と画素112−6の位相差がπ以下であれば、画素112−4と画素112−5の補正位相差を計算するときに−2πが加算される。
(3)式に示したとおり、求めたい画素位置における位相は、それ以前の経路の位相差情報が加算されているため、一度位相の不整合が発生すると後の位相に誤差が重畳されてしまう。例えば図15(B)の画素112−4で誤って加算した−2πの誤差がそれ以降の位相に影響している。
このような理由から例えば図17に示すような開始画素120から単純なアンラッピング経路126−1〜126−9を設定すると、位相不連続が起きる可能性のある斜線部分128−2,128−3を横切った先の経路126−6,126−7で位相アンラッピング処理が失敗する可能性が高い。
このような位相不連続性に強いアンラッピング経路を選択する方法の1つとして、位相マップにおける最小全域木(Minimum Spanning Tree)をアンラッピング経路として選択するMST法が知られている(特許文献1,2)。
MST法はグラフ理論における経路問題の1つとして知られており、アンラッピング処理に利用する場合、図18に示すように、開始画素120から位相差の大きさ|Wij|を経路に沿って加算した値が最小となる経路をアンラッピング経路として選択する方法である。
またMST法による位相アンラッピングの処理時間を短縮するため、干渉縞のモジュレ−ション積が所定範囲外にあるときは整列機能を持つ格納リストに格納しないようにして経路選択を行うようにした位相アンラッピング方法も提案されている(特許文献3)。
著者 P. J. BRYANSTPN−CRPSS et al.,表題 Applicatipn of the FFT method for thequantitative extraction of informationfrom high−resolution interferometric and photpelastic data文献名 Optics & Laser Technology Vol.26 No31994 著者 Li An et al.表題 A Fast Implementation of the Minimum Spanning Tree method for Phase Unwrapping文献名 IEEE TRANSACTIPNS ON MEDICAL IMAGINGVol.19, NO.8AUGUST 2000 特開2003−42728号公報
しかしながら、このような従来のMST法によるアンラッピング経路選択にあっては、経路探索における処理に時間がかかるという問題がある。
この問題を説明するために、まず図19で位相差Wijを考慮しない単純なアンラッピング経路作成手順の一例を示し、その後に図20のMST法による経路選択手順と比較する。
図19では全プロセスのうち3番目のプロセスまでを図19(A)、(B)、(C)として示す。図19においては、整列機能のないデータ構造であるキュー130を使用しており、アンラッピング経路の決定候補となる画素データを
候補画素i(親画素j)
のデータ形式で表して登録しており、親画素iに接続する画素が候補画素jであることを示している。
また点線の白丸は未訪問画素、実線の白丸は訪問済画素(登録済画素)、黒丸は経路が確定した画素を示す。更に画素と画素を接続する線を辺と呼び、点線で示された辺はキュー130に登録中の辺を示し、実線で示された辺はアンラッピング経路として確定した辺を示す。以下順を追って手順の詳細について説明する。
(手順1)
図19(A)の手順1では、アンラップ開始画素(a)を中心に、例えば下、右、上、左の順に隣接した画素(d),(b)を探索し、未訪問の画素であることから画素データ「d(a)」、「b(a)」を生成して候補画素としてキュー130に順番に登録する。隣接画素の探索が全て終了したら、キュー130に登録している候補画素の中で最も先に格納した候補画素(d)を取出して削除し、取出した候補画素(d)とその親画素(a)を結ぶ辺(d→a)をアンラッピング経路として確定する。
(手順2)
図19(B)の手順2では、手順1でキュー130から削除した画素(d)を親画素とし、親画素(d)を中心に隣接した画素(g),(e),(a)を順番に探索し、未訪問の画素(g),(e)を候補画素して画素データ「g(d)」、「e(d)」を生成してキュー130に順番に登録する。隣接画素の探索が全て終了したら、キュー130に登録している候補画素の中で最も先に格納した候補画素(b)を取出して削除し、取出した候補画素(b)とその親画素(a)を結ぶ辺(b→a)をアンラッピング経路として確定する。
(手順3)
図19(C)の手順3では、手順2でキュー130から削除した画素(b)を親画素とし、親画素(b)を中心に隣接した画素(e),(c),(a)を順番に探索し、未訪問の画素(c)を候補画素して画素データ「c(b)」を生成してキュー130に登録する。隣接画素の探索が全て終了したら、キュー130に登録している候補画素の中で最も先に格納した候補画素(g)を取出して削除し、取出した候補画素(g)とその親画素(d)を結ぶ辺(g→d)をアンラッピング経路として確定する。
以降、同様の手順で経路を確定していき、キュー130から削除すべき候補画素がなくなった時点で処理を終了する。このようにしてアンラッピング経路が確定できたならば、経路上の隣接する画素間で位相差Wijを(4)式から計算して(3)式により順次加算してアンラッピングした位相を求める。
グラフの経路探索問題では、最も先に格納した画素を優先的に取り出すデータ構造であるキュ−を使用した経路探索は幅優先探索と呼ばれる。一方、最も後に格納した画素を優先的に取り出すデ−タ構造であるスタックを使用した経路探索は、深さ優先探索として知られる。
このような単純な経路探索手順は高速であるが、位相差情報を全く考慮したいため、位相の不連続があるとその後の位相アンラッピングに失敗する可能性が高い。
図20は、MST法によるアンラッピング経路の作成手順を図20(A)〜(C)の手順1〜3に分けて示している。図20において、アンラッピンク経路の探索に使用するデータ構造としてはヒープ132を使用している。ヒープ132には、親画素iを中心に隣接する候補画素jを探索した際に、(4)式の補正計算で位相差Wijを求め、候補画素jの画素データとして
候補画素j(親画素i,重み|Wij|)
の形式をもつデータを生成して登録する。
画素間の辺に示す数値は、補正計算された位相差Wijであり、位相差の大きさである|Wij|はヒープ132に登録した際の大小判別に使用される。ここでは位相差を示す数値を簡単にするため、位相範囲を−5から5の範囲に規格化し、辺の数値で表している。
ヒープ132は、2本木の各節点にデータを保持し、親のデータが2つの子のデータよりも小さくなるように作られたデータ構造であり、大小関係の判断に重み|Wij|を使用することで、常に最小値の重みをもつ候補画素を根の位置に整列させることができる。
(手順1)
図20(A)の手順1では、位相アンラッピングの開始画素(a)を親画素とし、親画素(a)を中心に隣接した画素(d),(b)を順番に探索し、未訪問の画素(d),(b)を候補画素として
「d(a,2)」、「b(a,5)」
の画素データを生成し、生成した候補画素をヒープ132に登録することで最小の重みをもつ候補画素をヒープの一番下(根)の位置に配置する。隣接画素の探索が全て終了したら、ヒープ132の一番下に登録している重みの一番小さな候補画素(d)をヒープ132から削除し、削除した候補画素(d)とその親画素(a)を結ぶ辺(辺d→a)を位相アンラッピング経路として確定する。
(手順2)
図20(B)の手順2では、手順1でヒープ132から削除した候補画素(d)を親画素とし、親画素(d)を中心に隣接した画素(g),(e),(a)を順番に探索し、未訪問の画素(g),(e)を候補画素として
「g(d,4)」、「e(d,0)」
の画素データを生成し、生成した候補画素をヒープ132に登録することで最小の重みをもつ候補画素をヒープの一番下の位置となるように整列する。隣接画素の探索が全て終了したら、ヒープ132の一番下に登録している重みの一番小さな候補画素(e)をヒープ132から削除し、削除した候補画素(e)とその親画素(d)を結ぶ辺(辺e→d)を位相アンラッピング経路として確定する。
(手順3)
図20(C)の手順3では、手順2でヒープ132から削除した候補画素(e)を親画素とし、親画素(e)を中心に隣接した画素(h),(f),(b),(d)を順番に探索し、未訪問の画素(h),(f),(b)を候補画素として
「h(e,2)」、「f(e,0)」、「b(e,3)」
の画素データを生成し、重みが小さい候補画素の順番でヒープ132に登録する。ただし、候補画素(b)については、ヒープ132に同じ画素(b)の画素データ「b(a,5)」が図20(B)のように登録済みであり、同一画素の2重登録を避けるため、この場合は、登録済み候補画素(b)の画素データを小さい重み「3」とその親画素(e)に書替えて「b(e,3)」とし、書き換えた候補画素をヒープ132に登録することで最小の重みをもつ候補画素をヒープの一番下の位置となるよう整列する。なお、登録済み候補画素の重みの方が大きい場合は、新たに検索した同一候補画素は破棄し、登録済みの候補画素を残す。隣接画素の探索が全て終了したら、ヒープ132の一番下に登録している重みの一番小さな候補画素(f)をヒープ132から削除し、削除した候補画素(f)とその親画素(e)を結ぶ辺(辺f→e)を位相アンラッピング経路として確定する。
以降、同様の手順で経路を確定していきヒープ132から削除すべき候補画素のデ−タがなくなった時点で処理を終了する。このようにしてアンラッピング経路が確定できたならば、経路上の隣接する画素間の位相差Wijを用いて(3)式からアンラッピングした位相を順番に求める。
このようなヒープ132を用いた経路探索処理にあっては、ヒープ132に格納した全ての候補画素の位相差の大きさである重みを交換キ−として候補画素の順番がヒープを構成するように整列処理を行うため、図19の整列しない簡単な方法と比較して処理時間が大幅にかかる。
一般的に最小全域木を求める問題においては、その時点でデ−タ構造の中に格納されている画素デ−タの中で重みが最も小さな画素、即ち根の位置にある画素を探せばよいので、デ−タ構造をヒ−プとして整列に要する時間を短縮できるが、ヒ−プを使用しても最低限の画素デ−タの並べ替え処理は必要であり、干渉縞から求めたアンラッピング位相分布のように画素数が多くなるとヒ−プによる処理時間が無視できないようになる。
一方、特許文献3にあっては、ヒ−プとは別の整列機能をもつ格納リストを開示されているが、この手法においても整列の手間はヒ−プと同様に発生する。
また特許文献3では、位相差である重みに相当する干渉縞のモジュレ−ション積が所定範囲外にあるときは整列機能を持つ格納リストに格納しないようにして経路選択を行うとしているが、ラッピングされた位相マップついて「経路選択に適した所定の範囲」を決めることは難しく、所定範囲にそれ以外の範囲に正常な画素デ−タが存在した場合、範囲外にある正常な画素データを含んだ経路やその先の画素に続く経路を求めることができない。
また特許文献3では、位相マップのうちノイズの多い領域に整列の必要な格納リストを利用して、ノイズの少ない領域のアンラッピング経路をより簡単な手段で求めることを開示するが、ノイズの少ない領域であっても1つでも致命的な位相不連続があると、その後の位相アンラッピングが失敗することになり、この点を考慮すると、ノイズの可能性がある全ての画素デ−タを整列機能のあるデ−タ構造で処理することが望ましい。
また(1)式から分かるように、ある画素における位相はそれ以前の経路における位相差情報が必要である。したがって、特許文献3のように、領域毎に独立してアンラッピング経路を求めた場合、領域間の位相関係は不定となる。このような場合、領域毎に独立したアンラッピング経路を連結するためには、領域同士の位相整合をとる処理が別に必要となり、高速化の観点からも領域毎にアンラッピング経路選択手順を分けるのは望ましくない。
本発明は、位相不連続領域の回避能力と高速処理を両立できる位相アンラッピング方法、プログラム及び干渉計測装置を提供することを目的とする。
この目的を達成するため本発明は次のように構成する。
(方法)
本発明は、位相アンラッピング方法を提供する。即ち本発明は、
計測対象物の干渉縞画像からラッピングされた位相の画素を2次元配置したラッピング位相分布を生成し、ラッピング位相分布からアンラッピングされた位相の画素を連結したアンラッピング経路を決定する位相アンラッピング方法に於いて、
開始画素又は経路が確定した最新の画素を親画素iとし、前記親画素iを中心に隣接する経路未確定の隣接画素jを検索し、検索した隣接画素jについて親画素iと画素間の補正計算された位相差の大きさである重み|Wij|を組合せた画素データ{j(i,|Wij|)}をもつ候補画素を生成する候補画素生成ステップと、
候補画素の重み|Wij|が所定の閾値TH以上の場合は登録順序を整列する機能を備えた第1データ登録部に登録して重みに基づいて整列させ、閾値TH未満の場合は登録順序を整列する機能がない第2データ登録部に登録する登録制御ステップと、
親画素を中心とした全ての隣接画素を候補画素とした処理が終了する毎に、第1データ登録部と前記第2データ登録部に候補画素が存在する場合又は第2データ登録部にのみ候補画素が存在する場合は第2データ登録部から登録順に応じた候補画素を1つ取出して削除し、第データ登録部にのみ候補画素が存在する場合は整列された重みが最小となる候補画素を取出して削除し、削除した候補画素と親画素との間の経路を確定し、更に、削除した画素を次の親画素として候補画素生成ステップに引き渡す経路確定ステップと、
を備えたことを特徴とする。
ここで、登録制御ステップは、候補画素生成ステップで生成した候補画素の重みが閾値未満で且つ第1データ登録部に同じ候補画素が登録済みの場合、第1データ登録部の登録候補画素を第2データ登録部に移動して、その親画素を候補画素生成ステップで生成した候補画素の親画素に書き替える。
登録制御ステップは、候補画素生成ステップで生成した候補画素の重みが閾値以上で且つ第1データ登録部に候補画素生成ステップで生成した候補画素と同じ候補画素が登録済みの場合、
登録済み候補画素の重みが大きい場合は、候補画素生成ステップで生成した候補画素の親画素と重みに書き替えた後に整列させ、
登録済み候補画素の重みが小さい場合は、候補画素生成ステップで生成した候補画素を破棄して登録済み候補画素を残す。
登録制御ステップは、候補画素生成ステップで生成した候補画素の重みが閾値未満で且つ第2データ登録部に同じ候補画素が登録済みの場合、
候補画素生成ステップで生成した候補画素を破棄して登録済み候補画素を残す。
第1データ登録部はヒープである。第2データ登録部は先入れ先出し機能を備えたキュー又は先入れ後出し機能を備えたスタックである。
更に、登録制御ステップで使用する閾値を可変設定する閾値設定ステップを備える。閾値設定ステップは、所定のサンプルの干渉縞画像から求められた位相分布の位相のばらつき情報に基づき最適な閾値を決定する。
閾値設定ステップは、計測対象物の決定されたアンラッピング経路を対象に、アンラッピング経路ではない隣接する画素について、アンラッピング後の位相差とアンラッピング補正演算による位相差を比較して不一致となる画素が所定の数を超えた場合にアンラッピング失敗と判断し、アンラッピング失敗回数が所定の回数を超えた場合、アンラッピング経路の決定に使用した閾値を低下させ、アンラッピング経路を決定する処理をリトライさせる。
(プログラム)
本発明は、位相アンラッピングプログラムを提供する。即ち本発明のアンラッピングプログラムは、計測対象物の干渉縞画像からラッピングされた位相の画素を2次元配置したラッピング位相分布を生成し、ラッピング位相分布からアンラッピングされた位相の画素を連結したアンラッピング経路を決定する干渉計測装置のコンピュータに、
開始画素又は経路が確定した最新の画素を親画素iとし、親画素iを中心に隣接する経路未確定の隣接画素jを検索し、検索した隣接画素jについて親画素iと画素間のアンラッピング処理された位相差Wijの大きさである重みを組合せたデータj(i,|Wij|)をもつ候補画素を生成する候補画素生成ステップと、
候補画素の重み|Wij|が所定の閾値TH以上の場合は登録順序を整列する機能を備えた第1データ登録部に登録して重みに基づいて整列させ、閾値TH未満の場合は登録順序を整列する機能がない第2データ登録部に登録する登録制御ステップと、
親画素を中心とした全ての隣接画素を候補画素とした処理が終了する毎に、第1データ登録部と第2データ登録部に候補画素が存在する場合又は第2データ登録部にのみ候補画素が存在する場合は第データ登録部から登録順に応じた候補画素を1つ取出して削除し、第2データ登録部にのみ候補画素が存在する場合は整列された重みが最小となる候補画素を取出して削除し、削除した候補画素と親画素との間の経路を確定し、更に、削除した画素を次の親画素として候補画素生成ステップに引き渡す経路確定ステップと、
を実行させることを特徴とする。
(装置)
本発明は、干渉計測装置を提供する。即ち、本発明は、計測対象物の干渉縞画像からラッピングされた位相の画素を2次元配置したラッピング位相分布を生成し、ラッピング位相分布からアンラッピングされた位相の画素を連結したアンラッピング経路を決定する干渉計測装置に於いて、
登録した情報の登録順序を整列する機能を備えた第1デ−タ登録部と、
登録した情報の登録順序を整列する機能がない第2データ登録部
開始画素又は経路が確定した最新の画素を親画素iとし、親画素iを中心に隣接する経路未確定の隣接画素jを検索し、検索した隣接画素jについて親画素iと画素間のアンラッピング処理された位相差Wijの大きさである重みを組合せたデータj(i,|Wij|)をもつ候補画素を生成する候補画素生成部と、
候補画素の重み|Wij|が所定の閾値TH以上の場合は第1データ登録部に登録して重みに基づいて整列させ、閾値TH未満の場合は前記第2データ登録部に登録する登録制御部と、
親画素を中心とした全ての隣接画素を候補画素とした処理が終了する毎に、第1データ登録部と第2データ登録部に候補画素が存在する場合又は第2データ登録部にのみ候補画素が存在する場合は第データ登録部から登録順に応じた候補画素を1つ取出して削除し、第2データ登録部にのみ候補画素が存在する場合は整列された重みが最小となる候補画素を取出して削除し、削除した候補画素と親画素との間の経路を確定し、更に、削除した画素を次の親画素として候補画素生成部に引き渡す経路確定部と、
を備えたことを特徴とする。
なお本発明による位相アンラッピングプログラム及び干渉計測装置の詳細は、本発明による位相アンラッピング方法と基本的に同じになる。
本発明によれば、ラッピング画素間の位相差の大きさである重みを閾値と比較し、重みが大きい場合には整列機能をもったデータ構造であるヒープに登録し、不連続領域の可能性のある画素の経路確定を経路探索処理の最後にまとめることで経路の途中で不連続領域を通過することによるアンラッピングの失敗を回避する。
同時に重みが小さい場合には、整列機能を持たないデータ構造であるキュー又はスタックに登録し、最も古い画素または最も新しい画素を取出す単純な処理でアンラッピング経路を確定することで、処理時間の短縮を図る。
特に整列機能をもつデータ構造と持たないデータ構造に振り分けるための重みの大小を判別する閾値を最適値に設定することで、例えば整列機能を持ったデータ構造で経路を確定する画素の割合を全体の1パーセント程度に抑えことができ、これによって従来のMST法の概ね1/4の時間で位相アンラッピングが行えることができる。
図1は本発明による干渉計測装置の一実施形態を示した説明図である。図1において、本実施形態の干渉計測装置10は、サンプル位置姿勢制御用ステージ12、ピエゾステージ14、サンプル16、レーザーなどの可干渉性の良い光源18、ハーフミラー20、参照ミラー22、結像レンズ24、CCDカメラ26、信号処理回路28、パーソナルコンピュータ30及びモニタ32で構成される。
干渉光学系は、レーザーなどの可干渉性の良い光源18から出た検査光をハーフミラー20によるサンプル16と参照ミラー22に分割し、サンプル16と参照ミラー22から反射した光をハーフミラー20で再び重ねて干渉させた干渉縞を、結像レンズ24を介してCCDカメラ26に結像して撮像している。
サンプル位置姿勢制御用ステージ12はサンプル16の位置姿勢を制御する。またピエゾステージ14は、サンプル16の位置を微小に移動させながら、位相シフト法による位相計測を行うために使用する。
CCDカメラ26で撮像したサンプル16と参照ミラー22からの反射光の重ね合せによる干渉縞の撮像信号は、信号処理回路28を介してパーソナルコンピュータ30に取り込まれる。パーソナルコンピュータ30にあっては、例えば位相シフト法により干渉縞画像信号からラッピングされた位相マップ(位相分布)を求め、このアンラッピング位相マッピングに対し位相アンラッピング処理を施すことで本来の位相マップを求め、モニタ32に位相マップ情報、即ちサンプル16の微小な形状を表示する。
図2は本発明によるアンラッピング処理の機能構成のブロック図である。図2において、アプリケーション実行環境34は、図1のパーソナルコンピュータ30におけるOSにより与えられる。
アプリケーション実行環境34には、本発明のアンラッピング処理を実現するプログラムの実行により実現される機能として、干渉縞画像入力部35、干渉縞画像ファイル36、ラッピング位相分布検出部38、ラッピング位相分布ファイル40、アンラッピング経路作成部42、ヒープ44、キュー45、アンラッピング経路ファイル54、アンラッピング位相計算部56及びアンラッピング位相分布ファイル58が設けられている。
干渉縞画像入力部35は、図1のCCDカメラ26で撮像したサンプル16からの反射光と参照ミラー22からの反射光の重ね合せによる干渉縞画像の画像データ、具体的には撮像画面に2次元配置された画素情報としての画像データを、干渉画像ファイル36に格納する。
ラッピング位相分布検出部38は、例えば位相シフト法により干渉縞画像ファイル36に格納した干渉縞画像から、位相がアークタンジェントの値域である−π〜πにラッピングされたラッピング位相分布を求め、これをラッピング位相分布ファイル40に格納する。
アンラッピング経路作成部42には、候補画素生成部46、登録制御部48、経路確定部50及び閾値設定部52が設けられている。またアンラッピング経路作成部42には、アンラッピング経路を作成するために使用するデータ構造として、登録した情報の登録順序を整列する機能を備えた第1データ登録部として機能するヒープ44と、登録した情報の登録順序を整列する機能のない第2データ登録部として機能するキュー45を設けている。
候補画素生成部46は、ラッピング位相分布として与えられる固有の位相を持った2次元配置された画素データを対象に、開始画素または経路が確定した最新の画素を親画素iとし、親画素iを中心に隣接する経路未確定の隣接画素jを検索し、検索した隣接画素jについて親画素iとの画素間の補正された位相差Wijを前記(4)式で算出し、重み|Wij|を求め、これらを組み合わせた形式の画素データ
{j(i,|Wij|)}
を生成する。
この画素データに含まれている(4)式で補正計算された位相差Wijの大きさ|Wij|は、ヒープ44に登録された際に大小関係を判別して整列する際の重みとして使用されることから、以下の説明にあっては位相差Wijの大きさ|Wij|を重みという。
登録制御部48は、候補画素生成部46で生成された候補画素jの重み|Wij|を閾値設定部52で設定された所定の閾値THと比較し、閾値TH以上の場合は登録順序を整列する機能を備えたヒープ44に登録することで最小の重みをもつ候補画素をヒープの一番下の位置となるよう整列し、一方、閾値TH未満の場合には登録順序を整列する機能のないキュー45に登録する。
経路確定部50は、整列機能を持たないキュー45を優先して経路を確定するための処理を実行する。即ち候補画像生成部46及び登録制御部48により、ある親画素iを中心として全ての隣接画素を候補画素とした処理が終了するごとに、ヒープ44とキュー45の両方に候補画素が存在する場合、またはキュー45にのみ候補画素が存在する場合は、キュー45から登録順に応じた候補画素即ち最も登録の古い画素を取り出して削除し、削除した候補画素について親画素との間の経路を確定する。更に、経路が確定したら、削除した画素を次の親画素として候補画素生成部46に引き渡して、次の経路作成を行う。
一方、キュー45に候補画素が存在せずヒープ44のみに候補画素が存在する場合には、整列させた重みが最小となる候補画素を取り出して削除し、削除した候補画素について親画素との間の経路を確定し、更に削除した画素を次の親画素として候補画素生成部46に引き渡す。
このように本発明のアンラッピング経路作成部42におけるヒープ44とキュー45に対する画素データの登録にあっては、整列機能を持たないキュー45を優先しており、キュー45に候補画素がある限り、キュー45から候補画素を取り出して経路を確定し、キュー45に候補画素がなくなって初めて、ヒープ44の候補画素を重みの最も小さい順に取り出して経路を確定している。
ヒープ44に格納するかキュー45に格納するかは閾値設定部52による閾値THの値で決まることから、閾値THを最適化すれば、ヒープ44については位相不連続領域を跨ぐ場合のような異常な位相を持つ画素を格納して最後まで残すこととなり、これによって経路作成の途中で位相不連続領域を通過するようなことを防ぎ、同時にキュー45に格納する画素の割合を大幅に増やすことで、全体としての経路探索に要する処理時間を短くすることができる。
このアンラッピング経路作成部42による処理は、後の説明で具体的な手順に分けて詳細に説明する。
アンラッピング経路作成部42で経路作成が完了すると、確定したアンラッピング経路はアンラッピング経路ファイル54に格納される。
アンラッピング位相計算部56は、アンラッピング経路ファイル54の確定されたアンラッピング経路を対象に、開始画素から経路の最終画素に向けて、アンラッピング経路作成処理の際に既に算出されている画素間の補正計算された位相差Wijを用いて、前記(3)式の位相差の足し合せ計算を経路に沿って順次行うことで、全画素のラッピング位相をアンラッピングされた位相に変換し、アンラッピング位相分布ファイル58に格納する。アンラッピング位相分布ファイル58の結果は、図1のようにモニタ32に読出し表示されることになる。
図3は図2のアンラッピング処理を実現する図1に示したパーソナルコンピュータ30のハードウェア環境のブロック図である。図3において、CPU60からのバス62に対しては、RAM64、ROM66、ハードディスクドライブ68、キーボード72,マウス74,ディスプレイ76を接続したデバイスインタフェース70、及びネットワークアダプタ78などが接続される。
ハードディスクドライブ68には本発明のアンラッピング処理を実行するアプリケーションプログラムが格納されており、コンピュータを起動した際にハードディスクドライブ68からプログラムがRAM64に読み出され、CPU60により実行されることになる。
図4は本発明によるアンラッピング経路作成手順の説明図であり、図4(A)〜(C)に手順1〜手順3に分けて示している。図4において、白丸の画素は未訪問画素、実線の白丸の画素は訪問済画素(訪問済画素)、黒丸は経路が確定した画素を示している。また画素と画素を接続している線を辺と呼び、点線で示された辺はヒープ44またはキュー45に登録中の辺であり、実線で示された辺はアンラッピング経路として確定した辺を示している。
ヒープ44及びキュー45に格納する画素データは、親画素をi、親画素iを中心に探索した隣接する未訪問の画素を候補画素jとした場合、(4)式の補正計算で親画素iと候補画素jの間の位相差Wijを求め、候補画素jの画素データとして
{候補画素j(親画素i,重み|Wij|)}
のデータ形式を持つ画素データを生成して登録する。また画素間の辺に示す数値は補正計算された位相差Wijであり、位相差の大きさである|Wij|はヒープ44に登録した際の大小判別に使用される。
ヒープ44は一般に2本木の各接点にデータを保持し、親のデータが2つの子のデータよりも小さくなるように作られたデータ構造であり、大小関係の判断に重み|Wij|を使用することで、常に最少の重みを持つ候補画素を根の位置に整列させることができ、図4にあってはヒープ44の一番下の位置が重みの最小値を持つ候補画素の整列位置としている。
(手順1)
図4(A)の手順1では、位相アンラッピングの開始画素(a)を親画素とし、親画素aを中心に例えば下,右,上,左と、反時計回りに隣接した画素として画素(d)、(b)を順番に探索し、未訪問の画素(d)、(b)を候補画素として、それぞれの画素データ
「d(a,2)」
「b(a,5)」
を生成する。
次に候補画素(d)、(b)の重みと所定の閾値THとを比較する。この例では閾値TH=3としている。候補画素dについては、重み=2で閾値TH=3未満であることから、キュー45にその画素データd(a,2)を格納する。候補画素bについては、重み=5となって、閾値TH=3以上であることからヒープ44に格納することで最小の重みをもつ候補画素をヒープの一番下の位置となるよう整列する。
次にヒープ44及びキュー45の両方に候補画素(b)(d)の登録があることから、この場合にはキュー45を優先し、キュー45の一番古いデータである候補画素(d)の画素データを削除すると共に、削除した候補画素(d)と親画素(a)を結ぶ辺(d→a)を位相アンラッピング経路として確定する。
(手順2)
図4(b)の手順2では、手順1でキュー45から削除した候補画素(d)を親画素とし、親画素(d)を中心に隣接した画素(g)(e)(a)を順番に探索し、未訪問の画素(g)(e)を候補画素として
「g(d,4)」、「e(d,0)」
の画素データを生成する。そして、閾値TH=3に対し重み=4と大きい候補画素(g)の画素データをヒープ44に登録して最小の重みをもつ候補画素をヒープの一番下の位置となるよう整列し、重み=0と閾値TH=3より小さい候補画素(e)の画素データをキュー45に登録する。
続いて、このときヒープ44とキュー45の両方に候補画素が登録されていることから、キュー45を優先し、キュー45から最も古い登録データである候補画素(e)の画素データを取り出して削除し、削除した候補画素(e)とその親画素(d)を結ぶ辺(e→d)を位相アンラッピング経路として確定する。
(手順3)
図4(C)の手順3では、手順2でキュー45から削除した候補画素(e)を親画素とし、親画素(e)を中心とした隣接画素(h)(f)(b)(d)を順番に探索し、未訪問の画素(h)(f)(b)を候補画素として、それぞれの画素データ
「h(e,2)」、「f(e,0)」、「b(e,2)」
を生成する。そして重みが閾値TH=3未満となる候補画素(h)、(f)については、キュー45に順番に登録する。一方、候補画素bについては、図4(A)の手順1の処理で、ヒープ44に既に画素データ「b(a,5)」として登録されており、同一画素の2重登録を避けるためこの場合にはヒープ44に既に登録している画素(b)の画素データ「b(a,5)」を点線の矢印75に示すようにキュー45に移動した後、新たに生成した候補画素(b)の画素データ「b(e,2)」に基づき、親画素を「a→e」と書き換え、また重みを「5→2」と書き換える。
以降、同様の手順で経路を決定して行き、キュー45及びヒープ44から候補画素の画素データがなくなった時点で処理を終了する。
図5は本発明により作成されたアンラッピング経路の説明図である。図5にあっては、開始位置80の画素を起点に、図4の手順1〜3に示したように、整列機能を持つヒープ44と整列機能を持たないキュー45を用いた経路探索が行われ、例えばゴミなどによる位相不連続領域82−1〜82−3が存在した場合には、不連続領域82−1〜82−3を横切る辺については、位相差が大きいことから位相差の大きさである重みが閾値TH以上となり、必ずヒープ44に格納され、ヒープ44は小さい順に並べる整列機能を持ち、小さい順に取り出して経路を確定しているため、重みの大きな不連続領域を通過する辺の位相差即ち重みは最後まで残るようになり、その結果、不連続領域82−1〜82−3を迂回した適切なアンラッピング経路を確定することができる。
このように本発明のアンラッピング経路作成処理にあっては、整列機能のあるデータ構造であるヒープ44と整列機能のないデータ構造であるキュー45に候補画素を振り分けるための閾値THの選択が重要である。例えば閾値THをTH=2π以上に設定(図4の例では閾値TH=5以上に設定)すると、全ての画素が整列機能を持たないキュー45で処理され、位相不連続領域を通過するような経路が確定されることで、位相アンラッピング処理に失敗する可能性が高い。
一方、閾値THをTH=0とすれば、全ての画素が整列機能を持つヒープ44で処理されるため、不連続領域を通過するような経路は回避されて位相アンラッピング処理が成功する可能性は高いが、ヒープ44に画素を登録するごとに整列処理を必要とするため、処理時間が多くかかってしまうことになる。
そこで本発明において、不連続領域に対する回避能力と処理時間の短縮を両立するため、予め定めた初期閾値により位相アンラッピングを行い、位相アンラッピングに失敗した際に初期閾値を下げて位相アンラッピングが成功するまで閾値の修正を行って、最適閾値を求めるようにする。
ここで最適閾値THはサンプル16の条件や光学系の状態によって変わるものと考えられる。したがって、あるサンプルで最適な閾値が調整できたとしても、別のサンプルでは必ずしも最適な閾値と言えない可能性がある。このため、計測サンプルの種類が変わった場合や、サンプルの種類が同じであっても製品ロッドが変わった場合などにあっては、最適閾値をリセットし、所定の初期閾値からの位相アンラッピングを行って最適値に自動調整することが望ましい。
本発明で使用する初期閾値TH0としては、例えばミラーなどの平らで反射率の高いサンプルを計測した際の位相のばらつきσを基準に、6σ(=2×3σ)を初期閾値とすることで、計測誤差に起因した位相差について整列機能のないキュー45で画素を処理する可能性を少なくすることができる。
また光学部品やMEMSなどの、主な位相不連続性がゴミや配線などに起因しており、表面がほぼ滑らかなサンプルなどに対しては、位相のばらつきσを基準に6σを初期閾値とした設定で、整列機能を持たないデータ構造であるキュー45で扱う画素が全画素の99%を超え、整列機能を持つヒープ44で扱う割合が1%以下に抑えられることで、処理時間を大幅に短縮することができる。
また位相シフト法であれば検査波長の1/50から1/100の精度があると言われることから、例えば検査波長の1/100の2倍程度の値を初期閾値TH0としてもよい。
初期閾値を最適値に下げるための位相アンラッピングの成功か失敗かの判定は、図5の領域84を取り出した図6(A)に示すように、位相ラッピング経路ではない例えば辺85−1、辺85−2について、以下の(5)式を計算し、計算結果Xが0とならない辺の数が所定数を超えた場合に位相アンラッピングに失敗したと判断する。
Figure 0004359893
ここでφi’,φj’は画素i,jにおける位相アンラッピング後の位相値であり、Wijは画素iと画素jを頂点とする辺85−1、辺85−2における(4)式から計算される補正された位相差である。
この(5)式から、位相アンラッピングで求められた辺85−1、辺85−2の両側の画素i,jのアンラッピング後の位相値の位相差と、アンラッピング前の画素i,jのラッピング位相から補正計算により求めた補正位相差Wijが等しければ、アンラッピング処理はこの部分について成功していることが判定でき、逆に等しくなければ即ち両者の差が0でなければ、アンラッピング処理はこの辺85−1、辺85−2について失敗していると判断できる。
一方、(5)式で算出した値XがX=0とならない辺の場合、図6(B)のようにXが0とならない辺85−1、辺85−2を囲む隣接する4画素(a)、(d)、(e)、(b)について時計方向あるいは反時計方向に、それぞれの位相差Wijを加算した値Yを次式で算出する。
Figure 0004359893
この(6)式から算出したYの値が0とならずに±2πとなるような辺、これは図4の場合には−πからπの範囲を−5から5としているので±10となる辺については、(5)式からX=0とならなくても位相アンラッピング失敗の判定からは除外する。
その理由は、(6)式から算出した値YがY=±2πとなる場合、これは元々、位相不連続な辺を含んであり、その結果(5)式のXは元々0とはならない辺であることに基づく。例えば位相不連続領域82−1を通る辺85−1についてはYがゼロとならないため位相アンラッピング失敗の判定から除外する。
更に、サンプルに元々、急激な段差があるような場合にも(5)式のXはX=0とはならないため、この場合にはその部分をマスクなどをして判定対象から除外することで、より正確なアンラッピングの成否を判定することができる。
図7は本発明による干渉計測処理のフローチャートである。図7において、干渉計測処理は、ステップS1で初期閾値THをTH0に設定した後、ステップS2で図1の干渉光学系を使用してCCDカメラ26によりサンプル16の干渉縞画像を取得して、図2の干渉縞画像ファイル36に格納する。
続いてステップS3で、例えば位相シフト法などによりラッピング位相分布検出部38がラッピング位相を算出する。続いてステップS4で、図2のアンラッピング経路作成部42がアンラッピング経路作成処理を実行する。
アンラッピング経路の作成が済むと、図2のアンラッピング位相計算部56が、図5に示したような確定したアンラッピング経路上の任意の画素を起点に、前記(3)式で既に算出されている補正された位相差Wijを使用して順次、各画素のアンラッピング位相を算出し、アンラッピング位相分布ファイル58に格納する。
続いてステップS6で、例えば図6に示したようなアンラッピング成否の判定処理を行い、アンラッピング成功であれば、ステップS7で結果をファイルに格納し、モニタ32に結果を表示する。
一方、ステップS6でアンラッピング不成功が判別された場合には、ステップS8で閾値THが0以上であれば、ステップS9に進み、予め定めた一定値ΔTHだけ閾値を下げて、ステップS4からのアンラッピング経路作成を繰り返す。この閾値THを下げながらのアンラッピング処理の繰返しにより、アンラッピングにステップS6で成功すれば、ステップS7で結果の格納と表示などを行う。
このときアンラッピング成功の閾値は、このサンプルについては最適な閾値となり、同じロッドで作成したサンプルなどについてはステップS6〜S9の処理で調整された最適な閾値THをステップS1の初期閾値として干渉計測処理を実行する。
図8は図7のステップS4におけるアンラッピング経路作成処理のフローチャートである。図8において、アンラッピング経路作成処理は、ステップS1で開始画素を親画素iとして初期設定した後、ステップS2で親画素iを中心に隣接画素を探索し、ステップS3で隣接画素を判別すると、ステップS4で隣接画素を候補画素jとして、(4)式により補正された位相差Wijと位相差の大きさ|Wij|を求め、これを含む画素データj(i,|Wij|)を生成する。これが図2のラッピング経路作成部42における候補画素生成部46の処理である。
続いて登録制御部48が、ステップS5で候補画素jは訪問済か否か、即ちヒープ44またはキュー45に登録済か否かチェックし、未登録であればステップS6に進み、重み|Wij|は閾値TH以上か否かチェックする。閾値TH未満であれば、ステップS7で候補画素jのデータj(i,|Wij|)をキュー45に登録する。閾値TH以上であれば、ステップS8で候補画素jのデータj(i,|Wij|)をヒープ44に登録し、ヒープを更新、すなわち最も小さい重みの候補画素が根(一番下)となるように整列をする。
ステップS5で候補画素jが訪問済画素、即ちヒープ44またはキュー45に登録済であった場合には、ステップS9に進み、重み|Wij|が閾値TH以上か否かチェックし、閾値TH以上であれば、ステップS10の訪問済画素のヒープ更新処理を実行する。
一方、閾値TH未満であれば、ステップS11の訪問済画素のキュー更新処理を実行する。ステップS10及びS11の処理については後の説明で明らかにする。続いてステップS12で全隣接画素の処理が終了したか否かチェックし、処理を終了するまでステップS2からの処理を繰り返す。
ステップS12で全隣接画素の処理終了を判別すると、図2の経路確定部50が、ステップS13で、まずキュー45に候補画素があるか否かチェックする。キュー45に候補画素があれば、ステップS14でキューの最も古い先頭候補画素を取り出して削除し、削除した候補画素の親画素との間の経路を確定する。そしてステップS15で、キュー45から削除した候補画素を親画素iにセットして、ステップS2の処理に戻る。
ステップS13でキュー45に画素がなかった場合には、ステップS16でヒープ44に画素があるか否かチェックし、画素があれば、ステップS17でヒープ44の重みが最も小さい先頭候補画素を取り出して削除し、削除した候補画素の親画素との間の経路を確定した後、ステップS15でヒープ44から削除した候補画素を親画素iにセットして、ステップS2の処理に戻る。
更にステップS16でヒープ44にも画素がなかった場合には全ての画素の経路が確定したことから、一連の処理を終了し、図7のメインルーチンにリターンする。
図9は図8のステップS10の訪問済画素のヒープ更新処理のフローチャートである。図9において、まずステップS1でヒープ44に既に登録されている登録済の画素の重みが新規候補画素の重みより大きいか否かチェックする。
登録済画素の重みの方が新規候補画素の重みより大きい場合には、ステップS2でヒープに登録済の画素即ち画素データにおける親画素と重みの値を、新規候補画素の親画素と重みで書き換える更新を行う。そしてステップS3で、更新後の画素データについてヒープの更新処理、すなわち最も重みの小さい候補画素がヒープの根(一番下)となるよう整列する。
一方、ステップS1でヒープ44に登録している登録済画素の重みの方が小さかった場合には、登録済画素の親画素及び重みを更新する必要はないことから、ステップS4で新規候補画素を破棄する。
図10は図8のステップS11における訪問済画素のキュー更新処理のフローチャートである。図10において、まずステップS1で、これから登録しようとする新規候補画素と同一の登録候補画素がヒープ44に存在するか否かチェックする。
もしヒープ44に存在した場合には、ステップS2でヒープの登録候補画素をキュー45に移動し、ステップS3でキューに移動した候補画素の親画素を新規候補画素の親画素で書き換える更新を行う。この処理は図4(C)の手順3の破線の矢印75で示した処理である。
一方、ステップS1で新規候補画素と同一の登録候補画素がヒープ44に存在しなかった場合には、新規候補画素と同一の登録候補画素がキュー45に登録済のはずであるのでステップS4で新規候補画素を破棄する。
図11は図のステップS6におけるアンラッピング成否判定のフローチャートである
。図11において、アンラッピング判定処理は、ステップS1でアンラッピング経路以外の辺を抽出し、ステップS2で(5)式からXを計算し、ステップS3でX=0でなければ、ステップS4で(6)式を計算し、ステップS5でYが±2πでなければ、ステップS6に進み、失敗した辺の数Cを1つカウントアップする。
続いてステップS7で、判定のために設定した設定辺数、即ち最大数に達したか否かチェックし、設定辺数に達するまでステップS1からの処理を繰り返す。ステップS7で設定辺数の処理に達すると、ステップS8でカウンタCが予め定めた閾値回数Cth以上否かチェックし、閾値回数Cth未満であれば、ステップS9でアンラッピング成功と判定する。一方、ステップS8でカウンタCの値が閾値回数Cth以上であれば、ステップS10でアンラッピング失敗と判定する。
図12は本発明のアンラッピング処理の処理画素数に対する処理時間を従来のMST法と対比して示した特性図である。図12において、本発明の処理画素数に対する処理時間は特性86であり、これに対し従来のMST法による特性は88のようになる。この本発明の特性86とMST法による特性88を対比すると、本発明による位相アンラッピング処理は従来のMST法による処理の約1/4の時間で処理を終了することができる。
図13は整列機能を持たないデータ構造としてスタックを使用した場合の本発明によるアンラッピング経路作成手順の説明図である。図13においては、図13(A)〜(C)のように手順1〜3に分けて示しており、アンラッピング経路の作成に使用するデータ構造として、整列機能を備えたヒープ44に対し整列機能を持たないデータ構造として、この実施形態にあってはスタック90を設けている。スタック90は登録データを順番に格納すると共に、取出しデータは最も新しいデータを取り出す先入れ後出しのデータ構造である。
このように整列機能を持たないデータ構造としてスタック90を用いた場合、手順1〜3におけるヒープ44及びスタック90に対する候補画素の画素データの格納は、図4のキュー45を用いた場合と同じであるが、スタック90からのデータの取出しにつき、最も新しい登録データが削除され、この削除したデータについてアンラッピング経路が確定される。
このため、図13(A)(B)の手順1,手順2については図4と同じであるが、図13(C)の手順3についてはスタック90から最も新しい登録データである候補画素bの画素データが取り出されて削除され、削除した候補画素bとその親画素eとの辺(e→b)が確定されている点が図4(C)のキュー45を用いた場合と相違している。
このように整列機能を持たないデータ構造としてキュー45に代えてスタック90を用いた場合にも、全く同様にしてヒープ44とスタック90に振り分けるための閾値を最適化することで、位相不連続領域の回避性と処理時間の短縮を両立させたアンラッピング経路作成処理を実現することができる。
また本発明は、干渉計測装置に設けているパーソナルコンピュータ30などで実行されるアンラッピングプログラムを提供するものであり、このアンラッピングプログラムは図7,図8,図9,図10及び図11のフローチャートの内容を持つ。
また本発明はアンラッピングプログラムを格納したコンピュータ可読の記録媒体を提供するものである。この記録媒体としては、CD−ROM、フロッピィディスク(R)、DVDディスク、光磁気ディスクなどの可搬型記憶媒体や、コンピュータの内外に備えられたハードディスクなどの記憶装置の他、回線を介してプログラムを保持するデータベース、あるいは他のコンピュータ並びにそのデータベース、更に回線上の伝送媒体を含むものである。
なお、本発明は、その目的と利点を損なうことのない適宜の変形を含み、更に上記の実施形態に示した数値による限定は受けない。
ここで本発明の特徴をまとめて列挙すると次の付記のようになる。

(付記1)
計測対象物の干渉縞画像からラッピングされた位相の画素を2次元配置したラッピング位相分布を生成し、前記ラッピング位相分布からアンラッピングされた位相の画素を連結したアンラッピング経路を決定する位相アンラッピング方法に於いて、
開始画素又は経路が確定した最新の画素を親画素とし、前記親画素を中心に隣接する経路未確定の隣接画素を検索し、検索した前記隣接画素について前記親画素と画素間の位相飛びを補正した位相差の大きさである重みを組合せた画素データをもつ候補画素を生成する候補画素生成ステップと、
前記候補画素の重みが所定の閾値以上の場合は登録順序を整列する機能を備えた第1データ登録部に登録して前記重みに基づいて整列させ、前記閾値未満の場合は登録順序を整列する機能がない第2データ登録部に登録する登録制御ステップと、
前記親画素を中心とした全ての隣接画素を候補画素とした処理が終了する毎に、前記第1データ登録部と前記第2データ登録部に候補画素が存在する場合又は第2データ登録部にのみ候補画素が存在する場合は前記第2データ登録部から登録順に応じた候補画素を1つ取出して削除し、前記第データ登録部にのみ候補画素が存在する場合は整列された重みが最小となる候補画素を取出して削除し、前記削除した候補画素と親画素との間の経路を確定し、更に、前記削除した画素を次の親画素として前記候補画素生成ステップに引き渡す経路確定ステップと、
を備えたことを特徴とする位相アンラッピング方法。(1)
(付記2)
付記1記載の位相アンラッピング方法に於いて、前記登録制御ステップは、前記候補画素生成ステップで生成した候補画素の重みが前記閾値未満で且つ前記第1データ登録部に同じ候補画素が登録済みの場合、前記第1データ登録部の登録済候補画素を前記第2データ登録部に移動して、その親画素を前記候補画素生成ステップで生成した候補画素の親画素に書き替えることを特徴とする位相アンラッピング方法。(2)
(付記3)
付記1記載の位相アンラッピング方法に於いて、前記登録制御ステップは、前記候補画素生成ステップで生成した候補画素の重みが前記閾値以上で且つ前記第1データ登録部に同じ候補画素が登録済みの場合、
登録済み候補画素の重みが大きい場合は、前記候補画素生成ステップで生成した候補画素の親画素と重みに書き替えた後に整列させ、
登録済み候補画素の重みが小さい場合は、前記候補画素生成ステップで生成した候補画素を破棄して登録済み候補画素を残すことを特徴とする位相アンラッピング方法。
(付記4)
付記1記載の位相アンラッピング方法に於いて、前記登録制御ステップは、前記候補画素生成ステップで生成した候補画素の重みが前記閾値未満で且つ前記第2データ登録部に同じ候補画素が登録済みの場合、
前記候補画素生成ステップで生成した候補画素を破棄して登録済み候補画素を残すことを特徴とする位相アンラッピング方法。
(付記5)
付記1記載の位相アンラッピング方法に於いて、前記第1データ登録部はヒープであることを特徴とする位相アンラッピング方法。
(付記6)
付記1記載の位相アンラッピング方法に於いて、前記第2データ登録部は先入れ先出し機能を備えたキュー又は先入れ後出し機能を備えたスタックであることを特徴とする位相アンラッピング方法。
(付記7)
付記1記載の位相アンラッピング方法に於いて、更に、前記登録制御ステップで使用する閾値を可変設定する閾値設定ステップを備えたことを特徴とする位相アンラッピング方法。(3)
(付記8)
付記7記載の位相アンラッピング方法に於いて、前記閾値設定ステップは、所定のサンプルの干渉縞画像から求められた位相分布の位相のばらつき情報に基づき最適な閾値を決定することを特徴とする位相アンラッピング方法。
(付記9)
付記7記載の位相アンラッピング方法に於いて、前記閾値設定ステップは、計測対象物の決定されたアンラッピング経路を対象に、アンラッピング経路ではない隣接する画素について、アンラッピング後の位相差とアンラッピング補正演算による位相差を比較して不一致となる画素が所定の数を超えた場合にアンラッピング失敗と判断し、前記アンラッピング失敗回数が所定の回数を超えた場合、前記アンラッピング経路の決定に使用した閾値を低下させ、アンラッピング経路を決定する処理をリトライさせることを特徴とする位相アンラッピング方法。
(付記10)
計測対象物の干渉縞画像からラッピングされた位相の画素を2次元配置したラッピング位相分布を生成し、前記ラッピング位相分布からアンラッピングされた位相の画素を連結したアンラッピング経路を決定する干渉計測装置のコンピュータに、
開始画素又は経路が確定した最新の画素を親画素とし、前記親画素を中心に隣接する経路未確定の隣接画素を検索し、検索した前記隣接画素について前記親画素と画素間の位相飛びを補正した位相差の大きさである重みを組合せた画素データをもつ候補画素を生成する候補画素生成ステップと、
前記候補画素の重みが所定の閾値以上の場合は登録順序を整列する機能を備えた第1データ登録部に登録して前記重みに基づいて整列させ、前記閾値未満の場合は登録順序を整列する機能がない第2データ登録部に登録する登録制御ステップと、
前記親画素を中心とした全ての隣接画素を候補画素とした処理が終了する毎に、前記第1データ登録部と前記第2データ登録部に候補画素が存在する場合又は第2データ登録部にのみ候補画素が存在する場合は前記第2データ登録部から登録順に応じた候補画素を1つ取出して削除し、前記第データ登録部にのみ候補画素が存在する場合は整列された重みが最小となる候補画素を取出して削除し、前記削除した候補画素と親画素との間の経路を確定し、更に、前記削除した画素を次の親画素として前記候補画素生成ステップに引き渡す経路確定ステップと、
を実行させることを特徴とする位相アンラッピングプログラム。(4)
(付記11)
付記10記載の位相アンラッピングプログラムに於いて、前記登録制御ステップは、前記候補画素生成ステップで生成した候補画素の重みが前記閾値未満で且つ前記第1データ登録部に同じ候補画素が登録済みの場合、前記第1データ登録部の登録候補画素を前記第2データ登録部に移動して、その親画素を前記候補画素生成ステップで生成した候補画素の親画素に書き替えることを特徴とする位相アンラッピングプログラム。
(付記12)
付記10記載の位相アンラッピングプログラムに於いて、前記登録制御ステップは、前記候補画素生成ステップで生成した候補画素の重みが前記閾値以上で且つ前記第1データ登録部に同じ候補画素が登録済みの場合、
登録済み候補画素の重みが大きい場合は、前記候補画素生成ステップで生成した候補画素の親画素と重みに書き替えた後に整列させ、
登録済み候補画素の重みが小さい場合は、前記候補画素生成ステップで生成した候補画素を破棄して登録済み候補画素を残すことを特徴とする位相アンラッピングプログラム。
(付記13)
付記10記載の位相アンラッピングプログラムに於いて、前記登録制御ステップは、前記候補画素生成ステップで生成した候補画素の重みが前記閾値未満で且つ前記第2データ登録部に同じ候補画素が登録済みの場合、
前記候補画素生成ステップで生成した候補画素を破棄して登録済み候補画素を残すことを特徴とする位相アンラッピング方法。
(付記14)
付記10記載の位相アンラッピングプログラムに於いて、前記第1データ登録部はヒープであることを特徴とする位相アンラッピングプログラム。
(付記15)
付記10記載の位相アンラッピングプログラムに於いて、前記第2データ登録部は先入れ先出し機能を備えたキュー又は先入れ後出し機能を備えたスタックであることを特徴とする位相アンラッピングプログラム。
(付記16)
付記10記載の位相アンラッピングプログラムに於いて、更に、前記登録制御ステップで使用する閾値を可変設定する閾値設定ステップを備えたことを特徴とする位相アンラッピングプログラム。
(付記17)
計測対象物の干渉縞画像からラッピングされた位相の画素を2次元配置したラッピング位相分布を生成し、前記ラッピング位相分布からアンラッピングされた位相の画素を連結したアンラッピング経路を決定する干渉計測装置に於いて、
登録した情報の登録順序を整列する機能を備えた第1デ−タ登録部と、
登録した情報の登録順序を整列する機能がない第2データ登録部
開始画素又は経路が確定した最新の画素を親画素とし、前記親画素を中心に隣接する経路未確定の隣接画素を検索し、検索した前記隣接画素について前記親画素と画素間の位相飛びを補正した位相差の大きさである重みを組合せた画素データをもつ候補画素を生成する候補画素生成部と、
前記候補画素の重みが所定の閾値以上の場合は前記第1データ登録部に登録して前記重みに基づいて整列させ、前記閾値未満の場合は前記第2データ登録部に登録する登録制御部と、
前記親画素を中心とした全ての隣接画素を候補画素とした処理が終了する毎に、前記第1
データ登録部と前記第2データ登録部に候補画素が存在する場合又は第2データ登録部にのみ候補画素が存在する場合は前記第2データ登録部から登録順に応じた候補画素を1つ取出して削除し、前記第データ登録部にのみ候補画素が存在する場合は整列された重みが最小となる候補画素を取出して削除し、前記削除した候補画素と親画素との間の経路を確定し、更に、前記削除した画素を次の親画素として前記候補画素生成部に引き渡す経路確定部と、
を備えたことを特徴とする干渉計測装置。(5)
(付記18)
付記17記載の干渉計測装置に於いて、前記登録制御部は、前記候補画素生成部で生成した候補画素の重みが前記閾値未満で且つ前記第1データ格納部に同じ候補画素が登録済みの場合、前記第1データ登録部の登録候補画素を前記第2データ登録部に移動して、その親画素を前記候補画素生成部で生成した候補画素の親画素に書き替えることを特徴とする干渉計測装置。
(付記19)
付記17記載の干渉計測装置に於いて、前記第1データ登録部はヒープであり、前記第2データ登録部は先入れ先出し機能を備えたキュー又は先入れ後出し機能を備えたスタックであることを特徴とする干渉計測装置。
本発明による干渉計測装置の一実施形態を示した説明図 本発明によるアンラッピング処理の機能構成のブロック図 図2の機能構成が実現されるコンピュータのハードウェア環境のブロック図 本発明によるアンラッピング経路作成手順の説明図 本発明により作成されたアンラッピング経路の説明図 閾値の最適化に使用するアンラッピング成否判定の説明図 本発明による干渉計測処理のフローチャート 図7のステップS4のアンラッピング経路作成処理のフローチャート 図8のステップS10の訪問済み画素のヒープ更新処理のフローチャート 図8のステップS11の訪問済み画素のキュー更新処理のフローチャート のステップS6のアンラッピング成否判定のフローチャート 本発明のアンラッピング処理の処理画素数に対する処理時間を従来のMST法と対比して示した特性図 第2データ登録部としてスタックを使用した本発明によるアンラッピング経路作成手順の説明図 従来のマイケルソン型干渉光学系の説明図 干渉縞画像に対する位相アンラッピングの説明図 画素間の位相差を考慮しない従来の単純な経路探索によるアンラッピング経路の説明図 位相不連続領域の存在により失敗する従来のアンラッピング経路の説明図 画素間の位相差を考慮したMST法によるアンラッピング経路の説明図 従来の単純なアンラッピング経路作成手順の説明図 従来のMST法によるアンラッピング経路作成手順の説明図
符号の説明
10:干渉計測装置
12:サンプル位置姿勢制御用ステージ
14:ピエゾステージ
16:サンプル(試料)
18:光源
20:ハーフミラー
22:参照ミラー
24:結像レンズ
26:CCDカメラ
28:信号処理回路
30:パーソナルコンピュータ
32:モニタ
34:アプリケーション実行環境
35:干渉縞画像入力部
36:干渉縞画像ファイル
38:ラッピング位相分布検出部
40:ラッピング位相分布ファイル
42:アンラッピング経路作成部
44:ヒープ
45:キュー
46:候補画素生成部
48:登録制御部
50:経路確定部
52:閾値設定部
54:アンラッピング経路ファイル
56:アンラッピング位相計算部
58:アンラッピング位相分布ファイル
60:CPU
62:バス
64:RAM
66:ROM
68:ハードディスクドライブ
70:デバイスインタフェース
72:キーボード
74:マウス
76:ディスプレイ
78:ネットワークアダプタ
80:開始位置
82−1〜82−3:位相不連続領域
90:スタック

Claims (5)

  1. 計測対象物の干渉縞画像からラッピングされた位相の画素を2次元配置したラッピング位相分布を生成し、前記ラッピング位相分布からアンラッピングされた位相の画素を連結したアンラッピング経路を決定する位相アンラッピング方法に於いて、
    開始画素又は経路が確定した最新の画素を親画素とし、前記親画素を中心に隣接する経路未確定の隣接画素を検索し、検索した前記隣接画素について前記親画素と画素間の位相飛びを補正した位相差の大きさである重みを組合せた画素データをもつ候補画素を生成する候補画素生成ステップと、
    前記候補画素の重みが所定の閾値以上の場合は登録順序を整列する機能を備えた第1データ登録部に登録して前記重みに基づいて整列させ、前記閾値未満の場合は登録順序を整列する機能がない第2データ登録部に登録する登録制御ステップと、
    前記親画素を中心とした全ての隣接画素を候補画素とした処理が終了する毎に、前記第1データ登録部と前記第2データ登録部に候補画素が存在する場合又は第2データ登録部にのみ候補画素が存在する場合は前記第2データ登録部から登録順に応じた候補画素を1つ取出して削除し、前記第データ登録部にのみ候補画素が存在する場合は整列された重みが最小となる候補画素を取出して削除し、前記削除した候補画素と親画素との間の経路を確定し、更に、前記削除した画素を次の親画素として前記候補画素生成ステップに引き渡す経路確定ステップと、
    を備えたことを特徴とする位相アンラッピング方法。
  2. 請求項1記載の位相アンラッピング方法に於いて、前記登録制御ステップは、前記候補画素生成ステップで生成した候補画素の重みが前記閾値未満で且つ前記第1データ登録部に同じ候補画素が登録済みの場合、前記第1データ登録部の登録済候補画素を前記第2データ登録部に移動して、その親画素を前記候補画素生成ステップで生成した候補画素の親画素に書き替えることを特徴とする位相アンラッピング方法。
  3. 請求項1記載の位相アンラッピング方法に於いて、更に、前記登録制御ステップで使用する閾値を可変設定する閾値設定ステップを備えたことを特徴とする位相アンラッピング方法。
  4. 計測対象物の干渉縞画像からラッピングされた位相の画素を2次元配置したラッピング位相分布を生成し、前記ラッピング位相分布からアンラッピングされた位相の画素を連結したアンラッピング経路を決定する干渉計測装置のコンピュータに、
    開始画素又は経路が確定した最新の画素を親画素とし、前記親画素を中心に隣接する経路未確定の隣接画素を検索し、検索した前記隣接画素について前記親画素と画素間の位相飛びを補正した位相差の大きさである重みを組合せた画素データをもつ候補画素を生成する候補画素生成ステップと、
    前記候補画素の重みが所定の閾値以上の場合は登録順序を整列する機能を備えた第1データ登録部に登録して前記重みに基づいて整列させ、前記閾値未満の場合は登録順序を整列する機能がない第2データ登録部に登録する登録制御ステップと、
    前記親画素を中心とした全ての隣接画素を候補画素とした処理が終了する毎に、前記第1データ登録部と前記第2データ登録部に候補画素が存在する場合又は第2データ登録部にのみ候補画素が存在する場合は前記第2データ登録部から登録順に応じた候補画素を1つ取出して削除し、前記第データ登録部にのみ候補画素が存在する場合は整列された重みが最小となる候補画素を取出して削除し、前記削除した候補画素と親画素との間の経路を確定し、更に、前記削除した画素を次の親画素として前記候補画素生成ステップに引き渡す経路確定ステップと、
    を実行させることを特徴とする位相アンラッピングプログラム。
  5. 計測対象物の干渉縞画像からラッピングされた位相の画素を2次元配置したラッピング位相分布を生成し、前記ラッピング位相分布からアンラッピングされた位相の画素を連結したアンラッピング経路を決定する干渉計測装置に於いて、
    登録した情報の登録順序を整列する機能を備えた第1デ−タ登録部と、
    登録した情報の登録順序を整列する機能がない第2データ登録部
    開始画素又は経路が確定した最新の画素を親画素とし、前記親画素を中心に隣接する経路未確定の隣接画素を検索し、検索した前記隣接画素について前記親画素と画素間の位相飛びを補正した位相差の大きさである重みを組合せた画素データをもつ候補画素を生成する候補画素生成部と、
    前記候補画素の重みが所定の閾値以上の場合は前記第1データ登録部に登録して前記重みに基づいて整列させ、前記閾値未満の場合は前記第2データ登録部に登録する登録制御部と、
    前記親画素を中心とした全ての隣接画素を候補画素とした処理が終了する毎に、前記第1
    データ登録部と前記第2データ登録部に候補画素が存在する場合又は第2データ登録部にのみ候補画素が存在する場合は前記第2データ登録部から登録順に応じた候補画素を1つ取出して削除し、前記第データ登録部にのみ候補画素が存在する場合は整列された重みが最小となる候補画素を取出して削除し、前記削除した候補画素と親画素との間の経路を確定し、更に、前記削除した画素を次の親画素として前記候補画素生成部に引き渡す経路確定部と、
    を備えたことを特徴とする干渉計測装置。
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