JP5033768B2 - 薄板状ガラス成形体の製造方法及びディスク状磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents

薄板状ガラス成形体の製造方法及びディスク状磁気記録媒体の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、溶融ガラスをプレスする薄板状ガラス成形体の製造方法及びディスク状磁気記録媒体の製造方法に関する。
磁気、光、光磁気等の性質を利用した記録層を有する情報記録媒体の代表的なものとして、ディスク状磁気記録媒体がある。従来、ディスク状磁気記録媒体用の基板としては、アルミニウム基板が広く用いられていた。しかし、近年、記録密度向上のための磁気ヘッド浮上量の低減の要請に伴い、アルミニウム基板よりも表面の平滑性に優れ、しかも表面欠陥が少ないために磁気ヘッド浮上量の低減を期待できるガラス基板が注目されている。
このようなガラス基板は、ブランク材と呼ばれる板状ガラス成形体に研磨加工等を施すことで製造される。そして、板状ガラス成形体の製造は、プレス成形や、フロート法等で作製された板ガラスを切断する等によって行われている。中でも、溶融ガラスを直接プレス成形する技術(以後、ダイレクトプレスとも称する)は、特に高い生産性を期待できることから注目されている。
しかし、板状ガラス成形体をダイレクトプレスで製造する場合、高温の溶融ガラスを素材として用いているため、プレス中にガラスが急冷されて割れる等の事態が生じやすい。そこで、特許文献1には、プレス部材の温度(℃)を、ガラスのガラス転移点Tg−200〜Tg+100の範囲に調節することで、板状ガラス成形体の品質を担保する技術が開示されている。
特開2008−174402号公報
ところで、ディスク状磁気記録媒体用の基板の製造においては、ダイレクトプレス時のブランク材の厚みを可能な限り基板の厚みに近似させることで、原料使用量に対する製品量率を向上させ、製造コストの低下を図っているが、近年、低コスト化への要求はさらに強まっており、更なるブランク材の薄板化、単位時間当たりの製造量の向上(高速プレス化)が求められている。しかし、ダイレクトプレス法を用いる場合、プレスを高速化すると、目標とする板状ガラス成形体の厚みが薄くなるにつれ、割れの発生や平坦度の低下等の事態が生じやすくなる。
本発明は、以上の実情に鑑みてなされたものであり、ダイレクトプレス法を用いて高品質の薄板状ガラス成形体を製造できる方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、プレス終了後0.8秒以内に前記薄板状ガラス成形体の温度が所定範囲になるように溶融ガラスのプレスを行うことで、高品質の薄板状ガラス成形体を製造できることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的に、本発明は以下のようなものを提供する。
(1) プレス面を有する上型と、前記プレス面に対向配置された設置面を有する下型と、を用い、前記プレス面と前記設置面との間で溶融ガラスをプレスする薄板状ガラス成形体の製造方法であって、
前記溶融ガラスのプレスを、プレス終了後0.8秒以内に前記薄板状ガラス成形体の温度(℃)が、ガラス転移点Tg−20以上Tg未満になるように行う製造方法。
(2) 前記プレス面の温度(℃)を、Tg−220以上Tg−50以下に調節する工程を更に有する(1)記載の製造方法。
(3) 前記設置面の温度(℃)を、Tg−50以上Tg+50以下に調節する工程を更に有する(1)又は(2)記載の製造方法。
(4) プレス開始時における前記溶融ガラスの粘度logηを1以上4以下にする(1)から(3)いずれか記載の製造方法。
(5) 前記上型として、少なくともプレス面が炭化ケイ素−炭素複合セラミックスからなるものを用いる(1)から(4)いずれか記載の製造方法。
(6) 前記炭化ケイ素−炭素複合セラミックスは、炭化ケイ素100質量部に対し15質量部以上50質量部の炭素粒子を含有する(5)記載の製造方法。
(7) 前記溶融ガラスのプレス時間を2.0秒以下にする(1)から(6)いずれか記載の製造方法。
(8) 前記ガラス成形体の厚みを0.8mm以下にする(1)から(7)いずれか記載の製造方法。
(9) 前記ガラス成形体の平坦度を6μm以下にする(1)から(8)いずれか記載の製造方法。
(10) (1)から(9)いずれか記載の製造方法で作製されるガラス成形体の表面に磁化膜を形成するディスク状磁気記録媒体の製造方法。
本発明によれば、溶融ガラスのプレスを、プレス終了後0.8秒以内に薄板状ガラス成形体の温度(℃)が点Tg−20以上Tg未満になるように行うので、高品質の薄板状ガラス成形体を製造できる。
以下、本発明の一実施形態を図面を参照しつつ説明するが、これに本発明が限定されるものではない。図1は、本発明の一実施形態に係る薄板状ガラス成形体の製造方法の手順を示す図である。製造方法の手順に先立って、この製造方法で用いるガラス成形体製造装置10の構成を説明する。
<ガラス成形体製造装置>
ガラス成形体製造装置10は、ガラス供給装置20、プレス部30、及び下型50を備える。各構成要素について、以下詳細に説明する。
〔ガラス供給装置〕
ガラス供給装置20は供給管21を有し、この供給管21の基部は、溶融ガラスを収容する図示しない溶融槽の内部に連通されている。これにより、溶融槽内の溶融ガラスは、供給管21を通じて流出し、後述の設置面51へと供給されることになる。
供給管21と設置面51との間には、溶融ガラスの流れを挟んで一対の切断刃23が配置されている。これら切断刃23が接近及び離隔を繰り返すことで、溶融ガラスの流れが順次切断され、溶融ガラスMGが設置面51に設置されることになる。
〔プレス部〕
本実施形態におけるプレス部30は、熱交換部31及び上型33で構成されている。この上型33は略平坦なプレス面331を有し、このプレス面331によって後述の溶融ガラスMGをプレスして平板化する。かかるプレス面331は、特に限定されないが、平板ガラスの形状を均質化するべく、後述の設置面51よりも大きく構成されることが好ましい。
熱交換部31の内部には熱交換室311が形成されている。この熱交換室311には導入路315から水等の熱交換用流体が導入され、導入された熱交換用流体は導出路313から外部に導出される。これにより、熱交換室311内の熱交換用流体が上型33と熱交換を行い、上型33のプレス面331が冷却されるため、ガラスのプレス面331又は設置面51への張り付きを抑制できる。また、熱交換用流体の温度、流通量等を適宜設定することで、プレス面331の温度を調節することができる。なお、熱交換用流体の温度、流通量等は、後述の温度検出部40での検出値に基づいて、制御可能であることが好ましい。
〔下型〕
下型50は略平坦な設置面51を有する。この設置面51はプレス面331と略平行に対向配置され、かかる設置面51上には軟らかい溶融ガラスMGが設置される。設置面51に設置された溶融ガラスMGは、後述するように、プレス部30のプレス面331及び設置面51によってプレスされることで、板状に成形されることになる。
図示はしていないが、下型50は、設置面51の温度を調節可能な温度調節手段を有することが好ましい。かかる温度調節手段の具体的構成は特に限定されず、例えば、加熱用のバーナや、下型50の下方に設けられた誘導加熱用コイル等の加熱装置であってよい。また、温度調節手段は、後述の温度検出部40での検出値に基づいて、その出力が制御可能であることが好ましい。
図1に戻って、設置面51は周囲から窪んでおり、その深さ及び広さは、作製すべき板状ガラスの形状に応じて適宜設定されてよい。即ち、設置面51の深さは板状ガラスの厚みに、設置面51の広さは板状ガラスの大きさにそれぞれ関連する。
本実施形態における下型50は、ターンテーブル等に支承されて移動可能である。供給管21から溶融ガラスMGが下型50の設置面51に供給された後、プレス面331の下方に移動してきた設置面51上の溶融ガラスMGが順次プレスされる。下型50を移動させる機構の駆動源は、溶融ガラスMGをプレス位置(つまり、プレス面331の下方)へと迅速に移動できるよう、サーボモータであることが好ましいが、これに限られない。
なお、下型50は、本実施形態ではターンテーブルに固定されて上下方向の動きが規制されているが、これに限られず、駆動手段によって上下動可能な状態でターンテーブル等に固定されてもよい。
溶融ガラスMGがプレスされると、設置面51上に薄板状ガラス成形体GCが形成されている。プレス位置、つまりプレス部30の設置位置の直後には、温度検出部40が設けられ、この温度検出部40で、プレス終了直後の薄板状ガラス成形体GCの温度を検出する。温度検出部40は常設である必要はなく、プレス面331や設置面51の温度等の製造条件を設定するときや、製造途中に薄板状ガラス成形体GCの温度を確認するときにのみ設けてもよい。ここで使用する温度検出部40は、接触式又は非接触式の測温計であってよいが、レーザ温度計、放射温度計等の非接触式の測温計であることが好ましい。これにより、薄板状ガラス成形体GCに損傷を与えるおそれなく、温度を検出できる。
なお、図示はしないが、プレス開始時の溶融ガラスMGの温度を検出する温度検出部が更に設けられていることが好ましい。これにより、プレス開始時の溶融ガラスMGの粘度logηを算出できる。
このようにして作製された薄板状ガラス成形体GCは、回収装置60によって回収される。回収装置60は、例えば負圧で薄板状ガラス成形体GCを吸引してもよい。
<薄板状ガラス成形体の製造方法>
以上のガラス成形体製造装置10を用いた薄板状ガラス成形体の製造方法を以下に説明する。
溶融槽からの溶融ガラスを供給管21から流出し、この溶融ガラスの流れを一対の切断刃23で挟んで切断する。これにより、下型50の設置面51に溶融ガラスMGを設置する。
続いて、導入路315から熱交換用流体を熱交換室311へと導入しながら、プレス面331を下方へと移動して、設置面51との間で溶融ガラスMGを押圧する。これにより、設置面51上の溶融ガラスMGがプレスされ、薄板状ガラス成形体GCが製造されることになる。
本発明において、溶融ガラスMGのプレスは、プレス終了後0.8秒以内に薄板状ガラス成形体GCの温度(温度検出部40で検出する、単位℃)が、Tg−20以上Tg未満になるように行う。薄板状ガラス成形体GCの温度が上記温度範囲になるようにプレス面331や設置面51等の温度を制御することで、プレス中の溶融ガラスMGは、固化するまで上型33及び下型50で固定されるため、平坦度に優れるガラス成形体GCを製造できる。ここで、上型33と下型50によるプレス中に、溶融ガラスMGの温度はTg未満にまで低下していると推測される。また、薄板状ガラス成形体GCの温度が上記温度範囲になるように、プレス面331や設置面51の温度を制御することで、溶融ガラスMGの温度の降下速度を、薄板状ガラス成形体GCに割れが生じにくい速度にすることができる。このようにプレス終了後0.8秒以内における薄板状ガラス成形体GCの温度に着目し、この温度が所定範囲になるようプレス面331、設置面51等の温度条件を設定することで、平坦度向上及び割れ抑制が両立した製造条件を設定できる。
プレス終了後0.8秒以内における薄板状ガラス成形体GCの温度(温度検出部40で検出する、単位℃)が、Tg−20以上Tg未満になる限りにおいて、プレスの個々の条件は特に限定されない。一般的には、供給管21から流出した溶融ガラスが切断された時点からプレス終了後までの時間を短縮することが好ましく、そのためには下型50の移動時間及び/又はプレス時間の短縮化が望まれる。
上記温度(℃)の下限は、優れた平坦度が得られ且つ割れの発生をより確実に抑制できる点で、Tg−18以上であることがより好ましく、最も好ましくはTg−15以上である。他方、上記温度(℃)の上限は、優れた平坦度が得られる点、溶融ガラスMGに接触する設置面51、プレス面331の劣化を抑制できる点、及び下型50の移動速度の限界の観点から、Tg−5以下であることがより好ましく、最も好ましくはTg−7以下である。なお、ここでいう「薄板状ガラス成形体の温度」とは、薄板状ガラス成形体の露出表面の温度を指す。
本発明に係る方法は、プレス面331の温度(℃)を、Tg−220以上Tg−50以下に調節する工程を更に有することが好ましい。これにより、溶融ガラスMGのプレス面331への融着を抑制しつつ、急冷による割れの発生等を抑制できる。プレス面331の温度は、特に限定されないが、熱交換室311を流通する熱交換用流体の比熱、温度及び流通量、プレス時間(つまり溶融ガラスMGとの接触時間)、並びにプレス時の溶融ガラスMGの温度を適宜設定することで調節可能である。
プレス面331の温度(℃)の下限は、急冷による割れの発生等をより確実に抑制できる点で、Tg−215であることがより好ましく、最も好ましくはTg−210である。プレス面331の温度(℃)の上限は、溶融ガラスMGのプレス面331への融着をより確実に抑制できる点で、Tg−45であることがより好ましく、最も好ましくはTg−40である。
本発明に係る方法は、設置面51の温度(℃)を、Tg−50以上Tg+50以下に調節する工程を更に有することが好ましい。これにより、溶融ガラスMGの設置面51への融着を抑制しつつ、急冷による平坦度の増加等を抑制できる。設置面51の温度は、特に限定されないが、プレス時間(つまり溶融ガラスMGとの接触時間である。下型50の個数を増減することで、1個の下型50あたりのプレス時間を減増させることが可能である)、並びにプレス時の溶融ガラスMGの温度を適宜設定することで調節可能である。
設置面51の温度(℃)の下限は、急冷による平坦度の増加等をより確実に抑制できる点で、Tg−20であることがより好ましく、最も好ましくはTg−15である。設置面51の温度(℃)の上限は、溶融ガラスMGの設置面51への融着をより確実に抑制できる点で、Tg+30であることがより好ましく、最も好ましくはTg+17である。
本発明では、プレス開始時における溶融ガラスMGの粘度logηを1以上4以下にすることが好ましい。これにより、溶融ガラスMGの設置面51やプレス面331への融着を抑制しつつ、プレス時に所望の変形性が残されるため、溶融ガラスMGを短時間にプレスが可能になり、プレスの間に生じやすい平坦度の増加や割れの発生等をより抑制できる。
プレス開始時における溶融ガラスMGの粘度logηの下限は、溶融ガラスMGの設置面51やプレス面331への融着をより抑制できる点で、2であることがより好ましく、最も好ましくは2.2である。また、プレス開始時における溶融ガラスMGの粘度logηの上限は、平坦度の増加や割れの発生等をより抑制できる点で、2.5であることがより好ましく、最も好ましくは2.4である。
本発明において、上型33として、少なくともプレス面331が炭化ケイ素−炭素複合セラミックスからなるものを用いることが好ましい。これにより、高温の溶融ガラスMGに対する優れた耐久性が確保されるので、プレス面331の優れた平坦度が維持され、薄板状ガラス成形体を工業的に生産しつつ高品質化を達成しやすい。かかる特性は、供給管21から流出する溶融ガラスの切断からプレス終了までの時間を短縮する必要がある(必然的にプレス面331に接する際の溶融ガラスMGの温度が高くなる)本発明では有用である。
炭化ケイ素−炭素複合セラミックスは、炭化ケイ素100質量部に対し15質量部以上50質量部の炭素粒子を含有することが好ましい。これにより、薄板状ガラス成形体GCの優れた離型性を確保しつつ、熱伝導性に劣るために溶融ガラスMGの急冷を抑制でき、薄板状ガラス成形体GCの更なる高品質化を期待できる。
本発明では、溶融ガラスMGのプレス時間(プレス面331が溶融ガラス塊MGまたは薄板状ガラス成形体GCに接している時間)を2.0秒以下にすることが好ましい。これにより、プレスの間に生じやすい平坦度の増加や割れの発生等をより抑制できる。溶融ガラスMGのプレス時間の上限は、0.6秒であることがより好ましく、0.4秒であることが最も好ましい。なお、プレス時間の下限は、特に限定されず、可能な限り短いことが好ましい。
本発明では、薄板状ガラス成形体GCの厚みを0.8mm以下にすることが好ましい。このように極めて薄いガラス成形体GCを用いることで、ディスク状磁気記録媒体等の製造過程で生じる研磨屑の発生量を大幅に削減でき、環境負荷を軽減できる。薄板状ガラス成形体GCの厚みの上限は、0.7mmであることがより好ましく、最も好ましくは0.6mmである。薄板状ガラス成形体GCの厚みの下限は、特に限定されず、目的に応じて可能な限り小さいことが好ましい。
本発明では、ガラス成形体の平坦度を6μm以下にすることが好ましい。このように平坦度の低い薄板状ガラス成形体GCを用いることで、高品質のディスク状磁気記録媒体等を容易に製造できる。ガラス成形体の平坦度の上限は5μmであることがより好ましく、最も好ましくは4μmである。薄板状ガラス成形体GCの平坦度の下限は、特に限定されず、目的に応じて可能な限り小さいことが好ましい。
従来の製造方法において、かかる薄いガラス成形体を製造しようとすると、溶融ガラスMGが急冷されて、平坦度が高かったり、割れが生じたりしたガラス成形体が製造されやすいが、本発明の製造方法によれば、上記の厚みを達成しつつ高品質のガラス成形体を製造できる。
以上の製造方法によって製造される薄板状ガラス成形体は、極めて薄く且つ低い平坦度を有するため、多種多様の用途に利用できる。特に、薄板状ガラス成形体の表面に磁化膜を形成することで、ディスク状磁気記録媒体を製造することが好ましい。より好ましくは、磁化膜を形成した後に、アニーリングを行う。なお、磁化膜の形成やアニーリングの手順及び条件は、従来周知のものであってよい。また、薄板状ガラス成形体は、非晶質ガラスからなってもよいし、結晶化ガラスからなってもよい。
<実施例>
SiO−LiO系であり、Tgが487℃であるガラスについて、ダイレクトプレス法でディスク状磁気記録媒体基板用の薄板状ガラス成形体を製造した。具体的に、プレス後の薄板状ガラス成形体は、厚みが0.74mm、直径が67.4mmの円板であった。金型によるプレス開始時のガラス粘度logηは2.2〜2.3とし、上型のプレス面の温度は350℃、下型の設置面の温度は460℃とし、プレス時間は0.4秒とした。かかる条件でプレス成形を行い、プレス終了0.8秒後におけるガラス成形体の温度を接触式の温度計で測定したところ、470℃であったことから、上記の製造条件で薄板状ガラス成形体の製造を繰り返し行った。
作製された薄板状ガラス成形体のうち100枚について、平坦度を測定したところ、すべて6μm以下であった。また、製造した10000枚の薄板状ガラス成形体のいずれにも、割れは生じていなかった。
(比較例1)
上型のプレス面の温度を440℃、下型の設置面の温度を540℃とした点を除き、実施例1と同様の手順でプレス成形を行った。このとき、プレス終了0.8秒後のガラス成形体の温度はTg+30℃であり、製造されたガラス成形体の平坦度は6μmを超えていた。
(比較例2)
上型のプレス面の温度を250℃、下型の設置面の温度を350℃とした点を除き、実施例1と同様の手順でプレス成形を行った。このとき、プレス終了0.8秒後のガラス成形体の温度はTg−150℃であり、作製されたすべての薄板状ガラス成形体に割れが生じていた。
本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
本発明の一実施形態に係る薄板状ガラス成形体の製造方法の手順を示す図である。
符号の説明
10 ガラス成形体製造装置
20 ガラス供給装置
21 供給管
23 切断刃
30 プレス部
31 熱交換部
311 熱交換室
313 導出路
315 導入路
33 上型
331 プレス面
40 温度検出部
50 下型
51 設置面
MG 溶融ガラス
GC 薄板状ガラス成形体

Claims (10)

  1. プレス面を有する上型と、前記プレス面に対向配置された設置面を有する下型と、を用い、前記プレス面と前記設置面との間で溶融ガラスをプレスする薄板状ガラス成形体の製造方法であって、
    前記溶融ガラスのプレスを、プレス終了後0.8秒以内に前記薄板状ガラス成形体の温度(℃)が、ガラス転移点Tg−20以上Tg未満になるように行う製造方法。
  2. 前記プレス面の温度(℃)を、Tg−220以上Tg−50以下に調節する工程を更に有する請求項1記載の製造方法。
  3. 前記設置面の温度(℃)を、Tg−50以上Tg+50以下に調節する工程を更に有する請求項1又は2記載の製造方法。
  4. プレス開始時における前記溶融ガラスの粘度logηを1以上4以下にする請求項1から3いずれか記載の製造方法。
  5. 前記上型として、少なくともプレス面が炭化ケイ素−炭素複合セラミックスからなるものを用いる請求項1から4いずれか記載の製造方法。
  6. 前記炭化ケイ素−炭素複合セラミックスは、炭化ケイ素100質量部に対し15質量部以上50質量部の炭素粒子を含有する請求項5記載の製造方法。
  7. 前記溶融ガラスのプレス時間を2.0秒以下にする請求項1から6いずれか記載の製造方法。
  8. 前記ガラス成形体の厚みを0.8mm以下にする請求項1から7いずれか記載の製造方法。
  9. 前記ガラス成形体の平坦度を6μm以下にする請求項1から8いずれか記載の製造方法。
  10. 請求項1から9いずれか記載の製造方法で作製されるガラス成形体の表面に磁化膜を形成するディスク状磁気記録媒体の製造方法。
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