JP5476276B2 - 磁気記録媒体ガラス基板用ガラスブランクの製造方法、磁気記録媒体ガラス基板製造方法、磁気記録媒体製造方法、磁気記録媒体ガラス基板用ガラスブランクの製造装置 - Google Patents
磁気記録媒体ガラス基板用ガラスブランクの製造方法、磁気記録媒体ガラス基板製造方法、磁気記録媒体製造方法、磁気記録媒体ガラス基板用ガラスブランクの製造装置 Download PDFInfo
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Description
本発明の磁気記録媒体ガラス基板用ガラスブランクの製造方法は、落下中の溶融ガラス塊を、当該溶融ガラス塊の落下方向に対して交差する方向に対向配置された第一のプレス成形型および第二のプレス成形型によりプレス成形するプレス成形工程を、少なくとも経て、磁気記録媒体ガラス基板用ガラスブランクを製造し、少なくとも第一のプレス成形型が、プレス成形面を有するプレス成形型本体と、プレス成形時に、プレス成形面に対向配置されたプレス成形型側に押し出された際に、プレス成形面に対向配置されたプレス成形型の一部と接触することで、第一のプレス成形型および第二のプレス成形型のプレス成形面間の距離を略一定に保つ機能を少なくとも有するガイド部材と、を少なくとも備え、プレス成形工程が、第一のプレス成形型のガイド部材と、第二のプレス成形型と、が接触するまで、第一のプレス成形型および第二のプレス成形型を互いに接近させることで溶融ガラス塊を板状ガラスに成形する第一のステップと、第一のプレス成形型のガイド部材と、第二のプレス成形型とを接触させた状態で、第一のプレス成形型のプレス成形型本体と、第二のプレス成形型と、により板状ガラスをさらにプレスし続ける第二のステップと、を含むことを特徴とする。
本実施形態の磁気記録媒体ガラス基板用ガラスブランクの製造方法(以下、「ガラスブランクの製造方法」と略す場合がある。)は、落下中の溶融ガラス塊を、当該溶融ガラス塊の落下方向に対して交差する方向に対向配置された第一のプレス成形型および第二のプレス成形型によりプレス成形するプレス成形工程を、少なくとも経て、磁気記録媒体ガラス基板用ガラスブランク(以下、「ガラスブランク」と略す場合がある。)を製造する。
溶融ガラス塊形成工程では、プレス成形の対象物である溶融ガラス塊を作製する。溶融ガラス塊の作製方法としては特に限定されないが、通常は、溶融ガラスをガラス流出口から垂下させ、鉛直方向の下方側へと連続的に流出する溶融ガラス流の先端部を切断することで、溶融ガラス塊を形成する。なお、溶融ガラス流の先端部の切断には、一対のシアブレードを用いることができる。また、溶融ガラスの粘度としては先端部の切断や、プレス成形に適した粘度であれば特に限定されないが、通常は、500dPa・s〜1050dPa・sの範囲内で、一定の値に制御されることが好ましい。なお、プレス成形直前の溶融ガラス塊の粘度も上記の範囲内とすることが好ましい。
第一のステップでは、図3に示す落下中の溶融ガラス塊24を、溶融ガラス塊24の落下方向に対して交差する方向に対向配置された第一のプレス成形型および第二のプレス成形型によりプレスし、板状に成形する。ここで、第一のプレス成形型および第二のプレス成形型は、溶融ガラス塊24の落下方向に対して90度±1度の角度を成すように略直交する方向に対向配置されていることが好ましく、溶融ガラス塊24の落下方向に対して直交する方向に対向配置されていることが特に好ましい。このように溶融ガラス塊24の落下方向に対して一対のプレス成形型を対向配置することにより、溶融ガラス塊24を両側から均等にプレスして板状に成形することがより容易となる。
第二のステップでは、図7に示すように第一のプレス成形型50のガイド部材54と第二のプレス成形型60のガイド部材64とを接触させた状態で、第一のプレス成形型50のプレス成形型本体52を矢印X1方向に移動させるように駆動させ、第二のプレス成形型60のプレス成形型本体62を矢印X2方向に移動させるように駆動させる。これにより、板状ガラス26を、プレス成形型本体52、62によりさらにプレスし続ける。
第二のステップを経た後は、第一のプレス成形型50と第二のプレス成形型60とを離間して、第一のプレス成形型50と第二のプレス成形型60との間に挟持された板状ガラス26を取り出す取出工程を行う。この取出工程は、たとえば、以下に説明するように実施できる。まず、図8に示すように、第一のプレス成形型50と第二のプレス成形型60とを互いに離間させるように、第一のプレス成形型50を矢印X2方向へ移動させ、第二のプレス成形型60を矢印X1方向へ移動させる。これにより、プレス成形面62Aと、板状ガラス26とを離型させる。次いで、図9に示すように、プレス成形面52Aと、板状ガラス26とを離型させて、板状ガラス26を鉛直方向の下方Y1側に落下させて取り出す。なお、プレス成形面52Aと板状ガラス26とを離型させる際には、板状ガラス26の外周方向から力を加えて板状ガラス26を剥がすように離型することができる。この場合、板状ガラス26に大きな力を加えることなく、取出しを行うことができる。なお、取出しに際しては、プレス成形面52Aと板状ガラス26とを離型した後に、プレス成形面62Aと板状ガラス26とを離型してもよい。そして、最後に、取出した板状ガラス26を必要に応じてアニール処理して歪を低減・除去し、磁気記録媒体ガラス基板を加工するための母材、すなわち、ガラスブランクを得る。
以上に説明した本実施形態のガラスブランクの製造方法により得られたガラスブランクは、その平坦度を、たとえば、10μm以下とすることができ、4μm以下とすることも極めて容易である。なお、ラッピング工程等の平坦性の改善を主たる目的として実施される後工程を省略または短縮する観点からは、平坦度は4μm以下とすることが好ましい。
本実施形態のガラスブランクの製造方法に用いられるプレス成形型50は、プレス成形型本体52と、ガイド部材54とを少なくとも有する。そしてプレス成形型60も、プレス成形型本体62と、ガイド部材64とを少なくとも有し、プレス成形型50と同一の構造を有する。以下、プレス成形型50を例として説明する。まず、プレス成形型50は、、プレス成形型本体52と、ガイド部材54とは別部材として構成されている。このため、第一のステップにおいては、プレス成形型本体52およびガイド部材54を一体的に、対向配置されたプレス成形型60側に押し出すように駆動させることができると共に、第二のステップにおいては、ガイド部材54に対してプレス成形型本体52のみを対向配置されたプレス成形型60側に相対的に押し出すように駆動させることが可能である。そして、プレス成形型50は、上述したような構造および機能を有するために、ガラスブランクの板厚偏差および平坦度をより小さくすることができる。
本実施形態のガラスブランクの製造方法に用いられるガラス材料としては、磁気記録媒体ガラス基板として好適な物性、特に、高熱膨張係数、さらに高剛性、あるいは耐熱性等を有し、かつ、水平ダイレクトプレスにより板状にプレス成形が容易なものであれば特に限定されない。熱膨張係数については、磁気記録媒体を保持する保持具の熱膨張係数に近いことが望まれる。具体的には、100〜300℃における平均線膨張係数が70×10−7/℃以上であることが好ましく、75×10−7/℃以上であることがより好ましく、80×10−7/℃以上であることがさらに好ましく、85×10−7/℃以上であることが一層好ましい。平均線膨張係数の上限値は特に限定されるものではないが、実用上は、120×10−7/℃以下であることが好ましい。磁気記録媒体の高速回転時に生じるたわみを低減する上から高剛性のガラス材料が望まれるが、具体的には、ヤング率が70GPa以上であることが好ましく、75GPa以上であることがより好ましく、80GPa以上であることがさらに好ましく、85GPa以上であることが一層好ましい。ヤング率の上限値は特に限定されるものではないが、実用上は、120GPa以下であることが好ましい。さらに、耐熱性の優れたガラス材料を用いることにより、磁気記録媒体の製造過程で基板を高温で処理することが可能になることから、ガラス材料のガラス転移温度は600℃以上が好ましく、610℃以上がより好ましく、620℃以上がさらに好ましく、630℃以上が一層好ましい。なお、ガラス転移温度の上限値は特に限定されないが、プレス成形時の温度が高温となるのを抑制するなどの実用上の観点からは780℃以下であることが好ましい。高熱膨張係数、高剛性、耐熱性を兼備するガラス材料を使用することは、高記録密度の磁気記録媒体に好適なガラス基板を得る上から有効である。
モル%表示にて、
SiO2を50%〜75%、
Al2O3を0%〜5%、
Li2Oを0%〜3%、
ZnOを0%〜5%、
Na2OおよびK2Oから選択される少なくとも1種の成分を合計で3%〜15%、
MgO、CaO、SrOおよびBaOから選択される少なくとも1種の成分を合計で14%〜35%、ならびに、
ZrO2、TiO2、La2O3、Y2O3、Yb2O3、Ta2O5、Nb2O5およびHfO2から選択される少なくとも1種の成分を合計で2〜9%、
含み、さらに、
モル比{(MgO+CaO)/(MgO+CaO+SrO+BaO)}が0.8〜1の範囲であり、かつ、モル比{Al2O3/(MgO+CaO)}が0〜0.30の範囲である。
モル%表示にて、
SiO2とAl2O3を合計で70%〜85%(ただし、SiO2の含有量が50%以上、Al2O3の含有量が3%以上)、
Li2O、Na2OおよびK2Oを合計で10%以上、
MgOとCaOを合計で1%〜6%(ただし、CaOの含有量がMgOの含有量よりも多い)、
ZrO2、TiO2、La2O3、Y2O3、Yb2O3、Ta2O5、Nb2O5およびHfO2を合計で0%を超えて4%以下、
含む組成である。
本実施形態の磁気記録媒体ガラス基板の製造方法は、本実施形態のガラスブランクの製造方法により作製されたガラスブランクの主表面を研磨する研磨工程を少なくとも経て、磁気記録媒体ガラス基板を製造することを特徴とする。以下にガラスブランクを加工して磁気記録媒体ガラス基板とする際の各工程の具体例についてより詳細に説明する。
本実施形態の磁気記録媒体の製造方法は、本実施形態の磁気記録媒体ガラス基板の製造方法により作製された磁気記録媒体ガラス基板上に磁気記録層を形成する磁気記録層形成工程を少なくとも経て、磁気記録媒体を製造することを特徴とする。
各実施例および比較例では、2.5インチサイズの磁気記録媒体ガラス基板作製用のガラスブランク(直径:約75mm、厚み:約0.9mm)を連続的に数百枚以上作製した。
図1〜図9に示したプロセスにて、溶融ガラス塊形成工程、プレス成形工程(第一のステップおよび第二のステップ)、ならびに、取出工程を実施し、ガラスブランクを作製した。なお、ガラス流出口12から流出する溶融ガラスの粘度は700dPa・sに調整し、第一のプレス成形型50および第二のプレス成形型60は、溶融ガラス塊24の落下方向に対して直交するように配置し、落下距離は150mmに設定した。
・ガラス転移温度:495℃
・屈伏点:550℃
・歪点:490℃
・組成:前記ガラス組成2に相当する組成
第一のステップ実施直前のプレス成形面52Aの温度を500℃、第一のステップ実施直前のプレス成形面62Aの温度を500℃、第一のステップ実施直前のプレス成形面52Aの面内温度差を50℃、第一のステップ実施直前のプレス成形面62Aの面内温度差を50℃に設定した。なお、プレス成形型50、60の駆動は、プレス成形面52Aおよびプレス成形面62Aが、溶融ガラス塊24に同時に接触するように設定した。また、プレス成形時間は0.07秒とした。なお、プレス成形面52A、62Aの温度は、プレス成形面52A、62Aから深さ30mmの位置に配置した熱電対によりモニターした。この熱電対は、プレス成形面52A、62Aの中心部に1個と、中心部から半径1mmの位置であってかつ周方向に0°、90°、180°、270°の位置に各々1個配置されている。
第二のステップ終了時の板状ガラス26の温度(取出温度)を495℃となるように設定し、第二のステップ実施中のプレス成形型本体52,62のプレス圧力は常に0.5MPaを維持するように設定した。なお、板状ガラス26の温度は、プレス成形面52A、62Aの中心部に配置された熱電対により測定された温度であると仮定して求めた値である。
プレス成形型50は、鋳鉄製で、プレス成形型本体52とガイド部材54とが一体的に構成された一体型タイプのものを用いた。また、プレス成形型50もプレス成形型60と同様の一体型タイプのものを用いた。なお、プレス成形面52A、62Aは、完全な平坦面からなる。また、使用したプレス成形型50、60には、プレス成形面52A、62Aの温度および面内温度分布が制御できるように、プレス成形型本体52、62の内部に、冷却水を流す流路が設けられると共に、プレス成形型50、60の外周側にヒータが配置されている。
取出温度を490℃に設定した以外は、実施例A1と同様にしてガラスブランクを作製した。
取出温度を505℃に設定した以外は、実施例A1と同様にしてガラスブランクを作製した。
第二のステップ実施中のプレス圧力を、経時的に減少させた以外は、実施例A3と同様にしてガラスブランクを作製した。なお、プレス圧力は、第二のステップの開始直後を基準(100%)とした場合、板状ガラス26の温度が屈伏点−25℃に達した時点で50%となるように制御した。
第二のステップ実施中のプレス圧力を、経時的に減少させた以外は、実施例A3と同様にしてガラスブランクを作製した。なお、プレス圧力は、第二のステップの開始直後を基準(100%)とした場合、板状ガラス26の温度が屈伏点+25℃に達した時点で50%となるように制御した。
第二のステップ実施中のプレス圧力を、経時的に減少させた以外は、実施例A3と同様にしてガラスブランクを作製した。なお、プレス圧力は、第二のステップの開始直後を基準(100%)とした場合、板状ガラス26の温度が屈伏点−40℃に達した時点で50%となるように制御した。
第二のステップ実施中のプレス圧力を、経時的に減少させた以外は、実施例A3と同様にしてガラスブランクを作製した。なお、プレス圧力は、第二のステップの開始直後を基準(100%)とした場合、板状ガラス26の温度が屈伏点+40℃に達した時点で50%となるように制御した。
第二のステップ実施中のプレス圧力を、経時的に減少させた以外は、実施例A3と同様にしてガラスブランクを作製した。なお、プレス圧力は、第二のステップの開始直後を基準(100%)とした場合、板状ガラス26の温度が屈伏点に達した時点で50%となるように制御した。
プレス成形型として、図12に示すプレス成形型200を用いた以外は、基本的には実施例A1と同様の条件でガラスブランクを作製した。ただし、第二のステップ実施中において、プレス圧力は、プレス成形型200全体に加えた。
プレス成形型として、図12に示すプレス成形型210を用いた以外は、基本的には実施例A1と同様の条件でガラスブランクを作製した。ただし、第一のステップは、板状ガラス26の厚みが、作製しようとするガラスブランクの厚みと同程度となった時点で終了し、その後は、プレス圧力を弱くして第二のステップを実施した。また、第二のステップ実施中において、プレス圧力は、プレス成形型210全体に加えた。
各実施例および比較例において作製したガラスブランクについて、平坦度、板厚偏差、および、割れについて評価した。結果を表1に示す。なお、実施例および比較例における第一のステップおよび第二のステップ実施中の2つのプレス成形面の温度は、双方ともほぼ同一の温度を示し、また、最高でも505℃以下であった。
平坦度は、三次元形状測定装置(コムス株式会社製、高精度3次元形状測定システム、MAP−3D)を用いて測定し、10枚サンプルの平坦度の平均値を求めた。
板厚偏差は、作製されたガラスブランクの中心点と、半径30mmの位置であってかつ周方向に0°、90°、180°、270°の位置とにおける厚みをマイクロメータで測定し、これら5点の標準偏差を求めた。そして、10枚のサンプルの標準偏差の平均値を求めた。
ガラスブランクを連続して1000枚作製した場合に、得られたガラスブランクが割れたものをカウントし、割れの発生率を求めた。なお、表1および表2に示す評価結果の評価基準は以下の通りである。
A:割れの発生率が0%
B:割れの発生率が、0%を超え1%以下
C:割れの発生率が、1%を超え2%以下
D:割れの発生率が、3%以上
<実施例B1>
実施例A1において作製したガラスブランクをアニールし、歪を低減、除去した。次に、磁気記録媒体ガラス基板の外周となる部分と中心孔になる部分にスクライブ加工を施した。こうした加工で、外側および外側に2つの同心円状の溝を形成した。次いで、スクライブ加工した部分を部分的に加熱して、ガラスの熱膨張の差異により、スクライブ加工した溝に沿ってクラックを発生させ、外側同心円の外側部分と内側部分とを除去した。これにより、真円形状のディスク状ガラスを得た。
比較例A1において作製したガラスブランクを用いて、磁気記録媒体ガラス基板を作製した。なお、磁気記録媒体ガラス基板の作製に際しては、端面研磨後にかつ第一研磨の実施前に、研削代を50μmに設定してラッピング工程を更に実施した以外は、実施例B1と同様にして磁気記録媒体ガラス基板を作製した。得られた磁気記録媒体ガラス基板の外径は65mm、中心孔径は20mm、厚さは0.8mm、主表面の粗さは0.2nm以下であった。また、加工に用いたガラスブランクの平坦度は15μmであり、作製された磁気記録媒体ガラス基板の平坦度は4μmであり、平坦度が大きく改善されていることが確認された。
ラッピング工程を省略した以外は、比較例B1と同様にして磁気記録媒体ガラス基板および磁気記録媒体を作製した。得られた磁気記録媒体ガラス基板および磁気記録媒体の平坦度は、加工に用いたガラスブランクの平坦度と実質同一であった。
12 ガラス流出口
20 溶融ガラス流
22 先端部
24 溶融ガラス塊
26 板状ガラス
30 下側ブレード(シアブレード)
32 本体部
34 刃部
34U (刃部の)上面
34B (刃部の)下面
40 上側ブレード(シアブレード)
42 本体部
44 刃部
44U (刃部の)上面
44B (刃部の)下面
50 第一のプレス成形型
50S プレス成形型
52 プレス成形型本体
52A プレス成形面
52B 被押出面
54 ガイド部材
54A ガイド面
54B 被押出面
56 第一の押出部材
56A 押出面
56B 押出面56Aと反対側の面
56H 貫通穴
58 第二の押出部材
60 第二のプレス成形型
62 プレス成形型本体
62A プレス成形面
64 ガイド部材
64A ガイド面
70 支持部材
100 プレス成形型
Claims (22)
- 落下中の溶融ガラス塊を、当該溶融ガラス塊の落下方向に対して交差する方向に対向配置された第一のプレス成形型および第二のプレス成形型によりプレス成形するプレス成形工程を、少なくとも経て、磁気記録媒体ガラス基板用ガラスブランクを製造し、
少なくとも上記第一のプレス成形型が、
プレス成形面を有するプレス成形型本体と、
プレス成形時に、上記プレス成形面に対向配置されたプレス成形型側に押し出された際に、上記プレス成形面に対向配置されたプレス成形型の一部と接触することで、上記第一のプレス成形型および上記第二のプレス成形型のプレス成形面間の距離を略一定に保つ機能を少なくとも有するガイド部材と、を少なくとも備え、
上記プレス成形工程が、
上記第一のプレス成形型のガイド部材と、上記第二のプレス成形型と、が接触するまで、上記第一のプレス成形型および上記第二のプレス成形型を互いに接近させることで上記溶融ガラス塊を板状ガラスに成形する第一のステップと、
上記第一のプレス成形型のガイド部材と、上記第二のプレス成形型とを接触させた状態で、上記第一のプレス成形型のプレス成形型本体と、上記第二のプレス成形型と、により上記板状ガラスをさらにプレスし続ける第二のステップと、
を含むことを特徴とする磁気記録媒体ガラス基板用ガラスブランクの製造方法。 - 請求項1に記載の磁気記録媒体ガラス基板用ガラスブランクの製造方法において、
前記第一のプレス成形型および前記第二のプレス成形型の各々が、
プレス成形面を有するプレス成形型本体と、
プレス成形時に、上記プレス成形面に対向配置されたプレス成形型側に押し出された際に、上記プレス成形面に対向配置されたプレス成形型の一部と接触することで、前記第一のプレス成形型および前記第二のプレス成形型のプレス成形面間の距離を略一定に保つ機能を少なくとも有するガイド部材と、を少なくとも備え、
前記第一のステップが、
前記第一のプレス成形型のガイド部材と、前記第二のプレス成形型のガイド部材と、が接触するまで、前記第一のプレス成形型および前記第二のプレス成形型を互いに接近させることにより実施され、
前記第二のステップが、
前記第一のプレス成形型のガイド部材と、前記第二のプレス成形型のガイド部材とを接触させた状態で、前記第一のプレス成形型のプレス成形型本体と、前記第二のプレス成形型のプレス成形型本体と、により前記板状ガラスをさらにプレスし続けることにより実施されることを特徴とする磁気記録媒体ガラス基板用ガラスブランクの製造方法。 - 請求項1または2に記載の磁気記録媒体ガラス基板用ガラスブランクの製造方法において、
溶融ガラスをガラス流出口から垂下させ、鉛直方向の下方側へと連続的に流出する溶融ガラス流の先端部を切断することで、前記溶融ガラス塊を形成する溶融ガラス塊形成工程を含むことを特徴とする磁気記録媒体ガラス基板用ガラスブランクの製造方法。 - 請求項3に記載の磁気記録媒体ガラス基板用ガラスブランクの製造方法において、
前記溶融ガラスの粘度が、500dPa・s〜1050dPa・sの範囲内であることを特徴とする磁気記録媒体ガラス基板用ガラスブランクの製造方法。 - 請求項1〜4のいずれか1つに記載の磁気記録媒体ガラス基板用ガラスブランクの製造方法において、
前記第一のプレス成形型および前記第二のプレス成形型が、前記溶融ガラス塊の落下方向に対して直交する方向に対向配置されていることを特徴とする磁気記録媒体ガラス基板用ガラスブランクの製造方法。 - 請求項1〜5のいずれか1つに記載の磁気記録媒体ガラス基板用ガラスブランクの製造方法において、
前記第二のステップの継続時間を前記磁気記録媒体ガラス基板用ガラスブランクの平坦度が10μm以下になるように制御することを特徴とする磁気記録媒体ガラス基板用ガラスブランクの製造方法。 - 請求項1〜6のいずれか1つに記載の磁気記録媒体ガラス基板用ガラスブランクの製造方法において、
前記第二のステップの継続時間を、前記第二のステップの終了時における前記板状ガラスの温度が、少なくとも、前記板状ガラスを構成するガラス材料の歪点に10℃を加えた温度以下となるように選択することを特徴とする磁気記録媒体ガラス基板用ガラスブランクの製造方法。 - 請求項1〜7のいずれか1つに記載の磁気記録媒体ガラス基板用ガラスブランクの製造方法において、
前記第一のステップを実施する直前における、前記第一のプレス成形型のプレス成形面の温度と、前記第二のプレス成形型のプレス成形面の温度と、の差の絶対値が0℃〜10℃の範囲内であることを特徴とする磁気記録媒体ガラス基板用ガラスブランクの製造方法。 - 請求項1〜8のいずれか1つに記載の磁気記録媒体ガラス基板用ガラスブランクの製造方法において、
前記第一のステップを実施する直前における、前記第一のプレス成形型および前記第二のプレス成形型のプレス成形面の面内温度差の絶対値が0℃〜100℃の範囲内であることを特徴とする磁気記録媒体ガラス基板用ガラスブランクの製造方法。 - 請求項1〜9のいずれか1つに記載の磁気記録媒体ガラス基板用ガラスブランクの製造方法において、
少なくとも前記プレス成形工程の実施期間中における、前記第一のプレス成形型のプレス成形面の温度と、前記第二のプレス成形型のプレス成形面の温度とが、実質的に同一であり、かつ、
前記第一のプレス成形型のプレス成形面と、前記第二のプレス成形型のプレス成形面とを、前記溶融ガラス塊に対して略同時に接触させた後に前記溶融ガラス塊をプレス成形することを特徴とする磁気記録媒体ガラス基板用ガラスブランクの製造方法。 - 請求項1〜10のいずれか1つに記載の磁気記録媒体ガラス基板用ガラスブランクの製造方法において
前記板状ガラスの温度が、少なくとも前記板状ガラスを構成するガラス材料の歪点に10℃を加えた温度以下となるまで、前記第二のステップが継続されることを特徴とする磁気記録媒体ガラス基板用ガラスブランクの製造方法。 - 請求項1〜11のいずれか1つに記載の磁気記録媒体ガラス基板用ガラスブランクの製造方法において、
前記第二のステップにおけるプレス圧力を、経時的に減少させることを特徴とする磁気記録媒体ガラス基板用ガラスブランクの製造方法。 - 請求項12に記載の磁気記録媒体ガラス基板用ガラスブランクの製造方法において、
前記プレス圧力を、前記第一のプレス成形型と前記第二のプレス成形型との間に挟持される前記板状ガラスの温度が、当該板状ガラスを構成するガラス材料の屈伏点±30℃の範囲内にまで低下した時点で、減少させることを特徴とする磁気記録媒体ガラス基板用ガラスブランクの製造方法。 - 請求項1〜13のいずれか1つに記載の磁気記録媒体ガラス基板用ガラスブランクの製造方法において、
前記磁気記録媒体ガラス基板用ガラスブランクの平坦度が10μm以下であることを特徴とする磁気記録媒体ガラス基板用ガラスブランクの製造方法。 - 請求項1〜14のいずれか1つに記載の磁気記録媒体ガラス基板用ガラスブランクの製造方法において、
前記磁気記録媒体ガラス基板用ガラスブランクの平坦度が4μm以下であることを特徴とする磁気記録媒体ガラス基板用ガラスブランクの製造方法。 - 請求項1〜15のいずれか1つに記載のガラスブランクの製造方法において、
前記第一のプレス成形型および前記第二のプレス成形型のプレス成形面の少なくとも前記板状ガラスと接触する領域が、略平坦な面であることを特徴とする磁気記録媒体ガラス基板用ガラスブランクの製造方法。 - 請求項1〜16のいずれか1つに記載のガラスブランクの製造方法において、
前記第一のプレス成形型および前記第二のプレス成形型の各々が、
前記プレス成形型本体と前記ガイド部材とを、前記プレス成形面と直交する方向であって、かつ、前記プレス成形面に対向配置されたプレス成形型側に、同時に押し出す第一の押出部材と、
該第一の押出部材によって、前記ガイド部材と前記プレス成形面に対向配置されたプレス成形型の一部とが接触した後に、前記プレス成形型本体を、前記プレス成形面と直交する方向であって、かつ、前記プレス成形面に対向配置されたプレス成形型側に押し出す第二の押出部材と、を更に備えることを特徴とする磁気記録媒体ガラス基板用ガラスブランクの製造方法。 - 落下中の溶融ガラス塊を、当該溶融ガラス塊の落下方向に対して交差する方向に対向配置された第一のプレス成形型および第二のプレス成形型によりプレス成形するプレス成形工程を、少なくとも経て、磁気記録媒体ガラス基板用ガラスブランクを製造した後、
上記磁気記録媒体用ガラスブランクの主表面を研磨する研磨工程を少なくとも経て磁気記録媒体ガラス基板を製造し、
少なくとも上記第一のプレス成形型が、
プレス成形面を有するプレス成形型本体と、
プレス成形時に、上記プレス成形面に対向配置されたプレス成形型側に押し出された際に、上記プレス成形面に対向配置されたプレス成形型の一部と接触することで、上記第一のプレス成形型および上記第二のプレス成形型のプレス成形面間の距離を略一定に保つ機能を少なくとも有するガイド部材と、を少なくとも備え、
上記プレス成形工程が、
上記第一のプレス成形型のガイド部材と、上記第二のプレス成形型と、が接触するまで、上記第一のプレス成形型および上記第二のプレス成形型を互いに接近させることで上記溶融ガラス塊を板状ガラスに成形する第一のステップと、
上記第一のプレス成形型のガイド部材と、上記第二のプレス成形型とを接触させた状態で、上記第一のプレス成形型のプレス成形型本体と、上記第二のプレス成形型と、により上記板状ガラスをさらにプレスし続ける第二のステップと、
を含むことを特徴とする磁気記録媒体ガラス基板の製造方法。 - 請求項18に記載の磁気記録媒体ガラス基板の製造方法において、
前記磁気記録媒体ガラス基板用ガラスブランクの平坦度と、前記磁気記録媒体ガラス基板の平坦度とが実質同一であることを特徴とする磁気記録媒体ガラス基板の製造方法。 - 落下中の溶融ガラス塊を、当該溶融ガラス塊の落下方向に対して交差する方向に対向配置された第一のプレス成形型および第二のプレス成形型によりプレス成形するプレス成形工程を、少なくとも経て、磁気記録媒体ガラス基板用ガラスブランクを製造した後、
上記磁気記録媒体用ガラスブランクの主表面を研磨する研磨工程を少なくとも経て磁気記録媒体ガラス基板を製造し、さらに、
上記磁気記録媒体ガラス基板上に磁気記録層を形成する磁気記録層形成工程を少なくとも経て、磁気記録媒体を製造し、
少なくとも上記第一のプレス成形型が、
プレス成形面を有するプレス成形型本体と、
プレス成形時に、上記プレス成形面に対向配置されたプレス成形型側に押し出された際に、上記プレス成形面に対向配置されたプレス成形型の一部と接触することで、上記第一のプレス成形型および上記第二のプレス成形型のプレス成形面間の距離を略一定に保つ機能を少なくとも有するガイド部材と、を少なくとも備え、
上記プレス成形工程が、
上記第一のプレス成形型のガイド部材と、上記第二のプレス成形型と、が接触するまで、上記第一のプレス成形型および上記第二のプレス成形型を互いに接近させることで上記溶融ガラス塊を板状ガラスに成形する第一のステップと、
上記第一のプレス成形型のガイド部材と、上記第二のプレス成形型とを接触させた状態で、上記第一のプレス成形型のプレス成形型本体と、上記第二のプレス成形型と、により上記板状ガラスをさらにプレスし続ける第二のステップと、
を含むことを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。 - 請求項20に記載の磁気記録媒体の製造方法において、
前記磁気記録媒体ガラス基板用ガラスブランクの平坦度と、前記磁気記録媒体ガラス基板の平坦度とが実質同一であることを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。 - 溶融ガラス流を鉛直方向下方側へと垂下する流出口を備えた溶融ガラス流出管と、
上記溶融ガラス流出管から流出する溶融ガラス流の垂下する方向に対して略直交する方向であって、上記溶融ガラス流の垂下する方向の両側に対向配置され、上記溶融ガラス流の両側から貫入させることにより上記溶融ガラス流の先端部を切断して溶融ガラス塊を形成する一対のシアブレードと、
鉛直方向下方側へと落下する上記溶融ガラス塊の落下する方向に対して略直交する方向であって、上記溶融ガラス塊の落下する方向の両側に対向配置され、上記溶融ガラス塊を両側から挟み込むことにより上記溶融ガラス塊を板状ガラスにプレス成形する第一のプレス成形型および第二のプレス成形型と、を少なくとも備え、
少なくとも上記第一のプレス成形型が、
プレス成形面を有するプレス成形型本体と、
プレス成形時に、上記プレス成形面に対向配置されたプレス成形型側に押し出された際に、上記プレス成形面に対向配置されたプレス成形型の一部と接触することで、上記第一のプレス成形型および上記第二のプレス成形型のプレス成形面間の距離を略一定に保つ機能を少なくとも有するガイド部材と、
上記プレス成形型本体と上記ガイド部材とを、上記プレス成形面と直交する方向であって、かつ、上記プレス成形面に対向配置されたプレス成形型側に、同時に押し出す第一の押出部材と、
該第一の押出部材によって、上記ガイド部材と上記プレス成形面に対向配置されたプレス成形型の一部とが接触した後に、上記プレス成形型本体を、上記プレス成形面と直交する方向であって、かつ、上記プレス成形面に対向配置されたプレス成形型側に押し出す第二の押出部材と、
を少なくとも備えることを特徴とする磁気記録媒体ガラス基板用ガラスブランクの製造装置。
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