JP5028738B2 - 音響信号処理装置及びプログラム - Google Patents

音響信号処理装置及びプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP5028738B2
JP5028738B2 JP2004327387A JP2004327387A JP5028738B2 JP 5028738 B2 JP5028738 B2 JP 5028738B2 JP 2004327387 A JP2004327387 A JP 2004327387A JP 2004327387 A JP2004327387 A JP 2004327387A JP 5028738 B2 JP5028738 B2 JP 5028738B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
channel
solo
acoustic signal
designation
output
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004327387A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006140674A (ja
Inventor
潔 萩野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamaha Corp
Original Assignee
Yamaha Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yamaha Corp filed Critical Yamaha Corp
Priority to JP2004327387A priority Critical patent/JP5028738B2/ja
Publication of JP2006140674A publication Critical patent/JP2006140674A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5028738B2 publication Critical patent/JP5028738B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Stereophonic System (AREA)
  • Circuit For Audible Band Transducer (AREA)
  • Electrophonic Musical Instruments (AREA)

Description

この発明は、複数のチャンネルで音響信号を処理して出力する音響信号処理装置及び、コンピュータをこのような音響信号処理装置として機能させるためのプログラムに関する。
従来から、複数のチャンネル(ch)で音響信号を処理して出力するデジタルミキサのような音響信号処理装置において、ソロ機能を設けることが行われている。このソロ機能は、指定したchの音響信号を他のchの音響信号よりも強調して出力する機能である。そして、ch毎にソロ出力の対象とするか否かを指定するためのスイッチを設け、このスイッチにより強調して出力するchを指定できるようにすることも行われている。
また、指定したchの音響信号を強調する方法としては、強調したいch以外の音響信号の出力音量を、ゼロにしたり、あるいはコントラストダイヤルにより設定された所定の音量にしたりすることが考えられる。
このような技術に関しては、例えば特許文献1に記載されている。
特開2002−311956号公報
しかし、従来の音響信号処理装置においては、ソロ出力の対象とするchとそれ以外のchとで、ある程度出力音量に差をつけなければ、ソロ出力の対象とするchの出力を強調することができないという問題があった。
この発明は、このような問題を解決し、ソロ出力の対象とするchとそれ以外のchとで音量に差をつけなくても、ソロ出力の対象とするchの出力を強調できるようにすることを目的とする。
上記の目的を達成するため、この発明の音響信号処理装置は、複数のチャンネルで音響信号を処理して出力する音響信号処理装置において、上記チャンネル中で、ソロ出力を行うチャンネルの指定を受け付けるソロ指定受付手段と、その手段が受け付けた指定に従い、ソロ出力を行うチャンネルの音響信号の音像を、各チャンネルそれぞれに設定されていた位置から変更して第1の範囲に定位させると共に、ソロ出力を行うチャンネル以外のチャンネルの音響信号の音像を、各チャンネルそれぞれに設定されていた位置から変更して上記第1の範囲とは異なる第2の範囲に定位させる手段を設けたものである。
また、この発明の音響信号処理装置は、複数のチャンネルで音響信号を処理して出力する音響信号処理装置において、上記チャンネル中で、ソロ出力を行うチャンネルの指定を受け付けるソロ指定受付手段と、上記各チャンネルについて、そのチャンネルの音響信号の音像を定位させる位置である音像定位位置の指定を受け付けるパン指定受付手段と、上記ソロ指定受付手段が受け付けた指定に従い、ソロ出力を行うチャンネルからなる第1のチャンネル群内の各チャンネルの音像定位位置の範囲と、上記第1のチャンネル群以外のチャンネルからなる第2のチャンネル群内の各チャンネルの音像定位位置の範囲とが、重ならないように、各チャンネルについて上記パン指定受付手段で受け付けた音像定位位置の上記各チャンネル群内での相対的な位置関係を維持したまま、各チャンネルに係る音像定位位置を定める手段を設けたものである。
これらの音響信号処理装置において、上記第1の範囲と上記第2の範囲の少なくとも一方の位置の指定を受け付ける手段を設けるとよい。
さらに、上記ソロ指定受付手段が受け付けた指定に従い、上記ソロ出力を行うチャンネル以外の音響信号の音量を、設定されている値よりも所定量小さい値に変更する手段を設けるとよい。
また、この発明は、装置の発明として構成し、実施することができるのみならず、コンピュータまたはデジタルシグナルプロセッサ等のプロセッサのプログラムの形態で実施することができる。
以上のようなこの発明の音響信号処理装置によれば、ソロ出力の対象とするchとそれ以外のchとで音量に差をつけなくても、ソロ出力の対象とするchの出力を強調できるようにすることができる。
また、この発明のプログラムによれば、コンピュータを音響信号処理装置として機能させ、同様な効果を得ることができる。
以下、この発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて具体的に説明する。
まず、この発明の音響信号処理装置の実施形態であるデジタルミキサについて説明する。図1は、そのデジタルミキサの概略構成を示すブロック図である。
このデジタルミキサ10は、入力する音響信号(波形データ)に対して各種の信号処理を行って出力する音響信号処理装置であり、図1に示すように、CPU11,ROM12,RAM13,通信I/F14,表示回路15,検出回路16,音響信号入出力部17,信号処理部(DSP:デジタル・シグナル・プロセッサ)18がシステムバス21によって接続されている。また、表示部19や操作子20を含むコンソール100を設け、このうち表示部19を表示回路15に、操作子20を検出回路16にそれぞれ接続している。
そして、CPU11は、デジタルミキサ10を統括制御する制御部であり、ROM12に記憶された所要の制御プログラムを実行することにより、通信I/F14を介した通信の制御、表示回路15を介した表示部19の表示制御、検出回路16を介した操作子20の操作内容検出、音響信号入出力部17における音響信号の入出力制御、DSP18における信号処理制御等の制御動作を行う。
ROM12は、CPU11が実行する制御プログラムや、変更する必要のないデータ等を記憶する記憶手段である。このROM12をフラッシュメモリ等の書き換え可能な不揮発性記憶手段によって構成し、これらのデータを更新できるようにすることも考えられる。
RAM13は、CPU11のワークメモリとして使用したり、一時的に使用するパラメータの値等を記憶したりする記憶手段である。
通信I/F14は、PC(パーソナルコンピュータ)や音源ユニット等の外部機器と通信を行うためのインタフェースであり、例えばUSB(Universal Serial Bus)規格や、IEEE1394(Institute of Electrical and Electronic Engineers 1394)規格、あるいはRS232C(Recommended Standard 232 version C)規格等に準拠したインタフェースを用いることができる。また、ネットワークカード等を用いてLAN(ローカルエリアネットワーク)を介した通信を行うこともできる。
表示回路15は、CPU11からの指示に従って、コンソール100中の表示部19における表示を制御する回路である。また、表示部19は、液晶ディスプレイ(LCD)や発光ダイオード(LED)ランプ等によって構成され、デジタルミキサ10の動作状態や設定内容あるいはユーザへのメッセージ、ユーザからの指示を受け付けるためのグラフィカル・ユーザ・インタフェース(GUI)等を表示するための表示手段である。
検出回路16は、コンソール100中の操作子20に対してなされた操作内容を検出してその内容に従った信号をCPU11に伝達するための回路である。また、操作子20は、キー、ボタン、ダイヤル、スライダ等によって構成され、デジタルミキサ10に対するユーザからの操作を受け付けるための操作手段である。なお、タッチパネルをLCDに積層する等して表示部19と操作子20とを一体に形成することもできる。
音響信号入出力部17は、DSP18にて処理すべき音響信号の入力を受け付けたり、DSP18での処理後の音響信号を出力したりするためのインタフェースである。音響信号の入力は、複数のチャンネル(ch)、例えば96chで受付可能であり、アナログ信号を入力する場合にはA/Dコンバータによってデジタル信号に変換する。なお、ここから入力する音響信号は、ハードディスク等の記憶装置から読み出したデータでもよい。また出力も複数のch、例えば48chで行うことが可能であり、アナログ信号を出力する場合にはDSP18での処理後の音響信号をD/Aコンバータによってアナログ信号に変換する。そして、出力部にスピーカ等のサウンドシステムを接続し、DSP18による処理後の音響信号に基づく発音を行わせることもできる。
DSP18は、操作子20の操作及びそれに応じたCPU11からの指示によって指定される各種パラメータに従って、音響信号入出力部17から入力する音響信号(波形データ)に対してミキシング、イコライジング、エフェクト処理等の各種の信号処理を行って出力するユニットである。そして、多chの音響信号を同時に処理可能である。
次に、このデジタルミキサ10のコンソールについて説明する。
図2は、そのコンソールの構成を、この実施形態の特徴と関連する部分を中心に示す図である。
図2に示すように、デジタルミキサ10のコンソール100には、chストリップ120a〜120n(総称する場合は符号「120」を用いる)、液晶ディスプレイ131、カーソルキー132、コントラストダイヤル133、レイヤ選択キー134を設けている。
このうち各chストリップ120は、音響信号入出力部17の各chに割り当て、割り当てられた入力chや出力chについてのパラメータの設定操作を行うための操作子群であり、ここでは24ch分設けている。
そして、各chストリップ120には、表示パネル121,パンスイッチ122,選択スイッチ123,ソロスイッチ124,オンスイッチ125,フェーダ127を設けている。なお、特定のchストリップ中のこれら各ユニットを指す場合には、そのユニットが属するchストリップと同じアルファベットを付した符号を用いるが、各chストリップのユニットを総称する場合には、アルファベットのない符号を用いる。
そして、上記のユニットのうち表示パネル121は、蛍光管ディスプレイであり、各chストリップ120に割り当てられたchの番号や、chストリップ120内の操作子によって設定したパラメータの値を表示する表示部である。
パンスイッチ122は、絶対位置に関係無く操作量と回転方向のみを検出するダイヤル式のスイッチであり、対応するchで処理する音響信号の音像を定位させる位置である音像定位位置(パン)を調整するパンニング調整に使用される。そして、パンスイッチ122及びその操作を検出する検出回路16が、パン指定受付手段である。
選択スイッチ123、ソロスイッチ124、オンスイッチ125は、それぞれchの選択、ソロ出力、出力オンを設定するためのスイッチであり、これらのスイッチを押下することにより、対応するパラメータのオン/オフをトグルで切換えることができる。
なお、このうちソロ出力は、詳細については後述するが、オンとなっているchの音響信号を、オフとなっているchの音響信号よりも強調して出力するようにすることを指定するためのパラメータである。そして、ソロスイッチ124及びその押下を検出する検出回路16が、ソロ指定受付手段である。
また、選択スイッチ123、ソロスイッチ124、オンスイッチ125には、LEDを備え(ソロスイッチ124に備えるもののみに代表して符号126を付す)、その点灯/消灯によって対応するパラメータのオン/オフを表示することができる。
フェーダ127は、各chの音量を設定するためのスライドボリウム(可変抵抗器)による音量操作子であり、そのつまみ128を操作して適当な位置に移動させることにより、対応するchストリップが割り当てられたchの音量の値を定めることができる。
また、液晶ディスプレイ131は、デジタルミキサ10におけるパラメータの設定を行うためのGUIや、そのGUIによる設定の結果、このデジタルミキサの動作状態等を表示するための表示部である。
カーソルキー132は、液晶ディスプレイ131に表示させた画面上のカーソルやポインタを移動させたり、その画面上でパラメータの値を変更したりするための操作子である。
コントラストダイヤル133は、ソロ出力がオフになっているchの音響信号の音量を、フェーダ127によって設定されている音量よりもどの程度小さい値にするかを設定するための操作子であり、ここでは0デシベル(dB)から−96dBまでの倍率を設定できるようにしている。そして、ソロ出力がオフになっているchの音響信号については、フェーダ127によって設定されている音量に、コントラストダイヤル133により設定されている倍率を乗算した音量、すなわちフェーダ127によって設定されている音量よりユーザが定めた所定量だけ小さい音量で出力するようにしている。
レイヤ選択キー134は、chストリップ120に音響信号入出力部17の各chを割り当てるための操作子である。このデジタルミキサ10においては、1〜24番目のchストリップの割り当て先をレイヤとして定義しておき、各レイヤ選択キーが押下された場合に、対応するレイヤに属する各chに各chストリップ120を割り当てるようにしている。このようにすることにより、chストリップ120の数よりも音響信号入出力部17のch数の方が多い場合でも、各chストリップ120を適当なchに割り当てることができる。
以上の各操作子や表示部の機能は、CPU11が所要の制御プログラムを実行し、検出回路16によって検出した各操作子の操作内容に応じた処理を行うことにより、実現されるものである。そして、この実施形態の特徴は、いずれかのchについてソロ出力がオンにされた場合、ソロ出力がオンのchの音響信号とオフのchの音響信号とで、異なる位置又は範囲に音像を定位させるようにした点である。
次に、この機能を実現するためにCPU11が実行する処理について説明する。なお、その他の一般的な機能を実現するための処理については、説明を省略する。
図3に、デジタルミキサ10のCPU11がいずれかのソロスイッチ124が押下された場合に実行する処理のフローチャートを示す。なお、この図に示すのは、1つのchについてのみソロ出力をオンに設定できるようにした場合の処理例である。
CPU11は、コンソール100においていずれかのソロスイッチ124が押下されると、図3のフローチャートに示す処理を開始する。
そして、まず押下されたソロスイッチの属するchストリップに割り当てられているch(「操作ch」とする)を検出する(S11)。そして、そのchのソロ出力がオフであった場合、他にソロ出力がオンになっているchがあるか否か検索し(S12,S13)、なければ、新たにソロ出力モード(少なくとも1つのchについてソロ出力オンが設定されている場合の動作モード)に移行すべく、全chのパンと音量の値をバッファに記録して後で復元できるようにすると共に(S14,S16)、操作chのソロ出力をオンに設定する(S17)。
一方、操作chの他にソロ出力がオンになっているchがあれば、発見されたchのソロ出力をオフに設定すると共に、操作chのソロ出力をオンに設定し、ソロ出力を行うchを、それまでのchから操作chに変更する(S15,S17)。
その後、操作ch(ソロ出力がオンのch)のパンを第1の位置に設定し、操作ch以外の全ch(ソロ出力がオフのch)のパンを第2の位置に設定する(S18,S19)。なお、第1の位置や第2の位置をどのように定めるかについては、後に詳述する。
また、その後、操作chの音量を音量バッファに記憶してある値に設定すると共に、操作ch以外の全chの音量を、音量バッファに記憶してある値にコントラストダイヤル133によって設定されている値を乗算した値に設定し(S20,S21)、処理を終了する。
なお、ステップS18乃至S21の処理においては、設定値を変更する必要がないchが予めわかる場合には、そのchに係る設定を改めて行う必要はない。例えば、図3の処理開始前から既にソロ出力モードであった場合、ソロ機能のオン/オフを変更していないchについては、パンや音量の値を変更する必要はない。
一方、ステップS12で操作chのソロ出力がオフでなければ(オンであれば)、操作chのソロ出力をオフに設定し(S22)、これでソロ出力がオンのchがなくなるので、ソロ出力モードを終了して通常の動作に戻るべく、全chのパンと音量の値をバッファに記録してある値に戻して(S23)処理を終了する。
以上のような処理を行い、ソロ出力がオンのchとそれ以外のchとで音響信号の音像を異なる位置に定位させるようにすることにより、ユーザがスピーカ等の発音手段から出力される、各chの音響信号を混合した音響信号に係る音を聞く際に、ソロ出力がオンのchの音響信号に係る音と、それ以外のchの音響信号に係る音とを、容易に区別して認識することができる。そして、ソロ出力がオンのchが少数であれば、これらのchの音響信号に係る音を、他のchの音響信号に係る音から分離して強調したような感覚で聞くことができる。
この際、ソロ出力がオンでないchの音量を下げること、すなわちステップS20及びS21の処理は、必須ではない。ただし、この処理を行うようにすると、ソロ出力がオンのchの音響信号に係る音を一層強調できるようになる。また逆に、音量に差をつけないようにすれば、ソロ出力がオンのchの音響信号に係る音を強調しつつ、同時にそれ以外のchの音響信号に係る音との間の音量のバランスも把握することができる。従って、コントラストダイヤル133等により、ソロ出力がオンでないchの音量を下げるか否か、また下げるとすればその度合いを、ユーザが好みに応じて選択できるようにすることが好ましい。
また、ソロ出力モードにおいてパンスイッチ122やフェーダ127が操作された場合、その操作に従ってパンバッファや音量バッファの内容を更新すると共に、実際の出力に使用する各chのパンや音量の値も必要に応じて更新するものとする。
また、複数のchについてソロ出力をオンに設定できるようにすることも考えられる。
そこで、図4に、このようにする場合の図3に示した処理と対応する処理のフローチャートを示す。
この処理においても、ステップS31乃至S34は、図3のステップS11乃至S14の場合と同様である。そして、ステップS34でNOの場合、新たにソロ出力モードに移行すべく、ステップS35〜S37の処理を行う。これらの処理は、図3のステップS16,S19,S21の処理と同趣旨のものである。そしてその後、ステップS38〜S40に進み、図3のステップS17,S18,S20と同趣旨の処理により、操作chのソロ出力をオンに設定すると共に、パンや音量を適切な値に設定して処理を終了する。また、ステップS34でYESの場合には、特に他のchについての制御を行う必要はないので、そのままステップS38〜S40の処理を行い、処理を終了する。
一方、ステップS32で操作chのソロ出力がオンであった場合も、操作ch以外でソロ出力がオンに設定されているchがあるか否か検索する(S41)。そしてあれば、操作chのソロ出力をオフにしてもまだソロ出力モードを継続するので、ステップS42からステップS43〜S45に進み、操作chのソロ出力をオフに設定すると共に、そのchのパンや音量を、ソロ出力がオフのchについて設定すべき値に変更し、処理を終了する。
また、ステップS42で該当chがなければ、操作chのソロ出力をオフにするとソロ出力モードを終了することになるため、ステップS46及びS47で、図3のステップS22及びS23と同趣旨の処理を行って処理を終了する。
以上のような処理を行うようにすれば、複数のchについてソロ出力オンを設定し、それらのchの音響信号に係る音と、ソロ出力がオフのchの音響信号に係る音とを、ユーザが容易に区別して認識できるようにすることができる。
次に、ソロ出力のオン/オフに応じた音像定位制御について説明する。
図5及び図6は、ソロ出力のオン/オフに応じた音像定位制御について説明するための図である。そして、これらの図においては、デジタルミキサ10において音像を定位させられる位置の範囲を模式的にバーで示し、その下側に、各chの音像を定位させる位置を矢印で示している。また、「ソロch」は、ソロ出力のオンが設定されているchを示す。
図5(a)に示すように、どのchのソロ出力もオンになっていない状態では、パンスイッチ122により、各chの音響信号の音像を定位させる位置(パン)を、好みの位置に定めることができる。ここでは、例としてchA〜chEの5つのchについてのパンの位置を示している。
そして、いずれかのchについてソロ出力がオンになった場合、図3及び図4を用いて上述したように、デジタルミキサ10はソロ出力モードに移行し、ソロchとソロch以外のchとで、異なる位置に音像を定位させるようにする。図5(b)乃至(e)に、この場合のパンの定め方の例を示している。
すなわち、まず、(b)に示すように、ソロchのパンを最も左側に設定し、ソロch以外のchのパンを最も右側に設定することが考えられる。このようにすれば、ソロchとソロch以外のchとで、音像を定位させる位置を最も離すことができ、これらのchの音響信号に係る音を容易に識別できるようにすることができる。
また、パンの位置を最も端にしなくても、(c)に示すように、ソロchのパンが中央よりも左側、それ以外のchのパンが中央より右側というように、ソロchとそれ以外のchとで、パンの位置が中央から見て左右に分かれていれば、音の識別は比較的容易である。もちろん、(d)に示すように、左右が逆でもよい。
あるいは、(e)に示すように、ソロchとそれ以外のchとでパンの位置が中央から見て左右の一方に偏っていたとしても、これらの位置が所定距離(角度)以上離れていれば、やはりこれらのchの音響信号に係る音を容易に識別できると考えれられ、このようにしてもよい。なお、(c)や(d)の場合にはこの所定距離を確保することは必須ではないが、確保するようにするとよい。また、一般には、パンの位置が離れる程、音の識別は容易になると考えられる。
また、ソロ出力モードにおけるパンの位置は、ソロch(第1のch群)とそれ以外のch(第2のch群)とで、各1ヶ所とする必要はない。例えば、ソロ指定前における各chのパンの設定値を、ソロ出力モードにおけるパンの位置に反映させるようにしてもよい。
図6には、この場合の例を示している。
(a)は、chBのみソロ出力をオンにした場合の例であるが、ここに示すように、ソロch以外のchのパンを、パンスイッチ122によって設定されているパンの相対的な位置関係を保ったまま、所定の範囲内に設定するようにしてもよい。この場合において、ch間の間隔の比も保つようにしてもよいし、単に順番だけ保つようにし、所定の範囲を等分割した位置に設定する等してもよい。もちろん、その他の配置にしてもよい。
また、複数のchについてソロ出力をオンにする場合には、(b)に示すように、ソロchのパンについても、パンスイッチ122によって設定されているパンの相対的な位置関係を保ったまま、所定の範囲内に設定するようにしてもよい。
また、パンを設定する範囲は、ソロchのパンを設定する範囲と、ソロch以外のchのパンを設定する範囲とが重ならなければ、パンを設定し得る位置の端から定める必要はない。そして、ソロchのパンを設定する範囲と、ソロch以外のchのパンを設定する範囲とが所定距離以上離れていたり(c,e)、中央から見て左右に分かれていたり(d)することが好ましいが、これらに限られることはない。
以上の説明からわかるように、混合された状態で聞いたときに、ソロchの音響信号に係る音とそれ以外のchの音響信号に係る音とが区別できるような位置に各chの音像を定位させるようにすれば、ソロ出力モードにおける各chのパンの位置は、その詳細は問わない。
また、どの程度パンの位置が離れていれば音を区別できるかは耳の個人差、音の内容、スピーカの配置や特性等によって異なるから、上述の所定距離を始め、ソロ出力モードにおけるパンの位置の定め方をユーザが指定できるようにしてもよい。
この場合において、所定距離の設定値が極めて小さい値となることもありうる。あるいは、ソロchのパンを設定する範囲(第1の範囲)とソロch以外のchのパンを設定する範囲(第2の範囲)の少なくとも一方を、ユーザが自由に指定できるようにすることも考えられる。さらに、第1の範囲と第2の範囲の一方が指定された場合、他方の範囲を、予め用意した規則又はユーザが指定した規則に従って自動的に定めることができるようにしてもよい。
また、ソロch又はソロch以外のchの一方のパンの位置を保ったまま他方のみを移動させて必要な条件を満たせるのであれば、各chのパンの位置をこのように定めてもよい。
以上でこの実施形態の説明を終了するが、装置の構成、具体的な処理内容や操作方法等が上述の実施形態で説明したものに限られないことはもちろんである。
例えば、この発明は、シンセサイザのような電子楽器にも適用することができる。このような電子楽器においては、「チャンネル」に代えて「パート」や「トラック」の呼称が用いられることも多いが、複数のチャンネルの音響信号に混合等の処理を行って出力する機能を設けることは行われており、このような場合には電子楽器も音響信号処理装置に該当する。
そして、図7に、シンセサイザにおける操作パネルの例を示すが、この操作パネル200においては、破線で囲んだ部分の拡大図中に示すソロボタン201を押下しながら符号202で示すch選択ボタンを押下すると、押下したボタンと対応するchについて、ソロ出力のオン/オフをトグルで設定できるようにし、また、操作子群210を構成するスライダやロータリーエンコーダを任意のchに割り当て、そのchの音量やパンを設定できるようにすることが考えられる。
そして、このシンセサイザの場合でも、ソロ出力のオン/オフ、音量及びパンの設定内容に従って、上述したデジタルミキサの場合と同様な処理を行うことにより、同様な効果を得ることができる。
なお、処理対象の音響信号には、MIDI(Musical Instruments Digital Interface:登録商標)データ等の演奏データに基づき、内蔵の音源手段によって発生させたり、HDD(ハードディスクドライブ)等の記憶手段から読み出したりしたものも含む。また、各chにおける処理対象の信号はステレオ信号であってもモノラル信号であってもよい。
さらに、この発明が、アナログ信号処理を行うものも含め、上述したもの以外の音響信号処理装置に適用できることも、もちろんである。ソロ出力等のパラメータの設定が、外部のPC(パーソナルコンピュータ)によってなされるような構成であってもよい。
さらに、この発明のプログラムは、コンピュータにハードウェアを制御させて上述したような音響信号処理装置として機能させるためのプログラムであり、予めROMやHDD等に記憶させておくほか、CD−ROMあるいはフレキシブルディスク等の不揮発性記録媒体(メモリ)に記録して提供し、そのメモリからこのプログラムをRAMに読み出させてCPUに実行させたり、プログラムを記録した記録媒体を備える外部機器あるいはプログラムをHDD等の記憶手段に記憶した外部機器からダウンロードして実行させたりしても、同様の効果を得ることができる。
以上の説明から明らかなように、この発明の音響信号処理装置又はプログラムによれば、ソロ出力の対象とするchとそれ以外のchとで音量に差をつけなくても、ソロ出力の対象とするchの出力を強調できるようにすることができる。
従って、ソロ機能の有用性が高い電子音楽装置を提供することができる。
この発明の音響信号処理装置の実施形態であるデジタルミキサの構成を示すブロック図である。 図1に示したデジタルミキサのコンソールの構成を、その特徴と関連する部分を中心に示す図である。 図1に示したデジタルミキサのCPUが、いずれかのソロスイッチが押下された場合に実行する処理のフローチャートである。 その別の例を示すフローチャートである。 図1に示したデジタルミキサにおけるソロ出力のオン/オフに応じた音像定位制御について説明するための図である。 その別の図である。 シンセサイザにおける操作パネルの構成例を示す図である。
符号の説明
10…デジタルミキサ、11…CPU,12…ROM、13…RAM、14…通信I/F、15…表示回路、16…検出回路、17…音響信号入出力部、18…DSP、19…表示部、20…操作子、100…コンソール、120…chストリップ、121…表示パネル、122…パンスイッチ、123…選択スイッチ、124…ソロスイッチ、125…オンスイッチ、126…LED、127…フェーダ、128…つまみ、131…液晶ディスプレイ、132…カーソルキー、133…コントラストダイヤル、134…レイヤ選択キー、200…操作パネル、201…ソロボタン、202…ch選択ボタン、210…操作子群

Claims (6)

  1. 複数のチャンネルで音響信号を処理して出力する音響信号処理装置であって、
    前記チャンネル中で、ソロ出力を行うチャンネルの指定を受け付けるソロ指定受付手段と、
    該手段が受け付けた指定に従い、ソロ出力を行うチャンネルの音響信号の音像を、各チャンネルそれぞれに設定されていた位置から変更して第1の範囲に定位させると共に、ソロ出力を行うチャンネル以外のチャンネルの音響信号の音像を、各チャンネルそれぞれに設定されていた位置から変更して前記第1の範囲とは異なる第2の範囲に定位させる手段を設けたことを特徴とする音響信号処理装置。
  2. 複数のチャンネルで音響信号を処理して出力する音響信号処理装置であって、
    前記チャンネル中で、ソロ出力を行うチャンネルの指定を受け付けるソロ指定受付手段と、
    前記各チャンネルについて、そのチャンネルの音響信号の音像を定位させる位置である音像定位位置の指定を受け付けるパン指定受付手段と、
    前記ソロ指定受付手段が受け付けた指定に従い、ソロ出力を行うチャンネルからなる第1のチャンネル群内の各チャンネルの音像定位位置の範囲である第1の範囲と、前記第1のチャンネル群以外のチャンネルからなる第2のチャンネル群内の各チャンネルの音像定位位置の範囲である第2の範囲とが、重ならないように、各チャンネルについて前記パン指定受付手段で受け付けた音像定位位置の前記各チャンネル群内での相対的な位置関係を維持したまま、各チャンネルに係る音像定位位置を定める手段を設けたことを特徴とする音響信号処理装置。
  3. 請求項1又は2記載の音響信号処理装置であって、
    前記第1の範囲と前記第2の範囲の少なくとも一方の位置の指定を受け付ける手段を設けたことを特徴とする音響信号処理装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項記載の音響信号処理装置であって、
    前記ソロ指定受付手段が受け付けた指定に従い、前記ソロ出力を行うチャンネル以外の音響信号の音量を、設定されている値よりも所定量小さい値に変更する手段を設けたことを特徴とする音響信号処理装置。
  5. コンピュータを、複数のチャンネルで音響信号を処理して出力する音響信号処理装置として機能させるためのプログラムであって、
    前記コンピュータを、
    前記チャンネル中で、ソロ出力を行うチャンネルの指定を受け付けるソロ指定受付手段と、
    該手段が受け付けた指定に従い、ソロ出力を行うチャンネルの音響信号の音像を、各チャンネルそれぞれに設定されていた位置から変更して第1の範囲に定位させると共に、ソロ出力を行うチャンネル以外のチャンネルの音響信号の音像を、各チャンネルそれぞれに設定されていた位置から変更して前記第1の範囲とは異なる第2の範囲に定位させる手段として機能させるためのプログラムを含むことを特徴とするプログラム。
  6. コンピュータを、複数のチャンネルで音響信号を処理して出力する音響信号処理装置として機能させるためのプログラムであって、
    前記コンピュータを、
    前記チャンネル中で、ソロ出力を行うチャンネルの指定を受け付けるソロ指定受付手段と、
    前記各チャンネルについて、そのチャンネルの音響信号の音像を定位させる位置である音像定位位置の指定を受け付けるパン指定受付手段と、
    前記ソロ指定受付手段が受け付けた指定に従い、ソロ出力を行うチャンネルからなる第1のチャンネル群内の各チャンネルの音像定位位置の範囲である第1の範囲と、前記第1のチャンネル群以外のチャンネルからなる第2のチャンネル群内の各チャンネルの音像定位位置の範囲である第2の範囲とが、重ならないように、各チャンネルについて前記パン指定受付手段で受け付けた音像定位位置の前記各チャンネル群内での相対的な位置関係を維持したまま、各チャンネルに係る音像定位位置を定める手段として機能させるためのプログラムを含むことを特徴とするプログラム。
JP2004327387A 2004-11-11 2004-11-11 音響信号処理装置及びプログラム Expired - Fee Related JP5028738B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004327387A JP5028738B2 (ja) 2004-11-11 2004-11-11 音響信号処理装置及びプログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004327387A JP5028738B2 (ja) 2004-11-11 2004-11-11 音響信号処理装置及びプログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006140674A JP2006140674A (ja) 2006-06-01
JP5028738B2 true JP5028738B2 (ja) 2012-09-19

Family

ID=36621175

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004327387A Expired - Fee Related JP5028738B2 (ja) 2004-11-11 2004-11-11 音響信号処理装置及びプログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5028738B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5217526B2 (ja) * 2008-03-11 2013-06-19 ヤマハ株式会社 アンプ制御装置、プログラム及びアンプシステム
JP5949311B2 (ja) 2012-08-15 2016-07-06 富士通株式会社 推定プログラム、推定装置、及び推定方法
CN110675848B (zh) * 2019-09-30 2023-05-30 腾讯音乐娱乐科技(深圳)有限公司 音频处理方法、装置及存储介质

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04273800A (ja) * 1991-02-28 1992-09-29 Sony Corp 音像定位装置及び音像定位信号処理方法
JPH10256858A (ja) * 1997-03-10 1998-09-25 Fujitsu Ltd 音の選択装置
JP3659190B2 (ja) * 2001-04-12 2005-06-15 ヤマハ株式会社 再生制御装置、方法及びプログラム
JP4395550B2 (ja) * 2002-05-02 2010-01-13 紳治 永田 音像定位装置、音像定位方法、及びプログラム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006140674A (ja) 2006-06-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7689307B2 (en) Digital audio mixer
JP5194374B2 (ja) パラメータ編集装置及び信号処理装置
JP5961980B2 (ja) 音響信号処理装置
US7299421B2 (en) Screen change control apparatus and method using tabs
US9781511B2 (en) Operation device operating a reproduction control system
US8050427B2 (en) Digital mixer and display control method therefor
JP2006254292A (ja) オーディオミキサのパラメータ設定装置
JP4475061B2 (ja) ミキサ制御装置、ミキサシステム及びプログラム
US20130245799A1 (en) Sound signal processing apparatus
US9405439B2 (en) Audio signal controller
JP4059219B2 (ja) デジタルミキサ
JP5194985B2 (ja) 制御装置
JP5028738B2 (ja) 音響信号処理装置及びプログラム
JP5434784B2 (ja) ミキシング装置
JP4123176B2 (ja) 音響信号処理装置
JP2007074359A (ja) 音響信号処理装置
JP6627247B2 (ja) パラメータ制御装置及びプログラム
US20130310954A1 (en) Controller and program
JP4458006B2 (ja) デジタルミキサ
JP5035090B2 (ja) 制御装置
JP2009244344A (ja) ポート割り当て装置
JP4285352B2 (ja) 電子音楽装置用の操作入力装置
JP6057195B2 (ja) 音響信号処理装置およびパラメータ調整方法
JP5831482B2 (ja) 音響信号処理装置
JP2016181122A (ja) パラメータ制御装置及びプログラム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070919

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110222

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20120207

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120501

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20120511

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120529

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120611

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150706

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees