JP5831482B2 - 音響信号処理装置 - Google Patents

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Description

この発明は、複数のチャンネルを備え、そのチャンネル毎に、設定された複数のパラメータの値に従って音響信号に対する処理を行う音響信号処理装置に関する。
従来から、複数のチャンネルを備え、そのチャンネル毎に、設定された複数のパラメータの値に従って音響信号に対する処理を行う音響信号処理装置において、画面に表示させたGUI(グラフィカルユーザインタフェース)により、各チャンネルのパラメータの状態を表示しつつ、そのパラメータの値の編集操作を受け付けることが行われている。
図10に、このようなGUI画面の例を示す。
図10に示す8ch(チャンネル)画面300においては、音響信号の入力部から入力chまでの信号処理に用いる1ch分のパラメータの状態を表示し、またそのパラメータの値の編集操作を受け付けるためのch操作部310を、8ch分設けている。
ch操作部310には、頻繁に操作するパラメータについては、フェーダ操作部311やパン操作部312のように、1つのパラメータの値を表示しつつそのパラメータの編集操作を受け付けるための領域が配置されている。フェーダ操作部311においては、つまみの位置が該当chにおけるフェーダパラメータの値を示し、パン操作部312においても、つまみの角度が該当chにおけるパンパラメータの値を示す。また、双方とも、ユーザがつまみをドラッグ操作することにより対応するパラメータの値を変更することができる。
また、パラメータの数が多く、表示や編集操作受付に十分なスペースが取れないパラメータについては、イコライザ表示部313及びコンプレッサ表示部314のように、複数のパラメータにより規定される信号処理の状態を表示する表示部のみを設けている。イコライザ表示部313は、グラフにより、複数のバンドに関するQ値、中心周波数及びゲイン値のパラメータの値から決定される、該当chにおけるイコライザの周波数特性を表示している。コンプレッサ表示部314には、同様にコンプレッサの特性を表示している。
そして、このように個別のパラメータを編集するための操作部を用意できないパラメータについては、対応する表示部を操作することにより、当該パラメータの状態を表示し、またそのパラメータの値の編集操作を受け付けるためのパラメータ編集画面をポップアップ表示させることができるようにすることが知られている。なお、この画面で表示及び編集を行うのは、操作された表示部が属するch操作部310と対応するchのパラメータである。
図11に、このようなパラメータ編集画面の例を示す。
図11に示すイコライザ編集画面320においては、A〜Fの6つのバントについてそれぞれQ値(Q)、中心周波数(Freq.)及びゲイン値(Gain)のパラメータの値を表示すると共にその設定操作を受け付けるためのつまみ322を配置している。各つまみ322の角度が各パラメータの値を示し、またユーザがつまみをドラッグ操作することにより各パラメータの値を変更することができる。周波数特性表示部321は、グラフによりイコライザ表示部313と同じ周波数特性を表示する。
音響信号処理装置において、必要に応じて図11に示すようなパラメータ編集画面を設けることにより、比較的小さなサイズの画面により、多数のchについて多数のパラメータの編集操作を受け付けることができる。
これらのようなGUIを用いたパラメータの表示及び編集については、例えば非特許文献1に記載されている。
また、これとは別に、特許文献1には、棒グラフにより64ch分のレベルメータの値を16chずつに分けて設けた表示部に表示しつつ、その表示部をタッチすることにより、対応する16chを16本のchストリップにそれぞれ割り当てられるようにしたミキシング装置が記載されている。
特許文献2には、グラフにより、モードに応じて異なる特定のパラメータの値を、16chずつに分けて設けた表示部に全ch分表示しつつ、その表示部をタッチすることにより、対応する16chを16本のchストリップにそれぞれ割り当てられるようにしたミキシング装置が記載されている。
特許第5077816号公報 特開2011−239019号公報
「DIGITAL MIXING CONSOLE M7CL 取扱説明書」,ヤマハ株式会社,2005年
ところで、図10及び図11を用いて説明したようなGUIを用いる従来の音響信号処理装置では、図11に示したパラメータ編集画面を用いたパラメータの参照及び編集に関する操作性が悪いという問題があった。
例えば、8ch画面300上にイコライザ編集画面320をポップアップ表示させてしまうと、イコライザ編集画面320に隠されて、イコライザ編集画面320に表示されるch以外のchにおけるパラメータの状態を参照できなくなってしまう。従って、他chの状態を参照しつつパラメータの編集を行うことができない。
この点について、特許文献1及び2に記載の技術は、物理的な操作子からなるchストリップにchを割り当てることを主眼としたものであり、画面上におけるパラメータの参照及び編集に関する上記の問題に対する解決手段は与えていない。
すなわち、特許文献1及び2に記載の技術は、レベルメータや何らかのパラメータについて多数のch分の値を画面上にグラフで表示させることはできるが、必ずしも編集したいパラメータの値を参照できるものではない。
この発明は、このような背景に基づきなされたものであり、音響信号処理装置においてパラメータの値を編集する場合において、比較的小さなサイズの画面でも、多数のchについて多数のパラメータの編集を、操作性よく行えるようにすることを目的とする。
上記の目的を達成するため、この発明の音響信号処理装置は、複数のチャンネルを備え、上記チャンネル毎に、設定された複数のパラメータの値に従って音響信号に対する処理を行う音響信号処理装置において、チャンネルの選択を受け付ける手段と、編集対象のパラメータの選択を受け付ける手段と、編集対象のパラメータの選択に応じて、選択されているチャンネルを含むm個(mは2以上の整数)のチャンネルについて上記編集対象のパラメータの状態を表示するための領域と、上記選択されているチャンネルを含むn個(n<m)のチャンネルについて上記編集対象のパラメータの編集操作を受け付けるための領域とを含む編集画面を表示手段に表示させる表示制御手段とを設けたものである。
このような音響信号処理装置において、上記編集画面の、上記編集対象のパラメータの状態を表示する領域において、チャンネルの選択を受け付けるようにするとよい。
以上のようなこの発明の音響信号処理装置によれば、音響信号処理装置においてパラメータの値を編集する場合において、比較的小さなサイズの画面でも、多数のchについて多数のパラメータの編集を、操作性よく行えるようにすることができる。
図1に、この発明の音響信号処理装置の実施形態であるデジタルミキサのハードウェア構成例を示す図である。 イコライザ編集画面の例を示す図である。 コンプレッサ表示画面の例を示す図である。 図1に示したデジタルミキサにおいてパラメータメモリに記憶させるデータの例を示す図である。 パラメータ編集画面の表示のために図1に示したデジタルミキサのCPUが実行する処理のフローチャートである。 周辺ch情報表示部へ操作に応じて、周辺ch情報表示部に表示するchの範囲を変更する機能について説明するための図である。 その別の例を示す図である。 そのさらに別の例を示す図である。 デジタルミキサの別の構成例を示す図である。 従来の音響信号処理装置が用いるGUIの例を示す図である。 従来の音響信号処理装置が用いるパラメータ編集画面の例を示す図である。
以下、この発明を実施するための形態を図面に基づいて具体的に説明する。
まず、図1に、この発明の音響信号処理装置の実施形態であるデジタルミキサのハードウェア構成例を示す。
図1に示すように、デジタルミキサ10は、CPU11、フラッシュメモリ12、RAM13、外部機器I/O(入出力部)14、表示器15、操作子16、波形I/O17、DSP(信号処理部)18を備え、これらがシステムバス19により接続されている。
このうち、CPU11は、デジタルミキサ10の動作を統括制御する制御手段であり、フラッシュメモリ12に記憶された所要の制御プログラムを実行することにより、後述するGUIの表示制御機能をはじめとする種々の制御機能を実現する。
フラッシュメモリ12は、CPU11が実行する制御プログラムを始め、電源を切っても残しておくべきデータを記憶する書き換え可能な不揮発性記憶手段である。
RAM13は、一時的に記憶すべきデータを記憶したり、CPU11のワークメモリとして使用したりする記憶手段である。
外部機器I/O14は、ユーザに情報を提示し、またユーザから操作を受け付けるための、ディスプレイ、キーボード、ポインティングデバイス、タッチパネル等の外部装置と接続するためのインタフェースである。これら以外の装置と接続可能にしてもよい。
表示)等の表示手段である。
操作子16は、デジタルミキサ10に対する操作を受け付けるためのものであり、種々のキー、ボタン、ロータリーエンコーダ、ノブ、スライダ等によって構成することができる。表示器15に積層したタッチセンサを操作子16として用いてタッチパネルを構成してもよい。
波形I/O17は、デジタルミキサ30の外部との間で音響信号を入出力するためのインタフェースである。
DSP18は、波形I/O17から入力した音響信号に対し、複数の信号処理chでミキシング、イコライジング、エフェクト付与を始めとする種々の処理を行い、その結果を波形I/O17に供給して外部へ出力させる、音響信号処理手段である。
以上のデジタルミキサ10は、64個の入力ポートから入力するデジタル音響信号を処理するための64個の入力chを備る。
各入力chは、入力パッチにより結線された入力ポートから入力する音響信号に対し、コンプレッサ、イコライザ、レベル調整等の複数の信号処理要素に係る信号処理を、パラメータメモリに設定されているパラメータの値に従って行う。また、各入力chは、処理後の音響信号を、32系統のミキシングバスにそれぞれ出力し、各系統のミキシングバスが各入力chから該ミキシングバスに入力された音響信号をミキシングする。
また、各系統のミキシングバスは、ミキシング後の音響信号を、対応する出力chに供給する。そして、32系統のミキシングバスと対応する32個の各出力chは、ミキシングバスから供給される音響信号に対し、コンプレッサ、イコライザ、レベル調整等の複数の信号処理要素に係る信号処理を、パラメータメモリに設定されているパラメータの値に従って行う。そして、各出力chは、処理後の音響信号を、出力パッチにより結線された出力ポートに対して出力する。
デジタルミキサ10は、以上の信号処理に用いるパラメータの状態を表示し、またパラメータの値の編集操作を受け付けるため、まず、図10に示した従来の8ch画面300と同様なGUIを用いる。
この8ch画面300により、上述した64個の入力ch及び32個の出力chから選択された8個のchにつき、そのchの信号処理(及びそのchと接続された入出力ポートにおける処理)に用いるパラメータの状態を表示し、またそのパラメータの値の編集操作を受け付ける。
しかし、イコライザ表示部313やコンプレッサ表示部314をはじめとする各表示部の操作に応じてデジタルミキサ10が表示するパラメータ編集画面は、図11を用いて説明したものとは異なる。なお、8ch画面300において、これらの各表示部は、ch操作部310の中に、信号処理要素あるいはパラメータと対応して設けられているものである。従って、各表示部に対する操作は、ch操作部310と対応するchを編集対象chとして選択し、かつ表示部と対応する信号処理要素のパラメータあるいは表示部と対応するパラメータを編集対象のパラメータとして選択する操作であると考えることができる。
また、デジタルミキサ10は、GUIに対する操作を、ポインティングデバイスあるいはタッチパネル等により受け付けることができる。
図2及び図3に、デジタルミキサ10が用いるパラメータ編集画面の例を示す。
図2に示すイコライザ編集画面100は、8ch画面300のイコライザ表示部313に対する操作に応じてデジタルミキサ10がポップアップ表示するパラメータ編集画面であり、編集操作受付部110と周辺ch情報表示部120とを含む。
このうち編集操作受付部110は、編集対象chにおける編集対象のパラメータについて、そのパラメータの状態の表示と編集操作の受付を行うための領域である。
そして、編集操作受付部110には、A〜Fの6つのバントについてそれぞれQ値(Q)、中心周波数(Freq.)及びゲイン値(Gain)のパラメータの値を表示すると共にその編集操作を受け付けるためのつまみ112を配置している。各つまみ112の角度が、該つまみにより編集するパラメータの現在の値を示す。またユーザがつまみをドラッグ操作することにより各パラメータの値を変更することができる。周波数特性部111は、各つまみ112による編集対象のパラメータの値により定められる、編集対象chにおけるイコライザの周波数特性をグラフにより表示する。この表示内容は、8ch画面300のイコライザ表示部313と同じである。
また、周辺ch情報表示部120は、編集対象ch自身を含む、編集対象chの周辺のchについて、それらのchにおいて現在設定されているパラメータの値に基づき定められるイコライザの周波数特性を、ch毎に表示する。ここでは、8ch画面300に表示されていた各chについて周波数特性を表示している。この周波数特性は各chと対応するch操作部310内のイコライザ表示部313に表示されていたものと同じである。
また、周辺ch情報表示部120は、編集対象chの選択を受け付ける機能も備える。周辺ch情報表示部120における、各chのイコライザの周波数特性を表示する領域は、アイコンとして機能し、該領域への操作を、対応するchを編集対象chとして選択する操作として受け付ける。
図2の例では、2番目のchが編集対象chとして選択されており、これを示すため、2番目のchの周波数特性を表示する領域(アイコン)121が他の領域と異なる表示態様となっている。表示態様の区別は、色、明るさ、アイコンの形状(押下状態か押下解除状態か等)等により行うことができる。
以上のイコライザ編集画面100によれば、8ch画面300において選択した、編集対象chにおける編集対象のパラメータを、周辺の他chにおける対応するパラメータの状態を参照しつつ編集することができる。従って、他chの状態を参照するためにイコライザ編集画面100を一旦閉じて、編集のために再度開くといった操作が不要であり、高い操作性を得ることができる。
また、周辺ch情報表示部120を操作することにより編集対象chを変更することができるので、この場合でも、イコライザ編集画面100を一旦閉じて、別のchのパラメータを編集するためのイコライザ編集画面100を再度開くといった操作が不要であり、高い操作性を得ることができる。
図3に示すコンプレッサ表示画面200も、基本的な機能及び構成はイコライザ編集画面100と同様である。すなわち、コンプレッサ表示画面200は、8ch画面300のコンプレッサ表示部314に対する操作に応じてデジタルミキサ10がポップアップ表示するパラメータ編集画面であり、編集操作受付部210と周辺ch情報表示部220とを含む。
このうち編集操作受付部210は、編集対象chにおける編集対象のパラメータについて、パラメータの状態の表示と編集操作の受付を行うための領域である。
そして、編集操作受付部210には、コンプレッサの信号処理で用いるスレッショルド、レート、ゲイン等の各種パラメータの値を表示すると共にその編集操作を受け付けるためのつまみ213を配置している。特性表示部211は、それらのパラメータの値により規定されるコンプレッサの特性である、入力信号レベルと出力信号レベルの関係を示すグラフを表示する。レベルメータ表示部212は、コンプレッサへの入力信号のレベルと出力信号のレベル、及びコンプレッサ処理によるゲイン値を、リアルタイムで表示する。
また、周辺ch情報表示部220は、編集対象ch自身を含む、編集対象chの周辺のchについて、それらのchにおいて現在設定されているパラメータの値に基づき定められるコンプレッサの特性を、ch毎に表示する。また、周辺ch情報表示部220は、編集対象chの選択を受け付ける機能も備える。
図3の例では、2番目のchが編集対象chとして選択されており、これを示すため、2番目のchのコンプレッサの特性を表示する領域(アイコン)221が他の領域と異なる表示態様となっている。
図示は省略したが、デジタルミキサ10においては、8ch画面300における各表示部と対応して、図2及び図3に示したようなパラメータ編集画面面を用意し、編集対象chにおける編集対象のパラメータを、周辺の他chにおける対応するパラメータの状態を参照しつつ編集することができるようにしている。
次に、上述のパラメータ編集画面の表示に用いるデータ及び表示のための処理について説明する。
図4に、パラメータメモリに記憶させるデータの例を示す。
図4に示すパラメータメモリは、DSP18における信号処理に用いる各パラメータについて、信号処理に反映させる現在の値を記憶させるための記憶手段であり、RAM13に必要な記憶領域を確保して設ける。そして、CPU11が、上述したGUIにより受け付けた編集操作に応じてこのパラメータメモリに記憶されているパラメータの値を変更することにより、ユーザの操作に従ったパラメータの編集を実行することができる。
そして、編集後のパラメータメモリのデータは、フラッシュメモリ12に保存しておくことができる。また、フラッシュメモリ12に保存しておいたデータをパラメータメモリに読み出して、DSP18における信号処理に反映させることもできる。
また、図4に示す通り、このパラメータメモリには、少なくとも、デジタルミキサ10が備える各信号処理chについて、そのchにおいて各信号処理要素が実行する信号処理の内容を規定するパラメータの値をch毎に記憶する。図4の例では、コンプレッサ、イコライザ及びフェーダのパラメータを示している。
図5に、パラメータ編集画面の表示のためにCPU11が実行する処理のフローチャートを示す。
CPU11は、編集対象のパラメータを選択するパラメータ選択操作を検出すると、図5のフローチャートに示す処理を開始する。8ch画面300のいずれかの表示部に対する操作が、このパラメータ選択操作に該当する。また、この操作は、操作された表示部が属するch操作部310と対応するchを編集対象chとして選択するch選択操作にも該当する。
図5の処理において、CPU11はまず、選択された編集対象chに基づき、周辺ch表示部に表示すべきchを特定する(S11)。図2及び図3の例では、8ch画面300に表示されているch、すなわち、編集対象chを含む、8ch毎のchグループ(レイヤ)の情報を周辺ch表示部に表示するとした。従ってこの規則に従い周辺ch表示部に表示すべきchを特定すればよい。これと異なる規則を用いる場合、その規則に従って選択すればよい。
次に、CPU11は、ステップS11で特定した各chについて、編集対象のパラメータの値をパラメータメモリから読み出す(S12)。そして、読み出したパラメータの値に基づき、周辺ch表示部の画面データを生成する(S13)。このとき、編集対象chのパラメータの状態を示すアイコンは、これを示すため他のアイコンと表示態様を異ならせる。
さらに、CPU11は、ステップS12で読み出したパラメータの値に基づき、現在選択されている編集対象chについて、編集対象パラメータの編集操作を受け付けるための編集操作受付部の画面データを生成する(S14)。
その後、CPU11は、ステップS13で生成した周辺ch表示部とステップS14で生成した編集操作受付部を含む、図2あるいは図3のようなパラメータ編集受付のためのパラメータ編集画面を、表示器15にポップアップ表示させて(S15)、処理を終了する。
以上の処理において、CPU11は表示制御手段として機能する。
なお、CPU11は、周辺ch表示部に表示したいずれかのchと対応するアイコンに対する操作を検出した場合にも、図5と同様な処理を実行し、パラメータ編集画面の表示を更新する。この場合、アイコンに対する操作は、該アイコンと対応するchを編集対象chとして選択するch選択操作に該当する。
また、図2及び図3のように、8ch画面300に表示されているchにおけるパラメータの状態を周辺ch表示部に表示させる場合、周辺ch表示部のアイコンに対する操作に応じて周辺ch表示部に表示すべきchが変化することはない。このため、ステップS11及びS12の処理は省略して、編集対象chを示す表示のみ変更するようにしてもよい。
以上で実施形態の説明を終了するが、装置の構成、画面の具体的な構成、具体的な処理の手順、画面において表示及び編集可能なパラメータの種類などが、上述の実施形態で説明したものに限られないことはもちろんである。
例えば、上述の実施形態では、編集操作受付部110,210において、1ch分のパラメータの編集操作を受け付けるようにしたが、複数ch分のパラメータの編集操作を受け付けるようにしてもよい。
この場合、複数の編集対象chの選択を個別に受け付けるようにしてもよいが、編集対象chとしては1つのchのみ選択を受付、そのchを基準に、編集操作を受け付ける他のchを決定するようにしてもよい。選択されたchの次のch、選択されたchとペアになっているch等である。もちろん、3以上のchのパラメータについて編集操作を受け付けるようにしてもよい。ただし、複数のchについて編集操作を受け付ける場合、それぞれ対応する(同じ機能の)パラメータの編集操作を受け付ける。
また、周辺ch情報表示部120,220にパラメータの状態を表示させるchの数も、8に限られない。編集対象chの周辺のchの情報を表示する、という観点から、編集操作受付部において編集操作を受け付けるchの数よりも多い数のchについてパラメータの状態を表示することが望ましいが、その数は8より多くても少なくてもよい。
また、周辺ch情報表示部120,220にパラメータの状態を表示させるchを、8ch画面300の表示と対応させる必要もない。例えば、編集対象chの前後所定数ずつのchについてパラメータの状態を表示させることも考えられる。
また、周辺ch情報表示部への操作に応じて、周辺ch情報表示部にどの範囲のchの情報を表示させるかを変更できるようにしてもよい。図6乃至図8にその例を示す。
図6に示すのは、周辺ch情報表示部へのスワイプ操作に応じて、chの範囲をスライドさせる例である。
CPU11は、図6の上側の図に白抜き矢印で示すように、周辺ch情報表示部において画面を左向きになでるスワイプ操作を検出した場合、それに応じて、周辺ch情報表示部に表示するchの範囲を、ch番号が大きい方へ変化させる。図6の例では、操作前は上側の図に示すように1〜8番目のchの情報を表示し、操作後は下側の図に示すように3〜10番目のchの情報を表示する。このための表示処理は、図5のステップS11〜S13と同様なものである。
また、図示は省略したが、CPU11は、右向きのスワイプ操作を検出した場合には、それに応じて、周辺ch情報表示部に表示するchの範囲を、ch番号が小さい方へ変化させる。
次に、図7に示すのは、周辺ch情報表示部へのピンチアウト操作に応じて、表示するch数を減らす例である。
CPU11は、図7の上側の図に白抜き矢印で示すように、周辺ch情報表示部において、画面に触れる2本の指の間隔を徐々に広げるピンチアウト操作を検出した場合、それに応じて、周辺ch情報表示部に表示するchの数を減少させる(1ch当たりの表示幅を広げる)。減少後に表示させるchの範囲は、ピンチイン操作に係る2本の指の中間の位置のchが、減少前と同じ位置に来るように定めるとよい。そして、減少後に表示させるchの範囲を設定した後は、図5のステップS11〜S13と同様な処理により表示データを作成することができる。
図7の例では、操作前は上側の図に示すように1〜8番目の8個のchの情報を表示し、操作後は下側の図に示すように3〜6番目の4個のchの情報を表示している。
次に、図8に示すのは、周辺ch情報表示部へのピンチイン操作に応じて、表示するch数を増やす例である。
CPU11は、図8の上側の図に白抜き矢印で示すように、周辺ch情報表示部において、画面に触れる2本の指の間隔を徐々に狭めるピンチイン操作を検出した場合、それに応じて、周辺ch情報表示部に表示するchの数を増加させる(1ch当たりの表示幅を狭める)。増加後に表示させるchの範囲は、ピンチイン操作に係る2本の指の中間の位置のchが、増加前と同じ位置に来るように定めるとよい。そして、増加後に表示させるchの範囲を設定した後は、図5のステップS13と同様な処理により表示データを作成することができる。
図8の例では、操作前は上側の図に示すように1〜8番目の8個のchの情報を表示し、操作後は下側の図に示すように1〜16番目の16個のchの情報を表示している。
なお、操作位置にある4番目のchの位置が変わっているが、これは、1番目のchが最小番号のchであり、1番目のchが一番左に来るように表示位置を定めたためである。左側に空白を作って4番目のchの位置を維持するようにしてもよい。
なお、以上の図6乃至図8に示した例において、編集対象のchが画面外へ出てしまうような操作がなされた場合、周辺ch情報表示部に表示するchの範囲や数の変更を、編集対象のchが画面内に残るところまでで止めるようにするとよい。すなわち、編集対象のchの情報が常に周辺ch情報表示部に表示されるようにするとよい。周辺ch情報表示部は、編集対象のchの周辺のchの情報を表示するための領域であるためである。
また、上述した実施形態では、8ch画面300中の表示部に対する操作により編集対象ch及び編集対象パラメータを選択する例について説明したが、これは必須ではない。まず、編集対象chと編集対象パラメータの選択を、別々に行えるようにしてもよい。さらに、編集対象ch及び編集対象パラメータを、操作パネル上に設けた物理的なボタン等の操作子や、8ch画面300画面とは異なる選択用の画面により選択できるようにしてもよい。
また、イコライザ編集画面100及びコンプレッサ編集画面200のようなパラメータ編集画面を表示する場合、これをポップアップ表示することも必須ではない。前の画面から切り換えてこれらの画面を表示するようにしてもよい。
また、上述した実施形態では、デジタルミキサ10が表示部14を備える例について説明したが、デジタルミキサ10が表示部を備えず、外部の表示装置にGUIを表示させるようにしてもよい。
図9に、このような構成の例を示す。
図9に示すデジタルミキサ10′は、スライダ21及び選択スイッチ22を含むchストリップ20を複数備えるが、大型の表示部は備えていない。これに代えて、デジタルミキサ10′に接続されるタブレット型コンピュータ30を表示器として用い、GUIの表示データをタブレット型コンピュータ30に送信してこれらのGUIを表示させる。
また、GUIに対する操作の情報をタブレット型コンピュータ30から受信して、その操作内容に応じたパラメータの値の変更や、GUIの表示更新指示を行う。デジタルミキサ10′とタブレット型コンピュータ30との間の接続は、有線無線を問わず、任意の通信規格を用いて実現可能である。
このような構成であっても、上述した実施形態の場合と同様な効果を得ることができる。なお、タブレット型コンピュータ30は、CPU、ROM、RAM、通信I/F、タッチパネル等を備えた公知の構成でよい。
また、上述したGUIを用いたパラメータの状態の表示及び編集等の機能を、1台の装置で実現することは必須ではない。その機能を複数の装置に分散して設け、その複数の装置が協働して機能を実現するようにしてもよい。例えば、図9に示した構成において、タブレット型コンピュータ30が、GUIの表示更新及び操作検出に関する機能を持ち、GUIに対する操作に応じてパラメータの値の更新が必要な場合にその内容をデジタルミキサ10′に通知し、その通知に応じてデジタルミキサ10′がパラメータの内容を更新するようにしてもよい。この場合、タブレット型コンピュータ30は、GUIの表示に必要なパラメータの値をデジタルミキサ10′から取得する機能も備える。
この場合、デジタルミキサ10′とタブレット型コンピュータ30とは、GUIの表示機能を発揮するために不可分な構成要素であり、これらを合わせて1つの音響信号処理装置であると捉えることができる。
また、この発明は、デジタルミキサ以外にも、エフェクタ、レコーダ、アンプ、シンセサイザ等、任意の音響信号処理装置に適用可能である。タブレット型コンピュータ30など、汎用コンピュータにこれらの装置の機能を設ける構成も考えられる。
また、以上述べてきた構成及び変形例は、矛盾しない範囲で適宜組み合わせて適用することも可能である。
以上の説明から明らかなように、この発明によれば、音響信号処理装置においてパラメータの値を編集する場合において、比較的小さなサイズの画面でも、多数のchについて多数のパラメータの編集を、操作性よく行えるようにすることができる。
従って、この発明を適用することにより、音響信号処理装置の操作性を向上させることができる。
10…デジタルミキサ、11…CPU、12…フラッシュメモリ、13…RAM、14…外部機器I/O、15…表示器、16…操作子、17…波形I/O、18…DSP、19…システムバス、20…chストリップ、21…スライダ、22…選択スイッチ、30…タブレット型コンピュータ、100,320…イコライザ編集画面、110,210…編集操作受付部、111,321…周波数特性表示部、112,213,322…つまみ、120,220…周辺ch情報表示部、121,221…アイコン、300…8ch画面、310…ch操作部、311…フェーダ操作部、312…パン操作部、313…イコライザ表示部、314…コンプレッサ表示部

Claims (2)

  1. 複数のチャンネルを備え、前記チャンネル毎に、設定された複数のパラメータの値に従って音響信号に対する処理を行う音響信号処理装置であって、
    チャンネルの選択を受け付ける手段と、
    編集対象のパラメータの選択を受け付ける手段と、
    編集対象のパラメータの選択に応じて、選択されているチャンネルを含むm個(mは2以上の整数)のチャンネルについて前記編集対象のパラメータの状態を表示するための領域と、前記選択されているチャンネルを含むn個(n<m)のチャンネルについて前記編集対象のパラメータの編集操作を受け付けるための領域とを含む編集画面を表示手段に表示させる表示制御手段とを備えたことを特徴とする音響信号処理装置。
  2. 請求項1に記載の音響信号処理装置であって、
    前記編集画面の、前記編集対象のパラメータの状態を表示する領域において、チャンネルの選択を受け付けることを特徴とする音響信号処理装置。
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