JP5024384B2 - 非可逆回路素子 - Google Patents

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Description

本発明は、非可逆回路素子、特に、マイクロ波帯で使用されるアイソレータやサーキュレータなどの非可逆回路素子に関する。
従来より、アイソレータやサーキュレータなどの非可逆回路素子は、予め定められた特定方向にのみ信号を伝送し、逆方向には伝送しない特性を有している。この特性を利用して、例えば、アイソレータは、自動車電話、携帯電話などの移動体通信機器の送信回路部に使用されている。
一般に、この種の非可逆回路素子では、中心電極が形成されたフェライトとそれに直流磁界を印加する永久磁石とからなるフェライト・磁石素子や、抵抗やコンデンサ(容量)からなる所定の整合回路素子を備えている。
特許文献1には、低挿入損失を図るために、入力ポートと出力ポートとの間に、結合用コンデンサ素子を挿入した2ポート型アイソレータが記載されている。特許文献2には、同じ目的で、入力ポートと出力ポートとの間に、結合用インダクタ素子を挿入した2ポート型アイソレータが記載されている。これらのアイソレータでは好ましい挿入損失を得ることは可能であるが、2倍波や3倍波などの不要波を減衰させることまでも考慮されていない。
国際公開第2006/080172号公報 特開2006−211373号公報
そこで、本発明の目的は、挿入損失を悪化させることなく基本波よりも高い周波数の不要波を減衰させることのできる非可逆回路素子を提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明の一形態である非可逆回路素子は、
永久磁石と、
前記永久磁石により直流磁界が印加されるフェライトと、
前記フェライトに互いに絶縁状態で交差して配置された第1及び第2中心電極と、
を備え、
前記第1中心電極は、一端が入力ポートに電気的に接続され、他端が出力ポートに電気的に接続され、
前記第2中心電極は、一端が出力ポートに電気的に接続され、他端がグランドポートに電気的に接続され、
前記入力ポートと前記出力ポートとの間に第1整合容量が電気的に接続され、
前記出力ポートと前記グランドポートとの間に第2整合容量が電気的に接続され、
前記入力ポートと前記出力ポートとの間に抵抗が電気的に接続され、
前記入力ポートと前記出力ポートとの間に、移相器の機能とフィルタの機能とを有し、動作の基本波帯の信号を通過させることのない分岐路が電気的に接続され、
前記移相器は通過した不要波を前記出力ポート側で逆相とし、
前記フィルタは不要波を選択的に通過させること、
を特徴とする。
前記非可逆回路素子において、入力ポートと出力ポートとの間に挿入した分岐路を不要波が通過し、該不要波は分岐路の出口において非可逆回路素子本体回路を通過した不要波の位相と逆相となるため、不要波は大きく減衰されることになる。また、動作の基本波帯では、フィルタの入出力インピーダンスが極めて高いため、事実上分岐路を挿入した影響はなく、挿入損失を悪化させることはない。
本発明によれば、入力ポートと出力ポートとの間に、移相器の機能とフィルタの機能とを有し、動作の基本波帯の信号を通過させることのない分岐路を挿入したため、挿入損失を悪化させることなく基本波よりも高い周波数の不要波を減衰させることができる。
本発明の基本形態である非可逆回路素子(2ポート型アイソレータ)を示す分解斜視図である。 中心電極付きフェライトを示す斜視図である。 前記フェライトの素体を示す斜視図である。 フェライト・磁石素子を示す分解斜視図である。 2ポート型アイソレータの基本回路例を示す等価回路図である。 分岐路を挿入した第1回路例を示す等価回路図である。 第1回路例の具体例を示す等価回路図である。 分岐路を挿入した第2回路例を示す等価回路図である。 第2回路例の具体例を示す等価回路図である。 図5に示した回路における通過特性を示すグラフである。 図5に示した回路における入出力間位相差特性を示すグラフである。 図7に示した分岐路における通過特性を示すグラフである。 図7に示した分岐路における入出力間位相差特性を示すグラフである。 本発明に係るアイソレータの通過特性を示すグラフである。 本発明に係るアイソレータの他の回路例を示す等価回路図である。
符号の説明
1…アイソレータ
20…回路基板
30…フェライト・磁石素子
32…フェライト
35…第1中心電極
36…第2中心電極
41…永久磁石
50,50A…分岐路
51,51A…移相器
52,52A…フィルタ
P1…入力ポート
P2…出力ポート
P3…グランドポート
C1…コンデンサ(第1整合容量)
C2…コンデンサ(第2整合容量)
R…抵抗
以下、本発明に係る非可逆回路素子の実施例について添付図面を参照して説明する。なお、各実施例において共通する部品、部分には同じ符号を付し、重複する説明は省略する。
(アイソレータの基本形態、図1〜図5参照)
まず、本発明に係る非可逆回路素子である2ポート型アイソレータの基本形態について説明する。図1に示すように、この2ポート型アイソレータ1は、集中定数型アイソレータであり、概略、回路基板20と、フェライト32と一対の永久磁石41とからなるフェライト・磁石素子30と、整合回路素子の一部であるチップタイプの抵抗Rとで構成されている。
フェライト32には、図2に示すように、表裏の主面32a,32bに互いに電気的に絶縁された第1中心電極35及び第2中心電極36が形成されている。ここで、フェライト32は互いに対向する平行な第1主面32a及び第2主面32bを有する直方体形状をなしている。
また、永久磁石41はフェライト32に対して直流磁界を主面32a,32bに略垂直方向に印加するように主面32a,32bに対して、例えば、エポキシ系の接着剤42を介して接着され(図4参照)、フェライト・磁石素子30を形成している。永久磁石41の主面41aは前記フェライト32の主面32a,32bと同一寸法であり、互いの外形が一致するように主面32a,41a、主面32b,41aどうしを対向させて配置されている。
第1中心電極35は導体膜にて形成されている。即ち、図2に示すように、この第1中心電極35は、フェライト32の第1主面32aにおいて右下から立ち上がって2本に分岐した状態で左上に長辺に対して比較的小さな角度で傾斜して形成され、左上方に立ち上がり、上面32c上の中継用電極35aを介して第2主面32bに回り込み、第2主面32bにおいて第1主面32aと透視状態で重なるように2本に分岐した状態で形成され、その一端は下面32dに形成された接続用電極35bに接続されている。また、第1中心電極35の他端は下面32dに形成された接続用電極35cに接続されている。このように、第1中心電極35はフェライト32に1ターン巻回されている。そして、第1中心電極35と以下に説明する第2中心電極36とは、間に絶縁膜が形成されて互いに絶縁された状態で交差している。中心電極35,36の交差角は必要に応じて設定され、入力インピーダンスや挿入損失が調整されることになる。
第2中心電極36は導体膜にて形成されている。この第2中心電極36は、まず、0.5ターン目36aが第1主面32aにおいて右下から左上に長辺に対して比較的大きな角度で傾斜して第1中心電極35と交差した状態で形成され、上面32c上の中継用電極36bを介して第2主面32bに回り込み、この1ターン目36cが第2主面32bにおいてほぼ垂直に第1中心電極35と交差した状態で形成されている。1ターン目36cの下端部は下面32dの中継用電極36dを介して第1主面32aに回り込み、この1.5ターン目36eが第1主面32aにおいて0.5ターン目36aと平行に第1中心電極35と交差した状態で形成され、上面32c上の中継用電極36fを介して第2主面32bに回り込んでいる。以下同様に、2ターン目36g、中継用電極36h、2.5ターン目36i、中継用電極36j、3ターン目36k、中継用電極36l、3.5ターン目36m、中継用電極36n、4ターン目36o、がフェライト32の表面にそれぞれ形成されている。また、第2中心電極36の両端は、それぞれフェライト32の下面32dに形成された接続用電極35c,36pに接続されている。なお、接続用電極35cは第1中心電極35及び第2中心電極36のそれぞれの端部の接続用電極として共用されている。
また、接続用電極35b,35c,36pや中継用電極35a,36b,36d,36f,36h,36j,36l,36nはフェライト32の上下面32c,32dに形成された凹部37(図3参照)に銀、銀合金、銅、銅合金などの電極用導体を塗布又は充填して形成されている。また、上下面32c,32dには各種電極と平行にダミー凹部38も形成され、かつ、ダミー電極39a,39b,39cが形成されている。この種の電極は、マザーフェライト基板に予めスルーホールを形成し、このスルーホールを電極用導体で充填した後、スルーホールを分断する位置でカットすることによって形成される。なお、各種電極は凹部37,38に導体膜として形成したものであってもよい。
フェライト32としてはYIGフェライトなどが用いられている。第1及び第2中心電極35,36や各種電極は銀や銀合金の厚膜又は薄膜として印刷、転写、フォトリソグラフやめっきなどの工法で形成することができる。中心電極35,36の絶縁膜としてはガラスやアルミナなどの誘電体厚膜、ポリイミドなどの樹脂膜などを用いることができる。これらも印刷、転写、フォトリソグラフなどの工法で形成することができる。
なお、フェライト32を絶縁膜及び各種電極を含めて磁性体材料にて一体的に焼成することが可能である。この場合、各種電極を高温焼成に耐えるCu,Pd,Ag又はPd/Agを用いることになる。
永久磁石41は、通常、ストロンチウム系、バリウム系、ランタン−コバルト系のフェライトマグネットが用いられる。永久磁石41とフェライト32とを接着する接着剤42としては、一液性の熱硬化型エポキシ接着剤を用いることが最適である。
回路基板20は、セラミックによる多層基板として構成されており、その表面には、前記フェライト・磁石素子30や整合回路素子の一部であるチップタイプの抵抗Rを実装するための端子電極25a,25b,25c,25d,25eや入出力用電極26,27、グランド電極28が形成されている。また、図5を参照して以下に説明する整合回路素子(コンデンサC2,CS1,CS2、CP1,CP2,CP3)が回路基板20に内部電極として形成され、ビアホール導体などを介して所定の回路が構成されている。
前記フェライト・磁石素子30は、回路基板20上に載置され、フェライト32の下面32dの電極35b,35c,36pが回路基板20上の端子電極25a,25b,25cとリフローはんだ付けされて一体化されるとともに、永久磁石41の下面が回路基板20上に接着剤にて一体化される。また、抵抗Rが回路基板20上の端子電極25d,25eとリフローはんだ付けされる。
(回路構成、図5参照)
ここで、前記アイソレータ1の回路例を図5の等価回路に示す。入力ポートP1は整合用コンデンサCS1を介して整合用コンデンサC1と終端抵抗Rとに接続され、整合用コンデンサCS1は第1中心電極35の一端に接続されている。第1中心電極35の他端及び第2中心電極36の一端は、終端抵抗R及びコンデンサC1,C2に接続され、かつ、コンデンサCS2を介して出力ポートP2に接続されている。第2中心電極36の他端及びコンデンサC2はグランドポートP3に接続されている。
また、入力ポートP1とコンデンサCS1との間にはグランドに落とされたコンデンサCP1が接続され、コンデンサCS1と第1中心電極35の一端との間にはグランドに落とされたコンデンサCP2が接続されている。さらに、出力ポートP2とコンデンサCS2との間にはグランドに落とされたコンデンサCP3が接続されている。
以上の等価回路からなる2ポート型アイソレータ1においては、第1中心電極35の一端が入力ポートP1に接続され他端が出力ポートP2に接続され、第2中心電極36の一端が出力ポートP2に接続され他端がグランドポートP3に接続されているため、挿入損失の小さな2ポート型の集中定数型アイソレータとすることができる。さらに、動作時において、第2中心電極36に大きな高周波電流が流れ、第1中心電極35にはほとんど高周波電流が流れない。
また、フェライト・磁石素子30は、フェライト32と一対の永久磁石41が接着剤42で一体化されていることで、機械的に安定となり、振動や衝撃で変形・破損しない堅牢なアイソレータとなる。
ここで、前記各種整合回路素子の機能について説明する。コンデンサC1はアイソレーションの周波数を決定し、動作周波数帯でアイソレーションが最大となる値が好ましい。コンデンサC2は通過周波数を決定し、動作周波数帯で挿入損失が最小となる値が好ましい。コンデンサCS1,CS2はアイソレータ1を50Ωの特性インピーダンスに整合させる。それぞれ、動作周波数帯で挿入損失が最小となる値が好ましい。抵抗Rはアイソレータ1の終端抵抗として逆方向電力を吸収する。動作周波数帯でアイソレーションが最大となる値が好ましい。
コンデンサCP1,CP2,CP3はアイソレータ1を50Ωの特性インピーダンスに整合させる。コンデンサCP1,CP2はそれぞれ動作周波数帯で入力リターンロスが最大、挿入損失が最小となる値が好ましい。コンデンサCP3は動作周波数帯で出力リターンロスが最大、挿入損失が最小となる値が好ましい。
(分岐路、図6〜図9参照)
ところで、本発明に係る非可逆回路素子は、前記基本形態であるアイソレータ1に対して、第1回路例として図6に示すように、入力ポートP1と出力ポートP2との間に、移相器51とフィルタ52とからなり、動作の基本波帯の信号を通過させることのない分岐路50を電気的に接続した。
移相器51は、コンデンサや可変長同軸管などによって構成することができ、通過した不要波を出力ポートP2側でアイソレータ1を通過した不要波とは逆相とする。分岐路50を通過した不要波とアイソレータ1を通過した不要波とは出力ポートP2で合流する。このとき、二つの不要波が逆位相であると互いに打ち消し合うことで不要波が減衰する。
フィルタ52は減衰させたい不要波(2倍波、3倍波、4倍波、5倍波などの高調波)を選択的に通過させる。望ましくは、不要波の分岐路50の出口での振幅がアイソレータ1を通過した不要波の振幅と概ね同等になる程度に通過させることである。フィルタ52としては、高域通過フィルタ、帯域通過フィルタ、低域通過フィルタ、帯域阻止フィルタなどを用いることができる。
フィルタ52が高域通過フィルタの場合、遮断周波数は基本波周波数の1.5倍以上3.5倍以下に設定することが好ましい。帯域通過フィルタの場合、通過周波数の中心値が基本波周波数の1.5倍以上3.5倍以下に設定することが好ましい。帯域阻止フィルタの場合、阻止帯域が基本波周波数又はその近傍に設定することが好ましい。
図7に分岐路50を高域通過フィルタで構成した具体例を示す。高域通過フィルタは二つのコンデンサCh1,Ch2とその間に接続したインダクタL3とからなるT型回路として3倍波を減衰させるように構成されている。
図8には、入力ポートP1と出力ポートP2との間に二つの分岐路50,50Aを並列に挿入した第2回路例を示す。具体的には、図9に示すように、分岐路50は図7に示したT型の高域通過フィルタであって3倍波を減衰させるように構成されている。分岐路50Aは、コンデンサCh3,Ch4とその間に接続したコンデンサCh5とインダクタL4との並列共振回路とからなる単段の帯域通過フィルタであって、2倍波を減衰させるように構成されている。
以上説明した分岐路50,50Aは、各素子を前記回路基板20に内蔵した状態で形成することができる。勿論、回路基板20に外付けで構成してもよい。
(アイソレータ及び分岐路の特性、図10〜図14参照)
次に、図5に示した基本回路例を備えたアイソレータ部分の特性、及び、図7に示した第1回路例(分岐路50)の特性について説明する。測定した回路定数は以下のとおりである。
第1中心電極(インダクタL1):1.7nH
第2中心電極(インダクタL2):22nH
コンデンサC1:4pF
コンデンサC2:0.3pF
コンデンサCS1:2.5pF
コンデンサCS2:3.5pF
抵抗:390Ω
コンデンサCP1:0.05pF
コンデンサCP2:0.05pF
コンデンサCP3:0.05pF
コンデンサCh1:0.3pF
コンデンサCh2:0.3pF
インダクタL3:1.0nH
図10は図5に示したアイソレータ部分の通過(振幅)特性を示す。図11は同じアイソレータ部分の入出力間位相差の特性を示す。図12は図7に示した分岐路50部分の通過(振幅)特性を示す。図13は同じ分岐路50部分の入出力間位相差の特性を示す。図14は分岐路50を備えたアイソレータの通過(振幅)特性を示す。
基本波周波数は約1.9GHzであり、図10と図14とを比較すると明らかなように、4.2GHz以上の周波数において通過特性が減衰していることが分かる。この例では、減衰量が数dBから10dB程度である。これは、図10と図12との比較、図11と図13との比較から分析すると、振幅が完全に一致し、かつ、位相差が正確に180°(逆相)となっている周波数がないことによる。しかしながら、簡単な分岐路によって一定の効果を得ることができる。
また、分岐路を挿入することによって、高性能化(低挿入損失化、高アイソレーション化)を図ることができる。即ち、アイソレータの基本波帯ではフィルタの入出力のインピーダンスが極めて高く、事実上分岐路が接続されていないのと同じ状態となるため、基本波帯での動作に影響を与えることがない。
さらに、アイソレータを小型化、薄型化することができる。即ち、Q値の高いインダクタなど大型化しやすい部品を使用することなく、不要波減衰用の回路を形成できる。
また、分岐路の設計に応じて広帯域や複数帯域の減衰を得ることができる。共振を用いたトラップ回路をアイソレータに追加すると、特定の周波数帯の信号のみを減衰させ得る。しかし、分岐路を用いると広い周波数帯あるいは複数の周波数帯にわたって不要波を減衰させることができる。
また、分岐路はアイソレータの内部回路の動作インピーダンスの影響を受けることはない。即ち、分岐路はアイソレータの内部回路の動作とは独立して設計が可能であり、機能する。例えば、前記アイソレータ1の動作が50Ωに対して相対的に高い70〜200Ω程度のインピーダンスで行われ、入出力の整合回路で50Ωにインピーダンス変換されているような場合でも、動作上や設計上の影響はない。
なお、これまでは、中心電極35,36がフェライト32の二つの主面32a,32bにわたって巻回されているアイソレータへの適用例として説明した。しかし、中心電極がフェライトの一主面又は一主面と側面に近接して設けたアイソレータであっても前記分岐路を設けて所望の効果を得ることができる。この場合、フェライトは回路基板上に主面が基板の表面と平行に位置するように配置される。そして、フェライトの他の主面には中心電極を整合回路や入出力端子に接続するための接続電極が設けられる。図15にこの形態のアイソレータに移相器51及びフィルタ52からなる分岐路50を接続した等価回路を示す。
(他の実施例)
なお、本発明に係る非可逆回路素子は前記実施例に限定するものではなく、その要旨の範囲内で種々に変更することができる。
特に、整合回路の構成は任意である。また、フェライト・磁石素子や整合回路素子を基板の表面に接合する方法としては、前記実施例に示したはんだ接合以外に、導電性接着剤による接合、超音波による接合、ブリッジボンディングによる接合などを用いてもよい。
以上のように、本発明は、非可逆回路素子に有用であり、特に、挿入損失を悪化させることなく基本波よりも高い周波数の不要波を減衰させることができる点で優れている。

Claims (5)

  1. 永久磁石と、
    前記永久磁石により直流磁界が印加されるフェライトと、
    前記フェライトに互いに絶縁状態で交差して配置された第1及び第2中心電極と、
    を備え、
    前記第1中心電極は、一端が入力ポートに電気的に接続され、他端が出力ポートに電気的に接続され、
    前記第2中心電極は、一端が出力ポートに電気的に接続され、他端がグランドポートに電気的に接続され、
    前記入力ポートと前記出力ポートとの間に第1整合容量が電気的に接続され、
    前記出力ポートと前記グランドポートとの間に第2整合容量が電気的に接続され、
    前記入力ポートと前記出力ポートとの間に抵抗が電気的に接続され、
    前記入力ポートと前記出力ポートとの間に、移相器の機能とフィルタの機能とを有し、動作の基本波帯の信号を通過させることのない分岐路が電気的に接続され、
    前記移相器は通過した不要波を前記出力ポート側で逆相とし、
    前記フィルタは不要波を選択的に通過させること、
    を特徴とする非可逆回路素子。
  2. 前記第1及び第2中心電極は前記フェライトの互いに平行な両主面に導体膜にて形成されていることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の非可逆回路素子。
  3. 前記第2中心電極は前記フェライトに少なくとも1ターン巻回されていることを特徴とする請求の範囲第2項に記載の非可逆回路素子。
  4. 複数の前記分岐路が前記入力ポートと前記出力ポートとの間に並列に電気的に接続されていることを特徴とする請求の範囲第1項ないし第3項のいずれかに記載の非可逆回路素子。
  5. 前記フィルタは、高域通過フィルタ、帯域通過フィルタ、低域通過フィルタ、帯域阻止フィルタのいずれかからなることを特徴とする請求の範囲第1項ないし第4項のいずれかに記載の非可逆回路素子。
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