JP5022026B2 - デシカント空調装置 - Google Patents

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本発明は、吸湿側風路を通して吸湿対象空気を通流させる吸湿側送風手段と、
放湿側風路を通して放湿対象空気を通流させる放湿側送風手段と、
一部を前記吸湿側風路に位置させ且つ他の一部を前記放湿側風路に位置させるように配置されて駆動手段により駆動回転される調湿体、及び、前記放湿側風路における前記調湿体よりも通風方向上手側箇所にて放湿対象空気に対して加熱作用する調湿用加熱手段を備えた調湿手段と、
前記放湿側風路における前記調湿用加熱手段よりも通風方向上手側箇所を通流する放湿対象空気と前記吸湿側風路における前記調湿体よりも通風方向下手側箇所を通流する吸湿対象空気とを熱交換させる顕熱交換部と、
運転を制御する運転制御手段とが設けられ、
その運転制御手段が、前記駆動手段を作動させ且つ前記調湿用加熱手段を加熱作用させて、前記吸湿側風路を通流する吸湿対象空気から吸湿した水分を前記放湿側風路を通流する放湿対象空気に放湿する調湿運転を実行するように構成されたデシカント空調装置に関する。
かかるデシカント空調装置は、主として集合住宅の各住宅や戸建て住宅に設けて、その住宅の空調対象空間内の空気である内気と外気とを顕熱交換部にて熱交換させ且つ調湿手段により外気を加湿又は除湿しながら、内気を空調対象空間から排出し且つ外気を空調対象空間に供給することにより、空調対象空間を換気するのと並行して、内気の熱又は冷熱を回収することが可能なようにし、又、空調対象空間を加湿又は除湿することが可能なようにしたものである(例えば、特許文献1参照。)。
つまり、空調対象空間を加湿することが可能な加湿型は、吸湿側風路を通して吸湿対象空気として内気を通流させ、放湿側風路を通して放湿対象空気として外気を通流させるように構成する。
この加湿型のデシカント空調装置を調湿運転させると、内気は、調湿体を通過するときに吸湿され、続いて、顕熱交換部を通過するときに外気と熱交換した後、屋外に排出され、外気は、顕熱交換部を通過するときに内気と熱交換し、続いて、調湿用加熱手段にて加熱され、続いて、調湿体を通過するときに水分が放湿されて加湿され、そのように加湿された外気が空調対象空間に供給されることになり、空調対象空間を加湿することが可能となる。
ちなみに、空調対象空間を加湿するのは、一般に冬期等であり、そして、冬期等では、空調対象空間はこのデシカント空調装置とは別の暖房装置により暖房される場合がある。
又、空調対象空間を除湿することが可能な除湿型は、吸湿側風路を通して吸湿対象空気として外気を通流させ、放湿側風路を通して放湿対象空気として内気を通流させるように構成する。
この除湿型のデシカント装置を調湿運転させると、外気は、調湿体を通過するときに吸湿されて除湿され、続いて、顕熱交換部を通過するときに内気と熱交換し、内気は、顕熱交換部を通過するときに外気と熱交換し、続いて、調湿用加熱手段により加熱され、続いて、調湿体を通過するときに水分が放湿されることになり、上述のように調湿体にて除湿された外気が空調対象空間に供給されることになり、空調対象空間を除湿することが可能となる。
ちなみに、空調対象空間を除湿するのは、一般に梅雨時期や夏期等であり、そして、梅雨時期や夏期等では、空調対象空間はこのデシカント空調装置とは別の冷房装置により冷房される場合がある。
特開2003−4255号公報
ところで、吸湿対象空気の温度や湿度、放湿対象空気の温度や湿度によっては、顕熱交換部において結露が発生する虞がある。
つまり、加湿型のデシカント空調装置の運転中、吸湿対象空気としての内気の温度が放湿対象空気としての外気の温度よりも高い状態では、顕熱交換部にて内気が外気により冷却されることになるが、その顕熱交換部に供給される内気の絶対湿度が、顕熱交換部にて外気により冷却される内気の温度における飽和絶対湿度よりも高い場合には、顕熱交換部にて内気が外気により冷却される際に内気が結露する虞がある。
特に、冬期等において空調対象空間が暖房される等により内気の温度が高くなり、内気の絶対湿度が高くなっていると、顕熱交換部にて内気が結露し易い。
又、除湿型のデシカント空調装置の運転中、放湿対象空気としての内気の温度が吸湿対象空気としての外気の温度よりも低い状態では、顕熱交換部にて外気が内気により冷却されることになるが、その顕熱交換部に供給される外気の絶対湿度が、顕熱交換部にて内気により冷却される外気の温度における飽和絶対湿度よりも高い場合には、顕熱交換部にて外気が内気により冷却される際に外気が結露する虞がある。
特に、梅雨時期や夏期等において空調対象空間が冷房される等により内気の温度が低くなっているときに、顕熱交換部にて外気が結露し易い。
しかしながら、従来のデシカント空調装置では、顕熱交換部での結露の発生を抑制することができなかった。
本発明は、かかる実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、顕熱交換部での結露の発生を抑制し得るデシカント空調装置を提供することにある。
本発明のデシカント空調装置は、吸湿側風路を通して吸湿対象空気を通流させる吸湿側送風手段と、
放湿側風路を通して放湿対象空気を通流させる放湿側送風手段と、
一部を前記吸湿側風路に位置させ且つ他の一部を前記放湿側風路に位置させるように配置されて駆動手段により駆動回転される調湿体、及び、前記放湿側風路における前記調湿体よりも通風方向上手側箇所にて放湿対象空気に対して加熱作用する調湿用加熱手段を備えた調湿手段と、
前記放湿側風路における前記調湿用加熱手段よりも通風方向上手側箇所を通流する放湿対象空気と前記吸湿側風路における前記調湿体よりも通風方向下手側箇所を通流する吸湿対象空気とを熱交換させる顕熱交換部と、
運転を制御する運転制御手段とが設けられ、
その運転制御手段が、前記駆動手段を作動させ且つ前記調湿用加熱手段を加熱作用させて、前記吸湿側風路を通流する吸湿対象空気から吸湿した水分を前記放湿側風路を通流する放湿対象空気に放湿する調湿運転を実行するように構成されたものであって、
第1特徴構成は、前記調湿運転中において、前記吸湿側風路における前記調湿体と前記顕熱交換部との間の箇所を通流する吸湿対象空気の絶対湿度に相当する吸湿対象空気の吸湿後絶対湿度を検出し、及び、前記放湿側風路における前記顕熱交換部よりも通風方向上手側箇所を通流する放湿対象空気の温度を検出して、その検出した放湿対象空気の温度に対応する放湿対象空気温度の飽和絶対湿度を求めて、前記吸湿対象空気の吸湿後絶対湿度
及び前記放湿対象空気温度の飽和絶対湿度に基づいて、前記顕熱交換部での結露の発生を予測する結露発生予測手段が設けられ
前記結露発生予測手段が、前記吸湿側風路における前記調湿体よりも通風方向上手側箇所にて吸湿対象空気の温度と相対湿度を検出してその検出した吸湿対象空気の温度及び相対湿度に基づいて吸湿対象空気の吸湿前絶対湿度を求め、且つ、吸湿量導出情報に基づいて前記調湿手段による吸湿対象空気からの吸湿量を求めて、求めた吸湿対象空気の吸湿前絶対湿度及び調湿手段による吸湿量に基づいて、前記吸湿対象空気の吸湿後絶対湿度を求めるように構成されている点を特徴とする。
即ち、結露発生予測手段は、調湿運転中において、吸湿側風路における調湿体と顕熱交換部との間の箇所を通流する吸湿対象空気の絶対湿度を検出し、つまり、吸湿対象空気の吸湿後絶対湿度を検出し、及び、放湿側風路における顕熱交換部よりも通風方向上手側箇所を通流する放湿対象空気の温度を検出して、その検出した放湿対象空気の温度に対応する放湿対象空気温度の飽和絶対湿度を求めて、吸湿対象空気の吸湿後絶対湿度及び放湿対象空気温度の飽和絶対湿度に基づいて、顕熱交換部での結露の発生を予測する。
つまり、顕熱交換部において吸湿対象空気と放湿対象空気とが熱交換するときに、吸湿対象空気の絶対湿度が放湿対象空気の温度に対応する飽和絶対湿度よりも高い場合には、顕熱交換部にて吸湿対象空気が冷却されると、吸湿対象空気が結露する虞がある。
そこで、調湿運転中において、調湿体にて吸湿された後、顕熱交換部に供給される前の吸湿対象空気の絶対湿度を検出し、つまり、吸湿対象空気の吸湿後絶対湿度を検出し、並びに、顕熱交換部に供給される前の放湿対象空気の温度を検出して、その検出温度に対応する空気の飽和絶対湿度を放湿対象空気温度の飽和絶対湿度としてマップデータや演算式等により求めることにより、これら吸湿対象空気の吸湿後絶対湿度と放湿対象空気温度の飽和絶対湿度とに基づいて、顕熱交換部において結露が発生する虞があることを予測することが可能となる。
そして、顕熱交換部において結露が発生する虞があることを予測することが可能となると、例えば、結露の発生の虞があることを報知するように構成することにより、使用者が調湿運転を停止する、あるいは、結露の発生の抑制が可能な別の運転(例えば、放湿側風路を通しての放湿対象空気の通流を停止させた状態で、吸湿側風路を通して吸湿対象空気を通流させる運転)に切り換える等、結露の発生を抑制する処理を講ずることが可能となる。
従って、顕熱交換部での結露の発生を抑制し得るデシカント空調装置を提供することができるようになった。
さらに、上記特徴構成によれば、結露発生予測手段は、吸湿側風路における調湿体よりも通風方向上手側箇所にて吸湿対象空気の温度と相対湿度を検出してその検出した吸湿対象空気の温度及び相対湿度に基づいて吸湿対象空気の吸湿前絶対湿度を求め、且つ、吸湿量導出情報に基づいて調湿手段による吸湿対象空気からの吸湿量を求めて、求めた吸湿対象空気の吸湿前絶対湿度及び調湿手段による吸湿量に基づいて、吸湿対象空気の吸湿後絶対湿度を求める。
つまり、空気の温度及び相対湿度と絶対湿度との間には一定の関係があるので、空気の温度及び相対湿度から絶対湿度を求めるための情報を結露発生予測手段に記憶させておき、結露発生予測手段によって、吸湿側風路における調湿体よりも通風方向上手側箇所にて吸湿対象空気の温度と相対湿度とを検出させて、吸湿対象空気の吸湿前絶対湿度を求めさせることができる。
又、調湿手段にて吸湿対象空気から吸湿する吸湿量は、吸湿対象空気の吸湿前絶対湿度及び調湿手段の設計条件により定まるので、予め、吸湿対象空気の吸湿前絶対湿度に基づいて調湿手段による吸湿量を求めるための吸湿量導出情報を定めて、結露発生予測手段に記憶させておき、結露発生予測手段によって調湿手段による吸湿量を求めさせることができる。
そして、結露発生予測手段により、上述のように吸湿対象空気の吸湿前絶対湿度及び調湿手段による吸湿量を求めさせて、それら吸湿対象空気の吸湿前絶対湿度及び調湿手段による吸湿量に基づいて吸湿対象空気の吸湿後絶対湿度を求めさせるのである。
ところで、温度を検出する温度検出手段や相対湿度を検出する相対湿度検出手段は安価なものであるので、結露発生予測手段をそれら温度検出手段や相対湿度検出手段を用いて構成することにより、結露発生予測手段を、絶対湿度を直接検出するように構成した所謂絶対湿度センサを用いて構成する場合に比べて、デシカント空調装置の低廉化を図ることができる。
又、このようなデシカント空調装置においては、空調対象空間の温度及び相対湿度を検出するために、内気の温度を検出する温度検出手段及び相対湿度を検出する相対湿度検出手段を設ける場合や、屋外の温度及び相対湿度を検出するために、外気の温度を検出する温度検出手段及び相対湿度を検出する相対湿度検出手段を設ける場合がある。
このように空調対象空間又は屋外の温度及び湿度を検出するために設けた温度検出手段及び相対湿度検出手段を、吸湿対象空気の吸湿前絶対湿度を検出するための温度検出手段及び相対湿度検出手段に兼用することが可能となり、デシカント空調装置の低廉化を図ることができる。
従って、デシカント空調装置の低廉化を図りながら、顕熱交換部での結露の発生を抑制することができるようになった。
第2特徴構成は、上記第1特徴構成に加えて、
前記運転制御手段が、前記結露発生予測手段により結露の発生が予測されることに基づいて、結露の発生を抑制する結露抑制処理を実行するように構成されている点を特徴とする。
即ち、運転制御手段は、結露発生予測手段により結露の発生が予測されることに基づいて、結露の発生を抑制する結露抑制処理を実行する。
つまり、結露発生予測手段により結露の発生が予測されることに基づいて、結露抑制処理が自動的に実行されるので、使用者の手間を省くことが可能となり、そして、そのように結露抑制処理が実行されると、顕熱交換部での結露の発生が抑制されることになる。
従って、顕熱交換部での結露の発生が自動的に抑制されるので、ドレンパンやドレン配管が不要で施工性や使い勝手を向上することができるようになった。
特徴構成は、上記第1又は第2特徴構成のいずれかに加えて、
前記運転制御手段が、前記吸湿側送風手段及び前記放湿側送風手段夫々による送風量を設定送風量に調節すべく前記吸湿側送風手段及び前記放湿側送風手段夫々の駆動電力を調節するように構成され、且つ、前記吸湿側送風手段及び前記放湿側送風手段夫々について調節した駆動電力の値に基づいて、前記顕熱交換部での結露の発生を検出するように構成されている点を特徴とする。
即ち、運転制御手段は、吸湿側送風手段及び放湿側送風手段夫々による送風量を設定送風量に調節すべく吸湿側送風手段及び放湿側送風手段夫々の駆動電力を調節する。
そして、運転制御手段は、吸湿側送風手段及び放湿側送風手段夫々について調節した駆動電力の値に基づいて、顕熱交換部での結露の発生を検出する。
つまり、空調対象空間の換気量を設定量に維持するために、吸湿側送風手段及び放湿側送風手段夫々の駆動電力を調節することにより、吸湿側送風手段及び放湿側送風手段夫々による送風量を設定送風量に調節するように構成される。
顕熱交換部において結露が発生すると、通気抵抗が増大するので、送風量を設定送風量に調節するために、吸湿側送風手段又は放湿側送風手段の駆動電力が増大調節されることになり、吸湿側送風手段及び放湿側送風手段夫々について調節した駆動電力の値に基づいて、顕熱交換部での結露の発生を検出することが可能となるのである。
しかも、このように吸湿側送風手段及び放湿側送風手段夫々について調節した駆動電力の値に基づいて、顕熱交換部での結露の発生を検出するように構成することにより、結露センサ等の結露を検出するための手段を追加することなく、顕熱交換部での結露の発生を検出することが可能となり、デシカント空調装置の低廉化を図ることができる。
そして、顕熱交換部での結露の発生を検出することが可能となると、例えば、結露が発生したことを報知することにより、使用者により、顕熱交換器を乾燥するための乾燥運転に切り換える等、結露水を消失させる処理を講ずることが可能となる。
従って、万が一、顕熱交換部において結露が発生しても、発生した結露水を消失させる処理を講ずることが可能なようにすることができた。
特徴構成は、上記第特徴構成に加えて、
前記吸湿側風路における前記顕熱交換部よりも通風方向上手側箇所にて吸湿対象空気に対して加熱作用する乾燥用加熱手段が設けられ、
前記運転制御手段が、前記顕熱交換部での結露の発生を検出すると、前記乾燥用加熱手段を加熱作用させる乾燥運転を実行するように構成されている点を特徴とする。
即ち、運転制御手段は、顕熱交換部での結露の発生を検出すると、乾燥用加熱手段を加熱作用させる乾燥運転を実行する。
つまり、顕熱交換部での結露の発生が検出されると、乾燥運転が自動的に実行されるので、使用者の手間を省くことが可能となり、そして、そのように乾燥運転が実行されると、乾燥用加熱手段にて加熱された吸湿対象空気が顕熱交換部を通流するので、結露水が蒸発して顕熱交換部が乾燥される。
従って、顕熱交換部において結露が発生しても、発生した結露水を消失させるための乾燥運転が自動的に実行されるので、使い勝手を向上することができるようになった。
〔第1実施形態〕
以下、本発明の第1実施形態を説明する。
図1に示すように、デシカント空調装置は、外気OAを装置内に吸い込むための外気吸込口1、その装置内に吸い込んだ外気OAを供給用空気SAとして住宅内に供給するための給気送出口2、住宅内の空気(以下、内気と称する)RAを装置内に吸い込むための内気吸込口3及びその装置内に吸い込んだ内気RAを排出用空気EAとして屋外に排出するための排気送出口4を備えたケーシング5を用いて組み付けて構成してある。
図示は省略するが、このデシカント空調装置を住宅の天井裏等に設置して、屋外から外気OAを導入する外気導入ダクトを前記外気吸込口1に接続し、住宅内の空調対象空間としての複数の空調対象室夫々の天井の給気口に分岐接続した給気ダクトを前記給気送出口2に接続し、前記複数の空調対象室に連通する廊下等の天井に設けた排気口に接続した排気ダクトを前記内気吸込口3に接続し、内気RAを屋外に排出する排気導出ダクトを前記排気送出口4に接続する。
そして、前記外気導入ダクトを通じて導入した外気OAを調湿して供給用空気SAとして前記給気ダクトを通じて各給気口から各空調対象室に供給すると共に、ドアのアンダーカット等から廊下に流出した各空調対象室の内気RAを合流状態で排気口から前記排気ダクトを通じて吸込んで、排出用空気EAとして前記排気導出ダクトを通じて屋外に排出するように構成してある。
図1に示すように、このデシカント空調装置は、吸湿側風路6を通して吸湿対象空気A1を通流させる吸湿側送風手段としての吸湿側送風機7と、放湿側風路8を通して放湿対象空気A2を通流させる放湿側送風手段としての放湿側送風機9と、一部を前記吸湿側風路6に位置させ且つ他の一部を前記放湿側風路8に位置させるように配置されて駆動手段としての電動モータ11により駆動回転される調湿体としての調湿ロータ10、及び、前記放湿側風路8における前記調湿ロータ10よりも通風方向上手側箇所にて放湿対象空気A2に対して加熱作用する調湿用加熱手段としての調湿用加熱器12を備えた調湿手段としての調湿部Bと、前記放湿側風路8における前記調湿用加熱器12よりも通風方向上手側箇所を通流する放湿対象空気A2と前記吸湿側風路6における前記調湿ロータ10よりも通風方向下手側箇所を通流する吸湿対象空気A1とを熱交換させる顕熱交換部Sと、前記吸湿側風路6における前記調湿ロータ10よりも通風方向上手側箇所にて吸湿対象空気A1に対して加熱作用する乾燥用加熱手段としての乾燥用加熱器40と、運転を制御する運転制御手段としての運転制御部13と、その運転制御部13に各種制御情報を指令する遠隔操作式の操作部14等を備えて構成してある。
以下、デシカント空調装置の各部について説明を加える。
図1ないし図3に示すように、前記ケーシング5は、薄型状の直方体形状に形成し、その厚さ方向視における4つの側壁のうちの一側壁に、吸湿側吸込口5a及び放湿側送出口5dを並べて設け、それら吸湿側吸込口5a及び放湿側送出口5dを設けた側壁に対向する側壁に、放湿側吸込口5c及び吸湿側送出口5bを放湿側吸込口5cが前記吸湿側吸込口5aと同じ側に位置する状態で並べて設けてある。
前記ケーシング5の内部を、中間隔壁15にて、前記吸湿側吸込口5a及び前記放湿側吸込口5cの側の風路形成部16と、前記放湿側送出口5d及び前記吸湿側送出口5bの側の送風機室形成部17とに仕切り、更に、その送風機室形成部17を、送風機室隔壁18にて、前記吸湿側送出口5bの側の吸湿側送風機室19と前記放湿側送出口5dの側の放湿側送風機室20とに仕切ってある。
図1、図2及び図4に示すように、前記調湿ロータ10を、円盤状でその軸心方向に通気自在なハニカム状の基材に吸湿材(シリカゲルや塩化リチウム等)を保持して構成し、その外周部に全周にわたってギア部21を設けてある。
そして、前記調湿ロータ10をその軸心周りで回転自在に矩形枠状の支持枠22に支持すると共に、その支持枠22に、前記電動モータ11をその出力軸に設けたギア23を前記調湿ロータ10の外周部のギア部21に噛み合わせた状態で設けて、ユニット状の潜熱交換ユニットLを構成してある。
そして、電動モータ11を作動させることにより、調湿ロータ10を軸芯周りに駆動回転するように構成してある。
つまり、ユニット状の潜熱交換ユニットLと前記調湿用加熱器12とにより、前記調湿部Bを構成してある。
前記支持枠22における前記調湿ロータ10の軸心方向に並ぶ両側部の夫々には、一対の概ね半円状の開口22wを、前記軸心方向視において一方の側部の開口22wと他方の側部の開口22wとが重なる状態で形成してある。
その支持枠22の各開口22wには、シール材24をその先端が前記調湿ロータ10に当接する状態で各開口22wの全周にわたって嵌め込んで設けてある。
図1に示すように、前記顕熱交換部Sは、第1熱交換流路(図示省略)及び第2熱交換流路(図示省略)を直交する状態で且つ夫々の熱交換流路を通流する流体同士で熱交換される状態で備えた静止型の顕熱交換器25にて構成してある。
説明を加えると、この顕熱交換器25は、厚さ方向視の形状が略正方形状の直方体又は立方体状であり、図示は省略するが、厚さ方向に複数の第1熱交換流路及び複数の第2熱交換流路が隔壁を隔てて交互に並ぶ形態でアルミニウム等の熱伝導率の高い材料にて形成してある。
そして、この顕熱交換器25における厚さ方向視での4つの側面のうちの1つの側面25aには、前記複数の第1熱交換流路の入口側開口部が形成され、その側面25aとは反対側の側面25bには、前記複数の第1熱交換流路の出口側開口部が形成され、残りの2つの側面のうちの1つの側面25cには、前記複数の第2熱交換流路の入口側開口部が形成され、その側面25cとは反対側の側面25dには、前記複数の第2熱交換流路の出口側開口部が形成されている。
そして、図1に示すように、前記潜熱交換ユニットL及び前記顕熱交換器25を、前記ケーシング5内における前記風路形成部16内に、潜熱交換ユニットLを吸湿側吸込口5aの側に位置させる状態で吸湿側吸込口5a及び放湿側吸込口5cの並び方向に並べて設けてある。
潜熱交換ユニットLを、一対の開口22wが前記ケーシング5の横幅方向に並ぶ姿勢で、前記ケーシング5内における前記風路形成部16内を吸湿側吸込口5aの側の部分と放湿側吸込口5cの側の部分とに仕切る状態で設け、更に、その前記風路形成部16内における潜熱交換ユニットLよりも吸湿側吸込口5aの側の部分を、風路仕切り壁26により、潜熱交換ユニットLの一対の開口22wのうちの一方と前記吸湿側吸込口5aが臨む吸湿側吸込室27と、潜熱交換ユニットLの一対の開口22wのうちの他方が臨む放湿側送出室28とに仕切ってある。
前記顕熱交換器25を、前記複数の第1熱交換流路の入口側開口部が形成された側面25aを前記中間隔壁15の側とは反対側に向けた姿勢で、その側面25aと前記複数の第2熱交換流路の出口側開口部が形成された側面25dとにより形成される角部25eを潜熱交換ユニットLにおける調湿ロータ10に近接させた状態で設けて、前記風路形成部16内における潜熱交換ユニットLよりも前記放湿側吸込口5cの側の部分を、前記複数の第1熱交換流路の入口側開口部が形成された側面25aと前記潜熱交換ユニットLの一対の開口22wのうちの一方とが臨む吸湿側接続室29、前記複数の第1熱交換流路の出口側開口部が形成された側面25bが臨む吸湿側送出室30、前記複数の第2熱交換流路の入口側開口部が形成された側面25c及び前記放湿側吸込口5cが臨む放湿側吸込室31、及び、前記複数の第2熱交換流路の出口側開口部が形成された側面25dと前記潜熱交換ユニットLの一対の開口22wのうちの他方とが臨む放湿側接続室32の4室に仕切ってある。
尚、潜熱交換ユニットLにおける一対の開口部22wの境界部分と顕熱交換器25の前記角部25eとわたって風路仕切り壁33を設けて、その風路仕切り壁33にて前記吸湿側接続室29と前記放湿側接続室32とを仕切ってある。
前記顕熱交換器25の配置形態について説明を加えると、この顕熱交換器25は、その複数の第2熱交換流路の出口側開口部が形成された側面25dが、前記調湿ロータ10の軸芯方向の端面と45°よりも小さい角度(例えば、25°)で対向する状態に設けてある。
図1及び図3に示すように、前記中間隔壁15には、前記吸湿側送出室30と前記吸湿側送風機室19とを連通する吸湿側連通開口34、及び、前記放湿側送出室28と前記放湿側送風機室20とを連通する放湿側連通開口35を形成してある。
前記調湿用加熱器12は、熱媒を通流させる熱媒流通管(図示省略)を空気の通過が可能なように蛇行状に配管した熱媒循環式に構成し、図1に示すように、その調湿用加熱器12を、前記放湿側接続室32内に、前記顕熱交換器25における前記複数の第2熱交換流路の出口が形成された側面25dに近接させた状態で設けてある。
そして、その調湿用加熱器12と熱源機(図示省略)とを熱媒循環路36にて接続して、その熱源機にて加熱した熱媒を熱媒循環路36を通じて調湿用加熱器12に循環供給するように構成してある。
そして、前記熱媒循環路36に調湿用熱動弁37を設けて、その調湿用熱動弁37を開閉して前記調湿用加熱器12への熱媒の供給を断続することにより、前記調湿用加熱器12を加熱作用状態と加熱停止状態とに切り換え自在に構成してある。
前記乾燥用加熱器40は、前記調湿用加熱器12と同様に、熱媒循環式に構成し、図1に示すように、その乾燥用加熱器40を、前記吸湿側吸込室27内に設けてある。
そして、その乾燥用加熱器40と前記熱源機とを熱媒循環路41にて接続し、その熱媒循環路41に乾燥用熱動弁42を設けて、その乾燥用熱動弁42を開閉して前記乾燥用加熱器40への熱媒の供給を断続することにより、前記乾燥用加熱器40を加熱作用状態と加熱停止状態とに切り換え自在に構成してある。
図1に示すように、前記吸湿側吸込口5a、前記放湿側吸込口5cには、夫々、通過する空気から除塵する第1フィルタ38、第2フィルタ39を設けてある。
前記吸湿側送風機7を、前記吸湿側送風機室19内に、前記吸湿側連通開口34に吸引作用するように設けて、前記吸湿側風路6を、前記吸湿側吸込室27、前記吸湿側接続室29及び前記吸湿側送出室30を備えて構成してある。
そして、吸湿側送風機7を作動させることにより、前記吸湿側吸込口5aから吸い込んだ吸湿対象空気A1を、吸湿側吸込室27、調湿ロータ10、吸湿側接続室29、顕熱交換器25の第1熱交換流路、吸湿側送出室30、吸湿側連通開口34を順次通過させる形態で、吸湿側風路6を通して通流させて、吸湿側送出口5bから送出するように構成してある。
又、前記放湿側送風機9を、前記放湿側送風機室20内に、前記放湿側連通開口35に吸引作用するように設けて、前記放湿側風路8を、前記放湿側吸込室31、前記放湿側接続室32及び前記放湿側送出室28とを備えて構成してある。
そして、前記放湿側送風機9を作動させることにより、前記放湿側吸込口5cから吸い込んだ放湿対象空気A2を、放湿側吸込室31、顕熱交換器25の第2熱交換流路、放湿側接続室32、調湿ロータ10、放湿側送出室28、放湿側連通開口35を順次通過させる形態で、放湿側風路8を通して通流させて、放湿側送出口5dから送出するように構成してある。
前記運転制御部13は、前記吸湿側送風機7及び前記放湿側送風機9を作動させ、前記電動モータ11を作動させて前記調湿ロータ10を回転駆動し、前記調湿用熱動弁37を開弁して前記調湿用加熱器12を加熱作用状態にし、前記乾燥用熱動弁42を閉弁して前記乾燥用加熱器40を加熱停止状態にして、前記調湿ロータ10において前記吸湿側風路6を通流する吸湿対象空気A1から吸湿した水分を前記放湿側風路8を通流する放湿対象空気A2に放湿する調湿運転と、前記吸湿側送風機7及び前記放湿側送風機9を作動させ、前記電動モータ11を停止させて前記調湿ロータ10を停止させ、前記調湿用熱動弁37及び前記乾燥用熱動弁42を閉弁して前記調湿用加熱器12及び前記乾燥用加熱器40を加熱停止状態にして、空調対象室を換気する換気運転と、前記吸湿側送風機7及び前記放湿側送風機9を作動させ、前記電動モータ11を停止させて前記調湿ロータ10を停止させ、前記調湿用熱動弁37を閉弁して前記調湿用加熱器12を加熱停止状態にし、前記乾燥用熱動弁42を開弁して前記乾燥用加熱器40を加熱作用状態にして、その乾燥用加熱器40にて加熱された吸湿対象空気A1を顕熱交換器25に通流させてその顕熱交換器25を乾燥する乾燥運転とに切り換え自在に構成してある。
前記調湿運転では、図1を参照すると、放湿対象空気A2は、顕熱交換器25、加熱作用状態の調湿用加熱器12、駆動回転される調湿ロータ10を順次通過する形態で放湿側風路8を通流し、一方、吸湿対象空気A1は、加熱停止状態の乾燥用加熱器40、駆動回転される調湿ロータ10、顕熱交換器25を順次通過する形態で、吸湿側風路6を通流する。
そして、吸湿対象空気A1の温度が放湿対象空気A2よりも高い場合には、放湿対象空気A2は、顕熱交換器25を通過するときに、吸湿対象空気A1との熱交換により加熱され、更に、調湿用加熱器12を通過することで加熱され、そのように加熱された放湿対象空気A2が回転する調湿ロータ10を通過するときに調湿ロータ10から放湿させることにより調湿ロータ10を再生し、一方、吸湿対象空気A1は、回転する調湿ロータ10を通過するときに、その吸湿対象空気A1中の水蒸気が調湿ロータ10における放湿対象空気A2にて再生された部分に吸湿されると共にその吸湿による凝縮熱により加熱され、そのように吸湿並びに加熱された吸湿対象空気A1が顕熱交換器25を通過するときに放湿対象空気A2との熱交換により冷却される。
前記換気運転では、図1を参照すると、放湿対象空気A2は、顕熱交換器25、加熱停止状態の調湿用加熱器12、回転停止状態の調湿ロータ10を順次通過する形態で放湿側風路8を通流し、一方、吸湿対象空気A1は、加熱停止状態の乾燥用加熱器40、回転停止状態の調湿ロータ10、顕熱交換器25を順次通過する形態で、吸湿側風路6を通流する。
つまり、換気運転では、調湿ロータ10が回転停止状態であり、調湿用加熱器12が加熱停止状態であるので、放湿対象空気A2が調湿ロータ10を通過しても放湿されることがなく、又、吸湿対象空気A1が調湿ロータ10を通過しても吸湿されることがないので、顕熱交換器25において、単に放湿対象空気A2と吸湿対象空気A1とが熱交換されることになる。
前記乾燥運転では、図1を参照すると、放湿対象空気A2は、顕熱交換器25、加熱停止状態の調湿用加熱器12、回転停止状態の調湿ロータ10を順次通過する形態で放湿側風路8を通流し、一方、吸湿対象空気A1は、加熱作用状態の乾燥用加熱器40、回転停止状態の調湿ロータ10、顕熱交換器25を順次通過する形態で、吸湿側風路6を通流する。
つまり、乾燥運転では、調湿ロータ10が回転停止状態であり、調湿用加熱器12が加熱停止状態であるので、放湿対象空気A2が調湿ロータ10を通過しても放湿されることがなく、又、吸湿対象空気A1が調湿ロータ10を通過しても吸湿されることがなく、乾燥用加熱器40にて加熱された吸湿対象空気A1が顕熱交換器25を通過するので、顕熱交換器25にて結露が発生しているときには、その結露水が蒸発して顕熱交換器25が乾燥されることになる。
又、運転制御部13を、前記吸湿側送風機7及び前記放湿側送風機9夫々による送風量を設定送風量に調節すべく前記吸湿側送風機7及び前記放湿側送風機9夫々の駆動電力を調節するように構成し、且つ、前記吸湿側送風機7及び前記放湿側送風機9夫々について調節した駆動電力の値に基づいて、前記顕熱交換器25での結露の発生を検出するように構成してある。
図1に示すように、前記操作部14には、前記調湿運転と前記換気運転とに切り換える運転切換スイッチ51、各種情報を表示する表示部52等を設けてある。
そして、前記運転制御部13は、前記操作部14の運転切換スイッチ51にて換気運転が指令されると、換気運転を実行し、前記操作部14の運転切換スイッチ51にて調湿運転が指令されると、調湿運転を実行するように構成してある。
前記運転制御部13による調湿運転の実行中において、前記吸湿側風路6における前記調湿ロータ10と前記顕熱交換器25との間の箇所を通流する吸湿対象空気A1の絶対湿度に相当する吸湿対象空気A1の吸湿後絶対湿度を検出し、及び、前記放湿側風路8における前記顕熱交換器25よりも通風方向上手側箇所を通流する放湿対象空気A2の温度を検出して、その検出した放湿対象空気A2の温度に対応する放湿対象空気温度の飽和絶対湿度を求めて、前記吸湿対象空気A1の吸湿後絶対湿度及び前記放湿対象空気温度の飽和絶対湿度に基づいて、前記顕熱交換器25での結露の発生を予測する調湿中結露予測処理を実行する結露発生予測手段としての結露発生予測部Mを設けてある。
この結露発生予測部Mは、前記運転制御部13による換気運転の実行中において、前記吸湿側風路6における前記調湿ロータ10よりも通風方向上手側箇所を通流する吸湿対象空気A1の絶対湿度である吸湿前絶対湿度を検出し、及び、前記放湿側風路8における前記顕熱交換器25よりも通風方向上手側箇所を通流する放湿対象空気A2の温度を検出して、その検出した放湿対象空気A2の温度に対応する放湿対象空気温度の飽和絶対湿度を求めて、前記吸湿対象空気A1の吸湿前絶対湿度及び前記放湿対象空気温度の飽和絶対湿度に基づいて、前記顕熱交換器25での結露の発生を予測する換気中結露予測処理を実行するように構成してある。
そして、前記運転制御部13は、前記調湿運転の実行中において、前記結露発生予測部Mにて前記顕熱交換器25での結露の発生が予測されることに基づいて、結露の発生を抑制する結露抑制処理として、前記吸湿側送風機7、前記放湿側送風機9及び前記電動モータ11を停止させ、前記調湿用熱動弁37を閉弁して前記調湿用加熱器12を加熱停止状態にして、デシカント空調装置の運転を停止させる停止処理を実行し、その運転停止を停止用設定時間の間継続するように構成してある。
又、前記運転制御部13は、前記調湿運転の実行中において、前記顕熱交換器25での結露の発生を検出すると、前記乾燥運転に切り換え、その乾燥運転を乾燥用設定時間の間継続するように構成してある。ちなみに、前記停止用設定時間や乾燥用設定時間は、例えば30〜60分程度に設定する。
又、前記運転制御部13は、前記換気運転の実行中において、前記結露発生予測部Mにて前記顕熱交換器25での結露の発生が予測されることに基づいて、結露の発生を抑制する結露抑制処理として、前記吸湿側送風機7及び前記放湿側送風機9を停止させて、デシカント空調装置の運転を停止させる停止処理を実行し、その運転停止を前記停止用設定時間の間継続するように構成してある。
更に、前記運転制御部13は、前記換気運転の実行中において、前記顕熱交換器25での結露の発生を検出すると、前記乾燥運転に切り換え、その乾燥運転を前記乾燥用設定時間の間継続するように構成してある。
次に、前記運転制御部13による前記吸湿側送風機7及び前記放湿側送風機9の制御構成について、説明を加える。尚、前記運転制御部13による前記吸湿側送風機7及び前記放湿側送風機9夫々の制御構成は同様であるので、以下では、前記吸湿側送風機7を対象にして説明する。
図示は省略するが、吸湿側送風機7は、DC(直流)モータを駆動用電動機として備え、羽根体の回転速度(回転数)を検出する回転速度センサを備えて構成されている。
そして、運転制御部13は、PWM(パルス幅変調)制御により、駆動電力を調節して、吸湿側送風機7の回転速度を制御して、前記吸湿側送風機7の送風量を前記設定送風量に調節するように構成してある。
説明を加えると、予め、図5に示すように、吸湿側送風機7について、回転速度毎に、駆動電力を調節するためのPWM出力値と送風量との関係であるPWM出力−送風量特性を定め、又、図6に示すように、回転速度毎に、送風量と静圧との関係である送風量−静圧特性を定めて、これらPWM出力−送風量特性及び送風量−静圧特性をマップデータとして前記運転制御部13に記憶させてある。
そして、静圧が予め設定した設計静圧のときに、設定送風量Qs(例えば100m3)を得るための回転速度を設計回転速度(例えば1500rpm)として設定してある。
このデシカント空調装置の設置時等に、このデシカント空調装置を設置した状態での静圧に対応して、送風量を設定送風量Qsにするための初期目標回転速度を設定する試運転制御を実行させる。
この試運転制御について説明を加えると、吸湿側送風機7を前記設計回転速度で作動させて、図5に示す如きPWM出力−送風量特性に基づいて、吸湿側送風機7を前記設計回転速度で作動させるときのPWM出力値Vxに対応する送風量Qxを求め、更に、図6に示す如き送風量−静圧特性に基づいて、吸湿側送風機7を設計回転速度で作動させて送風量Qxが得られる状態での静圧Pxを求める。
続いて、下記の式1に示す如き静圧Pと送風量Qとの関係に基づいて、送風量が設定送風量Qsのときの基準静圧Psを求める。
P=aQ2……………(式1)
但し、aは定数であり、この定数aは、吸湿側送風機7を設計回転速度で作動させたときの送風量Qxと静圧Pxを上記の式1に代入して求めることになる。
そして、図6に示す如き送風量−静圧特性に基づいて、送風量を設定送風量Qsにするための初期目標回転速度を求める。ちなみに、この実施形態では、50rpm間隔で段階的に設定した回転速度毎に送風量−静圧特性を設定して、目標回転速度を50rpm間隔で段階的に設定するように構成してある。つまり、これら設定した複数の送風量−静圧特性のうち、送風量が設定送風量Qsであり静圧が基準静圧Psである点に最も近い送風量−静圧特性を選択して、その選択した送風量−静圧特性に対応する回転速度を初期目標回転速度に設定する。たとえは、初期目標回転速度が、1550rpmに設定される。
図7に示すように、前記設定送風量Qsに対して、下限送風量Qmin及び上限送風量Qmaxを設定してある。
そして、図7において太線にて示すように、運転制御部13は、静圧の変化に応じて、吸湿側送風機7の送風量を下限送風量Qminと上限送風量Qmaxとの間に維持するように、吸湿側送風機7の目標回転速度を変更用設定速度(例えば50rpm)ずつ増減設定することにより、吸湿側送風機7の送風量を設定送風量Qsに調節することになる。
説明を加えると、運転制御部13は、前記試運転制御の終了後、吸湿側送風機7の目標回転速度を前記初期目標回転速度として、吸湿側送風機7の回転速度が目標回転速度になるようにPWM出力値を調節する。
そして、吸湿側送風機7の回転速度が目標回転速度になるようにPWM出力値を調節する状態で、調節するPWM出力値に対応する送風量を図5に示す如きPWM出力−送風量特性に基づいて求め、その求めた送風量が下限送風量Qmin以下になると、目標回転速度を変更用設定速度増大し、求めた送風量が上限送風量Qmax以上になると、目標回転速度を変更用設定速度減少するように変更しながら、吸湿側送風機7の回転速度が目標回転速度になるようにPWM出力値を調節する。
つまり、フィルタ38の目詰まり又は顕熱交換器25での結露等により、吸湿側風路6における通気抵抗が増大すると、送風量が減少する傾向となって吸湿側送風機7にかかる負荷が小さくなる傾向となるので、回転速度を目標回転速度に維持するためにPWM出力値が小さくなるように調節されることになり、送風量が減少する。そして、その送風量が下限送風量Qmin以下になると、目標回転速度が変更用設定速度増大されることになり、吸湿側送風機7の回転速度が目標回転速度になるようにPWM出力値が増大調節される。
又、フィルタ38の目詰まり又は顕熱交換器25での結露が解消されることにより、吸湿側風路6における通気抵抗が減少すると、送風量が増加する傾向となって吸湿側送風機7にかかる負荷が大きくなる傾向となるので、回転速度を目標回転速度に維持するためにPWM出力値が大きくなるように調節されることになり、送風量が増加する。そして、その送風量が上限送風量Qmax以上になると、目標回転速度が変更用設定速度減少されることになり、吸湿側送風機7の回転速度が目標回転速度になるようにPWM出力値が減少調節される。
次に、前記結露発生予測部Mによる調湿中結露予測処理及び換気中結露予測処理夫々について、説明を加える。
図1に示すように、この結露発生予測部Mは、前記吸湿側吸込室27内、即ち、前記吸湿側風路6における前記調湿ロータ10よりも通風方向上手側箇所にて吸湿対象空気A1の温度を検出する吸湿側温度センサStb及び相対湿度を検出する吸湿側相対湿度センサShb、前記放湿側吸込室31内、即ち前記放湿側風路8における前記顕熱交換器25よりも通風方向上手側箇所にて放湿対象空気A2の温度を検出する放湿側温度センサStr、並びに、演算処理部Cを備えて構成してある。
この演算処理部Cは、前記運転制御部13を用いて構成してある。
そして、この演算処理部Cは、調湿中結露予測処理では、前記吸湿側温度センサStb及び前記吸湿側相対湿度センサShbにて吸湿側風路6における調湿ロータ10よりも通風方向上手側箇所を通流する吸湿対象空気A1の温度Tbと相対湿度Hbを検出して、その検出した吸湿対象空気A1の温度Tb及び相対湿度Hbに基づいて吸湿対象空気A1の吸湿前絶対湿度HAbを求め、且つ、吸湿量導出情報に基づいて前記調湿部Bによる吸湿対象空気A1からの吸湿量Fを求めて、求めた吸湿対象空気A1の吸湿前絶対湿度HAb及び調湿部Bによる吸湿量Fに基づいて、前記吸湿対象空気A1の吸湿後絶対湿度HAdを求めるように構成してある。
又、演算処理部Cは、換気中結露予測処理では、前記調湿中結露予測処理と同様に、前記吸湿側温度センサStb及び前記吸湿側相対湿度センサShbにて吸湿側風路6における調湿ロータ10よりも通風方向上手側箇所を通流する吸湿対象空気A1の温度Tb及び相対湿度Hbを検出して、その検出した吸湿対象空気A1の温度Tb及び相対湿度Hbに基づいて吸湿対象空気A1の吸湿前絶対湿度HAbを求めるように構成してある。
更に、演算処理部Cは、前記調湿中結露予測処理及び前記換気中結露予測処理の夫々では、放湿側温度センサStrにて放湿側風路8における顕熱交換器25よりも通風方向上手側箇所にて放湿対象空気A2の温度Trを検出して、その検出した温度Trに対応する放湿対象空気温度の飽和絶対湿度HAsを求めるように構成してある。
前記演算処理部Cは、前記吸湿側温度センサStbにて検出される吸湿対象空気A1の温度Tb及び前記吸湿側相対湿度センサShbにて検出される吸湿対象空気の相対湿度Hbに基づいて、下記の式2により吸湿前絶対湿度HAb(g/kg)を求める。
Figure 0005022026
又、演算処理部Cは、上記の式2により求めた吸湿前絶対湿度HAbに基づいて、下記の式3により、調湿部Bによる吸湿量F(g/kg)を求める。
F=0.0976×HAb+2.161……………(式3)
つまり、上記の式3が吸湿量導出情報に相当するものであり、この式3は、実験により定めた実験式であり、前記調湿ロータ10の吸湿及び放湿特性、並びに、前記調湿用加熱器12による放湿対象空気A2の加熱温度等により決まるものである。
そして、演算処理部Cは、上述のように求めた吸湿前絶対湿度HAb及び調湿部Bによる吸湿量Fに基づいて、下記の式4により、吸湿後絶対湿度HAdを求める。
HAd=HAb−F……………(式4)
又、演算処理部Cは、放湿側温度センサStrにて検出された放湿対象空気A2の温度Trに基づいて、下記の式5により、放湿対象空気温度の飽和絶対湿度HAsを求める。
Figure 0005022026
そして、調湿運転では、吸湿対象空気A1は調湿ロータ10を通過することにより吸湿されるので、その調湿ロータ10を通過した吸湿対象空気A1の絶対湿度、即ち、吸湿後絶対湿度HAdが放湿対象空気温度の飽和絶対湿度HAsよりも大きい場合に、その吸湿対象空気A1が、顕熱交換器25において放湿対象空気A2との熱交換により冷却されると、顕熱交換器25において結露が発生する虞がある。
そこで、演算処理部Cは、調湿中結露予測処理では、下記の式6の条件式を満足するときは結露が発生すると予測し、満足しないときは結露が発生しないと予測するように構成してある。
HAd−K>HAs……………(式6)
但し、Kは補正値であり、正の定数、例えば0.5に設定する。
つまり、前記吸湿側温度センサStbや前記吸湿側相対湿度センサShbの検出誤差により、吸湿後絶対湿度HAdに誤差が生じる場合があるので、その吸湿後絶対湿度HAdを補正値Kにより小さく補正することにより、前記吸湿側温度センサStbや前記吸湿側相対湿度センサShbの検出誤差に拘わらず、顕熱交換器25で実際に結露が発生するのをより的確に抑制するようにしてある。
又、前記換気運転では、吸湿対象空気A1は調湿ロータ10を通過しても吸湿されることがないので、調湿ロータ10を通過する前の吸湿対象空気A1の絶対湿度、即ち、吸湿前絶対湿度HAbが放湿対象空気温度の飽和絶対湿度HAsよりも大きい場合に、その吸湿対象空気A1が、顕熱交換器25において放湿対象空気A2との熱交換により冷却されると、顕熱交換器25において結露が発生する虞がある。
そこで、演算処理部Cは、換気中結露予測処理では、下記の式7の条件式を満足するときは結露が発生すると予測し、満足しないときは結露が発生しないと予測するように構成してある。
HAb>HAs……………(式7)
つまり、換気運転中は、吸湿対象空気A1が調湿ロータ10を通過しても吸湿されることがないので、吸湿対象空気A1の吸湿前絶対湿度HAbが放湿対象空気温度の飽和絶対湿度HAsよりも大きくなると、顕熱交換器25において結露が発生すると予測する構成としてある。
又、予め、結露発生を検出するための検出用設定時間、及び、検出用設定PWM値変化幅を設定して、前記運転制御部13に記憶させてある。
ちなみに、前記検出用設定時間は、フィルタ38やフィルタ39の目詰まりにより、送風量を設定送風量Qsに維持するためのPWM出力値の変化が前記検出用設定PWM値変化幅になるのに費やす時間よりも十分に短い時間(例えば2〜3時間)に設定してある。
そして、前記運転制御部13は、送風量を設定送風量Qsに維持するためのPWM出力値における前記検出用設定時間の間の変化幅が前記検出用設定PWM値変化幅よりも大きくなると、前記顕熱交換器25で結露が発生したことを検出するように構成してある。
つまり、顕熱交換器25において結露が発生すると静圧が上昇するが、その静圧の上昇は、フィルタ38やフィルタ39の目詰まりによる静圧の上昇に比べて短時間の間に起こるので、送風量を設定送風量Qsに維持するための前記検出用設定時間の間におけるPWM出力値の変化幅は、顕熱交換器25において結露が発生した場合の方がフィルタ38やフィルタ39の目詰まりによる場合に比べてかなり大きくなり、上述のように運転制御部13を構成することにより、顕熱交換器25での結露の発生を的確に検出することができるのである。
要するに、PWM出力値は前記吸湿側送風機7や前記放湿側送風機9について調節した駆動電力の値に相当するので、前記運転制御部13を、前記吸湿側送風機7及び前記放湿側送風機9夫々について調節した駆動電力の値に基づいて、前記顕熱交換器25での結露の発生を検出するように構成してある。
次に、図8に示すフローチャートに基づいて、このデシカント空調装置の制御動作を説明する。
前記顕熱交換器25での結露の発生の予測による運転停止中ではなく、且つ、乾燥運転中でないときは、前記運転切換スイッチ51にて換気運転が指令された状態では、前記換気運転を実行し、前記運転切換スイッチ51にて調湿運転が指令された状態では、前記調湿運転を実行する(ステップ#1〜6)。
そして、前記換気運転の実行中は、ステップ#7において、前記の式7に示す条件式により前記顕熱交換器25で結露が発生するか否かを予測して、前記顕熱交換器25での結露の発生を予測すると、前記停止処理を実行して、前記停止用設定時間の間デシカント空調装置の運転を停止させ(ステップ#8,1,11)、ステップ#7において、前記顕熱交換器25での結露の発生を予測しないときは、ステップ#9において、送風量を前記設定送風量Qsに維持するためのPWM出力値の前記検出用設定時間の間における変化幅が前記検出用設定PWM値変化幅を上回るか否かにより前記顕熱交換器25での結露の発生の有無を検出して、前記顕熱交換器25での結露の発生を検出すると、前記乾燥用設定時間の間、前記乾燥運転を実行する(ステップ#10,1,2,12)。
前記調湿運転の実行中は、ステップ#7において、前記の式6に示す条件式により前記顕熱交換器25で結露が発生するか否かを予測して、前記顕熱交換器25での結露の発生を予測すると、前記停止処理を実行して、前記停止用設定時間の間デシカント空調装置の運転を停止させ(ステップ#8,1,11)、ステップ#7において、前記顕熱交換器25での結露の発生を予測しないときは、ステップ#9において、送風量を前記設定送風量Qsに維持するためのPWM出力値の前記検出用設定時間の間における変化幅が前記検出用設定PWM値変化幅を上回るか否かにより前記顕熱交換器25での結露の発生の有無を検出して、前記顕熱交換器25での結露の発生を検出すると、前記乾燥用設定時間の間、前記乾燥運転を実行する(ステップ#10,1,2,12)。
この第1実施形態のデシカント空調装置は、外気OAを加湿して供給用空気SAとして空調対象室に供給する加湿型に構成してある。
つまり、図1に示すように、この第1実施形態においては、前記吸湿側吸込口5aを前記内気吸込口3として、前記吸湿側送出口5bを前記排気送出口4として夫々用い、並びに、前記放湿側吸込口5cを前記外気吸込口1として、前記放湿側送出口5dを前記給気送出口2として夫々用いるように構成してある。
そして、前記内気吸込口3から吸い込んだ吸湿対象空気A1としての内気RAを、吸湿側風路6を通して通流させて排出用空気EAとして排気送出口4から屋外に排出し、並びに、前記外気吸込口1から吸い込んだ放湿対象空気A2としての外気OAを、放湿側風路8を通して通流させて給気送出口2から供給用空気SAとして空調対象室に供給するようにして、空調対象室を換気するように構成してある。
前記調湿運転では、放湿対象空気A2としての外気OAは、顕熱交換器25を通過するときに吸湿対象空気A1としての内気RAとの熱交換により加熱され、続いて、前記調湿用加熱器12にて加熱された後、調湿ロータ10を通過することにより放湿されて、換言すれば加湿されて、供給用空気SAとして空調対象室に供給されるので、空調対象室を加湿しながら換気することができる。
以下、前記調湿中結露予測処理及び前記換気中結露予測処理の夫々による顕熱交換器25での結露発生の予測の具体例を説明する。
例えば、吸湿側温度センサStbにて検出される吸湿対象空気A1としての内気RAの温度Tbが20°C、吸湿側相対湿度センサShbにて検出される吸湿対象空気A1としての内気RAの相対湿度が50%、放湿側温度センサStrにて検出される放湿対象空気A2としての外気OAの温度Trが7°Cである場合を例にして説明する。
前記式2により、吸湿対象空気A1としての内気RAの吸湿前絶対湿度HAbが7.270(g/kg)として求められ、前記式3により、調湿部Bによる吸湿量Fが2.871(g/kg)として求められるので、前記式4により、吸湿対象空気A1としての内気RAの吸湿後絶対湿度HAdが4.399(g/kg)として求められる。
又、前記式5により、放湿対象空気A2としての外気OAにおける放湿対象空気温度の飽和絶対湿度HAsが6.212(g/kg)として求められる。
そして、前記調湿中結露予測処理では、前記式6の条件式を満たさないと判別されるので、前記顕熱交換器25では結露が発生しないと予測されることになる。
又、前記換気中結露予測処理では、前記式7の条件式を満たすと判別されるので、前記顕熱交換器25で結露が発生すると予測されることになる。
〔第2実施形態〕
以下、本発明の第2実施形態を説明する。
この第2実施形態では、外気OAを除湿して供給用空気SAとして空調対象室に供給する除湿型に構成してある。
つまり、図9に示すように、この第2実施形態においては、前記吸湿側吸込口5aを前記外気吸込口1として、前記吸湿側送出口5bを前記給気送出口2として夫々用い、並びに、前記放湿側吸込口5cを前記内気吸込口3として、前記放湿側送出口5dを前記排気送出口4として夫々用いるように構成してある。
そして、前記外気吸込口1から吸い込んだ吸湿対象空気A1としての外気OAを、吸湿側風路6を通して通流させて供給用空気SAとして給気送出口2から空調対象室に供給し、並びに、前記内気吸込口3から吸い込んだ放湿対象空気A2としての内気RAを、放湿側風路8を通して通流させて排気送出口4から排出用空気RAとして屋外に排出するようにして、空調対象室を換気するように構成してある。
前記調湿運転では、吸湿対象空気A1としての外気OAは、調湿ロータ10を通過することにより吸湿されて、換言すれば、除湿され、続いて、顕熱交換器25を通過するときに放湿対象空気A2としての内気RAとの熱交換により冷却されて、供給用空気SAとして空調対象室に供給されるので、空調対象室を除湿しながら換気することができる。
この第2実施形態においても、上記の第1実施形態と同様の結露発生予測部Mを設けて、第1実施形態と同様に、前記運転制御部13を、前記調湿運転及び前記換気運転夫々の実行中において、前記結露発生予測部Mにて前記顕熱交換器25での結露の発生が予測されることに基づいて、結露の発生を抑制する結露抑制処理として、デシカント空調装置の運転を停止させる停止処理を実行するように構成してある。
又、この第2実施形態においても、第1実施形態と同様に、運転制御部13を、前記吸湿側送風機7及び前記放湿側送風機9夫々による送風量を設定送風量に調節すべく前記吸湿側送風機7及び前記放湿側送風機9夫々の駆動電力を調節するように構成し、且つ、前記吸湿側送風機7及び前記放湿側送風機9夫々について調節した駆動電力の値に基づいて、前記顕熱交換器25での結露の発生を検出するように構成して、前記調湿運転及び前記換気運転夫々の実行中において、前記顕熱交換器25での結露の発生を検出すると、前記乾燥運転に切り換えるように構成してある。
〔別実施形態〕
次に別実施形態を説明する。
(イ) 前記調湿運転中及び前記換気運転中の夫々において、前記結露発生予測部Mにより顕熱交換器25での結露の発生が予測されたときに前記運転制御部13に実行させる処理として、上記の各実施形態においては、結露の発生を抑制する結露抑制処理を実行させる場合について例示したが、「結露の発生の虞があります」等、結露の発生の虞があることを報知するメッセージを前記表示部52に表示する等の報知処理を実行させるように構成しても良い。
又、前記調湿運転中及び前記換気運転中の夫々において、前記運転制御部13が顕熱交換器25での結露の発生を検出したときにその運転制御部13に実行させる処理として、上記の各実施形態においては、乾燥運転を実行させる場合について例示したが、「結露が発生しました」等、結露が発生したことを報知するメッセージを前記表示部52に表示する等の報知処理を実行させるように構成しても良い。
(ロ) 上記の各実施形態においては、結露発生予測部Mを、式2の如き演算式にて吸湿対象空気A1の吸湿前絶対湿度HAbを求めるように構成したが、空気の温度及び相対湿度と絶対湿度との関係を定めたマップデータ等の情報により吸湿対象空気A1の吸湿前絶対湿度HAbを求めるように構成しても良い。
又、式5の如き演算式にて放湿対象空気温度の飽和絶対湿度HAsを求めるように構成したが、空気の温度と絶対湿度との関係を定めたマップデータ等の情報により放湿対象空気温度の飽和絶対湿度HAsを求めるように構成しても良い。
又、式3の如き演算式にて調湿部Bによる吸湿量Fを求めるように構成したが、吸湿前絶対湿度HAbと調湿部Bによる吸湿量Fとの関係を定めたマップデータ等の情報、あるいは、吸湿側風路6における調湿ロータ10よりも通風方向上手側箇所を通流する吸湿対象空気A1の温度Tb及び相対湿度Hbと調湿部Bによる吸湿量Fとの関係を定めたマップデータ等の情報により調湿部Bによる吸湿量Fを求めるように構成しても良い。
(ニ) 結露抑制処理の具定例としては、上記の各実施形態において例示したように、デシカント空調装置を停止させる停止処理に限定されるものではない。
例えば、上記の各実施形態において説明した乾燥運転でも良い。
あるいは、放湿側送風機9を停止させて、放湿側風路8を通しての放湿対象空気A2の通流を停止させた状態で、吸湿側風路6を通して吸湿対象空気A1を通流させる運転でも良い。この場合、例えば、加湿型では、冬期等において、放湿対象空気A2としての低温の外気OAの通流を停止した状態で、吸湿対象空気A1としての暖房中の空調対象室からの内気RAを顕熱交換器25に通流させることにより、顕熱交換器25での結露の発生を的確に抑制することが可能となる。
(ホ) 乾燥運転の具体的な制御形態として、上記の各実施形態においては、前記吸湿側送風機7及び前記放湿側送風機9を作動させ、前記電動モータ11を停止させて前記調湿ロータ10を停止させ、前記調湿用熱動弁37を閉弁して前記調湿用加熱器12を加熱停止状態にし、前記乾燥用熱動弁42を開弁して前記乾燥用加熱器40を加熱作用状態にする形態としたが、この制御形態に限定されるものではなく、例えば、前記の制御形態において、前記放湿側送風機9を停止させる形態でも良い。
この場合、例えば、加湿型では、冬期等において、放湿対象空気A2としての低温の外気OAの通流を停止した状態で、吸湿対象空気A1としての暖房中の空調対象室からの内気RAを顕熱交換器25に通流させることにより、顕熱交換器25を効率良く乾燥させることが可能となる。
(ヘ) 上記の各実施形態においては、送風量を設定送風量Qsに維持するためのPWM出力値における検出用設定時間の間の変化に基づいて、前記顕熱交換器25での結露の発生を検出するように構成したが、送風量を設定送風量Qsに維持するための吸湿側送風機7や放湿側送風機9の回転速度における検出用設定時間の間の変化に基づいて、前記顕熱交換器25での結露の発生を検出するように構成しても良い。
(ト) 上記の各実施形態では、調湿中結露予測処理において、顕熱交換器25での結露の発生を予測するに当たって、吸湿対象空気A1の吸湿後絶対湿度HAdを補正値Kにより補正する場合について例示したが、吸湿対象空気A1の吸湿後絶対湿度HAdを補正しないよう構成しても良い。
又、換気中結露予測処理において、顕熱交換器25での結露の発生を予測するに当たって、吸湿対象空気A1の吸湿前絶対湿度HAbを補正値にて小さくするように補正しても良い。
(チ) 吸湿側送風機7及び放湿側送風機8夫々による送風量を設定送風量Qsに維持するように夫々の回転速度を制御するに当たって、上記の各実施形態において例示したように、目標回転速度を段階的に設定する場合に、目標回転速度を段階的に設定するための変更用設定速度は、上記の各実施形態において例示した50rpmに限定されるものでなく、例えば、50rpmよりも小さく設定しても良い。
又、吸湿側送風機7及び放湿側送風機8夫々による送風量を設定送風量Qsに維持するように夫々の回転速度を制御するに当たって、上記の各実施形態においては、夫々の回転速度を段階的に変更調節するように構成する場合について例示したが、夫々の回転速度を連続的に変更調節するように構成しても良い。
(リ) 顕熱交換部Sを構成するに、上記の各実施形態においては、静止型の顕熱交換器25にて構成したが、一部を吸湿側風路6に位置させ且つ他の一部を放湿側風路8に位置させるように配置される顕熱交換ロータ及びその顕熱交換ロータにおける前記吸湿側風路6に位置させる部分及び前記放湿側風路8に位置させる部分を回転に伴って変更させるように前記顕熱交換ロータを駆動回転する顕熱交換用電動モータを備えた回転型に構成しても良い。
(ヌ) 外気OAを放湿対象空気A2として、その外気OAを加湿する調湿運転、及び、外気OAを吸湿対象空気A1として、その外気OAを除湿する調湿運転の両方が実行可能なようにデシカント空調装置を構成しても良い。
(ル) 調湿用加熱器12や乾燥用加熱器40は、熱媒循環式に限定されるものではなく、例えば、電気ヒータでも良い。
第1実施形態に係るデシカント空調装置の全体構成を示す図 図1におけるII−II矢視図 図1におけるIII−III矢視図 潜熱交換ユニットの斜視図 PWM出力−送風量特性を示す図 送風量−静圧特性を示す図 送風量を設定送風量に調節するための目標回転速度の設定を説明する図 デシカント空調装置の制御動作のフローチャートを示す図 第2実施形態に係るデシカント空調装置の全体構成を示す図
符号の説明
6 吸湿側風路
7 吸湿側送風手段
8 放湿側風路
9 放湿側送風手段
10 調湿体
11 駆動手段
12 調湿用加熱手段
13 運転制御手段
40 乾燥用加熱手段
B 調湿手段
M 結露発生予測手段
S 顕熱交換部

Claims (4)

  1. 吸湿側風路を通して吸湿対象空気を通流させる吸湿側送風手段と、
    放湿側風路を通して放湿対象空気を通流させる放湿側送風手段と、
    一部を前記吸湿側風路に位置させ且つ他の一部を前記放湿側風路に位置させるように配置されて駆動手段により駆動回転される調湿体、及び、前記放湿側風路における前記調湿体よりも通風方向上手側箇所にて放湿対象空気に対して加熱作用する調湿用加熱手段を備えた調湿手段と、
    前記放湿側風路における前記調湿用加熱手段よりも通風方向上手側箇所を通流する放湿対象空気と前記吸湿側風路における前記調湿体よりも通風方向下手側箇所を通流する吸湿対象空気とを熱交換させる顕熱交換部と、
    運転を制御する運転制御手段とが設けられ、
    その運転制御手段が、前記駆動手段を作動させ且つ前記調湿用加熱手段を加熱作用させて、前記吸湿側風路を通流する吸湿対象空気から吸湿した水分を前記放湿側風路を通流する放湿対象空気に放湿する調湿運転を実行するように構成されたデシカント空調装置であって、
    前記調湿運転中において、前記吸湿側風路における前記調湿体と前記顕熱交換部との間の箇所を通流する吸湿対象空気の絶対湿度に相当する吸湿対象空気の吸湿後絶対湿度を検出し、及び、前記放湿側風路における前記顕熱交換部よりも通風方向上手側箇所を通流する放湿対象空気の温度を検出して、その検出した放湿対象空気の温度に対応する放湿対象空気温度の飽和絶対湿度を求めて、前記吸湿対象空気の吸湿後絶対湿度及び前記放湿対象空気温度の飽和絶対湿度に基づいて、前記顕熱交換部での結露の発生を予測する結露発生予測手段が設けられ
    前記結露発生予測手段が、前記吸湿側風路における前記調湿体よりも通風方向上手側箇所にて吸湿対象空気の温度と相対湿度を検出してその検出した吸湿対象空気の温度及び相対湿度に基づいて吸湿対象空気の吸湿前絶対湿度を求め、且つ、吸湿量導出情報に基づいて前記調湿手段による吸湿対象空気からの吸湿量を求めて、求めた吸湿対象空気の吸湿前絶対湿度及び調湿手段による吸湿量に基づいて、前記吸湿対象空気の吸湿後絶対湿度を求めるように構成されているデシカント空調装置。
  2. 前記運転制御手段が、前記結露発生予測手段により結露の発生が予測されることに基づいて、結露の発生を抑制する結露抑制処理を実行するように構成されている請求項1記載のデシカント空調装置。
  3. 前記運転制御手段が、前記吸湿側送風手段及び前記放湿側送風手段夫々による送風量を設定送風量に調節すべく前記吸湿側送風手段及び前記放湿側送風手段夫々の駆動電力を調節するように構成され、且つ、前記吸湿側送風手段及び前記放湿側送風手段夫々について調節した駆動電力の値に基づいて、前記顕熱交換部での結露の発生を検出するように構成されている請求項1又は2記載のデシカント空調装置。
  4. 前記吸湿側風路における前記顕熱交換部よりも通風方向上手側箇所にて吸湿対象空気に対して加熱作用する乾燥用加熱手段が設けられ、
    前記運転制御手段が、前記顕熱交換部での結露の発生を検出すると、前記乾燥用加熱手段を加熱作用させる乾燥運転を実行するように構成されている請求項記載のデシカント空調装置。
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