JP3786090B2 - 空気調和機および空気調和機の制御方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、空気調和機および空気調和機の制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
空気調和機には、室内の除湿を行う除湿運転機能を有するものがある。この除湿運転は、従来、いわゆる「ドライ運転」によって行われることが多い。この「ドライ運転」は、室内熱交換器を蒸発器として機能させると共に、圧縮機の回転数を通常の冷房運転時よりも増加させ、且つ、室内ファンの風量を少なくすることによって行われる。これにより、温度の低下した室内熱交換器の表面で空気中の水分を結露させる。そして、含有する水分量が減少した空気が室内へと吹出されることにより、室内が除湿される(特許文献1参照)。
【0003】
なお、このような除湿運転は、夏場だけに限らず冬場にも必要とされることがある。例えば、室内で鍋が行われている場合や、在室人数が多い場合などである。また、特に豪雪地域においては、降り積もる雪によって室内の湿度が高くなることがある。このような場合には、冬場でも室内の湿度が高くなり過ぎることがあり、室内での結露を防止するために除湿運転が必要とされる。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−263763号公報(第2頁[0003])
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記のようなドライ運転では、圧縮機が使用されるため、圧縮機を駆動するための電力が必要となる。一方、省エネ等の観点からは、空気調和機の消費電力は抑えられることが望ましい。
本発明の課題は、除湿を行うために必要な消費電力を抑えることができる空気調和機および空気調和機の制御方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の空気調和機は、室内熱交換器と、室内湿度検知手段と、換気部と、加湿部と、制御部と、室内空気の絶対湿度を取得する室内絶対湿度取得部と、室外空気の絶対湿度を取得する室外絶対湿度取得部とを備える。室内熱交換器は、室内空気との間で熱交換を行う。室内湿度検知手段は、室内空気の湿度を検知する。換気部は、室外空気を室内へと給気することにより室内の換気を行う。加湿部は、室内へと送られる空気を加湿する。制御部は、室内湿度検知手段が検知した室内の湿度が所定レベルより高い場合に、除湿を行い、室内湿度検知手段が検知した室内の湿度が所定レベルより低い場合に、加湿部による加湿運転を行う。また、制御部は、除湿を行う場合において、室内絶対湿度取得部が取得した室内空気の絶対湿度と室外絶対湿度取得部が取得した室外空気の絶対湿度とを比較し、室外空気の絶対湿度が、誤差を考慮した所定値と室内空気の絶対湿度との和よりも小さい場合には、換気運転による除湿を行い、その他の場合には、室内熱交換器を利用した除湿を行う。
【0007】
この空気調和機では、室内の湿度が所定レベルより高く、室外空気の絶対湿度が、誤差を考慮した所定値と室内空気の絶対湿度との和よりも小さい場合には、換気運転を行う。
従って、換気により室内空気の湿度が低減する。このため、室内が除湿される。また、この除湿は換気運転によって行われるため、ドライ運転による除湿のように圧縮機を駆動する必要がない。このため、この空気調和機では、除湿を行うために必要な消費電力を抑えることができる。
【0008】
また、この空気調和機では、室内熱交換器を利用した除湿と、換気運転による除湿とを切り換えることができる。このため、例えば、夏場に冷房運転が行われている場合には室内熱交換器を利用した除湿を行い、冬場に暖房運転が行われている場合には、換気運転による除湿を行うことができる。このように、この空気調和機では、除湿のための運転を状況に応じて切り換えることにより、より効率的に除湿を行うことができる。
さらに、この空気調和機では、室内空気の湿度の高低に応じて、除湿を行う換気運転と、加湿運転とを切り換えて行うことができる。このため、この空気調和機では、室内空気の湿度をより適切に維持することができる。
【0009】
請求項2に記載の空気調和機は、請求項1に記載の空気調和機であって、室外機と室内機とに分かれる空気調和機である。この空気調和機は、給気口と吹出し口と空気経路とをさらに備える。給気口は、室外機に設けられ、室外機内へと取り込まれる室外空気が通る。吹出し口は、室内機に設けられ、室内機内から室内へと吹き出す室外空気が通る。空気経路は、給気口と吹出し口とを繋ぐ。
この空気調和機では、換気運転時において、室外空気が、室外機の給気口から取り込まれ、空気経路を通り、室内機の吹出し口から室内へと吹き出す。このようにして、この空気調和機では、室外空気を室外機から取り込んで室内へと送ることができる。
【0010】
請求項3に記載の空気調和機は、請求項1または2に記載の空気調和機であって、室外温度検知手段と室外相対湿度検知手段とをさらに備える。室外温度検知手段は、室外温度を検知する。室外相対湿度検知手段は、室外空気の相対湿度を検知する。そして、室外絶対湿度取得部は、室外相対湿度検知手段が検知する室外空気の相対湿度と、室外温度検知手段が検知する室外温度とから室外空気の絶対湿度を算出する。
この空気調和機では、室外相対湿度検知手段が検知する室外空気の相対湿度と、室外温度検知手段が検知する室外温度とから、室外空気の絶対湿度が算出される。このように、この空気調和機では、室外空気の相対湿度と室外温度とから算出することにより室外空気の絶対湿度を取得することができる。
【0011】
請求項4に記載の空気調和機は、請求項1または2に記載の空気調和機であって、室内温度検知手段と室外温度検知手段とをさらに備える。室内温度検知手段は、室内温度を検知する。室外温度検知手段は、室外温度を検知する。制御部は、室内湿度検知手段が検知する室内の湿度が所定レベルより高い場合であり、且つ、室外温度が、室内温度と誤差を考慮した所定値との和より低い場合に、換気運転を行う。
【0012】
室外空気の相対湿度と室内空気の相対湿度とが同程度であっても、温度が低い方が絶対湿度は低くなる。
この空気調和機では、制御部は、室内湿度検知手段が検知する室内の湿度が所定レベルより高い場合であり、且つ、室外温度が、室内温度と誤差を考慮した所定値との和より低い場合に、換気運転を行う。このため、換気運転により、室内空気よりも温度が低く絶対湿度の低い室外空気が室内へと換気され、室内の除湿を行うことができる。
【0013】
請求項5に記載の空気調和機は、請求項4に記載の空気調和機であって、室外絶対湿度取得部は、室外空気の仮想相対湿度と、室外温度検知手段が検知する室外温度とから室外空気の絶対湿度を算出する。
この空気調和機では、室外空気の仮想相対湿度と、室外温度検知手段が検知する室外温度とから室外空気の絶対湿度が算出されて取得される。このため、この空気調和機では、室外空気の相対湿度を検出する相対湿度センサ等が備えられていなくても、室外空気の絶対湿度を取得することができる。
【0014】
請求項6に記載の空気調和機は、請求項4または5に記載の空気調和機であって、制御部は、換気運転と暖房運転とを連動して行う。
この空気調和機では、換気運転と暖房運転とが連動して行われる。このため、換気運転によって、室内空気と冷たい室外空気とが換気される場合でも、換気運転と連動して暖房運転が行われることにより、室温が下がることを抑えることができる。
【0015】
請求項7に記載の空気調和機は、請求項1から6のいずれかに記載の空気調和機であって、制御部は、室外空気の絶対湿度と室内空気の絶対湿度とに応じて換気部によって給気される空気の量を調整する。
この空気調和機では、制御部は、室外空気の絶対湿度と室内空気の絶対湿度とに応じて換気部によって給気される空気の量を調整する。このため、この空気調和機では、例えば、室外絶対湿度と室内絶対湿度とから必要な給気空気量を算出することにより、自動的に換気運転をコントロールすることができる。
【0016】
請求項8に記載の空気調和機は、請求項1から7のいずれかに記載の空気調和機であって、制御部は、換気部の風量を調整することができる。
この空気調和機では、例えば、制御部は、室外空気の絶対湿度と室内空気の絶対湿度とに応じて換気部による風量を調整する。このように、この空気調和機では、温度や湿度の条件によって自動的に換気運転をコントロールすることができる。また、換気運転による除湿量を増減させたい場合において、風量の調整を行うことによって除湿量を調整することができる。さらに、室内の湿度が適切な湿度に速やかになるように、風量の調整を行うこともできる。
【0017】
請求項9に記載の空気調和機は、請求項1から8のいずれかに記載の空気調和機であって、吹出し角度調整手段をさらに備える。吹出し角度調整手段は、換気部によって給気され室内へと吹出す空気の吹出し角度を調整する。制御部は、換気運転時には室内の壁面に沿って空気が吹き出すように吹出し角度調整手段を制御する。
【0018】
この空気調和機では、制御部は、換気運転時には室内の壁面に沿って空気が吹き出すように吹出し角度調整手段を制御する。従って、換気運転時において、室外の絶対湿度の低い空気を、室内の壁面に沿って吹き出させることができる。このため、室内の壁面の結露を抑えることができる。また、壁面に窓が設けられている場合には、窓の結露を抑えることもできる。
【0019】
請求項10に記載の空気調和機は、請求項1から9のいずれかに記載の空気調和機であって、換気運転において室内へと給気される空気と、加湿運転において室内へと給気される空気とは、共通の経路を通って室内へと送られる。
この空気調和機では、共通の経路を用いて、換気運転において給気される空気と、加湿運転において給気される空気とを室内へと送ることができる。これにより、複数の経路を設ける必要がなく、部品点数を削減することができる。
【0020】
請求項11に記載の空気調和機の制御方法は、室内空気との間で熱交換を行う室内熱交換器と、室内空気の湿度を検知する室内湿度検知手段と、室外空気を室内へと給気することにより室内の換気を行う換気部と、室内へと送られる空気を加湿する加湿部と、室内空気の絶対湿度を取得する室内絶対湿度取得部と、室外空気の絶対湿度を取得する室外絶対湿度取得部とを備える空気調和機の制御方法であって、第1ステップから第3ステップを備える。第1ステップでは、室内湿度検知手段が室内の湿度を検知する。第2ステップでは、室内湿度検知手段が検知した室内の湿度が所定レベルより高い場合に、除湿を行う。第3ステップでは、室内湿度検知手段が検知した室内の湿度が所定レベルより低い場合に、加湿部による加湿運転を行う。また、第2ステップは、第4ステップから第6ステップを有する。第4ステップでは、室内絶対湿度取得部が室内空気の絶対湿度を取得する。第5ステップでは、室外絶対湿度取得部が室外空気の絶対湿度を取得する。第6ステップでは、室内絶対湿度取得部が取得した室内空気の絶対湿度と室外絶対湿度取得部が取得した室外空気の絶対湿度とを比較し、室外空気の絶対湿度が、誤差を考慮した所定値と室内空気の絶対湿度との和よりも小さい場合には、換気運転による除湿を行い、その他の場合には、室内熱交換器を利用した除湿を行う。
【0021】
この空気調和機の制御方法では、室内の湿度が所定レベルより高く、室外空気の絶対湿度が、誤差を考慮した所定値と室内空気の絶対湿度との和よりも小さい場合には、換気運 転を行う。従って、室内空気の絶対湿度が外部の絶対湿度よりも高い場合には、換気により室内空気の絶対湿度が低減する。このため、室内空気の湿度が低減して、室内が除湿される。また、この除湿は換気運転によって行われるため、ドライ運転による除湿のように圧縮機を駆動する必要がない。このため、この空気調和機の制御方法では、除湿を行うために必要な消費電力を抑えることができる。
【0022】
また、この空気調和機の制御方法では、室内熱交換器を利用した除湿と、換気運転による除湿とを切り換えることができる。このため、例えば、夏場に冷房運転が行われている場合には室内熱交換器を利用した除湿を行い、冬場に暖房運転が行われている場合には、換気運転による除湿を行うことができる。このように、この空気調和機では、除湿のための運転を状況に応じて切り換えることにより、より効率的に除湿を行うことができる。
【0023】
さらに、この空気調和機の制御方法では、室内空気の湿度の高低に応じて、除湿を行う換気運転と、加湿運転とを切り換えて行うことができる。このため、この空気調和機では、室内空気の湿度をより適切に維持することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
〈第1実施形態〉
<空気調和機の概略構成>
本発明の第1実施形態に係る空気調和機1の外観を図1に示す。
この空気調和機1は、室内の壁面などに取り付けられる室内機2と、室外に設置される室外機3とに分かれて構成されている。室外機3は、室外熱交換器やプロペラファンなどを収納する室外空調ユニット5と加湿給排気ユニット4とを備えている。室内機2内には室内熱交換器が収納され、室外機3内には室外熱交換器が収納されている。そして、各熱交換器およびこれらの熱交換器を接続する冷媒配管31,32が、冷媒回路を構成している。また、室外機3と室内機2との間には、加湿給排気ユニット4からの室外空気や加湿空気等を室内機2側に供給するときや室内の空気を室外に排出するときに用いられる給排気ホース6が設けられている。
【0025】
<冷媒回路の構成>
図2は、空気調和機1で用いられる冷媒回路の系統図に空気の流れの概略を付加したものである。
室内機2には、室内熱交換器11が設けられている。この室内熱交換器11は、長さ方向両端で複数回折り返されてなる伝熱管と、伝熱管が挿通される複数のフィンとからなり、接触する空気との間で熱交換を行う。
【0026】
また、室内機2内には、クロスフローファン12と、クロスフローファン12を回転駆動する室内ファンモータ13とが設けられている。クロスフローファン12は、円筒形状に構成され、周面には多数の羽根が設けられており、回転軸と交わる方向に空気流を生成する。このクロスフローファン12は、室内空気を室内機2内に吸い込ませるとともに、室内熱交換器11との間で熱交換を行った後の空気を室内に吹き出させる。
【0027】
室外空調ユニット5には、圧縮機21と、圧縮機21の吐出側に接続される四路切換弁22と、圧縮機21の吸入側に接続されるアキュムレータ23と、四路切換弁22に接続された室外熱交換器24と、室外熱交換器24に接続された電動弁25とが設けられている。電動弁25は、フィルタ26および液閉鎖弁27を介して冷媒配管32に接続されており、この冷媒配管32を介して室内熱交換器11の一端と接続される。また、四路切換弁22は、ガス閉鎖弁28を介して冷媒配管31に接続されており、この冷媒配管31を介して室内熱交換器11の他端と接続されている。これらの冷媒配管31,32は、上述した給排気ホース6とともに集合連絡管7を形成する。
【0028】
また、室外空調ユニット5内には、室外熱交換器24での熱交換後の空気を外部に排出するためのプロペラファン29が設けられている。このプロペラファン29は、室外ファンモータ30によって回転駆動される。
以下、室外機3、室内機2の構成および空気調和機1の制御を行う制御回路7について詳細に説明する。
【0029】
<室外機の構成>
室外機3は、図1に示すように、下部の室外空調ユニット5および上部の加湿給排気ユニット4が一体となって構成されている。
図3に室外機3の分解斜視図を示す。
〔室外空調ユニットに係る構成〕
室外空調ユニット5は、前面パネル51、側板52,53、保護金網(図示せず)、底板54等のケーシング部材や内部に収容される冷媒回路構成部品等により構成されている。
【0030】
前面パネル51は、室外空調ユニット5の前面を覆う樹脂製の部材であり、室外熱交換器24に対して室外熱交換器24を通った空気の下流側に配置されている。前面パネル51には、複数のスリット状の開口からなる室外空調ユニット吹出口51aが設けられており、室外熱交換器24を通った空気は、室外空調ユニット5の内部からこの室外空調ユニット吹出口51aを通って室外機3の外部へと吹き出す。また、前面パネル51の後方には、ファン吹出口部材56と仕切板57とが取り付けられる。
【0031】
側板52,53には右側板52および左側板53があり、これらは室外空調ユニット5の側方を覆う金属製の部材である。ここでは、室外機3の正面視において右側に右側板52、左側に左側板53が設けられている。
冷媒回路構成部品には、室外熱交換器24、圧縮機21、アキュムレータ23、四路切換弁22、電動弁25等(図2参照)がある。
【0032】
室外熱交換器24は、平面視において略L字形状を有し、室外空調ユニット5の背面を覆う保護金網の前方に配置される。
室外熱交換器24の前方であって、仕切板57と左側板53との間の通気スペースには、室外ファンモータ30とプロペラファン29とが設けられている。室外ファンモータ30は、プロペラファン29を回転させる。プロペラファン29は、室外空調ユニット5内に取り入れた空気を室外熱交換器24と接触させ室外空調ユニット吹出口51aから前面パネル51の前方に排気させる。
【0033】
圧縮機21、アキュムレータ23、四路切換弁22、電動弁25などの他の冷媒回路構成部品は、仕切板57と右側板52との間の機械室に配置されている。
室外空調ユニット5の上部には、電装品ユニット58が取り付けられる。この電装品ユニット58は、電装品箱と各部を制御するための回路部品を搭載したプリント基板とにより構成されている。
【0034】
また、室外空調ユニット5には、各種のサーミスタが備えられている。例えば、室外熱交換器24の温度を検知する熱交温度サーミスタ(図示せず)、吐出管温度を検知する吐出管温度サーミスタ(図示せず)、室外空気の温度を検知する室外温度サーミスタ33(図5参照)などである。これらのサーミスタは電装品ユニット58の回路部品と接続されており、検知した温度情報等を制御回路7(図5参照)へと送る。
【0035】
なお、電装品ユニット58の上方には防炎板59が取り付けられる。
〔加湿給排気ユニットに係る構成〕
加湿給排気ユニット4は、室内から取り込まれた空気を室外へと排出させる排気運転と室外から取り込まれた空気を室内へと供給する給気運転とを行うことができる。給気運転には、室外から取り込まれた空気を加湿して室内へと供給する加湿運転と、加湿を行わずに室外の空気を取り入れて室内へと供給する給気換気運転とがある。以下、加湿給排気ユニット4の構成について、主として図3に基づいて説明する。
【0036】
(加湿給排気ユニットケーシング)
加湿給排気ユニット4は、加湿給排気ユニットケーシング40を有している。加湿給排気ユニットケーシング40は、加湿給排気ユニット4の前方、後方および両側方を覆っており、室外空調ユニット5の上部に接するように配置される。
加湿給排気ユニットケーシング40の前面には、複数のスリット状の開口からなる吸着用空気吹出口40aが設けられており、空気がこの吸着用空気吹出口40aを通って室外機3の外部へと吹き出す。
【0037】
また、加湿給排気ユニットケーシング40の背面には、吸着用空気吸込口40bおよび給排気口40cが左右方向に並んで設けられている。吸着用空気吸込口40bは、吸加湿ロータ41に水分を吸着させるために室外から取り込まれる空気が通る開口である。給排気口40cは、室内機2へと送られるために取り込まれる空気が通る、または、室内機2から取り込まれて室外へと排気される空気が通る開口である。
【0038】
なお、加湿給排気ユニットケーシング40の上部は、天板66により覆われている。
加湿給排気ユニットケーシング40内は、右側が吸加湿ロータ41等を収容する空間、左側が吸着用ファン46等を収容する吸着用ファン収納空間SP1となっている。この加湿給排気ユニットケーシング40内には、吸加湿ロータ41、ヒータ組立体42、ラジアルファン組立体43、切換ダンパ44、吸着側ダクト45、吸着用ファン46などが配置されている。
【0039】
(吸加湿ロータ)
吸加湿ロータ41は、概ね円板形状を有するハニカム構造のセラミックロータであり、空気が容易に通過できる構造となっている。吸加湿ロータ41は、水平面で切った断面において細かいハニカム(蜂の巣)状になっている。そして、これらの断面が多角形である吸加湿ロータ41の多数の筒部分を、空気が通過する。
【0040】
吸加湿ロータ41の主たる部分は、ゼオライト、シリカゲル、あるいはアルミナといった吸着剤から焼成されている。このゼオライト等の吸着剤は、接触する空気中の水分を吸着し、加熱されることによって吸着して含有する水分を離脱する性質を有している。
この吸加湿ロータ41は、加湿給排気ユニットケーシング40側に設けられた支持軸40dに、図示しないロータガイドを介して回動可能に支持される。吸加湿ロータ41の周面には、ギヤが形成されており、ロータ駆動モータ47の駆動軸に取り付けられるロータ駆動ギヤ48と歯合している。
【0041】
(ヒータ組立体)
ヒータ組立体42は、加湿運転時に、室外から取り込まれて吸加湿ロータ41へ送られる空気を加熱する。このヒータ組立体42は、ヒータ支持板49を介して吸加湿ロータ41の上方に取り付けられる。
(ラジアルファン組立体)
ラジアルファン組立体43は、吸加湿ロータ41の側方に配置されており、給排気口40cから吸加湿ロータ41および切換ダンパ44を経て室内へと到る空気の流れを生成して、室外から取り入れた空気を室内機2へと送る。また、ラジアルファン組立体43は、室内機2から取り入れた空気を室外へと排出することもできる。ラジアルファン組立体43は、切換ダンパ44が切り換わることにより、これらの動作を切り換える。
【0042】
ラジアルファン組立体43は、室外から取り入れた空気を室内機2へと送る場合には、吸加湿ロータ41を通過して吸加湿ロータ41の右側の略半分の部分のうち手前側の部分から降りてきた空気を、切換ダンパ44を経て給排気ダクト61へと送り出す。給排気ダクト61は、給排気ホース6(図1参照)に接続されており、ラジアルファン組立体43は、給排気ダクト61と給排気ホース6とを介して空気を室内機2へと供給する。
【0043】
ラジアルファン組立体43は、室内機2から取り入れた室内の空気を室外へと排出する場合には、給排気ダクト61から送られてきた空気を加湿給排気ユニットケーシング40の背面に設けられた給排気口40cから室外へと排出する。
(切換ダンパ)
切換ダンパ44は、ラジアルファン組立体43の下方に配置される回転式の空気流路切換手段であり、第1状態、第2状態及び第3状態に切り替わる。
【0044】
第1状態においては、ラジアルファン組立体43から吹き出された空気は、給排気ダクト61を経て給排気ホース6を通って室内機2へと供給されるようになる。これにより、第1状態では、図2の実線矢印A1で示す矢印の向きに空気が流れ、加湿空気あるいは室外空気が給排気ホース6を通って室内機2へと供給されるようになる。
【0045】
第2状態では、図2の破線矢印A2で示す矢印の向きに空気が流れ、室内機2から給排気ホース6及び給排気ダクト61を通ってきた空気が、ラジアルファン組立体43から給排気口40cを経て室外へと排気される。
第3状態では、切換ダンパ44と給排気ダクト61とを繋ぐ経路が閉じられ、室外機3と室内機2との間の空気の流れが遮断される。
【0046】
(吸着側ダクトおよび吸着用ファン)
吸着側ダクト45は、吸加湿ロータ41の上面のうちヒータ組立体42が位置しない部分(左側の略半分の部分)を覆っている。この吸着側ダクト45は、後述する吸着側ベルマウス63とともに、吸加湿ロータ41の左半分の部分の上面から以下に説明する吸着用ファン収納空間SP1の上部へと通じる空気流路を形成する。
【0047】
吸着用ファン収納空間SP1に収容される吸着用ファン46は、吸着用ファンモータ65によって回転する遠心ファンであり、上部に配置される吸着側ベルマウス63の開口部63aから空気を吸込むことで、吸着用空気吸込口40bから吸加湿ロータ41を介して、開口部63aへ流れる気流を生成する。そして、吸着用ファン46は、吸加湿ロータ41を通る際に水分を吸着された乾燥空気を吸着用空気吹出口40aから加湿給排気ユニットケーシング40の前方へ向けて排気する。吸着側ベルマウス63は、吸着用ファン収納空間SP1の上部に設けられており、吸着側ダクト45によって形成される空気流路を通ってくる空気を吸着用ファン46へと導く役割を果たす。
【0048】
<室内機の構成>
次に室内機の構成について、図4に示す室内機2の側面断面図に基づいて説明する。
室内機2は、正面視に置いて横方向に長い室内機ケーシング14を備えており、前述した室内熱交換器11やクロスフローファン12は、室内機2の室内機ケーシング14内に収容されている。
【0049】
室内機ケーシング14は、前面パネル14aと底フレーム14bとにより構成されている。
前面パネル14aは、室内機2の上面、下面、前面及び側面を覆っている。前面パネル14aの上面は、室内熱交換器11の上方を覆っており、複数のスリット状の開口からなる吸込み口140が設けられている。前面パネル14aの下面には、室内機2の長手方向に沿う開口からなる吹出し口141が設けられている。また、吹出し口141には、室内へと吹出す空気の吹き出し角度を調整する水平フラップ142が設けられている。この水平フラップ142は、室内機2の長手方向に平行な軸を中心に回動自在に設けられている。水平フラップ142は、図示しないフラップモータによって回動されることにより、吹出し口141の開閉を行うことができる。
【0050】
底フレーム14bは、室内機2の背面を構成しており、室内熱交換器11の後方を覆っている。
また、室内熱交換器11の下方には、熱交換時に室内熱交換器11の表面に発生する水滴を受け取るためのドレンパン143が設けられている。このドレンパン143には、受け取った水滴を外部に排出するためのドレンホース(図示せず)が取り付けられている。冷房運転時やドライ運転時には、室内熱交換器11は蒸発側熱交換器として作用するため、室内熱交換器11と接触する空気中に含まれる水分が凝縮して水滴となって滴下する。ドレンパン143は、このような水滴を受け取ってドレンホースによって排水するように構成されている。
【0051】
クロスフローファン12は、側面視において室内機2の略中央に配置されている。クロスフローファン12は、室内ファンモータ13(図5参照)によって回転駆動されることにより、吸込み口140から吸い込まれ室内熱交換器11を通り吹出し口141から室内へと吹出す空気の流れを生成する。
室内熱交換器11は、クロスフローファン12の前方、上方および後部上方を取り囲むように取り付けられている。室内熱交換器11は、クロスフローファン12の駆動により吸込み口140から吸い込まれた空気や、ラジアルファン組立体43によって室外機3から送られてきた空気をクロスフローファン12側に通過させ、伝熱管の内部を通過する冷媒との間で熱交換を行わせる。
【0052】
また、室内機2は、図5に示すように、室内温度サーミスタ15と室内相対湿度センサ16とを備えている。室内温度サーミスタ15は、室内空気の温度を検知する。室内相対温度センサは、室内空気の相対湿度を検知する。
なお、ここでいう相対湿度とは、単位体積の空気中にふくまれる水蒸気量の、同じ温度での単位体積の空気中に含みうる最大の水蒸気量(飽和水蒸気量)に対する割合をいう。また、後述する絶対湿度とは、単位体積の空気中にふくまれる水蒸気の質量を表したものをいう。
【0053】
<制御回路>
次に、制御回路7について図5に基づいて説明する。
制御回路7は、室内機2および室外機3に配置される電装品箱などに分かれて存在している。この制御回路7は、室内機2や室外機3の各機器と接続されている。制御回路7は、制御部71と室内絶対湿度算出部72と室外絶対湿度算出部73とを有している。
【0054】
室内絶対湿度算出部72は、室内相対湿度センサ16が検知した室内空気の相対湿度(室内相対湿度)と、室内温度サーミスタ15が検知した室内温度とに基づいて、室内空気の絶対湿度(室内絶対湿度)を算出する。室内絶対湿度算出部72が算出した室内絶対湿度は制御部71へと送られる。
室外絶対湿度算出部73は、室外空気の仮想相対湿度と、室外温度サーミスタ33が検知した室外温度とに基づいて、室外空気の絶対湿度(室外絶対湿度)を算出する。なお、室外空気の仮想相対湿度は100%に設定されている。室外絶対湿度算出部73が算出した室外絶対湿度は制御部71へと送られる。
【0055】
制御部71は、リモコン8等からの運転指令に基づいて暖房運転、冷房運転、ドライ運転、加湿運転、給気換気運転、排気運転などの各運転モードに応じて各機器の運転制御を行う。また、制御部71は、室内相対湿度センサ16が検知する室内相対湿度が所定レベルより高い場合には、給気換気運転によって室内の除湿を行う。この制御については、後に詳述する。
【0056】
<動作>
次に、本実施形態にかかる空気調和機1における加湿運転時、給気換気運転時および排気運転時の動作を説明する。
〔加湿運転時の動作〕
本実施形態にかかる空気調和機1において加湿運転が行われるときには、上記の切換ダンパ44は第1状態に切り換えられる。
【0057】
以下、加湿運転が行われる際の加湿給排気ユニット4の動作について図2及び図3に基づいて説明する。
加湿給排気ユニット4は、吸着用ファン46を回転駆動することによって、室外からの空気を吸着用空気吸込口40bから加湿給排気ユニットケーシング40内に取り入れる。加湿給排気ユニットケーシング40内に入ってきた空気は、吸加湿ロータ41の左側の略半分の部分を通過して、吸着側ダクト45および吸着側ベルマウス63により形成される空気流路および吸着用ファン46を介して、吸着ファン収納空間SP1から吸着用空気吹出口40aを通って室外機3の前方へと排出される(図2の矢印A3及び図3参照)。加湿給排気ユニットケーシング40内に室外から取り入れられた空気が吸加湿ロータ41の左側の略半分の部分を通過する際に、吸加湿ロータ41は、空気中に含まれている水分を吸着する。
【0058】
この吸着工程で水分を吸着した吸加湿ロータ41の左側の略半分の部分は、吸加湿ロータ41が回転することによって、吸加湿ロータ41の右側の略半分の部分となる。すなわち、吸着された水分は、吸加湿ロータ41の回転に伴い、ヒータ組立体42の下方に位置する吸加湿ロータ41の部分に移動してくる。そして、ここに移動してきた水分は、ヒータ組立体42からの熱により、ラジアルファン組立体43によって生成される空気流中に離脱していく。
【0059】
ラジアルファン組立体43が駆動されると、給排気口40cから加湿給排気ユニットケーシング40内に室外の空気が取り込まれ、その空気が吸加湿ロータ41の右側の略半分の部分のうち奥の部分の下方から上方に向けて通過し、ヒータ組立体42内に導入される。そして、ヒータ組立体42内に入った空気は、ヒータ組立体42から排出され、吸加湿ロータ41の右側の略半分の部分のうち手前の部分を上方から下方に通過し、切換ダンパ44の内部を通ってラジアルファン組立体43へと至る。このような空気流は、ラジアルファン組立体43が生成するものである。ラジアルファン組立体43は、上記のように吸加湿ロータ41および切換ダンパ44を通り抜けてきた空気を、切換ダンパ44、給排気ダクト61及び給排気ホース6を介して室内機2へと送る。この室内機2へと送られる空気は、吸加湿ロータ41に吸着されていた水分を含むようになっている。そして、加湿給排気ユニット4から室内機2に供給された空気は、室内熱交換器11を経て、吹出し口141から室内へと吹き出される。
【0060】
〔給気換気運転時の動作〕
給気換気運転の場合には、吸着用ファンモータ65やヒータ組立体42が作動されずに、上記の加湿運転時と同様の動作が行われる。これにより、室外から取り入れられた空気が、加湿されずに上記と同様の経路を通って室内機2へと送られる。
【0061】
〔排気運転時の動作〕
排気運転を行うときには、上記の切換ダンパ44は第2状態に切り換えられる。
ラジアルファン組立体43が駆動されると、室内機2から取り込まれた室内の空気が、給排気ホース6を経て、給排気ダクト61から切換ダンパ44の内部を通ってラジアルファン組立体43へと到る。
【0062】
ラジアルファン組立体43へと到った空気は、再び切換ダンパ44の内部を通って、切換ダンパ44の外部へ吹き出し、吸加湿ロータ41の右側の略半分の部分のうち手前の部分を下方から上方に通過し、ヒータ組立体42内に導入される。そして、ヒータ組立体42内に入った空気は、ヒータ組立体42から排出され、吸加湿ロータ41の右側の略半分の部分のうち奥の部分の上方から下方に向けて通過し、給排気口40cから室外へと排出される。
このようにして室内機2から取り込まれた室内の空気は、加湿給排気ユニット4から室外へと排出される。
【0063】
<制御部による除湿制御および加湿制御>
次に、制御部71による空気調和機1の制御内容のうち、特に、除湿制御と加湿制御について図6に基づいて説明する。
【0064】
制御部71は、暖房運転時において、室内相対湿度が所定レベルより高い場合には、絶対湿度の低い室外空気を室内へと給気して室内相対湿度を低減させる。すなわち、制御部71は、暖房運転時に湿度が高くなりすぎた場合には給気換気運転を行って室内の除湿を行う。
まず、ステップS0において、室内温度と室内湿度との設定がユーザーによって行われる。そして、ステップS1へと進む。
【0065】
ステップS1では、室内相対湿度センサ16が室内相対湿度を検知する。
そして、ステップS2において、室内相対湿度センサ16が検知した現在の室内相対湿度とユーザーが設定した設定湿度とが比較される。現在の室内相対湿度が設定湿度よりも高い場合には、ステップS3へと進み、換気除湿モードへと移行する。現在の室内相対湿度が設定湿度よりも高くない場合は、ステップS9へと進み、加湿モードへと移行する。
【0066】
換気除湿モードへと移行すると、ステップS4において、室外絶対湿度が算出される。ここでは、室外絶対湿度算出部73が、室外空気の仮想相対湿度を100%として、この仮想相対湿度と、室外温度サーミスタ33が検知した室外温度とから、室外絶対湿度を算出する。
次に、ステップS5において、室内絶対湿度が算出される。ここでは、室内絶対湿度算出部72が、室内相対湿度センサ16が検知した室内相対湿度と、室内温度サーミスタ15が検知した室内温度とから、室内絶対湿度を算出する。
【0067】
そして、ステップS6において、室内絶対湿度と室外絶対湿度とが比較される。ここでは、制御部71は、室外絶対湿度算出部73が算出した室外絶対湿度と室内絶対湿度算出部72が算出した室内絶対湿度とを比較する。室外絶対湿度が室内絶対湿度よりも小さい場合には、ステップS7へと進み給気換気運転が行われる。室外絶対湿度が室内絶対湿度よりも小さくない場合には、ステップS1へと戻る。
【0068】
ステップS7では、上述したように給気換気運転が行われる。給気換気運転では、制御部71は、加湿給排気ユニット4に室外空気を取り込ませ、その室外空気を給排気ホース6から室内機2へと供給させる。給気換気運転時には、切換ダンパ44が第1状態とされ、ラジアルファン組立体43が駆動される。これにより、図2の矢印A1に示すように、室外空気が給排気ホース6を通って室内機2へと給気される。このように絶対湿度の低い室外空気が室内へと給気されるため、室内相対湿度が低減される。また、この給気換気運転は、暖房運転と連動して行われる。すなわち、室外の冷たい空気が室内へと給気されるため、室外空気の給気にともなって室内温度が急激に低下しないように暖房運転の強弱が調整される。また、換気除湿モードにおいては、空気の吹き出し角度を調整する水平フラップが通常の暖房運転時よりも下向きにされる。つまり、換気除湿モードにおいては、給気換気運転時には室内の壁面に沿って空気が吹き出すように,水平フラップの角度が調整される。
【0069】
そして、ステップS8において、一定時間が経過した後、ステップS1へと戻る。
ステップS2において、現在の室内相対湿度が設定湿度よりも高くない場合は、ステップS9の加湿モードへと移行する。そして、ステップS10において、上述した加湿運転が行われる。加湿運転においては、加湿給排気ユニット4内のロータ駆動モータ47、ヒータ組立体42、ラジアルファン組立体43、および吸着用ファンモータ65が駆動される。この加湿運転では、上述したように、吸着用ファン46の回転によって外部から加湿給排気ユニット4内に導入した空気中に含まれる水分を吸加湿ロータ41に吸着させるとともに、ヒータ組立体42により加熱された空気をラジアルファン組立体43の回転によって吸加湿ロータ41に通し、吸加湿ロータ41から離脱した水分を含む空気を給排気ホース6を介して室内機2へと供給させる。
【0070】
そして、ステップS11において、一定時間が経過した後に、ステップS1へと戻る。
上記の制御中に、ユーザーがリモコン8を操作するなどして、運転の停止が入力された場合には、ステップS12において制御部71から運転停止指令が出され、ステップS13において、加湿給排気ユニット4の動作が停止する。
なお、暖房運転時に限らず、室外温度が室内温度よりも低い場合や、室内空気が設定温度より低い場合に上記の制御が行われてもよい。
【0071】
<特徴>
(1)
一般に、空気の乾燥し易い暖房シーズンにおいては、室内空気の加湿が必要とされることが多く、空気調和機は、ユーザーが設定した設定湿度に基づいて加湿運転を行う。しかし、室内で料理や鍋が行われている場合、ファンヒータが使用されている場合、在室人数が多い場合などのように室内に水分発生源ある場合には、冬場でも室内空気の湿度が高くなり過ぎることがある。この場合、室内で結露が生じ易くなるという問題がある。従って、このような場合には、加湿が必要とされないばかりか、除湿が必要とされる場合さえもある。
【0072】
この空気調和機1では、暖房運転時において室内相対湿度が設定湿度より高い場合には、換気除湿モードへと移行して給気換気運転による除湿が行われる。従って、乾燥した室外空気が室外機3から直接に取り込まれ、室内機2へと送られ、室内へと給気される。これにより、室内相対湿度を低減することができる。
給気換気運転による除湿効果の一例を図7に基づいて説明する。
【0073】
ある時点での室内温度が23℃、室内相対湿度が70%であるとすると、室内相対湿度は0.0123kg/kgである。また、室外温度が7℃、室外相対湿度が90%であるとすると、室外絶対湿度は0.0055kg/kgである。この場合、室外相対湿度(90%)は、室内相対湿度(70%)よりも高いが、室外絶対湿度(0.0055kg/kg)が室内絶対湿度(0.0123kg/kg)よりも低いため、室外空気が室内へと送られることにより、室内絶対湿度は低減する。このため、約1時間後には、室内絶対湿度が0.0089kg/kgへと低減している。また、この給気換気運転に連動して暖房運転が行われるため、室内温度は23℃に維持されている。このため、室内相対湿度は50%に低減している。
【0074】
このように、この空気調和機1では、暖房運転時において室内相対湿度が高くなり過ぎることを防止することができる。また、これにより、室内の結露を防止することができる。
さらに、このような室内の除湿は給気換気運転によって行われるため、除湿のために圧縮機21を駆動する必要がない。このため、この空気調和機1では、ドライ運転と比べて、除湿を行うために必要な消費電力を抑えることができる。
【0075】
(2)
給気換気運転によって室内相対湿度を下げるためには、上記の(1)のように室外絶対湿度が室内絶対湿度より低いことが必要である。
この空気調和機1では、制御部71が、室内絶対湿度と室外絶対湿度とを比較し、室外絶対湿度が室内絶対湿度よりも小さい場合に、給気換気運転を行う。このため、給気換気を行うべきかどうかを判断することができ、換気給気換気運転による除湿をより確実に行うことができる。
【0076】
(3)
この空気調和機1では、室外絶対湿度算出部73は、室外相対湿度を100%と仮定して、この仮想相対湿度と、室外温度サーミスタ33が検知する室外温度とから室外絶対湿度を算出する。このため、この空気調和機1では、室外機3に室外相対湿度を検出する相対湿度センサ等が備えられていなくても、室外絶対湿度を取得することができる。
【0077】
また、室外機3に相対湿度センサ等が備えられていなくても室外絶対湿度を取得することができるため、室外温度サーミスタ33を備える従来の室外機3を利用して本実施形態にかかる空気調和機1を製造することができる。
さらに、この空気調和機1では、仮想相対湿度から算出される室外絶対湿度と実際の室外絶対湿度との誤差は小さくなっている。すなわち、室外温度が低い暖房シーズンにおいては、室外温度は室内温度よりも低いため、室外絶対湿度は十分に小さい。このため、上記のように室外相対湿度を100%と仮定しても、仮想相対湿度から算出される室外絶対湿度と実際の室外絶対湿度との誤差は小さくなっている。また、暖房時において、除湿運転が必要とされるような状況においては、室内温度と室内相対湿度が高くなっている。従って、室内絶対湿度は室外絶対湿度よりも十分に大きい。このため、室外相対湿度を100%と仮定しても、除湿制御の精度への影響は小さくなっている。
【0078】
(4)
この空気調和機1では、換気除湿モードにおいて、給気換気運転と暖房運転とが連動して行われる。このため、給気換気運転によって冷たい室外空気が室内へと給気される場合でも、連動して暖房運転が行われることにより、室温の低下を防止することができる。
【0079】
(5)
この空気調和機1では、制御部71は、給気換気運転時には室内の壁面に沿って空気が吹き出すように水平フラップ142を通常運転より下向きに変える。従って、給気換気運転時において、室外の絶対湿度の低い空気を、室内の壁面に沿って吹き出させることができる。このため、室内の壁面の結露を抑えることができる。
【0080】
(6)
この空気調和機1では、室内の除湿を行う給気換気運転と、室内の加湿を行う加湿運転とを切り換えて行うことができる。このため、室内相対湿度が、ユーザーが設定した設定湿度よりも高い場合には給気換気運転を行い、室内相対湿度が設定湿度よりも低い場合には加湿運転を行うことができる。このように、この空気調和機1では、室内相対湿度が設定湿度になるように運転制御が行われ、室内相対湿度をより適切に維持することができる。
【0081】
〈第2実施形態〉
本発明の第2実施形態にかかる空気調和機の制御ブロック図を図8に示す。この空気調和機は、室外機3内に室外相対湿度を検知する室外相対湿度センサ34を備えている。そして、室外絶対湿度算出部73は、室外相対湿度センサ34が検知した室外相対湿度と、室外温度サーミスタ33が検知した室外温度とから室外絶対湿度を算出する。
【0082】
他の構成および制御方法については、第1実施形態にかかる空気調和機1と同様である。
この空気調和機では、室外相対湿度センサ34が検知した室外相対湿度と、室外温度サーミスタ33が検知した室外温度とから室外絶対湿度が算出される。これにより、この空気調和機では、室外絶対湿度をより精度よく取得することができる。
【0083】
〈第3実施形態〉
本発明の第3実施形態にかかる空気調和機では、制御部71は、除湿を行う場合において、室外空気の絶対湿度が、誤差を考慮した所定値と室内空気の絶対湿度との和よりも小さい場合には、給気換気運転を行い、その他の場合には、ドライ運転を行う。このドライ運転では、圧縮機21の回転数を増加させることによって室内熱交換器11の温度を低下させ、空気中の水分を結露させる。そして、含有する水分量が減少した空気を室内へと吹き出すことにより、室内の除湿が行われる
他の構成および制御方法については、第1実施形態にかかる空気調和機1と同様である。
【0084】
この空気調和機では、給気換気運転による除湿とドライ運転による除湿とを切り換えることができる。このため、例えば、夏場に冷房運転が行われている場合にはドライ運転により除湿を行い、冬場に暖房運転が行われている場合には、給気換気運転により除湿を行うことができる。このように、この空気調和機では、除湿のための運転を室内温度に応じて切り換えることにより、より効率的に除湿を行うことができる。
【0085】
〈第4実施形態〉
本発明の第4実施形態にかかる空気調和機では、制御部71は、室外絶対湿度と室内絶対湿度とに応じて給気換気運転に給気される空気の量を調整する。例えば、室外絶対湿度と室内絶対湿度との差が小さい場合には、給気空気の量を増大させることにより速やかに室内相対湿度を低下させる。
【0086】
他の構成および制御方法については、第1実施形態にかかる空気調和機1と同様である。
この空気調和機では、室外絶対湿度と室内絶対湿度と大小を判断することにより、自動的に給気換気運転をコントロールすることができる。また、給気空気の量を調整することにより、除湿量を調整することもできる。
【0087】
〈他の実施形態〉
(1)
上記の実施形態では、換気除湿モードにおいて、給気換気運転が行われることによって室内空気の除湿が行われているが、排気運転によって室内の除湿が行われてもよい。排気運転によっても、高湿度の室内空気が室内から排出されることにより、室内相対湿度を低減させることができる。
【0088】
(2)
上記の実施形態では、室外空気の仮想相対湿度を100%としているが、他の値が仮想相対湿度として用いられてもよい。なお、室外温度が低い冬場には室外相対湿度が比較的高いことが多いため、このような場合の仮想相対湿度としては90〜100%の値が用いられることが望ましい。
【0089】
(3)
上記の実施形態においては、暖房運転時に給気換気運転による除湿が行われているが、暖房運転時に限らず冷房運転時に給気換気運転による除湿が行われてもよい。また、給気換気運転による除湿のみが行われてもよい。室外温度と室内温度との高低に関わらず、室外絶対湿度が室内絶対湿度よりも低ければ、上記と同様の給気換気運転による除湿の効果が得られる。
【0090】
(4)
上記の実施形態では、室外絶対湿度算出部73が、室外温度と室外相対湿度とから室外絶対湿度を算出しているが、直接に室外絶対湿度を検知するセンサが室外絶対湿度取得部として設けられてもよい。
同様に、直接に室内絶対湿度を検知するセンサが室内絶対湿度取得部として設けられてもよい。
【0091】
(5)
上記の実施形態では、給気換気運転時の空気流は、室外機3に備えられるラジアルファン組立体43によって生成されているが、室内機2に備えられる送風装置によって生成されてもよい。
(6)
上記の実施形態では、室外機3と室内機2とが別体となっているセパレート型の空気調和機1が示されているが、室外機と室内機とが一体となった空気調和機に本発明が採用されてもよい。
【0092】
(7)
上記の実施形態では、室内相対湿度がユーザーが設定した設定湿度よりも大きい場合に給気換気運転が行われるが、室内相対湿度と比較される基準は、設定湿度に限られるものではなく、制御部71により自動的に設定された設定湿度であってもよい。例えば、室内の相対湿度が、制御部が自動設定した約40%から60%の値となるように、給気換気運転が行われてもよい。
【0093】
また、室内の相対湿度と設定湿度との比較ではなく、室内の絶対湿度と設定湿度とが比較されてもよい。
(8)
上記の実施形態では、ステップS6において、室外絶対湿度が室内絶対湿度よりも小さい場合には、給気換気運転が行われる。
【0094】
しかし、室外空気の絶対湿度が、室内空気の絶対湿度と誤差を考慮した所定値との和よりも小さい場合に、給気換気運転が行われてもよい。これにより、各種湿度センサによる検知の誤差や、室外絶対湿度算出部73による算出の誤差などが生じた場合でも、所定値を含めて比較を行うことにより、運転内容の判断の際の誤差を緩和することができる。なお、この所定値は、正の数、負の数、零を含む。例えば、所定値が零の場合は、室外絶対湿度が室内絶対湿度よりも小さい場合と同じである。また、より大きな誤差を考慮する場合は、所定値の絶対値を大きくすればよい。
【0095】
室外温度と室内温度とが比較される場合も同様である。
【0096】
【発明の効果】
請求項1に記載の空気調和機では、室内の湿度が所定レベルより高く、室外空気の絶対湿度が、誤差を考慮した所定値と室内空気の絶対湿度との和よりも小さい場合には、換気運転を行う。従って、換気により室内空気の湿度が低減する。このため、室内が除湿される。また、この除湿は換気運転によって行われるため、ドライ運転による除湿のように圧縮機を駆動する必要がない。このため、この空気調和機では、除湿を行うために必要な消費電力を抑えることができる。
【0097】
また、この空気調和機では、室内熱交換器を利用した除湿と、換気運転による除湿とを切り換えることができる。このため、例えば、夏場に冷房運転が行われている場合には室内熱交換器を利用した除湿を行い、冬場に暖房運転が行われている場合には、換気運転による除湿を行うことができる。このように、この空気調和機では、除湿のための運転を状況に応じて切り換えることにより、より効率的に除湿を行うことができる。
さらに、この空気調和機では、室内空気の湿度の高低に応じて、除湿を行う換気運転と、加湿運転とを切り換えて行うことができる。このため、この空気調和機では、室内空気の湿度をより適切に維持することができる。
【0098】
請求項2に記載の空気調和機では、換気運転時において、室外空気が、室外機の給気口から取り込まれ、空気経路を通り、室内機の吹出し口から室内へと吹き出す。このようにして、この空気調和機では、室外空気を室外機から取り込んで室内へと送ることができる。
【0099】
請求項3に記載の空気調和機では、室外相対湿度検知手段が検知する室外空気の相対湿度と、室外温度検知手段が検知する室外温度とから、室外空気の絶対湿度が算出される。このように、この空気調和機では、室外空気の相対湿度と室外温度とから算出することにより室外空気の絶対湿度を取得することができる。
請求項4に記載の空気調和機では、制御部は、室内湿度検知手段が検知する室内の湿度が所定レベルより高い場合であり、且つ、室外温度が、誤差を考慮した所定値と室内温度との和より低い場合に、換気運転を行う。このため、換気運転により、室内空気よりも温度が低く絶対湿度の低い室外空気が室内へと換気され、室内の除湿を行うことができる。
【0100】
請求項5に記載の空気調和機では、室外空気の仮想相対湿度と、室外温度検知手段が検知する室外温度とから室外空気の絶対湿度が算出されて取得される。このため、この空気調和機では、室外空気の相対湿度を検出する相対湿度センサ等が備えられていなくても、室外空気の絶対湿度を取得することができる。
請求項6に記載の空気調和機では、換気運転と暖房運転とが連動して行われる。このため、換気運転によって、室内空気と冷たい室外空気とが換気される場合でも、換気運転と連動して暖房運転が行われることにより、室温が下がることを抑えることができる。
【0101】
請求項7に記載の空気調和機では、制御部は、室外空気の絶対湿度と室内空気の絶対湿度とに応じて換気部によって給気される空気の量を調整する。このため、この空気調和機では、例えば、室外絶対湿度と室内絶対湿度とから必要な給気空気量を算出することにより、自動的に換気運転をコントロールすることができる。
【0102】
請求項8に記載の空気調和機では、例えば、制御部は、室外空気の絶対湿度と室内空気の絶対湿度とに応じて換気部による風量を調整する。このように、この空気調和機では、温度や湿度の条件によって自動的に換気運転をコントロールすることができる。また、換気運転による除湿量を増減させたい場合において、風量の調整を行うことによって除湿量を調整することができる。さらに、室内の湿度が適切な湿度に速やかになるように、風量の調整を行うこともできる。
【0103】
請求項9に記載の空気調和機では、制御部は、換気運転時には室内の壁面に沿って空気が吹き出すように吹出し角度調整手段を制御する。従って、換気運転時において、室外の絶対湿度の低い空気を、室内の壁面に沿って吹き出させることができる。このため、室内の壁面の結露を抑えることができる。また、壁面に窓が設けられている場合には、窓の結露を抑えることもできる。
【0104】
請求項10に記載の空気調和機では、共通の経路を用いて、換気運転において給気される空気と、加湿運転において給気される空気とを室内へと送ることができる。これにより、複数の経路を設ける必要がなく、部品点数を削減することができる。
請求項11に記載の空気調和機の制御方法では、室内の湿度が所定レベルより高く、室外空気の絶対湿度が、誤差を考慮した所定値と室内空気の絶対湿度との和よりも小さい場合には、換気運転を行う。従って、室内空気の絶対湿度が外部の絶対湿度よりも高い場合には、換気により室内空気の絶対湿度が低減する。このため、室内空気の湿度が低減して、室内が除湿される。また、この除湿は換気運転によって行われるため、ドライ運転による除湿のように圧縮機を駆動する必要がない。このため、この空気調和機の制御方法では、除湿を行うために必要な消費電力を抑えることができる。
【0105】
また、この空気調和機の制御方法では、室内熱交換器を利用した除湿と、換気運転による除湿とを切り換えることができる。このため、例えば、夏場に冷房運転が行われている場合には室内熱交換器を利用した除湿を行い、冬場に暖房運転が行われている場合には、換気運転による除湿を行うことができる。このように、この空気調和機では、除湿のための運転を状況に応じて切り換えることにより、より効率的に除湿を行うことができる。
【0106】
さらに、この空気調和機の制御方法では、室内空気の湿度の高低に応じて、除湿を行う換気運転と、加湿運転とを切り換えて行うことができる。このため、この空気調和機では、室内空気の湿度をより適切に維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 空気調和機の全体外観図。
【図2】 冷媒回路の構成および空気流れを示す図。
【図3】 室外機の分解斜視図。
【図4】 室内機の側面断面図。
【図5】 第1実施形態にかかる空気調和機の制御ブロック図。
【図6】 制御フローチャート。
【図7】 給気換気運転による除湿効果の一例を示す図。
【図8】 第2実施形態にかかる空気調和機の制御ブロック図。
【符号の説明】
1 空気調和機
2 室内機
3 室外機
6 給排気ホース(空気経路、共通の経路)
15 室内温度サーミスタ(室内温度検知手段)
16 室内相対湿度センサ(室内湿度検知手段)
33 室外温度サーミスタ(室外温度検知手段)
34 室外相対湿度センサ(室外相対湿度検知手段)
40c 給排気口(給気口)
41 吸加湿ロータ(加湿部)
43 ラジアルファン組立体(換気部)
71 制御部
72 室内絶対湿度算出部(室内絶対湿度取得部)
73 室外絶対湿度算出部(室外絶対湿度取得部)
141 吹出し口
142 水平フラップ(吹出し角度調整手段)
S1 第1ステップ
S7 第2ステップ
Claims (11)
- 室内空気との間で熱交換を行う室内熱交換器(11)と、
室内空気の湿度を検知する室内湿度検知手段(16)と、
室外空気を室内へと給気することにより室内の換気を行う換気部(43)と、
室内へと送られる空気を加湿する加湿部(41)と、
前記室内湿度検知手段(16)が検知した室内の湿度が所定レベルより高い場合に除湿を行い、前記室内湿度検知手段(16)が検知した室内の湿度が所定レベルより低い場合に、前記加湿部(41)による加湿運転を行う制御部(71)と、
室内空気の絶対湿度を取得する室内絶対湿度取得部(72)と、
室外空気の絶対湿度を取得する室外絶対湿度取得部(73)と、
を備え、
前記制御部(71)は、前記除湿を行う場合において、前記室内絶対湿度取得部(72)が取得した室内空気の絶対湿度と前記室外絶対湿度取得部(73)が取得した室外空気の絶対湿度とを比較し、室外空気の絶対湿度が、誤差を考慮した所定値と室内空気の絶対湿度との和よりも小さい場合には、前記換気運転による除湿を行い、その他の場合には、前記室内熱交換器(11)を利用した除湿を行う、
空気調和機。 - 室外機(3)と室内機(2)とに分かれる空気調和機であって、
前記室外機(3)に設けられ、前記室外機(3)内へと取り込まれる室外空気が通る給気口(40c)と、
前記室内機(2)に設けられ、前記室内機(2)内から室内へと吹き出す室外空気が通る吹出し口(141)と、
前記給気口(40c)と前記吹出し口(141)とを繋ぐ空気経路(6)と、
をさらに備える、
請求項1に記載の空気調和機。 - 室外温度を検知する室外温度検知手段(33)と、
室外空気の相対湿度を検知する室外相対湿度検知手段(34)と、
をさらに備え、
前記室外絶対湿度取得部(73)は、前記室外相対湿度検知手段(34)が検知する室外空気の相対湿度と、前記室外温度検知手段(33)が検知する室外温度とから室外空気の絶対湿度を算出する、
請求項1または2のいずれかに記載の空気調和機。 - 室内温度を検知する室内温度検知手段(15)と、
室外温度を検知する室外温度検知手段(33)と、
をさらに備え、
前記制御部(71)は、前記室内湿度検知手段(16)が検知する室内の湿度が所定レベルより高い場合であり、且つ、室外温度が、誤差を考慮した所定値と室内温度との和より低い場合に、前記換気運転を行う、
請求項1または2のいずれかに記載の空気調和機。 - 前記室外絶対湿度取得部(73)は、室外空気の仮想相対湿度と、前記室外温度検知手段(33)が検知する室外温度とから室外空気の絶対湿度を算出する、
請求項4に記載の空気調和機。 - 前記制御部(71)は、前記換気運転と暖房運転とを連動して行う、
請求項4または5に記載の空気調和機。 - 前記制御部(71)は、室外空気の絶対湿度と室内空気の絶対湿度とに応じて前記換気部(43)によって給気される空気の量を調整する、
請求項1から6のいずれかに記載の空気調和機。 - 前記制御部(71)は、前記換気部(43)の風量を調整することができる、
請求項1から7のいずれかに記載の空気調和機。 - 前記換気部(43)によって給気され室内へと吹き出す空気の吹出し角度を調整する吹出し角度調整手段(142)をさらに備え、
前記制御部(71)は、前記換気運転時には室内の壁面に沿って空気が吹き出すように前記吹出し角度調整手段(142)を制御する、
請求項1から8のいずれかに記載の空気調和機。 - 前記換気運転において室内へと給気される空気と、前記加湿運転において室内へと給気される空気とは、共通の経路(6)を通って室内へと送られる、
請求項1から9のいずれかに記載の空気調和機。 - 室内空気との間で熱交換を行う室内熱交換器(11)と、室内空気の湿度を検知する室内湿度検知手段(16)と、室外空気を室内へと給気することにより室内の換気を行う換気部(43)と、室内へと送られる空気を加湿する加湿部(41)と、室内空気の絶対湿度を取得する室内絶対湿度取得部(72)と、室外空気の絶対湿度を取得する室外絶対湿度取得部(73)とを備える空気調和機の制御方法であって、
前記室内湿度検知手段(16)が室内の湿度を検知する第1ステップと、
前記室内湿度検知手段(16)が検知した室内の湿度が所定レベルより高い場合に、除湿を行う第2ステップと、
前記室内湿度検知手段(16)が検知した室内の湿度が所定レベルより低い場合に、前記加湿部(41)による加湿運転を行う第3ステップと、
を備え、
前記第2ステップは、
前記室内絶対湿度取得部(72)が室内空気の絶対湿度を取得する第4ステップと、
前記室外絶対湿度取得部(73)が室外空気の絶対湿度を取得する第5ステップと、
前記室内絶対湿度取得部(72)が取得した室内空気の絶対湿度と前記室外絶対湿度取得部(73)が取得した室外空気の絶対湿度とを比較し、室外空気の絶対湿度が、誤差を考慮した所定値と室内空気の絶対湿度との和よりも小さい場合には、前記換気運転による除湿を行い、その他の場合には、前記室内熱交換器(11)を利用した除湿を行う第6ステップと、
を有する、
空気調和機の制御方法。
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