JP3249466B2 - 加湿・換気・除湿ユニットおよび空気調和機 - Google Patents

加湿・換気・除湿ユニットおよび空気調和機

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷暖房機能に加湿
・換気・除湿機能を付加した空気調和機に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来より、冷媒の蒸発又は凝縮により冷
房又は暖房を行う空気調和機として、例えば、図4に示
す構成のものが知られている。この図において、符号1
は空気調和機、2は室内ユニット、3は室外ユニット、
4,5は冷媒配管、6は家屋を示している。
【0003】この空気調和機1は、家屋6の中に取り付
けられた室内ユニット2が、2本の冷媒配管4,5によ
って、屋外に設置された室外ユニット3と接続されてな
り、室外ユニット3の圧縮機で冷媒が圧縮され、室外ユ
ニット3の熱交換器で冷房時には放熱、暖房時は蒸発が
行われ、室内ユニット2では冷房時は蒸発して空気を冷
やし、暖房時は凝縮して空気を暖める。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、最近は、電
気代を節約しつつ快適な空調フィーリングを実現するこ
とが求められる傾向が強く、上述の冷房および暖房機能
だけでなく、加湿・換気・除湿機能を付加することが要
求されている。しかしながら、かかる機能を室内ユニッ
ト2側に付加した場合には、室内ユニット2のコンパク
ト化の要請に沿わなくなるという問題が生じる。
【0005】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、室内ユニットを大型化さ
せることなく、加湿・換気・除湿機能を付加することに
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決するために以下の構成を採用した。すなわち、請求項
1記載の加湿・換気・除湿ユニットは、屋外から吸入し
た空気をそのまま又は加湿・除湿したうえでダクトを通
じて室内に吹き出させる加湿・換気・除湿ユニットであ
って、屋外から空気を吸入するファンと、該ファンの下
流側に形成された加湿側流路および除湿側流路と、前記
加湿側流路に配されるヒータと、該ヒータ通電時に前記
除湿側流路を通過する空気を吸湿するとともにこの吸湿
した水分を加湿側流路に放出する全熱交換器と、前記加
湿側流路または除湿側流路のいずれか一方と前記ダクト
とを選択的に連通させる切換手段とを備えることを特徴
とするものである。
【0007】この加湿・換気・除湿ユニットでは、ま
ず、ファンによって屋外から吸入された空気が、除湿側
流路と加湿側流路とに分流される。除湿側流路を通過す
る空気は全熱交換器に吸湿され、乾燥状態となって下流
側へと送られる。
【0008】他方、加湿側流路を通過する空気は、ヒー
タによって暖められるため、全熱交換器からは吸湿した
水分が放出され、加湿された状態で下流側へと送られ
る。そして、各流路において除湿され又は加湿された空
気のいずれか一方が、ユーザの要求に応じて室内へと送
り込まれ、室内空気を除湿し又は加湿する。
【0009】また、ヒータへの通電を遮断すると、除湿
側流路および加湿側流路を通過する空気が共に全熱交換
器によって除湿されるため、全熱交換器は直ぐに飽和状
態となり、その後に両流路を通過する空気は、除湿およ
び加湿のいずれの処理もなされずにそのまま下流側へと
送られ、これにより換気運転が行われる。
【0010】請求項2記載の空気調和機は、冷媒と外気
との間で熱交換を行わせる室外熱交換器、吸入したガス
冷媒を圧縮して吐出する圧縮機、および屋外から吸入し
た空気をそのまま又は加湿・除湿したうえでダクトを通
じて室内に吹き出させる加湿・換気・除湿ユニットを備
える室外ユニットと、室内から空気を吸い込んで吹出口
から吹き出させるファン、および前記室外ユニットから
供給された冷媒と前記ファンで吸入した空気との間で熱
交換を行わせる室内熱交換器を備える室内ユニットとか
ら構成されてなり、前記加湿・換気・除湿ユニットは、
屋外から空気を吸入するファンと、該ファンの下流側に
形成された加湿側流路および除湿側流路と、前記加湿側
流路に配されるヒータと、該ヒータ通電時に前記除湿側
流路を通過する空気を吸湿するとともにこの吸湿した水
分を加湿側流路に放出する全熱交換器と、前記加湿側流
路または除湿側流路のいずれか一方と前記ダクトとを選
択的に連通させる切換手段とを備えることを特徴とする
ものである。
【0011】この空気調和機では、吸入空気をそのまま
又は加湿・除湿したうえで下流側へと送出する加湿・換
気・除湿ユニットが室外ユニット側に設けられるため、
加湿・換気・除湿の各機能を付加したために室内ユニッ
トが大型化してしまうといった不具合は生じない。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態につい
て、図1〜図3を参照しながら説明する。図1は本実施
形態に係わる空気調和機が据え付けられた状態を示す全
体図、図2は図1に示す室外ユニットの構成図、図3
(a)は図2に示す加湿・換気・除湿ユニットにおいて
加湿又は換気運転が行われている状態を示す平面図、図
3(b)は除湿又は換気運転が行われている状態を示す
平面図である。以下、これらの図中、図4と同一の構成
要素については、同一符号を付して説明する。
【0013】本実施形態の室外ユニット3は、図2に示
すように、冷暖房運転を行うための圧縮機11,室外熱
交換器12,および駆動モータ付送風機13の各要素に
加えて、加湿・換気・除湿運転を行うための加湿・換気
・除湿ユニット7を備えて構成されている。
【0014】すなわち、本空気調和機1は、従来からあ
る室外ユニットに加湿・換気・除湿ユニット7が付設さ
れていることを特徴とするものである。また、加湿・換
気・除湿ユニット7には、家屋6に向けて延びるダクト
8が接続されている。
【0015】この加湿・換気・除湿ユニット7は、屋外
から吸入した空気を、そのままの状態あるいは加湿・除
湿したうえで、下流側に接続されたダクト8を通して室
内に配された吹出口9や屋外に吹き出し可能とするもの
で、駆動モータ付のファン71,ヒータ72,全熱交換
器73,仕切壁74,および回転ダクト(切換手段)7
5を備えて構成されている。
【0016】全熱交換器73は、例えば、塩化カルシウ
ム,シリカゲル,又はゼオライトのいずれかを塗布した
多孔質媒体で形成されている。ヒータ72および全熱交
換器73は、ケーシングC内に収納されていて、該ケー
シングCの内部には、仕切壁74によって流路(加湿側
流路)イ,流路(除湿側流路)ロが形成されている。な
お、ヒータ72は、流路イ側にのみ設置されている。
【0017】ケーシングCとダクト8との間には、回転
ダクト75が設けられている。この回転ダクト75は、
サーボモータ(図示略)の駆動により、吸入口76から
ケーシングC内の各流路イ,ロに送り込まれた空気の送
出先を選択的に切り換えるもので、ユーザの要求に応じ
て、加湿・換気・除湿ユニット7で処理された空気をダ
クト8を介して室内に吹き出させたり、あるいは屋外に
吹き出させる。
【0018】次に、本実施形態に係わる空気調和機1の
作用について、図3(a),(b)を参照しながら説明
する。まず、図3(a)に示す加湿又は換気運転につい
て説明すると、室外の空気はファン71によって吸入口
76から吸引され、全熱交換器73へと送られる。この
とき、吸入された空気は、仕切壁74によって各流路
イ,ロに分流される。
【0019】流路ロに送られた空気は、全熱交換器73
に吸湿され、乾燥状態となって回転ダクト75の吐出口
78を通り、加湿・換気・除湿ユニット7の吐出孔79
から屋外へと排出される。他方、流路イでは、ヒータ7
2で暖められた空気によって、流路ロ側で全熱交換器7
3に吸湿された水分が放出されている。
【0020】これにより、流路イを通過する空気は加湿
され、回転ダクト75を通過して吐出孔77からダクト
8へと導かれ、室内に設置された吹き出し口9から吹き
出されることで室内空気を加湿する。
【0021】なお、この運転時にヒータ72の通電を遮
断すると、流路イ,ロを通過する空気が共に全熱交換器
73によって吸湿される結果、該全熱交換器73は直ぐ
に飽和状態になる。このため、吐出孔77からダクト8
を介して室内に吹き出される空気は、加湿も除湿もされ
ていない空気になり、これにより換気運転が行われるこ
とになる。
【0022】次に、図3(b)に示す除湿又は換気運転
について説明すると、室外の空気はファン71によって
吸入口76から吸引され、全熱交換器73へと送られ
る。このとき、吸入された空気は、仕切壁74によって
各流路イ,ロに分流される。
【0023】流路ロに送られた空気は、全熱交換器73
に吸湿されて乾燥状態となり、サーボモータで向きを変
えた回転ダクト75を通って吐出孔77からダクト8へ
と導かれ、室内の吹出口9から吹き出されることで室内
空気を乾燥即ち除湿する。
【0024】他方、流路イでは、ヒータ72で暖められ
た空気によって、流路ロ側で全熱交換器73に吸湿され
た水分が放出されている。これにより、流路イを通過す
る空気は加湿され、回転ダクト75の吐出口78を通
り、加湿・換気・除湿ユニット7の吐出孔79から屋外
へと排出される。
【0025】また、上述の加湿運転の場合と同様に、ヒ
ータ72の通電を遮断すると、流路イ,ロを通過する空
気が共に全熱交換器73によって吸湿される結果、全熱
交換器73は直ぐに飽和状態になるため、吐出孔77か
らダクト8を介して室内に吹き出される空気は、加湿も
除湿もされない空気になり、これにより換気運転が行わ
れることになる。
【0026】以上説明したように、本実施形態の空気調
和機1は、加湿・換気・除湿ユニット7において屋外か
らの吸入空気をそのまま又は加湿・除湿したうえで、選
択的に室内に吹き出させるようにしているため、従来の
冷暖房運転に加えて加湿・換気・除湿運転を行うことが
可能である。
【0027】しかも、この加湿・換気・除湿機能を付加
するための加湿・換気・除湿ユニット7を室外ユニット
3の上部に一体構成し、加湿・換気・除湿ユニット7内
で処理された空気をダクト8を介して室内に導くように
したため、室内ユニット2のコンパクト化の要求に対応
でき、室内スペースを余計に使うことがない。
【0028】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、次のような効果を奏することができる。 (a)請求項1記載の加湿・換気・除湿ユニットは、屋
外からの吸入空気を除湿側流路と加湿側流路とに分流
し、除湿側流路を通過する空気に対しては吸湿、加湿側
流路を通過する空気に対しては加湿し、これら吸湿又は
加湿された空気を選択的に室内に吹き出させることで、
加湿運転および除湿運転を可能としている。また、ヒー
タへの通電を遮断し、両流路を通過する空気に対して除
湿および加湿のいずれも行わずに、いずれか一方をその
まま室内に吹き出させることで換気運転も可能としてい
る。
【0029】(b)請求項2記載の空気調和機は、屋外
からの吸入空気をそのまま又は加湿・除湿したうえで下
流側へと送出する加湿・換気・除湿ユニットが室外ユニ
ット側に設けられるため、加湿・換気・除湿の各機能を
付加したために室内ユニットが大型化してしまうといっ
た不具合が生じない。よって、前記各機能を付加しつつ
室内ユニットのコンパクト化の要求に応じることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係わる空気調和機の一実施形態を示
す全体図である。
【図2】 図1に示す室外ユニットの構成図である。
【図3】 (a)は図2に示す加湿・換気・除湿ユニッ
トにおいて加湿又は換気運転が行われている状態を示す
平面図、(b)は除湿又は換気運転が行われている状態
を示す平面図である。
【図4】 従来の空気調和機の一例を示す全体図であ
る。
【符号の説明】
1 空気調和機 2 室内ユニット 3 室外ユニット 7 加湿・換気・除湿ユニット 8 ダクト 11 圧縮機 12 室外熱交換器 71 ファン 72 ヒータ 73 全熱交換器 75 回転ダクト(切換手段) イ 流路(加湿側流路) ロ 流路(除湿側流路)
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−126493(JP,A) 特開 平8−94124(JP,A) 特開 平5−346253(JP,A) 特開 平5−133554(JP,A) 特開 平8−285327(JP,A) 特開 平11−241838(JP,A) 特開 平10−61978(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F24F 1/00 431 F24F 1/00 451 F24F 5/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 屋外から吸入した空気をそのまま又は加
    湿・除湿したうえでダクトを通じて室内に吹き出させる
    加湿・換気・除湿ユニットであって、 屋外から空気を吸入するファンと、該ファンの下流側に
    形成された加湿側流路および除湿側流路と、前記加湿側
    流路に配されるヒータと、該ヒータ通電時に前記除湿側
    流路を通過する空気を吸湿するとともにこの吸湿した水
    分を加湿側流路に放出する全熱交換器と、前記加湿側流
    路または除湿側流路のいずれか一方と前記ダクトとを選
    択的に連通させる切換手段とを備えることを特徴とする
    加湿・換気・除湿ユニット。
  2. 【請求項2】 冷媒と外気との間で熱交換を行わせる室
    外熱交換器、吸入したガス冷媒を圧縮して吐出する圧縮
    機、および屋外から吸入した空気をそのまま又は加湿・
    除湿したうえでダクトを通じて室内に吹き出させる加湿
    ・換気・除湿ユニットを備える室外ユニットと、 室内から空気を吸い込んで吹出口から吹き出させるファ
    ン、および前記室外ユニットから供給された冷媒と前記
    ファンで吸入した空気との間で熱交換を行わせる室内熱
    交換器を備える室内ユニットとから構成されてなり、 前記加湿・換気・除湿ユニットは、屋外から空気を吸入
    するファンと、該ファンの下流側に形成された加湿側流
    路および除湿側流路と、前記加湿側流路に配されるヒー
    タと、該ヒータ通電時に前記除湿側流路を通過する空気
    を吸湿するとともにこの吸湿した水分を加湿側流路に放
    出する全熱交換器と、前記加湿側流路または除湿側流路
    のいずれか一方と前記ダクトとを選択的に連通させる切
    換手段とを備えることを特徴とする空気調和機。
JP10146198A 1998-04-13 1998-04-13 加湿・換気・除湿ユニットおよび空気調和機 Expired - Lifetime JP3249466B2 (ja)

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JP2003314858A (ja) * 2002-04-22 2003-11-06 Daikin Ind Ltd 空気調和装置
JP7093047B1 (ja) * 2021-08-06 2022-06-29 ダイキン工業株式会社 加湿装置、及び空気調和装置
CN115560400B (zh) * 2022-10-15 2023-08-18 南通昆仑空调有限公司 一种核电空调机组防结露温控装置

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