<全体構成>
まず、図1を用いて、本発明の実施例1に係るパチンコ機100の全体構成について説明する。なお、同図はパチンコ機100の正面図である。
パチンコ機100は、遊技領域104を覆う閉状態および該遊技領域104を開放する開状態のうちの一方から他方に開閉状態を変化可能なガラス150およびガラス枠151と、このガラス150およびガラス枠151の奥側に視認可能に配設された遊技盤(盤面)102を備えている。この遊技盤102には、遊技球(以下、単に球と称する場合がある。)を遊技盤102の中央に位置する遊技領域104に案内するための外レール106と内レール108を配設している。
遊技領域104の中央から右側にかけては、横長の装飾図柄表示装置110を含む演出装置200を配設している。この演出装置200は、遊技球が演出装置200に衝突することがないように、周囲を防護レール201で囲まれている。このため、本実施例に係るパチンコ機100では、遊技球は、主に遊技領域104の左側の領域を流下するように構成されている。
また、この演出装置200の右下方には、普通図柄表示装置112と、特別図柄表示装置114と、普通図柄保留ランプ116と、特別図柄保留ランプ118と、高確中ランプ120を配設している。なお、以下、普通図柄を普図、特別図柄を特図と称する場合がある。さらに、演出装置200の左方から下方にかけては、ワープ装置202を配設している。
演出装置200は、装飾図柄表示装置110を遮蔽するシャッタ210と、シャッタ210の右側に配設される可動人形220と、可動人形220の背後に配設される可動模型230から構成されている。演出装置200の詳細については後述する。
装飾図柄表示装置110は、装飾図柄(図7(b)参照)を表示するための表示装置であり、本実施例では液晶表示装置によって構成している。この装飾図柄表示装置110は、左図柄表示領域110a、中図柄表示領域110b、右図柄表示領域110cの3つの表示領域に分割し、各々の表示領域110a、110b、110cに異なった装飾図柄を表示することを可能としている。
普図表示装置112は、普図(図7(c)参照)の表示を行うための表示装置であり、本実施例では7セグメントLEDによって構成している。特図表示装置114は、特図(図7(a)参照)の表示を行うための表示装置であり、本実施例では7セグメントLEDによって構成している。
普図保留ランプ116は、保留している普図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、本実施例では、普図変動遊技の開始を2つまで保留することを可能としている。特図保留ランプ118は、保留している特図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、本実施例では、特図変動遊技の開始を4つまで保留することを可能としている。高確中ランプ120は、遊技状態が高確率状態であること、または高確率状態になることを示すためのランプであり、遊技状態を低確率状態から高確率状態にする場合に点灯し、高確率状態から低確率状態にする場合に消灯する。
ワープ装置202は、演出装置200の左方で左上方に向けて開口する入球口に入球した遊技球を後述する第1特図始動口126の上方の排出口から排出するものである。従って、このワープ装置202を通過した遊技球は、第1特図始動口126に高い確率で入球するようになっている。
また、遊技領域104における演出装置200の左側および下側の領域には、一般入賞口122と、普図始動口124と、第1特図始動口126と、第2特図始動口128と、可変入賞口130を配設している。
一般入賞口122は、本実施例では、遊技球が入球する開口部が1つのものと、3つのものを1つずつ配設している。この一般入賞口122への入球を所定の球検出センサ(図示省略)が検出した場合(一般入賞口122に入賞した場合)、後述する払出装置を駆動し、所定の個数(本実施例では10個)の球を賞球として後述する貯留皿144に排出する。貯留皿144に排出した球は遊技者が自由に取り出すことが可能であり、これらの構成により、入賞に基づいて賞球を遊技者に払い出すようにしている。なお、一般入賞口122に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。本実施例では、入賞の対価として遊技者に払い出す球を賞球、遊技者に貸し出す球を貸球と区別して呼ぶ場合があり、賞球と貸球を総称して球(遊技球)と呼ぶ。
普図始動口124は、ゲートやスルーチャッカーと呼ばれる、遊技領域104の所定の領域を球が通過したか否かを判定するための装置で構成しており、本実施例では1つだけ配設している。普図始動口124を通過した球は一般入賞口122に入球した球と違って、遊技島側に排出することはない。球が普図始動口124を通過したことを所定の球検出センサが検出した場合、パチンコ機100は、普図表示装置112による普図変動遊技を開始する。
第1特図始動口126は、本実施例では遊技領域104の下部中央に1つだけ配設している。この第1特図始動口126への入球を所定の球検出センサが検出した場合、後述する払出装置を駆動し、所定の個数(本実施例では3個)の球を賞球として後述する貯留皿144に排出するとともに、特図表示装置114による特図変動遊技を開始する。なお、第1特図始動口126に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
第2特図始動口128は、電動チューリップ(電チュー)と呼ばれ、本実施例では第1特図始動口126の真下に1つだけ配設している。この第2特図始動口128は、左右に開閉自在な羽根を備え、羽根の閉鎖中は球の入球が不可能であり、普図変動遊技に当選し、普図表示装置112が当たり図柄を停止表示した場合に羽根が所定の時間間隔、所定の回数で開閉する。第2特図始動口128への入球を所定の球検出センサが検出した場合、後述する払出装置を駆動し、所定の個数(本実施例では5個)の球を賞球として後述する貯留皿144に排出するとともに、特図表示装置114による特図変動遊技を開始する。なお、第2特図始動口128に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
可変入賞口130は、大入賞口またはアタッカーと呼ばれ、本実施例では第2特図始動口128の真下に1つだけ配設している。この可変入賞口130は、開閉自在な扉部材を備え、扉部材の閉鎖中は球の入球が不可能であり、特図変動遊技に当選し、特図表示装置114が大当たり図柄を停止表示した場合に扉部材が所定の時間間隔(例えば、開放時間29秒、閉鎖時間1.5秒)、所定の回数(例えば15回)で開閉する。可変入賞口130への入球を所定の球検出センサが検出した場合、後述する払出装置を駆動し、所定の個数(本実施例では15球)の球を賞球として後述する貯留皿144に排出する。なお、可変入賞口130に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
さらに、これらの入賞口や始動口の近傍には、風車と呼ばれる円盤状の打球方向変換部材132や、多数の遊技釘134を配設していると共に、内レール108の最下部には、いずれの入賞口や始動口にも入賞しなかった球をパチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出するためのアウト口136を設けている。
遊技盤102の下方には、図示は省略するが、後述する発射モータによって回動する発射杆138と、この発射杆138の先端部に取り付けられて球を遊技領域104に向けて打ち出す発射槌140と、この発射槌140によって打ち出す球を外レール106に導くための発射レール142を配設している。また、球を一時的に貯留すると共に、貯留している球を順次、発射レール142に供給するための貯留皿144と、遊技者による押下操作が可能であり、所定の時期にその操作を検出した場合に上述の装飾図柄表示装置110などによる演出表示を変化させるためのチャンスボタン146を配設している。
また、発射杆138および発射槌140の下方には、発射杆138を制御して遊技領域104に向けて球の発射強度の操作を行うための操作ハンドル148を配設していると共に、貯留皿144の下方には、貯留皿144に貯留できない溢れ球を貯留するための下皿150を設けている。
また、図示は省略するが、装飾用のランプとして、遊技盤102の所定箇所(例えば、内レール108の内周側に沿った箇所)には複数種類の盤ランプを配設し、遊技盤102上方の外側や貯留皿144には複数種類の枠ランプを配設している。
このパチンコ機100は、遊技者が貯留皿144に貯留している球を発射レール142の発射位置に供給し、遊技者の操作ハンドル148の操作量に応じた強度で発射モータを駆動し、発射杆138および発射槌140によって外レール106と内レール108の間を通過させて遊技領域104に打ち出す。そして、遊技領域104の上部に到達した球は、打球方向変換部材132や遊技釘134などによって進行方向を変えながら下方に落下し、入賞口(一般入賞口122、可変入賞口130)や始動口(第1特図始動口126、第2特図始動口128)に入賞するか、いずれの入賞口や始動口にも入賞することなく、または普図始動口124を通過するのみでアウト口136に到達する。
<演出装置>
次に、図2〜6を用いて、演出装置200について詳細に説明する。
図2は図1におけるA−A線断面図であり、図3(a)は演出装置200の斜視図であり、図3(b)は、演出装置200の分解斜視図である。上述したように、演出装置200は、シャッタ210、可動人形220および可動模型230からなる。そして、図2に示されるように、演出装置200は、遊技盤102の表面から少し後方に引込んだ位置に配設され、演出装置200の後方には装飾図柄表示装置110が配設されている。
図3(a)および(b)に示されるように、シャッタ210は、三角屋根の時計台を備えた学校風の建物を立体的に模した枠部材212、ならびに枠部材212の中央部に配設され、建物の扉を模した左扉部材214aおよび右扉部材214bからなる。左扉部材214aおよび右扉部材214bは、装飾図柄表示装置110の前方に位置し、それぞれモータ(図示省略)に駆動されて左右にスライドし、開閉可能に構成されている。すなわち、シャッタ210は、左右扉部材214a、214bが開いた開状態の場合に、装飾図柄表示装置110を前方から視認可能とし、左右扉部材214a、214bが閉じた閉状態の場合に、前方から視認し難いように装飾図柄表示装置110を遮蔽するようになっている。
可動人形220は、人間の右上半身のみを立体的に模した人形であり、胴体の右半分を模した固定部材222と、上腕を模した第1可動部材224と、前腕を模した第2可動部材226からなる。第1可動部材224は、上端部を固定部材222の左上部(右肩を模した部分)に回動可能に固定され、固定部材222に配設されたモータ228により駆動されて左右方向に揺動するようになっている。また、第2可動部材226は、上端部を第1可動部材224の下端(ひじを模した部分)に回動可能に固定され、第1可動部材224に配設されたモータ229により駆動されて左右方向に揺動するようになっている。すなわち、第1可動部材224および第2可動部材226は、あたかも人間の右腕のように動作することが可能なように構成されている。
可動模型230は、牛乳瓶を模した模型であり、図2または図3(b)に示されるように、可動人形220の第1可動部材224および第2可動部材226の背後のシャッタ210の右下部に配設されている。可動模型230は、後方からモータ230が接続されており、このモータ230に駆動されて前後方向を軸として回動可能に構成されている。
なお、本実施例では、モータ228、229、232はステッピングモータにより構成されているが、これに限定されるものではない。
図4は、第1可動部材224および第2可動部材226の分解斜視図である。同図に示されるように、第1可動部材224の中央部分には、膨縮部材224aが設けられている。この膨縮部材224aは、例えばゴム等の可撓性のある材質からなる薄膜であり、第1可動部材224の外表面の一部を構成している。また、膨縮部材224aの材質は光の一部を透過する性質を備えている。
そして、この膨縮部材224aの内側には、加圧部材240および照明装置250が配設されている。加圧部材240は、膨縮部材224aと同様に、可撓性および光透過性を備えるゴム等の薄膜をドーム形状の中空の袋状に構成したものである。この加圧部材240には、パイプ242を介してコンプレッサ244が接続されている。このコンプレッサ244は、加圧部材240の内部に圧縮空気(またはその他の気体)を送り込んで加圧部材を膨張させるものである。本実施例では、膨縮部材224aの内側から加圧部材240を膨張させ、膨張した加圧部材240が内側から膨縮部材224aを押圧することで、膨縮部材を膨張させるようになっている。
図5(a)および(b)は、図4におけるB−B線断面図である。同図(a)は、加圧部材が膨張していない状態を示しており、この状態では、加圧部材240は、膨縮部材224aと接触しておらず、膨縮部材224aは膨張していない。この状態から、コンプレッサ244により加圧部材240内部に空気を送り込んで膨張させると、膨張に伴って加圧部材240は膨縮部材224内表面に接触し、膨縮部材224aを内側から押し広げるようにして膨張し、同図(b)に示されるように、膨縮部材224を膨張させる。
膨縮部材224aおよび加圧部材240は、所定の方向に膨張し、所定の形状となるように、それぞれ部分ごとに伸縮性が異なるように構成されている。本実施例では、同図(b)における上方向(遊技盤102の前方向)および同図(b)における左方向(遊技盤102と平行な方向)に大きく膨張するように膨縮部材224aおよび加圧部材240の各部分の伸縮性が設定されている。これにより、膨縮部材224aは、あたかも人間がひじを曲げたときに生じる力こぶのように膨張するようになっている。
また、加圧部材240は、コンプレッサ244の制御によって、圧送する空気の量を調節することにより、複数段階の膨張率に膨張することが可能となっている。すなわち、加圧部材240は、膨縮部材224aを複数段階の膨張率に膨張させるように構成されている。
なお、コンプレッサ244は、圧抜きバルブ(図示省略)を備えており、この圧抜きバルブを開放することで膨張した加圧部材240内の圧縮空気を逃がし、加圧部材240を収縮させることが可能となっている。すなわち、一端膨張させた膨縮部材224aを元に戻すことができる。
照明装置250は、図4または図5に示されるように、複数のLED250aと、これらのLED250aが配設されている略四角形状の基板250bと、基板250bの外周を囲む側板250cと、LED250aおよび基板250bを覆う天板250dからなる。
天板250dの表面には、文字、図形または記号が、光の透過率を異ならせることによって記載されている。すなわち、天板250dは、例えば、文字等の部分を光の透過率を高くし、その他の部分を光の透過率を低くして構成されている。これにより、照明装置250は、膨縮部材224aを内側から加圧部材240越しに照明することによって、天板250dに記載された文字等を、膨縮部材224aの表面に投影するようになっている。本実施例では、天板250dの表面には「FIGHT」と記載されており、照明装置250により照明された膨縮部材224aの表面にはこの「FIGHT」という文字が、遊技者が外部から識別可能に表示される。なお、天板250dは、文字等の部分を光の透過率を低くし、その他の部分を光の透過率を高くして構成されるものであってもよい。また、膨縮部材224aに投影する文字等は、「FIGHT」に限られるものではなく、その他の文字、図形または記号であってもよい。
図6(a)〜(f)は、可動人形220の動作の概要を示した図である。本実施例では、特図変動遊技や後述する確変状態等の遊技状態に応じて第1可動部材224、第2可動部材226および膨縮部材224aを動作させ、それぞれの状態を変化させている。
同図(a)は、第1可動部材224および第2可動部材226が待機状態にある場合を示している。可動人形220による演出を行わない場合には、可動人形220はこの待機状態を維持するようになっている。なお、膨縮部材224aは、同図(a)に示されるように、収縮状態(膨張していない状態)が待機状態となる。
同図(b)は第2可動部材226のみを最大動作状態まで動作させた状態を示している。第2可動部材226は、待機状態と最大動作状態の間を動作可能であり、モータ229の制御によって待機状態と最大動作状態の間の複数段階の位置で停止可能となっている。
同図(c)は、第1可動部材224のみを最大動作状態まで動作させた状態を示している。第1可動部材224は、待機状態と最大動作状態の間を動作可能であり、モータ228の制御によって待機状態と最大動作状態の間の複数段階の位置で停止可能となっている。また、第1可動部材224を動作させることによって、後方の可動模型230の略全体が前方から視認可能となる。この状態で可動模型230を動作させてもよい。
同図(d)は、膨縮部材224aを最大膨張状態まで膨張させた状態を示している。膨縮部材224aは、上述のようにコンプレッサ244の制御によって、収縮状態と最大膨張状態の間の複数段階の膨張率に膨張することが可能となっている。
同図(e)は、照明装置250を点灯させた状態を示している。照明装置250が膨縮部材224aを内側から照明することによって、「FIGHT」という文字が表面に表示される。
同図(f)は、第1可動部材224を中間状態(待機状態と最大動作状態の中間の状態)まで動作させると共に第2可動部材226を最大動作状態まで動作させ、膨縮部材224aを最大膨張状態まで膨張させると共に照明装置250を点灯させた状態を示している。この状態では、可動人形220は右腕を曲げて力こぶを作った状態となる。
このように、第1可動部材224、第2可動部材226および膨縮部材224aをそれぞれ単独、連続または同時に動作させることによって、様々な情報を遊技者に対して報知する多彩な演出を行うことができる。例えば、可動人形220を図6(b)に示されるように少しだけ動作させて、大当たりに当選している可能性が低いことを遊技者に示唆する演出や、可動人形220を図6(f)に示されるように大きく動作させて、大当たりに当選している可能性が非常に高いことを遊技者に示唆する演出等を行うことができる。また、第1可動部材224、第2可動部材226および膨縮部材224aの動作と、シャッタ250または可動模型230の動作を連動させることで、さらに多彩な演出が可能となる。例えば、シャッタ210が装飾図柄表示装置110を遮蔽している場合に第1可動部材224、第2可動部材226および膨縮部材224aを動作させることにより、これらの部材の動きを遊技者により注目させることができる場合がある。また、第1可動部材224および第2可動部材226が装飾図柄表示装置110の前方に位置する状態でシャッタ210を閉状態から開状態にすることによって装飾図柄表示装置110による装飾図柄の表示に第1可動部材224および第2可動部材226を重ねた面白みのある演出を遊技者に見せることができる場合がある。
<図柄の種類>
次に、図7(a)〜(c)を用いて、パチンコ機100の特図表示装置114、装飾図柄表示装置110、普図表示装置112が停止表示する特図および普図の種類について説明する。
図7(a)は特図の停止表示態様の一例を示したものである。本実施例の特図の停止表示態様には、大当たり図柄である特図1と、特別大当たり図柄である特図2と、外れ図柄である特図3の3種類がある。第1特図始動口126または第2特図始動口128に球が入賞したことを所定の球検出センサが検出したことを条件として特図変動遊技を開始した場合には、特図表示装置114は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す特図の変動表示を行う。そして、特図の変動開始前に決定した変動時間が経過すると、特図変動遊技(大当たり遊技)の当選を報知する場合には特図1を停止表示し、特図変動遊技(特別大当たり遊技)の当選を報知する場合には特図2を停止表示し、特図変動遊技の外れを報知する場合には特図3を停止表示する。なお、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
図7(b)は装飾図柄の一例を示したものである。本実施例の装飾図柄には、装飾1〜装飾7の7種類がある。第1特図始動口126または第2特図始動口128に球が入賞したことを所定の球検出センサが検出したことを条件にして、装飾図柄表示装置110の左図柄表示領域110a、中図柄表示領域110b、右図柄表示領域110cの各図柄表示領域に、装飾1→装飾2→装飾3→・・・・装飾6→装飾7→装飾1→・・・の順番で表示を切り替える装飾図柄の変動表示を行う。そして、特図変動遊技(大当たり遊技)の当選を報知する場合には、図柄表示領域110a〜110cに大当たりに対応する図柄組合せ(本実施例では、同一の数字の装飾図柄の組合せ(例えば、装飾2−装飾2−装飾2))を停止表示し、特図変動遊技(特別大当たり遊技)の当選を報知する場合には、特別大当たりに対応する図柄組合せ(本実施例では、同一の奇数番号数字の装飾図柄の組合せ(例えば、装飾1−装飾1−装飾1))を停止表示する。なお、大当たりに対応する図柄の組合せを停止表示した場合には、大当たり遊技、または特別大当たり遊技を開始し、特別大当たりに対応する図柄の組合せを停止表示した場合には、特別大当たり遊技を開始する。また、外れを報知する場合には、図柄表示領域110a〜110cに大当たりに対応する図柄組合せ以外の図柄組合せを停止表示した後で、保留している装飾図柄の変動表示があれば、その変動表示を開始する。
図7(c)は普図の停止表示態様の一例を示したものである。本実施例の普図の停止表示態様には、当たり図柄である普図1と、外れ図柄である普図2の2種類がある。普図始動口124を球が通過したことを所定の球検出センサが検出したことを条件として普図表示遊技を開始した場合には、普図表示装置112は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す普図の変動表示を行う。そして、普図変動遊技の当選を報知する場合には普図1を停止表示し、普図変動遊技の外れを報知する場合には普図2を停止表示する。
<制御部>
次に、図8を用いて、このパチンコ機100の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は主制御部、演出制御部、払出制御部、発射制御部、および電源管理部の回路ブロック図である。
パチンコ機100の制御部は、大別すると、遊技の中枢部分を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単にコマンドと呼ぶ)に応じて、主に演出の制御を行う演出制御部350と、主制御部300が送信するコマンドに応じて、主に遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御部400と、遊技球の発射制御を行う発射制御部450と、パチンコ機100に供給される電源を、パチンコ機100に搭載した電気部品に送電するための所定の電力を生成する電源管理部500によって構成している。
<主制御部>
まず、パチンコ機100の主制御部300について説明する。
主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムや各種データを記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数などを計測するためのカウンタタイマ312と、を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶手段を用いてもよく、この点は後述する演出制御部350や払出制御部400についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発信器314bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。
また、基本回路302には、水晶発信器314aが出力するクロック信号を受信する度に0〜65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用しているカウンタ回路316(この回路には2つのカウンタを内臓しているものとする)と、ガラス枠151の開放/閉鎖を検出するガラス枠開放センサ、前枠の開放/閉鎖を検出する前枠開放センサ、下皿150が球で一杯になったことを検出する下皿満タンセンサ、各始動口、入賞口の入り口および可変入賞口の内部に設けた球検出センサなどを含む各種センサ318が出力する信号を受信し、増幅結果や基準電圧との比較結果をカウンタ回路316および基本回路302に出力するためのセンサ回路320と、特図表示装置114の表示制御を行うための表示回路322と、普図表示装置112の表示制御を行うための表示回路324と、各種状態表示部326(普図保留ランプ116、特図保留ランプ118など)の表示制御を行うための表示回路328と、第2特図始動口128や可変入賞口130などを開閉駆動する各種ソレノイド330を制御するためのソレノイド回路332を接続している。
なお、第1特図始動口126に球が入賞したことを球検出センサ318が検出した場合には、センサ回路320は球を検出したことを示す信号をカウンタ回路316に出力する。この信号を受信したカウンタ回路316は、第1特図始動口126に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、第1特図始動口126に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。また、カウンタ回路316は、第2特図始動口128に球が入賞したことを示す信号を受信した場合も同様に、第2特図始動口128に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、第2特図始動口128に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。
さらに、基本回路302には、情報出力回路334を接続しており、主制御部300は、この情報出力回路334を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路550にパチンコ機100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。
また、主制御部300には、電源管理部500から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路(図示省略)を設けており、この電圧監視回路は、電源の電圧値が所定の値(本実施例では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
また、主制御部300には、電源が投入されると起動信号を出力する起動信号出力回路(図示省略)を設けており、CPU304は、この起動信号出力回路から起動信号を入力した場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、主制御部300には、演出制御部350にコマンドを送信するための出力インターフェースと、払出制御部400にコマンドを送信するための出力インターフェースをそれぞれ設けており、演出制御部350には、主制御部300からコマンドを受信するための入力インターフェースを設け、払出制御部400には、主制御部300からコマンドを受信するための入力インターフェースを設けている。この構成により、主制御部300と、演出制御部350および払出制御部400との通信を可能としている。なお、主制御部300と演出制御部350および払出制御部400との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は演出制御部350および払出制御部400にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、演出制御部350および払出制御部400からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。
<演出制御部>
次に、パチンコ機100の演出制御部350について説明する。
演出制御部350は、主に主制御部300が送信したコマンド等に基づいて演出制御部350の全体を制御する基本回路352を備えており、この基本回路352には、CPU354と、制御プログラムや各種データを記憶するためのROM356と、一時的にデータを記憶するためのRAM358と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O360と、時間や回数などを計測するためのカウンタタイマ362を搭載している。この基本回路352のCPU354は、水晶発信器364が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。
また、基本回路352には、スピーカ366(およびアンプ)の制御を行うための音源IC368と、枠ランプ、盤ランプなどの各種ランプ370の制御を行うための表示回路372と、装飾図柄表示装置(液晶表示装置)110の制御を行うための液晶制御回路374と、演出装置200が備えるモータ228、229、232やコンプレッサ244等の各種モータ等376の制御を行うための駆動回路378と、チャンスボタン146の操作を検出した場合に基本回路352に検出信号を出力するチャンスボタン検出回路364を接続している。
また、演出制御部350には、電源が投入されると起動信号を出力する起動信号出力回路(図示省略)を設けており、CPU354は、この起動信号出力回路から起動信号を入力した場合に、演出制御を開始する。
<払出制御部、発射制御部、電源管理部>
次に、パチンコ機100の払出制御部400、発射制御部450、および電源管理部500について説明する。
払出制御部400は、主に主制御部300が送信したコマンド等の信号に基づいて払出装置402を制御すると共に、払出センサ404が出力する制御信号に基づいて賞球または貸球の払い出しが完了したか否かを検出すると共に、インターフェース部406を介して、パチンコ機100とは別体で設けられたカードユニット552との通信を行う。
発射制御部450は、払出制御部400が出力する、発射許可または停止を指示する制御信号や、操作ハンドル148内に設けた発射強度出力回路が出力する、遊技者による発射ハンドル148の操作量に応じた発射強度を指示する制御信号に基づいて、発射杆138および発射槌140を駆動する発射モータ452の制御や、貯留皿144から発射レール142に球を供給する球送り装置454の制御を行う。
電源管理部500は、パチンコ機100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して主制御部300、払出制御部400などの各制御部や払出装置402などの各装置に供給する。さらに、電源管理部500は、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308など)に所定の期間(例えば10日間)電力を供給するための蓄電装置(例えばコンデンサ)と、この蓄電装置よりも静電容量が小さく、所定の部品(例えば主制御部300の基本回路302全体)に供給している電力が、静電気ノイズ、人的なミス、遊技台に供給される電力の低下などが原因で変動し、低下している場合に、ある程度の電力を補うための蓄電装置(例えばコンデンサ)をさらに備えている。この蓄電装置により、所定の部品(例えば主制御部300)に供給される電力が電断時、復電時などに不安定になっても、ある程度安定してその所定の部品は動作できるように構成している。また、電源管理部500を構成する電源基板には遊技店の店員などが操作可能な操作部(RAMクリアスイッチ)を備えており、電源投入時にこの操作部が操作されていることを検出した場合には、各制御部の基本回路302、352および402に、RAM308および358を初期化することを指令するRAMクリア信号を出力するようにしている。
<主制御部リセット割り込み処理>
次に、図9を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部リセット割り込み処理について説明する。なお、同図は主制御部リセット割り込み処理の流れを示すフローチャートである。
上述したように、主制御部300には、電源が投入されると起動信号を出力する起動信号出力回路を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割り込みによりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って処理を実行し、まず、ステップS101で各種の初期設定を行う。この初期設定では、入出力ポートの初期設定、各種変数の初期化、後述する主制御部タイマ割り込み処理を定期毎に実行するための周期を決める数値をカウンタタイマ312に設定する処理などを行う。
ステップS102では、復帰データ(前回、電源が遮断された時点における制御状態を復帰させるための情報を保存したデータ)をRAM308が記憶しているか否かを判断する。そして、復帰データをRAM308に記憶していた場合にはステップS103に進み、記憶していなかった場合にはステップS104に進む。
ステップS103では、復帰データを用いて、電源の遮断前の状態に復帰する。
ステップS104では、ソフトウェア乱数カウンタの更新を行う。ここでは、普図当選乱数カウンタ、および特図乱数値カウンタの初期値をそれぞれ生成するための2つの初期値生成用乱数カウンタと、普図タイマ乱数値、特図タイマ乱数値をそれぞれ生成するための2つの乱数カウンタを更新する。例えば、普図タイマ乱数値として取り得る数値範囲が0〜20とすると、RAM308に設けた普図タイマ乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が21であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。他の初期値生成用乱数カウンタ、乱数カウンタもそれぞれ同様に更新する。主制御部300は、所定の周期ごとに開始する主制御部タイマ割り込み処理を行っている間を除いて、このステップS104の処理を繰り返し実行する。
<主制御部タイマ割り込み処理>
次に、図10を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割り込み処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割り込み処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300は、所定の周期(本実施例では2msに1回)でタイマ割り込みを発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割り込みを契機として主制御部タイマ割り込み処理を所定の周期で開始する。
ステップS201では、I/O310の入力ポートの値を取得して、各種センサ318の状態を検出する。例えば、第1、第2特図始動口126、128に球が入球していることを検出した場合にオン信号を出力する球検出センサからの信号を入力する。他の入賞口、始動口などについても対応する球検出センサからの信号を入力する。このステップS201において入力した結果は、RAM308に各種センサごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。
ステップS202では、ソフトウェア乱数カウンタの更新を行う。ここでは、主制御部300で使用する普図当選乱数値および特図乱数値をそれぞれ生成するための2つの乱数カウンタと、上述の普図当選乱数値、および特図乱数値の初期値をそれぞれ生成するための2つの初期値生成用乱数カウンタを更新する。
ステップS203では、上述のステップS201で各種センサから入力した信号の状態に基づいて入賞検出を行う。この入賞検出では、入賞口や始動口(一般入賞口122、第1、第2特図始動口126、128および可変入賞口130)に入賞(入球)があった場合には、RAM308に設けた賞球数記憶領域の値に入賞口ごとに予め定めた賞球数を加算する。また、第1特図始動口126または第2特図始動口128に入賞があり、且つ、保留している特図変動遊技数が4未満である場合には、入賞した始動口に対応するカウンタ回路316bのカウンタ値記憶用レジスタから値を特図当選乱数値として取得し、特図乱数値生成用の乱数カウンタから値を特図乱数値として取得する。そして、これらの特図当選乱数値および特図乱数値をRAM308に設けた乱数値記憶領域に記憶する。また、普図始動口124を球が通過したことを検出し、且つ、保留している普図変動遊技の数が2未満の場合には、そのタイミングにおける普図当選乱数値生成用の乱数カウンタの値を普図当選乱数値として取得し、RAM308に設けた上記特図用とは別の乱数値記憶領域に記憶する。
ステップS204では、特図変動遊技に関する処理(特図関連処理)を行う。この特図関連処理では、特図変動遊技および可変入賞口130の開閉制御を行っておらず、且つ、保留している特図変動遊技の数が1以上である場合に、主制御部300が記憶する上述の各種データテーブルを使用した各種抽選のうち、最初に大当たり判定を行う。
具体的には、ステップS203で乱数値記憶領域に記憶した特図当選乱数値が、大当たり判定テーブルの抽選データの数値範囲であるか否かを判定し、特図当選乱数値が抽選データの数値範囲である場合には、特図変動遊技の当選と判定して大当たりフラグをオンに設定する。一方、特図当選乱数値が抽選データの数値範囲外である場合には、特図変動遊技の外れと判定して大当たりフラグをオフに設定する。
大当たりフラグにオンを設定した場合には、次に確変移行判定を行う。具体的には、ステップS203で乱数値記憶領域に記憶した特図乱数値が、移行判定乱数の数値範囲であるか否かを判定し、特図乱数値が抽選データの数値範囲である場合には、確変フラグをオンに設定し、特図乱数値が抽選データの数値範囲以外である場合には、確変フラグをオフに設定する。
大当たり判定の結果に関わらず、次にタイマ番号を決定する処理を行う。具体的には、特図タイマ乱数値生成用の乱数カウンタの値を特図タイマ乱数値として取得する。そして、大当たりフラグの値、および取得した特図タイマ乱数値に基づいて、タイマ選択乱数の数値範囲に対応するタイマ番号を選択し、RAM308に設けたタイマ番号記憶領域に記憶する。また、そのタイマ番号に対応する変動時間をRAM308に設けた変動時間記憶領域に記憶して処理を終了する。このとき、主制御部タイマ割り込み処理の開始周期である2msを考慮して、選択した変動時間の値に500(1000ms/2ms)を掛けた値を変動時間記憶領域にセットする。これにより、後述するタイマ更新処理(ステップS208)を実行する度に、この変動時間記憶領域の値を1だけ減算するようにすることで、主制御部タイマ割り込み処理の実行回数により時間の経過を計測できるようにしている。
また、上述の変動時間記憶領域の値が1から0になったタイミングで開始する特図変動関連処理では、大当たりフラグがオンの場合には、特図表示装置114に特図1または特図2、大当たりフラグがオフの場合には、特図3を表示するように設定すると共に、その後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)その表示を維持するように設定する。この設定により特図の停止表示を行い、特図変動遊技の結果を遊技者に報知するようにしている。
また、所定の停止表示期間が終了したタイミングで開始する特図変動関連処理では、大当たりフラグがオンの場合には、所定の入賞演出期間(例えば3秒間)、すなわち装飾図柄表示装置110による大当たりを開始することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するように設定する。
また、所定の入賞演出期間が終了したタイミングで開始する特図変動関連処理では、所定の開放期間(例えば29秒間、または可変入賞口130に所定球数(例えば10球)の遊技球の入賞を検出するまで)可変入賞口130の扉部材の開閉駆動用のソレノイド330に、扉部材を開放状態に保持する信号を出力するように設定する。
また、所定の開放期間が終了したタイミングで開始する特図変動関連処理では、所定の閉鎖期間(例えば1.5秒間)可変入賞口130の扉部材の開閉駆動用のソレノイド330に、扉部材を閉鎖状態に保持する信号を出力するように設定する。
そして、この扉部材の開放・閉鎖制御を所定回数(例えば15ラウンド)繰り返し、終了したタイミングで開始する特図変動関連処理では、所定の終了演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置110による大当たりを終了することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するように設定する。
また、所定の終了演出期間が終了したタイミングで開始する特図変動関連処理では、保留している特図変動遊技の数が1以上であれば、上述の大当たり判定など次の特図変動遊技を開始する。なお、保留している特図変動遊技の数は、RAM308に設けた特図保留数記憶領域に記憶するようにしており、大当り判定をするたびに、保留している特図変動遊技の数から1を減算した値を、この特図保留数記憶領域に記憶し直すようにしている。
ステップS205では、普図変動遊技に関する処理(普図関連処理)を行う。この普図関連処理では、普図変動遊技および第2特図始動口128の開閉制御を行っておらず、且つ、保留している普図変動遊技の数が1以上である場合には、最初に当たり判定を行う。
具体的には、ステップS203で乱数値記憶領域に記憶した普図当選乱数値が、所定の判定テーブルの抽選データの数値範囲であるか否かを判定し、普図当選乱数値が抽選データの数値範囲である場合には、普図変動遊技の当選と判定して当たりフラグをオンに設定する。一方、普図当選乱数値が抽選データの数値範囲外である場合には、普図変動遊技の外れと判定して当たりフラグをオフに設定する。
当たり判定の結果に関わらず、次にタイマ番号を決定する処理を行う。具体的には、上述の普図タイマ乱数値生成用の乱数カウンタの値を普図タイマ乱数値として取得する。そして、普図変動遊技の保留球数、および取得した普図タイマ乱数値に基づいてタイマ番号を選択し、RAM308に設けたタイマ番号記憶領域に記憶する。また、そのタイマ番号に対応する変動時間をRAM308に設けた変動時間記憶領域に記憶して処理を終了する。
また、上述の普図用の変動時間記憶領域の値が1から0になったタイミングで開始する普図関連処理では、当たりフラグがオンの場合には、普図表示装置112に上述の普図1、当たりフラグがオフの場合には上述の普図2を表示するように設定すると共に、その後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)その表示を維持するように設定する。この設定により普図の停止表示を行い、普図変動遊技の結果を遊技者に報知するようにしている。
また、所定の停止表示期間が終了したタイミングで開始する普図関連処理では、当りフラグがオンの場合には、所定の開放期間(例えば2秒間)、第2特図始動口128の羽根の開閉駆動用のソレノイド330に、羽根を開放状態に保持する信号を出力するように設定する。
また、所定の開放期間が終了したタイミングで開始する普図関連処理では、第2特図始動口128の羽根の開閉駆動用のソレノイド330に、羽根を閉鎖状態に保持する信号を出力するように設定すると共に、所定の閉鎖期間(例えば500m秒間)開閉駆動用のソレノイド330に、羽根の閉鎖状態を保持するように設定する。
また、所定の閉鎖期間を経過したタイミングで開始する普図関連処理では、保留している普図変動遊技の数が1以上である場合に、上記当り判定処理など次の普図変動遊技を開始する。なお、保留している普図変動遊技の数は、RAM308に設けた普図保留数記憶領域に記憶するようにしており、当り判定をするたびに、保留している普図変動遊技の数から1を減算した値を、この普図保留数記憶領域に記憶し直すようにしている。
ステップS206では、演出制御部350に対して制御コマンド(演出コマンド)を送信する。なお、この制御コマンドには、上述のステップS204で大当たり判定をおこなった場合に送信する変動開始コマンド、上述の変動時間記憶領域の値が1から0になった場合に送信する変動停止コマンド、大当たり判定で大当たりフラグを設定した場合に送信する大当たり開始コマンド、上述の所定の開放期間の開始毎に送信するラウンド開始情報などがあり、上述の変動開始コマンドには、変動時間(例えば選択したタイマ番号)、確変フラグのオン/オフの情報、大当たりフラグのオン/オフの情報などを含み、ラウンド開始コマンドには大当たりを開始してから可変入賞口130を開放させた回数を示す情報(例えばラウンド数)などを含めるようにしている。また、払出制御部400に対して払出コマンドを送信する。なお、この払出コマンドには、上述の賞球数記憶領域の値に基づく賞球数などを含めるようにしている。
ステップS207では、各種ソレノイド330を駆動して、第2特図始動口128、可変入賞口130の開閉を制御したり、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路334を介してパチンコ機100とは別体の情報入力回路550に出力する。また、表示回路322、324、328を介して普図表示装置112、特図表示装置114、各種状態表示部326などに出力する表示データを、I/O310の出力ポートに設定する。
ステップS208では、普通図柄表示装置112、特図表示装置114に図柄を変動・停止表示する時間、所定の入賞演出時間、所定の開放時間、所定の閉鎖時間、所定の終了演出期間などを計時するためのタイマなどを含む各種タイマを更新する。
ステップS209では、電源管理部500から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路が、所定の値以下である場合に電圧が低下したことを示す電圧低下信号を出力しているか否か、すなわち電源の遮断を検知したか否かを監視し、電源の遮断を検知した場合には、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化などの電断処理を行う。
<演出制御部メイン処理>
次に、図11(a)を用いて、演出制御部350のCPU354が実行する演出制御部メイン処理について説明する。なお、同図は演出制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
演出制御部350には、電源が投入されるとリセット信号を出力するリセット信号出力回路を設けている。このリセット信号を入力した基本回路352のCPU354は、リセット割り込みによりリセットスタートしてROM356に予め記憶した制御プログラムに従って処理を実行し、まず、ステップS301で各種の初期設定を行う。この初期設定では、入出力ポートの初期設定や、各種変数の初期化などを行う。
ステップS302では、コマンド入力処理(詳細は後述)を行う。
ステップS303では、I/O360の出力ポートを介して液晶制御回路374にコマンドを出力する。演出制御部350は、後述するストローブ処理または演出制御部タイマ割り込み処理による中断を除いて、以降、ステップS302およびS303の処理を繰り返し実行する。
<コマンド入力処理>
次に、図11(b)を用いて、上記演出制御部メイン処理におけるコマンド入力処理(ステップS302)について説明する。同図はコマンド入力処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS401では、後述するコマンド記憶領域の内容を確認し、未処理のコマンドが残っているか否かを判断する。そして、コマンド記憶領域に未処理のコマンドが残っている場合にはステップS402に進み、コマンド記憶領域に未処理のコマンドが残っていない場合には処理を終了して演出制御部メイン処理に復帰する。
図11(f)は変動パターン処理の流れを示すフローチャートであり、同図(g)は図柄停止処理の流れを示すフローチャートである。コマンド入力処理のステップS402では、コマンド記憶領域に記憶している未処理コマンドのうちの次に処理するべき未処理コマンドの種類に基づいて、図11(f)に示す変動パターン処理(例えば、未処理コマンドが上記変動開始コマンド、大当たりコマンドの場合に実行する)や、同図(g)に示す図柄停止処理(例えば、未処理コマンドが上記変動停止コマンドの場合に実行する)などを行う。なお、未処理コマンドに基づく処理は他にも備えており、例えば、大当たり中に可変入賞口130の開放制御を開始するたびに主制御部300が出力し、大当たり開始後の可変入賞口130の開放回数を示す情報を含むラウンド開始コマンドが未処理コマンドである場合に行うラウンド開始処理などである。その他の処理は、ここでは割愛する。
変動パターン処理のステップS501では、未処理コマンドに含まれている上記大当たりフラグの値、およびタイマ番号を抽出し、RAM358のそれぞれの記憶領域に記憶する。また、演出制御部350が記憶する各種データテーブルを参照して演出データ(例えば、変動番号、仮停止図柄・停止図柄の組合せ、ステージなど)を選択し、これをRAM358に設けた記憶領域に記憶した後、処理を終了する。
図柄停止処理のステップS601では、上述の図柄記憶領域に記憶している停止図柄の組合せを構成する3つの装飾図柄を装飾図柄表示装置110の左、中、右図柄表示領域110a〜110cの3つの表示領域に表示するように設定する。また、上記ラウンド開始処理では未処理コマンドに含まれている上記大当たり開始後の可変入賞口130の開放回数を示す情報を抽出し、RAM358に設けている記憶領域に記憶する。
<ストローブ割り込み処理>
次に、図11(c)を用いて、演出制御部350のストローブ割り込み処理について説明する。なお、同図はストローブ割り込み処理の流れを示すフローチャートである。
このストローブ割り込み処理は、演出制御部350が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。ストローブ割り込み処理のステップS701では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM358に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
<チャンスボタン割り込み処理>
次に、図11(d)を用いて、演出制御部350のチャンスボタン割り込み処理について説明する。なお、同図はチャンスボタン割り込み処理の流れを示すフローチャートである。
このチャンスボタン割り込み処理は、演出制御部350がチャンスボタン検出回路364によってチャンスボタン146の操作を検出した場合に実行する処理である。
ステップS801では、RAM358の検知カウンタ記憶領域に記憶している、チャンスボタン146の押下回数を計測するための検知カウンタから値を取得し、取得した値に1を加算してから元の検知カウンタ記憶領域に記憶する。
<演出制御部タイマ割り込み処理>
次に、図11(e)を用いて、演出制御部350のCPU354によって実行する演出制御部タイマ割り込み処理について説明する。なお、同図は演出制御部タイマ割り込み処理の流れを示すフローチャートである。
演出制御部350は、所定の周期(本実施例では2msに1回)でタイマ割り込みを発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割り込みを契機として、演出制御部タイマ割り込み処理を所定の周期で実行する。
ステップS901では、演出データ更新処理を行う。この演出データ更新処理では、上記ステップS501で記憶した変動番号、仮停止図柄の組合せ、停止図柄の組合せ、後述する演出パターン、および装飾図柄の変動表示を開始してからの経過時間に基づいて装飾図柄表示装置110、スピーカ366および各種ランプ370による装飾図柄変動表示を制御するための動作制御データの更新を行う。また、所定の条件が成立している場合には所定の演出を実行するか否かの抽選を行う。
ステップS902では、音出力処理を行う。この音出力処理では、上記ステップS801で取得したスピーカ制御用の情報に含まれるスピーカ366に出力する音声データをI/O360の出力ポートに設定し、スピーカ366の出力制御を音源IC368に行わせる。
ステップS903では、ランプ制御処理を行う。このランプ制御処理では、上記ステップS801で取得した各種ランプ制御用の情報に含まれる各種ランプ370に出力するランプの点灯・消灯を示すデータなどをI/O360の出力ポートに設定し、各種ランプ370の点灯や消灯の制御を表示回路372に行わせる。
ステップS904では、演出処理(詳細は後述)を行って、処理を終了する。
<演出処理>
次に、図12および図13(a)〜(f)を用いて、上記演出制御部タイマ割り込み処理における演出処理(ステップS903)の一例について説明する。図12は演出処理の一例の流れを示すフローチャートであり、図13(a)〜(f)は演出処理における演出装置200および装飾図柄表示装置110を示した図である。
ステップS1001では、第2可動部材226を揺動させる。ここでは、モータ229を制御して、図13(a)に示すように、第2可動部材226の揺動を開始する。
ステップS1002では、リーチ表示を行う。ここでは、図13(a)に示すように、装飾図柄表示装置110の表示を制御してリーチ表示、すなわち、左図柄表示領域110aおよび右図柄表示領域110cに同一の装飾図柄を停止表示して中図柄表示領域110bに装飾図柄の変動表示を行う。
ステップS1003では、シャッタ210により装飾図柄表示装置110を遮蔽する。ここでは、図13(b)に示すように、シャッタ210を制御してシャッタ210の左扉部材214aおよび214bを閉じて、装飾図柄表示装置110を前方から視認し難いように遮蔽する。
ステップS1004では、第2可動部材226を揺動させながら段々駆動範囲を広げていく。ここでは、モータ229を制御して第2可動部材226を揺動させながら徐々に最大動作状態(図13(d)の状態)まで移動させる。
ステップS1005では、第1可動部材224を揺動させながら段々駆動範囲を広げていく。ここでは、図13(c)に示すように、モータ228を制御して第1可動部材224の揺動を開始し、第1可動部材224を揺動させながら徐々に最大動作状態に近い状態(図13(d)の状態)まで移動させる。
ステップS1006では、照明装置250を点滅させる。ここでは、第1可動部材224および第2可動部材226がそれぞれ中間状態および最大動作状態まで移動した後に、図13(d)に示すように、照明装置250を制御して照明装置250を点滅させて、膨縮部材224aの表面に「FIGHT」という文字を点滅表示する。
ステップS1007では、膨縮部材224aを膨縮させながら段々膨張させる。ここでは、コンプレッサ244を制御して、図13(e)に示すように、膨張収縮を繰り返しながら、徐々に膨縮部材224aを最大膨張状態まで膨張させる。
ステップS1008では、照明装置250を点灯させる。ここでは、膨縮部材224aが最大膨張状態まで膨張した後に、照明装置250を制御して照明装置250を点滅状態から常時点灯状態に変更し、膨縮部材224aの表面に「FIGHT」という文字を連続表示する。
ステップS1009では、シャッタ210を開く。ここでは、図13(f)に示すように、シャッタ210を制御してシャッタ210の左扉部材214aおよび214bを開いて、装飾図柄表示装置110を前方から視認可能とする。
ステップS1010では、大当たり表示を行う。ここでは、図13(f)に示すように、装飾図柄表示装置110の表示を制御して、中図柄表示領域110bを装飾図柄の変動表示から左図柄表示領域110aおよび右図柄表示領域110cと同一の装飾図柄の停止表示に変更する。すなわち、左図柄表示領域110a、中図柄表示領域110bおよび右図柄表示領域110cが全て同一の装飾図柄の停止表示となる大当たり表示を行う。
なお、上記演出処理は1つの例であり、本実施例に係る演出制御部350は、この他にも様々なパターンの演出処理を実行する。例えば、膨縮部材224aが膨張したときに、初めて照明装置250を点灯するようにしてもよい。また、第1可動部材224および第2可動部材226が待機位置から移動したときに、第1可動部材224および第2可動部材226によって隠されていた可動模型230を動作させてもよく、第1可動部材224および第2可動部材226によって隠されていた部分を遊技者に見せることによって遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる場合がある。また、第2可動部材226を揺動させた後に装飾図柄表示装置110にリーチ予告演出を表示してもよい。
以上説明したように、本実施例に係るパチンコ機100は、遊技球が通過する遊技領域104を備える遊技盤102と、遊技盤102の遊技球が接触しない位置に配設される膨張収縮自在な膨縮部材224aと、を備えるため、膨縮部材224aを遊技球によって破損する恐れが無く、膨縮部材224aの耐久性を向上させることができる場合がある。また、膨縮部材224aが遊技領域104の遊技球の流下方向に影響を与える恐れが無く、遊技者は遊技に集中することができると共に、膨縮部材224aの膨縮態様を遊技者に見せて遊技者の遊技の興趣を向上させることができる場合がある。
また、膨縮部材224aの少なくとも一部を膨張又は収縮させる少なくとも1つの加圧部材240と、加圧部材240を駆動する加圧部材駆動手段(本実施例では、コンプレッサ)244と、をさらに備えるため、膨縮部材224aは加圧部材240によって膨張又は収縮し、加圧部材240によって変化する膨縮部材224aの膨縮態様を遊技者に見せて遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる場合がある。
また、加圧部材駆動手段244は、加圧部材240を駆動して、遊技盤102と平行な方向および遊技盤102の手前方向のうち少なくとも1つの方向に膨縮部材224aを膨張または収縮させるため、遊技者に膨縮部材224aの膨縮態様の変化を視認させやすくすることができ、遊技者の遊技の興趣を向上させることができる場合がある。
また、加圧部材駆動手段244は、加圧部材240を複数段階に駆動して、膨縮部材224aを複数段階に膨張または収縮させるため、膨縮部材224をより変化に富んだ膨縮態様で変化させることができ、遊技者の遊技の興趣を向上させることができる場合がある。
また、膨縮部材224aを内側から外側に向けて照明する照明手段(本実施例では照明装置)250をさらに備えるため、膨縮部材224aの膨縮態様と照明手段250による照明とによってより変化に富んだ演出を遊技者に見せることができ、遊技者の遊技の興趣を向上させることができる場合がある。また、膨縮部材224aは膨張時と収縮時とで単位面積あたりの厚みが異なるため、照明手段による内側からの照明の光量が一定であっても遊技者に異ならせて見せることができる場合がある。
また、照明手段250は、膨縮部材224aを照明した場合に、遊技者に報知する情報を膨張部材224aの表面に表示するため、膨縮部材224aの膨縮態様と照明手段250の照明による情報の表示とによってより変化に富んだ演出を遊技者に見せることができ、遊技者の遊技の興趣を向上させることができる場合がある。また、膨縮部材224aは膨張時と収縮時とで単位面積あたりの厚みが異なるため、照明手段250による内側からの照明の光量が一定であっても遊技者に異ならせて見せることができる場合がある。
また、照明手段250は、膨縮部材224aが膨張している場合に、膨縮部材224aを照明するため、膨縮部材224aの膨縮態様を遊技者に効果的に見せることができ、遊技者の遊技の興趣を向上させることができる場合がある。また、膨縮部材224aは収縮時よりも膨張時の単位面積あたりの厚みが薄くなるため、照明手段250による内側からの照明を収縮時より効果的に遊技者に見せることができる場合がある。
また、膨縮部材224aは、遊技状態に応じて膨張または収縮するため、遊技者は、膨縮部材224aの膨縮状態を見ることで現在の遊技状態を認識することができ、遊技者の遊技の興趣を向上させることができる場合がある。
また、膨縮部材224aは、遊技者に遊技価値(本実施例では賞球、大当たり遊技の当選等)を付与する可能性が高いことを示唆する演出の場合ほど大きく膨張するため、遊技者は、膨縮部材224aが膨張するほど大当りの期待感を高めることができ、遊技者の遊技の興趣を向上させることができる場合がある。
また、複数の状態に変化する可動部材(本実施例では、第1可動部材)224と、可動部材224を駆動する可動部材駆動手段(本実施例では、モータ)228と、をさらに備え、膨縮部材224aは、可動部材224に設けられるため、膨縮態様を変化させる膨縮部材224aを可動部材224によって可動させることによって、より変化に富んだ演出を遊技者に見せることができ、遊技者の遊技の興趣を向上させることができる場合がある。
また、可動部材224は、遊技状態に応じて状態が変化するため、遊技者は、可動部材224の可動状態を見ることで現在の遊技状態を認識することができ、遊技者の遊技の興趣を向上させることができる場合がある。
また、可動部材224に配設されて複数の状態に変化する第2の可動部材(本実施例では、第2可動部材)226と、第2の可動部材226を駆動する第2の可動部材駆動手段(本実施例では、モータ)229と、をさらに備えるため、膨縮態様を変化させる膨縮部材224aの可動態様と第2可動部材226の可動態様とによってより変化に富んだ演出を遊技者に見せることができ、遊技者の遊技の興趣を向上させることができる場合がある。
また、第2の可動部材226は、遊技状態に応じて状態が変化するため、遊技者は、第2の可動部材226の可動状態を見ることで現在の遊技状態を認識することができ、遊技者の遊技の興趣を向上させることができる場合がある。
また、可動部材224は、待機状態と最大動作状態の間を動作可能であり、第2の可動部材226は、第2の待機状態(本実施例では、第2可動部材226の待機状態)と第2の最大動作状態(本実施例では、第2可動部材226の最大動作状態)の間を動作可能であり、可動部材224は、遊技者に遊技価値を付与する可能性が高いことを示唆する演出の場合ほど最大動作状態に近い状態となり、第2の可動部材226は、遊技者に遊技価値を付与する可能性が高いことを示唆する演出の場合ほど第2の最大動作状態に近い状態となるため、可動部材224および第2の可動部材226は、特別遊技状態の可能性が高いほど初期状態よりも動作し、遊技者は、可動部材224及び第2の可動部材226が動作するほど大当りの期待感を高めることができ、遊技者の遊技の興趣を向上させることができる場合がある。
また、遊技領域104に設けた始動口(本実施例では、第1特図始動口および第2特図始動口)126、128に遊技球が入賞した場合に図柄の変動表示を開始する図柄表示手段(本実施例では、装飾図柄表示装置)110と、図柄表示手段110による表示を遊技者から視認し難いように遮蔽する遮蔽手段(本実施例では、シャッタ)210と、をさらに備え、遮蔽手段210が図柄表示手段110による図柄の表示の全てを遊技者から視認し難いように遮蔽した場合に、膨縮部材224aは膨張し、可動部材224および第2の可動部材226は状態が変化するため、膨縮部材224a、可動部材224および第2の可動部材226の動きを遊技者に注目させることができ、遊技者の遊技の興趣を向上させることができる場合がある。