JP5013781B2

JP5013781B2 - 電気接続箱

Info

Publication number: JP5013781B2
Application number: JP2006236426A
Authority: JP
Inventors: 慎中山; 勝也橋本; 博文水野
Original assignee: Yazaki Corp
Current assignee: Yazaki Corp
Priority date: 2006-08-31
Filing date: 2006-08-31
Publication date: 2012-08-29
Anticipated expiration: 2026-08-31
Also published as: US7566829B2; JP2008061410A; US20080053699A1

Description

本発明は、電気接続箱本体が収容ケース内に収容された電気接続箱に関し、特に、ワイヤーハーネスを収容ケースより外部に導出するワイヤーハーネス導出構造に係わる。

従来の電気接続箱としては、特許文献１に開示されたものと特許文献２に開示されたものがある。特許文献１の電気接続箱１００は、図８に示すように、電気絶続箱本体１０１と、この電気接続箱本体１０１を収容するアンダーケース部材１０３及びアッパーケース部材１０４から成る収容ケース１０２とを備えている。電気接続箱本体１０１に一端が接続されたワイヤーハーネスＷＨは、アンダーケース部材１０３の所定位置でクリップ１０５で固定されている。クリップ１０５で固定されたワイヤーハーネスＷＨの先端側がアンダーケース部材１０３のハーネス導出孔１０３ａより外部に導出されている。

この電気接続箱１００を組み付けるには、先ず、ワイヤーハーネスＷＨをアンダーケース部材１０３のハーネス導出孔１０３ａに通し、且つ、アンダーケース部材１０３の内部に配置されたワイヤーハーネスＷＨの箇所をクリップ１０５で固定する。次に、電気接続箱本体１０１をアンダーケース部材１０３内に仮収容する。次に、アンダーケース部材１０３にアッパーケース部材１０４を組み付ければ完了する。

特許文献２の電気接続箱１１０は、図９に示すように、電気絶続箱本体１１１と、この電気接続箱本体１１１を収容するアンダーケース部材１１２及びアッパーケース部材（図示せず）から成る収容ケース１１３とを備えている。アンダーケース部材１１２にはハーネス導出用切欠部１１２ａが設けられ、このハーネス導出用切欠部１１２ａより電気接続箱本体１１１に一端が接続されたワイヤーハーネス（図示せず）が導出されている。ハーネス導出用切欠部１１２ａには遮蔽プレート１１４がスライド自在に設けられ、この遮蔽プレート１１４によってハーネス導出用切欠部１１２ａのワイヤーハーネスＷＨより上方を遮蔽できるようになっている。

この電気接続箱１１０を組み付けるには、先ず、ワイヤーハーネス（図示せず）をハーネス導出用切欠部１１２ａに挿入しつつ電気接続箱本体１１１をアンダーケース部材１１２に仮収容する。次に、遮蔽プレート１１４をハーネス導出用切欠部１１２ａにスライド挿入する。次に、アンダーケース部材１１２にアッパーケース部材（図示せず）を組み付ければ完了する。
特開２００１−１１２１４８号公報特開２０００−１６６０５８号公報

しかしながら、特許文献１の電気接続箱１００では、ワイヤーハーネスＷＨをアンダーケース部材１０３のハーネス導出孔１０３ａに通すと共に、ワイヤーハーネスＷＨをアンダーケース部材１０３にクリップ１０５で止める必要があるため、ハーネス導出処理作業が面倒であり、その結果、電気接続箱１００の組付け性が悪いという問題がある。

また、特許文献１の電気接続箱１００にあっては、収容ケース１０２から導出されたワイヤーハーネスＷＨを所望の導出方向に導き出す構造とはなっていない。収容ケース１０２からのワイヤーハーネスＷＨが所望の導出方向に導かれていれば、ワイヤーハーネスＷＨの配索を無駄なく、且つ、効率的にできる。

特許文献２の電気接続箱１１０では、ワイヤーハーネス（図示せず）をアンダーケース部材１１２のハーネス導出用切欠部１１２ａに上から挿入しつつ電気接続箱本体１１１をアンダーケース部材１１２に仮収容し、その後、遮蔽プレート１１４をハーネス導出用切欠部１１２ａにスライド挿入する必要があるため、特許文献１の電気接続箱１００と同様に、ハーネス導出処理作業が面倒であり、その結果、電気接続箱１１０の組付け性が悪いという問題がある。

また、特許文献２の電気接続箱１１０にあっては、収容ケース１１３以外に遮蔽プレート１１４という付属部品が必要であり、部品点数が多い。

そこで、本発明は、前記した課題を解決すべくなされたものであり、電気接続箱の組付け性が良く、しかも、付属部品を使用することなくワイヤーハーネスを所望の導出方向に導出させることができる電気接続箱を提供することを目的とする。

請求項１の発明は、アンダーケース部材とアッパーケース部材から成る収容ケース内に電気接続箱本体が収容され、前記電気接続箱本体に一端が接続されたワイヤーハーネスが前記収容ケースの外部に導き出される電気接続箱において、前記アンダーケース部材と前記アッパーケース部材のいずれか一方のケース部材の一端に突設され、前記電気接続箱本体を仮収容した状態で前記一方のケース部材より外部に導き出された前記ワイヤーハーネスを所望の導出方向に対して大まかな方向に導出するべく仮保持するハーネス仮保持部と、前記アンダーケース部材と前記アッパーケース部材の他方のケース部材の一端に突設され、前記双方のケース部材を組み付けた状態で、前記ハーネス仮保持部を被うハーネス覆い部と、前記他方のケース部材の前記ハーネス覆い部に、前記双方のケース部材を組み付けた状態で、前記一方のケース部材の前記ハーネス仮保持部によって所望の導出方向に対して大まかな方向に導出された前記ワイヤーハーネスを所望の導出方向に導くよう案内するハーネス導出方向案内部と、が設けられたことを特徴とする。

請求項２の発明は、請求項１記載の電気接続箱であって、前記ハーネス仮保持部は、互いに内側に屈曲された脱落防止爪部を有する一対の挟持アームから構成され、前記一対の挟持アームの弾性撓み変形によって前記ワイヤーハーネスを前記一対の挟持アーム内に入り込ませることによって仮保持するものであることを特徴とする。

請求項３の発明は、請求項１記載の電気接続箱であって、前記ハーネス導出方向案内部は、前記ハーネス覆い部の内面より立設された案内リブであることを特徴とする。

請求項１の発明によれば、例えばアンダーケース部材に電気接続箱本体を仮収容した後に、ワイヤーハーネスをアンダーケース部材のハーネス仮保持部に仮保持し、その後にアンダーケース部材にアッパーケース部材を組付ければ組付けが完了する。従って、ハーネス導出処理作業としては、単にワイヤーハーネスをハーネス仮保持部に保持すれば良く、その上、ワイヤーハーネスが所望の導出方向に対して大まかな導出方向に導出する。以上より、電気接続箱の組付け性が良く、しかも、付属部品を使用することなくワイヤーハーネスを所望の導出方向にほぼ導出させることができる。

また、ワイヤーハーネスを所望の導出方向に確実に導出させることができる。
さらに、ハーネス覆い部によってハーネス仮保持部の変形が阻止されるため、ワイヤーハーネスがハーネス仮保持部から脱落する事態を防止できる。又、ワイヤーハーネスの収容ケースからの導出箇所が他の部品と接触などして外力が作用しないように保護しつつワイヤーハーネスの導出方向を規制できる。

請求項２の発明によれば、請求項１の発明の効果に加え、ワイヤーハーネスを脱落防止用爪部を撓ませつつ一対の挟持アーム内に挿入するだけで保持させることができる。

請求項３の発明によれば、請求項１の発明の効果に加え、ハーネス導出方向案内部を簡単に構成できる。

以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図１〜図７は本発明の一実施形態を示し、図１は電気接続箱の分解斜視図、図２は電気接続箱の斜視図、図３は電気接続箱の背面図、図４はアンダーケース部材のハーネス仮保持部の正面図、図５はアッパーケース部材のハーネス覆い部の内面図、図６は収容ケースからのワイヤーハーネス導出状態を示す背面図、図７は図６のＡ−Ａ線断面図である。

図１〜図３に示すように、電気接続箱１は、電気接続箱本体２と、この電気接続箱本体２を内部に収容し、アンダーケース部材４とアッパーケース部材５から成る収容ケース３とから構成されている。

電気接続箱本体２は、ヒューズ、リレー等が搭載されていると共にブスバーによる分岐回路等が内部に収容されている。電気接続箱本体２の周面には、図示しない係止部が適所に設けられ、収容ケース３内で位置決めされた状態で収容される。又、電気接続箱本体２にはワイヤーハーネスＷＨの一端が接続されている。

アンダーケース部材４とアッパーケース部材５は、互いの合わせ面４ａ，５ａを突き合わせることによって組付けされている。アンダーケース部材４の合わせ面４ａの周縁には防水用の周壁４ｂが立設されている。双方のケース部材４，５が組付けされた状態では、アンダーケース部材４の防水用の周壁４ｂがアッパーケース部材５の内周面に密接位置でオーバーラップ配置されることによって水の侵入が阻止されるようになっている。

アンダーケース部材４とアッパーケース部材５の互いに対向する適所には、互いに係止可能なロック係止部４ｃ，５ｃがそれぞれ設けられている。そして、アンダーケース部材４とアッパーケース部材５の互いの合わせ面４ａ，５ａが突き合わされると、互いに対応するロック係止部４ｃ，５ｃ間が係止され、これによってアンダーケース部材４とアッパーケース部材５が組付けされる（図２参照）。

アンダーケース部材４とアッパーケース部材５の左右側面には、同じ位置に一対の係止突起部６，７が突設されている。双方の一対の係止突起部６，７が共に、車体に固定されたブラケット（図示せず）に係止されることによって電気接続箱１が車体の所定位置に取り付けされる。

また、アンダーケース部材４の下端には、アンダーケース部材４から導出されたワイヤーハーネスＷＨを所望の導出方向に対して大まかな方向に導出するハーネス仮保持部である一対の挟持アーム１１が突設されている。一対の挟持アーム１１は、図４に詳しく示すように、間隔を置いて下方に垂設され、その先端側に互いに内側に屈曲された脱落防止爪部１１ａを有する。一対の脱落防止爪部１１ａの下方よりワイヤーハーネスＷＨを上方に移動すると、一対の挟持アーム１１（特に脱落防止爪部１１ａ）が弾性撓み変形してワイヤーハーネスＷＨが一対の挟持アーム１１内に入り込み仮保持される。ワイヤーハーネスＷＨは、一対の挟持アーム１１によって所望の導出方向に対して大まかな方向に導出される。この実施形態では、アンダーケース部材４とアッパーケース部材５の合わせ面４ａ、５ａが垂直方向とする縦置きに電気接続箱１が設置された場合に、ワイヤーハーネスＷＨの所望の導出方向は、アンダーケース部材４側で、且つ、水平方向が所望の導出方向である。

アッパーケース部材５の下端には、図５に詳しく示すように、ハーネス覆い部１２が突設されている。ハーネス覆い部１２は、双方のケース部材４，５の組付け状態にあって、一対の挟持アーム１１を覆うように配置される。ハーネス覆い部１２は、一対の挟持アーム１１の互いに外方向への弾性撓み変形を規制する。又、ハーネス覆い部１２の内面には、ハーネス導出方向案内部である二本の案内リブ１３が立設されている。二本の案内リブ１３は、図６及び図７に示すように、双方のケース部材４，５の組付け状態にあって、一対の挟持アーム１１によって所望の導出方向に対して大まかな方向に導出されたワイヤーハーネスＷＨを所望の導出方向に導くよう案内する。

次に電気接続箱１の組付け作業を説明する。先ず、電気接続箱本体２をアンダーケース部材４内に仮収容し、電気接続箱本体２に一端が接続されたワイヤーハーネスＷＨを一対の挟持アーム１１間に仮保持する。ワイヤーハーネスＷＨは、一対の挟持アーム１１に仮保持された箇所で約直角方向に屈曲し、これによって、所望の導出方向に対して大まかな方向に導出される。次に、アンダーケース部材４の上方よりアッパーケース部材５を被せ、アンダーケース部材４とアッパーケース部材５間をロック係止部４ｃ，５ｃによってロックする。すると、アッパーケース部材５のハーネス覆い部１２が一対の挟持アーム１１を覆う位置に配置されると共に、二本の案内リブ１３がワイヤーハーネスＷＨを所望の導出方向に案内する。これで、電気接続箱１の組み付けが完了する。

以上、本発明では、アンダーケース部材４に一対の挟持アーム１１が設けられている。そして、アンダーケース部材４に電気接続箱本体２を仮収容した後に、ワイヤーハーネスＷＨをアンダーケース部材４の一対の挟持アーム１１に仮保持し、その後に、アンダーケース部材４にアッパーケース部材５を組付ければ組付けが完了する。従って、ハーネス導出処理作業としては、単にワイヤーハーネスＷＨを一対の挟持アーム１１に保持すれば良く、しかも、ワイヤーハーネスＷＨは所望の導出方向に対して大まかな導出方向に導出する。以上より、電気接続箱１の組付け性が良く、しかも、付属部品を使用することなくワイヤーハーネスＷＨを所望の導出方向にほぼ導出させることができる。

この実施形態では、アッパーケース部材５には、双方のケース部材４，５を組み付けた状態で、アンダーケース部材４の一対の挟持アーム１１によって所望の導出方向に対して大まかな方向に導出されたワイヤーハーネスＷＨを、所望の導出方向に導くよう案内する二本の案内リブ１３が設けられている。従って、ワイヤーハーネスＷＨを所望の導出方向に確実に導出させることができる。

この実施形態では、ハーネス仮保持部は、互いに内側に屈曲された脱落防止爪部１１ａを有する一対の挟持アーム１１から構成され、一対の脱落防止爪部１１ａの弾性撓み変形を利用してワイヤーハーネスＷＨを一対の挟持アーム１１内に入り込ませることによって仮保持するものである。従って、ワイヤーハーネスＷＨを一対の挟持アーム１１を撓ませつつ一対の挟持アーム１１内に挿入するだけで保持させることができる。

この実施形態では、アッパーケース部材５には、双方のケース部材４，５を組み付けた状態で、一対の挟持アーム１１を被うハーネス覆い部１２が設けられている。従って、ハーネス覆い部１２によって一対の挟持アーム１１の弾性撓み変形が阻止されるため、ワイヤーハーネスＷＨが一対の挟持アーム１１から脱落する事態を防止できる。又、ワイヤーハーネスＷＨの収容ケース３からの導出箇所が他の部品と接触などして外力が作用しないように保護しつつワイヤーハーネスＷＨの導出方向を規制できる。

この実施形態では、ハーネス導出方向案内部は、二本の案内リブ１３にて構成されている。従って、ハーネス導出方向案内部を簡単に構成できる。案内リブ１３の本数は、１本でも、又、３本以上でも良いことはもちろんである。

尚、前記実施形態では、アンダーケース部材４に一対の挟持アーム１１が、アッパーケース部材５に覆い部１２及び案内リブ１３がそれぞれ設けられたが、アッパーケース部材５に一対の挟持アーム１１を、アンダーケース部材４に覆い部１２及び案内リブ１３をそれぞれ設けても良いことはもちろんである。

本発明の一実施形態を示し、電気接続箱の分解斜視図である。本発明の一実施形態を示し、電気接続箱の斜視図である。本発明の一実施形態を示し、電気接続箱の背面図である。本発明の一実施形態を示し、アンダーケース部材のハーネス仮保持部の正面図である。本発明の一実施形態を示し、アッパーケース部材のハーネス覆い部の内面図である。本発明の一実施形態を示し、収容ケースからのワイヤーハーネス導出状態を示す背面図である。本発明の一実施形態を示し、図６のＡ−Ａ線断面図である。従来例の電気接続箱の断面図である。他の従来例の電気接続箱の要部斜視図である。

符号の説明

１電気接続箱
２電気接続箱本体
３収容ケース
４アンダーケース部材
５アッパーケース部材
１１一対の挟持アーム（ハーネス仮保持部）
１１ａ脱落防止爪部
１２ハーネス覆い部
１３案内リブ（ハーネス導出方向案内部）
ＷＨワイヤーハーネス

Claims

アンダーケース部材とアッパーケース部材から成る収容ケース内に電気接続箱本体が収容され、前記電気接続箱本体に一端が接続されたワイヤーハーネスが前記収容ケースの外部に導き出される電気接続箱において、
前記アンダーケース部材と前記アッパーケース部材のいずれか一方のケース部材の一端に突設され、前記電気接続箱本体を仮収容した状態で前記一方のケース部材より外部に導き出された前記ワイヤーハーネスを所望の導出方向に対して大まかな方向に導出するべく仮保持するハーネス仮保持部と、
前記アンダーケース部材と前記アッパーケース部材の他方のケース部材の一端に突設され、前記双方のケース部材を組み付けた状態で、前記ハーネス仮保持部を被うハーネス覆い部と、
前記他方のケース部材の前記ハーネス覆い部に、前記双方のケース部材を組み付けた状態で、前記一方のケース部材の前記ハーネス仮保持部によって所望の導出方向に対して大まかな方向に導出された前記ワイヤーハーネスを所望の導出方向に導くよう案内するハーネス導出方向案内部と、
が設けられたことを特徴とする電気接続箱。
請求項１記載の電気接続箱であって、
前記ハーネス仮保持部は、互いに内側に屈曲された脱落防止爪部を有する一対の挟持アームから構成され、前記一対の挟持アームの弾性撓み変形によって前記ワイヤーハーネスを前記一対の挟持アーム内に入り込ませることによって仮保持するものであることを特徴とする電気接続箱。
請求項１記載の電気接続箱であって、
前記ハーネス導出方向案内部は、前記ハーネス覆い部の内面より立設された案内リブであることを特徴とする電気接続箱。