JP3042589B2 - 電気接続箱の電線固定構造 - Google Patents

電気接続箱の電線固定構造

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JP3042589B2
JP3042589B2 JP7185889A JP18588995A JP3042589B2 JP 3042589 B2 JP3042589 B2 JP 3042589B2 JP 7185889 A JP7185889 A JP 7185889A JP 18588995 A JP18588995 A JP 18588995A JP 3042589 B2 JP3042589 B2 JP 3042589B2
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博章 米山
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として自動車の
ワイヤハーネスの相互接続などに用いられる電気接続箱
の電線固定構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の電気接続箱としては、たとえば、
実開平3−106818号公報に、図3に示すような、
電気接続箱Jが開示されている。電気接続箱Jは、本体
aに被せる蓋体b、および本体aの下に取り付ける下蓋
cとから成り、本体aに配設された電気部品dやコネク
タeに接続するための複数本の電線fを、本体aの側壁
1 に設けた電線引出し溝gを通じて外部へ導出するよ
うにしてある。
【0003】このような電気接続箱Jを自動車に搭載し
て使用していると、電線fは押さえバンドhで押さえら
れているのみであるため、走行に伴う車体の振動などに
より、電線dが電線引出し溝eの中で暴れる(激しく振
動する)現象が発生し、電線dが電線引出し溝eに対し
て繰り返し叩かれて異音が生じたり、電線d相互の摩擦
による絶縁被覆の磨耗や破損が起こり、電気回路に障害
が発生するなどの問題点を有している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
点に着目してなされたもので、電気接続箱から導出され
る電線を的確に固定して電線の異常な振動を防止し、振
動に基づく異音や電線の損傷が発生することのない信頼
性の高い電気接続箱の電線固定構造を提供することを課
題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記の課題を達成するた
め、本発明の電気接続箱の電線固定構造は、電気接続箱
の本体をケース内に収納して成る電気接続箱において、
本体の側壁に湾曲した可撓把持片を付設し、該本体とケ
ースとを組付けた際にケースの内壁が該可撓把持片を圧
迫して可撓把持片の内側に導入した電線を緊締して固定
するようにしたことを特徴とする。可撓把持片は、内側
に突出した保持爪を有する可撓把持片であることが好ま
しい(請求項2)。
【0006】本発明によれば、本体とケースとを組付け
た際に、本体に設けた可撓把持片がケースの内壁に密着
して圧迫された状態で保持されるため、電気接続箱から
導出される電線は、可撓把持片の内側に弾性的に緊締さ
れ、電気接続箱が振動を受けても電線が激しく振動する
ことがなくなり、いわゆる電線の暴れる現象が解消され
る。したがって、振動に基づく異音の発生や電線の損傷
が防止される。とくに、可撓把持片の自由端部に、内側
に突出した保持爪を設けることが有効である。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の具体例について説
明する。図1は、本発明の実施例に係わる電気接続箱A
を開いた状態を示す斜視図である。電気接続箱Aは、種
々の電気部品を配設し電気回路が収納されている本体1
と、本体1の上側に被せる上ケース2と、本体1を下側
から収納する下ケース3とから成る。
【0008】本体1には、リレーブロックなどの複数の
電気部品4が配設されており、側壁1aの一端に内側に
湾曲した可撓把持片5が付設されている。可撓把持片5
の自由端部には、内側へ向けて突出した保持爪5aを備
えている。側壁1aの他端には電線導入口6が設けられ
ており、電線導入口6を通じて本体1に導入されたワイ
ヤーハーネス7の端末コネクタ(図示せず)と電気部品
4とを接続するようにしてある。
【0009】一方、それぞれの電気部品4には、別のコ
ネクタを介して複数本の電線8が接続されており、電線
8は集束されて可撓把持片5の内側に配索され、可撓把
持片5を経由して外部へ導出されるようにしている。上
ケース2は、本体1を密閉するためのカバーであり、両
端部に下ケース3と結合してロックするための係止鉤9
を有している。
【0010】下ケース3は、内部に本体1を収納して車
体などの構造体へ取り付けるためのケースであり、その
外周壁3aの所定の位置には、固定用孔10を設けた固
定部3bが付設され、固定部3bの近傍には上ケース2
の係止鉤9と係合する係止突起11が設けられている。
また、外周壁3aには、本体1の可撓把持片5の近傍に
対応する位置に、電線引き出し溝12が縦方向に凹設さ
れている。
【0011】下ケース3内に本体1を収納すると、図2
に示すように、下ケース3の内壁3cに可撓把持片5が
密着し、可撓把持片5に把持された複数本の電線8は集
束する方向へ圧迫される。可撓把持片5には、その自由
端部に保持爪5aが設けてあるため、集束された電線8
が可撓把持片5の内側から離脱することがなく緊締され
る。
【0012】可撓把持片5に把持された電線8は、下ケ
ース3の電線引き出し溝12を通じて外部へ導出され
る。下ケース3内に本体1を収納したのち、上ケース2
を被せて上ケース2の係止鉤9と下ケース3の係止突起
11とを係合させることにより、本体1は上ケース2と
下ケース3との間に密閉される。
【0013】
【発明の効果】本発明によれば、本体に設けた可撓把持
片がケースの内壁との間で圧迫された状態で保持される
ため、電気接続箱から導出する電線は可撓把持片によっ
て緊締され、電気接続箱が振動を受けても電線が激しく
振動することが解消される。したがって、振動に基づく
異音の発生や電線の損傷が防止され、電気接続箱の信頼
性および耐久性が著しく向上するなどの利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係わる電気接続箱の本体をケ
ースから分離して示した斜視図である。
【図2】図1の可撓把持片がケースの内壁と密着して電
線を把持している状態を示す平面図である。
【図3】従来の電気接続箱の電線の導出状態を示す斜視
図である。
【符号の説明】
A 電気接続箱 1 本体 1a 側壁 2 上ケース 3 下ケース 3c 内壁 5 可撓把持片 5a 保持爪 8 電線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02G 3/08 H05K 5/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気接続箱の本体をケース内に収納して
    成る電気接続箱において、本体の側壁に湾曲した可撓把
    持片を付設し、該本体とケースとを組付けた際にケース
    の内壁が該可撓把持片を圧迫して可撓把持片の内側に導
    入した電線を緊締して固定するようにしたことを特徴と
    する電気接続箱の電線固定構造。
  2. 【請求項2】 可撓把持片が、内側に突出した保持爪を
    有する可撓把持片である請求項1記載の電気接続箱の電
    線固定構造。
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