JP5010630B2 - 低床式車両 - Google Patents

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Description

本発明は、軌道上を走行する低床式車両に関する。
近年、路面電車などでは、バリアフリー化のため、車内の床面を路面に接近させて、搭乗者の昇り降りする段差を低くした低床式車両が採用されている。このような路面電車では、道路交通事情などの制約のために、曲率半径20m以下で曲がる曲線軌道が多く設けられている。その構造上低重心となる低床式車両は、このような曲線軌道においても比較的安定して走行できる。しかしながら、車両が曲線軌道に進入する際には、曲線軌道の接線方向に対する車輪の進行方向の角度(以下、「アタック角」という)が大きくなるという問題がある。このアタック角が大きいと、曲線軌道走行中に外軌側にある車輪で、その車輪フランジが軌道と接触する場合がある。このとき、車輪フランジから圧力が車両に加わって、車両の横圧が大きくなり、車両に振動およびキシリ音が発生することとなり、その結果、搭乗者の乗り心地を害し、ひいては車輪フランジが摩耗するという問題がある。
このような問題を考慮に入れて、特許文献1のようなLRV(Light Rail Vehicle)と呼ばれる低床式車両が開発されている。図7には、このLRVの構成の一例が示されており、このLRVの進行方向を矢印Aで示す。また、進行方向を車両前方として説明する。図7を参照すると、LRVは、軌道101上を走行する2台の先頭車両102および1台の中間車両103から構成されており、2台の先頭車両102の間に1台の中間車両103を配置した車両編成となっている。
先頭車両102と中間車両103との間の連接部104には車両上下方向に延びる軸線に沿ってピン連接器105が配置されている。この先頭車両102は、中間車両103に対してピン連接器105を中心に旋回可能に連結されている。そのため、先頭車両102および中間車両103は、曲線軌道101の曲率半径Rに対応してピン連接器105を中心に曲がることができる。さらに連接部104には、先頭車両102の旋回を抑制して車両の高速走行時における安定性を確保するために、ダンパやバネなど(図示せず)が設けられている。
先頭車両102の車体106の下部には、台車107が配置されている。図8〜図10に示すように、台車107の車両前方側および車両後方側には、それぞれ一対の車輪108が設けられている。一対の車輪108は、車幅方向に延びる同一軸線108aを中心にそれぞれ独立して回動可能に構成され、軸支部材109によって連結されている。また、軸支部材109は台車107の枠体として構成される台車枠110の車両前方側および車両後方側にそれぞれ配置されており、軸支部材109と台車枠110との間には、車輪108の軸バネとして円錐ゴム111が設けられている。この円錐ゴム111によって、車輪108から台車枠110に伝わる振動が抑制されることとなる。さらに、軸支部材109が一対の車輪108間の路面に近い位置で延在し、軸支部材109上に車内の床面(図示せず)が配置されている。そのため、車内の床面が路面に接近した構成となっている。
ここで再び図7を参照すると、進行方向に向かって走行する車両が曲線軌道101に進入する際には、慣性により直進方向に向かう力が車体106に作用するとともに、曲線軌道101に沿って曲がる方向に向かう力が台車107に作用することとなる。そのため、先頭車両102全体に作用する力が不均衡になる。このとき、慣性により直進しようとする力は台車107にも影響し、台車107が曲線軌道101に沿って曲がり難くなる。その結果、曲線軌道の接線方向(矢印で示す)に対する車輪108の進行方向(矢印で示す)の角度であるアタック角αが大きくなり、外軌側にある車輪108の車輪フランジ108b(図8〜図10で示す)が軌道と接触するおそれがある。この接触時に、車輪フランジ108bから圧力が車両に加わって、車両の横圧が大きくなり、車両に振動およびキシリ音が発生することとなり、その結果、搭乗者の乗り心地を害し、ひいては車輪フランジ108bが摩耗するという問題がある。
このような力の不均衡を吸収するため、台車107が車体106に対して車幅方向に移動可能に構成されている。具体的には、図8〜図10に示すように、台車107の牽引力を車体106に伝達する牽引ロッド112が車両前後方向に沿って配置されており、この牽引ロッド112の車両後方側の端部112aは、球面ブッシュまたは防振ゴム(図示せず)を介して台車107側に取付けられ、牽引ロッド112の車両前方側の端部112bは、球面ブッシュまたは防振ゴム(図示せず)を介して車体106側に取付けられている。
特開2008−132828号公報
しかしながら、特許文献1の車両では、図7に示すように、車両の曲線軌道の走行時に先頭車両102および中間車両103は曲線軌道101の曲率半径Rに対応してピン連接器105を中心に曲がろうとするが、連接部104のダンパの影響によって先頭車両102が中間車両103に対して十分に曲がらない場合がある。また、車輪108が、曲線軌道のカントやスラックなどの影響を受けて曲線軌道に沿って曲がらない場合がある。この場合、車輪108の進行方向(矢印Bで示す)が曲線軌道101の接線方向(矢印Cで示す)を向かず、アタック角αが大きくなるおそれがある。よって、依然として、車輪フランジ108bから圧力が車両に加わって、車両の横圧が大きくなり、車両に振動およびキシリ音が発生することとなる。その結果、搭乗者の乗り心地を害し、ひいては車輪フランジ108bが摩耗する問題がある。
さらなる問題として、車両の曲線軌道の進入時に、車体106と台車107とに作用する力の差異を吸収するため、台車107が車体106に対して車幅方向に移動した場合でも、慣性により直進しようとする力は大きく、この力の不均衡を吸収しきれないおそれがある。この場合、台車107が慣性により直進しようとする力の影響を依然受けることとなり、アタック角αが大きくなることがある。よって、依然として、車輪フランジ108bから圧力が車両に加わって、車両の横圧が大きくなり、車両に振動およびキシリ音が発生することとなる。その結果、搭乗者の乗り心地を害し、ひいては車輪フランジ108bが摩耗する問題がある。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、車両の曲線軌道進入時に、車両の横圧を低減させ、車両の振動およびキシリ音の発生を防止し、搭乗者の乗り心地を改善し、かつ車輪フランジの摩耗を低減させることを可能にする低床式車両を提供することにある。
課題を解決するために本発明の低床式車両は、車体の下部に設けられる台車と、前記台車の枠体として構成される台車枠と、前記台車枠の車両前後方向の中間で車幅方向に沿って配置されるとともに、互いに車両前後方向に間隔を空けて配置される一対の台車枠横梁と、前記台車枠の一対の台車枠横梁より車両前方側および車両後方側にそれぞれ設けられ、かつ軌道上を走行する一対の車輪とを備えている低床式車両であって、車両前後方向に沿って配置されるとともに車両前後方向に伸縮可能に構成される一対の撓み式牽引ロッドが前記台車に設けられ、前記一対の撓み式牽引ロッドが互いに車幅方向に間隔を空けて配置され、前記撓み式牽引ロッドの一端部が前記台車枠横梁に取付けられ、前記撓み式牽引ロッドの他端部が前記車体に設けられた受部に取付けられており、前記台車が前記車体に対して旋回可能に構成されており、車幅方向に沿って配置されるとともに車幅方向に減衰可能に構成される旋回抑制ダンパが、前記車両前方側の台車枠横梁の前側部と前記車両後方側の台車枠横梁の後側部とにそれぞれ設けられ、前記旋回抑制ダンパの一端部が前記台車枠横梁に取付けられ、前記旋回抑制ダンパの他端部が前記車体に設けられた受部に取付けられており、前記車体に設けられるストッパ受部が、前記旋回抑制ダンパの他端部を取付けた前記受部と車幅方向で前記旋回抑制ダンパから離れる側に間隔を空けて配置され、前記台車に設けられるストッパ部材が、前記旋回抑制ダンパの他端部を取付けた前記受部と前記ストッパ受部との間に配置され、前記ストッパ部材が、前記車体の旋回を規制するように、前記旋回抑制ダンパの他端部を取付けた前記受部と前記ストッパ受部とに当接可能に構成されている。
さらに、課題を解決するために本発明の低床式車両は、車体の下部に設けられる台車と、前記台車の枠体として構成される台車枠と、前記台車枠の車両前後方向の中間で車幅方向に沿って配置されるとともに、互いに車両前後方向に間隔を空けて配置される一対の台車枠横梁と、前記台車枠の一対の台車枠横梁より車両前方側および車両後方側にそれぞれ設けられ、かつ軌道上を走行する一対の車輪とを備えている低床式車両であって、車幅方向中央で車両前後方向に沿って配置される1つの牽引ロッドが前記台車に設けられ、前記牽引ロッドの一端部が前記台車枠横梁に取付けられ、前記牽引ロッドの他端部が前記車体に設けられた受部に取付けられ、車両前後方向に沿って配置されるとともに車両前後方向に伸縮可能に構成される復元ロッドが、前記牽引ロッドの車幅方向左右外側の少なくとも一方に設けられ、前記復元ロッドの一端部が前記台車枠横梁に取付けられ、前記復元ロッドの他端部が前記車体に設けられた受部に取付けられており、前記台車が前記車体に対して旋回可能に構成されており、車幅方向に沿って配置されるとともに車幅方向に減衰可能に構成される旋回抑制ダンパが、前記車両前方側の台車枠横梁の前側部と前記車両後方側の台車枠横梁の後側部とにそれぞれ設けられ、前記旋回抑制ダンパの一端部が前記台車枠横梁に取付けられ、前記旋回抑制ダンパの他端部が前記車体に設けられた受部に取付けられており、前記車体に設けられるストッパ受部が、前記旋回抑制ダンパの他端部を取付けた前記受部と車幅方向で前記旋回抑制ダンパから離れる側に間隔を空けて配置され、前記台車に設けられるストッパ部材が、前記旋回抑制ダンパの他端部を取付けた前記受部と前記ストッパ受部との間に配置され、前記ストッパ部材が、前記車体の旋回を規制するように、前記旋回抑制ダンパの他端部を取付けた前記受部と前記ストッパ受部とに当接可能に構成されている。
本発明によれば、以下の効果を得ることができる。本発明の低床式車両は、車体の下部に設けられる台車と、前記台車の枠体として構成される台車枠と、前記台車枠の車両前後方向の中間で車幅方向に沿って配置されるとともに、互いに車両前後方向に間隔を空けて配置される一対の台車枠横梁と、前記台車枠の一対の台車枠横梁より車両前方側および車両後方側にそれぞれ設けられ、かつ軌道上を走行する一対の車輪とを備えている低床式車両であって、車両前後方向に沿って配置されるとともに車両前後方向に伸縮可能に構成される一対の撓み式牽引ロッドが前記台車に設けられ、前記一対の撓み式牽引ロッドが互いに車幅方向に間隔を空けて配置され、前記撓み式牽引ロッドの一端部が前記台車枠横梁に取付けられ、前記撓み式牽引ロッドの他端部が前記車体に設けられた受部に取付けられており、前記台車が前記車体に対して旋回可能に構成されており、車幅方向に沿って配置されるとともに車幅方向に減衰可能に構成される旋回抑制ダンパが、前記車両前方側の台車枠横梁の前側部と前記車両後方側の台車枠横梁の後側部とにそれぞれ設けられ、前記旋回抑制ダンパの一端部が前記台車枠横梁に取付けられ、前記旋回抑制ダンパの他端部が前記車体に設けられた受部に取付けられており、前記車体に設けられるストッパ受部が、前記旋回抑制ダンパの他端部を取付けた前記受部と車幅方向で前記旋回抑制ダンパから離れる側に間隔を空けて配置され、前記台車に設けられるストッパ部材が、前記旋回抑制ダンパの他端部を取付けた前記受部と前記ストッパ受部との間に配置され、前記ストッパ部材が、前記車体の旋回を規制するように、前記旋回抑制ダンパの他端部を取付けた前記受部と前記ストッパ受部とに当接可能に構成されている。
そのため、車両が曲線軌道に進入するときに、前記一対の車輪のうち外軌側の車輪が前記軌道と接触して、外軌側の前記車輪に車幅方向内側に向かう力が加えられると、前記台車には前記車体に対して旋回しようとする力が作用することとなる。このとき、前記一対の撓み式牽引ロッドのうち一方が伸びるとともに、前記一対の撓み式牽引ロッドのうち他方が縮むことによって、前記台車が前記車体に対して旋回可能となっている。このような前記台車の旋回によって、前記車体の慣性により直進方向に向かう力が、吸収されて前記台車に影響し難くなり、前記台車は曲線軌道に沿って曲がり易くなる。その結果、前記車輪は、より曲線軌道に沿った状態となって、小さなアタック角で曲線軌道に進入できる。従って、車両が曲線軌道に進入するときに、外軌側の前記車輪と前記軌道との接触圧力が緩和され、車両に加わる横圧が低減され、車両の振動およびキシリ音の発生が防止されることとなる。よって、搭乗者の乗り心地が改善され、ひいては車輪フランジの摩耗が低減されることとなる。すなわち、車両は曲線軌道をスムーズに通過できる。さらに、上述のように車両の曲線軌道進入時に前記軌道から前記台車に作用する力以外に、車両に車幅方向からの外力が加わる場合、このような外力が車両前方側および車両後方側に設けた前記旋回抑制ダンパによって減衰されることとなり、前記軌道から前記台車に作用する力以外によって、前記台車が前記車体に対して旋回することを防止できる。そのため、車両の直線軌道走行時などに前記台車が前記車体に対して旋回せず、車両の走行安定性が確保されることとなる。また、前記ストッパ部材によって前記台車の車幅方向の移動量が制限されることとなるため、前記台車の大きな旋回が防がれて、さらに車両の走行安定性が確保されることとなる。よって、車両の走行安定性を確保しながら、さらに確実に上述の効果が得られることとなる。
本発明の低床式車両は、車体の下部に設けられる台車と、前記台車の枠体として構成される台車枠と、前記台車枠の車両前後方向の中間で車幅方向に沿って配置されるとともに、互いに車両前後方向に間隔を空けて配置される一対の台車枠横梁と、前記台車枠の一対の台車枠横梁より車両前方側および車両後方側にそれぞれ設けられ、かつ軌道上を走行する一対の車輪とを備えている低床式車両であって、車幅方向中央で車両前後方向に沿って配置される1つの牽引ロッドが前記台車に設けられ、前記牽引ロッドの一端部が前記台車枠横梁に取付けられ、前記牽引ロッドの他端部が前記車体に設けられた受部に取付けられ、車両前後方向に沿って配置されるとともに車両前後方向に伸縮可能に構成される復元ロッドが、前記牽引ロッドの車幅方向左右外側の少なくとも一方に設けられ、前記復元ロッドの一端部が前記台車枠横梁に取付けられ、前記復元ロッドの他端部が前記車体に設けられた受部に取付けられており、前記台車が前記車体に対して旋回可能に構成されており、車幅方向に沿って配置されるとともに車幅方向に減衰可能に構成される旋回抑制ダンパが、前記車両前方側の台車枠横梁の前側部と前記車両後方側の台車枠横梁の後側部とにそれぞれ設けられ、前記旋回抑制ダンパの一端部が前記台車枠横梁に取付けられ、前記旋回抑制ダンパの他端部が前記車体に設けられた受部に取付けられており、前記車体に設けられるストッパ受部が、前記旋回抑制ダンパの他端部を取付けた前記受部と車幅方向で前記旋回抑制ダンパから離れる側に間隔を空けて配置され、前記台車に設けられるストッパ部材が、前記旋回抑制ダンパの他端部を取付けた前記受部と前記ストッパ受部との間に配置され、前記ストッパ部材が、前記車体の旋回を規制するように、前記旋回抑制ダンパの他端部を取付けた前記受部と前記ストッパ受部とに当接可能に構成されている。
そのため、車両が曲線軌道に進入するときに、前記一対の車輪のうち外軌側の車輪が前記軌道と接触して、外軌側の前記車輪に車幅方向内側に向かう力が加えられると、前記台車には前記車体に対して旋回しようとする力が作用することとなる。このとき、一対の前記復元ロッドが、それぞれ前記牽引ロッドの車幅方向左右外側に設けられている場合、前記一対の復元ロッドのうち一方が伸びるとともに、前記一対の復元ロッドのうち他方が縮むことによって、前記台車が前記車体に対して前記牽引ロッドを基準として旋回可能となる。このような前記台車の旋回によって、前記車体の慣性により直進方向に向かう力が、吸収されて前記台車に影響し難くなり、前記台車は曲線軌道に沿って曲がり易くなる。その結果、前記車輪は、より曲線軌道に沿った状態となって、小さなアタック角で曲線軌道に進入できる。従って、車両が曲線軌道に進入するときに、外軌側の前記車輪と前記軌道との接触圧力が緩和され、車両に加わる横圧が低減され、車両の振動およびキシリ音の発生が防止されることとなる。よって、搭乗者の乗り心地が改善され、ひいては車輪フランジの摩耗が低減されることとなる。すなわち、車両は曲線軌道をスムーズに通過できる。さらに、上述のように車両の曲線軌道進入時に前記軌道から前記台車に作用する力以外に、車両に車幅方向からの外力が加わる場合、このような外力が車両前方側および車両後方側に設けた前記旋回抑制ダンパによって減衰されることとなり、前記軌道から前記台車に作用する力以外によって、前記台車が前記車体に対して旋回することを防止できる。そのため、車両の直線軌道走行時などに前記台車が前記車体に対して旋回せず、車両の走行安定性が確保されることとなる。また、前記ストッパ部材によって前記台車の車幅方向の移動量が制限されることとなるため、前記台車の大きな旋回が防がれて、さらに車両の走行安定性が確保されることとなる。よって、車両の走行安定性を確保しながら、さらに確実に上述の効果が得られることとなる。
本発明の第1実施形態において直線軌道走行時の低床式車両を示す説明図である。 本発明の第1実施形態における車両の台車を示す平面図である。 本発明の第1実施形態における車両の台車を示す正面図である。 (a)本発明の第1実施形態の車両において、バネ式の撓み式牽引ロッドの概略構造を示す縦断面図である。(b)ゴム式の撓み式牽引ロッドの概略構造を示す縦断面図である。 本発明の第1実施形態において曲線軌道走行時の低床式車両を示す説明図である。 本発明の第2実施形態における車両の台車を示す平面図である。 従来における曲線軌道走行時の低床式車両を示す説明図である。 従来における車両の台車を示す平面図である。 従来における車両の台車を示す側面図である。 従来における車両の台車を示す正面図である。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態の低床式車両(以下、「車両」という)について以下に説明する。第1実施形態では、車両の一例として、図1で示すようなLRVを用いて説明するものとし、また、車両の進行方向を車両前方として説明する。図1は、車両を上方から見たものとし、車両の進行方向を矢印Aで示す。図1に示す車両では、軌道1上を走行する2台の先頭車両2および1台の中間車両3を備えており、2台の先頭車両2の間に1台の中間車両3を配置した車両編成となっている。先頭車両2と中間車両3との間には連接部4が設けられ、この連部4には車両上下方向に延びる軸線に沿ってピン連接器5が設けられており、先頭車両2は、中間車両3に対してピン連接器5を中心に旋回可能に連結されている。先頭車両2の車体6の下部には台車7が設けられており、台車7に設けられた車輪8が軌道1上を走行するように構成されている。
ここで、台車7の構造について、図2および図3に示す直線走行時状態の台車7を参照しながら説明する。車両の進行方向は矢印Aで示す。台車7には、その枠体として台車枠9が設けられており、車体6(図1で示す)はこの台車枠9によって支持されている。この台車枠9には、車幅方向に延びる2つの台車枠横梁9aが車両前後方向に間隔を空けて配設されている。さらに台車枠9には、車両前後方向に延びる2つの台車枠縦梁9bが、それぞれ2つの台車枠横梁9aと交差するとともに車幅方向に間隔を空けて配設されている。
台車枠縦梁9bの前端部および後端部には、それぞれ軸支部材10が設けられている。そのため、台車枠横梁9aは軸支部材10より車両前後方向中央寄りに位置することとなる。この軸支部材10の車幅方向の両端部には、一対の車輪8が同一軸線8aを中心としてそれぞれ独立して回動可能に取付けられており、車輪8の車幅方向内側の縁部には、車輪フランジ8bが設けられている。さらに軸支部材10は、車輪8を取付けた両端部の間で路面に近接して延在するように構成されている。台車枠縦梁9bと軸支部材10の端部との間には、車輪8の軸バネとして円錐ゴム11が配設されており、軸支部材10の端部が、この円錐ゴム11を介して台車枠縦梁9bに取付けられている。この円錐ゴム11は、車輪8から車両上下方向加わる振動を吸収するように構成されている。
また、台車7の車両前方側および車両後方側には、旋回抑制ダンパ12が設けられている。旋回抑制ダンパ12は、車幅方向に延びる軸線12aに沿うとともに車両上下方向に傾斜して配置されている。また、旋回抑制ダンパ12は、車幅方向から加わる力を減衰可能に構成されている。旋回抑制ダンパ12の軸線12aは台車枠9の中間点13から車両前後方向に距離Eだけ離れている。ここで、台車枠9の中間点13は、直線軌道走行状態にある一対の車輪8の車幅方向中央を通りかつ車両前後方向に延びる軸線8cと、直線軌道走行状態にある車両前方側および車両後方側の車輪8間の中央を通りかつ車幅方向に沿って延びる軸線8dとの交点に位置している。
車両前方側の旋回抑制ダンパ12の一端部は、車両前方側の台車枠横梁9aの前側部に球面フランジを介して取付けられており、車両前方側の旋回抑制ダンパ12の他端部は、車体6に設けられた受部6aに球面フランジを介して取付けられている。また、車両後方側の旋回抑制ダンパ12の一端部は、車両後方側の台車枠横梁9aの後側部に球面フランジを介して取付けられており、車両後方側の旋回抑制ダンパ12の他端部は、車体6に設けられた受部6aに球面フランジを介して取付けられている。
また、台車7の車両前方側および車両後方側には、ストッパ部材14が設けられている。ストッパ部材14は、旋回抑制ダンパ12の軸線12aに沿って配置されており、台車枠横梁9aに取付けられている。ストッパ部材14の車幅方向の両側部には、ストッパゴム14aがそれぞれ設けられている。一方で、車体6には旋回抑制ダンパ12の軸線に沿ってストッパ受部6bが設けられている。ストッパ部材14は、車体6の受部6aとストッパ受部6bとの間に配置されており、ストッパ部材14は、車体6の受部6aおよびストッパ受部6bと車幅方向に距離F離れて配置されている。そのため、台車7側のストッパ部材14と車体6側の受部6aまたはストッパ受部6bとの当接によって、車体6の旋回が規制されるように構成されている。
台車7には、一対の撓み式牽引ロッド15が設けられている。撓み式牽引ロッド15は、車両前後方向に延びる軸線15aに沿って配置されており、かつ、車両前後方向に伸縮可能に構成されている。この撓み式牽引ロッド15の軸線15aは、台車枠9の中間点13と車幅方向に距離Dだけ離れている。そのため、一対の撓み式牽引ロッド15は、車幅方向に左右対称となるように、車幅方向に互いに間隔を空けて配置されることとなる。撓み式牽引ロッド15の車両前方側の端部15bは、車体6(図1で示す)に設けられた受部6cに球面フランジを介して取付けられている。撓み式牽引ロッド15の車両後方側の端部15cは、車両後方側の台車枠横梁9aに球面フランジを介して取付けられている。
このような構成によって、台車7は、車体6に対して、台車枠9の中間点13を中心に最大でθ=tan−1(F/E)旋回可能となっている。
ここで、撓み式牽引ロッド15の構造の一例について、図4(a)を参照しながら説明する。なお、図4(a)では、撓み式牽引ロッド15は自由支持状態となっている。撓み式牽引ロッド15には、その長手方向に沿って延びるピストンロッド16と、長手方向に沿って延びる円筒状のシリンダ17とが設けられている。ピストンロッド16の先端部にはヘッド部16aが設けられ、ピストンロッド16の基端部にはキャップ部16bが設けられている。また、キャップ部16bにはストッパ部16cが設けられ、ヘッド部16aとキャップ部16bとの間にはロッド部16dが設けられている。
シリンダ17の長手方向の両端部17a,17bは、閉じるように形成され、この両端部には、シリンダ17内にピストンロッド16を貫通させ、ピストンロッド16のキャップ部16bおよびロッド部16dをシリンダ17内で長手方向に移動可能とするように、貫通孔が穿設されている。ピストンロッド16のヘッド部16aと、ヘッド部16a側に位置するシリンダ17の端部17aとは当接しており、ピストンロッド16が、キャップ部16b側に向かって長手方向の移動することを規制している。一方で、ピストンロッド16のストッパ部16cと、キャップ部16b側に位置するシリンダ17の端部17bとは、互いに長手方向に距離Gの間隔を空けて配置されており、ピストンロッド16は、ヘッド部16a側に向かって長手方向に最大で距離G分、移動可能となっている。
さらに、シリンダ17内には、長手方向に沿ってコイルバネ18が配設されており、このコイルバネ18とキャップ16b側に位置するシリンダ17の端部17bとの間には、ガイド座金19が配設されている。このガイド座金19は、ピストンロッド16のキャップ部16bと当接しており、キャップ部16bが、ヘッド部16a側に向かって長手方向に移動すると、ガイド座金19がともに移動して、コイルバネ18が圧縮されることとなる。
また、撓み式牽引ロッド15の構造については、他の例として、コイルバネ18の代わりに図4(b)のようにゴム部材20を設けてもよい。
このように構成された撓み式牽引ロッド15について、図2では、ピストンロッド16のキャップ部16bが、ヘッド部16a側に移動した状態で配置されており、このような状態が、撓み式牽引ロッド15の中立状態となっている。また、コイルバネ18が圧縮された状態であるため、撓み式牽引ロッド15には与圧Pがかかった状態となっている。この与圧Pは、例えば、満車時の車両に最大加速度が加わった場合において撓み式牽引ロッド15にかかる荷重とその余裕度とから定めた大きさとしてもよい。台車7が、車体6に対して曲線軌道走行中以外に車両重量などの影響で旋回することを防ぐことができる。すなわち、直線軌道走行中の車両の走行安定性を確保することができる。なお、図4(a)および図4(b)で示した撓み式牽引ロッド15の構造は、一例にすぎず、伸縮可能な構造であればその他の構造であってもよい。
このような第1実施形態の車両について、図2、図3および図5を参照しながら、曲線軌道を走行する際の動作を説明する。図5は、車両を上方から見たものとし、車両の進行方向を矢印Aで示す。
車両前方側の先頭車両2が曲線軌道に進入するとき、一対の車輪8のうち外軌側の車輪8が軌道1と接触して、外軌側の車輪8に車幅方向内側に向かう力が加えられると、台車7には車体6に対して旋回しようとする力が作用することとなる。このとき、一対の撓み式牽引ロッド15のうち一方が伸びるとともに、一対の撓み式牽引ロッド15のうち他方が縮むこととなる。そのため、台車7は、車体6に対して台車枠9の中間点13を中心に最大で角度θだけ旋回することとなる。このような動作は、車両後方側の先頭車両2においても行なわれることとなる。
以上のように本発明の第1実施形態における車両によれば、台車7の旋回によって、車体6の慣性により直進方向に向かう力が吸収されて台車7に影響し難くなり、台車7は曲線軌道に沿って曲がり易くなる。その結果、車輪8が、より曲線軌道に沿った状態となって、小さなアタック角で曲線軌道に進入できる。従って、車両が曲線軌道に進入するときに、外軌側の車輪8と軌道1との接触圧力が緩和され、車両に加わる横圧が低減され、車両の振動およびキシリ音の発生が防止されることとなる。よって、搭乗者の乗り心地が改善され、ひいては車輪フランジ8bの摩耗が低減されることとなる。すなわち、車両は曲線軌道をスムーズに通過できる。
本発明の第1実施形態における車両によれば、車両の曲線軌道進入時に軌道1から台車7に作用する力以外に、車両に車幅方向からの外力が加わる場合、このような外力が車両前方側および車両後方側に設けた旋回抑制ダンパ12によって減衰されることとなる。そのため、軌道1から台車7に作用する力以外によって、台車7が車体6に対して旋回することを防止できる。そのため、車両の曲線軌道進入時にのみ台車7が車体6に対して旋回することとなる一方で、車両の直線軌道走行時などに台車7が車体6に対して旋回せず、車両の走行安定性が確保されることとなる。また、ストッパ部材14によって台車7の車幅方向の移動量が制限されることとなるため、台車7の大きな旋回が防がれて、さらに車両の走行安定性が確保されることとなる。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態の車両について以下に説明する。第2実施形態でもまた、車両の一例としてLRVを用いて説明する。第2実施形態の車両の基本的な構成は、第1実施形態の車両の構成と同様になっている。第1実施形態と同様な要素は、第1実施形態と同様の符号および名称を用いて説明する。ここでは、第1実施形態と異なる構成について説明する。なお、第2実施形態では、車両の進行方向を車両前方として説明する。
第2実施形態における台車7の構造について、図6に示す直線走行時状態の台車7を参照しながら説明する。台車7には、1つの牽引ロッド21が設けられている。牽引ロッド21は、直線軌道走行状態にある車両前方側および車両後方側の車輪8間の中央を通りかつ車幅方向に沿って延びる軸線8cに沿って、配置されている。牽引ロッド21の車両後方側の端部21aは、車体6(図1で示す)に設けられた受部6dに球面フランジを介して取付けられている。牽引ロッド21の車両前方側の端部21bは、車両後方側の台車枠横梁9aに球面フランジを介して取付けられている。
台車7には、第1実施形態の撓み式牽引ロッド15と同様に構成された一対の復元ロッド22が設けられている。この復元ロッド22は、一例として、牽引ロッド21の車幅方向左右両側にそれぞれ配置されている。他の例として、復元ロッド22が、牽引ロッド21の車幅方向左右両側のいずれか一方にのみ設けられていてもよい。復元ロッド22の車両後方側の端部22aは、車体6(図1で示す)に設けられた受部6eに球面フランジを介して取付けられている。復元ロッド22の車両前方側の端部22bは、車両後方側の台車枠横梁9aに球面フランジを介して取付けられている。
このような第2実施形態の車両について、図4および図6を参照しながら、曲線軌道を走行する際の動作を説明する。
車両前方側の先頭車両2が曲線軌道に進入するとき、一対の車輪8のうち外軌側の車輪8が軌道1と接触して、外軌側の車輪8に車幅方向内側に向かう力が加えられると、台車7には車体6に対して旋回しようとする力が作用することとなる。このとき、牽引ロッド21を支持基準としながら、一対の復元ロッド22のうち一方が伸びるとともに、一対の復元ロッド22のうち他方が縮むこととなる。そのため、台車7は、車体6に対して台車枠9の中間点13を中心に最大で角度θだけ旋回することとなる。このような動作は、車両後方側の先頭車両2においても行なわれることとなる。
以上のように本発明の第2実施形態における車両によれば、このような台車7の旋回によって、車体6の慣性により直進方向に向かう力が、吸収されて台車7に影響し難くなり、前記台車は曲線軌道に沿って曲がり易くなる。その結果、車輪8は、より曲線軌道に沿った状態となって、小さなアタック角で曲線軌道に進入できる。従って、車両が曲線軌道に進入するときに、外軌側の車輪8と軌道1との接触圧力が緩和され、車両に加わる横圧が低減され、車両の振動およびキシリ音の発生が防止されることとなる。よって、搭乗者の乗り心地が改善され、ひいては車輪フランジ8bの摩耗が低減されることとなる。
本発明の第2実施形態における車両によれば、車両の曲線軌道進入時に軌道1から台車7に作用する力以外に、車両に車幅方向からの外力が加わる場合、このような外力が車両前方側および車両後方側に設けた旋回抑制ダンパ12によって減衰されることとなる。そのため、軌道1から台車7に作用する力以外によって、台車7が車体6に対して旋回することを防止できる。そのため、車両の曲線軌道進入時にのみ台車7が車体6に対して旋回することとなる一方で、車両の直線軌道走行時などに台車7が車体6に対して旋回せず、車両の走行安定性が確保されることとなる。また、ストッパ部材14によって台車7の車幅方向の移動量が制限されることとなるため、台車7の大きな旋回が防がれて、さらに車両の走行安定性が確保されることとなる。
ここまで本発明の実施形態について述べたが、本発明は既述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいて各種の変形および変更が可能である。
例えば、本発明の実施形態の第1変形例として、車両の編成について、先頭車両2に台車7を設けた構造であり、かつ、2台の先頭車両2の間に1台の中間車両3が配置される編成であれば、先頭車両2および中間車両3の台数が異なっていてもよい。上述の実施形態で述べた効果と同様の効果が得られる。
本発明の実施形態の第2変形例として、撓み式牽引ロッド15または復元ロッド22のガイド座金19の代わりに防振ゴムが設けられてもよい。さらに、台車7の揺動が吸収可能となり、この揺動に伴う軸支部材10および車輪8の振れの発生を効果的に防止できる。
1 軌道
2 先頭車両
3 中間車両
4 連接部
5 ピン連接器
6 車体
6a,6c,6d,6e 受部
6b ストッパ受部
7 台車
8 車輪
8a,8c,8d 軸線
8b 車輪フランジ
9 台車枠
9a 台車枠横梁
9b 台車枠縦梁
10 軸支部材
11 円錐ゴム
12 旋回抑制ダンパ
12a 軸線
12b,12c 端部
13 中間点
14 ストッパ部材
14a ストッパゴム
15 撓み式牽引ロッド
15a 軸線
15b,15c 端部
16 ピストンロッド
16a ヘッド部
16b キャップ部
16c ストッパ部
16d ロッド部
17 シリンダ
17a,17b 端部
18 コイルバネ
19 ガイド座金
20 ゴム部材
21 牽引ロッド
21a,21b 端部
22 復元ロッド
22a,22b 端部

A,B,C 矢印
D,E,F,G 距離
O 中心
α,β,θ 角度

Claims (2)

  1. 車体の下部に設けられる台車と、
    前記台車の枠体として構成される台車枠と、
    前記台車枠の車両前後方向の中間で車幅方向に沿って配置されるとともに、互いに車両前後方向に間隔を空けて配置される一対の台車枠横梁と、
    前記台車枠の一対の台車枠横梁より車両前方側および車両後方側にそれぞれ設けられ、かつ軌道上を走行する一対の車輪と
    を備えている低床式車両であって、
    車両前後方向に沿って配置されるとともに車両前後方向に伸縮可能に構成される一対の撓み式牽引ロッドが前記台車に設けられ、前記一対の撓み式牽引ロッドが互いに車幅方向に間隔を空けて配置され、前記撓み式牽引ロッドの一端部が前記台車枠横梁に取付けられ、前記撓み式牽引ロッドの他端部が前記車体に設けられた受部に取付けられており、
    前記台車が前記車体に対して旋回可能に構成されており、
    車幅方向に沿って配置されるとともに車幅方向に減衰可能に構成される旋回抑制ダンパが、前記車両前方側の台車枠横梁の前側部と前記車両後方側の台車枠横梁の後側部とにそれぞれ設けられ、前記旋回抑制ダンパの一端部が前記台車枠横梁に取付けられ、前記旋回抑制ダンパの他端部が前記車体に設けられた受部に取付けられており、
    前記車体に設けられるストッパ受部が、前記旋回抑制ダンパの他端部を取付けた前記受部と車幅方向で前記旋回抑制ダンパから離れる側に間隔を空けて配置され、
    前記台車に設けられるストッパ部材が、前記旋回抑制ダンパの他端部を取付けた前記受部と前記ストッパ受部との間に配置され、
    前記ストッパ部材が、前記車体の旋回を規制するように、前記旋回抑制ダンパの他端部を取付けた前記受部と前記ストッパ受部とに当接可能に構成されている、低床式車両。
  2. 車体の下部に設けられる台車と、
    前記台車の枠体として構成される台車枠と、
    前記台車枠の車両前後方向の中間で車幅方向に沿って配置されるとともに、互いに車両前後方向に間隔を空けて配置される一対の台車枠横梁と、
    前記台車枠の一対の台車枠横梁より車両前方側および車両後方側にそれぞれ設けられ、かつ軌道上を走行する一対の車輪と
    を備えている低床式車両であって、
    車幅方向中央で車両前後方向に沿って配置される1つの牽引ロッドが前記台車に設けられ、前記牽引ロッドの一端部が前記台車枠横梁に取付けられ、前記牽引ロッドの他端部が前記車体に設けられた受部に取付けられ、
    車両前後方向に沿って配置されるとともに車両前後方向に伸縮可能に構成される復元ロッドが、前記牽引ロッドの車幅方向左右外側の少なくとも一方に設けられ、前記復元ロッドの一端部が前記台車枠横梁に取付けられ、前記復元ロッドの他端部が前記車体に設けられた受部に取付けられており、
    前記台車が前記車体に対して旋回可能に構成されており、
    車幅方向に沿って配置されるとともに車幅方向に減衰可能に構成される旋回抑制ダンパが、前記車両前方側の台車枠横梁の前側部と前記車両後方側の台車枠横梁の後側部とにそれぞれ設けられ、前記旋回抑制ダンパの一端部が前記台車枠横梁に取付けられ、前記旋回抑制ダンパの他端部が前記車体に設けられた受部に取付けられており、
    前記車体に設けられるストッパ受部が、前記旋回抑制ダンパの他端部を取付けた前記受部と車幅方向で前記旋回抑制ダンパから離れる側に間隔を空けて配置され、
    前記台車に設けられるストッパ部材が、前記旋回抑制ダンパの他端部を取付けた前記受部と前記ストッパ受部との間に配置され、
    前記ストッパ部材が、前記車体の旋回を規制するように、前記旋回抑制ダンパの他端部を取付けた前記受部と前記ストッパ受部とに当接可能に構成されている、低床式車両。
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