JP2024062120A - 側方案内式の車両 - Google Patents

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康浩 永道
Yasuhiro Nagamichi
耕介 片平
Kosuke Katahira
正久 増川
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【課題】地震に伴う案内輪の鉛直方向の移動量を抑制する。【解決手段】側方案内式の車両は、車体と、走行方向と直行する幅方向に延びる案内枠を備える台車本体と、前記車体に対して、鉛直方向の下方に配置され、前記走行方向に延びる仮想軸周りの前記案内枠の回転を抑制する回転抑制部と、を備え、前記回転抑制部は、前記案内枠の端部に配置された案内輪の前記鉛直方向における変位量が、所定の規定値以下となるように前記案内枠の回転を抑制する。【選択図】図1

Description

本開示は、側方案内式の車両に関する。
バスや鉄道以外の新たな交通手段として、ゴムタイヤを装着した走行輪によって軌道を走行する軌道系交通システムが知られている。
例えば、特許文献1には、車体の下側にバネ機構等を介して接続された走行用車軸に装着された走行用タイヤと、専用案内軌道でガイドされる案内輪とを有した側方案内式の軌道系交通システムの車両が記載されている。この車両は、幅方向の外側に案内輪が取り付けられた操舵用案内枠に、走行用タイヤが走行する走行路面よりも高い位置に配置された走行補助輪が取り付けられている。走行補助輪は、走行用タイヤがパンクした際に、車体に傾斜を抑えるように、車体を支持可能とされている。
上述したような側方案内式の軌道系交通システムでは、本線において、幅方向の両側の案内輪がガイドレールに接触した状態で車両が案内される。一方で、分岐路では、案内輪ではなく、分岐輪がガイドレールとは別の分岐ガイドと接触することで、車両が案内される。具体的な例として、特許文献2には、側方案内式の車両が走行する軌道の分岐路が記載されている。側方案内式の車両は、案内輪とは独立して配置された分岐案内輪(分岐輪)を有している。分岐案内輪は、分岐路に配置された分岐案内レール(分岐ガイド)に接触することで、分岐路における車両の進行先を案内している。
分岐ガイドは、ガイドレールとは異なり、車両に対して幅方向の両側ではなく、片側に配置されている場合もある。その結果、分岐路では、片側のガイドレールのみに案内輪が接触した状態となる場合がある。
実開平01-178170号公報 特開2002-178911号公報
ところで、このような車両が走行時に、地震が発生すると、地震の揺れ(横揺れ)により、車両に共振が生じる場合がある。その結果、走行方向に延びる軸周りに大きく車両がローリングする可能性がある。つまり、車両は、幅方向の外側が鉛直方向に大きく上下するように揺れてしまう可能性がある。これに伴い、地震の発生時には、車両に対して幅方向の外側に位置する案内輪や分岐輪も大きく上下に移動してしまう。特に、分岐路のように車両が曲がるために、低速走行となっている場合には、共振しやすく、車両のローリングが大きくなりやすい。その結果、車両が分岐路を走行中にこのような地震が生じると、案内輪や分岐輪の上下への揺れが大きくなりすぎてしまい、ガイドレールや分岐ガイドで十分に支持できない可能性がある。そして、揺れが大きくなりすぎると、ガイドレールから案内輪が外れてしまう可能性もある。そのため、側方案内式の軌道系交通システムでは、地震に伴う案内輪の鉛直方向の移動量を抑制し、案内輪がガイドレールから外れることを防止したいという要求がある。
本開示は、上記課題を解決するためになされたものであって、地震に伴う案内輪の鉛直方向の変位量を抑制することが可能な側方案内式の車両を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本開示に係る側方案内式の車両は、車体と、走行方向と直行する幅方向に延びる案内枠を備える台車本体と、前記車体に対して、鉛直方向の下方に配置され、前記走行方向に延びる仮想軸周りの前記案内枠の回転を抑制する回転抑制部と、を備え、前記回転抑制部は、前記案内枠の端部に配置された案内輪の前記鉛直方向における変位量が、所定の規定値以下となるように前記案内枠の回転を抑制する。
本開示の側方案内式の車両によれば、地震に伴う案内輪の鉛直方向の変位量を抑制することができる。
第一実施形態に係る側方案内式の軌道系交通システムの構成を示す走行方向から見た際の模式断面図である。 本実施形態に係る空気ばねパンク制御回路の構成を示す模式図である。 第一実施形態に係る車両がローリングした状態を説明する走行方向から見た際の模式断面図である。 第二実施形態に係る側方案内式の軌道系交通システムの構成を示す走行方向から見た際の模式断面図である。 第三実施形態に係る側方案内式の軌道系交通システムの構成を示す走行方向から見た際の模式断面図である。 本実施形態に係る回転抑制のための減衰用空気制御回路の構成を示す模式図である。
<第一実施形態>
以下、添付図面を参照して、本開示による側方案内式の軌道系交通システム1を実施するための形態の一つである第一実施形態を説明する。しかし、本開示はこの第一実施形態のみに限定されるものではない。
(軌道系交通システムの構成)
本開示に係る実施形態の側方案内式(サイドガイド方式)の軌道系交通システム1は、軌道50に沿って側方案内式の車両10を走行させるシステムである。したがって、側方案内式の軌道系交通システム1は、車両10と軌道50とを備えている。
(車両の構成)
図1に示すように、本開示の実施形態における軌道50を走行する車両10は、案内軌条式の新交通システムの車両10である。車両10は、1両以上を1編成として運行される。複数両の車両10を1編成とする場合、車両10同士は、連結装置(図示無し)により互いに連結される。各車両10は、軌道50上を走行する走行台車12と、走行台車12に支持された車体11と、を備えている。
車体11は、走行方向Daに長い直方体形状に形成されている。車体11の内部には、乗客等を収容可能な空間が形成されている。鉛直方向Dvにおける車体11の下部には、走行台車12が配置されている。
ここで、以下では、軌道50が延在しており、車両10が走行する方向を走行方向Daと称する。走行方向Daと直交する車両10の幅方向Dwを単に幅方向Dwと称する。走行方向Da及び幅方向Dwと直交する方向を鉛直方向Dvと称する。なお、本実施形態において、鉛直方向Dvとは、正確な意味での鉛直方向Dvとは異なり、後述する走行面51aに対して垂直な方向である。
走行台車12は、車体11を鉛直方向Dvの下方から支持している。走行台車12は、地面に沿う走行路51上を走行する。本実施形態の走行台車12は、走行輪13と、車軸14と、台車本体15と、案内装置16と、ローリング抑制部(回転抑制部)20とを備えている。
走行輪13は、車体11の下部に複数配置されている。走行輪13は、ゴムタイヤからなり、電動機(図示無し)に接続された車軸14によって回転駆動される。車両10は、後述するガイドレール52に沿って、軌道50の走行路51に対して走行輪13を操舵させながら走行する。又は走行台車12全体を旋回させることで軌道50に沿って走行する構造の台車もある。本実施形態の走行輪13は、走行方向Daから見た際に、車体11に対して幅方向Dwの第一側に配置された第一走行輪13Aと、幅方向Dwの第二側に配置された第二走行輪13Bとを有している。第一走行輪13A及び第二走行輪13Bは、配置以外は同一の構造を有している。ここで、幅方向Dwの第一側とは、走行方向Daの前方から見た際の左側(図1紙面左側)である。また、幅方向Dwの第二側とは、走行方向Daの前方から見た際の右側(図1紙面右側)である。また、走行方向Daの前方とは、車両10に対して、車両10の進んでいく側である。
車軸14は、車体11に対して鉛直方向Dvの下方で、幅方向Dwに延びる円柱状、又は角柱状の部材である。幅方向Dwにおける車軸14の両端には、第一走行輪13A及び第二走行輪13Bがそれぞれ軸受により回転可能に取り付けられている。車軸14は、台車本体15に空気ばね部152を含む懸架装置により鉛直方向に変位可能に支持されている。車軸14は、台車本体15に取り付けられた電動機(図示無し)によって回転される。なお、車軸14には駆動機構の無い従車軸と、車体11や台車本体15に搭載された電動機により走行輪13を回転駆動させるための差動装置を備えた動車軸がある。
台車本体15は、車体11に対して鉛直方向Dvの下部に固定されている。台車本体15は、空気ばね部152を含む懸架装置により鉛直方向に変位可能に車軸14を支持しており、車軸14の両端には走行輪13が軸受により回転可能に支持されている。本実施形態の台車本体15は、懸架枠151と、空気ばね部152と、空気ばねパンク制御回路153とを有している。懸架枠151は、車体11に固定され、台車本体15を構成する各装置を支持すると同時に後述する案内装置16の案内枠161とを接続している。
空気ばね部152は、幅方向Dwに離れた位置で車軸14と懸架枠151とに接続されている。空気ばね部152は、内部に供給された高圧の空気(圧縮空気)によって、車軸14から車体11に生じる鉛直方向Dvの振動を減衰させているサスペンション装置である。つまり、空気ばね部152は、内部に供給された空気によって、車体11に生じる鉛直方向Dvの振動を減衰可能とされている。本実施形態の空気ばね部152は、車体11に対する走行輪13の相対的な上下振動を緩和している。なお、空気ばね部152のばね剛性は、走行輪13のばね剛性よりも基本的に小さくなっており、車両は2自由度のばね系となっている。本実施形態の空気ばね部152は、幅方向Dwにおいて第一走行輪13Aに近い位置に配置された第一空気ばね部152Aと、幅方向Dwにおいて第二走行輪13Bに近い位置に配置された第二空気ばね部152Bとを有している。第一空気ばね部152A及び第二空気ばね部152Bは、幅方向Dwに離れた位置に配置されている。第一空気ばね部152A及び第二空気ばね部152Bは、走行方向Daから見た際に、幅方向Dwにおいて、第一走行輪13Aと第二走行輪13Bとの間に配置されている。
空気ばねパンク制御回路153は、空気ばね部152内の空気の量を調整し、乗客数の増減による車体重量の変化に対して車体の高さを一定に保つと同時に地震時等の非常時には空気ばね内の空気を排気してパンク状態にすることも可能である。したがって、空気ばねパンク制御回路153は、空気ばね部152による鉛直方向Dvでの車体11の位置を調整可能とされている。また、空気ばねパンク制御回路153は、空気ばね部152内の空気を完全に外部に排気可能とされている。空気ばねパンク制御回路153は、車体11に搭載された不図示の制御機器によって、制御されている。本実施形態の空気ばねパンク制御回路153は、後述するローリング抑制部20が案内枠161の回転を抑制する場合に、空気ばね部152内の空気を全て排気する事で車体11のローリングを抑え、案内枠の回転への影響を効果的に抑制する。図2に示すように、本実施形態の空気ばねパンク制御回路153は、空気タンク1531と、止め弁1532と、切換弁1533と、第一高さ調整弁1534と、第二高さ調整弁1535と、差圧弁1536と、排気消音器1537と、地震検知制御部1538とを有している。
空気タンク1531は、空気ばね部152に供給される空気を貯留している。空気タンク1531は、空気ばねパンク制御回路153における空気の供給源である。空気タンク1531は、懸架枠151に干渉しない車体の床下に配置されている。止め弁1532は、空気タンク1531から切換弁1533への空気の供給状態を切り替えるオンオフ弁である。
切換弁1533は、第一高さ調整弁1534及び第二高さ調整弁1535へ空気を供給する供給状態と、第一空気ばね部152A及び第二空気ばね部152Bから空気を排気する排気状態とで切換可能とされている。切換弁1533は、供給状態では、止め弁1532を介して空気タンク1531から供給されてきた空気を、第一高さ調整弁1534及び第二高さ調整弁1535へ供給する。また、切換弁1533は、供給状態では、第一空気ばね部152A及び第二空気ばね部152Bから空気を排気しない状態となっている。一方で、切換弁1533は、排気状態では、第一空気ばね部152A内及び第二空気ばね部152B内の空気を排気消音器1537からすべて排気する。また、切換弁1533は、排気状態では、空気タンク1531から供給されてきた空気を、第一高さ調整弁1534及び第二高さ調整弁1535への供給をしない状態となっている。
第一高さ調整弁1534及び第二高さ調整弁1535は、乗客の増減等による車体重量の変化や車体11の幅方向Dwの重量バランスによる車体11の垂直方向の変位に応じて空気バネ部への空気の給排気を行って、車体11の高さを常に一定に保つ調整を行っている。これにより、車体11の水平や高さが保たれる。第一高さ調整弁1534は、第一空気ばね部152Aに対応して配置されている。第二高さ調整弁1535は、第二空気ばね部152Bに対応して配置されている。差圧弁1536は、第一空気ばね部152A及び第二空気ばね部152Bの内圧に差が生じた場合、その差が設定値を超えないように圧力の高い方から低い方へ流して、差圧を一定以下に保つよう調整している。排気消音器1537は、切換弁1533を介して空気ばね部152から送られてきた空気を外部に排気している。本実施形態の排気消音器1537は、空気を排気する際の排気騒音を低減する。
地震検知制御部1538は、地震の発生を検知して、切換弁1533に供給状態から排気状態へと移行させる指示を送る。本実施形態の地震検知制御部1538は、地震によって車両10に生じる振動や、地震に伴う車両10の緊急停止の信号等を地震発生情報として検知する。なお、切換弁1533は、地震検知制御部1538とは独立した制御装置によって制御されていてもよい。
図1に示すように、案内装置16は、車体11をガイドレール52に沿って案内する。案内装置16は、案内枠161と、案内輪162と、分岐輪163とを備えている。案内枠161は、台車本体15に取り付けられている。具体的には、案内枠161は、台車本体15における車軸14に対して走行方向Daの前後位置、もしくは車両10の車端側に配置されている。案内枠161は、幅方向Dwに延びる角パイプ状の部材である。幅方向Dwにおける案内枠161の両端は、走行輪13や車体11に対して幅方向Dwの外側に位置している。案内枠161の端部には、案内輪162が一つずつ取り付けられている。
案内輪162は、車体11の下部に複数配置されている。案内輪162は、その外周部分が例えばウレタンゴム等の弾性部材で形成されている。案内輪162は、案内枠161の端部に配置されている。案内輪162は、鉛直方向Dvに延びる回転軸周りに案内枠161に対して回転可能に支持されている。案内輪162は、後述する左右のガイドレール52にそれぞれ接触可能なように幅方向Dwに離れて一対配置されている。
分岐輪163は、案内輪162に対して、鉛直方向Dvの下方で、車体11に対して前記幅方向Dwの外側に配置されている。より具体的には、分岐輪163は、案内輪162に対して鉛直方向Dvの下方で、案内枠161の端部に配置されている。分岐輪163は、案内輪162の回転軸とは異なる回転軸周りに案内枠161に対して回転可能に支持されている。分岐輪163は、後述する分岐ガイド73に接触可能なように幅方向Dwに離れて一対配置されている。
ローリング抑制部(回転抑制部)20は、車体11に対して、鉛直方向Dvの下方に配置されている。ローリング抑制部20は、走行方向Daに延びる仮想軸O周りの案内枠161の回転を抑制可能とされている。ローリング抑制部20は、鉛直方向Dvにおける案内輪162の上下変位量が、予め定めた規定値以下となるように案内枠161のローリング方向の回転を抑制している。ここで、規定値とは、案内輪162がガイドレール52から脱輪しないとみなせる値である。例えば、本実施形態の規定値は、鉛直方向Dvにおけるガイドレール52の厚みの値である。本実施形態のローリング抑制部20は、第一ローラ21と、第二ローラ22と、連動接続部23と、第一減衰部24と、第二減衰部25と、ストッパ部26とを有している。
第一ローラ21は、第一走行輪13Aに対して走行方向Daの前方に配置されている。第一ローラ21は、走行方向Daから見た際に、第一走行輪13Aと幅方向Dwの中心位置が一致する位置に配置されている。第一ローラ21は、走行方向Daから見た際に、案内枠161に対して鉛直方向Dvの下方に位置している。第一ローラ21は、第一走行輪13Aと同じ方向に回転可能とされている。第一ローラ21は、走行輪13に対して外径の小さいゴムタイヤである。第一ローラ21は、車両10が走行面51aに対して傾いていない通常の運行時には、走行面51aから鉛直方向Dvの上方に離れた位置に配置されている。第一ローラ21は、走行面51aに接触した場合に回転する。
第二ローラ22は、第二走行輪13Bに対して走行方向Daの前方に配置されている。つまり、第二ローラ22は、第一ローラ21に対して幅方向Dwに離れた位置に配置されている。第二ローラ22は、走行方向Daから見た際に、第二走行輪13Bと幅方向Dwの中心位置が一致する位置に配置されている。第二ローラ22は、走行方向Daから見た際に、案内枠161に対して鉛直方向Dvの下方に位置している。第二ローラ22は、第二走行輪13Bと同じ方向に回転可能とされている。第二ローラ22は、第一ローラ21と同径のゴムタイヤである。第二ローラ22は、車両10が走行面51aに対して傾いていない通常の運行時には、走行面51aから鉛直方向Dvの上方に離れた位置に配置されている。第二ローラ22は、走行面51aからの鉛直方向Dvの距離が、第一ロータと同じ位置に配置されている。第二ローラ22は、走行面51aに接触した場合に回転する。
連動接続部23は、案内枠161に対する第一ローラ21及び第二ローラ22の動きを連動させるように、第一ローラ21及び第二ローラ22を接続している。本実施形態の連動接続部23は、鉛直方向Dvにおいて、第一ローラ21が案内枠161に対して接近する方向に動いた場合には第二ローラ22を案内枠161に対して離れる方向に動かし、第一ローラ21が案内枠161に対して離れる方向に動いた場合には第二ローラ22を案内枠161に対して接近する方向に動かす。連動接続部23は、第一回転支持部231と、第二回転支持部232と、テンションロッド233とを有している。
第一回転支持部231は、案内枠161及び第一ローラ21に対して回転可能に接続されている。第一回転支持部231は、案内枠161から第一ローラ21まで斜めにまっすぐ延びる棒状の部材である。鉛直方向Dvにおける第一回転支持部231の上方の端部は、走行方向Daに延びる軸周りに案内枠161に対して回転可能に接続されている。第一回転支持部231と案内枠161との接続位置は、幅方向Dwに第一空気ばね部152Aに近い位置に配置されている。鉛直方向Dvにおける第一回転支持部231の下方の端部は、走行方向Daに延びる軸周りに第一ローラ21に対して回転可能に接続されている。
第二回転支持部232は、案内枠161及び第二ローラ22に対して回転可能に接続されている。第二回転支持部232は、案内枠161から第二ローラ22まで斜めにまっすぐ延びる棒状の部材である。鉛直方向Dvにおける第二回転支持部232の上方の端部は、走行方向Daに延びる軸周りに案内枠161に対して回転可能に接続されている。第二回転支持部232と案内枠161との接続位置は、幅方向Dwに第二空気ばね部152Bに近い位置に配置されている。鉛直方向Dvにおける第二回転支持部232の下方の端部は、走行方向Daに延びる軸周りに第二ローラ22に対して回転可能に接続されている。
テンションロッド233は、第一回転支持部231と第二回転支持部232とに対して、回転可能に接続されている。テンションロッド233は、第一回転支持部231と第二回転支持部232との間で互いに引っ張り合うような張力しか加わらない機構となっている。幅方向Dwにおけるテンションロッド233の一方の端部が第一回転支持部231の中間に、走行方向Daに延びる軸周りに回転可能に接続されている。幅方向Dwにおけるテンションロッド233の他方の端部が、第二回転支持部232の中間に、走行方向Daに延びる軸周りに回転可能に接続されている。テンションロッド233は、案内枠161に対して鉛直方向Dvの下方で、第一回転支持部231から第二回転支持部232までまっすぐ延びている。
第一減衰部24は、第一ローラ21から案内枠161に生じる鉛直方向Dvの衝撃を緩和するように減衰力が発生する機能をもっている。本実施形態の第一減衰部24は、案内枠161及び第一回転支持部231に走行方向Daに延びる軸周りに回転可能に接続されている。具体的には、第一減衰部24は、第一回転支持部231と案内枠161との接続位置に対して幅方向Dwの外側で、案内枠161と接続されている。第一減衰部24は、第一回転支持部231とテンションロッド233との接続位置と同じ位置で第一回転支持部231と接続されている。第一減衰部24は、案内枠161に対する第一回転支持部231の回転の動きを減衰させている。第一減衰部24は、例えば、油や空気等の流体の充填された筒の中をピストンが移動することで、内部に封入された流体がピストンに設けられた絞りを通過する事による抵抗でエネルギーを吸収するダンパー又はショックアブソーバーである。
第二減衰部25は、第二ローラ22から案内枠161に生じる鉛直方向Dvの衝撃を緩和するように減衰力が発生する機能をもっている。本実施形態の第二減衰部25は、案内枠161及び第二回転支持部232に走行方向Daに延びる軸周りに回転可能に接続されている。具体的には、第二減衰部25は、第二回転支持部232と案内枠161との接続位置に対して幅方向Dwの外側で、案内枠161と接続されている。第二減衰部25は、第二回転支持部232とテンションロッド233との接続位置と同じ位置で第二回転支持部232と接続されている。第二減衰部25は、案内枠161に対する第二回転支持部232の回転の動きを減衰させている。第二減衰部25は、例えば、第一減衰部24と同じダンパー又はショックアブソーバーである。
ストッパ部26は、第一ローラ21及び第二ローラ22の鉛直方向Dvの上方への変位量を規制している。ストッパ部26は、衝撃を低減可能なゴムのような弾性材料で形成されている。本実施形態のストッパ部26は、第一ストッパ261と、第二ストッパ262とを有している。
第一ストッパ261は、第一ローラ21の鉛直方向Dvの上方変位量を規制している。第一ストッパ261は、案内枠161に対して鉛直方向Dvの下方に突出するように固定されている。第一ストッパ261は、幅方向Dwにおいて、第一回転支持部231と案内枠161との接続位置と、第一減衰部24と案内枠161との接続位置との間に配置されている。第一ストッパ261は、走行方向Daの前方から見た際に、第一回転支持部231が時計回りに回転した際に、第一回転支持部231に対して鉛直方向Dvの上方から接触し、回転の動きを規制する。第一ストッパ261は、車両10が走行面51aに対して傾いていない通常の運行時には、第一回転支持部231から鉛直方向Dvの上方に離れた位置に配置されている。
第二ストッパ262は、第二ローラ22の鉛直方向Dvの上方への変位量を規制している。第二ストッパ262は、案内枠161に対して鉛直方向Dvの下方に突出するように固定されている。第二ストッパ262は、幅方向Dwにおいて、第二回転支持部232と案内枠161との接続位置と、第二減衰部25と案内枠161との接続位置との間に配置されている。第二ストッパ262は、走行方向Daの前方から見た際に、第二回転支持部232が反時計回りに回転した際に、第二回転支持部232に対して鉛直方向Dvの上方から接触し、回転の動きを規制する。第二ストッパ262は、車両10が走行面51aに対して傾いていない通常の運行時には、第二回転支持部232から鉛直方向Dvの上方に離れた位置に配置されている。
(軌道の構成)
軌道50には、車両10が走行可能とされている。軌道50は、所定の路線に沿って延びている。軌道50には、車両10が走行する走行路51が形成されている。走行路51は、延伸方向Deに延びている。ここで、延伸方向Deとは、鉛直方向Dvと交差する(本実施形態では直交する)方向であり、軌道50の延びる方向である。また、延伸方向Deは、車両10の走行方向Daである。各走行路51上には、走行面51aが形成されている。走行面51aは、車両10が走行路51を走行する際に、走行輪13が転動しながら接触可能とされた平坦面である。したがって、走行面51aは、車両10の一対の走行輪13の位置に対応するように、延伸方向De及び鉛直方向Dvに対して交差する(本実施形態では直交する)幅方向Dwに間隔をあけて一対が形成されている。走行面51aは全面にわたって平坦面をなして車両10のゴムタイヤを装着した走行輪13が転動可能なように形成されている。走行面51a上を走行輪13が転動することで、車両10が走行路51を走行する。
本実施形態の走行面51aは、実際に幅方向Dwに離れて形成されている箇所や、幅方向Dwに繋がって左右に渡って一体に走行路51の平坦な上面の一部として形成されている箇所がある。したがって、本実施形態における走行面51aとは、走行路51において鉛直方向Dvの上方を向く上面の中で、車両10が走行路51を走行する際に、走行輪13が接触と想定される領域である。また、走行面51aの表面には、平坦性を損なわない程度のグルービングや目粗し等が施されている箇所もあり、これにより、走行面51aの表面は、降雨時等におけるタイヤ踏面との摩擦係数を確保して加減速時のスリップを防止する面となっている。
また、本実施形態の軌道50は、車両10を案内するガイドレール52及び分岐ガイド73をさらに備えている。ガイドレール52は、走行路51を走行する車両10を案内する。ガイドレール52は、案内輪162が接触可能とされており、走行路51に沿って移動するように車両10を進行する走行方向Daに案内する。ガイドレール52は、軌道50の総延長にわたって延伸方向Deに延びている。ガイドレール52は、H型鋼やI型鋼で形成されたレール状の部材である。より具体的には、ガイドレール52は、案内輪162が接触可能とされた案内面52aを有している。案内面52aは、鉛直方向Dv及び走行方向Daに広がる平面である。案内面52aは、ガイドレール52において幅方向Dwの内側を向く平面である。ガイドレール52は、走行路51の上面(走行面51aを含む面)に対して幅方向Dwの外側に一対配置されている。ガイドレール52は、走行路51の上面から同一の高さで延伸方向Deに延びている。
分岐ガイド73は、分岐路に配置されて、分岐輪163と接触することで車両10の進行先を案内する。分岐ガイド73は、走行路51に対して、幅方向Dwの外側に配置されている。本実施形態の分岐ガイド73は、走行路51に対して、走行方向Daの前方から見た際に、幅方向Dwの両側に配置されているが、案内する側の分岐ガイド73はガイドレール52よりも内側に出ており、案内しない側の分岐ガイドはガイドレール52の下に引き込まれている。つまり、分岐ガイド73は、分岐路において転轍機によりどちらか一方に案内するように切り換え可能となっている。本実施形態の分岐ガイド73は、幅方向Dwの片側(走行方向Daの前方から見て右側)の分岐輪163のみと接触することで車両10の進行先を案内する。本実施形態の分岐ガイド73は、走行方向Daから見た際の断面形状がL字状に形成されたレール状の部材である。
(作用効果)
上記第一実施形態の側方案内式の車両10では、車両10の走行中に地震が発生し、走行方向Daに延びる軸周りに大きく車両10がローリング(回転)し、車両10に対して幅方向Dwの外側に位置する案内輪162や分岐輪163も大きく上下に移動する。その際、ローリング抑制部20は、予め定めた規定値である鉛直方向Dvにおけるガイドレール52の案内面52aの上端から案内輪162の幅(高さ方向の厚み)の1/2以上に鉛直方向Dvにおける案内輪162の変位量が大きくならないように、案内枠161の仮想軸O周りの回転を抑制する。これにより、案内枠161のローリングが抑制できる。したがって、地震に伴う案内輪162の鉛直方向Dvの変位量を抑制することができる。
特に、規定値が鉛直方向Dvにおけるガイドレール52の上端から案内輪162の幅の1/2以下となっていることで、案内輪162は、ガイドレール52から外れる位置に移動することができない。これにより、案内輪162の脱輪を確実に抑え、地震に伴う案内輪162の鉛直方向Dvの上方向への変位量を抑制することができる。
また、案内輪162の鉛直方向Dvの変位量が抑制されることで、案内輪162と同じ案内枠161に繋がった分岐輪163の鉛直方向Dvの上方向への変位量も抑制できる。
また、本実施形態では、地震の発生を地震検知制御部1538が検知して、切換弁1533に信号を送ると、切換弁1533は、供給状態から排気状態へと切り換わる。切換弁1533が排気状態となることで、空気タンク1531から第一高さ調整弁1534及び第二高さ調整弁1535を介した第一空気ばね部152A及び第二空気ばね部152Bへの空気の供給が停止される。同時に、第一空気ばね部152A内及び第二空気ばね部152B内の空気が切換弁1533を介して排気消音器1537から外部に排気される。そして、第一空気ばね部152A内及び第二空気ばね部152B内の空気が排気され、第一空気ばね部152A及び第二空気ばね部152Bは、パンクしたように潰れた状態となる。その結果、第一空気ばね部152A及び第二空気ばね部152Bによる車体11に生じる鉛直方向Dvの変位を抑制できる。これにより、地震による車体11のローリングを抑えることができる。車両10では、ローリングへの剛性は走行輪13に対して空気ばね部152が非常に小さい(1/6程度)。そのため、ローリング抑制部20によって案内枠161のローリングを抑制しても、車体11が空気ばね部152によって大きくローリングしてしまう場合がある。その結果、車体11のローリングにつられるように、案内枠161も大きくローリングしてしまう。これに対し、本実施形態のように、空気ばね部152の空気をすべて排気して、車体11のローリングが抑えられることで、案内枠161のローリングをより効果的に抑制できる。したがって、地震に伴う案内輪162の鉛直方向Dvの変位量を抑制することができる。
さらに、第一高さ調整弁1534及び第二高さ調整弁1535を介さずに、第一空気ばね部152A内及び第二空気ばね部152B内の空気を排気することで、第一空気ばね部152A内及び第二空気ばね部152B内の空気を速やかに空にできる。加えて、空気を排気する回路が、第一高さ調整弁1534及び第二高さ調整弁1535を介さず、切換弁1533のみで構成されている。その結果、第一空気ばね部152A及び第二空気ばね部152Bをもとの状態に戻す場合に、第一空気ばね部152A内及び第二空気ばね部152B内に速やかに空気を送りこむことができる。したがって、地震の揺れが収まった後の停止中の車両10を運転可能な状態に速やかに復旧させることができる。
また、本実施形態では、例えば、第一走行輪13Aが配置されている位置に近い案内輪162が鉛直方向Dvの下方に下がった場合、図3に示すように、第一ローラ21が走行面51aに接触する。第一ローラ21が走行面51aに接触することで生じる動きは、第一回転支持部231が回転し、第一減衰部24によって緩衝される。次に、連動接続部23によって、第一ローラ21の動きに連動して、第二回転支持部232が引っ張られ第二ローラ22が動き始める。そして、第二ローラ22の動きは、第二減衰部25によって緩衝される。このように、第一ローラ21及び第二ローラ22の動きが連動接続部23によって連動することで、第一減衰部24及び第二減衰部25が連動して、案内枠161のローリングを効果的に抑制することができる。したがって、地震に伴う案内輪162の鉛直方向Dvの変位量を大きく抑制することができる。
より具体的には、地震による車両10のローリング共振が発生し、車両走行方向の前方から見て車両10及び案内枠161が左側に傾き、第一ローラ21が走行面51aに接触することで、第一回転支持部231が鉛直方向Dvの上方に押される。その結果、第一回転支持部231は、案内枠161に対して時計回りに回転し、第一減衰部24に圧縮するような力を伴う動きが働く。第一減衰部24ではその動きが減衰され、第一減衰部24から第一回転支持部231へと圧縮方向の反力が生じ、第一回転支持部231の時計回りの動きが弱められ、案内枠161のローリングの動きも弱められる。その結果、これが繰り返されることで、第一回転支持部231回りの案内枠161のローリングが抑制される。
同時に、第一回転支持部231が時計回りに回転することで、第一回転支持部231と接続されたテンションロッド233が第二回転支持部232を引っ張る。そして、第二回転支持部232が、案内枠161に対して時計回りに回転し、第二減衰部25に引張力を伴う動きが働く。第二減衰部25ではその動きが減衰され、第二減衰部25から第二回転支持部232へと引張方向の反力が生じ、第二回転支持部232の時計回りの動きが弱められると同時に、その力がテンションロッド233を通して第一回転支持部231に伝達され、第一回転支持部231の動きを弱めることで、第一減衰部24と第二減衰部25の減衰力の合成により案内枠161のローリングの動きを弱められる。これが繰り返されることで、第二回転支持部232周りでの案内枠161のローリングが抑制される。このように、第一回転支持部231及び第二回転支持部232回りの第一減衰部24及び第二減衰部25が連動して、案内枠161のローリングを効果的に抑制することができる。したがって、地震に伴う案内輪162の鉛直方向Dvの変位量を大きく抑制することができる。
なお、上記では、第一ローラ21が走行面51aに先に接触した場合を説明したが、第二ローラ22が走行面51aに先に接触した場合には、第二回転支持部232から第一回転支持部231の順に上記のような動作が生じる。
また、第一減衰部24及び第二減衰部25によって、衝撃を何度でも減衰できる。そのため、地震の揺れにより、車両10がローリング共振を発生し、地震が収まるまで第一ローラ21及び第二ローラ22が何度も走行面51aに当たった場合でも、共振現象を効果的に抑制できる。さらに、第一ローラ21及び第二ローラ22が走行面51aと接触する時の動きを緩衝でき、第一ローラ21及び第二ローラ22の損傷を抑えることができる。この他、第一ローラ21が走行面51aに接触し、第一回転支持部231が時計回りの動きをすることで、テンションロッド233により第二回転支持部232も時計回りの動きをする。そのため、第二ローラ22の位置が走行面51aに近づいており、案内枠161のローリングが右側に傾いた時には短い距離で第二ローラ22が走行面と接触するようになり、衝撃が小さくなる。このようにテンションロッド233による第一回転支持部231と第二回転支持部232の連動により、最初の第一ローラ21の走行面に接触による衝撃に対し、案内枠161のローリングによる第二ローラ22の走行面との接触以降は衝撃が小さくなる。そのため、第一ローラ21及び第二ローラ22の損傷も抑えられると共に、案内枠161のローリング抑制効果も大きくなる。
また、第一回転支持部231に鉛直方向Dvの上方から接触する第一ストッパ261によって、第一ローラ21の鉛直方向Dvの上方の変位量が規制されている。同様に、第二回転支持部232に鉛直方向Dvの上方から接触する第二ストッパ262によって、第二ローラ22の鉛直方向Dvの上方の変位量が規制されている。これにより、地震による初期の揺れが大きい場合のように、第一ローラ21及び第二ローラ22の一方が走行面51aに強く接触して、第一ローラ21及び第二ローラ22の他方に大きく跳ね上がるような力が生じても、第一ストッパ261又は第二ストッパ262によって、変位量が抑えられる。そのため、第一ローラ21に繋がる第一回転支持部231や第二ローラ22に繋がる第二回転支持部232が案内枠161に接触して損傷してしまうことを防止できる。
<第二実施形態>
次に、本開示に係る側方案内式の車両10の第二実施形態について説明する。なお、以下に説明する側方案内式の車両10においては、上記第一実施形態と共通する構成については図中に同符号を付してその説明を省略する。
図4に示すように、第二実施形態の側方案内式の車両10では、ローリング抑制部20Aの構造が異なっている。第二実施形態のローリング抑制部20Aは、第一ローラ21と、第二ローラ22と、連動接続部23Aと、第一減衰部24Aと、第二減衰部25Aと、ストッパ部26Aとを有している。
連動接続部23Aは、案内枠161に対する第一ローラ21及び第二ローラ22の動きを連動させるように、第一ローラ21及び第二ローラ22を接続している。本実施形態の連動接続部23Aは、鉛直方向Dvにおいて、第一ローラ21が上昇した場合に第二ローラ22を下降させ、第二ローラ22が上昇した場合に第一ローラ21を下降させる。連動接続部23Aは、第一屈曲支持部27と、第二屈曲支持部28と、テンションロッド233Aとを有している。
第一屈曲支持部27は、懸架枠151及び第一ローラ21に接続されている。第一屈曲支持部27は、途中で折れ曲がるように屈曲したL字状の部材である。第一屈曲支持部27は、第一長尺部材271と、第一短尺部材272とを有する。
第一長尺部材271は、第一ローラ21から懸架枠151に向かってまっすぐ延びている。第一長尺部材271の先端は、第一ローラ21に回転不能な状態で固定されている。第一長尺部材271は、懸架枠151に対して鉛直方向Dvの下方に配置されている。
第一短尺部材272は、第一長尺部材271の端部から第一長尺部材271とは異なる方向に延びている。第一短尺部材272は、第一長尺部材271に対して鋭角をなして延びている。第一短尺部材272は、第一長尺部材271よりも短く形成されている。第一短尺部材272は、第一長尺部材271と一体に形成されている。第一短尺部材272が懸架枠151に対して鉛直方向Dvの下方に配置された状態で、第一長尺部材271と第一短尺部材272との接続位置は、懸架枠151に回転可能に接続されている。つまり、第一屈曲支持部27は、屈曲している角部分で懸架枠151に回転可能に接続されている。
第二屈曲支持部28は、懸架枠151及び第二ローラ22に接続されている。第二屈曲支持部28は、途中で折れ曲がるように屈曲したL字状の部材である。第二屈曲支持部28は、第二長尺部材281と、第二短尺部材282とを有する。
第二長尺部材281は、第二ローラ22から懸架枠151に向かってまっすぐ延びている。第二長尺部材281の先端は、第二ローラ22に回転不能な状態で固定されている。第二長尺部材281は、懸架枠151に対して鉛直方向Dvの下方に配置されている。
第二短尺部材282は、第二長尺部材281の端部から第二長尺部材281とは異なる方向に延びている。第二短尺部材282は、第二長尺部材281に対して鋭角をなして延びている。第二短尺部材282は、第二長尺部材281よりも短く形成されている。第二短尺部材282は、第二長尺部材281と一体に形成されている。第二短尺部材282が台車本体15に対して鉛直方向Dvの下方に配置された状態で、第二長尺部材281と第二短尺部材282との接続位置は、懸架枠151に回転可能に接続されている。つまり、第二屈曲支持部28は、屈曲している角部分で懸架枠151に回転可能に接続されている。第二屈曲支持部28と懸架枠151との接続位置は、第一屈曲支持部27と懸架枠151との接続位置に対して幅方向Dwに離れている。
部材固定部29は、第一屈曲支持部27と第二屈曲支持部28との間で懸架枠151の鉛直方向Dvに伸びた二か所の縦梁の下端に一体で固定された懸架枠左右連結梁46の下面中央に対して固定されている。部材固定部29は、懸架枠151から鉛直方向Dvの下方に延びている。部材固定部29は、懸架枠151に対して固定されている。部材固定部29は、幅方向Dwにおいて、第一屈曲支持部27と懸架枠151との接続位置と、第二屈曲支持部28と懸架枠151との接続位置との中間に配置されている。
テンションロッド233Aは、第一屈曲支持部27と第二屈曲支持部28とに対して、回転可能に接続されている。幅方向Dwにおけるテンションロッド233Aの一方の端部が第一短尺部材272の先端に回転可能に接続されている。幅方向Dwにおけるテンションロッド233Aの他方の端部が、第二短尺部材282の先端に回転可能に接続されている。テンションロッド233Aは、部材固定部29に対して鉛直方向Dvの下方で、第一短尺部材272から第二短尺部材282までまっすぐ延びている。
第一減衰部24Aは、第一ローラ21から懸架枠151に生じる鉛直方向Dvの衝撃を緩和するように減衰力が発生する機能を持っている。第二実施形態の第一減衰部24Aは、部材固定部29及び第一短尺部材272に回転可能に接続されている。具体的には、第一減衰部24Aは、第一短尺部材272と懸架枠151との接続位置と、第一短尺部材272とテンションロッド233Aとの接続位置との中間で、第一短尺部材272と接続されている。第一減衰部24Aは、鉛直方向Dvにおける部材固定部29の下部に接続されている。第一減衰部24Aは、部材固定部29に対する第一短尺部材272の回転変位の動きを減衰している。第一減衰部24Aは、第一実施形態と同様に、例えば、ダンパーやショックアブソーバーである。
第二減衰部25Aは、第二ローラ22から懸架枠151に生じる鉛直方向Dvの衝撃を緩和するように減衰力が発生する機能を持っている。第二実施形態の第二減衰部25Aは、部材固定部29及び第二短尺部材282に回転可能に接続されている。具体的には、第二減衰部25Aは、第二短尺部材282と懸架枠151との接続位置と、第二短尺部材282とテンションロッド233Aとの接続位置との中間で、第二短尺部材282と接続されている。第二減衰部25Aは、鉛直方向Dvにおける部材固定部29の下部に接続されている。第二減衰部25Aは、部材固定部29に対する第二短尺部材282の回転変位の動きを減衰している。第二減衰部25Aは、第一減衰部24Aと同じダンパーやショックアブソーバーである。
ストッパ部26Aは、第一ローラ21及び第二ローラ22の鉛直方向Dvの上方への変位量を規制している。ストッパ部26Aは、衝撃を低減可能なゴムのような弾性材料で形成されている。本実施形態のストッパ部26Aは、第一ストッパ261Aと、第二ストッパ262Aとを有している。
第一ストッパ261Aは、第一ローラ21の鉛直方向Dvの上方への変位量を規制している。第一ストッパ261Aは、懸架枠151に対して鉛直方向Dvの下方に突出するように固定されている。第一ストッパ261Aは、走行方向Daの前方から見た際に、第一長尺部材271が時計回りに回転した際に、第一長尺部材271に対して鉛直方向Dvの上方から接触し、回転の動きを規制する。第一ストッパ261Aは、車両10が走行面51aに対して傾いていない通常の運行時には、第一長尺部材271から鉛直方向Dvの上方に離れた位置に配置されている。
第二ストッパ262Aは、第二ローラ22の鉛直方向Dvの上方への変位量を規制している。第二ストッパ262Aは、懸架枠151に対して鉛直方向Dvの下方に突出するように固定されている。第二ストッパ262Aは、走行方向Daの前方から見た際に、第二長尺部材281が反時計回りに回転した際に、第二長尺部材281に対して鉛直方向Dvの上方から接触し、回転の動きを規制する。第二ストッパ262Aは、車両10が走行面51aに対して傾いていない通常の運行時には、第二長尺部材281から鉛直方向Dvの上方に離れた位置に配置されている。
(作用効果)
上記第二実施形態の側方案内式の車両10では、例えば、第一走行輪13Aが配置されている位置に近い案内輪162が鉛直方向Dvの下方に下がった場合、第一ローラ21が走行面51aに接触する。第一ローラ21が走行面51aに接触することで、第一長尺部材271が鉛直方向Dvの上方に押される。その結果、第一長尺部材271は、懸架枠151に対して時計回りに回転する。これにより、第一長尺部材271と一体に形成されている第一短尺部材272も懸架枠151に対して時計回りに回転する。また、第一短尺部材272が時計回りに回転することで、第一減衰部24Aに引張方向の変位が作用する。第一減衰部24Aではその動きが減衰力で緩衝され、第一減衰部24Aから第一短尺部材272へと反力が生じる。これにより、第一長尺部材271の懸架枠151に対する時計回りの回転が抑制される。これが繰り返されることで、第一屈曲支持部27回りでの台車本体15のローリングが抑制される。
同時に、第一短尺部材272が時計回りに回転することで、第一短尺部材272と接続されたテンションロッド233Aが第二短尺部材282を引っ張る。そして、第二短尺部材282が、懸架枠151に対して時計回りに回転し、第二短尺部材282と一体に形成されている第二長尺部材281も懸架枠151に対して時計回りに回転する。また、第二短尺部材282が時計回りに回転することで、第二減衰部25Aに圧縮の変位が作用する。第二減衰部25Aではその動きが減衰力で緩衝され、第二減衰部25Aから第二短尺部材282へと反力が生じ、その結果、第二短尺部材282からテンションロッド233Aを通して第一短尺部材272へと伝わり、第一長尺部材271の懸架枠151に対する時計回りの回転が抑制される。これが繰り返されることで、第二屈曲支持部28周りでの懸架枠151のローリングが抑制される。このように、第一屈曲支持部27及び第二屈曲支持部28の周りで第一減衰部24A及び第二減衰部25Aが連動して、台車本体15のローリングを効果的に抑制することができる。台車本体15のローリングが抑制できることで、台車本体15に固定された案内枠161のローリングも抑制できる。したがって、地震に伴う案内輪162の鉛直方向Dvの変位量を大きく抑制することができる。
なお、この他第2図で示した空気ばねパンク制御回路153も併用することで、車体11のローリングによる影響が台車本体15に及ぼされないため、台車本体15のローリング抑制効果は大きくなる。
<第三実施形態>
次に、本開示に係る側方案内式の車両10の第三実施形態について説明する。なお、以下に説明する側方案内式の車両10においては、上記第一実施形態及び第三実施形態と共通する構成については図中に同符号を付してその説明を省略する。
図5に示すように、第三実施形態の側方案内式の車両10では、回転抑制部20Bの構造が第一実施形態と異なっている。第三実施形態の回転抑制部20Bは、第一ローラ21と、第二ローラ22と、連動接続部23Bと、第一シリンダ(第一減衰部)24Bと、第二シリンダ(第二減衰部)25Bと、減衰用空気制御回路40とを有している。
第三実施形態の連動接続部23Bは、台車本体15の第一ローラ21及び第二ローラ22を剛性のある部材のローラ接続部30により接続している。本実施形態の連動接続部23Bは、鉛直方向Dvにおいて、第一ローラ21及び第二ローラ22が第一シリンダ24B 及び第二シリンダ25Bにより下降され、走行面51aに押し付けられた状態を車体11の動きに拘らず維持するための機能を有している。連動接続部23Bは、ローラ接続部30と、水平位置維持部31とを有している。
ローラ接続部30は、第一ローラ21及び第二ローラ22に接続されている。ローラ接続部30は、幅方向Dwにまっすぐ延びる棒状の剛性部材である。幅方向Dwにおけるローラ接続部30の一端は、第一ローラ21に固定されている。幅方向Dwにおけるローラ接続部30の他端は、第二ローラ22に固定されている。ローラ接続部30は、懸架枠151に対して鉛直方向Dvの下方に配置されている。
水平位置維持部31は、ローラ接続部30と台車本体15とを接続している。水平位置維持部31は、台車本体15に対するローラ接続部30の幅方向Dw及び走行方向Daに対する位置をあらかじめ定めた一定の位置に維持するためのものである。本実施形態の水平位置維持部31は、第一前後位置決めロッド311と、第二前後位置決めロッド312と、左右位置決めロッド313とを有している。
第一前後位置決めロッド311は、走行台車12及びローラ接続部30に対して回転可能に接続されている。第一前後位置決めロッド311は、走行台車12からローラ接続部30までまっすぐ延びている。第一前後位置決めロッド311は、走行台車12に対するローラ接続部30の走行方向Daの移動を規制している。第一前後位置決めロッド311は、両端が回転可能部を備えた剛性のあるロッドによって構成されている。
第二前後位置決めロッド312は、走行台車12及びローラ接続部30に対して回転可能に接続されている。第二前後位置決めロッド312は、第一前後位置決めロッド311に対して幅方向Dwに離れて配置されている。第二前後位置決めロッド312は、幅方向Dwにおいて、第一前後位置決めロッド311に対して第二ローラ22に近い位置に配置されている。第二前後位置決めロッド312は、第一前後位置決めロッド311と平行に、懸架枠151の下端からローラ接続部30まで走行方向Daにやや斜めに延びている。第二前後位置決めロッド312は、走行台車12に対するローラ接続部30の走行方向Daの移動を規制しているしたがって、第一前後位置決めロッド311及び第二前後位置決めロッド312によって、走行台車12に対するローラ接続部30の走行方向Daの位置が一定の位置に維持されている。
左右位置決めロッド313は、走行台車12に対するローラ接続部30の幅方向Dwの移動を規制している。左右位置決めロッド313は、懸架枠151の内側面の下方及びローラ接続部30に対して回転可能に接続されている。左右位置決めロッド313は、走行台車12からローラ接続部30まで斜めにまっすぐ延びている。左右位置決めロッド313は、懸架枠151の内側面の下方からローラ接続部30に近づくにしたがって、第一ローラ21に近づくように斜めに延びている。左右位置決めロッド313は、幅方向Dwにおいて、第一前後位置決めロッド311と第二前後位置決めロッド312との間に配置されている。
第一シリンダ(第一減衰部)24Bは、シリンダ上部に空気を送り込むことで、ピストンを伸ばし第一ローラ21を走行面51aに押し付けることにより、車両10に発生するローリングを抑制する。第三実施形態の第一シリンダ24Bは、懸架枠151の外側面上部及びローラ接続部30に回転可能に接続されている。具体的には、第一シリンダ24Bは、幅方向Dwにおいて、第一前後位置決めロッド311と第一ローラ21と間に配置されている。第一シリンダ24Bは、台車本体15のローリング動に対して第一ローラ21を走行面51a押し付ける力で抑え込んでいる。また、第一シリンダ24Bは、例えば、内部に空気が供給され、台車本体15のローリング動による第一シリンダ24Bの伸縮による空気の出入りを補助タンクとの間で絞りを通すことで減衰力を生じさせるシリンダ部材である。
第二シリンダ(第二減衰部)25Bは、シリンダ上部に空気を送り込むことで、ピストンを伸ばし第二ローラ22を走行面51aに押し付けることにより、車両10に発生するローリングを抑制する。第三実施形態の第二シリンダ25Bは、懸架枠151の外側面上部及びローラ接続部30に回転可能に接続されている。具体的には、第二シリンダ25Bは、幅方向Dwにおいて、第二前後位置決めロッド312と第二ローラ22と間に配置されている。第二シリンダ25Bは、台車本体15のローリング動に対して第一ローラ21を走行面51aに押し付ける力で抑え込んでいる。また、第二シリンダ25Bは、第一シリンダ24Bと同様に、例えば、内部に空気が供給され、台車本体15のローリング動による第二シリンダ25Bの伸縮による空気の出入りを補助タンクとの間で絞りを通すことで減衰力を生じさせるシリンダ部材である。
減衰用空気制御回路40は、第一シリンダ24B及び第二シリンダ25B内の空気の量を調整可能とされている。したがって、減衰用空気制御回路40は、第一シリンダ24B及び第二シリンダ25Bによる減衰力を調整可能とされている。また、減衰用空気制御回路40は、第一シリンダ24B及び第二シリンダ25B内の空気を完全に外部に排気可能とされている。減衰用空気制御回路40は、車体11に搭載された不図示の制御機器によって、制御されている。本実施形態の減衰用空気制御回路40は、空気タンク1531と、止め弁1532と、補助タンク41、減圧弁455、第一減衰調整部42と、第二減衰調整部43とを有している。
本実施形態の空気タンク1531及び止め弁1532は、空気ばねパンク制御回路153と共通とされている。なお、空気タンク1531及び止め弁1532は、空気ばねパンク制御回路153とは独立して配置されていてもよい。
補助タンク41は、止め弁1532を介して空気タンク1531から供給されてきた空気や、第一減衰調整部42及び第二減衰調整部43から戻ってきた空気を一時的に貯留可能とされている。
第一減衰調整部42は、補助タンク41を介して第一シリンダ24Bへ供給される空気の量を調整可能とされている。第二減衰調整部43は、補助タンク41を介して第二シリンダ25Bへ供給される空気の量を調整可能とされている。本実施形態では、第一減衰調整部42及び減衰第二調整部は同様の構成を有している。第一減衰調整部42及び第二減衰調整部43は、切換弁451と、補助タンク452と、絞り弁453と、排気消音器454とを有している。
切換弁451は、補助タンク452へ空気を供給する供給状態と、補助タンク452から空気を排気する排気状態と、空気を供給も排気もしない中立状態とで切換可能とされている。切換弁451は、供給状態では、止め弁1532及び補助タンク41を介して空気タンク1531から供給されてきた空気を、補助タンク452へ供給する。また、切換弁451は、供給状態では、補助タンク452から空気を排気出来ない状態とされている。一方で、切換弁451は、排気状態では、補助タンク452内の空気を排気消音器454にすべて排気する。また、切換弁451は、排気状態では、空気タンク1531から供給されてきた空気を、補助タンク452へ供給出来ない状態とされている。切換弁451は、中立状態では、空気が流通出来ない状態となっている。したがって、中立状態では、補助タンク452へ空気が供給されることもなく、補助タンク452から空気が排気されることもない。また、本実施形態の切換弁451は、切換弁1533とともに、地震検知制御部1538からの信号によって排気状態から供給状態へと切り換える制御が行われている。さらに、切換弁451は、供給状態へ切り換えられたのちに、一定の時間(例えば、第一シリンダ24B及び第二シリンダ25Bに十分空気が供給されているとみなせる時間)が経過すると中立状態へと切り換わる。
なお、切換弁451は、地震検知制御部1538とは独立した制御装置によって制御されていてもよい。切換弁451は、例えば、地震発生時には、軌道50側に配置された震度計(不図示)を中央指令室で確認し、中央指令室から指示を受けることで流通状態を切り替えてもよい。
補助タンク452は、補助タンク41から供給されてきた空気や、絞り弁453から戻ってきた空気を一時的に貯留可能とされている。なお、第一シリンダ24Bや第二シリンダ25Bとの間に絞りを通して減衰力を発揮させるために、当該シリンダの内容積の2倍以上の容積の補助タンクとしている。
絞り弁453は、内部の流路を絞ることによって流通する空気の量を調節すると同時に、台車本体15のローリング動による第一シリンダ24Bや第二シリンダ25Bの伸縮による空気の出入りを絞り453を通して補助タンク452との間で行うことで、絞りを空気が通過する時の抵抗により、第一シリンダ24Bや第二シリンダ25Bの伸縮動作の動きに抵抗を与え減衰力を発生させることができる。これにより台車本体15のローリング動を抑制することができる。
排気消音器454は、切換弁451を介して補助タンク452から送られてきた空気を外部に排気している。本実施形態の排気消音器454は、空気を排気する際の騒音を低減する消音器である。
(作用効果)
上記第三実施形態の側方案内式の車両10では、例えば、地震が発生し、車両がローリング始めた状態では、減衰用空気制御回路40の切換弁が作動し、第一シリンダ24B及び第二シリンダ25Bに空気を供給し、第一ローラ21及び第二ローラ22を走行面51aに押し付けた状態となる。この時、第一走行輪13Aが配置されている位置に近い案内輪162が台車本体15のローリングにより、鉛直方向Dvの下方に下がった場合、第一シリンダ24Bは圧縮され、第二シリンダ25Bは伸長することになる。その結果、第一シリンダ24B及び第二シリンダ25Bには、供給空気圧に応じた圧縮方向の反力が作用する。この反力により台車本体15のローリングの動きを抑える。なお、これでも台車本体15のローリングが続く場合は、減衰用空気制御回路40における第一シリンダ24B及び第二シリンダ25Bと絞り弁を間に挟んだ補助タンクの間での空気通過時の減衰効果で台車本体15のローリング変位量を少しずつ抑え込む。これが繰り返されることで徐々に台車本体15のローリングは小さく抑制されることになる。台車本体15のローリングが抑制できることで、台車本体15に固定された案内枠161のローリングも抑制できる。したがって、地震に伴う案内輪162の鉛直方向Dvの変位量を大きく抑制することができる。
また、ローラ接続部30によって、第一ローラ21及び第二ローラ22が同時に鉛直方向Dvに移動する。そのため、車両10がローリングしても第一ローラ21及び第二ローラ22は同時に走行面51aと接触した状態となる。そのため、第一ローラ21及び第二ローラ22の片側のみが走行面51aに接触し続けてしまうことを抑制できる。これにより、第一ローラ21及び第二ローラ22の片減りや過大接触圧を抑制して第一ローラ21及び第二ローラ22の耐久性を向上させることができる。
また、第三実施形態では、地震の発生を地震検知制御部1538が検知して、切換弁451に信号を送ると、切換弁451は、排気状態から供給状態へと切り換わる。切換弁451が供給状態となることで、空気タンク1531から第一減衰調整部42及び第二減衰調整部43の補助タンク452へ空気が供給される。補助タンク452へ供給された空気は、絞り弁453を通って第一シリンダ24Bや第二シリンダ25Bに供給される。その結果、地震の発生時に、第一シリンダ24B及び第二シリンダ25Bによってローラ接続部30が鉛直方向Dvの下方に押され、第一ローラ21及び第二ローラ22が走行面51aに接触した状態となる。その後、切換弁451は、供給状態から中立状態へと切り換えられる。これにより、第一シリンダ24B及び第二シリンダ25Bが減衰可能な状態となる。さらに、補助タンク452及び絞り弁453を有していることで、仮に、第一ローラ21又は第二ローラ22の片方が走行面51aに接触した場合には、ローラ接続部30が傾いて圧縮するような力を受けた第一シリンダ24B又は第二シリンダ25Bに繋がる絞り弁453に空気が流れ出る場合がある。その際、絞り弁453によって、空気の流れが抑制され、絞り弁453でも減衰機能を発揮させることができる。これにより、台車本体15のローリングが大きく抑制できる。したがって、地震に伴う案内輪162の鉛直方向Dvの変位量を大きく抑制することができる。
また、ローラ接続部30が第一前後位置決めロッド311、第二前後位置決めロッド312、及び左右位置決めロッド313によって、懸架枠151と接続されている。そのため、懸架枠151に対する第一ローラ21及び第二ローラ22の位置を安定した状態で保持できる。
(その他の実施形態)
以上、本開示の実施の形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施の形態に限られるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
なお、ローリング抑制部20,20A,20Bの構成は、上述した構造に限定されるものではない。例えば、ローリング抑制部20,20A,20Bは、鉛直方向Dvにおける案内輪162の変位量を抑制できれば、案内枠161や台車本体15のローリングを抑制するのではなく、車体11のローリングを抑制する構造であってもよい。さらに、ローリング抑制部20,20A,20Bは、本実施形態のように第一減衰部24,24A,第一シリンダ24B及び第二減衰部25,25A,第二シリンダ25Bの二つを有する構造に限定されるものではない。例えば、ローリング抑制部20,20A,20Bは、一つの減衰部のみを有する構造であってもよく、三つ以上の減衰部を有する構造であってもよい。
また、連動接続部23,23A,23Bは、第一ローラ21及び第二ローラ22の動きを連動させることができれば、上述した実施形態の構造に限定されるものではなく、どのような構造であってもよい。
また、空気ばねパンク制御回路153は、空気ばね部152内の空気を全て排気することが可能な構造であれば、上述した構造に限定されるものではない。例えば、空気ばねパンク制御回路153は、他の弁や、空気を一時的に貯留する補助タンクをさらに有していてもよい。また、空気ばねパンク制御回路153は、切換弁以外の構造で、供給状態と排気状態とを切り換えてもよい。さらに、空気ばねパンク制御回路153は、第一実施形態の場合のみに作用するものではなく、他の実施形態でも作用してもよい。したがって、第二実施形態や第三実施形態で、空気ばね部152内の空気を全て排気されることで、車体11のローリングが抑えてもよい。
<付記>
実施形態に記載の側方案内式の車両10は、例えば以下のように把握される。
(1)第1の態様に係る側方案内式の車両10は、車体11と、走行方向Daと直行する幅方向Dwに延びる案内枠161を備える台車本体15と、前記車体11に対して、鉛直方向Dvの下方に配置され、前記走行方向Daに延びる仮想軸周りの前記案内枠161の回転を抑制する回転抑制部20,20A,20Bと、を備え、前記回転抑制部20,20A,20Bは、前記案内枠161の端部に配置された案内輪162の前記鉛直方向Dvにおける変位量が、所定の規定値以下となるように前記案内枠161の回転を抑制する。
これにより、案内枠161のローリングが抑制できる。したがって、地震に伴う案内輪162の鉛直方向Dvの変位量を抑制することができる。
(2)第2の態様に係る側方案内式の車両10は、(1)の側方案内式の車両10であって、内部に供給された空気によって、前記車体11に生じる前記鉛直方向Dvの振動を減衰可能な空気ばね部152をさらに備え、前記台車本体15は、前記空気によって前記回転抑制部20,20A,20Bが前記案内枠161の回転を抑制した場合に、前記空気ばね部152内の前記空気を全て排気する空気ばねパンク制御回路153を、備えてもよい。
これにより、空気ばね部152による車体11に生じる鉛直方向Dvの変位を抑制できる。その結果、地震による車体11のローリングを抑えることができる。車両10では、ローリングへの剛性は走行輪13に対して空気ばね部152が非常に小さい。そのため、回転抑制部20によって案内枠161のローリングを抑制しても、車体11が空気ばね部152によって大きくローリングしてしまう場合がある。その結果、車体11のローリングにつられるように、案内枠161も大きくローリングしてしまう。これに対し、空気ばね部152の空気をすべて排気して、車体11のローリングが抑えられることで、案内枠161のローリングをより効果的に抑制できる。したがって、地震に伴う案内輪162の鉛直方向Dvの変位量を大きく抑制することができる。
(3)第3の態様に係る側方案内式の車両10は、(1)又は(2)の側方案内式の車両10であって、前記車体11に対して前記幅方向Dwの第一側に配置された第一走行輪13Aと、前記幅方向Dwの第二側に配置された第二走行輪13Bとさらに備え、前記回転抑制部20,20A,20Bは、前記第一走行輪13Aに対して前記走行方向Daの前方に配置されて、前記第一走行輪13Aと同じ方向に回転可能な第一ローラ21と、前記第二走行輪13Bに対して前記走行方向Daの前方に配置されて、前記第二走行輪13Bと同じ方向に回転可能な第二ローラ22と、を有していてもよい。
(4)第4の態様に係る側方案内式の車両10は、(3)の側方案内式の車両10であって、前記第一ローラ21及び前記第二ローラ22は、前記鉛直方向Dvにおける前記第一走行輪13A及び前記第二走行輪13Bの最下部に対して前記鉛直方向Dvの上方、かつ、前記案内枠161に対して前記鉛直方向Dvの下方に配置されていてもよい。
(5)第5の態様に係る側方案内式の車両10は、(3)又は(4)の側方案内式の車両10であって、前記案内枠161又は前記台車本体15に対する前記第一ローラ21及び前記第二ローラ22の動きを連動させるように、前記第一ローラ21及び前記第二ローラ22を接続する連動接続部23,23A,23Bと備えてもよい。
(6)第6の態様に係る側方案内式の車両10は、(3)から(5)のいずれか一つの側方案内式の車両10であって、前記第一ローラ21から前記案内枠161又は前記台車本体15に生じる前記鉛直方向Dvの衝撃を緩和するように減衰する第一減衰部24,24A,第一シリンダ24Bと、前記第一減衰部24,24A,第一シリンダ24Bとは独立して配置され、前記第二ローラ22から前記案内枠161又は前記台車本体15に生じる前記鉛直方向Dvの衝撃を緩和するように減衰する第二減衰部25,25A,第二シリンダ25Bと、を有していてもよい。
これにより、例えば、第一走行輪13Aが配置されている位置に近い案内輪162が鉛直方向Dvの下方に下がった場合、第一ローラ21が走行面51aに接触する。第一ローラ21が走行面51aに接触することで生じる衝撃は、第一減衰部24,24A,第一シリンダ24Bによって緩和される。連動接続部23,23A,23Bによって、第一ローラ21の動きに連動して、第二ローラ22が動き始める。そして、第二ローラ22の移動に伴う衝撃は、第二減衰部25,25A,第二シリンダ25Bによって緩和される。このように、第一ローラ21及び第二ローラ22の動きが連動接続部23によって連動することで、第一減衰部24,24A,第一シリンダ24B及び第二減衰部25,25A,第二シリンダ25Bが連動して、案内枠161のローリングを効果的に抑制することができる。したがって、地震に伴う案内輪162の鉛直方向Dvの変位量を大きく抑制することができる。
(7)第7の態様に係る側方案内式の車両10は、(3)から(6)のいずれか一つの側方案内式の車両10であって、前記回転抑制部20は、前記第一ローラ21及び前記第二ローラ22の前記鉛直方向Dvの上方への変位量を規制するストッパ部26,26Aを有してもよい。
これにより、地震による初期の揺れが大きい場合のように、第一ローラ21及び第二ローラ22の一方が走行面51aに強く接触して、第一ローラ21及び第二ローラ22の他方に大きく跳ね上がるような力が生じても、ストッパ部26,26Aによって、第一ローラ21及び第二ローラ22の変位量が抑えられる。そのため、第一ローラ21に繋がる部材が案内枠161に接触して損傷してしまうことを抑えられる。
(8)第8の態様に係る側方案内式の車両10は、(6)の側方案内式の車両10であって、前記連動接続部23は、前記案内枠161及び前記第一ローラ21に対して回転可能に接続された第一回転支持部231と、前記案内枠161及び前記第二ローラ22に対して回転可能に接続された第二回転支持部232と、前記第一回転支持部231と前記第二回転支持部232とに対して、回転可能に接続されたテンションロッド233と、を有し、前記第一減衰部24は、前記案内枠161及び前記第一回転支持部231に接続され、前記第一回転支持部231の前記案内枠161に対する回転変位の変位量を減衰させ、前記第二減衰部25は、前記案内枠161及び前記第二回転支持部232に接続され、前記第二回転支持部232の前記案内枠161に対する回転変位の変位量を減衰させてもよい。
これにより、第一ローラ21が走行面51aに接触することで、第一回転支持部231が鉛直方向Dvの上方に押される。その結果、第一回転支持部231は、案内枠161に対して回転し、第一減衰部24にその動きが働く。第一減衰部24ではその動きが減衰され、第一減衰部24から第一回転支持部231へと圧縮方向の反力が生じ、第一回転支持部231の回転の動きが弱められる。その結果、第一減衰部24ではその動きが減衰され、第一減衰部24から第一回転支持部231へと反力が生じ、第一回転支持部231がさらに逆方向(最初に回転方向)に回転させられる。これが繰り返されることで、第一回転支持部231回りでの案内枠161のローリングが抑制される。
同時に、第一回転支持部231が回転することで、第一回転支持部231と接続されたテンションロッド233が第二回転支持部232を引っ張る。そして、第二回転支持部232が、案内枠161に対して回転し、第二減衰部25に動きが働く。第二減衰部25ではその動きが減衰され、第二減衰部25から第二回転支持部232へと反力が生じ、第二回転支持部232の回転の動きが弱められる。その結果、第一回転支持部231と同様に、第二回転支持部232周りでの案内枠161のローリングが抑制される。このように、第一回転支持部231及び第二回転支持部232の周りで第一減衰部24及び第二減衰部25が連動して、案内枠161のローリングを効果的に抑制することができる。したがって、地震に伴う案内輪162の鉛直方向Dvの変位量を大きく抑制することができる。
(9)第9の態様に係る側方案内式の車両10は、(6)の側方案内式の車両10であって、前記連動接続部23Aは、前記台車本体15及び前記第一ローラ21に接続され、途中で折れ曲がるように屈曲したL字状の第一屈曲支持部27と、前記台車本体15及び前記第二ローラ22に接続され、途中で折れ曲がるように屈曲したL字状の第二屈曲支持部28と、前記第一屈曲支持部27と前記第二屈曲支持部28との間で前記台車本体15に対して固定された部材固定部29と、前記第一屈曲支持部27と前記第二屈曲支持部28とに対して、回転可能に接続されたテンションロッド233Aとを有し、前記第一屈曲支持部27及び前記第二屈曲支持部28は、屈曲部分で前記台車本体15に回転可能に接続され、前記第一減衰部24Aは、前記部材固定部29及び前記第一屈曲支持部27に接続され、前記第一屈曲支持部27の前記部材固定部29に対する回転変位の変位量を減衰させ、前記第二減衰部25Aは、前記部材固定部29及び前記第二屈曲支持部28に接続され、前記第二屈曲支持部28の前記部材固定部29に対する回転変位の変位量を減衰させてもよい。
これにより、第一ローラ21が走行面51aに接触することで、第一屈曲支持部27が鉛直方向Dvの上方に押される。その結果、第一屈曲支持部27は、台車本体15に対して回転する。また、第一屈曲支持部27が回転することで、第一減衰部24Aに動きが働く。第一減衰部24Aではその動きが減衰され、第一減衰部24Aから第一屈曲支持部27へと反力が生じ、第一屈曲支持部27の回転の動きが弱められる。これが繰り返されることで、第一屈曲支持部27回りでの台車本体15のローリングが抑制される。
同時に、第一屈曲支持部27が回転させることで、第一屈曲支持部27と接続されたテンションロッド233Aが第二屈曲支持部28を引っ張る。そして、第二屈曲支持部28が、台車本体15に対して回転する。これにより、第一屈曲支持部27回りと同様に、第二屈曲支持部28回りでの台車本体15のローリングが抑制される。このように、第一屈曲支持部27及び第二屈曲支持部28の回りで第一減衰部24A及び第二減衰部25Aが連動して、台車本体15のローリングを効果的に抑制することができる。台車本体15のローリングが抑制できることで、台車本体15に固定された案内枠161のローリングも抑制できる。したがって、地震に伴う案内輪162の鉛直方向Dvの移動量を大きく抑制することができる。
(10)の態様に係る側方案内式の車両10は、(6)の側方案内式の車両10であって、前記連動接続部23Bは、前記幅方向Dwに延びて、前記第一ローラ21及び前記第二ローラ22に接続されたローラ接続部30と、前記ローラ接続部30と前記台車本体15とを接続し、前記台車本体15に対する前記ローラ接続部30の前記幅方向Dw及び前記走行方向Daに広がる仮想水平面の位置をあらかじめ定めた一定の位置に維持する水平位置維持部31とを有し、前記第一シリンダ(第一減衰部)24B及び前記第二シリンダ(第二減衰部)25Bは、前記台車本体15及び前記ローラ接続部30に接続され、前記ローラ接続部30を前記台車本体15に対する前記鉛直方向Dvの下方に移動させる。
これにより、第一ローラ21が走行面51aに接触することで、ローラ接続部30も鉛直方向Dvの下方に下がる。第一ローラ21とは逆側でローラ接続部30に固定された第二ローラ22も鉛直方向Dvの下方に下がる。また、ローラ接続部30が鉛直方向Dvの下方に変位し、第一ローラ21及び第二ローラ22も走行面51aに接触することで、第一シリンダ24B及び第二シリンダ25Bには、供給空気圧に応じた圧縮方向の反力が作用する。この反力により台車本体15のローリングの動きを抑える。なお、これでも台車本体15のローリングが続く場合は、減衰用空気制御回路40における第一シリンダ24B及び第二シリンダ25Bと絞り弁を間に挟んだ補助タンクの間での空気通過時の減衰効果で台車本体15のローリング変位量を少しずつ抑え込む。これが繰り返されることで、ローラ接続部30が鉛直方向Dvの上方及び下方に振動するように移動し、台車本体15のローリングが抑制される。このように、ローラ接続部30に対して第一シリンダ24B及び第二シリンダ25Bが連動して、台車本体15のローリングを効果的に抑制することができる。台車本体15のローリングが抑制できることで、台車本体15に固定された案内枠161のローリングも抑制できる。したがって、地震に伴う案内輪162の鉛直方向Dvの変位量を大きく抑制することができ、最終的には案内輪162の上方への変位量を規定値内に抑えられる。
また、ローラ接続部30によって、第一ローラ21及び第二ローラ22が同時に鉛直方向Dvに移動する。そのため、車両10がローリングしても第一ローラ21及び第二ローラ22は同時に走行面51aと接触した状態となる。そのため、第一ローラ21及び第二ローラ22の片側のみが走行面51aに接触し続けてしまうことを抑制できる。これにより、第一ローラ21及び第二ローラ22の片減りや過大接触圧を抑制して第一ローラ21及び第二ローラ22の耐久性を向上させることができる。
1…軌道系交通システム
10…車両
11…車体
12…走行台車
13…走行輪
13A…第一走行輪
13B…第二走行輪
14…車軸
15…台車本体
151…懸架枠
152…空気ばね部
152A…第一空気ばね部
152B…第二空気ばね部
153…空気ばねパンク制御回路
1531…空気タンク
1532…止め弁
1533…切換弁
1534…第一高さ調整弁
1535…第二高さ調整弁
1536…差圧弁
1537…排気消音器
1538…地震検知制御部
16…案内装置
161…案内枠
162…案内輪
163…分岐輪
20,20A,20B…ローリング抑制部(回転抑制部)
O…仮想軸
21…第一ローラ
22…第二ローラ
23,23A,23B…連動接続部
231…第一回転支持部
232…第二回転支持部
233,233A…テンションロッド
24,24A,…第一減衰部
24B…第一シリンダ(第一減衰部)
25,25A,…第二減衰部
25B…第二シリンダ(第二減衰部)
26,26A…ストッパ部
261,261A…第一ストッパ
262,262A…第二ストッパ
50…軌道
51…走行路
51a…走行面
52…ガイドレール
52a…案内面
73…分岐ガイド
De…延伸方向
Da…走行方向
Dw…幅方向
Dv…鉛直方向
27…第一屈曲支持部
271…第一長尺部材
272…第一短尺部材
28…第二屈曲支持部
281…第二長尺部材
282…第二短尺部材
29…部材固定部
30…ローラ接続部
31…水平位置維持部
311…第一前後位置決めロッド
312…第二前後位置決めロッド
313…左右位置決めロッド
40…減衰用空気制御回路
41…補助タンク
42…第一減衰調整部
43…第二減衰調整部
451…切換弁
452…補助タンク
453…絞り弁
454…排気消音器
455…減圧弁
46…懸架枠左右連結梁

Claims (10)

  1. 車体と、
    走行方向と直行する幅方向に延びる案内枠を備える台車本体と、
    前記車体に対して、鉛直方向の下方に配置され、前記走行方向に延びる仮想軸周りの前記案内枠の回転を抑制する回転抑制部と、を備え、
    前記回転抑制部は、前記案内枠の端部に配置された案内輪の前記鉛直方向における変位量が、所定の規定値以下となるように前記案内枠の回転を抑制する側方案内式の車両。
  2. 内部に供給された空気によって、前記車体に生じる前記鉛直方向の振動を減衰可能な空気ばね部をさらに備え、
    前記台車本体は、
    前記空気によって前記回転抑制部が前記案内枠の回転を抑制した場合に、前記空気ばね部内の前記空気を全て排気する空気ばねパンク制御回路を、備える請求項1に記載の側方案内式の車両。
  3. 前記車体に対して前記幅方向の第一側に配置された第一走行輪と、前記幅方向の第二側に配置された第二走行輪とさらに備え、
    前記回転抑制部は、
    前記第一走行輪に対して前記走行方向の前方に配置されて、前記第一走行輪と同じ方向に回転可能な第一ローラと、
    前記第二走行輪に対して前記走行方向の前方に配置されて、前記第二走行輪と同じ方向に回転可能な第二ローラと、を有する請求項1に記載の側方案内式の車両。
  4. 前記第一ローラ及び前記第二ローラは、前記鉛直方向における前記第一走行輪及び前記第二走行輪の最下部に対して前記鉛直方向の上方、かつ、前記案内枠に対して前記鉛直方向の下方に配置されている請求項3に記載の側方案内式の車両。
  5. 前記案内枠又は前記台車本体に対する前記第一ローラ及び前記第二ローラの動きを連動させるように、前記第一ローラ及び前記第二ローラを接続する連動接続部と備える請求項3又は4に記載の側方案内式の車両。
  6. 前記第一ローラから前記案内枠又は前記台車本体に生じる前記鉛直方向の衝撃を緩和するように減衰する第一減衰部と、
    前記第一減衰部とは独立して配置され、前記第二ローラから前記案内枠又は前記台車本体に生じる前記鉛直方向の衝撃を緩和するように減衰する第二減衰部と、を有する請求項5に記載の側方案内式の車両。
  7. 前記回転抑制部は、前記第一ローラ及び前記第二ローラの前記鉛直方向の上方への変位量を規制するストッパ部を有する請求項3又は4に記載の側方案内式の車両。
  8. 前記連動接続部は、
    前記案内枠及び前記第一ローラに対して回転可能に接続された第一回転支持部と、
    前記案内枠及び前記第二ローラに対して回転可能に接続された第二回転支持部と、
    前記第一回転支持部と前記第二回転支持部とに対して、予め定めた一定の張力を維持した状態で回転可能に接続されたテンションロッドと、を有し、
    前記第一減衰部は、前記案内枠及び前記第一回転支持部に接続され、前記第一回転支持部の前記案内枠に対する回転変位の変位量を減衰させ、
    前記第二減衰部は、前記案内枠及び前記第二回転支持部に接続され、前記第二回転支持部の前記案内枠に対する回転変位の変位量を減衰させる請求項6に記載の側方案内式の車両。
  9. 前記連動接続部は、
    前記台車本体及び前記第一ローラに接続され、途中で折れ曲がるように屈曲したL字状の第一屈曲支持部と、
    前記台車本体及び前記第二ローラに接続され、途中で折れ曲がるように屈曲したL字状の第二屈曲支持部と、
    前記第一屈曲支持部と前記第二屈曲支持部との間で前記台車本体に対して固定された部材固定部と、
    前記第一屈曲支持部と前記第二屈曲支持部とに対して、予め定めた一定の張力を維持した状態で回転可能に接続されたテンションロッドと、を有し、
    前記第一屈曲支持部及び前記第二屈曲支持部は、屈曲部分で前記台車本体に回転可能に接続され、
    前記第一減衰部は、前記部材固定部及び前記第一屈曲支持部に接続され、前記第一屈曲支持部の前記部材固定部に対する回転変位の変位量を減衰させ、
    前記第二減衰部は、前記部材固定部及び前記第二屈曲支持部に接続され、前記第二屈曲支持部の前記部材固定部に対する回転変位の変位量を減衰させる請求項6に記載の側方案内式の車両。
  10. 前記連動接続部は、
    前記幅方向に延びて、前記第一ローラ及び前記第二ローラに接続されたローラ接続部と、
    前記ローラ接続部と前記台車本体とを接続し、前記台車本体に対する前記ローラ接続部の前記幅方向及び前記走行方向に広がる仮想水平面の位置をあらかじめ定めた一定の位置に維持する水平位置維持部とを有し、
    前記第一減衰部及び前記第二減衰部は、前記台車本体及び前記ローラ接続部に接続され、前記ローラ接続部を前記台車本体に対する前記鉛直方向の下方へ移動させる請求項6に記載の側方案内式の車両。
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