JP5002617B2 - 能動制御による係留システム - Google Patents

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Description

本発明は、能動制御による船舶係留システムに関し、より詳細には、船舶に加えられる係留荷重および船舶の変位を監視するシステムに関する。特に、本発明は、船をしっかりと繋ぐために表面と係合する引付けによる結合要素を有する係留ロボットを使用する係留システムの制御に関するが、これに限定されるものではない。
ドックなどのターミナルで、係留ロボットを利用して船を係留することが知られている。これら係留ロボットなどの自動システムは、例えば、WO 0162585号に記載されており、係留索を使用して係留する従来方法に比べて多くの利点を有する。
船がターミナルに接近するとき、係留ロボットは、適度に短い時間内で、動的なかなりの力に対抗して船を固定し、船に大きな力をかけ、船の動きを小さくし、それによって、船を精確な制御下においてターミナルに対して所望の位置につけることができる。しかし、係留システムが対処しなければならない問題は、水の流れおよび風の影響である。これらは、船を係留ロボットとの接触状態から離すように助長し得る方向に船に力をかける傾向がある。このため、真空カップなどの引付けによる結合要素を使用するロボット・システムの設計では、安全上の重要な配慮を取り入れることになる。環境面を考慮すると、高いレベルの安全性を提供するのと同時に、過剰設計および過度の冗長性を避けることが望ましい。
真空カップ式係留ロボットによる船舶の係留では、真空カップから船舶を離脱させようとする方向に船舶に加わる力が、船舶にかかる真空カップの吸引力よりも大きくなるときに障害が生じる。この保持力は、空気圧吸引システムによって加えられる吸引の度合いに応じて変化し得る。このため、係留ロボットによって船舶に加えられる保持力の大きさ、したがって保持許容力は変化し得る。係留索を使用するより従来方式に近い係留の形態では、係留索によって得られる保持許容力は、係留索の破断強さまたは船舶と岸の間の係留索を保持する取付具の強度によって決まる。
係留索を使用する従来の係留方法では、突発性の障害を避けるために、係留荷重を監視し、係留システムを制御する様々な方法が提案されてきた。例えば、以前の方法では、係留索の引張荷重の大きさを監視して、自動係留ウインチを制御している。例えば、米国特許第4055137号は、埠頭と船舶の間に連結された係留索の引張応力を求めるために引張検出器を使用することを記載している。このような情報を用いてウインチを制御し、それによって所望のとおりに係留索の張力を調整する。しかし、米国特許第4055137号のシステムは、係留索の応力がある限界よりも大きくならないようにすることにしか依拠していない。このような限界は、対象とする係留索または取付具の引張強さに応じて定められる。このような引張強さの限界は、時間とともに変化せず、また時間とともに変化し得ないので係留索の応力から得られる情報は、最終的な最大係留破断強さを求めることにしか関係しない。さらに、船舶と係留索の間の力の角度が測定されないので、米国特許第4055137号のシステムを使用して、例えば、船の横方向および縦方向に船舶に加えられる力の合計を求めることは不可能である。さらに、米国特許第4055137号で記載されているシステムでは、角度または変位の測定値が提供されないことに照らして考えると、米国特許第4055137号の発明では、正確な位置情報を、このシステムの一部として得ることができない。米国特許第4055137号のシステムは、船を意図的に動かすように設計されていないので、船舶がターミナルに対して相対的に動いている間は、係留荷重データを得ることもできない。
米国特許第4532879号は、船舶に直接結合する係留ロボットを記載している。米国特許第4055137号と同様、真空による連結は提供されない。米国特許第4532879号の係留ロボットによって係留力が1方向にのみ測定されるが、これは、係留ロボットに対して船舶の位置を復元するためである。このような復元力を得るために、この力を測定して液圧システムを制御する。この係留ロボットの最終的な保持許容力は、物理的な構造の強度から決まるので、船と係留ロボットの結合の最終的な保持強さの変動に応じて係留力を制御することはこのような変動が存在しないので必要ではない。さらに、米国特許第4532879号の係留ロボットは、旋回点の周りで自由に回転するので、1方向の力しか測定することができない。この係留ロボットは船を横方向に拘束しないので、このシステムは、例えば米国特許第4055137号に示す係留索の応力測定に似ている。
本発明者ら自体による従来の刊行物であるWO02/090173号は、係留ロボットを記載しているが、真空カップの可変保持力と、少なくとも船の横方向および縦方向に関して係留ロボットによって測定される力との間に存在する関係についての記載はない。
係留索式係留システムにおいて力および変位を監視することに関する別の問題は、このような係留索には本質的に弾性があることが多いことである。したがって、このような弾性結合では、力および位置の絶対測定を行うことはできない。係留索の絶対情報を得るために係留索の測定を行うことは実現可能であるが、船舶の荷重および位置を即座に反映していない。
したがって、上記で説明した一部の従来技術のシステムでは、力を測定する機能を利用して、係留システムが自己破壊制限内に維持されるようにする。こうするのは、係留ロボットによって船舶を埠頭に機械的に直接結合するからである。
さらに、係留索式の従来技術システムによって実現可能な精度は、係留索の特性によって制限される。係留索は、互いに干渉するか、または繋船柱(ボラード)などと干渉して、容易に測定し得ない異常な影響を及ぼし得る。
WO 0162585号 米国特許第4055137号 米国特許第4532879号 WO02/090173号
したがって、本発明の目的は、上記必要および問題に対処する能動制御による係留システムを提供すること、あるいは、少なくとも有用な選択肢を一般公共に提供することである。
前記段落[0004]に記載したように、真空カップの保持力(本願発明における「引付け力による結合要素の引付け保持力または水平剪断方向保持力」に相当)は、空気圧吸引システムによって加えられる吸引の度合いに応じて変化し得る。
本発明のより具体的な目的は、この変化し得る真空カップの保持力を考慮したより効率的な船舶の係留システムを提供することである。
本発明の別の態様および利点は、単なる例として示される以下の説明によって明らかになるであろう。
したがって、本発明の第1態様は、船舶係留システムを制御する方法であって、前記システムは、ある水域の表面に浮かぶ船舶をターミナルに解除可能に固定する少なくとも1つの係留ロボットを含み、この係留ロボットは、前記係留ロボットの基部構造に変位可能に係合する引付け力による結合要素を含み、前記基部構造が前記ターミナルに固定されており、前記引付け力による結合要素は前記ターミナルに船舶をしっかりと繋ぐために、船舶の表面と解除可能に係合することができ、この係留ロボットは、基部構造に対して相対的に引付け力による結合要素を能動的に並進移動させ、それによって、
(i)船の横方向、および
(ii)縦方向
の一方または両方から選択した方向に船舶を移動させることができる方法であって、引付け力による結合要素で船舶の表面を係合させ、前記船舶と前記係留ロボットの間に引付け力を確立することによって船舶を係留システムに連結した後で、前記方法は、
(a)表面と引付け力による結合要素の間の引付け力を測定して、
(i)引付け力方向に平行、
(ii)引付け力方向に直交し、かつ水平、
(iii)引付け力方向に直交し、かつ垂直
の少なくとも1つの方向における保持許容力を求めることと、
(b)引付け力による結合要素と係留ロボットの基部構造の間の力を、少なくとも、
(i)引付け力方向に平行、
(ii)引付け力方向に直交し、かつ水平、
(iii)引付け力方向に直交し、かつ垂直
の1つまたは複数から選択した方向に測定することと、
(c)引付け力と、(b)で測定した1つ(または複数)の力との関係を監視することとを含み、引付け力による結合要素と前記船舶を相対的に移動させる恐れのある方向の(b)で測定した力の1つまたは複数が、引付け力による結合要素と前記船舶を相対的に移動させる恐れのある方向の引付け力によって決まる保持許容力に近づいたときに、警報を始動させる方法である。
好ましくは、前記引付け力による結合要素は、可変引付け力による結合要素であり、この方法は(b)で測定した力の1つまたは複数が、このような1つ(または複数)の測定された力に平行な方向に可変力による引付け要素と前記船舶を相対的に移動させる恐れのあらかじめ規定した制限に達したときに、(b)で測定した1つ(または複数)の力に応答して、船舶の表面と可変引付け力による結合要素の間の引付け力を増加させるように制御することをさらに含む。
好ましくは、前記引付け力による結合要素は、可変引付け力による結合要素であり、この方法は、(b)で測定した力の1つまたは複数が、このような1つ(または複数)の測定された力に平行な方向に可変力による引付け要素と前記船舶を相対的に移動させる恐れのあるあらかじめ規定した制限に達したときに、(b)で測定した1つ(または複数)の力に比例して、船舶の表面と可変引付け力による結合要素の間の引付け力を増加させるように制御することをさらに含む。
好ましくは、前記引付け力による結合要素は、可変引付け力による結合要素であり、この方法は、(b)で測定した力の1つまたは複数が、このような1つ(または複数)の測定された力に平行な方向に可変力による引付け要素と前記船舶を相対的に移動させる恐れのあるあらかじめ規定した制限に達し、(b)で測定した1つ(または複数)の力が所定の範囲の最大制限値に達したときに、船舶の表面と可変引付け力による結合要素の間の引付け力を増加させることによって制御することをさらに含む。
好ましくは、(b)で測定される引付け力による結合要素と基部構造の間の1つ(または複数)の力を、連続的に監視し、かつトランスデューサに応答する信号から求め、前記トランスデューサに応答する前記信号を船舶上で目に見えるように表示して、船舶と前記係留ロボットの前記固定構造の間の1つ(または複数)の力を示す。
好ましくは、前記システムは、離間して配置された複数の係留ロボットを含み、前記ロボットはそれぞれ、引付け力による結合要素を差し出して前記船舶の表面と係合させ、(b)で測定される引付け力による結合要素と各係留ロボットの基部構造の間の1つ(または複数)の力を、連続的に監視し、かつトランスデューサに応答する信号から求め、前記トランスデューサに応答する前記信号を船舶上で目に見えるように表示して、船舶と前記係留ロボットの前記固定構造の間の1つ(または複数)の力を示す。
好ましくは、前記システムは、離間して配置された複数の係留ロボットを含み、前記ロボットはそれぞれ、引付け力による結合要素を差し出して前記船舶の表面と係合させ、前記方法は、前記係留ロボットの1つの(b)で測定した力の1つまたは複数が、このように測定されたこのような1つ(または複数)の力に平行な方向に引付け力による結合要素と前記船舶を相対的に移動させる恐れがあるときに、このような方向の引付け力による結合要素の保持許容力に近づけることをさらに含み、他の係留ロボットの少なくとも1つを、その引付け力による結合要素とその基部構造の間の力が、このような前記方向と反対の方向に変化する方向に、その引付け力による結合要素を前記固定基部に対して相対的に移動させるように制御して、前記1つの係留ロボットの引付け力による結合要素とその前記基部構造の間のこのような前記方向の力を減少させる。
好ましくは、前記システムは、離間して配置された複数の係留ロボットを含み、前記ロボットはそれぞれ、可変引付け力による結合要素を差し出して前記船舶の表面と係合させ、前記方法は、前記係留ロボットの1つの(b)で測定した力の1つまたは複数が、このように測定されたこのような1つ(または複数)の力に平行な方向に可変力による引付け要素と前記船舶を相対的に移動させる恐れがあるときに、このような方向の引付け力による結合要素の保持許容力に近づけることをさらに含み、他の係留ロボットの少なくとも1つを、その引付け力が増加するように制御する。
好ましくは、各引付け力による結合要素と船舶の表面の間の引付け力を測定し、この引付け力の測定値に対応する信号を送信して船舶上で表示する。
好ましくは、前記引付け力による結合要素と船舶の表面の間の引付け力を測定し、この引付け力の測定値に対応する信号を送信して、(b)の1つ(または複数)の力の測定値と比較し、(b)で測定した力の1つまたは複数が、前記引付け力による結合要素と前記船舶を相対的に移動させるのに必要とされる力のある割合に達したときに、警報を始動させ、この保持力は、引付け力の測定値によって決まる。
好ましくは、前記引付け力による結合要素と船舶の表面の間の引付け力を測定し、この引付け力の測定値に対応する信号を送信して、(b)の1つ(または複数)の力の測定値と比較し、(b)で測定した力の1つまたは複数が、前記引付け力による結合要素と前記船舶を相対的に移動させるのに必要とされる力(保持力)に対応する制限に達したときに引付け力を増加させ、この保持力は、引付け力の測定値によって決まる。
好ましくは、引付け力による結合要素は、前記船舶の平坦な表面に、前記平坦な表面に直交する方向にしか働かない引付け力による結合要素の引付け力によって係合する種類のものであり、各引付け力による結合部材とこの平坦な表面の間の引付け力を測定し、この引付け力の測定値に対応する信号を送信して(b)(ii)で測定した力と比較し、(b)(ii)で測定した力に平行な方向に前記引付け力による結合部材と前記船舶を相対的に移動させる恐れのある方向のこのような力が、前記船舶に対する前記引付け力による結合部材の、引付け力の測定値から求められた保持許容力に近づいたときに、警報を始動させる。
好ましくは、引付け力による結合要素は、前記船舶の平坦な表面に、前記平坦な表面に直交する方向にしか働かない引付け力による結合要素の引付け力によって係合する種類のものであり、かつ、可変引付け力による結合要素であり、各引付け力による結合部材とこの平坦な表面の間の引付け力を測定し、この引付け力の測定値に対応する信号を送信して(b)(ii)で測定した力と比較し、ある方向のこのような力が、(b)(ii)で測定した力に平行な方向に前記引付け力による結合部材と前記船舶を相対的に移動させる恐れのあるあらかじめ規定した制限に達し、前記船舶に対する前記引付け力による結合部材の保持許容力に近づいたときに、引付け力を増加させる。
好ましくは、(b)(i)で測定した力の方向に平行な、係留ロボットと船舶の間の力が、前記船舶から前記引付け力による結合要素を引き離す恐れがあり、かつ第1閾値よりも大きいとき、係留ロボットは、船舶の表面と引付け力による結合要素の間の引付け力が最大引付け力に変わる安全モードを採る。
したがって、本発明の第2態様は船舶係留システムであって、このシステムは、
固定構造または浮遊構造であるターミナルに固定された少なくとも2つの係留ロボットを備え、各係留ロボットは、前記係留ロボットの基部構造と変位可能に係合した引付け力による結合要素を含み、前記基部構造は、ターミナルに対して固定され、前記引付け力による結合要素は、実質的に垂直に延びる左舷または右舷に配設された船舶の表面と解除可能に係合して、前記ターミナルに船舶をしっかりと繋ぎ、前記引付け力による結合要素は、それが結合する前記船舶の表面に直交する引付け力を作用させることができ、前記システムはさらに、
前記船舶と前記引付け力による結合要素の間の引付け力を確立する手段を備え、
各係留ロボットは、船の横方向および縦方向の少なくとも一方または両方から選択した方向に、引付け力による結合要素の、基部構造に対する相対的な動きを駆動する手段を含み、
各ロボットごとに、前記システムはさらに、
(a)引付け力による結合要素と船舶の間の、前記法線に平行な方向の引付け力を測定して、「引付け力の許容力示度」を提供する手段と、
(b)前記引付け力による結合要素と前記係留ロボットの基部構造の間の力を、
i.前記法線に平行な方向に測定して、「法線力示度」を提供する手段と、
ii.水平かつ前記法線に直交する方向に測定して、「水平剪断力示度」を提供する手段と、
iii.垂直かつ法線に直交する方向に測定して、「垂直剪断力示度」を提供する手段と
のうち少なくとも1つまたは複数の手段と、
(c)前記引付け力の許容力示度と、前記法線力示度、水平剪断力示度、および垂直剪断力示度の1つまたは複数との関係を監視して、1つまたは複数の「係留状態示度」を提供する手段と、
(d)前記1つ(または複数)の係留状態示度に応答して各係留ロボットを制御する手段であって、法線力示度、水平剪断力示度の1つまたは複数が、前記船舶と前記係留ロボットの前記引付け力による結合要素を相対的に移動させる恐れのある方向の垂直剪断力示度と、このような方向の前記引付け力による結合要素の保持許容力のあらかじめ規定した制限に達したときに、前記制御手段が、
i.前記引付け力を増加させるように前記引付け力を確立する前記手段を始動させることと、
ii.警報を始動させることと、
iii.少なくとも1つの他の係留ロボットの引付け力による結合要素を、その基部構造に対して相対的に、前記船舶と前記係留ロボットの前記引付け力による結合要素を相対的に移動させる恐れのある方向と反対の方向に変位させて、前記少なくとも1つの他の係留ロボットにかかる荷重力を増加させ、前記係留ロボットにかかる、前記船舶と前記係留ロボットの前記引付け力による結合要素を相対的に移動させる恐れのある前記方向の荷重力を減少させることと
から選択した少なくとも1つまたは複数を行うように、各係留ロボットを制御する手段とを備える。
好ましくは、前記引付け力による結合要素は、真空パッドまたは真空カップであり、前記船舶と前記引付け力による結合要素の間の引付け力を確立する前記手段は、前記真空カップと流体連通した真空システムであり、かつ真空発生器(好ましくは、真空ポンプ)を含む。
好ましくは、少なくとも2つの係留ロボット(「船首の組」)は、前記船舶の船首により近接して係合するように設けられ、少なくとも2つの係留ロボット(「船尾の組」)は、前記船舶の船尾により近接して係合するように設けられる。前記制御手段は、各引付け力による結合要素の引付け力を制御して、各組の前記係留ロボットの少なくとも1つによって船舶の表面に加えられる引付け力が第1閾値に達したときに、この制御手段が、各組の各ロボットの引付け力を正常な状態に戻すように動作し得る。
したがって、別の態様では、本発明は船舶係留システムであって、このシステムは、
固定ドックまたは浮遊ドック(あるいは第2船舶)であるターミナルに固定された少なくとも2つの係留ロボットを備え、各係留ロボットは、前記係留ロボットの基部構造と係合した引付け力による結合要素を含み、前記基部構造は、ターミナルに対して固定され、前記引付け力による結合要素は、垂直に延びる左舷または右舷に配設された船舶の表面と解除可能に係合して、前記ターミナルに船舶をしっかりと繋ぎ、前記引付け力による結合要素は、それが結合する前記船舶の表面に直交する引付け力を作用させることができ、前記システムはさらに、
前記船舶と前記引付け力による結合要素の間で引付け力を確立する手段を備え、
各ロボットごとに、前記システムはさらに、
(a)引付け力による結合要素と船舶の間の引付け力を測定して、「引付け力の許容力示度」を提供する手段と、
(b)少なくとも前記法線に平行な方向に、前記引付け力による結合要素と前記係留ロボットの固定構造の間の力を測定して、「法線力示度」を提供する手段と、
(c)前記引付け力の許容力示度と、前記法線力示度の関係を監視して、「係留状態示度」を提供する手段と、
(d)前記係留状態示度に応答して係留ロボットを制御する手段であって、前記船舶から引付け力による結合要素を引き離す恐れのある方向の法線力示度が、引付け力示度閾値に達したときに、前記制御手段が、
i.前記引付け力を増加させるように前記引付け力を確立する前記手段を始動させることと、
ii.警報を始動させることと
から選択した少なくとも一方または両方を行うように、係留ロボットを制御する手段とを備える。
好ましくは、各係留ロボットは、少なくとも船の横方向に基部構造に対して、引付け力による結合要素の並進移動を駆動する手段を含み、前記制御手段はさらに、前記システムの別のロボットの引付け力による結合要素の移動を、この別のロボットの前記固定構造に向かう船の横方向に開始して、前記係留ロボットのうち前記別のロボットの荷重力を増加させることができるが、これは、このような別の係留ロボットが、このような増加を行うための前記引付け力の許容力示度から決まる許容力を有するかどうかによって決まる。
好ましくは、前記システムはさらに、
a.前記引付け力による結合要素と前記船舶の間の、前記引付け力の許容力示度から得られる水平かつ前記法線に直交する方向の剪断力の保持許容力を求めて、「剪断力の保持許容力示度」を提供する手段と、
b.前記引付け力による結合要素と前記係留ロボットの前記固定構造の間の、前記剪断保持力に平行な力である剪断方向力を測定して、「剪断力示度」を提供する手段と、
c.前記剪断力の許容力示度と前記剪断力示度の関係を監視して、「第2係留状態示度」を提供する手段とを備え、
係留ロボットを制御する前記手段が、前記第2係留状態示度にも応答して、前記船舶と前記引付け力による結合要素を相対的に移動させる恐れのある方向の剪断力示度が所定の制限に達したときに、前記制御手段が、
i.前記引付け力を増加させるように前記引付け力を確立する前記手段を始動させることと、
ii.警報を始動させることと
から選択した少なくとも1つまたは複数を行う。
好ましくは、引付け力による結合要素の並進移動を駆動する前記手段は、船の横方向に動作軸を有するリニア・アクチュエータである。
好ましくは、引付け力による結合要素の並進移動を駆動する前記手段は、船の横方向に動作軸を有する液圧リニア・アクチュエータであり、前記法線力の測定値は、前記液圧リニア・アクチュエータの液圧を感知する手段から得られる。
したがって、別の態様では、本発明は、埠頭設備に対して船舶の係留を制御する船舶係留システムであって、前記システムは、
前記船舶に解除可能に固定される少なくとも1つの係留ロボットを備え、前記係留ロボットは、
i.前記埠頭設備に固定された固定構造と、
ii.船舶の平坦な垂直表面と解除可能に係合する引付け力による結合要素であって、前記引付け力による結合要素が、垂直方向、垂直表面の法線に平行な第1水平方向、および平坦な垂直表面に平行な第2水平方向の3つの直交する方向に前記設備に対して相対的に移動することができるように、前記固定構造から移動可能に配設される引付け力による結合要素と、
iii.少なくとも前記第1および第2の水平方向に、引付け力による結合要素の動きを駆動する手段とを含み、前記システムはさらに、
固定構造と前記引付け力による結合要素の間の、前記第1水平方向に平行な方向の力を表す力信号を生成する手段と、
固定構造と前記引付け力による結合要素の間の、前記第2水平方向に平行な方向の力を表す力信号を生成する手段と、
前記引付け力による結合要素と前記船舶の間の、前記第1水平方向の引張保持力を表す力信号を生成する手段と、
前記引付け力による結合要素と前記船舶の間の、前記第2水平方向の剪断保持力を求める手段と、
力信号を生成する前記1、2、および3番目に述べた手段に応答する手段とを備え、前記手段は、
(a)力信号を生成する前記1番目に述べた手段によって測定された力が、引張保持力に近いあらかじめ規定した値に達したときと、
(b)力信号を生成する前記2番目に述べた手段によって測定された力が、剪断保持力に近いあらかじめ規定した値に達したときと
の1つまたは複数の場合に、
(a)警報と、
(b)前記船舶に対する前記引付け力による結合要素の引付け力を増加させることと、
(c)この引付け力を減少させる方向に、前記埠頭設備に対する前記引付け力による結合要素の加速/減速を変化させる作動手段であって、この引付け力は、
i.固定構造と前記引付けによる結合要素の間の、前記第2水平方向に平行な方向の力、および/または、
ii.固定構造と前記引付けによる結合要素の間の、前記第1水平方向に平行な方向の力
の一方または両方である前記あらかじめ規定した値よりも大きい作動手段と
から選択した1つまたは複数を開始する。
したがって、別の態様では、本発明は、ある水域の表面に浮かぶ船舶を、前記水域の底に固定されたターミナルに解除可能に固定する係留システムであって、前記船舶には、風、潮、水流、波、船舶の荷重レベル、および前記システムによって駆動される動きの1つまたは複数から生じる荷重力がかかり、前記システムは、
少なくとも1つの係留ロボットを備え、前記係留ロボットは、
a)前記ターミナルまたは前記船舶の一方に固定された基部構造と、
b)前記基部構造と係合した引付け力による結合要素とを含み、前記引付け力による結合要素が、前記ターミナルまたは船舶の前記一方に対面する他方の表面に置かれ、かつこの表面との結合が確立されるように適合され、前記結合が、前記引付け力による結合要素が取り付けられる表面に直交する引付け保持力を確立する引付けタイプのものであり、前記システムはさらに、
前記引付け力による結合要素が前記表面と結合関係にあるときに、前記引付け力による結合要素の引付け保持力を求める手段と、
前記引付け力による結合要素が前記表面と結合関係にあるときに、前記表面に対する前記引付け力による結合要素の剪断方向保持力を求める手段であって、前記剪断方向保持力(以下、「水平剪断方向保持力」)が、水平かつ前記法線に直交する方向のものである手段と、
a.前記法線に平行な方向に、前記表面から前記引付け力による結合要素に加えられる力(以下、「引張力」)と、
b.水平かつ前記法線に直交する方向に、前記表面から前記引付け力による結合要素に加えられる力(以下、「水平剪断力」)とを含む群から選択した少なくとも1つまたは複数を求める手段と、
i)前記引付け保持力と前記引張力を比較する比較手段および
ii)前記水平剪断方向保持力と前記水平剪断力を比較する手段を備える。
好ましくは、前記比較し得る手段は、
i.前記引張力が、前記引付け力による結合要素と前記表面を放す恐れのある方向の引付け保持力よりも小さいが、前記引付け保持力に近い制限である所定の制限に達したときと、
ii.前記水平剪断力が、前記表面と前記引付け力による結合要素を水平方向に相対的に移動させる恐れのある方向の水平剪断方向保持力よりも小さいが、前記水平剪断方向保持力に近い制限である所定の制限に達したときと
の一方または両方の場合に、
i.前記引付け保持力を増加させるように前記引付け力を確立し変化させる手段を始動させることと、
ii.警報を始動させることと
から選択した1つまたは複数を行う。
好ましくは、前記可変引付け力による結合要素が前記表面と結合関係にあるときに、前記引付け力による結合要素の引付け保持を求める前記手段は、前記引付け力による結合要素と前記表面の間の、前記表面に直交する方向の力に応答するセンサと、前記センサからの信号に応答して実効引付け保持力を求める手段とを含む。
好ましくは、前記引付け力による結合要素は、リンク機構によって前記基部構造と移動可能に係合し、前記可変引付け力による結合要素の前記基部構造に対する相対的な、前記水平剪断力方向に平行な動きおよび前記引張力方向に平行な動きを能動的に駆動する手段が設けられる。
好ましくは、前記引付け力による結合要素は、リンク機構によって前記基部構造と移動可能に係合し、前記可変引付け力による結合要素の前記基部構造に対する相対的な動きを、前記水平剪断力方向に平行に能動的に駆動する手段と、前記引張力方向に平行に能動的に駆動する手段とが設けられる。前記比較し得る手段はさらに、
i.前記引張力が、前記引付け力による結合要素と前記表面を放す恐れのある方向の引付け保持力よりも小さいが、前記引付け保持力に近い制限である所定の制限に達したときと、
ii.前記水平剪断力が、前記表面と前記引付け力による結合要素を水平方向に相対的に移動させる恐れのある方向の水平剪断方向保持力よりも小さいが、前記水平剪断方向保持力に近い制限である所定の制限に達したときと
の一方または両方の場合に、
前記引張力および/または水平剪断力がそれらのそれぞれの制限未満に保たれるように、前記動きを能動的に駆動する手段の一方または両方によって、前記引付け力による結合要素の速度を変化させること(加速または減速)を開始する。
好ましくは、前記引付け力による結合要素は、可変引付け力による結合要素であり、その引付け力は、引付け力を制御する手段によって変化させることができる。
好ましくは、前記引付け力による結合要素は、前記表面と係合したときに圧力制御可能キャビティを画定する真空カップであり、引付け力を制御する前記手段は、前記キャビティと流体連通して前記キャビティ内の圧力を制御する真空誘起手段を含む。
好ましくは、前記引付け力による結合要素が前記表面と結合関係にあるときに、前記表面に対する前記引付け力による結合要素の剪断方向保持力を求める前記手段は、垂直かつ前記法線に直交する方向の剪断方向保持力(以下、「垂直剪断方向保持力」)も求める。前記表面から前記引付け力による結合要素に加えられる垂直かつ前記法線に直交する方向の力(以下、「垂直剪断力」)を測定する手段が設けられ、それによって前記垂直剪断方向保持力と前記垂直剪断力が比較される。
好ましくは、前記比較し得る手段は、前記垂直剪断力が、前記表面と前記引付け力による結合要素を垂直方向に相対的に移動させる恐れのある方向の垂直剪断方向保持力よりも小さいが、前記垂直剪断方向保持力に近い制限である所定の制限に達したときに、
i.前記引付け保持力を増加させるように前記引付け力を確立し変化させる手段を始動させることと、
ii.警報を始動させることと
から選択した1つまたは複数も行う。
好ましくは、水平剪断力および/または引張力を求める前記手段は、このような1つ(または複数)の力に応答して測定を行う手段と、前記測定手段を読み取る手段とを含み、前記読取り手段は、前記比較し得る手段が使用可能な信号を提供する。
好ましくは、引付け保持力を求める前記手段は、このような力に応答して測定を行う手段と、前記測定手段を読み取る手段とを含み、前記読取り手段は、前記比較し得る手段が使用可能な信号を提供する。
好ましくは、前記引付け力による結合要素は、前記表面と係合したときに圧力制御可能キャビティを画定する真空カップであり、引付け力を制御する前記手段は、前記キャビティと流体連通して前記キャビティ内の圧力を制御する真空誘起手段を含む。前記引付け力に応答して測定を行う前記手段は、前記真空カップのキャビティの圧力と周囲大気圧の圧力差を測定するように、前記係留ロボットと係合した圧力トランスデューサである。
好ましくは、前記水平剪断方向保持力手段を測定する前記手段は、前記引付け保持力の測定値から、このような水平剪断方向保持力を計算する手段である。
好ましくは、計算手段は、引付け保持力により変化し、かつ引付け保持力に依存する水平剪断方向保持力を反映する実験的に収集した数値の表を含む。前記水平剪断方向保持力は、これらの数値から求めることができる。
好ましくは、前記能動的に駆動する手段は、少なくとも1つの液圧ラムを含む。
好ましくは、前記引付け力による結合要素の前記基部構造に対する相対的な変位を測定する手段が設けられる。
好ましくは、前記引付け力による結合要素の前記基部構造に対する相対的な移動の制限の1つまたは複数に達したときに警報が鳴る。
好ましくは、前記引付け力による結合要素の前記基部構造に対する相対的な変位は、目に見えるように示される。
好ましくは、前記引付け力は、人間の入力によって制御し得る。
好ましくは、前記変位は、人間の入力によって制御し得る。
好ましくは、同様に、真空カップは、基部構造に対して相対的に水平かつ法線に直交する方向に変位可能であり、水平剪断力の制御は、真空カップの動きを水平方向に能動的に駆動する手段により、カップを水平方向に加速/減速することによって行うことができる。
好ましくは、前記基部構造に対する相対的な前記カップの水平方向の動きを能動的に駆動することができる手段は液圧ラムであり、カップは、前記固定構造から、並進移動が可能な連結によって取り付けられる。
好ましくは、前記引張力および/または剪断力を測定する前記手段は、それぞれの液圧ラムに直接応答する圧力トランスデューサを含む。これらの液圧ラムは、前記液圧ラムの液圧に接続された前記圧力トランスデューサによる測定方向に、前記真空カップの位置を制御するように動作する。
好ましくは、前記2番目に述べた液圧ラムは、水平かつ前記法線方向に対して横向きの移動動作軸を有する。
好ましくは、前記剪断力を測定する前記手段は、前記液圧ラムの液圧に直接応答する圧力トランスデューサを含む。
本発明の方法に従って係留システムの動作を制御すると、その性能が最大になり、エネルギー使用量が減り、安全性が増す。許容力に近づいたときに警報を提供するとともに、この許容力ならびに加えられる荷重の大きさおよび方向をフィードバックすることによって、船舶の船長は、極限状態での船舶の安全を確保するために最も適切な動作を取ることができる。
こゝで最終的に相対的な移動または分離が生じる方向に平行な「方向」についていう場合、この移動または分離は、適宜、同じ方向または反対の方向に行われる移動または測定と理解されたい。
本発明の別の態様は、添付の図面を参照して単なる例として示される以下の説明から明らかになるであろう。
埠頭と係合した状態で船舶を保持する複数の係留ロボットを示す平面図である。 埠頭と係合した係留ロボットを示す斜視図であり、船舶の船体を受け入れる準備が整った状態の真空パッドを示し、本明細書で参照するために、埠頭に対する相対的な真空パッドの移動軸を示す。 本発明のシステムで用い、かつ本発明の方法を実施する係留ロボットの好ましい実施形態を示す絵画図である。 図3の係留ロボットを示す側面図である。 図3の係留ロボットを示す分解図である。 図5の係留ロボットの一部を、視点を回転して示す図である。 図2に示す種類の係留ロボットに加えられ、かつ測定され得る力を斜視的に示す示力図である。 図7の端面図である。 図7の側面図である。 図7の平面図である。 例えば図2に示す係留ロボットにおける力を測定し得る3本の直交する軸を斜視的に示す示力図である。 図11の端面図である。 図11の側面図である。 図11の平面図である。 図2に示す種類の係留ロボットの斜視示力図であり、この構造の幾何形状では、所望の軸上の力が直接測定されないことを示す。 図15の端面図である。 図15の側面図である。 図15の平面図である。 埠頭、または指示塔(パイロン)、あるいはドルフィン・タイプの杭と係合する代替構成の係留ロボットを示す正面図である。 図19の側面図である。 図19の平面図である。 追加のフェンダが設けられる図19〜図21の係留ロボットを示す図である。 図22の正面図である。 図22の側面図である。 システムのコンポーネントと船舶および係留ロボットとの関係を示す概略図である。 本発明の係留ロボットのところで行い得る力および変位の測定を示す概略図である。 埠頭に隣接する船舶を示す平面図であり、埠頭に対する相対的な船舶の位置を求めるために係留ロボットによって測定し得る座標を示す。 埠頭に対する相対的な真空パッドの移動の方向の軸を示す係留ロボットの斜視図である。 制御の態様を示す流れ図である。 システムの制御の態様を示す流れ図である。 埠頭により近接した船を、複数の係留ロボットが船舶の船体と係合した状態で示す平面図であり、各係留ロボットによって加えられる船舶と係留ロボットの間の力の配分も示す。 システムの一部としてのスクリーン・ショットを示す図である。 システムの一部としてのスクリーン・ショットを示す図である。 システムの一部としてのスクリーン・ショットを示す図である。 互いに隣接して位置決めされた2艘の船舶を示す平面図であり、船舶Aには、船舶Bを係合し得る2つの係留ロボットが固定されている。 係留ロボットにおいて測定される力が、船からその係留ロボットの1つまたは複数の真空パッドに加えられる力に平行でないことがある係留システムを示す平面図である。 剪断力/引張力の関係を示す示力図であり、本明細書にその数学的処理の説明がある。 2艘の隣接した船舶を、本発明の係留ロボットを使用することによってこれら2艘の船舶を合わせて係留する代替構成を示す端面図である。 例えば図38に示すように使用し得る係留ロボットを示す斜視図である。 本発明の係留ロボットを示す側面図であり、係留ロボットの固定構造に対する相対的な、Z軸方向の周りの真空パッドの動きの自由度を示す。 本発明の係留ロボットを示す側面図であり、係留ロボットの固定構造に対する相対的な、Y軸方向の周りの真空パッドの動きの自由度を示す。 本発明の係留ロボットを示す側面図であり、係留ロボットの固定構造に対する相対的な、X軸方向の周りの真空パッドの動きの自由度を示す。
図1、図2、および図3の図面を参照すると、本発明には、少なくとも1つの係留ロボット100、より好ましい形態では複数の係留ロボット100を組み込んだ係留システムが含まれる。この係留ロボットは、本発明者らのPCT国際出願PCT/NZ02/00062号に記載されている種類のものとし得る。PCT/NZ02/00062号の係留ロボットの記載をここに参照のため本明細書に組み込む。本発明のシステムには他の好ましい実施形態の係留ロボットも使用することができ、以下、図19〜図21を参照して代替形態について言及する。あるいは、この係留システムは、船舶に固定された係留ロボット100を含むことができ、それによって、ドック110または別の船舶に固定されたベアリング・プレートに船舶を容易に係留することができる。本発明のもっとも好ましい形態では、係留ロボットが埠頭に固定される構成について言及するが、あるいは、このような係留ロボットは、固定指示塔(パイロン)と係合させることもできるし、船と船を係留するために用いることもできることを理解されたい。
図1を参照すると、複数の係留ロボット100が、埠頭またはドック110に据え付けられている。この埠頭またはドックは、通常は貨物の積み卸しのために船を係留することが望まれるターミナルまたはベースのところにある。
例えば、これらのロボットは、ドックの前側係留面112および/またはデッキ11に固定し得る。好ましくは、図3の係留ロボット100は、少なくとも1つまたは1対の真空カップまたはパッド1、1’を含む。これらの真空カップまたはパッドは、船舶の船体と係合するために、前側係留面112の面に実質的に平行に維持される。もっとも好ましい形態では、これらのカップは、左舷または右舷の船体表面など、船の垂直に延びる平坦な表面と係合することになる。これらのカップは、ロボットの固定構造と、ロボットが係合することになる表面(例えば、船舶の船体)の間で引付け力を選択的に与える手段である。
係留ロボット100は、こゝで「垂直方向」、「縦方向」、および「船の横方向」と称し、それぞれY軸、Z軸、X軸にも対応する3次元方向に、真空カップ1、1’を位置決めすることができる。「縦方向」は、垂直軸に直交し、かつ係留された船舶の縦軸またはドックの前側係留面112に平行な方向を指す。
本発明者らは、互いに直交するX軸、Y軸、およびZ軸からの変動を予想しており、したがって、このような(ただし、あまり望ましくない)非直交成分方向が示される場合には、本発明のシステムをこのようなづれに対応するように調整することができる。
この係留システムで使用する係留ロボットは、真空カップを固定位置に恒久的に保持し得るが、好ましい形態では、これらのカップを、固定構造に対して相対的に移動させることができ、それによって、これらのカップが係合状態にあるときに船舶を移動させることができる。このような目的のために、図3の係留ロボットは、船の横方向に真空カップ1、1’を移動させる平行アーム式リンク機構を含む。これは、フレーム構造113の1対のコラム114の間に連結された平行な上部アーム2および下部アーム2’ならびに垂直案内部10を含む。アーム2、2’は、縦方向かつ水平方向に延びるそれぞれの軸の周りで旋回運動することができるようにフレーム構造113に取り付けられ、各アーム2、2’は、コラム114に固定された軸受3に取り付けられる。同様に、アーム2、2’と案内アセンブリ10の間にも旋回結合部が設けられる。真空カップの船の横方向の動きは、1つまたは複数の液圧ラム4によって駆動される。液圧ラム4も、フレーム構造113と案内部10の間で旋回可能に結合される。
キャリッジ11は、垂直案内部10と係合して垂直移動が制御される。案内部10は、交差部材6、7、および8によって連結された1対の平行で細長い案内部材5、5’を含むアセンブリである。上部交差部材6には、それぞれ環状チェーン20に連結される2つの液圧モータ9、9’が固定される。環状チェーン20は、各案内部材5、5’に平行に延び、かつキャリッジ11に連結されて、キャリッジの上げ下げを電動で駆動する。
液圧モータの代替手段として、液圧ラムを使用し得る。これらのラムをそれぞれ、環状チェーンに連結して、環状チェーンを適切に移動させる。
真空カップ1、1’が縦方向に移動できるように、真空カップ1、1’を装着するサブ・フレーム12をキャリッジ11とスライド可能に係合させる。キャリッジ11は、案内部材5、5’と係合する垂直チャネル材21、21’と、サブ・フレーム11をスライド可能に受ける縦方向に延びるトラック22とを含む。真空カップ1、1’の縦方向の動きは、トラック22に固定された液圧ラム23によって駆動される。ラム23は、シリンダ23の両端から延びる連続ピストン・ロッド24を備えた複動タイプのものである。
各係留ロボット100は、好ましくはフレーム構造113内に据え付けられる液圧動力源および関連する制御部も含む。
真空ポンプにより、真空カップ1、1’内で真空を引く手段が得られる。本明細書では真空および真空カップについて言及するが、これは、おそらくは完全な真空を実現するべき種類のものではなく、通常の大気状態と、船体と真空カップの間に画定された閉空間内の圧力との圧力差が、真空カップと船体の間の保持力を確立する性質のものであると理解されたい。したがって、厳密に言えば実現すべきものは真空ではなく、船舶に対する真空カップの吸引によって保持力が確立されるのに十分な、周囲の大気圧とは異なる圧力である。
以下、液圧および空気圧による真空システムおよびそれに関連する制御を詳細に説明する。
図3の係留ロボットにより、垂直、縦方向、および船の横方向に真空カップの位置決めを制御し得る。これらの方向にこのような位置決めを行うために液圧ラム(または他の作動手段)を作動させると、所望の位置に調整すべき真空パッドの位置決めを行うことができる。
図1を参照すると、船舶200が近づくときに、真空カップ1、1’が、前側係留面112から延びて船をしっかりと繋ぐところが示されている。これらのカップは、船の平坦な部分と係合するためにあらかじめ位置決めされる。最も好ましい形態では、この平坦な部分は、船舶の船体の一部である。ただし、これらの真空カップは、船体の平坦でない部分と係合するように適合させることもできると予想される。さらに、最も好ましい形態では、これらの真空カップは船舶の船体部分に結合するが、船舶に真空カップを結合させるための代替箇所を設けることもできると想定される。上部構造の一部は、係留ロボットの真空カップが係合する表面を提供し得る。
係留ロボットを岸に固定し、かつ真空パッドを船舶に結合する最も好ましい形態で本発明を説明してきたが、係留ロボットが船舶の一部を形成し、かつ真空パッドが埠頭に固定された表面と係合する、逆の配置を実現することができる。本発明の範囲に含まれる別の代替形態として、係留ロボットを、船舶に固定し、かつ、隣接する船舶と係合させて船と船の間の係留関係を確立するように適合させることができる。図38および図39にこのような例を示す。図38および図39には、特に2艘の船舶を合わせて係留するために使用することができる係留ロボットの代替構成を示すが、この構成はこのような目的に限定されるものではない。係留ロボット280は、船舶Aに固定された状態に保たれる係留ロボット280の固定構造側282から真空カップ281を差し出すことができる。液圧ラム283により、船の横方向の力を測定する拠り所が得られる。この構造/流体および幾何形状により、このシステムの範囲内であらゆる方向に船舶を相互に移動/回転させることができる。図39を参照すると、Z方向の縦移動も得られる。
船にカップを接触させた後で、真空カップ1、1’を排気して船を固定する。真空ポンプを含む空気圧システムを設け、真空カップ内で、周囲の大気圧に対してある閾値(例えば80%)の差圧が得られるまで、この真空ポンプを活動状態にし得る。船200を所望の係留位置に移動させるために係留ロボット100を駆動する前に、適切なレベルの真空が得られる。真空ポンプが、真空カップ内で真空を確立する最も好ましい形態であるが、例えばベンチュリ・システムなどの真空を確立する代替手段を利用し得る。
所望の係留位置に達する前または達した後で、真空ポンプを停止し、真空カップ1、1’を含むシステムに(図示しない)真空アキュムレータを割り込ませて真空を維持することができる。真空カップを船200の船体と係合させた後で、少なくとも真空カップが船に固定されたままである間は、カップの垂直位置決めに関して係留ロボットが受動的になるように、真空パッドの垂直制御を非活動状態にし得る。それによって、潮または船舶の積載量の変化により、真空カップが、埠頭および係留ロボットの固定構造に対して相対的に垂直方向に自由に移動し得る。積載量および潮の状態のために船舶にかかる力は、それに対して本発明の係留ロボットを垂直方向に反応させるように見込むことができないほど大きなものである。したがって、真空カップが船体と係合した後で、真空カップが垂直方向に自由に遊動する状態を確立する。
X、Y、およびZ方向に平行な回転軸内でも、係留ロボットの固定構造に対する相対的な真空パッドの受動的な動きがある程度得られる。船舶の左舷と右舷の積載の差により、Z軸の周りで船体表面の回転が生じることがある。同様に、船首と船尾の積載の差により、X軸の周りで船体の回転が生じることがある。したがって、真空パッドと係留ロボットの固定構造との間にヨーク様連結部を設けることがある。
図40に、Z軸の周りで真空パッドが回転し得るように、係留ロボットの固定構造に対して真空パッドを装着し得るところを示す。こうすると、船の傾きの変動が許容される。
図41に、Y軸の周りで真空パッドが回転し得るように、係留ロボットの固定構造に対して真空パッドを装着し得るところを示す。こうすると、船のヨーイングおよび整列不良の変動が許容される。
図42に、X軸の周りで真空パッドが回転し得るように、係留ロボットの固定構造に対して真空パッドを装着し得るところを示す。こうすると、船のトリムの変化の変動が許容される。
個々のパッドの回転は、各真空カップの裏面で自在継手として働く単純球面軸受540を使用することによって影響を受けることがある。パッド541および542の対はそれぞれ、スイング・ビーム543に連結され、スイング・ビーム543は、スイング・ビーム・ピン544によって係留ロボットのキャリッジ構造545に連結される。
船に対する係合を行った後で、ロボットの制御を行う。ある点でこれは、係留ロボットの固定構造に対して船の縦方向および横方向に真空カップを位置決めする制御であり、好ましくは、この位置決めは液圧ラムによって維持され、それによってこれらの方向に船の位置の制御が行われる。
好ましくは、このシステムは、風、潮流、および/またはうねりの結果として変化する荷重状態に応答して係留が行われる状態で、各係留ロボット100が船をある変位制限内に維持するように動作する。所望の係留位置を得るために、ラムに動力を与える液圧ポンプを停止し、ラム4および24への流体ラインにアキュムレータを割り込ませることができ、それによって、これらのラムが弾性抵抗受動モード動作になる。船の縦方向または横方向の外力によってあらかじめ規定した所望の係留位置から変位すると、このアキュムレータが受動的に加圧されて液圧が高くなり、したがってラム4、23に対する抵抗力が増加して、船が所望の係留位置に復元することになる。以下でさらに言及するロボットの一部である位置指示器手段によって、位置を決めることができる。
好ましくは、これらのラムを能動的に加圧する制御も行って、再位置決めおよび/または荷重の分配を行う。以下、これについて言及する。
好ましい一形態では、アキュムレータを割り込ませるときにシステムから真空ポンプまたは液圧ポンプを遮断したが、システムにアキュムレータを割り込ませるのと同時に、これらのポンプをシステムに接続したままにすることが想定される。ただし、これらのポンプを遮断する1つの理由は、漏れ速度を遅くするためである。
船にかかる最も危険な力は、船舶200とロボット100を引き離すか、あるいは相対的にスライドして移動させるように働く、船の横方向の成分を有する流れまたは風によって生じる力である。
船の横方向に船に作用する流れおよび/または風のために船に作用し得る力は、埠頭から船を離して移動させるように作用することがあり、それによってカップと船が離れる恐れがある。係留ロボットは、船と埠頭の間のこのような引張荷重を受け取る。このような引張荷重は、最終的に真空カップから船が離れる方向に船を移動させるように働く。同様に、縦方向の動きにより、船舶の船体に沿ってカップが滑ることがある。したがって、縦方向に真空カップと船舶の固定関係を維持することの重要性も大きい。特に、吸引力に平行な方向のこのような荷重、および吸引力に直交する方向のこのような荷重によって真空カップに加えられる力を知ることは、それぞれ離されずかつ滑らないようにするために重要である。最も好ましい形態では、真空カップは、船の垂直表面と係合する。こうすると、縦方向および垂直方向に直交する水平吸引力が生じる。以下、(引張力と異なる剪断力である)縦方向保持力について言及する。まず、船舶が係留ロボットに、特に、船舶と係留ロボットの引張方向の分離を助長する方向に加えることがある船の横方向の荷重について言及する。
船の横方向の力により、真空カップと船舶の間に引張力が誘起される。真空カップによって適切なレベルの真空を適用して係留ロボットに船を固定するためには、船から係留ロボットに加えられる荷重を知ることが重要である。
まず、埠頭に隣接する船の平面図である図36を参照して、係留ロボット600が真空カップ601を差し出し、真空カップ601が係合する船舶の表面に直交する吸引力が、船の横方向に平行でなく、したがって、真空カップ601と係留ロボットの固定構造602の間の、測定値がFmである力に平行でないことがあることを認識することが重要である。ただし、この法線に平行な係留ロボットと船舶の間の力を知ることが、この方向の保持許容力に達したかどうかを判定するために重要なので、測定値がFmである力を、真空カップ601が船から受ける実際の引張力Fpに変換する別の計算を行うことが必要になる。力Fmを力Fpに変換するために、角度θを測定することが必要である場合がある。図36に、平面図では力Fpと力Fmが一直線上にないことを示すが、あるいは、またはそれに加えて、Y軸の周りの角度の変動だけでなく、その代わりに、あるいはそれに加えてZ軸の周りの角度の変動も考慮に入れることが必要なことがある。このことは、真空カップが係合する表面が、実質的に垂直でなく、かつ/または埠頭の縦方向の縁部に平行でない船に対して特に当てはまる。
真空カップの真空を広範囲にわたって操作して船舶との連結を維持することができる。実際、船が真空カップを押し付ける方向に風または潮による力が船に加えられる場合、理論的には真空を提供する必要はない。しかし、(圧縮荷重と異なり)引張荷重の下では、真空カップに真空を適用して、船と係留ロボットの連結を確実に維持することが必要である。ただし、供給する真空を可能な最大の真空にして、真空カップと船舶の間の保持力を最大にする必要はない。船舶から係留ロボットに加えられる力を監視することによって、一態様では、このシステムは、真空カップの真空を制御して、この真空を係留による連結が維持されるのに十分な適切なレベルに維持することができる。船舶から係留ロボットに加えられる引張荷重がある閾値よりも大きい場合、真空カップに供給される真空度を上げて、船舶に対する真空カップの保持強度を増加させるように、真空システムを動作させることができる。例えば、正常な動作条件では、60〜80%のどこかに真空を維持することができる。カップと係留ロボットの固定構造の間で測定される、船舶からカップに加えられる引張荷重が大きくなり、このような力が所定の制限に達し次第、真空ポンプを作動させて真空度を上げ、それによって、引張力の保持許容力を増加させることができる。逆に、船から係留ロボットに加えられる引張荷重がある閾値(この閾値は、真空ポンプを作動させる閾値と同じ閾値か、または別の閾値である)よりも小さくなる場合、真空度を下げるか、あるいは真空ポンプを停止し得る。これらの真空の制限値は異なるものとすることができ、それによって、空気圧システムの係留システム構成においてヒステリシス効果が得られる。
また、この段階では全く別のことではあるが、適切にいえば、この真空システムを完全に漏れないようすることはできないことである。ある最低閾値(例えば、60%)未満まで漏れたために真空度が下がることがある。システムが(カップと船舶によって画定される閉空間内の)真空圧を監視し、所定の動作状態(例えば、60〜80%の真空度)に真空度を高めるために真空ポンプを始動させることができる。そのため、船舶から係留ロボットに加えられる引張荷重に応答して真空度を制御することに加えて、本発明のシステムによって、真空圧自体を監視し制御することができる。
船を位置決めし直す間、あるいはその必要がある場合にも、真空カップと船の連結を維持することが重要である。好ましくは、係留ロボットは、船を(縦方向および/または横方向に変位させて)新しい位置に位置決めし直すことができる。真空カップを船の横方向および/または縦方向に位置決めする係留ロボットの液圧ラムを作動させて、1つ(または複数)の真空カップを、それらが船と係合した状態で移動させることができる。このような移動により、船が埠頭に対して相対的に移動する。理解されるように、かなりサイズが大きく、かなりの質量のある船は、大きな慣性質量を有し、係留ロボットによって船を移動させる際には、その慣性質量を考慮しなければならない。係留ロボットによって船に力を加えて船を移動させるには、移動の際に、船舶に結合したままになるのに十分な真空度に真空カップを保つようにすることを意図している場合には、特にこのような慣性を考慮に入れる必要がある。例えば、船舶を埠頭に向かって移動させる方向に、ラム4によって大きな力を加えると、特に、船舶の速度が埠頭に向かう方向に増加する段階までは、船舶と係留ロボットの間の引張力が大きくなる。船を加速または減速し、したがって荷重力が増加すると、真空カップの真空度を増加させて、カップと船の結合が維持されるようにすることが求められることがある。あるいは、またはそれに加えて、加速度または減速度を変化させて、保持許容力の制限を超えないようにすることができる。
本明細書では、まず、環境によって加えられるか、あるいは船舶の移動中に加えられる船の横方向の力に言及したが、船舶とカップの間の縦方向の力も同様にかつ同じ目的で考慮する必要がある。したがって、以下、船の横方向の力に言及する場合、このような力は、潮または風による荷重によって船舶に加えられる力の結果生じ得るものであり、また、ロボットによって縦方向に船舶を移動させた結果生じ得るものであることを理解されたい。
船と真空カップの間の引張荷重が、最大値よりも大きくなり、その後、結合が解除されることがあるかどうかを判定するために、少なくとも船の横方向の荷重を監視することが重要である。このような力を監視して所定の制限に達し得る時点が決まると、このような制限に達する前に警報を鳴らすことができ、それによって、例えば、船が埠頭に固定されて保たれるように追加の固定手段を確保し、かつ/または真空度および荷重力を増加または再配分するなどの非常行動を取ることができる。
すでに述べたように、本明細書では、まず、本発明のシステムによって監視し得る船の横方向の力(あるいは、図36を参照して、吸引圧力すなわちカップが係合する表面の方向に垂直に加えられる圧力に平行な力)を求めることに言及する。最も好ましい形態では、図3を参照して、例えばラム4の液圧を感知することによって、船舶と係留ロボットの間の船の横方向の力を監視する。図25を参照すると、圧力トランスデューサ60が、船の横方向に真空カップの位置決めを制御する1つまたは複数の液圧シリンダ4の圧力ラインに接続されている。圧力トランスデューサ60により液圧ラム4中の液圧を測定することによって、液圧ラム4に加えられる力を求めることができる。液圧ラムが、実質的に水平方向かつ縦方向に直交して作動する場合、液圧シリンダ4への流体ライン内の圧力は、船舶から係留ロボットに加えられる船の横方向の力に比例することになる。図7〜図10を参照すると、船の横方向に延びる液圧ラム4の作動力は、船の横方向Xに平行に働き、したがってラム4中の液圧から、船舶から係留ロボットに与えられる力Fxが直接推定されることがわかる。図3および図4、または図36の係留ロボットの場合がそうであるように、船の横方向Xに対して液圧ラム4の位置が変化し得る場合、トランスデューサ60によって測定される液圧を、船の横方向Xの力に変換するために、船の横方向Xに対するラム4の動作軸の角度変位を求めることが必要なこともある。図15〜図17を参照すると、X方向に対して角度変位Aで、ラム4が設けられることがあることがわかる。ラム4の液圧およびそれから計算される合成力がわかると、簡単なピタゴラスの定理による計算によりそれを解いて、船から係留ロボットに対して船の横方向に与えられる力Fxを求めることができる。図4を参照すると、真空カップ1が船の横方向Xに移動すると、それによって、ラム4の動作軸と船の横方向Xが作る角度が変化することになる。真空カップが埠頭から離れて遠くに延びるほど、この角度変位は大きくなる。ただし、係留ロボットの固定構造113と移動構造10の間の旋回点は既知なので、液圧ラムの延びを測定すると、液圧ラム4の動作方向と船の横方向Xが作る角度がわかる。簡単な計算により、トランスデューサ60によって求められる液圧4を、船の横方向の力Xについて解くことができる。同様に、固定構造から旋回軸3などの旋回軸の周りで回転するコンポーネント100の質量も、液圧ラム4の圧力を船の横方向の力の方向に分解する式に要因として含めることができる。ラム4の延びが大きいほど、コンポーネント102の重量が液圧ラム4に及ぼす影響が大きくなる。あるいは、角度測定手段を設けることもできる。
船の横方向に真空パッドを移動させるラムが、船の横方向に平行なままである図19〜図23の係留ロボットの構成では、ラムの角度変位は生じず、このような追加の計算ステップは必要ない。
係留ロボットと船の間の船の横方向の力を求めることに加えて、係留ロボットと船舶の間のZ方向の縦方向の力もわかると有利である。このような力により、真空カップ1と船舶200の間に剪断が誘起される恐れがある。真空カップと船舶の間で強い真空を維持して、船舶が真空カップに対して縦方向に移動しないようにすることによって、この剪断方向の力に抵抗することが重要である。このような移動が生じると、船舶に対して真空カップが滑ることになり、このため、最終的には船舶と真空カップが切り離される可能性がある。
係留ロボットによって船の横方向に船舶が移動するのと同様に、係留ロボットによって船舶が縦方向に移動するときの、船舶と係留ロボットの間の力を知ることも重要である。この力が、真空カップと船の結合が剪断により外れることが分かっている制限よりも大きくならないようにすることが重要である。
図3の係留ロボットでは、図5に示すその分解図を参照すると、真空カップの縦方向の位置決め制御は、ラム23によって実現される。このラムのある部分は、係留ロボットの固定構造と係合し、他の部分は、真空カップとともに縦方向に移動可能な構造と係合する。ラム23を作動させると、真空カップが縦方向に移動する。
船の横方向の力を測定するのと同様のやり方で、ラム23の液圧を求めることによって縦方向の力を測定することができる。図26を参照すると、圧力トランスデューサ62を利用して、液圧ラム23に対する圧力を求め、それによって縦方向Zの力を求めることができる。図3に示す係留ロボットの構成では、ラム23は、どんな状況でも縦方向に平行な方向に働く。したがって、圧力トランスデューサ62によって求められる圧力は、依然として船から係留ロボットに加えられる縦方向の力に比例している。この好ましい構成では、縦方向Zに対してこのラムが一直線上にないというファクタを考慮に入れる必要がない。
好ましくは、圧力トランスデューサ62によって検出された圧力を処理装置に供給して、計算、評価、監視、および比較を行う。以下、このような監視および制御についてより詳細に言及する。
ラム23の動きを駆動する流体は(ラム4の場合と同様に)、液圧ラム23を受動モードで動作させることが望まれ、かつ/または適切であるシステムのアキュムレータ・ループに接続することができる。このような受動モードでは、液圧ラムは、真空カップの縦方向Zの動きに対してばねに類似の動作を行う。好ましくは、リニア・トランスデューサ63を設けて、係留ロボットの固定構造に対する相対的な真空カップの縦方向の変位を求める。このリニア・トランスデューサは、この変位情報を、例えば、真空カップの変位が指定した制限に近づいた場合にラム23の作動を制御するように構成し得る処理装置にフィードバックすることになる。このような状況では、ラム23への流体を、アキュムレータ・ループから遮断し、ポンプ・ループに接続して、適切にラム23に対する液圧を高くし、それによって、真空カップの縦方向の変位が所望の制限内に維持されるようにし得る。
図26を参照すると、真空カップの垂直方向の動きを駆動するラム64について類似の液圧測定を行うことができることがわかるが、このような測定は、前に説明したように、動作時に、係留ロボットのこのような垂直移動は、ラム64による液圧制御とは実質的に無関係に行われるので、それほど重要ではない。好ましくは、係留ロボットのこれらの固定コンポーネントと、垂直方向に移動するコンポーネントとの間にもリニア・トランスデューサ65を設けて真空カップの垂直変位の位置決めを行い、それによって、係留ロボットの固定構造に対する相対的な真空カップの位置が求められる。したがって、垂直方向の剪断方向力も測定し得る。
図7〜図10を参照すると、ラム4および23にかかる液圧から測定される力FxおよびFzを用いて、係留ロボットにかかる全体的な力Fxzを求めることができる方法を理解することができる。同様に、ラム4および23中の液圧の測定に加えて、ラム64によって加えられる力を計算するための圧力も求める場合には、例えば、図11〜図14に示すように、力Fx、Fy、およびFzのベクトル和として力Fxyzを求めることができる。しかし、より重要なのは、Fx、Fz(好ましくはFyもだが、それほど重要ではない)の成分の力の合計を求めて、これらの各成分方向における真空カップの既知の制限よりも大きくならないようにすることである。XおよびZ方向の真空カップの保持力は、(数学的または実験的に)容易に求めることができ、このような成分方向に働く力がこのような保持力の最終的な制限に達しないようにするために、このような成分方向に働く力を知る必要がある。
好ましくは、例えば図26に示すように圧力トランスデューサ66によって真空カップの真空圧も求め、このような圧力情報を処理装置にフィードバックして適切な処理を行う。
図37を参照すると、剪断力と真空結合力の関係を示す示力図が示されている。真空パッド380は船舶の船体381と係合している。図37では、以下のように名称を定義する。
Fp=船と係留ロボットの固定構造の間の引張力
Fv=真空結合力
Pa=大気圧
Pv=真空圧
Fs=剪断力の有効許容力
図37を参照すると、真空結合力はFv=(Pa−Pv)x(xは真空カップの有効吸引面積)である。
引張力Fpは、入出力液圧の倍数として測定される力(あるいは、歪ゲージその他から求められる力)である。
したがって、剪断力Fsの許容力は、結合力/法線力の残りの力Fnおよび真空パッドと船舶の船体の摩擦係数mの関数になる。したがって、これを以下のように表すことができる。
Fn=Fv−Fp
Fs=mFn
摩擦係数mは、実験的に求めることができ、通常は、係留システムを就役させる際に求める。ある範囲のFvにわたる剪断力の保持許容力についてのデータ・テーブルを確定することができる。真空パッドが係合することになる表面の特性に応じて、いくらかの変動が生じる。
船の横方向Xに船から係留ロボットに加えられる力を監視することに加えて、係留ロボットの固定構造および/または埠頭に対する相対的な船の位置も求める。船が、係留ロボットの固定構造に対して相対的にある制限を超えて移動する場合、ラム4の液圧システムからアキュムレータを遮断し、ポンプを作動させて、真空パッドを、したがって船を船の横方向に、指定した変位の制限まで、あるいは変位の制限の範囲内に適切に移動させ維持することができる。例えば、このような変位は、縦方向位置制御を実施し得るのと同様に、液圧ラム4の延びを測定することによって測定することができる。
このような目的に公知の変位測定装置を利用することができる。このような装置の例には、光学式またはレーザによる測定コンポーネントあるいはリニア・トランスデューサが含まれる。現在、液圧シリンダ・シャフト上の「マーク」を読み取る、電子スケール(バーニア)とほぼ同じように働くシステムも利用可能である。(例えば、リニア・トランスデューサ61による)船の横方向の変位測定値は、圧力トランスデューサ60による液圧の測定値と同様に、中央処理装置に供給される。係留ロボットの固定構造に対する相対的な船の横方向の船舶の変位がわかり、係留ロボットの固定構造と船舶の間の力がわかると、本発明の係留ロボットによって、船舶の状態の制御および監視をかなりの程度維持することができる。
さらに、図26を参照すると、船体近接センサ67が設けられている。このセンサは、係留ロボットと船舶の間の係留による接触を確立する準備段階中に使用することができ、それによって、船舶に真空パッドを当てる際に、急激な、または大きな衝撃力がかかることを防ぐことができる。船体近接センサ67によってもたらされる近接情報を中央処理装置に供給して、液圧ラム4、または23、または64、あるいはそれらの組合せを適切に作動させることによって真空カップの位置決めを制御し、それによって、真空カップと船舶の間で穏やかな接触を確立することができる。図26には液圧ポンプ/液圧アキュムレータおよびバルブ68が全体的に示されているが、流体力学の技術分野の技術者なら、これらを適切な形態で実現しよう。同様に、図26には、真空ポンプ/液圧アキュムレータおよびバルブ69が全体的に示されている。
図19〜図21を参照すると、係留ロボット100の代替構成が示されている。この実施例の係留ロボットは、埠頭の前面112および埠頭のデッキ113など、埠頭と係合した構造によって支持された4つの真空パッド1からなる。真空カップ1を装着するために、垂直変位キャリッジ81が、これらの真空カップを垂直方向に移動させることができる垂直に延びるレール82から設けられる。サブ・キャリッジ83がキャリッジ81から設けられ、それによって、このサブ・キャリッジ、したがって真空カップ1がレール82の間を縦方向に移動することができる。好ましくは、液圧ラムおよび支持構造84が設けられ、それによって、キャリッジ81およびサブ・キャリッジ83から船の横方向にカップ1が変位し得る。好ましくは、図19〜図21に示すように、係留ロボット100の固定構造に対する相対的な真空カップ1の変位は、液圧ラムによって船の横方向に実現される。同様に、縦方向の移動も液圧ラムによって実現される。この構成では、垂直方向の移動は、必ずしも液圧ラムによるものではなく、その代わりに真空カップを垂直方向に変位させることができるラック・ピニオンまたは類似の構造によるものとすることができる。好ましくは、船の横方向および縦方向への動きを駆動する液圧ラムは、(図3の係留ロボットを参照して説明したのと同じ目的で、かつ類似の構成の)圧力トランスデューサと係合し、それによって、船から係留ロボットに船の縦方向および横方向に加えられる力を求めることができる。図22〜図24に、陰影を付けた領域180によって、この構成の係留ロボットによって実現し得る動きの自由度を示す。エンベロープ180内で真空カップを位置決めすることができる。
図35に、船舶Aと恒久的に係合した2つの係留ロボット250を示す。真空カップ251は船舶Aの側に配設され、そこから船舶Bと係合するように差し出される。最も好ましい形態では、これらの真空パッドは、吸引力Nが、実質的に水平になり、かつ真空カップ251が係合する船舶Bの表面252に垂直になる状態で延びる。最も好ましい形態では、これらの真空カップは、船舶Bの実質的に垂直に延びる表面と係合する。
図31を参照すると、ある種の状況では、複数の係留ロボット間の荷重分布は均等ではないことがある。実際、1つの係留ロボットが、その引張力の保持許容力の最大値に達した状態であるか、あるいはそれに近い状態であることがある。このシステムは、複数の係留ロボットの間で個々の荷重が再配分される状態で動作させることもできるし、自動的にそのような状態で動作することもある。図31を参照すると、これらのロボットにおける船の横方向の力の大きさが、船尾に向かうよりも船舶の船首に向かって大きくなることがわかる。風または潮の流れの差による荷重のためにこのようなことが生じることがあり、所与の係留施設で大いに考え得ることである。沖に向かう微風の一部が埠頭上の大型建造物によって遮断され、船舶の船首が、強い風による荷重を受けて、船首が埠頭から離されることもある。すべての係留ロボットにかかる力を監視することによって、埠頭に沿う距離をファクタとして、荷重プロフィールを確定することができる。図31を参照すると、例えば、係留ロボット2および3によって埠頭に向かう船の横方向の力を増加させることによって、個々のロボットにかかる荷重を再配分し、それによって、係留ロボット1から船の横方向の荷重を減少させることができる。個々の係留ロボットを、例えば埠頭に向かう船の横方向に移動させることによってこのような力の再配分を行うことは、係留ロボットの真空カップの真空力を増加させることによっても実施し得る。係留システムが、船舶の船首により近接して係合を行う少なくとも2つの係留ロボットと、船舶の船尾により近接して係合を行う少なくとも2つの係留ロボットとを含み、船尾の組の係留ロボットのうち一方の係留ロボットに加えられる船の横方向の力が閾値よりも大きくなり、船尾の組の両方のロボットの保持許容力が同じである図1の実施例では、船尾の組の他方の係留ロボットを作動させることによってそのロボットにかかる船の横方向の力の測定値が増加し、それによって、各ロボットによって加えられるそれぞれの船の横方向の力が均等に配分される。
同様に、各係留ロボットの縦方向の荷重プロフィールを求めることができる。1つの係留ロボットが読み取る船舶と係留ロボットの間の縦方向の力が、このようなロボットの真空カップの剪断力の保持許容力に近いことがある。この係留システムの隣接する各ロボットが、それらのそれぞれの真空カップの剪断力方向の保持許容力の制限内で動作している場合、この1つの係留ロボットの、その剪断力方向の保持許容力に近い縦方向の荷重を減少させる方向に、これらの他のロボットを移動させることができる。真空圧の増加と組み合わせてこのような移動を行うことができ、それによって剪断力の保持許容力も増加する。
このシステムによって収集されたデータからすべての入力がわかると、PLCにより、各ユニットの剪断/縦方向の許容力を制御かつ/または配分することができる。Fpはユニットごとに変化し得るので(例えば、図31参照)、このシステムでは、液圧シリンダの縦方向(Z方向)の圧力を最適化して、すべてのユニットにわたってZ方向に最良の保持力を実現する。許容力Fnに余裕がある場合には、これを、フェンダ50に船舶を保持することと組み合わせて行うこともできる。
図1に示すように、例示した実施形態の係留システムは、それぞれ独立の液圧および真空の供給源を有する2対の係留ロボット100を含む。ロボット100は、ドックの前面12に沿ってある間隔で配置されたエネルギー吸収型フェンダ50の間に設置される。このシステムは、ロボット100に加えられる力が、Z方向の保持許容力に近い制限よりも大きい縦方向成分を有する場合、ロボット100を制御して船舶200の船体を押し、それによってフェンダ50と係合するように動作させることもできるし、あるいはこのように自動的に動作することもある。すなわち、剪断力が許容力に近づき始め、かつ船の横方向に十分な保持許容力があるとき、これらのユニットは船舶をフェンダに引き込み、それによって、縦方向により大きな摩擦保持許容力が得られ、したがって、このシステムの剪断保持許容力が増加する。これは、船の横方向の許容力が減少するように作用するので、このプロセスの利用はかなり限定されることがある。
ある種の係留施設では、船舶の船首または船尾のところで、あるいはそれらの近くで1つの係留ロボットを使用するだけでよいことがあり、この船舶の他方の端部は、他の手段によって埠頭または施設に対して保持される。例えば、ロールオン・ロールオフ式の船はしばしば、通常はロールオン・ロールオフ・ブリッジが設けられる船舶の船尾にある設備に対して、埠頭によって画定された溝状の領域内に係留されることがある。船のこの部分はこのような溝状の領域内に取り込まれるので、船のこのような領域には別の係留設備が必要とされないことがあり、船の船首のところに、または船の船首の近くに、本発明の係留ロボットが設けられることがある。また図36に、このような例を示す。
このシステムの監視および制御に関して、各係留ロボット100は、(例えば、無線)リンクによって、船舶200の船上に据え付けられた遠隔制御ユニットに接続される。この遠隔制御部は、各係留ロボット100に信号を送信して、その位置および動作を制御し、少なくとも船の横方向の係留による荷重の大きさおよび方向を含めて、実際の位置の力および真空圧のフィードバックを受信する。これらの情報を船舶のブリッジに表示することによって、船長は、荷重を減少させ再配分するための行動を取ることができ、これらの行動の効果についてのすばやいフィードバックも受け取る。
参照によりここに組み込む国際公開WO 0162584号に記載されているように、ほとんどの条件下では、例えば、船を係留しその係留を解除するとき、あるいは、垂直または水平ステップ移動を実施するとき、係留ロボット100の動作を協調して行う。ラム4、23の液圧および真空カップ1、1’の真空を監視することによって、各係留ロボット100の使用が最適化されるようにこのシステムの性能を調整することができる。
正常な条件下では、係留ロボット100がその垂直移動の限度に近づくと、このシステムは、各係留ロボット100を段階的に交互に移動させるステップ・シーケンスを開始するが、大きな荷重がかかった状態では、船舶の安全を確保するためにステップ動作をさせないようにする。図29を参照すると、システムをY方向に範囲外に移動させなければならない(すなわち、垂直ステップ動作)場合、ユニットを垂直方向に位置決めし直すプロセスの概略を示す基本制御ループが示されている。係留ロボットが結合を解除し得るには荷重が大きすぎる場合、結合は解除されないことに留意されたい。その代わり、警報が船/岸の作業員に発せられ、次いで、その作業員が適切な行動を取ることになる。
各係留ロボット100によって船舶200に加えられる全係留力は、船体がフェンダ50から自由な状態のときは、ラム4および23に固定されたトランスデューサによってそれぞれ測定される船の横方向および縦方向の成分の和である。この全係留力の大きさおよび方向がわかると、船長は、いかなる状況に対しても最良の対応を決定することができる。
真空カップの真空ならびにラム4および23のところで行われる圧力測定から求められる係留の荷重および方向の時間変化する挙動を監視し記録することが好ましい。真空カップの位置を含めて、他のデータも監視し記録する。任意選択で、風および流れの速度および方向についての環境測定値も同時に監視し記録し、それによって、船舶に固有のデータを蓄積して荷重を予測することができる。
本発明のシステムでは、人間の入力を伴う手動の調整を行うことを必要とせずに係留プロセスを完全に自動化する。このシステムにより、1つまたは複数の係留ロボットと係合したときに、船の変位を測定して、あらかじめ計画した基準位置から移動した距離を求めることができ、それによって、このような距離と使用者が定義した公差とを比較することができる。このシステムは、リニア・トランスデューサによってもたらされる情報に応答して作動し得る液圧アクチュエータを使用することによって、船の縦方向および横方向の力の影響を打ち消し、それによって船を、その元の位置、あるいはあらかじめ規定した変位エンベロープ内に戻す手段を提供する。このシステムは、あらかじめ計画した位置に船を能動的に誘導し、また、異なる位置に船を位置決めし直す手段も提供する。これらの船はしばしば、港湾内に留まっている間、岸用のスロープ、積荷の荷積み/荷降ろし装置、またはコンテナ用ガントリ・クレーンに対して、埠頭に沿って移動させることが必要なことがある。本発明により、このような移動を行い、係留ロボットによる船の位置決めおよび船の固定の度合いを完全に制御して、それらを求め維持することができる。フェンダその他の埠頭構造物から離して船体を保ち、それによって、塗装の剥離および機械的な摩耗が生じ得る接触による損傷を少なくするために、本発明のシステムによって船の横方向に船舶を制御することも重要である。
このシステムでは、潮流および風による荷重がいくつかの面に直接かかるために船舶の船体に作用する力を継続的に測定することができる。さらに、このシステムにより、垂直力を求め、かつ垂直移動を求めることができる。本発明のシステムによって測定し得る値の一部または全部を組み合わせると、全体的な力および変位を連続的かつ即座に計算し監視することができる。各ロボットの引張荷重が、それらのそれぞれの真空カップの保持許容力に近く、この引張荷重によって決まるこのシステムの保持許容力に近づいたときに警告が表示され、それによって、船の船長は、非常行動を取ることができる。任意選択で、船長は、この警告レベルよりもある程度低いレベルの「警戒」を設定することができる。
埠頭と船舶の一体的な連結が維持されるようにするために、このような情報は統計分析にも有用なことがあり、かつ風およびうねりの状態などの環境状態の決定に相関させることができ、今後、それを利用して、特定の係留施設、または特定の船に対する他の本発明の係留施設を構築することができる。天候状態の知識を備え、特定の港湾内での特定の船舶の係留挙動に関する統計情報を収集することによって、本発明の係留システムは、今後、特定の環境状況において特定の船を係留するのに適するように構成される。ある種の船は、より大きな風損特性を有するために、より大きな荷重力を受けることになることを理解されたい。以前のデータの集積がある船を受け入れる前に、初期係留時に存在する環境条件に応じて、その船舶と一体的な連結関係を維持するのに適した状態に特定の係留システムを構成することができる。したがって、このシステムにより、特定の船に対する環境状況およびその結果の履歴に関するデータベースを生成することができ、今後、それを利用して、この船舶の初期係留の段階において係留システムの初期構成を適切に行うことができる。例えば、沖に向かう20ノットの微風では、船から係留ロボットにかかる引張荷重により、真空カップの初期標準動作条件外であり得る90%でこの真空カップを動作させることが必要とされることが知られている場合がある。後で、この船舶をこの係留施設に係留する際に、風のスピードがわかれば、真空カップを90%で直ちに動作させるように構成することができる。このシステムは、船員がこのシステムを完全に自由裁量で操作し得るようにも構成することができる。本発明のシステムによって、各係留ロボットの変位および力の情報ならびに荷重および変位の全体的な状態を監視するとともに、それらを図を用いて呈示することができる。警報システムおよび連続監視データが、バーその他のイラスト的な図形を利用してコンピュータ・スクリーン上に表示される。このコンピュータ・スクリーンには、全係留設備ならびに個々のロボットに関する力および変位の大きさが表示される。
本明細書では、係留ロボットについて広範囲に言及しているが、起こり得るあらゆる状況の船舶が、少なくとも2つの係留ロボットによって、好ましくは、少なくとも1つを船舶の各端部のところに、あるいは船舶の各端部の近くに配置した状態で、埠頭に固定されることを理解されたい。各係留ロボットの間の船舶の関係から得られるデータを収集し、必要な場合にはそれらを組み合わせて、全体的な係留状態が得られる。
好ましくは、これらの収集されたデータを図で示す。図32〜図34に、本発明の一部として表示し得る情報の種類を示すスクリーン・ショットを示す。
図32は、ユニットのパフォーマンスおよびその細目を示すユニット状態サポート・スクリーンを撮影したものである。各ユニットごとの概要スクリーンは、X、Y、およびZ方向の荷重、荷重許容力、X、Y、およびZの位置、船体距離感知データ、および真空レベルを表示する。このスクリーン・ショットの領域300に、係留ロボットの各パッドにおける真空レベルのバー・グラフを示し、領域301に、各パッドにおける真空レベルを数値的に示す。領域302は、このユニットの残りの保持許容力のバー・グラフであり、その隣は対応する数値である。領域303に、パッド近接センサの状態を示す。1つの真空パッド当たり2つの近接センサがある。領域304に、係留ロボットによってユニットが船に加える力を示す。領域305に、船の横方向に真空パッドを位置決めする際の係留ロボットの延びを示し、領域306に、真空カップの上下の変位を示す。変位および力を示す図形バーは、色分けすることができ、この特定のパラメータについては、これらの変位および力が、あらかじめ規定した制限に近づくにつれて、緑からオレンジ、オレンジから赤に色が変わる。このシステムでは、このような制限をあらかじめプログラムし、かつ/または、このような変数を調整することができる。図32では、QS1、QS2、QS3、およびQS4は、船舶を埠頭に係留するために埠頭に沿って設けられた4つの係留ロボットに関連している。それぞれのユニットに対するボタンをクリックすることによって、その特定のユニットのデータが表示される。
図33は、係留システム全体に対する係留ロボットの記録データを経時的に表示するスクリーン・ショットである。1つまたは複数の係留ロボットの、あるいは、埠頭に対する相対的な船舶全体の力および圧力の変動を表示し得る。個々のユニットからのデータを表示するだけでなく、例えば図34に示すように、すべてのユニットの要約としての係留許容力を示す概要スクリーンを設け、それによって、作業員が情報を得た上で一目で決定を下すことができる。さらに、図34のスクリーン・ショットには、領域310に、一連のタスクを実施し得るボタンを示す。
領域901に、ユニット1および2が船に船の横方向に加える力を示し、領域902に、ユニット1および2の船の横方向位置を示し、領域903に、ユニット1および2の船の横方向の荷重をメートルトンで示し得る。
領域904に、ユニット1および2の、船の横方向の保持許容力の使用割合を示し、領域905には、領域901〜904と同じだが、ユニット3および4についての情報を示し得る。領域906は係泊地の図であり、領域907には、ユニット3および4の、船首/船尾保持許容力の使用割合を示し、領域908には、ユニット3および4の、船首/船尾荷重をメートルトンで示す。
領域909に、船首/船尾方向に船に加えられるユニット3および4の力を示し、領域910に、ユニット3および4の船首および船尾の位置を示す。領域911に、領域907〜910に類似の情報に対応するユニット1および2に関する情報を示す。
本発明のシステムのコンポーネントの好ましい配置の概略図を示す図25を参照すると、係留ロボットから収集されたデータが、岸に配置したPLCによって処理されることがわかる。このPLCを産業用PCに接続して、このPLCによってこのシステムのデータおよび/または制御のさらなる処理を行うことができる。本発明のシステムの岸に配置したコンポーネントから船への無線リンクを設けることができるが、代替手段として、このようなリンクは、物理的に配線したリンクとすることができる。このような方法で、岸に配置したPLCによって収集されたデータを船に送信することができ、そこで、岸に配置したシステムによって処理された情報を表示し、かつ/または、岸に配置したシステムからのデータをさらに処理することができる。船に配置したPLCおよび/またはPCにより、任意の追加の処理を行うことができ、関連する情報を表示することができる。岸に配置したPCまたは船に配置したPCのいずれかからの入力を、岸に配置したPLCに送信して、位置決め、ならびに個々の係留ロボットおよび真空カップにおける真空によって加えられる力を能動的に制御し、それによって、係留ロボットと船の間で望ましい連結が維持されるようにし得る。最も好ましい形態では、係留ユニットからのすべてのフィードバックを岸に配置したPLCに通信し、次いで、適切なデータを送信して岸および船の上のPC上に表示する。PLCは、フィードバックを評価し、次いで、必要に応じて応答するように各ユニットに指令する。フィードバックには、リニア・トランスデューサその他の類似の装置からのX、Y、Z方向の直線位置および/または各液圧シリンダに対する圧力トランスデューサからのX、Y、Z方向の力が含まれる。代替手段は、ユニット上の適切な位置に配置し得る歪ゲージを使用して力を求めることである。例えば、図30に、X、Z面内で規定した係留範囲内に船舶を保つための基本制御ループの流れ図を示す。船舶がある時間にわたって範囲外に出たままになり、かつ係留ユニットが保持許容力および/または移動範囲の制限に達した場合、船/岸の作業員に警報が送られる。船の横方向の力、真空による結合力、および警報に関する信号を(例えば、中央監視ステーションまたは港務局に)送信して、係留ロボットのパフォーマンスを遠隔的に監視することができる。
PLCは、力を反映する数値に情報を変換して、それをPC上に表示する。各真空パッドの真空レベルおよび近接情報も処理し、図を用いて表示することができる。船のPCまたは岸のPCのいずれかを使用して、各係留ユニットを、それぞれに対して適切な安全性が得られる状態で制御することができる。マクロ制御コマンドを提供することができる。このマクロ制御コマンドは、a)船舶が到着する際に起動シーケンスを実行し、b)船を係留し、c)船を切り離し、d)船が出るときに、船を押して切り離し、それによって係泊地から離れるように船に初期惰力を与え、e)規定した距離だけ船舶を前方に移動させ、f)シャットダウン・モードで、ユニットを切り離し駐機させることを含み得る。
このシステムは、システムに電力損失が生じた場合の動作ステップも提供することができる。このような状況では、このシステムは、真空カップ内の圧力が大気圧に近づくまで、したがって、例えばシステムの漏れのために保持許容力が減少するまで、真空カップを介して船舶に結合したままになる。この場合、回路内の空気圧バルブおよび真空バルブが、それぞれのオフ状態に戻る。このオフ状態は、真空が最も長くカップ内に留まるように設計されている。このオフ状態では、これらのバルブにより、システムの漏れの一因となり得るコンポーネント、特に空気圧ポンプおよび真空ポンプが回路から切り離される。電力損失モードでは、液圧アキュムレータが回路中に割り込み、それによって、システムがX−Y面内でその柔軟性および弾性を保つことができる。このモードでは、復元力は、変位にしか比例せず、時間には比例しない。
本発明では、非圧縮性流体を利用し、それから力の測定値を取得していることから、船に配置したコンピュータとの情報のやり取りに関して比較的速い応答時間が得られる。本発明のシステムによって、力および変位の絶対値がリアルタイムで提供される。
このシステムは、連続能動モードで係留ロボットの位置を制御するように動作し得るが、ときには、アクチュエータの制御に対する応答を平均することが、係留ロボットを制御する、より適切な形態になることがある。こうすると、係留ロボットを連続して能動的に制御する必要がなくなり、真空カップを能動的に制御して、これら2つを変位範囲内に復元させる前に、所定の基準から真空カップが指定時間にわたってずれる段階でのみ制御を行えばよい。

Claims (20)

  1. ある水域の表面に浮かぶ船舶を、前記水域の底に固定されたターミナルに解除可能に固定する係留システムであって、前記船舶には、風、潮、水流、波、船舶の荷重レベル、および前記システムの駆動手段によって駆動される動き、の中の1つまたは複数から生じる荷重力がかかり、前記システムが、
    少なくとも1つの係留ロボットを備え、前記係留ロボットが、
    a)前記ターミナルまたは前記船舶の一方に固定された基部構造と、
    b)前記基部構造と係合した引付け力による結合要素とを含み、前記引付け力による結合要素が、前記ターミナルまたは船舶の前記一方に対面する他方の表面に置かれ、かつ前記表面との結合が確立されるように適合され、前記結合が、前記引付け力による結合要素が取り付けられる前記表面に直交する引付け保持力を確立する引付けタイプのものであり、前記システムがさらに、
    前記引付け力による結合要素が前記表面と結合関係にあるときに、前記引付け力による結合要素の前記引付け保持力を求める引付け保持力取得手段と、
    前記引付け力による結合要素が前記表面と結合関係にあるときに、引付け保持力の内で少なくとも水平かつ船舶の表面の法線に直交する方向の成分である水平剪断方向保持力を求める剪断方向保持力取得手段と、
    a.前記法線に平行な方向に、前記表面と前記係留ロボットの基部構造との間の引張力と、
    b.水平かつ前記法線に直交する方向に、前記表面と前記係留ロボットの基部構造との間の水平剪断力と
    を含む群から選択した少なくとも1つまたは複数の力を求める取得手段と、
    i)前記引付け保持力と前記引張力を比較する比較手段および
    ii)前記水平剪断方向保持力と前記水平剪断力を比較する比較手段を備える、システム。
  2. 前記比較手段は、
    i.前記引張力が、前記引付け保持力よりも小さいが、前記引付け保持力に近い所定の制限に達したとき、
    ii.前記水平剪断力が、前記水平剪断方向保持力よりも小さいが、前記水平剪断方向保持力に近い所定の制限に達したとき
    の2つの状態のうちのいずれか一方または両方の場合に、
    i.前記引付け保持力を増加させるように前記引付け力を確立し変化させる手段を始動させること、
    ii.警報を始動させること
    から選択した1つまたは複数の動作を行う、請求項1に記載の係留システム。
  3. 前記引付け力による結合要素が前記表面と結合関係にあるときに、前記引付け保持力取得手段が、前記引付け力による結合要素と前記表面の間の、前記表面に直交する方向の力を求めるのに適したセンサと、前記センサからの信号に応答して引付け保持力を求める引付け保持力取得手段とを含む、請求項1または2に記載の係留システム。
  4. 前記駆動手段は、前記引付け力による結合要素が、リンク機構によって前記基部構造と移動可能に係合し、前記引付け力による結合要素の前記基部構造に対する相対的な、前記水平剪断力方向に平行な動きおよび前記引張力方向に平行な動きを能動的に駆動する手段からなる、請求項1から3のいずれか一項に記載の係留システム。
  5. 前記駆動手段は、前記引付け力による結合要素が、リンク機構によって前記基部構造と移動可能に係合し、前記引付け力による結合要素の前記基部構造に対する相対的な動きを、前記水平剪断力方向に平行な方向に能動的に駆動する第1駆動手段と、前記引張力方向に平行な方向に能動的に駆動する第2駆動手段とからなり、
    前記比較手段がさらに、
    i.前記引張力が、前記引付け保持力よりも小さいが、前記引付け保持力に近い所定の制限に達したとき、
    ii.前記水平剪断力が、前記水平剪断方向保持力よりも小さいが、前記水平剪断方向保持力に近い所定の制限に達したとき
    の2つの状態のうちのいずれか一方または両方の場合に、
    前記引張力および/または水平剪断力がそれらのそれぞれの制限未満に保たれるように、前記第1駆動手段および第2駆動手段の一方または両方によって、前記引付け力による結合要素の速度を変化させるように加速または減速を開始する、請求項1から4のいずれか一項に記載の係留システム。
  6. 前記引付け力による結合要素が、可変引付け力による結合要素であり、その引付け力を、引付け力を制御する制御手段によって変化させることができる、請求項1から5のいずれか一項に記載の係留システム。
  7. 前記引付け力による結合要素が、前記表面と係合したときに圧力制御可能キャビティを画定する真空カップであり、前記制御手段が、前記キャビティと流体連通して前記キャビティ内の圧力を制御する真空誘起手段を含む、請求項6に記載の係留システム。
  8. 前記引付け力による結合要素が前記表面と結合関係にあるときに、前記剪断方向保持力取得手段が、垂直かつ前記法線に直交する方向の垂直剪断方向保持力をも求め、
    前記表面から前記引付け力による結合要素に加えられる垂直かつ前記法線に直交する方向の垂直剪断力を測定する垂直剪断力測定手段が設けられ、それによって前記垂直剪断方向保持力と前記垂直剪断力が比較される、請求項1から7のいずれか一項に記載の係留システム。
  9. 前記比較手段は、前記垂直剪断力が、前記垂直剪断方向保持力よりも小さいが、前記垂直剪断方向保持力に近い所定の制限に達したときに、
    i.前記引付け保持力を増加させるように前記引付け力を確立し変化させる手段を始動させること、
    ii.警報を始動させること
    から選択した1つまたは複数の動作をも行う、請求項8に記載の係留システム。
  10. 前記水平剪断力および/または引張力を求める前記取得手段が、この水平剪断力および/または引張力の1つまたは複数の力に応答して信号を生成することができる第1測定手段を備え、この第1測定手段からの信号を受信し、前記比較手段によって使用可能な信号を提供する、請求項1から9のいずれか一項に記載の係留システム。
  11. 前記引付け保持力取得手段が、引付け保持力に応答して信号を生成することができる第2測定手段を備え、この第2測定手段からの信号を受信し、前記比較手段によって使用可能な信号を提供する、請求項1から10のいずれか一項に記載の係留システム。
  12. 前記引付け力による結合要素が、前記表面と係合したときに圧力制御可能キャビティを画定する真空カップであり、前記制御手段が、前記キャビティと流体連通して前記キャビティ内の圧力を制御する真空誘起手段を含み、前記第2測定手段が、前記真空カップの前記キャビティの圧力と周囲大気圧の圧力差を測定するように、前記係留ロボットと係合した圧力トランスデューサである、請求項11に記載の係留システム。
  13. 前記剪断方向保持力取得手段は、前記引付け保持力の測定値から水平剪断方向保持力を計算する計算手段からなる、請求項1から12のいずれか一項に記載の係留システム。
  14. 前記計算手段が、引付け保持力により変化し、かつ引付け保持力に依存する水平剪断方向保持力を反映する実験的に収集した数値の表を含み、これらの数値から、前記水平剪断方向保持力を求めることができる、請求項13に記載の係留システム。
  15. 前記駆動手段が、少なくとも1つの液圧ラムを含む、請求項6から14のいずれか一項に記載の係留システム。
  16. 前記引付け力による結合要素の前記基部構造に対する相対的な変位を測定する変位測定手段が設けられる、請求項6から15のいずれか一項に記載の係留システム。
  17. 前記引付け力による結合要素の前記基部構造に対する相対的な移動の制限の1つまたは複数に達したときに警報が鳴る、請求項6から16のいずれか一項に記載の係留システム。
  18. 前記引付け力による結合要素の前記基部構造に対する相対的な変位が、目に見えるように示される、請求項6から17のいずれか一項に記載の係留システム。
  19. 前記引付け力が、人間の入力によって制御し得る、請求項1から18のいずれか一項に記載の係留システム。
  20. 前記引付け力による結合要素の前記基部構造に対する相対的な変位が、人間の入力によって制御し得る、請求項6から18のいずれか一項に記載の係留システム。
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