JP4997688B2 - 電極、薄膜トランジスタ、電子回路、表示装置および電子機器 - Google Patents

電極、薄膜トランジスタ、電子回路、表示装置および電子機器 Download PDF

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Description

本発明は、電極、薄膜トランジスタ、電子回路、表示装置および電子機器に関する。
近年、シリコンに代表される無機材料を用いた薄膜電界効果型トランジスタから置き換えうるデバイスとして、有機半導体材料を用いた有機薄膜電界効果型トランジスタが注目されている。
従来の典型的な有機薄膜トランジスタは、ソース、ドレイン電極として金を用いる構造を有していた(例えば、非特許文献1参照)。
具体的には、非特許文献1に記載の薄膜トランジスタは、ポリエチレンテレフタラート基板にフォトリソグラフィー法等を用いてITO(Indium Tin Oxide)をエッチングして、ゲート電極を形成し、ゲート絶縁層として有機シロキサンおよび窒化珪素を用いる構造を有している。
そして、金の薄膜を蒸着法で形成し、マイクロコンタクトプリンティング法を用いて、これをパターニングして、ソース電極およびドレイン電極を形成する。最後に、有機半導体層(p型の有機半導体層)を蒸着法で形成することにより作製している。
しかしながら、前記非特許文献1に記載の有機トランジスタでは、ソース電極およびドレイン電極を、高価な金の薄膜を蒸着して形成し、さらにエッチングすることにより形成しているため、低コスト化という点で改善の余地がある。
これに対して、低コストなAl等の金属を電極として用いると、ソース電極と有機半導体層の界面で生じる障壁が大きくキャリア(正孔)の注入が効率よく行われず、トランジスタ特性が低下するという問題が生じる。
Rogers et al. 「Proceedings of the National Academy of Sciences」 April 24, 2001 u vol. 98 u no. 9 48354840
本発明の目的は、低コストで作製可能でありかつ正孔の注入効率の高い電極、信頼性の高い薄膜トランジスタ、この薄膜トランジスタを用いた電子回路、表示装置、および、電子機器を提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明の電極は、主として有機材料で構成され正孔を輸送する機能を有する有機層に対して、正孔を注入する薄膜トランジスタのソース電極用の電極であって、
前記有機層は、有機半導体層であり、
前記電極は、下地電極層と、該下地電極層の表面を覆う表面電極層とからなり、前記表面電極層が前記有機半導体層と接触するように、前記有機半導体層に対して部分的に形成されており、
前記表面電極層は、Cu、Ni、Coのうちの少なくとも1種の金属材料を含む金属酸化物を含有し、
前記下地電極層は、主としてCu、Ni、Coまたはこれらを含む合金で構成されていることを特徴とする。
これにより、低コストで作製可能でありかつ正孔の注入効率の高いものとなる。また、電極を安価に形成することができるとともに、2層の密着性の向上を図ることもできる。
本発明の電極では、前記表面電極層において、前記酸化物の含有量は、50wt%以上であることが好ましい。
これにより、正孔の注入効率をより向上させることができる。
本発明の電極では、前記酸化物は、Cu、Ni、Co以外に、Sr、Al、Ga、Li、Na、K、Rb、Csのうちの少なくとも1種を含むことが好ましい。
これにより、電気伝導度を高めて正孔の注入をより効率良く行うことができる。
本発明の電極では、前記表面電極層は、前記下地電極層より仕事関数が大きいことが好ましい。
これにより、有機層へのより効率のよい正孔の注入が可能となる
本発明の電極は、主として有機材料で構成され正孔を輸送する機能を有する有機層に対して、正孔を注入する薄膜トランジスタのソース電極用の電極であって、
前記有機層は、有機半導体層であり、
前記電極は、下地電極層と、該下地電極層の表面を覆う表面電極層とからなり、前記表面電極層が前記有機半導体層と接触するように、前記有機半導体層に対して部分的に形成されており、
前記表面電極層は、金属硫化物および金属塩化物の少なくとも一方を含有し、
前記下地電極層は、主としてCu、Ni、Coまたはこれらを含む合金で構成されていることを特徴とする。
これにより、低コストで作製可能でありかつ正孔の注入効率の高いものとなる。
本発明の電極では、前記金属硫化物は、Cuを含む硫化物を主とするものであることが好ましい。
これにより、正孔の注入効率のより高いものとなる。
本発明の電極では、前記金属塩化物は、Agを含む塩化物を主とするものであることが好ましい。
これにより、正孔の注入効率のより高いものとなる。
本発明の薄膜トランジスタは、本発明の電極で構成されたソース電極と、
としてp型の有機半導体材料で構成された前記有機半導体層とを有することを特徴とする。
これにより、信頼性の高い薄膜トランジスタが得られる
本発明の薄膜トランジスタは、主としてp型の有機半導体材料で構成された有機半導体層と、
該有機半導体層に正孔を注入するソース電極とを備える薄膜トランジスタであって、
前記ソース電極は、下地電極層と、該下地電極層の表面を覆う表面電極層とからなり、前記表面電極層が前記有機半導体層と接触するように、前記有機半導体層に対して部分的に形成されており、
前記表面電極層が、Agを含む酸化物を含有し、
前記下地電極層は、AgまたはAgを含む合金で構成されていることを特徴とする。
これにより、信頼性の高い薄膜トランジスタが得られる。
本発明の薄膜トランジスタでは、前記有機半導体材料は、高分子系有機半導体材料を主成分とするものであることが好ましい。
これにより、薄膜トランジスタの特性(スイッチング特性)をより向上させることができる。
本発明の薄膜トランジスタでは、前記ソース電極は、前記有機半導体層に直接接触していることが好ましい。
これにより、有機半導体層への正孔の注入をより効率よく行うことができる。
本発明の電子回路は、本発明の薄膜トランジスタを備えることを特徴とする。
これにより、信頼性の高い電子回路が得られる。
発明の表示装置は、本発明の電子回路を備えることを特徴とする。
これにより、信頼性の高い表示装置が得られる。
発明の電子機器は、本発明の表示装置を備えることを特徴とする。
これにより、信頼性の高い電子機器が得られる。
本発明によれば、低コストで作製可能でありかつ正孔の注入効率の高い電極が得られる。
また、本発明によれば、信頼性の高い薄膜トランジスタ、電子回路、表示装置および電子機器を低コストで製造することができる。
以下、本発明の電極、電極形成方法、薄膜トランジスタ、電子回路、有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、「有機EL素子」と言う。)、表示装置および電子機器について、図示の好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
<薄膜トランジスタ>
まず、本発明の電極を適用した薄膜トランジスタについて説明する。
<第1実施形態>
まず、本発明の薄膜トランジスタの第1実施形態について説明する。
図1は、本発明の薄膜トランジスタの第1実施形態を示す概略断面図、図2および図3は、それぞれ、図1に示す薄膜トランジスタの製造方法を説明するための図(縦断面図)である。
図1に示す薄膜トランジスタ1は、トップゲート型の薄膜トランジスタであり、互いに分離して設けられたソース電極20aおよびドレイン電極20bと、ソース電極20aおよびドレイン電極20b間に介在する有機半導体層30と、有機半導体層30とゲート電極50との間に位置するゲート絶縁層40とを有する構造をしており、さらに基板10上に搭載されている。
以下、各部の構成について、順次説明する。
基板10は、薄膜トランジスタ1を構成する各層(各部)を支持するものである。
基板10には、例えば、ガラス基板、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルスルホン(PES)、芳香族ポリエステル(液晶ポリマー)、ポリイミド(PI)等で構成されるプラスチック基板(樹脂基板)、石英基板、シリコン基板、金属基板、ガリウム砒素基板等を用いることができる。
薄膜トランジスタ1に可撓性を付与する場合には、基板10には、プラスチック基板、あるいは、薄い(比較的膜厚の小さい)金属基板が選択される。
基板10上には、ソース電極20aおよびドレイン電極20bが設けられている。
このうち、ソース電極20aは、後述する有機半導体層30に対して、正孔を注入する電極(本発明の電極)を構成する。
ソース電極20aおよびドレイン電極20bは、それぞれ、複数の層(本実施形態では、下地電極層21および表面電極層22の2層)で構成されている。
下地電極層(基部)21は、各種の金属材料や、各種の導電性酸化物材料等で構成することができるが、主としてCu、Ni、Coまたはこれらを含む合金、あるいは、AgまたはAgを含む合金で構成するのが好ましい。これらの金属材料は、比較的安価であるため、薄膜トランジスタ1の製造コストの低減を図ることができる。
また、後述するように、表面電極層22が、Cu、Ni、Coのうちの少なくとも1種を含む酸化物、または、Agを含む酸化物を含有してなるものである場合、下地電極層21を主としてCu、Ni、Coまたはこれらを含む合金、あるいは、主としてAgまたはAgを含む合金で構成することにより、下地電極層21と表面電極層22との密着性を向上させることもできる。
また、表面電極層22が、金属硫化物や金属塩化物を含有してなるものである場合、下地電極層21を主として前記金属硫化物や金属塩化物を構成する金属またはこれを含む合金で構成することにより、下地電極層21と表面電極層22との密着性を向上させることもできる。
表面電極層(有機半導体層30に最も近い層)22は、下地電極層21を覆うように設けられている。
表面電極層22は、Cu、Ni、Coのうちの少なくとも1種を含む酸化物、Agを含む酸化物、または、金属硫化物(以下、単に「硫化物」と言う。)および金属塩化物(以下、単に「塩化物」と言う。)の少なくとも一方を含有してなるものである。
酸化物の具体例としては、Cu(II)1−xO(ただし、0≦x<1である。)、Cu(I)2(1−x)O(ただし、0≦x<1である。)で表されるCu酸化物、Ni1−xO(ただし、0≦x<1である。)で表されるNi酸化物、Co1−xO(ただし、0≦x<1)で表されるCo酸化物、Ag(II)1−xO(ただし、0≦x<1である。)、Ag(I)2(1−x)O(ただし、0≦x<1である。)で表されるAg酸化物、または、これらにCu、Ni、Co以外の元素(原子)として、Sr、Al、Ga、Li、Na、K、Rb、Csのうちの少なくとも1種を含む複合酸化物等のうちの1種または2種以上を組み合わせたものが挙げられる。
ここで、一般に、仕事関数の大きい金属材料は、高価なものが多く、逆に、安価な金属材料は、仕事関数が低い傾向にある。また、酸化物(金属化合物)は、一般に、金属単体に対して仕事関数が大きくなるものが多い。
したがって、表面電極層22を前記酸化物を含有する構成とすることにより、下地電極層21に安価な金属材料を使用しつつ、表面電極層(酸化物含有層)22の仕事関数を、下地電極層21の仕事関数より大きく設定するのが容易となる。その結果、コスト高になるのを防止しつつ、有機半導体層30への正孔の注入効率の高いソース電極20aを得ることができる。
また、酸化物は、金属単体より有機材料に対する活性(有機材料を変質、劣化させる作用)が低い。このため、ソース電極20aおよびドレイン電極20bと接触する有機層(本実施形態では、有機半導体層30)の変質、劣化を好適に防止または抑制することができ、結果として、薄膜トランジスタ1の耐久性の向上を図ることができる。
さらに、Cu、Ni、Co、Ag以外に、Sr、Al、Ga、Li、Na、K、Rb、Csのうちの少なくとも1種を含む複合酸化物は、キャリアであるホール(正孔)の密度を高く、精度良く制御することができる。このため、薄膜トランジスタ1では、電気伝導度を高めてホール(正孔)の注入をより効率良く行うことが可能である。
また、以上では、酸化物を代表に説明したが、同様のことが硫化物および塩化物にも言える。したがって、表面電極層22を硫化物および塩化物の少なくとも一方を含有する構成とすることによっても、前記酸化物を含有する場合と同様の効果が得られる。
硫化物としては、Cuを含む硫化物を主とするものが好適であり、塩化物としては、Agを含む塩化物を主とするものが好適である。硫化物および塩化物として、それぞれ、これらのものを用いることにより、ソース電極20aを、正孔の注入効率のより高いものとすることができる。
Cuを含む硫化物の具体例としては、Cu(II)1−xS(ただし、0≦x<1である。)、Cu(I)2(1−x)S(ただし、0≦x<1である。)、または、これらにCu以外の元素(原子)として、Sr、Al、Ga、Li、Na、K、Rb、Csのうちの少なくとも1種を含む複合硫化物等のうちの1種または2種以上を組み合わせたものが挙げられる。
一方、Agを含む塩化物の具体例としては、Ag(II)1−xCl(ただし、0≦x<1である。)、Ag(I)2(1−x)Cl(ただし、0≦x<1である。)、または、これらにAg以外の元素(原子)として、Sr、Al、Ga、Li、Na、K、Rb、Csのうちの少なくとも1種を含む複合硫化物等のうちの1種または2種以上を組み合わせたものが挙げられる。
また、表面電極層22の厚さ(平均)は、特に限定されないが、前述したような酸化物、硫化物や塩化物の電気伝導度は、金属(金属単体)と比較して低いので、できるだけ薄く(小さく)かつ均一であることが望ましい。
具体的には、表面電極層22の厚さ(平均)は、0.1〜50nm程度であるのが好ましく、0.5〜10nm程度であるのがより好ましい。表面電極層22が薄過ぎると、酸化物、硫化物や塩化物の含有率等によっては、正孔の注入効率を向上させる効果、ソース電極20aおよびドレイン電極20bに接触する有機層の変質、劣化を防止する効果が十分に発揮されないおそれがある。一方、表面電極層22が厚過ぎると、ソース電極20aおよびドレイン電極20bの導電性が極端に低下するおそれがある。
表面電極層22において、前記酸化物、硫化物や塩化物の含有量(含有率)は、できるだけ多い方が好ましい。具体的には、その含有量は、50wt%以上であるのが好ましく、75wt%以上であるのがより好ましい。表面電極層22において、酸化物、硫化物や塩化物の含有量が前記下限値未満の場合には、表面電極層22の厚さ等によっては、正孔の注入効率を向上させる効果、ソース電極20aおよびドレイン電極20bに接触する有機層の変質、劣化を防止する効果が十分に発揮されないおそれがある。
なお、ソース電極20aおよびドレイン電極20bの厚さ(平均)は、特に限定されないが、それぞれ、10〜2000nm程度であるのが好ましく、50〜1000nm程度であるのがより好ましい。
ソース電極20aおよびドレイン電極20bに接触するように、有機半導体層(正孔を輸送する機能を有する有機層)30が設けられている。
この有機半導体層30は、主としてp型の有機半導体材料で構成されている。p型の有機半導体材料には、ポリマー有機半導体材料(高分子系有機半導体材料)、低分子系有機半導体材料のいずれも使用可能である。
ポリマー有機半導体材料としては、例えば、ポリ(3−アルキルチオフェン)、ポリ(3−ヘキシルチオフェン)(P3HT)、ポリ(3−オクチルチオフェン)、ポリ(2,5−チエニレンビニレン)(PTV)、ポリ(パラ−フェニレンビニレン)(PPV)、ポリ(9,9−ジオクチルフルオレン)(PFO)、ポリ(9,9−ジオクチルフルオレン−コ−ビス−N,N’−(4−メトキシフェニル)−ビス−N,N’−フェニル−1,4−フェニレンジアミン)(PFMO)、ポリ(9,9−ジオクチルフルオレン−コ−ベンゾチアジアゾール)(BT)、フルオレン−トリアリルアミン共重合体、トリアリルアミン系ポリマー、ポリ(9,9−ジオクチルフルオレン−コ−ジチオフェン)(F8T2)のようなフルオレン−ビチオフェン共重合体等が挙げられる。
低分子系有機半導体としては、例えば、C60、あるいは、金属フタロシアニンあるいはそれらの置換誘導体、あるいは、アントラセン、テトラセン、ペンタセン、ヘキサセン等のアセン分子材料、あるいは、α−オリゴチオフェン類、具体的にはクォーターチオフェン(4T)、セキシチオフェン(6T)、オクチチオフェン(8T)、ジヘキシルクォーターチオフェン(DH4T)、ジヘキルセキシチオフェン(DH6T)等が挙げられる。
なお、p型の有機半導体材料としては、ポリマー有機半導体材料を主成分とするものが好適である。p型の有機半導体材料として、ポリマー有機半導体材料を主成分とするものを用いることにより、有機半導体層30の形成(成膜)をより容易かつ低コストで行うことができる。
この有機半導体層30の厚さ(平均)は、特に限定されないが、0.1〜1000nm程度であるのが好ましく、1〜500nm程度であるのがより好ましく、1〜100nm程度であるのがさらに好ましい。
有機半導体層30上には、ゲート絶縁層40が設けられている。
このゲート絶縁層40の構成材料としては、公知のゲート絶縁体材料であれば、種類は特に限定されるものではなく、有機材料、無機材料のいずれも使用可能である。
有機材料としては、ポリメチルメタクリレート、ポリビニルフェノール、ポリイミド、ポリスチレン、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセテート等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
一方、無機材料としては、シリカ、窒化珪素、酸化アルミ、酸化タンタル等の金属酸化物、チタン酸バリウムストロンチウム、ジルコニウムチタン酸鉛等の金属複合酸化物が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
ゲート絶縁層40の厚さ(平均)は、特に限定されないが、10〜5000nm程度であるのが好ましく、50〜1000nm程度であるのがより好ましい。ゲート絶縁層40の厚さを前記範囲とすることにより、ソース電極20aおよびドレイン電極20bとゲート電極50とを確実に絶縁しつつ、薄膜トランジスタ1の動作電圧を低くすることができる。
なお、ゲート絶縁層40は、単層構成のものに限定されず、複数層の積層構成のものであってもよい。
ゲート絶縁層40上の所定の位置、すなわち、ゲート電極20aとドレイン電極20bとの間の領域に対応する位置には、ゲート電極50が設けられている。
このゲート電極50の構成材料としては、公知の電極材料であれば、種類は特に限定されるものではない。具体的には、Cr、Al 、Ta、Mo、Nb、Cu、Ag、Au、Pd、In、Ni、Nd、Coまたはこれらを含む合金のような金属材料、およびそれらの酸化物等を用いることができる。
また、ゲート電極50は、導電性有機材料で構成することもできる。
ゲート電極50の厚さ(平均)は、特に限定されないが、0.1〜2000nm程度であるのが好ましく、1〜1000nm程度であるのがより好ましい。
このような薄膜トランジスタ1では、ソース電極20aおよびドレイン電極20bの間に電圧を印加した状態で、ゲート電極50にゲート電圧を印加すると、有機半導体層30のゲート絶縁層40との界面付近にチャネルが形成され、チャネル領域をキャリア(正孔)が移動することで、ソース電極20aおよびドレイン電極20bの間に電流が流れる。
すなわち、ゲート電極50に電圧が印加されていないOFF状態では、ソース電極20aおよびドレイン電極20bとの間に電圧を印加しても、有機半導体層30中にほとんどキャリアが存在しないため、微少な電流しか流れない。一方、ゲート電極50に電圧が印加されているON状態では、有機半導体層30のゲート絶縁層40に面した部分に電荷が誘起され、チャネル(キャリアの流路)が形成される。この状態でソース電極20aおよびドレイン電極20bの間に電圧を印加すると、チャネル領域を通って電流が流れる。
このような薄膜トランジスタ1は、例えば、次のようにして製造することができる。
図1に示す薄膜トランジスタ1の製造方法(第1の製造方法)は、基板10上にソース電極20aおよびドレイン電極20bを形成する工程[A1]と、ソース電極20aおよびドレイン電極20bを覆うように有機半導体層30を形成する工程[A2]と、有機半導体層30上にゲート絶縁層40を形成する工程[A3]と、ゲート絶縁層40上にゲート電極50を形成する工程[A4]とを有している。
[A1] ソース電極およびドレイン電極形成工程
[A1−1] 下地電極層形成工程
基板10上に、下地電極層21を形成する(図2(a)参照。)。
この下地電極層21は、例えば、エッチング法、リフトオフ法等を用いて形成することができる。
エッチング法により下地電極層21を形成する場合には、I:まず、例えば、スパッタ法、蒸着法、メッキ法等を用いて、基板10の全面に膜厚10nm〜10μm範囲で金属膜(金属層)を成膜する。II:次に、例えばフォトレジスト法、マイクロコンタクトプリンティング法等を用いて、金属膜上(表面)にレジスト層を得る。III:次に、このレジスト層をマスクに用いて、金属膜にエッチングを施して、所定の形状にパターニングする。
また、リフトオフ法により下地電極層21を形成する場合には、I:まず、下地電極層21を形成する以外の部分を覆うように、レジスト層を形成する。II:次に、例えば、蒸着法、メッキ法等を用いて、基板10のレジスト層側の全面に、膜厚10nm〜10μm範囲で金属膜(金属層)を成膜する。III:次に、レジスト層を除去する。
[A1−2] 表面電極層形成工程
次に、表面電極層(酸化物含有層)22を、下地電極層21の表面を覆うように形成する。
表面電極層22は、表面電極層22の構成材料を下地電極層21上に堆積させて、被膜(被覆層)220を形成した後、この被膜220の不要部分を除去することにより形成することができる。
まず、基板10の下地電極層21が形成された側の面に、被膜220を形成する(図2(b)参照。)。
被膜220の形成には、例えば、レーザーアブレーション法、スパッタ法(例えば、リアクティブDCマグネトロンスパッタ法)、CVD法、蒸着法等を用いることができる。
例えば、Cu酸化物、Ni酸化物、Co酸化物またはAg酸化物を含む被膜220を、リアクティブDCマグネトロンスパッタ法を用いて形成する場合には、金属Cu、金属Ni、金属Coまたは金属Agをターゲットに用いて、次のような条件で行うことができる。
ガス導入前のチャンバー内の圧力(到達真空度)は、1×10−2Pa以下であるのが好ましく、1×10−3Pa以下であるのがより好ましい。
導入ガスは、酸素ガスと不活性ガス(例えばアルゴン、ヘリウム等)との混合ガスを用いるのが好ましい。
ガス導入後のチャンバー内の圧力(成膜時の圧力)は、0.1〜10Pa程度であるのが好ましく、0.5〜5Pa程度であるのがより好ましい。
DCパワーは、10〜200W程度であるのが好ましく、20〜100W程度であるのがより好ましい。
以上のような条件で、酸素ガスと不活性ガスとの混合比を適宜設定することにより、被膜220(表面電極層22)において、酸化物と金属単体との比率を所望のものに設定することができる。
なお、酸素ガスに代えて、例えば硫化水素等の硫黄系ガスを用いることにより、硫化物を含む被膜220を、また、例えば塩化水素、塩素等の塩素系ガスを用いることにより、塩化物を含む被膜220を、それぞれ形成することができる。
また、例えば、SrCu、CuAlO、CuGaO等の複合酸化物を主材料とする被膜220を、レーザーアブレーション法を用いて形成する場合には、堆積させる複合酸化物に対応する組成の複合酸化物焼結体をターゲットに用いて、酸素ガスを供給しつつ、次のような条件で行うことができる。
ガス導入前のチャンバー内の圧力(到達真空度)は、1×10−4Pa以下であるのが好ましく、1×10−6Pa以下であるのがより好ましい。
照射するレーザー光は、波長が150〜300nm程度、パルス長が1〜30ns程度のパルス光が好ましく、具体的には、ArFエキシマレーザー、KrFエキシマレーザーが好適に使用される。
このレーザー光のエネルギー密度は、1J/cm以上であるのが好ましく、2〜6J/cm程度であるのがより好ましい。
酸素ガス導入後のチャンバー内の圧力(成膜時の圧力)は、0.1〜100Pa程度であるのが好ましく、1〜10Pa程度であるのがより好ましい。
また、塩化物を含む被膜220は、例えば塩化水素水溶液等の中で、下地電極層21に通電して電気分解処理を行い、下地電極層21の表面に塩化物を析出させることにより形成することもできる。
また、基板10として、プラスチック基板等の可撓性基板を用いる場合には、得られた被膜220に対して、光照射法等を用いて、被膜220の結晶化を促進させる処理を施すのが好ましい。
なお、基板10として、石英基板等の硬質基板を用いる場合には、例えば200〜800℃程度に基板10を加熱しつつ成膜を行うことにより、結晶性の高い被膜220を得ることができる。
次に、フォトリソグラフィー法、マイクロコンタクトプリンティング法等によってソース電極20aおよびドレイン電極20bに対応する形状のレジスト層を形成する。このレジスト層をマスクに用いて、被膜220の不要部分を除去する(図2(c)参照。)。これにより、下地電極層21上に表面電極層22が形成され、ソース電極20aおよびドレイン電極20bが得られる。
この被膜220の除去には、例えば、プラズマエッチング、リアクティブイオンエッチング、ビームエッチング、光アシストエッチング等の物理的エッチング法、ウェットエッチング等の化学的エッチング法等のうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
このようにして、ソース電極20aおよびドレイン電極20bを形成することにより、蒸着源やターゲットが含有する酸化物の量や、成膜雰囲気中に導入する酸素ガス流量等を制御するという簡単な作業で、表面電極層22が含有する酸化物の量を比較的精密に制御することができる。また、成膜雰囲気中に導入する硫黄系ガスや塩素系ガスの流量等を制御するという簡単な作業で、表面電極層22が含有する硫化物や塩化物の量を比較的精密に制御することができる。これにより、ソース電極20aおよびドレイン電極20bの仕事関数等の特性を、容易かつ正確に調整することができる。
[A2] 有機半導体層形成工程
次に、ソース電極20aおよびドレイン電極20bを覆うように、有機半導体層30を形成する(図2(d)参照。)。このとき、ソース電極20aおよびドレイン電極20bとの間には、チャネル領域が形成される。
有機半導体層30は、ポリマー有機半導体材料(高分子系有機半導体材料)で構成する場合、スピンコーター方式やディップ方式等を用いた塗布法、インクジェット方式やスクリーン印刷方式等を用いた印刷法等を用いて形成することができる。
また、有機半導体層30は、低分子系有機半導体材料で構成する場合、蒸着法あるいは、前駆体を用いて可溶性にすることで、スピンコーター方式やディップ方式等を用いた塗布法、インクジェット方式やスクリーン印刷方式等を用いた印刷法等を用いて塗膜を形成した後、この塗膜に対してアニール処理を行うことで、所望のものに形成することが可能である。
なお、有機半導体層30の形成領域は、図示の構成に限定されず、有機半導体層30は、ソース電極20aおよびドレイン電極20bとの間の領域(チャネル領域)にのみ形成してもよい。これにより、同一基板上に、複数の薄膜トランジスタ(素子)1を並設する場合に、各素子の有機半導体層30を独立して形成することにより、リーク電流、各素子間のクロストークを抑えることができる。また、有機半導体材料の使用量を削減することができ、製造コストの削減を図ることもできる。
[A3] ゲート絶縁層形成工程
次に、有機半導体層30上に、ゲート絶縁層40を形成する(図3(e)参照。)。
例えば、ゲート絶縁層40を有機高分子材料で構成する場合、ゲート絶縁層40は、有機高分子材料またはその前駆体を含む溶液を、有機半導体層30上を覆うように塗布(供給)した後、必要に応じて、この塗膜に対して後処理(例えば加熱、赤外線の照射、超音波の付与等)を施すことにより形成することができる。
有機高分子材料またはその前駆体を含む溶液を、有機半導体層30上へ塗布(供給)する方法としては、前記工程[A2]で挙げた塗布法、印刷法等を用いることができる。
また、ゲート絶縁層40を無機材料で構成する場合、ゲート絶縁層40は、例えば、熱酸化法、CVD法、SOG法により形成することができる。また、原材料にポリシラザンを用いることで、ゲート絶縁層40として、シリカ膜、窒化珪素膜を湿式プロセスで成膜することが可能である。
[A4] ゲート電極形成工程
次に、ゲート絶縁膜40上に、ゲート電極50を形成する(図3(f)参照。)。
まず、金属膜(金属層)を形成する。
これは、例えば、プラズマCVD、熱CVD、レーザーCVDのような化学蒸着法(CVD)、真空蒸着、スパッタリング(低温スパッタリング)、イオンプレーティング等の乾式メッキ法、電解メッキ、浸漬メッキ、無電解メッキ等の湿式メッキ法、溶射法、ゾル・ゲル法、MOD法、金属箔の接合等により形成することができる。
この金属膜上に、レジスト材料を塗布した後に硬化させ、ゲート電極50の形状に対応する形状のレジスト層を形成する。このレジスト層をマスクに用いて、金属膜の不要部分を除去する。
この金属膜の除去には、例えば、プラズマエッチング、リアクティブイオンエッチング、ビームエッチング、光アシストエッチング等の物理的エッチング法、ウェットエッチング等の化学的エッチング法等のうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
その後、レジスト層を除去することにより、ゲート電極50が得られる。
なお、ゲート電極50は、ゲート絶縁層40上に、例えば、導電性粒子や、導電性有機材料を含む導電性材料を塗布(供給)して塗膜を形成した後、必要に応じて、この塗膜に対して後処理(例えば加熱、赤外線の照射、超音波の付与等)を施すことにより形成することもできる。
導電性粒子を含む導電性材料としては、金属微粒子を分散させた溶液、導電性粒子を含むポリマー混合物等が挙げられる。
また、導電性有機材料を含む導電性材料としては、導電性有機材料の溶液または分散液が挙げられる。
ゲート絶縁層40上に導電性材料を塗布(供給)する方法としては、例えば、スピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイヤーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法のような塗布法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェット法、マイクロコンタクトプリンティング法のような印刷法等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
以上のような工程を経て、第1実施形態の薄膜トランジスタ1が得られる。
なお、本実施形態では、ソース電極20aおよびドレイン電極20bは、それぞれ、下地電極層21と表面電極層22との2層構成であったが、本発明では、これらの層21、22の間や、下地電極層21の基板10側には、必要に応じて、任意の目的(例えば密着性の向上等)で、1層または2層以上を追加することもできる。
この場合、複数層のうち、有機半導体層30に最も近い層(最外層)の仕事関数を最も大きいものとするようにすればよい。これにより、有機半導体層30へのより効率のよい正孔の注入が可能となる。
また、本発明では、ソース電極20aが前述したような構成であればよく、ドレイン電極20bは、ソース電極20aと異なる構成であってもよい。なお、製造コストを低減させる観点からは、ソース電極20aおよびドレイン電極20bは、同一の構成とするのが好ましい。
さらに、本発明では、ソース電極20aおよびドレイン電極20bと有機半導体層30との間、有機半導体層30とゲート絶縁層40との間、ゲート絶縁層40とゲート電極50との間には、それぞれ、任意の目的で、1層または2層以上を追加することもできる。
<第2実施形態>
次に、本発明の薄膜トランジスタの第2実施形態について説明する。
図4は、本発明の薄膜トランジスタの第2実施形態を示す概略断面図、図5は、図4に示す薄膜トランジスタの製造方法を説明するための図(縦断面図)である。
以下、第2実施形態の薄膜トランジスタ1について、前記第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
第2実施形態の薄膜トランジスタ1は、ソース電極20aおよびドレイン電極20bの構成が異なり、それ以外は、前記第1実施形態の薄膜トランジスタ1と同様である。
すなわち、ソース電極20aおよびドレイン電極20bは、それぞれ、単層構成をなし、その少なくとも有機半導体層30側の面(図4に示す構成では、表面を含む所定厚さの部分、以下「表面付近」と言う。)に、Cu、Ni、Coのうちの少なくとも1種を含む酸化物、Agを含む酸化物、または、硫化物および塩化物の少なくとも一方を含有してなるものである。
酸化物の具体例としては、前記第1実施形態で挙げたものと同様のもの、すなわち、Cu(II)1−xO(ただし、0≦x<1である。)、Cu(I)2(1−x)O(ただし、0≦x<1である。)で表されるCu酸化物、Ni1−xO(ただし、0≦x<1である。)で表されるNi酸化物、Co1−xO(ただし、0≦x<1)で表されるCo酸化物、Ag(II)1−xO(ただし、0≦x<1である。)、Ag(I)2(1−x)O(ただし、0≦x<1である。)で表されるAg酸化物、または、これらにCu、Ni、Co以外の元素(原子)として、Sr、Al、Ga、Li、Na、K、Rb、Csのうちの少なくとも1種を含む複合酸化物等のうちの1種または2種以上を組み合わせたものが挙げられる。
硫化物および塩化物も、それぞれ、前記第1実施形態で挙げたものと同様のもの、すなわち、Cuを含む硫化物を主とするものおよびAgを含む塩化物を主とするものが好適である。
また、本実施形態のソース電極20aおよびドレイン電極20bでは、酸化物、硫化物や塩化物を含有する部分(図4中、領域X)において、酸化物、硫化物や塩化物の含有量は、それぞれ、50wt%以上であるのが好ましく、75wt%程度であるのがより好ましい。
この領域Xの厚さ(平均)は、0.1〜50nm程度であるのが好ましく、0.5〜10nm程度であるのがより好ましい。
このような薄膜トランジスタ1は、例えば、次のようにして製造することができる。
[B1] ソース電極およびドレイン電極形成工程
まず、基板10上に、ソース電極20aおよびドレイン電極20bとなる金属膜(金属層)20を形成する(図5(a)参照。)。
この金属膜20の形成は、前記第1実施形態の下地電極層21の形成で説明したのと同様にして行うことができるが、成膜方法として、メッキ法(湿式メッキ法)を用いるのが好ましい。メッキ法によれば、真空装置等の大掛かりな装置を用いずに、高い成膜精度で、所望の膜厚の金属膜20を成膜することができる。
また、メッキ法の中でも、無電解メッキ法を用いるのがより好ましい。これにより、より高い成膜精度で金属膜20を成膜することができる。
次に、金属膜20に酸化処理を施す(図5(b)参照。)。これにより、金属膜20の表面付近が酸化され、金属膜20の構成材料に対応した酸化物が生成する。その結果、表面付近に酸化物を含有するソース電極20aおよびドレイン電極20bが得られる。
この酸化物としては、前述したようなものが好ましいことから、金属膜20は、主としてCu、Ni、Coまたはこれらを含む合金、あるいは、AgまたはAgを含む合金で構成される。
合金としては、例えば、Cu−Ni合金、Cu−Co合金、Ni−Co合金、Cu、Ni、CoおよびAgのうちの少なくとも1種と、Sr、Al、Ga、Li、Na、K、RbおよびCsのうちの少なくとも1種との合金等が挙げられる。
なお、金属膜20の形成に無電解メッキ法を用いることにより、所望の組成のものが容易かつ確実に得られる。
また、酸化処理の方法には、例えば、酸素を含む雰囲気中でプラズマ処理を行う方法(酸素プラズマ法)、熱酸化法、陽極酸化法等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
これらの中でも、酸化処理の方法には、酸素プラズマ法を用いるのが好ましい。これにより、ソース電極20aおよびドレイン電極20bは、それぞれ、その表面付近に均一に酸化物を含有するようになる。これにより、有機半導体層30にムラなく(均一)に正孔を注入(供給)することができるようになる。
また、酸素プラズマ法を用いることにより、金属膜20の酸化のみならず、金属膜20の表面に存在する有機物も同時に除去することができる。
このようなことから、有機半導体層30への正孔の注入効率がより高いゲート電極20aを得ることができる。
さらに、この酸素プラズマ処理は、減圧(真空)下で行うものであってよいが、大気圧下で行うものであるのが好ましい。これにより、金属膜20の酸化処理を容易かつ低コストで行うことができる。
なお、表面付近に硫化物を含有するソース電極20aおよびドレイン電極20bは、それぞれ、例えば硫化水素等の硫黄を含む雰囲気中で、金属膜20に対して所定の条件で熱処理を行うこと等により得られる。
また、表面付近に塩化物を含有するソース電極20aおよびドレイン電極20bは、それぞれ、例えば塩化水素、塩素等の塩素を含む雰囲気中で、金属膜20に対して所定の条件で熱処理を行うこと等により得られる。
[B2] 有機半導体層形成工程
前記工程[A2]と同様の工程を行う。
[B3] ゲート絶縁層形成工程
前記工程[A3]と同様の工程を行う。
[B4] ゲート電極形成工程
前記工程[A4]と同様の工程を行う。
以上のような工程を経て、第2実施形態の薄膜トランジスタ1が得られる。
このような第2実施形態の薄膜トランジスタ1によっても、前記第1実施形態の薄膜トランジスタ1と同様の作用・効果が得られる。
<第3実施形態>
次に、本発明の薄膜トランジスタの第3実施形態について説明する。
図6は、本発明の薄膜トランジスタの第3実施形態を示す概略断面図である。
以下、第3実施形態の薄膜トランジスタについて、前記第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
第3実施形態の薄膜トランジスタ1は、全体構成が異なり、それ以外は、前記第1実施形態の薄膜トランジスタ1と同様である。
すなわち、図6に示す薄膜トランジスタ1は、ゲート電極50がゲート絶縁層40を介して、ソース電極20aおよびドレイン電極20bより基板10側に位置するボトムゲート型の薄膜トランジスタである。
そして、ソース電極20aおよびドレイン電極20bが、それぞれ、前記第1実施形態と同様の構成となっている。
このような薄膜トランジスタ1は、例えば、次のようにして製造することができる。
図6に示す薄膜トランジスタ1は、基板10上にゲート電極50を形成する工程[C1]と、ゲート電極50を覆うようにゲート絶縁層40を形成する工程[C2]と、ゲート絶縁層40上にソース電極20aおよびドレイン電極20bを形成する工程[C3]と、ソース電極20a、ドレイン電極20bおよびゲート絶縁層40を覆うように有機半導体層30を形成する工程[C4]とを有している。
[C1] ゲート電極形成工程
前記工程[A4]と同様の工程を行う。
特に、前述したのと同様の理由から、例えば、エッチング法、リフトオフ法等を用いて、前記第1実施形態で説明したのと同様の金属膜を形成するのが好適である。
[C2] ゲート絶縁層形成工程
前記工程[A3]と同様の工程を行う。
次工程[C3]において、ゲート絶縁層40上に、例えば、主としてCu、Ni、Coまたはこれらを含む合金、あるいは、AgまたはAgを含む合金(金属材料)で構成される下地電極層21を形成することから、ゲート絶縁層40は、前記第1実施形態で挙げた無機材料を用いて構成するのが好適である。
[C3] ソース電極およびドレイン電極形成工程
前記工程[A1]と同様の工程を行う。
[C4] 有機半導体層形成工程
前記工程[A2]と同様の工程を行う。
以上のような工程を経て、第3実施形態の薄膜トランジスタ1が得られる。
このような第3実施形態の薄膜トランジスタ1によっても、前記第1実施形態の薄膜トランジスタ1と同様の作用・効果が得られる。
さらに、第3実施形態の薄膜トランジスタ1では、ボトムゲート型であることから、次のような利点も有する。
すなわち、有機半導体材料は、無機半導体材料と比較して、熱、および、酸、アルカリに対する耐性が比較的低いものが多いが、本実施形態のようなボトムゲート型の構造を採用することにより、ゲート電極50、ゲート絶縁層40、ソース電極20aおよびドレイン電極20bを形成した後に、有機半導体層30を形成することができる。このため、前記工程[C1]〜[C3]において、より高い温度での処理方法や、硫酸等の強酸を使用した処理方法等、より最適なプロセス条件を選択することができる。その結果、得られる薄膜トランジスタ1の特性(スイッチング特性)をより向上させることができる。
<第4実施形態>
次に、本発明の薄膜トランジスタの第4実施形態について説明する。
図7は、本発明の薄膜トランジスタの第4実施形態を示す概略断面図である。
以下、第4実施形態の薄膜トランジスタについて、前記第1〜第3実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
第4実施形態の薄膜トランジスタ1は、全体構成が異なり、それ以外は、前記第2実施形態の薄膜トランジスタ1と同様である。
すなわち、図7に示す薄膜トランジスタ1は、ゲート電極50がゲート絶縁層40を介して、ソース電極20aおよびドレイン電極20bより基板10側に位置するボトムゲート型の薄膜トランジスタである。
そして、ソース電極20aおよびドレイン電極20bが、それぞれ、前記第2実施形態と同様の構成となっている。
このような薄膜トランジスタ1は、例えば、次のようにして製造することができる。
[D1] ゲート電極形成工程
前記工程[C1]と同様の工程を行う。
[D2] ゲート絶縁層形成工程
前記工程[C2]と同様の工程を行う。
[D3] ソース電極およびドレイン電極形成工程
前記工程[B1]と同様の工程を行う。
[D4] 有機半導体層形成工程
前記工程[C4]と同様の工程を行う。
以上のような工程を経て、第4実施形態の薄膜トランジスタ1が得られる。
このような第4実施形態の薄膜トランジスタ1によっても、前記第1〜第3実施形態の薄膜トランジスタ1と同様の作用・効果が得られる。
<有機EL素子>
次に、本発明の電極を適用した有機EL素子について説明する。
図8は、本発明の有機EL素子の実施形態を示す概略断面図である。
図8に示す有機EL素子100は、基板120と、基板120上に、順次積層された陽極130、正孔輸送層140、発光層150、電子注入層160および陰極170と、各層130〜170を覆うように設けられた封止部材(保護部材)180とを有している。
この有機EL素子100は、発光層150からの光を陰極170側に取り出して視認するトップエミッション構造の素子である。
また、本実施形態では、正孔輸送層140と発光層150とにより、有機エレクトロルミネッセンス層(有機EL層)が構成されている。
基板120は、有機EL素子100の支持体となるものである。
基板120には、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルスルホン(PES)、芳香族ポリエステル(液晶ポリマー)、ポリイミド(PI)、ポリプロピレン(PP)、ポリアミド(PA)、シクロオレフィンポリマー(COP)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリカーボネート(PC)、ポリアリレート(PAR)等で構成されるプラスチック基板(樹脂基板)、ガラス基板、石英基板、シリコン基板、金属基板、ガリウム砒素基板等を用いることができる。
基板120の厚さ(平均)は、特に限定されないが、0.1〜30mm程度であるのが好ましく、0.1〜10mm程度であるのがより好ましい。
なお、有機EL素子100に可撓性を付与する場合には、基板120には、プラスチック基板、あるいは、薄い(比較的膜厚の小さい)金属基板が選択される。
陽極(本発明の電極)130は、正孔輸送層140に正孔を注入する電極である。
この陽極130には、前述した薄膜トランジスタ1の第1〜第4実施形態で挙げたソース電極20aの構成と同様の構成が適用される。
すなわち、単層構成の場合、陽極130は、その少なくとも表面(正孔輸送層140側の面)に、Cu、Ni、Coのうちの少なくとも1種を含む酸化物、または、硫化物および塩化物の少なくとも一方を含有し、積層構成の場合、最外層(最も正孔輸送層140側の層)が、Cu、Ni、Coのうちの少なくとも1種を含む酸化物、または、硫化物および塩化物の少なくとも一方を含有している。
これにより、正孔輸送層140への正孔の注入効率が増大することにより、発光輝度の高い有機EL素子100、すなわち、信頼性の高い有機EL素子100が得られる。
陽極130の厚さ(平均)は、特に限定されないが、10〜2000nm程度であるのが好ましく、50〜1000nm程度であるのがより好ましい。陽極130の厚さが薄すぎると、陽極130としての機能が十分に発揮されなくなるおそれがあり、一方、陽極130を前記上限値を超えて厚くしてもそれ以上の効果の増大が期待できない。
正孔輸送層140は、陽極130から注入された正孔を発光層150まで輸送する機能を有するものである。
この正孔輸送層140は、主としてp型の有機半導体材料で構成されている。p型の有機半導体材料には、ポリマー有機半導体材料(高分子系有機半導体材料)、低分子系有機半導体材料のいずれも使用可能である。
これらの有機半導体材料としては、それぞれ、前記薄膜トランジスタ1において有機半導体層30の構成材料として挙げたものの他、例えば、次のようなものを用いることもできる。
ポリマー有機半導体材料としては、例えば、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン/スチレンスルホン酸)(PEDOT/PSS)、ポリチオフェン、ポリ(チオフェンビニレン)、ポリ(2,2’−チエニルピロール)、ポリアニリン等を用いることもできる。
低分子系有機半導体材料としては、例えば、1,1−ビス(4−ジ−パラ−トリアミノフェニル)シクロへキサン、1,1’−ビス(4−ジ−パラ−トリルアミノフェニル)−4−フェニル−シクロヘキサン、4,4’,4’’−トリメチルトリフェニルアミン、N,N,N’,N’−テトラフェニル−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン(TPD1)、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(4−メトキシフェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン(TPD2)、N,N,N’,N’−テトラキス(4−メトキシフェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン(TPD3)、N,N’−ジ(1−ナフチル)−N,N’−ジフェニル−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン(α−NPD)、N,N,N’,N’−テトラフェニル−パラ−フェニレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラ(パラ−トリル)−パラ−フェニレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラ(メタ−トリル)−メタ−フェニレンジアミン、カルバゾール、N−イソプロピルカルバゾール、N−フェニルカルバゾール、4−ジ−パラ−トリルアミノスチルベン、トリフェニルメタン、1−フェニル−3−(パラ−ジメチルアミノフェニル)ピラゾリン、1,3,4−オキサジアゾール、2,5−ジ(4−ジメチルアミノフェニル)−1,3,4,−オキサジアゾール、9−(4−ジエチルアミノスチリル)アントラセン、フルオレノン、2,4,7,−トリニトロ−9−フルオレノン、2,7−ビス(2−ヒドロキシ−3−(2−クロロフェニルカルバモイル)−1−ナフチルアゾ)フルオレノン、1,4−ジチオケト−3,6−ジフェニル−ピロロ−(3,4−c)ピロロピロール、ポルフィリン、金属テトラフェニルポルフィリン、キナクリドン、銅ナフタロシアニン、バナジルナフタロシアニン、モノクロロガリウムナフタロシアニン、N,N’−ジ(ナフタレン−1−イル)−N,N’−ジフェニル−ベンジジン、N,N,N’,N’−テトラフェニルベンジジン等を用いることもできる。
なお、p型の有機半導体材料としては、ポリマー有機半導体材料を主成分とするものが好適である。p型の有機半導体材料として、ポリマー有機半導体材料を主成分とするものを用いることにより、正孔輸送層140の形成(成膜)をより容易かつ低コストで行うことができる。
この正孔輸送層140の厚さ(平均)は、特に限定されないが、0.1〜1000nm程度であるのが好ましく、1〜500nm程度であるのがより好ましく、1〜100nm程度であるのがさらに好ましい。正孔輸送層140の厚さが薄すぎると、ピンホールが生じるおそれがあり、一方、正孔輸送層140が厚過ぎると、正孔輸送層140の透過率が悪くなる原因となり、有機EL素子100の発光色の色度(色相)が変化してしまうおそれがある。
発光層150には、陽極130と後述する陰極170との間に通電(電圧を印加)すると、正孔輸送層140および電子注入層160を介して、それぞれ正孔と電子とが注入される。そして、発光層150中において再結合する。この再結合に際して放出されたエネルギーによりエキシトン(励起子)が生成し、このエキシトンが基底状態に戻る際にエネルギー(蛍光やりん光)を放出(発光)する。すなわち、発光層150が発光する。
この発光光は、陰極170側および陽極140側に発せられるが、前述した構成の陽極130では、光反射性が高くなる傾向にあるため、陽極130側に発せられた光も陽極130で反射して、陰極170側から照射されることになる。したがって、本実施形態のように、有機EL素子100の構成としてトップエミッション構造を採用することにより、発光効率のより高いものとすることができる。
この発光層150の構成材料(発光材料)としては、電圧印加時に陽極130側から正孔を、また、陰極170側から電子を注入することができ、正孔と電子が再結合する場を提供できるものであれば、いかなるものであってもよい。
このような発光材料には、低分子系発光材料、ポリマー発光材料(高分子系発光材料)のいずれも使用可能である。
なお、発光材料として低分子系発光材料を主成分とするものを用いることにより、緻密な発光層150が得られるため、発光層150の発光効率を向上させることができる。一方、ポリマー発光材料を主成分とするものを用いることにより、比較的容易に溶剤へ溶解させることができるため、インクジェット印刷法等の各種塗布法により、発光層150を容易に形成(成膜)することができる。
低分子系発光材料としては、例えば、ジスチリルベンゼン(DSB)、ジアミノジスチリルベンゼン(DADSB)、ナフタレン、ナイルレッド、フェナントレン、クリセン、6−ニトロクリセン、ペリレン、N,N’−ビス(2,5−ジ−t−ブチルフェニル)−3,4,9,10−ペリレン−ジ−カルボキシイミド(BPPC)、コロネン、アントラセン、ビススチリルアントラセン、ピレン、4−(ジ−シアノメチレン)−2−メチル−6−(パラ−ジメチルアミノスチリル)−4H−ピラン(DCM)、アクリジン、スチルベン、2,5−ジベンゾオキサゾールチオフェン、ベンゾオキサゾール、ベンゾイミダゾール、2,2’−(パラ−フェニレンジビニレン)−ビスベンゾチアゾール、ビスチリル(1,4−ジフェニル−1,3−ブタジエン)、テトラフェニルブタジエン、ナフタルイミド、クマリン、ペリノン、オキサジアゾール、1,2,3,4,5−ペンタフェニル−1,3−シクロペンタジエン(PPCP)、キナクリドン、キナクリドンレッド、ピロロピリジン、チアジアゾロピリジン、2,2’,7,7’−テトラフェニル−9,9’−スピロビフルオレン、トリス(8−ヒドロキシキノリノレート)アルミニウム(Alq)、トリス(4−メチル−8キノリノレート)アルミニウム(III)(Almq)、(8−ヒドロキシキノリノレート)亜鉛(Znq)、(1,10−フェナントロリン)−トリス−(4,4,4−トリフルオロ−1−(2−チエニル)−ブタン−1,3−ジオネート)ユーロピウム(III)(Eu(TTA)(phen))、ファクトリス(2−フェニルピリジン)イリジウム(Ir(ppy))、(2,3,7,8,12,13,17,18−オクタエチル−21H,23H−ポルフィン)プラチナム(II)等が挙げられる。
ポリマー発光材料としては、例えば、ポリ(9,9−ジオクチルフルオレン)(F8)、ポリ(9,9−ジオクチルフルオレン−コ−ジチオフェン)(F8T2)、ポリ(9,9−ジオクチルフルオレン−コ−2,1,3−ベンゾチアジゾール)(F8BT)、ポリ(9,9−ジオクチルフルオレン−コ−N−(4−ブチルフェニル)ジフェニルアミン)(TFB)、トランス型ポリアセチレン、シス型ポリアセチレン、ポリ(ジ−フェニルアセチレン)(PDPA)、ポリ(パラ−フェンビニレン)(PPV)、ポリ(2,5−ジアルコキシ−パラ−フェニレンビニレン)(RO−PPV)、シアノ−置換−ポリ(パラ−フェンビニレン)(CN−PPV)、ポリ(2−ジメチルオクチルシリル−パラ−フェニレンビニレン)(DMOS−PPV)、ポリ(2−メトキシ,5−(2’−エチルヘキソキシ)−パラ−フェニレンビニレン)(MEH−PPV)、ポリ(オキシプロピレン)トリオール(POPT)、α,ω−ビス[N,N’−ジ(メチルフェニル)アミノフェニル]−ポリ[9,9−ビス(2−エチルヘキシル)フルオレン−2,7−ジル](PF2/6am4)、ポリ(9,9−ジオクチル−2,7−ジビニレンフルオレニル−オルト−コ(アントラセン−9,10−ジイル)、ポリ(パラ−フェニレン)(PPP)、ポリ(1,5−ジアルコキシ−パラ−フェニレン)(RO−PPP)、ポリ(N−ビニルカルバゾール)(PVK)、ポリ(メチルフェニルシラン)(PMPS)、ポリ(ナフチルフェニルシラン)(PNPS)、ポリ(ビフェニリルフェニルシラン)(PBPS)等が挙げられる。
発光層150の厚さ(平均)は、特に限定されないが、5〜1000nm程度であるのが好ましく、10〜100nm程度であるのがより好ましい。発光層の厚さを前記範囲とすることにより、正孔と電子との再結合が効率よくなされ、発光層150の発光効率をより向上させることができる。
電子注入層160は、陰極170から注入された電子を発光層150まで輸送する機能を有するものである。
この電子注入層160の構成材料としては、仕事関数の小さい金属材料が好適に使用される。このような金属材料としては、例えば、Li、Mg、Ca、Sr、La、Ce、Er、Eu、Sc、Y、Yb、Ag、Cu、Al、Cs、Rbまたはこれらを含む合金、あるいは、これらのフッ化物等が挙げられる。
本実施形態の有機EL素子100は、トップエミッション構造(陰極170側において発光層150からの発光を視認する形態)であるため、電子注入層160は、できるだけ薄い方が好ましい。電子注入層160の厚さ(平均)は、特に限定されないが、5〜100nm程度であるのが好ましく、20〜50nm程度であるのがより好ましい。電子注入層160の厚さが薄すぎると、ピンホールが生じてショートするおそれがあり、一方、電子注入層160が厚過ぎると、その構成材料の種類等によっては、抵抗値が高くなるおそれがある。
陰極170は、電子注入層160に電子を注入する電極である。また、本実施形態の陰極170は、発光層150からの発光を視認し得るように、実質的に透明(無色透明、有色透明、半透明)とされている。
かかる観点から、陰極170の構成材料としては、導電性に優れ、かつ、透光性を有する材料を用いるのが好ましい。
このような陰極170の構成材料としては、例えば、ITO(酸化インジウムスズ)、FTO(フッ素含有ITO)、IZO(酸化インジウム亜鉛)、ATO(酸化アンチモンスズ)、AZO(酸化アルミニウム亜鉛)等の透明導電性酸化物のうちの1種または2種以上を組み合わせて用いるのが好適である。
透明導電性酸化物は、導電性および透光性の双方の特性において特に優れるため、陰極170を透明導電性酸化物を主成分として構成することにより、より発光効率に優れる有機EL素子100を得ることができる。
陰極170の厚さ(平均)は、10nm〜1μm程度であるのが好ましい。陰極170の厚さが薄すぎると、陰極170としての機能が十分に発揮されなくなるおそれがあり、一方、陰極170が厚過ぎると、有機EL素子100の発光効率が低下したり、その構成材料の種類等によっては、光の透過率が著しく低下し、実用に適さなくなるおそれがある。
封止部材180は、有機EL素子100を構成する各層130〜170を気密的に封止し、酸素や水分を遮断(遮蔽)する機能を有する。封止部材180を設けることにより、有機EL素子100の信頼性を向上させる効果や、各層130〜170(特に、正孔輸送層140および発光層150)の変質・劣化を防止する効果等が発揮される。
また、封止部材180の内部には、例えば、窒素ガス、各種希ガス等の不活性ガスを充填するようにしてもよい。これにより、各層130〜170の変質・劣化等をより確実に防止することができる。
封止部材180の構成材料としては、透光性を有するものであればよく、特に限定されないが、例えば、各種樹脂材料や各種ガラス材料等を用いることができる。
なお、本実施形態では、発光層150は、正孔輸送層140と別個に設けられているが、正孔輸送層140と発光層150との双方の機能を兼ねた正孔輸送性発光層とすることもできる。この場合、正孔輸送性発光層の電子注入層160との界面付近が、発光層150として機能する。
また、正孔輸送性発光層を用いた場合には、陽極130から正孔輸送性発光層に注入された正孔が電子注入層160によって閉じこめられるため、正孔と電子との再結合効率を向上させることができるという利点がある。
また、陽極130と正孔輸送層140との間、正孔輸送層140と発光層150との間、発光層150と電子注入層160との間等には、それぞれ、任意の目的の層を設けるようにしてもよい。
例えば、陽極130と正孔輸送層140との間には正孔注入層を、また、発光層150と電子注入層160との間には電子輸送層等を設けることができる。その他、有機EL素子100には、正孔ブロック層や電子ブロック層等を設けるようにしてもよい。
<表示装置>
次に、前述したような薄膜トランジスタ1を備えるアクティブマトリクス装置が組み込まれた表示装置について、電気泳動表示装置を一例に説明する。
図9は、本発明の表示装置を電気泳動表示装置に適用した場合の実施形態を示す縦断面図、図10は、図9に示す電気泳動表示装置が備えるアクティブマトリクス装置の構成を示すブロック図である。
図9に示す電気泳動表示装置200は、基板500上に設けられたアクティブマトリクス装置(本発明の電子回路)300と、このアクティブマトリクス装置300に電気的に接続された電気泳動表示部400とで構成されている。
図10に示すように、アクティブマトリクス装置300は、互いに直交する複数のデータ線301と、複数の走査線302と、これらのデータ線301と走査線302との各交点付近に設けられた薄膜トランジスタ1とを有している。
そして、薄膜トランジスタ1が有するゲート電極50は走査線302に、ソース電極20aはデータ線301に、ドレイン電極20bは後述する画素電極(個別電極)401に、それぞれ接続されている。
図9に示すように、電気泳動表示部400は、基板500上に、順次積層された、画素電極401と、マイクロカプセル402と、透明電極(共通電極)403および透明基板404とを有している。
そして、マイクロカプセル402がバインダ材405により、画素電極401と透明電極403との間に固定されている。
画素電極401は、マトリクス状に、すなわち、縦横に規則正しく配列するように分割されている。
各カプセル402内には、それぞれ、特性の異なる複数種の電気泳動粒子、本実施形態では、電荷および色(色相)の異なる2種の電気泳動粒子421、422を含む電気泳動分散液420が封入されている。
このような電気泳動表示装置200では、1本あるいは複数本の走査線302に選択信号(選択電圧)を供給すると、この選択信号(選択電圧)が供給された走査線302に接続されている薄膜トランジスタ1がONとなる。
これにより、かかる薄膜トランジスタ1に接続されているデータ線301と画素電極401とは、実質的に導通する。このとき、データ線301に所望のデータ(電圧)を供給した状態であれば、このデータ(電圧)は画素電極401に供給される。
これにより、画素電極401と透明電極403との間に電界が生じ、この電界の方向、強さ、電気泳動粒子421、422の特性等に応じて、電気泳動粒子421、422は、いずれかの電極の方向に向かって電気泳動する。
一方、この状態から、走査線302への選択信号(選択電圧)の供給を停止すると、薄膜トランジスタ1はOFFとなり、かかる薄膜トランジスタ1に接続されているデータ線301と画素電極401とは非導通状態となる。
したがって、走査線302への選択信号の供給および停止、あるいは、データ線301へのデータの供給および停止を適宜組み合わせて行うことにより、電気泳動表示装置200の表示面側(透明基板404側)に、所望の画像(情報)を表示させることができる。
特に、本実施形態の電気泳動表示装置200では、電気泳動粒子421、422の色を異ならせていることにより、多階調の画像を表示することが可能となっている。
また、本実施形態の電気泳動表示装置200は、アクティブマトリクス装置300を有することにより、特定の走査線302に接続された薄膜トランジスタ1を選択的にON/OFFすることができるので、クロストークの問題が生じにくく、また、回路動作の高速化が可能であることから、高い品質の画像(情報)を得ることができる。
また、本実施形態の電気泳動表示装置200は、低い駆動電圧で作動するため、省電力化が可能である。
なお、本発明の表示装置は、このような電気泳動表示装置200への適用に限定されるものではなく、電気泳動表示部400に代えて、前述したような有機EL素子100を用いた有機EL表示装置や、無機EL素子を用いた無機EL表示装置、液晶表示素子を用いた液晶表示装置等に適用することもできる。
<電子機器>
このような電気泳動表示装置200(本発明の表示装置)は、各種電子機器に組み込むことができる。以下、電気泳動表示装置200を備える本発明の電子機器について説明する。
<<電子ペーパー>>
まず、本発明の電子機器を電子ペーパーに適用した場合の実施形態について説明する。
図11は、本発明の電子機器を電子ペーパーに適用した場合の実施形態を示す斜視図である。
この図に示す電子ペーパー600は、紙と同様の質感および柔軟性を有するリライタブルシートで構成される本体601と、表示ユニット602とを備えている。
このような電子ペーパー600では、表示ユニット602が、前述したような電気泳動表示装置200で構成されている。
<<ディスプレイ>>
次に、本発明の電子機器をディスプレイに適用した場合の実施形態について説明する。
図12は、本発明の電子機器をディスプレイに適用した場合の実施形態を示す図であり、(a)は断面図、(b)は平面図である。
この図に示すディスプレイ800は、本体部801と、この本体部801に対して着脱自在に設けられた電子ペーパー600とを備えている。なお、この電子ペーパー600は、前述したような構成、すなわち、図11に示す構成と同様のものである。
本体部801は、その側部(図中、右側)に電子ペーパー600を挿入可能な挿入口805が形成され、また、内部に二組の搬送ローラ対802a、802bが設けられている。電子ペーパー600を、挿入口805を介して本体部801内に挿入すると、電子ペーパー600は、搬送ローラ対802a、802bにより挟持された状態で本体部801に設置される。
また、本体部801の表示面側(下図(b)中、紙面手前側)には、矩形状の孔部803が形成され、この孔部803には、透明ガラス板804が嵌め込まれている。これにより、本体部801の外部から、本体部801に設置された状態の電子ペーパー600を視認することができる。すなわち、このディスプレイ800では、本体部801に設置された状態の電子ペーパー600を、透明ガラス板804において視認させることで表示面を構成している。
また、電子ペーパー600の挿入方向先端部(図中、左側)には、端子部806が設けられており、本体部801の内部には、電子ペーパー600を本体部801に設置した状態で端子部806が接続されるソケット807が設けられている。このソケット807には、コントローラー808と操作部809とが電気的に接続されている。
このようなディスプレイ800では、電子ペーパー600は、本体部801に着脱自在に設置されており、本体部801から取り外した状態で携帯して使用することもできる。
また、このようなディスプレイ800では、電子ペーパー600が、前述したような電気泳動表示装置200で構成されている。
なお、本発明の電子機器は、以上のようなものへの適用に限定されず、例えば、テレビ、ビューファインダ型、モニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、電子新聞、ワードプロセッサ、パーソナルコンピュータ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた機器等を挙げることができ、これらの各種電子機器の表示部に、電気泳動表示装置200を一例とする本発明の表示装置を適用することが可能である。
以上、本発明の電極、電極形成方法、薄膜トランジスタ、電子回路、有機エレクトロルミネッセンス素子、表示装置および電子機器について説明したが、本発明は、これらに限定されるものではない。
例えば、本発明の電極は、太陽電池(光電変換素子)が備える陽極、RFタグが備える電極等に適用することもできる。
また、本発明の電極形成方法は、前述したような工程に、必要に応じて、1または2以上の任意の目的の工程を追加することもできる。
また、本発明の薄膜トランジスタ、電子回路、有機エレクトロルミネッセンス素子、表示装置および電子機器の各部の構成は、同様の機能を発揮し得る任意のものと置換することができ、あるいは、任意の構成のものを付加することもできる。
次に、本発明の具体的実施例について説明する。
A1.薄膜トランジスタの製造
(実施例A1)
まず、ガラス基板(NECコーニング社製、「OA10」)を用意し、エタノールを用いて洗浄することにより、表面の脱脂処理を行った。
次に、ガラス基板を乾燥した後、濃硫酸中に浸漬することにより、ガラス基板の表面を荒らした。これにより、次工程で形成されるメッキ膜の密着性の改善を図った。その後、ガラス基板を純水を用いて洗浄した。
次に、ガラス基板を、感受化液中に15秒間浸漬した後、純水で洗浄する操作を1サイクルとし、4サイクル繰り返した。
なお、感受化液には、37wt%の濃塩酸:1mL/LにSnCl:1g/Lを添加した溶液(塩化スズ(II)溶液)を用いた。
次に、ガラス基板を、Niメッキ浴中に5分間浸漬した。なお、Niメッキ浴の条件は、以下に示す通りである。
次亜リン酸ナトリウム溶液:0.15mol/L
硫酸アンモニウム溶液 :0.50mol/L
クエン酸ナトリウム溶液 :0.20mol/L
硫酸ニッケル溶液 :0.10mol/L
これらの4種の溶液を等量ずつ混合し、水酸化ナトリウム水溶液でpH9.0に調整
Niメッキ浴の温度 :90℃
これにより、ガラス基板上に、平均厚さ100nmのNiメッキ膜を形成した。その後、純水を用いてガラス基板を洗浄した後、50℃で乾燥した。
次に、このNiメッキ膜上に、レジスト材料(東京応化工業社製、「TSMR8900」)を供給し、露光・現像すること(フォトリソグラフィー法)により、ソース電極およびドレイン電極の形状に対応するパターンのレジスト層を形成した。
次に、ガラス基板を、5〜10wt%の塩化第二鉄水溶液中に、30〜40℃×5〜10分間浸漬した。これにより、レジスト層で覆われていない部分のNiメッキ膜を除去して、ソース電極およびドレイン電極に対応する形状にパターニングした。
次に、レジスト剥離液を用いて、レジスト層を除去した後、ガラス基板を、水およびエタノールを用いて、順次洗浄した。
次に、Niメッキ膜に対して、酸素プラズマ処理を施した。なお、酸素プラズマ処理の条件は、以下に示す通りである。
プラズマ処理装置:サムコインターナショナル研究所社製、「PX1000」
パワー :200W
処理時間 :5分間
酸素流量 :100sccm
アルゴン流量 :100sccm
これにより、図4に示す構成のソース電極およびドレイン電極を得た。
次に、ガラス基板上に、F8T2(ポリ(9,9−ジオクチルフルオレン−コ−ジチオフェン))の1%wt/volトルエン溶液を、スピンコート法(2400rpm)により塗布した後、60℃×10分間で乾燥した。これにより、平均厚さ50nmの有機半導体層を形成した。
次に、有機半導体層上に、ポリメチルメタアクリレート(PMMA)の5%wt/vol酢酸ブチル溶液を、スピンコート法(2400rpm)により塗布した後、60℃×10分間で乾燥した。これにより、平均厚さ100nmのゲート絶縁層を形成した。
次に、ゲート絶縁層上の、ソース電極とドレイン電極との間の領域に対応する部分に、PEDOT(ポリエチレンジオキシチオフェン)の水分散液(粘度(常温)5cps)を、インクジェット法(液滴1滴の量20pL)により塗布した後、80℃×10分間で乾燥した。これにより、平均厚さ100nmのゲート電極を形成した。
以上の工程により、薄膜トランジスタを得た。
(実施例A2)
還元剤としてジメチルボランを添加した0.1wt%塩化ニッケル水溶液中に、ガラス基板を40℃×5分間浸漬して、Niメッキ膜を形成した以外は、前記実施例A1と同様にして、薄膜トランジスタを得た。
なお、得られたNiメッキ膜は、平均厚さが100nmであった。
(実施例A3)
ソース電極およびドレイン電極を形成するに際して、Niメッキ膜に代わり、Cuメッキ膜を形成した以外は、前記実施例A1と同様にして、薄膜トランジスタを得た。
なお、ガラス基板のCuメッキ浴への浸漬時間は5分間であり、Cuメッキ浴の条件は、以下に示す通りである。
ホルマリン :0.25mol/リットル
エチレンジアミン四酢酸ナトリウム溶液:0.06mol/リットル
硫酸銅溶液 :0.05mol/リットル
2,2’−ジピリジル溶液 :20mg/リットル
ヘキサシアノ鉄(II)カリウム溶液 :50mg/リットル
これらの5種の溶液を等量ずつ混合し、水酸化ナトリウム水溶液でpH12.5に調整
Cuメッキ浴の温度 :90℃
なお、得られたCuメッキ膜は、平均厚さが100nmであった。
(実施例A4)
錯化剤としてロッシェル塩を添加した0.5wt%硫酸銅水溶液中に、ガラス基板を20℃×10分間浸漬して、Cuメッキ膜を形成した以外は、前記実施例A1と同様にして、薄膜トランジスタを得た。
なお、得られたCuメッキ膜は、平均厚さが100nmであった。
(実施例A5)
Cuメッキ膜に代えて、リフトオフ法を用いてCu膜を形成した以外は、前記実施例A1と同様にして、薄膜トランジスタを得た。
すなわち、まず、ガラス基板上に、ソース電極およびドレイン電極に対応する以外の部分を覆うようにレジストパターンを設けておき、全面にCu膜を100nm蒸着した。
次に、レジストパターンをジェットスクライバー装置で除去することにより、ソース電極およびドレイン電極に対応する形状のCu膜を得た。
(実施例A6)
酸素プラズマ処理に際して、処理時間を20分とした以外は、前記実施例A3と同様にして、薄膜トランジスタを得た。
なお、得られたCuメッキ膜は、平均厚さが100nmであった。
(実施例A7)
0.1wt%塩化コバルト水溶液中に、ガラス基板を90℃×5分間浸漬して、Coメッキ膜を形成した以外は、前記実施例A1と同様にして、薄膜トランジスタを得た。
なお、得られたCoメッキ膜は、平均厚さが100nmであった。
(実施例A8)
まず、ガラス基板(NECコーニング社製、「OA10」)を用意し、エタノールを用いて洗浄することにより、表面の脱脂処理を行った。
次に、ガラス基板を乾燥した後、濃硫酸中に浸漬することにより、ガラス基板の表面を荒らした。これにより、次工程で形成される膜の密着性の改善を図った。その後、ガラス基板を純水を用いて洗浄した。
次に、リアクティブDCマグネトロンスパッタ法により、ガラス基板上に、平均厚さ100nmのNiOを含有する被膜を形成した。
なお、リアクティブDCマグネトロンスパッタ法の条件は、以下に示す通りである。
ターゲット :金属Ni
チャンバー内の到達真空度 :5×10−4Pa
DCパワー :60W
導入ガス :酸素とアルゴンとの混合ガス(酸素:アルゴン=80:20(モル比))
成膜時のチャンバー内の圧力:0.65Pa(5mTorr)
次に、この被膜上に、レジスト材料(東京応化工業社製、「TSMR8900」)を供給し、露光・現像すること(フォトリソグラフィー法)により、ソース電極およびドレイン電極の形状に対応するパターンのレジスト層を形成した。
次に、反応性イオンエッチングにより、レジスト層で覆われていない部分の被膜を除去して、ソース電極およびドレイン電極に対応する形状にパターニングした。
これにより、図4に示す構成のソース電極およびドレイン電極を得た。
以下、前記実施例A1と同様にして、薄膜トランジスタを得た。
(実施例A9)
酸素とアルゴンとの混合比を、25:75に変更した以外は、前記実施例A8と同様にして、薄膜トランジスタを得た。
(実施例A10)
酸素とアルゴンとの混合比を、10:90に変更した以外は、前記実施例A8と同様にして、薄膜トランジスタを得た。
(実施例A11〜A13)
ターゲットとして金属Niに代えて、金属Cuを用いた以外は、それぞれ、前記実施例A8〜A10と同様にして、薄膜トランジスタを得た。
(実施例A14〜A16)
ターゲットとして金属Niに代えて、金属Coを用いた以外は、それぞれ、前記実施例A8〜A10と同様にして、薄膜トランジスタを得た。
(実施例A17)
まず、ガラス基板(NECコーニング社製、「OA10」)を用意し、エタノールを用いて洗浄することにより、表面の脱脂処理を行った。
次に、ガラス基板を乾燥した後、濃硫酸中に浸漬することにより、ガラス基板の表面を荒らした。これにより、次工程で形成される膜の密着性の改善を図った。その後、ガラス基板を純水を用いて洗浄した。
次に、レーザーアブレーション法により、ガラス基板上に、平均厚さ100nmのSrCuで構成される被膜を形成した。
なお、レーザーアブレーション法の条件は、以下に示す通りである。
ターゲット :SrCu焼結体
チャンバー内の到達真空度 :5×10−7Pa
レーザー
・種類 :ArFエキシマレーザー(波長:193nm、パルス長:20ns)
・エネルギー密度 :5J/cm
導入ガス :酸素ガス
成膜時のチャンバー内の圧力:5Pa
ガラス基板の温度 :250℃
次に、この被膜上に、レジスト材料(東京応化工業社製、「TSMR8900」)を供給し、露光・現像すること(フォトリソグラフィー法)により、ソース電極およびドレイン電極の形状に対応するパターンのレジスト層を形成した。
次に、反応性イオンエッチングにより、レジスト層で覆われていない部分の被膜を除去して、ソース電極およびドレイン電極に対応する形状にパターニングした。
これにより、図4に示す構成のソース電極およびドレイン電極を得た。
以下、前記実施例A1と同様にして、薄膜トランジスタを得た。
(実施例A18)
ターゲットとしてSrCu焼結体に代えて、CuAlO焼結体を用いた以外は、前記実施例A17と同様にして、薄膜トランジスタを得た。
(実施例A19)
ターゲットとしてSrCu焼結体に代えて、CuGaO焼結体を用いた以外は、前記実施例A17と同様にして、薄膜トランジスタを得た。
(実施例A20)
まず、ガラス基板(NECコーニング社製、「OA10」)を用意し、エタノールを用いて洗浄することにより、表面の脱脂処理を行った。
次に、ガラス基板を乾燥した後、濃硫酸中に浸漬することにより、ガラス基板の表面を荒らした。これにより、次工程で形成される膜の密着性の改善を図った。その後、ガラス基板を純水を用いて洗浄した。
次に、前記実施例A3と同様にして、平均厚さ80nmのCuで構成される下地電極層(仕事関数4.7eV)を形成し、次いで、前記実施例A11と同様にして、平均厚さ20nmのCu(II)Oで構成される表面電極層(仕事関数5.4eV)を形成した。
これにより、図1に示す構成のソース電極およびドレイン電極を得た。
以下、前記実施例A1と同様にして、薄膜トランジスタを得た。
(実施例A21)
まず、ガラス基板(NECコーニング社製、「OA10」)を用意し、エタノールを用いて洗浄することにより、表面の脱脂処理を行った。
次に、ガラス基板を乾燥した後、濃硫酸中に浸漬することにより、ガラス基板の表面を荒らした。これにより、次工程で形成される膜の密着性の改善を図った。その後、ガラス基板を純水を用いて洗浄した。
次に、前記実施例A3と同様にして、平均厚さ80nmのCuで構成される下地電極層(仕事関数4.7eV)を形成し、次いで、前記実施例A17と同様にして、平均厚さ20nmのSrCuで構成される表面電極層(仕事関数5.4eV)を形成した。
これにより、図1に示す構成のソース電極およびドレイン電極を得た。
以下、前記実施例A1と同様にして、薄膜トランジスタを得た。
(実施例A22〜A24)
ターゲットとして金属Niに代えて、金属Agを用いた以外は、それぞれ、前記実施例A8〜A10と同様にして、薄膜トランジスタを得た。
(実施例A25)
Cuメッキ膜に代えて、真空蒸着法により、平均厚さ100nmのCu蒸着膜を形成した以外は、前記実施例A1と同様にして、薄膜トランジスタを得た。
(実施例A26)
酸素プラズマ処理に代えて、硫化処理を施した以外は、前記実施例A25と同様にして、薄膜トランジスタを得た。
なお、硫化処理は、Cu蒸着膜に対して、硫化水素雰囲気中100℃×30分間で熱処理を施すことにより行った。
(実施例A27)
Cuメッキ膜に代えて、真空蒸着法により、平均厚さ100nmのAg蒸着膜を形成し、前記実施例A1と同様にして、ソース電極およびドレイン電極に対応する形状にパターニングした。
次に、Ag蒸着膜に対して、塩化処理を施した。これにより、図4に示す構成のソース電極およびドレイン電極を得た。
なお、塩化処理は、Ag蒸着膜に対して、塩化水素雰囲気中100℃×30分間で熱処理を施すことにより行った。
以下、前記実施例A1と同様にして、薄膜トランジスタを得た。
(実施例A28)
塩化処理の方法を変更した以外は、前記実施例A27と同様にして、薄膜トランジスタを得た。
すなわち、まず、Ag蒸着膜を、3MのHNOで前処理した後、水洗した。
次に、ガラス基板を0.1MのHCl水溶液に浸漬し、Ag蒸着膜に電流密度0.8mA/cmで15分間通電して、電気分解処理を行った。
これにより、図1に示す構成のソース電極およびドレイン電極を得た。
(比較例A1)
酸素とアルゴンとの混合比を、0:100に変更した以外は、前記実施例A8と同様にして、薄膜トランジスタを得た。
(比較例A2)
酸素とアルゴンとの混合比を、0:100に変更した以外は、前記実施例A11と同様にして、薄膜トランジスタを得た。
(比較例A3)
酸素とアルゴンとの混合比を、0:100に変更した以外は、前記実施例A14と同様にして、薄膜トランジスタを得た。
(比較例A4)
酸素とアルゴンとの混合比を、0:100に変更した以外は、前記実施例A22と同様にして、薄膜トランジスタを得た。
A2.評価
A2−1.酸化物の含有量の測定
各実施例および各比較例で得られたソース電極およびドレイン電極に対して、それぞれ、酸化物、硫化物、塩化物(以下、これらを総称して「金属化合物」と言う。)が存在する部分(領域)の確認と、この部分における金属化合物の含有量の測定を行った。
なお、この測定は、X線マイクロアナライザー(EPMA)法により行った。
A2−2.仕事関数の測定
各実施例および各比較例で得られたソース電極およびドレイン電極に対して、それぞれ、仕事関数の測定を行った。
なお、この測定には、簡易UPS装置(理研計器社製、「AC−1」)を使用した。
A2−3.トランジスタ特性の評価
各実施例および各比較例で得られた薄膜トランジスタに対して、それぞれ、キャリアの移動度μ、しきい電圧VthおよびS値を測定した。
なお、この測定は、アジレント社製、「半導体パラメータアナライザ4156C」を用いて行った。
ここで、しきい電圧Vthとは、ゲート電圧とId1/2(Id:ドレイン電流の値)との関係を表す近似式(関係式)の値が0となるときのゲート電圧であり、ドレイン電流が流れ始めるのに要するゲート電圧とみなすことができる。
S値とは、ドレイン電流の値が1桁上昇するのに要するゲート電圧の値である。
したがって、キャリアの移動度μが大きく、しきい電圧Vthの絶対値が小さく、S値が小さいもの程、良好な特性を有する薄膜トランジスタであることを意味する。
その結果を、表1(表1−1および表1−2)に示す。
Figure 0004997688
Figure 0004997688
表1−1および表1−2に示すように、各実施例の薄膜トランジスタは、いずれも、しきい電圧Vthの絶対値およびS値が小さく、かつ、キャリアの移動度μが大きく、特性に優れるものであった。
また、ソース電極およびドレイン電極において、酸化物(金属化合物)の含有量が増大するのにしたがって、トランジスタ特性が向上する傾向を示した。
これに対して、各比較例の薄膜トランジスタは、いずれも、しきい電圧Vthの絶対値およびS値が大きく、かつ、キャリアの移動度μが小さいものであった。
A2−4. 経時劣化の評価
実施例A6および比較例A2で得られた薄膜トランジスタを、25℃ 水分濃度10ppm 酸素濃度10ppmの環境下に放置し、放置3日後および放置57日後に、再度、キャリアの移動度μ、しきい電圧VthおよびS値を測定した。
その結果を、表2に示す。
Figure 0004997688
表2に示すように、実施例A6の薄膜トランジスタは、放置57日後においても初期のトランジスタ特性を維持していることが明らかとなった。
これに対して、比較例A2の薄膜トランジスタは、トランジスタ特性の経時的な劣化が著しいことが明らかとなった。
この結果は、ソース電極およびドレイン電極の表面付近に酸化物(金属化合物)を含有することにより、有機層の変質、劣化を防止する効果が得られることを示唆するものである。
以上のような結果から、ソース電極およびドレイン電極の表面付近に、所定の元素を含む酸化物を含有させることにより、薄膜トランジスタの特性が向上し、またその経時的な変質、劣化を防止または抑制し得ることがわかった。
B1.有機EL素子の作製
(実施例B1)
まず、ガラス基板(NECコーニング社製、「OA10」)を用意し、エタノールを用いて洗浄することにより、表面の脱脂処理を行った。
次に、ガラス基板を乾燥した後、濃硫酸中に浸漬することにより、ガラス基板の表面を荒らした。これにより、次工程で形成されるメッキ膜の密着性の改善を図った。その後、ガラス基板を純水を用いて洗浄した。
次に、ガラス基板を、感受化液中に15秒間浸漬した後、純水で洗浄する操作を1サイクルとし、4サイクル繰り返した。
なお、感受化液には、37wt%の濃塩酸:1mL/LにSnCl:1g/Lを添加した溶液(塩化スズ(II)溶液)を用いた。
次に、ガラス基板上に、前記実施例A1と同様にして、平均厚さ100nmの陽極を形成した。
次に、陽極上に、PEDOT/PSS(ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン/スチレンスルホン酸)の1wt%水分散液(スタルクヴィテック社製、「バイトロンP」)をスピンコート法(2400rpm)により塗布した後、60℃×10分間で乾燥した。これにより、平均厚さ50nmの正孔輸送層を形成した。
次に、正孔輸送層上に、F8T2(ポリ(9,9−ジオクチルフルオレン−コ−ジチオフェン))の1%wt/volトルエン溶液をスピンコート法(2400rpm)により塗布した後、60℃×10分間で乾燥した。これにより、平均厚さ60nmの発光層を形成した。
次に、発光層上に、カルシウムを真空蒸着法により成膜した。これにより、平均厚さ20nmの電子注入層を形成した。
次に、電子注入層上に、酸化インジウム亜鉛(IZO)をスパッタリング法により成膜した。これにより、平均厚さ100nmの陰極を形成した。
次に、ガラス材料で構成された封止部材をガラス基板に接合して、陽極、正孔輸送層、発光層、電子注入層および陰極を封止した。
以上の工程により、図8に示すような有機EL素子を得た。
(実施例B2)
陽極を、前記実施例A3と同様にして形成した以外は、前記実施例B1と同様にして有機EL素子を得た。
(実施例B3)
陽極を、前記実施例A7と同様にして形成した以外は、前記実施例B1と同様にして有機EL素子を得た。
(実施例B4)
陽極を、前記実施例A8と同様にして形成した以外は、前記実施例B1と同様にして有機EL素子を得た。
(実施例B5)
陽極を、前記実施例A11と同様にして形成した以外は、前記実施例B1と同様にして有機EL素子を得た。
(実施例B6)
陽極を、前記実施例A14と同様にして形成した以外は、前記実施例B1と同様にして有機EL素子を得た。
(実施例B7)
陽極を、前記実施例A17と同様にして形成した以外は、前記実施例B1と同様にして有機EL素子を得た。
(実施例B8)
陽極を、前記実施例A18と同様にして形成した以外は、前記実施例B1と同様にして有機EL素子を得た。
(実施例B9)
陽極を、前記実施例A19と同様にして形成した以外は、前記実施例B1と同様にして有機EL素子を得た。
(実施例B10)
陽極を、前記実施例A25と同様にして形成した以外は、前記実施例B1と同様にして有機EL素子を得た。
(実施例B11)
陽極を、前記実施例A26と同様にして形成した以外は、前記実施例B1と同様にして有機EL素子を得た。
(実施例B12)
陽極を、前記実施例A28と同様にして形成した以外は、前記実施例B1と同様にして有機EL素子を得た。
(比較例B1)
陽極を、前記比較例A1と同様にして形成した以外は、前記実施例B1と同様にして有機EL素子を得た。
(比較例B2)
陽極を、前記比較例A2と同様にして形成した以外は、前記実施例B1と同様にして有機EL素子を得た。
(比較例B3)
陽極を、前記比較例A3と同様にして形成した以外は、前記実施例B1と同様にして有機EL素子を得た。
(参考例)
陽極を、酸化インジウムスズ(ITO)をスパッタリング法により成膜した以外は、前記実施例B1と同様にして有機EL素子を得た。
B2.評価
B2−1.酸化物の含有量の測定
前記A2−1.と同様にして行った。
B2−2.仕事関数の測定
A2−2.と同様にして行った。
B2−3.発光強度の測定
各実施例、各比較例および参考例で得られた有機EL素子に対して、それぞれ、陽極と陰極との間に電圧(6V)を印加したときの発光強度(輝度)を測定した。
その結果を、表3に示す。
なお、表3中の各発光強度は、比較例B2で測定された発光強度を「1」としたときの相対値で示した。
Figure 0004997688
表3に示すように、各実施例の有機EL素子の発光強度は、いずれも参考例の発光強度と変わらないか、参考例の発光強度より高いものであった。
これに対し、各比較例の有機EL素子の発光強度は、いずれも明らかに低く、実用に耐えないものであった。
なお、この結果は、Agよりなる陽極を備える有機EL素子でも同様であった。すなわち、陽極を、前記比較例A4と同様にして形成した以外は、前記実施例B1と同様にして有機EL素子を作製した。そして、このものについて、前記と同様に発光強度を測定した結果、比較例B2の発光強度に対して0.1〜0.5倍程度であった。
本発明の薄膜トランジスタの第1実施形態を示す概略断面図である。 図1に示す薄膜トランジスタの製造方法を説明するための図(縦断面図)である。 図1に示す薄膜トランジスタの製造方法を説明するための図(縦断面図)である。 本発明の薄膜トランジスタの第2実施形態を示す概略断面図である。 図4に示す薄膜トランジスタの製造方法を説明するための図(縦断面図)である。 本発明の薄膜トランジスタの第3実施形態を示す概略断面図である。 本発明の薄膜トランジスタの第4実施形態を示す概略断面図である。 本発明の有機EL素子の実施形態を示す概略断面図である。 本発明の表示装置を電気泳動表示装置に適用した場合の実施形態を示す縦断面図である。 図9に示す電気泳動表示装置が備えるアクティブマトリクス装置の構成を示すブロック図である。 本発明の電子機器を電子ペーパーに適用した場合の実施形態を示す斜視図である。 本発明の電子機器をディスプレイに適用した場合の実施形態を示す図である。
符号の説明
1……薄膜トランジスタ 10……基板 20a……ソース電極 20b……ドレイン電極 20……金属膜 21……下地電極層 22……表面電極層 220……被膜 30……有機半導体層 40……ゲート絶縁層 50……ゲート電極 100……有機EL素子 120……基板 130……陽極 140……正孔輸送層 150……発光層 160……電子注入層 170……陰極 180……封止部材 200‥‥電気泳動表示装置 300‥‥アクティブマトリクス装置 301‥‥データ線 302‥‥走査線 400‥‥電気泳動表示部 401‥‥画素電極 402‥‥マイクロカプセル 420‥‥電気泳動分散液 421、422‥‥電気泳動粒子 403‥‥透明電極 404‥‥透明基板 405‥‥バインダ材 500‥‥基板 600‥‥電子ペーパー 601‥‥本体 602‥‥表示ユニット 800‥‥ディスプレイ 801‥‥本体部 802a、802b‥‥搬送ローラ対 803‥‥孔部 804‥‥透明ガラス板 805‥‥挿入口 806‥‥端子部 807‥‥ソケット 808‥‥コントローラー 809‥‥操作部

Claims (14)

  1. 主として有機材料で構成され正孔を輸送する機能を有する有機層に対して、正孔を注入する薄膜トランジスタのソース電極用の電極であって、
    前記有機層は、有機半導体層であり、
    前記電極は、下地電極層と、該下地電極層の表面を覆う表面電極層とからなり、前記表面電極層が前記有機半導体層と接触するように、前記有機半導体層に対して部分的に形成されており、
    前記表面電極層は、Cu、Ni、Coのうちの少なくとも1種の金属材料を含む金属酸化物を含有し、
    前記下地電極層は、主としてCu、Ni、Coまたはこれらを含む合金で構成されていることを特徴とする電極。
  2. 前記表面電極層において、前記酸化物の含有量は、50wt%以上である請求項1に記載の電極。
  3. 前記酸化物は、Cu、Ni、Co以外に、Sr、Al、Ga、Li、Na、K、Rb、Csのうちの少なくとも1種を含む請求項1または2に記載の電極。
  4. 前記表面電極層は、前記下地電極層より仕事関数が大きい請求項1ないし3のいずれかに記載の電極。
  5. 主として有機材料で構成され正孔を輸送する機能を有する有機層に対して、正孔を注入する薄膜トランジスタのソース電極用の電極であって、
    前記有機層は、有機半導体層であり、
    前記電極は、下地電極層と、該下地電極層の表面を覆う表面電極層とからなり、前記表面電極層が前記有機半導体層と接触するように、前記有機半導体層に対して部分的に形成されており、
    前記表面電極層は、金属硫化物および金属塩化物の少なくとも一方を含有し、
    前記下地電極層は、主としてCu、Ni、Coまたはこれらを含む合金で構成されていることを特徴とする電極。
  6. 前記金属硫化物は、Cuを含む硫化物を主とするものである請求項に記載の電極。
  7. 前記金属塩化物は、Agを含む塩化物を主とするものである請求項に記載の電極。
  8. 請求項1ないし7のいずれかに記載の電極で構成されたソース電極と、
    主としてp型の有機半導体材料で構成された前記有機半導体層とを有することを特徴とする薄膜トランジスタ。
  9. 主としてp型の有機半導体材料で構成された有機半導体層と、
    該有機半導体層に正孔を注入するソース電極とを備える薄膜トランジスタであって、
    前記ソース電極は、下地電極層と、該下地電極層の表面を覆う表面電極層とからなり、前記表面電極層が前記有機半導体層と接触するように、前記有機半導体層に対して部分的に形成されており、
    前記表面電極層が、Agを含む酸化物を含有し、
    前記下地電極層は、AgまたはAgを含む合金で構成されていることを特徴とする薄膜トランジスタ。
  10. 前記有機半導体材料は、高分子系有機半導体材料を主成分とするものである請求項に記載の薄膜トランジスタ。
  11. 前記ソース電極は、前記有機半導体層に直接接触している請求項9または10に記載の薄膜トランジスタ。
  12. 請求項9ないし11のいずれかに記載の薄膜トランジスタを備えることを特徴とする電子回路。
  13. 請求項12に記載の電子回路を備えることを特徴とする表示装置。
  14. 請求項13に記載の表示装置を備えることを特徴とする電子機器。
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