JP4996110B2 - 化粧板とその製造方法 - Google Patents

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本願発明は、化粧板とその製造方法に関するものである。特にキッチンや洗面などの水廻りで使用されるカウンター用の化粧板に関するものである。
単板に樹脂などの処理剤を含浸させて表面硬度や耐水性を高めることが行われている。たとえば、特許文献1、2では、木材への含浸性が良好で優れた耐水性を付与することができる木材含浸処理用組成物あるいは木質類の改質処理剤を提案している。これまで、単板に樹脂を含浸させる方法としては、単板を減圧下において、樹脂を注入した後、加圧により樹脂を含浸させる方法が知られている。また、近年では、現行の塗装設備を活用して、ロールコーターやスプレーコーターにより、低粘度、低分子量の樹脂を単板に含浸させて表面を強化する方法も報告されている。この場合、表面硬度の向上や生産性を考慮して、常温硬化型の樹脂ではなく、UV(紫外線)硬化型樹脂を用いるのが一般的であった。
特開平6−270109号公報 特許第3564793号公報
しかしながら、上記の前者の樹脂を含浸させる方法は、大掛かりな設備が必要であること、製造がバッチ式で時間がかかり小ロットへの対応が困難であること、また樹脂を含浸させすぎるとプラスチック感がでて木質感が損なわれてしまうという問題があった。一方、後者の方法では、単板の厚さが0.2mm程度のものであれば、単板の下層部にまで浸透した紫外線硬化型樹脂をUV(紫外線)照射により硬化することができるが、0.2mmを超えるような厚単板を用いた場合には、UV硬化型樹脂が単板中に浸透したとしてもUVが届かないため硬化させることができず、十分な性能を発揮することができないという問題があった。
また、塗料の厚塗りで塗膜を形成して表面硬度や耐水性を向上させる方法も考えられるが、この場合についても木質感が損なわれてしまうこと、塗料は単板内部にほとんど浸透せず表面に存在しているため塗膜が欠損した場合にはその箇所から水が浸透してしまい、シミ、汚れの原因となるなどの問題があった。
そこで、本願発明は、以上の通りの背景から、簡便に製造でき、かつ、厚単板であっても表面硬度および耐水性が高い化粧板とその製造方法を提供することを課題としている。
本願発明の化粧板は、上記の課題を解決するものとして、第1には、浸透型疎水樹脂が含浸硬化している単板の表面側から塗布含浸されて硬化した浸透型UV(紫外線)硬化型樹脂の含浸硬化層が前記単板内の表面側に形成されており、前記単板の裏面には基材が配設されていることを特徴とする。
また、第2には、浸透型疎水樹脂が含浸硬化している単板の表面側から塗布含浸されて硬化した浸透型UV(紫外線)硬化型樹脂の含浸硬化層が前記単板内の表面側に形成されており、前記単板の裏面には熱硬化性樹脂含浸シートを介して基材が配設されていることを特徴とする。
そして、第3には、上記の化粧板において、単板の裏割れ面が表面側になるように配設されていることを特徴とする。
また、第4には、上記の浸透型疎水樹脂は、油変性したポリオールであることを特徴とし、第5には、上記の浸透型UV硬化型樹脂は、ポリエステル系アクリレートであることを特徴とする。第6には、上記の浸透型疎水樹脂の分子量が100〜1000の範囲であることを特徴とし、第7には、上記の浸透型UV硬化型樹脂の分子量が100〜1000の範囲であることを特徴とする。
さらに、第には、本願発明の化粧板の製造方法として、単板の表面側から未硬化の浸透型疎水樹脂を塗布含浸して硬化させた後、前記単板の表面側から未硬化の浸透型UV(紫外線)硬化型樹脂を塗布含浸して硬化させて、前記浸透型UV硬化型樹脂の含浸硬化層を前記単板内の表面側に形成する工程を含むことを特徴とする。
上記第1の発明によれば、浸透型疎水樹脂が含浸されて硬化した単板に、表面側から浸透型UV硬化型樹脂が塗布含浸されてその浸透型UV硬化型樹脂の硬化層が単板の上部に形成されており、この単板の下部には基材が貼着されて配設されていることにより、厚単板であっても表面硬度および耐水性の高い化粧板を実現することができる。
上記第2の発明によれば、単板の下部には熱硬化性樹脂含浸シートを介して基材が配設されていることにより、化粧板の表面硬度をさらに高め、強化することができる。また、製造時に半硬化状態の熱硬化性樹脂含浸シートを用いて加熱加圧することで、接着剤塗布などの前処理を行うことなく硬化と接着を同時に行うことができる。さらに、基材の両面側に熱硬化性樹脂含浸シートを配設した場合には、化粧板の反りの発生を抑制することができる。
上記第3の発明によれば、単板の裏割れ面が表面側になるように配設されていることにより、浸透型疎水樹脂および浸透型UV硬化型樹脂を効果的に含浸させることができる。このような裏割れは、単板製造時のナイフによるスライス切削あるいはロータリーレースのナイフによる切削により発生するものである。そして、このようにして得られた単板は凸状に反った状態となるため、この単板を並べての貼り合わせ作業を容易とすることができる。
上記第4の発明によれば、浸透型疎水樹脂が油変性したポリオールであることにより、疎水性効果をより一層発揮することができる。
上記第5の発明によれば、浸透型UV硬化型樹脂がポリエステル系アクリレートであることにより、さらに表面硬度の高い化粧板を実現することができる。
上記第に発明によれば、以上の化粧板を簡便に製造することができる。
本願発明は上記のとおりの特徴をもつものであるが、以下に図面に沿ってその実施の形態について説明する。
図1は本願発明の化粧板の実施形態の一例を示している。本願発明の化粧板は、図1のように単板1の下部に基材2が配設されている。この単板1には浸透型疎水樹脂が含浸されており、この浸透型疎水樹脂が単板内部で硬化している。さらに、この単板1はその表面側から浸透型UV(紫外線)硬化型樹脂が塗布含浸されており、UV照射によって硬化した浸透型UV硬化型樹脂の硬化層Aが単板1の上部に形成されている。なお、この硬化層Aは、浸透型UV硬化型樹脂の塗布含浸により単板1に浸透して硬化した浸透型UV硬化型樹脂の層はもちろん、塗布により単板1の表面で硬化して形成された浸透型UV硬化型樹脂の塗膜の層をも含んでいる。
本願発明は、上記のとおり、浸透型疎水樹脂が単板1に含浸されて硬化していることで単板1を補強している。そして、単板1の上部に形成されている浸透型UV硬化型樹脂の硬化層Aが傷ついて欠損してしまった場合でも、浸透型疎水樹脂の働きによって水の浸入を防止することができる。この浸透型疎水樹脂は、低分子量であって、単板に浸透し疎水性を発揮できる樹脂であり、たとえば、油変性したポリオール、シリコーン変性したポリオールなどを挙げることができる。特に油変性したポリオールは、単板への浸透性が高く、油変性の部位である長鎖アルキル基によって疎水効果をより発揮することができるので好ましい。浸透型疎水樹脂の分子量としては、100〜1000程度が好ましい範囲として挙げることができる。100未満の場合には、単板1に浸透してもその後でネットワークを作りにくく、十分な物性を発揮することができない場合があるので好ましくない。1000を超える場合には、単板1に浸透しにくくなる場合があるので好ましくない。さらに、本願発明では、イソシアネートを組み合わせて用いてもよい。これによって単板1の木材成分のセルロースが持つ水酸基とも結びつき密着性を向上させることができる。この場合の浸透型疎水樹脂とイソシアネートの配合比率は、重量比で1/1〜4/1(浸透型疎水樹脂/イソシアネート)程度であることが考慮される。イソシアネートの配合量が少なすぎる場合には、反応に時間がかかるため好ましくない。配合量が多すぎる場合には、架橋度密度が上がりすぎて密着性を阻害する場合があるので好ましくない。イソシアネートの種類としては、トリレンジイソシアネート(TDI)系、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)系、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)系などを例示することができる。なかでも、建材用途で問題となる紫外線による黄変を防ぐためにHDI系を用いることが好ましい。
浸透型UV硬化型樹脂は、低分子量であって、単板に浸透し易く紫外線照射によって硬化する光硬化型樹脂であり、たとえば、ポリエステル系、ポリエーテル系、ウレタン系あるいはエポキシ系などの各種のアクリレートが挙げられる。特に、硬化後の表面硬度、入手のし易さや取り扱い性などを考慮するとポリエステル系アクリレートを用いることが好適である。浸透型UV硬化型樹脂の分子量としては、100〜1000程度が好ましい範囲として挙げることができる。100未満の場合には、単板1に浸透してもその後でネットワークを作りにくく、十分な物性を発揮することができない場合があるので好ましくない。1000を超える場合には、単板1に浸透しにくくなる場合があるので好ましくない。さらに、本願発明では、イソシアネートを組み合わせて用いてもよい。これによって単板1との密着性を向上させることができる。この場合の浸透型UV硬化型樹脂とイソシアネートの配合比率は、重量比で2/1〜10/1(浸透型UV硬化型樹脂/イソシアネート)程度であることが考慮される。イソシアネートの配合量が少なすぎる場合には、浸透型UV硬化型樹脂の架橋密度が上がりすぎて塗膜の密着性や靭性が失われてしまい、衝撃による塗膜割れ、剥離が発生する場合があるため好ましくない。配合量が多すぎる場合には、塗膜が柔らかくなり、十分な硬さを得ることができない場合があるため好ましくない。イソシアネートの種類としては、トリレンジイソシアネート(TDI)系、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)系、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)系などを例示することができる。なかでも、建材用途で問題となる紫外線による黄変を防ぐためにHDI系を用いることが好ましい。
以上の浸透型疎水樹脂および浸透型UV硬化型樹脂の単板1への含浸は、たとえば、スプレーコーターやロールコーターなどの現行の塗装設備を活用して塗布することで実現することができる。
本願発明では、単板1の表面側から未硬化の浸透型疎水樹脂を塗布含浸させて硬化させた後、単板1表面に未硬化の浸透型UV硬化型樹脂を塗布含浸させて硬化させることが重要である。
たとえば、浸透型疎水樹脂を塗布含浸させる前に浸透型UV硬化型樹脂を塗布含浸させた場合、この浸透型UV硬化型樹脂は単板の下層部にまで浸透してしまう。そして、UV照射によって浸透型UV硬化型樹脂を硬化させようとしたとき、単板1表面から0.2mm程度の深さのところまではUV(紫外線)が届いて硬化させることができるが、それを超える深さのところではUVが届かず浸透型UV硬化型樹脂を硬化させることができない。したがって、浸透型UV硬化型樹脂が無駄になるばかりでなく、塗布含浸した浸透型UV硬化型樹脂の量に対して形成される硬化層Aも小さく、硬化層Aの性能を十分に発揮することができない。以上のことは、単板1の厚さが0.2mmを超えるような厚単板を用いたときに特に問題となる。
そこで、本願発明では、まず、図2のように、単板1(図2(a))の表面側から未硬化の浸透型疎水樹脂を塗布含浸し硬化させて、単板内部を補強する(図2(b))。これによって、その後に未硬化の浸透型UV硬化型樹脂を単板1表面から塗布含浸させた場合でも、単板1内部で硬化した浸透型疎水樹脂の存在により、単板1の下層部にまで浸透しにくくなる。つまり、浸透型UV硬化型樹脂は、単板1の上層部近傍まで浸透するがそれよりも深い位置にはほとんど浸透しなくなる。なお、UVは単板1の上層部近傍にまで届くため、UV照射によって塗布含浸した浸透型UV硬化型樹脂を効果的に硬化させることができる。したがって、単板1の上部には浸透型UV硬化型樹脂の硬化層Aが形成される(図2(c))。このようなことは、単板1の厚さが0.2mmを超えるような厚単板であっても対応可能である。
本願発明における単板1は、一般的には木材をナイフでスライス切削したり、丸太をロータリーレースで切削して得ることができる。このとき、得られた単板1は、その切削面においてナイフによる裏割れが発生している。本願発明では、この裏割れが発生している切削面(裏割れ面)が最終的に得られる化粧板の表面側になるように配設されることが好ましい。これによって、浸透型疎水樹脂および浸透型UV硬化型樹脂を効果的に含浸させることができる。単板1の厚さとしては、特に制限されるものではなく、上記のように厚さが0.2mmを超えるものであってもよい。
また、本願発明では、単板の表面に化粧塗装が施されていてもよい。化粧塗装は、一般的な板材に用いられる上塗り用塗料で施せばよく、たとえば、上塗り用ウレタン塗料などを例示することができる。この化粧塗装は、単板表面の木質感を損なうことなく保持することができる。
本願発明における基材2は、化粧板の主要部分を構成しているもので、合板あるいは後述の実施例のようにゴム集成材などであってよく、また、その周囲には、図3のようにが無垢材4などでホットメルトにて接着加工されていてもよい。さらに、図3では基材2の下面側に単板1を配設している。基材2の下面側に配設された単板1は、上述した単板1と同様に浸透型疎水樹脂および浸透型UV硬化型樹脂が含浸されていてもよいし、あるいは化粧塗装が施されていてもよい。
図4は本願発明の化粧板の別の実施形態の一例である。図4(a)では、単板1と基材2の間に熱硬化性樹脂含浸シート3が配設されている。
熱硬化性樹脂含浸シート3は、紙、織布、不織布などのシート基材に熱硬化性樹脂のワニスを含浸させて半硬化状態にしたものであり、このものをあらかじめ硬化させ、接着剤を用いて単板1と基材2とを貼り合わせてもよい。あるいは、半硬化状態のまま、基材2、熱硬化性樹脂含浸シート3、単板1と順に積層してこれを加熱加圧して貼り合わせてもよい。この場合には、接着剤塗布などの前処理を行うことなく硬化と接着を同時に行うことができるため、簡便に製造することができる。さらに、加熱加圧時には、熱硬化性樹脂が溶融して単板1と基材2に浸透して硬化することになるため、より強固に接着することになる。
上記熱硬化性樹脂含浸シート3が硬化されて配設されていることにより、局所的な加重を支持し、加重に対する凹みを小さくすることができるなど化粧板の表面硬度をさらに高め、強化することができる。この硬化した熱硬化性樹脂含浸シート3は、水分に対して寸法安定性がよく、含水率変化による膨潤・収縮が抑制される。さらに、図4(b)のように基材2の両面側に熱硬化性樹脂含浸シート3を配設してもよい。この場合には、化粧板の反りの発生を抑制することができる。また、図4(b)の例では、図3と同様に、基材2などの周囲に無垢材4が接着加工されており、基材2の下面側には単板1が配設されている。
以上の熱硬化性樹脂含浸シート3の熱硬化性樹脂としては、たとえば、ジアリルフタレート樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂などを挙げることができる。なかでも、安全性やコストを考慮するとジアリルフタレート樹脂が好ましく用いられる。
以下に実施例を示し、さらに詳しく説明する。もちろん、以下の例によって発明が限定されることはない。
<実施例1>
長さ1800mm、幅600mm、厚さ0.5mmの単板と厚さ0.8mmの硬化したフェノール樹脂含浸シートを、単板の裏割れ面が上になるように配設し、エマルジョン系接着剤を用いて熱圧プレスして貼り合わせて表面材を得た。この表面材を厚さ37.4mmの基材としてのゴム集成材の両面にエマルジョン系接着剤を用いて冷圧プレスにて貼り合わせ、さらにその周囲に3mm厚の無垢材をホットメルトにて接着して、厚さ40mmのカウンター用板材を作製した。このカウンター用板材の裏面にウレタン系塗料をスプレーコーターにて塗布し、1時間養生した。
次いで、上記カウンター用板材の表面に油変性したポリエステルポリオール(分子量:約800)とイソシアネートを2:1の重量比で配合した樹脂(固形分20%)をスプレーコーターにて12g/尺塗布含浸させ、常温下にて、5時間養生した。さらに、ポリエステル系アクリレート(分子量:約600)とイソシアネートを4:1の重量比で配合した樹脂(固形分35%)を、スプレーコーターにて12g/尺塗布含浸させ、1時間のセッティングの後、UV照射により浸透型UV硬化型樹脂を硬化させた。
その後、表面を#320の研磨剤で研磨しウレタン塗装を施した後、3日間養生して、図2の構成の化粧板を得た。
<実施例2>
実施例1において、単板、硬化したフェノール樹脂含浸シートおよびゴム集成材の貼り合わせを接着剤を使用せずに、未硬化のフェノール樹脂含浸シートを用いて熱プレスして表面材を得たこと以外は、実施例1と同様にして化粧板を得た。
<実施例3>
実施例1において、硬化したフェノール樹脂含浸シートを用いず、カウンター用板材の厚さを40mmにするためにゴム集成材の厚さを39mmにしたこと以外は、実施例1と同様にして化粧板を得た。
<比較例>
実施例3と同様にして、フェノール樹脂含浸シートを用いないカウンター用板材を作製し、その表面および裏面にウレタン塗装を行った。裏面にはサンディングシーラー(固形分30%)を6g/尺塗装し1時間養生した後、表面にサンディングシーラー(固形分30%)を10g/尺塗装し5時間養生し、#320の研磨剤で研磨を行った。その後、上塗り用ウレタン塗料(固形分20%)を5g/尺塗装して、3日間養生して化粧板を得た。
以上の得られた化粧板について、それぞれ表面硬度、傷付き部からの吸水長さ、乾湿繰り返しでの反りを評価した。なお、表面硬度は、1kgのなす型おもりを高さ60cmから化粧板表面に向けて落とし、なす型おもりが落下したあとに生じた化粧板表面の凹み深さを測定した。傷付き部からの吸水は、図5(a)平面図(b)正面図に示すように、まず、化粧板表面から約0.5mm深さの傷をカッターナイフで付け、そこに内径23mm、厚さ1mm、長さ30mmのガラスリングをワセリンで取り付ける。次いで、そのガラスリングに水を入れて24時間放置した後、傷付け部からの吸水長さを測定した。乾湿繰り返しでの反りは、40℃30RH×8時間、40℃90RH×16時間の繰り返しを1サイクルとして、4.5サイクル行い、長さ方向の反りを測定した。反りは、図6のように化粧板両端に糸を張って、中央部の矢高を測定した。
以上の結果を表1に示す。
Figure 0004996110
表1の結果より、浸透型疎水樹脂が含浸されて硬化した単板に表面側から浸透型UV(紫外線)硬化型樹脂が塗布含浸されてその浸透型UV硬化型樹脂の硬化層が単板の上部に形成されており、この単板の下部には基材が配設されている化粧板は、化粧板表面の凹み、傷付け部からの吸水長さが小さいことが確認された。また、フェノール樹脂含浸シートを配設することで、乾湿繰り返しでの反りが小さくなることも確認された。
本願発明の化粧板の実施形態の一例を示した断面図である。 単板における浸透型UV硬化型樹脂の硬化層の形成を説明するための模式図である。 本願発明の化粧板の別の実施形態の一例を示した断面図である。 熱硬化性樹脂含浸シートを用いた化粧板の実施形態の一例を示した断面図である。 実施例における傷付き部からの吸水長さの測定方法を説明するための模式図である。 実施例における乾湿繰り返しでの反りの測定方法を説明するための模式図である。
符号の説明
1 単板
2 基材
3 熱硬化性樹脂含浸シート
4 無垢材
A 硬化層

Claims (8)

  1. 浸透型疎水樹脂が含浸硬化している単板の表面側から塗布含浸されて硬化した浸透型UV(紫外線)硬化型樹脂の含浸硬化層が前記単板内の表面側に形成されており、前記単板の裏面には基材が配設されていることを特徴とする化粧板。
  2. 浸透型疎水樹脂が含浸硬化している単板の表面側から塗布含浸されて硬化した浸透型UV(紫外線)硬化型樹脂の含浸硬化層が前記単板内の表面側に形成されており、前記単板の裏面には熱硬化性樹脂含浸シートを介して基材が配設されていることを特徴とする化粧板。
  3. 単板の裏割れ面が表面側になるように配設されていることを特徴とする請求項1または2に記載の化粧板。
  4. 浸透型疎水樹脂は、油変性したポリオールであることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の化粧板。
  5. 浸透型UV硬化型樹脂は、ポリエステル系アクリレートであることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の化粧板。
  6. 浸透型疎水樹脂の分子量が100〜1000の範囲であることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の化粧板。
  7. 浸透型UV硬化型樹脂の分子量が100〜1000の範囲であることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の化粧板。
  8. 単板の表面側から未硬化の浸透型疎水樹脂を塗布含浸して硬化させた後、前記単板の表面側から未硬化の浸透型UV(紫外線)硬化型樹脂を塗布含浸して硬化させて、前記浸透型UV硬化型樹脂の含浸硬化層を前記単板内の表面側に形成する工程を含むことを特徴とする化粧板の製造方法。
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