JP2005306893A - 水性防水材組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 有機充填材や無機充填材を含有していても、この充填材の沈降が起こらず、しかも機械的強度に優れた水性防水材組成物を提供する
【解決手段】
有機及び/又は無機の充填剤と、沸点250℃以上で且つ融点又はガラス転移温度が−20℃以下の疎水性有機化合物と、ポリウレタン樹脂とを水に分散させた水性防水材組成物を調製するに際し、予め充填剤と疎水性有機化合物とをポリウレタン樹脂に添加しておき、これを水に分散させることにより得られる水性防水材組成物である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、水性防水材組成物並びにこれを用いた防水施工方法及び防水構造体に関し、更に詳細には、有機溶剤の揮散による環境への悪影響がなく、耐久性、施工性にも優れた、土木建築用の水性防水材組成物、防水構造体及び防水施工方法に関する。
ポリウレタン樹脂は、ゴム弾性、耐磨耗性、耐久性などの諸特性に優れており、従来から土木建築構造体に塗布する防水材として広く利用されている。また、作業環境面を考慮して、有機溶剤を含有しない水性ポリウレタン樹脂を用いた防水材が開発されている(例えば、特許文献1)。また、水性ポリウレタン樹脂を用いた防水材は、使用状況によっては防水層としての強度が劣るため、有機充填材や無機充填材が添加されることがある。
しかしながら、有機充填材や無機充填材を添加すると、保存中にこの充填材が沈降するため、保存安定性が悪いという問題点がある。また、逆に機械的強度が低下する場合もある。
特開2002−129008号公報
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、有機充填材や無機充填材を含有していても、この充填材の沈降が起こらず、しかも機械的強度に優れた、屋外防水材、壁面防水材、床材、シーリング材などに有用な土木建築用の水性防水材組成物を提供することにある。また、本発明の他の目的は、この水性防水材組成物を用いた防水施工方法及び防水構造体を提供することである。
本発明の水性防水材組成物は、有機及び/又は無機の充填剤と、ポリウレタン樹脂とを含有する水性防水材組成物であって、前記充填剤を前記ポリウレタン樹脂に添加した後、前記ポリウレタン樹脂と共に水に分散したことを特徴とする。
上記のように充填剤を水への分散前にポリウレタン樹脂に添加配合した場合、充填材は水性組成物の連続相ではなく分散相に配合されるため、充填剤を分散後に添加配合した場合と比較して、充填剤の沈降が発生し難く、水性防水材組成物としての保管安定性が著しく改善される。また、塗布乾燥時の造膜過程において、分散相同士の融着が円滑に進行し、最終的にはシームレスかつ強固な防水層を形成する。
また、本発明の防水施工方法は、上記の水性防水材組成物を含有する防水材を、水の浸入を防止すべき下地に塗工して乾燥後、皮膜を形成させることを特徴とする。
更に、本発明の防水構造体は、水の浸入を防止すべき下地と、上記水性防水材組成物を含有する防水材を塗工して乾燥させた皮膜とを備えたことを特徴とする。
本発明の水性防水材組成物は、有機及び/又は無機の充填剤の沈降を生ずることはなく、しかも、耐水強度、耐水外観、吸水率等において優れた防水層を形成することができる。また、塗布後の乾燥性も速く、極めて有用な防水材を得ることができる。
本発明の水性防水材組成物は、上述の通り、有機及び/又は無機の充填剤を、ポリウレタン樹脂の水への分散前に、ポリウレタン樹脂に添加したものである。
充填剤としては、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、クレー、タルク、マイカ、カオリン、ケイ石粉、フライアッシュなどの無機充填剤、カーボンブラック、酸化チタンなどの着色顔料、さらには通常、水系の連続層に分散しにくい疎水性表面処理炭酸カルシウムなどの各種表面処理フィラー、天然ゴム、ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、シリコンゴム、フッ素ゴム、EPDM(エチレンプロピレンジエン三元共重合体)、廃タイヤ粉などの各種ゴム粉、ウレタン、エポキシ、アクリル、ナイロン、フェノール、メラミン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリアセタールなどの樹脂粉等の有機系充填剤も使用することができる。
本発明に用いる充填剤は、平均粒子径が10μm以下であることが好ましく、5μm以下であることがより好ましい。ここで、本明細書に於いては、充填材の粒子径は、篩の通過累積重量が50%の時の粒子径をいい、粒度分布から求めたものである。この平均粒子径が10μm以上であると、水性ポリウレタン樹脂の分散相の粒径より著しく大きくなり、分散相同士の融着が円滑に進行せず、施工時に均一な防水層の形成が不可能となり防水性能が発揮できない傾向が現れ、更には亀裂などを生じ、実用上に問題を生じることがある。また、水性防水材組成物として長期の保管において、粒子の沈降等を生じ、実用上に問題を生じることがある。
また、前記ポリウレタン樹脂は、固形分換算で0.00003〜0.0008mol/gのイオン性官能基及び/又はその塩を含有していることが好ましい。また、イオン性官能基及び/又はその塩の含有量は、0.00007〜0.0005mol/gであることがより好ましく、0.0002〜0.0003mol/gであることが更に好ましい。イオン性官能基及び/又はその塩の導入量が0.0008mol/gを超えると、ポリウレタン樹脂としての親水性は良好となり、微粒子径となるが、その反面、防水層の吸水性が著しく大きくなり、耐水性が低下する。また、0.00003mol/gより少ないと、水性防水材組成物の保管に際して安定性が悪く、沈降等を発生するので好ましくない。
ポリウレタン樹脂に導入されるイオン性官能基及びその塩の例としては、(a)塩形成性のカルボン酸又はスルホン酸基を有する化合物及びこれらに対応する塩、(b)酸で中和可能な第4級又は第3級基となり得る基を有する化合物及びこれらに対応する塩等が挙げられる。
上記(a)の塩形成性のカルボン酸又はスルホン酸基を有する化合物としては、例えば、グリコール酸、リンゴ酸、グリシン、アミノ安息香酸、アラニン、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブタン酸等のヒドロキシ酸、アミノカルボン酸、多価ヒドロキシ酸類や、タウリン、2−ヒドロキシエタンスルホン酸等のアミノスルホン酸、ヒドロキシスルホン酸類等が、それに対応する塩形成剤としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム等の1価の金属水酸化物やアンモニア、トリメチルアミン、トリエチルアミン等の3級アミン化合物等が挙げられる。
上記(b)の酸で中和可能な第4級又は第3級基になり得る基を有する化合物としては、例えばN,N−ジメチルエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン等のアルコキシル化アミン類やN−メチル−N−(3−アミノプロピル)−エタノールアミン、N,N−ジメチルヒドラジン等のアミノアルコール類やアミン類等が挙げられる。また、それに対応する塩形成剤としては、例えば塩酸、硝酸、蟻酸、酢酸、ジメチル硫酸、メチルクロライド、ベンジルクロライド等の有機酸類及び無機酸類、反応性ハロゲン原子を有する化合物等が挙げられる。
前記ポリウレタン樹脂は、ポリウレタン樹脂の固形分に対して5重量%以下の界面活性剤を配合して乳化することが好ましい。界面活性剤を5重量%を超えて配合すると、親水性は良好となる反面、防水層から水への溶出率が増加し、また、防水層の吸水性が著しく増加して、耐水性が低下するので好ましくない。使用し得る界面活性剤として、従来より公知の各種活性剤を挙げることができ、水性ポリウレタン樹脂のイオン性に応じて適宜選択して使用される。
本発明の水性防水材組成物では、ポリウレタン樹脂を構成する全ポリオールのうちその10重量%以上は、オレフィンポリオール及び/又は植物油系ポリオールを用いることが好ましい。これにより、耐水性に優れた性能を発揮し、長期に亘って防水性能が発揮される。
ここで、使用する全ポリオール中の10重量%以上、好ましくは30%以上、更に好ましくは50%以上として前記のオレフィンポリオール及び/又は植物油系ポリオールを使用することにより、耐水性に優れた性能を発揮され、長期に亘って防水性能が発揮される。
上記のオレフィンポリオールとしては、例えば、ポリブタジエンポリオール、ポリイソプレンポリオール、水添化ポリブタジエンポリオール、水添化ポリイソプレンポリオールなどが挙げられ、植物油系ポリオールとしては、変性大豆油、ヒマシ油、脱水ヒマシ油、水添化ヒマシ油などの各種水酸基含有植物油誘導体が挙げられる。
また、上記ポリオールと反応させるイソシアネートとしては、ナフタレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート、ビューレット化ヘキサメチレンジイソシアネート、ヌレート化ヘキサメチレンジイソシアネート等の各種の芳香族、脂肪族、脂環族系のイソシアネート類の単独若しくは混合物が挙げられる。
また、オレフィンポリオール及び植物油系ポリオール以外に活性水素基含有化合物を添加してもよく、具体的には、ジエチレングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオール、ビスフェノールA、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール等の多価アルコール、それらのアルキレン誘導体又はそれらのエステル化物、例えばポリ(オキシエチレン)ポリオール,ポリ(オキシプロピレン)ポリオール,ポリ(オキシエチレン)(オキシプロピレン)ポリオール、ポリエステルポリオール、ポリチオエーテルポリオール、ポリアセタールポリオール、ポリテトラメチレングリコール等及びこれらの混合物が挙げられる。
また、本発明に於いては、沸点250℃以上で且つ融点又はガラス転移温度が−20℃以下の疎水性有機化合物を添加してもよい。この疎水性有機化合物は、防水層の柔軟性(下地追従性)及び耐水性を向上させる効果を発揮する。ここで、この疎水性有機化合物の沸点が250℃より低い場合、短期間で防水層から揮発して防水層に収縮が発生し、寸法安定性が損なわれるので好ましくない。また、融点又はガラス転移温度が−20℃より高い場合、冬季等の低温時に防水層の柔軟性(下地追従性)が損なわれ、下地の動きに追従できずに割れ(クラック)を生じ、防水性能を失ってしまうため好ましくない。
このような疎水性有機化合物としては、例えば、ジオクチルフタレート、ジイソノニルフタレート、ジイソデシルフタレート、ジオクチルアジペートなどの脂肪酸エステル類、ウレタン系、アクリル系、ゴム系、エステル系、石油系の有機樹脂などが挙げられる。
上記に於いては、前記ポリウレタン樹脂と、前記充填剤と、前記疎水性有機化合物との配合比率が、固形分比で、100/10〜100/10〜100重量部であることが好ましい。前記ポリウレタン樹脂100重量部に対し、前記充填剤の配合量が10重量部より少ないと、水性防水材組成物の施工時の乾燥性への寄与が少なくなるとともに、防水塗膜の強度向上への寄与が低下する。また、無機充填剤の配合量が100重量部以上であった場合、沈降等を生じ、水性防水材組成物としての貯蔵安定が問題となる。前記疎水性有機化合物の配合量が10重量部より少ないと、防水層の柔軟性(下地追従性)及び耐水性の向上への寄与が期待できなくなり、また、100重量部を超えると、水性防水材組成物としての貯蔵安定に問題を生じるので好ましくない。
本発明の防水施工方法は、本発明の前記水性防水材組成物を水の侵入を防止すべき下地表面に塗工し、この塗膜表面を乾燥させることにより防水層を形成するものである。尚、必要に応じ、前もって下地表面にプライマー層を形成させた後に本発明の水性防水材組成物を塗工しても良い。本発明の施工方法では、水性の防水材組成物が用いられるので、作業中の有機溶剤の揮散による作業者の健康や環境への悪影響などを防止することができる。
本発明の防水構造体は、水の浸入を防止すべき下地と、上記の水性防水材組成物を含有する防水材を塗工して乾燥させた皮膜とを備えている。本発明の防水構造体では、必要に応じプライマー層を形成してもよい。
本発明の水性防水材組成物は、下地である、アスファルトコンクリート、石綿スレート、ALC板、PC板、FRP、プラスチック、木質物、金属等に塗装して使用される。 下地の形状はどの様なものでも良く、構造物の下地の表面であれば、例えば、球面、曲面、延長面、平面、垂直面、斜面、天井面などの何れでも、本発明の水性防水材組成物を用いて防水層を形成することができる。
本発明の水性防水材組成物は、通常はそのまま単独で使用されるが、他の樹脂の水分散体、例えば、酢酸ビニル系、エチレン酢酸ビニル系、アクリル系、アクリルスチレン系等のエマルジョン、スチレンブタジエン系、アクリロニトリルブタジエン系、アクリルブタジエン系等のラテックス、ポリエチレン、ポリオレフィン系等のアイオノマー、ポリエステル、ポリアミド、エポキシ系の水分散体と任意の割合で混合配合して使用することができる。
また、本発明の水性防水材組成物を用いて形成される防水層の耐熱性、耐水性、耐溶剤性などの各種耐久性、接着性、硬さ、塗装作業性を改善する目的、また防水材組成物の保管安定などを改善する目的で、着色顔料、酸化防止剤、紫外線吸収剤、耐候剤、加水分解防止剤などの各種安定剤、レベリング剤、消泡剤、増粘剤、保護コロイド剤等を本発明の水性防水材組成物の製造工程中か、その製造後に添加することができる。更に、イソシアネート系化合物等の水分散型架橋剤、エポキシ系の水溶性又は水分散型架橋剤、カルボジイミド系、オキサゾリン系等の水溶性又は水分散型の架橋剤を添加混合して使用することもできる。
以下に本発明を実施例により説明する。但し、本発明は実施例のみに限定されるものではない。尚、実施例および比較例中の部は重量部を示す。
(合成例1)
予め乾燥したフラスコ中に、表1に示すように、ポリブタジエンポリオール(Poly bd R−15HT:出光石油化学(株)製)を60部とポリオキシプロピレングリコール(数平均分子量=400:第一工業製薬(株)製)を40部とジメチロールブタン酸を5.0部とをメチルエチルケトン80部に溶解させた。これにトリレンジイソシアネートを42部仕込み、80℃で4時間反応させた後、トリエチルアミン3.4部で中和し、ポリウレタン樹脂のメチルエチルケトン溶液を得た。
このポリウレタン樹脂溶液の固形分100部に対し、重質炭酸カルシウム(NS#100:日東粉化工業(株)製)50部とジオクチルフタレート(DOP)50部とを加え、デイスバー(T.K.ホモディスパー:特殊機化工業(株)製)で均一になるように混合した後、ポリウレタン樹脂溶液の固形分に対して4.5%の界面活性剤(ノイゲンEA−157、第一工業製薬(株)製)を予め溶解させた水に分散し、水で鎖延長を行った後、脱溶剤して水性ポリウレタン樹脂組成物を得た。
(合成例2〜6)
表1に示す原料を用いて、合成例1と同様の手順で合成例2〜6の水性ポリウレタン樹脂組成物を得た。
Figure 2005306893
(比較合成例1)
予め乾燥したフラスコ中に、表1に示すように、ポリブタジエンポリオール(Poly bd R−15HT:出光石油化学(株)製)を5部とポリオキシプロピレングリコール(数平均分子量=2000:第一工業製薬(株)製)を95部とジメチロールブタン酸を25.5部とをメチルエチルケトン80部に溶解させた。これにトリレンジイソシアネートを47部仕込み、80℃で4時間反応させた後、トリエチルアミン17.4部で中和し、ポリウレタン樹脂のメチルエチルケトン溶液を得た。
このポリウレタン樹脂溶液の固形分100部に対し、ジイソノニルフタレート(DINP)50部を加え、デイスバー(T.K.ホモディスパー:特殊機化工業(株)製)で均一になるように混合した後、ポリウレタン樹脂溶液の同形分に対して6.0%の界面活性剤を予め溶解させた水に分散し、水で鎖延長を行った後、脱溶剤して水性ポリウレタン樹脂組成物を得た。
(比較合成例2)
表1に示す原料を用いて、比較合成例1と同様の手順で比較合成例2の水性ポリウレタン樹脂組成物を得た。
(実施例1〜6)
合成例1〜6で得られた水性ポリウレタン樹脂組成物100部に対し、表2に示す添加剤を加え、ディスパー(T.K.ホモディスパー:特殊機化工業(株)製)で均一になるように混合した後、脱泡して実施例1〜6の水性防水材組成物を得た。
(比較例1及び2)
比較合成例1及び2で得られた水性ポリウレタン樹脂組成物100部に対し、表2に示す充填剤及び添加剤を加え、デイスパー(T.K.ホモディスパー:特殊機化工業(株)製)で均一になるように混合した後、脱泡して比較例1及び2の水性防水材組成物を得た。
[性能試験]
上記で得られた実施例1〜6並びに比較例1及び2の水性防水材組成物を用いて、以下の試験を行なった。各試験結果は表2に示した。
(保管安定性)
各実施例及び各比較例の水性防水材組成物をガラス製サンプル瓶(100ml)に入れ、23℃、90日間の保管安定性について評価した。
評価基準は以下のとおりである。
○:安定、異常なし
△:増粘
×:部分ゲル化、充填剤の沈降。
(塗布後の乾燥性)
各実施例及び各比較例の水性防水材組成物をポリエチレン製の平板(25cmx25cm、厚さ5mm)の上に、乾燥膜厚が1mmになるように塗布し、標準状態(温度:23±2℃、相対湿度:50±10%)で24時間後の乾燥状態について評価した。
評価基準は以下のとおりである。
○:乾燥状態良好
△:ベタつき、タック残り
×:未乾燥部分あり。
(乾燥後の外観)
上記の乾燥性の評価と同時に、乾燥後の外観について評価した。
評価基準は以下のとおりである。
○:外観良好、異常なし
△:若干のクラック(亀裂)あり
×:大きなクラック(亀裂)あり。
(塗膜性能)
各実施例及び各比較例の水性防水材組成物をポリエチレン製の平板(25cm×25cm、厚さ5mm)の上に、乾燥膜厚が1mmになるように塗布し、標準状態(温度:23±2℃、相対湿度:50±10%)で24時間、さらに40±2℃で72時間乾燥させた塗膜を用い、引張り強さ及び伸びをJIS A6021(建築用塗膜防水材)に準拠して測定した。
吸水率は、予め重量を測定した上記塗膜(4cm×4cm)を23℃の蒸留水に28日間浸漬し、取り出してすぐに乾燥した布で表面の水分を拭き取って重量を測定し、吸水による重量増加率を求めた。
[性能試験の結果]
表2から明らかなように、実施例1〜6の水性防水材組成物は保管安定性が良好で、これを用いて作製した防水層は、比較例1、2の防水層に比較して、上記試験において良好な結果となった。
Figure 2005306893
本発明の組成物は、保管安定性が著しく改善されている。また、耐水強度、耐水外観、吸水率等において優れ、更に塗布後の乾燥性も速く、極めて有用な防水材を得ることができるので、屋外防水材、壁面防水材、床材、シーリング材等の分野で利用することができる。また、本発明の防水施工方法及び防水構造体は、上記水性防水材組成物を使用するので、上記と同様の分野で利用することができる。

Claims (10)

  1. 有機及び/又は無機の充填剤と、ポリウレタン樹脂とを含有する水性防水材組成物であって、前記充填剤を前記ポリウレタン樹脂に添加した後、前記ポリウレタン樹脂と共に水に分散したことを特徴とする水性防水材組成物。
  2. 前記ポリウレタン樹脂/前記充填剤の配合比率が、固形分比で100/10〜100であることを特徴とする請求項1記載の水性防水材組成物。
  3. 前記充填剤の平均粒子径が10μm以下であることを特徴とする請求項1又は2記載の水性防水材組成物。
  4. 前記ポリウレタン樹脂は、固形分換算で0.00003〜0.0008mol/gのイオン性官能基及び/又はその塩を含有していることを特徴とする請求項1乃至3記載の水性防水材組成物。
  5. 前記ポリウレタン樹脂は、前記ポリウレタン樹脂の固形分に対して5重量%以下の界面活性剤を更に含有していることを特徴とする請求項4記載の水性防水材組成物。
  6. 前記ポリウレタン樹脂を構成するポリオールは、オレフィンポリオール及び/又は植物油系ポリオールを必須成分とし、該オレフィンポリオール及び/又は該植物油系ポリオールの含有量が、全ポリオール中の10重量%以上であることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の水性防水材組成物。
  7. 沸点250℃以上で且つ融点又はガラス転移温度が−20℃以下の疎水性有機化合物を更に含有し、前記充填剤及び前記疎水性有機化合物を前記ポリウレタン樹脂に添加した後、前記ポリウレタン樹脂と共に水に分散したことを特徴とする請求項1乃至6記載の水性防水材組成物。
  8. 前記ポリウレタン樹脂と、前記充填剤と、前記疎水性有機化合物との配合比率が、固形分比で、100/10〜100/10〜100重量部である請求項7記載の水性防水材組成物。
  9. 請求項1乃至8の何れかに記載の水性防水材組成物を含有する防水材を、水の浸入を防止すべき下地に塗工して乾燥後、皮膜を形成させることを特徴とする防水施工方法。
  10. 水の浸入を防止すべき下地と、請求項1乃至8の何れかに記載の水性防水材組成物を含有する防水材を塗工して乾燥させた皮膜とを備えたことを特徴とする防水構造体。
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