JP3925731B2 - 二液常温硬化型ウレタン塗膜防水材組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、二液常温硬化型ウレタン塗膜防水材組成物に関する。
近年、ポリウレタンよりなる塗膜(以下、「ウレタン塗膜」という。)は、接着性、柔軟性、耐候性等に優れているという特性から、建築、土木、自動車、電気通信等の広範な産業分野で需要用途が増大している。特に、建築、土木分野において、ウレタン塗膜は、防水材、塗床材、注型用材料、シーリング材等として幅広く使用されている。
このようなウレタン塗膜には、一液型(湿気硬化型)と二液型(硬化剤硬化型)とがある。二液型としては、例えば、末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを含有する主剤と、ポリオール、アミン系化合物および硬化触媒を含有する硬化剤とからなる二液型ポリウレタン組成物等が挙げられる。
このような二液型ポリウレタン組成物について、更なる性能の向上を目指し様々な研究がなされている。例えば、特許文献1には、可塑剤のブリードや移行を抑えることを目的として、ポリオキシアルキレンポリオールを主成分とするポリオールとポリイソシアネートとを反応させて得られるイソシアネート基末端ポリウレタンプレポリマーを主成分とする主剤成分と、芳香族ポリアミンおよび疎水性可塑剤を含む硬化剤成分とからなる二液型硬化性組成物が記載されている。
特開平10−195290号公報
しかしながら、特許文献1に記載されている二液型硬化性組成物から得られるウレタン塗膜は、耐水性に劣ることを本発明者は見出した。
従って、本発明の目的は、耐水性に優れる二液常温硬化型ウレタン塗膜防水材組成物を提供することにある。
本発明者は、上記の課題を解決するため、二液常温硬化型ウレタン塗膜防水材組成物について鋭意検討した結果、ウレタンプレポリマーを含む主剤と、特定の疎水性ポリオールと、ポリオキシプロピレンポリオールと、特定の有機化合物とを含む硬化剤とを、特定の量で含有させることによって、耐水性に優れた二液常温硬化型ウレタン塗膜防水材組成物が得られることを見出した。
本発明者は、上記知見に基づき、本発明を完成させた。
即ち、本発明は、以下の(1)〜(5)を提供する。
(1) ウレタンプレポリマーを含む主剤と、
数平均分子量が1500〜4000の疎水性ポリオールと、ポリオキシプロピレンポリオールと、親水性基および疎水性基を有する有機化合物とを含む硬化剤と
を含有する二液常温硬化型ウレタン塗膜防水材組成物であって、
前記有機化合物が、下記式(1)で表される構造を有するものであり、
前記硬化剤中、前記疎水性ポリオールが0.3〜1.5質量%含まれ、前記有機化合物が0.05〜0.5質量%含まれる二液常温硬化型ウレタン塗膜防水材組成物。
Figure 0003925731
(式(1)中、mは10〜50の整数であり、nは5〜15の整数であり、n′は3〜20の整数であり、m、n、n′はそれぞれ独立である。)
(2) 前記疎水性ポリオールが、ポリブタジエンポリオールまたはポリイソブチレンポリオールである上記(1)に記載の二液常温硬化型ウレタン塗膜防水材組成物。
(3) 前記ポリブタジエンポリオールが、ポリブタジエンジオール、ポリブタジエントリオールおよびポリブタジエンテトラオールからなる群から選ばれる少なくとも1種である上記(2)に記載の二液常温硬化型ウレタン塗膜防水材組成物。
(4) 前記ポリオキシプロピレンポリオールが、ポリプロピレングリコール、ポリオキシプロピレントリオール、ポリオキシプロピレンテトラオールおよびエチレンオキシドが付加されたポリオキシプロピレンポリオールからなる群から選ばれる少なくとも1種である上記(1)〜(3)のいずれかに記載の二液常温硬化型ウレタン塗膜防水材組成物。
(5) 前記エチレンオキシドが付加されたポリオキシプロピレンポリオールが、エチレンオキシドが付加されたポリプロピレングリコール、エチレンオキシドが付加されたポリオキシプロピレントリオールおよびエチレンオキシドが付加されたポリオキシプロピレンテトラオールからなる群から選ばれる少なくとも1種である上記(4)に記載の二液常温硬化型ウレタン塗膜防水材組成物。
本発明の二液常温硬化型ウレタン塗膜防水材組成物は、耐水性に優れる。
以下に、本発明を詳細に説明する。
本発明の二液常温硬化型ウレタン塗膜防水材組成物は、
ウレタンプレポリマーを含む主剤と、
数平均分子量が1500〜4000の疎水性ポリオールと、ポリオキシプロピレンポリオールと、親水性基および疎水性基を有する有機化合物とを含む硬化剤と
を含有する二液常温硬化型ウレタン塗膜防水材組成物であって、
前記有機化合物が、下記式(1)で表される構造を有するものであり、
前記硬化剤中、前記疎水性ポリオールが0.3〜1.5質量%含まれ、前記有機化合物が0.05〜0.5質量%含まれる二液常温硬化型ウレタン塗膜防水材組成物である。
Figure 0003925731
(式(1)中、mは10〜50の整数であり、nは5〜15の整数であり、n′は3〜20の整数であり、m、n、n′はそれぞれ独立である。)
はじめに、主剤について説明する。
本発明の二液常温硬化型ウレタン塗膜防水材組成物に使用される主剤は、ウレタンプレポリマーを含むものである。
ウレタンプレポリマーは、ポリオールと過剰のポリイソシアネートとを反応させて得られる反応生成物であって、イソシアネート基を分子末端に含有するポリマーである。ウレタンプレポリマーは、特に限定されず、例えば、一般的な二液型ポリウレタン組成物に用いられるものが挙げられる。ウレタンプレポリマーに含有されるイソシアネート基の量は、ウレタンプレポリマー中、0.5〜5質量%であるのが好ましい。
ウレタンプレポリマーの原料であるポリオールについて、以下に説明する。
ポリオールとしては、例えば、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリマーポリオール、その他のポリオール、および、これらの混合ポリオールが挙げられる。
ポリエーテルポリオールとしては、例えば、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、テトラヒドロフランのアルキレンオキサイドの1種または2種以上を、2個以上の活性水素を有する化合物に付加重合させた生成物が挙げられる。
2個以上の活性水素を有する化合物としては、例えば、多価アルコール類、アミン類、アルカノールアミン類、多価フェノール類が挙げられる。
多価アルコール類としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ジエチレングリコール、グリセリン、ヘキサントリオール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールが挙げられる。
アミン類としては、例えば、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンが挙げられる。アルカノールアミン類としては、例えば、エタノールアミン、プロパノールアミンが挙げられる。多価フェノール類としては、例えば、レゾルシン、ビスフェノールが挙げられる。
ポリエーテルポリオールとしては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリプロピレントリオール、ポリグリセリン、ポリテトラメチレングリコール、ポリトリメチロールプロパン、ポリヘキサントリオール、ポリブタンジオール、ポリジヒドロキシフェニルメタン、ポリジヒドロキシフェニルプロパン、ポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシブチレングリコールが挙げられる。
ポリエステルポリオールとしては、例えば、多価アルコール類と多塩基性カルボン酸との縮合物、ヒドロキシカルボン酸と多価アルコール類との縮合物、ラクトンの重合物が挙げられる。
多価アルコール類としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ジエチレングリコール、グリセリン、ヘキサントリオール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールが挙げられる。
多塩基性カルボン酸としては、例えば、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸のような飽和ジカルボン酸;フマル酸、マレイン酸のような不飽和ジカルボン酸;フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ピロメリト酸のような芳香族カルボン酸;ダイマー酸が挙げられる。
ヒドロキシカルボン酸と多価アルコール類との縮合物としては、例えば、ヒマシ油とエチレングリコールとの反応生成物、ヒマシ油とプロピレングリコールとの反応生成物が挙げられる。
ラクトンの重合物としては、例えば、ε−カプロラクタム、α−メチル−ε−カプロラクタム、ε−メチル−ε−カプロラクタムを重合開始剤で開環重合させたものが挙げられる。
ポリマーポリオールとしては、例えば、上記のポリエーテルポリオールまたはポリエステルポリオールに、エチレン性不飽和化合物(具体的には、例えば、アクリルニトリル、スチレン、メチルアクリレート、メタクリレート)をグラフト重合させたもの、ポリイソプレングリコールおよびこれらの水素添加物が挙げられる。
その他のポリオールとしては、例えば、ポリカーボネートポリオール;アクリルポリオール;1,2−ポリブタジエンポリオール、1,4−ポリブタジエンポリオール、および、これらの水素添加物;エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオールのような低分子ポリオールが挙げられる。
ポリオールは、それぞれ単独で、または、2種以上を組み合わせて用いることができる。ポリオールの数平均分子量は、通常、100〜10,000であり、500〜6,000であるのが好ましい。
ポリイシアネートについて、以下に説明する。
ポリイシアネートは、特に限定されない。例えば、芳香族ジイソシアネート、脂肪族ジイソシアネート、脂環族ジイソシアネート、トリイソシアネートが挙げられる。
芳香族ジイソシアネートとしては、例えば、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート(TDI)、フェニレンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート(XDI)、ジフェニルメタン−4,4−ジイソシアネート(MDI)、1,5−ナフタレンジイソシアネート(NDI)、トリジンジイソシアネート(TODI)およびこれらの水素添加物が挙げられる。
脂肪族ジイソシアネートとしては、例えば、エチレンジイソシアネート、プロピレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)が挙げられる。
脂環族ジイソシアネートとしては、例えば、1−メチル−2,4−ジイソシアネートシクロヘキサン、1−メチル−2,6−ジイソシアネートシクロヘキサン、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートが挙げられる。
トリイソシアネートとしては、例えば、トリフェニルメタントリイソシアネートが挙げられる。
ポリイシアネートは、それぞれ単独で、または、2種以上を組み合わせて用いることができる。
ウレタンプレポリマーは、その製造について、特に制限されない。例えば、従来公知の方法に従って製造することができる。具体的には、例えば、触媒の存在下または触媒を使用せず、反応温度10〜120℃程度、常圧下で、ポリオールとポリイソシアネートとを反応させることより、ウレタンプレポリマーを製造する方法が挙げられる。
ウレタンプレポリマーを製造する際のポリオールとポリイシアネートとの量比としては、例えば、ポリイシアネート中のイソシアネート基とポリオール中のヒドロキシ基の当量比(NCO基/OH基)が、1.5〜2.5であることが好ましい。
次に、硬化剤について説明する。
硬化剤は、数平均分子量が1500〜4000の疎水性ポリオールと、ポリオキシプロピレンポリオールと、親水性基および疎水性基を有する有機化合物とを含む硬化剤である。
疎水性ポリオールについて、以下に説明する。
疎水性ポリオールは、数平均分子量が1500〜4000の疎水性ポリオールであり、硬化剤中、0.3〜1.5質量%含まれる。
疎水性ポリオールは、本発明の二液常温硬化型ウレタン塗膜防水材組成物において架橋材として使用される。疎水性ポリオールを含有することにより、本発明の二液常温硬化型ウレタン塗膜防水材組成物から得られるウレタン塗膜防水材は、優れた耐水性を有する。
疎水性ポリオールは、数平均分子量が1500〜4000で、1分子中に疎水性の構造と2個以上のヒドロキシ基とを有するものであれば、特に、制限されない。
疎水性の構造としては、例えば、主鎖が炭化水素である構造、疎水性基が挙げられる。
炭化水素としては、例えば、飽和炭化水素、二重結合を含有する炭化水素が挙げられる。
また、疎水性ポリオールの主鎖としては、例えば、ポリブタジエン、ポリイソブチレンが挙げられる。
疎水性ポリオールの原料であるモノマーとしては、例えば、ブタジエン、イソブチレンが挙げられる。
疎水性ポリオールに含まれるヒドロキシ基の数は、反応性、物性の観点から、1分子中、2〜3個であるのが好ましい。ヒドロキシ基は、疎水性ポリオールの主鎖または末端に結合することができる。中でも、ウレタンプレポリマーとの反応性の観点から、ヒドロキシ基が疎水性ポリオールの末端に結合するのが好ましい。
疎水性ポリオールとしては、例えば、ポリブタジエンポリオール、ポリイソブチレンポリオールが挙げられる。中でも、耐水性により優れるという観点から、ポリブタジエンポリオールが好ましい。
ポリブタジエンポリオールとしては、例えば、ポリブタジエンジオール、ポリブタジエントリオール、ポリブタジエンテトラオールが挙げられ、中でも、ポリブタジエンジオールが好ましい。
ポリブタジエンポリオールは、1,4結合および/または1,2結合を含むことができる。
疎水性ポリオールは、疎水性基を含有することができる。疎水性基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ビニル基のような鎖状炭化水素基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘキセニル基のような脂環式炭化水素基;フェニル基、トリル基、キシリル基、ベンジル基、スチリル基、ナフチル基のような芳香族炭化水素基;クロロメチル基、クロロエチル基、ブロモメチル基のようなハロゲン化アルキル基、オルガノシリコン基:−SiR3(Rとしては、例えば、メチル基、エチル基、フェニル基)が挙げられる。疎水性基は、炭素炭素二重結合を含んでいてもよい。
疎水性ポリオールは、骨格にエーテル結合を有しないため、ポリエーテルポリオールやポリエステルポリオール等に比べて疎水性に勝る。
疎水性ポリオールの数平均分子量は、1500〜4000である。疎水性ポリオールの数平均分子量が1500以上である場合、本発明の二液常温硬化型ウレタン塗膜防水材組成物から得られるウレタン塗膜防水材は耐水性に優れる。また、疎水性ポリオールの数平均分子量が4000以下の場合、疎水性ポリオールとポリオキシプロピレンポリオールとの分離を抑制して相溶性を高くすることができる。疎水性ポリオールの数平均分子量は、好ましくは1500〜3800であり、より好ましくは2000〜3500である。このような範囲の場合、耐水性、疎水性ポリオールとポリオキシプロピレンポリオールとの相溶性により優れる。
従来は、特許文献1に記載されているように、疎水性可塑剤として液状ポリブタジエンを含有する二液型硬化性組成物が知られていた。しかし、本発明者は、特許文献1に記載されている二液型硬化性組成物は比較的低分子量の液状ポリブタジエンを含有するため耐水性に劣ることを見出した。
これに対して、本発明の二液常温硬化型ウレタン塗膜防水材組成物は、数平均分子量が1500〜4000の疎水性ポリオールを含有するものである。このような範囲の数平均分子量の疎水性ポリオールを含有する二液常温硬化型ウレタン塗膜防水材組成物から得られる塗膜防水材は耐水性に優れることを、本発明者は見出した。
疎水性ポリオールは、その製造について、特に制限されず、例えば、従来公知の方法に従って製造することができる。また、疎水性ポリオールとして市販品を使用することができる。市販品としては、例えば、出光興産社製の液状ポリブタジエンR−45HT(数平均分子量2800)が挙げられる。
疎水性ポリオールは、それぞれ単独で、または、2種以上を組み合わせて使用することができる。
疎水性ポリオールは、硬化剤中、0.3〜1.5質量%含有される。疎水性ポリオールの量が0.3質量%以上の場合、本発明の二液常温硬化型ウレタン塗膜防水材組成物から得られるウレタン塗膜防水材は耐水性に優れる。また、疎水性ポリオールの量が1.5質量%以下の場合、本発明の二液常温硬化型ウレタン塗膜防水材組成物は、レベリング性に優れる。疎水性ポリオールは、硬化剤中、0.3〜1.3質量%含有されるのが好ましく、0.3〜1質量%がより好ましい。疎水性ポリオールの量がこのような範囲である場合、本発明の二液常温硬化型ウレタン塗膜防水材組成物から得られるウレタン塗膜防水材は耐水性により優れ、本発明の二液常温硬化型ウレタン塗膜防水材組成物はレベリング性により優れる。
ポリオキシプロピレンポリオールについて、以下に説明する。
ポリオキシプロピレンポリオールは、特に限定されない。例えば、ポリプロピレングリコール、ポリオキシプロピレントリオール、ポリオキシプロピレンテトラオール、エチレンオキシドが付加されたポリオキシプロピレンポリオールが挙げられる。中でも、レベリング性の観点から、エチレンオキシドが付加されているポリオキシプロピレンポリオール、ポリプロピレングリコールが好ましい。
エチレンオキシドが付加されているポリオキシプロピレンポリオールとしては、例えば、エチレンオキシドが付加されているポリプロピレングリコール、エチレンオキシドが付加されているポリオキシプロピレントリオール、エチレンオキシドが付加されているポリオキシプロピレンテトラオールが挙げられる。
また、エチレンオキシドが付加されているポリオキシプロピレンポリオールとしては、例えば、少なくとも1つの末端にヒドロキシエチル基を有するポリオキシプロピレンポリオール、エチレンオキシドがポリオキシプロピレンポリオールの主鎖中にランダムに付加されているポリオキシプロピレンポリオール、少なくとも1つの末端にヒドロキシエチル基を有し、かつ、エチレンオキシドがポリオキシプロピレンポリオールの主鎖中にランダムに付加されているポリオキシプロピレンポリオールが挙げられる。
ポリオキシプロピレンポリオールの末端に結合したヒドロキシエチル基は、例えば、下記式()のように表される。
−(CH2−CH(CH3)−O−CH2−CH2−OH (
式()において、−(CH2−CH(CH3)−O−は、ポリオキシプロピレンポリオールの末端を示す。
ここで、式()のヒドロキシエチル基のヒドロキシ基は、第一級アルコールなので、この周囲の立体障害の影響をほとんど受けない。
これに対して、エチレンオキシドが末端に付加されていないポリオキシプロピレンポリオールのヒドロキシ基は、第二級アルコールであり、α位のメチル基による立体障害の影響を受けやすい。
従って、式()のヒドロキシエチル基のヒドロキシ基は、エチレンオキシドが末端に付加されていないポリオキシプロピレンポリオールのヒドロキシ基に比べて、立体障害の影響が少なく、親水性が高い。これにより、エチレンオキシドが付加されているポリオキシプロピレンポリオールは、充填剤(例えば、バルーン、炭酸カルシウム)に対する濡れが良くなり、エチレンオキシドが付加されているポリオキシプロピレンポリオールと、充填剤との間の親和性が高くなると考えられる。従って、エチレンオキシドが付加されているポリオキシプロピレンポリオールを含有する場合、二液常温硬化型ウレタン塗膜防水材組成物はレベリング性に優れると推測される。
なお、上記のメカニズムは、本発明者の推定であり、仮にメカニズムが別であっても本発明の範囲内である。
エチレンオキシドが付加されているポリオキシプロピレンポリオールの数平均分子量は、500〜8000であることが好ましい。
エチレンオキシドが付加されているポリオキシプロピレンポリオールは、それぞれ単独で、または、2種以上を組み合わせて使用することができる。
エチレンオキシドが付加されているポリオキシプロピレンポリオールの製造は、特に限定されない。例えば、従来公知の方法に従って行うことができる。具体的には、ポリオキシプロピレンポリオールとエチレンオキシドとの付加反応によって製造することができる。このような場合、得られるエチレンオキシドが付加されているポリオキシプロピレンポリオールは、エチレンオキシドが付加されているポリオキシプロピレンポリオールポリオキシプロピレンポリオールとの混合物であってもよい。本発明の二液常温硬化型ウレタン塗膜防水材組成物は、このような混合物を、ポリオキシプロピレンポリオールとして含有することができる。
エチレンオキシドが付加されているポリオキシプロピレンポリオールポリオキシプロピレンポリオールとの混合物を使用する場合、エチレンオキシドが付加されているポリオキシプロピレンポリオールの量は、エチレンオキシドが付加されているポリオキシプロピレンポリオールおよびポリオキシプロピレンポリオールの合計量中、5〜70質量%であるのが好ましく、5〜60質量%であるのがより好ましく、5〜50質量%であるのがさらに好ましい。
ポリオキシプロピレンポリオールとエチレンオキシドとの付加反応によってエチレンオキシドが付加されているポリオキシプロピレンポリオールを製造し、かつ、得られたエチレンオキシドが付加されているポリオキシプロピレンポリオールの量が少ない低い場合(例えば、得られたエチレンオキシドが付加されているポリオキシプロピレンポリオールの量が、エチレンオキシドが付加されているポリオキシプロピレンポリオールおよびポリオキシプロピレンポリオールの合計量中、70質量%以下の場合)、得られるエチレンオキシドが付加されているポリオキシプロピレンポリオールとしては、例えば、ポリオキシプロピレンポリオールの末端にエチレンオキシドを1〜2個付加しているものが挙げられる。
エチレンオキシドが付加されているポリオキシプロピレンポリオールおよびポリオキシプロピレンポリオールの混合物としては、上記のようなポリオキシプロピレンポリオールとエチレンオキシドとの付加反応によって得られるもののほかに、例えば、エチレンオキシドが付加されているポリオキシプロピレンポリオールポリオキシプロピレンポリオールとを混合して得られる混合物が挙げられる。
ポリオキシプロピレンポリオールは、それぞれ単独で、または、2種以上を組み合わせて使用することができる。ポリオキシプロピレンポリオールは、その製造について、特に制限されず、例えば、従来公知の方法に従って製造することができる。
ポリオキシプロピレンポリオールの量は、ウレタンプレポリマー100質量部に対して、5〜30質量部であるのが好ましい。ポリオキシプロピレンポリオールの量がこのような範囲である場合、硬化物の物性に優れる。
また、ポリオキシプロピレンポリオールの量は、硬化剤中、5〜30質量%であるのが好ましく、8〜25質量%であるのがより好ましい。ポリオキシプロピレンポリオールの量がこのような範囲である場合、硬化物の物性に優れる。
本発明の二液常温硬化型ウレタン塗膜防水材組成物において使用される硬化剤は、上記の疎水性ポリールおよびポリオキシプロピレンポリオールの他に、例えば、有機多価アミン化合物、ポリオールを含有することができる。中でも、有機多価アミン化合物を含有することによって、硬化性、物性が良好となる。
有機多価アミン化合物としては、例えば、脂肪族ジアミン、芳香族ジアミン、分子内にアミノ基を3つ以上有するアミン化合物が挙げられる。
脂肪族ジアミンとしては、例えば、エチレンジアミン、1,2−プロパンジアミン、1,3−プロパンジアミン、1,4−ブタンジアミン、1,5−ペンタンジアミン、1,6−ヘキサンジアミン、1,7−ヘプタンジアミン、1,8−オクタンジアミン、1,9−ノナンジアミン、1,10−デカンジアミン、1,12−ドデカンジアミン、1,14−テトラデカンジアミン、1,16−ヘキサデカンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、イミノビスプロピルアミン、メチルイミノビスプロピルアミン、1,5−ジアミノ−2−メチルペンタン、イソホロンジアミン、1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン、1−シクロヘキシルアミノ−3−アミノプロパン、3−アミノメチル−3,3,5−トリメチル−シクロヘキシルアミン、ノルボルナン骨格のジメチレンアミン、メタキシリレンジアミン(MXDA)、ヘキサメチレンジアミンカルバメートが挙げられる。
芳香族ジアミンとしては、例えば、3,3′−ジクロロ−4,4′−ジアミノジフェニルメタン(MOCA)、4,4′−ジアミノジフェニルメタン、2,4′−ジアミノジフェニルメタン、3,3′−ジアミノジフェニルメタン、3,4′−ジアミノジフェニルメタン、2,2′−ジアミノビフェニル、3,3′−ジアミノビフェニル、2,4−ジアミノフェノール、2,5−ジアミノフェノール、o−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、2,3−トリレンジアミン、2,4−トリレンジアミン、2,5−トリレンジアミン、2,6−トリレンジアミン、3,4−トリレンジアミン、メチルチオトルエンジアミン、ジエチルトルエンジアミンが挙げられる。
分子内にアミノ基を3つ以上有するアミン化合物としては、例えば、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミンが挙げられる。
これらの中でも、MOCA、メチルチオトルエンジアミンが好ましい。
有機多価アミン化合物は、それぞれ単独で、または、2種以上を組み合わせて使用することができる。
有機多価アミン化合物の量は、硬化剤中、1〜10質量%であることが好ましい。
親水性基および疎水性基を有する有機化合物について、以下に説明する。
親水性基および疎水性基を有する有機化合物は、硬化剤中、0.05〜0.5質量%含まれる。
親水性基および疎水性基を有する有機化合物は、下記式(1)で表される構造を有する
式(1)で表される構造は、親水性基としての、カルボキシ基、−C(=O)O−および−(OCH 2 CH 2 n −を含み、疎水性基としての−C n 2n+1 を含む。
Figure 0003925731
式(1)中、mは10〜50の整数であり、nは5〜15の整数であり、n′は3〜20の整数である。なお、m、n、n′はそれぞれ独立である。
式(1)で表される構造に結合する末端としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基が挙げられる。
式(1)で表される構造を有する有機化合物は、その製造について、特に制限されず、例えば、従来公知の方法に従って製造することができる。また、式(1)で表される構造を有する有機化合物として市販品を使用することができる。市販品としては、例えば、商品名:G700(共栄社化学社製)が挙げられる。
親水性基および疎水性基を有する有機化合物は、液状であることが好ましい態様の1つである。親水性基および疎水性基を有する有機化合物は、それぞれ単独で、または、2種以上を組み合わせて使用することができる。
親水性基および疎水性基を有する有機化合物の量は、硬化剤中、0.05〜0.5質量%である。親水性基および疎水性基を有する有機化合物の量がこのような範囲である場合、疎水性ポリオールとポリオキシプロピレンポリオールとの相溶性、レベリング性に優れる。詳しくは、親水性基および疎水性基を有する有機化合物の量が0.05質量%以上の場合、相溶性に優れる。また、親水性基および疎水性基を有する有機化合物の量が0.5質量%以下の場合、レベリング性に優れる。親水性基および疎水性基を有する有機化合物の量は、硬化剤中、0.08〜0.4質量%であるのが好ましく、0.08〜0.3質量%であるのがより好ましい。このような範囲の場合、相溶性、レベリング性により優れる。
上述のとおり、数平均分子量が1500以上の疎水性ポリオールを含有することにより、二液常温硬化型ウレタン塗膜防水材組成物は、耐水性に優れるということが分かった。しかしながら、本発明者は、単にこのような疎水性ポリオールを硬化剤に添加しても、硬化剤中に含有されるポリオキシプロピレンポリオールと疎水性ポリオールとが硬化剤中で分離してしまうということを見出し、この問題についてさらに研究を進めた。その結果、本発明者は、硬化剤に、親水性基および疎水性基を有する有機化合物を上記の量で添加し、かつ、疎水性ポリオールの数平均分子量を1500〜4000とすることによって、疎水性ポリオールとポリオキシプロピレンポリオールとの分離を抑制し、相溶性を高めることができることを発見して、本発明を完成させたのである。
本発明の二液常温硬化型防水材組成物において、親水性基および疎水性基を有する有機化合物は、分散剤として作用し、疎水性ポリオールとポリオキシプロピレンポリオールとを効果的に相溶させることができると本発明者は推察する。なお、このようなメカニズムはあくまでも本発明者の推定であり、仮に、メカニズムが別であっても本発明の範囲内である。
本発明の二液常温硬化型ウレタン塗膜防水材組成物において、主剤と硬化剤とは、主剤中のイソシアネート基と硬化剤中のヒドロキシ基(硬化剤が有機多価アミンも含有している場合は、ヒドロキシ基およびアミノ基の合計)との当量比〔NCO基/(OH基+NH2基)〕が、0.8〜1.5となるように使用されるのが好ましい。
本発明の二液常温硬化型ウレタン塗膜防水材組成物は、上記の必須成分の他に、本発明の目的を損なわない範囲で、添加剤を含有することができる。
添加剤としては、例えば、充填剤、硬化触媒(硬化促進剤)、潜在性硬化剤、溶剤、紫外線吸収剤、染料、顔料、難燃剤、補強剤、接着性付与剤、老化防止剤、酸化防止剤、揺変性付与剤、界面活性剤(レベリング剤を含む。)、分散剤、脱水剤、防錆剤、帯電防止剤が挙げられる。添加剤は、2液型ポリウレタン組成物に通常用いられるものを通常の含有量で用いることができる。添加剤は、それぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。添加剤は、通常、硬化剤に含有させるが、用途や必要に応じて、主剤に含有させることもできる。
充填剤としては、例えば、炭酸カルシウム、酸化チタン、カーボンブラック、ケイ酸誘導体、タルク、金属粉、クレー、生石灰、カオリン、ゼオライト、けいそう土、微粉末シリカ、疎水性シリカ、バルーンが挙げられる。中でも、炭酸カルシウム、酸化チタン、カーボンブラック、疎水性シリカ、バルーンを含有することが好適な態様として挙げられる。バルーンは、組成物を軽量化することができる。充填剤は、それぞれ単独で、または、2種以上を組み合わせて使用することができる。充填剤の量としては、硬化剤の全量中、60質量%以上であることが好ましい。
バルーンとしては、例えば、無機フィラーでコーティングされ、その最大粒径が280μm以下のバルーンが挙げられる。
また、バルーンとしては、例えば、中空体と、中空体をコーティングしている無機フィラーとで構成されているものが挙げられる。
中空体としては、例えば、従来公知のものを用いることができる。中空体としては、例えば、ガラスバルーン、シリカバルーン、シラスバルーン、カーボンバルーン、アルミナバルーン、ジルコニアバルーンのような無機系中空体;フェノール樹脂、尿素樹脂、ポリスチレン、サラン、熱可塑性樹脂のような樹脂系中空体が挙げられる。これらの中でも、熱可塑性樹脂中空体が好適な態様の一つである。
熱可塑性樹脂中空体としては、例えば、熱可塑性樹脂中空体の内部に液体を内包させてこれを加熱し、外殻となる熱可塑性樹脂中空体を膨張させ、かつ、内部の液体を気化させて得られる熱膨張性の熱可塑性樹脂中空体が挙げられる。
熱可塑性樹脂中空体の外殻成分を構成する熱可塑性樹脂としては、例えば、塩化ビニル、塩化ビニリデン;アクリロニトリル;ベンジルアクリレート、ノルボルナンアクリレートのようなアクリレート;メチルメタクリレート、ノルボルナンメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレートのようなメタクリレート;スチレン系モノマー;酢酸ビニル;ブタジエン;ビニルピリジン;クロロプレンのホモポリマー、または、これらのなかの2種以上のコポリマーが挙げられる。
熱可塑性樹脂中空体に内包される液体としては、例えば、n−ペンタン、イソペンタン、ネオペンタン、ブタン、イソブタン、ヘキサン、石油エーテルのような炭化水素類;塩化メチル、塩化メチレン、ジクロロエチレン、トリクロロエタン、トリクロルエチレンのような塩素化炭化水素が挙げられる。
中空体の製造は、特に制限されない。例えば、(1)高分子 36巻 9月号 (1987) p669、(2)高分子 40巻 4月号 (1991) p248−p251、(3)日本接着協会誌 Vol.19 No.11 (1983) p512−p517に記載されている方法で製造することができる。
無機フィラーについて、以下に説明する。
無機フィラーとしては、例えば、炭酸カルシウム、酸化チタン、酸化ケイ素、タルク、クレー、カーボンブラックが挙げられる。中でも、炭酸カルシウムが好ましい。無機フィラーは、それぞれ単独で、または、2種以上を組み合わせて使用することができる。
無機フィラーは、表面処理されていないものおよび/または表面処理されたものを使用することができる。
表面処理されていない無機フィラーとしては、例えば、上記の無機フィラーを表面処理していないものが挙げられる。
表面処理された無機フィラーとしては、例えば、上記の無機フィラーを表面処理剤で表面処理したものが挙げられる。表面処理剤としては、例えば、脂肪酸、樹脂酸および脂肪酸エステルからなる群より選択される少なくとも1種が挙げられる。これらの中でも、脂肪酸が好ましい。無機フィラーが、脂肪酸、樹脂酸および脂肪酸エステルからなる群より選択される少なくとも1種で表面処理されていることにより、バルーンは、硬化剤(例えば、ポリブタジエンポリオール)との濡れがよくなる。従って、バルーンを含有する場合、二液常温硬化型ウレタン塗膜防水材組成物は、レベリング性に優れる。
脂肪酸としては、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、モンタン酸、メリシン酸のような直鎖飽和脂肪酸;セトレイン酸、ソルビン酸のような不飽和脂肪酸;安息香酸、フェニル酢酸のような芳香族カルボン酸が挙げられる。中でも、パルミチン酸、ステアリン酸が好ましい。
樹脂酸としては、例えば、アビエチン酸、ネオアビエチン酸、パルストリン酸、ピマル酸、レボピマル酸、イソピマル酸が挙げられる。中でも、アビエチン酸が好ましい。
脂肪酸エステルとしては、例えば、炭素数8以上の高級脂肪酸のエステルが挙げられる。炭素数8以上の高級脂肪酸のエステルとしては、例えば、パルチミン酸ラウリル、パルチミン酸ステアリル、ステアリン酸ラウリル、ステアリン酸ステアリル、トリパルミチン、トリステアリンが挙げられる。中でも、トリステアリンが好ましい。
脂肪酸、樹脂酸または脂肪酸エステルの表面処理量は、表面処理後の無機フィラー中、1.0〜10質量%であるのが好ましい。
無機フィラーを脂肪酸、樹脂酸および脂肪酸エステルからなる群より選ばれる少なくとも1種で表面処理する方法としては、例えば、脂肪酸、樹脂酸および脂肪酸エステルからなる群より選ばれる少なくとも1種を無機フィラーに添加、混練、噴霧、浸せきすることにより無機フィラーの表面に脂肪酸、樹脂酸および脂肪酸エステルからなる群より選ばれる少なくとも1種を吸着させる方法が挙げられる。
表面処理されていない無機フィラーでコーティングされているバルーンに、脂肪酸、樹脂酸および脂肪酸エステルからなる群より選ばれる少なくとも1種を、添加、混練、噴霧、浸せきすることにより表面処理することによって、無機フィラーを表面処理してもよい。この場合、中空体が無機フィラーと共に表面処理されても、または、バルーン全体が表面処理されても構わない。
バルーンにおいて、無機フィラーは、例えば、中空体の表面全体をコーティングしている状態、中空体の表面の一部をコーティングしている状態のいずれでもよい。
無機フィラーの量は、バルーン全量中、30〜90質量%程度であることが好ましい。このような範囲である場合、バルーンは適度な重さを有するようになるので取扱いが容易となる。
バルーンは、その最大粒径(中空体の表面に無機フィラーをコーティングした状態での最大粒径)について、280μm以下であるのが好ましく、30〜270μmがより好ましく、30〜250μmがさらに好ましい。このような範囲である場合、二液常温硬化型ウレタン塗膜防水材組成物は、レベリング性に優れる。
バルーンは、それぞれ単独で、または、2種以上を組み合わせて使用することができる。
バルーンの製造は、特に限定されない。例えば、従来公知の方法に従って製造することができる。
バルーンは、主剤および/または硬化剤に含有することができる。中でも、バルーンは硬化剤に含有されることが好ましい。バルーンは、硬化剤に含有される、または、主剤および硬化剤に別々に添加されるのが好適な態様として挙げられる。
バルーンは、主剤および硬化剤の合計量に対して、0.5質量%以上含有されるのが好ましく、0.5〜10質量%であるのがより好ましく、0.5〜8質量%であるのがさら好ましい。二液常温硬化型ウレタン塗膜防水材組成物が主剤および硬化剤の合計量に対してバルーンを0.5質量%以上含有する場合、二液常温硬化型ウレタン塗膜防水材組成物はレベリング性に優れ、ウレタン塗膜を軽量化することができる。
硬化触媒としては、例えば、有機金属系触媒が挙げられる。
有機金属系触媒としては、例えば、ジブチルスズジラウレート、ジオクチルスズラウレート、オクチル酸亜鉛、オクテン酸鉛、有機ビスマス化合物、オクチル酸鉛が挙げられる。
硬化触媒は、それぞれ単独で、または、2種以上を組み合わせて使用することができる。
硬化触媒の量は、硬化剤中、0.3〜3質量%であることが好ましい。なお、硬化触媒は、疎水性ポリオール、ポリオキシプロピレンポリオールおよび有機化合物と共に硬化剤中に配合してもよいし、主剤と硬化剤の混合時に直接添加してもよい。
可塑剤としては、例えば、アジピン酸ジイソノニル(DINA)、フタル酸ジイソノニル(DINP)、ジオクチルフタレート(DOP)、ジブチルフタレート(DBP)、ジラウリルフタレート(DLP)、ジブチルベンジルフタレート(BBP)、ジオクチルアジペート(DOA)、ジイソデシルアジペート(DIDA)、トリオクチルフォスフェート(TOP)、トリス(クロロエチル)フォスフェート(TCEP)、トリス(ジクロロプロピル)フォスフェート(TDCPP)、アジピン酸プロピレングリコールポリエステル、アジピン酸ブチレングリコールポリエステルが挙げられる。可塑剤は、それぞれ単独で、または、2種以上を組み合わせて使用することができる。
可塑剤の配合量としては、ウレタンプレポリマー100質量部に対し、10質量部以下であるのが好ましい。
酸化防止剤としては、例えば、ブチルヒドロキシトルエン(BHT)、ブチルヒドロキシトルエンアニソール(BHA)、ジフェニルアミン、フェニレンジアミン、亜リン酸トリフェニルを挙げることができる。
潜在性硬化剤としては、例えば、ポリアミンとカルボニル化合物との反応物であるケチミン類、エナミン類、ポリアミンとアルデヒド化合物との反応物であるアルジミン類、アミノアルコールとカルボニル化合物との反応物であるオキサゾリジン類が挙げられる。
顔料は、無機顔料と有機顔料とに大別される。無機顔料としては、例えば、二酸化チタン、酸化亜鉛、群青、ベンガラのような金属酸化物;リトポン、鉛、カドミウム、鉄、コバルト、アルミニウムの硫化物、これらの塩酸塩またはこれらの硫酸塩が挙げられる。有機顔料としては、例えば、アゾ顔料、銅フタロシアニン顔料が挙げられる。
本発明の二液常温硬化型ウレタン塗膜防水材組成物は、ウレタンプレポリマーを含む主剤と、硬化剤とを別々に調製した後、使用時にこれらを混合することにより得られる。主剤および硬化剤の調製方法は、特に限定されない。例えば、ウレタンプレポリマーを含む主剤と、硬化剤とをそれぞれ用意し、これらに任意成分を添加した後充分に混練する方法が挙げられる。混練後、主剤および硬化剤は、各々別の密閉容器で保存し、使用時に主剤と硬化剤とを充分に混合して使用することができる。二液常温硬化型ウレタン塗膜防水材組成物は、主剤中のイソシアネート基と硬化剤中のヒドロキシ基および/またはアミノ基とが反応してウレタン結合および/またはウレア結合することで架橋し、硬化する。
本発明の二液常温硬化型ウレタン塗膜防水材組成物は、その使用方法について、特に、限定されない。例えば、施工現場で電動かくはん機等を用いて主剤と硬化剤とを混合し、得られた混合物を、金ごて、ローラー等を用いて塗装することができる。
本発明の二液常温硬化型ウレタン塗膜防水材組成物は、例えば、建築物の外壁(例えば、屋上の床面、壁面、ベランダ、開放廊下)、室内(例えば、床面、壁、天井)、道路の舗装面用に用いることができる。
本発明の二液常温硬化型ウレタン塗膜防水材組成物から得られるウレタン塗膜防水材の厚さは特に限定されず、通常、1〜2mmである。このような厚さでも、十分に耐水性、耐熱性、機械的強度に優れる。
以下に、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する。ただし、本発明は下記の実施例に限定されない。
1.ウレタンプレポリマーの調製
数平均分子量4000のポリオキシプロピレントリオール100g(T4000、旭硝子社製)と、数平均分子量2000のポリオキシプロピレンジオール150g(D2000、旭硝子社製)とを反応容器に入れて、粘度調節のために可塑剤としてフタル酸ジイソノニル15g(DINP、ジェイ・プラス社製)を加え、110℃に加熱し、6時間脱水処理した。次いで、ここにトリレンジイソシアネート(コスモネートT80、三井武田ケミカル社製)をNCO基/OH基の当量比が1.98となるように加え、これを80℃に加熱し、窒素雰囲気下で12時間混合、かくはんし、ウレタンプレポリマーを調製した。得られたウレタンプレポリマーのNCO基の量は、ウレタンプレポリマー全量中、3.0質量%であった。
2.硬化剤の調製
下記第1表に示す組成および配合比(質量部)で各硬化剤(硬化剤1〜6)を調製した。
Figure 0003925731
第1表に示されている各成分は、以下のとおりである。
・エチレンオキシド付加ポリオキシプロピレントリオール:数平均分子量5000のポリオキシプロピレントリオール(T5000、旭硝子社製)に対してエチレンオキシドを付加させて得られる、エチレンオキシド付加ポリオキシプロピレントリオールを14〜15質量%含有するポリオキシプロピレントリオール混合物、商品名:サンニックスFA703、三洋化成工業社製
ポリオキシプロピレントリオール:数平均分子量5000のポリオキシプロピレントリオール(T5000、旭硝子社製)
・炭酸カルシウム:丸尾カルシウム社製
・3,3′−ジクロロ−4,4′−ジアミノジフェニルメタン:イハラケミカル工業社製
・酸化チタン:石原産業社製
・カーボンブラック:三菱カーボンブラックMA220、三菱化学社製
・疎水性シリカ:AEROSIL R972、日本アエロジル社製
・可塑剤:アジピン酸ジイソノニル、商品名:DINA、ジェイ・プラス社製
・硬化触媒:鉛触媒、ミニコP−30、活材ケミカル社製
・ポリブタジエンポリオール1:R−45RT(数平均分子量:2800)、出光興産社製
・ポリブタジエンポリオール2:R−15RT(数平均分子量:1200)、出光興産社製
・分散剤:親水性基および疎水性基を有する有機化合物として、G700(共栄社化学社製)を使用
・溶剤:ミネラルスピリット、新日本石油社製
・バルーン:塩化ビニリデン中空体を脂肪酸によって表面処理された炭酸カルシウムでコーティングしてなる最大粒径100μmのバルーン
3.実施例1〜5、比較例1〜2
上記のようにして得られたウレタンプレポリマー(100質量部)と、硬化剤1〜7(100質量部)とをそれぞれ混合してウレタン組成物を得た。ウレタンプレポリマーのNCO基と、硬化剤中のNH基およびヒドロキシ基との当量比〔NCO基/(NH2基+OH基)〕を第2表に示す。
4.耐水性の評価
(1)試験体の調製
上記の実施例1〜5、比較例1〜2の各ウレタン組成物を塗布し、厚さが2mmになるようにシートを作製し、得られたシートを23℃で168時間放置して硬化させた。その後、このシートを3質量%の硫酸水溶液に1週間浸せきさせた。1週間後、硫酸水溶液からシートを取り出し、水で洗浄後、風乾した。
(2)引張強度の測定
硬化後および風乾後、得られたシートからJIS K 6251−1993に規定されるダンベル状3号形試験片を採取作製した。試験方法は、JIS A 6021:2000の引張性能に準じて実施した。硬化後の引張強度を初期引張強度とし、風乾後の引張強度を耐酸後引張強度として、強度保持率(耐酸後引張強度の値/初期引張強度の値)を求めた。評価基準としては、強度保持率が80%以上である場合、実際に使用することができる。結果を第2表に示す。
5.分離評価
(1)分離の評価方法
上記の硬化剤1〜7について、各硬化剤と主剤とを質量比1:1の割合で、23℃下で、3分間かくはん、混合し、スレート板に厚さ2mmになるように塗布した。24時間経過後、硬化物の表面を確認した。
(2)評価基準
○:塗膜表面に液状分がブリードアウトしていない。
×:塗膜表面に液状分がブリードアウトしている。
6.レベリング性の評価
得られた各ウレタン組成物について、レベリング性を評価した。レベリング性の評価方法および評価基準を下記に示す。結果を第2表に示す。
(1)評価方法:上記の各ウレタン組成物90gを、クシ目ゴテで縦30cm、横30cmの広さのコンクリート表面に塗布し、20℃で1時間放置して硬化させた。コンクリート上のウレタン塗膜の状態を、塗布直後および塗布から1時間後に、目視で確認し、評価した。
(2)評価基準
・5:ウレタン塗膜は塗布直後から平坦で、コテの跡やムラがない。
・4:コテの跡やムラはないが、やや平坦性に欠ける。
・3:コテの跡やムラはないが、平坦性に欠ける。
・2:コテの跡やムラが生じる。
・1:平坦性に欠け、かつ、コテの跡やムラが生じる。
・0:塗布直後からクシ目がたち、1時間後も変化がない。
Figure 0003925731
第2表から明らかなように、実施例1〜5はすべて、強度保持率が90%以上と高く耐水性に優れている。実施例1〜5と比較例1〜2とを比較すると、比較例1〜2の強度保持率は実用に耐えうる数値(80%以上)に達していない。また、比較例1〜2には分散剤が入っていないため硬化剤中に分離が生じる。さらに、比較例2ではレベリング性が不良となる。
実施例1〜5の硬化剤は、いずれも疎水性ポリオールとしてのポリブタジエンポリオールと、ポリオキシプロピレンポリオールとの分離は認められず、優れた相溶性を有する。

Claims (5)

  1. ウレタンプレポリマーを含む主剤と、
    数平均分子量が1500〜4000の疎水性ポリオールと、ポリオキシプロピレンポリオールと、親水性基および疎水性基を有する有機化合物とを含む硬化剤と
    を含有する二液常温硬化型ウレタン塗膜防水材組成物であって、
    前記有機化合物が、下記式(1)で表される構造を有するものであり、
    前記硬化剤中、前記疎水性ポリオールが0.3〜1.5質量%含まれ、前記有機化合物が0.05〜0.5質量%含まれる二液常温硬化型ウレタン塗膜防水材組成物。
    Figure 0003925731
    (式(1)中、mは10〜50の整数であり、nは5〜15の整数であり、n′は3〜20の整数であり、m、n、n′はそれぞれ独立である。)
  2. 前記疎水性ポリオールが、ポリブタジエンポリオールまたはポリイソブチレンポリオールである請求項1に記載の二液常温硬化型ウレタン塗膜防水材組成物。
  3. 前記ポリブタジエンポリオールが、ポリブタジエンジオール、ポリブタジエントリオールおよびポリブタジエンテトラオールからなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項2に記載の二液常温硬化型ウレタン塗膜防水材組成物。
  4. 前記ポリオキシプロピレンポリオールが、ポリプロピレングリコール、ポリオキシプロピレントリオール、ポリオキシプロピレンテトラオールおよびエチレンオキシドが付加されたポリオキシプロピレンポリオールからなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1〜3のいずれかに記載の二液常温硬化型ウレタン塗膜防水材組成物。
  5. 前記エチレンオキシドが付加されたポリオキシプロピレンポリオールが、エチレンオキシドが付加されたポリプロピレングリコール、エチレンオキシドが付加されたポリオキシプロピレントリオールおよびエチレンオキシドが付加されたポリオキシプロピレンテトラオールからなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項4に記載の二液常温硬化型ウレタン塗膜防水材組成物。
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