JP4995468B2 - ブレーキ制御装置 - Google Patents
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Description
実施例1につき図1ないし図13に基づき説明する。図1は実施例1におけるブレーキ制御装置のシステム構成図である。実施例1におけるブレーキ制御装置は油圧による4輪ブレーキバイワイヤシステムであり、運転者によるブレーキペダルBPの操作とは独立して液圧を制御する2つの第1、第2液圧ユニットHU1,HU2を備えている。
メインECU300は各第1、第2液圧ユニットHU1,HU2が発生する目標ホイルシリンダ圧P*fl〜P*rrを演算する上位CPUである。このメインECU300は第1、第2電源BATT1,BATT2に接続してBATT1,BATT2のいずれかが正常であれば作動するよう設けられ、イグニッション信号IGNにより、またはCAN3により接続する他のCU1〜CU6からの起動要求により起動する。
第1、第2サブECU100,200はそれぞれ第1、第2液圧ユニットHU1,HU2と一体に設けられる。なお、車両レイアウトに合わせ別体としてもよい。
本願のメインECU300は液圧ユニットHU1,HU2の目標値演算のみであり駆動制御は行わないが、仮にメインECU300が目標値演算と駆動制御の両方を行うものとした場合、CAN通信等により他のコントロールユニットとの協調制御に基づき液圧ユニットHU1,HU2に駆動指令を出力することとなる。
ストロークシミュレータS/SimはマスタシリンダM/Cに内蔵され、ブレーキペダルBPの反力を発生させる。また、マスタシリンダM/CにはマスタシリンダM/CとストロークシミュレータS/Simとの連通/遮断を切り替える切替弁Can/Vが設けられている。
図2、図3は第1、第2液圧ユニットHU1,HU2の油圧回路図である。第1液圧ユニットHU1にはシャットオフバルブS.OFF/V、FL,RR輪インバルブIN/V(FL,RR)、FL,RR輪アウトバルブOUT/V(FL,RR)の各電磁弁、およびポンプP1、モータM1が設けられている。
(増圧時)
ブレーキバイワイヤ制御における通常ブレーキ増圧時にはシャットオフバルブS.OFF/Vを閉弁、インバルブIN/V(FL,RR)を開弁、アウトバルブOUT/V(FL,RR)を閉弁し、第1モータM1を駆動する。第1モータM1により第1ポンプP1が駆動されて吐出圧が油路C1(FL,FR)に供給され、インバルブIN/V(FL,RR)により液圧制御を行ってFL,RR輪ホイルシリンダW/C(FL,RR)に導入し、増圧を行う。
通常ブレーキ減圧時にはインバルブIN/V(FL,RR)を閉弁、アウトバルブOUT/V(FL,RR)を開弁してFL,RR輪ホイルシリンダW/C(FL,RR)内の作動油をリザーバRSVに排出し、減圧を行う。
通常ブレーキ保持時にはインバルブIN/V(FL,RR)およびアウトバルブOUT/V(FL,RR)を全て閉弁し、ホイルシリンダ圧を保持する。
システム失陥時等、マニュアルブレーキ時にはシャットオフバルブS.OFF/Vが開弁、インバルブIN/V(FL,RR)が閉弁される。したがってマスタシリンダ圧PmはRR輪ホイルシリンダW/C(RR)には供給されない。
図4は、第1、第2サブECU100,200の制御ブロック図である。第1、第2サブECU100,200は同一構成であるため第1サブECU100についてのみ説明する。
モード切替部110は、FL,RR輪の目標ホイルシリンダ圧P*fl,P*rrに基づき減圧、増圧、もしくは保持のいずれの制御を行うかを判断し、判断結果をFF制御部120及びFB制御部130へ出力する。また、第1モータM1、インバルブIN/V(FL,RR)およびアウトバルブOUT/V(FL,RR)に対する駆動信号も出力する。
FF制御部120は、FL,RR輪目標ホイルシリンダ圧P*fl,P*rrに基づき、第1モータ目標電流Im1*のフィードフォワード成分Im1*(FF)の信号SIm1*(FF)を出力する。
FB制御部130は、FL,RR輪ホイルシリンダ圧の目標値P*fl,P*rrおよび実際値Pfl,Prrに基づき、第1モータ目標電流Im1*のフィードバック成分信号SIm1*(FB)を出力する。
モータ電流決定部140は、第1モータ目標電流FF成分信号およびFB成分信号SIm1*(FF),SIm1*(FB)の和を第1電源電流I1に乗じ、第1モータ目標電流Im1*としてモータM1へ出力する。
電磁弁電流決定部150は、FL輪のインバルブIN/V(FL)の目標電流FF成分信号およびFB成分信号SIINfl*(FF),SIINfl*(FB)の和を第1電源電流I1に乗じ、FL輪インバルブ目標電流IINfl*を出力する。RR輪についても同様に、RR輪インバルブ目標電流IINrr*を出力する。
4輪独立ブレーキ制御を行う車両にあっては、各輪ごとに液圧制動力制御手段と液圧センサを備え、独立してホイルシリンダ圧を制御することにより、車両の精密な制御を行っている。しかしこの制御にあっては、各輪の液圧制御を行う電磁弁の製造ばらつきは考慮されていないため、左右輪に対し同一指令値を出力した場合、各電磁弁流量特性の差異によって左右輪の実ホイルシリンダ圧が異なるおそれがある。
本願実施例1では、第1、第2ユニットHU1,HU2はそれぞれ液圧源、動力源としてポンプP1,P2およびモータM1,M2をそれぞれ備え、また第1液圧ユニットHU1はFL,RR輪に接続し、第2液圧ユニットHU2はFR,RL輪に接続するX配管構造をとっている。
減圧時において低圧側実ホイルシリンダ圧の減少を抑制するためには、低圧側目標ホイルシリンダ圧を増加させることによって低圧側アウトバルブOUT/Vの流量を絞り、低圧側のホイルシリンダから排出される作動油を減少させて低圧側のホイルシリンダから作動油を抜けにくくすることで、制動力補正を行う。
(増圧時高圧側ユニットのモータ出力減少制御)
図5は、制動力補正制御(高圧側ユニットのモータ出力減少制御)におけるメインECU300と第1、第2サブECU100,200の指令関係を示すブロック図である。
図6は、制動力補正制御(減圧時)におけるメインECU300と第1、第2サブECU100,200の指令関係を示すブロック図である。
図7は、ブレーキバイワイヤ制御実施判定処理の流れを示すフローチャートである。ストロークシミュレータS/Simの切替弁Can/Vを閉じて各ホイルシリンダW/CをポンプP1,P2によって増圧するブレーキバイワイヤ制御を実行するか、切替弁Can/Vを開いてマスタシリンダ圧によって制動力を得るマニュアルブレーキを実行するかの切替えを行う。以下、各ステップにつき説明する。
図8は、メインECU300および第1、第2サブECU100,200において実行されるブレーキバイワイヤ制御処理(図7:ステップS10)の流れを示すフローチャートである。以下、各ステップにつき説明する。
図9は、制動力補正制御の実施判定フロー(図8:ステップS20)である。
図10は、制動力補正制御処理(図9:ステップS30)の流れを示すフローチャートである。
図11は、高圧側モータ出力低下による増圧時制動力補正制御(図10:ステップS100)の流れを示すフローチャートである。
図12は、低圧側アウトバルブ流量減少による減圧時制動力補正制御(図10:ステップS200)の流れを示すフローチャートである。
(増圧時高圧側モータ出力低下 減圧時低圧側アウトバルブ流量減少)
図13は、制動力補正制御の経時変化を示すタイムチャートである。FL輪実ホイルシリンダ圧Pflを細実線、FR輪実ホイルシリンダ圧Pfrを細一点鎖線、FL輪目標ホイルシリンダ圧P*flを太実線、FR輪目標ホイルシリンダ圧P*frを太一点鎖線で示す。
時刻t101において増圧指令が出力され、第1、第2モータM1,M2がデューティ100%で駆動を開始し、FL,FR輪が増圧を開始する。目標ホイルシリンダ圧はP*αであり、P*α=P*fl=P*frである。製造ばらつきにより同一目標ホイルシリンダ圧はP*αに対するFL側とFR側のインバルブIN/V(FL,FR)の流量が異なるため、FR側実ホイルシリンダ圧PfrよりもFL側実ホイルシリンダ圧Pflのほうが高くなる。
時刻t102においてFL側とFR側の実ホイルシリンダ圧の差Pfl−Pfrが所定の閾値Pthに達する。これにより増圧時制動力補正が開始され、高圧側のFL輪ホイルシリンダW/C(FL)に接続する第1モータM1の出力を低下(例えばデューティ0%)させることでFL輪目標ホイルシリンダ圧P*flを減少させる。次回制御周期(時刻t103)まで第1モータM1のデューティを0%とする。なお、第1モータM1のデューティは第2モータM2よりも低ければよく、0%でなくともよい。
時刻t103において第1モータM1のデューティを50%とする。第2モータM2のデューティは100%を維持する。
時刻t104においてFR輪目標ホイルシリンダ圧P*frが目標値P*αに到達する。第1モータM1の出力を低下させたため、FL輪実ホイルシリンダ圧PflはまだP*αに到達しない。
第1モータM1のデューティを下げない場合、時刻t105においてFL輪実ホイルシリンダ圧Pflが目標値P*αに到達する(破線参照)。この場合、左右輪制動力差が大きく車両挙動は安定しない。
時刻t106において、FL輪実ホイルシリンダ圧Pflはデューティを低下させない場合よりも遅れて目標値P*αに到達する。第1モータM1のデューティを低下させたことにより、FL,FR実ホイルシリンダ圧Pfl,Pfrの乖離は所定値Pth以内に抑制され、左右輪制動力差はデューティを低下させない場合よりも小さくなり、車両挙動が安定する。
時刻t107においてFR輪実ホイルシリンダ圧Pfrが目標値P*αに到達し、FL,FR輪が同一制動力を発揮する。
時刻t108において減圧指令が出力され、FL,FR輪アウトバルブOUT/V(FL,FR)がデューティ100%で全開とされてFL,FR輪実ホイルシリンダ圧Pfl,Pfrが減少を開始する。製造ばらつきにより、同一制御量に対するFL、FRアウトバルブOUT/V(FL,FR)の流量が異なるため、減圧時においてはFR側実ホイルシリンダ圧PfrよりもFL側実ホイルシリンダ圧Pflのほうが低くなる。
時刻t109においてFL,FR実ホイルシリンダ液圧差ΔP=|Pfl−Pfr|が所定の閾値Pthに達する。これにより減圧時制動力補正が開始され、常閉のFL輪アウトバルブOUT/V(FL)の開度を低下(例えばデューティ0%)させることで流量を減少させ、FL輪目標ホイルシリンダ圧P*flの減少を抑制する。
次回制御周期(時刻t110)までFL輪アウトバルブOUT/V(FL)のデューティを0%とし、全閉とする。なお、FL輪アウトバルブOUT/V(FL)のデューティはFR輪アウトバルブOUT/V(FR)よりも低ければよく、0%でなくともよい。
時刻t110においてFL輪アウトバルブOUT/V(FL)のデューティを50%とする。FR輪アウトバルブOUT/V(FR)のデューティは100%(全開)を維持し、P*fr=0のままである。
時刻t111においてFR輪目標ホイルシリンダ圧P*frが0となる。FL輪アウトバルブOUT/V(FL)の開度を減少させたため、FL輪実ホイルシリンダ圧Pflはまだ0に到達しない。
時刻t112においてFL輪実ホイルシリンダ圧Pflが0に到達する。FL輪アウトバルブOUT/V(FL)の開度を減少させたことにより、FL,FR実ホイルシリンダ圧Pfl,Pfrの乖離は所定値Pth以内に抑制される。
時刻t113においてFR輪実ホイルシリンダ圧Pfrが0に到達し、FL,FR輪の制動力がともに0となる。
(1)実施例1では、車輪FL〜RRの制動力を検出する制動力検出手段(各ホイルシリンダ圧センサWC/Sen(FL〜RR))と、各車輪FL〜RRに制動力を付与するアクチュエータ(液圧ユニットHU1,2)と、アクチュエータを制御することにより、各車輪FL〜RRの制動力を制御する制御手段(コントロールユニット1)とを備えたブレーキ制御装置において、制御手段は、前記各車輪の目標制動力P*fl〜P*rrを演算し、演算された左右輪FL,FRまたはRR,RLの目標制動力が同一のとき、一方の車輪の制動力を他方の車輪の制動力に近づける制動力補正制御を行うこととした。
(増圧時低圧側ユニットのモータ出力増加制御)
図14は、制動力補正制御(低圧側ユニットのモータ出力増加制御)におけるメインECU300と第1、第2サブECU100,200の指令関係を示すブロック図である。
図15は、図10のステップS100における増圧時制動力補正制御を、低圧側モータの出力増加によって実現する制御の流れを示すフローチャートである。
(増圧時低圧側モータ出力増加 減圧時低圧側アウトバルブ流量減少)
図16は、制動力補正制御の経時変化を示すタイムチャートである。FL輪実ホイルシリンダ圧Pflを細実線、FR輪実ホイルシリンダ圧Pfrを細一点鎖線、FL輪目標ホイルシリンダ圧P*flを太実線、FR輪目標ホイルシリンダ圧P*frを太一点鎖線で示す。
時刻t201において増圧指令が出力され、第1、第2モータM1,M2が定格最大出力で駆動を開始し、FL,FR輪が増圧を開始する。目標ホイルシリンダ圧はP*αであり、P*α=P*fl=P*frである。製造ばらつきにより同一目標ホイルシリンダ圧はP*αに対するFL側とFR側のインバルブIN/V(FL,FR)の流量が異なるため、FR側実ホイルシリンダ圧PfrよりもFL側実ホイルシリンダ圧Pflのほうが高くなる。
時刻t202においてFL側とFR側の実ホイルシリンダ圧の差Pfl−Pfrが所定の閾値Pthに達する。これにより増圧時制動力補正が開始され、低圧側のFR輪ホイルシリンダW/C(FR)に接続する第2モータM2の出力を増加させることで、FR輪目標ホイルシリンダ圧P*frを増加させる。このためFR輪実ホイルシリンダ圧Pfrの勾配は増加する。
時刻t201において第2モータM2は定格最大出力となっているため、時刻t202では定格最大出力以上の出力とする。定格最大出力以上であっても、わずかな時間であればモータに異常をきたすことはないため、時刻t22から次回制御周期(時刻t203)までの間は定格最大出力以上の出力を継続する。なお、第2モータM2の出力は第1モータM1よりも高ければよく、定格最大出力以上でなくともよい。
時刻t203において第2モータM2の出力を定格最大出力に戻す。したがってFR輪実ホイルシリンダ圧Pfrの勾配も時刻t22以前と同じ勾配となり、目標値P*αを超過したFR輪目標ホイルシリンダ圧P*frも目標値P*αに戻る。一方、第1モータM1の出力は定格最大出力に維持されたままである。
時刻t204においてFL輪目標ホイルシリンダ圧P*flが目標値P*αに到達する。
時刻t205においてFL輪実ホイルシリンダ圧Pflが目標値P*αに到達する。
時刻t206においてFR輪実ホイルシリンダ圧Pfrが目標値P*αに到達し、FL,FR輪が同一制動力を発揮する。第2モータM2の出力を増加させたことにより、FL,FR実ホイルシリンダ圧Pfl,Pfrの乖離は所定値Pth以内に抑制され、左右輪制動力差は出力を増加させない場合よりも小さくなり、車両挙動が安定する。
第2モータM2の出力を増加させない場合、時刻t207においてFR輪実ホイルシリンダ圧Pfrが目標値P*αに到達する(破線参照)。この場合、左右輪制動力差が大きく車両挙動は安定しない。
アウトバルブOUT/Vによる減圧時制動力補正制御が実行されるため、図13の時刻t108〜t113と同様である。
(17)実施例2では、増圧指令の場合、FL,FR輪のうち、実液圧が低い側のホイルシリンダに接続する液圧源P1,P2いずれかの出力を増加させることにより、制動力補正制御を行うこととした。RL,RR輪についても同様の制御を行うこととした。
実施例3につき図17ないし図19に基づき説明する。基本構成は実施例1と同様である。実施例1では左右輪のうち高圧側ホイルシリンダに接続するモータの出力を減少させて制動力補正を行ったが、実施例3では高圧側ホイルシリンダに接続するインバルブIN/Vの開度を減少させ、インバルブIN/V(FL)の流量を減少させて制動力補正制御を行う。
(増圧時高圧側インバルブ流量減少制御)
図17は、制動力補正制御(高圧輪インバルブ流量減少制御)におけるメインECU300と第1、第2サブECU100,200の指令関係を示すブロック図である。
図18は、高圧側インバルブ流量減少による増圧時制動力補正制御(図10:ステップS100)の流れを示すフローチャートである。
(増圧時高圧側インバルブ流量減少 減圧時低圧側アウトバルブ流量減少)
図19は、制動力補正制御の経時変化を示すタイムチャートである。FL輪実ホイルシリンダ圧Pflを細実線、FR輪実ホイルシリンダ圧Pfrを細一点鎖線、FL輪目標ホイルシリンダ圧P*flを太実線、FR輪目標ホイルシリンダ圧P*frを太一点鎖線で示す。
時刻t301において増圧指令が出力され、第1、第2モータM1,M2がデューティ100%で駆動を開始し、FL,FR輪実ホイルシリンダ圧Pfl,Pfrが増圧を開始する。目標ホイルシリンダ圧はP*αであり、P*α=P*fl=P*frである。製造ばらつきにより同一目標ホイルシリンダ圧はP*αに対するFL側とFR側のインバルブIN/V(FL,FR)の流量が異なるため、FR側実ホイルシリンダ圧PfrよりもFL側実ホイルシリンダ圧Pflのほうが高くなる。
時刻t302においてFL側とFR側の実ホイルシリンダ圧の差Pfl−Pfrが所定の閾値Pthに達する。これにより増圧時制動力補正が開始され、高圧側のFL輪インバルブIN/V(FL)の開度を減少(例えばデューティ0%)させることでFL輪目標ホイルシリンダ圧P*flを減少させる。次回制御周期(時刻t303)までFL輪インバルブIN/V(FL)のデューティを0%とする。なお、FL輪インバルブIN/V(FL)の開度はFR輪インバルブIN/V(FR)の開度よりも低ければよく、デューティは0%でなくともよい。
時刻t303においてFL輪インバルブIN/V(FL)のデューティを50%とする。FR輪インバルブIN/V(FR)のデューティは100%を維持する。
時刻t304においてFR輪目標ホイルシリンダ圧P*frが目標値P*αに到達する。FL輪インバルブIN/V(FL)のデューティを低下させたため、FL輪実ホイルシリンダ圧PflはまだP*αに到達しない。
FL輪インバルブIN/V(FL)のデューティを下げない場合、時刻t305においてFL輪実ホイルシリンダ圧Pflが目標値P*αに到達する(破線参照)。この場合、左右輪制動力差が大きく車両挙動は安定しない。
時刻t306において、FL輪実ホイルシリンダ圧Pflはデューティを低下させない場合よりも遅れて目標値P*αに到達する。FL輪インバルブIN/V(FL)のデューティを低下させたことにより、FL,FR実ホイルシリンダ圧Pfl,Pfrの乖離は所定値Pth以内に抑制され、左右輪制動力差はデューティを低下させない場合よりも小さくなり、車両挙動が安定する。
時刻t307においてFR輪実ホイルシリンダ圧Pfrが目標値P*αに到達し、FL,FR輪が同一制動力を発揮する。
時刻t308〜t313はアウトバルブOUT/Vによる減圧時制動力補正制御が実行されるため、図13の時刻t108〜t113と同様となる。
(5)実施例3では、液圧ユニットHU1,HU2は、液圧源P1,P2とホイルシリンダW/C(FL〜RR)との間に設けられたインバルブIN/V(FL〜RR)(増圧電磁弁)を備え、コントロールユニット1は、増圧時に左右輪のうち実液圧が高い側のホイルシリンダに接続するインバルブIN/Vを駆動し、実液圧が高い側のホイルシリンダに供給される作動油の量を減少させることにより、制動力補正制御を行うこととした。
[実施例3−1]
図20は実施例3−1における第1液圧ユニットHU1の油圧回路図である。第2液圧ユニットHU2も同様であるため省略する。実施例3ではインバルブIN/V(FL〜RR)およびアウトバルブOUT/V(FL〜RR)は比例弁であったが、実施例3−1ではともにON/OFF弁とする。
図19のt301〜t302と同様である。
時刻t303'において増圧時制動力補正制御が開始され、FL輪インバルブIN/V(FL)の開閉を繰り返すことにより、作動油の供給量を減少させてFL輪目標ホイルシリンダ圧P*flを減少させる。t303'〜t306'まで開閉を繰り返す。
図19のt304〜t308と同様である。
時刻t309'において減圧時制動力補正制御が開始され、FL輪アウトバルブOUT/V(FL)の開閉を繰り返すことにより、ホイルシリンダからの作動油の流出量を減少させてFL輪目標ホイルシリンダ圧P*flの減少を抑制する。t309'〜t312'まで開閉を繰り返す。
図19のt310〜t313と同様である。
(7)(11)実施例3−1にあっては、インバルブIN/V(FL〜RR)およびアウトバルブOUT/V(FL〜RR)として安価なON/OFF弁を用いつつ、実施例3と同様の効果を得ることができる。なお、実施例1および2についても、インバルブIN/V(FL〜RR)、アウトバルブOUT/V(FL〜RR)をON/OFF弁としても同様の作用効果が得られる。
実施例4につき図22ないし図26に基づき説明する。基本構成は実施例3と同様である。実施例3では高圧側ホイルシリンダに接続するインバルブの流量を減少させることにより左右輪の液圧差を補正していた。
図22、図23は実施例4の制動力補正制御の概念図である。図22は実施例4の低圧側系統後輪への液圧供給遮断制御を行う前、図23は行った後を示す。
(増圧時低圧側系統後輪のインバルブ開度減少制御)
図24は、制動力補正制御(低圧側系統後輪のインバルブ開度減少制御)におけるメインECU300と第1、第2サブECU100,200の指令関係を示すブロック図である。
図25は、低圧側系統後輪のインバルブ開度減少による増圧時制動力補正制御(図10:ステップS100)の流れを示すフローチャートである。
(増圧時低圧側系統後輪のインバルブ開度減少)
図26は、実施例4における制動力補正制御の経時変化を示すタイムチャートである。FL輪実ホイルシリンダ圧Pflを細実線、FR輪実ホイルシリンダ圧Pfrを細一点鎖線、FL、FR輪目標ホイルシリンダ圧P*frl,P*frを太実線で示す。
時刻t401において増圧指令が出力され、第1、第2モータM1,M2がともに同一デューティで駆動を開始し、各輪実ホイルシリンダ圧Pfl〜Prrが増圧を開始する。前輪目標ホイルシリンダ圧はP*αであり、後輪目標ホイルシリンダ圧はP*βである。
各輪インバルブIN/V(FL〜RR)は全て全開(デューティ100%)であるが、固体誤差により同一目標ホイルシリンダ圧P*αに対するFL側とFR側のインバルブIN/V(FL,FR)の流量が異なるため、実ホイルシリンダ圧はFR輪のPfrよりもFL輪のPflのほうが高くなる。
時刻t402においてFL側とFR側の実ホイルシリンダ圧の差Pfl−Pfrが所定の閾値Pthに達する。これにより増圧時制動力補正が開始され、低圧側のFR輪と配管によって接続されたRL輪インバルブIN/V(RL)の開度を減少(例えばデューティ30%)させる。
これによりRL輪に供給される作動油量が減少し、RL輪目標ホイルシリンダ圧P*rlの増加が抑制される。RLホイルシリンダW/C(RL)への作動油供給量の減少分はFR輪に供給され、FR輪実ホイルシリンダ圧Pfrが上昇する。
FL,RR輪実液圧Pfl,Prrはそのままの勾配で増加を継続する。なお、RL輪インバルブIN/V(RL)の開度はRR輪インバルブIN/V(RR)の開度よりも低ければよく、デューティは30%でなくともよい。
時刻t403においてFL,FR輪目標ホイルシリンダ圧P*fl,P*frが目標値P*αに到達する。RR輪目標ホイルシリンダ圧P*rrも目標値に到達する。目標値の増加を抑制したRL輪ホイルシリンダ圧P*rlについては、まだ目標値P*βに到達しない。
時刻t404においてFL,RR輪実ホイルシリンダ圧Pfl,Prrがそれぞれ目標値P*α、P*βに到達する。これによりFL,RR輪の増圧は終了し、それぞれのインバルブIN/V(FL,RR)を閉弁する。
時刻t405においてFR輪実ホイルシリンダ圧Pfrが目標値P*αに到達し、FL,FR輪が同一制動力を発揮する。これによりFR輪の増圧は終了し、FR輪インバルブIN/V(FR)を閉弁する。
これに伴い、RL輪ホイルシリンダW/C(RL)への作動油の供給抑制の必要がなくなるため、RL輪インバルブIN/V(RL)を全開とする。したがってRL輪ホイルシリンダ圧は、目標液圧P*rl、実液圧Prlともに勾配が大きくなる。
RL輪インバルブIN/V(RL)の開弁度を下げたことにより、FL,FR実ホイルシリンダ圧Pfl,Pfrの乖離は所定値Pth以内に抑制され、前輪制動力差が小さくなって車両挙動が安定する。
時刻t406においてRL輪目標ホイルシリンダ圧P*rlが目標値P*βに到達する。
時刻t407においてRL輪実ホイルシリンダ圧Prlが目標値P*βに到達し、RL輪の増圧が終了してRL輪インバルブIN/V(RL)を閉弁する。
RL輪インバルブIN/V(RL)の開度を減少させない場合、時刻t408においてFR輪実ホイルシリンダ圧Pfrが目標値P*αに到達する(細三点鎖線参照)。この場合、左右輪制動力差が大きく車両挙動は安定しない。
時刻t409〜t410は減圧制御が実行される。実施例4ではアウトバルブOUT/V(FL〜RR)は全て固体誤差がなく、減圧時においては制動力補正は行われない。
(20)実施例4では、増圧時にFR輪よりもFL輪の実ホイルシリンダ圧が低いとき、RR輪インバルブIN/V(RR)を駆動し、RR輪ホイルシリンダW/C(RR)に供給される作動油の量を減少させることにより、制動力補正制御を行い、増圧時にFL輪よりもFR輪の実ホイルシリンダ圧が低いとき、RL輪インバルブIN/V(RL)を駆動し、RL輪ホイルシリンダW/C(RL)に供給される作動油の量を減少させることにより、制動力補正制御を行うこととした。
図27は実施例5におけるブレーキ制御装置のシステム構成図である。第1、第2液圧ユニットHU1,HU2はそれぞれFL,FR輪の増減圧のみを行う点で実施例1(図1)と異なり、他の点は同一である。後輪制動力は電動モータの駆動力によって直接後輪の回転を止めるタイプであってもよいし、常時マスタシリンダ圧Pmを直接後輪ホイルシリンダW/C(RL,RR)に導入して制動力を得るものであってもよい。
図28は実施例5における第1、第2液圧ユニットHU1,HU2の油圧回路図である。第1液圧ユニットHU1はFL輪ホイルシリンダW/C(FL)の増減圧を行い、第2液圧ユニットHU2はFR輪ホイルシリンダW/C(FR)の増減圧を行う。
(増圧時)
ブレーキバイワイヤ制御における通常ブレーキ増圧時にはシャットオフバルブS.OFF/V(FL,FR)を閉弁、インバルブIN/V(FL,RR)を開弁、アウトバルブOUT/V(FL,RR)を閉弁し、第1、第2モータM1,M2を駆動する。第1、第2モータM1,M2によりポンプP1,P2が駆動されて吐出圧が油路C1(FL),C2(FR)に供給され、インバルブIN/V(FL,RR)により液圧制御を行ってFL,FR輪ホイルシリンダW/C(FL,FR)に導入し、増圧を行う。
通常ブレーキ減圧時にはインバルブIN/V(FL,RR)を閉弁、アウトバルブOUT/V(FL,RR)を開弁してホイルシリンダ圧をリザーバRSVに排出し、減圧を行う。
通常ブレーキ保持時にはインバルブIN/V(FL,RR)およびアウトバルブOUT/V(FL,RR)を全て閉弁し、ホイルシリンダ圧を保持する。
マニュアルブレーキ時にはシャットオフバルブS.OFF/Vが開弁、インバルブIN/V(FL,FR)が閉弁される。したがってFL,FR輪ホイルシリンダW/C(FL,FR)にマスタシリンダ圧Pmが作用する状態となる。よって、マスタシリンダ圧PmをFL,FR輪ホイルシリンダW/C(FL,FR)に作用させ、マニュアルブレーキを確保する。
第1、第2液圧ユニットHU1,HU2はそれぞれ1輪のみに接続するため、FL,FR輪ホイルシリンダW/C(FL,FR)は互いに接続されない。したがって、FL,FR輪ホイルシリンダ圧Pfl,Pfrは互いに独立して制御され、制動力差がある場合にはPfl,Pfrのうち一方を増加または減少させることで補正を行う。
(18)実施例5では、第1液圧ユニットHU1はFL輪ホイルシリンダW/C(FL)の液圧のみを制御し、第2液圧ユニットHU2はFR輪ホイルシリンダW/C(FR)の液圧のみを制御することとした。これにより、2つの液圧ユニットによりFL,FR輪のみポンプ増圧によって制動力を発生させるフロントブレーキバイワイヤ車両にあっても、左右輪制動力差を補正することができる。
[実施例5−1]
図29は、実施例5の油圧回路においてインバルブIN/VおよびアウトバルブOUT/Vを比例弁とした例である。比例弁とすることで、前輪ブレーキバイワイヤシステムに置いて緻密な制御を実現することができる。
図31は実施例6の油圧回路図である。ポンプPの吐出側は油路C1(FL,FR)を介してそれぞれFL,FR輪ホイルシリンダW/C(FL,FR)と接続し、吸入側は油路Bを介してリザーバRSVと接続する。油路C1(FL,FR)はそれぞれ油路E1(FL,FR)を介して油路Bと接続する。
(増圧時)
ブレーキバイワイヤ制御における通常ブレーキ増圧時にはシャットオフバルブS.OFF/V(FL,FR)を閉弁、インバルブIN/V(FL,FR)を開弁、アウトバルブOUT/V(FL,FR)を閉弁し、モータMを駆動し、インバルブIN/V(FL,FR)により液圧制御を行って増圧を行う。
通常ブレーキ減圧時にはインバルブIN/V(FL,FR)を閉弁、アウトバルブOUT/V(FL,FR)を開弁してホイルシリンダ圧をリザーバRSVに排出し、減圧を行う。
通常ブレーキ保持時にはインバルブIN/V(FL,RR)およびアウトバルブOUT/V(FL,FR)を全て閉弁し、ホイルシリンダ圧を保持する。
マニュアルブレーキ時にはシャットオフバルブS.OFF/Vが開弁、インバルブIN/V(FL,FR)が閉弁される。したがってFL,FR輪ホイルシリンダW/C(FL,FR)にマスタシリンダ圧Pmが作用する状態となる。これによりマニュアルブレーキを確保する。
実施例6においては1つのポンプPでFL,FR輪を増圧するため、ポンプによる制動力差の補正はできない。したがって増圧時にFL,FR輪に制動力差がある場合には、実施例3と同様にインバルブIN/V(FL,FR)の開度を変更することで制動力の補正を行う。減圧時の制動力補正は実施例1〜5と同様、アウトバルブOUT/Vの開度変更によって行う。フローおよびタイムチャートも同様である。
(12)実施例6にあっても、増圧時は実施例3と同様にインバルブIN/V(FL,FR)の開度を変更し、減圧時はアウトバルブOUT/V(FL,FR)の開度を変更することにより、実施例3と同様の効果を得ることができる。実施例6においても、インバルブIN/V(FL,FR)およびアウトバルブOUT/V(FL,FR)はON/OFF弁としてもよい。また、インバルブIN/V(FL,FR)によらずチェック弁C/V(FL,FR)により逆流を防止することで、消費電力を低減できる。
以上、本発明を実施するための最良の形態を実施例に基づいて説明してきたが、本発明の具体的な構成は各実施例に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても、本発明に含まれる。
前記制御手段は、増圧時において少なくとも前記増圧電磁弁が全開のときに前記制動力補正制御を行うことを特徴とするブレーキ制御装置。
前記制御手段は、減圧時において少なくとも前記減圧電磁弁が全開のときに前記制動力補正制御を行うことを特徴とするブレーキ制御装置。
6 後輪ブレーキアクチュエータ
7 電動キャリパ
9 回生ブレーキ装置
100,200 サブECU
110 モード切替部
120 FF制御部
130 FB制御部
140 制動力補正部
141 モータ電流補正部
142 電磁弁電流補正部
300 メインECU
310,320 第1、第2CPU
S/Sen1,S/Sen2 ストロークセンサ
L/Sen 液量センサ
MC/Sen1,MC/Sen2 マスタシリンダ圧センサ
WC/Sen(FL〜RR) FL〜RR輪ホイルシリンダ圧センサ
P/Sen1,2 第1、第2ポンプ圧センサ
A〜G 油路
BP ブレーキペダル
BATT1,BATT2 第1、第2電源
BUZZ ブザー
C/V チェック弁
Can/V 切替弁
CAN1〜CAN3 CAN通信線
CU1 回生ブレーキコントロールユニット
CU2 レーダーコントロールユニット
CU3 EPSコントロールユニット
CU4 EMSコントロールユニット
CU5 ATコントロールユニット
CU6 メータコントロールユニット
HU1,HU2 第1、第2液圧ユニット
IGN イグニッションスイッチ
IN/V インバルブ
I,J 接続点
M/C マスタシリンダ
M1,M2 第1、第2モータ
OUT/V アウトバルブ
P1,P2 ポンプ
Ref/V リリーフバルブ
RSV リザーバ
RY11〜22 リレー
S.OFF/V シャットオフバルブ
S/Sim ストロークシミュレータ
STP.SW ストップランプスイッチ
VDC.SW VDCスイッチ
Claims (16)
- 車輪に設けられ制動力を発生させるホイルシリンダと、
前記ホイルシリンダの実液圧を検出する制動力検出手段と、
マスタシリンダとは別途設けられた液圧源を備え、前記ホイルシリンダの液圧を制御して前記車輪に制動力を付与する第1及び第2の油圧アクチュエータと、
前記アクチュエータを制御することにより、前記車輪の制動力を制御する制御手段と、
を備えたブレーキ制御装置において、
前記制御手段は、前記車輪の目標制動力を演算し、前記車輪のうち左右輪の目標制動力が同一のとき、前記左右輪のうち一方の車輪の制動力を他方の車輪の制動力に近づける制動力補正制御手段を備え、
前記第1の油圧アクチュエータは、左前輪および右後輪ホイルシリンダの液圧を制御し、前記第2の油圧アクチュエータは、右前輪および左後輪ホイルシリンダの液圧を制御し、
前記制動力補正制御手段は、増圧時に前記右前輪よりも前記左前輪の実ホイルシリンダ圧が低いとき、前記右後輪に接続する増圧電磁弁を駆動し、前記右後輪ホイルシリンダに供給される作動油の量を減少させ、増圧時に前記左前輪よりも前記右前輪の実ホイルシリンダ圧が低いとき、前記左後輪に接続する増圧電磁弁を駆動し、前記左後輪ホイルシリンダに供給される作動油の量を減少させることを特徴とするブレーキ制御装置。 - 請求項1に記載のブレーキ制御装置において、
前記制御手段は、目標ホイルシリンダ圧を演算するメインユニットと、演算された前記目標ホイルシリンダ圧に基づき、前記油圧アクチュエータを駆動するサブユニットとを備え、
前記油圧アクチュエータと前記サブユニットは、一体のユニットであること
を特徴とするブレーキ制御装置。 - 請求項1または2に記載のブレーキ制御装置において、
前記増圧電磁弁は、前記液圧源と前記ホイルシリンダとの間に設けられていることを特徴とするブレーキ制御装置。 - 請求項1ないし3いずれか1つに記載のブレーキ制御装置において、
前記増圧電磁弁は比例弁であって、
前記制動力補正制御手段は、前記増圧電磁弁の開度を減少させることによりホイルシリンダに供給される作動油の量を減少させること
を特徴とするブレーキ制御装置。 - 請求項1ないし3いずれか1つに記載のブレーキ制御装置において、
前記増圧電磁弁はON/OFF弁であって、
前記制動力補正制御手段は、前記増圧電磁弁を閉弁することによりホイルシリンダに供給される作動油の量を減少させること
を特徴とするブレーキ制御装置。 - 請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のブレーキ制御装置において、
前記増圧電磁弁は常開弁であって、
前記増圧電磁弁と前記液圧源との間に、前記増圧電磁弁側への流れのみを許容する一方向弁を設けたこと
を特徴とするブレーキ制御装置。 - 請求項1ないし6いずれか1項に記載のブレーキ制御装置において、
前記油圧アクチュエータは、前記ホイルシリンダと前記マスタシリンダとの間に設けられた減圧電磁弁を備え、
前記制動力補正制御手段は、
減圧時に前記左右輪のうち実液圧が低い側のホイルシリンダに接続する減圧電磁弁を駆動し、前記低い側のホイルシリンダから排出される作動油の量を減少させること
を特徴とするブレーキ制御装置。 - 請求項7に記載のブレーキ制御装置において、
前記減圧電磁弁は比例弁であって、
前記制動力補正制御手段は、前記減圧電磁弁の開度を減少させることによりホイルシリンダから排出される作動油の量を減少させること
を特徴とするブレーキ制御装置。 - 請求項7に記載のブレーキ制御装置において、
前記減圧電磁弁はON/OFF弁であって、
前記制動力補正制御手段は、前記減圧電磁弁を閉弁することによりホイルシリンダから排出される作動油の量を減少させること
を特徴とするブレーキ制御装置。 - 請求項1ないし請求項9のいずれか1項に記載のブレーキ制御装置において、
前記油圧アクチュエータは1つの液圧源を備え、この液圧源は右前輪および左前輪のホイルシリンダを増圧すること
を特徴とするブレーキ制御装置。 - 請求項2に記載のブレーキ制御装置において、
前記サブユニットは、第1、第2のサブユニットから構成され、
前記第1、第2のサブユニットは、前記第1、第2の油圧アクチュエータを制御すること
を特徴とするブレーキ制御装置。 - 請求項11に記載のブレーキ制御装置において、
前記第1のサブユニットは前記第1の油圧アクチュエータと一体に設けられ、
前記第2のサブユニットは前記第2の油圧アクチュエータと一体に設けられること
を特徴とするブレーキ制御装置。 - 請求項1ないし請求項12のいずれか1項に記載のブレーキ制御装置において、
前記第1、第2の油圧アクチュエータは、それぞれ第1、第2の液圧源を備え、
前記第1の液圧源は前記左前輪ホイルシリンダを増圧し、前記第2の液圧源は前記右前輪ホイルシリンダを増圧すること
を特徴とするブレーキ制御装置。 - 請求項13に記載のブレーキ制御装置において、
前記制動力補正制御手段は、
前記目標ホイルシリンダ圧が増圧指令の場合、前記左右前輪のうち、実液圧が高い側のホイルシリンダに接続する液圧源の出力を減少させることにより、ホイルシリンダに供給される作動油の量を減少させること
を特徴とするブレーキ制御装置。 - 請求項1ないし請求項14のいずれか1項に記載のブレーキ制御装置において、
前記第1の油圧アクチュエータは、前記左前輪ホイルシリンダの液圧のみを制御し、
前記第2の油圧アクチュエータは、前記右前輪ホイルシリンダの液圧のみを制御すること
を特徴とするブレーキ制御装置。 - 請求項1ないし請求項15のいずれか1項に記載のブレーキ制御装置において、
前記液圧源はギヤポンプであること
を特徴とするブレーキ制御装置。
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