JPH115523A - 車両挙動制御装置 - Google Patents

車両挙動制御装置

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JPH115523A
JPH115523A JP16120697A JP16120697A JPH115523A JP H115523 A JPH115523 A JP H115523A JP 16120697 A JP16120697 A JP 16120697A JP 16120697 A JP16120697 A JP 16120697A JP H115523 A JPH115523 A JP H115523A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 通常の制御に対して制御介入輪を限定するこ
とにより、またブレーキペダルが踏まれてマスタシリン
ダ圧がアキュムレータ圧以上に発生している場合はこれ
を用いることにより、車両挙動制御を効果的に出来うる
限り継続させることを可能とすること。 【解決手段】 アキュムレータの蓄圧量が制御に必要な
量か否かを判断するアキュムレータ畜圧量比較判断手段
bの判断結果に応じて、車両挙動制御を行う輪を決定す
る制御輪決定手段cと、選択された輪に対して実際に制
動圧を発生させる車両挙動制御制動圧発生手段dとを設
けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 この発明は、車両挙動制御
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】 従来の車両挙動制御装置にあっては、
数々の実施例が提案されているが、旋回等、繰舵中に発
生しうるスピンやドリフトアウトといった好ましからざ
る車両挙動を抑制し低減する車両挙動制御のうち、特に
車輪の制動力を制御することを目的とした車両挙動制御
装置として、操舵角検出手段と、車輪速検出手段と、ヨ
ーレート検出手段と、操舵量及びタイヤのグリップ限界
を検出する手段と、操舵量及びタイヤのグリップ限界に
対応する目標ヨーレート設定手段と、各輪毎に設けられ
た制動手段を有し、オーバステアもしくはアンダーステ
アといったタイヤのグリップの限界を超えた旋回状態に
入った場合には、実ヨーレートが目標ヨーレートに近づ
くように各輪の制動力制御によりモーメントを発生させ
るよう構成された挙動制御装置が従来より知られてい
る。かかる挙動制御装置によれば、車両を常にタイヤの
グリップ域にて走行させることが可能となると共に、実
ヨーレートが目標ヨーレートを超えることを防止し、こ
れにより車両のスピンやドリフトアウトといった好まし
からざる旋回挙動を防止することができる。しかしなが
ら、このようなタイプでは、車速がタイヤのグリップ限
界車速を超えると自動的に制動力が与えられるような構
成となっているため、ブレーキペダルを踏んだ際に圧力
を発生するマスタシリンダとは別に、常時ある規定値以
上の蓄圧がなされている圧力源を具備していなければな
らない。そのために図2に示すように、圧力発生手段と
してのポンプとポンプ駆動用モータ、及び蓄圧のための
アキュムレータを併設する必要がある。ブレーキペダル
を踏んでいない状態で車両挙動制御が介入すると、圧力
源がマスタシリンダからアキュムレータ側に切り換わり
制動圧を発生する構成になっているのだが、アキュムレ
ータには機械的なスイッチが設けられており、圧力が消
費されて蓄圧量がある設定値以下となった場合は前記ス
イッチがこれを検知し、モータに作動信号が送られてア
キュムレータを増圧させる。また圧力上昇の上限値を検
知するスイッチも設けられており上昇した圧力が規定値
に達すればこれを検知し、モータに停止信号が送られ、
以上によりアキュムレータは基本的には上限値と下限値
間の圧力を蓄圧することになる。しかし、例えば高摩擦
係数の路(高μ路)など非常に高い制御圧力が必要で、
かつ連続的に車両挙動制御の介入が継続した場合などは
アキュムレータ圧が多用されることになり、比較的容量
の小さいポンプモータしか装備できない場合には昇圧が
追いつかないという問題があった。また、かかる問題を
解決すべく、上記アキュムレータを高圧まで補償出来る
タイプにし、ポンプ及びポンプモータの容量を大きくす
る事が考えられるが、実際車両にアキュムレータを装備
するにあたっては、コスト面や信頼性確保の要件から、
車両挙動制御の介入するすべての場面に対応可能な高圧
アキュムレータや大容量ポンプを装備することが困難な
場合が多い。このような問題に対し、油圧ブースタを用
いたブレーキシステムにおいて、頻繁なブレーキ操作や
ハード的なフェールのためにアキュムレータ蓄圧量不足
が発生した時は、警告音を発してドライバに注意を促し
たり、またトラクションや車両挙動の制御のためにアク
ティブに制動力を発生させるシステムにおいて、その制
御を禁止するなどの方法が考えられている(特開平04
−306161号公報参照のこと)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】 しかしながら、この
発明では、制御圧不足が発生した際にそれをドライバに
警告するのみにとどまっており、アキュムレータ圧が回
復するまで制御圧を発生させることが不可能なままであ
るために、前記方法だけでは、車両挙動を正す必要の生
じている状態を改善することが出来ない。この発明は、
このような従来の問題点に着目してなされたもので、通
常の制御に対して制御介入輪を限定することにより、ま
たブレーキペダルが踏まれてマスタシリンダ圧がアキュ
ムレータ圧以上に発生している場合はこれを用いること
により、車両挙動制御を効果的に出来うる限り継続させ
ることが可能とすることを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】 本発明の車両挙動制御
装置は、上記目的を達成するために、その基本概念図
は、図1に示すようになっており、請求項1及び2の構
成、即ち、操舵輪の舵角を検出する舵角検出手段と、車
輪速を検出する車輪速検出手段と、車両に生ずる前後及
び横方向の加速度を検出する加速度検出手段と、車両に
生ずる回転方向の速度(ヨーレート)を検出するヨーレ
ート検出手段とを備え、上記各種入力値より車両モデル
から算出される車両挙動制御目標値との偏差に応じて各
車輪速の制御圧を制御することによりアンチスピンモー
メントを発生させる車両挙動制御装置において、車両挙
動制御増圧に用いるアキュムレータに蓄圧される圧力値
を検出又は推定するアキュムレータ蓄圧量検出手段a
と、前記検出されたアキュムレータ蓄圧量が制御に必要
とされる圧力を備えているか否かを、設定圧力値と比較
することにより判断するアキュムレータ蓄圧量比較判断
手段bと、前記アキュムレータ蓄圧量比較判断手段bで
の判断結果に応じて車両挙動制御を行う輪を決定する制
御輪決定手段cと、選択された輪に対して実際に制動圧
を発生させる車両挙動制御制動圧発生手段dと、上記ア
キュムレータ蓄圧量比較判断手段bにて圧力不足と判断
された場合はドライバに警告を与えるアキュムレータ圧
不足傾向警告手段eと、フェールの発生ではなく単純に
アキュムレータ圧が不足しているだけ、又はシステムの
異常がある場合でも、それがアキュムレータ圧発生部分
のみで、マスタシリンダ圧を上流圧とした場合車両挙動
制御が成立するか否かを判断するフェール箇所検知手段
fと、前記アキュムレータ圧不足傾向警告手段eでの警
告と共に、前記フェール箇所検知手段fの結果が肯定の
場合は、マスタシリンダによる加圧に切り換えて車両挙
動制御を継続するために、ドライバにブレーキペダルを
踏むことを要求する信号を発生するブレーキペダル作動
要求発信手段gと、マスタシリンダ圧とアキュムレータ
圧の高圧側を選択して圧力源を切り換える圧力源選択手
段hとを備えたことを特徴とする。
【0005】
【発明の実施の形態】 以下、この発明の実施の形態を
図面に基づいて説明する。図2は、この発明の実施の形
態の構成を示す図である。図中の10、20は左右前
輪、30、40は左右後輪である。各輪はホイルシリン
ダ11、21、31、41を備える。1はブレーキペダ
ル、2はブースタ、3はリザーバで、4はマスタシリン
ダである。また圧力源としてマスタシリンダに並列して
アキュムレータ70、アキュムレータ蓄圧用ポンプ72
とモータ71があり、切り換え弁60、61、62、6
3によって上流圧をマスタシリンダ4とアキュムレータ
70で切り換える。マスタシリンダ4と各ホイルシリン
ダの間には車両挙動制御用アンチスキッド装置が備わっ
ている。12、22、32、42は上流側と下流側の差
圧により駆動されるインレットバルブであり絞りによる
緩増圧をつくる。13、23、33、43はアウトレッ
トバルブ(電磁弁)である。減圧によってリザーバ8、
9に溜まったブレーキ液はモータ5によって駆動される
ポンプ6、7によってインレットバルブ12、22、3
2、42の上流に戻される。
【0006】車両挙動制御装置の各バルブはコントロー
ラ50の出力信号によって制御される。コントローラ5
0には各輪の車輪速センサ51、52、53、54から
の信号Vwl、Vw2、Vw3、Vw4、車両加速度セ
ンサ55、ヨーレートセンサ56、舵角センサ57、マ
スタシリンダ(M/C)圧センサ59の値及び、ブレー
キスイッチ(ブレーキSW)58の信号が入力される。
【0007】次に作用を説明する。図3〜図6にはコン
トローラ50によって実行される制御プログラムの1例
のフローチャートである。この処理は図示せざるオペレ
ーションシステムで一定時間毎の定時割り込みによって
遂行される。図3に示すフローチャートは車両挙動制御
による目標液圧算出を行うルーチンである。まず、旋回
走行状態推定ルーチンのステップs100において車輪
速度センサ51〜54より入力されるパルスを読み取り
車輪速の算出が行われる。次にs101で、その他走行
状態を表す各種センサより操舵角θ、前後及び横方向の
加速度Xg、Yg、ヨーレートψを取り込む。次にステ
ップs102にて擬似車体速Viを算出する。本実施の
形態では、各輪の車輪速Vwにフィルタをかけ、より車
体速度に近いVwfi(i=1〜4)を各輪で算出し、
制動時/非制動時などの条件により、各Vwfiから最
も大きいものを選択するなどして最も車体速度に近いV
wf(車体速中間値と呼ぶ)を算出、さらにこのVwf
をもとに擬似車体速度Viを求める通常のABSで用い
られる方法と、前後Gセンサ入力値を積分することによ
り求められる値に補正を加えて擬似車体速度Viを求め
る方法とを併用してViを算出することにする。
【0008】ステップs103では、前記横加速度Y
g、擬似車体速度Vi、及びヨーレートγから車両の横
滑り加速度βddが次式により算出される。 βdd==Yg−V・γ またステップs104では、前記車両の横滑り加速度β
ddを積分することにより車両の横滑り速度βdが、ス
テップs105に於いては、車両の前後方向速度である
擬似車体速度Viと前記車両の横滑り速度βdとの比β
d/Viとして車体のスリップ角βが演算される。
【0009】ステップs106では前記繰舵角θと前記
擬似車体速度Viから目標ヨーレートψ*の算出が行わ
れる。目標ヨーレートψ*は各車輪において予定したコ
ーナリングフォースが発揮され、ニュートラルステアが
得られているとした場合に実現されるヨーレートであ
り、操舵角θと擬似車体速度Viから定められるマップ
を持つなどして算出してもよい。ステップs107で
は、車両の旋回状態に対応する状態量として、目標ヨー
レートψ*と実ヨーレートψとの偏差(又はその変化
量)及び前記スリップ角β(又は横滑り角速度βd)を
算出する。ステップs108ではステップs107で算
出した状態量をもとに車両挙動制御を行う。これらの値
の用い方は任意であり、例えば走行状態に応じて変更さ
れる制御ダインを付加して上記各値の線形和をとり、そ
の値を目標制御液圧P*に換算する制御方法とし、図4
に示すステップs200にて制御介入が発生した場合に
ステップs201に進んで目標変動圧△P*を演算し、
ステップs202及びs203の液圧サーボを通してバ
ルブ駆動時間を算出する。
【0010】液圧サーボは、以降s203で算出する現
在のホイルシリンダ液圧と前記車両挙動制御により求め
た目標制御液圧P*との偏差である目標制御液圧変化量
△P*を達成するために必要なソレノイドバルブ駆動パ
ルス・デューティ比αIN、αOUTを演算するもので
ある。αIN、αOUTはパルス出力周期T(例えばT
=50msec)中のインレットバルブ、アウトレット
バルブを開いている時間であり、例えばαIN=10m
secなどとして定義する。液圧サーボ内には図9のよ
うなアクチュエータ増減圧特性を持っており、これは例
えば単純にソレノイドバルブをフルオープン(DT=
T)した時の増圧及び減圧の液圧変化をマップ化したも
のである。この増減圧特性マップに対し、目標制御液圧
変化量△P*、及び駆動するソレノイドバルブの上流圧
(増圧弁の場合はマスタシリンダ圧orアキュムレータ
圧、減圧弁の場合は現在のホイルシリンダ圧)または下
流圧(増圧弁の場合は現在のホイルシリンダ圧、減圧弁
の場合はリザーバ大気開放のため零気圧)を入力とし
て、ソレノイドバルブ駆動パルス・デューティ比αI
N、αOUTが算出される。また上記プロセスを逆に辿
ることによりソレノイドバルブ駆動パルス・デューティ
比αIN、αOUTで弁を駆動した時の液圧変動量を算
出することも可能である。
【0011】ステップs203では、実際にソレノイド
バルブを駆動した時間から、前記液圧サーボの算出プロ
セスにより、パルス出力周期Tの間で達成される液圧変
動△Pを現在のホイルシリンダ圧に相対的に加減してい
くことで(Pw/c=Pw/c現在+△P;w/cはホ
イルシリンダ)、推定ホイルシリンダ圧値を算出する。
むろんこの値はホイルシリンダ圧センサにより検出した
値を用いるとしても可である。本推定ホイルシリンダ圧
は前記ステップs202で用いられている現在のホイル
シリンダ圧Pw/c現在として使用するものである。そ
して最後にステップs206にて、ソレノイドバルブ駆
動信号出力手段にてバルブ駆動信号の出力を行う。
【0012】ステップs206に至る前に通過する、本
発明の主旨を表すステップs204、及びステップs2
05について説明する。図5に示すフローチャートは、
アキュムレータの蓄圧状態に応じて制御輪の選択、及び
制動力配分を設定するルーチンであり、まずステップs
300において、現在のアキュムレータ圧力を検出す
る。アキュムレータ圧センサが設けられている場合は直
接そのセンサ値を用いればよいが、センサが無い場合
は、液圧サーボのs203で行ったのと同様の手段で、
消費液圧から実際の消費流量を算出しアキュムレータ圧
の推定を行うことにより蓄圧量を判断する事などが考え
られる。ステップs301においては、上記ステップs
300において検出したアキュムレータ圧が規定値以上
蓄圧されているか否かを判断する。この規定値は、アク
ティブに制動力を発生させるにおいて、制御圧が不足し
ないだけの圧力を供給源として有しているかどうかで前
もって設定した値である。アキュムレータ圧が規定値以
上に蓄圧されている場合は、通常の車両挙動制御が可能
としてステップs302に進み、通常制御フラグをセッ
トする。また設定圧を有していない場合は通常の車両挙
動制御が不可能としてステップs303に進み、通常制
御フラグをクリアする。次にステップs304では、ス
テップs107において算出した車両挙動状態量Xによ
り現在の車両挙動がO.S(オーバステア)側にあるか
U.S(アンダステア)側にあるかを判断する。その判
定結果に応じて、O.Sの場合はステップs305に、
U.Sの場合はステップs306に進む。まずステップ
s305では、車両挙動がO.Sと判断されているため
アンチスピンモーメントを発生させる方向に制動力をか
けることが必要なのだが、ステップs301の判断によ
る通常制御が可能か否かによって選択される制御介入輪
が異なるため、通常制御フラグが立っている場合のみ車
両挙動制御を行うにあたって最適な制御輪選択及び制動
力配分を行う。システム上の拘束条件やハード的な問題
を考慮しなければ、最も車両挙動制御の効果を発するの
は、基本的には複数輪に制動力を配分し、その制動力差
でアンチスピンモーメントを発生させる方法であるの
で、本実施の形態では図7に示すように、複数ch制御
を通常の車両挙動制御とする。但し、この方法では圧力
源の圧力を大きく消費することになるため、通常制御フ
ラグがクリアされている場合は、図7に示すようにアン
チスピンモーメントの発生に最も有効な輪にのみ制動力
を発生させることにより、圧力の消費を最小限に抑えな
がらスピンを抑制する。また、ステップs306に進ん
だ場合はU.Sであるので制動力とアンチスピンモーメ
ントの発生が必要となるため、例えば図8に示す様な制
御輪選択と制動力配分を行うのが最適である。よってス
テップs305と同様に、通常制御フラグが立っている
場合のみ前記複数chに対して制御を行い、通常制御フ
ラグがクリアされている場合は、図7に示すように制動
力とアンチスピンモーメントが最も発生可能な前内輪に
制動力をかける。そして、ステップs307にて、ステ
ップs305及びステップs306にて選択された輪に
対して配分された制動力を実際に発生させ、次のルーチ
ンに進む。
【0013】図6に示すフローチャートは、ステップs
204での判断結果をもとに、ドライバヘの警告及びブ
レーキペダルの作動によるマスタシリンダ圧の発生を促
す為のルーチンであり、まずステップs400におい
て、前記ステップs301により通常制御フラグがセッ
トされているか否かを判断する。通常制御フラグがセッ
トされている場合は本ルーチンを抜けて、そのままステ
ップs206に進みソレノイドバルブ駆動パルスを出力
する。通常制御フラグがクリアされている場合は、ステ
ップs401にて、現在アキュムレータ圧が不足してい
る事を、ブザーや警告灯などを用いてドライバに知らせ
る手段を働かせる。次にステップs402にて、アキュ
ムレータ圧が不足している原因が、 (1)ハード的なフェールはなく、単に頻繁な車両挙動
制御介入のため圧力消費が増大している。 (2)ハード的なフェールが発生しているが、それは、
アキュムレータやモータ、ポンプなど、アキュムレータ
圧発生のためのデバイスに限られている。 (3)ハード的なフェールが発生しており、それはアキ
ュムレータ圧発生のためのデバイスに限られていない、
または原因究明が不可能。 のいずれであるかを判断する。以下のルーチンは、現在
不足しているアキュムレータ圧に対して、マスタシリン
ダ圧が発生しているならば供給圧として使用する事を考
えたものであり、前記ステップs402の結果が(1)
又は(2)の場合はステップs404に進みマスタシリ
ンダ側への切り換えを検討し、(3)の場合はユニット
のどこかに異常が発生しているためステップs405に
進んでユニットフェール信号を点灯させる。ステップs
404では、まずマスタシリンダ圧を発生させるため
に、ブレーキペダルの作動をドライバに要求する信号を
音またはランプの点灯などにより発信する。ドライバに
よるブレーキペダルの操作が無い限りマスタシリンダ圧
の発生は起こりえないため、ステップs406にて、マ
スタシリンダ圧センサ値をアキュムレータ圧値と比較し
ながら待つことになる。ロジック上は常にマスタシリン
ダ圧とアキュムレータ圧を比較して高圧側を選択するこ
とにより、アキュムレータ圧を越えるはどのブレーキペ
ダルの踏み込みがあった場合のみ、ステップs407に
てマスタシリンダ側への切り換えを行う。これにより車
両挙動制御に有利な圧力源を随時選択することが可能と
なる。ステップs100〜ステップs407は制御周期
ごとに随時制御目標値を算出するルーチンであり、制御
指令を出力後再びステップs100に戻って計算を行
う。
【0014】以上のような本装置では、頻繁な車両挙動
制御の介入のためにアキュムレータ圧による増圧が多発
した場合や、またポンプ72やモータ71の異常発生に
よって、アキュムレータ圧が不足し設定値以下となって
しまった場合は、通常のアンチスピン制御時の複数輪を
対象とした制御に対して、アンチスピンモーメントを最
も発生しやすい輪を選択して、その輪にのみブレーキ力
をかけることにより、フェール時も効率的にスピン発生
を抑制する事が可能となる。また、アキュムレータ圧の
不足をドライバに警告として与え、ブレーキペダル1の
操作を促すと共に、ブレーキペダル1が踏まれてマスタ
シリンダ圧が発生した場合は、アキュムレータ圧と比較
して高圧側を選択し、圧力源を切り換えることにより、
車両挙動制御を出来うる限り継続させることが可能とな
る。
【0015】
【発明の効果】 以上説明してきたように、この発明に
よれば、その構成を操舵輪の舵角を検出する舵角検出手
段と、車輪速を検出する車輪速検出手段と、車両に生ず
る前後及び横方向の加速度を検出する加速度検出手段
と、車両に生ずる回転方向の速度(ヨーレート)を検出
するヨーレート検出手段とを備え、上記各種入力値より
車両モデルから算出される車両挙動制御目標値との偏差
に応じて各車輪速の制御圧を制御することによりアンチ
スピンモーメントを発生させる車両挙動制御装置におい
て、車両挙動制御増圧に用いるアキュムレータに蓄圧さ
れる圧力値を検出又は推定するアキュムレータ蓄圧量検
出手段aと、前記検出されたアキュムレータ蓄圧量が制
御に必要とされる圧力を備えているか否かを、設定圧力
値と比較することにより判断するアキュムレータ蓄圧量
比較判断手段bと、前記アキュムレータ蓄圧量比較判断
手段bでの判断結果に応じて車両挙動制御を行う輪を決
定する制御輪決定手段cと、選択された輪に対して実際
に制動圧を発生させる車両挙動制御制動圧発生手段dと
を設けたため、頻繁な車両挙動制御の介入のためにアキ
ュムレータ圧による増圧が多発した場合や、またポンプ
やモータの異常発生により、アキュムレータ圧が不足し
設定値以下となってしまった場合は、通常のアンチスピ
ン制御時の複数輪を対象とした制御に対して、アンチス
ピンモーメントを最も発生しやすい輪を選択して、その
輪にのみブレーキ力をかけることにより、フェール時も
効率的にスピン発生を抑制する事が可能となるという効
果が得られる。さらに、請求項2記載の発明では、上記
アキュムレータ蓄圧量比較判断手段bにて圧力不足と判
断された場合はドライバに警告を与えるアキュムレータ
圧不足傾向警告手段eと、フェールの発生ではなく単純
にアキュムレータ圧が不足しているだけ、又はシステム
の異常がある場合でも、それがアキュムレータ圧発生部
分のみで、マスタシリンダ圧を上流圧とした場合車両挙
動制御が成立するか否かを判断するフェール箇所検知手
段fと、前記アキュムレータ圧不足傾向警告手段eでの
警告と共に、前記フェール箇所検知手段fの結果が肯定
の場合は、マスタシリンダによる加圧に切り換えて車両
挙動制御を継続するために、ドライバにブレーキペダル
を踏むことを要求する信号を発生するブレーキペダル作
動要求発信手段gと、マスタシリンダ圧とアキュムレー
タ圧の高圧側を選択して圧力源を切り換える圧力源選択
手段hとを設けたため、アキュムレータ圧の不足をドラ
イバに警告として与え、ブレーキペダルの操作を促すと
共に、ブレーキペダルが踏まれマスタシリンダ圧が発生
した場合は、アキュムレータ圧と比較して高圧側を選択
し、圧力源を切り換えることにより、車両挙動制御を出
来うる限り継続させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の基本概念を示す図である。
【図2】 本発明の実施の形態の構成を示す図である。
【図3】 本発明の実施の形態の作用を示すフローチャ
ートである。
【図4】 本発明の実施の形態の作用を示すフローチャ
ートである。
【図5】 本発明の実施の形態の作用を示すフローチャ
ートである。
【図6】 本発明の実施の形態の作用を示すフローチャ
ートである。
【図7】 本発明の実施の形態の作用を説明する特性図
である。
【図8】 本発明の実施の形態の作用を説明する特性図
である。
【図9】 アクチュエータの増減圧特性図である。
【符号の説明】
1 ブレーキペダル 2 ブースタ 3 リザーバ 4 マスタシリンダ 5 モータ 6 ポンプ 7 ポンプ 8 リザーバ 9 リザーバ 10 左右前輪 11 ホイルシリンダ 12 インレットバルブ(メカ式) 13 アウトレットバルブ(電磁弁) 20 左右前輪 21 ホイルシリンダ 22 インレットバルブ(メカ式) 23 アウトレットバルブ(電磁弁) 30 左右後輪 31 ホイルシリンダ 32 インレットバルブ(メカ式) 33 アウトレットバルブ(電磁弁) 40 左右後輪 41 ホイルシリンダ 42 インレットバルブ(メカ式) 43 アウトレツトバルブ(電磁弁) 50 コントローラ 51 車輪速センサ 52 車輪速センサ 53 車輪速センサ 54 車輪速センサ 55 車両加速度センサ 56 ヨーレートセンサ 57 舵角センサ 58 ブレーキスイッチ 59 マスタシリンダ圧センサ 60 切り換え弁 61 切り換え弁 62 切り換え弁 63 切り換え弁 70 アキュムレータ 71 モータ 72 アキュムレータ畜圧用ポンプ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 操舵輪の舵角を検出する舵角検出手段
    と、車輪速を検出する車輪速検出手段と、車両に生ずる
    前後及び横方向の加速度を検出する加速度検出手段と、
    車両に生ずる回転方向の速度(ヨーレート)を検出する
    ヨーレート検出手段とを備え、 上記各種入力値より車両モデルから算出される車両挙動
    制御目標値との偏差に応じて各車輪速の制御圧を制御す
    ることによりアンチスピンモーメントを発生させる車両
    挙動制御装置において、 車両挙動制御増圧に用いるアキュムレータに蓄圧される
    圧力値を検出又は推定するアキュムレータ蓄圧量検出手
    段aと、前記検出されたアキュムレータ蓄圧量が制御に
    必要とされる圧力を備えているか否かを、設定圧力値と
    比較することにより判断するアキュムレータ蓄圧量比較
    判断手段bと、前記アキュムレータ蓄圧量比較判断手段
    bでの判断結果に応じて車両挙動制御を行う輪を決定す
    る制御輪決定手段cと、選択された輪に対して実際に制
    動圧を発生させる車両挙動制御制動圧発生手段dと、 を備えたことを特徴とする車両挙動制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の車両挙動制御装置におい
    て、 上記アキュムレータ蓄圧量比較判断手段bにて圧力不足
    と判断された場合はドライバに警告を与えるアキュムレ
    ータ圧不足傾向警告手段eと、フェールの発生ではなく
    単純にアキュムレータ圧が不足しているだけ、又はシス
    テムの異常がある場合でも、それがアキュムレータ圧発
    生部分のみで、マスタシリンダ圧を上流圧とした場合車
    両挙動制御が成立するか否かを判断するフェール箇所検
    知手段fと、前記アキュムレータ圧不足傾向警告手段e
    での警告と共に、前記フェール箇所検知手段fの結果が
    肯定の場合は、マスタシリンダによる加圧に切り換えて
    車両挙動制御を継続するために、ドライバにブレーキペ
    ダルを踏むことを要求する信号を発生するブレーキペダ
    ル作動要求発信手段gと、マスタシリンダ圧とアキュム
    レータ圧の高圧側を選択して圧力源を切り換える圧力源
    選択手段hと、 を備えたことを特徴とする車両挙動制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4780738A (en) * 1985-07-19 1988-10-25 Canon Kabushiki Kaisha Lens drive device for camera
US4795238A (en) * 1983-06-13 1989-01-03 Canon Kabushiki Kaisha Liquid crystal focusing screen having different groups of electrodes

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