JP4992172B2 - 排ガス浄化用触媒及びその製造方法 - Google Patents

排ガス浄化用触媒及びその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、排ガス浄化用触媒とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
排ガス中のNOx を効率よく浄化できる触媒として、近年、NOx 吸蔵還元型触媒が利用されている。このNOx 吸蔵還元型触媒は、例えばアルミナなどの担体にPtなどの貴金属とBa,KなどのNOx 吸蔵材を担持してなるものである。このNOx 吸蔵還元型触媒は、通常は燃料リーンで運転されパルス状に燃料リッチ(リッチスパイク)として運転されるエンジンの排ガス中に配置され、酸素過剰雰囲気で排ガス中のNOが酸化されてNOx 吸蔵材に吸蔵される。そしてリッチスパイク時にNOx 吸蔵材に吸蔵されているNOxが放出され、排ガス中の還元成分によって還元浄化される。これによりNOx 吸蔵材はNOx 吸蔵能が回復し、再び酸素過剰雰囲気でNOx を吸蔵する。したがってNOx 吸蔵還元型触媒によれば、リーンバーンエンジンからの排ガス中のNOx を効率よく浄化することができる。
【0003】
自動車の排ガス浄化用触媒としては、ハニカム型のモノリス触媒が一般的である。そのためNOx 吸蔵還元型触媒も同様のハニカム形状として用いられている。このようなNOx 吸蔵還元型触媒を製造する場合、先ずアルミナなどの担体粉末からバインダーとともにスラリーを調製し、コーディエライトなどから形成されたハニカム基材表面にウォッシュコートした後焼成してコート層を形成する。その後、貴金属化合物が溶解した水溶液を用いて貴金属を担持し、さらにNOx 吸蔵材の塩などが溶解した水溶液を用いてNOx 吸蔵材を担持している。
【0004】
貴金属の担持法には、イオン交換反応を利用した吸着担持法と、物理的な含浸担持法が知られている。吸着担持法は、担体表面の水酸基と貴金属塩などとの反応によって、貴金属塩などを担体に吸着させ、その後焼成して貴金属を担持する方法である。もう一つの含浸担持法は、貴金属化合物を溶解した水溶液をコート層に含浸させ、その後水分を蒸発させ焼成して貴金属を担持する方法である。
【0005】
またNOx 吸蔵材の担持には、含浸担持法が一般に用いられている。なお、NOx 吸蔵材を担持後に貴金属を担持すると、一旦担持されたNOx 吸蔵材が貴金属化合物の水溶液中に溶出し、NOx 吸蔵材の担持分布が不均一となる。したがって先ず貴金属を担持し、その後NOx 吸蔵材を担持するのが望ましい。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
NOx 吸蔵材としてのアルカリ金属は、高温域におけるNOx 吸蔵能に優れ、NOx 吸蔵還元型触媒には必須成分とされている。ところが上記したように貴金属を担持した後にアルカリ金属を含浸担持すると、担持されている貴金属の表面にまでアルカリ金属が担持され、貴金属の活性点が覆われて活性が低下するという不具合があった。アルカリ金属は融点が比較的低いため、触媒として使用中に担体上を移動して貴金属を覆う場合もある。またアルカリ金属と貴金属は相互作用が大きいためか、互いに近接すると貴金属の粒成長が生じやすいという不具合もあった。さらにアルカリ金属と貴金属とが同一担体に近接して担持されていると、低温域におけるNOの酸化活性が低下して低温域のNOx 浄化活性が低下するという問題もある。
【0007】
そこで貴金属とアルカリ金属とを分離して担持することが望ましいと考えられている。例えば貴金属を担持した担体粉末とアルカリ金属を担持した担体粉末とを混合してコート層を形成する方法が考えられるが、この方法でもウォッシュコート時にアルカリ金属がスラリー中に溶出するという不具合がある。
【0008】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、アルカリ金属と貴金属とを分離担持して相互作用を防止するとともに、高温耐久時にアルカリ金属の移動を防止できる排ガス浄化触媒とすることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する本発明の排ガス浄化用触媒の特徴は、アルカリ金属を担持した第1酸化物担体と、貴金属を担持した第2酸化物担体とよりなり、該第1酸化物担体の比表面積が該第2酸化物担体の比表面積より大きく、第1酸化物担体を含む下層と第2酸化物担体を含む上層とからなる二層構造のコート層がハニカム基材表面に形成されてなることにある。第1酸化物担体と第2酸化物担体の比表面積の差は30m2/g以上であることが望ましい。
【0011】
また、上記第1酸化物担体粉末と第2酸化物担体粉末が混在したコート層がハニカム基材表面に形成されてなる排ガス浄化用触媒を製造できる本発明の製造方法の特徴は、高比表面積の第1酸化物担体粉末と、低比表面積の第2酸化物担体粉末に貴金属を担持してなる触媒粉末と、の混合粉末をハニカム基材の表面にウォッシュコートし焼成してコート層を形成し、その後アルカリ金属を担持することにある。
【0012】
上記第1酸化物担体粉末と第2酸化物担体粉末が混在したコート層がハニカム基材表面に形成されてなる排ガス浄化用触媒を製造できる本発明のもう一つの製造方法の特徴は、高比表面積の第1酸化物担体粉末にアルカリ金属の酒石酸水素塩を担持した粉末と、低比表面積の第2酸化物担体粉末に貴金属を担持してなる触媒粉末と、の混合粉末をハニカム基材の表面にウォッシュコートし焼成してコート層を形成することにある。
【0013】
上記第1酸化物担体粉末と第2酸化物担体粉末が混在したコート層がハニカム基材表面に形成されてなる排ガス浄化用触媒を製造できる本発明のさらにもう一つの製造方法の特徴は、高比表面積の第1酸化物担体粉末にアルカリ金属の酒石酸水素塩を担持した粉末と、低比表面積の第2酸化物担体粉末と、の混合粉末をハニカム基材の表面にウォッシュコートしアルカリ金属の酒石酸水素塩の分解温度以下の温度で乾燥してコート層を形成する工程と、7を超え12未満の範囲にpHが制御されたアンミン系貴金属溶液を用いてコート層に貴金属を担持し焼成する工程と、をこの順に行うことにある。
【0014】
上記二層構造のコート層がハニカム基材表面に形成されてなる排ガス浄化用触媒が製造できる本発明の製造方法の特徴は、ハニカム基材の表面に高比表面積の第1酸化物担体粉末をウォッシュコートし焼成した後にアルカリ金属を担持してアルカリ金属担持層を形成する工程と、低比表面積の第2酸化物担体粉末に貴金属を担持した粉末をアルカリ金属担持層の表面にウォッシュコートし焼成して貴金属担持層を形成する工程と、をこの順に行うことにある。
【0015】
上記二層構造のコート層がハニカム基材表面に形成されてなる排ガス浄化用触媒が製造できる本発明のもう一つの製造方法の特徴は、ハニカム基材の表面に高比表面積の第1酸化物担体粉末をウォッシュコートし焼成した後にアルカリ金属の酒石酸水素塩を担持してアルカリ金属担持層を形成する工程と、低比表面積の第2酸化物担体粉末に貴金属を担持した粉末をアルカリ金属担持層の表面にウォッシュコートし焼成して貴金属担持層を形成する工程と、をこの順に行うことにある。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明者らの研究によれば、比表面積の異なる酸化物担体粉末の混合物に金属を含浸担持すると、金属は高比表面積の酸化物担体に優先的に担持されることが明らかとなった。また比表面積の異なる酸化物担体にそれぞれアルカリ金属を担持させ、それに高温耐久試験を行うと、高比表面積の酸化物担体に担持されているアルカリ金属は低比表面積の酸化物担体へ移動しにくいことも明らかとなった。本発明はこのような発見に基づいてなされたものである。
【0017】
すなわち本発明の製造方法で製造される排ガス浄化用触媒では、アルカリ金属を担持した第1酸化物担体の比表面積が、貴金属を担持した第2酸化物担体の比表面積より大きい。したがってこれらの混合物よりなる触媒では、高温耐久時にアルカリ金属が第2酸化物担体側へ移動するのが防止され、高温耐久後もアルカリ金属と貴金属は分離担持された状態を維持することができる。これにより貴金属の粒成長が防止されるとともに、貴金属の活性点がアルカリ金属で覆われるような不具合も防止されるので、触媒活性の低下が抑制される。
【0018】
第1酸化物担体と第2酸化物担体の比表面積の差は、30m2/g以上であることが望ましい。比表面積の差が30m2/g未満では、高温耐久時に第1酸化物担体に担持されているアルカリ金属が第2酸化物担体に移動しやすくなり、貴金属の粒成長や活性の低下が生じてしまう。比表面積の差の上限は特に制限されない。
【0019】
本発明の排ガス浄化用触媒の具体的な構成として、アルカリ金属を担持した第1酸化物担体を含む下層と、貴金属を担持した第2酸化物担体を含む上層とからなる二層構造のコート層がハニカム基材表面に形成されてなる排ガス浄化用触媒とする。この場合、アルカリ金属と貴金属とが二層に分かれて担持されているので、アルカリ金属の移動が防止される。
【0020】
この二層構造のコート層を有する排ガス浄化用触媒は、ハニカム基材の表面に高比表面積の第1酸化物担体粉末をウォッシュコートし焼成した後にアルカリ金属を担持してアルカリ金属担持層を形成する工程と、低比表面積の第2酸化物担体粉末に貴金属を担持した粉末をアルカリ金属担持層の表面にウォッシュコートし焼成して貴金属担持層を形成する工程と、をこの順に行うことで製造することができる。
【0021】
この第1の製造方法においては、貴金属担持層を形成する工程において、アルカリ金属は高比表面積の第1酸化物担体に担持されているので、アルカリ金属がスラリー中に溶出しても第2酸化物担体に担持されにくく再び第1酸化物担体に担持される。したがってアルカリ金属と貴金属とを容易かつ確実に分離担持することができる。ただし、スラリー中へ溶出したアルカリ金属のうち第2酸化物担体に担持されるものも存在する。
【0022】
この二層構造のコート層を有する排ガス浄化用触媒は、ハニカム基材の表面に高比表面積の第1酸化物担体粉末をウォッシュコートし焼成した後にアルカリ金属の酒石酸水素塩を担持してアルカリ金属担持層を形成する工程と、低比表面積の第2酸化物担体粉末に貴金属を担持した粉末をアルカリ金属担持層の表面にウォッシュコートし焼成して貴金属担持層を形成する工程と、をこの順に行うことで製造することができる。
【0023】
この第2の製造方法においては、アルカリ金属を酒石酸水素塩として担持し、貴金属担持層を形成後に焼成して酒石酸成分を焼失させる方法を用いている。アルカリ金属の酒石酸水素塩は水に難溶性であるので、貴金属担持層の形成時に水性の貴金属担持溶液及び水性のスラリーに溶出し難く、アルカリ金属と貴金属とを確実に分離担持することができる。
【0024】
アルカリ金属を担持した第1酸化物担体粉末と、貴金属を担持した第2酸化物担体粉末とが混在したコート層がハニカム基材表面に形成されてなる排ガス浄化用触媒とすることが好ましい。この構成の触媒では、上記したように、高温耐久時にアルカリ金属が第2酸化物担体粉末側へ移動するのが防止されるので、触媒活性の低下を抑制することができる。またコート層内では第1酸化物担体粒子と第2酸化物担体粒子とが隣接しているため、これらに担持されているアルカリ金属と貴金属とは互いに分離された状態でありながら互いに近接している。したがって貴金属の触媒作用によってNOが酸化されて生成するNO2 を速やかにアルカリ金属で吸収することができ、触媒活性がさらに向上する。
【0025】
さらに、この触媒の第1酸化物担体粉末及び第2酸化物担体粉末の粒径は 0.5〜20μmの範囲にあることが好ましい。それぞれの粉末の粒径がこの範囲にある場合には、貴金属とアルカリ金属との分離と近接度合いが最適となり、触媒活性がさらに向上する。
【0026】
このような排ガス浄化用触媒は、高比表面積の第1酸化物担体粉末と、低比表面積の第2酸化物担体粉末に貴金属を担持してなる触媒粉末との混合粉末をハニカム基材の表面にウォッシュコートし焼成してコート層を形成し、その後アルカリ金属を含浸担持する方法で製造することができる。
【0027】
この第3の製造方法によれば、アルカリ金属を含浸担持する際には、アルカリ金属は高比表面積の第1酸化物担体粉末に優先して担持され、第2酸化物担体粉末にはほとんど担持されない。したがってアルカリ金属と貴金属とを容易に分離担持することができる。またこの第3の製造方法によれば、アルカリ金属をコート層の表面に高密度で担持することができ、活性がさらに向上する効果が発現する。
【0028】
しかしながら上記第3の製造方法では、僅かではあるものの第2酸化物担体に担持されてしまうアルカリ金属が存在する。したがって第1酸化物担体粉末と第2酸化物担体粉末が混在したコート層を有する本発明の排ガス浄化用触媒を製造する場合においても、アルカリ金属を酒石酸水素塩として担持し、コート層を形成後に焼成して酒石酸成分を焼失させる方法を用いることが好ましい。
【0029】
すなわち本発明の第4の製造方法では、高比表面積の第1酸化物担体粉末にアルカリ金属の酒石酸水素塩を担持した粉末と、低比表面積の第2酸化物担体粉末に貴金属を担持してなる触媒粉末と、の混合粉末をハニカム基材の表面にウォッシュコートし焼成してコート層を形成している。
【0030】
高比表面積の第1酸化物担体粉末にアルカリ金属の酒石酸水素塩を担持するには、先ず通常の含浸担持法などによってアルカリ金属を担持し、それを酒石酸水溶液で処理すればよい。これによって担持されているアルカリ金属が難溶性の酒石酸水素塩となり、ウォッシュコート時のスラリー中への溶出が防止される。したがって上記第4の製造方法によれば、貴金属とアルカリ金属とを確実に分離して担持することができる。
【0031】
また高比表面積の第1酸化物担体粉末にアルカリ金属の酒石酸水素塩を担持した粉末と、低比表面積の第2酸化物担体粉末と、の混合粉末をハニカム基材の表面にウォッシュコートしアルカリ金属の酒石酸水素塩の分解温度以下の温度で乾燥してコート層を形成する工程と、7を超え12未満の範囲にpHが制御されたアンミン系貴金属溶液を用いてコート層に貴金属を担持し焼成する工程と、をこの順に行う方法でも排ガス浄化用触媒を製造することができる。
【0032】
上記第5の製造方法において、7を超え12未満の範囲にpHが制御されたアンミン系貴金属溶液を用いると、アンミン系貴金属がアルカリ金属の酒石酸水素塩を避けて低比表面積の第2酸化物担体粉末に担持されるため、アルカリ金属を担持した後に貴金属を担持した場合でも貴金属とアルカリ金属をさらに分離して担持することができる。なお貴金属の担持時にはコート層にアルカリ金属の酒石酸水素塩が存在している必要があり、コート層はその酒石酸水素塩が分解しない温度で乾燥する必要がある。その温度としては、約 200℃以下とするのが好ましい。
【0033】
また第4の製造方法では、貴金属がコート層内部にまで担持されているが、上記第5の製造方法によれば貴金属をコート層の表面に高密度で担持することができ、活性がさらに向上する効果も発現される。
【0034】
なおアンミン系貴金属溶液のpHを7を超え12未満の範囲に制御するには、アンモニア水などの緩衝溶液を用いて行えばよい。
【0035】
ハニカム基材としては、コーディエライトなどの耐熱性セラミックスから形成されたもの、あるいは金属箔製の波板と平板を交互に積層又は巻回して形成されたものなど、従来用いられているものを用いることができる。
【0036】
本発明の排ガス浄化用触媒における第1酸化物担体及び第2酸化物担体としては、第1酸化物担体が第2酸化物担体より相対的に高比表面積であればよく、γ-Al2O3、θ-Al2O3、ZrO2、TiO2、SiO2などの多孔質酸化物から種々の組合せを選択することができる。例えばγ-Al2O3は比表面積が特に高いので第1酸化物担体として最適であり、この場合の第2酸化物担体としてはθ-Al2O3、ZrO2、TiO2、SiO2などから選択して用いることができる。
【0037】
また担体粉末をウォッシュコートしてコート層を形成するには、担体粉末にアルミナゾルなどのバインダと水を加えてスラリーを調製し、このスラリー中にハニカム基材を浸漬し引き上げて乾燥・焼成することで形成することができる。
【0038】
貴金属としては、Pt,Rh,Pd,Ir,Ruなどから選択して用いることができる。このうち一種でもよいし、複数種類を担持することもできる。また貴金属の担持量は、ハニカム基材1リットル当たり 0.1〜20gの範囲とするのが好ましい。
【0039】
またアルカリ金属としては、K、Na、Cs、Fr、Liから選択され、Kが特に好ましい。そしてアルカリ金属の担持量は、ハニカム基材1リットル当たり0.05〜2モルの範囲が好ましい。なお本発明の排ガス浄化用触媒には、アルカリ金属に加えてアルカリ土類金属あるいは希土類元素を担持することも好ましい。このようにすれば低温域におけるNOx 浄化活性が向上する。
【0040】
【実施例】
以下、実施例及び比較例により本発明を具体的に説明する。
【0041】
(実施例1)
比表面積 180m2/g、平均粒径約5μmのγ-Al2O3粉末とアルミナゾルと水を混合してスラリーを調製した。次に直径30mm、長さ50mm、35cc、セル数 400/in2 のセラミックス製ハニカム基材を用意し、上記スラリーに浸漬後引き上げて余分なスラリーを除去した後、乾燥・焼成してコート層を形成した。この工程を繰り返し、ハニカム基材1リットル当たり65gのコート層を形成した。
【0042】
これを 250℃で15分乾燥させた後、所定濃度の硝酸カリウム水溶液の所定量を含浸させ、 250℃で乾燥後 500℃で30分焼成してKを担持した。Kの担持量は、ハニカム基材1リットル当たり 0.2モルであった。
【0043】
一方、比表面積 120m2/g、平均粒径約4μmのZrO2粉末を用意し、所定濃度のジニトロジアミン白金水溶液の所定量を含浸させ、 250℃で乾燥後 500℃で30分焼成してPtを担持し、Pt/ZrO2粉末を調製した。Pt/ZrO2粉末のPtの担持量は 1.7重量%である。
【0044】
そしてPt/ZrO2粉末とジルコニアゾル及び水を混合してスラリーを調製し、Kを担持したコート層をもつハニカム基材を浸漬後引き上げて余分なスラリーを除去した後、乾燥・焼成してPt担持層を形成した。Pt担持層は、ハニカム基材1リットル当たり55g形成され、Ptの担持量はハニカム基材1リットル当たり2gである。
【0045】
(比較例1)
比表面積 120m2/g、平均粒径約4μmのZrO2粉末とジルコニアゾルと水を混合してスラリーを調製した。次に実施例1と同様のセラミックス製ハニカム基材を用意し、上記スラリーに浸漬後引き上げて余分なスラリーを除去した後、乾燥・焼成してコート層を形成した。この工程を繰り返し、ハニカム基材1リットル当たり65gのコート層を形成した。
【0046】
これを 250℃で15分乾燥させた後、所定濃度の硝酸カリウム水溶液の所定量を含浸させ、 250℃で乾燥後 500℃で30分焼成してKを担持した。Kの担持量は、ハニカム基材1リットル当たり 0.2モルであった。
【0047】
一方、比表面積 180m2/g、平均粒径約5μmのγ-Al2O3粉末を用意し、所定濃度のジニトロジアミン白金水溶液の所定量を含浸させ、 250℃で乾燥後 500℃で30分焼成してPtを担持し、Pt/γ-Al2O3粉末を調製した。Pt/γ-Al2O3粉末のPtの担持量は 1.7重量%である。
【0048】
そしてPt/γ-Al2O3粉末とアルミナゾル及び水を混合してスラリーを調製し、Kを担持したコート層をもつハニカム基材を浸漬後引き上げて余分なスラリーを除去した後、乾燥・焼成してPt担持層を形成した。Pt担持層は、ハニカム基材1リットル当たり55g形成され、Ptの担持量はハニカム基材1リットル当たり2gである。
【0049】
(実施例2)
比表面積 100m2/g、平均粒径約6μmのθ-Al2O3粉末を用意し、所定濃度のジニトロジアミン白金水溶液の所定量を含浸させ、 250℃で乾燥後 500℃で30分焼成してPtを担持し、Pt/θ-Al2O3粉末を調製した。Pt/θ-Al2O3粉末のPtの担持量は 1.5重量%である。
【0050】
このPt/θ-Al2O3粉末と、比表面積 280m2/g、平均粒径約4μmのγ-Al2O3粉末とを重量比で1対1の比率で混合し、さらにアルミナゾルと水を加えてスラリーを調製した。そして実施例1と同様のハニカム基材に同様にしてウォッシュコートし焼成して、Ptを担持したコート層をハニカム基材1リットル当たり 130g形成した。Ptの担持量はハニカム基材1リットル当たり2gである。
【0051】
これを 250℃で15分乾燥させた後、所定濃度の硝酸カリウム水溶液の所定量を含浸させ、 250℃で乾燥後 500℃で30分焼成してKを担持した。Kの担持量は、ハニカム基材1リットル当たり 0.2モルであった。
【0052】
(実施例3)
比表面積 100m2/g、平均粒径約6μmのθ-Al2O3粉末に所定量のPtを含有するジニトロジアミン白金水溶液の所定量を含浸させ、これを乾燥、焼成して、Ptを 1.5重量%担持したPt/θ-Al2O3粉末を調製した。
【0053】
一方、比表面積 280m2/g、平均粒径約4μmのγ-Al2O3粉末に所定濃度の硝酸カリウム水溶液の所定量を含浸させ、これを 250℃で乾燥した後、十分な量の酒石酸水溶液(濃度30重量%)に投入して室温で30分間撹拌した。これを濾過後 150℃で乾燥し、酒石酸水素カリウムを43重量%担持した酒石酸水素K/γ-Al2O3粉末を調製した。
【0054】
そしてPt/θ-Al2O3粉末と酒石酸水素K/γ-Al2O3粉末とを重量比で1:1に混合し、さらにアルミナゾルと水を加えてスラリーを調製した。そして実施例1と同様のハニカム基材に同様にしてウォッシュコートし、 500℃で30分焼成して、ハニカム基材1リットル当たり130gのコート層を形成した。ハニカム基材1リットル当たり、Ptは2g、Kは 0.2モル担持されている。
【0055】
(実施例4)
実施例3で調製された酒石酸水素K/γ-Al2O3粉末と、比表面積 100m2/g、平均粒径約6μmのθ-Al2O3粉末とを重量比で1:1に混合し、さらにアルミナゾルと水を加えてスラリーを調製した。そして実施例1と同様のハニカム基材に同様にしてウォッシュコートし、 200℃で30分乾燥して、ハニカム基材1リットル当たり130gのコート層を形成した。コート層には酒石酸水素カリウムが43重量%担持されている。
【0056】
次にアンモニア水を用いてpHを10に制御したテトラアンミン白金水溶液に、上記コート層をもつハニカム基材を浸漬し、引き上げて余分な液滴を吹き払った後、 250℃で30分乾燥し 500℃で30分焼成した。ハニカム基材1リットル当たり、Ptは2g、Kは 0.2モル担持されている。
【0057】
(比較例2)
比表面積 280m2/g、平均粒径約4μmのγ-Al2O3粉末を用意し、所定濃度のジニトロジアミン白金水溶液の所定量を含浸させ、 250℃で乾燥後 500℃で30分焼成してPtを担持し、Pt/γ-Al2O3粉末を調製した。Pt/γ-Al2O3粉末のPtの担持量は 1.5重量%である。
【0058】
このPt/γ-Al2O3粉末と、比表面積 100m2/g、平均粒径約6μmのθ-Al2O3粉末とを重量比で1対1の比率で混合し、さらにアルミナゾルと水を加えてスラリーを調製した。そして実施例1と同様のハニカム基材に同様にしてウォッシュコートし焼成して、Ptを担持したコート層をハニカム基材1リットル当たり 130g形成した。Ptの担持量はハニカム基材1リットル当たり2gである。
【0059】
これを 250℃で15分乾燥させた後、所定濃度の硝酸カリウム水溶液の所定量を含浸させ、 250℃で乾燥後 500℃で30分焼成してKを担持した。Kの担持量は、ハニカム基材1リットル当たり 0.2モルであった。
【0060】
(比較例3)
比表面積 100m2/gのθ-Al2O3粉末に代えて比表面積 280m2/g、平均粒径約4μmのγ-Al2O3粉末を用いたこと以外は実施例3と同様にして、比較例3の触媒を調製した。
【0061】
(比較例4)
テトラアンミン白金水溶液に代えてジニトロジアミン白金水溶液を用いたこと以外は実施例4と同様にして、比較例4の触媒を調製した。
【0062】
<試験例>
各触媒の構成を表1に示す。
【0063】
【表1】
Figure 0004992172
【0064】
実施例1及び比較例1の触媒について、断面のEPMA分析を行った。図1〜4に実施例1の触媒を、図5〜8に比較例1の触媒を示す。図1〜8は本来カラー画像であるが、白黒画像に変換して示している。各図においては、図9に示す実施例1の触媒のようにハニカム基材1と、下層2及び上層3の断面が見え、概して明るい部分に各元素が多く存在しているが、カラー写真を白黒に変換しているのでわかりにくい部分もある。
【0065】
実施例1の触媒では、Kは Al2O3からなる下層2全体に均一に担持され、PtはZrO2からなる上層3に均一に担持されていた。また上層3にはKはほとんど存在していなかった。つまり、KとPtとは分離担持されていることが確認された。
【0066】
一方比較例1の触媒では、Ptはγ-Al2O3よりなる上層3に均一に担持されているが、KはZrO2よりなる下層2よりもγ-Al2O3よりなる上層3に多く担持されていることが認められた。つまり、上層ではPtとKとが近接して担持されていることが確認された。
【0067】
これは、比較例1の触媒では、上層3のγ-Al2O3の方が下層2のZrO2より比表面積が高いために、上層3を形成するときに下層2に担持されていたKがスラリーに溶出して移動して、上層3のγ-Al2O3に担持されたと考えられる。しかし実施例1では、下層2のγ-Al2O3の方が上層3のZrO2より比表面積が高いので、上層3の形成時に下層2に担持されていたKがスラリーに溶出しても、再び下層2のγ-Al2O3に担持されたと考えられる。
【0068】
次に、実施例1〜4及び比較例1〜4の触媒をそれぞれ評価装置に配置し、表2に示すモデルガスを総流量30L/分、Lean/Rich=55秒/5秒で交互に繰り返し流しながら、 300〜 600℃の各温度における飽和NOx 吸蔵量をそれぞれ測定した。結果を図10,図12,図14及び図16に示す。
【0069】
なお飽和NOx 吸蔵量とは、吸蔵されたNOx をRich雰囲気で充分還元した後にLean雰囲気としたときから、触媒出ガスNOx 濃度が触媒入りガスNOx 濃度に達するまでの間に、触媒中に吸蔵された全NOx 量をいう
また実施例1〜4及び比較例1〜4の触媒をそれぞれ評価装置に配置し、表3に示すモデルガスを総流量30L/分、Lean/Rich=55秒/5秒で交互に繰り返し流しながら 800℃で4時間保持する耐久試験を行った。耐久試験後の各触媒について、上記と同様にして飽和NOx 吸蔵量を測定し、結果を図11,図13,図15及び図17に示す。
【0070】
【表2】
Figure 0004992172
【0071】
【表3】
Figure 0004992172
【0072】
<評価1>
図10より、実施例1の触媒は比較例1の触媒に比べて初期の飽和NOx 吸蔵量が多い。すなわち実施例1の触媒は、比較例1の触媒よりもPtの活性が高いことが明らかであり、これは実施例1の触媒では、KによってPtの活性点が覆われている確率が小さいためと考えられる。
【0073】
また図11より、実施例1の触媒は比較例1の触媒に比べて耐久後の飽和NOx 吸蔵量が多い。これは、実施例1の触媒では、Kの移動によってPtの活性点が覆われる確率が小さく、かつKとの相互作用によるPtの粒成長も抑制されているためと考えられる。
【0074】
すなわちKを下層に担持し、その後にPtを担持した上層を形成する場合には、各層の担体の比表面積によって活性が大きく異なり、Kを担持する担体の比表面積が上層の担体の比表面積より大きいことが望ましいことが明らかである。
【0075】
<評価2>
実施例3及び比較例3の触媒の初期における飽和NOx 吸蔵量を図12に、耐久後の飽和NOx 吸蔵量を図13に示す。実施例3と比較例3の触媒は、Ptが担持されている担体だけが異なっている。
【0076】
図12及び図13より、実施例3の触媒は比較例3の触媒に比べて初期及び耐久後ともに飽和NOx 吸蔵量が多い。これは、比較例3の触媒では、Ptを担持した担体と酒石酸水素カリウムを担持した担体との比表面積の差が無いために、耐久試験時の温度雰囲気ばかりでなく初期の飽和NOx 吸蔵量測定時の温度雰囲気でもKの移動が生じ、Kによって覆われるPtが多くなったためと考えられる。
【0077】
<評価3>
実施例2〜4と比較例2,4の初期における飽和NOx 吸蔵量を図14に、耐久後の飽和NOx 吸蔵量を図15に示す。各実施例の触媒は各比較例の触媒に比べて初期及び耐久後ともに高い飽和NOx 吸蔵量を示している。これは、各実施例の触媒では比表面積の大きな担体にKが担持され、比表面積の小さな担体にPtが担持されていることが最大の原因であると考えられる。
【0078】
また比較例4の触媒は実施例4の触媒に比べて初期及び耐久後ともに飽和NOx 吸蔵量が少ない。これは、比較例4の触媒では、Ptがγ-Al2O3粉末に優先的に担持されてKと近接担持され、耐久試験時の温度雰囲気ばかりでなく初期の飽和NOx 吸蔵量測定時の温度雰囲気でもKの移動が生じ、Kによって覆われるPtが多くなったためと考えられる。
【0079】
そして各実施例どうしを比較すると、初期は実施例2及び実施例4が実施例3より飽和NOx 吸蔵量が多く、耐久後は実施例4,実施例3,実施例2の順に飽和NOx 吸蔵量が少なくなっている。実施例4は初期及び耐久後ともに飽和NOx 吸蔵量が多く、実施例2は耐久試験によって飽和NOx 吸蔵量が比較的大きく低下している。
【0080】
実施例2では硝酸カリウムを最後に担持しているため、θ-Al2O3粒子にはPtとともにある程度のKが担持されている。一方の実施例4では、酒石酸水素カリウムが担持されているコート層にテトラアンミン白金を用いてPtを担持しているため、酒石酸水素カリウムを避けてPtがθ-Al2O3粒子に優先的に担持される。したがって実施例4では、PtとKとは異なる担体粒子にそれぞれ担持されたこととなり、これによって初期及び耐久後にも高い飽和NOx 吸蔵量を示すと考えられる。
【0081】
<評価4>
実施例1と実施例2の初期における飽和NOx 吸蔵量を図16に、耐久後の飽和NOx 吸蔵量を図17に示す。実施例2の触媒は実施例1の触媒に比べて初期及び耐久後ともに高い飽和NOx 吸蔵量を示している。したがってPtとKをコート層で分離して担持するより、同一コート層内で異なる担体粒子にそれぞれ担持するのが好ましく、PtとKとは互いに分離されながらも互いに近接して担持されていることが特に望ましいことがわかる。
【0082】
【発明の効果】
すなわち本発明の排ガス浄化用触媒によれば、比表面積の異なる第1酸化物担体と第2酸化物担体を用いているため、アルカリ金属と貴金属を互いに分離して担持することが可能となり、アルカリ金属の移動による貴金属の活性低下を抑制することができる。
【0083】
そして第1酸化物担体と第2酸化物担体とからそれぞれコート層を形成した二層構造とすれば、貴金属とアルカリ金属を確実に分離担持でき、貴金属の活性低下を抑制することができる。
【0084】
さらに第1酸化物担体と第2酸化物担体とが混在したコート層とすれば、貴金属とアルカリ金属を互いに分離して担持しつつ互いに近接した状態とすることができる。これによりNOx を効率よく吸蔵でき、上記効果と相まって初期から高温耐久後まで高いNOx 浄化活性が得られ、貴金属の活性を最大限に引き出すことができる。
【0085】
そして本発明の排ガス浄化用触媒の製造方法によれば、上記したような特性をもつ排ガス浄化用触媒を容易にかつ確実に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の触媒の断面におけるPtの分布を示すEPMA図である。
【図2】実施例1の触媒の断面におけるZrの分布を示すEPMA図である。
【図3】実施例1の触媒の断面におけるAlの分布を示すEPMA図である。
【図4】実施例1の触媒の断面におけるKの分布を示すEPMA図である。
【図5】比較例1の触媒の断面におけるPtの分布を示すEPMA図である。
【図6】比較例1の触媒の断面におけるAlの分布を示すEPMA図である。
【図7】比較例1の触媒の断面におけるZrの分布を示すEPMA図である。
【図8】比較例1の触媒の断面におけるKの分布を示すEPMA図である。
【図9】EPMA図の構成を説明する実施例1の触媒の要部断面図である。
【図10】実施例1及び比較例1の触媒の初期飽和NOx 吸蔵量を示すグラフである。
【図11】実施例1及び比較例1の触媒の耐久後飽和NOx 吸蔵量を示すグラフである。
【図12】実施例3及び比較例3の触媒の初期飽和NOx 吸蔵量を示すグラフである。
【図13】実施例3及び比較例3の触媒の耐久後飽和NOx 吸蔵量を示すグラフである。
【図14】実施例2〜4及び比較例2,4の触媒の初期飽和NOx 吸蔵量を示すグラフである。
【図15】実施例2〜4及び比較例2,4の触媒の耐久後飽和NOx 吸蔵量を示すグラフである。
【図16】実施例1及び実施例2の触媒の初期飽和NOx 吸蔵量を示すグラフである。
【図17】実施例1及び実施例2の触媒の耐久後飽和NOx 吸蔵量を示すグラフである。
【符号の説明】
1:ハニカム基材 2:下層 3:上層

Claims (6)

  1. アルカリ金属を担持した第1酸化物担体と、貴金属を担持した第2酸化物担体とよりなり、該第1酸化物担体の比表面積が該第2酸化物担体の比表面積より大きく、該第1酸化物担体を含む下層と該第2酸化物担体を含む上層とからなる二層構造のコート層がハニカム基材表面に形成されてなることを特徴とする排ガス浄化用触媒。
  2. 高比表面積の第1酸化物担体粉末と、低比表面積の第2酸化物担体粉末に貴金属を担持してなる触媒粉末と、の混合粉末をハニカム基材の表面にウォッシュコートし焼成してコート層を形成し、その後アルカリ金属を担持することを特徴とする排ガス浄化用触媒の製造方法。
  3. 高比表面積の第1酸化物担体粉末にアルカリ金属の酒石酸水素塩を担持した粉末と、低比表面積の第2酸化物担体粉末に貴金属を担持してなる触媒粉末と、の混合粉末をハニカム基材の表面にウォッシュコートし焼成してコート層を形成することを特徴とする排ガス浄化用触媒の製造方法。
  4. 高比表面積の第1酸化物担体粉末にアルカリ金属の酒石酸水素塩を担持した粉末と、低比表面積の第2酸化物担体粉末と、の混合粉末をハニカム基材の表面にウォッシュコートし該アルカリ金属の酒石酸水素塩の分解温度以下の温度で乾燥してコート層を形成する工程と、7を超え12未満の範囲にpHが制御されたアンミン系貴金属溶液を用いて該コート層に貴金属を担持し焼成する工程と、をこの順に行うことを特徴とする排ガス浄化用触媒の製造方法。
  5. ハニカム基材の表面に高比表面積の第1酸化物担体粉末をウォッシュコートし焼成した後にアルカリ金属を担持してアルカリ金属担持層を形成する工程と、低比表面積の第2酸化物担体粉末に貴金属を担持した粉末を該アルカリ金属担持層の表面にウォッシュコートし焼成して貴金属担持層を形成する工程と、をこの順に行うことを特徴とする排ガス浄化用触媒の製造方法。
  6. ハニカム基材の表面に高比表面積の第1酸化物担体粉末をウォッシュコートし焼成した後にアルカリ金属の酒石酸水素塩を担持してアルカリ金属担持層を形成する工程と、低比表面積の第2酸化物担体粉末に貴金属を担持した粉末を該アルカリ金属担持層の表面にウォッシュコートし焼成して貴金属担持層を形成する工程と、をこの順に行うことを特徴とする排ガス浄化用触媒の製造方法。
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