JP2014213272A - 排気浄化触媒及び排気浄化装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来よりもHC浄化率を向上できる排気浄化触媒及び排気浄化装置を提供すること。
【解決手段】内燃機関の排気を浄化する排気浄化触媒1であって、固体酸性を有するZrSi含有複合酸化物担体と、当該担体上に担持された貴金属と、を有する第1触媒11と、メソポーラスシリカ担体と、当該担体上に担持された貴金属と、を有する第2触媒12と、を備え、前記第1触媒11及び前記第2触媒12は、前記排気が前記第1触媒11に接触した後に、前記第2触媒12に接触するように配置されることを特徴とする排気浄化触媒1である。
【選択図】図1

Description

本発明は、排気浄化触媒及び排気浄化装置に関する。
従来、例えば予混合圧縮着火燃焼(以下、「HCCI」という。)を行う内燃機関(以下、「エンジン」という。)等のように、高負荷側ではストイキ燃焼を行い、低負荷側ではリーン燃焼を行うエンジンが知られている。このようなエンジンでは、ストイキ雰囲気及びリーン雰囲気の双方において、排気を浄化する必要がある。ストイキ雰囲気では、三元触媒を用いることで排気を浄化できるものの、リーン雰囲気では、かかる三元触媒を用いても排気を十分に浄化できない。この場合、特に、排気中に含まれる窒素酸化物(以下、「NOx」という。)及び炭化水素(以下、「HC」という。)を十分に浄化できない。
そこで、本出願人は、同一の支持体上に第1触媒及び第2触媒を担持するとともに、第1触媒を、固体酸性を有する担体と、当該担体上に担持された貴金属と、を含んで構成し、第2触媒を、CeOを含み且つ実質的にアルカリ土類金属及びアルカリ金属を含まないNOx吸着剤と、貴金属と、を含んで構成した排気浄化触媒を提案している(特願2012−116289号)。この排気浄化触媒によれば、リーン雰囲気でのNOx及びHCの双方を、1つの支持体上で効率的に浄化できる。
特許第2600492号公報 特表2010−506712号公報 特願2012−116289号
しかしながら、近年の厳しいエミッション規制強化に対応するべく、さらなるHC浄化率の向上が求められているのが現状である。
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、その目的は、従来よりもHC浄化率を向上できる排気浄化触媒及び排気浄化装置を提供することにある。
上記目的を達成するため本発明は、内燃機関の排気を浄化する排気浄化触媒であって、固体酸性を有するZrSi含有複合酸化物担体と、当該担体上に担持された貴金属と、を有する第1触媒(例えば、後述の第1触媒11,21、第1触媒層31,41,51)と、メソポーラスシリカ担体と、当該担体上に担持された貴金属と、を有する第2触媒(例えば、後述の第2触媒12,22、第2触媒層32,42,52)と、を備え、前記第1触媒及び前記第2触媒は、前記排気が前記第1触媒に接触した後に、前記第2触媒に接触するように配置されることを特徴とする排気浄化触媒(例えば、後述の排気浄化触媒1,2,3,4,5)を提供する。
本発明では、固体酸性を有するZrSi含有複合酸化物担体上に貴金属を担持した第1触媒と、メソポーラスシリカ担体上に貴金属を担持した第2触媒と、を備え、これら第1触媒及び第2触媒を、排気が第1触媒に接触した後に第2触媒に接触するように配置する。ここで、ZrSi含有複合酸化物とは、少なくともZrとSiを含む複合酸化物(ZrやSiの一部が他の元素に置換されたものを含む)を意味し、メソポーラスシリカ担体とは、均一で規則的な細孔(メソ孔)を有するシリカを意味する。
本発明のような貴金属/固体酸性担体では、固体酸性担体の高い酸性度に基づく電子吸引作用によって、貴金属表面の電子密度が低下する。すると、リーン雰囲気中に多量に存在する酸素と貴金属との結合力が低下し、貴金属表面への酸素の吸着が抑制される。酸素の吸着が抑制されることで、貴金属表面にHCが直接吸着できるようになるため、300℃〜400℃の低温下でも高いHC浄化率が得られる。
さらに本発明によれば、上記のような貴金属/固体酸性担体において、排気を、最初に第1触媒に接触させた後、第2触媒に接触させることで、HC浄化率をより向上できる。例えば、第2触媒に接触させた後に第1触媒に接触させる場合や、いずれか一方の触媒を直列に配置して順次接触させる場合と比べて、本発明の配置構成によれば、HC浄化率をより向上できる。
この場合、前記ZrSi含有複合酸化物担体は、ZrSi複合酸化物、ZrSiCeW複合酸化物及びZrSiYW複合酸化物からなる群より選ばれる少なくとも1種からなることが好ましい。
この発明では、固体酸性を有するZrSi含有複合酸化物担体を、ZrSi複合酸化物、ZrSiCeW複合酸化物及びZrSiYW複合酸化物からなる群より選ばれる少なくとも1種からなるものとする。ここで、ZrSiYW複合酸化物とは、ZrSi複合酸化物中のZr及びSiの一部がY又はWに置換されたものであり、ZrSiCeW複合酸化物とは、ZrSi複合酸化物中のZr及びSiの一部がCe又はWに置換されたものである。
これらの複合酸化物担体は、酸性度(酸性担体を構成する構成元素のポーリング電気陰性度の平均値から2.7を減じた値)及び比表面積がいずれも高く、貴金属表面の電子密度をより低下させて貴金属と酸素との結合力をより低下させることができる。従って、この発明によれば、貴金属表面への酸素の吸着を抑制でき、HC浄化率をより向上できる。
この場合、前記第1触媒は、前記第2触媒よりも排気の流れ方向の上流側に配置されることが好ましい。
この発明では、第1触媒により形成された第1触媒層を、第2触媒により形成された第2触媒層よりも排気の流れ方向の上流側に配置する。
この発明によれば、より確実に、排気を最初に第1触媒に接触させた後、第2触媒に接触させることができるため、より確実にHC浄化率を向上できる。
この場合、前記第1触媒により形成された第1触媒層及び前記第2触媒により形成された第2触媒層は、同一の支持体上に担持され、前記第1触媒層は、前記第2触媒層上に配置されることが好ましい。
この発明では、第1触媒により形成された第1触媒層及び第2触媒により形成された第2触媒層を同一の支持体上に担持させるとともに、第1触媒層を第2触媒層よりも上層に配置する。
この発明によれば、排気浄化触媒に流入する排気は、最初に上層側の第1触媒層を通過した後、下層側の第2触媒層を通過する。従って、この発明によれば、より確実に、排気を最初に第1触媒に接触させた後、第2触媒に接触させることができるため、より確実にHC浄化率を向上できる。
この場合、支持体上に、CeO及びCePr複合酸化物のうち少なくとも一方を含み、且つ実質的にアルカリ土類金属及びアルカリ金属を含まないNOx吸着還元触媒層が担持されることが好ましい。
従来、貴金属/固体酸性担体とNOx吸着還元触媒とを接触させて配置した場合には、NOx吸着還元触媒中に含まれるNOx吸着剤としてのアルカリ金属やアルカリ土類金属は塩基性であることから、これらによる電子供与作用によって固体酸性担体の電子吸引作用が阻害され、貴金属表面の電子密度が高くなる。すると、貴金属と酸素との結合力が高くなり、貴金属表面への酸素の吸着が促進される。加えて、例えばリーン運転中のエンジンから排出される排気中には、ストイキ運転時と比べてHCとしてパラフィンが多く含まれており、パラフィンは構造的にオレフィンやアロマに比して反応性が低いため、特にパラフィンの浄化率が大きく低下する。これにより、HCの浄化率が低下する。
そこでこの発明では、第1触媒及び第2触媒が担持された支持体上に、CeO及びCePr複合酸化物のうち少なくとも一方を含み、且つ実質的にアルカリ土類金属及びアルカリ金属を含まないNOx吸着還元触媒層をさらに担持させる。即ち、NOx吸着還元触媒を構成するNOx吸着剤中に、アルカリ土類金属及びアルカリ金属を含有させず、これらの代わりにCeO及びCePr複合酸化物のうち少なくとも一方を含有させる。ここで、CePr複合酸化物は、CeO中のCeの一部をPrで置換したものである。
これにより、CeO及びCePr複合酸化物はアルカリ金属やアルカリ土類金属に比して塩基性が低いことから、固体酸性担体の電子吸引作用に大きな影響を及ぼすことがなく、貴金属表面の電子密度を低下させることができる。ひいては、貴金属と酸素との結合力を低下させ、貴金属表面への酸素の吸着を抑制できるため、特にパラフィンの浄化率を向上でき、HC浄化率を向上できる。
また、CeO及びCePr複合酸化物は、NOx吸着能に加えて高い酸素吸蔵能(OSC)も有しており、所定温度以上で活性酸素を放出する。この活性酸素は非常に反応性に富んでいることから、この発明によれば、リーン雰囲気でもパラフィンの酸化浄化を促進でき、HC浄化率を向上できる。
また、この発明によれば、リーン雰囲気下において、NOx及びHCの双方を1つの支持体上で効率的に浄化できる。
また、空燃比をリーン及びストイキに制御して運転される内燃機関の排気浄化装置であって、上記の各排気浄化触媒を備えることを特徴とする排気浄化装置を提供する。
この発明によれば、上記排気浄化触媒の発明と同様の効果が奏される。
本発明によれば、従来よりもHC浄化率を向上できる排気浄化触媒及び排気浄化装置を提供できる。
第1触媒が担持された支持体が上流側に配置され、第2触媒が担持された支持体が下流側に配置された排気浄化触媒を示す図である。 同一の支持体上において、上流側に第1触媒が担持され、下流側に第2触媒が担持された排気浄化触媒を示す図である。 同一の支持体上において、上層側に第1触媒層が担持され、下層側に第2触媒が担持された排気浄化触媒を示す図である。 図3に示す排気浄化触媒において、第2触媒層よりも下層側に、NOx吸着還元触媒層が担持された排気浄化触媒を示す図である。 同一の支持体上において、上層側の上流側に第1触媒層が担持され、上層側の下流側に第2触媒層が担持されるとともに、下層側にNOx吸着還元触媒層が担持された排気浄化触媒を示す図である。 実施例1及び比較例1〜3の排気浄化触媒の平均HC浄化率η300−400℃(%)を示す図である。 実施例2及び比較例4〜6の排気浄化触媒の平均HC浄化率η300−400℃(%)を示す図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳しく説明する。
本発明の一実施形態に係る排気浄化触媒は、空燃比をリーン及びストイキに制御して運転される内燃機関の排気浄化装置に好ましく用いられる。より具体的には、HCCIエンジンやディーゼルエンジン等の排気浄化装置に好ましく用いられる。
本実施形態に係る排気浄化触媒は、第1触媒と、第2触媒と、を備える。これら第1触媒及び第2触媒は、リーン雰囲気のときでも、HCを効率良く浄化する。
第1触媒は、固体酸性を有するZrSi含有複合酸化物担体と、当該担体上に担持された貴金属と、を有する。上述したように、ZrSi含有複合酸化物とは、少なくともZrとSiを含む複合酸化物(ZrやSiの一部が他の元素に置換されたものを含む)を意味する。
貴金属としては、Pt、Pd、Rh等の各種貴金属を単独で用いてもよく、これらを併用してもよい。中でも、Ptが好ましく用いられる。
固体酸性を有するZrSi含有複合酸化物としては、ZrSi複合酸化物、ZrSiCeW複合酸化物及びZrSiYW複合酸化物からなる群より選ばれる少なくとも1種からなるものが好ましく用いられる。上述したように、ZrSiYW複合酸化物とは、ZrSi複合酸化物中のZr及びSiの一部がY又はWに置換されたものであり、ZrSiCeW複合酸化物とは、ZrSi複合酸化物中のZr及びSiの一部がCe又はWに置換されたものである。
第2触媒は、メソポーラスシリカ担体と、当該担体上に担持された貴金属と、を有する。上述したように、メソポーラスシリカ担体とは、均一で規則的な細孔(メソ孔)を有するシリカを意味する。
貴金属としては、Pt、Pd、Rh等の各種貴金属を単独で用いてもよく、これらを併用してもよい。中でも、Ptが好ましく用いられる。
また、本実施形態に係る排気浄化触媒は、必要に応じて、NOx吸着還元触媒をさらに備えることが好ましい。NOx吸着還元触媒は、リーン雰囲気のときに排気中のNOxをNOx吸着剤で吸着し、吸着したNOxをストイキ又はリッチ雰囲気のときに放出することで、NOxを浄化する。
NOx吸着還元触媒としては、CeO及びCePr複合酸化物のうち少なくとも一方を含み、且つ実質的にアルカリ土類金属及びアルカリ金属を含まないものが用いられる。好ましくは、CeO及びCePr複合酸化物のうち少なくとも一方を含み、且つ実質的にアルカリ土類金属及びアルカリ金属を含まないNOx吸着剤と、貴金属と、を有するものが用いられる。ここで、CePr複合酸化物は、CeO中のCeの一部をPrで置換したものである。また、「実質的にアルカリ土類金属及びアルカリ金属を含まない」とは、積極的にこれらアルカリ土類金属及びアルカリ金属を配合しないことを意味し、不可避的に含まれてしまう場合まで排除する趣旨ではない。
貴金属は、例えばアルミナ等の担体又は上記NOx吸着剤に担持される。貴金属としては、第1触媒及び第2触媒と同様に、Pt、Pd、Rh等の各種貴金属を単独で用いてもよく、これらを併用してもよい。中でも、Ptが好ましく用いられる。
本実施形態に係る排気浄化触媒は、内燃機関の排気が第1触媒に接触した後に、第2触媒に接触するように、第1触媒及び第2触媒が配置される。この配置構成により、リーン雰囲気下でのHC浄化率が向上する。本実施形態では、排気が第1触媒に接触した後に第2触媒に接触する配置であればよく、種々の配置構成を採用し得る。以下、各触媒の配置構成について、図1〜図5を参照して詳しく説明する。
図1は、第1触媒11が担持された支持体17が上流側に配置され、第2触媒12が担持された支持体17が下流側に配置された排気浄化触媒1を示す図である。
図1に示す配置構成では、第1触媒11と第2触媒12がそれぞれ別の支持体17,17に担持され、第1触媒11が担持された支持体17が、第2触媒12が担持された支持体17の上流側に配置される。各触媒は、内燃機関の排気管3内に、マット部材15を介して設けられる(後述する図2〜図5においても同様である)。この配置構成によれば、第1触媒11が第2触媒12よりも排気の流れ方向の上流側に配置されるため、排気を最初に第1触媒11に接触させた後、第2触媒12に接触させることができる。これにより、リーン雰囲気下で高いHC浄化率が得られる。
なお、各触媒が担持される支持体17としては、例えばコージェライト製のハニカム支持体が好ましく用いられる。ただし、ステンレス製等のメタルハニカムを用いることもでき、この場合であっても同様の効果が得られる。
図2は、同一の支持体27上において、上流側に第1触媒21が担持され、下流側に第2触媒22が担持された排気浄化触媒2を示す図である。
図2に示す配置構成では、同一の支持体27上に第1触媒21及び第2触媒22が担持され、第1触媒21が排気管3の上流側に配置され、第2触媒22が下流側に配置される。この配置構成によれば、第1触媒21が第2触媒22よりも排気の流れ方向の上流側に配置されるため、排気を最初に第1触媒21に接触させた後、第2触媒22に接触させることができる。これにより、リーン雰囲気下で高いHC浄化率が得られる。
図3は、同一の支持体37上において、上層側に第1触媒層31が担持され、下層側に第2触媒層32が担持された排気浄化触媒3を示す図である。
図3に示す配置構成では、ハニカム支持体からなる支持体37の各流路の内表面上に第2触媒層32が形成され、該第2触媒層32上に第1触媒層31が形成される。ここで、図3の矢印で示すように、支持体37の各流路内を流れる排気は、各触媒層内を通過し、隣接する他の流路に流入する。従って、この配置構成によれば、排気を最初に第1触媒層31に接触させた後、第2触媒層32に接触させることができるため、リーン雰囲気下で高いHC浄化率が得られる。
図4は、図3に示す排気浄化触媒3において、第2触媒層42よりも下層側に、NOx吸着還元触媒層43が担持された排気浄化触媒4を示す図である。
図4に示す配置構成では、ハニカム支持体からなる支持体47の各流路の内表面上にNOx吸着還元触媒層43が形成され、該NOx吸着還元触媒層43上に第2触媒層42が形成され、さらに該第2触媒層42上に第1触媒層41が形成される。上述したように図4の矢印で示す通り、支持体47の各流路内を流れる排気は、各触媒層内を通過し、隣接する他の流路に流入する。従って、この配置構成によれば、排気を最初に第1触媒層41に接触させた後、第2触媒層42に接触させることができるため、リーン雰囲気下で高いHC浄化率が得られる。
また、上述したようにNOx吸着還元触媒層43としては、CeOを含み且つ実質的にアルカリ土類金属及びアルカリ金属を含まないものが用いられ、後段で詳述する理由により、第1触媒層41及び第2触媒層42のHC浄化率がさらに向上する。同時に、高いNOx浄化率が得られる。
図5は、同一の支持体57上において、上層側の上流側に第1触媒層51が担持され、上層側の下流側に第2触媒層52が担持されるとともに、下層側にNOx吸着還元触媒層53が担持された排気浄化触媒5を示す図である。
図5に示す配置構成では、ハニカム支持体からなる支持体57の各流路の内表面上にNOx吸着還元触媒層53が形成され、該NOx吸着還元触媒層53上のうち、上流側に第1触媒層51が形成され、下流側に第2触媒層52が形成される。図5の矢印で示す通り、支持体57の各流路内を流れる排気は、各触媒層内を通過し、隣接する他の流路に流入する。従って、この配置構成によれば、排気は、最初に第1触媒層51に接触した後、隣接する他の流路内に流入し、下流側に形成された第2触媒層52に接触する。また、第1触媒層51と第2触媒層52の界面付近では、第1触媒層51に接触した排気は、直接第2触媒層52に接触する。従って、排気を最初に第1触媒層51に接触させた後、第2触媒層52に接触させることができるため、リーン雰囲気下で高いHC浄化率が得られる。
また、上述の排気浄化触媒4と同様に、NOx吸着還元触媒層53を備えることで、高いHC浄化率及びNOx浄化率が得られる。
本実施形態に係る排気浄化触媒は、例えば、各触媒の構成材料を含むスラリーを調製し、そこにハニカム支持体を浸漬させた後、乾燥して焼成することで得られる。
上述の排気浄化触媒2,5のように、同一の支持体上の上流側に第1触媒、下流側に第2触媒を担持させる場合には、従来公知のゾーンコート法が採用される。
また、上述の排気浄化触媒3,4のように、第1触媒層を第2触媒層上に形成する場合には、第2触媒の構成材料を含むスラリー中にNOx吸着還元触媒層が形成されたハニカム支持体を浸漬させた後、乾燥して焼成することで、第2触媒層を形成する。
次いで、第1触媒の構成材料を含むスラリー中に、第2触媒層が形成されたハニカム支持体を浸漬させた後、乾燥して焼成することで、第1触媒層が第2触媒層上に形成された排気浄化触媒が得られる。
また、上述の排気浄化触媒4,5のように、ハニカム支持体の各流路の内表面上にNOx吸着還元触媒層を形成する場合には、先ず、NOx吸着還元触媒の構成材料を含むスラリー中にハニカム支持体を浸漬させた後、乾燥して焼成することで、NOx吸着還元触媒層を形成する。その後、上述した手順により、第1触媒層及び第2触媒層を形成することで、最も下層側にNOx吸着還元触媒層が形成された排気浄化触媒が得られる。
また、CePr複合酸化物は、以下の方法により調製することができる。ただし、本実施形態に係るCePr複合酸化物の調製方法は、以下の方法に限定されるものではない。
先ず、硝酸セリウム及び硝酸プラセオジウムを、所望のCe/Pr比になるように、純水に溶解する。その後、水酸化ナトリウム水溶液を滴下して、溶媒のpHを例えば10にすることで、沈殿物を得る。その後、沈殿物を含む溶液を例えば60℃に加熱した状態で減圧濾過することで、溶媒を蒸発させる。次いで、残留物を抽出後、マッフル炉内において例えば500℃で2時間の仮焼を行うことで、CePr複合酸化物を得る。
また、ZrSiXW(X=Ce又はY)複合酸化物は、以下の方法により調製することができる。ただし、本実施形態に係るZrSiXW複合酸化物の調製方法は、以下の方法に限定されるものではない。
先ず、硝酸ジルコニウム、硝酸セリウム又は硝酸イットリウムを、所望のZr/X比になるように、純水に溶解する。その後、所望量のSiを含むケイ酸ナトリウムを添加する。次いで、必要に応じてpHが例えば10になるように水酸化ナトリウムを滴下することで、沈殿物を得る。その後、沈殿物を含む溶液を例えば60℃に加熱した状態で減圧濾過することで、溶媒を蒸発させる。次いで、残留物を抽出後、マッフル炉内において例えば500℃で2時間の仮焼を行うことで、ZrSiX複合酸化物を得る。
次いで、上記のようにして得たZrSiX複合酸化物を硝酸中に添加し、pHを例えば3とした後に、所望量のWを含むメタタングステン酸ナトリウム(NaWO)を添加する。次いで、溶液のpHが例えば10となるように、水酸化ナトリウムを滴下することで、沈殿物を得る。その後、沈殿物を含む溶液を例えば60℃に加熱した状態で減圧濾過することで、溶媒を蒸発させる。次いで、残留物を抽出後、マッフル炉内において例えば500℃で2時間の仮焼を行うことで、ZrSiXW複合酸化物を得る。
以上の構成を備える本実施形態に係る排気浄化触媒によれば、以下の効果が奏される。
本実施形態では、固体酸性を有するZrSi含有複合酸化物担体上に貴金属を担持した第1触媒と、メソポーラスシリカ担体上に貴金属を担持した第2触媒と、を備え、これら第1触媒及び第2触媒を、排気が第1触媒に接触した後に第2触媒に接触するように配置した。
本実施形態のような貴金属/固体酸性担体では、固体酸性担体の高い酸性度に基づく電子吸引作用によって、貴金属表面の電子密度が低下する。すると、リーン雰囲気中に多量に存在する酸素と貴金属との結合力が低下し、貴金属表面への酸素の吸着が抑制される。酸素の吸着が抑制されることで、貴金属表面にHCが直接吸着できるようになるため、300℃〜400℃の低温下でも高いHC浄化率が得られる。
さらに本実施形態によれば、上記のような貴金属/固体酸性担体において、排気を、最初に第1触媒に接触させた後、第2触媒に接触させることで、HC浄化率をより向上できる。例えば、第2触媒に接触させた後に第1触媒に接触させる場合や、いずれか一方の触媒を直列に配置して順次接触させる場合と比べて、本実施形態の配置構成によれば、HC浄化率をより向上できる。
また本実施形態では、固体酸性を有するZrSi含有複合酸化物担体を、ZrSi複合酸化物、ZrSiCeW複合酸化物及びZrSiYW複合酸化物からなる群より選ばれる少なくとも1種からなるものとした。
これらの複合酸化物担体は、酸性度(酸性担体を構成する構成元素のポーリング電気陰性度の平均値から2.7を減じた値)及び比表面積がいずれも高く、貴金属表面の電子密度をより低下させて貴金属と酸素との結合力をより低下させることができる。従って、本実施形態によれば、貴金属表面への酸素の吸着を抑制でき、HC浄化率をより向上できる。
また本実施形態では、第1触媒により形成された第1触媒層を、第2触媒により形成された第2触媒層よりも排気の流れ方向の上流側に配置した。
本実施形態によれば、より確実に、排気を最初に第1触媒に接触させた後、第2触媒に接触させることができるため、より確実にHC浄化率を向上できる。
また本実施形態では、第1触媒により形成された第1触媒層及び第2触媒により形成された第2触媒層を同一の支持体上に担持させるとともに、第1触媒層を第2触媒層よりも上層に配置した。
本実施形態によれば、排気浄化触媒に流入する排気は、最初に上層側の第1触媒層を通過した後、下層側の第2触媒層を通過する。従って、本実施形態によれば、より確実に、排気を最初に第1触媒に接触させた後、第2触媒に接触させることができるため、より確実にHC浄化率を向上できる。
従来、貴金属/固体酸性担体とNOx吸着還元触媒とを接触させて配置した場合には、NOx吸着還元触媒中に含まれるNOx吸着剤としてのアルカリ金属やアルカリ土類金属は塩基性であることから、これらによる電子供与作用によって固体酸性担体の電子吸引作用が阻害され、貴金属表面の電子密度が高くなる。すると、貴金属と酸素との結合力が高くなり、貴金属表面への酸素の吸着が促進される。加えて、例えばリーン運転中のエンジンから排出される排気中には、ストイキ運転時と比べてHCとしてパラフィンが多く含まれており、パラフィンは構造的にオレフィンやアロマに比して反応性が低いため、特にパラフィンの浄化率が大きく低下する。これにより、HCの浄化率が低下する。
そこで本実施形態では、第1触媒及び第2触媒が担持された支持体上に、CeO及びCePr複合酸化物のうち少なくとも一方を含み、且つ実質的にアルカリ土類金属及びアルカリ金属を含まないNOx吸着還元触媒層をさらに担持させた。即ち、NOx吸着還元触媒を構成するNOx吸着剤中に、アルカリ土類金属及びアルカリ金属を含有させず、これらの代わりにCeO及びCePr複合酸化物のうち少なくとも一方を含有させた。
これにより、CeO及びCePr複合酸化物はアルカリ金属やアルカリ土類金属に比して塩基性が低いことから、固体酸性担体の電子吸引作用に大きな影響を及ぼすことがなく、貴金属表面の電子密度を低下させることができる。ひいては、貴金属と酸素との結合力を低下させ、貴金属表面への酸素の吸着を抑制できるため、特にパラフィンの浄化率を向上でき、HC浄化率を向上できる。
また、CeO及びCePr複合酸化物は、NOx吸着能に加えて高い酸素吸蔵能(OSC)も有しており、所定温度以上で活性酸素を放出する。この活性酸素は非常に反応性に富んでいることから、本実施形態によれば、リーン雰囲気でもパラフィンの酸化浄化を促進でき、HC浄化率を向上できる。
また、本実施形態によれば、リーン雰囲気下において、NOx及びHCの双方を1つの支持体上で効率的に浄化できる。
また、本実施形態に係る排気浄化装置によれば、上述の各効果が奏される。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良は本発明に含まれる。
次に、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
<第1触媒及び第2触媒の調製>
(1)先ず、硝酸ジルコニウムと硝酸セリウムを、ZrとCeのモル比率がZr:Ce=77%:10%となるように、純水に溶解した。その後、所望量のSiを含むケイ酸ナトリウムを添加した。次いで、必要に応じてpHが10になるように水酸化ナトリウムを滴下することで、沈殿物を得た。その後、沈殿物を含む溶液を60℃に加熱した状態で減圧濾過することで、溶媒を蒸発させた。次いで、残留物を抽出後、マッフル炉内において500℃で2時間の仮焼を行うことで、ZrSiCe複合酸化物を得た。
次いで、上述のようにして得たZrSiCe複合酸化物を硝酸中に添加し、pHを3とした後に、所望量のWを含むメタタングステン酸ナトリウム(NaWO)を添加した。次いで、溶液のpHが10となるように、水酸化ナトリウムを滴下することで、沈殿物を得た。その後、沈殿物を含む溶液を60℃に加熱した状態で減圧濾過することで、溶媒を蒸発させた。次いで、残留物を抽出後、マッフル炉内において500℃で2時間の仮焼を行うことで、ZrSiCeW複合酸化物(Zr:Si:Ce:W=77%:3%:10%:10%(モル比率))を得た。
次いで、上述のようにして得たZrSiCeW複合酸化物(Zr:Si:Ce:W=77%:3%:10%:10%(モル比率))の粉末42.3gと、ジニトロジアンミン白金5%溶液44.5g及びイオン交換水400gと混合した混合溶液を、ロータリーエバポレーターにて水分を除去した後、200℃×12時間乾燥させた。次いで、マッフル炉にて500℃×2時間の焼成を行うことで、5.3質量%Pt担持ZrSiCeW複合酸化物の粉末Aを得た。
(2)メソポーラスシリカ(以下、「MPS」という。)の粉末42.3gと、ジニトロジアンミン白金5%溶液44.5g及びイオン交換水400gと混合した混合溶液を、ロータリーエバポレーターにて水分を除去した後、200℃×12時間乾燥させた。次いで、マッフル炉にて500℃×2時間の焼成を行うことで、5.3質量%Pt担持MPSの粉末Bを得た。
(3)上記(1)で得た粉末A19gを、Alゾル(Al20質量%)5g、アルミナボール30g及び水80gと混合し、ボールミルにて15時間、湿式粉砕することで、スラリーCを得た。また、上記(2)で得た粉末A19gを、Alゾル(Al20質量%)5g、アルミナボール30g及び水80gと混合し、ボールミルにて15時間、湿式粉砕することで、スラリーDを得た。
<支持体への触媒担持>
(4)上記(3)で得たスラリーCに、コージェライト製のハニカム支持体(径φ25.4mm×長さL30mm(容量15cc)、900セル/inch、2.5ミル)を浸漬し、余分なスラリーをエアー噴射にて除去した。触媒担持量が50g/Lとなるまで、この操作を繰り返し、所定量に達したハニカム支持体を、マッフル炉にて500℃×2時間焼成することで、第1触媒としての触媒Xを得た。このときの貴金属量は5g/Lであった。
(5)上記(3)で得たスラリーDに、上記(4)とは別個のコージェライト製ハニカム支持体を浸漬し、余分なスラリーをエアー噴射にて除去した。触媒担持量が50g/Lとなるまで、この操作を繰り返し、所定量に達したハニカム支持体を、マッフル炉にて500℃×2時間焼成することで、第2触媒としての触媒Yを得た。このときの貴金属量は5g/Lであった。
<実施例1>
排気管内の上流側、即ち排気の流れ方向の上流側に触媒Xを配置し、その下流側に触媒Yを直列に配置した。これを、実施例1の排気浄化触媒とした。
<比較例1>
排気管内の上流側、即ち排気の流れ方向の上流側に触媒Xを配置し、その下流側にも触媒Xを直列に配置した。これを、比較例1の排気浄化触媒とした。
<比較例2>
排気管内の上流側、即ち排気の流れ方向の上流側に触媒Yを配置し、その下流側にも触媒Yを直列に配置した。これを、比較例2の排気浄化触媒とした。
<比較例3>
排気管内の上流側、即ち排気の流れ方向の上流側に触媒Yを配置し、その下流側に触媒Xを直列に配置した。これを、実施例1の排気浄化触媒とした。
<HC浄化率評価1>
実施例1及び比較例1〜3で得られた各排気浄化触媒について、エージングを実施した。エージングは、750℃×20時間の酸素過剰雰囲気下(O=10容量%、HO=7容量%、残りNバランスガス)にて実施した。また、各排気浄化触媒のHC浄化率について、評価を実施した。具体的には、300℃のHC浄化率であるHC浄化率η300℃と、400℃のHC浄化率であるHC浄化率η400℃と、300℃と400℃の平均HC浄化率である平均HC浄化率η300−400℃を求めた。なお、HC浄化率の評価条件は以下の通りとした。また、各浄化率の評価結果を表1に示し、各触媒の平均HC浄化率η300−400℃を図6に示した。
[評価条件]
モデルガス組成:CO=0.3%、C12=1200ppmC、NO=50ppm、O=7%、CO=8%、HO=7%、N=バランスガス
線速度SV:50,000/時
温度範囲:室温〜450℃
昇温速度:20℃/分
Figure 2014213272
表1及び図6に示すように、実施例1の排気浄化触媒は、比較例1〜3の排気浄化触媒と比べてHC浄化率が高いことが分かった。この結果から、排気管の上流側、即ち排気の流れ方向の上流側に第1触媒を配置し、下流側に第2触媒を配置することで、最初に、第1触媒に排気を接触させた後、第2触媒に排気を接触させることができるため、第1触媒のみとした場合(比較例1)、第2触媒のみとした場合(比較例2)及び上流側に第2触媒を配置し下流側に第1触媒を配置した場合(比較例3)よりも、300℃〜400℃の低温のリーン雰囲気下で高いHC浄化率が得られることが確認された(ただし、いずれも貴金属の合計量を同一とした場合である)。
なお、上流側に第2触媒を配置し下流側に第1触媒を配置した場合(比較例3)には、第1触媒のみとした場合(比較例1)や第2触媒のみとした場合(比較例2)よりも、HC浄化率が低下することが分かった。
<NOx吸着還元触媒の調製>
γ−Al粉末100gを、ジニトロジアンミン白金5%溶液43.0g及びイオン交換水400gと混合した混合溶液を、ロータリーエバポレーターにて水分を除去した後、200℃×12時間乾燥させた。次いで、マッフル炉にて500℃×2時間の焼成を行うことで、2.1質量%Pt担持Al粉末Eを得た。
上記で得た2.1質量%Pt担持Al粉末E19g、CePr複合酸化物(Ce:Pr=80%:20%(モル比率))粉末19g、Alゾル(Al20質量%)10g、アルミナボール60g及び水80gを混合した。次いで、ボールミルにて15時間、湿式粉砕することで、スラリーFを得た。
<実施例2>
上記スラリーFに、コージェライト製のハニカム支持体(径φ25.4mm×長さL30mm(容量15cc)、900セル/inch、2.5ミル)を浸漬し、余分なスラリーをエアー噴射にて除去した。所定量が担持されるまで、この操作を繰り返し、所定量に達したハニカム支持体を、マッフル炉にて500℃×2時間焼成した。NOx吸着還元触媒層のコート量は200g/L、Pt担持量は2g/Lであった。
次いで、上記(3)で得たスラリーDに、上記NOx吸着還元触媒層が形成されたハニカム支持体を浸漬し、余分なスラリーをエアー噴射にて除去した。触媒担持量が25g/Lとなるまで、この操作を繰り返し、所定量に達したハニカム支持体を、マッフル炉にて500℃×2時間焼成した。
さらに、上記(3)で得たスラリーCに、このハニカム支持体を浸漬し、余分なスラリーをエアー噴射にて除去した。触媒担持量が25g/Lとなるまで、この操作を繰り返し、所定量に達したハニカム支持体を、マッフル炉にて500℃×2時間焼成することで、触媒Zを得た。このときの触媒総担持量は250g/Lであり、貴金属量は7g/Lであった。
<比較例4>
上記スラリーFに、コージェライト製のハニカム支持体(径φ25.4mm×長さL30mm(容量15cc)、900セル/inch、2.5ミル)を浸漬し、余分なスラリーをエアー噴射にて除去した。所定量が担持されるまで、この操作を繰り返し、所定量に達したハニカム支持体を、マッフル炉にて500℃×2時間焼成した。NOx吸着還元触媒層のコート量は200g/L、Pt担持量は2g/Lであった。
次いで、上記(3)で得たスラリーCに、上記NOx吸着還元触媒層が形成されたハニカム支持体を浸漬し、余分なスラリーをエアー噴射にて除去した。触媒担持量が25g/Lが担持されるまで、この操作を繰り返し、所定量に達したハニカム支持体を、マッフル炉にて500℃×2時間焼成した。
さらに、上記(3)で得たスラリーDに、このハニカム支持体を浸漬し、余分なスラリーをエアー噴射にて除去した。触媒担持量が25g/Lとなるまで、この操作を繰り返し、所定量に達したハニカム支持体を、マッフル炉にて500℃×2時間焼成することで、触媒Wを得た。このときの触媒総担持量は250g/Lであり、貴金属量は7g/Lであった。
<比較例5>
上記スラリーFに、コージェライト製のハニカム支持体(径φ25.4mm×長さL30mm(容量15cc)、900セル/inch、2.5ミル)を浸漬し、余分なスラリーをエアー噴射にて除去した。所定量が担持されるまで、この操作を繰り返し、所定量に達したハニカム支持体を、マッフル炉にて500℃×2時間焼成した。NOx吸着還元触媒層のコート量は200g/L、Pt担持量は2g/Lであった。
次いで、上記(3)で得たスラリーCに、上記NOx吸着還元触媒層が形成されたハニカム支持体を浸漬し、余分なスラリーをエアー噴射にて除去した。触媒担持量が50g/Lとなるまで、この操作を繰り返し、所定量に達したハニカム支持体を、マッフル炉にて500℃×2時間焼成することで、触媒Pを得た。このときの触媒総担持量は250g/Lであり、貴金属量は7g/Lであった。
<比較例6>
上記スラリーFに、コージェライト製のハニカム支持体(径φ25.4mm×長さL30mm(容量15cc)、900セル/inch、2.5ミル)を浸漬し、余分なスラリーをエアー噴射にて除去した。所定量が担持されるまで、この操作を繰り返し、所定量に達したハニカム支持体を、マッフル炉にて500℃×2時間焼成した。NOx吸着還元触媒層のコート量は200g/L、Pt担持量は2g/Lであった。
次いで、上記(3)で得たスラリーDに、このハニカム支持体を浸漬し、余分なスラリーをエアー噴射にて除去した。触媒担持量が50g/Lとなるまで、この操作を繰り返し、所定量に達したハニカム支持体を、マッフル炉にて500℃×2時間焼成することで、触媒Qを得た。このときの触媒総担持量は250g/Lであり、貴金属量は7g/Lであった。
<HC浄化率評価2>
実施例2及び比較例4〜6で得られた各排気浄化触媒について、エージングを実施した。エージングは、750℃×20時間の酸素過剰雰囲気下(O=10容量%、HO=7容量%、残りNバランスガス)にて実施した。また、各排気浄化触媒のHC浄化率について、評価を実施した。具体的には、300℃のHC浄化率であるHC浄化率η300℃と、400℃のHC浄化率であるHC浄化率η400℃と、300℃と400℃の平均HC浄化率である平均HC浄化率η300−400℃を求めた。なお、HC浄化率の評価条件は以下の通りとした。また、各浄化率の評価結果を表2に示し、各触媒の平均HC浄化率η300−400℃を図7に示した。
[評価条件]
モデルガス組成:CO=0.3%、C12=1200ppmC、NO=50ppm、O=7%、CO=8%、HO=7%、N=バランスガス
線速度SV:100,000/時
温度範囲:室温〜450℃
昇温速度:20℃/分
Figure 2014213272
表2及び図7に示すように、実施例2の排気浄化触媒は、比較例4〜6の排気浄化触媒と比べてHC浄化率が高いことが分かった。この結果から、第2触媒層上に第1触媒層を配置することで、最初に、第1触媒に排気を接触させた後、第2触媒に排気を接触させることができるため、第1触媒層上に第2触媒層を配置した場合(比較例4)、第1触媒層のみとした場合(比較例5)及び第2触媒層のみとした場合(比較例6)よりも、高いHC浄化率が得られることが確認された(ただし、いずれも貴金属の合計量を同一とした場合である)。
なお、第1触媒層上に第2触媒層を配置した場合(比較例4)には、第1触媒層のみとした場合(比較例5)や第2触媒層のみとした場合(比較例6)よりも、HC浄化率が低下することが分かった。
1,2,3,4,5…排気浄化触媒
11,21…第1触媒
12,22…第2触媒
31,41,51…第1触媒層
32,42,52…第2触媒層
43,53…NOx吸着還元触媒層

Claims (6)

  1. 内燃機関の排気を浄化する排気浄化触媒であって、
    固体酸性を有するZrSi含有複合酸化物担体と、当該担体上に担持された貴金属と、を有する第1触媒と、
    メソポーラスシリカ担体と、当該担体上に担持された貴金属と、を有する第2触媒と、を備え、
    前記第1触媒及び前記第2触媒は、前記排気が前記第1触媒に接触した後に、前記第2触媒に接触するように配置されることを特徴とする排気浄化触媒。
  2. 前記ZrSi含有複合酸化物担体は、ZrSi複合酸化物、ZrSiCeW複合酸化物及びZrSiYW複合酸化物からなる群より選ばれる少なくとも1種からなることを特徴とする請求項1に記載の排気浄化触媒。
  3. 前記第1触媒は、前記第2触媒よりも排気の流れ方向の上流側に配置されることを特徴とする請求項1又は2に記載の排気浄化触媒。
  4. 前記第1触媒により形成された第1触媒層及び前記第2触媒により形成された第2触媒層は、同一の支持体上に担持され、
    前記第1触媒層は、前記第2触媒層上に配置されることを特徴とする請求項1から3いずれかに記載の排気浄化触媒。
  5. 支持体上に、CeO及びCePr複合酸化物のうち少なくとも一方を含み、且つ実質的にアルカリ土類金属及びアルカリ金属を含まないNOx吸着還元触媒層が担持されることを特徴とする請求項1から4いずれかに記載の排気浄化触媒。
  6. 空燃比をリーン及びストイキに制御して運転される内燃機関の排気浄化装置であって、
    請求項1から5いずれかに記載の排気浄化触媒を備えることを特徴とする排気浄化装置。
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