JP4988304B2 - 自動二輪車用ラジアルタイヤ - Google Patents

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本発明は、自動二輪車用ラジアルタイヤに関する。
旋回中にある自動二輪車のタイヤには、コーナリングフォースが発生する。大きなコーナリングフォースは、旋回性に寄与しうる。大きなコーナリングフォースの発生するタイヤは、応答性に優れる。その剛性が高いタイヤは、大きなコーナリングフォースを発生する。このため、タイヤの剛性が高められる。高い剛性を有するタイヤが、特開平11−334326公報に開示されている。
特開平11−334326公報
その構成部材に、補強部材が設けられたタイヤの剛性は大きい。このタイヤに発生するコーナリングフォースは、大きい。このタイヤは、旋回性に優れる。しかし、この補強部材はタイヤ質量に影響を与える。そのタイヤ質量が過大なタイヤでは、ライダーはハンドルを重いと感じる。このタイヤは、応答性に劣る。過大な剛性を有するタイヤは、外乱吸収性に劣る。このタイヤでは、走行安定性が損なわれる。
本発明の目的は、旋回性及び応答性に優れる自動二輪車用ラジアルタイヤの提供にある。
本発明に係る自動二輪車用ラジアルタイヤは、その外面がトレッド面をなすトレッドと、一対のビードと、両ビードの間に架け渡されたカーカスと、軸方向においてこのカーカスの内側に位置するストリップとを備えている。このストリップの一端は、半径方向においてトレッドの端の外側に位置している。このストリップの他端は、半径方向においてトレッドの端の内側に位置している。このトレッドの端からこのストリップの一端までの半径方向高さの、このトレッドの端からセンターまでの半径方向高さに対する比は、1/3以下である。このトレッドの端からこのストリップの他端までの半径方向高さの、このトレッドの端からビードベースラインまでの半径方向高さに対する比は、1/2以下である。このストリップの厚みは、1.0mm以上3.0mm以下である。
好ましくは、このタイヤでは、上記ストリップの複素弾性率は、10MPa以上30MPa以下である。
好ましくは、このタイヤは自動二輪車の前輪に装着されうる。
本発明に係る自動二輪車は、ラジアルタイヤが装着された前輪を備えている。このタイヤは、その外面がトレッド面をなすトレッドと、一対のビードと、両ビードの間に架け渡されたカーカスと、軸方向においてこのカーカスの内側に位置するストリップとを備えている。このストリップの一端は、半径方向においてトレッドの端の外側に位置している。このストリップの他端は、半径方向においてトレッドの端の内側に位置している。このトレッドの端からこのストリップの一端までの半径方向高さの、このトレッドの端からセンターまでの半径方向高さに対する比は、1/3以下である。このトレッドの端からこのストリップの他端までの半径方向高さの、このトレッドの端からビードベースラインまでの半径方向高さに対する比は、1/2以下である。このストリップの厚みは、1.0mm以上3.0mm以下である。
発明者は、旋回時に撓んだ状態にあるタイヤの圧縮及び張力の分布を調べることにより、軸方向においてバットレス領域の中央から外側は張力領域であることを見出した。このタイヤは、軸方向においてカーカスの内側に位置するストリップを備えている。このストリップは、カーカスをこの張力領域に配置せしめる。特に、自動二輪車に装着されるタイヤでは、この張力領域にあるカーカスは、切り返しの操作に必要な反力に寄与しうる。このタイヤでは、切り返しの操作が容易である。このタイヤは、応答性に優れる。このタイヤでは、ストリップの厚み及び半径方向における位置が調節されて、タイヤの剛性が適切に高められている。このタイヤは、外乱吸収性を損なうことなく、旋回性に優れている。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
図1は、本発明の一実施形態に係る自動二輪車用ラジアルタイヤ2の一部が示された断面図である。この図1において、上下方向が半径方向であり、左右方向が軸方向であり、紙面との垂直方向が周方向である。このタイヤ2は、図1中の一点鎖線CLを中心としたほぼ左右対称の形状を呈する。この一点鎖線CLは、タイヤ2の赤道面を表す。このタイヤ2は、トレッド4、サイドウォール6、ビード8、カーカス10、ベルト12、インナーライナー14、チェーファー16及びストリップ18を備えている。このタイヤ2は、チューブレスタイプの空気入りタイヤである。なお、実線BBLはビードベースラインである。点PTは、トレッド4の端である。点PUは、ストリップ18の一端である。点PLは、ストリップ18の他端である。
トレッド4は、耐摩耗性に優れた架橋ゴムからなる。トレッド4は、半径方向外向きに凸な形状を呈している。トレッド4は、トレッド面20を備えている。このトレッド面20は、路面と接地する。トレッド面20には、溝22が刻まれている。この溝22により、トレッドパターンが形成されている。なお、トレッド面20には溝22が刻まれなくてもよい。
サイドウォール6は、トレッド4の端PTから半径方向略内向きに延びている。このサイドウォール6は、架橋ゴムからなる。サイドウォール6は、撓みによって路面からの衝撃を吸収する。さらにサイドウォール6は、カーカス10の外傷を防止する。
ビード8は、サイドウォール6よりも半径方向略内側に位置している。ビード8は、コア24と、このコア24から半径方向外向きに延びるエイペックス26とを備えている。コア24は、リング状である。コア24は、複数本の非伸縮性ワイヤー(典型的にはスチール製ワイヤー)を含む。エイペックス26は、半径方向外向きに先細りである。エイペックス26は、高硬度な架橋ゴムからなる。
カーカス10は、カーカスプライ28からなる。カーカスプライ28は、両側のビード8の間に架け渡されており、トレッド4及びサイドウォール6の内側に沿っている。カーカスプライ28は、コア24の周りを、軸方向内側から外側に向かって折り返されている。なお、このカーカス10に、二枚以上のカーカスプライ28が用いられてもよい。
図示されていないが、カーカスプライ28は、並列された多数のコードとトッピングゴムとからなる。各コードが赤道面に対してなす角度の絶対値は、通常は70°から90°である。換言すれば、このカーカス10はラジアル構造を有する。コードは、通常は有機繊維からなる。好ましい有機繊維としては、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、レーヨン繊維、ポリエチレンナフタレート繊維及びアラミド繊維が例示される。
ベルト12は、カーカス10の半径方向外側に位置している。ベルト12は、カーカス10と積層されている。ベルト12は、カーカス10を補強する。ベルト12は、内側プライ30及び外側プライ32からなる。図示されていないが、内側プライ30及び外側プライ32のそれぞれは、並列された多数のコードとトッピングゴムとからなる。各コードは、赤道面に対して傾斜している。傾斜角度の絶対値は、10°以上35°以下である。内側プライ30のコードの傾斜方向は、外側プライ32のコードの傾斜方向とは逆である。内側プライ30と外側プライ32とは、いわゆるクロスプライ構造を構成する。コードの好ましい材質は、スチールである。コードに、有機繊維が用いられてもよい。好ましい有機繊維としては、ナイロン繊維、ポリエステル繊維、レーヨン繊維、ポリエチレンナフタレート繊維及びアラミド繊維が例示される。なお、このベルト12が、長手方向に延びる一本又は複数本のコードとトッピングゴムとからなる帯体が螺旋状に周巻されることにより形成されてもよい。この場合、この帯体が赤道面に対してなす角度の絶対値は、5°以下である。
インナーライナー14は、カーカス10の内周面に接合されている。インナーライナー14は、架橋ゴムからなる。インナーライナー14には、空気遮蔽性に優れたゴムが用いられている。インナーライナー14は、タイヤ2の内圧を保持する役割を果たす。
チェーファー16は、ビード8の近傍に位置している。タイヤ2がリムに組み込まれると、このチェーファー16がリムと当接する。この当接により、ビード8の近傍が保護される。チェーファー16は、通常は布とこの布に含浸したゴムとからなる。ゴム単体からなるチェーファー16が用いられてもよい。
ストリップ18は、架橋ゴムからなる。このストリップ18には、コードは含まれていない。このストリップ18は、カーカス10とインナーライナー14とに挟まれている。このストリップ18の一端PUは、半径方向においてトレッド4の端PTの外側に位置している。このストリップ18の他端PLは、半径方向においてトレッド4の端PTの内側に位置している。
図1において、実線LAは一点鎖線CLに平行な直線である。点PEは、一点鎖線CLとトレッド面20との交点である。この点PEは、トレッド4のセンターである。直線LAにおいて、点P0は点PTに相当する点である。点P1は、点PEに相当する点である。点P2は、点P0の半径方向外側に位置している。この点P0からこの点P2までの半径方向高さは、点P0から点P1までの半径方向高さの1/3に等しい。点P3は、点PUに相当する点である。点P4は、実線BBLと直線LAとの交点である。点P5は、点P0の半径方向内側に位置している。この点P0から点P5までの半径方向高さは、点P0から点P4までの半径方向高さの1/2に等しい。点P6は、点PLに相当する点である。このタイヤ2では、半径方向において点P2から点P5に至る範囲がバットレス領域である。
このタイヤ2では、点P3は半径方向において点P2の内側に位置している。点P6は、半径方向において点P5の外側に位置している。このタイヤ2では、ストリップ18は、半径方向において点P2から点P5までの範囲に配置されている。換言すれば、このストリップ18はバットレス領域に配置されている。なお、点P3が半径方向において点P2と同じ位置になるように、このストリップ18の一端PUが配置されてもよい。点P6が半径方向において点P5と同じ位置になるように、このストリップ18の他端PLが配置されてもよい。
発明者は、旋回時に撓んだ状態にあるタイヤ2の圧縮及び張力の分布を調べることにより、軸方向においてバットレス領域の中央付近から外側は張力領域であることを見出した。一方、このバットレス領域の中央付近から内側は、圧縮領域である。図示されているように、ストリップ18は軸方向においてカーカス10の内側に位置している。このタイヤ2では、このストリップ18が設けられることにより、カーカス10はこの張力領域に配置される。このため、このタイヤ2が撓むと、このカーカス10には張力が作用する。前述したように、このカーカス10は、ラジアル構造に配列された多数のコードを備えている。従って、このカーカス10には、この張力に対する反力が生じる。この反力は、切り返しの操作に寄与しうる。このタイヤ2では、切り返しの操作が容易である。このタイヤ2は、応答性に優れる。
後述するように、このタイヤ2では、ストリップ18の、厚み、半径方向における位置及び複素弾性率が調節されている。このタイヤ2では、その剛性が適切に高められている。このタイヤ2に発生するコーナリングフォースは大きい。このタイヤ2は、外乱吸収性を損なうことなく、旋回性に優れている。
このタイヤ2は旋回性及び応答性に優れるので、自動二輪車の前輪に装着されるのが特に好ましい。
図1において、両矢印線TAはこのストリップ18の厚みを表している。この厚みTAは、軸方向に計測された厚みの最大値で示される。両矢印線H1は、点P0から点P1までの半径方向高さを表している。この半径方向高さH1は、トレッド4の端PTからセンターPEまでの半径方向高さである。両矢印線H2は、点P0から点P4までの半径方向高さを表している。この半径方向高さH2は、トレッド4の端PTから実線BBLまでの半径方向高さである。この半径方向高さH1とこの半径方向高さH2との和は、タイヤ2高さを表す。両矢印線H3は、点P0から点P3までの半径方向高さを表している。この半径方向高さH3は、トレッド4の端PTからストリップ18の一端PUまでの半径方向高さである。両矢印線H4は、点P0から点P6までの半径方向高さを表している。この半径方向高さH4は、トレッド4の端PTからストリップ18の他端PLまでの半径方向高さである。実線LBは、軸方向に平行であり点PTを通る直線である。点PBは、直線LBとカーカス10の内面との交点である。両矢印線WAは、タイヤ2の内面からこの点PBまでの軸方向幅である。両矢印線WBは、タイヤ2の内面から外面までの軸方向幅である。
このタイヤ2では、ストリップ18の厚みTAは1.0mm以上3.0mm以下である。この厚みが1.0mm以上に設定されることにより、カーカス10が張力領域に配置される。このタイヤ2では、切り返しの操作は容易である。このタイヤ2は、応答性に優れる。このストリップ18は、タイヤ2の剛性にも寄与しうる。このタイヤ2は、旋回性に優れる。この観点から、この厚みは1.5mm以上がより好ましく、2.0mm以上が特に好ましい。この厚みが、3.0mm以下に設定されることにより、タイヤ2の剛性過大が抑えられる。このタイヤ2では、外乱吸収性が維持されうる。この観点から、この厚みは2.8mm以下がより好ましく、2.5mm以下が特に好ましい。
このタイヤ2では、半径方向高さH3の、半径方向高さH1に対する比は1/3以下である。この比が1/3以下に設定されたタイヤ2は、タイヤ2の剛性過大が抑えられる。このタイヤ2では、外乱吸収性が維持されうる。この観点から、この比は1/6以下がより好ましい。ストリップ18がカーカス10を張力領域に適切に配置させるという観点から、この比は1/12以上が好ましい。
このタイヤ2では、半径方向高さH4の、半径方向高さH2に対する比は1/2以下である。この比が1/2以下に設定されたタイヤ2は、タイヤ2の剛性過大が抑えられる。このタイヤ2では、外乱吸収性が維持されうる。この観点から、この比は9/20以下がより好ましい。ストリップ18がカーカス10を張力領域に適切に配置させるという観点から、この比は1/8以上が好ましい。
このタイヤ2では、半径方向高さH2の、タイヤ2高さ(H1+H2)に対する比は0.30以上0.60以下であるのが好ましい。この比が0.30以上に設定されることにより、このタイヤ2のサイドウォール6が適切に撓む。このタイヤ2は、走行安定性に優れる。この観点から、この比は0.35以上がより好ましく、0.40以上が特に好ましい。この比が0.60以下に設定されることにより、このタイヤ2のトレッド4の接地性が維持されうる。このタイヤ2は、走行安定性に優れる。この観点から、この比は0.50以下がより好ましく、0.45以下が特に好ましい。
このタイヤ2では、軸方向幅WAの、軸方向幅WBに対する比は、0.15以上0.40以下であるのが好ましい。この比が0.15以上に設定されることにより、カーカス10が張力領域に適切に配置される。このタイヤ2は、応答性に優れる。この観点から、この比は0.20以上がより好ましい。この比が0.40以下に設定されることにより、ストリップ18の厚みが適切に維持されうる。このタイヤ2では、剛性過大が抑えられるので、外乱吸収性が維持されうる。この観点から、この比は0.35以下がより好ましい。
このタイヤ2では、ストリップ18の複素弾性率(E*)は、10MPa以上30MPa以下である。この複素弾性率が10MPa以上に設定されたストリップ18は、タイヤ2の剛性を適切に高める。このタイヤ2は、旋回性に優れる。この観点から、この複素弾性率は15MPa以上がより好ましい。この複素弾性率が30MPa以下に設定されることにより、タイヤ2の剛性過大が抑えられる。このタイヤ2では、外乱吸収性が維持されうる。この観点から、この複素弾性率は20MPa以下がより好ましい。
本発明において、ストリップ18の複素弾性率は、「JIS−K 6394」の規定に準拠して、下記に示される条件で、粘弾性スペクトロメーター(岩本製作所社の「VES・F−3型」)によって測定される。
初期歪み:10%
振幅:2%
周波数:10Hz
変形モード:引張
測定温度:70℃
粘弾性スペクトロメーターによる測定に供される試験片は板状であり、その長さは45mmであり、幅は4mmであり、厚みは2mmである。この試験片の両端部がチャックされて、測定がなされる。試験片の変位部分の長さは、30mmである。この試験片は、タイヤ2から切り出される。
前述したように、このタイヤ2では、ストリップ18は架橋ゴムからなる。この架橋ゴムは、ゴム組成物が架橋されて形成される。このゴム組成物は、基材ゴム、充填剤としてのカーボンブラック、硫黄、加硫促進剤、加硫助剤及びフェノール樹脂を含んでいる。これら以外に、このゴム組成物は、軟化剤、老化防止剤等の薬品も含んでいる。タイヤ2の加工性及び性能が考慮されて、最適な薬品が最適な量でこのゴム組成物に配合されている。
このタイヤ2では、ストリップ18を構成するゴム組成物の基材ゴムとしては、天然ゴム、ポリブタジエン、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリイソプレン、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体、ポリクロロプレン、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体及びイソブチレン−イソプレン共重合体が例示される。このタイヤ2では、このストリップ18の基材ゴムは天然ゴムである。
このタイヤ2では、ストリップ18の複素弾性率は、フェノール樹脂の量が最適化されることにより調整される。このタイヤ2では、ストリップ18を構成するゴム組成物に含まれるフェノール樹脂の配合量は、基材ゴム100質量部に対して3質量部以上10質量部以下であるのが好ましい。この配合量が3質量部以上に設定されたストリップ18の剛性は高い。このストリップ18を備えたタイヤ2は、旋回性に優れる。この観点から、この配合量は、5質量部以上がより好ましい。この配合量が10質量部以下に設定されることにより、このストリップ18の剛性が適切に維持されうる。このタイヤ2では、外乱吸収性が維持されうる。この観点から、この配合量は7質量部以下がより好ましい。
本発明では、タイヤ2の各部材の寸法及び角度は、タイヤ2が正規リムに組み込まれ、正規内圧となるようにタイヤ2に空気が充填された状態で測定される。測定時には、タイヤ2には荷重がかけられない。本明細書において正規リムとは、タイヤ2が依拠する規格において定められたリムを意味する。JATMA規格における「標準リム」、TRA規格における「Design Rim」、及びETRTO規格における「Measuring Rim」は、正規リムである。本明細書において正規内圧とは、タイヤ2が依拠する規格において定められた内圧を意味する。JATMA規格における「最高空気圧」、TRA規格における「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」に掲載された「最大値」、及びETRTO規格における「INFLATION PRESSURE」は、正規内圧である。
以下、実施例によって本発明の効果が明らかにされるが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるべきではない。
[ゴム組成物Cの調整]
100質量部の天然ゴム(RSS#3)、70質量部のカーボンブラック(三菱化学社製のN220)、2質量部の硫黄、2質量部の加硫促進剤(大内新興化学工業社製のノクセラーNS)、1質量部の加硫助剤(三新化学社製のサンセラーHMT)及び5質量部のフェノール樹脂(住友ベークライト社製のPR13355)を、密閉式混練機にて混練して、ゴム組成物Cを得た。
[ゴム組成物A、B、D及びEの調整]
カーボンブラック及び軟化剤の配合量を下記表1に示す通りとした他は、ゴム組成物Cと同様にして、ゴム組成物A、B、D及びEを得た。
Figure 0004988304
[実施例1]
図1に示された基本構成を備え、下記表2に示された仕様を備えた実施例1の自動二輪車用ラジアルタイヤを得た。このタイヤサイズは、120/70ZR17である。ストリップは、ゴム組成物Cが架橋されて形成されている。このストリップの、温度が70℃である条件下で測定された複素弾性率は、15MPaである。このストリップの厚みTAは、2.0mmである。半径方向高さH3の、半径方向高さH1に対する比[H3/H1]は、1/6である。半径方向高さH4の、半径方向高さH2に対する比[H4/H2]は、9/20である。半径方向高さH2の、タイヤ高さ(H1+H2)に対する比[H2/(H1+H2)]は、0.42である。
[比較例2及び3並びに実施例3及び4]
厚みTAを下記表2及び表3の通りとした他は実施例1と同様にして、タイヤを得た。
[比較例1及び4並びに実施例2及び5]
ゴム組成物を下記表2及び表3の通りとした他は実施例1と同様にして、タイヤを得た。
[比較例5、6及び7並びに実施例6]
比[H3/H1]及び比[H4/H2]を下記表3の通りとした他は実施例1と同様にして、タイヤを得た。なお、図示されていないが、比較例7では、ストリップの一端は、半径方向においてトレッドの端の内側に位置している。このストリップの他端は、半径方向において点P5の内側に位置している。この比較例7では、トレッドの端からこのストリップの一端までの半径方向高さの、半径方向高さH2に対する比は、1/8である。このトレッドの端からこのストリップの他端までの半径方向高さの、半径方向高さH2に対する比は、3/5である。
[比較例8]
比較例8は、市販されている従来のタイヤである。このタイヤには、ストリップは設けられていない。
[実車評価]
排気量が600ccであるスポーツタイプの自動二輪車(4サイクル)の前輪に、試作タイヤが装着された。リムサイズは、3.50×17である。タイヤの空気内圧は、250kPaである。なお、この後輪には、市販されている従来のタイヤが装着されている。この後輪のタイヤサイズは、180/55ZR17である。リムサイズは、5.50×17である。タイヤの空気内圧は、290kPaである。この自動二輪車を用いてライダーによる剛性感、応答性及び旋回性に関する官能評価が実施された。この評価結果は、5点が満点とされた指数値で記載されている。この数値が大きい程、良好であることが示される。この評価結果が、表2及び表3に示されている。
Figure 0004988304
Figure 0004988304
表2及び表3に示されるように、実施例のタイヤは剛性感、応答性及び旋回性に優れる。この評価結果から、本発明の優位性は明らかである。
本発明に係るラジアルタイヤは、種々の自動二輪車に装着されうる。
図1は、本発明の一実施形態に係る自動二輪車用ラジアルタイヤの一部が示された断面図である。
符号の説明
2・・・タイヤ
4・・・トレッド
6・・・サイドウォール
8・・・ビード
10・・・カーカス
12・・・ベルト
14・・・インナーライナー
16・・・チェーファー
18・・・ストリップ
20・・・トレッド面
22・・・溝
24・・・コア
26・・・エイペックス
28・・・カーカスプライ
30・・・内側プライ
32・・・外側プライ

Claims (3)

  1. その外面がトレッド面をなすトレッドと、一対のビードと、両ビードの間に架け渡されたカーカスと、軸方向においてこのカーカスの内側に位置するストリップとを備えており、
    このストリップの一端が、半径方向においてトレッドの端の外側に位置しており、
    このストリップの他端が、半径方向においてトレッドの端の内側に位置しており、
    このトレッドの端からこのストリップの一端までの半径方向高さの、このトレッドの端からセンターまでの半径方向高さに対する比が、1/3以下であり、
    このトレッドの端からこのストリップの他端までの半径方向高さの、このトレッドの端からビードベースラインまでの半径方向高さに対する比が、1/2以下であり、
    このストリップの厚みが、1.0mm以上3.0mm以下であり、
    このストリップの複素弾性率が、15MPa以上30MPa以下である自動二輪車用ラジアルタイヤ。
  2. 自動二輪車の前輪に装着されうる請求項1に記載のタイヤ。
  3. ラジアルタイヤが装着された前輪を備えており、
    このタイヤが、その外面がトレッド面をなすトレッドと、一対のビードと、両ビードの間に架け渡されたカーカスと、軸方向においてこのカーカスの内側に位置するストリップとを備えており、
    このストリップの一端が、半径方向においてトレッドの端の外側に位置しており、
    このストリップの他端が、半径方向においてトレッドの端の内側に位置しており、
    このトレッドの端からこのストリップの一端までの半径方向高さの、このトレッドの端からセンターまでの半径方向高さに対する比が、1/3以下であり、
    このトレッドの端からこのストリップの他端までの半径方向高さの、このトレッドの端からビードベースラインまでの半径方向高さに対する比が、1/2以下であり、
    このストリップの厚みが、1.0mm以上3.0mm以下であり、
    このストリップの複素弾性率が、15MPa以上30MPa以下である自動二輪車。
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