JP4983729B2 - 撮影装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ビデオカメラ等のカメラ機を複数台備え、その複数台のカメラ機を同期させて被写体を撮影する撮影装置に関する。本発明は、特に、破裂、爆発、燃焼、衝突、放電、或いは物体の高速移動といった通常のカメラ機では捉えることが困難な高速の現象を撮影するカメラ機を用いた撮像装置に有用である。
例えば爆発、破壊、燃焼、衝突、放電などといった高速の現象を連続的に撮影するために、専用のビデオカメラが従来より開発されている(例えば非特許文献1など)。この高速撮影装置では、最高で100万フレーム/秒のきわめて高速度の撮影が可能となっている。従来の一般的なCCD型やCMOS型の撮像素子では、このような高速度での撮影には対応し得ない。そのため、上記高速ビデオカメラには、画素周辺記録型撮像素子(IS−CCD=image storage-CCD)と呼ばれる特殊な構造の撮像素子が利用されている。
この撮像素子は、光電変換部である各フォトダイオード毎にそれぞれ記録フレーム数(例えば100フレーム程度)分の垂直転送を兼ねた蓄積用CCDを備え、撮影中にはフォトダイオードで光電変換された信号電荷を蓄積用CCDに順次転送し、撮影終了後に蓄積用CCDに記憶してある記録フレーム数分の信号電荷を順番に水平転送用CCDを通して読み出すことによって、画素信号を取得する。撮影中に記録フレーム数分を越えた信号電荷は廃棄され、常に最新の記録フレーム数分の信号電荷が蓄積用CCDに保持されるようにしているため、撮影終了時に蓄積用CCDでの信号転送を中止すれば、その時点から時間的に記録フレーム数分だけ遡った時点からの最新の所定フレーム数分の画像が得られることになる。
上記のような高速の現象を的確に捉えるために、複数台のビデオカメラ機を同期させた撮影を行いたいという要望がある。例えば、同一の被写体を異なる方向から撮影したり、連動した複数の被写体を同時に撮影したり、或いは、被写体の光学像を取り込むレンズに波長特性の相違する色フィルタを装着した複数台のビデオカメラ機を同期させて高速撮影を行うことにより、被写体を異なる波長の光によって同時に撮影したりする、といった様々な撮影手法が考えられる。こうした同期的な撮影を行うために、従来、特許文献1に記載の撮影装置が知られている。
図3は特許文献1に記載の撮影装置の概略構成を示すブロック図である。この撮影装置は、第1〜第3なる3台のカメラ機1A〜1Cと、カメラ制御器2と、1台の同期撮影タイミング制御器3と、を備える。また、カメラ機1A〜1Cとカメラ制御器2とを相互に接続するために信号ケーブル4a〜4cを、カメラ機1A〜1Cと同期撮影タイミング制御器3とを相互に接続するために信号ケーブル5a〜5cを備え、そのほかに信号ケーブル6a、6bを備える。3台のカメラ機1A〜1Cは同一構成を有する高速ビデオカメラ機である。カメラ制御器2は各カメラ機1A〜1Cの撮影枚数や撮影間隔(撮影速度)或いは露光時間(シャッタ速度)や同期撮影等の撮影態様、さらには照明条件等の各種の撮影条件が撮影者等による入力操作等によって設定できるように構成されており、カメラ制御器2の側で設定された撮影条件は信号ケーブル4a〜4c経由でそれぞれ対応する各カメラ機1A〜1Cの側へ送られてセットされる。
同期撮影タイミング制御器3は2台以上のカメラ機で同期撮影を行う際に使われるものであり、画像1枚分の撮像を行う時の一連の撮影シーケンスを司る外部クロック信号、及び、撮影シーケンスに一旦スタートステートに戻るリセットをかける外部リセット信号と、各カメラ機による撮影を開始させる外部トリガ信号を各カメラ機1A〜1Cに供給するように構成されている。同期撮影タイミング制御器3から信号ケーブル5a〜5c経由で各カメラ機1A〜1Cへそれぞれ各種信号が送られる。なお、信号ケーブル5a〜5cは長さが3本共すべて略同一の長さとされる。
3台の各カメラ機1A〜1Cによる同期撮影の態様(同時並行撮影、リレー交替撮影、逐次交替撮影など)も撮影条件の1つであり、これがカメラ制御器2に設定されると、同期撮影の態様に応じて決定された同期撮影条件も信号ケーブル4a〜4c経由でそれぞれ対応する各カメラ機1A〜1Cの側へ送られるとともに、信号ケーブル6b経由で同期撮影タイミング制御器3へと送られてセットされる。撮影開始のトリガとなる外部トリガ信号が同期撮影タイミング制御器3に入力されると、同期撮影タイミング制御器3は、セットされた同期撮影条件に従って外部クロック信号、外部リセット信号、外部トリガ信号を生成し、各カメラ機1A〜1Cにそれら信号を供給する。全てのカメラ機1A〜1Cを使用した同時並行同期撮影の場合には、各カメラ機1A〜1Cに供給される同一種類の信号の間で時間差はない。つまり、それぞれ全く同じ外部クロック信号、外部リセット信号、及び外部トリガ信号が、同期撮影タイミング制御器3から各カメラ機1A〜1Cへと供給される。
これにより、各カメラ機1A〜1Cでは、同じタイミングで1フレーム分の撮像を行う動作を繰り返す一連の撮影シーケンスが開始され、また同じタイミングで撮影シーケンスがリセットされる。その結果、撮影シーケンスの進行状況が揃うので、3台のカメラ機1A〜1Cでの同時並行撮影を達成することができる。
特開2004−266458号公報 近藤ほか5名、「高速度ビデオカメラHyperVision HPV-1の開発」、島津評論、島津評論編集部、2005年9月30日発行、第62巻、第1・2号、p.79−86
しかしながら、上記従来の撮影装置では、同期撮影を行うために、複数台のカメラ機とは別に同期撮影タイミング制御器を設ける必要があるため、該制御器を配置するスペースが余分に必要であり、コストも高くなる。また、基本的に、同期撮影タイミング制御器と各カメラ機とを接続する信号ケーブルの長さをできるだけ揃えることが要求されるため、各カメラ機の配置が制約を受ける場合がある。
本発明はこうした課題に鑑みて成されたものであり、複数台のカメラ機で同期撮影を行う撮影装置において、省スペース化及びコストの低廉化を図るとともに、各カメラ機の配置の自由度を増すことを目的としている。
上記課題を解決するために成された本発明は、被写体の光学像を取り込んで光電変換し撮影画像用の電気信号として出力する撮像手段をそれぞれが具備する複数台のカメラ機を用いて同期撮影を行う撮影装置において、
複数台のカメラ機のうちの1台がマスター機であり、他が前記マスター機とそれぞれ信号線路で接続されたスレーブ機であって、
前記マスター機は、
当該マスター機と1乃至複数のスレーブ機に対しそれぞれ、それら全てが同期的な撮影動作を実行するように制御信号を生成する同期撮影タイミング制御手段と、
前記同期撮影タイミング制御手段により当該マスター機のために生成された制御信号に従って一連の撮影シーケンスで連続的な撮像を行うように撮像手段を制御する撮影制御手段と、を備え、
各スレーブ機はそれぞれ、
前記同期撮影タイミング制御手段により当該スレーブ機のために生成された制御信号に従って一連の撮影シーケンスで連続的な撮像を行うように撮像手段を制御する撮影制御手段、を備えることを特徴としている。
本発明に係る撮影装置では、複数のカメラ機のうちの1台が同期撮影タイミング制御手段を備えたマスター機であり、残りの1乃至複数のカメラ機は、マスター機から同期撮影のための制御信号(例えば外部トリガ信号、外部クロック信号、外部リセット信号など)を受け取って従動するスレーブ機である。例えば撮影開始などを指示するための外部トリガ信号はマスター機に供給され、そのときの同期撮影の態様などを含む同期撮影条件に従って、同期撮影タイミング制御手段はそのマスター機の内部で使用される制御信号と、各スレーブ機で使用される制御信号とをそれぞれ別々に生成する。
通常のビデオカメラ機程度の撮影速度(フレームレート)の場合には、信号ケーブル等の信号線路を通した信号伝送の遅延は殆ど問題とならないが、100万フレーム/秒程度以上もの高速撮影の場合には、伝送遅延による制御信号の時間ずれが撮影の同期ずれをもたらす。この伝送遅延には2つの要素があり、1つはマスター機内部と外部のスレーブ機との間の遅延時間の相違、他の1つは複数のスレーブ機とマスター機とを接続する信号線路の長さや線路の種類の相違に起因する複数のスレーブ機間での遅延時間の相違である。
そこで、本発明に係る撮影装置の一態様において、好ましくは、
前記マスター機は、
1乃至複数のスレーブ機毎に信号線路を通した信号伝送の遅延時間を計測する遅延計測手段と、
計測された各スレーブ機に対応した遅延時間に基づいて、マスター機及び1乃至複数のスレーブ機による同期撮影を行うための補正情報を算出し、マスター機及びスレーブ機でそれぞれ使用される制御信号を前記補正情報に基づいて遅延させる補正手段と、
をさらに備える構成とするとよい。
上記遅延計測手段は、例えば、所定のパルス信号を信号線路上に送出し、信号線路の末端に接続されたスレーブ機により直接送り返されてきた返送パルス信号を受けて、パルス信号送出時点から返送パルス信号受信時点までの時間を計測し、その時間に基づいて遅延時間を算定するものとすることができる。これは信号線路の種類や形態に拘わらず、例えば有線、無線のいずれでも、利用することができる。
遅延計測手段による計測結果、又は、この計測結果に基づいて補正手段で算出された補正情報は、信号線路が交換されない限り、繰り返し使用することができる。したがって、各スレーブ機に対応して計測結果又は補正情報を不揮発性メモリに保存しておくようにすれば、遅延時間の計測を頻繁に行う必要はなくなる。一方、信号線路が交換された場合には遅延時間が変化している可能性があるから、例えば所定の操作がなされたときに遅延時間の計測を再実行し、メモリに保存し直すようにするとよい。
本発明に係る撮影装置によれば、従来、カメラ機の外部に用意する必要があった同期撮影のタイミング制御用装置を1台のカメラ機の中に取り込むようにしたので、省スペース化を図ることができるとともに、コストの低減に有利である。
またマスター機と各スレーブ機とを接続する信号線路を通した信号の伝送遅延を計測し、この時間遅延を補正するようにした構成によれば、複数のカメラ機を相互接続する複数の信号ケーブルの長さを揃える必要がなくなる。それによって、一部のカメラ機を極端に離して設置するなど、複数のカメラ機の配置の自由度が大きくなり、様々な形態の同期撮影が可能となる。また、複数本の信号ケーブルの長さを揃える必要がある場合には、最も長い信号ケーブルの長さに揃えざるをえないが、長い信号ケーブルは信号減衰・信号劣化も大きい。そのため、信号減衰等を抑えるために高価な高品質の信号ケーブルを用いることになる。これに対し、上記構成によれば、長さだけでなく信号ケーブルの種類も揃える必要がなく、比較的遅延量の大きな低廉な信号ケーブルを用いることもできる。
以下、本発明の一実施例である撮影装置について、添付の図1及び図2を参照して説明する。図2は本実施例による撮影装置の概略ブロック構成図、図1は図2中の1台のマスター機及び1台のスレーブ機の要部の構成を示す図である。図2中で既に説明した図3中の構成要素と同一のものについては同符号を付して説明を省略する。
図2に示すように、本実施例の撮影装置は、従来と同様に3台のカメラ機を備えるが、そのうちの1台をマスター機10、他の2台を第1、第2なるスレーブ機11A、11Bとする。2台のスレーブ機11A、11Bは全く同一である。マスター機10は撮影機能に関してはスレーブ機11A、11Bと同じであるものの、後述するように、スレーブ機11A、11Bにはない機能が付加されている。マスター機10、スレーブ機11A、11Bと、撮影条件などを設定するためのカメラ制御器2とは、従来と同様に、それぞれ信号ケーブル4a〜4cで接続されている。また、外部トリガ信号を供給するための信号ケーブル6aはマスター機10に接続され、マスター機10とスレーブ機11A、11Bとは、それぞれ同期用の信号ケーブル12a、12bで接続されている。
従来と同様に、カメラ制御器2は3台のカメラ機、つまり、マスター機10、スレーブ機11A、11Bの撮影枚数や撮影間隔(撮影速度)或いは露光時間(シャッター速度)や同期撮影の態様、さらには照明条件等の各種の撮影条件が、撮影者等による入力操作によって設定できるように構成されている。カメラ制御器2で設定された上記撮影条件は、信号ケーブル4a〜4c経由でそれぞれ対応する各カメラ機へ送られ、そのカメラ機の内部にセットされる。
本実施例の撮影装置では、図3中の同期撮影タイミング制御器3の機能は、マスター機10の内部に取り込まれており、図1中で、トリガ検知部20及び同期タイミング信号生成部21が相当する機能ブロックである。トリガ検知部20は通常、撮影開始信号として供給される(場合によっては撮影終了信号等として供給されることもある)外部トリガ信号を検出する。また、同期タイミング信号生成部21は、セットされた撮影条件に従って、撮像素子を駆動するための駆動回路を動作させる同期クロック信号、1フレーム毎の撮影のタイミングを同期させるための同期タイミング信号、撮影の開始などを指示する同期トリガ信号を生成する。
本実施例の撮像装置は従来の上記撮像装置と同様に、同時並行撮影、リレー交替撮影、逐次交替撮影など様々な同期撮影の態様を実行可能であるが、ここでは、複数台のカメラ機を使用した高速撮影において最も重要な同時並行撮影を行う場合について想定する。同時並行撮影の場合、3台のカメラ機10、11A、11Bは全く同じ(つまり時間ずれのない)タイミングで、且つ同じ撮影シーケンスで被写体を撮影することが理想的である。したがって、マスター機10の内部で使用される各信号と外部のスレーブ機11A、11Bで使用される同期クロック信号、同期タイミング信号、同期トリガ信号(以下、これら信号を合わせて「同期信号」と呼ぶ)は基本的に同じ信号である。
同期タイミング信号生成部21により生成される同期信号は、遅延処理部22を通してコネクタ32a、32bから信号ケーブル12a、12bに出力される。一方、同じ同期信号は、内部遅延処理部23を通して撮影制御部26に入力される。遅延処理部22及び内部遅延処理部23はそれぞれ遅延記憶部25に予め保存されている遅延補正データに基づいて決まる時間遅延をもって、入力された各信号を遅延させて出力する。第1スレーブ機11Aに至る信号ケーブル12aに出力される同期信号と、第2スレーブ機11Bに至る信号ケーブル12bに出力される同期信号とは、それぞれ独立に遅延処理がなされるから、同一タイミングである場合もあるし、異なるタイミングである場合もある。遅延記憶部25は電源オフ時にもその直前の記憶内容を保持するように、例えばフラッシュメモリなどの不揮発性メモリであることが望ましい。遅延計測部24は撮影前に予め信号ケーブル12a、12bを通した信号伝送の遅延時間tをそれぞれ定量的に計測し、それに基づいて遅延補正データを作成して遅延記憶部25に保存する。
マスター機10は、被写体を撮影するカメラ機本来の機能として、撮影対象である被写体から到来する入射光を集光する撮像レンズ30、光学像を電気信号に変換する撮像素子27と、撮影された電気信号(画素信号)を処理する画像処理部28と、処理された画像データを保存する画像記憶部29と、撮像素子27に入射する光を遮蔽するメカニカルなシャッタ31と、撮影を実行するために各部を制御するべく種々の制御信号やクロック信号を供給する撮影制御部(本発明における撮影制御手段に相当)26と、を備える。図示しないが、上記構成要素は、スレーブ機11A、11Bにも内蔵されている。
撮像素子27は前述した画素周辺記録型撮像素子(IS−CCD)であり、二次元アレイ状に配列されたフォトダイオード等の光電変換部271と、各フォトダイオードに対応して設けられ、光電変換により生成された電気信号を所定フレーム数(例えば100フレーム)分蓄積する蓄積用CCD272と、蓄積用CCD272に保持されている電気信号を順送りで読み出すための転送用CCD273と、を含む。蓄積用CCD272は垂直転送CCDの機能も持つため、蓄積用CCD272と転送用CCD273の一部は共通である。光電変換部271で得られた1フレーム分の画素信号は撮像素子27の外部に読み出されることなく蓄積用CCD272に1フレーム毎にまとめて順送りされ、撮影停止の指示がなければ100フレームを超えた画素信号は廃棄される。したがって、撮影停止の指示が与えられて蓄積用CCD272での信号の順送りを停止すると、その時点で最新の100フレーム分の画素信号が蓄積用CCD272に保持される。これを転送用CCD273により順番に、通常シリアルで読み出す。但し、撮像素子27はこれに限るものではなく、例えば1kfps程度以上の高速撮影が可能な撮像素子であればよい。
画像処理部28はビデオアンプやA/D変換器等を含み、撮像素子27から読み出されたアナログ画素信号を増幅して所定ビット数のデジタルデータに変換し、必要に応じてノイズ除去などの適宜のデータ処理を実施する。画像処理部28により処理された画像データは所定フレーム数分の記憶領域を有する画像記憶部29に格納され、図示しない出力端子を通して外部へと取り出される。
次に、遅延記憶部25に予め保存される遅延補正データを作成するための元となる遅延時間tの計測手順の一例について説明する。遅延時間の計測は、例えばマスター機10に設けられた図示しない操作部で撮影者が所定の操作を行うことで実行される。この操作は、当該装置が初めて使用される場合のほかは、信号ケーブル12a、12bが別のものに交換される等、装置の構成が変更される際に実行されるようにすればよい。
遅延時間の計測が指示されると、同期タイミング信号生成部21は遅延時間測定用パルスを出力する。遅延時間測定用パルスは遅延計測部24に入力されるとともに、コネクタ32a、32bから信号ケーブル12a、12bに送出される。例えば遅延時間測定用パルスは信号ケーブル12aの末端にコネクタ41を介して接続された第1スレーブ機11Aに入力され、すぐに折り返されて信号ケーブル12aの別の信号線を経てマスター機10に戻って来る。図1には示していないが、第2スレーブ機11Bについても同様である。遅延計測部24は、遅延時間測定用パルスが出力された時点から基準クロック信号の計数を開始し、スレーブ機11Aから戻っ来た遅延時間測定用パルスを受け取ると計数を終了して計数値を取得し、その計数値から時間差Tを算出する。この時間差Tはパルスが信号ケーブル12aの信号線を往復した所要時間であるから、T/2を計算してこれを遅延時間tとする。第2スレーブ機11Bに対しても同様にして信号ケーブル12bを通した遅延時間を求めることができる。
遅延計測部24では上記例とは別の手順に従って、遅延時間を計測するようにしてもよい。即ち、遅延計測部24は上記例と同様に、第1スレーブ機11Aに送信して戻って来た遅延時間測定用パルスを受ける。一方、任意の遅延量を設定し、遅延時間測定用パルスをその遅延量だけ遅延させたパルスを生成し、このパルスと戻って来た遅延時間測定用パルスとのアナログ的な差分信号を求め、その差分信号を積分して差分の大きさに応じたアナログ電圧を求める。このアナログ信号をデジタル値に変換して一時メモリに記憶する。設定する遅延量を所定範囲内に徐々に変化させながら上記のような処理を繰り返すと、設定した遅延量が遅延時間tの2倍に最も近い状態になったときに差分の大きさを示すデジタル値が最小になる。そこで、最小値を与える遅延量を求めることで上記時間差Tを取得し、これを1/2にすることで遅延時間tを求める。
上述のようにして2台のスレーブ機11A、11Bに対する遅延時間がそれぞれ求まると、遅延計測部24は、当該マスター機10、各スレーブ機11A、11Bについての遅延補正データを作成する。同時並行撮影を実行するには、最も遅延時間が大きなスレーブ機にマスター機10及び他のスレーブ機の撮影タイミングを合わせる必要がある。したがって、2台のスレーブ機11A、11Bに対する遅延時間tの大きいほうをt1、小さなほうをt2とすると、遅延時間が大きなほうのスレーブ機についての遅延補正データをゼロ、遅延時間が小さなほうのスレーブ機についての遅延補正データをt2、マスター機10の遅延補正データをt1とすればよい。これを遅延記憶部25に記憶しておき、実際の撮影実行時に使用する。
次に、本実施例の撮影装置における同時並行撮影の動作を説明する。操作者がカメラ制御器2で各カメラ機10、11A、11Bの撮影枚数や撮影間隔、同時並行撮影などの撮影条件を入力設定すると、これら撮影条件は信号ケーブル4a〜4cを通して各カメラ機10、11A、11Bへ送信されセットされる。カメラ制御器2から同時並行撮影の条件がマスター機10に設定されると、同期タイミング信号生成部21はその条件設定に応じた同期クロック信号及び同期タイミング信号を生成し出力する。同期クロック信号及び同期タイミング信号は内部遅延処理部23を介してマスター機10自体の撮影制御部26へ送られると同時に、遅延処理部22を経て2台のスレーブ機11A、11Bにそれぞれ送られ、各スレーブ機11A、11Bでそれぞれ撮影制御部42に入力される。このとき、遅延処理部22及び内部遅延処理部23は遅延記憶部25に記憶されている遅延補正データを用い、それぞれ同期クロック信号及び同期タイミング信号を所定時間だけ遅延させる。信号ケーブル12a、12bを通過する際にこれら同期信号は遅延するが、上記遅延補正データは信号ケーブル12a、12bによる遅延を相殺するように決められている。このため、マスター機10及び2台のスレーブ機11A、11Bの撮影制御部26、42に入力される時点で同期クロック信号及び同期タイミング信号の時間差(位相差)は殆どなくなる。
マスター機10及びスレーブ機11A、11Bにおいて、撮影制御部26、42は同期クロック信号に従って1フレームの撮像を繰り返し行う一連の撮影シーケンスの動作を実行する。さらに撮影制御部26、42は同期タイミング信号を受けて、例えば撮影シーケンスを一旦スタートステートに戻すようにリセットを実行する。各撮影制御部26、42への同期クロック信号の供給タイミングは同じであるので、同一タイミングで供給される同期タイミング信号に基づくリセット後は、全てのカメラ機における撮影シーケンスの進行状況は完全に揃った状態となる。
例えば外部のセンサによる検知信号により生成される外部トリガ信号がマスター機10に供給され、トリガ検知部20がこれを検知すると、同期タイミング信号生成部21は同期トリガ信号を生成し出力する。この同期トリガ信号も内部遅延処理部23及び遅延処理部22で上述したようにそれぞれ遅延処理されるため、マスター機10及びスレーブ機11A、11Bにおいて、撮影制御部26、42は同時に同期トリガ信号を受け取る。これを受けて、撮影制御部26、42は撮影条件に従って、例えば100フレームの連続撮影を実行するように撮像素子27を制御する。即ち、マスター機10、スレーブ機11A、11Bでは同時並行的に高速撮影が進められ、同期トリガ信号が入力された時点から100フレームの画素信号を蓄積用CCD272に取り込んだ後に撮像を停止する。上述したように時間ずれのない同期クロック信号及び同期タイミング信号により撮影シーケンスの進行状況は揃えられており、同期トリガ信号も同一タイミングで供給されるため、3台のカメラ機10、11A、11Bでは全く同一のタイミングで100フレームの画像が得られることになる。
上記例では3台のカメラ機を同期的に動作させるようにしていたが、1台のマスター機に対し任意の数のスレーブ機を接続するができる。もちろん、同期用の信号ケーブルの長さや種類が相違すると信号伝送の遅延時間が相違するため、複数のスレーブ機毎に異なる遅延時間を設定できるように遅延処理部22が対応していることが必要である。
また、上記実施例では、同期クロック信号、同期タイミング信号、同期トリガ信号により撮影のタイミングを制御していたが、その信号の種類任意に変更することができる。また、撮影シーケンスも適宜に変更することができる。例えば、同期トリガ信号が入力されると所定フレーム数の撮影を開始するのではなく、撮影を終了するようにしてもよい。このような撮影の態様は、従来の撮影装置で実現されている各種の態様のいずれをも採用することができる。
また、それ以外の点についても、本発明の趣旨の範囲で適宜修正、変形、追加を行っても本願特許請求の範囲に包含されることは当然である。
本発明の一実施例による撮影装置における1台のマスター機及び1台のスレーブ機の要部の構成を示す図。 本実施例による撮影装置の概略ブロック構成図。 従来の同期撮影可能な撮影装置の概略ブロック構成図。
符号の説明
10…マスター機
11A、11B…スレーブ機
12a、12b…同期用信号ケーブル
20…トリガ検知部
21…同期タイミング信号生成部
22…遅延処理部
23…内部遅延処理部
24…遅延計測部
25…遅延記憶部
26、42…撮影制御部
27…撮像素子
271…光電変換部
272…蓄積用CCD
273…転送用CCD
28…画像処理部
29…画像記憶部
30…撮像レンズ
31…シャッタ
32a、32b…コネクタ
41…コネクタ
2…カメラ制御器
4a〜4c、6a…信号ケーブル

Claims (1)

  1. 被写体の光学像を取り込んで光電変換し撮影画像用の電気信号として出力する撮像手段をそれぞれが具備し、100万フレーム/秒以上の速度で撮影が可能な複数台のカメラ機を用いて同期撮影を行う撮影装置において、
    複数台のカメラ機のうちの1台がマスター機であり、他が前記マスター機とそれぞれ信号線路で接続されたスレーブ機であって、
    前記マスター機は、
    当該マスター機と1乃至複数のスレーブ機に対しそれぞれ、それら全てが同期的な撮影動作を実行するように制御信号を生成する同期撮影タイミング制御手段と、
    前記同期撮影タイミング制御手段により当該マスター機のために生成された制御信号に従って一連の撮影シーケンスで連続的な撮像を行うように撮像手段を制御する撮影制御手段と、
    1乃至複数のスレーブ機毎に信号線路を通した信号伝送の遅延時間を計測する遅延計測手段と、
    計測された各スレーブ機に対応した遅延時間に基づいて、マスター機及び1乃至複数のスレーブ機による同期撮影を行うための補正情報を算出し、マスター機及びスレーブ機でそれぞれ使用される制御信号を前記補正情報に基づいて遅延させる補正手段と、を備え、
    前記遅延計測手段は、所定のパルス信号を信号線路上に送出し、該信号線路の末端に接続されたスレーブ機により返送されてきた返送パルス信号を受けて、パルス信号送出時点から返送パルス信号受信時点までの時間を計測し、該時間に基づいて遅延時間を算定するものであり、
    各スレーブ機はそれぞれ、
    前記同期撮影タイミング制御手段により当該スレーブ機のために生成された制御信号に従って一連の撮影シーケンスで連続的な撮像を行うように撮像手段を制御する撮影制御手段、を備えることを特徴とする撮影装置。
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