JP2010161739A - 複眼撮像装置及び撮像制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 複数の撮像素子を有する複眼撮像装置において、各撮像素子の露光期間が異なる場合に、両撮像素子の画像を合成して得られた合成画像の画質の劣化を防止することが可能な複眼撮像装置及び該複眼撮像装置における撮像制御方法を提供する。
【解決手段】 第1撮像系12−1及び第2撮像系12−2の両方を用いて撮影を行う複眼撮影モード時に、第1撮像系12−1と第2撮像系12−2の特性の差に応じて、第1撮像素子26−1の露光期間P1が第2撮像素子26−2の露光期間P2よりも短い時間に設定される。CPU14は、露光期間が短い第1撮像系12−1の露光期間P1を複数回に分割し、第2撮像系12−2の露光期間P2に均等に割り当てる。また、CPU14は、第1撮像素子26−1と第2撮像素子26−2の露光開始時間TSと露光終了時間TEとが互いに一致するように、露光期間P11,P12,P13,P14の割り当てを行う。
【選択図】 図2
【解決手段】 第1撮像系12−1及び第2撮像系12−2の両方を用いて撮影を行う複眼撮影モード時に、第1撮像系12−1と第2撮像系12−2の特性の差に応じて、第1撮像素子26−1の露光期間P1が第2撮像素子26−2の露光期間P2よりも短い時間に設定される。CPU14は、露光期間が短い第1撮像系12−1の露光期間P1を複数回に分割し、第2撮像系12−2の露光期間P2に均等に割り当てる。また、CPU14は、第1撮像素子26−1と第2撮像素子26−2の露光開始時間TSと露光終了時間TEとが互いに一致するように、露光期間P11,P12,P13,P14の割り当てを行う。
【選択図】 図2
Description
本発明は複眼撮像装置及び撮像制御方法に係り、特に複数の撮像素子を備える複眼撮像装置及び該複眼撮像装置における撮像制御方法に関する。
特許文献1には、2つのCCD撮像素子を有するステレオ電子スチルカメラにおいて、露出差指定スイッチの状態に応じて2つのCCD撮像素子の露出値を異なる値に設定することが開示されている。
特許文献2には、2次元画像用CCDと、2次元画像用CCDと比較して画素数が同じか又は少なく、画素ピッチが2次元画像用CCDの整数倍の3次元画像用CCDを備える3次元画像入力装置が開示されている。
特許文献3には、第1の撮像部と第2の撮像部を有するステレオ撮像装置において、第1の撮像部と第2の撮像部の露光期間の重心のタイミングが異なる場合に、両撮像部の撮影タイミングの同期をずらすことにより、それぞれの撮像部の露光期間のタイミングを合わせることが開示されている。
撮影レンズと撮像素子とを含む撮像系を複数有するステレオ撮像システムにおいて、各撮像系の種類や特性をあえて異なるものとすることで、制御性の向上や撮像領域の拡大を図ることが考えられる。例えば、各撮像系に含まれる各撮像素子の画素数や感度を異なるものにすることが考えられる(例えば、特許文献2)。このようなステレオ撮像システムでは、各撮像系の撮像素子の露光期間(長さ、付与タイミング)が大きく異なる場合、露光期間中の被写体の動きに応じて各撮像素子における被写体像のブレ量が異なる。例えば、露光期間が長い方の撮像素子から得られた画像ではある程度被写体の像がぼける(ブレる)が、露光時間が短い方の撮像素子から得られた画像では、露光時間が長い方の撮像素子から得られた画像よりも被写体の像のぼけ(ブレ)が小さくなる。このため、各撮像素子から得られた画像を合成して合成画像を作成する場合、画像処理演算の演算量が大きくなって処理系に大きな負荷がかかったり、合成画像(例えば、立体画像)がチラついて見える等の不具合が発生する。撮影対象の被写体の動きが高速になるほど、各撮像素子から得られる画像の間に生じるブレ量の差が大きくなり、上記の不具合が発生しやすくなる。
特許文献1及び2に記載の装置は、複数の撮像素子間で露光期間が異なるタイミングで付与される場合について考慮してなされたものではない。
また、特許文献3に記載の装置は、露光期間の重心を合わせるものであり、露光期間の付与タイミングの差に起因する両撮像素子における被写体の像のブレ方の差を解消することはできない。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、複数の撮像素子を有する複眼撮像装置において、各撮像素子の露光期間が異なる場合に、両撮像素子の画像を合成して得られた合成画像の画質の劣化を防止することが可能な複眼撮像装置及び該複眼撮像装置における撮像制御方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様に係る複眼撮像装置は、第1の撮像素子と、第2の撮像素子と、前記第1の撮像素子と前記第2の撮像素子の両方を用いて被写体像を撮像するときに、前記第1の撮像素子を露光する第1の露光期間を前記第2の撮像素子を露光する第2の露光期間よりも短い時間に設定する露光期間設定手段と、前記第1の露光期間を複数の分割期間に分割して、前記第2の露光期間と露光開始時間及び露光終了時間がそれぞれ一致するように、前記分割期間を設定する分割期間設定手段と、前記第1の撮像素子と前記第2の撮像素子の両方を用いて前記被写体像を撮像する撮像指示の入力を受け付ける撮像指示手段と、前記撮像指示の入力に応じて、前記第1の撮像素子と前記第2の撮像素子の両方を用いて前記被写体像の撮像を行う撮像制御手段と、前記第1の撮像素子が前記分割期間に露光されるように、前記第1の撮像素子の露光を制御する露光制御手段と、前記露光終了時間の後に、前記第1の撮像素子及び前記第2の撮像素子から信号電荷を読み出して、前記信号電荷を用いて画像データを作成する画像データ作成手段とを備える。
上記第1の態様によれば、複眼撮像において第1、第2の撮像素子の露光期間の長さが互いに異なる場合に、露光期間が短い方の第1の撮像素子の露光期間を分割して、第2の撮像素子の露光期間内に露光開始時間と露光終了時間とが一致するように割り当てることにより、露光期間の差によって両撮像素子から得られる画像間に大きな違いが現れることを防止することができる。
本発明の第2の態様に係る複眼撮像装置は、上記第1の態様において、前記分割期間設定手段が、前記第1の露光期間を同じ長さの分割期間に分割して、前記分割期間を前記第2の露光期間内に均等に分配するようにしたものである。
上記第2の態様によれば、複眼撮像において第1、第2の撮像素子の露光期間の長さが互いに異なる場合に、露光期間が短い方の第1の撮像素子の露光期間を分割して、第2の撮像素子の露光期間内に露光開始時間と露光終了時間とが一致するように均等に割り当てることにより、露光期間の差によって両撮像素子から得られる画像間に大きな違いが現れることを防止することができる。
本発明の第3の態様に係る複眼撮像装置は、上記第1又は第2の態様において、前記第1の撮像素子に入射する光を遮光するメカニカルシャッターを更に備え、前記露光制御手段が、前記メカニカルシャッターの開閉を制御して、前記第1の撮像素子に光が入射する時間を制御することにより、前記第1の撮像素子の露光を制御するようにしたものである。
上記第3の態様によれば、メカニカルシャッターを利用して、第1の撮像素子の露光期間を分割することにより、複数の撮像素子の間で露光期間が異なるために画像間に大きな違いが現れることを防止することができる。
本発明の第4の態様に係る複眼撮像装置は、上記第1又は第2の態様において、前記第1の撮像素子が、画素に蓄積された信号電荷を転送する垂直転送路を備えており、前記露光制御手段が、前記分割期間が終了するごとに、前記第1の撮像素子に蓄積された信号電荷を前記垂直転送路に読み出して、各分割期間に前記第1の撮像素子の画素に蓄積された信号電荷を前記垂直転送路で加算するようにしたものである。
上記第4の態様によれば、電子シャッター機能を利用して、第1の撮像素子の露光期間を分割することにより、複数の撮像素子の間で露光期間が異なるために画像間に大きな違いが現れることを防止することができる。
本発明の第5の態様に係る複眼撮像装置は、上記第1又は第2の態様において、前記第1の撮像素子が、画素に蓄積された信号電荷を転送する垂直転送路を備えており、前記露光制御手段が、前記分割期間が終了するごとに、前記第1の撮像素子に蓄積された信号電荷を前記垂直転送路に読み出して、前記画像データ作成手段に転送するようにしたものである。
上記第5の態様によれば、上記した効果に加え、分割期間が終了するごとに信号電荷の転送を行うことにしたので、累積された信号電荷によって垂直転送路が満たされたり、累積された信号電荷が第1の撮像素子で発生する暗電流の影響を受けることを防止することができる。
本発明の第6の態様に係る複眼撮像装置は、第1の撮像素子と、第2の撮像素子と、前記第1の撮像素子と前記第2の撮像素子の両方を用いて被写体像を複数フレーム連続撮像するときに、前記第1の撮像素子の1フレーム当たりの露光期間を前記第2の撮像素子の1フレーム当たりの露光期間よりも短い時間に設定する露光期間設定手段と、前記第1の撮像素子と前記第2の撮像素子の両方を用いて前記被写体像を連続撮像する撮像指示の入力を受け付ける撮像指示手段と、前記撮像指示の入力に応じて、前記第1の撮像素子と前記第2の撮像素子の各フレームの露光タイミングを同期させて前記被写体像の連続撮像を行う撮像制御手段と、前記第1の撮像素子の各フレームの画像データを作成するときに、各フレームの前後に連続するフレームの画像データを使用する画像データ作成手段とを備える。
上記第6の態様によれば、複眼で連続撮像(連写又は動画撮像)を行うときに、第1、第2の撮像素子間における1フレームの露光期間の長さの差によって、両撮像素子から取得した画像に大きな違いが現れることを防ぐことができる。
本発明の第7の態様に係る複眼撮像装置は、上記第6の態様において、前記画像データ作成手段が、前記第1の撮像素子の第(n−1)フレームの画像データと第(n+1)フレームの画像データを合成して、前記第1の撮像素子の第nフレーム(nは2以上の整数)の画像データを作成するようにしたものである。
上記第7の態様によれば、複眼で連続撮像(連写又は動画撮像)を行うときに、第1撮像素子のフレーム画像データを作成するときに、その前後各1フレームの画像データを使用することにより、第1、第2の撮像素子間における1フレームの露光期間の長さの差によって、両撮像素子から取得した画像に大きな違いが現れることを防ぐことができる。
本発明の第8の態様に係る複眼撮像装置は、上記第6又は第7の態様において、前記撮像制御手段が、前記第1の撮像素子の露光期間と前記第2の撮像素子の露光期間の露光開始時間、露光終了時間及び露光期間の中心の時間のいずれか1つを一致させるようにしたものである。
本発明の第9の態様に係る撮像制御方法は、第1の撮像素子と、第2の撮像素子とを備える複眼撮像装置を用いて被写体像を撮像する撮像制御方法であって、前記第1の撮像素子と前記第2の撮像素子の両方を用いて前記被写体像を撮像するときに、前記第1の撮像素子を露光する第1の露光期間を前記第2の撮像素子を露光する第2の露光期間よりも短い時間に設定する露光期間設定工程と、前記第1の露光期間を複数の分割期間に分割して、前記第2の露光期間と露光開始時間及び露光終了時間がそれぞれ一致するように、前記分割期間を設定する分割期間設定工程と、前記第1の撮像素子と前記第2の撮像素子の両方を用いて前記被写体像を撮像する撮像指示の入力に応じて、前記第1の撮像素子と前記第2の撮像素子の両方を用いて前記被写体像の撮像を行う撮像制御工程と、前記第1の撮像素子が前記分割期間に露光されるように、前記第1の撮像素子の露光を制御する露光制御工程と、前記露光終了時間の後に、前記第1の撮像素子及び前記第2の撮像素子から信号電荷を読み出して、前記信号電荷を用いて画像データを画像データ作成手段により作成する画像データ作成工程とを備える。
本発明の第10の態様に係る撮像制御方法は、上記第9の態様の前記分割期間設定工程において、前記第1の露光期間を同じ長さの分割期間に分割して、前記分割期間を前記第2の露光期間内に均等に分配するようにしたものである。
本発明の第11の態様に係る撮像制御方法は、上記第9又は第10の態様の前記露光制御工程において、前記第1の撮像素子に入射する光を遮光するメカニカルシャッターの開閉を制御して、前記第1の撮像素子に光が入射する時間を制御することにより、前記第1の撮像素子の露光を制御するようにしたものである。
本発明の第12の態様に係る撮像制御方法は、上記第9又は第10の態様の前記露光制御工程において、前記分割期間が終了するごとに、前記第1の撮像素子に蓄積された信号電荷を前記第1の撮像素子の垂直転送路に読み出して、各分割期間に前記第1の撮像素子の画素に蓄積された信号電荷を前記垂直転送路で加算するようにしたものである。
本発明の第13の態様に係る撮像制御方法は、上記第9又は第10の態様の前記露光制御工程において、前記分割期間が終了するごとに、前記第1の撮像素子に蓄積された信号電荷を前記第1の撮像素子の垂直転送路に読み出して、前記画像データ作成手段に転送するようにしたものである。
本発明の第14の態様に係る撮像制御方法は、第1の撮像素子と、第2の撮像素子とを備える複眼撮像装置を用いて被写体像を連続撮像する撮像制御方法であって、前記第1の撮像素子と前記第2の撮像素子の両方を用いて前記被写体像を複数フレーム連続撮像するときに、前記第1の撮像素子の1フレーム当たりの露光期間を前記第2の撮像素子の1フレーム当たりの露光期間よりも短い時間に設定する露光期間設定工程と、前記第1の撮像素子と前記第2の撮像素子の両方を用いて前記被写体像を連続撮像する撮像指示の入力に応じて、前記第1の撮像素子と前記第2の撮像素子の各フレームの露光タイミングを同期させて前記被写体像の連続撮像を行う撮像制御工程と、前記第1の撮像素子の各フレームの画像データを作成するときに、各フレームの前後に連続するフレームの画像データを使用する画像データ作成工程とを備える。
本発明の第15の態様に係る撮像制御方法は、上記第14の態様の前記画像データ作成工程において、前記第1の撮像素子の第(n−1)フレームの画像データと第(n+1)フレームの画像データを合成して、前記第1の撮像素子の第nフレーム(nは2以上の整数)の画像データを作成するようにしたものである。
本発明の第16の態様に係る撮像制御方法は、上記の第14又は第15態様の前記撮像制御工程において、前記第1の撮像素子の露光期間と前記第2の撮像素子の露光期間の露光開始時間、露光終了時間及び露光期間の中心の時間のうちの少なくとも1つを一致させるようにしたものである。
本発明によれば、複眼撮像及び複眼連続撮像時に第1、第2の撮像素子の露光期間の長さが互いに異なる場合に、露光期間の差によって両撮像素子から得られる画像間に大きな違いが現れることを防止することができる。
以下、添付図面に従って本発明に係る複眼撮像装置及び撮像制御方法の好ましい実施の形態について説明する。
[複眼撮像装置の構成]
図1は、本発明の第1の実施形態に係る複眼撮像装置の主要構成を示すブロック図である。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る複眼撮像装置の主要構成を示すブロック図である。
図1に示すように、複眼撮像装置10は、第1撮像系12−1及び第2撮像系12−2の2つの撮像系を備えている。なお、撮像系12は2つ以上設けてもよい。第1撮像系12−1は第1撮影レンズ20−1と第1撮像素子26−1を備えており、第2撮像系12−2は第2撮影レンズ20−2と第2撮像素子26−2を備えている。第1撮像素子26−1と第2撮像素子26−2とは相互に特性(例えば、光量−出力特性(感度特性)、画素数、画素サイズ、チップサイズのうちのいずれか)が異なっている。なお、本実施形態では、第1撮影レンズ20−1と第2撮影レンズ20−2は同一の構成となっているが、第1撮像素子26−1と第2撮像素子26−2の特性差(例えば、チップサイズの差)に応じて異なるものを用いることも可能である。
複眼撮像装置10は、第1撮像系12−1及び第2撮像系12−2を用いて撮影した2枚の画像データを合成する。例えば、複眼撮像装置10は、第1撮像系12−1及び第2撮像系12−2によって撮影した2枚の視差画像データを合成して3次元表示(立体表示)用の画像の作成及び表示を行う。また、複眼撮像装置10は、第1撮像系12−1及び第2撮像系12−2によって撮影した2枚のパノラマ画像の作成用画像データを合成する(撮像系12−1、12−2の配置された方向(横方向)につなぎ合わせる)ことによりパノラマ画像の作成及び表示を行う。複眼撮像装置10は、上記視差画像データ及びパノラマ画像の作成用画像データを、1つの記録用画像ファイル(マルチピクチャファイル)に格納する。また、複眼撮像装置10は、ブラケット撮影時、動画撮影時又は連写時に撮影した複数フレームの画像データをつなぎ合わせて1つの記録用画像ファイル(マルチピクチャファイル)に格納する。
なお、以下の説明では、第1撮像系12−1及び第2撮像系12−2の両方を用いて撮影を行う撮影モード(例えば、後述の3Dモード及びパノラマ撮影モード)を複眼撮影モードという。
CPU(Central Processing Unit)14は、操作部18からの入力に基づいて複眼撮像装置10の動作を制御する。
電源部16は、電池と、電池から供給される電力を所定の電圧に変換して複眼撮像装置10の各部に出力する電源回路とを備えている。
制御バス32は、CPU14からの指令を複眼撮像装置10の各部に伝送する伝送路である。データバス34は、画像信号等の各種のデータを伝送する伝送路である。
メインメモリ38には、CPU14が実行するプログラム及び制御に必要な各種データのほか、ユーザ設定情報等の複眼撮像装置10の動作に関する各種設定情報等が格納される。メモリ制御部36は、所定のプロトコルに従って、メインメモリ38からのデータの読み出し、メインメモリ38へのデータの書き込み、メインメモリ38内のデータのリフレッシュを行うためのインターフェースである。
記録媒体44には、撮影された画像ファイル及び各種のデータが記録される。記録媒体44としては、例えば、SDメモリカード(登録商標)又はxDピクチャカード(登録商標)を用いることができる。外部メモリ制御部42は、所定のプロトコルに従って、記録媒体44からのデータの読み出し、記録媒体44へのデータの書き込みを行うためのインターフェースである。
操作部18は、ユーザが各種の操作入力を行うための操作手段であり、電源のオンとオフの切り替えを行うための電源スイッチ、複眼撮像装置10の動作モードの切り替えを行うためのモードダイヤル、レリーズボタン及びズームボタンを含んでいる。
モードダイヤルは、複眼撮像装置10の動作モードの切り替え入力を行うための操作手段であり、モードダイヤルの設定位置に応じて、2次元の画像(静止画、動画)を撮影する2Dモード、3次元の画像(静止画、動画)を撮影する3Dモード、パノラマ画像を撮影するためのパノラマ撮影モード及び画像の再生を行う再生モードの間で動作モードが切り替えられる。
レリーズボタンは、いわゆる「半押し」と「全押し」とからなる2段ストローク式のスイッチで構成されている。静止画撮影時には、レリーズボタンが半押しされると(S1オン)、撮影準備処理(例えば、自動露出調整処理(AE:Automatic Exposure)、自動焦点合わせ処理(AF:Auto Focus)、自動ホワイトバランス調整処理(AWB:Automatic White Balance))が行われる。そして、レリーズボタンが全押しされると(S2オン)、静止画の撮影・記録処理が行われる。また、動画撮影時には、レリーズボタンが全押しされると動画の撮影が開始され、再度全押しされると動画の撮影が終了する。なお、静止画撮影用のレリーズボタン及び動画撮影用のレリーズボタンを別々に設けるようにしてもよい。
ズームボタンは、第1撮像系12−1と第2撮像系12−2のズーミング操作を行うための操作手段であり、望遠側へのズームを指示するズームテレボタンと、広角側へのズームを指示するズームワイドボタンとを備えている。
表示部48は、例えば、カラー液晶パネル(LCD)を備えた表示装置である。表示制御部46は、データバス34を介して入力されるR,G,Bの色信号を表示用の信号に変換して表示部48に出力する。
表示部48は、撮影された画像を表示する表示部として機能するとともに、複眼撮像装置10の各種機能に関する設定を行うときに時のユーザインターフェイスとして機能する。また、表示部48は、撮影モード時に画角を確認するための電子ファインダとして機能する。
表示部48は、3Dモード時に、ユーザが立体視可能な3次元(3D)画像を表示する機能を有する。3D画像の表示方式としては、例えば、ライト・ディレクション・コントロール・システム(Light Direction Control System)が採用される。ライト・ディレクション・コントロール・システムでは、左眼用の画像データをLCDに表示して、バックライトパネルによってユーザの左眼に届くように指向性をもたせた照明光をLCDに照射する処理と、右眼用の画像データをLCDに表示して、バックライトパネルによってユーザの右眼に届くように指向性をもたせた照明光をLCDに照射する処理とを交互に(例えば、1/60秒間隔で)繰り返す。これにより、相互に視差のある左眼用画像と右眼用画像が、ユーザの左右の眼によって交互に観察されるので、ユーザは立体的な画像を観察することができる。
次に、複眼撮像装置10の撮影機能について説明する。なお、図1では、各撮像系12−1及び12−2等にそれぞれ符号1及び2を付して区別しているが、各部の機能は略同様であるため、以下の説明では、符号1及び2を適宜省略して説明する。
各撮像系12は、撮影レンズ20及び撮像素子26を含んでいる。撮影レンズ20と撮像素子26との間には、絞り22と、メカニカルシャッター24とが配置されている。
撮影レンズ20は、フォーカスレンズ及びズームレンズを含んでいる。フォーカスレンズ及びズームレンズは、各撮像系12の光軸Lに沿って前後に移動する。CPU14は、レンズ駆動部20Aの動作を制御して、フォーカスレンズの位置を調整してフォーカシングを行う。また、CPU14は、レンズ駆動部20Aの動作を制御して、ズームレンズの位置を調整してズーミングを行う。また、CPU14は、絞り駆動部22Aの駆動を制御することにより、絞り22の開口量(絞り値)を調整して撮像素子26への入射光量を制御する。また、CPU14は、撮像素子26からデータを読み出すときに、メカニカルシャッター駆動部24Aにメカニカルシャッター24を閉じる指令を出力して撮像素子26に入射する光を遮光する。
なお、図1に示す例では、レンズ駆動部20A、絞り駆動部22A及びメカニカルシャッター駆動部24Aは1つずつ示されているが、実際には撮影レンズ20、絞り22、メカニカルシャッター24を駆動するためのアクチュエータは撮像系12−1、12−2に別々に設けられている。
CPU14は、第1撮像系12−1と第2撮像系12−2の両方を用いて画像を撮影する複眼撮影モード(例えば、3Dモード及びパノラマ撮影モード)時に、各撮像系12−1及び12−2の撮影レンズ20−1及び20−2を同期させて駆動する。即ち、撮像系12−1及び12−2は、複眼撮影モード時に、常に同じ焦点距離(ズーム倍率)に設定され、常に同じ入射光量(絞り値)となるように絞りが調整される。更に、3Dモード時には、常に同じ被写体にピントが合うように焦点調節が行われる。
CPU14は、3Dモード時に、不図示の撮像系駆動機構を制御して、左右の眼に対応する視差画像が得られるように撮像系12−1及び12−2の相対位置及び輻輳角(撮影レンズ20−1と20−2の光軸のなす角)を調整する。また、CPU14は、パノラマ撮影モード時に、ユーザからの入力に応じて所望の範囲が撮影できるように撮像系12−1及び12−2の相対位置及び輻輳角を調整する。
撮像素子26は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサである。なお、撮像素子26としては、他の方式の撮像素子(例えば、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサ)を用いることも可能である。
撮像素子26の受光面には、多数の受光素子(フォトダイオード)が2次元的に配列されており、各フォトダイオードには所定の配列で3色(例えば、R,G,B)のカラーフィルタが配置されている。なお、画素配列は、例えば、ベイヤー配列又はハニカム配列のいずれでもよい。
撮影レンズ20等を介して撮像素子26の受光面上に被写体光が結像されると、この被写体光はフォトダイオードによって入射光量に応じた信号電荷に変換される。各フォトダイオードに蓄積された信号電荷は、CPU14の指令に従って撮像素子駆動部26Aから与えられる駆動パルスに応じて、電荷量に応じた電圧信号(R,G,Bの画像信号)として撮像素子26から順次読み出される。撮像素子26は、電子シャッター機能を備えている。撮像素子駆動部26Aは、撮像素子26に駆動パルスを印加してフォトダイオードへの電荷蓄積時間を制御することにより、露光期間の長さ(シャッタースピード)を制御する。
アナログ信号処理部28は、撮像素子26から出力されたR,G,B信号に含まれるリセットノイズ(低周波)を除去するための相関2重サンプリング回路(CDS)、R,G,B信号を増幅して所定レベルの大きさにコントロールするためのAGS回路を含んでいる。撮像素子26から出力されるアナログのR,G,B信号は、アナログ信号処理部28によって相関2重サンプリング処理されるとともに増幅される。アナログ信号処理部28におけるR,G,B信号の増幅ゲインは撮影感度(ISO感度)に相当する。CPU14は、被写体の明るさ等に応じて、この増幅ゲインを調整することにより撮影感度を設定する。なお、2つのCCDを用いて画像を撮影する複眼撮影モードの場合(3Dモード及びパノラマ撮影モード時)、この増幅ゲインはアナログ信号処理部28−1と28−2とで同じ値に設定される。
アナログ信号処理部28から出力されたアナログのR,G,B信号は、A/D変換器30によってデジタルのR,G,B信号に変換された後、データバス34を介して画像データ演算処理部40に入力される。
上記のようにして生成されたデジタルのR,G,B信号は、画像データ演算処理部40において、所定の処理(例えば、同時化処理(単板CCDのカラーフィルタ配列に伴う色信号の空間的なズレを補間して色信号を同時式に変換する処理)、ホワイトバランス調整処理、階調変換(ガンマ補正)処理及び輪郭補正処理)が施される。また、上記デジタルのR,G,B信号は、輝度信号(Y信号)及び色差信号(Cr、Cb信号)、即ち、Y/C信号に変換される。
ライブビュー画像(スルー画)を表示部48に表示する場合、画像データ演算処理部40において生成されたY/C信号が1フレーム分ずつR,G,B信号に変換された後表示部48に出力される。
次に、画像の撮影及び記録処理について説明する。CPU14は、静止画の撮影モード時においてレリーズボタンの半押しを検出すると(S1オン)、撮影準備処理(AE処理及びAF処理)を開始する。
画像データ演算処理部40は、CPU14からの指令に従って撮像系12から出力されたデジタルのR,G,B信号を所定の分割エリアごとに積算し、R,G,B信号の積算値をCPU14に出力する。CPU14は、画像データ演算処理部40によって算出されたR,G,B信号の積算値に基づいて露出値(撮影EV値)を算出する。そして、CPU14は、上記露出値と所定のプログラム線図に従って、絞り値及び露光期間(シャッタースピード)を制御することにより、各撮像素子26−1及び26−2の露光量が適正露光量になるように調整する。
また、CPU14は、AF処理において、例えば、画像信号のG信号の高周波成分が極大になる位置を合焦位置として求め、レンズ駆動部20Aに指令を出力してフォーカスレンズを合焦位置に移動させる。
また、自動ホワイトバランス調整(AWB)が設定されている場合、画像データ演算処理部40は、所定の分割エリアごとにR,G,B信号の色ごとの平均積算値を算出してCPU14に出力する。CPU14は、分割エリアごとに算出されたR,G,B信号の平均積算値に基づいて光源種を判別し、R,G,B信号に対するホワイトバランスゲインを制御する。
レリーズボタンの半押し(S1オン)に応じて撮影準備処理が終了した後レリーズボタンの全押しを検出すると(S2オン)、CPU14は画像の撮影を実行する。
2Dモード時には、所定の1つの撮像系により記録用の画像が撮影される。低画素数で撮影するモードの場合には第1撮像系12−1により撮影が行われ、高画素数(高画質)で撮影するモードの場合には第2撮像系12−2により撮影が行われる。なお、2Dモード時にどちらの撮像系を使用するかはユーザが選択できるようにしてもよい。
2Dモード時に指定の撮像系12によって撮影された画像は圧縮され、所定形式の画像ファイルとして記録媒体44に記録される。例えば、静止画についてはJPEG(Joint Photographic Experts Group)、動画についてはMPEG(Moving Picture Experts Group)2又はMPEG4、H.264規格に準拠した圧縮画像ファイルとして記録される。
3Dモード及びパノラマ撮影モード時には、撮像系12−1及び12−2によって同期して画像が撮影される。上記3Dモード及びパノラマ撮影モード時には、AF処理及びAE処理は、撮像系12−1及び12−2のいずれか一方によって取得された画像信号に基づいて行われる。AE処理及びAF処理にどちらの撮像系の画像信号を使用するかはユーザが選択できるようにしてもよい。
上記3Dモード及びパノラマ撮影モード時には、各撮像系12−1及び12−2によって撮影された2視点の画像は、それぞれ圧縮されて1つのマルチピクチャファイルに格納されて記録媒体44に記録される。マルチピクチャファイルには、2視点の圧縮画像データとともに、被写体距離情報、撮像系12の撮影レンズの間隔及び輻輳角に関する情報が格納される。
再生モード時には、記録媒体44に記録されている所定の画像ファイル(例えば、最後に記録された画像ファイル)が読み出されて、非圧縮のY/C信号に伸張され、R,G,B信号に変換された後表示部48に出力される。これにより、記録媒体44に記録されている画像ファイルに基づく画像が表示部48に表示される。
[撮像制御方法(露光期間の制御方法)]
次に、複眼撮像装置10における撮像制御方法(露光期間の制御方法)について説明する。
次に、複眼撮像装置10における撮像制御方法(露光期間の制御方法)について説明する。
図2は、本発明の第1の実施形態に係る撮像制御方法を示すタイミングチャートである。
第1撮像系12−1及び第2撮像系12−2の両方を用いて撮影を行う複眼撮影モード(例えば、3Dモード及びパノラマ撮影モード)時に、レリーズボタンが半押しされると(S1オン)、撮影準備処理(AE処理を含む。)が実行される。上記AE処理において、CPU14は、第1撮像系12−1と第2撮像系12−2の特性の差に応じて、第1撮像素子26−1の露光期間P1を第2撮像素子26−2の露光期間P2よりも短い時間に設定する。
CPU14は、露光期間が短い第1撮像系12−1の露光期間P1を複数(本実施形態では4つ)の分割期間P11,P12,P13,P14に分割し、図2に示すように、第2撮像系12−2の露光期間P2(露光開始時間TSから露光終了時間TEまで)に均等に割り当てる。即ち、P1=P11+P12+P13+P14、かつ、P11=P12=P13=P14とし、各露光期間P11,P12,P13,P14の間隔がそれぞれ等しくなるように、分割期間P11,P12,P13,P14を設定する。また、図2に示すように、CPU14は、第1撮像素子26−1と第2撮像素子26−2の露光開始時間TSと露光終了時間TEとが互いに一致するように、分割期間P11,P12,P13,P14の割り当てを行う。
次に、レリーズボタンが全押しされると(S2オン)、CPU14は、撮像素子駆動部26Aに露光開始の指令を出力する。これにより、シャッターゲートパルス(電子シャッターパルス、OFDパルス)の印加が停止し、第1撮像系12−1及び第2撮像系12−2において同時に露光が開始される(時間TS)。そして、図2に示すように、CPU14は、メカニカルシャッター駆動部24Aを制御して、所定の時間おきに、第1撮像系12−1のメカニカルシャッター24−1の開閉を繰り返すことにより露光期間の制御を行う。この間、撮像素子26−1には、各分割期間P11,P12,P13,P14における受光光量に応じた電荷が累積される。これにより、露光開始時間TSと露光終了時間TEが第2撮像素子26−2と一致し、かつ、合計の露光時間がP1となる信号電荷が得られる。
露光期間P2が終了すると、CPU14は、メカニカルシャッター駆動部24Aを制御して、メカニカルシャッター24−1及び24−2を閉じる(時間TE)。撮像素子駆動部26Aは、CPU14からの指令に応じて、転送ゲートパルスTG10を撮像素子26−1及び26−2に印加して、各撮像素子26−1及び26−2に蓄積された画像信号を各撮像素子26−1及び26−2の垂直転送路に読み出す。その後、撮像素子駆動部26Aは、垂直転送パルス及び水平転送パルスを撮像素子26−1及び26−2に印加して、上記画像信号を垂直転送路及び水平転送路を介して後段のアナログ信号処理部28−1及び28−2にそれぞれ転送する。
上記のようにして読み出された画像信号は、画像データ演算処理部40によって所定の処理が施された後合成される。そして、画像データ演算処理部40によって作成された合成画像は、所定の形式の画像ファイルに格納されて記録媒体44に記録される。また、表示部48に確認用の画像が表示される。例えば、3Dモードの場合には、ライト・ディレクション・コントロール・システムにより3D画像の表示処理が行われる。また、パノラマ撮影モードの場合には、第1撮像素子26−1から得られた画像と第2撮像素子26−2から得られた画像がつなぎ合わされてパノラマ画像の表示が行われる。
本実施形態によれば、複眼撮影モードにおいて各撮像素子26−1及び26−2の露光期間の長さが互いに異なる場合に、露光期間が短い方の撮像素子26−1の露光期間を分割して、露光期間が長い方の撮像素子26−2の露光期間内に露光開始時間と露光終了時間とが一致するように均等に割り当てることにより、露光期間の差によって各撮像系12−1及び12−2から得られる画像間に大きな違いが現れることを防止することができる。例えば、高速で動いている被写体を撮影した場合でも、両画像が同じ程度にぼける(ブレる)ようになるので、両撮像系12から得られた画像から合成画像を生成するときの画像処理演算にかかる負荷を小さくすることができる。また、生成された合成画像(例えば、立体画像)がチラついて見える等の不具合の発生を防ぐことが可能となる。
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。なお、以下の説明において、上記第1の実施形態と同様の構成については説明を省略する。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。なお、以下の説明において、上記第1の実施形態と同様の構成については説明を省略する。
本実施形態は、メカニカルシャッター24−1ではなく、第1撮像素子26−1の電子シャッター機能を用いて露光期間の制御を行うようにしたものである。従って、図3に示すように、本実施形態に係る複眼撮像装置10Aは、メカニカルシャッター24を含まない構成とすることが可能である。
図4は、撮像素子26の構成を示す平面図である。図4に示すように、撮像素子26は、複数の受光素子PD1と、垂直転送電極VELと、水平転送電極HELとを備えている。
受光素子PD1は、所定の配列ピッチ(水平配列ピッチ=Ph(μm)、垂直配列ピッチ=Pv(μm))で2次元に配置されている。図4に示すように、受光素子PD1は、隣接する受光素子PD1に対して垂直方向及び水平方向にずらされて配置されている。
各受光素子PD1の前面には8角形(ハニカム形状)の開口部APが形成されている。各受光素子PD1の開口部APは、R,G,Bのいずれかの力ラーフィルタで覆われている。各受光素子PD1は、開口部APに配置されたカラーフィルタの色に対応する被写体光を受光して、受光した光量に応じた画像信号をそれぞれ出力する。
各受光素子PD1は、隣接する1つの垂直転送電極VELに対し転送ゲートTGを介して電気的に接続されている。図4に示す例では、各受光素子PD1が図中右下に隣接する垂直転送電極VELに転送ゲートTGを介して接続されている。
撮像素子26は、受光素子PD1に蓄積された信号電荷をシャッターゲートパルスによって掃き出すことができる。これにより、各受光素子PD1における信号電荷の蓄積時間(シャッタースピード)を制御する、所謂電子シャッター機能が実現される。
図4に示すように、垂直転送電極VELは、受光素子PD1の前面に形成された開口部APを迂回するように配置されている。撮像素子駆動部26Aは、垂直転送電極VELを介して垂直転送路VCCDに垂直転送駆動信号(垂直転送パルス)V1,…,V8を印加し、受光素子PD1に蓄積された信号電荷を取り出して垂直転送路VCCD上を垂直方向に転送する。図4に示す例では、水平方向に直線状に並んで配置された複数の垂直転送電極VELにより構成される垂直転送電極群には、それぞれ垂直転送駆動信号V1,V2,…,V8のいずれか1つを同時に印加できるように構成されている。図4に示す例では、1から8段目の垂直転送電極群には、それぞれ垂直転送駆動信号V3,V4,V5,V6,V7,V8,V1,V2が印加される。
水平転送電極HELは、撮像素子26の垂直方向最下部(端部)に位置する垂直転送電極VELの更に下方に配置されている。撮像素子駆動部26Aは、水平転送電極HELを介して水平転送路HCCDに水平転送パルス(h(n),…)を印加し、垂直転送電極VELから転送されてきた画像信号を水平方向に転送する。
撮影レンズ20及び絞り22を介して撮像素子26の受光面に結像された被写体像は、各受光素子PD1によって入射光量に応じた量の信号電荷に変換される。各受光素子PD1に蓄積された信号電荷は、撮像素子駆動部26Aによって印加される転送ゲートパルス(リードゲートパルス)に従って垂直転送路(シフトレジスタ)VCCDに読み出される。垂直転送路VCCDに読み出された信号電荷は、垂直転送パルス(レジスタ転送パルス)に従って垂直転送路VCCDを転送された後、水平転送パルス(レジスタ転送パルス)に従って水平転送路HCCDを転送される。上記のようにして転送された信号電荷は、出力アンプAMPを介して信号電荷に応じたアナログの電圧信号(画像信号)として順次読み出される。そして、撮像素子26から読み出された電圧信号は、アナログ信号処理部28及び画像データ演算処理部40において所定の処理が施された後、記録媒体44や表示部48に出力される。
図5は、本発明の第2の実施形態に係る撮像制御方法を示すタイミングチャートである。
本実施形態では、上記第1の実施形態と同様、第1撮像素子26−1の露光期間P1が第2撮像素子26−2の露光期間P2よりも短い時間に設定される。そして、露光期間が短い第1撮像系12−1の露光期間P1が複数(本実施形態では4つ)の分割期間P11,P12,P13,P14に分割され、第2撮像系12−2の露光期間P2(露光開始時間TSから露光終了時間TEまで)に均等に割り当てられる。
図5に示すように、本実施形態では、本露光時における第1撮像系12−1における露光期間の制御は、第1撮像素子26−1の電子シャッター機能により行われる。即ち、複眼撮影モード時において、レリーズボタンが半押しされると(S1オン)、CPU14は、撮影準備処理を実行し、各撮像系12−1、12−2における露光期間(それぞれP1,P2)の算出、及び第1撮像系12−1の分割期間P11,P12,P13,P14の割り当てを行う。
次に、レリーズボタンが全押しされると(S2オン)、CPU14は、撮像素子駆動部26Aに露光開始の指令を出力する。これにより、シャッターゲートパルスの印加が停止し、第1撮像系12−1及び第2撮像系12−2において同時に露光が開始される(時間TS)。分割期間P11が終了すると(時間T1)、CPU14は、撮像素子駆動部26Aを制御して、第1撮像素子26−1に転送ゲートパルスTG1を印加させ、分割期間P11(時間TSからT1までの間)に第1撮像素子26−1に蓄積された信号電荷を垂直転送路VCCDに読み出す。そして、CPU14は、信号電荷の読み出し終了後、次の分割期間P12の開始時間T2までの間、撮像素子駆動部26Aから第1撮像素子26−1にシャッターゲートパルスを印加させ、第1撮像素子26−1の受光素子PD1に蓄積される不要な信号電荷を掃き出させる。
次の分割期間P12の開始時間T2になると、CPU14は、シャッターゲートパルスの印加を停止させると同時に、第1撮像素子26−1の露光を開始させる。分割期間P12が終了すると(時間T3)、CPU14は、撮像素子駆動部26Aを制御して、第1撮像素子26−1に転送ゲートパルスTG1を印加させ、分割期間P12(時間T2からT3までの間)に第1撮像素子26−1に蓄積された信号電荷を垂直転送路VCCDに読み出す。これにより、分割期間P11の信号電荷と露光時間P12の信号電荷とが垂直転送路VCCD上で加算される。そして、CPU14は、信号電荷の読み出し終了後、次の分割期間P13の開始時間T4までの間、撮像素子駆動部26Aから第1撮像素子26−1にシャッターゲートパルスを印加させ、第1撮像素子26−1の受光素子PD1に蓄積される不要な信号電荷を掃き出させる。
そして、同様の制御が繰り返された後、最後の分割期間P14が終了すると(時間TE)、CPU14は、撮像素子駆動部26Aから第1撮像素子26−1に転送ゲートパルスTG4を印加させ、分割期間P14(時間T6からTEまでの間)に第1撮像素子26−1に蓄積された信号電荷を垂直転送路VCCDに読み出す。これにより、分割期間P11からP14において第1撮像素子26−1の各受光素子PD1に蓄積された電荷が垂直転送路VCCD上で加算されて、露光開始時間TSと露光終了時間TEが第2撮像素子26−2と一致し、かつ、合計の露光時間がP1となる信号電荷が得られる。また、CPU14は、時間TEにおいて、撮像素子駆動部26Aから第2撮像素子26−2に転送ゲートパルスTG20を印加させ、露光期間P2(時間TSからTEまでの間)に第2撮像素子26−2に蓄積された信号電荷を垂直転送路VCCDに読み出す。
両撮像素子26−1及び26−2において、垂直転送路への信号電荷の読み出しが終了すると、CPU14は、撮像素子駆動部26Aから各撮像素子26−1、26−2に垂直転送パルス及び水平転送パルスを印加させる。これにより、撮像素子26−1、26−2から画像信号がそれぞれ後段の処理部(アナログ信号処理部28−1、28−2、A/D変換器30−1、30−2、…)に出力される。
上記のようにして読み出された画像信号は、画像データ演算処理部40によって所定の処理が施された後合成される。そして、画像データ演算処理部40によって作成された合成画像は、所定の形式の画像ファイルに格納されて記録媒体44に記録される。また、表示部48に確認用の画像が表示される。
本実施形態によれば、電子シャッター機能を利用して、第1撮像素子26−1の露光期間P1を分割することにより、撮像素子26−1及び26−2の間で露光期間が異なるために画像間に大きな違いが現れることを防止することができる。これにより、両撮像系12から得られた画像から合成画像を生成するときの画像処理演算にかかる負荷を小さくすることができる。また、生成された合成画像(例えば、立体画像)がチラついて見える等の不具合の発生を防ぐことが可能となる。
[第3の実施形態]
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。なお、以下の説明において、上記の実施形態と同様の構成については説明を省略する。
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。なお、以下の説明において、上記の実施形態と同様の構成については説明を省略する。
本実施形態は、上記第2の実施形態において、分割された分割期間P11,P12,P13,P14が終了するごとに信号電荷の転送を行うようにしたものである。
なお、本実施形態に係る複眼撮像装置は、図3と同様、メカニカルシャッター24を含まない構成とすることが可能である。
図6は、本発明の第3の実施形態に係る撮像制御方法を示すタイミングチャートである。
本実施形態では、上記第1の実施形態と同様、第1撮像素子26−1の露光期間P1が第2撮像素子26−2の露光期間P2よりも短い時間に設定される。そして、露光期間が短い第1撮像系12−1の露光期間P1が複数(本実施形態では4つ)の分割期間P11,P12,P13,P14に分割され、第2撮像系12−2の露光期間P2(露光開始時間TSから露光終了時間TEまで)に均等に割り当てられる。
複眼撮影モード時において、レリーズボタンが半押しされると(S1オン)、CPU14は、撮影準備処理を実行し、各撮像系12−1、12−2における露光期間(それぞれP1,P2)の算出、及び第1撮像系12−1の分割期間P11,P12,P13,P14の割り当てを行う。
次に、レリーズボタンが全押しされると(S2オン)、CPU14は、撮像素子駆動部26Aに露光開始の指令を出力する。これにより、シャッターゲートパルスの印加が停止し、第1撮像系12−1及び第2撮像系12−2において同時に露光が開始される(時間TS)。分割期間P11が終了すると(時間T1)、CPU14は、撮像素子駆動部26Aを制御して、第1撮像素子26−1に転送ゲートパルスTG1を印加させ、分割期間P11(時間TSからT1までの間)に第1撮像素子26−1に蓄積された信号電荷を垂直転送路VCCDに読み出す。そして、CPU14は、信号電荷の読み出し終了後、垂直転送路VCCD及び水平転送路HCCDを駆動して読み出した信号電荷を後段の処理部(アナログ信号処理部28、A/D変換器30、…)に転送する。また、CPU14は、次の分割期間P12の開始時間T2までの間、撮像素子駆動部26Aから第1撮像素子26−1にシャッターゲートパルスを印加させ、第1撮像素子26−1の受光素子PD1に蓄積される不要な信号電荷を掃き出させる。
次の分割期間P12の開始時間T2になると、CPU14は、シャッターゲートパルスの印加を停止させると同時に、第1撮像素子26−1の露光を開始させる。分割期間P12が終了すると(時間T3)、CPU14は、撮像素子駆動部26Aを制御して、第1撮像素子26−1に転送ゲートパルスTG1を印加させ、分割期間P12(時間T2からT3までの間)に第1撮像素子26−1に蓄積された信号電荷を垂直転送路VCCDに読み出す。そして、CPU14は、信号電荷の読み出し終了後、垂直転送路VCCD及び水平転送路HCCDを駆動して読み出した信号電荷を後段の処理部(アナログ信号処理部28−1、A/D変換器30−1、…)に転送する。また、CPU14は、次の分割期間P13の開始時間T4までの間、撮像素子駆動部26Aから第1撮像素子26−1にシャッターゲートパルスを印加させ、第1撮像素子26−1の受光素子PD1に蓄積される不要な信号電荷を掃き出させる。
そして、同様の制御が繰り返された後、最後の分割期間P14が終了すると(時間TE)、CPU14は、撮像素子駆動部26Aから第1撮像素子26−1に転送ゲートパルスTG4を印加させ、分割期間P14(時間T6からTEまでの間)に第1撮像素子26−1に蓄積された信号電荷を垂直転送路VCCDに読み出す。また、CPU14は、時間TEにおいて、撮像素子駆動部26Aから第2撮像素子26−2に転送ゲートパルスTG20を印加させ、露光期間P2(時間TSからTEまでの間)に第2撮像素子26−2に蓄積された信号電荷を垂直転送路VCCDに読み出す。
両撮像素子26−1及び26−2において、垂直転送路への信号電荷の読み出しが終了すると、CPU14は、撮像素子駆動部26Aから各撮像素子26−1、26−2に垂直転送パルス及び水平転送パルスを印加させる。これにより、撮像素子26−1、26−2から画像信号がそれぞれ後段の処理部(アナログ信号処理部28−1、28−2、A/D変換器30−1、30−2、…)に出力される。
そして、撮像素子26−1の各分割期間P11,P12,P13,P14に撮像素子26−1に蓄積された信号電荷は、それぞれA/D変換器30−1によってデジタルの画像信号に変換された後、画像データ演算処理部40によって加算処理される。このように撮像素子26−1から得られた画像信号を加算処理することにより、露光開始時間TSと露光終了時間TEが第2撮像素子26−2と一致し、かつ、合計の露光時間がP1となる画像信号が得られる。なお、この加算処理は、A/D変換前にアナログ信号処理部28において行われるようにしてもよい。
上記のようにして読み出された画像信号は、画像データ演算処理部40によって所定の処理が施された後合成される。そして、画像データ演算処理部40によって作成された合成画像は、所定の形式の画像ファイルに格納されて記録媒体44に記録される。また、表示部48に確認用の画像が表示される。
本実施形態によれば、上記した効果に加え、分割期間P11,P12,P13,P14が終了するごとに信号電荷の転送を行うことにしたので、累積された信号電荷によって垂直転送路VCCDが満たされたり、累積された信号電荷が第1撮像素子26−1で発生する暗電流の影響を受けることを防止することができる。
なお、上記第1から第3の実施形態では、第1撮像素子26−1の露光期間P1を均等に分割して、露光期間P2内に均等に割り当てるようにしたが、例えば、被写体の動きに応じて分割期間の長さを不均等にしてもよい。
[第4の実施形態]
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。なお、以下の説明において、上記の実施形態と同様の構成については説明を省略する。
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。なお、以下の説明において、上記の実施形態と同様の構成については説明を省略する。
本実施形態は、図7に示すように、露光期間が短い第1撮像素子26−1の露光期間P1を2つに分割し、分割期間P11露光開始時間と分割期間P12の露光終了時間が、第2撮像素子26−2の露光開始時間TS及び露光終了時間TEとそれぞれ一致するように設定したものである。
なお、本実施形態に係る複眼撮像装置は、図3と同様、メカニカルシャッター24を含まない構成とすることが可能である。
また、上記第1及び第2の実施形態においても、本実施形態と同様の分割期間の割り当てを行うことが可能である。
[第5の実施形態]
次に、本発明の第5の実施形態について説明する。なお、以下の説明において、上記の実施形態と同様の構成については説明を省略する。
次に、本発明の第5の実施形態について説明する。なお、以下の説明において、上記の実施形態と同様の構成については説明を省略する。
本実施形態は、第1撮像系12−1及び第2撮像系12−2の両方を用いて撮影を行う複眼撮影モード(例えば、3Dモード及びパノラマ撮影モード)において連続撮影(例えば、連写又は動画撮影)を行う場合に、各撮像系12−1、12−2の1フレーム当たりの露光期間の長さが異なることに起因する画質の劣化を防止するものである。ここで、連写撮影とは、例えば、1回のレリーズボタンの全押しに応じて所定の枚数の静止画を連続的に撮影する処理、又はレリーズボタンが全押しされてから記録媒体44の空き容量がなくなるまで静止画を連続的に撮影する処理をいう。
なお、本実施形態に係る複眼撮像装置は、図3と同様、メカニカルシャッター24を含まない構成とすることが可能である。
図8は、本発明の第5の実施形態に係る撮像制御方法を示すタイミングチャートである。
本実施形態では、第1撮像系12−1及び第2撮像系12−2の両方を用いて撮影を行う複眼撮影モードにおいて連写又は動画撮影を行う場合に(以下、複眼動画撮影モードという。)、第1撮像系12−1における連写又は動画の1フレーム当たりの露光期間の長さが第2撮像系12−2よりも短い時間に設定される。
なお、以下の説明では、第1撮像系12−1と第2撮像系12−2における連写又は動画の1フレーム当たりの露光期間の長さをそれぞれP1,P2とし、連写又は動画のnフレーム目(n:2以上の整数)の露光期間をそれぞれP1(n),P2(n)とする。また、露光期間P1(n),P2(n)の露光開始時間をそれぞれT1S(n),T2S(n)とし、露光期間P1(n),P2(n)の露光終了時間をそれぞれT1E(n),T2E(n)とする。
図8に示すように、複眼動画撮影モードでは、第1撮像系12−1のn回目の露光期間P1(n)の露光終了時間T1E(n)と、第2撮像系12−2のn回目の露光期間P2(n)の露光終了時間T2E(n)とが一致するように、露光期間が制御される。
即ち、複眼動画撮影モード時にレリーズボタンが全押しされると、CPU14は、第1撮像系12−1と第2撮像系12−2とを駆動して動画の撮影を開始する。撮像素子駆動部26Aに露光開始の指令を出力する。これにより、第2撮像系12−2に対するシャッターゲートパルスの印加が停止し、第2撮像系12−2において露光が開始される(時間T2S(1))。そして、時間(P2−P1)が経過した時点(時間T1S(1))で、第1撮像系12−1に対するシャッターゲートパルスの印加が停止し、第1撮像系12−1において露光が開始される。
露光期間P1(1),P2(1)が終了すると(時間T1E(1)=T2E(1))、CPU14は、撮像素子駆動部26Aを制御して、第1撮像素子26−1と第2撮像素子26−2にそれぞれ転送ゲートパルスTG1(1),TG2(1)を印加させる。これにより、第1撮像素子26−1と第2撮像素子26−2に蓄積された信号電荷が読み出されて、後段の処理部(それぞれアナログ信号処理部28−1、28−2、A/D変換器30−1、30−2、…)に転送される。また、CPU14は、各撮像素子26−1及び26−2の次の露光期間の露光開始時間までの間、撮像素子駆動部26Aから各撮像素子26−1及び26−2にシャッターゲートパルスを印加させ、各撮像素子26−1及び26−2に蓄積される不要な信号電荷を掃き出させる。
次に、時間T2S(2)になると、CPU14は、第2撮像系12−2に対するシャッターゲートパルスの印加を停止させ、第2撮像系12−2において露光が開始される。そして、時間T2S(2)から時間(P2−P1)が経過した時点で(時間T1S(2))、第1撮像系12−1に対するシャッターゲートパルスの印加が停止し、第1撮像系12−1において露光が開始される。
露光期間P1(2),P2(2)が終了すると(時間T1E(2)=T2E(2))、CPU14は、撮像素子駆動部26Aを制御して、第1撮像素子26−1と第2撮像素子26−2にそれぞれ転送ゲートパルスTG1(2),TG2(2)を印加させ、第1撮像素子26−1と第2撮像素子26−2に蓄積された信号電荷を読み出した後、後段の処理部(それぞれアナログ信号処理部28−1、28−2、A/D変換器30−1、30−2、…)に転送する。また、CPU14は、各撮像素子26−1及び26−2の次の露光期間の露光開始時間までの間、撮像素子駆動部26Aから各撮像素子26−1及び26−2にシャッターゲートパルスを印加させ、各撮像素子26−1及び26−2に蓄積される不要な信号電荷を掃き出させる。
そして、上記の処理が繰り返された後レリーズボタンが全押しされると、CPU14は、最終フレームの信号電荷の読み出し及び転送を行った後撮影を終了する。
次に、複眼動画撮影モード時における画像データの記録処理について説明する。
上記第1撮像素子26−1と第2撮像素子26−2から出力された画像信号は、A/D変換された後、画像データ演算処理部40に順次転送され、メインメモリ38に蓄積される。
画像データ演算処理部40は、第1撮像系12−1から得られた(n−1)回目の画像データD1´(n−1)と(n+1)回目の画像データD1´(n+1)に演算処理を施して合成することにより、n回目の画像データD1(n)を作成する。なお、上記の合成処理は、例えば、画像データD1´(n−1)とD1´(n+1)を加算又は平均することにより行われる。
そして、上記第1撮像系12−1から得られた(n−1)回目の画像データD1´(n−1)と(n+1)回目の画像データD1´(n+1)の合成処理を繰り返すことにより、第2撮像系12−2のn回目の画像データD2(n)に相当(近似)する被写体ブレ(ボケ)具合の画像データD1(n)が順次作成される。
複眼動画撮影モードの撮影が終了すると、上記のようにして作成された画像データD1(n)と、第2撮像素子26−2から得られた第n回目の画像データD2(n)とが関連付けられて、所定形式の画像ファイルに格納されて記録媒体44に記録される。例えば、3Dモードの場合には、画像データD1(n)は、第2撮像素子26−2から得られた第n回目の画像データD2(n)に対応する視差画像として画像ファイルに格納される。また、パノラマ撮影モードの場合には、上記のようにして作成された画像データD1(n)と、第2撮像素子26−2から得られた第n回目の画像データD2(n)とが撮像系12−1、12−2の配置された方向(横方向)につなぎ合わされて、第nフレーム目のパノラマ画像として画像ファイルに格納される。
本実施形態によれば、複眼で連続撮影(連写又は動画撮影)を行うときに、各撮像系12−1、12−2における1フレームの露光期間の長さの差によって、各撮像系12−1、12−2から取得した画像に大きな違いが現れることを防ぐことができる。例えば、高速で動いている被写体を撮影した場合でも、両画像が同じ程度にぼける(ブレる)ようになるので、両撮像系12から得られた画像から合成画像を生成するときの画像処理演算にかかる負荷を小さくすることができる。また、生成された合成画像(例えば、立体画像)がチラついて見える等の不具合の発生を防ぐことが可能となる。
なお、本実施形態では、第1撮像系12−1のn回目の露光期間P1(n)の露光終了時間T1E(n)と、第2撮像系12−2のn回目の露光期間P2(n)の露光終了時間T2E(n)とを一致させるようにしたが、それぞれの露光開始時間T1S(n)とT2S(n)を一致させるようにしてもよい。また、露光期間P1(n)とP2(n)の中心({(T1S(n)+T1E(n))/2}と{(T2S(n)+T2E(n))/2})を一致させるようにしてもよい。
また、本実施形態では、画像データD1´(n−1)とD1´(n+1)とを合成して画像データD1(n)を作成するようにしたが、画像データD1´(n−1),D1´(n),D1´(n+1)を合成して画像データD1(n)を作成するようにしてもよい。
また、本実施形態では、露光期間が短い方の画像データを合成するようにしたが、露光期間が長い方の画像データを合成するようにしてもよい。
10…複眼撮像装置、12…撮像系、14…CPU、16…電源部、18…操作部、20…撮影レンズ、20A…レンズ駆動部、22…絞り、22A…絞り駆動部、24…メカニカルシャッター、24A…メカニカルシャッター駆動部、26…撮像素子、26A…撮像素子駆動部、28…アナログ信号処理部、30…A/D変換器、32…制御バス、34…データバス、36…メモリ制御部、38…メインメモリ、40…画像データ演算処理部、42…外部メモリ制御部、44…記録媒体、46…表示制御部、48…表示部
Claims (16)
- 第1の撮像素子と、
第2の撮像素子と、
前記第1の撮像素子と前記第2の撮像素子の両方を用いて被写体像を撮像するときに、前記第1の撮像素子を露光する第1の露光期間を前記第2の撮像素子を露光する第2の露光期間よりも短い時間に設定する露光期間設定手段と、
前記第1の露光期間を複数の分割期間に分割して、前記第2の露光期間と露光開始時間及び露光終了時間がそれぞれ一致するように、前記分割期間を設定する分割期間設定手段と、
前記第1の撮像素子と前記第2の撮像素子の両方を用いて前記被写体像を撮像する撮像指示の入力を受け付ける撮像指示手段と、
前記撮像指示の入力に応じて、前記第1の撮像素子と前記第2の撮像素子の両方を用いて前記被写体像の撮像を行う撮像制御手段と、
前記第1の撮像素子が前記分割期間に露光されるように、前記第1の撮像素子の露光を制御する露光制御手段と、
前記露光終了時間の後に、前記第1の撮像素子及び前記第2の撮像素子から信号電荷を読み出して、前記信号電荷を用いて画像データを作成する画像データ作成手段と、
を備える複眼撮像装置。 - 前記分割期間設定手段は、前記第1の露光期間を同じ長さの分割期間に分割して、前記分割期間を前記第2の露光期間内に均等に分配する請求項1記載の複眼撮像装置。
- 前記第1の撮像素子に入射する光を遮光するメカニカルシャッターを更に備え、
前記露光制御手段は、前記メカニカルシャッターの開閉を制御して、前記第1の撮像素子に光が入射する時間を制御することにより、前記第1の撮像素子の露光を制御する請求項1又は2記載の複眼撮像装置。 - 前記第1の撮像素子は、画素に蓄積された信号電荷を転送する垂直転送路を備えており、
前記露光制御手段は、前記分割期間が終了するごとに、前記第1の撮像素子に蓄積された信号電荷を前記垂直転送路に読み出して、各分割期間に前記第1の撮像素子の画素に蓄積された信号電荷を前記垂直転送路で加算する請求項1又は2記載の複眼撮像装置。 - 前記第1の撮像素子は、画素に蓄積された信号電荷を転送する垂直転送路を備えており、
前記露光制御手段は、前記分割期間が終了するごとに、前記第1の撮像素子に蓄積された信号電荷を前記垂直転送路に読み出して、前記画像データ作成手段に転送する請求項1又は2記載の複眼撮像装置。 - 第1の撮像素子と、
第2の撮像素子と、
前記第1の撮像素子と前記第2の撮像素子の両方を用いて被写体像を複数フレーム連続撮像するときに、前記第1の撮像素子の1フレーム当たりの露光期間を前記第2の撮像素子の1フレーム当たりの露光期間よりも短い時間に設定する露光期間設定手段と、
前記第1の撮像素子と前記第2の撮像素子の両方を用いて前記被写体像を連続撮像する撮像指示の入力を受け付ける撮像指示手段と、
前記撮像指示の入力に応じて、前記第1の撮像素子と前記第2の撮像素子の各フレームの露光タイミングを同期させて前記被写体像の連続撮像を行う撮像制御手段と、
前記第1の撮像素子の各フレームの画像データを作成するときに、各フレームの前後に連続するフレームの画像データを使用する画像データ作成手段と、
を備える複眼撮像装置。 - 前記画像データ作成手段は、前記第1の撮像素子の第(n−1)フレームの画像データと第(n+1)フレームの画像データを合成して、前記第1の撮像素子の第nフレーム(nは2以上の整数)の画像データを作成する請求項6記載の複眼撮像装置。
- 前記撮像制御手段は、前記第1の撮像素子の露光期間と前記第2の撮像素子の露光期間の露光開始時間、露光終了時間及び露光期間の中心の時間のいずれか1つを一致させる請求項6又は7記載の複眼撮像装置。
- 第1の撮像素子と、第2の撮像素子とを備える複眼撮像装置を用いて被写体像を撮像する撮像制御方法であって、
前記第1の撮像素子と前記第2の撮像素子の両方を用いて前記被写体像を撮像するときに、前記第1の撮像素子を露光する第1の露光期間を前記第2の撮像素子を露光する第2の露光期間よりも短い時間に設定する露光期間設定工程と、
前記第1の露光期間を複数の分割期間に分割して、前記第2の露光期間と露光開始時間及び露光終了時間がそれぞれ一致するように、前記分割期間を設定する分割期間設定工程と、
前記第1の撮像素子と前記第2の撮像素子の両方を用いて前記被写体像を撮像する撮像指示の入力に応じて、前記第1の撮像素子と前記第2の撮像素子の両方を用いて前記被写体像の撮像を行う撮像制御工程と、
前記第1の撮像素子が前記分割期間に露光されるように、前記第1の撮像素子の露光を制御する露光制御工程と、
前記露光終了時間の後に、前記第1の撮像素子及び前記第2の撮像素子から信号電荷を読み出して、前記信号電荷を用いて画像データを画像データ作成手段により作成する画像データ作成工程と、
を備える撮像制御方法。 - 前記分割期間設定工程において、前記第1の露光期間を同じ長さの分割期間に分割して、前記分割期間を前記第2の露光期間内に均等に分配する請求項9記載の撮像制御方法。
- 前記露光制御工程において、前記第1の撮像素子に入射する光を遮光するメカニカルシャッターの開閉を制御して、前記第1の撮像素子に光が入射する時間を制御することにより、前記第1の撮像素子の露光を制御する請求項9又は10記載の撮像制御方法。
- 前記露光制御工程において、前記分割期間が終了するごとに、前記第1の撮像素子に蓄積された信号電荷を前記第1の撮像素子の垂直転送路に読み出して、各分割期間に前記第1の撮像素子の画素に蓄積された信号電荷を前記垂直転送路で加算する請求項9又は10記載の撮像制御方法。
- 前記露光制御工程において、前記分割期間が終了するごとに、前記第1の撮像素子に蓄積された信号電荷を前記第1の撮像素子の垂直転送路に読み出して、前記画像データ作成手段に転送する請求項9又は10記載の撮像制御方法。
- 第1の撮像素子と、第2の撮像素子とを備える複眼撮像装置を用いて被写体像を連続撮像する撮像制御方法であって、
前記第1の撮像素子と前記第2の撮像素子の両方を用いて前記被写体像を複数フレーム連続撮像するときに、前記第1の撮像素子の1フレーム当たりの露光期間を前記第2の撮像素子の1フレーム当たりの露光期間よりも短い時間に設定する露光期間設定工程と、
前記第1の撮像素子と前記第2の撮像素子の両方を用いて前記被写体像を連続撮像する撮像指示の入力に応じて、前記第1の撮像素子と前記第2の撮像素子の各フレームの露光タイミングを同期させて前記被写体像の連続撮像を行う撮像制御工程と、
前記第1の撮像素子の各フレームの画像データを作成するときに、各フレームの前後に連続するフレームの画像データを使用する画像データ作成工程と、
を備える撮像制御方法。 - 前記画像データ作成工程において、前記第1の撮像素子の第(n−1)フレームの画像データと第(n+1)フレームの画像データを合成して、前記第1の撮像素子の第nフレーム(nは2以上の整数)の画像データを作成する請求項14記載の撮像制御方法。
- 前記撮像制御工程において、前記第1の撮像素子の露光期間と前記第2の撮像素子の露光期間の露光開始時間、露光終了時間及び露光期間の中心の時間のうちの少なくとも1つを一致させる請求項14又は15記載の撮像制御方法。
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