JP2010157863A - 複眼カメラ及び画像処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 画素のサイズが異なる複数の撮像素子を用いて撮影した画像を合成して1枚の画像を作成する場合に、撮像素子間の画素サイズの差に起因する画質の劣化を防止することが可能な複眼カメラ及び画像処理方法を提供する。
【解決手段】 撮像素子20−1と20−2はチップサイズ(面積)が等しく、かつ、撮像素子20−1の方が撮像素子20−2よりも画素数が少ない。入出力処理回路52は、撮像素子20−1のデータを画像処理部56に入力し、撮像素子20−2のデータを画素加算処理部54に入力する。例えば、撮像素子20−2の画素数が撮像素子20−1のN倍(画素サイズが約N分の1)とした場合(N:整数(N>1))、画素加算処理部54は、撮像素子20−2のN画素を加算することにより、撮像素子20−1と20−2の間の光量−出力特性を合わせる。画像処理部56は、撮像素子20−1のデータと撮像素子20−2の画素加算処理後のデータとを合成する。
【選択図】 図1
【解決手段】 撮像素子20−1と20−2はチップサイズ(面積)が等しく、かつ、撮像素子20−1の方が撮像素子20−2よりも画素数が少ない。入出力処理回路52は、撮像素子20−1のデータを画像処理部56に入力し、撮像素子20−2のデータを画素加算処理部54に入力する。例えば、撮像素子20−2の画素数が撮像素子20−1のN倍(画素サイズが約N分の1)とした場合(N:整数(N>1))、画素加算処理部54は、撮像素子20−2のN画素を加算することにより、撮像素子20−1と20−2の間の光量−出力特性を合わせる。画像処理部56は、撮像素子20−1のデータと撮像素子20−2の画素加算処理後のデータとを合成する。
【選択図】 図1
Description
本発明は複眼カメラ及び画像処理方法に係り、特に複数の異なる撮像素子を備えた複眼カメラ及び画像処理方法に関する。
特許文献1には、変曲点を境に異なる光電変換特性を有する撮像素子を搭載した撮像装置を2台備えた撮像システムにおいて、一方の撮像素子の撮像信号に所定のゲインを乗算することにより、上記撮像素子間の感度バラツキを補正することが開示されている。
特許文献2には、撮像素子及び信号処理手段を備えた撮像系を複数有するステレオカメラにおいて、単一のタイミング信号発生手段の出力信号を複数の撮像素子及び信号処理手段に接続することにより、各撮像系の出力から輝度のバラツキがない映像を出力可能にすることが開示されている。
特開2007−81806号公報
特開2000−341719号公報
従来、撮像光学系と撮像素子を複数備えた多眼カメラが提案されている。このような多眼カメラを用いて複数枚の画像を撮影して合成することが考えられる。しかしながら、上記複数の撮像素子の間で入射光量と出力との関係(光量−出力特性)が異なる場合(例えば、撮像素子のチップサイズ(面積)が同じで画素数が異なる場合)、この特性の差によって合成後の画像の画質が劣化するおそれがある。
特許文献1に記載の技術は、撮像信号に所定のゲインを乗算することで感度バラツキを補正するものであるが、単にゲインを乗算するだけではノイズが増幅されて、画質が劣化するおそれがある。また、撮像信号を出力レベルが低い方に合わせることも考えられるが、この場合出力レベルが低い方の撮像素子にダイナミックレンジが制限されることになる。また、特許文献2に記載の技術は、複数の撮像素子間の特性差に起因する画像の劣化を防止するためのものではない。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、画素のサイズが異なる複数の撮像素子を用いて撮影した画像を合成して1枚の画像を作成する場合に、撮像素子間の画素サイズの差に起因する画質の劣化を防止することが可能な複眼カメラ及び画像処理方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様に係る複眼カメラは、第1の撮像素子と、前記第1の撮像素子よりも画素数が多く、感度が低い第2の撮像素子と、前記第1の撮像素子と前記第2の撮像素子とを同期させて画像の露光及び画像信号の読み出しを行う撮影制御手段と、前記第2の撮像素子から読み出された第2の画像信号に対して画素加算処理を施す画素加算手段と、前記第1の撮像素子から読み出された第1の画像信号と、前記画素加算後の第2の画像信号とを合成して合成画像を作成する画像合成手段とを備える。
上記第1の態様によれば、画素数が多く、感度が低い第2の撮像素子から出力された画素データに対して画素加算処理を行って両撮像素子の出力特性を一致させることができ、両撮像素子の光量−出力特性の差に起因する画質の劣化を防ぐことができる。
本発明の第2の態様に係る複眼カメラは、上記第1の態様において、前記第1の撮像素子と前記第2の撮像素子はチップサイズが同じで、かつ、前記第2の撮像素子は前記第1の撮像素子よりも画素数が多い。
本発明の第3の態様に係る複眼カメラは、上記第2の態様において、前記第2の撮像素子の画素数が前記第1の撮像素子の画素数のN倍であり(Nは1より大きい整数)、前記画素加算手段は、前記第2の撮像素子から読み出された第2の画像信号をN画素分ずつ加算するようにしたものである。
上記第3の態様によれば、画素数がN倍で、画素サイズが約N分の1の第2の撮像素子から出力された画素データをN画素分ずつ画素加算することにより、両撮像素子の出力特性を一致させることができ、両撮像素子の光量−出力特性の差に起因する画質の劣化を防ぐことができる。
本発明の第4の態様に係る複眼カメラは、上記第1から第3の態様において、前記第1及び第2の撮像素子の露光時間を設定する露光時間設定手段を更に備え、前記第2の撮像素子が第1画素群と第2画素群とを含んでおり、前記画素加算手段は、前記第1画素群の画素と前記第2画素群の画素とを画素加算し、前記露光時間設定手段は、前記第2画素群の露光時間を調整して、前記第1画素群の画素から読み出された画像信号と前記第2画素群の画素から読み出された画像信号とを画素加算した結果得られる画像信号の出力特性と前記第1の画像信号の出力特性とを一致させるようにしたものである。
上記第4の態様によれば、高画素の第2の撮像素子に含まれる画素を2つの画素群に分けて、両画素群の出力の和が第1の撮像素子の出力と等しくなるように、一方の画素群の露光時間を調整することにより、両撮像素子の光量−出力特性の差に起因する画質の劣化を防止することができる。
本発明の第5の態様に係る複眼カメラは、上記第4の態様において、前記露光時間設定手段が、前記第1の撮像素子と前記第2の撮像素子の第1画素群の露光時間を同じ値に設定するようにしたものである。
本発明の第6の態様に係る複眼カメラは、上記第1から第3の態様の構成に加えて、前記第1の画像信号又は前記画素加算後の第2の画像信号に所定のゲインをかけて、前記前記第1の画像信号と前記画素加算後の第2の画像信号の出力特性を一致させる前記信号増幅手段を更に備える。
上記第6の態様によれば、ゲインをかけることにより、前記第1の画像信号と前記画素加算後の第2の画像信号の光量−出力特性を一致させることができる。
本発明の第7の態様に係る複眼カメラは、上記第1から第6の態様の構成に加えて、前記第1の画像信号と、前記画素加算後の第2の画像信号の飽和時の電荷量を同じ値に設定する飽和電荷量設定手段を更に備える。
上記第7の態様によれば、上記各態様の効果に加え、第1の撮像素子と第2の撮像素子の飽和時の電荷量を一致させることができるので、両撮像素子の飽和時電荷量に近い出力を用いて画像を合成する場合の画質の劣化を防止することができる。
本発明の第8の態様に係る複眼カメラは、上記第7の態様において、前記第1の撮像素子と前記画素加算後における第2の撮像素子の飽和時の電荷量とOFD電圧の関係を示す飽和特性調整テーブルを更に備え、前記飽和電荷量設定手段が、前記飽和特性調整テーブルに基づいて、前記OFD電圧を調整して、前記第1の画像信号と、前記画素加算後の第2の画像信号の飽和時の電荷量を同じ値に設定するようにしたものである。
本発明の第9の態様に係る複眼カメラは、上記第1から第8の態様の構成に加えて、前記画素加算処理後の第2の画像信号又は前記第1の画像信号に対して補間又は間引き処理を行って、前記画素加算処理後の第2の画像信号の縦横の画素数と前記第1の画像信号の縦横の画素数を一致させる画素数調整手段を更に備える。
上記第9の態様によれば、第1及び第2の撮像素子の縦横の画素数を一致させることにより、画質を高めることが可能になる。
本発明の第10の態様に係る画像処理方法は、第1の撮像素子と、前記第1の撮像素子よりも画素数が多く、感度が低い第2の撮像素子とを同期させて画像の露光及び画像信号の読み出しを行う撮影制御工程と、前記第2の撮像素子から読み出された第2の画像信号に対して画素加算処理を施す画素加算工程と、前記第1の撮像素子から読み出された第1の画像信号と、前記画素加算後の第2の画像信号とを合成して合成画像を作成する画像合成工程とを備える。
本発明の第11の態様に係る画像処理方法は、上記第10の態様において、前記第1の撮像素子と前記第2の撮像素子はチップサイズが同じで、かつ、前記第2の撮像素子の画素数が前記第1の撮像素子の画素数のN倍であり(Nは1より大きい整数)、前記画素加算工程において、前記第2の撮像素子から読み出された第2の画像信号をN画素分ずつ加算するようにしたものである。
本発明の第12の態様に係る画像処理方法は、上記第10又は第11の態様において、前記第2画素群の露光時間を調整して、前記第1画素群の画素から読み出された画像信号と前記第2画素群の画素から読み出された画像信号とを画素加算した結果得られる画像信号の出力特性と前記第1の画像信号の出力特性とを一致させる露光時間設定工程を更に備え、前記画素加算工程において、前記第2の撮像素子に含まれる前記第1画素群の画素と前記第2画素群の画素とを画素加算するようにしたものである。
本発明の第13の態様に係る画像処理方法は、上記第12の態様において、前記第1の撮像素子と前記第2の撮像素子の第1画素群の露光時間を同じ値に設定するようにしたものである。
本発明の第14の態様に係る画像処理方法は、上記第10から第13の構成に加えて、前記第1の画像信号又は前記画素加算後の第2の画像信号に所定のゲインをかけて、前記前記第1の画像信号と前記画素加算後の第2の画像信号の出力特性を一致させる前記信号増幅工程を更に備える。
本発明の第15の態様に係る画像処理方法は、上記第10から第14の態様の構成に加えて、前記第1の画像信号と、前記画素加算後の第2の画像信号の飽和時の電荷量を同じ値に設定する飽和電荷量設定工程を更に備える。
本発明の第16の態様に係る画像処理方法は、上記第15の態様の前記飽和電荷量設定工程において、前記第1の撮像素子と前記画素加算後における第2の撮像素子の飽和時の電荷量とOFD電圧の関係を示す飽和特性調整テーブルに基づいて、前記OFD電圧を調整して、前記第1の画像信号と、前記画素加算後の第2の画像信号の飽和時の電荷量を同じ値に設定するようにしたものである。
本発明の第17の態様に係る画像処理方法は、上記第10から第16の態様の構成に加えて、前記画素加算処理後の第2の画像信号又は前記第1の画像信号に対して補間又は間引き処理を行って、前記画素加算処理後の第2の画像信号の縦横の画素数と前記第1の画像信号の縦横の画素数を一致させる画素数調整工程を更に備える。
本発明によれば、画素数が多く、感度が低い第2の撮像素子から出力された画素データに対して画素加算処理を行って両撮像素子の出力特性を一致させることができ、両撮像素子の光量−出力特性の差に起因する画質の劣化を防ぐことができる。
以下、添付図面に従って本発明に係る複眼カメラ及び画像処理方法の好ましい実施の形態について説明する。
[複眼カメラの構成]
図1は、本発明の第1の実施形態に係る複眼カメラの主要構成を示すブロック図である。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る複眼カメラの主要構成を示すブロック図である。
図1に示すように、複眼カメラ10は、2つの撮影部12−1及び12−2を備えている。なお、撮影部12は2つ以上設けてもよい。
複眼カメラ10は、撮影部12−1及び12−2によって撮影した2枚の画像データを合成する。例えば、複眼カメラ10は、撮影部12−1及び12−2によって撮影した2枚の視差画像データを合成して3次元表示(立体表示)用の画像の作成及び表示を行う。また、複眼カメラ10は、撮影部12−1及び12−2によって撮影した2枚のパノラマ画像の作成用画像データを合成してパノラマ画像の作成及び表示を行う。複眼カメラ10は、上記視差画像データ及びパノラマ画像の作成用画像データを、1つの記録用画像ファイル(マルチピクチャファイル)に格納する。また、複眼カメラ10は、ブラケット撮影時、動画撮影時又は連写時に撮影した複数フレームの画像データをつなぎ合わせて1つの記録用画像ファイル(マルチピクチャファイル)に格納する。
CPU(Central Processing Unit)14は、操作部16からの入力に基づいて複眼カメラ10の動作を制御する。
制御バス28は、CPU14からの指令を複眼カメラ10の各部に伝送する伝送路である。データバス30は、画像信号等の各種のデータを伝送する伝送路である。
メインメモリ34には、CPU14が実行するプログラム及び制御に必要な各種データのほか、ユーザ設定情報等の複眼カメラ10の動作に関する各種設定情報等が格納される。メモリ制御部32は、所定のプロトコルに従って、メインメモリ34からのデータの読み出し、メインメモリ34へのデータの書き込み、メインメモリ34内のデータのリフレッシュを行うためのインターフェースである。
記録媒体40には、撮影された画像ファイル及び各種のデータが記録される。記録媒体40としては、例えば、SDメモリカード(登録商標)又はxDピクチャカード(登録商標)を用いることができる。外部メモリ制御部38は、所定のプロトコルに従って、記録媒体40からのデータの読み出し、記録媒体40へのデータの書き込みを行うためのインターフェースである。
操作部16は、ユーザが各種の操作入力を行うための操作手段であり、電源のオンとオフの切り替えを行う電源スイッチ、複眼カメラ10の動作モードの切り替えを行うモードダイヤル、レリーズボタン及びズームボタンを含んでいる。
モードダイヤルは、複眼カメラ10の動作モードの切り替え入力を行うための操作手段であり、モードダイヤルの設定位置に応じて、2次元の画像(静止画、動画)を撮影する2Dモード、3次元の画像(静止画、動画)を撮影する3Dモード、パノラマ画像を撮影するためのパノラマ撮影モード及び画像の再生を行う再生モードの間で動作モードが切り替えられる。
レリーズボタンは、いわゆる「半押し」と「全押し」とからなる2段ストローク式のスイッチで構成されている。静止画撮影時には、レリーズボタンが半押しされると(S1オン)、撮影準備処理(例えば、自動露出調整処理(AE:Automatic Exposure)、自動焦点合わせ処理(AF:Auto Focus)、自動ホワイトバランス調整処理(AWB:Automatic White Balance))が行われる。そして、レリーズボタンが全押しされると(S2オン)、静止画の撮影・記録処理が行われる。また、動画撮影時には、レリーズボタンが全押しされると動画の撮影が開始され、再度全押しされると動画の撮影が終了する。なお、静止画撮影用のレリーズボタン及び動画撮影用のレリーズボタンを別々に設けるようにしてもよい。
ズームボタンは、撮影部12−1及び12−2のズーミング操作を行うための操作手段であり、望遠側へのズームを指示するズームテレボタンと、広角側へのズームを指示するズームワイドボタンとを備えている。
表示部44は、例えば、カラー液晶パネル(LCD)を備えた表示装置である。表示部44は、撮影された画像を表示する表示部として機能するとともに、複眼カメラ10の各種機能に関する設定を行うときに時のユーザインターフェイスとして機能する。また、表示部44は、撮影モード時に画角を確認するための電子ファインダとして機能する。
表示部44は、3Dモード時に、ユーザが立体視可能な3次元(3D)画像を表示する機能を有する。3D画像の表示方式としては、例えば、ライト・ディレクション・コントロール・システム(Light Direction Control System)が採用される。ライト・ディレクション・コントロール・システムでは、左眼用の画像データをLCDに表示して、バックライトパネルによってユーザの左眼に届くように指向性をもたせた照明光をLCDに照射する処理と、右眼用の画像データをLCDに表示して、バックライトパネルによってユーザの右眼に届くように指向性をもたせた照明光をLCDに照射する処理とを交互に(例えば、1/60秒間隔で)繰り返す。これにより、相互に視差のある左眼用画像と右眼用画像が、ユーザの左右の眼によって交互に観察されるので、ユーザは立体的な画像を観察することができる。
表示制御部42は、データバス30を介して入力されるR,G,Bの色信号を表示用の信号に変換する。
次に、複眼カメラ10の撮影機能について説明する。なお、図1では、各撮影部12−1及び12−2等にそれぞれ符号1及び2を付して区別しているが、各部の機能は略同様であるため、以下の説明では、符号1及び2を適宜省略して説明する。
各撮影部12は、撮像光学系18及び撮像素子20を含んでいる。撮像光学系18は、フォーカスレンズ、ズームレンズ、絞り、メカニカルシャッタ及びこれらを駆動する駆動部(アクチュエータ)を備えている。
フォーカスレンズ及びズームレンズは、各撮影部12の光軸に沿って前後に移動する。CPU14は、撮像光学系18のフォーカスアクチュエータの動作を制御して、フォーカスレンズの位置を調整してフォーカシングを行う。また、CPU14は、撮像光学系18のズームアクチュエータの動作を制御して、ズームレンズの位置を調整してズーミングを行う。また、CPU14は、撮像光学系18の絞り駆動部の駆動を制御することにより、絞りの開口量(絞り値)を調整して撮像素子20への入射光量を制御する。
メカニカルシャッタは、撮像素子20からデータを読み出すときに、撮像素子20に入射する光を遮光するために閉じられる。
CPU14は、3Dモード及びパノラマ撮影モード時に、各撮影部12−1及び12−2の撮像光学系18−1及び18−2を同期させて駆動する。即ち、撮影部12−1及び12−2は、3Dモード及びパノラマ撮影モード時に、常に同じ焦点距離(ズーム倍率)に設定され、常に同じ入射光量(絞り値)となるように絞りが調整される。更に、3Dモード時には、常に同じ被写体にピントが合うように焦点調節が行われる。
CPU14は、3Dモード時に、不図示の撮影部駆動機構を制御して、左右の眼に対応する視差画像が得られるように撮影部12−1及び12−2の輻輳角(撮像光学系18−1と18−2の光軸のなす角)を調整する。また、CPU14は、パノラマ撮影モード時に、ユーザからの入力に応じて所望の範囲が撮影できるように撮影部12−1及び12−2の輻輳角を調整する。
撮像素子20は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサである。撮像素子20−1と撮像素子20−2はチップサイズが同じで画素数が相互に異なっている。なお、撮像素子20としては、他の方式の撮像素子(例えば、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサ)を用いることも可能である。
撮像素子20の受光面には、多数の受光素子(フォトダイオード)が2次元的に配列されており、各フォトダイオードには所定の配列で3色(例えば、R,G,B)のカラーフィルタが配置されている。なお、画素配列は、例えば、ベイヤー配列又はハニカム配列である。
撮影部12を介して撮像素子20の受光面上に被写体光が結像されると、この被写体光はフォトダイオードによって入射光量に応じた信号電荷に変換される。各フォトダイオードに蓄積された信号電荷は、CPU14の指令に従って撮像素子駆動部22から与えられる駆動パルスに基づいて、電荷量に応じた電圧信号(R,G,B信号)として撮像素子20から順次読み出される。撮像素子20は、電子シャッター機能を備えており、フォトダイオードへの電荷蓄積時間を制御することにより、露光時間(シャッター速度)が制御される。
アナログ信号処理部24は、撮像素子20から出力されたR,G,B信号に含まれるリセットノイズ(低周波)を除去するための相関2重サンプリング回路(CDS)、R,G,B信号を増幅して一定レベルの大きさにコントロールするためのAGS回路を含んでいる。撮像素子20から出力されるアナログのR,G,B信号は、アナログ信号処理部24によって相関2重サンプリング処理されるとともに増幅される。アナログ信号処理部24におけるR,G,B信号の増幅ゲインは撮影感度(ISO感度)に相当する。CPU14は、被写体の明るさ等に応じて、この増幅ゲインを調整することにより撮影感度を設定する。なお、2つのCCDを用いて画像を撮影する場合(3Dモード及びパノラマ撮影モード時)、このゲインはアナログ信号処理部24−1と24−2とで同じ値に設定される。
アナログ信号処理部24から出力されたアナログのR,G,B信号は、A/D変換器26によってデジタルのR,G,B信号に変換された後、データバス30を介してデジタル信号処理部36に入力される。
上記のようにして生成されたデジタルのR,G,B信号は、デジタル信号処理部36において、所定の処理(例えば、同時化処理(単板CCDのカラーフィルタ配列に伴う色信号の空間的なズレを補間して色信号を同時式に変換する処理)、ホワイトバランス調整処理、階調変換(ガンマ補正)処理及び輪郭補正処理)が施されて、輝度信号(Y信号)及び色差信号(Cr、Cb信号)、即ち、Y/C信号に変換される。
ライブビュー画像(スルー画)を表示部44に表示する場合、デジタル信号処理部36において生成されたY/C信号が1フレーム分ずつR,G,B信号に変換された後表示部44に出力される。
次に、画像の撮影及び記録処理について説明する。2Dモード時には、所定の1つの撮影部(例えば、12−1)により記録用の画像が撮影される。なお、2Dモード時にどちらの撮影部を使用するかはユーザが選択できるようにしてもよい。
2Dモード時に、撮影部12−1によって撮影された画像は圧縮され、所定形式の画像ファイルとして記録媒体40に記録される。例えば、静止画についてはJPEG(Joint Photographic Experts Group)、動画についてはMPEG2又はMPEG4、H.264規格に準拠した圧縮画像ファイルとして記録される。
3Dモード及びパノラマ撮影モード時には、撮影部12−1及び12−2によって同期して画像が撮影される。上記3Dモード及びパノラマ撮影モード時には、AF処理及びAE処理は、撮影部12−1及び12−2のいずれか一方によって取得された画像信号に基づいて行われる。上記3Dモード及びパノラマ撮影モード時には、各撮影部12−1及び12−2によって撮影された2視点の画像は、それぞれ圧縮されて1つのマルチピクチャファイルに格納されて記録媒体40に記録される。マルチピクチャファイルには、2視点の圧縮画像データとともに、被写体距離情報、撮影部12の撮影レンズの間隔及び輻輳角に関する情報が格納される。
再生モード時には、記録媒体40に記録されている所定の画像ファイル(例えば、最後に記録された画像ファイル)が読み出されて、非圧縮のY/C信号に伸張され、R,G,B信号に変換された後表示部44に出力される。これにより、記録媒体40に記録されている画像ファイルが表示部44に表示される。
[撮像素子の構成]
図2は、撮像素子20−1と20−2に入射する光量と出力の関係(光量−出力特性)を示すグラフである。図2の横軸は一定光量下での露光時間(即ち、入射光量)、縦軸は撮像素子の出力(1画素に蓄積される蓄積電荷量)である。
図2は、撮像素子20−1と20−2に入射する光量と出力の関係(光量−出力特性)を示すグラフである。図2の横軸は一定光量下での露光時間(即ち、入射光量)、縦軸は撮像素子の出力(1画素に蓄積される蓄積電荷量)である。
撮像素子20−1(例えば、600万画素)と撮像素子20−2(例えば、1200万画素)はチップサイズ(面積)が等しく、かつ、撮像素子20−1の方が撮像素子20−2よりも画素数が少ないので、撮像素子20−1の画素サイズは撮像素子20−2よりも大きい。
従って、図2に示すように、同じ撮影条件(例えば、露光時間、絞り、ゲイン(撮影感度))で撮影した場合、撮像素子20−1(曲線L1)は撮像素子20−2(曲線L2)よりも1画素に蓄積可能な電荷量が大きい。即ち、撮像素子20−1は、撮像素子20−2よりも感度が高い。また、撮像素子20−1と20−2とはダイナミックレンジが異なる。
本実施形態では、撮像素子20−1と20−2を用いて撮影した画像を合成する場合(3Dモード及びパノラマ撮影モード時)、この光量−出力特性の差分を埋めるため画素加算処理を行う。
[デジタル信号処理部の構成]
次に、デジタル信号処理部36の構成について、図1を参照して説明する。
次に、デジタル信号処理部36の構成について、図1を参照して説明する。
制御部50は、CPU14からの指令に基づいてデジタル信号処理部36の各部を制御する。
入出力処理回路52は、低画素撮像素子20−1から得られたデータを画像処理部56に入力し、高画素撮像素子20−2から得られたデータを画素加算処理部54に入力する。
画素加算処理部54は、高画素撮像素子20−2のデータの画素数が低画素撮像素子20−1のデータの画素数と等しくなるように画素加算処理を行う。例えば、高画素撮像素子20−2の画素数が低画素撮像素子20−1のN倍(画素サイズが約N分の1)とした場合(N:整数(N>1))、高画素撮像素子20−2のN画素を加算することにより、低画素撮像素子20−1と高画素撮像素子20−2との間の光量−出力特性を合わせることができる。図2に示す例では、高画素撮像素子20−2(1200万画素)の画素数が低画素撮像素子20−1(600万画素)の2倍(画素サイズが約2分の1)であるため、高画素撮像素子20−2の2画素を加算することにより、低画素撮像素子20−1と高画素撮像素子20−2との間の光量−出力特性を合わせることができる。
なお、高画素撮像素子20−2の画素数P2と低画素撮像素子20−1の画素数P1の比P2/P1が整数ではない場合には、例えば、P2/P1に近い整数個分の画素を加算した後に、低画素撮像素子20−1又は高画素撮像素子20−2から得られたデータに所定のゲインをかけることにより、低画素撮像素子20−1の出力と高画素撮像素子20−2の出力との間の光量−出力特性を合わせるようにすればよい。
また、画素加算処理後に、低画素撮像素子20−1と高画素撮像素子20−2のデータの画素数を合わせるために、低画素撮像素子20−1と高画素撮像素子20−2に対して画素の補間又は間引き処理を行うようにしてもよい。これにより、両撮像素子から光量−出力特性が同じで、且つ、データの画素数が等しい画像信号を取得することができる。
画像処理部56は、低画素撮像素子20−1のデータと、高画素撮像素子20−2の画素加算処理が施されたデータとを合成する。3Dモード時には、画像処理部56は、低画素撮像素子20−1のデータと、高画素撮像素子20−2のデータとを合成して3D画像を作成する。パノラマ撮影モード時には、画像処理部56は、低画素撮像素子20−1のデータと、高画素撮像素子20−2のデータとを横方向につなぎ合わせてパノラマ画像を作成する。
[画素加算処理]
図3は、本発明の第1の実施形態に係る複眼カメラにおいて、2つの撮像素子を用いて画像を撮影して合成する場合の処理を示すフローチャートである。
図3は、本発明の第1の実施形態に係る複眼カメラにおいて、2つの撮像素子を用いて画像を撮影して合成する場合の処理を示すフローチャートである。
まず、レリーズボタンの半押し(S1オン)に応じて所定の撮影準備処理が実行された後、レリーズボタンが全押しされると(S2オン)、各撮像素子20−1及び20−2が同期して駆動されて露光が開始される(ステップS10)。撮影準備処理により決定された露光時間が経過すると、各撮像素子20−1及び20−2からアナログ信号(アナログデータ)が読み出される(ステップS12)。そして、上記アナログデータは所定の処理が施された後、A/D変換器26−1及び26−2によってデジタルの画像信号(データ)に変換され(ステップS14)、デジタル信号処理部36の入出力処理回路52に入力される(ステップS16)。
次に、低画素撮像素子20−1の出力信号から生成されたデータは、画像処理部56に入力される(ステップS18)。一方、高画素撮像素子20−2の出力信号から生成されたデータは、入出力処理回路52から画素加算処理部54に入力されて(ステップS20)、画素加算処理が行われた後(ステップS22)、画像処理部56に入力される(ステップS24)。
次に、画像処理部56において、低画素撮像素子20−1から得られたデータと高画素撮像素子20−2から得られたデータに所定の処理が施されて合成される(ステップS26)。また、表示部44に確認用の画像が表示される。例えば、3Dモードの場合には、両撮像素子20−1及び20−2から得られたデータが合成されて3D画像が作成され、3D画像の表示処理が行われる。また、パノラマ撮影モードの場合には、両撮像素子20−1及び20−2から得られたデータがつなぎ合わされて、パノラマ画像の作成及び表示が行われる。そして、作成された画像(3D画像又はパノラマ画像)が所定の形式のファイルに格納されて記録される(ステップS28)。
本実施形態によれば、画素数が多い高画素撮像素子20−2から出力された画素データに対して画素加算処理を行うことにより、ゲイン調整のみで画素数が少ない撮像素子に光電変換特性を合わせた場合よりも、両撮像素子の光量−出力特性の差に起因する画質の劣化を防ぐことができる。
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。なお、以下の説明において、上記第1の実施形態と同様の構成については説明を省略する。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。なお、以下の説明において、上記第1の実施形態と同様の構成については説明を省略する。
本実施形態は、低画素撮像素子20−1の2倍の画素数を有する高画素撮像素子20−2の画素を2画素群に分けて、各画素群を異なる露光時間露光して画素加算を行うことにより、両撮像素子20−1及び20−2間の光量−出力特性を合わせるようにしたものである。
図4は、本発明の第2の実施形態に係る複眼カメラの主要構成を示すブロック図である。
図4に示すように、本実施形態に係る複眼カメラ10Aは、画素加算露光調整係数記録部46を更に備えている。
画素加算露光調整係数記録部46は、後述の画素加算露光調整係数αを記録するメモリ(ROM)である。
また、本実施形態の高画素撮像素子20−2に接続される撮像素子駆動部22−2は画素加算駆動モードを備える。
本実施形態では、高画素撮像素子20−2(1200万画素)の画素数が低画素撮像素子20−1(600万画素)の画素数の2倍であるため、高画素撮像素子20−2を第1画素群(600万画素)と第2画素群(600万画素)に分けて相互に異なる時間ずつ露光し、両画素群の画素の画素加算処理を行う。
以下、本実施形態に係る画素加算駆動モードにおける処理の流れについて、図5から図7を参照して説明する。図5は、高画素撮像素子20−2を画素加算駆動するときの駆動信号を示すタイミングチャートである。図6は、画素加算駆動時の画像信号の動きを説明するための平面図である。
まず、レリーズボタンの半押し(S1オン)に応じて撮影準備処理が行われる。撮影準備処理では、露光時間(低画素撮像素子20−1と高画素撮像素子20−2の第1画素群の露光時間)tLが算出される。また、露光時間tLと係数αとから第2画素群の露光時間tSが算出される。
次に、レリーズボタンが全押し(S2オン)されると、VOD(Vertical Overflow Drain)信号が両撮像素子20−1及び20−2に入力されて(図5の時間t1)、各画素に蓄積されている不要な電荷が各撮像素子が配設されている基板側に排出される。
次に、両撮像素子20−1及び20−2の露光が開始され(図5の時間t2からt3)、図6(a)に示すように、第1画素群の画素PIX1と第2画素群の画素PIX2がともに露光される。
第2画素群の画素PIX2の露光時間tSが経過すると、第2画素群の画素PIX2に駆動信号φ2Bが印加されて(図5の時間t3)、図6(b)に示すように、第2画素群PIX2に蓄積された電荷が垂直転送路VCCDに読み出されて保持される。一方、図6(c)に示すように、第1画素群の画素PIX1の露光は継続される(図5の時間t3からt4)。
第1画素群の画素PIX1の露光時間tLが経過すると、第1画素群の画素PIX1に駆動信号φ2Aが印加されて(図5の時間t4)、図6(d)に示すように、第1画素群PIX1に蓄積された電荷が垂直転送路(VCCD)に読み出される。
そして、図6(e)に示すように、第1画素群の画素PIX1及び第2画素群の画素PIX2から読み出された電荷が垂直転送路VCCD及び水平転送路HCCDを転送されて、アナログ信号処理部24に転送される(図5の時間t5以降)。そして、上記第1の実施形態と同様に、デジタル信号処理部36において、画素加算処理が行われる。
なお、画素加算処理後に、低画素撮像素子20−1と高画素撮像素子20−2のデータの画素数を合わせるために、低画素撮像素子20−1と高画素撮像素子20−2に対して画素の補間又は間引き処理を行うようにしてもよい。これにより、両撮像素子から光量−出力特性が同じで、且つ、データの画素数が等しい画像信号を取得することができる。
[露光時間算出処理]
以下、第2画素群の露光時間の算出処理について説明する。
以下、第2画素群の露光時間の算出処理について説明する。
図7は、本発明の第2の実施形態に係る画素加算処理を説明するための図である。図7の横軸は一定光量下での露光時間(即ち、入射光量)、縦軸は撮像素子の出力(1画素に蓄積される蓄積電荷量)である。
上記高画素撮像素子20−2の第2画素群の露光時間tSは、図7及び下記の式(1)に示すように、第2画素群の出力Cが低画素撮像素子20−1の出力Aと上記第1画素群の出力Bとの差と等しくなるように設定される。
(低画素撮像素子20−1の出力A)=(高画素撮像素子20−2の第1画素群の出力B)+(高画素撮像素子20−2の第2画素群の出力C) …(1)
具体的には、図7に示す低画素撮像素子20−1の光量−出力特性L10と高画素撮像素子20−2の第1画素群の光量−出力特性L21を取得し、下記の計算式(2)により画素加算露光調整係数αを算出する。上記係数αは、複眼カメラ10Aの出荷時に、光量の関数として画素加算露光調整係数記録部46に記録される。
具体的には、図7に示す低画素撮像素子20−1の光量−出力特性L10と高画素撮像素子20−2の第1画素群の光量−出力特性L21を取得し、下記の計算式(2)により画素加算露光調整係数αを算出する。上記係数αは、複眼カメラ10Aの出荷時に、光量の関数として画素加算露光調整係数記録部46に記録される。
α={(出力A)−(出力B)}/(出力B) …(2)
CPU14は、撮影部12−1及び12−2により撮影した画像を合成するモード(3Dモード及びパノラマ撮影モード)時に、下記の式(3)に示すように、撮影準備処理により決定された低画素撮像素子20−1及び高画素撮像素子20−2の第1画素群の露光時間tLに上記係数αを掛けることで第2画素群の露光時間tSを算出する。
CPU14は、撮影部12−1及び12−2により撮影した画像を合成するモード(3Dモード及びパノラマ撮影モード)時に、下記の式(3)に示すように、撮影準備処理により決定された低画素撮像素子20−1及び高画素撮像素子20−2の第1画素群の露光時間tLに上記係数αを掛けることで第2画素群の露光時間tSを算出する。
tS=tL×α …(3)
これにより、上記式(1)に示すように、図7の曲線L22に示すように、第2画素群の出力Cが低画素撮像素子20−1の出力Aと上記第1画素群の出力Bとの差と等しくなるような露光時間tSが求められる。
これにより、上記式(1)に示すように、図7の曲線L22に示すように、第2画素群の出力Cが低画素撮像素子20−1の出力Aと上記第1画素群の出力Bとの差と等しくなるような露光時間tSが求められる。
本実施形態によれば、高画素撮像素子20−2を2つの画素群に分けて、両画素群の出力の和が低画素撮像素子20−1の出力と等しくなるように、一方の画素群の露光時間を調整することにより、両撮像素子の光量−出力特性の差に起因する画質の劣化を防止することができる。更に、本実施形態によれば、両撮像素子の特性を一致させるために画素加算後のデータをゲインにより調整する必要がないという利点を有する。
なお、図6に示す例では、第1画素群の画素の列と第2画素群の画素の列が1列おきに配置されているが、これに限定されるものではない。第1画素群と第2画素群の分け方は、例えば、受光素子上に配置されたカラーフィルタの配列に応じて異なる。
また、高画素撮像素子20−2の画素群と低画素撮像素子20−1の画素数の比に応じて、高画素撮像素子20−2の画素を3以上の画素群に分けて、各画素群を異なる露光時間露光させてから画素加算することも可能である。
また、上記の各実施形態では、各撮像素子20−1及び20−2からの出力をデジタルデータに変換した後で画素加算処理を行うようにしたが、例えば、各撮像素子20−1及び20−2内の転送路(水平転送路)で画素加算処理を行うようにしてもよい。
[第3の実施形態]
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。なお、以下の説明において、上記第1の実施形態と同様の構成については説明を省略する。
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。なお、以下の説明において、上記第1の実施形態と同様の構成については説明を省略する。
図8は、本発明の第3の実施形態に係る複眼カメラの主要構成を示すブロック図である。
図8に示すように、本実施形態に係る複眼カメラ10Bは、飽和特性調整テーブル48を更に備えている。
飽和特性調整テーブル48は、低画素撮像素子20−1と高画素撮像素子20−2のOFD(Overflow Drain)電圧と飽和時に画素に蓄積可能な電荷量の関係を示す飽和特性が格納される。この飽和特性調整テーブル48は、出荷時に複眼カメラ10Bに内蔵される。
図9は、飽和特性調整テーブル48を示す図である。図9(a)は低画素撮像素子20−1の飽和時電荷量とOFD電圧との関係を示しており、図9(b)は高画素撮像素子20−2の画素加算処理後の(例えば、2画素加算した場合の)飽和時電荷量とOFD電圧との関係を示している。なお、図9の横軸はOFD電圧であり、縦軸は飽和時に画素に蓄積可能な電荷量である。
撮像素子20−1と20−2を用いて撮影した画像を合成するモード時(3Dモード及びパノラマ撮影モード時)において、上記第1又は第2の実施形態の画素加算を行う場合に、CPU14は、図9に示す飽和特性調整テーブル48に基づいて低画素撮像素子20−1の飽和時電荷量(目標飽和値)と高画素撮像素子20−2の画素加算処理後の(例えば、2画素加算した場合の)飽和時電荷量(目標飽和値)とが等しくなるように、各撮像素子20−1及び20−2に印加するOFD電圧(それぞれV1,V2)を決定する。
本実施形態によれば、低画素撮像素子20−1と高画素撮像素子20−2の飽和特性を一致させることができるので、両撮像素子20−1及び20−2の飽和時電荷量に近い出力を用いて画像を合成する場合の画質の劣化を防止することができる。
10…複眼カメラ、12…撮影部、14…CPU、16…操作部、18…撮像光学系、20…撮像素子、22…撮像素子駆動部、24…アナログ信号処理部、26…A/D変換器、28…制御バス、30…データバス、32…メモリ制御部、34…メインメモリ、36…デジタル信号処理部、38…外部メモリ制御部、40…記録媒体、42…表示制御部、44…表示部、46…画素加算露光調整係数記録部、48…飽和特性調整テーブル、50…制御部、52…入出力処理回路、54…画素加算処理部、56…画像処理部
Claims (17)
- 第1の撮像素子と、
前記第1の撮像素子よりも画素数が多く、感度が低い第2の撮像素子と、
前記第1の撮像素子と前記第2の撮像素子とを同期させて画像の露光及び画像信号の読み出しを行う撮影制御手段と、
前記第2の撮像素子から読み出された第2の画像信号に対して画素加算処理を施す画素加算手段と、
前記第1の撮像素子から読み出された第1の画像信号と、前記画素加算後の第2の画像信号とを合成して合成画像を作成する画像合成手段と、
を備える複眼カメラ。 - 前記第1の撮像素子と前記第2の撮像素子はチップサイズが同じで、かつ、前記第2の撮像素子は前記第1の撮像素子よりも画素数が多い請求項1記載の複眼カメラ。
- 前記第2の撮像素子の画素数が前記第1の撮像素子の画素数のN倍であり(Nは1より大きい整数)、
前記画素加算手段は、前記第2の撮像素子から読み出された第2の画像信号をN画素分ずつ加算する請求項2記載の複眼カメラ。 - 前記第1及び第2の撮像素子の露光時間を設定する露光時間設定手段を更に備え、
前記第2の撮像素子が第1画素群と第2画素群とを含んでおり、
前記画素加算手段は、前記第1画素群の画素と前記第2画素群の画素とを画素加算し、
前記露光時間設定手段は、前記第2画素群の露光時間を調整して、前記第1画素群の画素から読み出された画像信号と前記第2画素群の画素から読み出された画像信号とを画素加算した結果得られる画像信号の出力特性と前記第1の画像信号の出力特性とを一致させる請求項1から3のいずれか1項記載の複眼カメラ。 - 前記露光時間設定手段は、前記第1の撮像素子と前記第2の撮像素子の第1画素群の露光時間を同じ値に設定する請求項4記載の複眼カメラ。
- 前記第1の画像信号又は前記画素加算後の第2の画像信号に所定のゲインをかけて、前記第1の画像信号と前記画素加算後の第2の画像信号の出力特性を一致させる前記信号増幅手段を更に備える請求項1から3のいずれか1項記載の複眼カメラ。
- 前記第1の画像信号と、前記画素加算後の第2の画像信号の飽和時の電荷量を同じ値に設定する飽和電荷量設定手段を更に備える請求項1から6のいずれか1項記載の複眼カメラ。
- 前記第1の撮像素子と前記画素加算後における第2の撮像素子の飽和時の電荷量とOFD電圧の関係を示す飽和特性調整テーブルを更に備え、
前記飽和電荷量設定手段は、前記飽和特性調整テーブルに基づいて、前記OFD電圧を調整して、前記第1の画像信号と、前記画素加算後の第2の画像信号の飽和時の電荷量を同じ値に設定する請求項7記載の複眼カメラ。 - 前記画素加算処理後の第2の画像信号又は前記第1の画像信号に対して補間又は間引き処理を行って、前記画素加算処理後の第2の画像信号の縦横の画素数と前記第1の画像信号の縦横の画素数を一致させる画素数調整手段を更に備える請求項1から8のいずれか1項記載の複眼カメラ。
- 第1の撮像素子と、前記第1の撮像素子よりも画素数が多く、感度が低い第2の撮像素子とを同期させて画像の露光及び画像信号の読み出しを行う撮影制御工程と、
前記第2の撮像素子から読み出された第2の画像信号に対して画素加算処理を施す画素加算工程と、
前記第1の撮像素子から読み出された第1の画像信号と、前記画素加算後の第2の画像信号とを合成して合成画像を作成する画像合成工程と、
を備える画像処理方法。 - 前記第1の撮像素子と前記第2の撮像素子はチップサイズが同じで、かつ、前記第2の撮像素子の画素数が前記第1の撮像素子の画素数のN倍であり(Nは1より大きい整数)、
前記画素加算工程において、前記第2の撮像素子から読み出された第2の画像信号をN画素分ずつ加算する請求項10記載の画像処理方法。 - 前記第2画素群の露光時間を調整して、前記第1画素群の画素から読み出された画像信号と前記第2画素群の画素から読み出された画像信号とを画素加算した結果得られる画像信号の出力特性と前記第1の画像信号の出力特性とを一致させる露光時間設定工程を更に備え、
前記画素加算工程において、前記第2の撮像素子に含まれる前記第1画素群の画素と前記第2画素群の画素とを画素加算する請求項10又は11記載の画像処理方法。 - 前記第1の撮像素子と前記第2の撮像素子の第1画素群の露光時間を同じ値に設定する請求項12記載の画像処理方法。
- 前記第1の画像信号又は前記画素加算後の第2の画像信号に所定のゲインをかけて、前記前記第1の画像信号と前記画素加算後の第2の画像信号の出力特性を一致させる前記信号増幅工程を更に備える請求項10から13のいずれか1項記載の画像処理方法。
- 前記第1の画像信号と、前記画素加算後の第2の画像信号の飽和時の電荷量を同じ値に設定する飽和電荷量設定工程を更に備える請求項10から14のいずれか1項記載の画像処理方法。
- 前記飽和電荷量設定工程において、前記第1の撮像素子と前記画素加算後における第2の撮像素子の飽和時の電荷量とOFD電圧の関係を示す飽和特性調整テーブルに基づいて、前記OFD電圧を調整して、前記第1の画像信号と、前記画素加算後の第2の画像信号の飽和時の電荷量を同じ値に設定する請求項15記載の画像処理方法。
- 前記画素加算処理後の第2の画像信号又は前記第1の画像信号に対して補間又は間引き処理を行って、前記画素加算処理後の第2の画像信号の縦横の画素数と前記第1の画像信号の縦横の画素数を一致させる画素数調整工程を更に備える請求項10から16のいずれか1項記載の画像処理方法。
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