JP4980596B2 - 現像方法、現像装置、画像形成装置及びプロセスカートリッジ - Google Patents

現像方法、現像装置、画像形成装置及びプロセスカートリッジ Download PDF

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Description

本発明は、現像方法、現像装置、画像形成装置及びプロセスカートリッジに関する。
近年、複写機及びレーザプリンターにおいては、高画質と同時に高耐久性及び高安定性も望まれている。即ち、環境変動による画質の変化が小さく、また経時変化を起こしにくい安定した画像が望まれている。従来、トナーと磁性キャリアを含有する現像剤(二成分現像剤)を現像剤担持体上に保持し、内包される磁極によって磁気ブラシを形成させ、像担持体に対向する現像領域で、現像スリーブに現像バイアスを印加することにより現像を行う二成分現像方式による現像が広く用いられてきた。この二成分現像方式は、カラー化が容易であるという利点がある。この方式において、現像剤は、現像スリーブの回転に伴い、現像領域に搬送される。このとき、現像剤が現像領域に搬送されるに従い、現像極の磁力線に沿いながら、現像剤中の多数の磁性キャリアがトナーを伴って集合し、磁気ブラシを形成する。
現像バイアスとしては、直流電圧に交流成分を重畳し、トナーを感光体に付勢する方向に作用する電界と、トナーを現像スリーブ側に移動させる方向に作用する電界を交互に生成する交番電界が広く用いられている(特許文献1参照)。交番電界は、高い現像能力を有しており、画像濃度を安定化させることができる。また、経時変化でトナーの帯電量分布がシフトした場合においても十分なベタ濃度を確保でき、同時にハーフトーン等の比較的潜像の浅いパターンであってもトナーを付着させるのに十分な電界を形成させることができる。このため、交番電界は、現像能力とハーフトーンの安定性を両立するものとして、特にカラー画像形成装置等で使用される頻度が高くなっている。また、モノクロ複写機においても、ハーフトーンにおける粒状性の向上や均一なベタ埋まりを実現するために最適な技術といえる。
しかしながら、現像バイアスとして交番電界を用いた場合、現像領域内で磁気ブラシの疎密により発生する局所的な電界強度の増加によって、潜像の深い部分等で放電が発生し、画像がリング状に白く抜ける現象が発生した。このため、現像に使用する磁性キャリアの抵抗値をある程度大きくする必要がある。また、磁性キャリアの抵抗値を適正化しても、キャリアコート膜が不均一である場合、局所的にブレイクダウンして放電するため、キャリアコート膜の均一性も高くする必要があるため、ザラツキ感の無い画像を得るためには制約条件が多く存在した。
そこで、このような交番電界を用いた現像方法で、画像のザラツキ感を改良する検討がなされてきた。その一つとして、現像時にトナーの再配置を促すことで画像のザラツキ感が改善されることが知られている。しかし、交番電界を用いると、直流電界の場合と比較して電界の最大値が大きくなるため、感光体へのキャリア付着を起こしやすくなる。また、交番電界を形成するための電源が必要となり、コストが高くなる。このため、直流電界を用いた場合にも、画像のザラツキ感の改善が必要とされている。なお、現像領域における磁気ブラシの密度が疎であるために、画像のザラツキ感が悪化することが知られている。そこで、現像領域における磁気ブラシの密度を、現像領域中のキャリアの体積比率を用いて規定し、画質を向上させる提案がされている(特許文献2参照)。しかしながら、キャリアの体積比率が同じであっても、画像のザラツキ感に差が生じることが知られている。
特開平6−194961号公報 特開平8−146668号公報
本発明は、上記の従来技術が有する問題に鑑み、ザラツキ感が無く、ドット再現性が良い高品位な画像が得られる現像方法、現像装置、画像形成装置及びプロセスカートリッジを提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、トナー及び磁性キャリアを含有する現像剤を、内部に固定された磁石を有し、表面にV溝が形成されている現像剤担持体に担持させて像担持体に搬送し、該像担持体に形成されている潜像を該トナーで現像する現像方法において、該磁石は、該現像領域に対向する主磁極を有し、該主磁極は、表面における法線方向の磁束密度の減衰率が40[%]未満であり、該現像剤が該像担持体に接触した状態で該潜像を該トナーで現像することが可能な現像領域における、該潜像が形成されていない領域の面積に対する該潜像が形成されていない領域内の該磁性キャリアが接触していない領域の面積の比は、30[%]以上70[%]以下であり、該現像領域における、該現像剤担持体の表面が移動する方向は、該像担持体の表面が移動する方向に対して同一方向であり、該現像領域における、該像担持体に接触している該磁性キャリアが移動する速さの平均値を<v>、該現像剤担持体の表面が移動する速さをv、該像担持体の表面が移動する速さをvとすると、式
0.8≦<v>/v≦1.1
1.5≦v/v≦2.5
を満たすことを特徴とする。これにより、ザラツキ感が無く、ドット再現性が高い高品位な画像が得られる現像方法を提供することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の現像方法において、前記磁性キャリアが接触していない領域は、複数の個々の領域からなり、該個々の領域の面積をS、前記磁性キャリアの重量平均粒子径をDとすると、該個々の領域の総数に対する、式
S≦π(D/2)
を満たす該個々の領域の数の比が10[%]以上であることを特徴とする。これにより、ザラツキ感が殆ど無く、ドット再現性が高く、粒状性に優れた高品位な画像を得ることができる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の現像方法において、前記個々の領域の総数に対する、式
S≦5π(D/2)
を満たす前記個々の領域の数の比が30[%]以上であることを特徴とする。これにより、ザラツキ感が殆ど無く、ドット再現性が高く、粒状性に優れた高品位な画像を得ることができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の現像方法において、前記像担持体に接触している前記磁性キャリアの90[%]以上は、式
≦v≦2v
を満たすことを特徴とする。これにより、ザラツキ感が殆ど無く、ドット再現性が高く、粒状性に優れた高品位な画像を得ることができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の現像方法において、前記像担持体に接触している前記磁性キャリアの80[%]以上は、式
0.625≦v/v≦1.5
を満たすことを特徴とする。これにより、ザラツキ感が殆ど無く、ドット再現性が高く、粒状性に優れた高品位な画像を得ることができる。
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の現像方法において、前記磁性キャリアは、磁性を有する芯材粒子の表面が樹脂層により被覆されており、重量平均粒子径25[μm]以上45[μm]以下であることを特徴とする。これにより、ザラツキ感が殆ど無い画像を得ることができる。
請求項7に記載の発明は、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の現像方法において、前記磁性キャリアは、粒子径が44[μm]未満である粒子の含有量が70[重量%]以上であり粒子径が62[μm]以上である粒子の含有量が1[重量%]未満であり粒子径が22[μm]未満である粒子の含有量が7[重量%]以下であることを特徴とする。これにより、トナーで均一に現像することができる。
請求項8に記載の発明は、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の現像方法において、前記磁性キャリアは、10/4π[A/m]における磁化70[A・m/kg]以上100[A・m/kg]以下であることを特徴とする。これにより、ザラツキ感が殆ど無い高画質の画像を得ることができる。
請求項9に記載の発明は、請求項1乃至のいずれか一項に記載の現像方法において、前記主磁極は、表面における法線方向の磁束密度60[mT]以上120[mT]以下であることを特徴とする。これにより、ザラツキ感が殆ど無く、高画質の画像を得ることができる。
請求項10に記載の発明は、請求項1乃至9のいずれか一項に記載の現像方法において、前記主磁極の表面における法線の前記現像剤担持体及び前記像担持体に共通する法線に対する回転角は、前記現像剤担持体の表面が移動する方向に対して反対方向に3[°]以上7[°]以下であることを特徴とする。これにより、ザラツキ感が殆ど無い画像を得ることができる
請求項11に記載の発明は、請求項1乃至10のいずれか一項に記載の現像方法において、前記現像剤担持体に印加する現像バイアスは、直流電界であることを特徴とする。これにより、低コストで画像を形成することができる。
請求項12に記載の発明は、請求項1乃至10のいずれか一項に記載の現像方法において、前記現像剤担持体に印加する現像バイアスは、交番電界であることを特徴とする。これにより、高画質な画像を得ることができる。
請求項13に記載の発明は、請求項1乃至12のいずれか一項に記載の現像方法において、前記現像剤担持体の前記現像領域における前記現像剤の担持量が40[mg/cm]以上80[mg/cm]以下であることを特徴とする。これにより、ザラツキ感が殆ど無い画像を得ることができる。
請求項14に記載の発明は、請求項1乃至13のいずれか一項に記載の現像方法において、前記現像剤は、前記トナーの含有量が5.0[重量%]以上9.0[重量%]以下であり、平均帯電量の絶対値が15[μC/g]以上60[μC/g]以下であることを特徴とする。これにより、長期に亘って安定した画像品質を得ることができる。
請求項15に記載の発明は、請求項1乃至14のいずれか一項に記載の現像方法において、前記トナーは、重量平均粒子径が4.5[μm]以上8.0[μm]以下であり、個数平均粒子径に対する重量平均粒子径の比が1.0以上1.2以下であることを特徴とする。これにより、高解像度、高画質の画像を形成することができる。
請求項16に記載の発明は、トナー及び磁性キャリアを含有する現像剤を、内部に固定された磁石を有し、表面がサンドブラスト処理されている現像剤担持体に担持させて像担持体に搬送し、該像担持体に形成されている潜像を該トナーで現像する現像方法において、該磁石は、該現像領域に対向する主磁極を有し、該主磁極は、表面における法線方向の磁束密度の減衰率が40[%]以上であり、該現像剤担持体に印加する現像バイアスは、交番電界であり、該現像剤が該像担持体に接触した状態で該潜像を該トナーで現像することが可能な現像領域における、該潜像が形成されていない領域の面積に対する該潜像が形成されていない領域内の該磁性キャリアが接触していない領域の面積の比は、50[%]以下であり、該現像領域における、該現像剤担持体の表面が移動する方向は、該像担持体の表面が移動する方向に対して同一方向であり、該現像領域における、該像担持体に接触している該磁性キャリアが移動する速さの平均値を<v>、該現像剤担持体の表面が移動する速さをv、該像担持体の表面が移動する速さをvとすると、式
0.3≦<v>/v≦1.1
1.2≦v/v≦3
を満たすことを特徴とする。これにより、ザラツキ感が無く、ドット再現性が高い高品位な画像が得られる現像方法を提供することができる。また、高画質な画像を得ることができる。
請求項17に記載の発明は、トナー及び磁性キャリアを含有する現像剤を、内部に固定された磁石を有し、表面がサンドブラスト処理されている現像剤担持体に担持させて像担持体に搬送し、該像担持体に形成されている潜像を該トナーで現像する現像方法において、該磁石は、該現像領域に対向する主磁極を有し、該主磁極は、表面における法線方向の磁束密度の減衰率が40[%]以上であり、該現像剤担持体に印加する現像バイアスは、直流電界であり、該現像剤が該像担持体に接触した状態で該潜像を該トナーで現像することが可能な現像領域における、該潜像が形成されていない領域の面積に対する該潜像が形成されていない領域内の該磁性キャリアが接触していない領域の面積の比は、50[%]以下であり、該現像領域における、該現像剤担持体の表面が移動する方向は、該像担持体の表面が移動する方向に対して同一方向であり、該現像領域における、該像担持体に接触している該磁性キャリアが移動する速さの平均値を<v>、該現像剤担持体の表面が移動する速さをv、該像担持体の表面が移動する速さをvとすると、式
0.3≦<v>/v≦1.1
2≦v/v≦3
を満たすことを特徴とする。これにより、ザラツキ感が無く、ドット再現性が高い高品位な画像が得られる現像方法を提供することができる。また、低コストで画像を形成することができる。
請求項18に記載の発明は、請求項16又は17に記載の現像方法において、前記磁性キャリアが接触していない領域は、複数の個々の領域からなり、該個々の領域の面積をS、前記磁性キャリアの重量平均粒子径をDとすると、該個々の領域の総数に対する、式
S≦π(D/2)
を満たす該個々の領域の数の比が25[%]以上であることを特徴とする。これにより、ザラツキ感が殆ど無く、ドット再現性が高く、粒状性に優れた高品位な画像を得ることができる。
請求項19に記載の発明は、請求項18に記載の現像方法において、前記個々の領域の総数に対する、式
S≦1.5π(D/2)
を満たす前記個々の領域の数の比が45[%]以上であることを特徴とする。これにより、ザラツキ感が殆ど無く、ドット再現性が高く、粒状性に優れた高品位な画像を得ることができる
請求項20に記載の発明は、請求項16乃至19のいずれか一項に記載の現像方法において、前記現像剤担持体の前記現像領域における前記現像剤の担持量が20[mg/cm]以上60[mg/cm]以下であることを特徴とする。これにより、ザラツキ感が殆ど無い画像を得ることができる。
請求項21に記載の発明は、請求項16乃至20のいずれか一項に記載の現像方法において、前記磁性キャリアは、重量平均粒子径が25[μm]以上45[μm]以下であることを特徴とする。これにより、ザラツキ感が殆ど無い画像を得ることができる。
請求項22に記載の発明は、請求項16乃至21のいずれか一項に記載の現像方法において、前記磁性キャリアは、粒子径が44[μm]未満である粒子の含有量が70[重量%]以上であり、粒子径が62[μm]以上である粒子の含有量が1[重量%]未満であり、粒子径が22[μm]未満である粒子の含有量が7[重量%]以下であることを特徴とする。これにより、トナーで均一に現像することができる。
請求項23に記載の発明は、請求項16乃至22のいずれか一項に記載の現像方法において、前記磁性キャリアは、10/4π[A/m]における磁化が76[A・m/kg]以上であることを特徴とする。これにより、ザラツキ感が殆ど無い高画質の画像を得ることができる。
請求項24に記載の発明は、請求項16乃至23のいずれか一項に記載の現像方法において、前記磁性キャリアは、体積抵抗率が1×1012[Ω・cm]以上であることを特徴とする。これにより、感光体へのキャリア付着を減少させることができる。
請求項25に記載の発明は、請求項16乃至24のいずれか一項に記載の現像方法において、前記トナーは、ウレア変性ポリエステル樹脂を含有することを特徴とする。これにより、安定した現像性を保つことができる。
請求項26に記載の発明は、請求項16乃至25のいずれか一項に記載の現像方法において、前記トナーは、重量平均粒子径が4[μm]以上8[μm]以下であり、個数平均粒子径に対する重量平均粒子径の比が1以上1.25以下であることを特徴とする。これにより、高解像度、高画質の画像を形成することができる。
請求項27に記載の発明は、請求項16乃至26のいずれか一項に記載の現像方法において、前記トナーは、平均円形度が0.9以上1未満であることを特徴とする。これにより、転写性が良く、高画質の画像を形成することができる。
請求項28に記載の発明は、請求項16乃至27のいずれか一項に記載の現像方法において、前記主磁極は、表面における法線方向の磁束密度が60[mT]以上120[mT]以下であることを特徴とする。これにより、ザラツキ感が殆ど無く、高画質の画像を得ることができる。
請求項29に記載の発明は、請求項16乃至28のいずれか一項に記載の現像方法において、前記主磁極の表面における法線の前記現像剤担持体及び前記像担持体に共通する法線に対する回転角は、前記現像剤担持体の表面が移動する方向に対して反対方向に3[°]以上7[°]以下であることを特徴とする。これにより、ザラツキ感が殆ど無い画像を得ることができる。
請求項30に記載の発明は、現像装置において、請求項1乃至29のいずれか一項に記載の現像方法により、像担持体に形成されている潜像をトナーで現像することを特徴とする。これにより、ザラツキ感が無く、ドット再現性が高い高品位な画像が得られる現像装置を提供することができる。
請求項31に記載の発明は、画像形成装置において、請求項30に記載の現像装置及び像担持体を有することを特徴とする。これにより、ザラツキ感が無く、ドット再現性が高い高品位な画像が得られる画像形成装置を提供することができる。
請求項32に記載の発明は、プロセスカートリッジにおいて、請求項30に記載の現像装置及び像担持体を一体に支持し、画像形成装置の本体に着脱自在であることを特徴とする。これにより、ザラツキ感が無く、ドット再現性が高い高品位な画像が得られるプロセスカートリッジを提供することができる。
本発明によれば、ザラツキ感が無く、ドット再現性が良い高品位な画像が得られる現像方法、現像装置、画像形成装置及びプロセスカートリッジを提供することができる。
次に、本発明を実施するための最良の形態を図面と共に説明する。
本発明の現像方法は、トナー及び磁性キャリアを含有する現像剤を、内部に固定された磁石を有する現像スリーブ(現像剤担持体)に担持させて感光体(像担持体)に搬送し、感光体に形成されている潜像をトナーで現像する。感光体の形状は、特に限定されないが、ドラム形状であることが好ましい。以下、感光体として、ドラム状の感光体を用いる場合について説明する。
実際の現像動作においては、図1に示すように、一部又は多くのトナーは、磁気ブラシ(現像剤)11が感光体12と接触した状態で静電潜像をトナーで現像することが可能な現像領域13より前の領域で遊離トナーとなって供給されるが、画像のドットやライン潜像のエッジ部等は、最終的に磁気ブラシ11が感光体12から離れる領域で整えられている。特に、最近用いられる粒子径が5μm以下のトナーの場合、磁気ブラシ12が静電潜像に接近又は接触しないと、ドットやライン潜像が現像されないことがある。さらに、現像領域13においては、磁気ブラシ11の根元部から感光体12に供給されるトナーは殆ど無く、感光体2に接触する磁気ブラシ11の先端部でトナーの授受が行われる。したがって、ザラツキ感のない、ドット再現性のよい均一な現像を行うためには、感光体12に接触する磁気ブラシ11の先端部の配列が均一で密な状態であることが望ましい。
このとき、現像スリーブ14の内部の磁石は、主磁極15及び主磁極15の前後に配置された補助磁極16及び17から構成されている。主磁極15に対して現像スリーブ14の回転方向の反対側に設けられた補助磁極16は、S極とN極とが交互に配置されている。また、主磁極15に対して現像スリーブ14の回転方向の側に設けられた補助磁極17は、現像剤を現像スリーブ14から剥離させるために、同極性の磁極が隣接して配置されている。
そこで、感光体に接触する磁気ブラシの状態を表す特性値として、現像領域の静電潜像が形成されていない非画像部領域中の磁性キャリアが接触していない領域の比率を用いる。なお、磁性キャリアが接触していない領域とは、磁性キャリアが感光体の近傍に存在していない領域を意味し、感光体側から観察し、後述する二値化処理することにより求められる。現像領域において、磁気ブラシは、概ね等間隔で穂立ちを形成しているので、磁性キャリアが接触していない領域の比率を小さくしていくと、磁気ブラシの先端部の配列状態が均一で密な状態となっていく。したがって、磁気ブラシの先端部が感光体に均一に接触することができるようになる。
なお、ザラツキ感の程度を表す評価基準としては、粒状度を用いることができる。ここで、粒状度の測定原理を説明する。粒状度を測定するために、ハーフトーン領域の画像をスキャナで読み取り、1[cm]程度のパッチを用意する。この画像をフーリエ変換して得られたパワースペクトルに対し、人間の視覚特性を表す周波数フィルタをかけて、人間の目に目立ちやすい部分を抽出したパワースペクトルを積分する。このようにしてパッチ毎に得られた数値のことを粒状度と呼ぶ。粒状度は、小さい程ザラツキ感の無い良好な画像となる。また、ドット再現性は、孤立ドットパターンをプリントアウトし、欠損の有無を確認することにより評価することができる。
次に、磁性キャリアが接触していない領域の比率の測定方法について説明する。この比率を求めるために、現像領域の磁気ブラシは、可視化装置を用いて観察する。
図2に、本発明で用いられる可視化装置の一例を示す。現像スリーブ21は、実際にコピー機・複写機で使用されているものを使用することができる。
透明ガラスドラム22は、実機における感光体に相当するもので、円筒ガラスドラムの一部を切り取った扇状ガラスであり、図3に示すように、外周面には透明電極として、ITO金属のくし型電極31がパターン形成されており、さらに最外層に電荷輸送層が塗布されている。電荷輸送層は、ディッピング法、キスコータ法、スプレー塗布法等を用いて塗布することができる。そして、図4の画像部41及び非画像部42の電位が図示しない外部電源により印加されるようになっており、さらに、図示しない外部電極により現像スリーブ21に現像バイアスが印加され、所定の電界条件で現像過程を観察することができる。
透明ガラスドラム22は、感光体の曲率を考慮することができるため、実機に近い条件で観察することが可能となる。透明ガラスドラム22は、実機の線速度で移動することができる。また、顕微鏡の焦点距離の関係から、透明ガラスドラム22の直径が大きくなるに伴い、扇の角度を小さくする必要がある。また、可視化装置を用いることにより、現像スリーブ21の特定の位置における現像過程を観察することが可能となる。
実体顕微鏡23は、トナー1個が観察できるように拡大するための装置で、焦点深度が深いという特徴を有している。実体顕微鏡23以外にも、金属顕微鏡レンズ、超焦点顕微鏡、硬性鏡等を使用することができる。
高速度カメラ24は、実機プロセススピードにおけるトナーや現像剤の挙動を観測するための装置である。高速度カメラ24は、モノクロ及びカラーのどちらでもよい。また、微小領域を観察するため、強い照明を利用しても明るさが足りない場合がある。このようなときには、イメージインテンシファイアと呼ばれる光電子増倍管を顕微鏡と高速度カメラの間に設置してもよい。
照明用光源25は、観察のためのライトガイドである。この末端には、図示しない光源ユニットが設置されている。光源ユニットとしては、ハロゲンランプ、メタルハライドランプ、レーザー等を用いることができる。また、トナー等の観察においては、照明の熱によりトナーが溶融することがあるため、冷光光源を用いることが好ましい。照明は、基本的にはスポット光で、正面から当てることが好ましいが、被観察体のカメラと反対側から光を当て(バックライト)、影として観察することも有効である。また、観察面に平行に100[μm]以下のシート光を当てることで、被観察体以外からの反射光を抑制することができ、被観察体のみをより鮮明に観察することが可能となる。
上記のように、可視化装置は、感光体の代わりに透明ガラスドラム22を用い、最表面には、摩擦係数等を実際の感光体と同じにするために、感光体の表面層が塗布されている。現像スリーブ21は、透明ガラスドラム22に対向するように配置されている。透明ガラスドラム22は、透明ガラスドラム22の内側から、現像領域における磁気ブラシ26の先端部を観察できるように、円筒ガラスドラムを1/4にカットしたものを用いることが好ましい。観察する際には、実体顕微鏡23を通して、高速度カメラ24で撮影することができる。そして、撮影した画像の処理を行い、磁性キャリアが接触している磁気ブラシ部分と磁性キャリアが接触していない空隙部分に分け、空隙部分に含まれる個々の磁性キャリアが接触していない領域の面積、平均面積、個数等の統計情報を得ることができる。
画像の処理方法について、以下に説明する。図5に示すように、撮影した画像(図5(a)参照)から非画像部領域42を切り出し(図5(b)参照)、二値化処理を行う(図5(c)参照)。なお、非画像部領域42中、白色部が磁気ブラシ部分であり、黒色部が空隙部分である。
なお、前述の撮影は、15000[コマ/秒]で行っているが、面積は9[コマ]おきに36[コマ]測定する。面積の測定は、画像処理解析ソフトImageHyperII(デジモ社製)を用いて行う。このとき、二値化の境界を所定の値に設定して、磁気ブラシ部分と空隙部分を二値化処理する。このとき、空隙部分は、輝度255で囲まれた画素の集まりであり、輝度255の領域が磁気ブラシ部分である。
なお、空隙部分に含まれる個々の磁性キャリアが接触していない領域の面積は、iコマ目のj番目の面積Sijを36コマ分求め、統計処理を行う。なお、画像の連結性の判断は、4近傍処理で行っており、20画素以下の領域は計測していない。
さらに、現像領域における、現像スリーブの線速度の絶対値vに対する感光体に接触している磁性キャリアが移動する速さの平均値<v>の比を最適な範囲に設定した場合に、ザラツキ感のない、ドット再現性のよい高品位な画像が得られることを見出した。なお、感光体に接触している磁性キャリアとは、感光体の近傍に存在する磁性キャリアを含む。
このとき、感光体に接触している磁性キャリアの移動速度は、現像スリーブの線速度と一致しないが、この理由を以下に説明する。一例として、半径(r)15[mm]の現像スリーブを線速度(v)500[mm/秒]で回転させ、現像スリーブと直交する長さ(l)0.3[mm]の棒状の磁気ブラシが感光体に接触している場合、角速度ωは、
ω=v/r=33.3[rad/秒]
となり、感光体に接触している磁性キャリアの線速度v’は、
v’=(r+l)ω=510[mm/秒]
となり、現像スリーブの線速度より大きくなる。しかしながら、観察により、磁気ブラシは、棒状の形状を有しておらず、磁気ブラシの先端に近付く程、磁場や他の磁気ブラシに含まれる磁性キャリアの影響を受けて不連続な動きをしていることがわかった。これは、現像スリーブ内の磁石から離れる程、磁力が弱くなるため、磁石による磁場の拘束力が弱くなるためであると考えられる。このため、感光体に接触している磁性キャリアは、磁場の拘束力により、現像スリーブの回転方向に働く力より、感光体との摩擦力の寄与が大きくなるため、感光体の線速度に近付くようになると考えられる。
なお、前述の撮影した画像において、1/15000秒毎に所定の磁性キャリアに着目して、PTV法により、画像処理解析ソフトImageHyperII(デジモ社製)のイメージトラッカーPTVを使用してトラッキングすることにより、磁性キャリアの軌跡、移動速度、加速度、移動方向等を求めることができる。このとき、磁性キャリアiの時間tにおける移動速度の絶対値をvitとすると、1/15000×n秒間でm個のvitが観察されると、<v>は、
となる。本発明においては、20個の磁性キャリアiについて、それぞれ、時間tでvitを求め、vitの平均値(標本数753)を求めている。
また、vは、モーターにより制御することができ、回転計でモニタすることにより、求めることができる。
本発明の現像方法の第一の実施形態について、以下に説明する。
本現像方法においては、現像領域における、非画像部領域中の磁性キャリアが接触していない領域の比率が30[%]以上70[%]以下であり、現像領域における、感光体に接触している磁性キャリアが移動する速さの平均値を<v>、現像スリーブの線速度の絶対値をvとすると、式
0.8≦<v>/v≦1.1
を満たす。これにより、ザラツキ感のない、ドット再現性のよい高品位な画像が得られることを見出した。上記の比率が30[%]未満の場合、現像剤が感光体の表面で滞留(磁気ブラシが一瞬感光体の表面の移動方向と反対方向に移動)してしまうため、ベタ画像追従性が低下し、ザラツキ感が出る。また、現像領域で磁性キャリアが磁気ブラシから離れて、感光体上を移動しながら現像する場合に磁性キャリアの動きが悪くなる。一方、上記の比率が70[%]を超えると、ドット再現性が悪くなり、磁性キャリアの接触むらが顕著になり、ザラツキ感が出る。
<v>/vが0.8未満の場合、現像領域で一つの潜像を追い抜く磁性キャリアの個数(頻度)が減少し、特に、ベタ画像濃度が低下する。なお、感光体の表面とトナー又は磁性キャリアとの摩擦力と、現像スリーブの磁石による磁場の拘束力の釣り合いにより、<v>/vは、1.1を超えないと考えられる。
また、現像領域における、非画像部領域中の磁性キャリアが接触していない領域の個々の領域の面積Sの分布を調べたところ、磁性キャリアの重量平均粒子径をDとしたとき、
S≦π(D/2)
である割合が10[%]以上のとき、ドット再現性のよい高品位な画像が得られることがわかった。この割合が10[%]未満の場合、ドット潜像を埋めるのに十分なトナーが磁性キャリア上に存在しなくなることがある。さらに、
S≦5π(D/2)
である割合が30[%]以上のとき、ベタ画像濃度及び追従性の良く、ザラツキ感のない高品位な画像が得られる。
次に、現像領域における磁性キャリアのうち、90[%]以上の磁性キャリアが移動する速さvが、現像スリーブの線速度の絶対値v及び感光体の線速度の絶対値vに対して、
≦v≦2v
のとき、さらに、現像領域における磁性キャリアのうち、80[%]以上の磁性キャリアが移動する速さvが、現像スリーブの線速度の絶対値vに対して、
0.625≦v/v≦1.5
のときに、ベタ画像濃度及び追従性も問題なく、ザラツキ感のない、ドット再現性のよい高品位な画像が得られる。磁性キャリアが移動する速さが感光体の線速度の絶対値より小さくなる、すなわち現像剤が滞留するようになると、特に、非画像部領域で感光体の近傍の磁性キャリアにカウンターチャージや誘導電界が働き、キャリア付着や主走査ラインの画像後端部が細ることがある。なお、vは、vと同様にモーターにより制御することができ、回転計でモニタすることにより、求めることができる。
本実施形態において、現像剤規制部材による規制直後における現像スリーブ上の現像剤担持量は、40〜80[mg/cm]であることが好ましい。現像剤担持量が40[mg/cm]より少ない場合には、現像スリーブと感光体との間に印加する電界を大きくする必要があり、キャリア付着が発生することがある。また、現像剤担持量が80[mg/cm]より多い場合には、現像剤規制部材よりも現像スリーブの現像剤搬送方向下流側において、剤落ちが発生することがある。さらに、感光体と現像スリーブの間の空間において、現像剤の充填密度が高くなり、現像剤の流動性が低下することがある。これにより、感光体上の静電潜像に対してのトナー供給が円滑に行われなくなり、画像濃度低下や濃度ムラが発生することがある。
現像剤担持量は、以下のようにして測定することができる。現像条件と同条件で現像スリーブを回転させた後、現像スリーブを停止させ、現像スリーブ内の磁石の主磁極の真上に筒状の非磁性金属製のケースを押し付け、測定領域に測定領域外から現像剤が流入しないように規制する。なお、非磁性金属製のケースが現像スリーブと接触する部分は、現像スリーブと同じ曲率となるように形成されており、測定領域を規制するケースの断面は、5[mm]×20[mm]となっている。このケースで規制された測定領域内の現像剤を磁石で回収し、質量を測定し、断面積との比を求めることにより、現像剤担持量が測定される。
また、感光体の線速度の絶対値に対する現像スリーブの線速度の絶対値の比は、1.5〜2.5であることが好ましい。これにより、高品質な画像を得ることができる。この比が1.5より小さい場合には、静電潜像に接触する磁気ブラシの回数が減るために、現像能力が低下し、面積が大きい画像を出力する場合に、画像濃度が低下することがある。また、この比が2.5より大きい場合には、磁気ブラシの機械的力が強くなることや潜像との接触回数が多くなり、異常画像が発生することがある。ここで、異常画像とは、ベタ画像の後端部の画像濃度低下、画像抜け、特に、ハーフトーン画像の後端部の画像抜け、ベタ画像とハーフトーン画像の境界部での画像濃度変化を意味する。これらは、いずれも静電潜像の電位の異なる場所や、電位が不連続に急激に変化する画像濃度の境界部に現れる。現像領域を現像剤が通過する過程で現像剤中のトナーが移動することや、誘導体としての静電容量を有する現像剤層が異なる不連続な現像電界を通過するときの過渡現象に起因するものと考えられる。
本実施形態において、現像剤は、磁性キャリアのトナーによる被覆率、現像剤流動性の最適化等の観点から、トナー濃度が5.0〜9.0[重量%]、平均帯電量の絶対値が15〜60[μC/g]であることが好ましい。これにより、小粒子径の磁性キャリア及び小粒子径のトナーからなる現像剤を用いた場合でも、長期に亘って安定した画像品質が得られる。
トナー濃度が5.0[重量%]より小さい場合には、現像剤の帯電量の絶対値が大きくなる傾向にあり、感光体上の静電潜像を現像する現像ポテンシャルをより高く設定する必要があり、感光体の寿命が低下することがある。現像剤の帯電量の絶対値が60[μC/g]を超える場合には、画像濃度が低下することがある。トナー濃度が9.0[重量%]より大きい場合には、現像剤の帯電量の絶対値が小さくなる傾向にある。現像剤の帯電量の絶対値が15[μC/g]未満の場合には、トナー飛散が発生しやすくなり、画像地肌部がトナーで汚れる地肌汚れが発生して画像品質が低下することがある。
なお、トナー濃度、平均帯電量は、ブローオフ法により測定することができる。測定条件は、現像剤の重量を0.5±0.05[g]、ブロー圧を0.22〜0.24[MPa]、ノズルの先端の高さをゲージの上面から2[mm]の位置、ブロー時間を10[秒]とする。
また、トナーによる磁性キャリアの被覆率は、式
被覆率[%]=25×(Wt/Wc)×(ρc/ρt)×(Dc/Dt)
により求められ、通常、10〜80[%]であり、20〜60[%]が好ましい。ここで、Dc及びDtは、それぞれ磁性キャリア及びトナーの重量平均粒子径[μm]であり、Wc及びWtは、それぞれ磁性キャリア及びトナーの重量[g]であり、ρc及びρtは、それぞれ磁性キャリア及びトナーの真密度[g/cm]である。
磁性キャリアの重量平均粒子径Dwは、個数基準で測定された粒子の粒子径分布に基づいて、式
=Σ(nD)/Σ(nD
から算出される。Dは、各チャネルに存在する粒子の代表粒子径[μm]であり、nは、各チャネルに存在する粒子の総数である。チャネルとは、粒子径分布における粒子径の範囲を等分に分割するための幅を示すものである。また、代表粒子径としては、各チャネルを規定する粒子径の下限値が用いられている。粒子径分布は、マイクロトラック粒度分析計モデルHRA9320−X100(Honewell社製)を用いて測定することができる。測定条件は、粒子径の範囲が8〜100[μm]、チャネル幅が2[μm]、チャネル数が46である。
本実施形態において、トナーは、重量平均粒子径が4.5〜8.0[μm]であり、個数平均粒子径に対する重量平均粒子径の比が1.00〜1.20であることが好ましい。これにより、画像濃度の安定性を向上させると共に、解像度を向上させることができる。解像度を向上させるためには、トナーの粒子径が小さいことが好ましいが、流動性、保存性が低下することがある。トナーの重量平均粒子径が4.5[μm]未満では、現像剤の流動性が低下して、現像剤中のトナー濃度を均一にすることが困難になることがある。また、トナーの粒子径を小さくすると、磁性キャリアの被覆率が高くなる傾向にあり、磁性キャリアの汚染やトナー飛散が発生することがある。そこで、トナーの個数平均粒子径に対する重量平均粒子径の比を1.00〜1.20とすることにより、流動性を向上させると共に、現像剤中のトナー濃度の均一性を向上させることができる。
トナーの粒子径分布は、小孔通過法(コールターカウンター法)を用いて測定することができる。測定装置としては、COULTERCOUNTERMODELTA2(コールター社製)を用い、個数分布、体積分布を出力するインターフェイスを接続して、100[μm]のアパーチャー(細孔)を使用する。測定方法としては、まず、電解質水溶液に界面活性剤を加えた中に、試料を分散させる。得られた試料分散液を1%NaCl水溶液に注入して、アパーチャーチューブのアパーチャーの両側に電極が設置されている電解液を介して両電極間に電流を流す。このときの抵抗の変化から、2〜40[μm]の粒子径分布を測定して個数平均粒子径及び重量平均粒子径を求めることができる。
本実施形態において、磁性キャリアは、磁性を有する芯材粒子と、その表面を被覆する非磁性の樹脂層とからなり、磁性キャリアの重量平均粒子径は、25〜45[μm]であることが好ましい。磁性キャリアの重量平均粒子径が45[μm]よりも大きい場合には、現像スリーブ上の磁気的なキャリア保持力が大きくなり、キャリア付着は発生しにくくなる。しかしながら、磁性キャリアの単位重量当たりの表面積が小さくなるため、高画像濃度を得るために現像剤中のトナー濃度を高くした場合には、地肌汚れが発生することがある。また、静電潜像のドット径が小さい場合には、ドット径のバラツキが大きくなる。一方、磁性キャリアの重量平均粒子径が25[μm]より小さい場合には、磁性キャリアの1粒子当たりの磁気モーメントが低下し、現像スリーブ上の磁気的なキャリア保持力が小さくなり、キャリア付着が発生しやすくなる。
また、本発明で用いられる磁性キャリアの重量平均粒径は、25[μm]以上45[μm]以下であることが好ましい。さらに、磁性キャリアの70[重量%]以上は、44[μm]未満の粒子径を有し、1[重量%]未満は、62[μm]以上の粒子径を有し、7.0[重量%]以下は、22[μm]未満の粒子径を有することが好ましい。このように粒子径の小さい磁性キャリアを用いると、大きな粒子径の磁性キャリアを用いる場合と比較して、磁気ブラシ先端部の磁性キャリアの存在しない領域が小さくなるばかりでなく、磁性キャリアの存在しない領域が同一であっても、磁気ブラシ先端のキャリアが感光体ドラムに接触する個数が増加する。このため、トナーを均一に現像することが可能であり、ザラツキ感のない画像を得ることができる。
10/4π[A/m](1[kOe])の磁場を印加したときの磁性キャリアの磁化は、70〜100[A・m/kg]であることが好ましく、76〜100[A・m/kg]がさらに好ましい。磁化が70[A・m/kg]未満である場合には、現像スリーブ上の磁気的なキャリア保持力が低下して、キャリア付着が発生することがある。
磁性キャリアの磁化は、以下のようにして測定することができる。B−HトレーサーBHU−60(理研電子社製)を使用し、円筒のセルに磁性キャリア1.0[g]を詰めて装置にセットする。次に、磁場を徐々に大きくして3×10/4π[A/m]まで変化させ、徐々に小さくして0[A/m]にした後、反対向きの磁場を徐々に大きくして3×10/4π[A/m]とする。さらに、徐々に磁場を小さくして0[A/m]にした後、最初と同じ向きに磁場を印加する。このようにして、B−H曲線を作成し、10/4π[A/m]における磁化を算出する。
10/4π[A/m]の磁場を印加したときに磁化が76[A・m/kg]以上となる磁性キャリアの芯材粒子としては、例えば、鉄、コバルト等の強磁性体、マグネタイト、ヘマタイト、Li系フェライト、Mn−Zn系フェライト、Cu−Zn系フェライト、Ni−Zn系フェライト、Ba系フェライト、Mn−Mg−Sr系フェライト、Mn系フェライト等が挙げられる。フェライトとは、一般式
(MO)(NO)(Fe
で表される焼結体である。ただし、x、y及びzは、組成比であり、M及びNは、それぞれNi、Cu、Zn、Li、Mg、Mn、Sr、Ca等が挙げられ、金属酸化物と酸化鉄(III)との完全混合物から構成されている。
樹脂層を形成するための樹脂としては、公知の樹脂を用いることができる。例えば、一般式
で表される繰り返し単位を含むシリコーン樹脂を用いることができる。なお、式中、Rは、水素原子、ハロゲン基、ヒドロキシ基、炭素数1〜4の低級アルキル基又はアリール基(フェニル基、トリル基等)を示す。また、Rは、炭素数1〜4のアルキレン基又はアリーレン基(フェニレン基等)を示す。
樹脂層に用いられるストレートシリコーン樹脂としては、KR271、KR272、KR282、KR252、KR255、KR152(信越化学工業社製)、SR2400、SR2406(東レダウコーニングシリコーン社製)等を例示することができる。樹脂層には、変性シリコーン樹脂も用いることができる。このようなものとしては、エポキシ変性シリコーン、アクリル変性シリコーン、フェノール変性シリコーン、ウレタン変性シリコーン、ポリエステル変性シリコーン、アルキッド変性シリコーン等が挙げられる。これらのうち、変性シリコーン樹脂の具体例としては、エポキシ変性物:ES−1001N、アクリル変性シリコーン:KR−5208、ポリエステル変性物:KR−5203、アルキッド変性物:KR−206、ウレタン変性物:KR−305(以上、信越化学工業社製)、エポキシ変性物:SR2115、アルキッド変性物:SR2110(東レダウコーニングシリコーン社製)等が挙げられる。
シリコーン樹脂には、アミノシランカップリング剤を適量(0.001〜30[重量%])含有させることができるが、具体的には、以下のようなものが挙げられる。
N(CHSi(OCH
N(CHSi(OC
N(CHSi(CH(OC
N(CHSi(CH)(OC
NCHCHNHCHSi(OCH
NCHCHNHCHCHCHSi(CH)(OCH
NCHCHNHCHCHCHSi(OCH
(CHN(CHSi(CH)(OC
(CN(CHSi(OCH
また、樹脂層には、シリコーン樹脂以外の樹脂を単独又はシリコーン樹脂と混合して使用することも可能である。シリコーン樹脂以外の樹脂としては、ポリスチレン、クロロポリスチレン、ポリ(α−メチルスチレン)、スチレン−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−塩化ビニル共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体(スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−アクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体(スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−メタクリル酸フェニル共重合体等)スチレン−α−クロロアクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル−アクリル酸エステル共重合体等のスチレン系樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、アイオノマー樹脂、ポリウレタン樹脂、ケトン樹脂、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、キシレン樹脂、ポリアミド樹脂、フェノール樹脂、ポリカーボネート樹脂、メラミン樹脂等が挙げられる。
磁性キャリアの芯材粒子の表面に樹脂層を形成する方法としては、スプレードライ法、浸漬法、パウダーコーティング法等の公知の方法を用いることができる。特に、流動床型コーティング装置を用いる方法は、均一な塗付膜を形成するのに有効である。
磁性キャリアの芯材粒子の表面に形成する樹脂層の厚みは、通常、0.02〜1[μm]であり、0.03〜0.8[μm]が好ましい。樹脂層の厚みは、極めて小さいことから、樹脂層を被覆した芯材粒子からなる磁性キャリアと磁性キャリアの芯材粒子の粒度分布は実質的に同じである。
磁性キャリアの体積抵抗率は、必要に応じて、調整することが望ましい。芯材粒子上の被覆樹脂の抵抗調整、膜厚の制御によって、体積抵抗率を調整することが可能である。体積抵抗率を調整するために、導電性微粉末を樹脂層に添加することも可能である。導電性微粉末としては、導電性ZnO、Al等の金属又は金属酸化物粉、種々の方法で調製されたSnO又は種々の元素をドープしたSnO、TiB、ZnB、MoB等のホウ化物、炭化ケイ素、ポリアセチレン、ポリパラフェニレン、ポリ(p−フェニレンスルフィド)、ポリピロール、ポリエチレン等の導電性高分子、ファーネスブラック、アセチレンブラック、チャネルブラック等のカーボンブラック等が挙げられる。導電性微粉末は、コーティングに使用する溶媒又は被覆用樹脂溶液に投入した後、ボールミル、ビーズミル等のメディアを使用した分散機又は高速回転する羽根を備えた攪拌機を使用することによって均一に分散することができる。
本実施形態において、トナーは、少なくとも結着樹脂、着色剤及び帯電制御剤から構成されることが好ましい。トナーは、重合法、造粒法等の各種のトナー製法によって作成された不定形又は球形のトナーを用いることができる。また、磁性トナー及び非磁性トナーのいずれも使用可能である。
結着樹脂としては、従来からトナー用結着樹脂として使用されてきたものを適用することが可能である。具体的には、ポリスチレン、ポリクロロスチレン、ポリビニルトルエン等のスチレン及びその置換体の単独重合体;スチレン−p−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタレン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロロメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルエチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体等のスチレン系共重合体;ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸ブチル、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェノール樹脂、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックス等が挙げられる。これらを単独又は2種以上混合して用いることができる。
着色剤としては、イエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの各色のトナーを得ることが可能な染顔料であって、従来からトナー用着色剤として使用されてきた顔料及び染料を適用することができる。具体的には、ニグロシン染料、アニリンブルー、カルコオイルブルー、デュポンオイルレッド、キノリンイエロー、メチレンブルークロリド、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、ハンザイエローGローダミン6Cレーキ、クロムイエロー、キナクリドン、ベンジジンイエロー、マラカイトグリーン、マラカイトグリーンヘキサレート、ローズベンガル、モノアゾ系染顔料、ジスアゾ系染顔料、トリスアゾ系染顔料等が挙げられる。着色剤の添加量は、結着樹脂に対して、通常、1〜30[重量%]であり、3〜20[重量%]が好ましい。
帯電制御剤としては、正極性及び負極性の帯電制御剤のいずれも使用可能であるが、カラートナーに添加する場合、色調を損なうことのない透明色から白色の帯電制御剤を使用するのが好ましい。例えば、正極性の帯電制御剤としては、4級アンモニウム塩、イミダゾール金属錯体、イミダゾール塩等を例示することができる。また、負極性の帯電制御剤としては、サリチル酸錯体、サリチル酸塩、有機ホウ素塩、カリックスアレン系化合物等を例示することができる。
トナーには、離型性を向上させるために、低分子量のポリエチレン、ポリプロピレン等の合成ワックス類の他、キャンデリラワックス、カルナウバワックス、ライスワックス、木ろう、ホホバ油等の植物系ワックス類;みつろう、ラノリン、鯨ろう等の動物系ワックス類;モンタンワックス、オゾケライト等の鉱物系ワックス類;硬化ヒマシ油、ヒドロキシステアリン酸、脂肪酸アミド、フェノール脂肪酸エステル等の油脂系ワックス類等の離型剤を添加することも可能である。離型剤は、単独又は2種以上混合して使用することができる。
また、トナーには、熱特性、電気特性、物理特性等を調整する目的で、離型剤の他に、必要に応じて、各種の可塑剤(フタル酸ジブチル、フタル酸ジオクチル等)、抵抗調整剤(酸化スズ、酸化鉛、酸化アンチモン等)等の助剤を添加することも可能である。
また、トナーには、必要に応じて、離型剤、助剤等以外の流動性付与剤を添加することもできる。流動性付与剤としては、シリカ微粒子、酸化チタン微粒子、酸化アルミニウム微粒子、フッ化マグネシウム微粒子、炭化ケイ素微粒子、炭化ホウ素微粒子、炭化チタン微粒子、炭化ジルコニウム微粒子、窒化ホウ素微粒子、窒化チタン微粒子、窒化ジルコニウム微粒子、マグネタイト微粒子、二硫化モリブデン微粒子、ステアリン酸アルミニウム微粒子、ステアリン酸マグネシウム微粒子、ステアリン酸亜鉛微粒子、フッ素系樹脂微粒子、アクリル系樹脂微粒子等を例示することができる。流動性付与剤は、単独又は2種以上混合して使用することが可能である。なお、流動性付与剤は、一次粒子径が0.1[μm]より小さく、表面をシランカップリング剤、シリコーンオイル等で疎水化処理し、疎水化度40以上であることが好ましい。
トナーついては、従来から公知の方法で製造されたものを用いることができる。製造方法の具体例を以下に説明する。結着樹脂、着色剤、顔料、帯電制御剤、さらに、必要に応じて、離型剤等を適当な比率でヘンシェルミキサー、ボールミル等の混合機を使用して十分に混合する。その後、スクリュー型押出し式連続混練機、2本ロールミル、3本ロールミル、加圧加熱ニーダーを用いて溶融混練を行う。カラートナーの場合には、顔料の分散性を向上させる目的で結着樹脂の一部と顔料を予め溶融混練して得られるマスターバッチ顔料を着色剤として使用することが一般的である。このようにして得られた混練物を冷却固化させた後に、ハンマーミル等の粉砕機を用いて粗粉砕をする。さらに、粗粉砕物をジェットミル粉砕機で粉砕処理した後に、気流式分級機等に連結された衝突式粉砕機、ジェット式粉砕機、ローター粉砕機等を用いて表面処理を行う。衝突式粉砕機としては、ハンマーミル、ボールミル、チューブミル、振動ミル等が挙げられる。圧縮空気及び衝突板を主構成要素として具備してなるジェット式粉砕機としては、Iタイプ及びIDSタイプ衝突式粉砕機(日本ニューマチック工業社製)を用いることが好ましい。また、ローター粉砕機としては、ロールミル、ピンミル、流動層式ジェットミル等が挙げられる。特に、外壁としての固定容器と、固定容器と中心軸を同一にする回転片とを主構成要素として具備してなるローター式粉砕機としては、ターボミル(ターボ工業社製)、クリプトロン(川崎重工業社製)、ファインミル(日本ニューマチック工業社製)等が挙げられる。気流式分級機としては、ディスパージョンセパレータ(DS)式分級機(日本ニューマチック工業社製)、多分割式分級機エルボージェット(日鉄鉱業社製)等が挙げられる。さらに、気流式分級機、機械式分級機を用いて微粉分級を行うことにより、微細粒子を得ることができる。
このような方法を用いて得られた微細粒子に、流動性付与剤を添加して混合する場合には、ヘンシェルミキサー、スーパーミキサー、ボールミル等の公知の混合機を使用することが可能である。また、懸濁重合法、非水分散重合法等を用いて、モノマー、着色剤、流動性付与剤等から直接トナーを製造してもよい。
現像スリーブ内の磁石の現像領域に対向する主磁極の表面における法線方向の磁束密度は、空気中で60[mT]以上120[mT]以下であることが好ましい。この範囲内であると、現像バイアスとして直流電界を用いても、ザラツキ感がなく、高画質な画像を得ることができる。上記の磁束密度が120[mT]を超えると、現像領域における、非画像部領域中の磁性キャリアが接触していない領域の比率が増大し、ザラツキ感が悪くなる。また、60[mT]より小さいと、磁性キャリアの磁気的拘束力が弱まってキャリア付着を生じやすくなるという不具合を生じる。なお、磁束密度は、3次元磁気測定装置(エクセル・システムプロダクト社製)を用いて測定することができる。測定は、プローブ11TS−0A(エーデーエス社製)を現像スリーブの表面にセットし、主磁極がプローブの真下になるように調整し、現像スリーブは回転させずに、磁石を回転させて、ガウスメーターHGM−8905(エーデーエス社製)を用いることにより行うことができる。
主磁極の表面における法線の現像スリーブ及び感光体に共通する法線に対する回転角(以下、主極角度という)は、現像スリーブが現像剤を搬送する方向、即ち現像スリーブの回転方向と反対方向に3[°]以上7[°]以下であることが好ましい。主極角度を現像スリーブの回転方向と反対方向に7[°]より大きくすると、剤溜まりが起こりやすくなる。また、主極角度を現像スリーブの回転方向と反対方向に3[°]未満にすると、磁気ブラシが穂倒れする時、磁気ブラシと感光体との間に空間が発生し、磁気ブラシの空隙の割合が増大し、ザラツキ感が悪化する。
以下、本発明の現像方法の第一の実施形態を適用した画像形成装置の一例として、タンデム方式のカラーレーザープリンタ(以下、プリンタという)について説明する。
まず、本プリンタの基本的な構成について説明する。
図6は、プリンタの概略構成図である。このプリンタは、イエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)及び黒(K)の各色のトナー像を形成するための4組のトナー像形成部101Y、101M、101C及び101Kを備えている。なお、以下、各符号の添字Y、M、C及びKは、それぞれイエロー、マゼンダ、シアン及び黒用の部材であることを示す。
トナー像形成部101Y、101M、101C及び101Kは、プロセスユニット110Y、110M、110C及び110Kと、現像装置120Y、120M、120C及び120Kとを有しており、プロセスユニット110Y、110M、110C及び110Kの中には、像担持体としてのドラム状の感光体111Y、111M、111C及び111Kが収容されている。本プリンタは、かかる構成のトナー像形成部101Y、101M、101C及び101Kの他に、光書込ユニット150、給紙カセット161及び162、レジストローラ対163、転写ユニット170、ベルト定着方式の定着ユニット180、反転搬送ユニット190、再給紙ユニット195並びに手差しトレイ196を備えている。また、図示しないトナー収容器、廃トナーボトル、電源ユニット等も備えている。
光書込ユニット150は、光源、ポリゴンミラー、fθレンズ、反射ミラー等を備え、画像データに基づいて各感光体111Y、111M、111C及び111Kの表面にレーザー光を走査しながら照射する。この照射により、各感光体111Y、111M、111C及び111Kの表面にY、M、C及びK用の静電潜像が形成される。
図7に、4つのプロセスユニット110Y、110M、110C及び110Kのうち、Y色用のプロセスユニット110Yを示す。なお、他色のプロセスユニットについてもそれぞれ同じ構成となっているので、これらの説明については省略する。図7において、Y色用のプロセスユニット110Yは、図中、時計回りに回転駆動される感光体111Yの他に、感光体111Yの表面に当接しながら回転して転写残トナーを掻き落とすクリーニングブラシ112Y、感光体111Yの表面に当接して同じく転写残トナーを掻き落とすカウンタブレード113Y、感光体111Yの表面を一様に帯電する帯電ローラ114Y等を有している。また、感光体111Yの表面に除電処理を施す図示しない除電ランプ等も有している。
Y色用のプロセスユニット110Yにおいて、図示しない電源によって交流の帯電バイアスが印加される帯電ローラ114Yは、感光体111Yに当接するか、又は微小ギャップを介して対向するように配設されている。そして、図示しない駆動手段により、対向部で帯電ローラ114Yの表面を感光体111Yの表面の移動方向とは逆方向に移動させるように回転させながら、感光体111Yの表面を一様に帯電させる。このように一様帯電させられた感光体111Yの表面に、光書込ユニット150で変調及び偏向されたレーザー光が走査されながら照射されると、感光体111Yの表面に静電潜像が形成される。
図8に、4つの現像装置120Y、120M、120C及び120Kのうち、Y色用の現像装置120Yを、Y色用の感光体111Yと共に示す。なお、他色の現像装置についてもそれぞれ同じ構成となっているので、これらの説明については省略する。図8において、Y色用の現像装置120Yは、現像ケース121Yの開口から一部露出させながら回転駆動される非磁性パイプからなる現像スリーブ122Yや、これに連れ回らないように内包される磁力発生手段のマグネットローラ123Y等を有している。また、ドクターブレード124Y、第一搬送スクリュー125Y、第二搬送スクリュー126Y、トナー濃度センサ(以下、Tセンサという)127Y、トナー補給口128Y等も有している。
現像ケース121Yには、磁性粒子の磁性キャリアと、マイナス帯電性で且つ非磁性のY色トナーとを含む現像剤を収容する現像剤収容手段の現像剤収容部129Yが形成されている。現像剤は、第一搬送スクリュー125Yや第二搬送スクリュー126Yによって撹拌搬送される。そして、現像スリーブ122Yの近傍において、マグネットローラ123Yの有する磁極の影響により、回転駆動される現像剤担持体の現像スリーブ122Yの表面に汲み上げられて磁気ブラシとなる。この磁気ブラシは、ドクターブレード124Yによってその層厚が規制されてから感光体111Yと対向する現像位置に搬送される。この現像位置では、現像スリーブ122Yの表面と、感光体111Yの表面とが最も接近する位置における両表面の間隙、即ち、現像ギャップが形成されている。現像ギャップやその近傍においては、現像スリーブ122Y上の磁気ブラシの先端が、感光体111Yの表面に摺擦しながら移動して、Y色トナーを静電潜像に転位させる。この転位により、感光体111Y上にY色トナー像が形成される。現像によってY色トナーを消費した磁気ブラシは、現像スリーブ122Yの回転に伴って現像剤収容部129Y内に戻される。一方、現像されたY色トナー像は、後述の転写搬送ベルトの表面に保持されながら搬送される転写紙に転写される。
透磁率センサからなるTセンサ127Yは、現像ケース121Yの底板に取り付けられ、第二搬送スクリュー126Yによって搬送される現像剤の透磁率に応じた値の電圧を出力する。現像剤の透磁率は、現像剤のトナー濃度と良好な相関を示すため、Tセンサ127Yは、Y色トナー濃度に応じた値の電圧を出力する。この出力電圧の値は、図示しない制御部に送られる。制御部は、RMA等の記憶手段を備えており、その中にTセンサ127Yからの出力電圧の目標値であるY色用Vtrefや、他色用のTセンサのM、C及びK色用Vtrefのデータを格納している。Y色用の現像装置120Yについては、Tセンサ127Yからの出力電圧の値とY色用Vtrefを比較し、図示しないY色用の粉体ポンプを比較結果に応じた時間だけ駆動させる。この粉体ポンプは、モーノポンプ等と呼ばれる周知の粉体搬送ポンプであり、Y色トナーを収容する図示しないY色トナー収容器内のY色トナーを搬送して、トナー補給口128Yから現像装置120Y内に補給する。粉体ポンプの駆動が上述の比較結果に応じて制御(トナー補給制御)されることで、現像に伴ってY色トナー濃度が低下した現像剤に適量のY色トナーが補給され、現像装置120Y内の現像剤のY色トナー濃度が所定の範囲内に維持される。他の現像装置120M、120C及び120Kについても、図示しないM、C及びK色用の粉体ポンプの駆動により、同様のトナー補給制御が実施される。
図9に、光書込ユニット150を各感光体111Y、111M、111C及び111Kと共に示す。光書込ユニット150は、同軸上に配置された2つの回転多面鏡151及び152がポリゴンモータ153によって回転駆動される。そして、図示しない2つのレーザー光源としてのレーザダイオードから発せられるY、M、C及びK色用のレーザー光を反射する。Y、M、C及びK色用のレーザー光は、Y、M、C及びK色の画像データに基づいて変調されたレーザー光である。回転多面鏡151及び152で反射したY及びM色用レーザー光は、2層のfθレンズ154aを通る。fθレンズ154aを通ったY色用レーザー光は、複数のミラー155で反射した後、Y色用の感光体111Yの表面を照射する。また、fθレンズ154aを通ったM色用レーザー光は、複数のミラー156で反射した後、M色用の感光体111Mの表面を照射する。一方、回転多面鏡151及び152で反射したC及びK色用レーザー光は、2層のfθレンズ154bを通る。fθレンズ154bを通ったC色用レーザー光は、複数のミラー157で反射した後、C色用の感光体111Cの表面を照射する。また、fθレンズ154bを通ったK色用レーザ光は、複数のミラー158で反射した後、K色用の感光体111Kの表面を照射する。
以上のようにして、図6に示した各トナー像形成部101Y、101M、101C及び101Kは、光書込ユニット150と共同して、各感光体111Y、111M、111C及び111Kにトナー像を形成する。よって、本プリンタにおいては、各トナー像形成部101Y、101M、101C及び101Kと、光書込ユニット150との組合せにより、トナー像形成手段が構成されている。
プリンタ本体の下部には、2つの給紙カセット161及び162が配設されている。これら給紙カセット161及び162は、内部に図示しない転写紙束を収容しており、その一番上の転写紙に給紙ベルトユニット161a及び162aを押し当てている。そして、所定のタイミングで給紙ベルトユニット161a及び162aを駆動させることにより、転写紙を給紙路に送り出す。この給紙路の末端には、レジストローラ対163が配設されており、送られてきた転写紙Pを、Y色トナー像形成部101Yの感光体111Y上に形成されたY色トナー像に同期させるタイミングで、転写ユニット170に向けて送り出す。
転写ユニット170は、感光体111Y、111M、111C及び111Kのそれぞれに接触して4つの転写ニップを形成しながら、図中、反時計回りに無端移動する表面移動体の転写搬送ベルト171を有している。転写搬送ベルト171は、各トナー像形成部101Y、101M、101C及び101Kの感光体111Y、111M、111C及び111Kに接触して4つの転写ニップを形成するように、4つの支持ローラ172、173、174及び175に掛け回されている。これらの支持ローラのうち、図中、最も右側の支持ローラ172に対しては、図示しない電源から所定電圧が印加された静電吸着ローラ176が対向するように配置されている。この静電吸着ローラ176からの電荷付与により、転写搬送ベルト171は、表面(スープ外面)に図示しない転写紙Pを静電吸着することができる。
各転写ニップの下方には、転写搬送ベルト171の裏面に接触する転写バイアス印加ローラ177Y、177M、177C及び177Kが設けられている。転写バイアス印加ローラ177Y、177M、177C及び177Kには、図示しない転写バイアス電源によって定電流制御される転写バイアスが印加される。これにより、転写搬送ベルト171に転写電荷が付与され、各転写ニップにおいて転写搬送ベルト171と感光体111Y、111M、111C及び111Kの表面との間に所定強度の転写電界が形成される。なお、本プリンタにおいては、転写バイアス印加部材として、転写バイアス印加ローラ177Y、177M、177C及び177Kを設けているが、ローラに代えて、ブラシ、ブレード等を設けてもよい。
給紙カセット161及び162から送り出された転写紙Pは、レジストローラ対163が設けられている一時停止位置に送られる。このレジストローラ対163によって所定のタイミングで送り出された転写紙は、転写搬送ベルト171に保持され、感光体111Y、111M、111C及び111Kに接触し得るY、M、C及びK色転写ニップを順次通過する。これにより、各トナー像形成部101Y、101M、101C及び101Kの感光体111Y、111M、111C及び111K上で現像されたY、M、C及びK色トナー像が、それぞれ転写ニップで転写紙Pに重ね合わされ、転写電界やニップ圧の作用を受けて転写紙上に転写される。この重ね合わせの転写により、転写紙上にはフルカラー画像が形成される。
フルカラー画像が形成された図示しない転写紙は、転写搬送ベルト171の無端移動に伴って、図中、右下から左上へと搬送されて、定着ユニット180に受け渡される。定着ユニット180は、図示しない駆動手段によって、図中、反時計回りに回転駆動される加圧ローラ181と、時計回りに回転駆動される定着ベルトユニット182とを備えている。また、定着ベルトユニット182は、図示しない駆動手段によって、図中、時計回りに回転駆動される駆動ローラ183と、ハロゲンランプ等の熱源を内包する加熱ローラ184と、定着ベルト185とを有している。定着ベルト185は、駆動ローラ183と加熱ローラ184とに張架されながら、図中、反時計回りに無端移動させられる。そして、加熱ローラ184による張架位置で所定の温度に加熱される。加熱後の定着ベルト185の表面(ループ外面)には、加圧ローラ181が当接して定着ニップを形成している。転写搬送ベルト171から送られて来る転写紙は、定着ニップに挟まれて、加熱されながら加圧される。これにより、転写紙上のフルカラー画像に対して定着処理が施される。
定着処理が施された転写紙は、図示しない搬送路切換器に至る。搬送路切換器は、転写紙のその後の搬送路を、排紙路198と反転路との間で切り替えるものである。搬送路切換器が搬送路を排出路198に設定している場合には、定着ユニット180を通過した後の転写紙Pが排紙路198に送り込まれて、プリンタ筺体の上面に形成された排紙トレイ197上にスタックされる。これに対し、搬送路切換器が搬送路を反転路に設定している場合には、定着ユニット180を通過した後の転写紙Pが、定着ユニット180の図中、左側方に配設されている反転搬送ユニット190に送られる。この反転搬送ユニット190は、送り込まれてきた転写紙Pを上下反転させた後、再給紙ユニット195に受け渡す。転写ユニット170の下方に配設された再給紙ユニット195は、反転後の転写紙Pをレジストローラ対163に向けて搬送する。このような再給紙により、転写紙Pは、再び転写ユニット170に送られて、フルカラー画像が形成されていない面にもフルカラー画像が形成される。
図7において、トナー像が転写された後の感光体111Yの表面は、クリーニングブラシ112Yやカウンタブレード113Yによって転写残トナーがクリーニングされた後、図示しない除電ランプからの除電光を受けて除電される。この除電により、感光体111Yの電位が初期化されて、次の静電潜像の形成に備えられる。
以上の作像動作は、4色重ね合わせのフルカラーモードが図示しない操作部で選択されたときの動作である。例えば、3色重ね合わせのフルカラーモードが操作部で選択された場合には、K色トナー像の形成が省略されて、Y、M及びCの3色のトナー像の重ね合わせによるフルカラー画像が転写紙P上に形成される。また、白黒画像形成モードが操作部で選択された場合には、K色トナー像の形成のみが行われて白黒画像が転写紙P上に形成される。
図10に、本発明の現像方法の第一の実施形態を適用したプロセスカートリッジの一例を示す。ここでは、感光体111及び現像装置120を一体に支持するプロセスカートリッジを、複写機、プリンター等の画像形成装置本体に着脱可能となるように構成する。なお、本プロセスカートリッジは、さらに帯電装置131及びクリーニング装置132を一体に支持してもよい。本プロセスカートリッジを有する画像形成装置は、図6で示した画像形成装置と同様の機能を有する。
本プロセスカートリッジは、独立して取り外しが可能で感光体ユニット及び現像装置共に寿命は延びるが、必ずしもその長さは一致しない場合もあり、その時はそれぞれ別々に容易に交換することが可能となる。また、独立して配設できるので簡単な機構を追加することで、非現像時に現像スリーブを感光体から退避させることが可能となるので、現像スリーブへのトナーフィルミングの促進が低減され、更に現像装置の寿命が延びる。
本発明の現像方法の第二の実施形態について、以下に説明する。
図11に示すように、本発明の現像方法の第二の実施形態が適用される現像装置は、円筒形状を有し、円筒の中心軸を回転軸として矢印方向に一定速度で回転する感光体211に対向して配置され、感光体211に向けて開口部が形成された本体ケース212を有している。この本体ケース212の開口部から、トナー及び磁性キャリアを含有する現像剤213を表面に坦持する現像スリーブ214が一部露出するよう配置されている。現像スリーブ214は非磁性材料からなり、内部に磁界発生手段としてのマグネットローラの磁石が固定されている。また、現像スリーブ214は、円筒形状を有し、円筒の中心軸を回転軸として矢印方向に一定速度で回転することができる。
上記構成の現像装置では、現像剤213は現像装置内での攪拌作用によって摩擦帯電され、プラス帯電したキャリアの周りにマイナス帯電したトナーが付着する。そして、モーター(図示せず)によるパドル215の矢印方向の回転により、本体ケース212内部の現像剤213が現像スリーブ214に搬送される。このとき、現像剤213は、現像スリーブ214内部の磁石によって現像スリーブ214の表面に引き付けられ、磁気ブラシを形成する。次に、ドクターブレード216により層厚を規制された現像剤213は、現像領域まで搬送され、現像スリーブ214に印加される現像バイアスにより、静電潜像にトナーを付着させ、現像する。
本発明の現像方法の第二の実施形態において、現像領域における、非画像部領域中の磁性キャリアが接触していない領域の比率は、50[%]以下であり、35[%]以下が特に好ましい。さらに、現像領域における、感光体に接触している磁性キャリアが移動する速さの平均値を<v>、現像スリーブの線速度の絶対値をvとすると、式
0.3≦<v>/v≦1.1
を満たす。これにより、ザラツキ感のない、ドット再現性のよい高品位な画像が得られることを見出した。上記の比率が50[%]を超えると、ドット再現性が悪くなる。
<v>/vが0.3未満の場合、磁気ブラシが感光体に接触する回数が減るため、ザラツキ感が悪化する。また、<v>/vが1.1を超えると、画像端部の白抜け等の悪影響が出てくる。
また、現像領域における、非画像部領域中の磁性キャリアが接触していない領域の個々の領域の面積Sの分布を調べたところ、ザラツキ感及びドット再現性の観点から、磁性キャリアの重量平均粒子径をDとしたとき、
S≦π(D/2)
である割合が25[%]以上であることが好ましく、さらに、
S≦1.5π(D/2)
である割合が45[%]以上であることが好ましい。
また、感光体の線速度の絶対値に対する現像スリーブの線速度の絶対値の比は、現像バイアスとして交番電界を用いた場合に1.2以上3以下であることが好ましく、現像バイアスとして直流電界を用いた場合に2以上3以下であることが好ましい。交番電界を用いて線速比が1.2未満になる場合及び直流電界を用いて線速比が2未満になる場合では、磁気ブラシが感光体に接触する回数が減るため、ザラツキ感が悪化する。なお、交番電界を用いると、一度感光体上に付着したトナーが、複数回、付着と離脱を繰り返すため、直流電界を用いる場合より線速比の下限が小さくなる。また、交番電界及び直流電界のいずれを用いた場合でも、線速比が3を超えると、画像端部の白抜け等の悪影響が出てくる。なお、他の理由から線速比を小さくしたいときは、磁気ブラシの空隙の割合を小さくすれば、ザラツキ感の無い画像が得られ、現像剤の長寿命化も図ることができる。
本実施形態において、現像剤規制部材による規制直後における現像スリーブ上の現像剤担持量は、20[mg/cm]以上60[mg/cm]以下であることが好ましい。これにより、現像領域において現像剤が均一にパッキングされ、非画像部領域中の磁性キャリアが接触していない領域の比率を小さくすることができ、ザラツキ感の向上に有効である。一方、現像剤担持量を60[mg/cm]より多くすると、現像スリーブにおける現像領域の上流領域に剤溜まりが生じて、現像バイアスが弱い領域でも磁気ブラシと感光体が接触してしまうため、ザラツキ感が悪化し、画像端部の白抜け等が発生することがある。このとき、<v>も小さくなる。
現像剤担持量は、以下のようにして測定することができる。現像条件と同条件で現像スリーブを回転させた後、現像スリーブを停止させ、現像スリーブ内の磁石の主磁極の真上に筒状の非磁性金属製のケースを押し付け、測定領域に測定領域外から現像剤が流入しないように規制する。なお、非磁性金属製のケースが現像スリーブと接触する部分は、現像スリーブと同じ曲率となるように形成されており、測定領域を規制するケースの断面は、5[mm]×20[mm]となっている。このケースで規制された測定領域内の現像剤を磁石で回収し、質量を測定し、断面積との比を求めることにより、現像剤担持量が測定される。
また、磁性キャリアの重量平均粒子径は、25[μm]以上45[μm]以下であることが好ましい。さらに、磁性キャリアの70[重量%]以上は、44[μm]未満の粒子径を有し、1[重量%]未満は、62[μm]以上の粒子径を有し、7[重量%]以下は、22[μm]未満の粒子径を有することが好ましい。このように粒子径の小さい磁性キャリアを用いると、粒子径の大きい磁性キャリアを用いる場合と比較して、現像領域における、非画像部領域中の磁性キャリアが接触していない領域の比率が小さくなるばかりでなく、この比率が同一であっても、磁気ブラシが感光体に接触する際に、感光体に接触する現像剤の個数が増加する。このため、トナーで均一に現像することが可能であり、ザラツキ感のない画像を得ることができる。
また、磁性キャリアの磁化は、76[A・m/kg]以上であることが好ましい。これにより、直流の現像バイアスを用いた場合にも、ザラツキ感が殆ど無く、高画質な画像を得ることができる。磁化が76[A・m/kg]より小さいと、キャリア付着による異常画像が発生しやすくなる。なお、磁化は、外部磁場が10/4π[A/m](1[kOe])の時の値である。
また、磁性キャリアの体積抵抗率は、1×1012[Ω・cm]以上であることが好ましい。このような体積抵抗率を有する磁性キャリアは、充分な現像能力を確保しつつ、感光体への付着を抑制しながら、現像を行うことができる。このため、ザラツキ感がなく、高画質な画像を得ることができる。
なお、トナーは、ウレア変性ポリエステル樹脂を含有することが好ましい。このとき、ウレア変性ポリエステル樹脂は、イソシアネート基を含有するポリエステルプレポリマーとアミン類を反応させることにより得られる。
アミン類としては、ジアミン、三価以上のポリアミン、アミノアルコール、アミノメルカプタン、アミノ酸及びこれらのアミノ基をブロックしたもの等が挙げられる。ジアミンとしては、芳香族ジアミン(フェニレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン等);脂環式ジアミン(4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシルメタン、ジアミンシクロヘキサン、イソホロンジアミン等);脂肪族ジアミン(エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等)等が挙げられる。三価以上のポリアミンとしては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン等が挙げられる。アミノアルコールとしては、エタノールアミン、ヒドロキシエチルアニリン等が挙げられる。アミノメルカプタンとしては、アミノエチルメルカプタン、アミノプロピルメルカプタン等が挙げられる。アミノ酸としては、アミノプロピオン酸、アミノカプロン酸等が挙げられる。アミノ基をブロックしたものとしては、アミンとケトン(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等)を反応させて得られるケチミン化合物、オキサゾリゾン化合物等が挙げられる。これらアミン類のうち、ジアミン及びジアミンと少量のポリアミンの混合物が好ましい。
さらに、ウレア変性ポリエステル樹脂は、伸長停止剤を用いて分子量を調整することができる。伸長停止剤としては、モノアミン(ジエチルアミン、ジブチルアミン、ブチルアミン、ラウリルアミン等)及びこれらをブロックしたケチミン化合物等が挙げられる。
ウレア変性ポリエステル樹脂中のイソシアネート基に対するアミン類のアミノ基の当量比は、通常0.5以上2以下であり、2/3以上1.5以下が好ましく、5/6以上1.2以下がさらに好ましい。この当量比が上記の範囲を外れると、ウレア変性ポリエステル樹脂の分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
また、トナーは、粉砕法によるトナー及び重合法によるトナーのいずれでも構わないが、重合法により得られる球形トナーを用いる方が効果を得やすい。このような球形トナーは、イソシアネート基を含有するポリエステル樹脂が溶解し、着色剤が分散し、離型剤が溶解又は分散している油性分散液を無機微粒子及びポリマー微粒子の少なくとも一方を存在させた水系媒体中で分散させると共に、この分散液中でイソシアネート基を含有するポリエステル樹脂をアミン類と反応させた後に、分散液から溶媒を除去することにより得られる。このようにして形成される球形トナーは、ウレア変性ポリエステル樹脂を含有するバインダー樹脂中に着色剤が高分散している。
なお、ウレア変性ポリエステル樹脂のガラス転移温度は40[℃]以上65[℃]以下が好ましく、45[℃]以上60[℃]以下がさらに好ましい。数平均分子量は、2500以上50000以下であることが好ましく、2500以上30000以下がさらに好ましい。重量平均分子量は、1万以上50万以下であることが好ましく、3万以上10万以下がさらに好ましい。
トナーの重量平均粒子径は、4[μm]以上8[μm]以下であることが好ましく、数平均粒子径に対する重量平均粒子径の比は、1以上1.25以下であることが好ましい。このように規定することにより、高解像度かつ高画質のトナーを得ることができる。また、より高品質の画像を得るには、上記条件の他に、3[μm]以下の粒子を1[個数%]以上10[個数%]以下にすることが好ましい。また、重量平均粒子径を4[μm]以上6[μm]以下にし、数平均粒子径に対する重量平均粒子径の比を1以上1.15以下にすることがさらに好ましい。このようなトナーは、耐熱保存性、低温定着性及び耐ホットオフセット性のいずれにも優れ、フルカラー複写機等に用いた場合に画像の光沢性に優れ、更に二成分現像剤においては、長期にわたるトナーの収支が行われても、現像剤中のトナーの粒子径の変動が少なくなり、現像装置における長期の攪拌においても、良好で安定した現像性が得られる。
トナーは、特定の形状と形状の分布を有すことが重要であり、平均円形度は0.9以上1未満であることが好ましい。なお、円形度は、粒子の周囲長に対する粒子の投影面積と同じ面積を有する円の周囲長の比であり、平均円形度は、フロー式粒子像分析装置FPIA−2000(シスメックス社製)により計測される。平均円形度が0.9未満では、トナーは不定形の形状を示し、良好な転写性やチリのない高画質画像を得ることができない。不定形のトナー粒子は感光体等の平滑性媒体への接触点が多く、また突起先端部に電荷が集中することから、ファンデルワールス力や鏡像力が球形粒子よりも高い。このため、静電的な転写工程において、不定形粒子と球形粒子の混在したトナーを用いると、球形粒子が選択的に移動し、文字部やライン部の画像抜けが起こる。また、残存したトナーは次の現像工程のためにクリーニング装置で除去されるため、トナー収率(画像形成に使用されるトナーの割合)が低下するといった不具合が生じる。なお、粉砕トナーの円形度は本装置で計測した場合、通常0.91以上0.92以下である。ここで、平均円形度の大きい球形トナーを得る製造方法としては、前述の重合法以外に公知の乳化重合法、懸濁重合法、分散重合法等を用いることができる。
さらに、トナー表面には、シリカ及び酸化チタンを添加することが好ましい。これにより、キャリアとトナーの物理的付着力を下げて、現像効率を高めることができる。
現像スリーブ内の磁石の現像領域に対向する主磁極の表面における法線方向の磁束密度は、空気中で60[mT]以上120[mT]以下であることが好ましい。この範囲内であると、現像バイアスとして直流電界を用いても、ザラツキ感がなく、高画質な画像を得ることができる。上記の磁束密度が120[mT]を超えると、現像領域における、非画像部領域中の磁性キャリアが接触していない領域の比率が増大し、ザラツキ感が悪くなる。また、60[mT]より小さいと、磁性キャリアの磁気的拘束力が弱まってキャリア付着を生じやすくなるという不具合を生じる。なお、磁束密度は、3次元磁気測定装置(エクセル・システムプロダクト社製)を用いて測定することができる。測定は、プローブ11TS−0A(エーデーエス社製)を現像スリーブの表面にセットし、主磁極がプローブの真下になるように調整し、現像スリーブは回転させずに、磁石を回転させて、ガウスメーターHGM−8905(エーデーエス社製)を用いることにより行うことができる。
主磁極の表面における法線の現像スリーブ及び感光体に共通する法線に対する回転角(以下、主極角度という)は、現像スリーブの回転方向と反対方向に3[°]以上7[°]以下であることが好ましい。主極角度を現像スリーブの回転方向と反対方向に7[°]より大きくすると、剤溜まりが起こりやすくなる。また、主極角度を現像スリーブの回転方向と反対方向に3[°]未満にすると、磁気ブラシが穂倒れする時、磁気ブラシと感光体との間に空間が発生し、非画像部領域中の磁性キャリアが接触していない領域の比率が増大し、ザラツキ感が悪化する。
図12に、本発明の現像方法の第二の実施形態が適用された画像形成装置の一例を示す。感光体211の周囲に、帯電装置231、露光装置(図示せず)、現像装置232、転写装置233、クリーニング装置234及び除電装置(図示せず)が順に配設されている。また、転写紙235を給紙トレイ236より感光体211と転写装置233の対向部に向けて給紙する給紙搬送装置(図示せず)と、トナー像が転写された転写紙235が感光体211から脱離した後、トナーを転写紙235に定着する定着装置(図示せず)とを備えている。
このような構成の画像形成装置では、感光体211は、矢印方向に一定速度で回転しながら、帯電装置231により一様に帯電された後に、露光装置により原稿に応じて部分的に露光光線237が照射されて、感光体211上に静電潜像が形成される。ここでは、露光光線237の未照射部分が背景部となり、照射部分が画像部となる。この静電潜像は、現像装置232の現像スリーブ214に電源(図示せず)から現像バイアスを印加することによって顕像化され、トナー像となる。このトナー像は、給紙トレイ236から搬送されてくる転写紙235上に、転写装置233により転写された後、定着装置により定着される。さらに感光体211上に残留した未転写トナーはクリーニング装置234により感光体211上から除去され、クリーニング装置234内に回収される。その後、感光体211の表面は、除電装置により残留電荷が除去され、帯電装置231により表面を一様に帯電され、次の画像形成工程を繰り返す。なお、トナー像を転写する対象は転写紙235に限るわけではなく、トナー像を一時的に保持する中間転写体等であってもよい。
図13に、本発明の現像方法の第二の実施形態が適用されたプロセスカートリッジの一例を示す。感光体211及び現像装置232を一体に支持するプロセスカートリッジを、複写機、プリンター等の画像形成装置本体に着脱可能となるように構成する。なお、本プロセスカートリッジは、さらに帯電装置231及びクリーニング装置234を一体に支持してもよい。本プロセスカートリッジを有する画像形成装置は、図12で示した画像形成装置と同様の機能を有する。
本プロセスカートリッジは、独立して取り外しが可能で感光体ユニット及び現像装置共に寿命は延びるが、必ずしもその長さは一致しない場合もあり、その時はそれぞれ別々に容易に交換することが可能となる。また、独立して配設できるので簡単な機構を追加することで、非現像時に現像スリーブを感光体から退避させることが可能となるので、現像スリーブへのトナーフィルミングの促進が低減され、更に現像装置の寿命が延びる。
図14に、本発明の現像方法の二つの実施形態の相違点を示す。現像方法の第一の実施形態においては、図14(a)に示すように、現像領域において、長い磁気ブラシ11が形成され、磁気ブラシ11の先端より中央部の腹部分で感光体12に接触する。このため、現像領域手前で滞留が起こり、非画像部領域中の磁性キャリアが接触していない領域の比率が大きくなる傾向にあると考えられる。一方、現像方法の第二の実施形態においては、図14(b)に示すように、磁気ブラシ11の長さがあまり長くならず、磁気ブラシ11の先端が若干潰れながら、現像スリーブ14の回転に伴って、順序良く感光体12に接触する。このため、非画像部領域中の磁性キャリアが接触していない領域の比率が小さくなる傾向にあると考えられる。
なお、上記のように、本発明の現像方法を二つの実施形態とする要因としては、主磁極の表面における法線方向の磁束密度の減衰率、感光体の直径、現像スリーブの表面形状が挙げられる。
具体的には、主磁極の表面における法線方向の磁束密度の減衰率(以下、磁束密度の減衰率という)が40[%]未満である場合に、磁気ブラシが長くなりやすく、現像領域で滞留しやすくなり、非画像部領域中の磁性キャリアが接触していない領域の比率が大きくなる。ここで、磁束密度の減衰率とは、現像スリーブの表面における法線方向の磁束密度のピーク値と、現像スリーブの表面との距離が1[mm]である地点における法線方向の磁束密度のピーク値との差を現像スリーブの表面における法線方向の磁束密度のピーク値で割った比率である。また、現像スリーブの表面にV溝が形成されている場合も、同様の傾向が見られる。このような場合に、本発明の現像方法の第一の実施形態となる。
一方、磁束密度の減衰率が40[%]以上である場合に、磁気ブラシが長くなりにくく、磁気ブラシの先端部で感光体に接触し、現像領域で滞留しにくくなり、非画像部領域中の磁性キャリアが接触していない領域の比率が小さくなる。また、現像スリーブの表面がサンドブラスト処理されている場合及び感光体の直径が30mm以下である場合にも、同様の傾向が見られる。このような場合に、本発明の現像方法の第二の実施形態となる。
(本発明の現像方法の第一の実施形態)
以下に説明するようにして、重合法によるトナーを製造した。イオン交換水710[g]に、0.1MNaPO水溶液450[g]を投入し、60[℃]に加温した後、TK式ホモミキサー(特殊機化工業社製)を用いて、12000[rpm]で攪拌した。これに、1.0MCaCl水溶液68[g]を徐々に添加し、Ca(POを含む水系媒体を得た。そして、スチレン170[g]、アクリル酸n−ブチル30[g]、キナクリドン系マゼンタ顔料10[g]、ジ−t−ブチルサリチル酸金属化合物2[g]及びポリエステル樹脂10[g]からなるトナー材料を、60[℃]に加温し、TK式ホモミキサー(特殊機化工業社製)を用いて、12000[rpm]で均一に分散させた。これに、重合開始剤2、2’−アゾビス(2、4−ジメチルバレロニトリル)10[g]を添加し、重合性単量体組成物を調製した。そして、この重合性単量体組成物を上述の水系媒体中に投入し、60[℃]、N雰囲気下において、TK式ホモミキサーを用いて、10000[rpm]で20分間攪拌し、重合性単量体組成物を造粒した。その後、パドル攪拌翼で攪拌しながら、80[℃]に昇温し、10時間反応させた。重合反応終了後、減圧下で一部水系媒体を留去して冷却し、塩酸を加え、リン酸カルシウムを溶解させた後、濾過、水洗、乾燥をして、重量平均粒子径が7[μm]、粒子径が3[μm]以下の粒子の個数比率が1[%]の着色粒子を得た。この着色粒子20[kg]に対して、平均粒子径が0.3[μm]の疎水性シリカ微粒子100[g]、平均粒子径が0.3[μm]の疎水性チタン微粒子100[g]を添加し、攪拌混合を行って、トナーを得た。
得られたトナーの主な特性は、次の通りであった。
重量平均粒径D=7.0[μm]
個数平均粒径D=6.5[μm]
/D=1.077
粒子径が3[μm]以下の粒子の個数比率=1[%]
トナーの粒子径分布は、小孔通過法(コールターカウンター法)を用いて測定した。具体的には、測定装置として、COULTERCOUNTERMODELTA2(コールター社製)を用い、個数分布、体積分布を出力するインターフェイスを接続して、100[μm]のアパチャー(細孔)を使用した。測定にあたっては、まず、電解質水溶液に界面活性剤を加えた中に、測定用トナー試料を分散させる。この試料を1%NaCl電界質水溶液に注入して、アパチャーチューブのアパチャーの両側に電極が置かれている電解液を通して両電極間に電流を流す。このときの抵抗変化から2〜40[μm]の粒子の粒度分布を測定して、平均分布から個数平均粒子径D、重量平均粒子径Dを求める。なお、個数平均粒径Dは、トナー粒子5万個の平均値である。
また、以下に説明するようにしてキャリアAを製造した。シリコーン樹脂SR2411(東レダウコーニングシリコーン社製)を希釈して、固形分5[%]のシリコーン樹脂溶液を得た。流動床型コーティング装置を用いて、平均粒子径が36[μm]の芯材粒子5[kg]の各粒子表面上に、前述のシリコーン樹脂溶液を、100[℃]の雰囲気下で約40[g/分]の条件で塗布し、さらに、240[℃]で2時間加熱して、膜厚0.53[μm]、真比重5.0[g/cm]のキャリアAを得た。なお、膜厚の調整は、コート液量により行った。
また、以下に説明するようにしてキャリアBを製造した。シリコーン樹脂SR2411(東レダウコーニングシリコーン社製)を希釈して、固形分5[%]のシリコーン樹脂溶液を得た。流動床型コーティング装置を用いて、平均粒子径が60[μm]の芯材粒子MnMgSr系フェライト(10/4π[A/m]の磁化:77[A・m/kg])5[g]の各粒子表面上に、前述のシリコーン樹脂溶液を、100[℃]の雰囲気下で約40[g/分]の条件で塗布し、さらに、240[℃]で2時間加熱して、膜厚0.53[μm]、真比重5.0[g/cm]のキャリア剤Bを得た。なお、膜厚の調整は、コート液量により行った。
図6の画像形成装置と同じ構成のプリンタ試験機を用意した。このプリンタ試験機における現像スリーブは、表面に深さ70[μm]のV溝を100本形成したものである。また、このプリンタ試験機における現像スリーブの周囲の構成は、以下の通りである。マグネットローラは、P1、P2、P3、P4、P5という5個の磁極を有しており、これらのうち、感光体の表面との対向位置にある主磁極P1が、現像位置で現像剤を現像スリーブの表面に引き付けるための磁極として機能している。また、ドクター対向磁極P5は、ドクターブレードによる層厚規制位置で、現像剤を現像スリーブの表面に引き付けるための磁極として機能している。
ガウスメーターHGM−8300(ADS社製)及びA1型アキシャルプローブ(ADS社製)を用いて、現像スリーブの表面との距離(測定Gap)が所定値である地点における法線方向の磁束密度を測定し、円チャートレコーダを用いて記録したところ、図15のような結果が得られた。なお、測定Gapが所定値である地点における法線方向の磁束密度を測定する際には、A1型アキシャルプローブを測定Gapが所定値である地点に固定し、磁石ローラを回転させ、360[°]を0.1[°]のステップで測定し、円チャートレコーダに記録した。図16に、現像スリーブの表面における法線方向の磁束密度のピーク値と、測定Gapが所定値である地点における法線方向の磁束密度のピーク値との差を現像スリーブの表面における法線方向の磁束密度のピーク値で割った比率(磁束密度の低下率)と、測定Gapとの関係を示す。このとき、磁束密度の減衰率は、32[%]であった。
上述のプリンタ試験については、次に列記する条件に設定した。
現像スリーブの直径:18[mm]
現像スリーブの線速度の絶対値:490[mm/秒]
感光体の直径:30[mm]
感光体の線速度の絶対値:245[mm/秒]
現像スリーブの表面と感光体の表面との間の現像ギャップ:0.4[mm]
現像スリーブの表面とドクターブレードとの間のドクターギャップ:0.55[mm]
現像剤担持量:50[mg/cm
主極角度:7[°]
主磁極(P1)の磁束密度:100[mT]
ドクター対向磁極(P5)の磁束密度:70[mT]
感光体の一様帯電電位V:−520[V]
感光体の露光部電位V:−50[V]
現像バイアスV:−400[V](DC)
[実施例1]
以上のような条件のプリンタ試験機において、キャリア剤としてキャリアAを用い、現像剤中のトナー濃度を7.0重量%として、ベタ高画像濃度部やベタ中間調部を含む試験画像を出力した。そして、出力画像の粒状度とドット再現性とを測定した。ここで、粒状度とは、画像のザラツキ感を示す指標であり、次のようにして求められる。試験画像のベタ中間調部(ハーフトーン領域)をスキャナで読み取り、読み取った画像データを1[cm]程度の区画に区分けする。そして、フーリエ変換して得られたパワースペクトルに対し、人間の視覚特性を表す周波数フィルタをかけて、人間の目に目立ちやすい部分を抽出したパワースペクトルを積分する。このようにして各区画で得られた数値が粒状度である。明度が40〜80となる区画で得られた粒状度の平均値を、画像のザラツキ感の判定に用いた。このような粒状度の測定法については、リコーテクニカルレポートNo.23(1997年)「ハーフトーンカラー画像のノイズ評価法」に詳述されている。得られた平均値が0.46未満である場合を、ザラツキ感少ない(○)として評価し、0.46以上である場合をザラツキ感目立つ(×)として評価した。
出力画像のドット再現性については、次のようにして評価した。画像を構成するドットを100倍の拡大鏡を除いて次のように評価した。各ドット間のバラツキが少なく(各ドットの最大と最小との差がドット面積差で30[%]未満)再現されている場合を○(良好)とした。各ドット間のバラツキが、各ドットの最大と最小との差が面積差で30〜60[%]である場合を△(実用性のあるレベル)とした。各ドット間のバラツキが大きく(各ドットの最大と最小との差がドット面積差で60[%]を超える)再現されている場合を×(実用上問題になるレベル)とした。
出力画像を得たときの現像位置における磁気ブラシの挙動がどのようになっているのかを調べるために、次のような方法によって磁気ブラシの挙動を撮影した。感光体側から見た磁気ブラシの先端部の空隙を求めるために、現像領域の磁気ブラシの可視化装置を用いて観察した。可視化装置は、直径30[mm]の透明ガラスドラムを感光体の代わりとして備え、これに、所定の現像ギャップだけ離れた位置に、現像スリーブを配置する。そしてガラスドラムは、1/4にカットされており、カットされた部分から現像領域の磁気ブラシの先端部を観察できるようにしてある。このとき、ガラスドラムは、実機線速で移動可能である。また、トナーが摩擦帯電により付着しないように、ガラスドラムの表面に透明電極を作製し、外部電位を与えてコントロールした。さらに、ガラスドラムの最表面には、摩擦係数等を実際の感光体と同じにするために、感光体の表面層を塗布してある。この可視化装置で観察される磁気ブラシ先端部を、実体顕微鏡SZ60(オリンパス社製)で拡大し、高速度カメラ(フォトロン製 ultimaII)で動的挙動観察を行った。この観察映像の1コマ毎の画像を、画像処理ソフトImage.Hyper2で磁性キャリアが感光体に接触している磁気ブラシ部分と接触していない空隙部分とが区別可能な適当な閾値で2値化処理し、磁気ブラシ部分と空隙部分とに分ける。これら空隙部分は、磁気ブラシが動く過程で変化するため、ある一定の時間内の映像を処理することで、個々の空隙の面積、平均面積、個数等の統計情報を得た。
[実施例2]
現像剤担持量を70[mg/cm]に設定した他は、実施例1と同様にして、現像剤非接触箇所の割合等を調べた。なお、現像剤汲み上げ量を変化させるパラメータとしては、現像スリーブの線速度、感光体の線速度、磁性キャリアの性状、トナーの性状、現像在中のトナー濃度、現像ギャップ、ドクターギャップ、スリーブV溝の構造等が挙げられる。実施例2においては、ドクターギャップを変化させて、現像剤担持量を変更した。
[実施例3]
現像剤担持量を30[mg/cm]に設定した他は、実施例1と同様にして、出力画像の評価や現像剤非接触箇所の割合の測定等を行った。
[比較例1]
現像剤担持量を75[mg/cm]に設定した他は、実施例1と同様にして、出力画像の評価や現像剤非接触箇所の割合の測定等を行った。
[比較例2]
キャリアAをキャリアBに変更した他は、実施例1と同様にして、出力画像の評価や現像剤非接触箇所の割合の測定等を行った。
表1に評価結果を示す。
以上の構成の本プリンタにおいては、上述した粉体ポンプ、トナー収容器、制御部等の組み合わせにより、各現像装置の現像剤収容部内にトナーを補給するためのトナー補給手段が構成されている。また、上述したトナー収容器が、トナーを収容するトナー収容手段として機能している。現像スリーブの駆動源となるモーター、これの回転駆動力を現像スリーブに伝達する駆動伝達系、感光体の駆動源となるモーター、これの回転駆動力を感光体に伝達する駆動伝達系、これらモーターを制御する制御部等により、現像スリーブ及び感光体をそれぞれ駆動して表面移動させる駆動手段が構成されている。
本プリンタにおいて、空隙部分の比率を左右するパラメータとしては、現像ギャップ、ドクターギャップ、キャリア剤の種類、トナーの種類、現像剤のトナー濃度、感光体の線速度、現像スリーブの線速度等が挙げられる。これらのパラメータを調整することで、現像剤非接触面積の割合を30〜70[%]に設定することが可能である。現像剤のトナー濃度はある程度の範囲で変化するが、その範囲(トナー補給制御で制御される範囲)内である限り、現像剤非接触面積の割合が30〜70[%]になるように、トナー補給制御における各制御パラメータが設定される。また、どのような種類のキャリア剤やトナーを用いるのかはユーザーの判断に委ねられるが、後述する方法によって指定された種類のものを用いられる限り、現像剤非接触面積の割合が30〜70[%]になる。即ち、パラメータとしてのキャリア剤やトナーの種類を選択するのはユーザーあるが、その種類を後述する方法によって指定することで、キャリア剤やトナーの種類を設定することができる。また、画像形成速度よりも高画質を優先する高画質プリントモードと、これとは逆に画像形成速度を優先する高速プリントモードとでは、現像スリーブ及び感光体の線速度が異なるのが一般的である。本実施形態では、少なくとも高画質プリントモードにおける空隙部分の比率を30〜70[%]に設定すればよく、高速プリントモードまでもこの割合に設定する必要は必ずしもない。
キャリア剤やトナーの種類の指定については、次のようにして行うことができる。その種類としての要件を満たすキャリア剤やトナーをセットした状態でプリンタを出荷することによって行うことができる。例えば、かかる要件を満たすトナーを、プリンタと共に梱包して出荷することによって行ってもよい。また、例えば、上記要件を満たすトナーの製品番号、商品名等をプリンタ本体、取扱説明書等に明記することによって行ってもよい。また、例えば、ユーザーに対して書面や電子データ等をもって上記要件、製品番号、商品名等を通知することによって行ってもよい。
(本発明の現像方法の第二の実施形態)
以下のようにして、トナーを製造した。なお、部は、重量部を意味する。冷却管、攪拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物724部、イソフタル酸250部、テレフタル酸24部及びジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧下、230[℃]で8時間反応させ、さらに10〜15[mmHg]の減圧下で脱水しながら5時間反応させた後、160[℃]まで冷却し、これに32部の無水フタル酸を加えて2時間反応させた。次に、これを80[℃]まで冷却し、酢酸エチル中にてイソホロンジイソシアネート188部と2時間反応させて重量平均分子量12000のポリエステルプレポリマーを得た。
攪拌棒及び温度計のついた反応槽中に、イソホロンジアミン30部とメチルエチルケトン70部を仕込み、50[℃]で5時間反応させてケチミン化合物を得た。
冷却管、攪拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物724部、テレフタル酸276部を、常圧下、230℃で6時間反応させた後、10〜15[mmHg]の減圧下で脱水しながら5時間反応させ、ピーク分子量が6000、酸価が3.8[mgKOH/g]の未変性ポリエステル樹脂を得た。
ビーカー内にポリエステルプレポリマー15.4部、ポリエステル樹脂64部、酢酸エチル78.6部を入れ、攪拌、溶解した。次に、高酸価ワックスとして二塩基酸ワックスAV121(東亜化成社製)5部、低酸価ワックスとして酸価が0[mgKOH/g]の低分子量ポリエチレン(三洋化成社製)10部、銅フタロシアニンブルー顔料4部を添加し、60[℃]に昇温し、TK式ホモミキサーを用いて12000[rpm]で攪拌し、均一に溶解、分散させた後、ケチミン化合物2.7部を加えて溶解させた(トナー材料溶液)。次に、ビーカー内にイオン交換水706部、ハイドロキシアパタイト10%懸濁液スーパタイト10(日本化学工業社製)294部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.2部を入れて均一に溶解させた。次に、これを60[℃]に昇温し、TK式ホモミキサーを用いて12000[rpm]で攪拌しながら、トナー材料溶液を投入し、10分間攪拌した後、この混合液を攪拌棒及び温度計付のコルベンに移し、98[℃]まで昇温して付加反応をさせながら溶剤を除去し、濾別、洗浄、乾燥した後、風力分級し、トナー母粒子を得た。次に、トナー粒子100部にシリカ0.5部と酸化チタン0.5部をヘンシェルミキサーで混合し、重量平均粒子径が6[μm]、数平均粒子径に対する重量平均粒子径の比が1.15、平均円形度が0.97のトナーを得た。
以下の実施例及び比較例においては、現像スリーブは、直径30[mm]のものを用い、感光体は、直径90[mm]のものを用いた。なお、ここで用いた現像スリーブは、アルミニウム製であり、表面をサンドブラスト仕上げしたものを用いた。また、感光体の非画像部の電位を−640[V]とし、画像部の電位を−130[V]とし、現像バイアスを直流電界で−470[V]とした。その他の現像条件は、現像ギャップを0.3[mm]とし、現像スリーブによる現像剤の供給量を70[mg/cm]とし、感光体の線速度の絶対値は245[mm/秒]とした。また、磁性キャリアの重量平均粒子径は36.1[μm]で、粒子径が44[μm]未満、62[μm]以上及び22[μm]未満の粒子をそれぞれ78.6[重量%]、0.8[重量%]及び6.2[重量%]含有している。さらに、磁性キャリアの磁化(外部磁場:10/4π[A/m])は、77[A・m/kg]であり、体積抵抗率は、2.51×1015[Ω・cm]であった。磁石は、主磁極の半値幅が14[°]で、磁極の表面における法線方向の磁束密度が85[mT](空気中)のものを用いた。
ガウスメーターHGM−8300(ADS社製)及びA1型アキシャルプローブ(ADS社製)を用いて、現像スリーブの表面との距離(測定Gap)が所定値である地点における法線方向の磁束密度を測定し、円チャートレコーダを用いて記録したところ、図17のような結果が得られた。なお、測定Gapが所定値である地点における法線方向の磁束密度を測定する際には、A1型アキシャルプローブを測定Gapが所定値である地点に固定し、磁石ローラを回転させ、360[°]を0.1[°]のステップで測定し、円チャートレコーダに記録した。図18に、現像スリーブの表面における法線方向の磁束密度のピーク値と、測定Gapが所定値である地点における法線方向の磁束密度のピーク値との差を現像スリーブの表面における法線方向の磁束密度のピーク値で割った比率(磁束密度の低下率)と、測定Gapとの関係を示す。このとき、磁束密度の減衰率は、45[%]であった。
主極角度及び感光体の線速度の絶対値に対する現像スリーブの線速度の絶対値の比(線速比)を調整し、空隙部分の比率、S≦π(D/2)となる割合、S≦1.5π(D/2)となる割合及び<v>/vを変化させ、粒状度によるザラツキ感の判定及びドット再現性の判定を行った。実施例1〜3及び比較例1の評価結果を表2に示す。
なお、粒状度の評価には、明度が40以上80以下となるパッチから得られた粒状度の平均値を用い、粒状度の平均値が0.46未満であるものを〇、0.46以上であるものを×として判定した。また、ドット再現性の評価には、600dpi孤立ドットパターンの画像をプリントアウトしたものを用い、ドット100個中の欠損が2個以下のものを○、3個以上10個以下のものを△、11個以上のものを×として判定した。ここで、主極角度は、現像スリーブの回転方向の反対方向を正とする。これにより、現像バイアスとして直流電界を用いた場合に、空隙部分の比率を小さくすると、ザラツキ感及びドット再現性の両立が可能であることがわかる。また、空隙部分を構成する個々の領域の現像スリーブ長手方向及び回転方向の大きさとザラツキ感との関係を検討した。この結果、ザラツキ感のない画像を得るためには、空隙部分の比率を小さくすると共に、個々の領域が現像スリーブの回転方向に長くならないようにすることが重要であることがわかった。
空隙部分の比率の測定では、直径90[mm]の透明ガラスドラムを可視化装置として用いた。また、実体顕微鏡SZ60(オリンパス社製)で領域を拡大し、高速度カメラultimaII(フォトロン社製)で動的挙動観察を行った。透明ガラスドラムの側から実施例5及び比較例4の現像領域を撮影した写真を、それぞれ図19及び図20に示す。これより、実施例5では、磁気ブラシを表す斑点状の白い部分が比較例4より多いことがわかる。また、逆に、空隙部分を表す黒い部分は、比較例4の方が実施例5より多いことがわかる。ここで、撮影領域は、スリーブの長手方向に約2[mm]、回転方向に約1[mm]とした。
さらに、感光体に接触している磁性キャリアが移動する速さの平均値<v>をPTV法により求めた。実施例5及び比較例4に対応する結果をそれぞれ図21及び図22に示す。なお、図21及び図22における左側のy軸は頻度を表し、ヒストグラムに対応している。また、右側のy軸は頻度の積算を百分率で表したもので、折れ線グラフに対応している。
現像バイアスとして、直流電界の代わりに、直流成分が−420[V]、振幅が900[V]の交番電界を用いた以外は、上記と同様に、粒状度によるザラツキ感の判定及びドット再現性の判定を行った。この結果を表3に示す。
その結果、直流電界の場合と同様に、磁気ブラシの空隙の割合が小さい条件で、ザラツキ感とドット再現性の両立が可能であることがわかった。また、ザラツキ感は直流電界を用いた場合よりも少なく、高画質な画像が得られた。さらに線速比が小さくても良好な結果が得られた。
現像領域における磁気ブラシを説明する図である。 本発明で用いられる可視化装置の一例を示す図である。 図2の透明ガラスドラムの拡大図である。 図3の透明ガラスドラムの部分拡大図である。 本発明で用いられる画像の処理方法を説明する図である。 本発明の画像形成装置の一例を示す図である。 図6のY色用のプロセスユニットを示す拡大図である。 図6のY色用の現像装置を示す拡大図である。 図6の光書込ユニットを示す拡大図である。 本発明のプロセスカートリッジを示す図である。 本発明の現像装置の一例を示す図である。 本発明の画像形成装置の一例を示す図である。 本発明のプロセスカートリッジの一例を示す図である。 本発明の現像方法の二つの実施形態の相違点を示す図である。 本発明の現像方法の第一の実施形態の磁束密度の測定結果を示す図である。 図15の磁束密度の低下率と測定Gapの関係を示す図である。 本発明の現像方法の第二の実施形態の磁束密度の測定結果を示す図である。 図17の磁束密度の低下率と測定Gapの関係を示す図である。 実施例5の現像領域を撮影した写真を示す図である。 比較例4の現像領域を撮影した写真を示す図である。 実施例5の<v>の測定結果を示す図である。 比較例4の<v>の測定結果を示す図である。
符号の説明
11 磁気ブラシ
12 感光体
13 現像領域
14 現像スリーブ
15 主磁極
16、17 補助磁極
21 現像スリーブ
22 透明ガラスドラム
23 実体顕微鏡
24 高速度カメラ
25 照明用光源
26 磁気ブラシ
31 くし型電極
32 主走査方向
33 副走査方向
41 画像部
42 非画像部
111、111Y、111M、111C、111K 感光体
120、120Y、120M、120C、120K 現像装置
122Y 現像スリーブ
123Y マグネットローラ
129Y 現像剤収容部
131 帯電装置
132 クリーニング装置
211 感光体
212 本体ケース
213 現像剤
214 現像スリーブ
215 パドル
216 ドクターブレード
231 帯電装置
232 現像装置
233 転写装置
234 クリーニング装置
235 転写紙
236 給紙トレイ
237 露光光線

Claims (32)

  1. トナー及び磁性キャリアを含有する現像剤を、内部に固定された磁石を有し、表面にV溝が形成されている現像剤担持体に担持させて像担持体に搬送し、該像担持体に形成されている潜像を該トナーで現像する現像方法において、
    該磁石は、該現像領域に対向する主磁極を有し、
    該主磁極は、表面における法線方向の磁束密度の減衰率が40[%]未満であり、
    該現像剤が該像担持体に接触した状態で該潜像を該トナーで現像することが可能な現像領域における、該潜像が形成されていない領域の面積に対する該潜像が形成されていない領域内の該磁性キャリアが接触していない領域の面積の比は、30[%]以上70[%]以下であり、
    該現像領域における、該現像剤担持体の表面が移動する方向は、該像担持体の表面が移動する方向に対して同一方向であり、
    該現像領域における、該像担持体に接触している該磁性キャリアが移動する速さの平均値を<v>、該現像剤担持体の表面が移動する速さをv、該像担持体の表面が移動する速さをvとすると、式
    0.8≦<v>/v≦1.1
    1.5≦v/v≦2.5
    を満たすことを特徴とする現像方法。
  2. 前記磁性キャリアが接触していない領域は、複数の個々の領域からなり、
    該個々の領域の面積をS、前記磁性キャリアの重量平均粒子径をDとすると、
    該個々の領域の総数に対する、式
    S≦π(D/2)
    を満たす該個々の領域の数の比が10[%]以上であることを特徴とする請求項1に記載の現像方法。
  3. 前記個々の領域の総数に対する、式
    S≦5π(D/2)
    を満たす前記個々の領域の数の比が30[%]以上であることを特徴とする請求項2に記載の現像方法。
  4. 前記像担持体に接触している前記磁性キャリアの90[%]以上は、式
    ≦v≦2v
    を満たすことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の現像方法。
  5. 前記像担持体に接触している前記磁性キャリアの80[%]以上は、式
    0.625≦v/v≦1.5
    を満たすことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の現像方法。
  6. 前記磁性キャリアは、磁性を有する芯材粒子の表面が樹脂層により被覆されており、重量平均粒子径が25[μm]以上45[μm]以下であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の現像方法。
  7. 前記磁性キャリアは、粒子径が44[μm]未満である粒子の含有量が70[重量%]以上であり、粒子径が62[μm]以上である粒子の含有量が1[重量%]未満であり、粒子径が22[μm]未満である粒子の含有量が7[重量%]以下であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の現像方法。
  8. 前記磁性キャリアは、10/4π[A/m]における磁化が70[A・m/kg]以上100[A・m/kg]以下であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の現像方法。
  9. 前記主磁極は、表面における法線方向の磁束密度が60[mT]以上120[mT]以下であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の現像方法。
  10. 前記主磁極の表面における法線の前記現像剤担持体及び前記像担持体に共通する法線に対する回転角は、前記現像剤担持体の表面が移動する方向に対して反対方向に3[°]以上7[°]以下であることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項に記載の現像方法。
  11. 前記現像剤担持体に印加する現像バイアスは、直流電界であることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか一項に記載の現像方法。
  12. 前記現像剤担持体に印加する現像バイアスは、交番電界であることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか一項に記載の現像方法。
  13. 前記現像剤担持体の前記現像領域における前記現像剤の担持量が40[mg/cm]以上80[mg/cm]以下であることを特徴とする請求項1乃至12のいずれか一項に記載の現像方法。
  14. 前記現像剤は、前記トナーの含有量が5.0[重量%]以上9.0[重量%]以下であり、平均帯電量の絶対値が15[μC/g]以上60[μC/g]以下であることを特徴とする請求項1乃至13のいずれか一項に記載の現像方法。
  15. 前記トナーは、重量平均粒子径が4.5[μm]以上8.0[μm]以下であり、個数平均粒子径に対する重量平均粒子径の比が1.0以上1.2以下であることを特徴とする請求項1乃至14のいずれか一項に記載の現像方法。
  16. トナー及び磁性キャリアを含有する現像剤を、内部に固定された磁石を有し、表面がサンドブラスト処理されている現像剤担持体に担持させて像担持体に搬送し、該像担持体に形成されている潜像を該トナーで現像する現像方法において、
    該磁石は、該現像領域に対向する主磁極を有し、
    該主磁極は、表面における法線方向の磁束密度の減衰率が40[%]以上であり、
    該現像剤担持体に印加する現像バイアスは、交番電界であり、
    該現像剤が該像担持体に接触した状態で該潜像を該トナーで現像することが可能な現像領域における、該潜像が形成されていない領域の面積に対する該潜像が形成されていない領域内の該磁性キャリアが接触していない領域の面積の比は、50[%]以下であり、
    該現像領域における、該現像剤担持体の表面が移動する方向は、該像担持体の表面が移動する方向に対して同一方向であり、
    該現像領域における、該像担持体に接触している該磁性キャリアが移動する速さの平均値を<v>、該現像剤担持体の表面が移動する速さをv、該像担持体の表面が移動する速さをvとすると、式
    0.3≦<v>/v≦1.1
    1.2≦v/v≦3
    を満たすことを特徴とする現像方法。
  17. トナー及び磁性キャリアを含有する現像剤を、内部に固定された磁石を有し、表面がサンドブラスト処理されている現像剤担持体に担持させて像担持体に搬送し、該像担持体に形成されている潜像を該トナーで現像する現像方法において、
    該磁石は、該現像領域に対向する主磁極を有し、
    該主磁極は、表面における法線方向の磁束密度の減衰率が40[%]以上であり、
    該現像剤担持体に印加する現像バイアスは、直流電界であり、
    該現像剤が該像担持体に接触した状態で該潜像を該トナーで現像することが可能な現像領域における、該潜像が形成されていない領域の面積に対する該潜像が形成されていない領域内の該磁性キャリアが接触していない領域の面積の比は、50[%]以下であり、
    該現像領域における、該現像剤担持体の表面が移動する方向は、該像担持体の表面が移動する方向に対して同一方向であり、
    該現像領域における、該像担持体に接触している該磁性キャリアが移動する速さの平均値を<v>、該現像剤担持体の表面が移動する速さをv、該像担持体の表面が移動する速さをvとすると、式
    0.3≦<v>/v≦1.1
    2≦v/v≦3
    を満たすことを特徴とする現像方法。
  18. 前記磁性キャリアが接触していない領域は、複数の個々の領域からなり、
    該個々の領域の面積をS、前記磁性キャリアの重量平均粒子径をDとすると、
    該個々の領域の総数に対する、式
    S≦π(D/2)
    を満たす該個々の領域の数の比が25[%]以上であることを特徴とする請求項16又は17に記載の現像方法。
  19. 前記個々の領域の総数に対する、式
    S≦1.5π(D/2)
    を満たす前記個々の領域の数の比が45[%]以上であることを特徴とする請求項18に記載の現像方法。
  20. 前記現像剤担持体の前記現像領域における前記現像剤の担持量が20[mg/cm]以上60[mg/cm]以下であることを特徴とする請求項16乃至19のいずれか一項に記載の現像方法。
  21. 前記磁性キャリアは、重量平均粒子径が25[μm]以上45[μm]以下であることを特徴とする請求項16乃至20のいずれか一項に記載の現像方法。
  22. 前記磁性キャリアは、粒子径が44[μm]未満である粒子の含有量が70[重量%]以上であり、粒子径が62[μm]以上である粒子の含有量が1[重量%]未満であり、粒子径が22[μm]未満である粒子の含有量が7[重量%]以下であることを特徴とする請求項16乃至21のいずれか一項に記載の現像方法。
  23. 前記磁性キャリアは、10/4π[A/m]における磁化が76[A・m/kg]以上であることを特徴とする請求項16乃至22のいずれか一項に記載の現像方法。
  24. 前記磁性キャリアは、体積抵抗率が1×1012[Ω・cm]以上であることを特徴とする請求項16乃至23のいずれか一項に記載の現像方法。
  25. 前記トナーは、ウレア変性ポリエステル樹脂を含有することを特徴とする請求項16乃至24のいずれか一項に記載の現像方法。
  26. 前記トナーは、重量平均粒子径が4[μm]以上8[μm]以下であり、個数平均粒子径に対する重量平均粒子径の比が1以上1.25以下であることを特徴とする請求項16乃至25のいずれか一項に記載の現像方法。
  27. 前記トナーは、平均円形度が0.9以上1未満であることを特徴とする請求項16乃至26のいずれか一項に記載の現像方法。
  28. 前記主磁極は、表面における法線方向の磁束密度が60[mT]以上120[mT]以下であることを特徴とする請求項16乃至27のいずれか一項に記載の現像方法。
  29. 前記主磁極の表面における法線の前記現像剤担持体及び前記像担持体に共通する法線に対する回転角は、前記現像剤担持体の表面が移動する方向に対して反対方向に3[°]以上7[°]以下であることを特徴とする請求項16乃至28のいずれか一項に記載の現像方法。
  30. 請求項1乃至29のいずれか一項に記載の現像方法により、像担持体に形成されている潜像をトナーで現像することを特徴とする現像装置。
  31. 請求項30に記載の現像装置及び像担持体を有することを特徴とする画像形成装置。
  32. 請求項30に記載の現像装置及び像担持体を一体に支持し、
    画像形成装置の本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
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