JP2003280395A - 現像方法、現像装置及び画像形成装置 - Google Patents

現像方法、現像装置及び画像形成装置

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JP2003280395A
JP2003280395A JP2002080791A JP2002080791A JP2003280395A JP 2003280395 A JP2003280395 A JP 2003280395A JP 2002080791 A JP2002080791 A JP 2002080791A JP 2002080791 A JP2002080791 A JP 2002080791A JP 2003280395 A JP2003280395 A JP 2003280395A
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carrier
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Hisao Kurosu
久雄 黒須
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Abstract

(57)【要約】 【課題】内部に磁石を有する現像剤担持体を像担持体に
対向して配置し、この現像剤担持体表面にトナーと磁性
キャリアとを含む二成分現像剤を層状に担持させて、前
記現像剤担持体と前記磁石間に速度差を与えることによ
り前記二成分現像剤層を前記像担持体との少なくとも対
向領域で磁気ブラシを形成しつつ流動させ、この流動の
過程で磁性キャリアから離脱した遊離トナーを前記像担
持体上の潜像に付着させて現像に供する現像方法におい
て、より現像効率を高めることができ、ベタ黒画像の画
像濃度も高い高品位の画像を得ることができる現像方
法、現像装置及び画像形成装置を提供すること。 【解決手段】磁気ブラシの穂立ち部SP1a、SP1b
を現像スリーブ111cと感光体100との対向領域に
形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリン
タ、ファクシミリ等の静電画像形成プロセスに適用可能
な現像方法、現像装置及び画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】(a)現在、複写機、プリンタ、ファクシ
ミリ等の画像形成装置では、光導電性を有する感光層を
表面に設けた像担持体(以下、「感光体」と記す。)上
に静電潜像(以下、「潜像」と記す。)を形成し、この
潜像を、現像剤を収納した現像装置を用いて可視像化
し、この可視像をシート状の記録媒体に転写して最終画
像を得ている。
【0003】現像装置に収納される現像剤は、主にトナ
ーと磁性キャリアによって構成される二成分現像剤(以
下、単に「現像剤」と記す。)が、カラー化が容易なこ
とから広く用いられている。現像剤は、現像装置内の攪
拌・混合により摩擦帯電される。この摩擦帯電された静
電電荷によってトナーが磁性キャリア表面に静電的に付
着する。トナーが付着した磁性キャリアは、内部に磁石
を有する筒状の現像剤担持体(以下、「現像スリーブ」
と記す。)表面に磁力で引き付けられて担持され、回転
する現像スリーブ上を現像領域に向けて搬送させられ
る。
【0004】現像スリーブの感光体に対向する対向領域
のうち、最も現像スリーブが感光体に接近している最接
近位置における現像スリーブの内部には、現像のための
磁石(以下、「第1の磁石」と記す。)が配置されてい
る。
【0005】現像スリーブ上を搬送される現像剤が、こ
の第1の磁石に近づくにつれて、第1の磁石の磁力線に
沿って、現像剤中の多数の磁性キャリアが集合して穂又
はチェーンを形成する。この多数の穂が、まるでブラシ
のように見えることから磁気ブラシと、一般に呼称さ
れ、この磁気ブラシの状態を利用する現像方式を磁気ブ
ラシ現像と呼称されている。
【0006】この磁気ブラシ現像では、現像領域で磁気
ブラシが感光体に接触しており、誘電体である磁性キャ
リアが、感光体と現像スリーブ間の電界強度を高めるこ
とで、磁気ブラシの穂の先端部を構成している磁性キャ
リアの表面から潜像(感光体表面)へとトナーが直に移
ることで、現像がなされると考えられている。
【0007】この考えによれば、従来の磁気ブラシ現像
では、現像スリーブの表面の内、最接近位置を中心とし
て限られた領域で、磁性キャリアが集合した穂によって
形成される磁気ブラシから潜像に移行するトナーしか現
像に寄与せず、磁気ブラシがない部分、磁気ブラシが潜
像に非接触の部位では、磁気ブラシ先端部から直に潜像
へトナーが移行することによる現像は起こり得ない。
【0008】つまり、トナー現像できる部位は磁気ブラ
シの先端部が感光体に接触している限られた領域であ
り、そのため、現像されるトナーを多くすることは、こ
の限られた領域という条件以外の他の条件を調整する下
では非常に困難であった。
【0009】(b)この限られた領域の中で、高濃度の画
像を得る現像方法として、例えば、特許第266878
1号には、二成分現像剤を用いて、磁性粒子の穂に担持
されたトナー粒子と現像剤担持体上に担持されたトナー
粒子とを交番電界により現像する現像方法が開示されて
いる。
【0010】上記開示の現像方法では、現像領域は磁性
粒子が摺擦している領域であって、この領域にある磁性
粒子の穂に保持されたトナー粒子と現像剤担持体上のト
ナー粒子だけでは十分な高濃度の画像を得ることが困難
である。また、磁性粒子の穂が少ないため電極効果によ
りソリッド部のベタ埋まりの良い滑らかな高品位の画像
を得るのは困難である。
【0011】(c)別の現像方法として、特開平5−30
3284号公報の[0008]から[0009]には次
の開示がある。潜像担持体と近接する現像領域が二つの
磁極間に挟まれるように該二つの磁極を配置し、現像剤
の層厚よりも現像スリーブと潜像担持体の間隙が大きく
なるように設定し、上記現像剤をジャンピングさせるこ
とにより現像を行なう非接触極間現像方法が知られてい
る。
【0012】この現像方法においては、ハイライト部の
再現性を極めて良好にすることが可能であり、ハーフト
ーン部においても細密な画像が得られるが、現像効率が
劣り、ベタ黒画像の濃度が不十分となったり、「かす
れ」を生じる場合があった。以上にみたように、従来の
現像方法では、現像効率や、ベタ黒画像の画像濃度に関
してさらなる品質の改善の必要がある。
【0013】(d)本発明者等は、非公知であるが、新し
い現像方法として、「内部に磁石を有する現像剤担持体
を像担持体に対向して配置し、この現像剤担持体表面に
トナーと磁性キャリアとを含む二成分現像剤を層状に担
持させて、前記現像剤担持体と前記磁石間に速度差を与
えることにより前記二成分現像剤層を前記像担持体との
少なくとも対向領域で磁気ブラシを形成しつつ流動さ
せ、この流動の過程で磁性キャリアから離脱した遊離ト
ナーを前記像担持体上の潜像に付着させて現像に供する
現像方法」を提案し、出願している。
【0014】上記提案技術にかかる現像方法では遊離ト
ナーで現像することから、後述するように現像が行なわ
れる領域が上記(a)の所謂磁気ブラシ現像法のように磁
性キャリアが像担持体に直接接している領域のみ行なう
現像よりも、現像に寄与する遊離トナーが存在するた
め、現像領域が広がり、現像される量が増して現像効率
が向上し、ソリッド部のベタ濃度の高い画像を得られる
ことがわかった。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記(d)の
現像方法を基礎として、より現像効率を高めることがで
き、ベタ黒画像の画像濃度も高い高品位の画像を得るこ
とができる現像方法、現像装置及び画像形成装置を提供
することを課題とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を達
成するため以下の構成とした。 (1).内部に磁石を有する現像剤担持体を像担持体に
対向して配置し、この現像剤担持体表面にトナーと磁性
キャリアとを含む二成分現像剤を層状に担持させて、前
記現像剤担持体と前記磁石間に速度差を与えることによ
り前記二成分現像剤層を前記像担持体との少なくとも対
向領域で磁気ブラシを形成しつつ流動させ、この流動の
過程で磁性キャリアから離脱した遊離トナーを前記像担
持体上の潜像に付着させて現像に供する現像方法であっ
て、前記磁気ブラシの穂立ち部を前記対向領域に少なく
とも2つ形成した(請求項1)。 (2).(1)に記載の現像方法において、前記現像剤
担持体を筒状の非磁性体で構成し、この現像剤担持体の
内部に前記磁石を設け、この磁石のまわりを当該現像剤
担持体を前記二成分現像剤の搬送方向に回転駆動させる
とき、前記対向領域で前記穂立ち部を形成する磁石であ
って前記像担持体に最も近い位置に配置された磁石であ
る第1の磁石により前記2つの穂立ち部のうち1つの穂
立ち部を形成し、前記1つの穂立ち部よりも前記搬送方
向上流側の位置に配置した第2の磁石により他の1つの
穂立ち部を形成することとした(請求項2)。 (3).(1)又は(2)記載の現像方法において、前
記対向領域内で前記磁気ブラシの少なくとも1つを前記
像担持体に接触させることとした(請求項3)。 (4).(3)記載の現像方法において、少なくとも、
前記像担持体と前記現像剤担持体との前記対向領域内で
の最接近位置と、この最接近位置よりも前記二成分現像
剤の搬送方向の上流側の位置で前記穂立ち部を形成する
こととした(請求項4)。 (5).(3)記載の現像方法において、少なくとも、
前記像担持体と前記現像剤担持体との前記対向領域内で
の最近接位置を間にして、この最接近位置よりも前記二
成分現像剤の搬送方向での上流側の位置と下流側の位置
でそれぞれ前記穂立ち部を形成することとした(請求項
5)。 (6).(5)記載の現像方法において、前記第1の磁
石の中心を前記最接近位置よりも前記現像剤の搬送方向
の下流側に傾けた配置により、前記上流側の位置と前記
下流側の位置のそれぞれに前記穂立ち部を形成すること
とした(請求項6)。 (7).(3)乃至(6)の何れか一つに記載の現像方
法において、前記最接近位置を含むその近傍部で前記磁
気ブラシを前記像担持体に接触させ、この接触がなされ
たときに、前記磁性キャリアから散布状にトナーを離脱
させて生じた遊離トナーを以って現像に供することとし
た(請求項7)。 (8).(3)乃至(7)の何れか一つに記載の現像方
法において、前記最接近位置を含むその近傍部で前記像
担持体に接触した前記磁気ブラシの該接触状態のもと
で、既に前記像担持体上に付着しているトナーを前記像
担持体上から離脱させることとした(請求項8)。 (9).(3)乃至(8)の何れか一つに記載の現像方
法において、前記二成分現像剤層を前記像担持体との少
なくとも対向領域で磁気ブラシを形成しつつ流動させ、
この流動の過程で磁性キャリアから離脱した遊離トナー
で現像し、かつ、前記磁気ブラシを前記像担持体に接触
させることで前記磁性キャリアから散布状に離脱した遊
離トナーで現像し、かつ、前記磁気ブラシを前記像担持
体に摺擦させて現像することとした(請求項9)。 (10).(1)又は(2)記載の現像方法において、
前記対向領域で前記像担持体に前記穂立ち部を非接触状
態で現像することとした(請求項10)。 (11).(10)記載の現像方法において、前記対向
領域内での前記最近接位置と、この最接近位置よりも前
記二成分現像剤の搬送方向の上流側の位置に前記穂立ち
部を形成して現像することとした(請求項11)。 (12).(10)記載の現像方法において、前記対向
領域内での前記最近接位置を間にして、この最接近位置
よりも前記二成分現像剤の搬送方向の上流側の位置と下
流側の位置にそれぞれ前記穂立ち部を形成して現像する
こととした(請求項12)。 (13).(12)記載の現像方法において、前記像担
持体に最も近い位置に配置された前記第1の磁石の中心
を前記最接近位置よりも前記現像剤の搬送方向の下流側
に傾けた配置にすることにより、前記上流側の位置と前
記下流側の位置のそれぞれに前記穂立ち部を形成して現
像することとした(請求項13)。 (14).(10)乃至(13)の何れか一つに記載の
現像方法において、前記最接近位置で前記像担持体に前
記穂立ち部の先端部が近接して通過するようにし、かか
る近接して通過する過程で、既に前記像担持体上に付着
しているトナーを前記像担持体上から離脱させることと
した(請求項14)。 (15).(10)乃至(14)の何れか一つに記載の
現像方法において、前記二成分現像剤層を前記像担持体
との少なくとも対向領域で磁気ブラシを形成しつつ流動
させ、この流動の過程で磁性キャリアから離脱した遊離
トナーで現像し、かつ、前記磁気ブラシを前記像担持体
に近接させることとした(請求項15)。 (16).(1)乃至(15)の何れか一つに記載の現
像方法において、前記穂立ち部は、前記対向領域内で磁
気穂が立ち上がり、そして磁気穂が寝るまでの間の領域
をいい、この穂立ち部で形成される磁気ブラシの前記磁
性キャリアから離脱した遊離トナーを用いて現像するこ
ととした(請求項16)。 (17).(16)に記載の現像方法において、前記磁
気穂が立ち上がり、そして磁気穂が寝るまでの間とは、
前記現像剤担持体上を前記二成分現像剤が搬送される過
程でこの二成分現像剤が前記磁石の磁力により、前記現
像剤担持体上の二成分現像剤層から前記穂としてその先
端部が分離したときから、この穂の先端部が前記現像剤
担持体上の二成分現像剤層と一緒になったときまでの間
であり、この間での当該穂の形態変化に応じて前記磁性
キャリアに保持されていたトナーが前記磁性キャリアか
ら離脱し、この離脱した遊離トナー、又は隣り合う磁気
ブラシ間の現像剤層から離脱した遊離トナーにより現像
することとした(請求項17)。 (18).(1)乃至(17)において、前記遊離トナ
ーを、前記現像剤担持体と前記像担持体間に印加する電
界で現像することとした(請求項18)。 (19).(18)記載の現像方法において、前記印加
する電界を交番電界とした(請求項19)。 (20).(1)乃至(19)記載の現像方法におい
て、前記現像剤担持体の線速(Vs)と前記像担持体の
線速(Vp)との線速比(Vs/Vp)を、0.9<V
s/Vp<4の範囲として現像することとした(請求項
20)。 (21).像担持体に対向して配置され、内部に磁石を
有する現像剤担持体を備え、この現像剤担持体がトナー
とトナーを保持する磁性キャリアとを含む二成分現像剤
を表面に担持して、この担持した二成分現像剤を前記像
担持体との間に形成される対向領域に搬送し、前記現像
剤担持体と前記像担持体との間に電界を印加し、前記像
担持体の表面上に形成されている潜像をトナーで現像す
る現像装置において、前記現像装置は、請求項1乃至2
0の何れかに記載の現像方法により現像することとした
(請求項21)。 (22).光導電性を有し、表面に潜像を形成する像担
持体と、この像担持体を帯電する帯電装置と、前記像担
持体に対向して配置されていてトナーを保持する磁性キ
ャリアとトナーとを収納し前記像担持体表面にトナー像
を形成する現像装置と、前記像担持体表面に形成される
トナー像をシート状媒体に転写する転写装置を有する画
像形成装置において、前記画像形成装置は、(21)記
載の現像装置を具備するものとした(請求項22)。
【0017】
【発明の実施の形態】[1]現像装置 本発明の現像方法は、以下に説明する現像装置を用いて
行なうことができる。 [1-1]現像装置の基本構成(請求項21関連) ここでは、以下に説明する現像方法を実施することがで
きる現像装置110の基本構成を説明する。
【0018】図1において、感光層を表面に設け筒状を
した感光体100の周囲には、感光体100表面を帯電
するための帯電装置101が設けられている。感光体1
00は図1において矢印で示す反時計回りの向きに回転
される。この感光体100に対向し、所定の現像ギャッ
プGPを有するようにして、内部に磁石を有する筒状を
した現像スリーブ111cが配置されている。
【0019】現像ケーシング115内には現像剤(前記
したようにトナーと磁性キャリアからなる)が収容され
ていて、撹拌スクリュー112、113の回転により撹
拌されて現像スリーブ111cに供給される。
【0020】現像ケーシング115の上部にはトナー供
給手段としての構成部分があり、トナー収納部116が
設けられていて、消費されたトナーに見合う適量分が現
像ケーシング115内に補給されるようになっている。
【0021】感光体100について、帯電器101より
もこの感光体100の回転方向100Rの下流部位に
は、予め帯電器101により一様に帯電された帯電処理
面に静電潜像を形成するためのレーザー光線Lbの照射
される位置があり、この位置でのレーザー光線の照射に
より静電潜像Lが形成される。静電潜像Lが形成された
感光体100は、現像スリーブ111cと対向した対向
領域に至り、この対向領域で該静電潜像Lに帯電したト
ナーが付着してトナー像が形成される。
【0022】現像スリーブ111cの回転と伴に搬送さ
れる現像剤の搬送方向111R(図において時計回り方
向)における対向領域の上流側部分には、トナーを保持
した磁性キャリアによる磁気穂の穂高さ、すなわち、現
像スリーブ111上の現像剤層の厚みを規制する層厚規
制部材としてのドクターブレード114が設けられてい
る。
【0023】従来、ドクターブレードとしては非磁性材
料のみからなる板状のものが使用されていたが、本実施
形態におけるドクターブレード114は、磁性材料から
なる板を従来の非磁性の板に接合した構成を有してい
る。磁性材料を用いることで、後述するように、穂高の
揃った磁気穂が形成されやすくなる。
【0024】図1では、感光体100上のトナー像を記
録紙へ転写するための転写装置、感光体100上の残留
トナーを除去するためのクリーニング装置、感光体10
0上の残留電位を除去するための除電装置等は省略して
ある。
【0025】このような構成において、カラー画像の形
成に際しては感光体100上のトナー像が、例えばシア
ンのトナー画像であるとすると、これが中間転写ベルト
上に転写され、順次、マゼンタ、イエロー、ブラックな
どのトナー像が同様の画像形成プロセスにより中間転写
ベルト上に重ね合わせて転写されてフルカラートナー像
が形成される。このフルカラートナー画像は不図示の給
紙トレイから搬送された記録紙へ転写され、この記録紙
上の未定着のトナー画像は該記録紙が中間転写ベルトか
ら分離された後、不図示の定着装置を通過する間に定着
される。
【0026】一方、転写されずに感光体100上に残留
したトナーは、クリーニング装置によって除去され回収
される。残留トナーを除去された感光体100は除電ラ
ンプで初期化され、次回の画像形成プロセスに供され
る。
【0027】現像スリーブ111cは現像ローラ111
の一部をなし、不動の磁石の回りを回転するように構成
されている。現像ローラ111の構造を示した図2にお
いて、現像ローラ111は不動部材である現像ケーシン
グ115に固定されている固定軸111a及びこの固定
軸111aと一体の円柱状をした磁石支持体111b
と、磁石支持体111bのまわりをギャップを介して覆
っている筒状の現像スリーブ111c及びこの現像スリ
ーブ111cと一体的な回転部材111d等からなる。
【0028】固定軸111aに対して回転部材111d
は軸受111eを介して回転自在であり、回転軸111
dは図示省略の回転駆動手段から動力を伝達されて回転
駆動される。
【0029】磁石支持体111bの外周部には、図3に
示すように所定の間隔をおいて複数の磁石MG1a、M
G1b、MG1c、MG2、MG3、MG4、MG5、
MG6(以下、全体をMGと総称する。)が固定されて
いる。これらの磁石MGの周囲を現像スリーブ111c
が回転されるわけである。
【0030】現像スリーブ111cとしては、アルミニ
ウム、真鍮、ステンレス、導電性樹脂などの非磁性体が
用いられ、円筒形の該現像スリーブ111cが不図示の
回転駆動機構によって磁石MGのまわりを図1、図3の
例では時計回りの向きに回転されるようになっている。
【0031】これらの磁石MGは、現像スリーブ111
cの回転と共に現像剤を穂立ちさせつつ搬送するように
磁界を形成する。これらの磁石MGから発せられる法線
方向磁力線に沿うように、磁性キャリアが集合して穂が
形成され、さらに、この穂が集合して磁気ブラシが形成
される。穂や、磁気ブラシは磁性キャリアの集合からな
り、この磁性キャリアには帯電したトナーが保持されて
いる。
【0032】現像スリーブ111cは現像ギャップGP
を介して感光体100に近接して配置されていて、双方
の対向領域で現像が行われる。本例では、感光体100
も現像スリーブ111cも共に筒状をしているので、凸
曲面同士が近接して対向する対向領域では、現像スリー
ブ111cと感光体100との間隔が最も接近する位置
である最接近位置を間にしてその両側に進むにつれて次
第に間隔が広がるという対向面を構成する。なお、感光
体100が筒状でなく、例えば、ベルト状に構成される
ことにより、平面状の場合でも、同じように最接近位置
は構成される。図1、図2に示した例では、現像スリー
ブ111cの中心O1と、感光体100の中心O2とを
結ぶ仮想の線上に最接近位置がある。
【0033】図3において、現像スリーブ111cの回
りに、前記した第2の磁石MG1a、第1の磁石MG1
b、磁石MG1c、MG2、MG3、MG4、MG5、
MG6に対応して、これら磁石による磁力分布が符号P
1a、P1b、P1c、P2、P3、P4、P5、P6
で模視的に示すように生じている。
【0034】第1の磁石MG1b(磁力分布P1b)は
最接近位置に対応して位置し、現像スリーブ111cの
回転方向111R上であって、この第1の磁石MG1b
(磁力分布P1b)を挟んで上記回転方向上流側に第2
の磁石MG1a(磁力分布P1a)、下流側に磁石MG
1c(磁力分布P1c)がそれぞれ位置している。
【0035】さらに、現像スリーブ111cの回転方向
111R上であって、この磁石MG1c(磁力分布P1
c)の上記回転方向下流側に、磁石MG3(磁力分布P
3)、磁石MG4(磁力分布P4)、磁石MG5(磁力
分布P5)、磁石MG6(磁力分布P6)が順に位置し
ている。これらのうち、第2の磁石MG1a(磁力分布
P1a)、第1の磁石MG1b(磁力分布P1b)、磁
石MG1c(磁力分布P1c)は、現像スリーブ111
cと感光体100との対向領域に位置している。
【0036】この現像装置110を用いた本発明の現像
方法は、少なくとも第2の磁石MG1a(磁力分布P1
a)及び第1の磁石MG1b(磁力分布P1b)により
形成される磁気ブラシの立ち上がりから寝るまでの動作
態様を利用して行なう。
【0037】磁石MG1c(磁力分布P1c)は隣り合
う第1の磁石MG1b(磁力分布P1b)の形成する磁
力の半値幅を、磁石MG6(磁力分布P6)は隣り合う
第2の磁石MG1a(磁力分布P1a)の形成する磁力
の半値幅を、それぞれ磁気ブラシの上記動作態様が現像
に効果的に行なわれるように所定の狭い幅に規制する。
これにより、現像性能を高めることができる。
【0038】図4(a)において、本例では、全ての磁
石MGは互いに隣り合うことで互いに磁石の形成する磁
力の半値幅を規制する関係にあり、相互に協働して、各
磁石(磁力分布)の機能を有効に果たし得るような磁石
の形成する磁力の半値幅の値を設定している。
【0039】磁石の形成する磁力の半値幅を狭くするこ
とにより、穂が立ち上がり、そして寝るという動作が急
激に(速く)行なわれて磁気ブラシはカクカク動くよう
になる。このため、磁気ブラシの動きが速くなり、穂の
形態が乱されるなど攪乱効果を生じて磁性キャリアから
のトナーの分離、飛翔が起こり易くなると考えられる。
また、現像剤が感光体に接触している時間を短くできる
ため、磁性キャリアへのカウンターチャージの誘起も起
こり難くなると考えられる。
【0040】磁石MG4(磁力分布P4)は現像スリー
ブ111c上に現像剤を汲み上げる機能を有する。磁石
MG3(磁力分布P3)は穂切れ極である。磁石2、磁
石5、磁石6(磁力分布P2、P5、P6)は現像スリ
ーブ111c上に汲み上げられた現像剤を対向領域まで
搬送する機能を有する。
【0041】これら各磁石MG1a(磁力分布P1
a)、MG1b(P1b)、MG1c(P1c)、MG
2(P2)、MG3(P3)、MG4(P4)、MG5
(P5)、MG6(P6)の中心は現像スリーブの半径
方向に向けて配置されている。
【0042】本例では磁石を8極で構成し現像スリーブ
111cと感光体100との対向領域では3つの磁石
(磁石MG1a、磁石MG1b、磁石MG1c)を設け
ているが、遊離トナーをより多く発生させるためには、
磁石を4つ以上設けてもよい。現像剤の汲み上げ性、黒
ベタ画像追従性を向上させるために、磁石P3からドク
ターブレード114の間に磁石を増やして10極や12
極で構成しても良い。
【0043】第2の磁石MG1a、MG1b、MG1c
は、この順で現像スリーブ111cの回転方向111R
上流側から並ぶ横断面の小さな磁石から構成されてお
り、これら磁石は希土類金属合金により作製されてい
る。サマリウム合金磁石、特にサマリウムコバルト合金
磁石などを用いることもできる。希土類金属合金磁石の
うち、代表的な鉄ネオジウムボロン合金磁石では最大エ
ネルギー積が358kJ/mであり、鉄ネオジウムボ
ロン合金ボンド磁石では最大エネルギー積が80kJ/
前後である。
【0044】このような磁石によって従来の磁石と異な
り、相当に小サイズ化しても必要な現像ローラ表面磁力
を確保できる。或る程度現像スリーブ径を大きくするこ
とが許容される場合には、従来のフェライト磁石やフェ
ライトボンド磁石を用い、現像スリーブ側に向いた磁石
先端部を細く形成することで磁石の形成する磁力の半値
幅を狭くすることが可能である。
【0045】本例では、図4(a)に示すように、第1
の磁石MG1b、磁石MG2、磁石MG3、磁石MG6
がN極をなし、磁石MGa、MG1c、磁石MG5がS
極をなしている。例えば第1の磁石MG1bとして、現
像ローラ上で85mT以上の法線方向磁力を有する磁石
が用いられた。例えば60mT以上の磁力を有すれば、
磁性キャリア付着などの異常画像の発生が無いことが確
認されている。これよりも小さい磁力の場合には磁性キ
ャリア付着が発生した。
【0046】第2の磁石MG1a、第1の磁石MG1
b、磁石MG1cの各磁石幅は2mmであった。この時
の磁力分布P1bの磁力の半値幅は16°であった。更
に磁石の幅を狭くすることで、磁力の半値幅は更に細く
なることが確認された。1.6mm幅を用いた際の第1
の磁石MG1bによる磁力分布P1bの磁力の半値幅は
12°であった。
【0047】第1の磁石MG1bと第2の磁石MG1
a、磁石MG1cなど磁石の位置関係を示した図4
(b)において、磁力分布P1a、磁力分布P1cの各
磁力の半値幅は35°以下に形成する。この部分での磁
力の半値幅は外側に位置する磁力分布P2や磁力分布P
6の磁力の半値幅が大きいために磁力分布P1bでのよ
うに半値幅を相対的に狭く設定することができない。
【0048】第1の磁石MG1bと第2の磁石MG1
a、磁石MG1cの位置関係については、第1の磁石M
G1bの両側にある第2の磁石MG1a、磁石MG1c
による挟角を30°以下に形成する。上記の例では、磁
力分布P1bでの半値幅を16°に設定するために当該
挟角は22°とした。更に磁石MG1a、磁石MG1c
とこれら磁石の各外側にある磁石MG2、MG6とによ
る変極点(0mT:磁力がN極からS極、S極からN極
に変わる点)の挟角を120°以下にしている。
【0049】この現像装置110では、図3に示すよう
に、固定軸111aには接地されたバイアス用の電源V
Pが接続されている。固定軸111aに接続された電源
VPの電圧は、図2に示した導電性の軸受111e、導
電性の回転部材111dを経て現像スリーブ111cに
印加される。一方、図3において、感光体100を構成
する最下層の導電性支持体31は接地されている。
【0050】こうして、対向領域には、磁性キャリアか
ら離脱したトナーを感光体100側へ移動させる電界を
形成しておき、トナーを感光体100側に向けて移動さ
せることに供している。
【0051】以上、図1乃至図4で説明したように、感
光体100に対向して配置され、内部に磁石MGを有す
る現像スリーブ111cを備え、この現像スリーブ11
1cがトナーとトナーを保持する磁性キャリアとを含む
現像剤を表面に担持して、この担持した現像剤を感光体
100との間の対向領域に搬送し、現像スリーブ111
cと感光体100との間に電界を印加し、感光体100
の表面上に形成されている潜像Lをトナーで現像する現
像装置110が構成される。本発明の現像方法は、かか
る現像装置110を用いて行なうことができる。
【0052】なお、本例の現像装置はレーザー光線Lb
で書き込む方式の画像形成装置と組み合わせた例として
いる。帯電装置101により感光体100上に一様に負
極性の電荷を乗せ、書込量を少なくするために文字部を
レーザー光線Lbで露光することで、低下した電位の文
字部(潜像L)に負極性のトナーで現像する所謂反転現
像方式を採用している。これは一例であり、本発明の現
像方式の中で、感光体100に乗せる帯電電荷の極性は
大きな問題ではない。
【0053】この現像装置110では、内部に磁石MG
を有する現像スリーブ111cを感光体100に対向し
て配置しており、このスリーブ111c表面にトナーと
磁性キャリアとを含む現像剤を層状に担持させて、不動
の磁石MGに対して現像スリーブ111cを回動させる
ことで、現像スリーブ111cと磁石間MGに速度差を
与え、この速度差を利用して現像剤層を少なくとも対向
領域で磁気ブラシを形成しつつ流動させ、この流動の過
程で磁性キャリアから離脱した遊離トナーを感光体10
0上の潜像Lに付着させて現像に供することを前提とし
ている。
【0054】[1-2]速度差 現像スリーブ111cと磁石間MGに速度差を与える手
段として、上記例では磁石MGを不動とし、現像スリー
ブ111cを回動させることとしたが、これに限らず、
現像スリーブ111cを不動とし、磁石MGを回動させ
ることにより現像スリーブ111cと磁石間MGに速度
差を与えて、同様の現像を行なうこと、また、現像スリ
ーブ111cと磁石MGを反対方向に回動することも可
能である。
【0055】[1-3]現像ギャップ 磁性キャリア粒径が5感光体100と現像スリーブ11
1との間隔である現像ギャップGPは、磁気ブラシの先
端部を感光体100に接触させるタイプ、非接触のタイ
プ、さらにこれらのタイプでも穂立ち位置を最接近位置
に対応させて配置するか、ずらして配置させるかなど種
々の条件により一概にはいえず、個々の具体条件に従い
定める。
【0056】[1-4]現像剤 現像スリーブ111cの感光体100とは反対側の領域
には、現像ケーシング115内の現像剤を攪拌しながら
現像スリーブ111cへ汲み上げるための攪拌スクリュ
ー112が設けられている。現像ケーシング115内の
現像剤は、トナーTと磁性キャリアCからなり、この現
像剤は図示しない駆動手段により回転させられる攪拌ス
クリュー112、113で混合・攪拌され、トナーTが
摩擦帯電される。このときのトナー帯電量(q/m)
は、−5〜−60μC/g、好ましくは、−10〜−3
0μC/gがよい。
【0057】また、磁性キャリアCとしては、鉄、ニッ
ケル、コバルト等の金属又はこれらと他の金属による合
金、マグネタイト、γ−ヘマタイト、二酸化クロム、銅
亜鉛フェライト、マンガン亜鉛フェライト等の酸化物、
マンガン−銅−アルミニウム等のホイスラー合金等の強
磁性体粒子を用いることができる。
【0058】さらに、この強磁性体粒子をスチレン−ア
クリル系、シリコーン系、フッ素系等の樹脂で被覆して
もよい。これらは、トナーTとの帯電性を考慮して適宜
選択することができる。磁性体粒子を被覆する樹脂に
は、荷電制御剤、導電性物質等を添加してもよい。
【0059】また、スチレン−アクリル系、ポリエステ
ル系等の樹脂中にこれらの磁性体粒子を分散させたもの
であってもよい。強磁性体の飽和磁化の強さは、45〜
85emu/gが好ましい。45emu/g未満では、
飽和磁化の強さが低いために、搬送性が低下し、また、
感光体100への磁性キャリア付着が多くなる。85e
mu/gを越えると、飽和磁化の強さが高いために、磁
気ブラシが強くなり、スキャベンジ効果が強く、ハーフ
トーン部にスキャベンジ跡が生じ、画像品質を低下させ
る。
【0060】トナーTとしては、少なくとも熱可塑性の
樹脂とカーボンブラック、銅フタロシアニン系、キナク
リドン系、ビスアゾ系の顔料を有するものを用いる。樹
脂としては、スチレン−アクリル系、ポリエステル系の
樹脂が好ましい。この他に、定着助剤としてポリプロピ
レン等のワックス、トナー帯電量を制御するための含合
金染料を内添することができる。さらに、表面処理した
シリカ、アルミナ、酸化チタン等の酸化物、窒化物、炭
化物等を外添してもよい。さらに、脂肪酸金属塩、樹脂
微粒子等を併せて外添してもよい。
【0061】[1-5]穂、磁気ブラシ、穂立ち部の説明
(請求項16、17関連) 図1、図3、図4等に示したように、現像スリーブ11
1cの外周面からは、その内部に設けた磁石MGにより
磁力分布P1a、P1b、P1c、P2、P3、P4、
P5、P6が放射状に形成されている。
【0062】現像スリーブ111cの回転により、現像
剤は該現像スリーブ111c上に担持されて該現像スリ
ーブ111cと共に搬送される。この搬送過程で各磁力
分布中を現像剤が通過するとき、磁性キャリアが穂状に
集合した磁気穂が現像スリーブ111c上の現像剤層か
ら立ち上がり、そして該磁気穂が寝るという現象があ
る。ここで、磁気穂は磁力分布における法線方向磁力線
に沿うように形成される。
【0063】ここでは、図1に示した磁力分布のうち、
任意の1つの磁力分布、例えば、磁力分布P1aを通過
する現像剤が形成する磁気穂に着目してその変化を模視
的に例示した図5を参照しつつ、磁気穂、遊離トナー、
穂立ち部等について説明する。
【0064】図5において、磁力分布P1a内で形成さ
れている法線方向磁力線を〜の符号で模式的に示
す。これらの法線磁力線〜は、法線磁力線が現像
スリーブ111cの略接線方向に向いていて、法線磁力
線〜への番号が進むにつれて、立ち上がりの角度を
増し、法線磁力線で現像スリーブ111cの周面に略
垂直となり、最も高く立ち上がった状態となる。
【0065】この方線磁力線を対称軸として先程の立
ち上がり時における各法線磁力線、、と対称に、
法線磁力線、、の順に寝る方向に傾きを増してい
き、法線磁力線では現像スリーブ111cの略接線方
向近くまで傾いて寝た状態となっている。法線磁力線
は、図1における中心O1と中心O2とを結ぶ線分と合
致する。
【0066】これらの法線磁力線〜は、現像スリー
ブ111cの表面から外方に向けて定位置に形成されて
いる。現像スリーブ111c上に担持されて該現像スリ
ーブ111cと共に搬送される現像剤は、該現像スリー
ブ111c上に層をなしているが、図5では繁雑さを避
けるため図示を省略している。また、磁性キャリアCC
にはトナーTが静電力で保持されているが、これも個々
に図示すると繁雑になるので図示を省略している。
【0067】現像スリーブ111c上の現像剤層が現像
スリーブ111cとともに移動し磁力分布P1aにさし
かかると、図5(a)に示すように、法線磁力線に沿
って磁性キャリアCCが穂状に集合した磁気穂として現
像剤層から分離して立ち上がる。この磁気穂は現像スリ
ーブ111cの軸長手方向から見ると穂状をなし、磁気
穂が紙面を貫く方向である現像スリーブ111cの長手
方向に磁石MG1aに対向して形成されている。
【0068】図5(a)に示したように現像剤層から法
線磁力線に沿って磁性キャリアCCが立ち上がるとき
に、該磁性キャリアCCからトナーTが離脱する。こう
して磁性キャリアから離脱し空間に放たれたトナーTは
磁気穂の立ち上がり側(磁気穂の現像スリーブ111c
周面に対向する側の裏側)の空間に遊離する。また、磁
気穂が現像剤層から立ち上がることにより現像剤層側で
も現像剤に変位が生じ、この変位により現像剤層側から
も磁性キャリアよりトナーが離脱されて、遊離トナーT
を生じる。この遊離トナーTの発生については、後に図
7乃至図9等により後述する。
【0069】なお、隣り合う磁気ブラシの間の現像剤
層、従って穂が立ち上がらない部分においても磁性キャ
リアCCからトナーが離脱して遊離トナーTとなり、現
像に供される。
【0070】かかる遊離トナーTは、感光体100の画
像部(帯電後露光された部位つまり、静電潜像L部)が
対向領域にあるときに生じて画像部への飛翔がなされ、
感光体の非画像部(帯電されたままで未露光の部位)が
対向領域にあるときには遊離トナーTは生じなかった。
【0071】図5(a)に示した状態から、さらに現像
スリーブ111cの回転が進むことにより、磁気穂は法
線磁力線から法線磁力線に沿うように形態及び位置
を変える。この変化後における磁気穂の状態を図5
(b)に示す。この変化の過程で、磁性キャリアCCか
らは、新たにトナーTが離脱され、磁気穂の立ち上がり
側(磁気穂の回転方向111Rでの上流側)に向けて放
たれて遊離トナーとなる。
【0072】図5(b)に示した状態から、さらに現像
スリーブ111cの回転が進むことにより、磁気穂は法
線磁力線から法線磁力線に沿うように形態及び位置
を変える。この変化後における磁気穂の状態を図5
(c)に示す。この変化の過程で、磁性キャリアCCか
らは、新たにトナーTが離脱され、磁気穂の立ち上がり
側(磁気穂の回転方向111Rでの下流側)に向けて放
たれて遊離トナーとなる。
【0073】図5(c)に示した状態から、さらに現像
スリーブ111cの回転が進むことにより、磁気穂は、
法線磁力線から法線磁力線に沿うように形態及び位
置を変え現像スリーブ111c周面から直立状に最も立
ち上がった状態となる。この変化後における磁気穂の状
態を図5(d)に示す。この変化の過程で、磁性キャリ
アCCからは、新たにトナーTが離脱され、磁気穂の先
端部のまわりに放たれ、遊離トナーとなる。
【0074】図5(d)に示した状態から、さらに現像
スリーブ111cの回転が進むことにより、磁気穂は法
線磁力線に沿うように形態及び位置を変える。この法
線磁力線は法線磁力線よりも回転方向111R上の
下流側に隣接して位置し現像スリーブ111c周面から
離れるにつれて下流側(寝る側)に傾いて形成されてい
るので、磁気穂もこれに沿う形で形成される。
【0075】この変化後における磁気穂の状態を図5
(e)に示す。この変化の過程で、磁性キャリアCCか
らは、新たにトナーTが離脱されて磁気穂が寝る側と反
対側(磁気穂の回転方向111Rでの上流側)及び磁気
穂の先端部近傍に放たれた遊離トナーとなる。
【0076】図5(e)に示した状態から、さらに現像
スリーブ111cの回転が進むことにより、磁気穂は、
法線磁力線からさらに寝る度合いを増した法線磁力線
に沿うように形態及び位置を変える。この変化後にお
ける磁気穂の状態を図5(f)に示す。この変化の過程
で、磁性キャリアCCからは、新たにトナーTが離脱さ
れて磁気穂が寝る側と反対側(磁気穂の回転方向111
Rでの下流側)及び磁気穂の先端部近傍に放たれた遊離
トナーとなる。
【0077】図5(f)に示した状態から、さらに現像
スリーブ111cの回転が進むことにより、磁気穂は、
磁力線からさらに寝る度合いを増した磁力線に沿う
ように形態及び位置を変える。この変化後における磁気
穂の状態を図5(g)に示す。この変化の過程で、磁性
キャリアCCからは、新たにトナーTが離脱されて磁気
穂が寝る側(現像スリーブ111c周面に対向する側の
裏側)の空間に遊離する。
【0078】図5(g)に示した状態から、さらに現像
スリーブ111cの回転が進むことにより、図示しない
が、磁気穂は現像スリーブ111cの周面に形成されて
いる現像剤層と一緒になり、この変位により現像剤層側
からも磁性キャリアよりトナーが離脱されて、遊離トナ
ーを生じる。
【0079】図5では、1つの磁気穂のみに着目してそ
の変位と遊離トナーの発生状態を模視的に図示したの
で、あたかも各法線磁力線〜のうちの一つにだけ磁
気穂が形成されこれだけが変位していくかのように見え
るが、実際には、各磁力線〜に沿ってそれぞれに同
時的に磁気穂が形成されていて、現像スリーブ111c
の回転に従い、次々に隣の法線磁力線に磁気穂が変位
し、この変位を伴う流動の過程で磁性キャリアからトナ
ーが離脱し、この離脱した遊離トナーが現像に供され
る。
【0080】図5の例では、各法線磁力線〜に沿っ
て形成される磁気穂の集合で磁気ブラシが形成される。
本例では、対向領域内で磁気穂が立ち上がり、そしてこ
の磁気穂が寝るまでの間の現像スリーブまわりの領域が
穂立ち部である。
【0081】ここで、磁気穂が立ち上がり、そして磁気
穂が寝るまでの間とは、現像スリーブ111c上を現像
剤が搬送される過程でこの現像剤が磁石MGの磁力によ
り、現像スリーブ111c上の現像剤層から磁気穂とし
てその先端部が分離したときから、この磁気穂の先端部
が現像スリーブ111c上の現像剤層と一緒になったと
きまでの間であり、主としてこの間での磁気穂の形態変
化に応じて磁性キャリアに保持されていたトナーが磁性
キャリアから離脱する。
【0082】別の表現をすれば、1つの磁力分布での多
数の法線磁力線に沿って形成される磁気穂の集合を磁気
ブラシと称し、この磁気ブラシを構成する磁気穂が位置
する現像スリーブ111cまわりの領域が穂立ち部であ
り、この穂立ち部で形成されている磁気ブラシ(磁気
穂)の磁性キャリアから離脱した遊離トナーを用いて現
像する。
【0083】以上、磁力分布P1aについて、磁気穂、
磁気ブラシ、穂立ち部などを説明したが、磁力分布P1
b、磁力分布P1cについても対向領域において、磁力
分布P1aにおけると同様な磁気穂、磁気ブラシ、穂立
ち部などが形成される。
【0084】磁気穂の形態変化に応じて多量の遊離トナ
ーを生じさせ、この遊離トナーは磁気ブラシ(磁気穂)
のまわりに多量に存在することから、この遊離トナーを
現像に供することができ、従来の磁性キャリアから直接
潜像にトナーを転移させる現像法に比べて、現像効率を
高めることが可能となる。
【0085】上記遊離トナーを生じさせる磁気穂の形態
変化は前記したように磁石の形成する磁力の半値幅を狭
くすることにより穂が立ち上がり、そして寝るという動
作が急激に(速く)行なわれて磁気ブラシがカクカク動
くという現象によるところが大きいと考えられる。
【0086】以上説明した現像装置では、以下に説明す
る本発明の現像方法を行なうための構成を備えることに
より、従来の現像領域よりも広い範囲で現像領域を設定
することから、現像スリーブ111cの線速(Vs)と
感光体100の線速(Vp)との線速比(Vs/Vp)
を大きくすることなく、現像されるトナーの供給量を多
くする現像装置を提供することができる。
【0087】[2]現像方法(請求項1、2、4〜6、
10〜13関連) 本発明の現像方法は、磁気ブラシの穂立ち部を対向領域
に少なくとも2つ形成したことにある。感光体100の
径に比べて現像スリーブ111cの径が小さいので、対
向領域は最大限、現像スリーブ111cの投影面積に相
当する「直径幅×軸方向長さ」の領域であり、これが最
大対向領域ということになる。
【0088】しかし、本例では、図1に示したように、
ケース115が現像スリーブ111cのまわりを囲んだ
構成であり、上記最大対向領域のうち、現像スリーブ側
から感光体の潜像へ付着するトナーの飛翔経路を妨げな
い必要な部位だけを開口させており、この開口部を介し
て現像スリーブ111cと感光体100とが直接対向し
ている。
【0089】本例の現像方法では、トナー飛散を防止す
るなどのため、上記最大対向領域よりも、ケース115
の開口部115aの回転方向111R方向での寸法を小
さくしている。このため、開口部115aで制限され
た、上記最大対向領域よりも狭い制限された対向領域で
感光体100と現像スリーブ111cとが直接対向して
いる。
【0090】本発明の現像方法において、現像領域は、
磁性キャリアが集合する磁気穂が磁気ブラシを形成して
いるか又は現像スリーブ111c上に薄い現像剤層を形
成しているかの状態に係わらず現像剤中のトナーTが感
光体100に向かって現像される領域と定義される。
【0091】以下の実施形態例では、開口部115aの
範囲である制限された対向領域で行なわれる現像態様を
説明する。
【0092】基本構成として示した図1、図3、図4等
における磁石配置、磁力分布のもとで、現像スリーブ1
11cが回転方向111Rの向きに回転することによ
り、磁力分布P4で汲み上げられた現像剤はドクターブ
レード114部のドクターギャップを通過することで通
過量を一定に規制されて、回転方向に磁力分布P6によ
り(磁力分布P5の寝る途中にドクターブレード114
があるため)搬送されて、上記制限された対向領域(以
下、単に対向領域という。)に至る。
【0093】対向領域には、磁力分布P1a、P1b、
P1cが形成されていて、これらの磁力分布部で磁気ブ
ラシができ、現像スリーブ111cの回転に応じて、現
像剤は磁気ブラシを形成しつつ流動し、この対向領域内
の現像領域でトナーが潜像に転移して現像がなされ、現
像後の残りの現像剤は穂切れ極であるP3で殆ど全て取
り除かれ、撹拌スクリュー112側に落ちる。
【0094】第1例(請求項4関連) 図6は図1乃至図4に示した現像装置の基本構成のもと
で、磁気ブラシ、穂立ち部等を示している。図6におい
て、磁力分布P1a、P1b、P1cでの磁気ブラシを
それぞれ符号BR1a、BR1b、BR1cで示す。こ
れらの磁気ブラシは図5で説明したような磁気穂が多数
の法線磁力線〜に沿って集合したもので、外観上の
形状はそれほどの変化はないが、各磁気穂を構成する磁
性キャリアはトナーを保持しつつ流動し、この流動の過
程で磁性キャリアからトナーを離脱して遊離トナーを生
じさせる。
【0095】磁気ブラシは多数の磁気穂からなり、空間
に位置を占める。この多数の磁気穂の示す空間領域をブ
ラシの穂立ち部と称する。磁気ブラシBR1、BR2、
BR3の各穂立ち部をそれぞれ穂立ち部SP1a、SP
1b、SP1cで示す。このように、対向領域で3つの
穂立ち部がある。本例では、磁気ブラシBR1bが感光
体100に接触し、磁気ブラシBR1aは感光体100
に非接触である。
【0096】穂立ち部SP1bは感光体100に対して
最も近い最接近位置に対応して位置している第1の磁石
MG1b(磁力分布P1b)により形成され、穂立ち部
SP1aはこの穂立ち部SP1bよりも回転方向111
R(現像剤の搬送方向と同義)上流側に配置された第2
の磁石MG1a(磁力分布P1a)により形成される。
【0097】図6に示した例では、対向領域で3つの穂
立ち部SP1a、SP1b、SP1cが形成されてい
る。これらの穂立ち部における磁気ブラシから遊離トナ
ーを生じさせて現像する場合、これら穂立ち部のうちで
最上流側の位置にある穂立ち部SP1aと、最接近位置
にある穂立ち部SP1bにより潜像の付着すべき部位に
十分にトナーは付着がなされていわば、飽和状態となる
ため、穂立ち部SP1bの下流側に位置する穂立ち部S
P1cでは現像は殆ど行なわれない。
【0098】なお、現像スリーブ111cと感光体10
0との間に印加される電界が交番電界のもとでは、穂立
ち部SP1b下流側でトナーの振動が起こり、潜像電位
に整えられてトナー付着がなされる。
【0099】本例で穂立ち部SP1c現実に存在してい
る例が示されているのは、第1の磁石MG1b(磁力分
布P1b)の半値幅を最接近位置に狭い半値幅で設定す
るために当該第1の磁石MG1b(磁力分布P1b)に
隣接して第1の磁石MG1b(磁力分布P1b)を設け
なければならず、そのため、第1の磁石MG1b(磁力
分布P1b)により自動的に穂立ち部SPcが生じてい
るのである。
【0100】例えば、磁石MGの構成を変えたり、現像
スリーブの径を変えたり、ケース115を形状、寸法を
変えたりすることにより、図6に示された構成において
穂立ち部SP1a、SP1bだけが存在する構成、或い
は対向領域内で最接近位置の近傍を含むそれより上流側
に少なくとも2つ以上の穂立ち部を構成することができ
れば(例えば、後述の第2例参照)、本発明の課題は達
せられる。
【0101】図1乃至図4、図6に示したように、対
向領域に3極(磁石MG1a、MG1b、MG1c)を
配置し他の5極(磁石MG2、MG3、MG4、MG
5、MG6)と合わせて全8極の磁石による現像ローラ
を用い、対向領域では上記3極により3つの穂立ち部を
形成する現像装置で現像した結果と、対向領域の感光
体との最接近位置には1つの磁石(本例の3つの磁石M
G1a、MG1b、MG1cに代えて、単一の磁石)の
みを配置し、他の磁極は図1乃至図4に示した5極(磁
石MG2、MG3、MG4、MG5、MG6)に準じた
配置の全6極とし、対向領域では1つの穂立ち部のみを
形成する構成の現像ローラを具備した現像装置で現像し
た結果とを比較したところ、の現像装置による現像結
果の方がの現像装置による現像結果に比べて、黒ベタ
追従性がよく、画像のざらつき・後端白抜け等の画質も
向上していた。
【0102】なお、上記の現像装置では、感光体との
最接近位置にくる磁石の磁力の半値幅は21°でこの1
極のみが感光体との対向位置に存在している構成であ
り、また、上記、の現像装置とも、現像ギャップ、
汲み上げ量は同じ条件で行なった。
【0103】第2例(請求項5、6関連) 14図を参照するに、本例では前記図1乃至図4に示し
た現像装置の基本構成のもとで、磁力分布P1a乃至P
1c(磁石MG1a乃至MG1c)を回転方向111R
に回動し、他の磁力分布P2乃至P6(磁石MG2乃至
MG6)は前記した基本構成の位置にあるように設定す
ることにより、第1の磁石MG1bの中心を最接近位置
である中心O1、中心O2を結ぶ仮想の線よりも現像剤
の搬送方向(回転方向111c)の下流側に傾けた配置
にしている。
【0104】これにより、現像スリーブ111cまわり
に形成される穂立ち部SP1a、SP1b、SP1c及
び磁気ブラシBR1a、BR1b、BR1cの位置が図
6に示した基本構成の場合よりも全体として下流側にシ
フトした形となり、最接近位置(中心O1と中心O2と
を結ぶ仮想線上の位置)を間にしてその現像剤の搬送方
向上の上流側の位置に穂立ち部SP1a、下流側の位置
に穂立ち部SP1bがそれぞれ形成される。
【0105】本例では、第1例に比べて、磁気ブラシB
R1aが寝る領域(領域[C]下流側)と磁気ブラシB
R1bが立ち上がり始める領域(領域[B])とに囲ま
れた空間(この空間は遊離トナーが多く存在する)が、
磁気ブラシBR1b、BR1aの2つの磁気ブラシが全
体として感光体100に最接近することになる。本例で
は、前記第1例(図6)に比べて、磁気ブラシBR1
a、BR1b間に現像剤の存在しない空間ができるた
め、2つの磁気ブラシ先端の電界強度が強くなり、電源
VPにより与えられる電界強度が高まり、これら磁気ブ
ラシから生ずる遊離トナーによる現像性能が高まり、本
発明の課題を達成できる良好な現像を行なうことができ
る。
【0106】第3例(請求項10、11関連) 本例は、前記図1乃至図4で説明した基本構成をベース
として、さらに、現像ギャップを適宜に設定すること
で、磁気ブラシを感光体100に対して非接触としたも
ので、現像スリーブ111c上に形成される磁気ブラシ
及び穂立ちの位置は前記第1例におけるものと同じであ
る。
【0107】図16に示すように、対向領域内での最近
接位置(中心O1と中心O2とを結ぶ仮想線上の位置)
に磁気ブラシBR1b及び穂立ち部SP1bが形成され
ると共に、該最接近位置よりも現像剤の搬送方向の上流
側の位置に磁気ブラシBR1a及び穂立ち部SP1aを
形成しており、これら何れの磁気ブラシBR1a、BR
1bも感光体100とは非接触である。本例の場合も後
に述べるように、本発明の課題を達成できる良好な現像
を行なうことができる。
【0108】第4例(請求項12、13関連) 17図を参照するに、本例では前記図16に示した構成
をベースに、つまり、現像ギャップを適宜に設定するこ
とで磁気ブラシを感光体100に非接触とする構成をベ
ースに、さらに、前記図1乃至図4に示した現像装置の
基本構成の場合よりも、固定軸111aを回動させるこ
とにより、第1の磁石MG1bの中心を最接近位置であ
る中心O1、中心O2を結ぶ仮想の仮想の線よりも現像
剤の搬送方向(回転方向111c)の下流側に傾けた配
置にしている。
【0109】これにより、現像スリーブ111cまわり
に形成される穂立ち部SP1a、SP1b、SP1c及
び磁気ブラシBR1a、BR1b、BR1cの位置が図
16に示した基本構成の場合よりも全体として下流側に
シフトした形となり、最接近位置(中心O1と中心O2
とを結ぶ仮想線上の位置)を間にしてその現像剤の搬送
方向上で、上流側の位置に穂立ち部SP1a、下流側の
位置に穂立ち部SP1bがそれぞれ形成される。本例で
は、磁気ブラシBR1b、BR1aが感光体100に非
接触である。本例の場合も本発明の課題を達成できる良
好な現像を行なうことができる。
【0110】以上に述べた第1例〜第4例の何れの例に
おいても、磁気ブラシの穂立ち部を対向領域に少なくと
も2つ設けた構成であり、従来の現像領域よりも広い範
囲で現像領域を設定することにより、現像領域における
トナーの現像される量を多くして、ソリッド部のベタ濃
度の高い画像を得るなど、高品位の現像性能を得ること
ができる。
【0111】磁気ブラシの穂立ち部を対向領域で少なく
とも2つ形成する本発明の現像方法ではさらに、対向領
域で穂立ち部を形成する磁石であって感光体100に最
も近い位置に配置された第1の磁石MG1bにより前記
2つの穂立ち部のうち1つの穂立ち部である穂立ち部S
P1bを形成し、この穂立ち部SP1bよりも現像剤搬
送方向(回転方向111c)上流側の位置に配置した第
2の磁石MG1aにより他の1つの穂立ち部SP1aを
形成することで、対向間隔が次第に狭まり遂に最接近位
置に至るまでの現像剤搬送路過程を利用して、この間で
遊離トナーを生じさせて効果的に現像を実現することが
できる。以下に上記説明した第1例〜第4例で概観した
各現像方法の詳細を説明する。
【0112】[2-1]接触させる現像方法(請求項3関
連) 本例は対向領域内で形成される少なくとも2つの磁気ブ
ラシの少なくとも1つを感光体100に接触させる現像
法であり、その例は、第1例(図6)、第2例(図1
4)として既に概要を説明した。
【0113】本例の現像方法によれば、磁気ブラシを感
光体100に接触させることから、遊離トナーによる現
像及び、磁気ブラシ先端のキャリア上のトナーが感光体
と摺擦することによりトナーが潜像に直接付着する所謂
接触現像による現像により、感光体100上に現像され
たトナーを磁気ブラシ先端の磁性キャリアで離脱させる
ことで、ソリッド部のベタ埋まりの良い滑らかで、非画
像部のかぶりの少なく、かつ横細線や文字の鮮鋭度も優
れた高品位の画像を得る現像方法を提供することができ
る。
【0114】[2-1.1]穂立ち部中心を最接近位置に合
わせた例(請求項4関連) 図6において、対向領域内で形成される少なくとも2つ
の磁気ブラシのうち、1つの磁気ブラシBR1bの穂立
ち部SP1bが最接近位置に位置して磁気ブラシが感光
体100に接しており、他の1つの磁気ブラシBR1a
の穂立ち部SP1aがこの最接近位置よりも上流側に位
置して感光体100から離間している。
【0115】このような穂立ち部による現像方法では、
現像スリーブ111cと感光体100との対向間隔が次
第に狭まり遂に最接近位置に至るまでの現像剤搬送路過
程を利用して、この間で遊離トナーを生じさせて現像
し、かつ、感光体100上に現像されたトナーを磁気ブ
ラシBR1bによりで離脱させることでベタ濃度が高く
しかも横細線や文字の鮮鋭度も優れた高品位の画像を得
ることができる。
【0116】[2-1.1a]現像態様(請求項7、8、9関
連) 前記第1例にかかる図6において、磁気ブラシBR1b
が感光体100に接触し、磁気ブラシBR1aは感光体
100に非接触である。図6における穂立ち部SP1a
〜穂立ち部SP1b部に至る領域での磁気ブラシの状態
を拡大して示したのが図7である。
【0117】図7に、穂立ち部SP1aと穂立ち部SP
1bに対応する現像領域dにおける磁気ブラシの状態及
びとナーの状態を観察しこれを模視的に示した。図7に
おいて、磁気穂が立ち上がり寝るまでの領域A0が現像
領域の最上流位置にあたる一定領域に対応して観察され
る。この領域A0は、磁力分布P1aによって、現像剤
中の磁性キャリアCCが、表面にトナーTを有しながら
複数の磁性キャリアCCが集合して磁気穂を形成し、さ
らに、その法線磁力線に沿って磁性キャリアCCの穂が
立ち上がり、そして現像スリーブ111c側に寝るまで
の領域である。
【0118】図7において領域A0よりも下流側に隣接
した一定領域で、磁気ブラシBR1bの磁気穂が立ち上
がり始める領域A1が対応して観察される。この領域A
1は磁性キャリアCCの穂が立ち上がり始める領域であ
り、磁力分布P1bの近傍に近づいた現像剤中の磁性キ
ャリアCCが、表面にトナーTを有しながら、複数の磁
性キャリアCCが集合して磁気穂を形成し、さらに、そ
の法線磁力線に沿って磁性キャリアCCの穂が立ち上が
り始めている。
【0119】現像領域で領域A1よりも下流側に隣接し
た一定領域で、立ち上がる磁気穂が感光体100に接す
る領域Bが観察される。さらに、領域Bで接した磁気穂
がこの領域Bの下流側の一定領域で感光体100に摺接
している領域Cが観察される。
【0120】第1例(図6)では、領域A0、領域A
1、領域B、領域Cが存在し、最接近位置に領域Cが対
応する関係にあるが、他の例では、現像ギャップGPが
ある程度大きくなると領域B、領域Cは存在しなくなる
場合もあり得るし、最接近位置に対するこれらの領域A
0、領域A1、領域B、領域Cの位置関係がずれること
もあり得る。また、磁気穂の長さは不均一であるし、磁
場の雰囲気が一定していないため(また、磁性キャリア
の磁気特性に分布があったり、磁気穂を形成するキャリ
ア数が不均一であったりすることも考えられる)、磁気
穂が感光体100に接触する位置(領域)は変化する。
【0121】(a)領域A0での現像 領域A0での磁性キャリアCCの穂の立ち上がりから穂
が寝るまでの状況を模視的に示した図8において、第2
の磁石MG1aの配置されている位置に対応する現像ス
リーブ111c上では、第2の磁石MG1aの極性に係
わらず磁気ブラシBR1aを形成し、磁気穂が立ち上が
り始めの部に相当する磁石の間(例えば、磁石MG6と
第2の磁石MG1aとの間や、第2の磁石MG1aと第
1の磁石MG1bとの間に対応する現像スリーブ111
c上)では現像剤の層が接線磁力が強いため、現像剤が
現像スリーブ111c側に押し付けられている。
【0122】図8に示すように、それまで磁性キャリア
CCの集団の現像剤層中に閉じこめられていた磁性キャ
リアCCは、互いに磁力を有しているために、磁石間で
は現像スリーブ法線方向の磁力線は小さいが、互いに隣
接する磁石は逆極になっているために現像スリーブ接線
磁力は大きいため、これが磁石間では磁石上のものと比
較して薄い磁性キャリアCCの集団である現像剤層を形
成する力になっていて、磁性キャリアCCを現像剤層の
集団の中に留めておかれる。
【0123】この現像剤層が磁石P1aに対応する位置
にくると、いくつかの磁性キャリアCCが集合して磁気
穂を形成して立ち上がる。この磁気穂を形成するために
集合する磁性キャリアCCの個数は、一般にドクターブ
レード114を通過する現像剤の量で決定されるが、そ
れ以外にも磁性キャリアCCの磁気的性質、磁石の有す
る磁力の大きさ、磁石の形状、配置の仕方による磁力線
の大きさ及び傾きによって決定される。
【0124】また、磁石P1aは固定されているが、現
像スリーブ111cは回転しているために、立ち上がり
始めた磁気穂の位置における磁力線の角度、大きさも変
わっていく。このとき、磁性キャリアCCの磁気応答性
に遅れがあるため、磁力線に沿った形状に磁気ブラシが
すぐに揃わない、さらに、多数の磁性キャリアCCが集
合した磁気穂は、集団からの拘束力から抜け出して立ち
上がるが、磁石の大きな磁場が作用し、すべての磁性キ
ャリアCCの磁気的な極性はは同一方向を向いており、
互いに反発力が作用している。これらのために、磁性キ
ャリアCCの現像剤層が突然に割れて、磁性キャリアC
Cの磁気穂が磁気ブラシとして立ち上がる。
【0125】したがって、磁性キャリアCCが磁気穂を
形成して立ち上がることで、トナーTが磁性キャリアC
Cの集団の中に閉じこめられていたのが空間が解放さ
れ、さらに、磁性キャリアCCの表面に吸着しているト
ナーTに大きな遠心力が作用することで、トナーTは磁
性キャリアCC表面から離脱して現像空間が解放され遊
離トナーTとなる。
【0126】さらに、磁気穂は磁場の変化のため一定速
度で立ち上がったり、寝たりせず、加速度を持つ。この
ため、トナーTには慣性力が働き、磁性キャリアCC表
面から離脱して現像空間に解放されて遊離トナーTとな
る。また、磁性キャリアCC表面から離脱した遊離トナ
ーTは、磁性キャリアCCとの静電的付着力、物理的付
着力が作用していないために、現像電界等によって容易
に移動させることができる。
【0127】(b)領域A1による現像 磁性キャリアCCによる磁気穂が立ち上がり始める領域
A1の様子を示した図9を参照しつつ説明する。磁性キ
ャリアCCの粒径等の粉体特性、飽和磁化の強さ等の磁
気特性と磁石の飽和磁化の強さ等の磁気特性、幅及び形
状等の形態特性により磁性キャリアCC表面のトナーT
に作用する力を制御し、遊離トナーTを発生させること
ができる。
【0128】図9に示した穂立ち部SP1bの上流側部
において磁気穂が立ち上がり始めるとき遊離トナーTを
生じることで、感光体100上の潜像Lに対するトナー
Tの付着量を大きくすることができ、いわゆる現像性の
高い現像方法を得ることができる。
【0129】このように、領域A1で、低い電界でも現
像できる遊離トナーTを生じさせることで、いわゆる現
像性の高い現像方法を得ることができる。なお、以上説
明したような領域A0及び領域A1における磁性キャリ
アCCとトナーTの挙動は、本願発明者らが、実体顕微
鏡(オリンパス社製:SZH10)とハイスピードカメ
ラ(フォトロン社製:FASTCAM−Ultima−I2)と
を用いて、9000〜40500コマ/秒の撮影速度で
撮影した映像により確認されている。また、以下に説明
する領域Bと領域Cについても、同じように確認されて
いる。
【0130】(c)領域Bによる現像(請求項7関連) 領域Bでは磁気穂(磁気ブラシ)を感光体100に接触
させ、この接触がなされたときに、磁性キャリアから散
布状に(ふりまくような状態で)トナーを離脱させて遊
離トナーを生じさせ、この遊離トナー以って現像に供さ
れる。
【0131】本例では、図10に示すように、表面にト
ナーTを有する磁性キャリアCCから、トナーTを感光
体100に散布する如くして遊離トナーをふりまき、こ
の遊離トナーを以って現像に供するのである。この感光
体100へのトナーTの散布状の態様は磁気ブラシを構
成する磁気穂が感光体100に強く接触することにより
生ずる。
【0132】散布状にトナーを離脱させて生ずる遊離ト
ナーの発生部位は、最接近位置を含む近傍部である。現
像スリーブ111cと感光体100とは、最接近位置で
最も間隔が狭く、この最接近位置を中心に両側に離れる
ほど、上記間隔は次第に広くなる。一方、穂立ち部SP
1bは最接近域を中心に形成されているので、磁気ブラ
シは、最接近位置の上流側近傍で初めて感光体100に
接触して、散布状に遊離トナーを生じる。この散布状に
遊離トナーを生じる部位は、現像ギャップや、磁気ブラ
シの穂の高さなどの関係で、最接近位置を中心に多少の
位置のずれを含む。又、磁性キャリアの粒径分布や磁気
特性分布があるため、穂立ちする位置にばらつきがあ
る。散布状にトナーを離脱させて生ずる遊離トナーの発
生部位は、最接近位置を含む近傍部とした所以である。
【0133】図10は磁性キャリアCCの磁気穂が感光
体100に強く接触する状況となっている領域Bを模式
的に示している。現像スリーブ111c上で、領域Bに
おける磁性キャリアCCが集合して形成される磁気穂の
大きさ、特にその高さは、上述したように、磁性キャリ
アCCの粒径等の粉体特性、飽和磁化の強さ等の磁気特
性と現像主磁石の飽和磁化の強さ等の磁気特性、幅及び
形状等の形態的特性により決定される。
【0134】そのために、領域Bでは、現像スリーブ1
11c上にある磁性キャリアCCの磁気穂は、現像スリ
ーブ111c上で滑る場合を除いて、ほぼ現像スリーブ
111cと同じ速度で移動している。そのために、磁性
キャリアCCの磁気穂の高さが現像スリーブ111cと
感光体100との距離よりも高くなる場合は、磁気穂の
先端部が第1の磁石MG1bの磁力線に沿って立ち上が
る速度と現像スリーブ111cの周速の両方の速度を以
って感光体100に強く接触する。
【0135】感光体100に強く接触する前に、磁性キ
ャリアCCの磁気穂が完全に立ち上がっていたとして
も、現像スリーブ111cが円筒状をしているので、最
接近位置に近づくにつれて次第に現像スリーブ111c
から感光体100までの間隔が狭まり、最接近位置(中
心O1と中心O2とを結ぶ仮想線上の位置)が最もその
間の距離が狭くなっており、したがって、磁気穂は、次
第に狭くなっていく方向に移動して行くため、磁気穂の
高さが、現像スリーブ111cと感光体100との間の
最近接部よりも大きい場合は、磁気穂は、最接近位置を
含むその近傍部で現像スリーブ111cの周速から感光
体100の周速を相殺した速度以上で矢印Fで示す向き
に感光体100に強く接触する。
【0136】この接触時に、磁性キャリアCC上に静電
的に付着しているトナーTが、衝撃によって磁性キャリ
アCC表面から離脱する。この離脱時におけるトナーT
の状態を観察すると、あたかも、磁気穂を構成している
磁性キャリアCCから多量のトナーTがふりまかれたよ
うな状態を呈しているので、これを磁性キャリアから散
布状にトナーを離脱させたと表現している。
【0137】このように、散布状に離脱されて遊離状態
となった遊離トナーは、遠心力による運動の慣性力、感
光体100表面の潜像Lによる電界と現像スリーブ11
1と感光体100間に印加されている電界によって矢印
F1で示すように感光体100に向けて移動し潜像Lに
付着して現像がなされる。
【0138】この現像方法では、感光体100に対する
磁気穂の接触を通じて散布状に離脱されて遊離状態とな
った遊離トナー、つまり、感光体に極めて近い空間で散
布状に生じた多量の遊離トナーによりなされるので、現
像性能を高めることができる。
【0139】(d)領域Cでの現像(請求項8関連) 領域Cにおける現像状況を模式的に示した図11により
現像方法を説明する。現像スリーブ111cと感光体1
00との間には、図3で示した電源VPによりトナーT
を現像するための電界が印加されている。この電界強度
は、本例で最接近位置に位置する領域Cで最も強い。
【0140】領域Cでは、穂立ち部SP1bにおける磁
性キャリアCCの磁気ブラシが、感光体100に摺擦し
たまま現像スリーブ111上を搬送され、現像スリーブ
111cと感光体100間に印加されている電界により
磁性キャリアCCからトナーTが感光体100上の潜像
Lに付着して現像がなされる。ここでの現像は、既に磁
性キャリアCCから遊離して磁性キャリアCC近傍に存
在している遊離トナーが電界の作用で潜像Lに移動して
付着するトナーと、磁性キャリアCCから直接潜像に付
着するトナーの両者が含まれると考えられる。
【0141】また、領域Cでは、前記最接近位置を含む
その近傍部で感光体100に接触した前記磁気ブラシの
該接触状態のもとで、既に感光体100上に付着してい
るトナーを感光体100上から磁気ブラシの摺擦により
離脱させ、先に現像されている感光体100上からトナ
ーTを離脱させ、再び磁性キャリアCC上に付着させ
る。これにより、領域Cにおける現像では非画像部又は
低電位の画像部に現像されたトナーTを引き戻されるの
で高品位の画像を得る。
【0142】すなわち、領域Cでは、感光体100側に
開かれた空間を有する磁性キャリアCC上のトナーT
は、感光体100と現像スリーブ111との間の電界及
び感光体100と磁性キャリアCCとの間に生ずる電界
により感光体100の静電潜像Lに現像される。
【0143】一方、図7に示した領域Cよりも回転方向
111Rでの上流側の現像領域における現像により表面
に存在するトナーTが少なくなって、帯電量が過多にな
った磁性キャリアCCは、感光体100を摺擦しながら
移動するために、先に現像したトナーTに追いつき、強
く接触することでその衝撃力と、互いに逆極性に帯電し
ていることから生ずる静電的なクーロン力とによって、
磁性キャリアCC表面に吸着させて、感光体100から
離脱させる。
【0144】この場合、主に感光体100上の非画像部
では、帯電装置101による静電荷が少ないために、ト
ナーTを感光体100に吸着しておく電界が小さいこと
から、非画像部に付着したトナーTを多く離脱させるこ
とができる。このために、非画像部における地汚れを防
止して、高品位の画像を得ることができる。
【0145】(e)領域A0乃至領域Cまでを通じての現
像(請求項9関連) 領域A0乃至領域Cまでを通じての現像は、二成分現像
剤層を感光体100との少なくとも対向領域で磁気ブラ
シを形成しつつ流動させ、この流動の過程で磁性キャリ
アから離脱した遊離トナーで現像し、かつ、磁気ブラシ
を感光体100に接触させることで磁性キャリアから散
布状に離脱した遊離トナーで現像し、かつ、磁気ブラシ
を感光体100に摺擦させる現像法の一例である。
【0146】つまり、領域A0及び領域A1では、磁性
キャリアCCが集合して磁気穂になり、その立ち上がり
から穂が寝るまでの間にトナーTを磁性キャリアCCか
ら離脱させ遊離トナーTをつくる。現像スリーブ111
cと感光体100間には、電源VP(図3参照)により
現像のための電界が印加されているので、この遊離トナ
ーTは電界の作用によりそのまま感光体100に向かい
現像される。
【0147】さらに、領域Bでは、磁性キャリアCCの
磁気穂がさらに感光体100に接触し、磁性キャリアC
C上からトナーTを散布状に離脱させて生じた遊離トナ
ーを感光体100上に散布して、感光体100の潜像L
を現像する。
【0148】さらに、この接触により、先に現像されて
いる感光体100上のトナーTが吸着され、再び磁性キ
ャリアCC上に回収される。これにより、図7に示した
領域Cよりも回転方向111Rでの上流側の現像領域で
非画像部又は低電位の画像部に現像されたトナーTが引
き戻されるので高品位の画像を得る。
【0149】さらに、領域Cでは、磁気ブラシ先端の磁
性キャリアCCが感光体100に摺擦して、電源VPに
より印加されている電界により磁性キャリアCCから、
また遊離トナーTで感光体100上の潜像Lを現像す
る。また、この摺擦により、先に現像されている感光体
100上からトナーTを離脱させ、再び磁性キャリアC
C上に付着させる。こうして、図7に示した領域Cにお
ける現像では非画像部又は低電位の画像部に現像された
トナーTが感光体100から磁性キャリアCCに引き戻
されるので高品位の画像を得る。
【0150】本例における現像方法は、別の表現をすれ
ば、感光体100に対向して配置され、内部に磁石を有
する現像スリーブ111cが、トナーTとトナーTを保
持する磁性キャリアCCとを含む二成分現像剤を表面に
担持し、感光体100との間に形成される現像領域に搬
送し、感光体100表面上に形成される潜像Lをトナー
Tで現像する現像方法において、現像スリーブ111c
は、表面にトナーTを有する磁性キャリアCCが集合し
た磁気穂が立ち上がり、そして磁気穂が寝る間にトナー
Tを離脱させて現像し、かつ現像領域内で形成される磁
気ブラシを感光体100に強く接触させて、感光体10
0へのトナーTの散布を生じさせ現像し、かつ現像領域
内の磁性キャリアCCを感光体100に摺擦させて現像
する現像方法である。
【0151】このように、本例の現像方法では、現像ス
リーブ111cの感光体100との対向面の中で、磁性
キャリアCCの運動態様が特徴的な領域に注目した磁性
キャリアCCの運動態様を制御することで、磁気ブラ
シを形成しつつ流動する過程で発生する遊離トナーによ
る現像、磁気ブラシを感光体に接触するときに磁性キ
ャリアから散布状に離脱して発生する遊離トナーによる
現像、現像領域内の磁性キャリアCCを感光体100
に摺擦させて行なう現像、先に現像されている感光体
100上のトナーTが感光体100に接触した磁気ブラ
シに吸着され再び磁性キャリアCC上に回収される現
像、などにより、感光体100上のトナー量を多くして
高品位の画像を得ることができる。
【0152】本発明の現像方法は、感光体100に対向
して配置され、内部に磁石を有する現像スリーブ111
が、トナーTとトナーTを保持する磁性キャリアCとを含
む二成分現像剤を表面に担持し、感光体100との間に
形成される現像領域に搬送し、感光体100表面上に形
成される潜像LをトナーTで現像する現像方法におい
て、現像スリーブ111は、現像領域で、表面にトナー
Tを有する磁性キャリアCCが集合した磁気穂が立ち上
がり、そして穂が寝る間にトナーTを離脱させて現像
し、かつ現像領域内で形成される磁気ブラシを感光体1
00に強く接触させて、感光体100へのトナーTの散
布を生じさせ現像し、かつ現像領域内の磁性キャリアC
Cを感光体100に摺擦させて現像する現像方法であ
る。
【0153】[2-1.1b]現像バイアス(請求項18、1
9関連) 以上の例で、遊離トナーは、現像スリーブ111c感光
体100間に印加された電界で現像される。図12は、
図3における電源VPとして直流電源を用いた場合であ
って、反転現像方式における直流電界を印加していると
きの現像状態を模式的に示した図である。有機顔料をキ
ャリア生成材料に用いる感光体100では、一般に負極
性に帯電させて負極性のトナーで画像形成することが多
く、本例もこれによる。尤も、現像方式の中で、感光体
100に乗せる帯電電荷の極性は大きな問題ではない。
【0154】レーザー光線Lbで書き込む場合、書込量
を少なくするために文字部を露光するため、この部分の
帯電電荷がキャリア生成材料から生成される正孔により
中和されて、図12に示すように、画像部(文字部)の
電位である画像部電位が低下する。
【0155】この低下した電位の画像部に、図3におい
て現像スリーブ111cに接続した電源VPにより負側
に偏倚した直流電圧を印加することで、負極性の遊離ト
ナー及び磁性キャリアCCに保持されたトナー(図1
2、図13では何れもトナーTと表示)に現像スリーブ
111c側か画像部に向かうベクトルが作用する。
【0156】図12において、感光体100上の非画像
部に仮にトナーが存在したとしても、非画像部側から現
像スリーブ111c側へ向かうベクトルが作用すること
により非画像部から確実に離間させられて地肌汚れが防
止される。
【0157】本発明の現像方法は、キャリアCCの粒径
等の粉体特性、飽和磁化の強さ等の磁気特性と磁石の飽
和磁化の強さ等の磁気特性、幅及び形状等の形態特性に
よりキャリアCC表面のトナーTに作用する力を制御
し、遊離トナーTを発生させることができる。さらに、
この遊離トナーTを生ずる磁気ブラシを形成すること
で、感光体100上の潜像Lに対するトナー付着量を大
きくすることができ、いわゆる現像性の高い現像方法を
得ることができる。
【0158】図13は、図3における電源VPとして交
番電圧電源を用いた場合、更に詳しくは、直流と交流を
重畳した電圧を発生する電源を用いることで、現像バイ
アスの電界を交番電界としたときの反転現像方式におけ
る現像状態を模式的に示した図である。
【0159】このように、感光体100と現像スリーブ
111cが対向する部位において、交番電界を印加する
こともできる。本例の現像方法では、現像スリーブ11
1cに印加するバイアス電界は、特に、直流と交流を重
畳させて発生させる交番電界が好ましい。
【0160】図13において、上述した直流電界の場合
と同じように、例えば、負極性トナーTは、現像スリー
ブ111cと感光体100との間に印加された電界によ
り現像される。
【0161】この場合も、現像スリーブ111c上の磁
性キャリアCCが誘電体であるために、感光体100と
磁性キャリアCCが集合した磁気穂では、さらに電界が
強められることにより、磁性キャリアCC上に付着して
いるトナーTが、感光体100の静電潜像Lに現像され
る。さらに、交番電界が印加されていることにより、現
像されて感光体100上にあるトナーTが振動するよう
に運動し、次第に潜像Lに忠実に揃えられ高品位の画像
を得ることができる。また、ここでも、感光体100に
磁気ブラシの穂が近接していると磁性キャリアCCによ
って強調された電界が生ずるために、この部分でトナー
Tが振動するようにより激しく運動し、さらに、潜像L
に忠実に揃えられ高品位の画像を得ることができる。
【0162】つまり、現像バイアス電界として、負側に
偏倚した交番電界が印加されていることにより、画像部
においては遊離トナーTは画像部に向かう強弱のベクト
ルの作用を受けつつ確実に画像部に到達し、非画像部に
仮に存在したとしても、非画像部側から現像スリーブ1
11c側へ向かう強弱のベクトルの作用を受けつつ確実
に非画像部から離間させられて地肌汚れが防止される。
【0163】[2-1.1c]速度差(請求項20関連) 以上の現像方法において、現像スリーブ111cの線速
(Vs)と感光体100の線速(Vp)との線速比(V
s/Vp)は0.9<Vs/Vp<4の範囲として現像
する。
【0164】現像スリーブ111cと感光体100は、
対向している部分では同方向に回転している。現像スリ
ーブ111cの線速が感光体100の線速より小さくと
も、つまり線速比(Vs/Vp)が1以下でも磁性キャ
リアCC表面から離脱させるトナーTが十分にあるた
め、現像されるトナー付着量を多く維持することが可能
になる。
【0165】線速比(Vs/Vp)は0.9より大きな
線速比とした現像スリーブ111の回転により現像され
るトナーTを多くして、画像濃度の高い画像を得ること
ができる。遊離トナーTの量によっては、更に線速比を
下げられる可能性が残っている。
【0166】さらに、図7に示した領域Cでは磁気ブラ
シが感光体100に摺擦又は近接すると、磁性キャリア
CCの磁気穂に接触する回数が多くなるために感光体1
00から離脱するトナー量が増加する。特に、線速比
(Vs/Vp)が4以上では、ハーフトーン部の後端白
抜けや横細線画像のカスレが多くなるため、線速比(V
s/Vp)は4未満であることが好ましい。
【0167】[2-1.2]穂立ち部中心を最接近位置から
ずらした(請求項5、6関連) 本例の現像方法は、例えば、図14において、感光体1
00と現像スリーブ111cとの対向領域内での最近接
位置を間にして、この最接近位置よりも現像剤の搬送方
向での上流側の位置に穂立ち部SP1a、下流側の位置
に補立ち部SP1bをそれぞれ形成した。
【0168】図14に示した構成は、前記第2例で述べ
たように、図1乃至図4に示した現像装置の基本構成の
もとで、第1の磁石MG1b(磁力分布P1b)の磁気
力のピーク位置である中心線(法線磁力線)を最接近
位置(中心O1と中心O2とを結ぶ仮想線)よりも現像
剤の搬送方向(回転方向111R)での下流側に傾き角
θ傾けてある。つまり、磁力分布P1a〜P1c(磁石
MG1a〜MG1c)を回転方向111Rに回動し、他
の磁力分布P2〜P6(磁石MG2〜MG6)は前記し
た基本構成の位置にあるように設定する。
【0169】この結果、図1乃至図4に示した現像装置
の基本構成のもとで形成される図16に示した配置の穂
立ち部及び磁気ブラシは全体として傾き角θだけ、現像
剤の搬送方向にずれることとなり、図14に示したよう
に、最接近位置を間にして、穂立ち部SP1a(磁気ブ
ラシBR1a)と穂立ち部SP1b(磁気ブラシBR1
b)が位置することとなる。
【0170】[第1の実施例]図14に示した構成の穂
立ち部における現像の実施例を説明する。前記した現像
装置を画像形成装置に汲み込んだものを使用し、感光体
100は、感光体径90mmを用い、感光体100の線
速は回転方向100Rに245mm/秒に設定し、現像
スリーブ111cのスリーブ径は30mmを用い、ドク
ターブレード114と現像スリーブ111cとの間隔で
あるドクターギャップは0.87mmに設定し、現像ギ
ャップGPは0.4mmとし、現像スリーブ111cの
線速は回転方向111Rに385mm/秒に設定した。
したがって、感光体線速に対する現像スリーブ線速の比
は1.57である。なお、本例の現像方法では、現像ス
リーブ111cの線速の感光体100の線速に対する比
(Vs/Vp)は最低0.9を超える値にまで下げて
も、必要な画像濃度を得ることができた。
【0171】図14における傾き角θは12.5°に設
定した。現像剤について、磁性キャリアCCの平均粒径
は35μm、磁化の強さは85emu/g、トナーTの
平均粒径7μm、トナー濃度7wt%、トナー帯電量−2
2.5μC/gとした。現像条件は、帯竜電位−700
V、画像部電位−100V、非画像部電位−650V、
現像電界は直流成分−500Vに、交流成分としてVp
−p:800V、周波数:4.5kHの矩形波を重畳し
た交番電界を使用した。その他、ここに示していない条
件は前記[1]現像装置の項で説明した内容に準ずる。
【0172】本例では、前記第1例(図6参照)と比べ
て、磁気ブラシBR1b、BR1aの2つの磁気ブラシ
が全体として感光体100により接近することになるの
で、電源VPにより与えられる電界強度が高まり、これ
ら磁気ブラシから生ずる遊離トナーによる現像性能が高
まる。
【0173】最接近位置は磁気ブラシBR1aが寝る領
域(領域[C]の下流側)と、磁気ブラシBR1bが立
ち上がり始める領域(図9の磁気ブラシBR1bによる
領域A1)とに囲まれた空間、つまり、上流側の位置で
形成された穂立ち部と下流側の位置で形成された穂立ち
部との間に空間を構成する。この空間には、磁気ブラシ
BR1aと磁気ブラシBR1bで発生した遊離トナーT
が多く存在し、かつ、この空間は感光体100の潜像L
へ遊離トナーが移動できる領域である。
【0174】さらに、電界強度は、最接近位置で最も強
いので、望ましくは、前記図7における遊離トナーTの
発生部位に相当する磁気ブラシBR1aの磁気穂が寝る
領域と磁気ブラシBR1bの磁気穂が立ち上がる領域と
の間の空間領域を最近接位置に対向させたのである。よ
って、潜像Lへ遊離トナーが移動できる領域である空間
において、強い電界のもとで、遊離トナーによる良好な
現像が行なわれる。
【0175】第1の磁石MG1bと第2の磁石MG1a
との極間角度は30度であり、両磁石の中間で法線磁力
が0になる点が磁石MG1bの磁力のピーク位置から上
流側に12.5°である。さらに換言すれば、磁気ブラ
シが最近接位置又はその近傍で立ち上がるようにし、あ
るいは、感光体100の移動方向上流側における第2の
磁石MG1aの磁力線の裾の部分が、最近接位置又はそ
の近傍に位置するようにしたものである。
【0176】かかる構成により、磁気ブラシが形成され
る領域A0及び領域A1で生するクラウド状ないしスモ
ーク状の遊離トナーTは、その大部分が現像電界によっ
て感光体100の画像部へ移動し易くなる。この現像態
様を図15に基づいて段階的に説明する。
【0177】図15は、現像領域でトナーTを現像する
状況を示す模式図である。図15(a)において、磁気
ブラシBR1aについて現像スリーブ111に押し付け
られた状態から立ち上がる領域(前記領域A1に相当す
る領域[A1])で、衝撃力、遠心力、慣性力等により
トナーTが動き得る空間が形成され、磁性キャリアCC
上のトナーT及び磁性キャリアCCが集合する磁気穂と
磁気穂との間に挟まれたトナーTが離脱することで遊離
トナーTが生ずる。
【0178】またこの磁気ブラシBR1aについて、磁
気穂が立ち上がったのち、再び磁気ブラシが寝る(現像
スリーブ111に押し付けられる)までの間にも衝撃
力、遠心力、慣性力等によりトナーTが動き得る空間が
形成され、磁性キャリアCC上のトナーT及び磁性キャ
リアCCが集合する磁気穂と磁気穂との間に挟まれたト
ナーTが離脱する。これによって、多数の遊離トナーT
がクラウド状ないしスモーク状に発生する。
【0179】この遊離トナーT群は、図15(b)に白
抜矢印で示すように、電源VPにより与えられている現
像電界により感光体100の潜像Lに引き付けられ現像
される。非画像部では、電界は現像スリーブ111側へ
向いており、遊離トナーTは磁性キャリアCCに戻るか
現像スリーブ111上に移動する。
【0180】これにより、トナーTの使用効率を向上さ
せることができるとともに、トナー飛散による装置内の
汚れを防止することができる。また、本実施例では、感
光体100と現像スリーブ111cが対向する部位にお
いて、交番電界を印加する電源VPにより交番電界が印
加される。
【0181】さらに、本実施例1では、磁気ブラシBR
1bにおいて磁気ブラシが感光体100に接触している
ため、磁気ブラシ先端の磁性キャリアCC(感光体10
0に近いキャリア)と感光体100との間に電極効果が
働き、より画像部トナー層を均一化し、非画像部の地汚
れトナーを効率良くスキャベンジすることができる。こ
の効果は、電源VPに直流バイアスを印加する場合にお
いても有効である。また、従来の二成分接触現像方式に
比べ、磁気ブラシが感光体と接触している時間が短いた
め、横線細りや後端白抜け等の方向依存性も起こらな
い。
【0182】このように、交番電界及び二成分接触現像
により、図15(c)に鋸歯状の線で示すように、磁気
ブラシの先端部の磁性キャリアCCと感光体100との
間でトナーTが往復運動(振動)をする。このトナーT
の往復運動は、画像部ではトナー層の均一化を助長して
ドット再現性のよい高画質化をもたらし、非画像部では
地汚れトナーTに対してスキヤべンジ効果をもたらす。
これにより、ハーフトーン部でのザラツキがなく、ソリ
ッド部でのベタ濃度も高く、ラインや文字の鮮鋭度も優
れた高画質が得られることがわかった。
【0183】[2-2]非接触現像方法(請求項10、1
4、15関連) 本例の現像方法は、対向領域で感光体100に磁気ブラ
シの穂立ち部を非接触状態で遊離トナーを用いて現像す
る現像方法である。かかる非接触状態は現像ギャップG
Pと、現像剤の汲み上げ量、すなわちドクターギャップ
と、対向領域に存在する磁石の磁力強度、さらには磁性
キャリアの粒径や飽和磁気モーメント等の兼ね合いによ
り構成することができる。
【0184】その例は、第3例(図16)、第4例(図
17)として既に概要を説明した。本例の現像方法によ
れば、磁気ブラシが感光体100に非接触であることか
ら、ハーフトーン部でのザラツキがなく、横細線や文字
の鮮鋭度も優れた画像を得る現像方法を提供することが
できる。
【0185】本発明の現像方法は、図16、図17にお
いて、現像スリーブ111c上の磁気ブラシの穂が感光
体100に接触することのない非接触状態にして現像す
る点に特徴がある。
【0186】本例の現像方法では、現像スリーブ111
cが、現像領域で、現像剤を磁気ブラシを形成しつつ流
動させ、この流動の過程で表面にトナーTを有する磁性
キャリアCCが集合した磁気穂が立ち上がり、そして磁
気穂が寝る間にトナーTを離脱させて磁性キャリアCC
表面からトナーTを離脱させて遊離トナーTを生じさせ
てこの遊離トナーで現像する。また、現像領域内で、磁
気穂(磁気ブラシ)の磁性キャリアCCを感光体100
に近接させて現像する現像方法である。
【0187】上記において、現像スリーブ111c上の
磁気穂が感光体100に接触することのない非接触状態
に保たれ、磁気ブラシBR1a、BR1bについて前記
領域A0相当の領域[A0]が感光体100と非接触で
構成されて磁性キャリアCCの集合した磁気穂が立ち上
がりそして磁気穂が寝る間に前記図5や、図8、図9な
どで説明したように、トナーTを離脱させて遊離トナー
Tを生じさせる。
【0188】さらに、領域[A0]では、磁気ブラシが
現像スリーブ111cを搬送される間に、磁気ブラシの
先端部が感光体100に近接して移動し、これにより磁
性キャリアCC上のトナーTが潜像Lに向けて離脱され
て飛翔して現像される。
【0189】また、磁気ブラシが現像スリーブ111c
とともに搬送される間は、磁気ブラシの先端部を感光体
100に近接させても、既に感光体100の潜像Lに付
着しているトナーTを離脱させることがないために、ト
ナー付着量を低下させることがなく、画像品位を低下さ
せることがない。
【0190】[2-2.1]穂立ち部中心を最接近位置に合
わせた(請求項11〜13関連) 本例は穂立ち部中心を最接近位置に合わせた構成による
現像であり、現像スリーブ111cと感光体100との
関係及び穂立ち部との関係については、前記第3例(図
16)において説明した通りである。
【0191】図16において、最近接位置に穂立ち位置
SP1bが位置し、これに隣接した上流側に穂立ち位置
SP1aが位置している。上流側の穂立ち部SP1aに
ついては前記領域A0相当の磁性キャリアCCの穂の立
ち上がりから穂が寝るまでの領域[A0]での遊離トナ
ーが現像スリーブ111cの回転に伴い、下流側に寄せ
られる傾向がある。さらに、法線磁力線よりも磁気穂
が寝る側で多くの遊離トナーTがより感光体100に近
づく側に生じて現像に供される。また、穂立ち部SP1
aの下流側の穂立ち部SP1bについても前記領域A0
に相当する領域[A0]がある。
【0192】穂立ち部SPb1についての領域[A0]
では、磁気穂が立ち上がり始める領域での遊離トナーが
最接近位置に対峙する磁気穂の動作と相俟って現像に供
される。また、磁気ブラシBR1bの穂立ち部の中心に
位置する磁気穂は最接近位置にあり、感光体100に近
接した非接触状態とすることで既に感光体100上に付
着しているトナーTを感光体100上から離脱させ、先
に現像されている感光体100上からトナーTを離脱さ
せ、再び磁気穂の磁性キャリアCC上に付着させる。こ
れにより、非画像部又は低電位の画像部に現像されたト
ナーTが引き戻されるので高品位の画像を得る。DCバ
イアス現像では、おそらく磁気ブラシが感光体100に
最接近した位置で現像が終わっていると思われるが、A
Cバイアス現像の場合は感光体と磁気ブラシとの間でト
ナーの振動が観察される。
【0193】この最接近位置での磁気ブラシの先端部は
感光体100に近接して移動し、これにより磁性キャリ
アCC上のトナーTが潜像Lに向けて離脱されて飛翔し
て現像されるし、また、この磁気ブラシが現像スリーブ
111cとともに搬送される間は、磁気ブラシの先端部
を感光体100に近接させても、既に感光体100の潜
像Lに付着しているトナーTを離脱させることがないた
めに、トナー付着量を低下させることがなく、画像品位
を低下させることがない。
【0194】[2-2.2]穂立ち部中心を最接近位置から
ずらした(請求項12、13関連) 本例の現像方法は、第4例として図17により既に説明
したが、感光体100と現像スリーブ111cとの最近
接位置を間にして、この最接近位置よりも現像剤の搬送
方向での上流側の位置に穂立ち部SP1a、下流側の位
置に補立ち部SP1bをそれぞれ形成している。
【0195】図17に示した穂立ち部は、前記第3例
(図16)のもとで、前記第2例(図14)に準じて、
第1の磁石MG1b(磁力分布P1b)の磁気力のピー
ク位置である中心線(法線磁力線)を最接近位置(中
心O1と中心O2とを結ぶ仮想線)よりも現像剤の搬送
方向(回転方向111R)での下流側に傾き角θ傾ける
ことにより構成可能である。つまり、磁力分布P1a〜
P1c(磁石MG1a〜MG1c)を回転方向111R
に回動し、他の磁力分布P2〜P6(磁石MG2〜MG
6)は前記した基本構成の位置にあるように設定する。
【0196】[第2の実施例]図17に示した穂立ち部
の構成からなる実施例を説明する。ここでは、画像形成
装置は前記第1の実施例と同じものを用いた。但し、磁
気ブラシの非接触状態を保つために、現像条件のうち、
現像ギャップGPを0.7mm、現像電界の中の直流成
分を−800Vに設定した。また帯電電位は−950
V、画像部電位−50V、非画像部電位−900Vと
し、図17における傾き角θは12.5°に設定した。
他は第1の実施形態と同様に行った。
【0197】本例において、前記第3例(図16参照)
に比べて、磁気ブラシBR1bと磁気ブラシBR1aの
間に現像剤の存在しない空間ができるため、これら2つ
の磁気ブラシ先端の電界強度が強くなるので、電源VP
により与えられる電界強度が高まり、これら磁気ブラシ
から生ずる遊離トナーによる現像性能が高まる。
【0198】また、最接近位置は磁気ブラシBR1a
と、磁気ブラシBR1bとの間に位置する空間では、磁
気ブラシBR1aの磁気穂が寝る領域及び磁気ブラシB
R1bが立ち上がる領域で発生した遊離トナーTが多く
存在し、かつ、これら2つの磁気ブラシ間の空間は感光
体100の潜像Lへ遊離トナーが移動できる領域であ
る。電界強度は、最接近位置で最も強いので、この空間
位置での遊離トナーTが良好に現像に供される。
【0199】第1の磁石MG1bと第2の磁石MG1a
との極間角度は30度であり、両磁石の中間で法線磁力
が0になる点が磁石MG1bの磁力のピーク位置から上
流側に12.5°である。さらに換言すれば、磁気ブラ
シが最近接位置又はその近傍で立ち上がるようにし、あ
るいは、感光体100の移動方向上流側における第2の
磁石MG1aの磁力線の裾の部分が、最近接位置又はそ
の近傍に位置するようにしたものである。
【0200】かかる構成により、磁気ブラシが形成され
る領域[A0]で生するクラウド状ないしスモーク状の
遊離トナーTは、その大部分が現像電界によって感光体
100の画像部へ移動し易くなる。この現像状況を図1
8に基づいて段階的に説明する。
【0201】図18は、第2の実施形態における現像方
法が、現像領域でトナーTを現像する状況を示す模式図
である。図18(a)において、磁気ブラシBR1a、
BR1bについて、前記領域A0に相当する領域[A
0]では、磁気ブラシが現像スリーブ111に押し付け
られた状態から立ち上がる位置で、衝撃力、遠心力、慣
性力等によりトナーTが動き得る空間が形成され、磁性
キャリアCC上のトナーT及び磁性キャリアCCが集合
する磁気穂と磁気穂との間に挟まれたトナーTが離脱す
ることで遊離トナーTが生ずる。
【0202】磁気ブラシBR1aについて前記領域A0
に相当する領域[A0]においては、磁気穂が立ち上が
り再び磁気ブラシが寝る(現像スリーブ111に押し付
けられる)までの間にも衝撃力、遠心力、慣性力等によ
りトナーTが動き得る空間が形成され、磁性キャリアC
C上のトナーT及び磁性キャリアCCが集合する穂と穂
との間に挟まれたトナーTが離脱する。これによって、
多数の遊離トナーTがクラウド状ないしスモーク状に発
生する。
【0203】この遊離トナーT群は、図18(b)に白
抜矢印で示すように、電源VPにより与えられている現
像電界により感光体100の潜像Lに引き付けられ現像
される。非画像部では、電界は現像スリーブ111側へ
向いており、遊離トナーTは磁性キャリアCCに戻るか
現像スリーブ111上に移動する。
【0204】これにより、トナーTの使用効率を向上さ
せることができるとともに、トナー飛散による装置内の
汚れを防止することができる。また、本実施例では、感
光体100と現像スリーブ111cが対向する部位にお
いて、交番電界を印加する電源VPにより交番電界が印
加される。
【0205】さらに、本実施例では、磁気ブラシBR1
a、BR1bが感光体100に近接した非接触状態とな
ることで、既に感光体100上に付着しているトナーT
を感光体100上から離脱させ、先に現像されている感
光体100上からトナーTを離脱させ、再び磁気穂の磁
性キャリアCC上に付着させる。これにより、非画像部
又は低電位の画像部に現像されたトナーTが引き戻され
るので高品位の画像を得る。本例の現像方法では、従来
の二成分接触現像方式に比べ、磁気ブラシが感光体と非
接触であるので、横線細りや後端白抜け等の方向依存性
も起こらない。
【0206】このように、交番電界及び二成分接触現像
により、図18(c)に鋸歯状の線で示すように、磁気
ブラシの先端部の磁性キャリアCCと感光体100との
間でトナーTが往復運動(振動)をする。このトナーT
の往復運動は、画像部ではトナー層の均一化を助長して
ドット再現性のよい高画質化をもたらし、非画像部では
地汚れトナーTに対してスキヤべンジ効果をもたらす。
【0207】これにより、ハーフトーン部でのザラツキ
がなく、ソリッド部でのベタ濃度も高く、横細線や文字
の鮮鋭度も優れた高画質が得られることがわかった。
【0208】[3]画像形成装置(請求項22関連) 以上説明した本発明にかかる現像方法を行なう現像装置
を備えた画像形成装置を例示する。この画像形成装置
は、前記図1乃至図4で説明した基本構成を備えた現像
装置を具備している。この現像装置は、必要に応じて、
前記した内容の変更を加えて実施される。
【0209】図19は、画像形成装置の一例としてのカ
ラー複写機の概略構成を示している。このカラー複写機
は、カラー画像読取装置(以下、カラースキャナとい
う)1、カラー画像記録装置(以下、カラープリンタと
いう)2、給紙バンク3、図示省略の制御部等で構成さ
れている。
【0210】上記カラースキャナ1は、コンタクトガラ
ス4上の原稿5の画像を照明ランプ6、ミラー群7a、
7b及びレンズ8を介してカラーセンサ9に結像して、
原稿5のカラー画像情報を、例えばレッド(Red)、
グリーン(Green)、ブルー(Blue)(以下、
それぞれR、G、Bという)の色分解光毎に読み取り、
電気的な画像信号に変換する。
【0211】カラーセンサ9は、本例ではR、G、Bの
色分解手段とCCD(charge coupled device)のよう
な光電変換素子で構成され、原稿4の画像を色分解した
3色のカラー画像を同時に読み取っている。そして、こ
のカラースキャナ1で得たR、G、Bの色分解画像信号
強度レベルをもとにして図示しない画像処理部で色変換
処理を行い、ブラック(Black、以下、Bkとい
う)、シアン(Cyan、以下、Cという)、マゼンタ
(Magenta、以下、Mという)、イエロー(Ye
llow、以下、Yという)のカラー画像データを得
る。
【0212】上記Bk、C、M、Yのカラー画像データ
を得るためのカラースキャナ1の動作は次のとおりであ
る。後述のカラープリンタ2の動作とタイミングを取っ
たスキャナスタ−ト信号を受けて、照明ランプ6及びミ
ラー群7a、7b等からなる光学系が矢印左方向へ原稿
5を走査し、1回の走査毎に1色のカラー画像データを
得る。この動作を合計4回繰り返すことによって、順次
4色のカラー画像データを得る。そして、その都度カラ
ープリンタ2で順次顕像化しつつ、これを重ねあわせて
最終的な4色フルカラー画像を形成する。
【0213】上記カラープリンタ2は、像担持体として
の筒状をした感光体100、書き込み光学ユニット1
0、現像装置としてのリボルバ現像ユニット11、中間
転写装置12、定着装置13等で構成されている。
【0214】感光体100は矢印の反時計方向に回転
し、その周りには、感光体クリ−ニング装置14、除電
ランプ15、帯電器101、帯電電位検出手段としての
電位センサ16、リボルバ現像ユニット11の選択され
た現像器24(これが前記図1乃至図4で説明した現像
装置110に相当する)、現像濃度パターン検知器1
7、中間転写装置12の中間転写ベルト18などが配置
されている。
【0215】また、上記書き込み光学ユニット10は、
カラースキャナ1からのカラー画像データを光信号に変
換して、原稿5の画像に対応した光書き込みを行い、感
光体100に静電潜像を形成する。この書き込み光学ユ
ニット10は、光源としての半導体レーザー19、図示
しないレーザー発光駆動制御部、ポリゴンミラー20と
その回転用モ−タ21、f/θレンズ22、反射ミラー
23などで構成されている。
【0216】また、上記リボルバ現像ユニット11は、
Bk現像器24K、C現像器24C、M現像器24M、
Y現像器24Y、及び各現像器を矢印の反時計方向に回
転させる後述のリボルバ回転駆動部などで構成されてい
る。
【0217】各現像器は、感光体100に対向して配置
され、内部に磁石を有する現像スリーブ111cを備
え、このスリーブ111cがトナーとトナーを保持する
磁性キャリアとを含む二成分現像剤を表面に担持して、
この担持した二成分現像剤を感光体100との間の対向
領域に搬送し、現像スリーブ111cと感光体100と
の間に電界を印加し、感光体100の表面上に形成され
ている潜像をトナーで現像する。
【0218】各現像器24内のトナーは磁性キャリアで
あるフェライトキャリアとの撹拌によって負極性に帯電
され、また、各現像スリ−ブ111cには図示しない現
像バイアス用の電源VP(図3参照)によって負の直流
電圧に交流電圧が重畳された現像バイアス等が印加さ
れ、現像スリ−ブ111cが感光体100の導電性支持
体31(図1参照)に対して所定電位にバイアスされて
いる。
【0219】複写機本体の待機状態では、リボルバ現像
ユニット11はBk現像器24Kが現像位置にセットさ
れており、コピ−動作が開始されると、カラースキャナ
1で所定のタイミングからBkカラー画像データの読み
取りが開始し、このカラー画像データに基づきレーザー
光による光書き込み、静電潜像形成が始まる(以下、B
k画像データによる静電潜像をBk潜像という。C、
M、Yについても同様)。
【0220】このBk静電潜像の先端部から現像可能と
すべくBk現像位置に静電潜像先端部が到達する前に、
Bk現像スリ−ブ111cを回転開始して、Bk静電潜
像をBkトナーで現像する。そして、以後Bk静電潜像
領域の現像動作を続けるが、静電潜像後端部がBk現像
位置を通過した時点で、速やかに次の色の現像器が現像
位置にくるまで、リボルバ現像ユニット11が回転す
る。これは少なくとも、次の画像データによる静電潜像
先端部が到達する前に完了させる。なお、このリボルバ
現像ユニット11については、後で詳しく説明する。
【0221】また、上記中間転写装置12は、中間転写
ベルト18、ベルトクリ−ニング装置25、搬送ベルト
38、紙転写コロナ放電器(以下、紙転写器という)2
6などで構成されている。中間転写ベルト18は駆動ロ
ーラ18a、転写対向ロ−ラ18b、クリ−ニング対向
ロ−ラ18c及び従動ロ−ラ群に張架されており、図示
しない駆動モ−タにより駆動制御される。
【0222】この中間転写ベルト18の材質は、ETF
E(エチレンテトラフロロエチレン)であり、その電気
抵抗は表面抵抗で10〜1010Ω/cm程度であ
る。またベルトクリ−ニング装置25は、入口シ−ル、
ゴムブレ−ド、排出コイル、入口シ−ル及びゴムブレ−
ドの接離機構等で構成されており、1色目のBk画像を
中間転写ベルト18に転写した後の2、3、4色目の画
像をベルト転写している間はブレード接離機構によって
中間転写ベルト18面から入口シ−ル、ブレ−ドを離間
させておく。また紙転写器26は、コロナ放電方式にて
AC電圧+DC電圧、又はDC電圧を印加して、中間転
写ベルト18上の重ねトナー像を記録紙27に一括転写
する。
【0223】また、カラープリンタ2内の記録紙カセッ
ト28及び給紙バンク3内の記録紙カセット300a、
b、cには、各種サイズの記録紙27が収納されてお
り、指定されたサイズの記録紙27のカセットから、給
紙コロ30、31a、b、cによってレジストロ−ラ対
30方向に給紙、搬送される。また、OHP用紙や厚紙
などの手差し給紙用にプリンタ2の右側面に手差しトレ
イ33がある。
【0224】上記構成のカラー複写機において、画像形
成サイクルが開始されると、まず感光体100は矢印の
反時計方向に、中間転写ベルト18は矢印の時計回りに
図示しない駆動モ−タによって回転される。中間転写ベ
ルト18の回転に伴ってBkトナー像形成、Cトナー像
形成、Mトナー像形成、Yトナー像形成が行われ、最終
的にBk、C、M、Yの順に中間転写ベルト18上に重
ねてトナー像が形成される。
【0225】上記Bkトナー像形成は次のように行われ
る。帯電器101はコロナ放電によって感光体100を
負電荷で一様帯電する。そして、半導体レーザー19は
Bkカラー画像信号に基づいてラスタ露光を行う。この
ラスタ像が露光されたとき、当初一様荷電された感光体
100の露光された部分は、露光光量に比例する電荷が
消失し、Bk静電潜像が形成される。
【0226】Bk静電潜像にBk現像スリーブ上の負帯
電のBkトナーが接触することにより、感光体100の
電荷が残っている部分にはトナーが付着せず、電荷の無
い部分つまり露光された部分にはBkトナーが吸着し、
静電潜像と相似なBkトナー像が形成される。
【0227】感光体100上に形成されたBkトナー像
は、感光体100と接触状態で等速駆動している中間転
写ベルト18の表面に、ベルト転写器34によって転写
される(以下、感光体100から中間転写ベルト18へ
のトナー像転写をベルト転写という)。
【0228】感光体100上の若干の未転写残留トナー
は、感光体100の再使用に備えて感光体クリ−ニング
装置14で清掃される。ここで回収されたトナーは回収
パイプを経由して図示しない排トナータンクに蓄えられ
る。
【0229】感光体100側ではBk画像形成工程の次
にC画像形成工程に進み、所定のタイミングでカラース
キャナ1によるC画像データ読み取りが始まり、そのC
画像データによるレーザー光書き込みで、C静電潜像形
成を行う。そして、先のBk静電潜像の後端部が通過し
た後で、かつC静電潜像の先端部が到達する前にリボル
バー現像ユニット11の回転動作が行われ、C現像器2
4Cが現像位置にセットされてC静電潜像がCトナーで
現像される。
【0230】以後、C静電潜像領域の現像を続けるが、
C静電潜像の後端部が通過した時点で、先のBk現像器
24Kの場合と同様にリボルバー現像ユニット11の回
転動作を行い、次のM現像器24Mを現像位置に移動さ
せる。これもやはり次のM静電潜像の先端部が現像位置
に到達する前に完了させる。なお、M及びYの画像形成
工程については、それぞれのカラー画像データ読み取
り、静電潜像形成、現像の動作が上述のBK、Cの工程
と同様であるので説明は省略する。
【0231】上記中間転写ベルト18には、感光体10
0に順次形成するBk、C、M、Yのトナー像を、同一
面に順次位置合わせして、4色重ねのトナー像が形成さ
れ、次の転写工程において、この4色のトナー像が記録
紙27に紙転写器26により一括転写される。
【0232】上記画像形成動作を開始する時期に、記録
紙27は上記記録紙カセット又は手差しトレイのいずれ
かから給送され、レジストローラ対32のニップで待機
している。紙転写器26に中間転写ベルト18上のトナ
ー像先端がさしかかるときに、丁度、記録紙27の先端
がこのトナー像の先端に一致するようにレジストローラ
対32が駆動され、搬送ベルト38の助けで記録紙27
とトナー像とのレジスト合わせが行われる。
【0233】記録紙5が中間転写ベルト18上のトナー
像と重ねられて正電位の紙転写器26の上を通過する。
このとき、コロナ放電電流で記録紙27が正電荷で荷電
され、トナー画像のほとんどが記録紙27上に転写され
る。続いて紙転写器26の左側に配置した図示しないA
C+DCコロナによる分離除電器との対向部を通過する
ときに、記録紙27は除電され、中間転写ベルト18か
ら剥離されて、搬送ベルト27から搬送ベルト35に移
る。
【0234】中間転写ベルト18面から4色重ねトナー
像を一括転写された記録紙27は、紙搬送ベルト35で
定着装置36に搬送され、所定温度に制御された定着ロ
−ラ36aと加圧ロ−ラ36bのニップ部でトナー像が
溶融定着され、排出ローラ対37で装置本体外に送り出
され、図示しないコピ−トレイに表向きにスタックさ
れ、フルカラーコピーを得る。
【0235】一方、ベルト転写後の感光体100の表面
は、感光体クリ−ニング装置14(ブラシロ−ラ、ゴム
ブレ−ド)でクリ−ニングされ、除電ランプ15で均一
に除電される。また、記録紙27にトナー像を転写した
後の中間転写ベルト18の表面は、ベルトクリ−ニング
装置25のブレードを再びブレ−ド接離機構で押圧する
ことによってクリ−ニングされる。
【0236】ここで、リピ−トコピ−のときは、カラー
スキャナ1の動作及び感光体100への画像形成は、1
枚目の4色目(Y)の画像形成工程に引き続き、所定の
タイミングで2枚目の1色目(Bk)の画像形成工程に
進む。また、中間転写ベルト18の方は、1枚目の4色
重ねトナー像の記録紙27への一括転写工程に引き続
き、表面のベルトクリ−ニング装置25でクリ−ニング
された領域に、2枚目のBkトナー像がベルト転写され
るようにする。その後は、1枚目と同様動作になる。
【0237】以上は、4色フルカラーコピ−を得るコピ
−モ−ドであったが、3色コピ−モ−ド、2色コピ−モ
−ドの場合は、指定された色と回数の分について、上記
同様の動作を行うことになる。
【0238】また、単色コピ−モ−ドの場合は、所定枚
数が終了するまでの間、リボルバ現像ユニット11の所
定色の現像器のみを現像作動状態にして、ベルトクリ−
ニング装置25のブレ−ドを中間転写ベルト18に押圧
状態のまま連続してコピ−動作を行う。
【0239】また、A3サイズのフルカラーコピーモー
ドの場合には、中間転写ベルト18が1周するごとに1
色のトナー像を形成し、4回転で4色のトナー像を形成
していくのが望ましいが、装置全体を小さく、つまり中
間転写ベルト18の周長を抑え、小サイズの場合のコピ
ースピードを確保し、かつ最大サイズのコピースピード
も落さないようにするためには、中間転写ベルト18が
2周する間に1色のトナー像を形成するのが好ましい。
この場合には、Bkトナー像を中間転写ベルト18に転
写した後、次の中間転写ベルト18の1周では、カラー
プリンタ2における現像及び転写が行われずに空回転
し、その次の1周で次色のCトナーによる現像を行い、
そのCトナー像を中間転写ベルト18に転写するように
順次行っていく。このとき現像器切り換えのためのリボ
ルバ現像ユニット11の回転動作は、上記空回転時に行
う。
【0240】本発明の画像形成装置では、遊離トナーで
現像を行なう現像装置を備え、遊離トナーで現像するこ
とで、広い範囲で現像領域を設定することにより、現像
されるトナーの供給量を多くすることで、機械を設計す
る際の現像ギャップ、現像スリーブの回転数等の許容範
囲を広くすることでき、また、ソリッド部や横細線の高
品位の画像、特に、カラーの画像では、ハーフトーン部
の再現性の優れた画像を得る画像形成装置を提供するこ
とができる。
【0241】
【発明の効果】請求項1記載の発明では、従来の現像領
域よりも広い範囲で現像領域を設定することにより、現
像領域におけるトナーの現像される量を多くして、ソリ
ッド部のベタ濃度の高い画像を得ることができる。
【0242】請求項2記載の発明では、対向間隔が次第
に狭まり遂に最接近位置に至るまでの現像剤搬送路過程
を利用して、この間で遊離トナーを生じさせて効果的に
現像を実現することができる。
【0243】請求項3記載の発明では、像担持体上に現
像されたトナーを磁気ブラシで離脱させることで、ソリ
ッド部のベタ埋まりの良い滑らかで、非画像部のかぶり
の少なく、かつ横細線や文字の鮮鋭度も優れた高品位の
画像を得ることができる。
【0244】請求項4記載の発明では、対向間隔が次第
に狭まり遂に最接近位置に至るまでの現像剤搬送路過程
を利用して、この間で遊離トナーを生じさせて現像し、
かつ、像担持体上に現像されたトナーを磁気ブラシで離
脱させることでベタ濃度が高くしかも横細線や文字の鮮
鋭度も優れた高品位の画像を得ることができる。
【0245】請求項5、12記載の発明では、上流側、
下流側のそれぞれの穂立ち部で生じた遊離トナーを現像
に供し得る。
【0246】請求項6、13記載の発明では、上流側の
位置で形成された穂立ち部と下流側の位置で形成された
穂立ち部との間の遊離トナーが多く存在し潜像へ遊離ト
ナーが移動できる空間部で強い電界強度のもとで、良好
な現像が行なわれる。
【0247】請求項7記載の発明では、散布状に生じた
遊離トナーを現像に供することで、より現像性能を高め
ることができる。
【0248】請求項8、14記載の発明では、非画像部
又は低電位の画像部に現像されたトナーTを引き戻され
るので高品位の画像を得る。
【0249】請求項9記載の発明では、磁気ブラシを形
成しつつ流動する過程で発生する遊離トナーによる現像
と、磁気ブラシを像担持体に接触するときに磁性キャリ
アから散布状に離脱して発生する遊離トナーによる現像
と、先に現像されている像担持体上のトナーが像担持体
に接触した磁気ブラシに吸着され再び磁性キャリア上に
回収されることなどにより高品位の画像を得る。
【0250】請求項10記載の発明では、磁気ブラシが
像担持体に非接触であるのでハーフトーン部でのザラツ
キがなく、横細線や文字の鮮鋭度も優れた画像を得るこ
とができる。
【0251】請求項11記載の発明では、最接近位置で
の磁気ブラシの移動とともに遊離トナーを潜像側に寄せ
て現像を促進し、この磁気ブラシは像担持体に近接して
も非接触であるので既に像担持体に付着しているトナー
を離脱させることがないためトナー付着量を低下させる
ことなく画像品位を低下させることがない。
【0252】請求項15記載の発明では、磁気ブラシを
形成しつつ流動する過程で発生する遊離トナーによる現
像と、先に現像されている像担持体上のトナーが像担持
体に接触した磁気ブラシに吸着され再び磁性キャリア上
に回収されることなどにより高品位の画像を得る。
【0253】請求項16記載の発明では、磁気ブラシの
磁性キャリアから離脱した遊離トナーを現像に供するこ
とで、現像効率を高めることができる。
【0254】請求項17記載の発明では、磁気穂の形態
変化を通じて多量の遊離トナーを生じさせることができ
る。
【0255】請求項18記載の発明では、遊離トナーを
電界の作用で現像できる。
【0256】請求項19記載の発明では、トナーが振動
するようにより激しく運動し、さらに、潜像に忠実に揃
えられ高品位の画像を得ることができる。
【0257】請求項20記載の発明では、ハーフトーン
部の後端白抜けや横細線画像のカスレを防止することが
できる。
【0258】請求項21記載の発明では、従来の現像領
域よりも広い範囲で現像領域を設定することから、現像
スリーブの回転数を高くしなくとも、現像されるトナー
の供給量を多くする現像装置を提供することができる。
【0259】請求項22記載の発明では、広い範囲で現
像領域を設定することにより、現像されるトナーの供給
量を多くすることで、機械を設計する際の現像ギャッ
プ、現像スリーブの回転数等の許容範囲を広くすること
でき、また、ソリッド部や横細線の高品位の画像、特
に、カラーの画像では、ハーフトーン部の再現性の優れ
た画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】現像装置の基本構成を説明した正面図である。
【図2】現像スリーブの断面図である。
【図3】現像装置の基本構成を説明した概略構成図であ
る。
【図4】図4(a)は磁力分布とその大きさ程度を示し
た図、図4(b)は各磁石の位置関係を説明した図であ
る。
【図5】図5(a)乃至(g)は、磁気穂の変位と遊離
トナーの発生を段階的に説明した図である。
【図6】対向領域に複数の穂立ち部を形成した例を説明
した図である。
【図7】穂立ち部を拡大して模視的に示した図である。
【図8】穂立ち部を拡大して模視的に示した図である。
【図9】穂立ち部を拡大して模視的に示した図である。
【図10】磁気穂が感光体に接触して散布状に遊離トナ
ーが発生する状態を説明した斜視図である。
【図11】磁気穂が感光体に摺接する状態を拡大して模
視的に示した図である。
【図12】像担持体上でトナーに作用する静電力を模視
的に説明した図である。
【図13】像担持体上でトナーに作用する静電力を模視
的に説明した図である。
【図14】対向領域に複数の穂立ち部を形成した例を説
明した図である。
【図15】図15(a)乃至(c)は、現像領域で磁気
ブラシが像担持体に接触することがある態様で現像され
る様子を模視的に、段階を追って説明した図である。
【図16】対向領域に複数の穂立ち部を形成した例を説
明した図である。
【図17】対向領域に複数の穂立ち部を形成した例を説
明した図である。
【図18】図18(a)乃至(c)は、現像領域で磁気
ブラシが像担持体に接触することがある態様で現像され
る様子を模視的に、段階を追って説明した図である。
【図19】画像形成装置の概略構成を説明した図であ
る。
【符号の説明】
BR1a、BR1b、BR1c 磁気ブラシ SP1a、SP1b、SP1c 穂立ち部
フロントページの続き Fターム(参考) 2H031 AC08 AC15 AC19 AC20 AC30 AD01 AD03 AD15 BA04 CA11 FA01 2H073 AA02 BA04 BA13 CA03 CA14 CA22 2H077 AA03 AA15 AB02 AB15 AB18 AC02 AD02 AD06 AD13 AD18 AD36 EA03 GA13

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内部に磁石を有する現像剤担持体を像担持
    体に対向して配置し、この現像剤担持体表面にトナーと
    磁性キャリアとを含む二成分現像剤を層状に担持させ
    て、前記現像剤担持体と前記磁石間に速度差を与えるこ
    とにより前記二成分現像剤層を前記像担持体との少なく
    とも対向領域で磁気ブラシを形成しつつ流動させ、この
    流動の過程で磁性キャリアから離脱した遊離トナーを前
    記像担持体上の潜像に付着させて現像に供する現像方法
    であって、 前記磁気ブラシの穂立ち部を前記対向領域に少なくとも
    2つ形成したことを特徴とする現像方法。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の現像方法において、 前記現像剤担持体を筒状の非磁性体で構成し、この現像
    剤担持体の内部に前記磁石を設け、この磁石のまわりを
    当該現像剤担持体を前記二成分現像剤の搬送方向に回転
    駆動させるとき、 前記対向領域で前記穂立ち部を形成する磁石であって前
    記像担持体に最も近い位置に配置された磁石である第1
    の磁石により前記2つの穂立ち部のうち1つの穂立ち部
    を形成し、 前記1つの穂立ち部よりも前記搬送方向上流側の位置に
    配置した第2の磁石により他の1つの穂立ち部を形成す
    ることを特徴とする現像方法。
  3. 【請求項3】請求項1又は2記載の現像方法において、 前記対向領域内で前記磁気ブラシの少なくとも1つを前
    記像担持体に接触させることを特徴とする現像方法。
  4. 【請求項4】請求項3記載の現像方法において、 少なくとも、前記像担持体と前記現像剤担持体との前記
    対向領域内での最接近位置と、この最接近位置よりも前
    記二成分現像剤の搬送方向の上流側の位置で前記穂立ち
    部を形成することを特徴とする現像方法。
  5. 【請求項5】請求項3記載の現像方法において、 少なくとも、前記像担持体と前記現像剤担持体との前記
    対向領域内での最近接位置を間にして、この最接近位置
    よりも前記二成分現像剤の搬送方向での上流側の位置と
    下流側の位置でそれぞれ前記穂立ち部を形成することを
    特徴とする現像方法。
  6. 【請求項6】請求項5記載の現像方法において、前記第
    1の磁石の中心を前記最接近位置よりも前記現像剤の搬
    送方向の下流側に傾けた配置により、前記上流側の位置
    と前記下流側の位置のそれぞれに前記穂立ち部を形成す
    ることを特徴とする現像方法。
  7. 【請求項7】請求項3乃至6の何れか一つに記載の現像
    方法において、 前記最接近位置を含むその近傍部で前記磁気ブラシを前
    記像担持体に接触させ、この接触がなされたときに、前
    記磁性キャリアから散布状にトナーを離脱させて生じた
    遊離トナーを以って現像に供することを特徴とする現像
    方法。
  8. 【請求項8】請求項3乃至7の何れか一つに記載の現像
    方法において、 前記最接近位置を含むその近傍部で前記像担持体に接触
    した前記磁気ブラシの該接触状態のもとで、既に前記像
    担持体上に付着しているトナーを前記像担持体上から離
    脱させることを特徴とする現像方法。
  9. 【請求項9】請求項3乃至8の何れか一つに記載の現像
    方法において、 前記二成分現像剤層を前記像担持体との少なくとも対向
    領域で磁気ブラシを形成しつつ流動させ、この流動の過
    程で磁性キャリアから離脱した遊離トナーで現像し、か
    つ、前記磁気ブラシを前記像担持体に接触させることで
    前記磁性キャリアから散布状に離脱した遊離トナーで現
    像し、かつ、前記磁気ブラシを前記像担持体に摺擦させ
    て現像することを特徴とする現像方法。
  10. 【請求項10】請求項1又は2記載の現像方法におい
    て、 前記対向領域で前記像担持体に前記穂立ち部を非接触状
    態で現像することを特徴とする現像方法。
  11. 【請求項11】請求項10記載の現像方法において、 前記対向領域内での前記最近接位置と、この最接近位置
    よりも前記二成分現像剤の搬送方向の上流側の位置に前
    記穂立ち部を形成して現像することを特徴とする現像方
    法。
  12. 【請求項12】請求項10記載の現像方法において、 前記対向領域内での前記最近接位置を間にして、この最
    接近位置よりも前記二成分現像剤の搬送方向の上流側の
    位置と下流側の位置にそれぞれ前記穂立ち部を形成して
    現像することを特徴とする現像方法。
  13. 【請求項13】請求項12記載の現像方法において、前
    記像担持体に最も近い位置に配置された前記第1の磁石
    の中心を前記最接近位置よりも前記現像剤の搬送方向の
    下流側に傾けた配置にすることにより、前記上流側の位
    置と前記下流側の位置のそれぞれに前記穂立ち部を形成
    して現像することを特徴とする現像方法。
  14. 【請求項14】請求項10乃至13の何れか一つに記載
    の現像方法において、 前記最接近位置で前記像担持体に前記穂立ち部の先端部
    が近接して通過するようにし、かかる近接して通過する
    過程で、既に前記像担持体上に付着しているトナーを前
    記像担持体上から離脱させることを特徴とする現像方
    法。
  15. 【請求項15】請求項10乃至14の何れか一つに記載
    の現像方法において、 前記二成分現像剤層を前記像担持体との少なくとも対向
    領域で磁気ブラシを形成しつつ流動させ、この流動の過
    程で磁性キャリアから離脱した遊離トナーで現像し、か
    つ、前記磁気ブラシを前記像担持体に近接させることを
    特徴とする現像方法。
  16. 【請求項16】請求項1乃至15の何れか一つに記載の
    現像方法において、 前記穂立ち部は、前記対向領域内で磁気穂が立ち上が
    り、そして該磁気穂が寝るまでの間の領域をいい、この
    穂立ち部で形成される磁気ブラシの前記磁性キャリアか
    ら離脱した遊離トナーを用いて現像することを特徴とす
    る現像方法。
  17. 【請求項17】請求項16に記載の現像方法において、 前記磁気穂が立ち上がり、そして磁気穂が寝るまでの間
    とは、 前記現像剤担持体上を前記二成分現像剤が搬送される過
    程でこの二成分現像剤が前記磁石の磁力により、前記現
    像剤担持体上の二成分現像剤層から前記穂としてその先
    端部が分離したときから、この磁気穂の先端部が前記現
    像剤担持体上の二成分現像剤層と一緒になったときまで
    の間であり、この間での当該穂の形態変化に応じて前記
    磁性キャリアに保持されていたトナーが前記磁性キャリ
    アから離脱し、この離脱した遊離トナー、又は隣り合う
    磁気ブラシ間の現像剤層から離脱した遊離トナーにより
    現像することを特徴とする現像方法。
  18. 【請求項18】請求項1乃至17の何れか一つに記載の
    現像方法において、 前記遊離トナーを、前記現像剤担持体と前記像担持体間
    に印加する電界で現像することを特徴とする現像方法。
  19. 【請求項19】請求項18記載の現像方法において、 前記印加する電界が交番電界であることを特徴とする現
    像方法。
  20. 【請求項20】請求項1乃至19記載の現像方法におい
    て、 前記現像剤担持体の線速(Vs)と前記像担持体の線速
    (Vp)との線速比(Vs/Vp)を、0.9<Vs/
    Vp<4の範囲として現像することを特徴とする現像方
    法。
  21. 【請求項21】像担持体に対向して配置され、内部に磁
    石を有する現像剤担持体を備え、この現像剤担持体がト
    ナーとトナーを保持する磁性キャリアとを含む二成分現
    像剤を表面に担持して、この担持した二成分現像剤を前
    記像担持体との間の対向領域に搬送し、前記現像剤担持
    体と前記像担持体との間に電界を印加し、前記像担持体
    の表面上に形成されている潜像をトナーで現像する現像
    装置において、請求項1乃至20の何れかに記載の現像
    方法により現像することを特徴とする現像装置。
  22. 【請求項22】光導電性を有し、表面に潜像を形成する
    像担持体と、この像担持体を帯電する帯電装置と、前記
    像担持体に対向して配置されていてトナーを保持する磁
    性キャリアとトナーとを収納し前記像担持体表面にトナ
    ー像を形成する現像装置と、前記像担持体表面に形成さ
    れるトナー像をシート状媒体に転写する転写装置を有す
    る画像形成装置において、 請求項21記載の現像装置を備えていることを特徴とす
    る画像形成装置。
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