JP2006313277A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】像担持体と現像剤担持体との間に振動電界を形成する部分と振動電界を形成していない部分とが交互に発生する交互電界を形成して、現像剤担持体から像担持体へと現像剤を供給する現像手段を用いる場合において、高品位な画像を安定して形成することのできる画像形成装置を提供する。
【解決手段】現像装置11において、像担持体1と現像剤担持体11との間に形成される振動電界は、振動電界を形成する部分と振動電界を形成していない部分とを交互に有し、振動電界を形成する部分の時間をP、振動電界を形成していない部分の時間をB、像担持体1の表面移動速度をV(mm/sec)としたとき、
20<P/(P+B)×100−0.5×V<65
の関係を満たす。
【選択図】図1
【解決手段】現像装置11において、像担持体1と現像剤担持体11との間に形成される振動電界は、振動電界を形成する部分と振動電界を形成していない部分とを交互に有し、振動電界を形成する部分の時間をP、振動電界を形成していない部分の時間をB、像担持体1の表面移動速度をV(mm/sec)としたとき、
20<P/(P+B)×100−0.5×V<65
の関係を満たす。
【選択図】図1
Description
本発明は、電子写真方式を利用して像担持体上に形成した静電像を現像して可視化する画像形成装置に関するものであり、特に、像担持体と現像剤担持体との間に振動電界を形成して現像を行う現像手段を有する画像形成装置に関するものである。
従来、電子写真方式の画像形成装置は、像担持体を帯電手段により一様に帯電させた後、その表面を画像情報信号に応じて露光することにより、像担持体の表面に静電像を形成する。この静電像は、次いで現像手段が現像剤を用いて現像剤像として可視化する。そして、この現像剤像を記録材上に、或いは一端中間転写体に転写した後に記録材上に転写し、更に定着装置にて定着させることによって記録画像を得る。
図16を参照して更に説明すると、同図は非磁性一成分現像方式を用いた従来の画像形成装置の概略構成を示している。
画像形成装置200は、像担持体としての通常ドラム状とされる電子写真感光体(以下「感光ドラム」という。)201を回転可能に有している。帯電手段としての一次帯電器(帯電ローラ)202は、矢印R1方向に回転する感光ドラム201の表面を一様に帯電させる。次に、外部装置より入力された画像情報に対応して露光装置203より感光ドラム201上に光照射を行い、静電像を感光ドラム201上に形成する。
次いで、感光ドラム201上の静電像は、現像装置210が、帯電ローラ202の印加電圧と同極性(即ち、感光ドラム201の帯電極性)の摩擦帯電極性を有する非磁性一成分現像剤(以下「トナー」という。)Tにより可視像、即ち、トナー像として現像する。
感光ドラム201上に形成されたトナー像は、転写部Mにおいて、転写手段としての転写帯電器(転写ローラ)204にて記録材Qに転写される。その後、記録材Qは感光ドラム201より分離され、続いて定着装置206に搬送される。ここで、記録材Q上の未定着のトナー像は、熱、圧力によって永久像として記録材Qに定着される。次いで、記録材Qは、装置本体外に排出される。又、転写ローラ204で転写されずに残った感光ドラム201上のトナーTは、クリーニング手段としてのクリーニング装置205にて除去され、感光ドラム201は次の画像形成プロセスに供される。
現像装置210は、現像剤として、例えば、負帯電性で、且つ、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのいずれかの色の顔料を含有した、負帯電性非磁性一成分現像剤、即ち、トナーTを備える。現像装置210は、容器216内に、現像剤攪拌部材(攪拌部材)214(214A、214B)を有する。本例では、容器216内には、板状の第1撹拌部材214A、第2撹拌部材214Bが2つ設けられている。これら第1、第2攪拌部材214A、214Bが図中矢印R4方向に回転することにより、容器216内のトナーTが、矢印R2方向に回転する現像剤担持体としての現像ローラ211へと搬送される。
非磁性一成分現像法においては、磁力による現像ローラ211へのトナー供給が不可能である。そのため、現像ローラ211には、矢印R3方向に回転する現像剤供給部材として、弾性体、例えば弾性発泡体(ウレタンスポンジなど)製の現像剤供給及び剥ぎ取りローラ(以下「RSローラ」という。)212が当接されている。
現像ローラ211には、現像剤量規制部材として規制ブレード213が当接されている。規制ブレード211は、現像ローラ211上のトナーTを規制してトナー薄層を形成し、現像領域(感光ドラム201と現像ローラ211との対向位置)Nに搬送されるトナー量を規定すると同時に、トナーTを帯電させる。
現像ローラ211は、現像領域Nで感光ドラム201の表面と所定の間隔(以下「SDギャップ」という。)をおいて対向配置されている。そして、少なくとも現像工程時には、現像ローラ211に所定の現像バイアスが印加されることで、感光ドラム201と現像ローラ211との間には振動電界が形成される。
斯かる構成の現像装置210において、所望の帯電量と所望の層厚で現像ローラ211の表面に付着して現像領域Nに搬送されてきたトナーTは、上記振動電界によって現像ローラ211と感光ドラム201との間で往復運動を行う。これにより、感光ドラム201の表面に形成された静電像に応じて、トナーTが現像ローラ211から感光ドラム201上へと転移し、該静電像をトナー像として可視化する。ここでは、現像装置210は、感光ドラム201の帯電極性と同極性のトナーTを、感光ドラム201上の露光により電位が減衰した部分に転移させる反転現像によりトナー像を形成する。
しかしながら、上述のような従来の技術、像担持体と現像剤担持体との間でトナーを往復運動させて現像を行う非磁性一成分非接触現像方式、所謂、ジャンピング現像方式においては、「掃き寄せ」と呼ばれる画像不良が発生することがあった。
図17を参照して、この「掃き寄せ」現象について説明する。同図は感光ドラム201と現像ローラ211とを長手方向から観測したモデル図である。図中、感光ドラム201、現像ローラ211上の斜線部がトナーTを表す。掃き寄せ現象とは、図中Hで示す部分のように、感光ドラム201の表面移動方向において画像後端部にトナーが多く集まる現象である。
更に説明すると、感光ドラム201と現像ローラ211との間にACバイアスを印加すると、感光ドラム201と現像ローラ211との間に、図中一点鎖線で示すような樽型の電界Dが生じる。すると、現像ローラ211の表面に付着しているトナーTは該電界Dの電気力線に沿って感光ドラム201と現像ローラ211との間を往復運動する。このため、トナーTは、感光ドラム201と現像ローラ211との最近接点Sよりも外側に向かって移動する。つまり、ACバイアスを印加すると、現像領域N内のトナー(飛翔トナー)T1は常に現像領域Nの外方向に移動する速度成分を持つようになる。
次に、感光ドラム201と現像ローラ211とがそれぞれ図中矢印R1、R2方向に回転し、感光ドラム201上に静電像が作られている場合、つまり、実際に現像工程が実施されている場合について説明する。
図17にて、感光ドラム201上の−100Vの位置が、静電像のトナーが載ってトナー像を形成する領域(以下「潜像部分」という。)Aである。又、図17にて、感光ドラム201上の−500Vの位置が、感光ドラム201の基準電位であり、トナー像が形成されない領域である。
潜像部分Aが現像領域N内に進入してくると、現像ローラ211上のトナーTは潜像部分Aに付着し始める。しかし、このとき、上述したように飛翔トナーT1には現像領域Nの外方向に移動する速度成分があるため、飛翔トナーT1は、感光ドラム201の表面移動方向において潜像部分Aの上流側へと移動する。又、−100Vと−500Vの境目においては、−500Vから−100Vに向かう電界が生じている。これにより、感光ドラム201の移動と上記の外側に向かう電界とによって、潜像部分Aの上流側へと移動してきたトナーT1は、この境目で止まる。そのため、感光ドラム201の表面移動方向において潜像部分Aの先端及び中央部よりも、後端部のトナー量が多くなる。このようにして、掃き寄せHが形成される(掃き寄せ値の測定方法は後述する)。
この画像不良を改善するためには、例えば、図18に示すように、交流電圧波形と直流電圧を重畳して、振動電界を形成する部分(パルス部)と振動電界を形成していない部分(ブランク部)とが交互に生じる交互電界を形成する現像バイアスを用いることが有効であることが分かった。
つまり、図18に示すような現像バイアス(以下「ブランクパルスパルス」という。)は、パルス部と休止部(ブランク部)とが交互に繰り返して形成されている。一般的に、トナーTは、現像バイアスの極性の切り替わり時に力を得て感光ドラム方向又は現像ローラ方向へ飛翔する。ブランクパルスバイアスは、その極性の切り換えの回数を減らしている。そのため、トナーTの往復運動を抑制し、上述したように飛翔トナーT1にかかる現像領域Nの外方向に移動する速度成分が減少され、感光ドラム201の表面移動方向において潜像部分Aの上流側へと移動するトナー量が減る。従って、掃き寄せ現象の発生を低減するのに有利である。
ここで、本発明者が多くの研究実験を行った結果、上述のような、振動電界によって感光ドラムと現像ローラとの間でトナーを往復運動させて現像を行う非磁性一成分非接触現像方式、所謂、ジャンピング現像方式においては、感光ドラムの表面移動速度(周速)を遅くすると、「掃き寄せ」の問題が顕著になることが分かった。そして、この「掃き寄せ」の問題を、現像バイアスとしてブランクパルスバイアスを用いることにより低減できることが分かった。
ところで、上記パルス部をP、ブランク部をBとしたとき、ブランク比、即ち、P/(P+B)の値を小さくするほど、感光ドラム201の移動方向において潜像部分Aの上流側へと移動するトナー量が減り、掃き寄せに効果を発揮する。
しかしながら、P/(P+B)の値を小さくしすぎると、現像ローラから感光ドラムへ飛翔するトナー量が減ってしまい、濃度不足が発生する恐れがあった。
本発明者は、鋭意研究を重ねた結果、「掃き寄せ」現象の低減のために、感光ドラムの周速と、現像バイアスのブランクパルスのブランク比との間に、特別な関係があることを見出した。本願発明は、斯かる本発明者の新規な知見に基づき成されたものである。
尚、ブランクパルスバイアスにおいて、様々な提案がされている。例えば、特許文献1は、トナー供給ローラが非接触の構成を有する現像装置にブランクパルスバイアスを印加することを開示している。又、特許文献2には、トナーとキャリアを有する2成分現像方式を有する現像装置における、パルス部、ブランク部の時間、振動幅、SDギャップ、感光ドラムの周速の関係式が開示されている。
しかし、これらの先行技術は、後述のようにブランクパルスバイアスのP/(P+B)の値と感光ドラムの周速との関係をある特定な値で構成するという技術思想は全く有していない。
特開平9−311539号公報
特開平8−160725号公報
本発明の目的は、像担持体と現像剤担持体との間に振動電界を形成する部分と振動電界を形成していない部分とが交互に発生する交互電界を形成して、現像剤担持体から像担持体へと現像剤を供給する現像手段を用いる場合において、高品位な画像を安定して形成することのできる画像形成装置を提供することにある。
本発明のより詳細な目的の一つは、振動電界を形成する部分と振動電界を形成していない部分とが交互に発生する、最適な交互電界の設定を行い、画像後端に現像剤が集められてその部分の画像濃度が高くなる掃き寄せ現象を低減し、且つ、画像濃度が充分得られる画像形成装置を提供することである。
上記目的は本発明に係る画像形成装置にて達成される。要約すれば、第1の本発明は、像担持体と、前記像担持体と対向して現像剤を担持搬送する現像剤担持体を具備し、前記像担持体と前記現像剤担持体との間に交互電界を形成して、前記現像剤担持体から前記像担持体へと現像剤を供給する現像装置と、を有する画像形成装置において、前記交互電界は、振動電界を形成する部分と振動電界を形成していない部分とを交互に有し、振動電界を形成する部分の時間をP、振動電界を形成していない部分の時間をB、前記像担持体の表面移動速度をV(mm/sec)としたとき、
20<P/(P+B)×100−0.5×V<65
の関係を満たすことを特徴とする画像形成装置である。
20<P/(P+B)×100−0.5×V<65
の関係を満たすことを特徴とする画像形成装置である。
第2の本発明は、像担持体と、前記像担持体と対向して現像剤を担持搬送する現像剤担持体を具備し、前記像担持体と前記現像剤担持体との間に交互電界を形成して、前記交互電界により前記像担持体と前記現像剤担持体との間の現像領域にて現像剤を往復運動させることで、前記像担持体上の静電像を現像し、且つ、前記現像領域内で現像に寄与する現像剤の往復運動の一部を防止する飛翔現像剤制御部材を備える現像装置と、を有する画像形成装置において、前記交互電界は、振動電界を形成する部分と振動電界を形成していない部分とを交互に有し、振動電界を形成する部分の時間をP、振動電界を形成していない部分の時間をB、前記像担持体の表面移動速度をV(mm/sec)とし、又、前記像担持体の表面移動方向における前記現像領域の長さをL(mm)、前記現像領域内において前記飛翔現像剤制御部材によって防止される長さをL2(mm)としたとき、
20+(10×L2/L)<P/(P+B)×100−0.5×V<65+(10×L2/L)
の関係を満たすことを特徴とする画像形成装置である。
20+(10×L2/L)<P/(P+B)×100−0.5×V<65+(10×L2/L)
の関係を満たすことを特徴とする画像形成装置である。
本発明によれば、像担持体と現像剤担持体との間に振動電界を形成する部分と振動電界を形成していない部分とが交互に発生する交互電界を形成して、現像剤担持体から像担持体へと現像剤を供給する現像手段を用いる場合において、高品位な画像を安定して形成することができる。又、本発明により得られる作用効果の一つとして、振動電界を形成する部分と振動電界を形成していない部分とが交互に発生する、最適な交互電界の設定を行い、画像後端に現像剤が集められてその部分の画像濃度が高くなる掃き寄せ現象を低減し、且つ、画像濃度が充分得られることが挙げられる。
以下、本発明に係る画像形成装置を図面に則して更に詳しく説明する。
実施例1
[画像形成装置の全体構成及び動作]
先ず、図1を参照して、本発明に係る画像形成装置の一実施例の全体構成及び動作について説明する。
[画像形成装置の全体構成及び動作]
先ず、図1を参照して、本発明に係る画像形成装置の一実施例の全体構成及び動作について説明する。
本実施例の画像形成装置100は、レーザビームプリンタである。本実施例の画像形成装置100は、画像形成装置本体(以下「装置本体」という。)100Aに、パーソナルコンピュータなどのホスト、或いは、例えば光学的に原稿情報を読み取り電気信号に変換する原稿読み取り装置などの外部装置が接続されている。画像形成装置100は、これら外部装置からの画像情報信号に応じて、電子写真方式を利用して記録材、例えば、記録用紙、OHPシート、布などに画像を形成する。
画像形成装置100は、像担持体としての感光ドラム1を回転可能に有している。帯電手段としての一次帯電器(帯電ローラ)2は、矢印R1方向に回転する感光ドラム1の表面を一様に帯電させる。帯電ローラ2には、電圧印加手段としての帯電バイアス印加電源21より、感光ドラム1が所望の基準電位(暗電位Vd)となるように所定の帯電バイアスが印加される。
次に、外部装置より入力された画像情報に対応して、露光装置(本実施例ではレーザスキャナ)3より感光ドラム1上に光照射を行い、感光ドラム1上に静電像を形成する。
次いで、感光ドラム1上の静電潜像は、現像装置10が、帯電ローラ2の印加電圧と同極性の摩擦帯電極性を有する現像剤のトナーTにより可視像、即ち、トナー像として現像する。現像装置10の動作については後で更に詳しく説明する。
一方、感光ドラム1上のトナー像の形成と同期して、記録材供給部30から、感光ドラム1と転写手段としての転写帯電器(転写ローラ)4との対向部(転写部)Mに、記録材Qが搬送されてくる。つまり、記録材収容部としてのカセット31から記録材供給手段としての供給ローラ32によって送り出された記録材Qは、レジストローラ33によってトナー像と記録材Q上の画像転写領域との同期をとって転写部Mへと搬送される。
こうして、感光ドラム1上に形成されたトナー像は、転写ローラ4にて記録材Qに転写される。転写ローラ4には、電圧印加手段としての転写バイアス電源41より、トナーTの正規の帯電極性(本実施例では負極性)とは逆極性の転写バイアスが印加される。
その後、記録材Qは、感光ドラム1より分離され、続いて記録材搬送手段34によって定着装置6に搬送される。ここで、記録材Q上の未定着のトナー像は、熱、圧力によって永久像として記録材Qに定着される。次いで、記録材Qは、装置本体100A外に排出される。
又、転写ローラ4で転写されずに残った感光ドラム1上のトナーTは、クリーニング手段として、クリーニングブレード5aなどを備えるクリーニング装置5にて除去され、感光ドラム1は次の画像形成プロセスに供される。
[現像装置]
次に、現像装置10について詳しく説明する。
次に、現像装置10について詳しく説明する。
本実施例における現像装置10の基本構成は、図16を参照して前述したものと同様である。つまり、本実施例では、現像装置10は、非磁性一成分非接触現像方式を採用している。現像装置10は、容器(現像装置本体)16に、現像剤担持体としての現像ローラ11と、現像剤供給及び剥ぎ取りローラ(以下、「RSローラ」という。)12と、現像剤量規制部材としての規制ブレード13と、現像剤としての絶縁性の非磁性一成分現像剤(トナー)Tと、板状の現像剤攪拌部材(攪拌部材)14と、を備えている。
感光ドラム1との対向部において容器16は一部開口しており、この開口部の長手方向略全域にわたり、容器16外に一部露出するようにして、現像ローラ11が回転可能に設けられている。本実施例では、現像ローラ11は、図中矢印R2方向、即ち、感光ドラム1と現像ローラ11との対向部(現像領域)Nにおいて各表面移動方向が同方向となるように回転する。
本実施例では、トナーTは負帯電性であり、且つ、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのいずれかの色の顔料を含有した負帯電性非磁性一成分現像剤である。撹拌部材14が図中矢印R4の方向に回転することにより、容器16内のトナーTが、現像ローラ11へと搬送される。
RSローラ12は、現像ローラ11に当接されており、現像ローラ11との当接部(ニップ部)でカウンタ方向、即ち、現像ローラ11とRSローラ12の表面移動方向が当接部にて反対方向となるように回転する。この構成によって、RSローラ12は、トナーTを現像ローラ11上に供給する。又、これと同時に、RSローラ12は、感光ドラム1の対向位置を通過しても現像されなかった現像ローラ11上のトナーを剥ぎ取る。
容器16内には、仕切り板15が設けられている。この仕切り板15の高さは、攪拌部材14によって常に一定量のトナーを現像ローラ11近傍のRSローラ12上に供給するべく適正化されている。攪拌部材14は、図18に示したように2個若しくはそれ以上であってもよい。現像装置10の構成に合わせて容器16の端部から現像ローラ11(若しくはRSローラ12)の近傍までトナーTを搬送することができれば、その個数は何ら限定されるものではない。又、攪拌部材14は、各種形状に加工された板状或いはスクリューであってよい。
現像ローラ11には、現像剤量規制部材として規制ブレード13が当接されている。現像ブレード13は、現像ローラ11上のトナーTを規制してトナー薄層を形成し、現像領域Nに搬送されるトナー量を規定すると同時に、トナーTを帯電させる。現像領域Nに搬送されるトナー量は、現像ローラ11上に接触する規制ブレード13の当接圧や当接長さなどにより決定することができる。規制ブレード13としては、厚さ数百μmのリン青銅、ステンレスなどの金属薄板上に、樹脂製の規制部が接着若しくは溶着された、チップブレードなどを用いることができる。そして、金属薄板の弾性によって、規制ブレード13は均一に現像ローラ11に当接される。この金属薄板の材質、厚さ、侵入量、設定角によって規制ブレード213の当接条件を決定することができる。
現像ローラ11は、現像領域Nで感光ドラム1の表面と所定の間隔(SDギャップ)をおいて対向配置されている。そして、少なくとも現像工程時には、詳しくは後述するように現像ローラ11に所定の現像バイアスが印加されることで、感光ドラム1と現像ローラ11との間には振動電界が形成される。
斯かる構成の現像装置10において、所望の帯電量と所望の層厚で現像ローラ11の表面に付着して現像領域Nに搬送されてきてトナーTは、電圧印加手段としての現像バイアス電源18から印加される現像バイアスによって現像ローラ11と感光ドラム1との間で往復運動を行う。これにより、感光ドラム1の表面に形成された静電像に応じて、トナーTが現像ローラ11から感光ドラム1上へと転移し、該静電像をトナー像として可視化する。
図2を参照して更に説明すると、本実施例では、現像装置10は、非磁性一成分非接触現像方式(ジャンピング現像方式)を採用している。一方、感光ドラム1は、現像に先立ち、帯電ローラ2によって所定極性(本実施例では負極性)の所定電位(暗電位VD)に一様に帯電される。そして、露光装置3での露光により電位が減衰して静電像の画像部の電位(明電位VL)部分が形成される。感光ドラム1と現像ローラ11との間には一定の間隔(SDギャップ)が設けられ、現像ローラ11に交流電圧に直流成分を重畳した現像バイアスが印加されることで現像が行われる。
現像ローラ11には、VLよりもトナーTの正規の帯電極性(本実施例では負極性)側に大きく、VDよりもトナーTの正規の帯電極性側に小さい直流成分Vdcが重畳される。この直流成分値Vdcと静電像の画像部の電位VLとの現像コントラストVcontが設けられる。
こうして形成される感光ドラム1と現像ローラ11との間の振動電界のうち、飛ばし側電圧(Vmax)により、トナーTが現像ローラ11から感光ドラム1の方向に向かう力を受け、又、引き戻し側電圧(Vmin)により、トナーTは現像ローラ11の方向に引き戻す力を受ける。この過程の繰り返しにより、静電像の画像(明電位VL)部分にトナーTが付着する。
本実施例では、感光ドラム1として、直径30mmのアルミニウム素管表面に、感光材料、(本実施例ではOPC)を塗工した部材を用いた。又、現像ローラ11として、直径16mmのアルミニウム素管表面に、カーボン、グラファイトを分散したフェノール樹脂溶液をスプレー塗工した部材を用いた。現像ローラ11の長手(軸線)方向の両端部には、離間部材としてコロ(図示せず)を設置し、これを感光ドラム1の表面に突き当てることでSDギャップを保つ。本実施例では、SDギャップは300μmとした。又、RSローラ12として、直径5mmの金属芯金に厚さ4.5mmのウレタンフォームを外周に形成した部材を用いた。そして、現像ローラ11の表層のトナーを均一な薄層にするため、規制ブレード13が設けられている。規制ブレード13は、現像ローラ11の回転方向に対してカウンタ方向、即ち、規制ブレード13の自由端が現像ローラ11の回転方向の上流側を向くように、30g/cmの線圧で現像ローラ11と当接している。規制ブレード13の金属薄板として厚さ0.1mmのリン青銅板を用いた。
図3は、本実施例の画像形成装置100の概略制御ブロックを示す。画像形成装置100は、制御の中心的素子たる制御手段(CPU)51を備えた制御部50を有している。制御部50は、CPU51及び、記憶手段としてのROM52、RAM53に記憶されたプログラム、データを用いて画像形成装置100をシーケンス動作させる。制御部50は、帯電ローラ2、露光装置3、現像装置10、転写ローラ4、定着装置6、記録材供給部30など、画像形成装置100の各部の動作を統括制御する。又、特に、本実施例では、制御部50は、感光ドラム1の回転駆動手段(駆動モータ)7を制御する速度変更手段としての感光ドラム速度変更手段8に制御信号を送り、感光ドラム1の周速を制御させる。更に、制御部50は、現像バイアス電源18の出力を制御する電界変更手段としての現像バイアス変更手段19に制御信号を送り、現像ローラ11に印加する現像バイアスを制御させる。
制御部50には、画像処理部60が接続されており、画像処理部60は、装置本体100Aに対して通信可能に接続されたパーソナルコンピュータなどのホスト機器或いは原稿読み取り装置からの画像信号を受信すると共に、制御部50に画像形成に係る信号を送信する。制御部50は、斯かる画像形成信号に従って、画像形成装置100の各部の動作を制御する。又、画像形成装置本体100Aには、表示部、キーなどの入力手段などを備える操作部70が設けられており、制御部50のCPU51に接続されている。
[現像バイアス]
次に、本実施例で用いる現像バイアスについて説明する。本実施例では、現像バイアスとしてブランクパルスバイアスを用いる。図4に示すように、ブランクパルスバイアスは、電位が交互に変化する部分と、電位が変化せずに一定になる部分とが交代に生じる交互電界を形成するように、交流電圧波形と直流電圧波形とを重畳してなる。
次に、本実施例で用いる現像バイアスについて説明する。本実施例では、現像バイアスとしてブランクパルスバイアスを用いる。図4に示すように、ブランクパルスバイアスは、電位が交互に変化する部分と、電位が変化せずに一定になる部分とが交代に生じる交互電界を形成するように、交流電圧波形と直流電圧波形とを重畳してなる。
更に説明すると、本実施例では、ブランクパルスバイアスは、通常の矩形波バイアス(パルス部)Pに、一定間隔で、電位が一定になる部分(ブランク部)Bが交互に続いたバイアスである。本実施例のブランクパルスバイアスは、10波分のパルス部Pと、該パルス部Pの10波分のブランク部Bから形成されている。即ち、ブランク比、即ち、P/(P+B)×100は50%である。1パルス分の周波数は3000Hzとした。また、パルス部の振幅は1800Vとした。尚、トナー戻し側とトナー飛ばし側の2つのピークで1パルス(1波)分とする。
尚、本実施例にて、一般には、ブランクパルスバイアスは、振動電界を形成する部分の最大電界は、4.0×106〜8.0×106V/mとされる。又、振動電界を形成する部分(パルス部)の周波数は、2.0〜6.0kHzとされる。更に、振動電界の振動電界を形成する部分(パルス部)と、振動電界を形成していない部分(ブランク部)とを合わせて1サイクルとしたとき、その全体の周波数は、100Hz〜3kHzとされる。
即ち、ブランクパルスの交互電界(振動部の電界、つまり交流電界)の振幅が小さすぎると、十分な現像コントラストが得られず、十分な濃度が得られない。また、振幅が大きすぎても、高帯電量トナーが飛翔しやすくなり、感光ドラム1上に飛翔して引き戻されない少数の高帯電量トナーで潜像が埋められて現像コントラストがなくなることで、低帯電量トナーが現像できなくなり、かえって濃度が低下するという現象が起こり得る。
また、ブランクパスの交互電界の周波数が低すぎると、トナーの感光ドラム1と現像スリーブ11との間の往復運動が少なくなる。そのため、往復運動により徐々に現像して行くことによる先鋭な画像が得られず、交互電界に対する追従性の悪い低帯電量トナーが非画像部に付着し、かぶりとなることがある。また、周波数が低いと、トナーの往復運動が弱く、運動エネルギーが少なくなるため、高帯電量トナーを飛翔させることができず、濃度が得られないことがある。しかし、周波数が高すぎても低帯電量トナーが交互電界に追従できず、濃度が得られないことがある。
さらに、ブランクパルスの1サイクルのうちのブランク部の時間がパルス部の時間に比べて長すぎても、濃度が不足するということになる。また、パルス部の周波数に比べブランク部の時間が短すぎても、ブランクパルスの効果が現れ難い。
ここで、「掃き寄せ」現象の評価方法を説明する。
掃き寄せは、感光ドラム1上の潜像電位差が大きいほど目立つ。例えば、ベタ画像(最高濃度レベルの画像)の次にベタ白画像(即ち、トナーが載らない非画像部)が存在するような画像である。
図5は、本実施例の効果を調べるために用いた画像パターンの一部である。縦×横が30mm×20mmのベタ画像の次にベタ白画像が続く画像である。この画像を画像スキャナシステムにてパーソナルコンピュータ内に取り込み、画像濃度を0から255の数値データに変換する。図6はサンプル画像のY軸に対する濃度分布を示す。
掃き寄せ部の数値化の測定方法を説明すると、図6において、YbからYcの範囲がYaからYbの範囲よりも濃度が大きい。つまり、YbからYcまでが掃き寄せ領域である。図中の斜線部分が掃き寄せ濃度の積分値であり、1ミリメートルあたりの濃度変化を掃き寄せ値とした。図示の掃き寄せデータの場合、掃き寄せ領域Yb−Ycの値が4(mm)、掃き寄せ濃度の積分値(図中斜線部分)が160(dig)である。従って、掃き寄せ値は160/4=40(dig/mm)となる。
これに限定することを意図するものではないが、本発明者らの実験によれば、掃き寄せ値が20(dig/mm)以下になれば、目視による掃き寄せは目立たなくなる。そこで、掃き寄せ値20以下を良好画像とした。
[P/(P+B)の値と感光ドラムの周速との関係]
本発明者の検討によれば、感光ドラム1の周速が小さくなるに従って、掃き寄せ現象は目立つようになってくる。本発明者は、上記した画像形成装置100を用いて、掃き寄せ現象の発生におけるP/(P+B)の値と感光ドラム1の周速との関係を調べた。
本発明者の検討によれば、感光ドラム1の周速が小さくなるに従って、掃き寄せ現象は目立つようになってくる。本発明者は、上記した画像形成装置100を用いて、掃き寄せ現象の発生におけるP/(P+B)の値と感光ドラム1の周速との関係を調べた。
本実施例の画像形成現像装置100では、感光ドラム1の周速は、通常、50mm/secである。そして、この感光ドラム1の周速は、感光ドラム速度変更手段8(図3)によって、感光ドラム1の回転駆動手段7を制御することにより上記通常の50mm/secから、25mm/sec及び80mm/secに変更可能となっている。
本実施例では、感光ドラム1の回転速度は、例えば、使用する記録材Qの種類などによって変更することができる。即ち、記録材QとしてOHPや厚紙などが使用される場合には、定着速度と共に感光ドラム1の回転速度が通常より遅く、例えば25mm/secとされる低速モードにて画像形成を行うことができる。逆に、記録材Qとして薄紙が使用される場合には、定着速度と共に感光ドラム1の回転速度が通常より速く、例えば80mm/secとされる高速モードで画像形成を行うことができる。
現像ローラ11に印加する現像バイアスは、現像バイアス変更手段19(図3)によって、現像バイアス電源18を制御することにより切り換えることが可能とされている。
現像バイアスは、通常行われるように、環境条件、更には、その他の種々の画像形成条件の変動に伴って変更され得る。特に、本実施例では、以下説明するように、掃き寄せ現象を抑制し、且つ、画像濃度が充分に得られる範囲内で、上述の感光ドラム1の周速の変更に対応して変更することができる。
上述のような画像形成モードは、操作部70又は外部装置における使用者の操作によって選択することができる。制御部50のCPU51は、操作部70又は外部装置から入力されたモード選択信号に応じて、選択された画像形成モードで画像形成を行うように指示する。或いは、例えば記録材Qの種類を検知する検知手段(図示せず)を装置本体100A内に設けることができる。この場合、制御部50のCPU51は、検知手段から入力される記録材Qの種類を示す信号に応じて、自動的に画像形成モードを選択する。
一方、本実施例では、現像ローラ11は、感光ドラム1の回転速度に応じて常に感光ドラム1との周速度差が150%となる回転速度で回転する。尚、周速差は、感光ドラム1の周速に対する、現像ローラ11の周速の差分の%値、即ち、感光ドラム1の周速をV1、現像ローラ11の周速をV2して、次式、|V2−V1|/V1*100で求められる値と定義する。
先ず、図7に感光ドラム1の周速が50mm/sec、25mm/sec、80mm/secにおいて、P/(P+B)の値を変化させたときの掃き寄せ値を示す。
図7に示すように、感光ドラム1の周速が小さくなるにつれて、掃き寄せ値が増加することがわかる。また、P/(P+B)の値が小さいほど掃き寄せ値は小さくなる。図中、掃き寄せ値がマイナスになっているときは、画像後端部の濃度が中央よりも薄くなってしなっている場合である。すなわち、掃き寄せ値が0〜20までの領域が良好画像であり、図中の太線枠内である。
次に、図8に感光ドラム1の周速が25mm/sec、50mm/sec、80mm/secにおいて、P/(P+B)の値を変化させたときの画像濃度の関係を示す。なお、画像濃度は全面ソリッド画像(100%印字)を出力し、中央と四隅計5箇所をMacbeth RD619を用いて測定し、平均化させた値である。
これに限定することを意図するものではないが、本発明者らの実験によれば、画像濃度1.4以上であるときに良好画像とした。
図8に示すように、P/(P+B)の値が小さいほど、濃度が出難く、且つ、感光ドラム周速が大きいほど濃度は小さくなる。
さらに、本発明者らは、感光ドラム1の周速を上記3点以外においても種々変更し、同様な検討を行った結果、以下に示す関係を得ることができた。
つまり、感光ドラム1の周速とP/(P+B)×100との関係を示す図9にて、線(a)より上側の領域が掃き寄せが不良となり、線(b)よりも下側の領域が画像濃度が不良となることが分かった。線(a)から線(b)の間が掃き寄せ現象が目立たず、画像濃度が充分な画像を得ることができる領域である。
即ち、下記の条件式、
20<P/(P+B)×100−0.5×V<65
を満たすことにより、掃き寄せが目立たず、且つ良好な画像濃度を得ることができることが分かった。
20<P/(P+B)×100−0.5×V<65
を満たすことにより、掃き寄せが目立たず、且つ良好な画像濃度を得ることができることが分かった。
本実施例においては、通常、上述のように、P/(P+B)×100が50%、感光ドラム1の周速が50mm/secであるので、
P/(P+B)×100−0.5×V=25
であり、上記した条件を満たす現像バイアスを印加させている。
P/(P+B)×100−0.5×V=25
であり、上記した条件を満たす現像バイアスを印加させている。
尚、上記条件式から、感光ドラム1の周速(V)が25mm/secのとき、
32.5<P/(P+B)×100<77.5
感光ドラム1の周速(V)が50mm/secのとき、
45<P/(P+B)×100<90
感光ドラム1の周速(V)が80mm/secのとき、
60<P/(P+B)×100≦100
である。
32.5<P/(P+B)×100<77.5
感光ドラム1の周速(V)が50mm/secのとき、
45<P/(P+B)×100<90
感光ドラム1の周速(V)が80mm/secのとき、
60<P/(P+B)×100≦100
である。
従って、本実施例によれば、感光ドラム1の周速の変動に伴い、この範囲内で現像バイアスのP/(P+B)×100を変動させることができる。これにより、それぞれの感光ドラム1の周速に応じて、常に掃き寄せ現象を抑制し、且つ、充分な画像濃度の画像を形成することができる。
ここで、図9を参照すると分かるように、感光ドラム1の周速が70mm/sec以上となると、P/(P+B)×100が100%、即ち、ブランクパルスバイアスを用いなくても掃き寄せ現象を抑制し、且つ、充分な画像濃度を得ることができる。上述のように、感光ドラム1の周速が遅くなると、掃き寄せの問題が顕著となる。従って、本発明者の研究実験の結果によると、掃き寄せの問題が顕著に生じるようになる、感光ドラム1の周速V(mm/sec)が、
V≦60
になる場合がある画像形成装置において、上記条件式を満たすブランクパルスバイアスを用いて掃き寄せ現象を抑制し、且つ、充分な画像濃度を得る効果が最も有効に発揮され、長期に亘り良好な画像形成を行うことができた。
V≦60
になる場合がある画像形成装置において、上記条件式を満たすブランクパルスバイアスを用いて掃き寄せ現象を抑制し、且つ、充分な画像濃度を得る効果が最も有効に発揮され、長期に亘り良好な画像形成を行うことができた。
一方、実用上、感光ドラム1の周速V(mm/sec)は、
V≧20
であることが好ましい。
V≧20
であることが好ましい。
即ち、感光ドラム1の周速V(mm/sec)が
20≦V≦60
の場合において、上記条件式を満たすブランクパルスバイアスを用いる効果が最も顕著となる。
20≦V≦60
の場合において、上記条件式を満たすブランクパルスバイアスを用いる効果が最も顕著となる。
尚、例えば、本実施例においては、感光ドラム1の周速が80mm/secの場合はブランクパルスバイアスを用いず、25mm/sec、50mm/secの場合に上記範囲内でブランク比を選択するようにすることもできる。即ち、画像形成装置100は、ブランクパルスバイアスを用いる画像形成モードと、用いない画像形成モードとを有していてよい。或いは、感光ドラム1の周速が異なる複数の画像形成モード間でブランクパルスバイアスのブランク比を共通にする、又はバイアスの変更量を最小化することが求められる場合が考えられる。このような場合には、いずれかの周速において上述のようにブランクパルスバイアスを必要としない場合があっても、上記条件式を利用することで、各周速に対して共通の、又はバイアス変化量が最小となるブランクパルスバイアスを容易に決定することができる。
本実施例では、ブランクパルスバイアスが図4に示されたようにパルス部とブランク部の間隔が一定な場合を示している。しかしながら、これに限定されるわけではなく、以下に示す他の実施ブランクパルスバイアス例のようなランダムにパルス部とブランク部が存在しても現像バイアス全体を通して、
20<P/(P+B)×100−0.5×V<65
の関係を満たしていれば、同様な効果を得ることができる。
20<P/(P+B)×100−0.5×V<65
の関係を満たしていれば、同様な効果を得ることができる。
他の実施ブランクパルスバイアスの例1:
図10に示すように、パルス部とブランク部の時間が変則的な場合である。
図10に示すように、パルス部とブランク部の時間が変則的な場合である。
他の実施ブランクパルスバイアスの例2:
図11に示すように、交流矩形波バイアスにおけるトナー飛ばし側電圧時間の割合(以下「現像デューティー」という。)に差がある場合である。
図11に示すように、交流矩形波バイアスにおけるトナー飛ばし側電圧時間の割合(以下「現像デューティー」という。)に差がある場合である。
以上説明したように、本実施例によれば、感光ドラム1の周速に応じて変化する掃き寄せ現象及び画像濃度に対応するべく最適な現像バイアスを用いることにより、掃き寄せ現象を低減させ、且つ、充分な画像濃度を得ることができる。
実施例2
次に、本発明の他の実施例について説明する。本実施例の画像形成装置の基本構成及び動作は実施例1と実質的に同じである。従って、実施例1のものと実質的に同じ構成及び機能をなす部材に同じ参照番号を付し、実施例1の説明を援用する。
次に、本発明の他の実施例について説明する。本実施例の画像形成装置の基本構成及び動作は実施例1と実質的に同じである。従って、実施例1のものと実質的に同じ構成及び機能をなす部材に同じ参照番号を付し、実施例1の説明を援用する。
図12に、本実施例で使用する現像装置10を示す。本実施例では、感光ドラム1と現像ローラ11との間の現像領域N内に、現像領域N内で現像に寄与するトナーの往復運動の一部を防止する飛翔現像剤制御部材(以下「FTC部材」という。)20を有した構成とされる点で実施例1の現像装置と異なる。
更に図13を用いてFTC部材20の効果を説明する。図13は本実施例における現像領域N付近のモデル図である。上記背景技術にて説明したように、非接触現像方式においては現像領域Nの外方向に移動する速度成分があるため、掃き寄せ現象が発生する。しかしながら、図13に示すように、感光ドラム1の移動方向において潜像部分Aの上流側へと移動するトナーをFTC部材20が遮るため、掃き寄せ現象の発生を低減することが可能となる。
ここで、現像領域を定義するとともにその測定方法を示す。
上記現像装置10において、現像ローラ表面に帯電されたトナーが付着している状態で、且つ感光ドラム1及び現像ローラ11を停止した状態で、現像ローラ11上のトナーが充分飛翔可能なACバイアスを印加する。そのとき感光ドラム1の表面近傍の現像ローラ11の表面において、トナーTが存在しないか或いは周りよりもトナー層の少ない領域と、その領域の両端でトナー層の厚い領域と、が発生する。その様子をモデル化したものを図14に示す。
図14にて、a−b間、及び、c−d間がトナー層の厚い領域であり、b−c間がトナーが存在しないか或いは周りよりもトナー層の少ない領域である。図14において、a−d間を現像領域Nとする。現像領域Nの幅は、感光ドラム1及び現像ローラ11の径、SDギャップ、温度、湿度、気圧等の環境、現像バイアス、現像バイアス印加時間、トナーの帯電量及び現像ローラ上トナー付着量によって変化する。
本発明者の実験によれば、本実施例の画像形成装置において感光ドラム1の直径30mm、現像ローラ11の直径を16mm、SDギャップを300μm、現像ローラ11上トナーの平均帯電量を40μC/g、現像ローラ11上表面単位面積当たりのトナー付着量を0.5mg/cm2として、1気圧、20℃湿度60%の環境下のもと、感光ドラム1と現像ローラ11との間に、周波数2500Hz、交流振幅2000VのACバイアスを1秒間印加した場合、現像領域Nの感光ドラム1の表面移動方向の長さは4mmとなった。
また、感光ドラム1の表面移動方向における現像領域Nの長さをL、FTC部材20が現像領域Nに侵入している長さ(即ち、現像領域N内においてFTC部材20によってトナーの往復運動が防止される領域の長さ)をL2とした場合、L2/Lの値が大きくなるほど掃き寄せ現象を低減させることが可能となる。しかし、FTC部材20は、上記したように、現像させるトナー量を減少させることにもなり、L2/Lの値が大きくなるにつれて画像濃度も減少される。
図15に本実施例の画像形成装置において、L2の値を0mm、1mm、2mmと変化させたときのP/(P+B)の値と掃き寄せ現象と画像濃度の関係を示す。このときのLの値は4mmである。図に示すようにFTC部材20を現像領域内に侵入させるほど、掃き寄せ現象は減少するが、濃度が出難くなり、掃き寄せと画像濃度とが良好な領域がシフトすることがわかる。
即ち、本実施例では、上記したFTC部材20を有する現像装置10を用い、
20+(10×L2/L)<P/(P+B)×100−0.5×V
<65+(10×L2/L)
を満たすブランクパルスバイアスを使用する。これにより、掃き寄せ画像を確実に防止するとともに、良好な画像濃度を安定して得る画像形成装置を提供することができる。
20+(10×L2/L)<P/(P+B)×100−0.5×V
<65+(10×L2/L)
を満たすブランクパルスバイアスを使用する。これにより、掃き寄せ画像を確実に防止するとともに、良好な画像濃度を安定して得る画像形成装置を提供することができる。
尚、L2/Lは、
L2/L≦0.75
であることが好ましい。上記範囲を超えると、現像領域が大きく遮られるため、画像濃度の低下等の問題が発生し易くなる。
L2/L≦0.75
であることが好ましい。上記範囲を超えると、現像領域が大きく遮られるため、画像濃度の低下等の問題が発生し易くなる。
以上具体的な実施例に則して本発明を説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではない。
例えば、上記各実施例では、便宜上、単一の現像装置を備え、単色画像を形成する画像形成部に注目して本発明を説明したが、本発明はカラー画像形成装置においても好適に適用し得るものである。例えば、像形成手段たる複数の画像形成部として、それぞれイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの画像を形成する4つの画像形成部を備えた、所謂、タンデム型の画像形成装置がある。斯かる画像形成装置は、例えば上記各実施例の画像形成装置100と同様の感光ドラム1、帯電ローラ2、露光装置3、転写ローラ4、クリーニング装置5を備えた4つの画像形成部を有し、例えば4色フルカラーの画像を形成することができる。即ち、各画像形成部の転写部において、例えば記録材搬送部材としての転写ベルト上に担持されて搬送される記録材にトナー像を順次に転写する。これにより、記録材上に、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナー像が重ね合わされた多重トナー像を得ることができる。このトナー像は、次いで定着装置により記録材上に定着されて記録画像となる。この他、上記記録材搬送部材に替えて中間転写体を有し、各画像形成部で形成されたトナー像を一旦中間転写体上に一次転写して重ね合わせた後、これを記録材に二次転写することで記録材上に画像を形成する二次転写方式の画像形成装置がある。これらいずれの方式のカラー画像形成装置においても本発明は等しく適用することができる。
1 感光ドラム(像担持体、電子写真感光体)
2 帯電ローラ(一次帯電器、帯電手段)
3 レーザスキャナ(露光装置、露光手段)
4 転写ローラ(転写帯電器、転写手段)
5 クリーニング装置(クリーニング手段)
8 感光ドラム速度変更手段
10 現像装置(現像手段)
11 現像ローラ(現像剤担持体)
18 現像バイアス電源(電圧印加手段)
19 現像バイアス変更手段
51 CPU(制御手段)
T トナー(現像剤)
100 画像形成装置
100A 画像形成装置本体
2 帯電ローラ(一次帯電器、帯電手段)
3 レーザスキャナ(露光装置、露光手段)
4 転写ローラ(転写帯電器、転写手段)
5 クリーニング装置(クリーニング手段)
8 感光ドラム速度変更手段
10 現像装置(現像手段)
11 現像ローラ(現像剤担持体)
18 現像バイアス電源(電圧印加手段)
19 現像バイアス変更手段
51 CPU(制御手段)
T トナー(現像剤)
100 画像形成装置
100A 画像形成装置本体
Claims (10)
- 像担持体と、
前記像担持体と対向して現像剤を担持搬送する現像剤担持体を具備し、前記像担持体と前記現像剤担持体との間に交互電界を形成して、前記現像剤担持体から前記像担持体へと現像剤を供給する現像装置と、
を有する画像形成装置において、
前記交互電界は、振動電界を形成する部分と振動電界を形成していない部分とを交互に有し、振動電界を形成する部分の時間をP、振動電界を形成していない部分の時間をB、前記像担持体の表面移動速度をV(mm/sec)としたとき、
20<P/(P+B)×100−0.5×V<65
の関係を満たすことを特徴とする画像形成装置。 - 像担持体と、
前記像担持体と対向して現像剤を担持搬送する現像剤担持体を具備し、前記像担持体と前記現像剤担持体との間に交互電界を形成して、前記交互電界により前記像担持体と前記現像剤担持体との間の現像領域にて現像剤を往復運動させることで、前記像担持体上の静電像を現像し、且つ、前記現像領域内で現像に寄与する現像剤の往復運動の一部を防止する飛翔現像剤制御部材を備える現像装置と、
を有する画像形成装置において、
前記交互電界は、振動電界を形成する部分と振動電界を形成していない部分とを交互に有し、振動電界を形成する部分の時間をP、振動電界を形成していない部分の時間をB、前記像担持体の表面移動速度をV(mm/sec)とし、又、前記像担持体の表面移動方向における前記現像領域の長さをL(mm)、前記現像領域内において前記飛翔現像剤制御部材によって防止される長さをL2(mm)としたとき、
20+(10×L2/L)<P/(P+B)×100−0.5×V<65+(10×L2/L)
の関係を満たすことを特徴とする画像形成装置。 - 前記交互電界は、振動電界を形成する部分と振動電界を形成していない部分とが交互に生じるように、交流電圧波形と直流電圧を重畳して形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
- 前記振動電界を形成する部分の最大電界が4.0×106〜8.0×106V/mであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかの項に記載の画像形成装置。
- 前記振動電界を形成する部分の周波数が2.0〜6.0kHzであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかの項に記載の画像形成装置。
- 前記交互電界の振動電界を形成する部分と振動電界を形成していない部分とを合わせて1サイクルとしたとき、その全体の周波数が100Hz〜3kHzであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかの項に記載の画像形成装置。
- 前記現像剤担持体は、前記像担持体に対し所定の間隔をおいて対向配置されることを特徴とする請求項1〜6のいずれかの項に記載の画像形成装置。
- 前記現像剤は、非磁性一成分現像剤であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかの項に記載の画像形成装置。
- 更に、前記像担持体の表面移動速度を変更する速度変更手段と、前記交互電界の振動電界を形成する部分の時間Pと振動電界を形成していない部分の時間Bとの比率P/(P+B)を変更する電界変更手段と、を有し、前記像担持体速度変更手段により前記像担持体の表面速度を変更したことに対応して、前記現像バイアス変更手段により前記交互電界の前記比率P/(P+B)を変更することを特徴とする請求項1〜8のいずれかの項に記載の画像形成装置。
- 前記像担持体の表面速度V(mm/sec)は、
20≦V≦60
であることを特徴とする請求項1〜9のいずれかの項に記載の画像形成装置。
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