JPH08328386A - 画像形成方法 - Google Patents

画像形成方法

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JPH08328386A
JPH08328386A JP7155602A JP15560295A JPH08328386A JP H08328386 A JPH08328386 A JP H08328386A JP 7155602 A JP7155602 A JP 7155602A JP 15560295 A JP15560295 A JP 15560295A JP H08328386 A JPH08328386 A JP H08328386A
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JP
Japan
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toner
developer
developing
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image forming
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JP7155602A
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English (en)
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Toshiyuki Ukai
俊幸 鵜飼
Kenji Okado
岡戸  謙次
Hiroaki Kawakami
宏明 川上
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Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 高精細、高画質を維持しながら現像剤の寿命
を大幅に延ばし、長期間にわたって安定した高品質の画
像を得ることの出来る画像形成方法の提供。 【構成】 二成分系現像剤を使用し、且つ内部に複数個
の磁石が設けられている現像剤担持体に現像剤を供給す
る手段と、現像剤担持体に供給される現像剤量を規制す
る手段と、現像剤担持体上に形成される磁気ブラシを所
定の穂高に穂切りして現像域に搬送して供給する手段と
を有し、更に現像剤担持体内の複数個の磁石が、現像域
に対応する現像極と、穂高規制部材の上流に対向するカ
ット極とを備えた現像装置を有する画像形成装置を使用
し、少なくとも、下記の〜を満足する条件で画像を
形成する。 0.05≦{A/B×√d)}≦0.23但し、カッ
ト極と現像極の磁束密度をA、及びB(ガウス)とし、
担持体の直径をd(mm)とする。現像剤の空隙率は
45〜60%。トナーの形状係数SF−1,及び2が
100〜180,及び100〜140。トナーが低軟
化臭物質を結着樹脂に対して5〜40部含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電気的潜像を現像剤に
より現像する電子写真法或いは静電印刷法の如き画像形
成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真法は、セレン、酸化亜鉛、或い
は硫化カドミウムの如き無機光導電性材料、又はアント
ラセンやポリビニルカルバゾールの如き有機光導電性材
料を、必要に応じて着色剤樹脂中に含有せしめて得られ
る光導電層又は感光板に静電潜像を形成せしめ、該潜像
をトナーが含有された現像剤により現像した後、紙又は
シート等の被転写シートに転写し、次いで溶剤蒸気、加
熱、加圧、又は加熱・加圧等により定着するものであ
る。
【0003】近年、上記の電子写真法を適用した複写機
等において、モノカラー複写から、フルカラー複写への
展開が急速に進みつつあり、2色カラー複写機やフルカ
ラー複写機の検討がなされ、実用化も大きくなされてい
る。例えば、「電子写真学会誌」vol.25、No.
1(1983)や、「電子写真学会誌」vol.25、
No.1、P52(1986)に記載されている様に、
色再現性、階調再現性の達成等の報告もある。
【0004】しかし、テレビ、写真、カラー印刷物の様
に実物と直ちに対比されることはなく、又、実物よりも
美しく加工されたカラー画像を見慣れた人々にとって
は、現在実用化されているフルカラー電子写真画像は、
必ずしも満足し得るものとはなっていない。
【0005】ここでフルカラー電子写真法によるカラー
画像形成は、一般に、3原色であるイエロー、マゼンタ
及びシアンの3色のカラートナーを用いて、全ての色の
再現を行うものである。その方法は、先ず、原稿からの
光をトナーの色と補色の関係にある色分解光透過フィル
ターを通して光導電性層上に静電潜像を形成させ、次い
で、現像、転写工程を経てトナーを支持体(被転写材)
に保持させる。この工程を順次複数回行い、レジストレ
ーションを合わせつつ、同一支持体にトナーを重ね合わ
せた後、一回の定着によって最終のフルカラー画像を得
る。
【0006】ここで、一般に、現像剤がトナーとキャリ
アとからなる所謂二成分系の現像方式である場合におい
ては、該現像剤は、キャリアとの摩擦によってトナーを
所要の帯電量及び帯電極性に帯電せしめ、静電引力を利
用して静電潜像を現像する。従って、良好な可視画像を
得る為には、主としてキャリアとの関係によって定まる
トナーの摩擦帯電性が良好であることが必要である。
【0007】又、長期間の使用においては、キャリア及
びトナーの劣化をいかにして防止し、耐久性を向上させ
るかも重要な点である。長期間コピーを行うと、付着物
や表面の変質等によりキャリアが劣化してしまう為、ト
ナーに対する帯電付与能が弱まり、トナーの飛散やカブ
リ等の画像欠陥が生じる。又、長い期間キャリアと摺擦
されることにより、トナー表面の流動性付与剤等の添加
剤が劣化し、画像の再現性が劣る場合がある。この様な
耐久性の向上の問題に対しては、キャリア自体又はトナ
ー自体の材料面からの研究が多くなされているが、現像
装置とのマッチングを測ることも同時に重要である。
【0008】一般に、二成分系現像剤を用いる電子写真
法においては、トナーと磁性キャリアとを混合した現像
剤を、内部に磁石を配置した現像スリーブ上に供給して
磁気ブラシを形成させ、静電潜像を有する電子写真感光
板(感光ドラム)に、この磁気ブラシを摺擦或いは近接
させることによって、トナー画像を該感光板上に形成し
ている。一方、現像剤は、現像スリーブ上に層状に形成
されているが、この際に、磁性ブレード等を用いる層厚
規制手段によって規制を受けるものが知られている。
【0009】図1に、従来の4つの感光ドラムを有した
レーザービームプリンタを示す。このプリンタは、感光
ドラム4の周囲に画像形成手段を有して構成される画像
形成ステーションが色に対応して4個設けられ、各画像
形成ステーションにて形成された感光ドラム上のトナー
画像が、この感光ドラムに対向して移動するベルト状移
動体により搬送される被転写材に転写され、カラー画像
を形成する。つまり、マゼンタ、シアン、イエロー及び
ブラックの各画像形成ステーション、Pm、Pc、Py
及びPkには、夫々矢印方向(時計方向)に回転する感
光ドラム4(4M、4C、4Y、4K)が配置される。
又、各感光ドラム、4M、4C、4Y、4Kの周囲に
は、コロナ帯電器16(16M、16C、16Y、16
K)、光走査手段としての走査光学装置17(17M、
17C、17Y、17K)、現像装置9(9M、9C、
9Y、9K)、そしてクリーニング器18(18M、1
8C、18Y、18K)を有する画像形成手段が配置さ
れている。
【0010】更に、画像形成手段の1つを構成する転写
部は、各画像形成ステーションに共通して用いられる転
写ベルト19a、及び各ドラム用の転写用帯電器19
(19M、19C、19Y、19K)を有し、フルカラ
ー画像の形成は、転写ベルト19a上に支持された被転
写材P上に、順次前記感光ドラム上に形成された各色の
トナー像を重ねて転写することによって達成される。
尚、被転写材Pは給紙カセット20から供給され、転写
工程を終了した被転写材Pは分離され、定着器21を介
してトレイ22に排出される。
【0011】前記の走査光学装置、17M、17C、1
7Y、17Kは、図示してないが、レーザー光源(不図
示)と、このレーザー光源からのレーザー光を走査する
回転ポリゴンミラーと、走査ビームを感光ドラム4表面
の母線上に集光するfθレンズと、光束を変更する反射
ミラーと、前記走査ビームの特定位置を検出するビーム
検出装置とから構成されている。
【0012】現像装置9(9M、9C、9Y、9K)に
ついて説明すると、感光ドラム4と対向して配置されて
いる現像装置9は、例えば、図2に示す様に、現像剤容
器8、現像剤担持体としての現像スリーブ3、現像剤の
溜り部5を規制する現像剤返し部材1、及び現像剤の穂
高規制部材としてのブレード2を有している。現像装置
9の内部は、垂直方向に延在する隔壁6によって現像室
13(第1室)と撹拌室14(第2室)とに区画され、
且つ隔壁6の上方部は開放されている。現像室13及び
撹拌室14には、非磁性トナーと磁性キャリアとを含む
二成分現像剤が収容されており、現像室13で余分とな
った現像剤は撹拌室14側に回収される。
【0013】上記の現像室13及び撹拌室14には、夫
々スクリュータイプの第1及び第2の現像剤撹拌・搬送
手段11及び12が配置されている。第1の撹拌スクリ
ュー11は、現像室13内の現像剤を現像スリーブ3へ
と撹拌搬送し、又、第2の撹拌スクリュー12は、現像
剤濃度制御装置の制御の下、トナー補給槽(図示せず)
からこの撹拌スクリュー12の上流側に供給されるトナ
ーと、既に撹拌室14内に在る現像剤とを撹拌搬送して
トナー濃度を均一化する。隔壁6には、図2における手
前側と奥側の端部において、現像室13と撹拌室14と
を交互に連通させる現像剤通路(図示せず)が形成され
ており、上記した撹拌スクリュー11、12の搬送力に
より、現像によってトナーが消費されてトナー濃度の低
下した現像室13内の現像剤が、他方の通路から撹拌室
14内へ移動するように構成されている。
【0014】現像装置9の現像室13は、感光ドラム4
に対面した現像域に相当する位置が開口しており、この
開口部に一部露出するようにして現像スリーブ3が回転
可能に配置されている。現像スリーブ3は非磁性材料で
構成されており、現像動作時には図示した矢印方向に回
転し、その内部には磁界発生手段である磁石(マグネッ
トローラー)10が固定されている。現像スリーブ3
は、磁気ブラシを所定の穂高に穂切りするブレード2に
よって層厚規制された二成分現像剤層を感光ドラム4と
対向する現像域へ担持搬送し、該現像域で現像剤を感光
ドラム4に供給して静電潜像を現像する。この際に、現
像効率、即ち静電潜像へのトナーの付与率を向上させる
為に、現像スリーブ3には電源15から、例えば、直流
電圧に交流電圧が重畳された現像バイアスが印加され
る。
【0015】現像装置9は、上記構成により、撹拌スク
リュー11及び12によって現像スリーブ3の表面に供
給された現像剤を、マグネットローラ10の磁力にて磁
気ブラシの状態で保持し、これを現像スリーブ3の回転
に基づいて感光ドラム4との対向部に搬送すると共に、
現像剤返し部材1、及び現像剤穂高規制部材としてのブ
レード2で、前記磁気ブラシを穂切りして現像域に搬送
される現像剤量を適性に維持する。
【0016】更に説明すると、上記した様な従来の現像
装置におけるマグネットローラ10は、5極構成からな
り、現像室撹拌スクリュー11で撹拌された現像剤は、
先ず、汲み上げの為の搬送用磁極(汲み上げ極)S2
磁力で拘束され、現像スリーブ3の回転により現像剤溜
り部5へと搬送される。現像剤の原材料は、現像剤返し
部材1によって規制される。即ち、安定した現像剤を拘
束する為に、ある一定以上の磁束密度を有する搬送用磁
極(カット極)N2 で十分に原材料を拘束して、磁気ブ
ラシを形成しつつ搬送される。次いで、ブレード2、即
ち、穂高規制部材2で磁気ブラシを穂切りして現像剤量
を適性なものにし、搬送用磁極S1 で現像域へと搬送さ
れる。更に、現像極N1 で、画像形成装置本体側に設け
られたバイアス電源15を介して現像スリーブ3に、直
流電界及び/又は交流電界の重畳されたバイアス電源が
印加され、現像スリーブ3上のトナーが感光ドラム4上
の静電潜像側に移動される結果、該静電潜像がトナー像
として顕像化される。この時、高画質画像の形成に当た
っては、現像剤の有する帯電量の安定化が必須となる。
この為、二成分現像剤を使用する場合には、撹拌スクリ
ュー11、12及び現像剤溜り部5でのキャリアとトナ
ーの摺擦により帯電量の安定化が図られる。又、一成分
現像剤を使用した場合には、現像剤溜り部5での、現像
スリーブ3及び穂高規制部材2と現像剤との摺擦により
帯電量の安定化が図られる。
【0017】しかしながら、上記した従来例では、現像
装置9内で、汲み上げ極S2 から磁気拘束力によって汲
み上げられた現像剤が、現像剤返し部材1及びカット極
2により形成される現像剤溜り部5内で劣化する為、
長期間にわたって画像形成を行った場合に、画質が著し
く低下するという問題があった。その理由は次の通りで
あると考えられる。
【0018】つまり、帯電量の安定化を図る為、又、現
像剤の穂立ちを安定化させる為に、現像剤は現像剤溜ま
り部5で圧縮され、且つ現像スリーブ3と強く摺擦され
る。その結果、二成分現像剤を使用した場合は、キャリ
ア表面にトナー樹脂が融着する、所謂キャリアのスペン
ト化や、トナーの流動性を向上させる為にトナーに外添
しているシリカ、酸化チタン等の微粒子粉末が、トナー
に埋没してしまう等の現象が生じ、この結果、トナーに
対して安定した帯電を行うことが出来ず、トナー飛散や
カブリが生じたり、画像全体の画質が著しく低下してし
まうという欠点があった。
【0019】又、上記した様な装置に使用されている従
来のトナーは、一般的に、熱可塑性樹脂等の結着樹脂中
に、染料又は顔料からなる着色剤を溶融混練し、均一に
分散させた後、微粉砕装置により微粉砕し、得られた微
粉砕物を更に分級機により分級して所望の粒径に製造さ
れている。しかし、この製造方法では、かなり優れたト
ナーを製造し得るが、ある種の制限、即ち、トナー用材
料の選択し得る範囲に制限がある。例えば、樹脂着色剤
分散体が十分に脆い、経済的に可能な製造装置で微粉砕
し得るものでなければならないといったことが要求され
る。ところが、これらの要求を満たす為に樹脂着色剤分
散体を脆くすると、該分散体を実際に高速で微粉砕した
場合、形成された粒子の粒経の範囲が広くなり易く、特
に、比較的大きな割合で微粒子が含まれてしまうという
問題が生じる。更に、この様に脆性の高い材料から得ら
れるトナーは、複写機等の現像器中で、更なる微粉砕や
粉化を受け易い。又、着色剤等の固体微粒子を樹脂中に
完全に均一分散することが困難であり、その分散の度合
によっては、画像形成時におけるカブリの増大、画像濃
度低下、混色性、或いは透明性の不良の原因となるの
で、着色剤の分散には十分な注意を払わなければならな
い。加えて、粉砕粒子の破断面に着色剤が露出すること
によって、現像特性の変動を引き起こす場合もある。
【0020】一方、これら粉砕法により製造されたトナ
ーの問題点を克服する為、特公昭36−10231号公
報、特公昭43−10799号公報、及び特公昭51−
14895号公報等に記載されている懸濁重合法トナー
を始めとして、各種重合法トナーや、その製造方法が提
案されている。例えば、懸濁重合法トナーでは、重合性
単量体、着色剤、及び重合開始剤、更に必要に応じて、
架橋剤、荷電制御剤、その他の添加剤を均一に溶解又は
分散せしめて単量体組成物とした後に、該単量体組成物
を、分散安定剤を含有する連続相、例えば、水相中に適
当な撹拌機を用いて分散させ、同時に重合反応を行わせ
て、所望の粒径を有するトナー粒子を得る。
【0021】この方法では、粉砕工程が全く含まれない
為、上記した粉砕法の場合と異なりトナーに脆性が必要
ではなく、樹脂として軟質の材料を使用することが出
来、又、粒子表面への着色剤の露出が生ぜず、均一な摩
擦帯電性を有するトナーが得られるという利点がある。
又、得られるトナーの粒度分布が比較的シャープなこと
から、分級工程を省略しても、又は分級したとしても高
収率でトナーが得られる。更に、離型剤として低軟化点
物質を多量にトナー中に内包化させることが出来ること
から、得られるトナーが耐オフセット性に優れるという
利点がある。
【0022】重合トナーを用いた例としては、特開平5
−19662号公報に、一次重合粒子を融着して得た二
次粒子トナーを用いることが記載され、特開平4−29
6766号公報においては、感光体露光光を透過する重
合トナーを使用することが記載され、特開平5−188
637号公報においては、体積平均径、個数平均径、ト
ナー帯電量、トナー投影像の面積比、トナーBET比表
面積等を規定したトナーを使用すること等が開示されて
いるが、これらによっても実用上の問題点を全て解決す
るには至らなかった。
【0023】特に、懸濁重合で作成した重合トナーは、
形状が球形となり、不定形トナーに比較してトナー表面
がくまなくキャリア粒子と接触する為、従来の粉砕法に
よるトナーと比較してトナーが劣化し易く、問題となっ
ていた。更に、カラートナー用等に離型剤として低軟化
点物質を多量にトナー中に内包化させた場合、低軟化点
物質が表面に露出したり、低軟化点物質により表面樹脂
が可塑化する等の事態が生じた場合は、外添剤が埋め込
まれ易く、トナー劣化を助長する結果となった。
【0024】加えて、近年、複写機やプリンターの高精
細、高画質化の要求が市場では高まっており、当該技術
分野では、トナーの粒径を細かくして高画質カラー化を
達成しようという試みがなされている。しかし、粒径が
細かくなると単位重量あたりの表面積が増え、トナーの
帯電気量が大きくなる傾向にあり、耐久劣化が更に促進
される状況となっている。
【0025】図の如き構成の、画像形成部を複数色の
個数持つ画像形成装置においては、更に上記と異なる種
々の問題点が発生していた。即ち、この構成は、一回の
移動で被記録材上にフルカラー画像を形成することが出
来る為、プリント速度が大幅に高速化されるという利点
を有するが、装置が大型化する為に一般的な使用に適応
するとはいえなかった。そこで最近では、画像形成部、
定着器等を小型に設計し、装置を従来機並、若しくはそ
れ以下にする試みがなされるようになり、特に、小径の
感光体ドラムの使用、クリーナー装置の小型化、或いは
又は削除による画像形成部の小型化等が、試みられるよ
うになった。この際に、従来の現像器で用いられている
トナーを使用すると、装置の小型化に対して下記に述べ
る様な大きな問題が発生した。
【0026】先ず、クリーニング工程については、ブレ
ードクリーニング、ファーブラシクリーニング、ローラ
ークリーニング等が用いられるのが一般的であるが、い
ずれの方法も、力学的に転写残余のトナーを掻き落とす
か、又は堰き止めて廃トナー容器へと捕集させるもので
ある。これに対し、従来のトナーを用いた現像工程であ
ると、クリーニング部材と感光ドラム間に存在するトナ
ーの研磨効果により、感光体を摩耗させ短命化する。
【0027】又、従来のトナーにおいては、その転写性
に限界があり、転写後の残存トナーが10%近くも存在
し、これをクリーニングする為にはクリーニング部材の
圧力をある程度高めねばならず、感光体を摩耗させる一
因となっていた。加えて、感光ドラムを小径化すること
による回転数の増加によって、感光ドラムの磨耗が助長
され、寿命が短命になって感光ドラムを頻繁に交換する
必要が生じる為コストアップとなり、感光ドラムの小径
化は実現が難しかった。
【0028】更に、上記した様に、従来トナーを使用す
ると転写後に残存するトナーが10%近く存在する為、
クリーナー装置の小型化を図ることが出来ないという欠
点があった。又、特にカラートナーにおいては、混色の
防止を確保する為に、十分溶融してから定着する必要が
あるが、従来のトナーでは低軟化点物質を多く含有させ
ることが難しかった。この為、オフセット防止の為には
シリコンオイルを定着ローラーに大量に塗る必要が生
じ、定着器の小型化を防げていた。
【0029】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、上述の如き問題点を解決した画像形成方法を提案す
ることである。即ち、本発明の目的は、高精細、高画質
を維持しながら現像剤の寿命を大幅に延ばし、長期間に
わたって安定した高品質の画像を得ることの出来る画像
形成方法を提供することにある。又、本発明の別の目的
は、小型で高速のプリント性能を有する画像形成方法を
提供することにある。更に、本発明の別の目的は、定着
ローラーにオイル等の離型剤を塗布することなく、高温
オフセットを防止した画像形成方法を提供することにあ
る。
【0030】
【課題を解決する為の手段】上記の目的は、以下の本発
明によって達成される。即ち、本発明は、磁性キャリア
粒子とトナーとを有する二成分系現像剤を使用し、且つ
内部に複数個の磁石が設けられている現像剤担持体に現
像剤を供給する手段と、その際に現像剤担持体に供給さ
れる現像剤量を規制する手段と、現像剤担持体上に形成
される磁気ブラシを所定の穂高に穂切りして現像域に搬
送して供給する手段とを少なくとも有し、更に上記現像
剤担持体内の複数個の磁石が、現像域に対応する現像極
と、穂高規制部材の上流に対向するカット極とを備えた
現像装置を有する画像形成装置を使用し、更に少なくと
も、下記の〜を満足する条件で画像を形成すること
を特徴とする画像形成方法である。 カット極の磁束密度をA(ガウス)とし、現像極の
磁束密度をB(ガウス)とし、且つ現像剤担持体の直径
をd(mm)としたときに、これらが下記の関係を有す
る様にする。 0.05≦{A/(B×√d)}≦0.23 現像剤の空隙率を45〜60%とする。 トナーの形状係数SF−1を100〜180、SF
−2が100〜140とする。 トナーが、融点が40〜100℃の低軟化点物質を
結着樹脂に対して5〜40質量部含有する。
【0031】
【作用】本発明者らは、従来技術の問題点を解決すべく
鋭意検討の結果、二成分現像方式において、現像剤の耐
久劣化防止、及び現像スリーブ上の現像剤層の安定性に
ついて検討した結果、搬送用磁極の磁束密度と、現像剤
の空隙率が密接に関係していることを突き止め、本発明
に至った。
【0032】
【好ましい実施態様】次に、好ましい実施態様を挙げて
本発明を更に詳細に説明する。図2を用いて本発明で使
用される現像装置の一例について説明する。先ず、現像
室13内の現像剤は、現像スリーブ3に内蔵された磁石
(マグネットローラ)10の内の搬送用磁極、即ち汲み
上げ極S2 の働きによって、現像スリーブ3に担持され
る。現像スリーブ3にて担持し搬送される現像剤は、現
像剤溜まり部5を規制する現像剤返し部材1によって圧
縮され、所定の穂高に穂切りするブレード2にて層圧が
規制されて現像域へと搬送される。現像域にて現像され
ずに残った現像剤は、現像スリーブ3にて再び現像室1
3へと搬送され、反発磁極S3 、S2 により現像スリー
ブ3上から現像室13内へ掻き落とされ、回収される。
【0033】一方、第一の撹拌・搬送手段、即ち、撹拌
スクリュー11の回転に伴い撹拌搬送された現像剤は、
反発磁極S3、S2 の片側の磁極S2 にて、現像スリー
ブ3へ汲み上げられる。
【0034】この現像剤は、カット極N2 からの磁界で
形成され、現像スリーブ3の中心方向へ作用し、且つ現
像剤返し部材1で規制された現像剤量に応じて決まる磁
気拘束力と、現像スリーブ3の回転方向に作用する搬送
力とにより、ブレード2へ搬送される。そして、現像剤
溜り部5を形成規制する現像剤返し部材1によって圧縮
され、ブレード2にて層厚が規制されて現像域へと搬送
される。このとき現像剤は、現像剤間の圧縮力と現像ス
リーブ3表面との摺擦力の影響で、長期にわたって画像
形成を行った場合には現像剤の劣化により画質が低下し
てくる。その為、本発明では磁束密度の最適化を行っ
た。その際、スリーブの直径を変化させて劣化に対する
影響をも考慮して、同時に最適化を行った。
【0035】この検討の結果、ブレード2の上流に位置
するカット極N2の磁束密度をA(ガウス)、現像極N1
の磁束密度をB(ガウス)、現像剤担持体の直径をd
(mm)としたとき、 0.05≦{A/(B×√d)}≦0.23 である場合に、画像劣化に対し効果があることがわかっ
た。即ち、この範囲よりも大きいと、カット極N2とブ
レード2間で構成される現像剤溜り部5で現像剤が強く
圧縮、摺擦されてしまう為、画像劣化が発生し、小さい
と穂切り位置での規制が不安定で、良好な穂立ちが確保
できなくなり、その為、現像位置での現像剤層の安定性
が失われ、ムラ等の画像欠陥が発生する。更に、特に高
画質を要求される場合には、下記の範囲に設定すること
が好ましい。 0.10≦{A/(B×√d)}≦0.20
【0036】スリーブ径に関しては、スリーブ3を小径
のスリーブにすると、現像剤が穂切り位置を通過する回
数が増加する為、大径のスリーブの場合と比較して、カ
ット極の磁束密度を現像極に対して相対的に小さくする
必要がある。本発明者らは数種類の直径の異なるスリー
ブを作製して検討を行った結果、現像極、カット極、ス
リーブ径を上記の範囲に収めることで画像劣化を防止す
ることが出来るという結論に達した。
【0037】又、本発明の画像形成方法においては、現
像極N1 の磁束密度を、600ガウス以上にすることが
好ましいことがわかった。これは、600ガウスより小
さいと高画質を達成することが出来ず、ハイライト再現
性の悪い画像となったからである。以上の様に、本発明
者らの鋭意検討により、上記の構成の現像装置構成が画
像劣化に対して効果があることがわかったが、更に、そ
の際に使用する現像剤の空隙率の変化によってその効果
が左右されることが明らかとなった。
【0038】上述した様に、現像スリーブ3にて担持し
搬送される現像剤は、現像剤の現像スリーブ3への供給
位置から穂切り位置に対向するカット極N2 の磁気拘束
力によって圧縮され、現像スリーブの表面で摺擦される
が、上記の現像器の設定条件においては、現像剤の空隙
率を45〜60%の範囲にコントロールすることが、画
像劣化と現像剤層の安定化を図る上で必須であると判断
した。即ち、現像剤の空隙率が45%よりも小さいと、
上記の条件で磁束密度を最適化したとしても、カット極
2の磁気拘束力によって現像剤が強くパッキングして
シェアが掛かり、且つ強く摺擦を受けることで現像剤劣
化が生じ、画像劣化が起こってしまう。又、空隙率が6
0%より大きいと、現像剤が嵩高くなってしまう為に、
カット極N2の磁気拘束力では、現像剤を十分に拘束、
圧縮することが出来ず、その為、現像剤層が不安定とな
り、現像スリーブ3上の現像剤ムラ等が生じ、画像が劣
化してしまう。
【0039】現像剤の空隙率をコントロールする方法と
しては、キャリアの表面性、トナーの形状及び表面性、
外添剤の嵩密度等を適宜に組み合わせて適応させる必要
がある。例えば、トナーとキャリア粒子の混合比率を変
えて空隙率を変化させる方法があるが、キャリア粒子の
比表面積に対応したトナー濃度に設定することが基本で
あり、これよりも小さくするとトナーに対するキャリア
の接触回数が多くなる為にトナー劣化が激しくなり、逆
に大きくするとトナー飛散等が生じる結果となり、空隙
率を変化させる方法としてはあまり好ましくはない。
【0040】又、外添剤の添加量のみで空隙率を変化さ
せる方法もあるが、添加量はトナーの流動性の調節や帯
電性能のバランスから決定されるものである為、この最
適の添加量から変化させてしまうと、トナー飛散や外添
剤の偏析、更には現像性の悪化等の弊害が大きくなり、
好ましいものではない。
【0041】又、トナー粒径を調整して空隙率を変化さ
せる方法もあるが、トナー粒径は画像品質や帯電量に密
接に関係する為、空隙率を変化させる目的のみで変更し
てしまうのは好ましくない。ここで、トナー粒径の影響
を以下に詳しく説明する。先ず、本発明における効果の
高精細、高画質画像の提供を達成する為には、重量平均
粒径が3.5〜7.5μmであり、5.04μm以下の
粒径を有するトナーが25個数%より多く含有され、4
μm以下の粒径を有するトナーが5個数%以上含有さ
れ、8μm以上の粒径を有するトナーが30体積%以下
含有され、10.08μm以上の粒径を有するトナーが
6体積%以下含有されることが好ましい。
【0042】この様な粒径を有するトナーは、感光体上
に形成された潜像を忠実に再現することが可能であり、
網点及びデジタルの様な微少なドット潜像の再現性にも
優れ、特にハイライト部の階調性及び解像性に優れた画
像を与える。この理由は必ずしも明解ではないが、以下
の様に推定される。本発明で使用するトナーにおいて
は、特に、4μm以下の粒径のものが5個数%以上とな
る様にするのが好ましい。従来、トナー中の4μm以下
の粒子の存在は、帯電量コントロールが困難であった
り、トナーの流動性を損ない、トナー飛散を生じて機械
を汚す成分として、積極的に減少させることが必要であ
った。しかしながら、本発明者らの検討によれば、トナ
ー中に4μm程度のトナーが或る程度存在していること
が高品質な画質を形成する為に必要であることが判明し
た。例えば、0.5μm〜30μmにわたる粒度分布を
有する、流動性向上剤を含有するトナー及びキャリアを
有する二成分現像剤を用い、感光体上の表面電位を変化
して、多数のトナーが現像され易い大きな現像電位コン
トラストのものから、ハーフトーンへ、更には、極僅か
のトナーしか現像されない小さな微少ドットの潜像ま
で、感光体上の潜像電位を変化させた潜像を夫々現像し
た。そして感光体上の現像されたトナーを集め、粒度分
布を測定したところ、7.5μm以下のトナー粒子が多
く、特に、4μm程度の粒子が微少ドットの潜像上に多
いことが判明した。即ち、4μm程度の粒径のトナーが
感光体の潜像の現像に円滑に供給された場合に、静電潜
像に忠実であり、潜像からはみ出すことなく、真に再現
性に優れた画像が得られる。
【0043】更に詳しく説明すると、4μm以下の粒径
のトナー粒子が5個数%未満であると、高画質に有効な
トナー粒子が少なく、特に、コピー又はプリントアウト
を続けることによってトナーが使用されるに従って有効
なトナー粒子成分が減少してしまい、上記した本発明で
好ましく使用するトナーの粒度分布のバランスが悪化
し、画質が次第に低下する恐れがある。又、従来の画像
形成装置を使用して通常の粉砕法で作成された不定形の
トナーを用いて画像を形成した場合には、トナー中に4
μm以下の粒径のトナー粒子を15個数%以上程度は必
要であるが、本発明で使用する画像形成装置によれば、
4μm以下の粒径のトナー粒子が5個数%以上あれば、
高画質を維持することが可能である。
【0044】又、トナー中に、8μm以上の粒子が30
体積%以下含まれているのが好ましく、更に好ましくは
25体積%以下とするのがよい。30体積%より多い
と、画質が悪化すると共に、必要以上の現像、即ち、ト
ナーの乗りすぎが起こり、トナー消費量の増加を招く。
又、コピー又はプリントアウトを続けることによって、
やはりトナーの粒度分布のバランスが悪化し、画質が低
下していく恐れがある。
【0045】更に、本発明の効果をより一層向上させ、
トナーの帯電性、流動性をも向上させる目的から、5.
04μm以下の粒子が25個数%より多く、又、10.
08μm以上の粒子が6体積%以下、好ましくは4体積
%以下である様にとすることが好ましい。
【0046】以上の様な粒径分布を有するトナーを、本
発明の画像形成方法に使用することによって高品位な画
質が得られ、本発明の効果が最大限に発揮される。即
ち、前述した様に、微少粒径のトナーは単位重量あたり
の表面積が増え、トナーの帯電気量が大きくなる傾向に
あり、耐久劣化が発生し易い傾向にあるのに対し、本発
明の画像形成方法によって、上記の問題点の発生が抑え
られ、高精細且つ高画質の画像が、長期間品質が変化す
ることなく提供される。
【0047】以上の様に、トナー粒径は画質や帯電量に
大きく影響するものである為、空隙率を変化させる為に
トナー粒径を大きく変更すると、画像品位の低下や、帯
電量の過度の増大を招く事態が発生し易くなる。従っ
て、空隙率の調整は、トナーの形状や粒径の変化、及び
キャリアの表面性や粒径の変化によって適宜に調整する
必要がある。
【0048】以下に本発明で使用する各種の物性値の測
定方法について説明する。本発明における空隙率の測定
方法について説明する。先ず、ホソカワミクロン(株)
製のパウダーテスターに付属している容器を用いて、該
パウダーテスターの取扱説明書の手順に従って、現像剤
の緩み見かけ密度を測定する。次に、島津製作所製のア
キュピック1330を使用し、トナーを10cm3 の測
定用セルに、ごく軽くタッピングしながら容器の8分目
程度まで充填した後、40℃に設定した真空乾燥機中で
24時間乾燥した後、重量を測定してから本体に挿入
し、ヘリウムガスの充填圧力を134.45KPaで1
0回パージした後、充填圧力134.45KPa、平衡
圧0.0345KPaで5回測定して平均値を求め、真
密度を求めた。そして、下記式によって空隙率を算出し
た。 空隙率=1−緩み見かけ密度/真密度
【0049】又、トナーの粒度分布は種々の方法によっ
て測定することが出来るが、本発明においてはコールタ
ーカウンターを用いて行った。測定装置としては、コー
ルターカウンターTA−II型(コールター社製)を用
い、個数分布、体積分布を出力するインターフェイス
(日科機製)及びCX−1パーソナルコンピュータ(キ
ヤノン製)を接続し、電解液には、1級塩化ナトリウム
を用い1%NaCl水溶液を調整して用いる。具体的な
測定方法としては、電解水溶液100〜150ml中
に、分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベン
ゼンスルホン酸塩を0.1〜5ml加え、更に測定試料
を2〜20mg加える。次に、試料を懸濁した電解液は
超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行った後、前記
コールターカウンターTA−II型により、アパーチャー
として100μmアパーチャーを用いてトナーの体積、
個数を測定して2〜40μmの粒子の体積分布と個数分
布とを算出した。それから本発明に係わるところの、体
積分布から求めた重量基準の重量平均粒径d4 (各チャ
ンネルの中央値をチャンネルごとの代表値とする)、体
積分布から求めた重量基準の粗粉量(8.0μm以上、
10.08μm以上)、個数分布から求めた個数基準の
微粉個数(4.0μm以下、5.04μm以下)を夫々
求めた。
【0050】以上、述べた様に、本発明においては、ブ
レード2の上流に対向するカット極N2及び現像極N1
の磁束密度を最適化すること、更に現像剤の空隙率の設
定を適正化することによって、高精細、高画質を維持し
ながら現像剤の長寿命化を達成する。
【0051】更に、本発明の画像形成方法においては、
トナーの形状係数SF−1が100〜180、SF−2
が100〜140であるであるトナーを採用することに
よって、現像剤劣化に対しての効果が大となる。本発明
に用いられる形状係数を示すSF−1、SF−2とは、
日立製作所製FE−SEM(S−800)を用い、トナ
ー像を100個無作為にサンプリングし、その画像情報
を、インターフェースを介してニコレ社製画像解析装置
(Luzex3)に導入して解析を行い、下式より算出
し得られる値を夫々、本発明において、形状係数SF−
1、SF−2と定義した。 SF−1={(MXLNG)2 /AREA}×(π/4)×100 SF−2=(PERI/AREA)×(1/4π)×100 (式中、AREA=トナー像の投影面積、MXLNG=
トナー像の絶対最大長、PERI=トナー像の周長であ
る) 即ち、トナーの形状係数SF−1は球形度合を示し、1
40より大きいと球形から徐々に不定形となる。SF−
2は凸凹度合を示し、120より大きいとトナー表面の
凸凹が顕著となる。
【0052】上記の様にトナーの形状係数を小さく制御
することによる利点を以下に説明する。第一に、感光体
ドラムとの接触面積が小さくなる為、付着力が低下し、
高い効率で転写することが可能となる。図3に転写効率
と形状係数SF−1及びSF−2との相関関係を示す。
この図から、形状係数が小さいほど転写効率が上がり、
その結果、クリーニング機18中に回収される転写残存
トナーが極めて少なくなり、クリーニング装置の小型化
が可能となる。更に、クリーニング装置を削除する設計
を行った場合、転写残存トナーを極めて小量に減らす必
要がある。従って、この場合には、SF−1の値を10
0〜140、SF−2を100〜120となる様にする
ことが更に好ましい。
【0053】第二の効果として、球形、平滑な、表面の
均一であるトナーを用いることで、被転写材に転写した
後のトナーの帯電が一定であり、次の画像形成部に進ん
だ時点で、前回転写したトナーが今回の画像形成部で静
電的に感光ドラムに剥ぎ取られ、再転写の現象を防ぐこ
とが出来る。その結果、被転写材上のトナーが乱される
ことがなく、高画質の画像が得られる。
【0054】第三に、小径の感光ドラムを使用すること
が出来る。即ち、形状係数を球形に、且つ表面を平滑に
することにより、感光体ドラムとクリーナー部材との摩
擦力を落とすことが出来る為、感光体ドラムの磨耗を防
止することが可能となる結果、小径の感光ドラムでも使
用することが出来る。
【0055】図4に、形状係数SF−1及びSF−2と
潤滑性の相関関係を示した。尚、潤滑性の測定は、硝子
上にトナーを塗布し、その上に300gの錘を乗せたウ
レタンゴムを乗せ、横方向から引いたときに動きだす荷
重を測定した。この図から、形状係数が小さい程、潤滑
性が高いことが明らかである。実際に装置上で試験を行
っても、感光体ドラムの磨耗は極めて少なく、感光体ド
ラムの高寿命化を達成することが出来た。
【0056】潤滑性向上の効果を得る為には、トナーの
形状係数を球形に、且つ表面を平滑にすることが行われ
ていたが、不定形トナーに比較してトナー表面がくまな
くキャリア粒子と接触し、外添剤等の添加物質の逃げ場
がなくなる為、従来のトナーと比較してトナー劣化を生
じ易く、問題となっていた。これに対し、上記した様
に、本発明の画像形成方法を使用することにより、トナ
ー劣化を防ぐことが出来、高精細、高画質を維持しなが
ら、高転写効率、再転写防止、小径ドラムの採用を達成
することが出来た。
【0057】本発明の画像形成方法で使用するトナー
は、いずれの製造方法で製造してもよいが、従来行われ
ている粉砕法によるものよりも、トナーの一部又は全体
が重合法により形成されたトナーを用いることによっ
て、本発明の効果を更に高めることが出来る。特に、ト
ナー表面にかかる部分を重合法により形成されたトナー
については、分散媒中にプレトナー(モノマー組成物)
粒子として存在させ、必要な部分を重合反応により生成
する為、表面性については、かなり平滑化されたものを
得ることが可能となる。
【0058】トナーの粒度分布制御や粒径の制御は、難
水溶性の無機塩や保護コロイド作用をする分散剤の種類
や添加量を変える方法や、機械的装置条件、例えば、ロ
ーターの周速、パス回数、撹拌羽根形状等の撹拌条件や
容器形状、又は水溶液中での固形分濃度等を制御するこ
とにより、所定の本発明のトナーを得ることが出来る。
更に、本発明で使用するトナーは、融点が40〜100
℃の低軟化点物質を結着樹脂に対して5〜40質量部含
有したものを使用するが、この様に、従来のトナーより
も多めに低軟化点物質を内包させた様なトナーを採用す
ると、本発明の画像形成方法の効果が大となる。即ち、
この様に、トナー中に低軟化点物質を多めに内包させる
ことにより、従来、フルカラープリントの場合には不可
欠であった、数色のトナーを溶融混色させる際の離型性
を持たせる為に定着ローラーに塗布するシリコーンオイ
ルが必要なくなる。
【0059】この際に本発明で使用することの出来る低
軟化点物質としては、ASTM D3418−8に準拠
して測定された融点の主体極大ピーク値が、40〜10
0℃を示す化合物が好ましい。極大ピークが40℃未満
であると、低軟化点物質の自己凝集力が弱くなり、結果
として高温オフセット性が弱くなり好ましくない。一
方、極大ピークが100℃を超えると、直接重合方法に
よりトナーを得る場合においては、水系で造粒、重合が
行われる為、極大ピーク値の温度が高いと、主に造粒中
に低軟化点物質が析出してきて懸濁系を阻害する為、好
ましくない。
【0060】本発明における融点の極大ピーク値の温度
の測定には、例えば、パーキンエルマー社製DSC−7
を用いる。装置検出部の温度補正はインジウムと亜鉛の
融点を用い、熱量の補正についてはインジウムの融解熱
を用いる。サンプルはアルミニウム製パンを用いて測定
し、対照用には空パンをセットし、昇温速度10℃/m
in.で測定を行った。
【0061】本発明で使用し得る低軟化点物質としては
具体的には、例えば、パラフィンワックス、ポリオレフ
ィンワックス、フィッシャートロピッシュワックス、ア
ミドワックス、高級脂肪酸、エステルワックス、及びこ
れらの誘導体又はこれらのグラフト/ブロック化合物等
を利用することが出来る。又、この様な低軟化点物質
は、トナー中へ、結着樹脂に対して5〜40重量部の割
合で添加することが好ましい。仮に5重量部未満の添加
では、離型性が不足してオフセットが生じる為、好まし
くない。又、40重量部を超える場合には、低軟化点物
質が多く表面に出てくる恐れが生じ、キャリア汚染、ト
ナー劣化、感光体汚染等を引き起こし易い。更に、重合
法によりトナーを作成する場合、造粒時にトナー粒子同
士の合一が起き易く、粒度分布の広いものが生成し易
い。
【0062】上記した様な低軟化点物質を内包化せしめ
る具体的方法としては、従来の原材料を、溶融、混練、
粉砕して得られる方法でも不可能ではないが、大量に内
包化することが出来、特に、表面に低軟化点物質が露出
することを少くできる重合法で行うことが好ましい。例
えば、水系媒体中での材料の極性を、主要単量体より低
軟化点物質の方を小さく設定し、更に、少量の極性の大
きな樹脂、又は単量体を添加せしめることで、低軟化点
物質が内包化されたトナーを容易に得ることが出来る。
【0063】しかしながら、低軟化点物質を多量にトナ
ー中に内包化させた場合には、低軟化点物質等が表面に
露出したり、低軟化点物質の可塑化でトナー表面が軟化
する等の弊害が考えられるが、この場合、外添剤が埋め
込まれ易く、トナー劣化を助長する結果となる。しか
し、本発明の画像形成法を使用することによって、トナ
ー劣化を防ぐことが可能となり、上記した利点を得るこ
とが出来た。
【0064】更に、本発明においては、小径のキャリア
を使用した場合に、その効果が大きい。特に本発明に好
ましく適応されるキャリアは、50%平均粒径(D5
0)が15〜45μmであり、空気透過法によって測定
される比表面積S1と、下記式(1)によって算出され
る比表面積S2との比が、 1.2≦S1/S2≦2.0 S2=(6/ρD50)×104 (ρ=キャリアの
比重) であるキャリアである。上記キャリアは、平均粒径は小
さく、表面に或る程度凹凸を持たせたキャリアである。
その為、トナーの搬送性も良好で、トナーとの摩擦帯電
性の立ち上がりも好ましく改良されている。
【0065】本発明で使用するキャリアは、空気透過法
によって測定される比表面積S1と、式(1)によって
算出される比表面積S2との比が、1.2≦S1/S2
≦2.0であることが好ましいが、より好ましくは1.
3〜1.8、更に好ましくは1.4〜1.7となる様に
する。S1/S2が1.2より小さいと、キャリアの表
面が平滑になってしまい、トナーの搬送性が低下し、結
果として、トナー飛散やカブリ、画像ムラ等が発生して
しまう。又、S1/S2が2.0より大きいと、キャリ
ア表面の凹凸が大きくなり過ぎ、キャリア表面をレジン
等で処理する際に不均一になり易く、結果として帯電に
均一性が得られなくなり、カブリ、トナー飛散が生じる
と共に、キャリア付着も発生し易くなる。
【0066】上記の様なキャリアを使用するに当たって
は、前述した様に、現像剤の空隙率を、45〜60%の
範囲にコントロールすることが重要である。キャリアを
小径化したことにより、トナーとキャリアの接触点が増
加し、トナー劣化に対しては厳しい方向となるが、本発
明の画像形成方法を適応することにより、初期からトナ
ー搬送性や摩擦帯電性を長期間良好に保つことが出来、
高精細、高画質な複写物が得られる。尚、キャリアの粒
度分布の測定法としては、その測定装置に、マイクロト
ラック粒度分析計(日機装株式会社)のSRAタイプを
使用し、0.7〜125μmのレンジ設定で測定を行っ
た。
【0067】以上の様に、本発明の構成によって、高精
細、高画質を維持しながら現像剤の寿命を大幅に延ば
し、長期間にわたって安定した高品質の画像を得なが
ら、小型で高速のプリント性能を有し、且つ、定着ロー
ラーにオイル等の離型剤を塗布することなく高温オフセ
ットを防止した画像形成方法となる。
【0068】本発明に用いるトナーを製造する方法とし
ては、特に限定されないが、懸濁重合方法を用いて直接
トナーを生成する方法や、単量体には可溶で、且つ得ら
れる重合体が不溶な水系有機溶剤を用いて直接トナーを
生成する分散重合方法、又は水溶性極性重合開始剤の存
在下で直接重合してトナーを生成する、ソープフリー重
合方法に代表される乳化重合方法等を用ることが可能で
ある。
【0069】本発明に用いられるトナーを構成する樹脂
としては、重合法によって直接トナーを得る場合おいて
は、一般的に用いられているスチレン−(メタ)アクリ
ル共重合体、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、スチレ
ン−ブタジエン共重合体の単量体が好ましく用いられ
る。具体的には、スチレン、o(m−、p−)−メチル
スチレン、m(p−)−エチルスチレン等のスチレン系
単量体;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル
酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アク
リル酸ブチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)
アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸ステアリル、
(メタ)アクリル酸ベヘニル、(メタ)アクリル酸2−
エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエ
チル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチル等の
(メタ)アクリル酸エステル系単量体;ブタジエン、イ
ソプレン、シクロヘキセン、(メタ)アクリロニトリ
ル、アクリル酸アミド等のエン系単量体が好ましく用い
られる。
【0070】これらは、単独、又は一般的には、ポリマ
ーハンドブック第2版(企)−P139〜192(Jo
hnWiley&Sons社製)に記載の理論ガラス転
移温度(Tg)が、40〜75℃を示すように単量体を
適宜混合して用いられる。理論ガラス転移温度が40℃
未満の場合には、トナーの保存安定性や、現像剤の耐久
安定性の面から問題が生じ、一方、75℃を越える場合
は定着点の上昇をもたらし、特にフルカラートナーの場
合に於いては各色トナーの混色が不十分となり色再現性
に乏しく、更にOHP画像の透明性を著しく低下させ、
高画質の面から好ましくない。
【0071】尚、結着樹脂の分子量は、GPC(ゲルパ
ーミエーションクロマトグラフィー)により測定され
る。具体的なGPCの測定方法としては、予めトナーを
ソックスレー抽出器を用い、トルエン溶剤で20時間抽
出を行った後、ロータリーエバポレーターでトルエンを
留去せしめ、更に低軟化点物質は溶解するが、外殻樹脂
は溶解し得ない有機溶剤、例えば、クロロホルム等を加
えて十分洗浄を行った後、THF(テトラヒドロフラ
ン)に可溶した溶液をポア径が0.3μmの耐溶剤性メ
ンブランフィルターでろ過したサンプルをウォーターズ
社製150Cを用い、カラム構成は昭和電工製A−80
1、802、803、804、805、806、807
を連結し、標準ポリスチレン樹脂の検量線を用いて分子
量分布を測定し得る。得られた樹脂成分の数平均分子量
(Mn)は、5,000〜1,000,000であり、
且つ重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の
比(Mw/Mn)が、2〜100を示す樹脂を用いるの
が本発明においては好ましい。
【0072】本発明においては、コア/シェル構造を有
するトナーを製造する場合に、外殻樹脂中に低軟化点物
質を内包化せしめる為に、外殻樹脂の他に更に極性樹脂
を添加せしめるのが特に好ましい。その際に用いられる
極性樹脂としては、スチレンと(メタ)アクリル酸の共
重合体、マレイン酸共重合体、飽和ポリエステル樹脂、
エポキシ樹脂等が好ましく用いられる。該極性樹脂は、
外殻樹脂、又は単量体と反応し得る不飽和基を分子中に
含まないものが特に好ましく用いられる。仮に不飽和基
を有する極性樹脂を含んでいる場合には、外殻樹脂層を
形成する単量体と架橋反応が起き、特に、フルカラー用
トナーとしては、極めて高分子量になる為、4色トナー
の混色には不利となり好ましくない。
【0073】又、本発明においては、トナーの表面に、
更に最外殻樹脂層を設けてもよい。該最外殻樹脂層のガ
ラス転移温度は、耐ブロッキング性の更なる向上の為、
外殻樹脂層のガラス転移温度以上に設計されること、更
に、定着性を損なわない程度に架橋されていることが好
ましい。又、該最外殻樹脂層には帯電性向上の為、極性
樹脂や荷電制御剤が含有されていることが好ましい。
【0074】最外殻層を設ける方法としては、特に限定
されるものではないが、例えば、以下の様な方法が挙げ
られる。 重合反応後半、又は終了後、反応系中に必要に応じ
て、極性樹脂、荷電制御剤、架橋剤等を溶解、分散した
モノマーを添加して重合粒子に吸着させ、重合開始剤を
添加し重合を行う方法。 必要に応じて、極性樹脂、荷電制御剤、架橋剤等を
含有したモノマーからなる乳化重合粒子又はソープフリ
ー重合粒子を反応系中に添加し、重合粒子表面に凝集、
必要に応じて熱等により固着させる方法。 必要に応じて、極性樹脂、荷電制御剤、架橋剤等を
含有したモノマーからなる乳化重合粒子、又はソープフ
リー重合粒子を乾式で機械的にトナー粒子表面に固着さ
せる方法。
【0075】本発明に用いられるトナーを構成する着色
剤としては、例えば、黒色着色剤として、カーボンブラ
ック、磁性体、以下に示す様なイエロー/マゼンタ/シ
アン着色剤を用いて黒色に調色されたものが利用され
る。その際のイエロー着色剤としては、縮合アゾ化合
物、イソインドリノン化合物、アンスラキノン化合物、
アゾ金属錯体、メチン化合物、アリルアミド化合物に代
表される化合物が用いられる。具体的には、C.I.ピ
グメントイエロー12、13、14、15、17、6
2、74、83、93、94、95、109、110、
111、128、129、147、168等が好適に用
いられる。
【0076】マゼンタ着色剤としては、縮合アゾ化合
物、ジケトピロロピロール化合物、アンスラキノン、キ
ナクリドン化合物、塩基染料レーキ化合物、ナフトール
化合物、ベンズイミダゾロン化合物、チオインジゴ化合
物、ペリレン化合物が用いられる。具体的には、C.
I.ピグメントレッド2、3、5、6、7、23、4
8:2、48:3、48:4、57:1、81:1、1
22、146、166、169、177、184、18
5、202、206、220、221、254等が好適
に用いられる。
【0077】シアン着色剤としては、銅フタロシアニン
化合物及びその誘導体、アンスラキノン化合物、塩基染
料レーキ化合物等が用いられる。具体的には、C.I.
ピグメントブルー1、7、15、15:1、15:2、
15:3、15:4、60、62、66等が好適に用い
られる。
【0078】これらの着色剤は、単独又は混合して、更
には固溶体の状態で用いることができる。本発明で用い
られる着色剤は、カラートナーの場合は、色相角、彩
度、明度、耐候性、OHP透明性、トナー中への分散性
の点から選択される。又、着色剤の添加量は、樹脂10
0重量部に対して1〜20重量部添加して用いられる。
黒色着色剤として磁性体を用いた場合には、他の着色剤
と異なり、樹脂100重量部に対して40〜150重量
部添加して用いられる。
【0079】本発明に使用される外添剤は、トナーに添
加した時の耐久性の点から、トナー粒子の重量平均粒径
の1/10以下の粒径であることが好ましい。ここで、
添加剤の粒径とは、電子顕微鏡におけるトナー粒子の表
面観察により求めた、その平均粒径を意味する。又、本
発明で使用し得る外添剤としては、例えば、酸化アルミ
ニウム、酸化チタン、チタン酸ストロンチウム、酸化セ
リウム、酸化マグネシウム、酸化クロム、酸化錫、酸化
亜鉛等の金属酸化物、窒化ケイ素等の窒化物、炭化ケイ
素等の炭化物、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、炭酸カ
ルシウム等の金属塩、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸
カルシウム等の脂肪酸金属塩、カーボンブラック、シリ
カ等が挙げられる。
【0080】これら外添剤は、トナー粒子100重量部
に対して、好ましくは0.01〜10重量部が用いら
れ、更に好ましくは、0.05〜5重量部が用いられ
る。これら外添剤は、単独で用いても、又、複数併用し
てもよい。更に、夫々、疎水化処理を行ったものを用い
るのがより好ましい。
【0081】又、本発明に用いられる荷電制御剤として
は、従来公知のものをいずれも利用できるが、カラート
ナーの場合は、特に、無色でトナーの帯電スピードが速
く、且つ一定の帯電量を安定して維持することが出来る
荷電制御剤を用いるのが好ましい。具体的化合物として
は、ネガ系として、例えば、サリチル酸、ナフトエ酸、
ダイカルボン酸の金属化合物、スルホン酸、カルボン酸
を側鎖に持つ高分子型化合物、ホウ素化合物、尿素化合
物、ケイ素化合物、カリークスアレーン等が好適に用い
られ、ポジ系としては、例えば、四級アンモニウム塩、
該四級アンモニウム塩を側鎖に有する高分子型化合物、
グアニジン化合物、イミダゾール化合物等が好適に用い
られる。尚、これらの荷電制御剤の添加量は、樹脂10
0重量部に対し0.5〜10重量部とするのが好まし
い。
【0082】次に、本発明で上記の様にして得られるト
ナーに混合されて用いられる磁性キャリアについて説明
する。本発明に良好に適応するキャリアとしては、キャ
リア表面に、表面被覆樹脂として電気絶縁性樹脂が使用
されているものが好ましいが、この被覆樹脂は、トナー
材料、キャリア芯材材料によって適宜に選択される。本
発明においては、キャリア芯材表面との接着性を向上す
る為に、少なくともアクリル酸(又はそのエステル)単
量体、及びメタクリル酸(又はそのエステル)単量体か
ら選ばれる少なくとも一種類の単量体を含有することが
好ましい。
【0083】本発明に使用することが出来るキャリア芯
材の被覆樹脂用モノマーとしては、スチレン系モノマー
としては、例えば、スチレンモノマー、クロロスチレン
モノマー、α−メチルスチレンモノマー、スチレン−ク
ロロスチレンモノマー等があり、アクリル系モノマーと
しては、例えば、アクリル酸エステルモノマー(アクリ
ル酸メチルモノマー、アクリル酸エチルモノマー、アク
リル酸ブチルモノマー、アクリル酸オクチルモノマー、
アクリル酸フェニルモノマー、アクリル酸2エチルヘキ
シルモノマー)等があり、メタクリル酸エステルモノマ
ー(メタクリル酸メチルモノマー、メタクリル酸エチル
モノマー、メタクリル酸ブチルモノマー、メタクリル酸
フェニルモノマー)等が挙げられる。
【0084】又、本発明で使用されるキャリア芯材(磁
性粒子)としては、例えば、表面酸化又は未酸化の鉄、
ニッケル、銅、亜鉛、コバルト、マンガン、クロム、希
土類の金属、及びそれらの合金又は酸化物や、磁性体を
樹脂中に分散させた芯材等を使用することが出来る。
又、その製造方法として特別な制約はない。
【0085】
【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げて、本発明を
更に具体的に説明する。先ず、現像剤A〜Kを用意し
た。現像剤A イオン交換水710gに、0.1M−Na3PO4 水溶
液450gを投入し、60℃に加温した後、TK式ホモ
ミキサー(特殊機化工業製)を用いて、12000rp
mにて撹拌した。これに1.0M−CaCl2 水溶液6
8gを徐々に添加し、Ca3(PO4)2 を含む水系媒体を
得た。 ・モノマ− スチレン 165g n−ブチルアクリレート 35g ・着色剤 C.I.ピグメントブルー15:3 15g ・荷電制御剤 サリチル酸金属化合物 3g ・極性レジン 飽和ポリエステル(酸価、ピーク分子量8000) 10g ・離型剤 エステルワックス(融点70℃) 50g 一方、上記処方を60℃に加温し、TK式ホモミキサー
(特殊機化工業製)を用いて、12000rpmにて均
一に溶解、分散した。これに、重合開始剤2,2′−ア
ゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)10gを溶
解し、重合性単量体組成物を調製した。
【0086】前記のCa3(PO4)2 を含む水系媒体中に
上記の重合性単量体組成物を投入し、60℃、N2 雰囲
気下において、TK式ホモミキサーにて10000rp
mで10分間撹拌し、重合性単量体組成物を造粒した。
その後、パドル撹拌翼で撹拌しつつ、80℃に昇温し、
10時間反応させた。重合反応終了後、減圧下で残存モ
ノマーを留去し、冷却後、塩酸を加えリン酸カルシウム
を溶解させた。その後、ろ過、水洗、乾燥をして、重量
平均径が6.4μm、4μm以下の粒径のものが22.
2個数%、5.04μm以下の粒径のものが48.0個
数%、8μm以上の粒径のものが4.0体積%、10.
08μm以上の粒径のものが0.7体積%の着色懸濁粒
子を得た。その形状係数を測定したところ、SF−1=
111、SF−2=109であった。この得られたトナ
ー組成物に対して、BET法による比表面積が、100
2/gである疎水性チタニアを1.5wt%外添し
た。このトナー7重量部に対し、50%平均粒径(D5
0)=35.5μm、S1=533m2 /g、S2=3
65m2 /g、S1/S2=1.46のシリコーンコー
トされたフェライトキャリアを93重量部混合し、現像
剤Aとした。この現像剤の空隙率は49%であった。
【0087】現像剤B イオン交換水710gに、0.1M−Na3PO4 水溶
液450gを投入し、60℃に加温した後、TK式ホモ
ミキサー(特殊機化工業製)を用いて、12000rp
mにて撹拌した。これに1.0M−CaCl2 水溶液6
8gを徐々に添加し、Ca3(PO4)2 を含む水系媒体を
得た。 ・モノマー スチレン 165g n−ブチルアクリレート 35g ・着色剤 カーボンブラック 15g ・荷電制御剤 サリチル酸金属化合物 5g ・極性レジン 飽和ポリエステル(酸価14、ピーク分子量8000)10g ・離型剤 パラフィンワックス(融点60℃) 30g 一方、上記処方を60℃に加温し、TK式ホモミキサー
(特殊機化工業製)を用いて、12000rpmにて均
一に溶解、分散した。これに、重合開始剤2,2′−ア
ゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)10gを溶
解し、重合性単量体組成物を調製した。
【0088】前記、Ca3(PO4)2 を含む水系媒体中に
上記重合性単量体組成物を投入し、60℃、N2 雰囲気
下において、TK式ホモミキサーにて10000rpm
で20分間撹拌し、重合性単量体組成物を造粒した。そ
の後、パドル撹拌翼で撹拌しつつ、80℃に昇温して1
0時間反応させた。重合反応終了後、現像剤Aと同一条
件の減圧下で残存モノマーを留去し、冷却後、塩酸を加
えリン酸カルシウムを溶解させた。その後、ろ過、水
洗、乾燥をして、重量平均径が7.0μm、4μm以下
の粒径のものが15.1個数%、5.04μm以下の粒
径のものが33.5個数%、8μm以上の粒径のものが
23.3体積%、10.08μm以上の粒径のものが
1.9体積%の着色懸濁粒子を得た。その形状を測定し
たところ、SF−1=112、SF−2=111であっ
た。このトナー組成物に、BET法による比表面積が、
200m2/gである疎水性シリカを2.0wt%加え
た。このトナー7重量部に対し、トナーAと同様のキャ
リア93重量部を混合し、現像剤Bとした。この現像剤
の空隙率は53%であった。
【0089】現像剤C イオン交換水710gに、0.1M−Na3PO4 水溶
液450gを投入し、60℃に加温した後、TK式ホモ
ミキサー(特殊機化工業製)を用いて、12000rp
mにて撹拌した。これに1.0M−CaCl2 水溶液6
8gを徐々に添加し、Ca3(PO4)2 を含む水系媒体を
得た。 ・モノマ− スチレン 165g n−ブチルアクリレート 35g ・着色剤 C.I.ピグメントブルー15:3 15g ・荷電制御剤 サリチル酸金属化合物 3g ・極性レジン 飽和ポリエステル(酸価14、ピーク分子量8000)10g 一方、上記処方を60℃に加温し、TK式ホモミキサー
(特殊機化工業製)を用いて、12000rpmにて均
一に溶解、分散した。これに、重合開始剤2,2′−ア
ゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)10gを溶
解し、重合性単量体組成物を調製した。
【0090】前記、Ca3(PO4)2 を含む水系媒体中に
上記重合性単量体組成物を投入し、60℃、N2 雰囲気
下において、TK式ホモミキサーにて10000rpm
で10分間撹拌し、重合性単量体組成物を造粒した。そ
の後、パドル撹拌翼で撹拌しつつ、80℃に昇温して1
0時間反応させた。重合反応終了後、現像剤Aと同一条
件の減圧下で残存モノマーを留去し、冷却後、塩酸を加
えてリン酸カルシウムを溶解させた後、ろ過、水洗、乾
燥をして、重量平均径が6. 8μm、4μm以下の粒径
のものが20.8個数%、5.04μm以下の粒径のも
のが39.2個数%、8μm以上の粒径のものが18.
5体積%、10.08μm以上の粒径のものが1.7体
積%のシャープな着色懸濁粒子を得た。このトナー組成
物に、BET法による比表面積が、200m2/gであ
る疎水性シリカを1.5wt%加えた。このトナー7重
量部に対し、トナーAと同様のキャリア93重量部を混
合し、現像剤Cとした。この現像剤の空隙率は50%で
あった。
【0091】現像剤D 現像剤Aと同様のトナー組成物97.0wt%に、BE
T法による比表面積が、380m2/gであるコロイダ
ルシリカを3.0wt%加えた。このトナー7重量部に
対し、50%平均粒径(D50)=36.3μm、S1
=630m2/g、S2=359m2/g、S1/S2=
1.75のシリコーンコートされたフェライトキャリア
を93重量部混合して、現像剤Dとした。この現像剤の
空隙率は61%であった。
【0092】現像剤E 現像剤Aと同様のトナー組成物99.0wt%に、BE
T法による比表面積が、90m2/gである疎水性シリ
カを1.0wt%加えた。このトナー7重量部に対し、
50%平均粒径(D50)=36.0μm、S1=44
5m2/g、S2=362m2/g、S1/S2=1.2
3のシリコーンコートされたフェライトキャリアを93
重量部混合し、現像剤Eとした。この現像剤の空隙率は
42%であった。
【0093】現像剤F 現像剤Aと同様のトナー5重量部に対し、50%平均粒
径(D50)=51.2μm、S1=380m2/g、
S2=249m2/g、S1/S2=1.53のアクリ
ルコートされたフェライトキャリアを97重量部混合
し、現像剤Fとした。この現像剤の空隙率は42%であ
った。
【0094】現像剤G 現像剤Aと同様のトナー組成物97.5wt%に、BE
T法による比表面積が、380m2/gであるコロイダ
ルシリカ2.5wt%加えた。このトナーに8重量部に
対し、50%平均粒径(D50)=36.8μm、S1
=716m2 /g、S2=354m2/g、S1/S2
=2.02のシリコーンコートされたフェライトキャリ
アを97重量部混合し、現像剤Gとした。この現像剤の
空隙率は62%であった。
【0095】現像剤H 現像剤Aと同様の方法と原材料を用いて、重量平均粒径
が9.8μm、4μm以下の粒径のものが2.3個数
%、5.04μm以下の粒径のものが11.6個数%、
8μm 以上の粒径のものが88.5体積%、10.08
μm以上の粒径のものが28.2体積%の着色懸濁粒子
を得た。この形状係数を測定したところ、SF−1=1
12、SF−2=110であった。得られたトナー組成
物に対して、BET法による比表面積が、100m2
gである疎水性チタニアを1.2wt%外添した。更
に、このトナー5重量部に対し、50%平均粒径(D5
0)=35.5μm、S1=533m2/g、S2=3
65m2/g、S1/S2=1.46のシリコーンコー
トされたフェライトキャリアを95重量部混合し、現像
剤Hとした。この現像剤の空隙率は47%であった。
【0096】現像剤I イオン交換水710gに、0.1M−Na3PO4 水溶
液450gを投入し、60℃に加温した後、TK式ホモ
ミキサー(特殊機化工業製)を用いて、12000rp
mにて撹拌した。これに1.0M−CaCl2 水溶液6
8gを徐々に添加し、Ca3(PO4)2 を含む水系媒体を
得た。 ・モノマー スチレン 165g n−ブチルアクリレート 35g ・着色剤 カーボンブラック 15g ・荷電制御剤 サリチル酸金属化合物 3g ・極性レジン 飽和ポリエステル(酸価14、ピーク分子量8000)10g ・離型剤 パラフィンワックス (融点60℃) 50g 一方、上記処方を60℃に加温し、TK式ホモミキサー
(特殊機化工業製)を用いて、12000rpmにて均
一に溶解、分散した。これに、重合開始剤2,2′−ア
ゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)10gを溶
解し、重合性単量体組成物を調製した。
【0097】前記、Ca3(PO4)2 を含む水系媒体中に
上記重合性単量体組成物を投入し、60℃、N2 雰囲気
下において、TK式ホモミキサーにて10000rpm
で10分間撹拌し、重合性単量体組成物を造粒した。そ
の後、パドル撹拌翼で撹拌しつつ、80℃に昇温して1
0時間反応させた。重合反応終了後、減圧下で残存モノ
マーを留去し、冷却後、塩酸を加えリン酸カルシウムを
溶解させた後、重量平均粒径1.0μmのシャープな着
色懸濁粒子を得た。次いで、60℃まで加熱し、これを
pH7に調整し、更に90℃まで加熱し、2時間この温
度に保った。その後、ろ過、水洗、乾燥をして、重量平
均粒径が6.5μm、4μm以下の粒径のものが23.
2個数%、5.04μm以下の粒径のものが43.5個
数%、8μm以上の粒径のものが17.2体積%、1
0.08μm以上の粒径のものが0.9体積%の凝集粒
子を得た。その形状係数を測定したところ、SF−1=
122、SF−2=128であった。このトナー組成物
に、BET法による比表面積が、200m2/gである
疎水性シリカを2.0wt%加えた。このトナー7重量
部に対し、トナーAと同様のキャリア93重量部を混合
し、現像剤Iとした。この現像剤の空隙率は55%であ
った。
【0098】現像剤J 四つ口フラスコに、窒素置換した水180重量部とポリ
ビニルアルコールの0.20wt%水溶液20重量部を
投入した後に、スチレン77重量部、アクリル酸−n−
ブチル22重量部ベンゾイルパーオキサイド1.4重量
部、ジビニルベンゼン0.2重量部を加え、撹拌し懸濁
液とした。この後、フラスコ内を窒素で置換した後に、
80℃に昇温し、同温度に10時間保持し重合反応を行
った。得られた重合体を水洗した後に、温度を65℃に
保ちつつ、減圧環境にて乾燥して樹脂を得た。該樹脂を
88wt%、含金属アゾ染料を2wt%、カーボンブラ
ック7wt%、低分子量ポリプロピレン3wt%を固定
槽式乾式混合機により混合し、ベント口を吸引ポンプに
接続し吸引しつつ、二軸押し出し機にて溶融混練を行っ
た。
【0099】この溶融混練物を、ハンマーミルにて粗砕
し、1mmメッシュパスのトナー組成物の粗砕物を得
た。更に、この粗砕物を機械式粉砕機により、体積平均
径20〜30μmまで粉砕を行った後に、旋回流中の粒
子間衝突を利用したジェットミルにて粉砕を行い、表面
改質機において、熱的及び機械的な剪断力によりトナー
組成物を改質した後に、多段割分級機により、分級を行
い重量平均径が6.9μm、4μm以下の粒径のものが
19.6個数%、5.04μm以下の粒径のものが3
8.9個数%、8μm以上の粒径のものが22.1体積
%、10.08μm以上の粒径のものが1.9体積%の
トナー組成物を得た。その形状係数を測定したところ、
SF−1=148、SF−2=135であった。このト
ナー組成物に、BET法による比表面積が、100m2
/gである疎水性シリカを2.0wt%加えた。このト
ナー3重量部に対し、トナーAと同様のキャリア93重
量部を混合して現像剤Jとした。この現像剤の空隙率は
54%であった。
【0100】現像剤K 四つ口フラスコに、窒素置換した水180重量部と、ポ
リビニルアルコールの0.2wt%水溶液20重量部を
投入した後に、スチレン77重量部、アクリル酸−n−
ブチル22重量部ベンゾイルパーオキサイド1.2重量
部、ジビニルベンゼン0.2重量部を加え、撹拌し懸濁
液とした。この後、フラスコ内を窒素で置換した後に、
80℃に昇温し、同温度に10時間保持し重合反応を行
った。該重合体を水洗、45℃常圧にて乾燥して樹脂を
得た。該樹脂を55wt%、0.1μmの磁性体40w
t%、含金属アゾ染料を1wt%、カーボンブラック3
wt%、低分子量ポリプロピレン1wt%を固定槽式乾
式混合機により混合し、二軸押し出し機にて溶融混練を
行った。
【0101】この溶融混練物を、ハンマーミルにて粗砕
し、1mmメッシュパスのトナー組成物の粗砕物を得
た。更に、この粗砕物を機械式粉砕機により、体積平均
径20〜30μmまで粉砕を行った後に、この粗砕物を
衝突板を備えたエアー式粉砕機を用いて、微粉砕を行
い、多段割分級機により、分級を行い、重量平均粒径
7.3μm、4μm以下の粒径のものが14.1個数
%、5.04μm以下の粒径のものが32.1個数%、
8μm以上の粒径のものが25.2体積%、10.08
μm以上の粒径のものが2.4体積%の平均粒径6.8
μmのトナー組成物を得た。形状係数を測定したとこ
ろ、SF−1=191、SF−2=161であった。こ
のトナー組成物に、BET法による比表面積が100m
2/gである疎水性チタニアを1.2wt%外添した。
このトナー7重量部に対し、現像剤Aと同様のキャリア
93重量部を混合し、現像剤Kとした。この現像剤の空
隙率は59%であった。
【0102】実施例1〜7、及び比較例1〜10 これらの現像剤を用いて、図1の現像装置において、マ
グネットローラ10に関し、現像極N1、カット極N2
の磁束密度の異なるa〜gの7種の磁極の型マグネット
ローラ10を用意し、現像装置9内の現像剤搬送性、現
像スリーブ3上の現像剤層の安定性及びA4サイズでの
5万枚コピー後、印字比率10%、トナー消費後補給実
験での画像劣化を見た。更に、感光体ドラムが磨耗して
寿命となるまで実写テストを行った。更に、100cc
の廃トナーボックスが満杯になり交換するまでの枚数
と、再転写性能を評価した。画像形成装置として、定着
工程21には、定着ローラはフッ素系ソフトローラ、加
圧ローラはシリコン系ローラを使用し、ローラー汚れ除
去用のウエッブ以外はオイル塗布機能のない定着装置と
した。又、感光体ドラム4M、4C、4Y、4Kは、有
機光導電層を使用し、表面に保護層を設けた直径が30
mmのものを、クリーナー部18M〜Kにはウレタンの
ブレード、感光体帯電手段16M〜Kとしてコロナ帯電
器、転写手段19M〜Kとして導電性ブラシ、画像露光
手段17M、17C、17Y、17Kとして半導体レー
ザーを用いて画像部分を露光した。
【0103】実施例1〜7、及び比較例1〜10の条件
を表1に、評価結果を表2に示す。尚、ここで画像劣化
とは、ハイライト画像域のガサツキ、最高濃度、濃度安
定性等の評価により行った。
【0104】現像剤層の安定性は、現像剤の搬送不良に
よる穂立ちのムラの有無、再転写性能は、一色目の被転
写材上のトナーが二色目の現像で再転写によって剥取ら
れるかどうかを確認した。耐オフセット性は、定着後の
画像にオフセットが発生しているかどうか判断した。こ
れらはいずれも△以上の評価が実用範囲であり、○が良
好、◎が更に良好と判断した。又、ドラム寿命は、5
0,000枚以上、廃トナーボックス寿命は20,00
0枚以上が実用可能範囲とした。以上の評価から総合的
に判断して評価をつけ、総合評価△以上が実用範囲であ
り、○が良好、◎が更に良好と判断した。
【0105】表1:実施例1〜7及び比較例1〜10の
各種条件
【0106】表2:実施例1〜7及び比較例1〜10の
評価結果
【0107】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
高精細、高画質を維持しながら現像剤の寿命を大幅に延
ばし、長期間にわたって安定した高品質の画像を得るこ
とのできる画像形成方法が提供される。更に、本発明に
よれば、小型で高速のプリント性能を有し、定着ローラ
ーにオイル等の離型剤を塗布することなく、高温オフセ
ットを防止した画像形成方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像形成装置の一例の概略構成図である。
【図2】図1の画像形成装置に使用される現像装置の一
例の断面図である。
【図3】転写効率と形状係数の相関関係を示した図であ
る。
【図4】SF−1、SF−2と潤滑性の相関関係を示し
た図である。
【符号の説明】
1:現像剤返し部材 2:穂高規制部材 3:現像剤担持体(現像スリーブ) 4、4M、4C、4Y、4K:像担持体(感光ドラム) 5:現像剤溜まり部 6:隔壁 8:現像剤容器 9、9M、9C、9Y、9K:現像装置 10:磁石(マグネットローラ) 11、12:現像剤撹拌搬送手段(撹拌スクリュー) 13:現像室(第1室) 14:撹拌室(第2室) 15:バイアス電源 16、16M、16C、16Y、16K:コロナ帯電器 17、17M、17C、17Y、17K:走査光学装置 18、18M、18C、18Y、18K:クリーニング
器 19、19M、19C、19Y、19K:転写用帯電器 19a:転写ベルト 21:定着器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03G 9/08 365

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁性キャリア粒子とトナーとを有する二
    成分系現像剤を使用し、且つ内部に複数個の磁石が設け
    られている現像剤担持体に現像剤を供給する手段と、そ
    の際に現像剤担持体に供給される現像剤量を規制する手
    段と、現像剤担持体上に形成される磁気ブラシを所定の
    穂高に穂切りして現像域に搬送して供給する手段とを少
    なくとも有し、更に上記現像剤担持体内の複数個の磁石
    が、少なくとも現像域に対応する現像極と、穂高規制部
    材の上流に対向するカット極とを備えた現像装置を有す
    る画像形成装置を使用し、更に少なくとも、下記の〜
    を満足する条件で画像を形成することを特徴とする画
    像形成方法。 カット極の磁束密度をA(ガウス)とし、現像極の
    磁束密度をB(ガウス)とし、且つ現像剤担持体の直径
    をd(mm)としたときに、これらが下記の関係を有す
    る様にする。 0.05≦{A/(B×√d)}≦0.23 現像剤の空隙率を45〜60%とする。 トナーの形状係数SF−1を100〜180、SF
    −2が100〜140とする。 トナーが、融点40〜100℃の低軟化点物質を結
    着樹脂に対して5〜40質量部含有する。
  2. 【請求項2】 トナーの一部又は全体が重合法により形
    成される請求項1に記載の画像形成方法。
  3. 【請求項3】 トナーの重量平均粒径が3.5〜7.5
    μmであり、且つ5.04μm以下の粒径を有するトナ
    ーが25個数%より多く、4μm以下の粒径を有するト
    ナーが5個数%以上、8μm以上の粒径を有するトナー
    が30体積%以下、且つ10.08μm以上の粒径を有
    するトナーが6体積%以下、夫々含有されているトナー
    である請求項1又は請求項2に記載の画像形成方法。
  4. 【請求項4】 磁性キャリア粒子が、50%平均粒径
    (D50)が15〜45μmであり、空気透過法によっ
    て測定される比表面積S1と、下記式(1)によって算
    出される比表面積S2との比S1/S2が下記の関係を
    有する磁性キャリア粒子であることを特徴とする請求項
    1〜請求項3のいずれかに記載の画像形成方法。 1.2≦S1/S2≦2.0 S2=(6/ρD50)×104 (式中、ρ=キャリアの比重)(1)
  5. 【請求項5】 現像極の磁束密度が600ガウス以上で
    ある請求項1〜請求項4のいずれかに記載の画像形成方
    法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007033815A (ja) * 2005-07-26 2007-02-08 Sharp Corp 現像方法
US7187893B2 (en) 1997-01-31 2007-03-06 Seiko Epson Corporation Image transfer unit having an intermediate transfer belt to which a toner image is applied
US7416828B2 (en) 2004-09-17 2008-08-26 Ricoh Company Limited Developing method, developing device, and process cartridge and image forming apparatus using the developing device

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