JPH07160037A - 電子写真用トナー - Google Patents

電子写真用トナー

Info

Publication number
JPH07160037A
JPH07160037A JP6221752A JP22175294A JPH07160037A JP H07160037 A JPH07160037 A JP H07160037A JP 6221752 A JP6221752 A JP 6221752A JP 22175294 A JP22175294 A JP 22175294A JP H07160037 A JPH07160037 A JP H07160037A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
toner
group
external additive
average particle
particle size
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP6221752A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3093578B2 (ja
Inventor
Kenichi Takeda
憲一 武田
Masao Nakano
正雄 仲野
Kazuhisa Kenmochi
和久 剱持
Tatsuya Tada
達也 多田
Isami Itou
功巳 伊藤
Nobuyuki Ito
展之 伊東
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP06221752A priority Critical patent/JP3093578B2/ja
Publication of JPH07160037A publication Critical patent/JPH07160037A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3093578B2 publication Critical patent/JP3093578B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 トナーの粒度分布のブロード化に伴う各粒径
間の現像条件の差を最小限にし、長期に渡って画像濃度
が高く、非画像部のカブリのない安定した画像品質を得
ることが出来るトナーを提供すること、長期に渡って感
光体の清掃が安定して出来る機能を有するトナーを提供
すること、長期に渡ってトナーの飛散等による装置内外
の汚れが発生しないトナーを提供すること。 【構成】 トナー粒子及び外添剤を有する電子写真用ト
ナーにおいて、該トナーは、粒度分布の異なる少なくと
も2種のトナー粒子群a及びトナー粒子群bに対して、
外添剤をそれぞれ外添することによって得られたトナー
群A及びトナー群Bを混合することによって得られたも
のであり、該トナー粒子群aの平均粒径は、該トナー粒
子群bの平均粒径よりも小さく、かつ該トナー群Aの外
添剤の外添量は、該トナー群Bの外添剤の外添量よりも
多いことを特徴とする電子写真用トナー。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真法或は静電印
刷法等において電気的潜像又は磁気的潜像を現像するの
に用いられる電子写真用のトナーに関する。
【0002】
【従来の技術】電気的潜像又は磁気的潜像等を顕像化す
るトナーは、画像を形成し、記録する種々のプロセスに
用いられている。
【0003】この様な画像形成プロセスの一つである電
子写真法は、例えば、米国特許第2,297,691号
明細書等に見られる如く多数の方法が知られている。
【0004】この電子写真法とは、一般的には光導電性
物質から成る感光体を利用し、種々の手段で感光体上に
電気的潜像を形成し、次いでこの電気的潜像をトナーを
用いて現像し、必要に応じて紙等の記録材にトナー画像
を転写した後、加熱、加圧或は溶剤蒸気等を用いて、ト
ナー画像を記録材等に定着することにより複写物を得る
ものである。又、トナー画像を記録材に転写する工程を
有する場合には、通常感光体上にある残余のトナーを除
去する工程が設けられている。
【0005】従来、上記電子写真法における乾式現像装
置に用いられる現像剤としては、下記に挙げるものがあ
る。
【0006】1:トナー中に磁性粉を含有した1成分系
磁性現像剤 2:トナー中に磁性粉を含有しない1成分系非磁性現像
剤 3:磁性粉を含有しないトナーを一定比で磁性キャリア
と混合させた2成分系非磁性現像剤 4:磁性粉を含有したトナーを一定比で磁性キャリアと
混合させた2成分系磁性現像剤
【0007】これらを用いた現像法も、例えば、米国特
許第2,874,063号明細書記載の磁気ブラシ法、
米国特許第2,618,552号明細書記載のカスケー
ド現像法及び米国特許第2,221,776号明細書記
載のパウダークラウド法、米国特許第3,909,25
8号明細書記載の導電性磁性トナーを用いる方法、特公
昭41−9475号公報に開示されている種々の絶縁性
磁性トナーを用いる方法が提案及び実施されている。
【0008】これらの現像法に適用されるトナーは、一
般的に、結着樹脂である熱可塑性樹脂中に、染料及び顔
料の如き着色剤等を混合して均一に分散させた後、微粉
砕し、更に所望の粒径を有する様に分級する粉砕法によ
り製造される。
【0009】上記の製造方法によれば、非常に優れたト
ナーを製造し得るが、トナー用材料の選択範囲にある種
の制限がある。
【0010】例えば、結着樹脂中に着色剤等を均一に分
散せしめた樹脂着色剤分散体は充分に脆く、経済的に使
用することが可能な製造装置で微粉砕し得るものでなく
てはならない。
【0011】つまり、樹脂着色剤分散体を充分に脆くせ
ざるを得ない為、実際の製造プロセスにおいてかかる分
散体を高速で微粉砕する際に、広い粒径範囲を有する粒
子群が形成され易くなり、所謂、粒度分布のブロード化
という問題が生じる。特に、得られた粉砕物中には、比
較的大きな割合を占める過度に微粉砕された粒子群が形
成される。又、この様な高度に脆性のトナーは、複写機
等において実際に現像用の製品として使用される場合
に、更に微粉砕化ないし粉化を受け易い。
【0012】一方、上記粉砕法によるトナーの粒度分布
のブロード化を克服する為、懸濁重合法によるトナーの
製造方法が、特公昭63−10231号公報に開示され
ている。
【0013】上記懸濁重合法では、重合性単量体及び着
色剤、更に必要に応じて重合開始剤、架橋剤、荷電制御
剤、その他の添加剤を均一に溶解又は分散せしめて単量
体組成物とした後、得られた単量体組成物を分散安定剤
を含有する連続相(例えば水相)中に適当な撹拌機を用
いて分散させ、同時に重合反応を行わせ、所望の粒径を
有するトナー粒子を得ることが出来るとされている。し
かし、実際にこの方法で複写機用のトナーを製造したと
ころ、粉砕法と比べて粒度分布のブロード化は抑制され
たものの、さらに粒度分布をシャープにすることが望ま
れることがわかった。
【0014】更に、例えば、乳化重合、沈澱重合、分散
重合、ソープフリー乳化重合、シード重合の如きその他
の重合法があるが、これらその他の重合法は、トナー粒
子の粒度分布のブロード化に対してそれなりには改善が
見られる。しかし、いずれの場合も作成されたトナー粒
子の形状が球形微粒子である為、トナー画像を記録材に
転写する工程を有する場合に、感光体上の残余のトナー
を除去することが通常難しく、更なる改良が必要とされ
ている。
【0015】上記した様なトナー粒子の粒度分布のブロ
ード化により生じる問題点として、現像時に、現像剤担
持体から感光体ドラム上へのトナーの飛翔状態がトナー
粒子の粒径により異なるという問題がある。
【0016】例えば、上記の粉砕法で作成した一般的な
一成分系磁性現像剤のトナー粒子の粒度分布を図2に示
すが、個数平均粒径のY(約7μm)、小粒径側のX
(約3.5μm)、大粒径側のZ(約10μm)の三点
において、夫々のトナートリボを測定したところ、表1
に示す結果が得られた。
【0017】
【表1】
【0018】上記した表1の結果は、従来云われている
様に、トナートリボがトナーの表面積(トナー粒径の2
乗分の1)にほぼ比例することを示している。トナー飛
翔状態(現像能力)はトナーの形状因子による影響が大
きく、例えば、図3に示す様に現像コントラスト(トナ
ーが保持される現像剤担持体と感光体上の潜像間での電
位差)によって、飛翔するトナー粒径に差がでるという
現象が生じる。図3からは、現像コントラストが低下す
るほど小粒径側のトナーが飛翔していることが分かる。
【0019】尚、図3は、キヤノン製複写機NP665
0を使用し、各現像コントラスト(0、200、400
V)における潜像を形成した感光体へ飛翔したトナーを
サンプリングし、後述するコールターカウンターによっ
て粒度分布を測定した実験結果を示したものである。
【0020】上記の実験において使用した現像方法は、
例えば、特公昭59−32375号公報に記載されてい
る方法、即ち、図4に示す様に、感光体ドラム1と現像
スリーブ3との間に直流を重畳した交番電界を印加し、
現像スリーブ3上の薄層トナーを感光体ドラム1上の静
電潜像に転移させる、所謂、非接触現像法或はジャンピ
ング現像方式を用いた。
【0021】具体的には、現像スリーブ3と感光体ドラ
ム1との対向間隙幅を250μmより小さくし、この間
隙内を電界によって現像スリーブ3から感光体ドラム1
へとトナーを飛翔させた。感光体ドラム1上に、暗部+
600V、明部0Vの潜像を形成し、現像スリーブ3
に、ピーク−ピーク電圧1400V、1800Hzの矩
形波交番電圧に+150Vの直流電圧を重畳した現像バ
イアスを印加した。
【0022】上記の方法の場合は、現像バイアスとして
交番電界が重畳されているが、直流成分のみ現像バイア
ス印加される方式の装置においても、上記の如きトナー
の粒径差に起因する様々な現象が発生する。
【0023】この様なトナーの粒径差によらず、例え
ば、トリボの付与が均一に出来るような各種現像装置が
提案若しくは実用化されているが、かかる問題が解消さ
れている装置は皆無である。
【0024】さらに、シリカ等の外添剤によりトナート
リボのコントロールが成されているが、トナーに対する
外添剤の添加量は、そのトナーが有する粒度分布の平均
的条件で決定されている為、粒度分布を有する個々のト
ナー粒子に適正な外添量を付与することは困難である。
【0025】即ち、ブロードな粒度分布を有するトナー
全体に対し外添剤が添加される為、比表面積が大きい小
粒径側のトナーには外添剤を多量に添加し、一方、比表
面積が小さい大粒径側のトナーには外添剤を少量添加す
るといった様な制御をすることが出来ない。従って、ト
ナーの粒度分布がブロードになるほど、粒度分布の両端
側に位置するトナーには外添剤を適正量だけ有するトナ
ーが少なくなる。
【0026】この為、現像コントラストによる飛翔する
トナーの粒径の差は、多数枚画像形成後に現像容器内の
残留トナーの粒度分布形状を変化させ、初期に設定され
た適正な現像バイアス条件の如き現像条件とはズレを生
じ、画像濃度の低下、非画像部のカブリの如き画像品質
の低下を招くという問題がある。
【0027】更に、トナー画像を転写する工程を有する
場合には、通常、感光体上の残余のトナーを除去する工
程が設けられているが、ブレードクリーニングに代表さ
れる感光体表面清掃手段においては、一般的に小粒径側
のトナーの除去が難しい。これは、小粒径側のトナーは
感光体とブレードとの接触部を擦り抜け易いこと、及び
トナートリボが高い為、感光体に対して鏡映力の如き付
着力が大きくなることに起因する。
【0028】この様に、感光体上に付着された過剰のト
ナーは、現像装置内の汚染を招き、更に、感光体の清掃
手段であるクリーニングブレードの寿命を短くするとい
う問題がある。
【0029】上記の懸濁重合法等で作成したトナーの形
状は球形微粒子となる為、感光体とブレードとの接触部
を更に擦り抜け易くなる。
【0030】この為、感光体上の小粒径側のトナーの除
去を促す為に、適正量のクリーニング助剤をトナー製造
時に添加する方法もあるが、前述した外添剤の添加の場
合と同様に、小粒径側のトナーに対するクリーニング助
剤の適正量は、比表面積の小さい大粒径側のトナーに対
しては過剰となる為、大粒径側のトナーの表面汚染によ
る帯電特性の変化を引き起こし、トナー飛散による装置
の汚染や、非画像部のカブリの如き問題が発生する。
【0031】
【発明が解決しようとしている課題】従って、本発明の
目的は、上記の従来技術の問題点を解決した電子写真用
トナーを提供することにある。
【0032】即ち、本発明の目的は、トナーの粒度分布
のブロード化に伴う各粒径間の現像条件の差を最小限に
し、長期に渡って画像濃度が高く、非画像部のカブリの
ない安定した画像品質を得ることが出来る電子写真用ト
ナーを提供することにある。
【0033】本発明の目的は、長期に渡って感光体の清
掃が安定して出来る機能を有する電子写真用トナーを提
供することにある。
【0034】本発明の目的は、長期に渡ってトナーの飛
散による装置内外の汚れが発生しない電子写真用トナー
を提供することにある。
【0035】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明は、下記
の構成によって上記目的を達成する。
【0036】すなわち、本発明は、トナー粒子及び外添
剤を有する電子写真用トナーにおいて、該トナーは、粒
度分布の異なる少なくとも2種のトナー粒子群a及びト
ナー粒子群bに対して、外添剤をそれぞれ外添すること
によって得られたトナー群A及びトナー群Bを混合する
ことによって得られたものであり、該トナー粒子群aの
平均粒径は、該トナー粒子群bの平均粒径よりも小さ
く、かつ該トナー群Aの外添剤の外添量は、該トナー群
Bの外添剤の外添量よりも多いことを特徴とする電子写
真用トナーに関する。
【0037】以下、本発明の構成を詳細に説明する。
【0038】本発明者らは、粒度分布を有するトナー粒
子群と、このトナー粒子群に対して添加する外添剤の添
加量との関係について鋭意研究を行なった結果、平均粒
径の小さい(比表面積の大きい)トナー粒子群に対して
は、外添剤を多く外添し、平均粒径の大きい(比表面積
の小さい)トナー粒子群に対しては、外添剤を少なく外
添した後、これら外添剤の外添された平均粒径の小さい
トナー群及び平均粒径の大きいトナー群を混合すること
によって得られたトナーは、粒度分布の両端側に位置す
るトナー粒子において、添加された外添剤の添加量が過
不足のトナー粒子が少なく、初期に設定された適正な現
像条件を多数枚耐久後においても維持することが出来る
ことを見い出した。
【0039】本発明のトナーは、粒度分布の異なる少な
くとも2種のトナー粒子群a及びトナー粒子群bに対し
て外添剤をそれぞれ外添することによって得られたトナ
ー群A及びトナー群Bとを混合することによって得られ
たものである。
【0040】トナー粒子群aの平均粒径は、トナー粒子
群bの平均粒径よりも小さく、この平均粒径の小さいト
ナー粒子群aに対して外添する外添剤の外添量は、平均
粒径の大きいトナー粒子群bに対して外添する外添剤の
外添量よりも多いことが良い。
【0041】すなわち、トナー粒子群a及び外添剤の混
合物を含むトナー群Aの外添剤の含有量は、トナー粒子
群b及び外添剤の混合物を含むトナー群Bの外添剤の含
有量よりも多いものである。
【0042】従って、本発明のトナーは、比表面積の大
きいトナー粒子群aに対しては、外添剤の外添量が多
く、比表面積の小さいトナー粒子群bに対しては、外添
剤の外添量が少ないことから、トナーの粒度分布のブロ
ード化に伴う各粒径間の現像条件の差を少なくすること
が可能である。
【0043】トナー群Aとトナー群Bとを混合してトナ
ーを得る際に、トナー群Aにおける外添剤の外添量とト
ナー群Bにおける外添剤の外添量とが同じ場合或いは、
トナー群Aにおける外添剤の外添量の方がトナー群Bに
おける外添剤の外添量よりも少ない場合には、現像能力
が低下しやすい。
【0044】本発明において粒度分布の異なる少なくと
も2種のトナー粒子群a及びトナー粒子群bを得る方法
としては、(i)特定の粒度分布を有するトナー粒子群
を分級により得た後で、得られたトナー粒子群を再度分
級して2種の平均粒径の小さいトナー粒子群aと平均粒
径の大きいトナー粒子群bとに分ける方法、或いは(i
i)2種の平均粒径の小さいトナー粒子群と平均粒径の
大きいトナー粒子群とを別々に調製する方法のいずれの
方法を用いることも可能である。
【0045】本発明において、トナーの個数平均粒径
は、好ましくは2〜12μm、より好ましくは3〜9μ
mの範囲にあることが、画像の解像性の点で好ましい。
【0046】このような平均粒径を有するトナーを調製
するためには、平均粒径の小さいトナー粒子群aの個数
平均粒径は、好ましくは2〜8μm、より好ましくは3
〜7μmの範囲であることが良く、個数平均粒径の大き
いトナー粒子群bの平均粒径は、好ましくは5〜12μ
m、より好ましくは6〜9μmの範囲であることが良
い。
【0047】トナー粒子群aの個数平均粒径が、8μm
を超える場合には、外添剤の量が過剰になるため現像器
内での飛散が生じ易く、機内汚れや画像上にカブリが生
じ易く、トナー粒子群aの個数平均粒径が2μm未満の
場合には、現像効率が低下し易い。
【0048】さらに、トナー粒子群bの個数平均粒径
が、12μmを超える場合には、外添剤の量が過剰にな
る為現像器内での飛散が生じ易く、機内汚れや画像上に
カブリが生じ易く、トナー粒子群bの個数平均粒径が、
5μm未満の場合には現像効率が低下し易い。
【0049】本発明のトナーは、熱可塑性樹脂である結
着樹脂と染料及び顔料の如き着色剤を有しており、更に
必要に応じて荷電制御剤、離型剤、磁性粉、更にその他
の添加剤を有するものである。以下、夫々について説明
する。
【0050】本発明に使用されるバインダー(結着樹
脂)としては、例えば、ポリスチレン、ポリ−p−クロ
ロスチレン、ポリビニルトルエンの如きスチレン及びそ
の置換体の単重合体;スチレン−p−クロロスチレン共
重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン
−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸メ
チル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、
スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アク
リル酸−2−エチルヘキシル共重合体、スチレン−アク
リル酸オクチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチ
ル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、
スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α
−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アク
リロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテ
ル共重合体、スチレン−ビニルエチルエーテル共重合
体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン
−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合
体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体、
スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸
エステル共重合体の如きスチレン系共重合体;ポリメチ
ルメタクリレート;ポリブチルメタクリレート;ポリ塩
化ビニル、ポリ酢酸ビニル;ポリエチレン;ポリプロピ
レン;ポリエステル;ポリウレタン;ポリアミド;エポ
キシ樹脂;ポリビニルブチラール;ポリアクリル酸樹
脂;ロジン;変性ロジン;テルペン樹脂;フェノール樹
脂;脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂;芳香族系石油樹
脂;塩素化パラフィン;パラフィンワックスが挙げら
れ、これらを単独或は2種類以上混合して使用される。
【0051】本発明に使用される着色剤としては、公知
のものであればいずれも使用可能である。具体的には、
例えば、カーボンブラック、鉄黒、グラファイト、ニグ
ロシン、モノアゾ染料の金属錯体、群青、銅フタロシア
ニン、メチレンブルー、クロームイエロー、キノリンイ
エロー、ハンザイエロー、ベンジンイエロー、デュポン
オイルレッド、キナクリドン各種レーキ顔料の如き染料
及び顔料が挙げられる。
【0052】着色剤は、非磁性トナーに含有される場合
には、非磁性トナー100重量%に対して2〜30重量
%程度の含有量であることが好ましく、磁性トナーに含
有する場合には、磁性トナー粒子100重量%に対して
0.5〜15重量%程度の含有量であることが好まし
い。
【0053】荷電制御剤は、トナーの帯電極性及び帯電
量を制御する為に必要に応じて添加されるものである
が、本発明においては、目的とするトナーの極性及び帯
電量に応じて、公知の適当な帯電制御剤を適宜選択すれ
ばよく、特に限定するものではない。荷電制御剤の具体
例としては、例えば、金属錯塩アゾ系染料、ニグロシン
系染料が挙げられる。
【0054】荷電制御剤は、非磁性トナーに含有する場
合には、非磁性トナー100重量%に対して0.2〜1
0重量%程度の含有量であることが好ましく、磁性トナ
ーに含有する場合には、磁性トナー粒子100重量%に
対して0.2〜10重量%程度の含有量であることが好
ましい。
【0055】ワックスは定着時の離型剤として、或はオ
フセット防止の為に必要に応じて添加され、本発明で
は、例えば、ポリエチレンワックス、ポリピレンワック
ス、シリコンワックスの如き公知の様々なワックスを用
いることが出来、これらは要求特性に応じて適宜に選択
されるものである。
【0056】ワックスは、非磁性トナーに含有する場
合、結着樹脂100重量%に対して好ましくは2〜40
重量%、より好ましくは2〜10重量%程度の含有量で
あることが好ましく、磁性トナーに含有する場合には、
結着樹脂100重量%に対して好ましくは0.5〜40
重量%、より好ましくは0.5〜10重量%程度の含有
量であることが好ましい。
【0057】本発明のトナーの製造方法は、例えば、下
記の様にして製造される。
【0058】先ず、上記した着色剤、荷電制御剤、ワッ
クス、磁性粉、その他の添加剤のうちから必要なものを
選択し、これらの所定量と結着樹脂を溶融、混練し、冷
却した後、ハンマーミル及びカッターミルの如き粉砕機
により粗粉砕する。次いで、ジェットミル及びオングミ
ルの如き粉砕機により更に微粉砕化した後、好ましい体
積平均粒径又は個数平均粒径の範囲になる様に分級す
る。
【0059】次に、上記の方法により得られた、例え
ば、平均粒径約7μmの粒度分布を示す分級品Cを、図
1に示す様に、平均粒径約5μmの粒度分布を示すトナ
ー粒子群a(小粒径側)と、平均粒径約8μmの粒度分
布を示すトナー粒子群b(大粒径側)とに更に分級す
る。
【0060】上記の様にして得られた夫々のトナー粒子
群a及びトナー粒子群bに対して、必要に応じて流動性
向上剤、潤滑剤、研磨剤、導電性付与剤、定着助剤の如
き各種機能を有する外添剤を夫々添加した後、混合撹拌
してトナー粒子群aを有するトナー群A及びトナー粒子
群bを有するトナー群Bをそれぞれ調製する。この時、
外添剤の外添量は、粒径が小さく比表面積の大きいトナ
ー粒子群aを有するトナー群Aの方が粒径の大きいトナ
ー粒子群bを有するトナー群Bよりも多く添加する。
【0061】こうして添加量の異なる外添剤が添加され
ている夫々のトナー群A及びトナー群Bを適宜の割合で
混合撹拌すると、本発明のトナーが得られるのである。
【0062】夫々のトナー群における外添剤の添加量
は、実際に用いられる現像装置の条件等により適正値は
異なるが、各トナー群の平均粒径を用いて、球形近似し
た比表面積比で決定してもよい。
【0063】本発明において、トナー粒子群と外添剤と
の混合及び外添剤を有するトナー群Aとトナー群Bとの
混合は、ヘンシェルミキサー、ボールミル、コーヒーミ
ルの如き混合手段を用いて混合することが出来る。
【0064】トナー粒子群と外添剤との混合の際に付与
する混合手段での負荷に比較して、外添剤が外添されて
いるトナー群Aとトナー群Bとの混合の際に付与する混
合手段での負荷の方を弱くすることがトナー群A及びト
ナー群Bに対して、それぞれ外添した外添剤の適正量を
トナー群A及びトナー群Bの混合後においても維持する
ことが出来ることから好ましい。
【0065】本発明に用いられる外添剤としては、例え
ば、シリカ、酸化チタン、トナーバインダーとして上記
した様な樹脂粉、ポリテトラフルオロエチレン粉、ポリ
フッ化ビニリデン粉、二硫化モリブデン、二硫化タング
ステン、チッ化ボロン、酸化鉛、酸化アンチモン、硫酸
ストロンチウム、硫酸アルミニウム、炭酸カルシウム、
チタン酸ストロンチウム、酸化セリウム、酸化ストロン
チウム、ステアリン酸亜鉛等の高級脂肪酸の金属塩、グ
ラファイト、フッ化バリウム、フッ化カルシウム、フッ
化カーボン、カーボンブラック及び導電性酸化錫の如き
微粒子が挙げられる。これらの外添剤は前述の機能の2
種類以上を同時に有するものもある。
【0066】本発明においては、上記外添剤のうちの2
種類以上を、トナー群の少なくとも一方に添加すること
も出来る。
【0067】さらに、トナー群Bには外添剤を添加しな
くてよい場合もある。
【0068】上記方法により作成される本発明のトナー
は、そのまま一成分系現像剤として用いることも、或い
は、必要に応じて、鉄粉、ガラスビーズ、ニッケル粉、
フェライト粉の如きキャリア粒子と混合して二成分系現
像剤として用いることも出来る。
【0069】さらに、トナーを一成分磁性現像剤として
用いる場合には、磁性粉として強磁性の元素及びこれら
を含む合金、化合物が用いられる。具体的には、例え
ば、マグネタイト、ヘマタイト、フェライトの如き酸化
鉄、及びこれら酸化鉄とコバルト、ニッケル又はマンガ
ンとの合金や化合物、或はその他の強磁性合金の如き磁
性粉として使用可能な強磁性物質として従来より公知の
ものであればいずれも使用可能である。
【0070】磁性粉は、平均粒径が好ましくは0.03
〜5μmの範囲、より好ましくは0.1〜1μmの範囲
であることが良く、さらにトナー100重量%に対して
好ましくは、1〜120重量%、より好ましくは20〜
80重量%の割合で含有されることが良い。
【0071】本発明のトナーが使用可能な現像装置を図
4に示す。
【0072】図中、1は静電潜像保持体としての感光ド
ラムであり、2は現像器である。現像器2は、トナーT
を保有しており、トナーTは、トナー撹拌手段7及び6
によってマグネットロール4を内蔵するトナー担持体と
しての現像スリーブ3に供給される。
【0073】現像スリーブ3は、感光体ドラム1と一定
の間隔を設けて配置されており、現像スリーブ3に供給
されたトナーTは、トナー層厚規制部材5によって現像
スリーブ3と感光体ドラム1との間隔よりも薄い厚さで
均一に現像スリーブ3上に塗布される。
【0074】現像スリーブ3上に形成されているトナー
層は、感光体ドラム1と非接触であり、現像の際に感光
体ドラム1と現像スリーブ3の間にバイアス印加手段8
によって直流を重畳した交番電圧を印加し、現像スリー
ブ3上の薄層トナーを感光体ドラム1に転移させ現像さ
れる。
【0075】上記の感光体ドラム1と現像スリーブ3と
の間隔は、好ましくは、150〜500μmが良く、現
像スリーブ3上に形成するトナー層の層厚は、好ましく
は、30〜300μmが良い。
【0076】現像バイアス条件としては、ピーク−ピー
ク電圧800〜3000V、500〜10000Hzの
交番電圧に0〜800Vの直流電圧を重畳することが好
ましい。
【0077】本発明において、トナー粒子の粒度分布
は、コールターカウンターTA−II型(コールター社
製)に100μmのアパーチャーを取付けて使用し、個
数平均粒度分布及び体積平均粒度分布を出力するインタ
ーフェイス(日科機製)及びCX−iパーソナルコンピ
ューター(キヤノン製)を接続して測定した。電解液に
は、1級塩化ナトリウムを用いて調製した1%のNaC
l水溶液を用いた。
【0078】具体的な測定方法としては、この電解液1
00〜150ml中に、分散剤として界面活性剤、好ま
しくはアルキルベンゼンスルホン酸塩を0.1〜5ml
加え、更に、測定試料(トナー)を0.5〜50mg加
えた後、超音波分散器で約1〜3分間処理を行ない測定
試料(トナー)が均一に懸濁されている分散液を得る。
これを測定試料とし、上記コールターカウンターTA−
II型を用いて2〜40μmのトナー粒子の粒度分布を
測定し、個数平均粒度分布及び体積平均粒度分布を求め
た。更に、これらの結果から、トナーの個数平均粒径及
び体積平均粒径を得た。
【0079】尚、本発明においてトナー粒子群の平均粒
径は、後述する実施例から明らかな如く、個数平均粒径
を意味する。
【0080】
【実施例】次に実施例を挙げて、本発明を更に具体的に
説明する。
【0081】(実施例1) ・スチレン−2−エチルヘキシルアクリレート−ジビニルベンゼン共重合体 100部 ・ニグロシン 5部 ・BET比表面積8m2/gのマグネタイト 50部
【0082】上記原料を混合し、ロールミルにて160
℃で溶融混練した。
【0083】得られた溶融混練物を冷却した後、ハンマ
ーミルにて粗粉砕し、更にジェット粉砕機にて微粉砕
し、次いで風力分級機を用いて分級を行い、個数平均粒
径約7μmの黒色微粉体を得た。
【0084】次に、得られた黒色微粉体を再度風力分級
機にかけ、個数平均粒径約5μmのトナー粒子群a1
と、個数平均粒径約8μmのトナー粒子群b1 とに分け
た。
【0085】トナー粒子群a1 100部に対して、ケイ
酸微粉末(シリカ)を0.6部添加し、ヘンシェルミキ
サーで混合撹拌し、トナー群A1 を得た。
【0086】同様にトナー群A1 で使用したのと同質の
シリカを、トナー粒子群b1 100部に対し0.3部添
加し、ヘンシェルミキサーで混合撹拌し、トナー群B1
を得た。
【0087】その後、ヘンシェルミキサーで、トナー群
1 及びトナー群B1 を再度混合して、個数平均粒径約
7μmのトナーを得た。
【0088】但し、トナー群A1 とトナー群B1 の混合
は、トナー粒子群a1 及びb1 と外添剤との混合時の混
合条件よりも弱い混合条件で行った。
【0089】得られたトナーを一成分系現像剤として、
図4に示す現像装置を有するキヤノン製複写機NP66
50を用いて15℃/10%Rhの環境において、下記
現像条件で10万枚の画像形成を行なった。結果は、ト
ナートリボが均一且つ安定であり、画像濃度は初期が
1.4、耐久後は1.3となった。さらに複写される画
像品質も安定且つ優れたものとなり、カブリも発生しな
かった。更に、現像装置内外のトナー飛散による汚れも
少なかった。尚、画像濃度及びカブリの評価は、下記の
通り行なった。
【0090】現像条件 ・現像スリーブと感光体ドラムとの間隔:250μm ・現像スリーブ上のトナー層の層厚:200μm ・感光体ドラム上の静電潜像:暗部+600V、明部0
V ・現像バイアスの直流電圧:+150V ・現像バイアスの交番電圧:ピーク−ピーク電圧140
0V、1800Hzの矩形波 ・画像濃度 マクベス反射濃度計を用いて10点を測定した平均値を
画像濃度とした。 ・カブリの評価 得られた画像からカブリの発生を目視により評価した。
【0091】(実施例2)実施例1と同様の組成及び製
造法で黒色微粉体を作成し、平均粒径の異なるトナー粒
子群a2 とトナー粒子群b2 に分けた後、小粒径側のト
ナー粒子群a2 100部に対して、ケイ酸微粉末(シリ
カ)0.6部と、更に酸化セリウムを0.5部添加し、
ヘンシェルミキサーで混合撹拌し、トナー群A2 を得
た。
【0092】さらに、大粒側のトナー粒子群b2 100
重量部に対して、トナー群A2 で使用したのと同質のシ
リカを0.3部添加し、同様にヘンシェルミキサーで混
合撹拌し、トナー群B2 を得た。
【0093】その後、ヘンシェルミキサーでトナー群A
2 及びトナー群B2 を再度混合して、個数平均粒径約7
μmのトナーを得た。
【0094】トナー群A2 とトナー群B2 との混合は、
トナー粒子群a2 及びb2 と外添剤との混合時の混合条
件よりも弱い混合条件で行った。
【0095】得られたトナーを用いて実施例1と同様に
して10万枚の画像形成を行なったところ、トナートリ
ボが均一且つ安定であり、画像濃度は、実施例1と同様
に耐久後も高く、さらに複写される画像品質も安定且つ
優れたものとなり、カブリも発生しなかった。更に、現
像装置内外のトナー飛散による汚れも少なく、感光体の
清掃手段(クリーニグブレード)の耐久寿命が格段に向
上した。
【0096】(実施例3) ・スチレン−2−エチレンヘキシルアクリレート−ジビニルベンゼン共重合体 100部 ・ニグロシン 5部 ・BET比表面積8m2/gのマグネタイト 50部
【0097】上記原料を混合し、ロールミルにて160
℃で溶融混練した。
【0098】得られた溶融混練物を冷却後、ハンマーミ
ルにて粗粉砕し、更にジェット粉砕機にて微粉砕し、次
いで風力分級機を用いて分級して、個数平均粒径約8μ
mの黒色のトナー粒子群b3 を得た。
【0099】ニグロシンを3部にし、マグネタイトを7
0部にした他は、トナー粒子群b3と同様にして、個数
平均粒径約5μmのトナー粒子群a3 を得た。
【0100】次に、トナー粒子群a3 100部に対して
ケイ酸微粉末(シリカ)を0.6部を添加し、ヘンシェ
ルミキサーで混合撹拌し、トナー群A3 を得た。
【0101】トナー群A3 で使用したのと同質のシリカ
をトナー粒子群b3 100部に対して0.3部添加し、
ヘンシェルミキサーで混合撹拌し、トナー群B3 を得
た。
【0102】その後、ヘンシェルミキサーで、トナー群
3 及びトナー群B3 を再度混合して、個数平均粒径約
7μmのトナーを得た。
【0103】トナー群A3 とトナー群B3 の混合は、ト
ナー粒子群a3 及びb3 と外添剤との混合時の混合条件
よりも弱い混合条件で行った。
【0104】得られたトナーを用いて実施例1と同様に
して画像形成を行なったところ、トナートリボが均一且
つ安定であり、画像濃度は初期が1.4であり、耐久後
が1.35であり、さらに複写される画像品質も安定且
つ優れたものとなり、カブリも発生しなかった。更に、
現像装置内外のトナー飛散による汚れも少なかった。
【0105】(実施例4) ・スチレン−2−エチレンヘキシルアクリレート−ジビニルベンゼン共重合体 100部 ・ニグロシン 5部 ・BET比表面積8m2/gのマグネタイト 50部
【0106】上記原料を混合し、ロールミルにて160
℃で溶融混練した。
【0107】得られた溶融混練物を冷却後、ハンマーミ
ルにて粗粉砕し、更にジェット粉砕機にて微粉砕し、次
いで風力分級機を用いて分級し、個数平均粒径約8μm
の黒色トナー粒子群b4 を得た。
【0108】得られたトナー粒子群b4 100部に対し
てケイ酸微粉末(シリカ)を0.3部を添加し、ヘンシ
ェルミキサーで混合撹拌し、トナー群B4 を得た。
【0109】次に、ニグロシンを3部、マグネタイトを
70部にし、懸濁重合で作成した他はトナー粒子群b4
と同一組成の、個数平均粒径約5μmのほぼ球状のトナ
ー粒子群a4 を作成し、トナー群B4 と同様に、同質の
シリカをトナー粒子群a4 100部に対して0.6部添
加し、ヘンシェルミキサーで混合し、トナー群A4 を得
た。
【0110】その後、ヘンシェルミキサーで、トナー群
4 及びトナー群B4 を混合して、個数平均粒径約7μ
mのトナーを得た。
【0111】トナー群A4 とトナー群B4 の混合は、ト
ナー粒子群a4 及びb4 と外添剤との混合時の混合条件
よりも弱い混合条件で行った。
【0112】得られたトナーを用いて実施例1と同様に
して画像形成を行なったところトナートリボが均一且つ
安定であり、画像濃度が高く、さらに複写される画像品
質も安定且つ優れたものとなった。更に、現像装置内外
のトナー飛散による汚れも少なかった。
【0113】(実施例5) ・スチレン−2−エチレンヘキシルアクリレート−ジビニルベンゼン共重合体 100部 ・ニグロシン 5部 ・BET比表面積8m2/gのマグネタイト 50部
【0114】上記原料を混合し、ロールミルにて160
℃で溶融混練した。
【0115】得られた溶融混練物を冷却後、ハンマーミ
ルにて粗粉砕し、更にジェット粉砕機にて微粉砕し、次
いで風力分級機を用いて分級し、個数平均粒径約7μm
の黒色微粉体を得た。
【0116】次に得られた黒色微粉体を再度風力分級機
にかけ、個数平均粒径約5μmのトナー粒子a5 群と個
数平均粒径約8μmのトナー粒子群b5 とに分けた後、
トナー粒子群a5 100部に対して、ケイ酸微粉末(シ
リカ)0.6部を添加し、ヘンシェルミキサーで混合撹
拌し、トナー群A5 を得た。
【0117】トナー粒子群b5 100部に対しては、酸
化チタン粒子0.3部を添加し、ヘンシェルミキサーで
混合撹拌し、トナー群B5 を得た。
【0118】その後、ヘンシェルミキサーで、トナー群
5 及びトナー群B5 を混合して、個数平均粒径約7μ
mのトナーを得た。
【0119】トナー群A5 とトナー群B5 の混合は、ト
ナー粒子群a5 及びb5 と外添剤との混合時の混合条件
よりも弱い混合条件で行った。
【0120】得られたトナーを用いて実施例1と同様に
して画像形成を行なったところ、トナートリボが均一且
つ安定であり、画像濃度が高く、さらに複写される画像
品質も安定且つ優れたものとなった。更に、現像装置内
外のトナー飛散による汚れも少なかった。
【0121】(実施例6) ・スチレン 185部 ・アクリル酸トリフルオロエチル 15部 ・環化ゴム アルベックスCK−450(ヘキストジャパン社製) 10部 ・シアニンブルー4920(大日精化社製) 20部 ・パラフィンワックスT−550(日本精ろう社製) 32部 ・開始剤 V−601(和光純薬社製) 10部
【0122】上記処方を容器中で70℃に加熱、溶解又
は分散し単量体組成物を調製した。
【0123】別途、イオン交換水1200mlにアミノ
アルキル変性コロイダルシリカを10gを加え、HC1
でpH=6に調整し、更にNa2 CO3 を1g加え、7
0℃に加温し、TK式ホモミキサーM型(特殊機化工業
製)を用いて、回転数10000rpmで15分間分散
させた。
【0124】更に、Al2(SO43を1.1g加え、
回転数10000rpmで15分間分散させ、分散媒を
調製した。
【0125】得られた分散媒中に、上記単量体組成物を
投入し、TK式ホモミキサーを用いて、窒素雰囲気下、
回転数10000rpmで、70℃、60分間撹拌し、
単量体組成物を造粒した。
【0126】その後パドル撹拌翼で撹拌しつつ、70
℃、10分間で重合した。
【0127】重合反応終了後、反応生成物を冷却し、N
aOHを加えて分散剤を溶解し、濾過、水洗、乾燥する
ことにより個数平均粒径約5μmのトナー粒子群a6
得た。
【0128】次に、撹拌条件を変えることを除いては、
同様に上記工程を繰り返し、個数平均粒径約8μmのト
ナー粒子群b6 を作成した。
【0129】次に、得られたトナー粒子群a6 100部
に対してケイ酸微粉末(シリカ)0.3部と、クリーニ
ング助剤としてチタン酸ストロンチウム微粉末0.5部
を添加し、ヘンシェルミキサーで混合撹拌し、トナー群
6 を得た。
【0130】同様に、トナー群A6 で使用したのと同質
のシリカをトナー粒子群b6 100部に対して0.3部
添加し、ヘンシェルミキサーで混合撹拌し、トナー群B
6 を得た。
【0131】その後、ヘンシェルミキサーで、トナー群
6 とトナー群B6 とを再度混合して、個数平均粒径約
7μmのトナーを得た。
【0132】トナー群A6 とトナー群B6 との混合は、
トナー粒子群a6 及びb6 と外添剤との混合条件よりも
弱い混合条件で行った。
【0133】得られたトナーを用いて実施例1と同様に
して画像形成を行なったところ、トナートリボが均一且
つ安定であり、画像濃度が高く、さらに複写される画像
品質も安定且つ優れたものとなった。更に、現像装置内
外のトナー飛散による汚れも少なく、感光体表面のクリ
ーニングに対しても効果的であった。
【0134】(比較例1)実施例1で得られた個数平均
粒径約7μmの黒色微粉体100重量部に対して実施例
1で用いたケイ酸微粉体0.4部添加しヘンシェルミキ
サーで混合し、トナーを得た。
【0135】得られたトナーを用いて実施例1と同様に
して画像形成を行なったところ、トナーのトリボが耐久
後若干変化し、初期1.4だった画像濃度は、耐久後に
は、1.2となり、耐久後の画像には若干カブリが見ら
れた。
【0136】(実施例7)実施例1で用いたトナー群A
1 とトナー群B1 との混合をトナー粒子群a1 及びb1
と外添剤との混合条件と同じ条件で行なったことを除い
ては、実施例1と同様にしてトナーを得た。
【0137】得られたトナーを用いて実施例1と同様に
して画像形成を行なったところ、トナートリボは、ほぼ
均一であり、画像濃度は、初期が1.35であり、耐久
後が1.25であり、複写される画像品質も安定且つ優
れたものとなり、カブリも発生しなかった。更に現像装
置内外のトナー飛散による汚れも少なかった。
【0138】
【発明の効果】本発明の電子写真用トナーは、トナー粒
子及び外添剤を有しており、該トナーは、粒度分布の異
なる少なくとも2種のトナー粒子群a及びトナー粒子群
bに対して、外添剤をそれぞれ外添することによって得
られたトナー群A及びトナー群Bを混合することによっ
て得られたものであり、該トナー粒子群aの平均粒径
は、該トナー粒子群bの平均粒径よりも小さく、かつ該
トナー群Aの外添剤の外添量は、該トナー群Bの外添剤
の外添量よりも多いことから、トナーの粒度分布のブロ
ード化に伴う各粒径間の現像条件の差を最小限にして、
長期に渡って画像濃度が高く、非画像部のカブリの生じ
にくい安定した画像品質を得ることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例のトナーの製造過程での個数平
均粒度分布を示す図である。
【図2】従来のトナーの個数平均粒度分布を示す図であ
る。
【図3】従来のトナーにおける現像コントラストと感光
体へ飛翔するトナーの粒度分布の関係を示す図である。
【図4】本発明の実施例及び従来技術の説明で実験に用
いた現像装置の概略構成を示す断面図である。
【符号の説明】
1 感光体ドラム(静電潜像保持体) 2 現像器 3 現像スリーブ(トナー担持体) 4 マグネットロール 5 トナー層厚規制部材 6 トナー撹拌手段 7 トナー撹拌手段 8 バイアス印加手段 T トナー
フロントページの続き (72)発明者 多田 達也 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 伊藤 功巳 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 伊東 展之 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トナー粒子及び外添剤を有する電子写真
    用トナーにおいて、 該トナーは、粒度分布の異なる少なくとも2種のトナー
    粒子群a及びトナー粒子群bに対して、外添剤をそれぞ
    れ外添することによって得られたトナー群A及びトナー
    群Bを混合することによって得られたものであり、 該トナー粒子群aの平均粒径は、該トナー粒子群bの平
    均粒径よりも小さく、かつ該トナー群Aの外添剤の外添
    量は、該トナー群Bの外添剤の外添量よりも多いことを
    特徴とする電子写真用トナー。
  2. 【請求項2】 該トナー粒子a及び該トナー粒子bは、
    特定の粒度分布を有するトナー粒子群から、平均粒径の
    小さい該トナー粒子群aと平均粒径の大きい該トナー粒
    子群bとに分けることにより得られたものであることを
    特徴とする請求項1記載の電子写真用トナー。
  3. 【請求項3】 該トナー粒子群a及び該トナー粒子群b
    は、それぞれ別々に調製することにより得られたもので
    あることを特徴とする請求項1記載の電子写真用トナ
    ー。
  4. 【請求項4】 該トナーは、個数平均粒径2〜8μmの
    トナー粒子群a及び外添剤を有するトナー群Aと、個数
    平均粒径5〜12μmのトナー粒子群b及び外添剤を有
    するトナー群Bとを混合して得られたものであり、かつ
    該トナーは、2〜12μmの個数平均粒径を有すること
    を特徴とする請求項1乃至3記載の電子写真用トナー。
  5. 【請求項5】 該トナーは、個数平均粒径3〜7μmの
    トナー粒子群a及び外添剤を有するトナー群Aと、個数
    平均粒径6〜9μmのトナー粒子群b及び外添剤を有す
    るトナー群Bとを混合して得られたものであり、かつ該
    トナーは、3〜9μmの個数平均粒径を有することを特
    徴とする請求項1乃至3記載の電子写真用トナー。
  6. 【請求項6】 該トナー群Aと該トナー群Bとの混合時
    の負荷は、該トナー粒子群及び外添剤との混合時及び該
    トナー粒子群bと外添剤との混合時のそれぞれの負荷よ
    りも弱いことを特徴とする請求項1乃至5記載の電子写
    真用トナー。
  7. 【請求項7】 該外添剤は、シリカ、酸化チタン、ポリ
    テトラフルオロエチレン粉、ポリフッ化ビニリデン粉、
    二硫化モリブデン、二硫化タングステン、チッ化ボロ
    ン、酸化鉛、酸化アンチモン、硫酸ストロンチウム、硫
    酸アルミニウム、炭酸カルシウム、チタン酸ストロンチ
    ウム、酸化セリウム、酸化ストロンチウム、ステアリン
    酸亜鉛等の高級脂肪酸の金属塩、グラファイト、フッ化
    バリウム、フッ化カルシウム、フッ化カーボン、カーボ
    ンブラック及び導電性酸化錫からなる群から選択される
    少なくとも1種以上の微粒子を有することを特徴とする
    請求項1乃至6記載の電子写真用トナー。
JP06221752A 1993-10-14 1994-09-16 電子写真用トナー Expired - Fee Related JP3093578B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP06221752A JP3093578B2 (ja) 1993-10-14 1994-09-16 電子写真用トナー

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28033293 1993-10-14
JP5-280332 1993-10-14
JP06221752A JP3093578B2 (ja) 1993-10-14 1994-09-16 電子写真用トナー

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07160037A true JPH07160037A (ja) 1995-06-23
JP3093578B2 JP3093578B2 (ja) 2000-10-03

Family

ID=26524475

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP06221752A Expired - Fee Related JP3093578B2 (ja) 1993-10-14 1994-09-16 電子写真用トナー

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3093578B2 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009222940A (ja) * 2008-03-14 2009-10-01 Sharp Corp トナー、トナーの製造方法、現像剤、現像装置および画像形成装置
JP2009223275A (ja) * 2008-02-21 2009-10-01 Sharp Corp トナー、トナーの製造方法、現像剤、現像装置および画像形成装置
JP2009229759A (ja) * 2008-03-21 2009-10-08 Casio Electronics Co Ltd 電子写真用トナーの製造方法
JP2011128218A (ja) * 2009-12-15 2011-06-30 Fuji Xerox Co Ltd 静電潜像現像用トナー、静電潜像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ及び画像形成装置
JP2015055804A (ja) * 2013-09-13 2015-03-23 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 静電潜像現像用トナー、及び静電潜像現像用トナーの製造方法
JP2019120855A (ja) * 2018-01-10 2019-07-22 コニカミノルタ株式会社 静電荷現像用トナー
JP2020181033A (ja) * 2019-04-24 2020-11-05 キヤノン株式会社 トナー

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009223275A (ja) * 2008-02-21 2009-10-01 Sharp Corp トナー、トナーの製造方法、現像剤、現像装置および画像形成装置
US8232033B2 (en) 2008-02-21 2012-07-31 Sharp Kabushiki Kaisha Toner, method of manufacturing toner, developer, two-component developer, developing device, and image forming apparatus
JP2009222940A (ja) * 2008-03-14 2009-10-01 Sharp Corp トナー、トナーの製造方法、現像剤、現像装置および画像形成装置
US8092968B2 (en) 2008-03-14 2012-01-10 Sharp Kabushiki Kaisha Toner, method of manufacturing toner, developer, two-component developer, developing device, and image forming apparatus
JP2009229759A (ja) * 2008-03-21 2009-10-08 Casio Electronics Co Ltd 電子写真用トナーの製造方法
JP2011128218A (ja) * 2009-12-15 2011-06-30 Fuji Xerox Co Ltd 静電潜像現像用トナー、静電潜像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ及び画像形成装置
JP2015055804A (ja) * 2013-09-13 2015-03-23 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 静電潜像現像用トナー、及び静電潜像現像用トナーの製造方法
JP2019120855A (ja) * 2018-01-10 2019-07-22 コニカミノルタ株式会社 静電荷現像用トナー
JP2020181033A (ja) * 2019-04-24 2020-11-05 キヤノン株式会社 トナー

Also Published As

Publication number Publication date
JP3093578B2 (ja) 2000-10-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3141783B2 (ja) 静電荷像現像用トナーの製造方法、静電荷像現像用トナー、静電荷像現像剤及び画像形成方法
US5328792A (en) Non-magnetic one-component developer and development process
US5512406A (en) Toners of different size for electrophotography
JP2862827B2 (ja) 現像剤
JP3871753B2 (ja) 静電荷像現像用トナーの製造方法、静電荷像現像用トナー、静電荷像現像剤及び画像形成方法
JPH10301323A (ja) 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像用トナーの製造方法、静電荷像現像剤及び画像形成方法
JP2000267334A (ja) 静電荷像現像用トナー及びその製造方法、静電荷像現像剤並びに画像形成方法
JP2958416B2 (ja) 静電荷像現像用トナーの製造方法、静電荷像現像用トナー及び画像形成方法
JP2000267331A (ja) 静電荷像現像用トナー及びその製造方法、静電荷像現像剤並びに画像形成方法
JP3093578B2 (ja) 電子写真用トナー
JP2004191532A (ja) 画像形成方法及び該画像形成方法に用いる補給用現像剤
EP0926564B1 (en) Process for producing toner
JP2006078982A (ja) トナー
JP3058548B2 (ja) 電子写真用現像剤
JP2568244B2 (ja) 画像形成方法
JPH083659B2 (ja) 静電荷像現像用トナー及び現像方法
JP2835961B2 (ja) 静電荷像現像用一成分系磁性トナー
JP3191074B2 (ja) 一成分現像剤及び画像形成方法
JP4219504B2 (ja) 現像剤用トナー及び現像剤
JP2769880B2 (ja) 静電荷像現像用磁性トナー
JP2007121463A (ja) 静電荷像現像用トナーの製造方法
JP3729718B2 (ja) 静電荷像現像用トナーと画像形成方法
JP3558972B2 (ja) 静電荷像現像用トナー及び画像形成方法
JPH01250963A (ja) 静電荷像現像用一成分系現像剤及び画像形成方法
JP2003015354A (ja) 静電荷像現像用トナー

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20000704

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees