JP3058548B2 - 電子写真用現像剤 - Google Patents

電子写真用現像剤

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JP3058548B2 JP5351647A JP35164793A JP3058548B2 JP 3058548 B2 JP3058548 B2 JP 3058548B2 JP 5351647 A JP5351647 A JP 5351647A JP 35164793 A JP35164793 A JP 35164793A JP 3058548 B2 JP3058548 B2 JP 3058548B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真法或は静電印
刷法等において、電気的潜像又は磁気的潜像を現像する
のに用いられる現像剤(以下トナーと称す)に関する。
【0002】
【従来の技術】電気的、磁気的潜像等を顕像化するトナ
ーは、画像を形成し、記録する種々のプロセスに用いら
れている。この様な画像形成プロセスの一つである電子
写真法としては、例えば米国特許第2,297,691
号明細書等に記録されている如く多数の方法が知られて
いる。
【0003】この電子写真法においては、一般的には、
光導電性物質を利用し、種々の手段で感光体上に電気的
潜像を形成し、次いでこの潜像をトナーを用いて現像
し、必要に応じて紙等の記録材にこのトナー画像を転写
した後、加熱、加圧或は溶剤蒸気等を用いて、トナー画
像をこの記録材等に定着することにより、複写物を得る
ものである。又、トナー画像を転写する工程を有する場
合には、通常感光体上に残余したトナーを除去する工程
が設けられている。
【0004】従来、乾式現像装置に用いられる現像剤と
しては、 1:トナー中に磁性粉を含有した1成分磁性現像剤 2:トナー中に磁性粉を含有しない1成分非磁性現像剤 3:磁性粉を含有しないトナーを一定比で磁性キャリア
と混合させた2成分現像剤 4:磁性粉を含有したトナーを一定比で磁性キャリアと
混合させた2成分現像剤 等があり、これらを用いた現像法も、例えば、米国特許
第2,874,063号明細書に記載の磁気ブラシ法、
同第2,618,552号明細書に記載のカスケード現
像法及び同第2,221,776号明細書に記載のパウ
ダークラウド法、同第3,909,258号明細書に記
載の導電性磁性トナーを用いる方法及び特公昭41−9
475号公報等に記載されている種々の絶縁性磁性トナ
ーを用いる方法等が提案及び実施されている。これらの
現像法に適用するトナーは、一般的に熱可塑性樹脂中
に、染・顔料からなる着色剤を均一に分散させた後、微
粉砕及び分級することにより、所望の粒径を有するトナ
ーとして製造される。
【0005】
【発明が解決しようとしている課題】しかしながら、こ
の製造方法(粉砕法)によれば、かなり優れたトナーを
製造し得るが、ある種の制限、即ちトナー用材料の選択
範囲に制限があるという問題がある。例えば、樹脂着色
剤分散体が充分に脆く、経済的に使用可能な製造装置で
微粉砕し得るものでなくてはならない。
【0006】この為、樹脂着色剤分散体を充分に脆くせ
ざるを得ず、この樹脂着色剤分散体を実際に高速で微粉
砕する際に、広い粒径範囲の粒子群が形成され易く、特
に過度に微粉砕された粒子が比較的大きな割合でこの粒
子に含まれ、所謂粒度分布のブロード化という問題が生
じる。この様な高度に脆性の材料は、複写機等において
実際に現像用に製品として使用する場合、更に微粉砕化
ないしは粉化を受け易い。
【0007】一方、これらの粉砕法によるトナーの問題
点を克服する為、懸濁重合法によるトナーの製造方法等
が、特公昭36−10231号公報等で提案されてい
る。この懸濁重合法においては、重合性単量体及び着色
剤、更に必要に応じて重合開始剤、架橋剤、荷電制御
剤、その他の添加剤を均一に溶解又は分散せしめて単量
体組成物とした後、この単量体組成物を、分散安定剤を
含有する連続相(例えば、水相)中に適当な撹拌機を用
いて分散し、同時に重合反応を行わせ、所望のの粒径を
有するトナー粒子を得ることが出来るとされるが、実際
に複写機用のトナーを製造してみたところ、粉砕法より
は粒度分布のブロード化は抑さえられたが、未だ実用レ
ベルには達していないことが分かった。
【0008】同様に、トナーの製造に使用されるその他
の重合法としては、乳化重合、沈澱重合、分散重合、ソ
ープフリー乳化重合及びシード重合等があり、いずれの
方法もトナー粒度分布のブロード化に対してそれなりに
改善はみられる。しかしながら、夫々の重合方法で作成
されたトナー形状は球形微粒子ゆえに、前述したトナー
画像を転写する工程を有する場合には、通常感光体(例
えば、感光体ドラム)上に残余したのトナーを除去する
ことが難しく、更なる改良が必要とされている。
【0009】この様なトナーの粒度分布のブロード化に
よる問題点は、現像時に現像剤担持体から感光体ドラム
上へのトナーの飛翔状態が、トナー粒径により異なるこ
とに起因する。例えば、図2に示す様に、粉砕法で作成
した一般的な粒度分布を有する一成分磁性トナーにおい
て、個数平均粒径がY(約7μm)、小粒径側のX(約
3.5μm)、大粒径側のZ(約10μm)の三点にお
ける夫々のトナートリボを比較したところ、下記表1に
示す様になった。
【0010】
【表1】
【0011】この結果は、従来いわれている様に、トナ
ートリボがトナーの表面積(トナー粒径の2乗)にほぼ
比例することを示しているが、トナーの飛翔状態(現像
能力)にはこの様なトナーの形状因子が大きく影響し、
例えば、図3に示す様に現像コントラスト(トナーが保
持される現像剤(トナー)担持体と感光体上の潜像間で
の電位差)によって飛翔するトナー粒径に差が出るとい
う現象が起きる。ここでは、現像コントラストが低下す
るほど、トナートリボが大きい小粒径側のトナーが飛翔
しているのがわかる。尚、本実験は、キヤノン製複写
機:NP6650を使用して、各現像コントラスト
(0、200、400v)の潜像を形成した感光体へ飛
翔したトナーをサンプリングして、粒度分布を測定し
た。
【0012】尚、これらのトナーの粒度分布は、100
μmのアパーチャーを使用し、コールターカウンターT
A−II型(コールター社製)に個数平均分布及び体積
平均分布を出力するインターフェイス(日科機製)及び
CX−iパーソナルコンピューター(キヤノン製)を接
続して測定した。又、電解液には1級塩化ナトリウムを
用いて1%NaCl水溶液を調製したものを用い、この
電解質水溶液100〜150ml中に分散剤として界面
活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩を
0.1〜5ml加え、更に測定試料を0.5〜50mg
加えた電解質液とする。この様な測定試料を懸濁させた
電解質液を超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行な
い、上記コールターカウンターTA−II型により、2
〜40μmの粒子の粒度分布を測定して個数平均分布及
び体積平均分布を求め、更に、これらより個数平均粒径
及び体積平均粒径を得た。
【0013】又、本実験における現像方法として、例え
ば、特公昭59−32375号公報に記載の方法、即ち
図4の感光体ドラム1と現像スリーブ(現像剤担持体)
3との間に直流を重畳した交番電界を印加して、現像ス
リーブ3上の薄層現像剤を感光体ドラム1上の静電潜像
に転移させる所謂非接触現像法を用いた。これは、現像
スリーブ3と感光体ドラム1との対向間隔幅を250μ
mより小さくし、この間隔内を現像スリーブ3から感光
体ドラム1へトナーを電界により飛翔させる現像方式
(所謂非接触現像、或はジャンピング現像方式)であ
る。ここで、感光体ドラム1上の暗部+600V及び明
部0Vの潜像を形成し、現像スリーブ3にピーク−ピー
ク電圧1400V及び1800Hzの矩形波交番電圧に
+150Vの直流電圧を重畳した現像バイアスを印加し
て実験を行った。
【0014】この場合、現像バイアスとして交番電界が
重畳されているが、直流成分のみの現像バイアス印加さ
れる装置においても、又、現像スリーブ3上の薄層現像
剤を感光体ドラム1上に接触させる接触現像において
も、この様な粒径差に起因する様々な現象が発生する。
この様なトナーの粒径差による影響を排除し、例えば、
トナーのトリボ付与が均一に出来る様に各種現像装置が
提案若しくは実用化されているが、この問題を解消して
いる装置は皆無である。
【0015】又、シリカ、アルミナ及び酸化チタン等の
外添剤によりトナートリボのコントロールも成されてい
るが、これらの外添剤のトナーに対する外添量は、その
トナーがもつ粒度分布の平均的な条件であり、比表面積
が大きい小粒径側のトナーには多量に外添し、又、比表
面積が小さい大粒径側のトナーには外添量を少量にする
といった制御が出来ない為、トナーの粒度分布がブロー
ドになるほど、粒度分布の両端側に適正な外添量を有す
るトナーが少なくなることになる。
【0016】この為、現像コントラストによる飛翔粒径
の差は、経時的にトナー粒度分布の形状を変化させ、初
期に設定された現像バイアス等の現像条件とはズレてし
まう為、画像濃度の低下及び非画像部のカブリの増加と
いった画像品質の低下を招く。更に、トナーの流動性向
上剤としても例えば、シリカ、アルミナ、酸化チタンと
いった外添剤が用いられる。これらの外添剤は分級後の
トナーに対して適正量添加された後、ヘンシェルミキサ
ー等の混合撹拌手段でトナーに混合される。ここで、個
数平均粒径が異なる3種類のトナーに対して外添される
外添剤量を変化させた時のトナーの凝集度変化のグラフ
を図5に示す。トナーの流動性は、トナートリボの立ち
上がり特性や現像剤担持体上でのトナーコーティングの
安定性や二成分現像剤中でのキャリアとトナーの混じり
易さ等に大きく影響する。このトナーの流動性を測定す
る尺度として凝集度があるが、この測定法は以下の通り
である。
【0017】凝集度測定法 試料(外添した外添剤を有する現像剤等)の流動性特性
を測定する一手段として凝集度を用いるものであり、こ
の凝集度の値が大きいほど試料の流動性は悪いと判断す
る。測定装置としては、パウダーテスター(細川ミクロ
ン社製)を用いる。測定法としては、振動台に200メ
ッシュ、100メッシュ及び60メッシュのフルイを目
開きの狭い順に、即ち60メッシュフルイが最上位にく
る様に200メッシュ、100メッシュ及び60メッシ
ュフルイの順に重ねてセットする。
【0018】このセットした60メッシュフルイ上に正
確に秤量した試料5gを加え、振動台への入力電圧を2
1.7Vになる様に調整し、その際の振動台の振幅が6
0〜90μmの範囲に入る様に調整し(レオスタット目
盛約2.5)、約15秒間振動を加える。その後、各フ
ルイ上に残った試料の重量を測定して下式に基づき凝集
度を得る。
【0019】凝集度(%)=60メッシュフルイ上の試
料重量/5g×100+100メッシュフルイ上の試料
重量/5g×100×3/5+200メッシュフルイ上
の試料重量/5g×100×1/5 尚、試料は、23℃/60%RHの環境下で約12時間
放置したものを用い、測定環境も同一条件とした。又、
本測定にはキヤノン社製複写機:NP6650のトナー
と同等の材料で、粒度を変化させたものを使用し、又、
外添剤としてはシリカ微粒子を使用した。
【0020】ここで図5より平均粒径によって各トナー
の外添剤の外添量には凝集度を最低値にする適正値があ
り、外添量が過剰になると凝集度が再度上昇し、外添剤
の効果が減少していく傾向にあるのが分かる。この様に
外添剤の添加量の適正条件がトナー粒径(5、7、8μ
m)によって異なることは、前述した様なトナーのトリ
ボ分布と同様に、粒径によって流動性が異なり、トナー
の粒度分布がブロードになるほど、粒度分布の両端側で
適正な外添条件を有するトナーが少なくなることを示
す。これら外添条件による凝集度の変化は、外添初期か
ら適正値(凝集度の最小値)まではトナー表面に対して
外添剤が徐々に被覆されトナー間にスペーサー粒子とし
て挟まれ、トナー相互間での表面エネルギーによる影響
を減少させていくが、外添量が適正値を越えると外添剤
同士の静電凝集により、スペーサーとしての効果が低下
していく為と考えられる。
【0021】更に、トナー画像を転写する工程を有する
場合には、通常感光体上に残余したトナーを除去する工
程が設けられているが、ブレードクリーニングに代表さ
れる様なこの感光体表面清掃手段においては、一般的に
小粒径側のトナーの除去が難しい。これは、小粒径側の
トナーは、感光体とブレードとの接触部を擦り抜けやす
いことと、トナーのトリボが高い為感光体に対して鏡映
力等による付着力が大きくなることによる。
【0022】又、前述した様な懸濁重合法等で作成した
トナーは球形微粒子となる為、更に感光体とブレードの
接触部をトナーが擦り抜けやすくなる。この為、クリー
ニング助剤等を適正量で添加する方法もあるが、前述し
た流動性向上剤の様な外添剤と同様に、平均的な粒径に
対する外添量の適正値は比表面積の大きい小粒径側のト
ナーに対しては不足となる為、流動性の低下を引き起こ
し、クリーニング能力の低下はもちろん、非画像部のカ
ブリやトナー飛散の様な問題も引き起こす。次に、図7
に混合撹拌時間(以下、外添時間と記す)によるトナー
凝集度変化のグラフを示す。
【0023】ここで、図7より外添剤の外添時間には適
正があり、外添時間が過剰になるとトナーの凝集度が再
度上昇し、外添剤の効果が減少していくのが分かる。
又、この外添時間の適正条件は、トナー平均粒径(5、
7、8μm)によって異なり、従来の様に同一条件で外
添された場合、粒径によって流動性が異なり、粒度分布
がブロードになるほど、この粒度分布の両端側で適正な
外添条件を有するトナーが少なくなることが分かる。
【0024】これらの外添時間による凝集度の変化は、
外添初期から適正値(凝集度が最小値となる外添時間)
まではトナー表面に対して外添剤が徐々に被覆され、ト
ナー間にスぺーサー粒子として挟まれることにより、ト
ナー相互での表面エネルギーによる影響を減少させてい
くが、外添時間が適正値を越えると、これらの外添剤が
撹拌時の個々での衝突により発生する熱や圧力により外
添剤がトナー表面に埋め込まれ、スぺーサーとしての効
果が減少していく為と考えられる。この様に外添剤がト
ナー表面へ埋め込まれると、トナー表面への有効な外添
剤量の低下を意味するといえる。
【0025】又、定着時に離型剤として機能する滑剤の
内添量により、定着ローラーへのトナーの融着(所謂オ
フセット)が異なるが、トナー表面の滑剤の析出率が低
い大粒径側のトナーはオフセットを発生し易いという問
題がある。更に、磁性トナーにおける磁性粉は、現像ス
リーブ内に配置された磁気発生手段による磁気力によ
り、現像スリーブへの拘束若しくは摩擦を生じさせて、
トナーにトリボを与える為に働くと同時に、過剰なトリ
ボ付与に対しては電荷のリークサイトとして働く。従っ
て、これらの条件に対しても、磁性粉のトナー表面への
析出率が効いてくる。これら内添剤のトナー表面への析
出率を制御する為に、内添剤のトナーバインダーに対す
る添加重量を粒径によって変化させる方法も提案されて
いるが、内添重量は出来る限り少量であることがトナー
製法上好ましい。
【0026】従って、本発明の目的は上述の問題点を解
決したトナーを提供することにある。即ち、本発明の目
的はトナーの粒度分布のブロード化に伴う各粒径間の現
像条件の差を最小限にして、長期に渡って画像濃度が高
く、非画像部のカブリのない安定した画像品質が得られ
るトナーを提供することにある。又別の目的として、長
期に渡って感光体の清掃が安定して出来る機能を有する
トナーを提供することにある。又別の目的として、長期
に渡って飛散等による装置内の汚れが発生しないトナー
を提供することにある。
【0027】
【課題を解決する為の手段】上記目的は、以下の本発明
によって達成される。即ち、本発明の第一の発明は、
平均粒径が異なる少なくとも種類のトナー粒子群
及びBと、これらのトナー粒子群A及びBの夫々に外添
される外添剤とを有する電子写真用現像剤であって、ト
ナー粒子群Aには外添剤aが外添され、且つ、トナー粒
子群Bには該外添剤aと同質の外添剤bが外添されてお
り、該トナー粒子群Aは、該トナー粒子群Bよりも個数
平均粒径が小さく、且つ、該外添剤aは、該外添剤bよ
りも一次粒子平均値が小さく、上記の外添剤aが外添さ
れているトナー粒子群Aと、上記の外添剤bが外添され
ているトナー粒子群Bとを混合することにより得られた
ものであることを特徴とする電子写真用現像剤であり、
第二の発明は、個数平均粒径が異なる少なくとも2種類
のトナー粒子群A及びBと、これらのトナー粒子群A及
びBの夫々に外添される外添剤a及びbとを有する電子
写真用現像剤であって、トナー粒子群Aには外添剤aが
外添時間Aで外添されており、且つ、トナー粒子群Bに
は該外添剤aと同質の外添剤bが外添時間Bで外添され
ており、該トナー粒子群Aは、該トナー粒子群Bよりも
個数平均粒径が小さく、且つ、該外添時間Aは、該外添
時間Bよりも長く、上記の外添剤aが外添時間Aで外添
されているトナー粒子群Aと、上記の外添剤bが外添時
間Bで外添されているトナー粒子群Bとを混合すること
により得られたものであることを特徴とする電子写真用
現像剤であり、そして第三の発明は、個数平均粒径が異
なる少なくとも種類のトナー粒子群A及びBを有する
電子写真用現像剤であり、トナー粒子群Aを構成するト
ナー粒子aには内添剤aが内添されており、且つ、トナ
ー粒子群Bを構成するトナー粒子bには、該内添剤aと
同質の内添剤bが内添されており、該トナー粒子群A
は、該トナー粒子群Bよりも個数平均粒径が小さく、且
つ、該内添剤aは、該内添剤bよりも平均粒径が小さ
く、上記の内添剤aが内添されているトナー粒子aによ
って構成されるトナー粒子群Aと、上記の内添剤bが内
添されているトナー粒子bによって構成されるトナー粒
子群Bとを混合することにより得られたものであること
を特徴とする電子写真用現像剤である。
【0028】
【作用】上記本発明の構成によれば、従来技術の課題を
解決し、トナーの粒度分布のブロード化に伴う各粒径間
の現像条件の差を最小限にして、長期に渡って画像濃度
が高く、非画像部のカブリのない安定した画像品質が得
られ、長期に渡って感光体の清掃が安定して出来る機能
を有し、そのうえ長期に渡って飛散等による装置内の汚
れが発生しないトナーを提供することが出来る。
【0029】
【好ましい実施態様】次に好ましい実施態様を挙げて本
発明を更に詳しく説明する。先ず、本発明における現像
剤の材料及び製造方法について述べる。本発明に使用さ
れるバインダー(結着樹脂)としては、ポリスチレン、
ポリp−クロロスチレン、ポリビニルトルエン等のスチ
レン及びその置換体の単重合体;スチレン−p−クロロ
スチレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合
体、スチレン−ビニルナフタレン共重合体、スチレン−
アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチ
ル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、ス
チレン−アクリル酸−2−エチルヘキシル共重合体、ス
チレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−メタ
クリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチ
ル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、
スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、ス
チレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニル
メチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルエチルエー
テル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合
体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプ
レン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン
共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−
マレイン酸エステル共重合体等のスチレン系共重合体;
ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレー
ト、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、
ポリプロピレン、ポリエステル、ポリウレタン、ポリア
ミド、エポキシ樹脂、ポリビニルブチラール、ポリアク
リル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェ
ノール樹脂、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系
石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックス等が
挙げられ、単独或は混合して使用される。
【0030】又、必要に応じて、本発明のトナーに用い
られる着色剤としては、公知のものが全て使用可能であ
るが、例えば、カーボンブラック、鉄黒、グラファイ
ト、ニグロシン、モノアゾ染料の金属錯体、群青、銅フ
タロシアニン、メチレンブルー、クロームイエロー、キ
ノリンイエロー、ハンザイエロー、ベンジジンイエロ
ー、デュポンオイルレッド、キナクリドン各種レーキ顔
料等の染顔料が使用出来る。この様な着色剤の含有量
は、非磁性トナー粒子の樹脂100重量%に対して2〜
30重量%程度であることが望ましい。又、磁性トナー
に含有する場合は、磁性トナー粒子100重量%に対し
て0.5〜15重量%程度であることが望ましい。
【0031】又、本発明のトナーには、帯電制御剤が帯
電極性及び帯電量等を制御する為に必要に応じて添加さ
れる。本発明においては、目的とするトナーの極性や帯
電量等に応じて公知の適当な帯電制御剤を選択すればよ
く、特に制限はない。例えば、金属錯体アゾ系染料、ニ
グロシン系染料等が挙げられるが、これらは要求特性に
応じて選択されるものである。この様な荷電制御剤の含
有量は、非磁性トナー粒子においては樹脂100重量%
に対して0.2〜10重量%程度であることが望まし
い。又、磁性トナーに含有する場合は、磁性トナー粒子
100重量%に対して0.2〜10重量%程度であるこ
とが望ましい。
【0032】又、ワックス等の滑剤は、定着時の離型剤
として、オフセット防止の為に必要に応じて添加される
ものであり、例えば、ポリエチレンワックス、ポリプロ
ピレンワックス、シリコンワックス等の公知の様々なワ
ックスを用いればよく、これらは要求特性に応じて選択
されるものである。この様なワックスの含有量は、非磁
性トナー粒子においては樹脂100重量%に対して2〜
10重量%程度であることが望ましい。又、磁性トナー
においては、樹脂100重量%に対して0.5〜10重
量%程度であることが望ましい。
【0033】次に本発明のトナーの製造方法について説
明する。上記した様な着色剤、荷電制御剤、ワックス、
磁性粉、その他の添加剤等のうちから必要なものを選択
し、これらの所定量と樹脂を溶融、混練し、冷却後、ハ
ンマーミル、カッターミル等により粗粉砕する。次いで
ジェットミル、オングミル等により更に微粉砕化した
後、好ましい体積平均又は個数平均粒径範囲になる様に
分級する。こうして出来上がった平均粒径が、例えば、
約7μmの粒度分布を示す分級品Cを、図1に示す様に
平均粒径が約5μmの粒度分布を示すAと、平均粒径が
約8μmの粒度分布を示すBとに再び分級し、夫々のト
ナー群A、Bに対して、必要に応じて流動性向上剤、潤
滑剤、研磨剤、導電性付与剤、定着助剤等の外添剤を添
加し、混合撹拌する。
【0034】本発明の第一の発明では、この時にトナー
群Aに外添する、少なくとも一種類の外添剤の粒径をB
群のものとは変える。この様に少なくとも一種類の粒径
が異なる外添剤を添加して、混合撹拌されたトナー群A
及びBを、所定の平均粒径になる様に適正量ずつ投入後
再度混合撹拌し、本発明のトナーを完成する。この時ト
ナー群A及びBの夫々の外添時間は、実際の装置の条件
等で適正値は異なるが、各トナー群の平均粒径における
凝集度の最低値になる時間等で決定される。
【0035】ここで、粒径のみ異なる同質の外添剤を用
い、その外添量を変化させたトナーによる夫々の凝集度
の変化のグラフを図6に示す。本実験にはキヤノン社製
複写機:NP6650のトナーと同等の材料で、個数平
均粒径5μmとなる様に分級したものに、外添剤として
一次粒子平均値が夫々10〜20nm、5〜15nmの
粒径が異なる同種のシリカ微粒子を外添したトナー
(a)及び(b)を使用した。これよりトナー(a)の
系では外添剤量が0.8%必要であったものが、トナー
(b)の系では0.6%と、外添剤量を少なく出来ると
同時に、最終的に混合される8μm粒径を有するトナー
の凝集度により近づけることが可能となった。
【0036】これらの外添剤はシリカに限らず、例え
ば、アルミナ、酸化チタン、トナーバインダーとして上
記した様な樹脂粉、ポリテトラフルオロエチレン粉、ポ
リフッ化ビニリデン粉、二硫化モリブデン、二硫化タン
グステン、チッ化ボロン、酸化鉛、酸化アンチモン、硫
酸ストロンチウム、硫酸アルミニウム、炭酸カルシウ
ム、チタン酸ストロンチウム、酸化セリウム、酸化スト
ロンチウム、ステアリン酸亜鉛等の高級脂肪酸の金属
塩、グラファイト、フッ化バリウム、フッ化カルシウ
ム、フッ化カーボン、カーボンブラック、導電性酸化錫
等の公知の微粒子でもよく、又、これらは上記機能剤と
して2種類以上の機能を同時に有するものもある。又、
これらのうちの2種類以上を各トナー群の少なくとも一
方に添加することも出来る。
【0037】又、本発明のトナーは、必要に応じて、例
えば、鉄粉、ガラスビーズ、ニッケル粉、フェライト粉
等のキャリア粒子と混合され、2成分現像剤として用い
ることも出来る。又、トナーを1成分磁性現像剤として
用いる場合は、磁性粉としては、強磁性の元素及びこれ
らを含む合金、化合物等で、例えば、マグネタイト、ヘ
マタイト、フェライト等の鉄、コバルト、ニッケル、マ
ンガン等の合金や化合物、その他の強磁性合金等従来よ
り使用されている磁性材料を含有させればよい。これら
の磁性粉は、平均粒径0.03〜5μm、好ましくは、
0.1〜1μmの微粒子とし、トナー重量の1〜100
重量%、好ましくは20〜60重量%の割合で添加す
る。又、本発明のトナーを適応出来る現像方式は、従来
公知若しくはその類似系の全てにおいてである。
【0038】又、本発明の第二の発明では、この時のト
ナー群Aの外添条件をB群とは変え、例えば、外添時間
を前述した様に、トナー群Aの方がBよりも長くなる様
にする。こうして、外添剤添加後、混合撹拌されたトナ
ー群A及びBを再度混合撹拌し、本発明のトナーを完成
する。尚、夫々の外添時間は、実際の装置の条件等で適
正値は異なるが、各トナー群の平均粒径による凝集度の
最低値になる時間等で決定される。
【0039】これらの外添剤は、前述した様なものであ
り、これらの外添剤の2種類以上を各トナー群の少なく
とも一方に添加することも出来る。又、トナー群Bに
は、外添剤を添加しなくてもよい場合もある。
【0040】又、本発明のトナーは、前述した様に、2
成分現像剤として用いることも出来、又、1成分磁性現
像剤としても用いることが出来る。又、本発明のトナー
を適応出来る現像方式は、従来公知若しくはその類似系
の全てにおいてである。
【0041】又、これらは、本発明の第三の発明におい
ても同様である。
【0042】これらの内添剤は、平均粒径が小さすぎる
と凝集し易く、耐環境性が悪くなる。又、平均粒径が大
きすぎると、トナーの表面に過度に突出したり、偏在が
起き好ましくなく、又、カラートナーの場合は、その色
相を変化させてしまうということもある。本発明におい
て、前述した内添剤の平均粒径の測定及び形状の観察は
次の様にして行った。透過電子顕微鏡(日立製作所製
H−700H)でコロジオン銅膜メッシュ等に処理した
試料を用いて、過電圧100KVにて、10,000倍
で撮影し、焼き付け倍率3倍として、最終倍率30,0
00倍とする。これによって、形状の観察を行い、各粒
子の最大長を計測し、その平均をもって平均粒径とし
た。
【0043】この様な着色剤、荷電制御剤、ワックス、
磁性粉、その他の添加剤等のうちから必要なものを選択
し、これらの所定量と樹脂を溶融混練し、冷却後、ハン
マーミル及びカッターミル等により粗粉砕する。次い
で、ジェットミル、オングミル等により更に微粉砕化し
た後、好ましい体積平均又は個数平均粒径範囲になる様
に分級し、これをAとする。
【0044】次に、Aで選択された内添剤のうち少なく
とも1種類において、成分が同質で、平均粒径のみが異
なる様に内添剤を使用して、Aとほぼ同様な工程を経
て、Aと異なる平均粒径になる様に分級し、これをBと
する。こうして出来上がった、例えば、平均粒径が約5
μmの粒度分布を示すAと、平均粒径が約8μmの粒度
分布を示すBとを適量混合し、図1に示す様な平均粒径
が約7μmの粒度分布を示す分級品Cを得た。この後、
Cに対して必要に応じ、前述した様な流動性向上剤、潤
滑剤、研磨剤、導電性付与剤、定着助剤等の外添剤を添
加し、再び混合撹拌して本発明のトナーを得る。尚、こ
れらの外添剤の添加は、夫々のトナー群A及びBに対し
て行った後、AとBとを再度混合して本発明のトナーC
としてもよい。
【0045】又、これらのうちの2種類以上を平均粒径
の異なる各トナー群の少なくとも一方に添加することも
出来る。この時のトナー群A、B夫々の内添剤の所定量
及び樹脂を溶融混練し、冷却後、ハンマーミル、カッタ
ーミル等により粗粉砕する時の条件、更に、ジェットミ
ル、オングミル等により更に微粉砕化する時の条件、平
均粒径範囲になる様な分級条件等は、適正条件として夫
々異なってもよい。又、外添条件についても同様であ
る。又、本発明のトナーは必要に応じて、例えば、鉄
粉、ガラスビーズ、ニッケル粉、フェライト粉等のキャ
リア粒子と混合され、2成分現像剤として用いることも
出来る。又、本発明のトナーを適応出来る現像方式は、
従来公知若しくはその類似系の全てにおいてである。
【0046】
【実施例】次に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に
具体的に説明する。尚、文中において、部又は%とある
のは特に断りのない限り重量基準を示す。
【0047】(第一の発明の実施例) 実施例1 スチレン−2−エチルヘキシルアクリレート−ジビニル
ベンゼン共重合体100部、ニグロシン5部及びBET
比表面積8m2 /gのマグネタイト50部を混合し、ロ
ールミルにて160℃で溶融混練した。冷却後、ハンマ
ーミルにて粗粉砕した後、ジェット粉砕機にて微粉砕
し、次いで風力分級機を用いて分級し、個数平均粒径が
7μmの黒色微粉末を得た。
【0048】これを再度、風力分級機にかけ、個数平均
粒径約5μmのA群と、個数平均粒径約8μmのB群と
に分けた後、A群100部に対して、一次粒子粒度分布
範囲が5〜15nmの粒径を有するケイ酸微粉末(シリ
カ)0.6部を添加し、ヘンシェルミキサーで約2分間
混合撹拌した。同様に、一次粒子粒度分布範囲が10〜
20nmの粒径を有する同質のシリカをB群100部に
0.4部添加し、ヘンシェルミキサーで約2分間混合撹
拌した。
【0049】その後、ヘンシェルミキサーで両者を適量
づつ混合し、再度約0.5分間撹拌して、個数平均粒径
が7μmの本実施例のトナーとした。尚、外添終了後の
A群とB群との混合撹拌は、両者の適正外添条件を変化
させない為にも、負荷を弱くするのが重要である。この
様な構成で現像されるトナーは、従来品よりもトリボが
均一且つ安定であり、複写される画像品質も安定且つ優
れたものとなった。又、従来処方のトナーに比べて、装
置の内外へのトナーの飛散による汚れも少なくなった。
【0050】実施例2 実施例1と同様の組成及び製造法で得たA群とB群に対
して、小粒径側のA群100部に対して、ケイ酸微粉末
(シリカ)0.3部と、更に一次粒子粒度分布範囲
0.5〜1μmの粒径を有する酸化セリウム0.5部を
添加し、ヘンシェルミキサーで約5分間混合撹拌した。
又、B群に対しては、1〜2μmの粒度分布範囲を有す
るAと同質の酸化セリウムをB群100部に0.8部
添加し、ヘンシェルミキサーで約2分間混合撹拌した。
その後、ヘンシェルミキサーで両者を再度混合して、個
数平均粒径が7μmの本実施例のトナーとした。
【0051】本実施例は黒色微粉末A群とB群に添加す
る外添剤の量及び種類を変化させ、又、少なくとも片方
に複数の外添剤添加をした場合における一例である。こ
の様な構成で現像されるトナーは、従来品よりもトリボ
が均一且つ安定であり、複写される画像品質も安定且つ
優れたものとなった。又、従来処方のトナーに比べて、
装置内外のトナーの飛散による汚れも少なくなると共
に、感光体の清掃手段(クリーニングブレード)の耐久
寿命が格段に向上した。
【0052】実施例3 スチレン−2−エチルへキシルアクリレート−ジビニル
ベンゼン共重合体100部、ニグロシン5部、BET比
表面積8m2 /gのマグネタイト50部を混合し、ロー
ルミルにて160℃で溶融混練した。冷却後ハンマーミ
ルにて粗粉砕した後、ジェット粉砕機にて微粉砕し、次
いで風力分級機を用いて分級し、個数平均粒径が約8μ
mの黒色微粉末のB群を得た。一方ニグロシンを3部に
し、マグネタイトを70部にした他は、B群と同一組成
で同様の製造工程を経て、個数平均粒径約5μmの黒色
微粉末のA群を得た。
【0053】次に、黒色微粉末のA群100部に対し
て、一次粒子粒度分布範囲が5〜15nmの粒径を有す
るケイ酸微粉末(シリカ)0.3部を添加し、ヘンシェ
ルミキサーで約4分間混合撹拌した。同様に、一次粒子
粒度分布範囲が10〜20nmの粒径を有する同質のシ
リカをB群100部に0.3部添加し、ヘンシェルミキ
サーで約2分間混合撹拌した。その後、ヘンシェルミキ
サーで両者を再度混合して、個数平均粒径が7μmの本
実施例のトナーとした。
【0054】この様な構成で現像されるトナーは、従来
品よりもトリボが均一且つ安定であり、複写される画像
品質も安定且つ優れたものとなった。又、従来処方のト
ナーに比べて、装置内外のトナー飛散による汚れも少な
くなった。この様に、A群とB群の内添剤の種類や内添
量が異なっても本発明は有効である。
【0055】実施例4 スチレン−2−エチルへキシルアクリレート−ジビニル
ベンゼン共重合体100部、ニグロシン5部、BET比
表面積8m2 /gのマグネタイト50部を混合し、ロー
ルミルにて160℃で溶融混練した。冷却後、ハンマー
ミルにて粗粉砕した後、ジェット粉砕機にて微粉砕し、
次いで風力分級機を用いて分級し、個数平均粒径が約8
μmの黒色微粉末のB群を得た。
【0056】次に、この黒色微粉末のB群100部に対
して、一次粒子粒度分布範囲が10〜20nmの粒径を
有するケイ酸微粉末(シリカ)0.3部を添加し、ヘン
シェルミキサーで約2分間混合撹拌した。又、懸濁重合
法により、ニグロシンを3部にし、マグネタイトを70
部にした他は、B群と同一組成の、個数平均粒径約5μ
mのほぼ球状の黒色微粉末のA群を得て、B群の場合と
同様に一次粒子粒度分布範囲が5〜15nmの粒径を
有する同質のシリカをA群100部に0.3部添加し、
ヘンシェルミキサーで約3分間混合し、最後に両者を混
合して、個数平均粒径が7μmの本実施例のトナーとし
た。この様な構成で現像されるトナーは、従来品よりも
トリボが均一且つ安定であり、複写される画像品質も安
定且つ優れたものとなった。この様に、A群とB群のト
ナーの製造方法が異なっても本発明は有効である。
【0057】 実施例5 ・スチレン 185部 ・アクリル酸トリフルオロエチル 15部 ・環化ゴム[アルベックスCK−450(ヘキストジャパン社製)] 10部 ・シアニンブルー4920(大日精化社製) 20部 ・パラフィンワックスT−550(日本精ろう社製) 32部 ・重合開始剤[V−601(和光純薬社製)] 10部
【0058】上記処方を容器中で70℃に加熱、溶解又
は分散し、単量体系を調製した。別途、イオン交換水1
200mlにアミノアルキル変性コロイダルシリカを1
0g加え、HClでpH6に調整し、更にNa2 CO3
を1g加え、70℃に加温し、TK式ホモミキサーM型
(特殊機化工業製)を用いて、10000r.p.mで
15分間分散させた。更に、Al2 (SO43 を1.
1g加え、10000r.p.mで15分間分散させ、
分散媒を調整し、上記単量体組成物を投入し、窒素雰囲
気下で70℃でTK式ホモミキサーを用いて、1000
0r.p.mで60分間撹拌し、単量体組成物を造粒し
た。
【0059】その後、パドル撹拌翼で撹拌しつつ、70
℃、10分間で重合した。重合反応終了後、反応生成物
を冷却し、NaOHを加えて分散剤を溶解し、濾過、水
洗及び乾燥することにより重合トナーを得た。次に、撹
拌条件を変えて、再度この工程を繰り返し、個数平均粒
径約5μmのA群と個数平均粒径約8μmのB群とを作
製した。こうして出来上がったA群100部に対して、
一次粒子粒度分布範囲が5〜15nmの粒径を有するケ
イ酸微粉末(シリカ)0.3部とクリーニング助剤とし
て、チタン酸ストロンチウム微粉末を0.5部添加し、
ヘンシェルミキサーで約3分間混合撹拌した。
【0060】同様に、一次粒子粒度分布範囲が10〜2
0nmの粒径を有する同質のシリカをB群100部に
0.3部添加し、ヘンシェルミキサーの撹拌条件をA群
の外添条件よりも弱くして約2分間混合撹拌後、両者を
混合して個数平均粒径が7μmの本実施例のトナーとし
た。この様な構成で現像されるトナーは、従来品よりも
トリボが均一且つ安定であり、複写される画像品質も安
定且つ優れたものとなった。又、従来処方のトナーと比
べて装置内外のトナー飛散による汚れも少なく、重合法
で作成したトナーの感光体表面のクリーニングに対して
も効果的であった。この様に、外添条件をA群とB群で
変化させても効果的である。
【0061】(第二の発明の実施例) 実施例6 スチレン−2−エチルへキシルアクリレート−ジビニル
ベンゼン共重合体100部、ニグロシン5部及びBET
比表面積8m2 /gのマグネタイト50部を混合し、ロ
ールミルにて160℃で溶融混練した。冷却後、ハンマ
ーミルにて粗粉砕した後、ジェット粉砕機にて微粉砕
し、次いで風力分級機を用いて分級し、個数平均粒径が
7μmの黒色微粉末を得た。これを再度、風力分級機に
かけ、個数平均粒径約5μmのA群と、個数平均粒径約
8μmのB群とに分けた後、A群100部に対してケイ
酸微粉末(シリカ)0.3部を添加し、ヘンシェルミキ
サーで約4分間混合撹拌した。同様に、同質のシリカを
B群100部に0.3部添加し、ヘンシェルミキサーで
約2分間混合撹拌した。
【0062】その後、ヘンシェルミキサーでA及びB群
の両者を再度約0.5分間撹拌して、個数平均粒径が7
μmの本実施例のトナーとした。尚、外添剤終了後の黒
色微粉末A群とB群との混合撹拌は、両者の適正外添条
件を変化させない為にも、負荷を弱くするのが重要であ
る。この様な構成で現像されるトナーは、従来品よりも
トリボが均一且つ安定であり、複写される画像品質も安
定且つ優れたものとなった。又、従来処方のトナーに比
べて、装置の内外のトナートナー飛散による汚れが少な
くなった。
【0063】実施例7 実施例6と同様の組成及び製造法で得た黒色微粉末A群
とB群に対して、小粒径側のA群100部に対して、ケ
イ酸微粉末(シリカ)0.3部と、更に酸化セリウム
0.5部を添加し、ヘンシェルミキサーで約5分間混合
撹拌した。又、同質のシリカをB群100部に0.3部
添加し、ヘンシェルミキサーで約2分間混合撹拌した。
その後、ヘンシェルミキサーで両者を再度混合して、個
数平均粒径が7μmの本発明のトナーとした。
【0064】本実施例はA群とB群に添加する外添剤の
量及び種類を変化させ、又、少なくとも片方に複数の外
添剤添加を行う場合において、小粒径群Aの外添負荷が
大きくなる様にする。この様な構成で現像されるトナー
は、従来品よりもトリボが均一且つ安定であり、複写さ
れる画像品質も安定且つ優れたものとなった。又、従来
処方のトナーに比べて、装置内外のトナートナー飛散に
よる汚れが少なくなると共に、感光体の清掃手段(クリ
ーニングブレード)の耐久寿命が格段に向上した。
【0065】実施例8 スチレン−2−エチルへキシルアクリレート−ジビニル
ベンゼン共重合体100部、ニグロシン5部及びBET
比表面積8m2 /gのマグネタイト50部を混合し、ロ
ールミルにて160℃で溶融混練した。冷却後、ハンマ
ーミルにて粗粉砕した後、ジェット粉砕機にて微粉砕
し、次いで風力分級機を用いて分級し、個数平均粒径が
約8μmの黒色微粉末のB群を得た。一方、ニグロシン
を3部にし、マグネタイトを70部にした他は、B群と
同一組成で同様の製造工程を経て、個数平均粒径約5μ
mの黒色微粉末のA群を得た。
【0066】次に、黒色微粉末のA群100部に対し
て、ケイ酸微粉末(シリカ)0.3部を添加し、ヘンシ
ェルミキサーで約4分間混合撹拌した。同様に、同質の
シリカをB群100部に0.3部添加し、ヘンシェルミ
キサーで約2分間混合撹拌した。その後、ヘンシェルミ
キサーで両者を再度混合して、個数平均粒径が7μmの
本実施例のトナーとした。
【0067】この様な構成で現像されるトナーは、従来
品よりもトリボが均一且つ安定であり、複写される画像
品質も安定且つ優れたものとなった。又、従来処方のト
ナーに比べて、装置内外のトナートナー飛散による汚れ
も少なくなった。この様に、A群とB群の内添剤の種類
や内添量が異なっても本発明は有効である。
【0068】実施例9 スチレン−2−エチルへキシルアクリレート−ジビニル
ベンゼン共重合体100部、ニグロシン5部及びBET
比表面積8m2 /gのマグネタイト50部を混合し、ロ
ールミルにて160℃で溶融混練した。冷却後、ハンマ
ーミルにて粗粉砕した後、ジェット粉砕機にて微粉砕
し、次いで風力分級機を用いて分級し、個数平均粒径が
約8μmの黒色微粉末のB群を得た。次に、この黒色微
粉末のB群100部に対して、ケイ酸微粉末(シリカ)
0.3部を添加し、ヘンシェルミキサーで約2分間混合
撹拌した。
【0069】又、懸濁重合法により、ニグロシンを3部
にし、マグネタイトを70部にした他は、B群と同一組
成の、個数平均粒径約5μmのほぼ球状の黒色微粉末の
A群を得て、B群同様に同質のシリカをA群100部に
0.3部添加し、ヘンシェルミキサーで約3分間混合
し、最後に両者を混合して、個数平均粒径が7μmの本
実施例のトナーとした。この様な構成で現像されるトナ
ーは、従来品よりもトリボが均一且つ安定であり、複写
される画像品質も安定且つ優れたものとなった。この様
に、A群とB群のトナーの製造方法が異なっても本発明
は有効である。
【0070】 実施例10 ・スチレン 185部 ・アクリル酸トリフルオロエチル 15部 ・環化ゴム[アルベックスCK−450(ヘキストジャパン社製)] 10部 ・シアニンブルー4920(大日精化社製) 20部 ・パラフィンワックスT−550(日本精ろう社製) 32部 ・重合開始剤[V−601(和光純薬社製)] 10部
【0071】上記処方を容器中で70℃に加熱して溶解
又は分散し、単量体系を調製した。別途、イオン交換水
1200mlにアミノアルキル変性コロイダルシリカを
10g加え、HClでpH6に調整し、更にNa2 CO
3 を1g加え、70℃に加温し、TK式ホモミキサーM
型(特殊機化工業製)を用いて、10000r.p.m
で15分間分散させた。更に、Al2 (SO43
1.1g加え、10000r.p.mで15分間分散さ
せ、分散媒を調整し、上記単量体組成物を投入し、窒素
雰囲気下で70℃でTK式ホモミキサーを用いて、10
000r.p.mで60分間撹拌し、単量体組成物を造
粒した。その後、パドル撹拌翼で撹拌しつつ、70℃、
10分間で重合した。重合反応終了後、反応生成物を冷
却し、NaOHを加えて分散剤を溶解し、濾過、水洗及
び乾燥することにより重合トナーを得た。
【0072】次に、撹拌条件を変えて、再度この工程を
繰り返し、個数平均粒径約5μmのA群と個数平均粒径
約8μmのB群とを作成した。こうして出来上がったA
群100部に対して、ケイ酸微粉末(シリカ)0.3部
とクリーニング助剤として、チタン酸ストロンチウム微
粉末を0.5部添加し、ヘンシェルミキサーで約3分間
混合撹拌した。
【0073】同様に、同質のシリカをB群100部に
0.3部添加し、ヘンシェルミキサーの撹拌条件をA群
の外添条件よりも落として約2分間混合撹拌後、両者を
混合して個数平均粒径が7μmの本実施例のトナーとし
た。この様な構成で現像されるトナーは、従来品よりも
トリボが均一且つ安定であり、複写される画像品質も安
定且つ優れたものとなった。又、従来処方のトナーと比
べて装置内外のトナートナー飛散による汚れも少なく、
重合法で作成したトナーの感光体表面のクリーニングに
対しても効果的であった。この様に、外添条件は外添時
間に限らず、トナーに対して外添時の負荷条件を変える
ものならいかなる方法も有効である。
【0074】(第三の発明の実施例) 実施例11 スチレン−2−エチルヘキシルアクリレート−ジビニル
ベンゼン共重合体100部、平均粒径1.0μmのニグ
ロシン5部及び平均粒径0.2μmのマグネタイト70
部を混合し、ロールミルにて160℃で溶融混練した。
冷却後、ハンマーミルにて粗粉砕した後、ジェット粉砕
機にて微粉砕し、次いで風力分級機を用いて分級し、個
数平均粒径が5μmの黒色微粉末Aを得た。同様に、ス
チレン−2−エチルヘキシルアクリレート−ジビニルベ
ンゼン共重合体100部、平均粒径1.8μmのニグロ
シン5部及び平均粒径0.2μmのマグネタイト70部
を混合し、ロールミルにて160℃で溶融混練した。冷
却後、ハンマーミルにて粗粉砕した後、ジェット粉砕機
にて微粉砕し、次いで風力分級機を用いて分級し、個数
平均粒径が8μmの黒色微粉末Bを得た。
【0075】この個数平均粒径約5μmの黒色微粉末A
群と、個数平均粒径約8μmの黒色微粉末B群を、夫々
適正量ヘンシェルミキサーで約0.5分間混合して、個
数平均粒径7μmの黒色微粉末を得た。次に、この個数
平均粒径7μmの黒色微粉末100部に対して、ケイ酸
微粉末(シリカ)0.3部と、更に酸化セリウム0.5
部を添加し、再度ヘンシェルミキサーで約2分間混合撹
拌して本実施例のトナーを得た。この様な工程を経て作
成されたトナーは、従来品よりもトリボが均一且つ安定
であり、複写される画像品質も安定且つ優れたものとな
った。又、従来処方のトナーに比べて、装置の内外のト
ナー飛散による汚れが少なくなった。
【0076】実施例12 スチレン−2−エチルヘキシルアクリレート−ジビニル
ベンゼン共重合体100部及び平均粒径1.0μmのニ
グロシン5部及び平均粒径0.1μmのマグネタイト7
0部を混合し、ロールミルにて160℃で溶融混練し
た。冷却後、ハンマーミルにて粗粉砕した後、ジェット
粉砕機にて微粉砕し、次いで風力分級機を用いて分級
し、個数平均粒径が5μmの黒色微粉末Aを得た。同様
に、スチレン−2−エチルヘキシルアクリレート−ジビ
ニルベンゼン共重合体100部、平均粒径1.8μmの
ニグロシン4部及び平均粒径0.2μmのマグネタイト
60部を混合し、ロールミルにて160℃で溶融混練し
た。
【0077】冷却後、ハンマーミルにて粗粉砕した後、
ジェット粉砕機にて微粉砕し、次いで風力分級機を用い
て分級し、個数平均粒径が8μmの黒色微粉末Bを得
た。この個数平均粒径5μmの黒色微粉末A群と、個数
平均粒径が8μmの黒色微粉末B群を、適正量ヘンシェ
ルミキサーで約0.5分間撹拌して、個数平均粒径が7
μmの黒色微粉末を得た。次に、この個数平均粒径7μ
mの黒色微粉末100部に対して、ケイ酸微粉末(シリ
カ)0.3部と、更に酸化セリウム0.5部を添加し、
ヘンシェルミキサーで約2分間混合撹拌して、本実施例
のトナーを得た。本実施例はA群とB群に添加する内添
剤の量及び種類を変化させ、又、少なくとも片方に複数
の内添剤の添加を行う場合においての一例である。この
様な構成で現像されるトナーは、従来品よりもトリボが
均一且つ安定であり、複写される画像品質も安定且つ優
れたものとなった。
【0078】実施例13 スチレン−2−エチルヘキシルアクリレート−ジビニル
ベンゼン共重合体100部、平均粒径1.8μmのニグ
ロシン5部及び平均粒径0.2μmのマグネタイト70
部を混合し、ロールミルにて160℃で溶融混練した。
冷却後、ハンマーミルにて粗粉砕した後、ジェット粉砕
機にて微粉砕し、次いで風力分級機を用いて分級し、個
数平均粒径8μmの黒色微粉末のB群を得た。
【0079】次に、スチレン−2−エチルヘキシルアク
リレート−ジビニルベンゼン共重合体100部、平均粒
径1.0μmのニグロシン5部及び平均粒径0.2μm
のマグネタイト70部を懸濁重合法により作成し、個数
平均粒径約5μmのほぼ球状の黒色微粉末を風力分級機
を用いて分級し、個数平均粒径約5μmの黒色微粉末A
群を得た。
【0080】この個数平均粒径約5μmの黒色微粉末A
群と、個数平均粒径約8μmの黒色微粉末B群とを、適
正量ヘンシェルミキサーで約0.5分間混合して、個数
平均粒径7μmの黒色微粉末を得た。次に、この個数平
均粒径7μmの黒色微粉末100部に対して、ケイ酸微
粉末(シリカ)0.3部と、更に酸化セリウム0.5部
を添加し、ヘンシェルミキサーで約2分間混合撹拌し
て、本実施例のトナーを得た。この様な構成で現像され
るトナーは、従来品よりもトリボが均一且つ安定であ
り、複写される画像品質も安定且つ優れたものとなっ
た。この様に、A群とB群のトナーの製造方法が異なっ
ても本発明は有効である。
【0081】実施例14 ・スチレン 185部 ・アクリル酸トリフルオロエチル 15部 ・環化ゴム[アルベックスCK−450(ヘキストジャパン社製)] 10部 ・シアニンブルー(大日精化社製)平均粒径0.1μm 20部 ・パラフィンワックスT−550(日本精ろう社製) 32部 ・重合開始剤[V−601(和光純薬社製)] 10部 上記処方を容器中で70℃に加熱して溶解又は分散し、
単量体系を調製した。別途、イオン交換水1200ml
にアミノアルキル変性コロイダルシリカを10g加え、
HClでpH6に調整し、更にNa2 CO3 を1g加
え、70℃に加温し、TK式ホモミキサーM型(特殊機
化工業製)を用いて、10000r.p.mで15分間
分散させた。
【0082】更に、Al2 (SO43 を1.1g加
え、10000r.p.mで15分間分散させ、分散媒
を調整し、上記単量体組成物を投入し、窒素雰囲気下で
70℃でTK式ホモミキサーを用いて、17000r.
p.mで60分間混合し、単量体組成物を造粒した。そ
の後、パドル撹拌翼で撹拌しつつ70℃で10分間で重
合した。重合反応終了後、反応生成物を冷却し、NaO
Hを加えて分散剤を溶解し、濾過、水洗及び乾燥するこ
とにより個数平均粒径約5μmのA群を得た。
【0083】次に、下記の様な処方及び作成条件によ
り、個数平均粒径約8μmのB群を作製した。 ・スチレン 185部 ・アクリル酸トリフルオロエチル 15部 ・環化ゴム[アルベックスCK−450(ヘキストジャパン社製)] 10部 ・シアニンブルー(大日精化社製、平均粒径0.2μm) 25部 ・パラフィンワックスT−550(日本精ろう社製) 40部 ・重合開始剤[V−601(和光純薬社製)] 10部 上記処方を容器中で70℃に加熱して溶解又は分散して
単量体系を調製した。別途、イオン交換水1200ml
にアミノアルキル変性コロイダルシリカを10g加え、
HClでpH6に調整し、更にNa2 CO3 を1g加
え、70℃に加温し、TK式ホモミキサーM型(特殊機
化工業製)を用いて、10000r.p.mで15分間
分散させた。
【0084】更に、Al2 (SO43 を1.1g加
え、10000r.p.mで15分間分散させ、分散媒
を調整し、上記単量体組成物を投入し、窒素雰囲気下で
70℃でTK式ホモミキサーを用いて、10000r.
p.mで60分間混合し、単量体組成物を造粒した。そ
の後、パドル撹拌翼で撹拌しつつ、70℃で10分間で
重合した。重合反応終了後、反応生成物を冷却し、Na
OHを加えて分散剤を溶解し、濾過、水洗及び乾燥する
ことによりB群を得た。
【0085】こうして出来上がったA群100部に対し
て、ケイ酸微粉末(シリカ)0.3部と、クリーニング
助剤としてチタン酸ストロンチウム微粉末を0.5部添
加し、ヘンシェルミキサーで約3分間混合撹拌した。同
様に、同質のシリカをB群100部に0.3部添加し、
ヘンシェルミキサーの撹拌条件をA群の外添条件よりも
落として約2分間混合撹拌した。こうして外添までを終
了したA群及びB群の両者を混合して、個数平均粒径が
7μmの本実施例のトナーとした。
【0086】この様な構成で現像されるトナーは、従来
品よりもトリボが均一且つ安定であり、複写される画像
品質も安定且つ優れたものとなった。又、従来処方のト
ナーと比べて装置内外のトナー飛散による汚れも少な
く、重合法で作成したトナーの感光体表面のクリーニン
グに対しても効果的であった。この様に、トナー作成方
法が重合法等であっても、又、外添条件をA群及びB群
で変化させても本発明は有効である。
【0087】
【発明の効果】
(第一の発明の効果)以上説明した様に、本発明によれ
ば、平均粒径が異なり、夫々に外添される少なくとも1
種類の外添剤の粒径が異なる少なくとも2種類のトナー
粒子群を混合して用いることにより、トナーの粒度分布
のブロード化に伴う各粒径間の現像条件の差を最小限に
して、長期に渡って画像濃度が高く、非画像部のカブリ
のない安定した画像品質が得られる。又、長期に渡っ
て、感光体の清掃が安定して出来ると共に、トナー飛散
等による装置内外の汚れの発生を防止することが出来
る。
【0088】(第二の発明の効果)以上説明した様に、
本発明によれば、少なくとも2種類のトナー粒子群Aと
Bとから成り、トナー粒子群Bと、平均粒径がB群より
も小さく、且つ外添条件が異なるトナー粒子群Aを混合
したトナーを用いることにより、トナーの粒度分布のブ
ロード化に伴う各粒径間の現像条件の差を最小限にし
て、長期に渡って画像濃度が高く、非画像部のカブリの
ない安定した画像品質が得られる。又、長期に渡って、
感光体の清掃が安定して出来ると共に、トナー飛散等に
よる装置内外の汚れの発生を防止することが出来る。
【0089】(第三の発明の効果)以上説明した様に、
本発明によれば、平均粒径が異なり、夫々に内添される
少なくとも1種類の内添剤の粒径が異なる少なくとも2
種類のトナー粒子群を混合して用いることにより、トナ
ーの粒度分布のブロード化に伴う各粒径間の現像条件の
差を最小限にして、長期に渡って画像濃度が高く、非画
像部のカブリのない安定した画像品質が得られる。又、
長期に渡って、感光体の清掃が安定して出来ると共に、
トナー飛散等による装置内外の汚れの発生を防止するこ
とが出来る。
【0090】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例のトナーの製造過程での個数平
均粒度分布を示す図である。
【図2】従来のトナーの個数平均粒度分布を示す図であ
る。
【図3】従来のトナーにおける現像コントラストと感光
体へ飛翔するトナーの粒度分布の関係を示す図である。
【図4】本発明の実験に用いた従来の現像装置の概略構
成を示す断面図である。
【図5】各粒径を有するトナーへの外添剤量と凝集度の
関係を示す図である。
【図6】外添剤粒径を変えた時のトナーの外添剤量と凝
集度の関係を示す図である。
【図7】外添時間とトナーの凝集度との関係を示す図で
ある。
【0091】
【符号の説明】
1:感光体ドラム 2:現像剤供給装置(容器) 3:現像剤担持体(現像スリーブ) 4:磁界発生手段(マグロール) 5:現像剤規制手段(磁性ブレード) 6、7:現像剤搬送手段(トナー送り部材) 8:現像バイアス電源 T:現像剤
フロントページの続き (72)発明者 多田 達也 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 伊藤 功巳 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−162261(JP,A) 特開 昭60−220359(JP,A) 特開 昭60−247253(JP,A) 特開 平2−168269(JP,A) 特開 平2−158748(JP,A) 特開 平4−335651(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 9/08

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 個数平均粒径が異なる少なくとも
    類のトナー粒子群A及びBと、これらのトナー粒子群A
    及びBの夫々に外添される外添剤とを有する電子写真用
    現像剤であって、 トナー粒子群Aには外添剤aが外添されており、且つ、
    トナー粒子群Bには該外添剤aと同質の外添剤bが外添
    されており、 該トナー粒子群Aは、該トナー粒子群Bよりも個数平均
    粒径が小さく、且つ、該外添剤aは、該外添剤bよりも
    一次粒子平均値が小さく、 上記の外添剤aが外添されているトナー粒子群Aと、上
    記の外添剤bが外添されているトナー粒子群Bと を混合
    することにより得られたものであることを特徴とする電
    子写真用現像剤。
  2. 【請求項2】 個数平均粒径が異なる少なくとも2種
    類のトナー粒子群A及びBと、これらのトナー粒子群A
    及びBの夫々に外添される外添剤とを有する電子写真用
    現像剤であって、 トナー粒子群Aには外添剤aが外添時間Aで外添されて
    おり、且つ、トナー粒子群Bには該外添剤aと同質の外
    添剤bが外添時間Bで外添されており、 該トナー粒子群Aは、該トナー粒子群Bよりも個数平均
    粒径が小さく、且つ、該外添時間Aは、該外添時間Bよ
    りも長く、 上記の外添剤aが外添時間Aで外添されているトナー粒
    子群Aと、上記の外添剤bが外添時間Bで外添されてい
    るトナー粒子群Bと を混合することにより得られたもの
    であることを特徴とする電子写真用現像剤。
  3. 【請求項3】 個数平均粒径が異なる少なくとも
    類のトナー粒子群A及びBを有する電子写真用現像剤で
    あって、 トナー粒子群Aを構成するトナー粒子aには内添剤aが
    内添されており、且つ、トナー粒子群Bを構成するトナ
    ー粒子bには、該内添剤aと同質の内添剤bが内添され
    ており、 該トナー粒子群Aは、該トナー粒子群Bよりも個数平均
    粒径が小さく、且つ、該内添剤aは、該内添剤bよりも
    平均粒径が小さく、 上記の内添剤aが内添されているトナー粒子aによって
    構成されるトナー粒子群 Aと、上記の内添剤bが内添さ
    れているトナー粒子bによって構成されるトナー粒子群
    Bと を混合することにより得られたものであることを特
    徴とする電子写真用現像剤。
  4. 【請求項4】 内添剤a及びbが磁性粉である請求項
    3に記載の電子写真用現像剤。
  5. 【請求項5】 内添剤a及びbが荷電制御剤である請
    求項3に記載の電子写真用現像剤。
  6. 【請求項6】 内添剤a及びbが滑剤である請求項3
    に記載の電子写真用現像剤。
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