JP4979341B2 - 感光性樹脂組成物及びガラスパターンの形成方法 - Google Patents

感光性樹脂組成物及びガラスパターンの形成方法 Download PDF

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Description

本発明は、平面表示装置などの薄型のガラスをウエットエッチングによりガラス基板等のエッチング加工におけるレジストのパターン形成に用いることができる光重合性レジスト組成物及びガラスパターンの製造方法に関するものである。
フラットパネルディスプレイ(FPD)などの平面表示装置には、薄型のガラス基板が前面及び又は背面に使用されている。
例えば、有機ELD(有機エレクトロルミネッセントディスプレイ)の背面キャップには、従来、中空構造のメタル缶が用いられているが、パネルを薄型化するため、メタル缶に代えて、ガラスを背面キャップに用いることが検討されている。一般にガラス製の背面キャップは、ガラス基板をフッ酸でウエットエッチングすることにより形成されている。
ウエットエッチングする際には、ガラス基板の上に感光性樹脂組成物皮膜を形成し、所望の深さにエッチング加工している。しかしながら、従来のレジスト材料では、強酸性のフッ酸による耐酸性が悪く、ガラスとレジストの間で剥がれて、サイドエッチングされ、高い精度のエッチング加工が出ないという問題がある。又、特許文献1には、耐薬品性を付与したレジスト材料でエチレン性不飽和二重結合を側鎖に有するアクリルポリマー型の光硬化性レジスト組成物の開示があるが、ガラスとの密着性において十分満足するものではなかった。
一方、特許文献2には、非感光性の樹脂を被覆材としてガラス基板表面に形成する工法の開示がある。しかしながら、被覆層とガラスの密着性が十分ではなかった。
他方、ガラスのエッチングにはドライエッチング法も開発されているが溝深さが2〜3μmと浅く実用的ではない。尚、装置が非常に高価であり、簡便に使用できない問題がある。サンドブラスト工法によるエッチングではガラス板が割れるという問題もある。
特許文献3には、メルカプト基及び加水分解性基を含有するオルガノポリシロキサンの開示があるが、用途としては、塗料、コーティング材料、接着剤、封止材料等の架橋剤などの開示があるのみであって、光硬化性レジストに用いることについては、何らの開示もない。
特開2005−164877号公報 特開2004−182586号公報 特開平8−134219号公報
本発明は、フッ酸によるウエットエッチングにより、ガラス基板からのレジスト剥がれが生じにくく、精度の高いエッチングパターンを加工することができる感光性樹脂組成物及びガラスパターンの製造方法を提供することにある。
上記目的は、本発明の次の構成により達成することができる。
(1)(A)カルボキシル基含有量が酸当量で100〜600であり、かつ、重量平均分子量が5000〜500000であるバインダー用樹脂、(B)少なくとも一つの末端エチレン性不飽和基を有する光重合性モノマー、(C)光重合開始剤、及び、(D)分子末端がアルコキシシリル基で封鎖されたシリコーンレジンを含有してなる感光性樹脂組成物であって、
上記(D)分子末端がアルコキシシリル基で封鎖されたシリコーンレジンとして、下記一般式(I)で表されるメルカプト基含有シリコーンアルコキシオリゴマー化合物を含有することを特徴とする感光性樹脂組成物
abSi(OR)c(OH)d(4-(a+b+c+d))/2 (I)
(式中、Xはメルカプト基含有の炭素数1〜9の有機置換基、Yは炭素数1〜6の有機置換基、Rは炭素数が1〜4の炭化水素基から選択される一種または二種以上の基、0<a≦1、0≦b≦2、0.1<c≦2.25、及び、0≦d≦2.25、であって、0.1<a+b+c+d≦3を満たす。)
)前記感光性樹脂組成物が、(A)バインダー用樹脂の含有量が20質量%〜90質量%、(B)少なくとも一つの末端エチレン性不飽和基を有する光重合性モノマーの含有量が5〜70質量%、(C)光重合開始剤の含有量が0.1質量%〜10質量%、及び(D)分子末端がアルコキシシリル基で封鎖されたシリコーンレジンの含有量が0.01質量%〜20質量%、である(1)記載の感光性樹脂組成物
(3)合成樹脂フィルムからなる支持層上に、(1)又は(2)記載の感光性樹脂組成物よりなる層を積層して得られる感光性樹脂積層体を、ガラス基板にラミネートし、露光し、現像してレジストパターンを形成し、ポストベークし、該レジストパターンで覆われていない部分のガラス基板を、フッ酸を用いてエッチング加工し、該レジストパターンを剥離することを特徴とするガラスパターンの形成方法。


本発明の感光性樹脂組成物は、感度が高く、フッ酸などの超強酸に対する耐薬品性に優れており、ウエットエッチングによるガラス基板のパターン形成においてレジスト剥がれが生じず、高精度のエッチング加工をすることができる。
以下、本願発明について具体的に説明する。
本発明の感光性樹脂組成物は、(A)カルボキシル基含有量が酸当量で100〜600であり、かつ、重量平均分子量が5000〜500000であるバインダー用樹脂、(B)少なくとも一つの末端エチレン性不飽和基を有する光重合性モノマー、(C)光重合開始剤及び、(D)シリコーンアルコキシオリゴマー化合物を含むことを特徴としている。
シリコーンアルコキシオリゴマーとは、分子末端がアルコキシシリル基で封鎖された比較的低分子のシリコーンレジンであって、1分子中に有機置換基と加水分解性のアルコキシ基を同時に含有するものである。
(D)シリコーンアルコキシオリゴマー化合物としては、下記一般式(I)で表されるメルカプト基含有シリコーンアルコキシオリゴマー化合物が好ましい。
Si(OR)(OH)(4−(a+b+c+d))/2 (I)
(式中、Xはメルカプト基含有の炭素数1〜9の有機置換基、Yは炭素数1〜6の有機置換基、Rは炭素数が1〜4の炭化水素基から選択される一種または二種以上の基、0<a≦1、0≦b≦2、0.1<c≦2.25、及び、0≦d≦2.25、であって、0.1<a+b+c+d≦3を満たす。)
Xはメルカプト基含有の炭素数1〜9の有機置換基であり、炭素数1〜9の有機置換基としては、炭素数1〜6の直鎖又は分鎖の炭化水素基、シクロヘキシル基、フェニル基、―C−C−CH−(SH)が挙げられ、中でも、プロプル基が好ましい。
Rは炭素数が1〜4の炭化水素基から選択される一種または二種以上の基であり、炭素数が1〜4のORの具体例としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基が挙げられる。
上記一般式(I)に示されるメルカプト基含有シリコーンアルコキシオリゴマー化合物を含有する化合物としては、上述した特許文献3に開示があり、具体的には、信越化学工業(株)製のX−40−1805、X−40−1810が挙げられる。
上記一般式(I)に示されるメルカプト基含有シリコーンアルコキシオリゴマー化合物を製造する方法としては、メルカプト基含有アルコキシシランを単独あるいは組み合わせて加水分解・縮合反応に付すかあるいは前記アルコキシシランと1〜4官能の加水分解性基含有シラン、加水分解性基含有オルガノポリシロキサン及び/又は上記加水分解性シラン化合物と加水分解性基含有オルガノポリシロキサンとの部分あるいは完全加水分解物ポリマーとの混合物を共加水分解・縮合反応に付すに際して、前記反応を加水分解触媒としての含フッ素ケイ素化合物の存在下に行うものである。
上記一般式(I)で示されるメルカプト基含有シリコーンアルコキシオリゴマー化合物を含有することで、感度が高く、ガラス等の基板に対する密着性、及びフッ酸に対する耐薬品性に優れるため、フッ酸エッチング時に基板からレジスト剥がれが生じにくく、高い精度でガラスパターン加工することができる。
(D)シリコーンアルコキシオリゴマー化合物のメルカプト基を含有しない他の例としては、信越化学工業(株)製のX−40−9247、X−40−2655Aが挙げられる。
本発明の感光性樹脂組成物において、(D)シリコーンアルコキシオリゴマー化合物は、0.01〜20質量%となるように含有されていることが好ましく、さらに好ましくは1〜10質量%である。フッ酸エッチング時の硬化レジスト剥がれの観点から、0.01質量%以上が好ましく、画像パターンの解像度の観点から、20質量%以下が好ましい。
本発明に用いられる(A)カルボキシル基含有量が酸当量で100〜600であり、かつ、重量平均分子量が5000〜500000であるバインダー用樹脂について以下に述べる。(A)バインダー用樹脂に含まれるカルボキシル基の量は酸当量で100〜600である必要があり、200〜400が好ましい。また重量平均分子量は5000〜500000が好ましく、より好ましくは4万〜20万である。
ここで酸当量とはその中に1当量のカルボキシル基を有する樹脂の重量をいう。重合体中のカルボキシル基はアルカリ可溶性即ちアルカリ水溶液に対する現像性や最終剥離工程での硬化膜の剥離性を与える為に必要である。酸当量が100未満では塗工溶媒または架橋性モノマーとの相溶性が低下し、600を超えると現像性が悪化する。また、重量平均分子量が50万を超えると現像性が低下し、基材との密着性が低下する。重量平均分子量が5000未満では光重合性積層体に用いたとき光重合層の厚みを均一に維持することが困難になる。
なお、酸当量の測定は、平沼産業(株)製平沼自動滴定装置(COM−555)を使用し、0.1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を用いて電位差滴定法により行われる。
分子量は、日本分光(株)製ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)(ポンプ:Gulliver、PU−1580型、カラム:昭和電工(株)製Shodex(登録商標)(KF−807、KF−806M、KF−806M、KF−802.5)4本直列、移動層溶媒:テトラヒドロフラン、ポリスチレン標準サンプル(昭和電工(株)Shodex STANDARD SM−105 Polystyrene)による検量線使用)により重量平均分子量(ポリスチレン換算)として求められる。
(A)バインダー用樹脂は、アルカリ現像性の見地から、カルボキシル基を含有することが好ましく下記の2種類の単量体の中より各々一種またはそれ以上の単量体を共重合させることにより得られる。
第一の単量体は、分子中に重合性不飽和基を一個有するカルボン酸、またはジカルボン
酸、または酸無水物である。例えば(メタ)アクリル酸、フマル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸無水物、マレイン酸半エステル等である。
第二の単量体は、非酸性で、分子中に重合性不飽和基を一個有し、光重合性層の現像性、硬化膜の可とう性等の種々の特性を保持するように選定する。例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸アルキルエステルやベンジル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、スチレンまたは重合可能なスチレン誘導体等が挙げられる。
(A)バインダー用樹脂の感光性樹脂組成物全体に対する含有量は、20〜90質量%の範囲が好ましく、より好ましくは30〜70質量%である。現像後の硬化レジストのレジストとしての耐性の観点から20〜90質量%が好ましい。
本発明に用いられる(B)光重合性モノマーについて、以下説明する。
(B)光重合性モノマーとしては、少なくとも一つの末端エチレン性不飽和基を有する光重合性モノマーであって、具体的な例としては、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、2−ジ(P−ヒドロキシフェニル)プロパンジ(メタ)アクリレート、グリセロールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールトリ(メタ)アクリレート、ポリオキシプロピルトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ポリオキシエチルトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテルトリ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテル(メタ)アクリレート、ビスフェノールAエチレングリコール付加ジ(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート等が挙げられる。
また、ウレタン化合物も挙げられる。ウレタン化合物としては、例えばヘキサメチレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネートがある。
(B)光重合性モノマーの感光性樹脂組成物全体に対する含有量は、5質量%以上70質量%以下が好ましい。感度が向上する観点から5質量%以上であり、エッジフューズが抑制される観点から70質量%以下である。好ましくは5質量%以上50質量%以下、より好ましくは5質量%以上45質量%以下である。
本発明に用いられる(C)光重合開始剤について以下説明する。
(C)光重合開始剤としては、各種の活性光線、例えば紫外線等により活性化され、重合を開始する化合物であれば、通常用いられている化合物を使用することができる。
例えば、ベンゾフェノン等の芳香族ケトン類、2−エチルアントラキノン、2−tert−ブチルアントラキノン等のキノン類、9−フェニルアクリジン等のアクリジン化合物、ベンジルジメチルケタール、ベンジルジエチルケタール、チオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン等ノチオキサントン類、2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体、また、N−アリール−α―アミノ酸化合物も用いることも可能である。N−アリールーα−アミノ酸化合物としては、N−フェニルグリシン、N−メチル−N―フェニルグリシン、N−エチル−N−フェニルグリシン、N−(O−クロロフェニル)グリシン等があげられる。これらは、単独で又は二種類以上を組み合わせて使用される。
(C)光重合開始剤の感光性樹脂組成物全体に対する含有量は、0.1質量%以上10質量%以下とすることが好ましく、0.5〜6質量%とすることがより好ましい。感度の観点より0.1質量%以上が好ましく、硬化レジストの線幅太りの観点から、10質量%以下が好ましい。
また、本発明の感光性樹脂組成物には、必要に応じて、マラカイトグリーン等の染料、
トリブロモフェニルスルホン、ロイコクリスタルバイオレット等の光発色剤、熱発色防止剤、さらに、可塑剤、消泡剤、レベリング剤、剥離促進剤、酸化防止剤、熱架橋剤などを含有することができる。これらは、単独で、又は2種類以上を組み合わせて使用される。
本発明の感光性樹脂組成物は必要に応じて、メチルエチルケトン、メタノール、エタノール、トルエン、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ等の溶剤又は混合溶剤に溶解して不揮発分30〜60質量%程度の溶液として、支持層上や基板上に塗布することができる。
本発明の感光性樹脂積層体は、支持層上に前記感光性樹脂組成物を積層し感光性樹脂層を形成することにより作製する。感光性樹脂積層体は、感光性エレメント、ドライフィルムレジスト(DFR)、と呼ばれることもある。
支持層としては、通常、活性光線を透過させる透明な基材フィルムが用いられ、このような基材フィルムとしては厚み10μm以上100μm以下程度のポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレートなどの合成樹脂フィルムがあるが、通常適度な可とう性と強度を有するポリエチレンテレフタレートが好ましく用いられる。ラミネート時にシワを発生させにくくするため、また支持層の破損を防ぐ観点から、膜厚は10μm以上であることが好ましい。また充分な解像性を得るために、膜厚は100μm以下であることが好ましい。またヘーズは5以下のものが好ましい。
本発明の感光性樹脂積層体中の感光性樹脂層の膜厚は、10μm以上200μm以下が好ましい。より好ましくは、20μm以上150μm以下である。
本発明の感光性樹脂積層体には、必要に応じて感光性樹脂層の支持層とは反対側の面に、保護層を形成しても良い。感光性樹脂層との密着力において、感光性樹脂層と支持層との密着力よりも感光性樹脂層と保護層の密着力が小さいことがこの保護層に必要な特性であり、これにより保護層が容易に剥離できる。
保護層は、本発明の感光性樹脂層を保護する為のフィルムであり、このようなフィルムとしては10〜100μm厚程度のポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレートなどの合成樹脂フィルムがあるが、ポリエチレンフィルムまたはポリプロピレンフィルムが好ましく用いられる。
次に本発明の感光性樹脂積層体の作製方法について説明する。
支持層、感光性樹脂層、及び保護層を順次積層して感光性樹脂積層体を作成する方法は、従来知られている方法を採用することができる。
例えば感光性樹脂層に用いる感光性樹脂組成物を、これらを溶解する溶剤と混ぜ合わせ均一な溶液にしておき、まず支持層上にバーコーターやロールコーターを用いて塗布して乾燥し、支持層上に感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂層を積層する。
次に、必要に応じて感光性樹脂層上に保護層を積層することにより感光性樹脂積層体を作製することができる。
本発明の感光性樹脂積層体を用いたフラットパネルディスプレイの背面キャップの製造方法としては、各工程を以下の通り行う。
(1)ラミネート工程
感光性樹脂積層体の保護層を剥がしながらガラス基板等の基板上にホットロールラミネーターを用いてラミネートする工程。
(2)露光工程
所望の配線パターンを有するマスクフィルムを支持体上に密着させ活性光線源を用いて露光を施す工程。用いられる活性光線源としては、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、紫外線蛍光灯、カーボンアーク灯、キセノンランプなどが挙げられる。また、より微細なレジストパターンを得るためには平行光光源を用いるのがより好ましい。ゴミや異物の影響を極力少なくしたい場合には、フォトマスクを支持体上から数十μm以上数百μm以下浮かせた
状態で露光(プロキシミティー露光)する場合もある。
(3)現像工程
支持体を剥離した後アルカリ現像液を用いて感光性樹脂層の未露光部分を溶解または分散除去、レジストパターンを基板上に形成する工程。用いられるアルカリ現像液としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の水溶液が挙げられる。これらのアルカリ水溶液は感光性樹脂層の特性に合わせて選択されるが、一般的に0.5質量%以上3質量%以下の炭酸ナトリウム水溶液が用いられる。
(4)ポストベーク工程
次に、熱風循環式オーブンを用いて100℃〜200℃で10分〜60分ポストベークを行い、パターニングしたレジスト膜を形成した。
(5)フッ酸エッチング工程
次に、ガラス基板を30℃〜40℃に加熱したフッ酸水溶液(0.5〜40質量%)中に10分〜90分間浸せきしてガラスをエッチングする。エッチングによりガラス表面に深さ10〜100μmの溝を形成する。
(6)剥離工程
レジストパターンをアルカリ剥離液を用いて基板から除去する工程。用いられるアルカリ剥離液としては、一般的に現像で用いたアルカリ水溶液よりも更に強いアルカリ性の水溶液、例えば1質量%以上5質量%以下の水酸化ナトリウム、水酸化カリウムの水溶液が挙げられる。
以下に本発明を実施例により説明する。
(実施例1〜6、比較例1)
実施例及び比較例において用いた感光性樹脂組成物の組成を後記する表1に示す。なお、表1における略号で表した感光性樹脂組成物中の成分の材料を表2に示す。表1のP−1の量(質量%)は、メチルエチルケトンを含有した量(質量%)を示している。
[実施例1〜4]
表1に示す組成の感光性樹脂組成物を均一に攪拌、混合した。次にこの混合溶液を厚さ19μmのポリエチレンテレフタレートフイルムにバーコーターを用いて均一に塗布し、95℃の熱風対流式乾燥機で7分乾燥して感光層の厚さ70μmの感光性樹脂樹積層体を得た。その後、ポリエチレンテレフタレートフイルムを積層していない表面上に22μm厚ポリエチレンフィルム(保護フィルム)を張り合わせて感光性樹脂積層体(DFR)を得た。次にアセトンで洗浄した2mm厚ソーダガラスを基材とし、DFRの保護フイルムを剥がしながら感光層をホットロールラミネーターにより105℃でラミネートして積層体を得た。
次に、この積層体の上にフォトマスク(ライン幅/スペース幅:300μm/350μm)を配置し、500Wの超高圧水銀ランプ(オーク製作所製HMW−801)の露光機を用いて、150mJ/cmで露光した。次いで、ガラス基板上のポリエチレンテレフタレートフイルムを剥がした後、30℃の1質量%炭酸ナトリウム水溶液を約150秒スプレーして未露光部分を溶解除去し、さらに150秒水洗し乾燥して硬化レジストパターンを得た。次に、熱風循環オーブンを用いて200℃で20分間ポストベークを行い、硬化レジストパターン付着ガラス基板を形成した。
上記の硬化レジストパターン付着ガラス基板を30℃に加熱したフッ酸水溶液(3質量%)中に15分間浸せきして、エッチング加工を行い、フッ酸エッチング後のガラス基
板を水洗洗浄した。
実施例1〜4においては、このフッ酸エッチングにより、ガラス基板の表面から40μmの深さの溝が形成された。また、硬化レジストパターンはガラス基板に密着しており、硬化レジストパターンの剥がれは全く認められなかった。次いで、45℃に加熱した6重量%の苛性ソーダ水溶液中にフッ酸エッチング後のガラス基板を浸せきして、硬化レジストパターンを剥離した。得られたガラス基板には40μmの深さを有するガラスパターンが形成されていた。
実施例5及び6においては、このフッ酸エッチング液に浸漬して12分後に硬化レジストパターンがガラス基板から完全に剥がれたが、ガラス基板の表面から30μmの深さの溝が形成された。次いで、45℃に加熱した6重量%の苛性ソーダ水溶液中にフッ酸エッチング後のガラス基板を浸せきして、硬化レジストパターンを剥離した。得られたガラス基板には30μmの深さを有するガラスパターンが形成されていた。
[比較例1]
表1に示した組成の感光性樹脂組成物を用いて、露光量を400mJ/cmとした以外は、実施例1と同様に行った。露光量が150mJ/cmでは、感光性樹脂層が十分に硬化せず、ラインが形成されなかった。硬化レジストパターン付着ガラス基板をフッ酸水溶液(30℃、フッ酸3質量%)に浸せきしたところ、浸漬して2分後に硬化レジストパターンがガラス基板から完全に剥がれた。
Figure 0004979341
Figure 0004979341
本発明によれば、フラットパネルディスプレイなど平面表示装置に用いるガラス基板のエッチング加工等に適したアルカリ現像可能な感光性樹脂組成物および感光性樹脂積層体、を提供することができ、産業上有用である。

Claims (3)

  1. (A)カルボキシル基含有量が酸当量で100〜600であり、かつ、重量平均分子量が5000〜500000であるバインダー用樹脂、(B)少なくとも一つの末端エチレン性不飽和基を有する光重合性モノマー、(C)光重合開始剤、及び、(D)分子末端がアルコキシシリル基で封鎖されたシリコーンレジンを含有してなる感光性樹脂組成物であって、
    上記(D)分子末端がアルコキシシリル基で封鎖されたシリコーンレジンとして、下記一般式(I)で表されるメルカプト基含有シリコーンアルコキシオリゴマー化合物を含有することを特徴とする感光性樹脂組成物
    abSi(OR)c(OH)d(4-(a+b+c+d))/2 (I)
    (式中、Xはメルカプト基含有の炭素数1〜9の有機置換基、Yは炭素数1〜6の有機置換基、Rは炭素数が1〜4の炭化水素基から選択される一種または二種以上の基、0<a≦1、0≦b≦2、0.1<c≦2.25、及び、0≦d≦2.25、であって、0.1<a+b+c+d≦3を満たす。)
  2. 前記感光性樹脂組成物が、(A)バインダー用樹脂の含有量が20質量%〜90質量%、(B)少なくとも一つの末端エチレン性不飽和基を有する光重合性モノマーの含有量が5〜70質量%、(C)光重合開始剤の含有量が0.1質量%〜10質量%、及び(D)分子末端がアルコキシシリル基で封鎖されたシリコーンレジンの含有量が0.01質量%〜20質量%、である請求項1記載の感光性樹脂組成物
  3. 合成樹脂フィルムからなる支持層上に、請求項1又は2記載の感光性樹脂組成物よりなる層を積層して得られる感光性樹脂積層体を、ガラス基板にラミネートし、露光し、現像してレジストパターンを形成し、ポストベークし、該レジストパターンで覆われていない部分のガラス基板を、フッ酸を用いてエッチング加工し、該レジストパターンを剥離することを特徴とするガラスパターンの形成方法。
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