JP2006299132A - 防汚塗料組成物 - Google Patents

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Hiroyuki Kawai
弘幸 河合
Masaaki Shinohara
政明 篠原
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Abstract

【課題】水中構造物表面に対して、水中生物の付着を防止でき、防汚性、耐久性などに優れた保護塗膜を形成するのに適する防汚塗料組成物を提供する。
【解決手段】(A)(a)分子中に重合性不飽和基とシロキサン結合部位を有する重合性不飽和モノマー及び(b)モノマー(a)と共重合可能なその他の重合性不飽和モノマー(b)を共重合成分として含有するビニル系共重合体、(B)オキシアルキレン基含有オルガノポリシロキサン並びに(C)反応性基含有オルガノシランを含有する防汚塗料組成物。反応性基含有オルガノシラン(C)が、反応性基としてケトオキシム基を有するものであることが好適である。
【選択図】なし

Description

本発明は、船舶、港湾施設、ブイ、パイプライン、橋梁、発電所の導水路管、海底基地、海底油田掘削設備、養殖網、定置網などの水中構造物の表面に水中生物が付着生育するのを防止し、該構造物を長期にわたって保護するのに適する防汚塗料組成物に関する。
海、河川、湖沼などの水中には、例えばフジツボ、ホヤ、セルプラ、ムラサキイガイ、カラスガイ、フサコケムシ、アオノリ、アオサなどの生物が多数生息しており、このような水中に上記水中構造物が設置もしくは就航すると、その飛沫部から没水部表面に生物が付着生育して種々の被害が発生する。
上記水中構造物の生物付着防止方法として、従来は銅化合物又は有機錫化合物などの化学物質を防汚薬剤として塗料中に配合し、それを水中構造物に塗装し、塗膜から水中に徐々に溶出させることにより水中生物の付着を抑制していた。しかしながらかかる防汚薬剤は無毒ではないのでその低減が求められており、その方策として例えば特許文献1には、架橋反応性官能基を有するオルガノポリシロキサン、架橋剤、及び硬化触媒としてのホウ酸化合物、及び特定のシリコーンオイルを含有する防汚塗料組成物が開示されている。該防汚塗料組成物によれば、毒性が低く、撥水性を有する塗膜を形成し、その塗膜表面に生物が付着・生育しにくく、また付着しても流水によって容易に脱落させることが可能であったが、塗膜の物理的性質、例えば、防汚性能の持続性、塗膜物性の維持に一長一短があった。
他方、特許文献2には、ビニル共重合体にオルガノポリシロキサン及び/又はポリオキシアルキレンをグラフトしてなるグラフト共重合体及び数平均分子量と粘度が特定範囲内にある分子末端にアルコキシ基を有するシリコーンを含む防汚塗料組成物が記載されている。また、特許文献3には、シリコーン変性アクリル系樹脂を基体樹脂とし、これに親水性シリコーンオイルを特定量併用して得られる防汚塗料組成物が開示されている。これら防汚塗料組成物によれば、塗膜強度、重ね塗り性、防汚性(生物付着防止性)、耐久性に優れるものであるが、基体樹脂とシリコーンオイルとの相溶性が不十分なこともあり、シリコーンオイルが膜表面に早期にしみだしてしまい、生物付着の抑制が長期間満足できるものではなかった。
WO01/72915号パンフレット 特開平11−293183号公報 特開2003−238886号公報
本発明の目的は、水中構造物表面に対して、水中生物の付着を防止でき、防汚性、耐久性などに優れた保護塗膜を形成するのに適する防汚塗料組成物を提供することである。
本発明者らは、上記問題点を解決するために鋭意検討した結果、シロキサン結合部位を有する特定のビニル系共重合体、オキシアルキレン基含有オルガノポリシロキサン及び反応性基含有オルガノシランを含有する防汚塗料組成物により、各成分の相溶性が良好で、生物付着を長期にわたって抑制することができる塗膜が形成できることを見出し、本発明に到達した。即ち本発明は、
1. (A)(a)分子中に重合性不飽和基とシロキサン結合部位を有する重合性不飽和モノマー及び(b)モノマー(a)と共重合可能なその他の重合性不飽和モノマー(b)を共重合成分として含有するビニル系共重合体、(B)オキシアルキレン基含有オルガノポリシロキサン並びに(C)反応性基含有オルガノシランを含有する防汚塗料組成物、
2. モノマー(a)及び(b)の使用割合が、モノマー(a)が1〜99質量%、モノマー(b)が1〜99質量%の範囲内である1項に記載の防汚塗料組成物、
3. その他の重合性不飽和モノマー(b)が、アルコキシシリル基含有重合性不飽和モノマーを含む1項又は2項に記載の防汚塗料組成物、
4. オキシアルキレン基含有オルガノポリシロキサン(B)のHLB値が、0.1以上である1項ないし3項のいずれか1項に記載の防汚塗料組成物、
5. オキシアルキレン基含有オルガノポリシロキサン(B)の配合量が、成分(A)、(B)及び(C)の合計100質量部を基準にして1質量部以上である1項ないし4項のいずれか1項に記載の防汚塗料組成物、
6. 反応性基含有オルガノシラン(C)が、反応性基としてケトオキシム基を有するものである1項ないし5項のいずれか1項に記載の防汚塗料組成物、
7. 反応性基含有オルガノシラン(C)が、反応性基としてアミノ基又はエポキシ基を有するものである1項ないし5項のいずれか1項に記載の防汚塗料組成物、
8. 反応性基含有オルガノシラン(C)の配合量が、成分(A)、(B)及び(C)の合計100質量部を基準にして0.5質量部以上である1項ないし7項のいずれか1項に記載の防汚塗料組成物、
9. アルコキシシリル基含有オルガノポリシロキサン(D)をさらに含有する1項ないし8項のいずれか1項に記載の防汚塗料組成物、
10. 水中構造物表面に、1項ないし9項のいずれか1項に記載の防汚塗料組成物を塗装することを特徴とする塗装方法、
11. 10項に記載の塗装方法により得られる塗装物品、
に関する。
本発明の防汚塗料組成物は、シロキサン結合部位を有する特定のビニル系共重合体、オキシアルキレン基含有オルガノポリシロキサン及び反応性基オルガノシランの相溶性が良好であることから、塗膜形成後、膜表面にオキシアルキレン基含有オルガノポリシロキサンが適度な速度で徐々にしみだすことができ、膜表面に生物付着を抑制することができるものである。しかも被塗面に対する付着性や耐久性等の塗膜物性も良好であり、長期間にわたって水中構造物表面の美観を維持することができる。
(A)ビニル系共重合体
本発明においてビニル系共重合体(A)は、(a)分子中に重合性不飽和基とシロキサン結合部位を有する重合性不飽和モノマー及び(b)モノマー(a)と共重合可能なその他の重合性不飽和モノマー(b)を共重合することにより得られる。
上記モノマー(a)において、重合性不飽和基としては、(メタ)アクリロイル基やビニル基を挙げることができ、シロキサン結合部位としては下記式(1)で示される結合部位を挙げることができる。
Figure 2006299132
(式中、R、Rは同一もしくは異なって、アルキル基、アリール基、またはトリアルキルシロキシ基を表し、nは1〜1000、好ましくは30〜500の整数である)。
上記式(1)におけるアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などが挙げられ、特にメチル基が好適である。
上記モノマー(a)としては、例えば、下記式(2)で示す化合物を挙げることができる。
Figure 2006299132
(式中、Xは(メタ)アクリロイル基又はビニル基を表し、R、Rは前述の通りであり、R及びRは同一もしくは異なって、炭素原子数1〜4のアルキル基、又はアリール基、アラルキル基を、Rは炭素原子数1〜4のアルキル基、又は水酸基を含有する炭素原子数1〜6のヒドロキシアルキル基を表し、aはX1がビニル基のときには0であり、Xが(メタ)アクリロイル基のときには1〜5の整数であり、bは3〜1,000の整数である)。
上記式(2)で表される化合物の具体例としては、例えばγ−メタクリロイルオキシプロピルポリジメチルシロキサンを挙げることができる。
また、モノマー(a)としてトリス(トリメチルシロキシ)−γ−メタクリロイルオキシプロピルシラン、ペンタメチルジシロキサニル−ビス(トリメチルシロキシ)−アクリロイルオキシメチルシラン等のトリメチルシロキシ基を有する重合性不飽和モノマーなども使用可能である。
その他の重合性不飽和モノマー(b)としては、モノマー(a)と共重合可能であれば特に制限はなく、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート;シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート等の脂環式(メタ)アクリレート;ベンジル(メタ)アクリレート等のアラルキル(メタ)アクリレート;2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート等のアルコキシアルキル(メタ)アクリレート;パーフルオロアルキル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート;(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロニトリル;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル化合物;スチレン、α−メチルスチレン等のビニル芳香族化合物;アリル(メタ)アクリレート、エチレングリコ−ルジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、グリセロールジ(メタ)アクリレート、1,1,1−トリスヒドロキシメチルエタンジ(メタ)アクリレート、1,1,1−トリスヒドロキシメチルエタントリ(メタ)アクリレート、1,1,1−トリスヒドロキシメチルプロパントリ(メタ)アクリレート、トリアリルイソシアヌレート、ジアリルテレフタレート、ジビニルベンゼン等の1分子中に少なくとも2個の重合性不飽和基を有する多ビニル化合物等;(メタ)アクロレイン、ホルミルスチロール、炭素数4〜7のビニルアルキルケトン(例えば、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルブチルケトンなど)、アセトアセトキシエチル(メタ)アクリレート、アセトアセトキシアリルエステル、ダイアセトン(メタ)アクリルアミド等のカルボニル基含有重合性不飽和モノマー;(メタ)アクリル酸、マレイン酸、クロトン酸、β−カルボキシエチルアクリレート等のカルボキシル基含有重合性不飽和モノマー;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートなどのヒドロキシアルキル基含有(メタ)アクリレート、アリルアルコール、上記ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートのε−カプロラクトン変性体、分子末端が水酸基であるポリオキシエチレン鎖含有(メタ)アクリレート等の水酸基含有重合性不飽和モノマー;グリシジル(メタ)アクリレート等のエポキシ基含有重合性不飽和モノマー;ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリプロポキシシラン、ビニルトリブトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシメチルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシエチルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリブトキシシラン等のアルコキシシリル基含有重合性不飽和モノマー;エポキシ基含有重合性不飽和モノマー又は水酸基含有重合性不飽和モノマーと不飽和脂肪酸との反応生成物、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシプロピル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート等の酸化硬化性基含有重合性不飽和モノマー等が挙げられ、これらは単独であるいは2種以上適宜併用して使用できる。
上記モノマー(a)及び(b)の使用割合は、形成塗膜の防汚性能の持続性の点から、通常、モノマー(a)が1〜99質量%、好ましくは10〜99質量%、さらに好ましくは30〜70質量%、モノマー(b)が1〜99質量%、好ましくは1〜90質量%、30〜70質量%の範囲内が適当である。
また、本発明においては、後述の反応性基含有オルガノシラン(C)との架橋反応性基を導入し、形成塗膜の耐久性を向上させる点から、上記その他の重合性不飽和モノマー(b)が、アルコキシシリル基含有重合性不飽和モノマーを含んでいることが望ましい。
かかるアルコキシシリル基含有重合性不飽和モノマーの使用量としては、モノマー(a)及び(b)の合計質量を基準にして0.1〜30質量%、好ましくは1〜15質量%の範囲内が適当である。
上記ビニル系共重合体(A)は、上記モノマー(a)及び(b)を有機溶媒中で、それ自体既知のラジカル重合法に従って共重合することにより得られる。共重合に際して用いうる有機溶媒としては、例えば、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル系溶媒;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素溶媒;ミネラルスピリツト、芳香族石油ナフサなどの石油系溶剤;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系溶媒;イソプロピルアルコール、ブタノールなどのアルコール系溶媒;或いはこれら溶媒の2種もしくはそれ以上の混合物が挙げられる。
また、ラジカル重合開始剤としては、例えば、2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ系化合物;ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、クメンヒドロパーオキサイドなどの過酸化物等通常ラジカル重合に使用されている重合開始剤が挙げられる。
上記ラジカル重合開始剤の量としては、形成塗膜のタック性が良好なことから、モノマー(a)及びモノマー(b)の合計質量に対して0.1〜5質量%、好ましくは0.5〜3質量%の範囲内であることができる。
上記の共重合反応は通常、約80〜約200℃、好ましくは約100〜約120℃の温度において行うことができ、かかる条件下に2〜20時間、好ましくは5〜10時間程度で終らせることができる。
上記の通り製造されるビニル系共重合体(A)は、形成塗膜の耐久性及びタック性が良好なことから一般に、約3,000〜200,000、好ましくは約5,000〜100,000の範囲内の重量平均分子量(Mw)を有することが好ましい。
尚、本明細書において、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(東ソー(株)社製、「HLC8120GPC」)で測定した重量平均分子量をポリスチレンの重量平均分子量を基準にして換算した値である。カラムは、「TSKgel G−4000H×L」、「TSKgel G−3000H×L」、「TSKgel G−2500H×L」、「TSKgel G−2000H×L」(いずれも東ソー(株)社製、商品名)の4本を用い、移動相;テトラヒドロフラン、測定温度;40℃、流速;1cc/分、検出器;RIの条件で行ったものである。
(B)オキシアルキレン基含有オルガノポリシロキサン
本発明においてオキシアルキレン基含有オルガノポリシロキサン(B)は、分子鎖末端もしくは側鎖にオキシアルキレン基を含有する直鎖状又は分岐状のオルガノポリシロキサンであり、塗膜形成後に塗膜表層に配向することが可能な、いわゆるシリコーンオイルである。
上記オキシアルキレン基含有オルガノポリシロキサン(B)としては、例えば下記式(3)で示す直鎖状の化合物を挙げることができる。
Figure 2006299132
(式中、R、R及びRは同一もしくは異なって、メチル基又は−R(OR10OY(Rは炭素数1〜4のアルキレン基、R10は炭素数2〜4のアルキレン基、Yは水素原子又はアルキル基であり、kは1〜60である。)で示されるオキシアルキレン基を表し、且つR、R及びRの少なくとも1つはオキシアルキレン基であり、pは0〜1000、qは0〜100である。)
上記式(3)中、オキシアルキレン基の具体例としては、オキシエチレン基、オキシプロピレン基、さらにはオキシエチレン基とオキシプロピレン基がブロック結合もしくはランダム結合したオキシエチレン・オキシプロピレン基が挙げられ、その末端が水酸基又はアルコキシ基で封鎖されていることが好ましい。
また、上記オキシアルキレン基含有オルガノポリシロキサン(B)は、形成塗膜の防汚性及びその持続性の点から、HLBが0.1以上、好ましくは0.5〜10の範囲内であることが望ましい。
本明細書において、HLB値は、オキシアルキレン基含有オルガノポリシロキサンの分子量をW、ポリオキシエチレン基の分子量をW1、ポリオキシプロピレン基の分子量W2とすると{(W1+W2)/W}×20の式により算出することができる値である。
本発明においては、形成塗膜の防汚性能の持続性の点から、上記オキシアルキレン基含有オルガノポリシロキサン(B)の配合量が、成分(A)、(B)及び(C)の合計100質量部を基準にして1質量部以上、好ましくは10質量部以上、さらに好ましくは20〜80質量部の範囲内が適当である。
反応性基含有オルガノシラン(C)
本発明において、反応性基含有オルガノシラン(C)は、上記ビニル共重合体(A)、とオキシアルキレン基含有オルガノポリシロキサン(B)との相溶性を向上させ、本発明の防汚塗料組成物から形成される塗膜が長期の防汚性能を発揮するために配合される成分である。
上記反応性基含有オルガノシラン(C)としては下記式(4)で表すことができる化合物を挙げることができる。
11 SiZ4−r (4)
(式中、R11は同一又は異なって炭素原子数1〜10のアルキル基、アルケニル基、アリール基を表し、Zはケイ素原子に結合した反応性基を表し、rは0〜3、好ましくは0〜2の整数である)。
上記式(4)における反応性基の具体例としては、例えば、同一又は異なって、アセトキシ、オクタノイルオキシ、ベンゾイルオキシなどのアシルオキシ基;メトキシ、エトキシ、プロポキシなどのアルコキシ基;メチルエチルケトキシム、ジエチルケトキシムなどのケトオキシム基;イソプロペニルオキシ、1−エチル−2−メチルビニルオキシなどのアルケニルオキシ基;ジメチルアミノキシ、ジエチルアミノキシなどのアルキルアミノキシ基;ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ブチルアミノ基などのアミノ基;グリシドキシ基、エポキシシクロヘキシル基などのエポキシ基等を挙げることができる。
本発明においては、本発明の防汚塗料組成物から形成される塗膜の硬化性の点から、反応性基含有オルガノシラン(C)が、反応性基としてケトオキシム基を有するものであることが望ましい。
このようなケトオキシム基を有する上記オルガノシラン(C)の具体例としては、例えば、メチル−トリス(メチルエチルケトオキシム)シラン、ビニル−トリス(メチルエチルケトオキシム)シラン、テトラ(メチルエチルケトオキシム)シランなどが挙げられる。
また、本発明の防汚塗料組成物から形成される塗膜と被塗面との付着性を向上させることが可能なことから、該成分(C)が反応性基としてアミノ基またはエポキシ基を有したものであってもよい。
アミノ基を含有する上記オルガノシラン(C)の具体例としては、例えばアミノメチルトリメトキシシラン、アミノメチルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリオキシムシラン、γ−アミノプロピルトリアミノキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン等が挙げられ、エポキシ基を含有する上記オルガノシラン(C)の具体例としては、グリシドキシメチルトリメトキシシラン、グリシドキシメチルトリエトキシシラン、β−グリシドキシエチルトリメトキシシラン、β−グリシドキシエチルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピル(メチル)ジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピル(ジメチル)メトキシシラン、γ−グリシドキシプロピル(エチル)ジメトキシシラン、(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等を挙げることができ、これらは単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
上記アミノ基又はエポキシ基を含有するオルガノシランは、上記ビニル系共重合体(A)がアルコキシシリル基を有する場合において、該アルコキシシリル基と反応することができ、架橋することで耐久性等の塗膜物性向上が可能であることから、反応性基としてさらにアルコキシシリル基を有していることが望ましい。
上記反応性基含有オルガノシラン(C)の配合量としては、本発明の防汚塗料組成物の防汚性の点から、成分(A)、(B)及び(C)の合計100質量部を基準にして0.5質量部以上、好ましくは1質量部以上、さらに好ましくは1〜61質量部の範囲内が適当である。
防汚塗料組成物
本発明の防汚塗料組成物は、(A)(a)分子中に重合性不飽和基とシロキサン結合部位を有する重合性不飽和モノマー及び(b)モノマー(a)と共重合可能なその他の重合性不飽和モノマー(b)を共重合成分として含有するビニル系共重合体、(B)オキシアルキレン基含有オルガノポリシロキサン並びに(C)反応性基含有オルガノシランを含有するものである。
本発明においては形成塗膜の防汚持続性、被塗面との付着性の点から、上記防汚塗料組成物が、アルコキシシリル基含有オルガノポリシロキサン(D)をさらに含有することもできる。
かかるアルコキシシリル基含有オルガノポリシロキサン(D)は、加水分解縮合することが可能ないわゆるシリコーンオリゴマーとして知られているものであり、例えば「SR2406」、「SR2410」、「SR2420」、「SR2416」、「SR2402」、「AY42−161」(以上東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製)、「FZ−3704」、「FZ−3511」(以上日本ユニカー社製)、「KC−89S」、「KR−500」、「X−40−9225」、「X−40−9246」、「X−40−9250」、「KR−217」、「KR−9218」、「KR−213」、「KR−510」、「X−40−9227」、「X−40−9247」、「X−41−1053」、「X−41−1056」、「X−41−1805」、「X−41−1810」、「X−40−2651」、「X−40−2308」、「X−40−9238」、「X−40−2239」、「X−40−2327」、「KR−400」、「X−40−175」、「X−40−9740」(以上信越化学工業株式会社製)などの市販品が適用可能である。
上記アルコキシシリル基含有オルガノポリシロキサン(D)の配合量としては、
、成分(A)、(B)及び(C)の合計100質量部に対して1〜30質量部、好ましくは3〜15質量部の範囲内であることができる。
本発明では、ビニル系共重合体(A)におけるモノマー(b)が、その成分の少なくとも一部として水酸基含有重合性不飽和モノマー、エポキシ基含有重合性不飽和モノマーなどの架橋反応性基を含有する場合には、これら架橋反応性基と反応する架橋剤を塗料中に配合することができる。例えば架橋反応性基が水酸基の場合には、架橋剤としてポリイソシアネート化合物が使用でき、架橋反応性基がエポキシ基の場合には、架橋剤としてアミン系化合物が使用できる。架橋剤の配合により、架橋させることで、塗膜の強度、付着性等を向上することができ好適である。
ポリイソシアネート化合物としては、例えば、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート類;水素添加キシリレンジイソシアネート、1,4−ジイソシアネートシクロヘキサンもしくはイソホロンジイソシアネート等の環状脂肪族ジイソシアネート類;トリレンジイソシアネート、4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート類等の有機ジイソシアネートそれ自体、またはこれらの各有機ジイソシアネートと多価アルコール、低分子量ポリエステルあるいは水等との付加物、あるいは上記した各有機ジイソシアネート同士の環化重合体、さらにはイソシアネート・ビウレット体等が挙げられる。
アミン系化合物としては、例えばエチレンジアミン、プロピレンジアミン、ブチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ペンタエチレンヘキサミンなどの脂肪族ポリアミン類;メタキシリレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、フェニレンジアミンなどの芳香族ポリアミン類;1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、イソホロンジアミンなどの脂環族ポリアミン類;これらポリアミン類のアミノ基がジアルキルケトンによってブロック化されてなるケチミン化合物などが挙げられる。
また、上記防汚塗料組成物が加水分解性基を有する場合などにおいて、形成塗膜の硬化性を向上させるために、有機金属化合物を包含せしめることが望ましい。該有機金属化合物としては、例えば、ジアセチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセテート、ジオクチル錫ジラウレート、ジアセチル錫ジオクトエート、オクチル酸錫、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジオクトエートなどの有機錫化合物;アルミニウムトリメトキシド、アルミニウムトリス(アセチルアセトネート)、アルミニウムトリ−n−ブトキシド、アルミニウムトリス(アセトアセテートエチル)、アルミニウムジイソプロポキシ(アセトアセテートエチル)、アルミニウムアセチルアセトナート等の有機アルミニウム化合物;チタニウムテトラ(モノエチルエトキシド)、チタニウムテトラ(モノエチルエトキシド)、チタニウムテトラ(モノブチルエトキシド)、チタニウムテトラキス(アセチルアセトネート)、テトラノルマルブチルチタネート等の有機チタン化合物;ジルコニウムテトラ(モノメチルエトキシド)、ジルコニウムテトラ(モノエチルエトキシド)、ジルコニウムテトラ(モノブチルエトキシド)、ジルコニウムノルマルプロピレート、ジルコニウムノルマルブチレート、ジルコニウムテトラキス(アセチルアセトネート)等の有機ジルコニウム化合物;ナフテン酸亜鉛等の有機亜鉛化合物;オクチル酸コバルト、ナフテン酸コバルト等の有機コバルト化合物;ホウ酸トリメチル、ホウ酸トリエチル、ホウ酸トリプロピル、ホウ酸トリブチル、ホウ酸トリフェニル、ホウ酸トリ(4−クロロフェニル)、ホウ酸トリヘキサフルオロイソプロピル等のホウ酸エステル等のホウ酸化合物等;が挙げられ、これらは単独でもしくは2種以上併用して使用できる。該有機金属化合物は、成分(A)100質量部に対して0.001〜15質量部、0.005〜10質量部の範囲内で含有させることが適当である。
本発明の防汚塗料組成物には、上記成分以外に必要に応じて、当該分野で公知の撥水剤及び/又は防汚剤を配合してもよい。
撥水剤としては、例えばジメチルポリシロキサン等の上記(B)以外のオルガノポリシロキサン、流動パラフィン、撥水性シリコーンゴム、塩素化パラフィン、固形パラフィン、ワセリン等が挙げられ、これらは1種又は2種以上併用して使用できる。
防汚剤としては、例えば、亜酸化銅、チオシアン銅、銅粉末、塩基性塩化銅、塩基性硫酸銅、塩基性炭酸銅、珪酸銅、水酸化銅などの銅系防汚剤;ジンクピリチオン、銅ピリチオンなどのピリチオン系化合物;トリフェニルボロンピリジン塩などの有機ボロン系化合物;4,5−ジクロロ−2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オンなどのイソチアゾリン系化合物;エチレンビス(ジチオカルバミン酸)亜鉛、テトラメチルチウラムジスルファイドなどの含窒素硫黄系防汚剤;テトラクロロイソフタロニトリルなどのニトリル系化合物;ベンゾチアゾ−ル系化合物、トリアジン系化合物、尿素系化合物、マレイミド系化合物、N−ハロアルキルチオ系化合物、テトラサイクリン系化合物、テトラクロロメチルスルフォニルピリジンなどの殺菌剤及び酸化亜鉛などが挙げられる。
本発明の防汚塗料組成物は、顔料を含有していてもよく、好適な顔料としては、特に限定されるものではないが、酸化亜鉛、ベンガラ、タルク、酸化チタン、シリカ、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化カルシウム、ベントナイト、バリタ、フタロシアニンブルー、カーボンブラック、紺青などがあげられ、これらは単独であるいは2種以上を組み合せて使用できる。
本発明の防汚塗料組成物には、さらに必要に応じてフタル酸系の可塑剤;キシレン樹脂、クマロン樹脂、エポキシ樹脂等の改質用樹脂、防腐剤、防カビ剤、防藻剤、抗菌剤、湿潤剤、消泡剤、増粘剤、レベリング剤、顔料分散剤、たれ防止剤、艶消し剤、染料、酸化防止剤、界面活性剤、造膜助剤、香料等の添加剤;有機溶剤等の塗料用添加剤を適宜配合することができる。
上記の通り得られる本発明の防汚塗料組成物の塗料形態としては、適宜調整可能であり、例えば、成分(A)に含まれる官能基と成分(C)に含まれる反応性基が反応する場合は、成分(A)を含む成分を主剤とし、成分(C)を含む成分を硬化剤とする多液型塗料として提供され、使用直前に混合され塗布に供することができる。他方、成分(A)、(B)及び(C)が互いに反応しない場合は一液型塗料として提供することも可能である。
上記防汚塗料組成物は、刷毛塗り、吹付け塗り、ローラー塗り、浸漬等の公知の手段で塗布することができる。その塗布量は、一般的に、乾燥膜厚として25〜500μm、好ましくは75〜300μmの範囲内が適当である。塗膜の乾燥は室温(例えば40℃以下)で行うことができるが、必要に応じて加熱乾燥を行ってもよい。
本発明は、水中構造物表面に、上記防汚塗料組成物を塗装することを特徴とする塗装方法である。
本発明方法が適用される水中構造物としては、船舶、パイプライン、橋梁、発電所の導水路管、海底基地、海底油田掘削設備、養殖網、定置網などが挙げられ、該水中構造物表面としては、上記水中構造物基体に直接又は該基体に旧塗膜が設けられてなる旧塗装面を包含し、さらに、該水中構造物基体又は該基体に旧塗膜が設けられてなる旧塗装面上に、あらかじめ下塗り塗料による下塗り塗膜を設けたものも包含することができる。
かかる下塗り塗膜としては、例えば、ウォッシュプライマー、ジンクエポキシ系ショッププライマー等のプライマー類を塗布して形成させたプライマー塗膜;ビニルタール系、油性サビ止め、塩化ゴム系、エポキシ系等の下塗りプライマー類を塗布して形成した下塗りプライマー塗膜;プライマー及び下塗りプライマーの塗料を順次塗布して形成させた複層塗膜等が挙げられる。
本発明方法においては、上記防汚塗料組成物から形成される塗膜との付着性、防食性の点から下塗り塗膜として、エポキシ系の下塗りプライマー塗膜をあらかじめ設けることが望ましい。
かかる下塗り塗料は、刷毛塗り、吹付け塗り、ローラー塗り、浸漬等の公知の手段で塗布することができ、塗膜の乾燥は室温(例えば40℃以下)で行うことができるが、必要に応じて加熱乾燥を行ってもよい。
つぎに、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。尚、「部」及び「%」は夫々「質量部」及び「質量%」を示す。
アクリル共重合体(A)の製造
製造例1
撹拌機、温度計、還流冷却器、窒素ガス導入管および滴下ロートを備えた4Lの反応器にキシレン62部を仕込み、窒素ガスを導入しつつ100℃に昇温した。その後、前述の一般式(2)のb=60であるγ−メタクリロイルオキシプロピルポリジメチルシロキサン50部、メチルメタクリレート50部、2,2´−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)1.5部及びキシレン10部からなる混合物を滴下ロ−トにより4時間かけて等速滴下した。滴下終了30分後、更に2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)1部及びキシレン5部からなる開始剤混合物を1時間かけて等速滴下した後、更に100℃で1時間攪拌してから冷却し、キシレン2部で希釈して、固形分56.2%の共重合体溶液(A−1)を得た。該共重合体の重量平均分子量は25600であった。
製造例2〜8
製造例1において、配合組成を表1に示す配合とする以外は製造例1と同様にして、各アクリル共重合体溶液(A−2)〜(A−8)を得た。
Figure 2006299132
固形分:試料を2.0g採取し、105℃で3時間加熱した際の質量の加熱前の質量に対する割合(%)。
防汚塗料組成物の作成
実施例1〜13及び比較例1〜5
上記製造例1〜8で得られた各アクリル共重合体溶液を用いて後記表2に示す配合にて攪拌混合し、各防汚塗料組成物を得た。
Figure 2006299132
(注1)「SE5004」:商品名、東レ・ダウコーニングシリコーン社製、ケトオキシム基含有オルガノシランおよびシラノール基含有オルガノポリシロキサンを含むシリコーンゴム組成物
(注2)ポリオキシアルキレン変性シリコーンオイル;東レ・ダウコーニングシリコーン(株)製、HLB値2.0
(注3)ポリオキシアルキレン変性シリコーンオイル;東レ・ダウコーニングシリコーン(株)製、HLB値5.0
(注4)ポリオキシアルキレン変性シリコーンオイル;東レ・ダウコーニングシリコーン(株)製、HLB値8.0
(注5)「レタン6000硬化剤」:商品名、関西ペイント社製、ヘキサメチレンジイソシアネート系イソシアヌレート、有効成分50%、イソシアネート含量11.3%
(注6)「AY43−059」:商品名、東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製、アミノ基及びエトキシシリル基含有オルガノシラン
(注7)「SH6040」:商品名、東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製、エポキシ基及びメトキシシリル基含有オルガノシラン
(注8)「X−40−9250」:商品名、信越化学工業製、アルコキシシリル基含有オルガノポリシロキサン
(注9)「X−40−9247」:商品名、信越化学工業製、アルコキシシリル基含有オルガノポリシロキサン。
評価試験
大きさ100×300×2mmのサンドブラスト処理鋼板にジンクリッチエポキシ樹脂系ショッププライマー塗料を乾燥膜厚が15μmとなるように塗装し、さらにエポキシ樹脂系重防食塗料を乾燥膜厚が200μmとなるように塗装した塗装板を被塗物とし、この上に各例で得た防汚塗組成物を乾燥膜厚が150μmとなるように刷毛塗装し乾燥させて試験板とし、下記試験に供した。結果を表3に示す。
Figure 2006299132
(*1)付着性:下塗りのエポキシ塗料による塗膜と本防汚塗料組成物による塗膜との付着性を以下の方法で評価した。塗装した塗膜にカッターナイフでクロスカットを入れ、その上からガーゼで強く擦る事で、塗膜が剥れるかどうかを下記基準を目安にして5段階で評価した。
5点:全く剥れ無し、3点:剥れが50%程度、0点:クロスカット入れた時に既に剥れた。
(*2)ダメージ試験:折戸湾(静岡県清水市)にて各試験板を船舶の運航を想定した周速15ノットで回転するローター試験機に取り付け、塗膜のスリ傷、ダメージを目視観察し、下記基準を目安にして5段階で評価した。
5点:スリ傷など特になし、3点:少し剥れがある、0点:膜が削られ、全面に剥れがある。
(*3)防汚性:折戸湾(静岡県清水市)にて各試験板に懸垂浸海試験を6ヶ月実施した。浸漬期間後の試験板に対する貝類などの付着面積を目視で観察し、下記基準を目安として5段階で評価した。
5点:付着物がほとんどなし良好、3点:付着物の面積が50%程度、0点:付着物の面積がほぼ100%

Claims (11)

  1. (A)(a)分子中に重合性不飽和基とシロキサン結合部位を有する重合性不飽和モノマー及び(b)モノマー(a)と共重合可能なその他の重合性不飽和モノマー(b)を共重合成分として含有するビニル系共重合体、(B)オキシアルキレン基含有オルガノポリシロキサン並びに(C)反応性基含有オルガノシランを含有する防汚塗料組成物。
  2. モノマー(a)及び(b)の使用割合が、モノマー(a)が1〜99質量%、モノマー(b)が1〜99質量%の範囲内である請求項1に記載の防汚塗料組成物。
  3. その他の重合性不飽和モノマー(b)が、アルコキシシリル基含有重合性不飽和モノマーを含む請求項1又は2に記載の防汚塗料組成物。
  4. オキシアルキレン基含有オルガノポリシロキサン(B)のHLB値が、0.1以上である請求項1ないし3のいずれか1項に記載の防汚塗料組成物。
  5. オキシアルキレン基含有オルガノポリシロキサン(B)の配合量が、成分(A)、(B)及び(C)の合計100質量部を基準にして1質量部以上である請求項1ないし4のいずれか1項に記載の防汚塗料組成物。
  6. 反応性基含有オルガノシラン(C)が、反応性基としてケトオキシム基を有するものである請求項1ないし5のいずれか1項に記載の防汚塗料組成物。
  7. 反応性基含有オルガノシラン(C)が、反応性基としてアミノ基又はエポキシ基を有するものである請求項1ないし5のいずれか1項に記載の防汚塗料組成物。
  8. 反応性基含有オルガノシラン(C)の配合量が、成分(A)、(B)及び(C)の合計100質量部を基準にして0.5質量部以上である請求項1ないし7のいずれか1項に記載の防汚塗料組成物。
  9. アルコキシシリル基含有オルガノポリシロキサン(D)をさらに含有する請求項1ないし8のいずれか1項に記載の防汚塗料組成物。
  10. 水中構造物表面に、請求項1ないし9のいずれか1項に記載の防汚塗料組成物を塗装することを特徴とする塗装方法。
  11. 請求項10に記載の塗装方法により得られる塗装物品。
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