JP4977406B2 - 結晶化ガラス及び結晶化ガラスの製造方法 - Google Patents

結晶化ガラス及び結晶化ガラスの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、SiO−Al系、又はLiO−Al−SiO系の結晶化ガラス、及びその製造方法に関する。特に極低膨張特性、表面の超平滑性、または高剛性等が厳しく要求される各種精密部材として幅広い用途に使用でき、次世代半導体製造装置の各種構成部材として好適な結晶化ガラスおよびその製造方法に関する。
SiO−Al系、又はLiO−Al−SiO系の結晶化ガラスは、例えば低膨張特性を持たせることが可能であり(例えば特許文献1、特許文献2参照。)、その他にも例えば、高剛性、研磨後の表面の超平滑性など、この系の結晶化ガラス特有の有用な物性を備えている。
一方、SiO−Al系、又はLiO−Al−SiO系の結晶化ガラスにおいて大型サイズの成型品を製造する場合、その製造過程における前駆体ガラスを熱処理し結晶を析出させる工程、又は成長させる工程で、クラックが発生しやすい、又は破壊しやすいという問題があり、この系の結晶化ガラスの大型サイズの成型品は生産効率が著しく悪かった。
特許文献3には部分的に結晶化するガラスはんだであって、主結晶相がβ−石英混晶相からなるガラスはんだが開示されている。この文献には示差熱分析(DTA)によって得られる発熱ピーク最高値、ピーク高さ、及びピーク面積から結晶化特性についての定性的な情報が得られるとの記載がある。
特許文献4には二珪酸リチウムが主結晶相である結晶化ガラスが開示されており、示差熱分析(DTA)により観察される発熱ピークの形状と、結晶化ガラス中に発生する応力についての記載がある。
しかしいずれの文献においても、SiO−Al系、又はLiO−Al−SiO系の結晶化ガラスにおいて、発熱ピークの曲線を具体的にどのような形状にすれば、上述したクラックや破壊の問題が解決されるかの示唆はされていない。
特開平8−133783号公報 特開2005−89272号公報 特開昭59−174543号公報 特開平7−187710号公報
本発明の目的は、SiO−Al系、又はLiO−Al−SiO系の結晶化ガラスにおいて大型サイズの成型品に生じるクラック発生、破壊の原因を解消し、内部品質が均一かつ高い効率で安定に生産可能な結晶化ガラスおよびその製造方法を提供することにある。
本発明のさらなる目的は、上記の問題を解決しかつ極低膨張特性を有する結晶化ガラスをおよびその製造方法を提供することにある。
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意試験研究を重ねた結果、SiO−Al系、又はLiO−Al−SiO系の結晶化ガラスにおいて、前駆体となるアモルファスガラスの示差熱分析によって得られる結晶析出ピーク温度幅を22℃以上とすることによって、大型サイズ(体積1m以上)の材料をクラックや、割れを発生させることなく製造することが可能な結晶化ガラスが得られることを見出し、本発明をなすに至った。特に本発明の結晶化ガラスは極低膨張特性を有することができ、更に透明とする事も可能である。
すなわち、本発明の好適な態様は以下の構成のいずれかで表わされる。
(構成1)
SiO、Alの各成分(酸化物換算)を含有し、前駆体となるアモルファスガラスの示差熱分析において得られる結晶析出ピーク温度幅が22℃以上であることを特徴とする結晶化ガラス。
(構成2)
前記結晶析出ピーク温度幅が22℃以上45℃以下であることを特徴とする構成1に記載の結晶化ガラス。
(構成3)
LiO成分(酸化物換算)をさらに含有することを特徴とする構成1または2に記載の結晶化ガラス。
(構成4)
前記前駆体となるアモルファスガラスの示差熱分析において得られる結晶析出ピーク温度が950℃〜1050℃の範囲であることを特徴とする構成1〜3のいずれかに記載の結晶化ガラス。
(構成5)
TiO成分(酸化物換算)とZrO成分(酸化物換算)を含有し、酸化物換算の質量%にて、TiO成分とZrO成分の合計量が3.0%以上4.3%未満の範囲であることを特徴とする構成1〜4のいずれかに記載の結晶化ガラス。
(構成6)
酸化物換算の質量%にて、TiO成分の含有量が1.6〜3.0%、ZrO成分の含有量が1.3〜2.5%の範囲であることを特徴とする構成1〜5のいずれかに記載の結晶化ガラス。
(構成7)
主結晶相としてβ−石英(β−SiO)、及び/又はβ−石英固溶体(β−SiO固溶体)を含むことを特徴とする、構成1〜6のいずれかに記載の結晶化ガラス。
(構成8)
結晶化ガラスの前駆体となるアモルファスガラス中に含まれるOH分子の量が700ppm以下であることを特徴とする構成1〜7のいずれかに記載の結晶化ガラス。
(構成9)
析出結晶相の平均結晶粒子径が5〜200nmの範囲であることを特徴とする、構成1〜8のいずれかに記載の結晶化ガラス。
(構成10)
結晶化熱処理最高温度が750〜850℃であることを特徴とする、構成1〜9のいずれかに記載の結晶化ガラス。
(構成11)
0〜50℃の温度範囲において、平均線膨張係数が0.0±0.5(10−7−1)以内、ならびにΔL/Lの最大値−最小値が10×10−7以内の範囲であり、SiO、Al、Pを含有し、その合計量が質量百分率で86.0〜89.0%であることを特徴とする構成1〜10のいずれかに記載の結晶化ガラス。
(構成12)
酸化物換算の質量百分率で、
SiO 50〜62%
5〜10%
Al 22〜26%
の範囲の各成分を含有する原ガラスを結晶化熱処理することにより得られることを特徴とする、構成1〜11のいずれかに記載の結晶化ガラス。
(構成13)
酸化物換算の質量百分率で、P成分とSiO成分、Al成分の比が
/SiO 0.1495〜0.1720
/Al 0.330〜0.390
であることを特徴とする構成12に記載の結晶化ガラス。
(構成14)
酸化物換算の質量百分率で、SiO成分、Al成分、P成分の含有量が、
SiO+Al+P=86.0〜89.0%
であることを特徴とする構成12または13に記載の結晶化ガラス。
(構成15)
酸化物換算の質量百分率で、LiO成分を3〜5%の範囲で含有することを特徴とする構成1〜14のいずれかに記載の結晶化ガラス。
(構成16)
酸化物換算の質量百分率で、
MgO 0〜4%及び/又は
ZnO 0〜4%及び/又は
CaO 0〜4%及び/又は
BaO 0〜4%
の範囲の各成分を含有することを特徴とする、構成1〜15のいずれかに記載の結晶化ガラス。
(構成17)
酸化物換算の質量百分率で、
SnO 0.01〜5.0%及び/又は
CeO 0.01〜5.0%
の範囲の各成分を含有することを特徴とする、構成1〜16のいずれかに記載の結晶化ガラス。
(構成18)
フッ化物成分、硫酸塩成分、塩化物成分、MnO成分(酸化物換算)、WO成分(酸化物換算)、Ta成分(酸化物換算)、Nb成分(酸化物換算)から選ばれるいずれか1種以上の成分を含有する事を特徴とする構成1〜17に記載の結晶化ガラス。
(構成19)
PbO、NaO、KOの各成分(酸化物換算)を実質的に含まないことを特徴とする構成1〜18に記載の結晶化ガラス。
(構成20)
構成1〜19のいずれかに記載の結晶化ガラスを用いたリゾグラフィー用マスク。
(構成21)
構成1〜19のいずれかに記載の結晶化ガラスを用いたリゾグラフィー用光学系反射ミラー。
(構成22)
構成1〜19のいずれかに記載の結晶化ガラスを用いたリゾグラフィー用ウエハーステージまたはレチクルステージ。
(構成23)
構成1〜19のいずれかに記載の結晶化ガラスを用いた精密品用部材。
(構成24)
アモルファスガラス原料を溶融し、前記溶融したアモルファスガラス原料を成形した後、熱処理により結晶化ガラスを得る結晶化ガラスの製造方法において、
前記アモルファスガラスは、SiO、Al、TiO、ZrOの各成分(酸化物換算)を含有し、酸化物換算の質量%にて、TiO成分とZrO成分の合計量が3.0〜4.3%未満の範囲であることを特徴とする結晶化ガラスの製造方法。
(構成25)
前記アモルファスガラスは、さらにLiO成分(酸化物換算)を含有することを特徴とする構成24に記載の結晶化ガラスの製造方法。
(構成26)
前記アモルファスガラスは、酸化物換算の質量%にて、TiO成分の含有量が1.6〜3.0%、ZrO成分の含有量が1.3〜2.5%の範囲であることを特徴とする構成24または25に記載の結晶化ガラスの製造方法。
上記の構成は、成分組成を酸化物換算の質量%で表しているため直接表せるべきものではないが、上記の構成と同様の効果を奏するには、モル%で概ね以下の範囲となる。
(構成27)
TiO成分とZrO成分を含有し、モル%で、TiO成分とZrO成分の合計量が2.0%以上3.2%未満の範囲であることを特徴とする構成1〜4のいずれかに記載の結晶化ガラス。
(構成28)
モル%で、TiO成分の含有量が1.3〜2.2%、ZrO成分の含有量が0.7〜1.2% の範囲であることを特徴とする構成1〜5のいずれかに記載の結晶化ガラス。
(構成29)
モル%で、
SiO 57〜70%
2〜5%
Al 13〜18%
の範囲の各成分を含有する原ガラスを結晶化熱処理することにより得られることを特徴とする、構成1〜11のいずれかに記載の結晶化ガラス。
(構成30)
モル%で、LiO成分を7〜11%の範囲で含有することを特徴とする構成1〜14のいずれかに記載の結晶化ガラス。
(構成31)
モル%で、
MgO 0〜3.5%、及び/又は
ZnO 0〜2.0%、及び/又は
CaO 0〜5.0%、及び/又は
BaO 0〜2.0%
の範囲の各成分を含有することを特徴とする、構成1〜15のいずれかに記載の結晶化ガラス。
(構成32)
モル%で、
SnO 0.005〜2.5%及び/又は
CeO 0.005〜2.5%及
の範囲の各成分を含有することを特徴とする、構成1〜16のいずれかに記載の結晶化ガラス。
本発明によれば、SiO−Al系、又はLiO−Al−SiO系の結晶化ガラスにおいて、大型サイズの成型品を製造する場合であっても、その製造過程で、クラックが発生しにくく、又は破壊しにくく、かつ生産効率の高い結晶化ガラス及び結晶化ガラスの製造方法を得る事ができる。
さらに、本発明の好ましい態様によれば、SiO−Al系、LiO−Al−SiO系の結晶化ガラスにおいて、0℃〜50℃の温度範囲において平均線膨張係数が0.0±0.5(10−7−1)以内、ならびにΔL/Lの最大値−最小値が10×10−7以内である結晶化ガラス及び結晶化ガラスの製造方法を得る事ができる。
さらに、本発明の好ましい態様によれば、平均結晶粒子径が5nm〜200nmの微細な結晶粒子であり、研磨後の表面粗度Raが3Å以下と超平滑性を有し、PbO、NaO、KOの各成分のイオンの拡散が無いことを兼ね備えた結晶化ガラス及び結晶化ガラスの製造方法を得る事ができる。
本発明の結晶化ガラスの好ましい態様について説明する。なお、各成分は特に明記しない限り酸化物換算で表わされた成分であり、各成分の含有量は酸化物換算の質量%で示す。
本発明書において「酸化物換算」とは、本発明の結晶化ガラス構成成分として使用される成分のうち、フッ化物成分、硫酸塩成分、および塩化物成分を除き、それら以外の複合塩等が原ガラス溶融時に全て分解され酸化物へ変化すると仮定した場合に、結晶化ガラス中に含有される各成分を表記する方法である。含有量について表記する場合は、酸化物換算された酸化物の総重量を100質量%として、結晶化ガラス中に含有される各成分を表記する。
SiO−Al系、又はLiO−Al−SiO系の結晶化ガラスの特徴のひとつとして、低膨張性が挙げられる。この低膨張性はSiO−Al系、又はLiO−Al−SiO系の結晶化ガラスの組成を特定のものとする事により得る事ができる。半導体製造における次世代リゾグラフィー技術に用いられる構成部材には熱的寸法安定性、強度、熱的耐久性、化学的安定性が求められ、特に熱的寸法安定性に必要とされる極低膨張特性が求められており、低膨張性を利用して、SiO−Al系、又はLiO−Al−SiO系の結晶化ガラスの前記構成部材への使用が検討されている。
また、好ましい態様であれば、表面の研磨によって次世代リゾグラフィーに適用可能な平滑な表面が得られることも、SiO−Al系、又はLiO−Al−SiO系の結晶化ガラスの特徴の一つである。
結晶化ガラスはその前駆体となるアモルファスガラスに熱処理を加えることでアモルファスガラス中に微結晶を生成させることにより製造される。この結晶化ガラスからなる大型サイズの材料を作製する際には、結晶化工程において成形体の内側と外側の温度差から微結晶の生成にバラつきが発生し、それが結晶化ガラス内部の膨張差を引き起こし割れが発生する。この現象は上述した極低膨張特性を有するSiO−Al系、又はLiO−Al−SiO系の結晶化ガラスに顕著に現れる。
これを抑制するためには、アモルファスガラスの示差熱分析(DTA)において得られる結晶析出ピーク温度幅が22℃以上であることが好ましい。
前駆体となるアモルファスガラスの示差熱分析(DTA)において得られる結晶析出ピーク温度幅が広い場合、熱処理工程での結晶の析出がある程度の時間の幅をもってゆるやかに析出するため成形体内部の膨張差が少なくなる。反対に前記ピーク温度幅が狭い場合、短い時間で急激に結晶が析出するため、成形体内部の膨張差が大きくなってしまう。
次に生産の所要時間の観点からみると前記ピーク温度幅が広い場合は結晶化工程に長い時間を要し、前記ピーク温度幅が狭い場合は結晶化工程の時間は短くて済む。
上記の点を勘案し、本発明者らは、前記ピーク温度幅が22℃以上であれば、SiO−Al系、又はLiO−Al−SiO系の結晶化ガラスで大形サイズの成形体を製造する場合において、出来得る限り生産時間を短くし、かつ、割れや破壊が発生しないことを明らかしたものである。割れや破壊の抑制をより確実にするためには、前記ピーク温度幅は23℃以上がより好ましく、24℃以上が最も好ましい。また、生産時間を出来るだけ短くするためには前記ピーク温度幅は45℃以下が好ましく、43℃以下より好ましく、41℃以下が最も好ましい。主結晶相が複数であり、結晶析出ピーク温度が複数ある場合は、対応する結晶析出ピーク温度幅の少なくとも一つが上記の範囲であれば良く、もっとも析出割合の多い主結晶相に対応する結晶析出ピーク温度についての結晶析出ピーク温度幅が上記の範囲であればより好ましい。
また、結晶化ガラス内部の膨張差に起因する割れを抑制するためには、前駆体となるアモルファスガラスの示差熱分析(DTA)において得られる結晶析出ピーク温度の下限が950℃であることが好ましく、960℃であることがより好ましく、970℃であることが最も好ましい。同様に結晶化ガラス内部の膨張差に起因する割れを抑制するためには、前駆体となるアモルファスガラスの示差熱分析(DTA)において得られる結晶析出ピーク温度の上限が1050℃であることが好ましく、1030℃であることがより好ましく、1010℃であることが最も好ましい。
本明細書において、結晶析出ピーク温度、又は示差熱分析(DTA)において得られる結晶析出ピーク温度とはガラスの示差熱分析(昇温速度10℃/min.)にて得られた温度−発熱エネルギー変化曲線の、主結晶相の結晶析出に対応する発熱エネルギーが最大値の時の温度である。
また、発熱ピークエネルギーとは基準エネルギー値と結晶析出ピーク温度における発熱エネルギーの差の絶対値をいう。ここで、基準エネルギー値とは、前記温度−発熱エネルギー変化曲線において、主結晶相の結晶析出に対応する発熱エネルギーの最大値から低温側、高温側のそれぞれに最初に現れる各々の変曲点を結んだ直線と結晶析出ピーク温度の交点で示されるエネルギー値をいう。
結晶析出ピーク温度幅(単にピーク温度幅とも言う)とは、前記温度−発熱エネルギー変化曲線において、結晶析出ピーク温度から低温側、高温側各々、基準エネルギー値からのエネルギーが、発熱ピークエネルギーに対して37%の値を示すエネルギー値を示す各々の温度の差をいう。(図2参照)
本明細書において、「結晶化ガラス」とは、ガラスを熱処理することによりガラス相中に結晶を析出させて得られる材料であり、非晶質固体と結晶からなる材料をいう。
また、本明細書において、「平均結晶粒子径」とは、透過型電子顕微鏡写真の目視算定により取得した結晶粒子径の平均値である。目視算定数は30以上とする。結晶粒子径は視野について予め定めた任意の一方向にそって測定し、結晶粒子をはさむ2本の平行線間の距離とする。
本明細書において「ΔL/Lの最大値−最小値」とは、0℃の時の結晶化ガラスの長さL、当該結晶化ガラスの任意の温度における長さの変化量をΔLとし、その任意の温度範囲における、ΔL/Lの値の最大値と最小値の差を示すものである。
本明細書において、極低膨張特性とは、0℃〜50℃の温度範囲において、平均線膨張係数(α)が0.0±0.5(10−7−1)以内ならびにΔL/Lの最大値−最小値が10×10−7以内の範囲、好ましくは平均線膨張係数が0.0±0.2(10−7−1)以内ならびにΔL/Lの最大値−最小値が10×10−7以内の範囲、より好ましくは平均線膨張係数が0.0±0.1(10−7−1)以内ならびにΔL/Lの最大値−最小値が8×10−7以内の範囲の値であることをいう。
本明細書において、主結晶相とは、析出比が比較的大きい結晶相全てを指す。すなわち、X線回折におけるX線チャート(縦軸はX線回折強度、横軸は回折角度)において、もっとも析出割合の多い結晶相のメインピーク(最も高いピーク)のX線回折強度を100とした場合、各析出相のメインピーク(各結晶相における最も高いピーク)のX線回折強度の比(以下、X線強度比という)が、30以上あるもの全てを主結晶相という。なお、主結晶相以外の結晶のX線強度比は20未満が好ましく、更に好ましくは10未満、最も好ましくは5未満である。
TiO成分および/またはZrO成分は、いずれも結晶核形成剤として有用な成分であり、示差熱分析で表わされる結晶化ガラスの熱的特性を制御するのに有効な成分である。
TiO成分とZrO成分の合計量の下限が3.0%であると、前記ピーク温度幅が前記の範囲内となりやすく、3.2%であるとよりその効果が大きく、3.3%であると最もその効果が大きい。また同様に、TiO成分とZrO成分の合計量の上限が4.3%未満であると前記ピーク温度幅を前記が前記の範囲内となりやすく、4.2%であるとよりその効果が大きく、4.1%であると最もその効果が大きい。
さらにTiO成分とZrO成分の個々の含有量を調節することにより、前記の効果は大きくなる。
TiO成分の含有量の下限が1.6%であると、前記ピーク温度幅がより前記の範囲内となりやすく、1.8%であるとよりその効果が大きく、2.0%であると最もその効果が大きい。
TiO成分の上限が3.0%であると、前記ピーク温度幅がより前記の範囲内となりやすく、2.7%であるとよりその効果が大きく、2.5%であると最もその効果が大きい。
ZrO成分の下限が1.3%であると、前記ピーク温度幅がより前記の範囲内となりやすく、1.4%であるとよりその効果が大きく、1.45%であると最もその効果が大きい。ZrO成分の上限が2.5%であると、前記ピーク温度幅がより前記の範囲内となりやすく、2.0%であるとよりその効果が大きく、1.8%であると最もその効果が大きい。
大型サイズのアモルファスガラスを成形する際の溶融装置の加熱方法として、ガスや酸素バーナーを用いた間接加熱法もしくは電極を用いた直接通電法による溶解方式が適用されるが、ガスや酸素バーナーを用いた間接加熱を用いた場合、ガスに含まれる水分がガラス融液に混入することにより、ガラス内のOH分子濃度が上昇してしまう。OH分子濃度の上昇は、示差熱分析における結晶化ピーク温度を低下させる傾向となり易く、かつ、かつ結晶化ピーク温度幅を縮小させ易い為、結晶化処理過程での割れが発生しやすくなる。割れを抑制するためには、アモルファスガラス中に含まれるOH分子の量が700ppm以下であることが好ましく、680ppm以下であることがより好ましく、660ppm以下であることが最も好ましい。OH分子量の下限としては特に規定されないが、少なくとも10ppm程度結晶化ガラス中に含まれるのは避けられないと予想される。
上記のOH分子量の範囲とするには、ガスや酸素バーナーを用いた間接加熱によって溶融せず、直接通電法によってガラス原料を溶解することが好ましい。
平均線膨張係数についてであるが、各種半導体製造装置や超精密部材分野では、高精度化に対応し得る材料の熱膨張特性が要求される。この様な要求を満足するためには0〜50℃の温度範囲における平均線膨張係数をα=0.0±0.5(10−7−1)以下とする事が好ましい。より好ましくは、α=0.0±0.4(10−7−1)以下である。本発明の結晶化ガラスの好適な態様においては、平均線膨張係数が上記範囲内の値となる。当該物性に関係する結晶化ガラスの成分の組成を後述する範囲に調整することにより、α=0.0±0.5(10−7−1)以下の物性が容易に得られやすくなり、更に調整することによりα=0.0±0.1(10−7−1)以下の物性でも得られやすくなる。
尚、本明細書において平均線膨張係数は、特に注記しない限り(10−7−1)の単位で表示する。
また同様に、要求される高精度化に対応し得る材料の熱膨張特性を満足するためには0〜50℃の温度範囲におけるΔL/Lの最大値−最小値が10×10−7以内の範囲とする事が好ましい。本発明の結晶化ガラスの好適な態様においては、ΔL/Lの最大値−最小値が上記範囲内の値となる。より好ましくは、ΔL/Lの最大値−最小値が9×10−7以内である。本発明の結晶化ガラスは結晶化熱処理条件を調整することによりΔL/Lの最大値−最小値が9×10−7以内の物性が得られやすくなる。さらに結晶化熱処理条件を厳密に調整することにより、ΔL/Lの最大値−最小値が8×10−7以内の物性が得られやすくなる。
次に研磨後の表面粗度ならびに析出結晶径について述べる。各種半導体製造装置や超精密部材分野では、高精度化に対応し得る基板表面の平滑性が重要である。この平滑性を保つために、平均結晶粒子径と表面粗度の関係に注目するべきである。本発明の結晶化ガラスの各種半導体製造装置や超精密部材分野への適用を考慮した場合には研磨後の表面粗度Raは3Å以下が好ましく、2Å以下がより好ましい。この平滑性を容易に得るためには材料の析出結晶の平均結晶粒子径は200nm以下が好ましく、より好ましくは90nm以下、最も好ましくは80nm以下である。一方で、結晶化ガラスの機械的強度を所望のものとするために平均結晶粒子径は5nm以上が好ましく、より好ましくは50nm以上、最も好ましくは60nm以上である。析出結晶径に関係する結晶化ガラスの成分の組成を後述する範囲に調整し、結晶化条件を調整することにより、前述の研磨後の表面粗度Raの値、及び平均結晶粒子径の値が得られやすくなる。
本発明の結晶化ガラスにおいて、低膨張特性は、負の平均線膨張係数を有する主結晶相を析出させ、ガラス相が有する正の膨張係数と結晶相が有する負の膨張係数を相殺させることによって得る事ができる。極低膨張特性を得るためには、結晶化ガラスの主結晶相には、β−石英(β−SiO)、および/またはβ−石英固溶体(β−SiO固溶体)を含有する事が好ましい。析出する結晶相に関係する結晶化ガラスの成分の組成を後述する範囲に調整し、結晶化条件を調整することにより、極低膨張特性が得られやすくなる。なお、本明細書において、β−石英固溶体とはβ−石英にSiおよびO以外の元素が侵入したもの(interstitial)および/または置換したもの(substitutional)を指す。特に、Si+4原子がAl+3と置換されLi+、Mg+2、Zn+2原子が添加され平衡を保つ結晶体である事が好ましい。(尚、その代表としてβユークリプタイトが挙げられる。)
SiO成分は、原ガラスの熱処理により、主結晶相としてβ−石英、β−石英固溶体を析出させる場合に関係する成分であるが、その量が50%以上であると、得られた結晶化ガラスの析出結晶が安定し組織が粗大化しにくく、結果的に機械的強度が向上し、研磨して得られる表面粗度も小さくなる。また、62%以下であると原ガラスの溶融・成形性が容易であり、均質性が向上する。前記効果をより容易に得るには、成分量の下限は54%がより好ましく、54.5%が最も好ましい。また、成分量の上限は56%がより好ましく、55.8%が最も好ましい。
成分は、原ガラスの溶融・清澄性を向上させる効果と、熱処理結晶化後の熱膨張を所望の値に安定化させる効果を有し、SiO成分と共存させることによりその効果はより大きくなる。本発明の結晶化ガラスにおいてはP成分の量が5%以上であると前記の効果が飛躍的に向上し、また10%以下であると、原ガラスの耐失透性が良く、耐失透性の低下が原因となって結晶化段階で析出結晶の組織が粗大化することがなくなり、機械的強度が向上する。前記効果をより容易に得るには、成分量の下限は7.3%がより好ましく、7.4%が最も好ましい。また、同様に前記効果をより容易に得るには、成分量の上限は8.7%がより好ましく、8.5%が最も好ましい。
Al成分は、その量が22%以上であると原ガラスの溶融が容易となり、そのため、得られる結晶化ガラスの均質性が向上し、更に結晶化ガラスの化学的耐久性も良好なものとなる。また、26%以下であると原ガラスの耐失透性が向上し、耐失透性の低下が原因となって結晶化段階で析出結晶の組織が粗大化することがなくなり、機械的強度が向上する。
前記効果をより容易に得るには、成分量の下限は24%がより好ましく、24.2%が最も好ましい。また、同様に前記効果をより容易に得るには、成分量の上限は25%がより好ましく、24.7%が最も好ましい。
更にSiO+Al+P=86.0〜89.0%、
成分とSiO成分質量%の比がP/SiO=0.1495〜0.1720、
成分とAl成分質量%の比がP/Al=0.330〜0.390、
これらのいずれか、又は2つ以上の条件を満たすと、TiO成分とZrO成分の合計量が3.0%以上4.3%未満の範囲のもとでは、0℃〜50℃の温度範囲において、低膨張特性を著しく向上させ易く、極低膨張特性を容易に得ることができる。
より容易に前記効果を得るには、SiO+Al+Pの含有量の下限は86.7%がより好ましく、86.8%が最も好ましい。また同様に、より容易に前記効果を得るには、SiO+Al+Pの含有量の上限は88.0%がより好ましく、87.6%が最も好ましい。
より容易に前記効果を得るには、P/SiOの下限は0.1500がより好ましく、0.1505が最も好ましい。また同様に、より容易に前記効果を得るには、P/SiOの上限は0.1660がより好ましく、0.1600が最も好ましい。
より容易に前記効果を得るには、P/Alの下限は0.335がより好ましく、0.340が最も好ましい。また同様に、より容易に前記効果を得るには、P/Alの上限は0.375がより好ましく、0.360が最も好ましい。
LiO、MgO、ZnOの3成分は、β−石英固溶体の構成要素となり易い成分であるが、これらの3成分は、前記組成範囲のSiO成分およびP成分との共存により、結晶化ガラスの低膨張特性向上や高温時のたわみ量を低減させ易く、更に原ガラスの溶融性、清澄性を著しく向上させるのを容易にする成分である。これらの3成分は前記効果を容易に得たい場合に各々の成分について任意で含有できる。
LiO成分は、その量が3%以上であると前記効果が飛躍的に向上し、また、原ガラスの溶融性が向上することにより均質性が向上し、さらにβ−石英又はβ−石英固溶体の析出が飛躍的に向上するのでより好ましい。また5%以下であると低膨張特性が飛躍的に向上し、極低膨張特性を容易に得ることができ、原ガラスの耐失透性がより向上し、耐失透性の低下に起因する結晶化段階後の結晶化ガラス中の析出結晶の粗大化を抑制し、機械的強度が向上する。前記効果をより容易に得るには、成分量の下限は3.5%が最も好ましい。また前記効果をより容易に得るには、成分量の上限は4.5%がより好ましく、4.3%が最も好ましい。
MgO成分は前記効果を得るために任意で含有させることができる成分である。添加する場合、その量が0.3%以上であると前記効果が飛躍的に向上しより好ましく、また4%以下であると低膨張特性が飛躍的に向上し、極低膨張特性を得ることができる。前記効果をより容易に得るには、成分量の下限は0.5%が最も好ましい。また同様に、前記効果をより容易に得るには、成分量の上限は2%がより好ましく、1.5%が最も好ましい。
ZnO成分は前記効果を得るために任意で含有させることができる成分である。添加する場合、その量が0.1%以上であると前記効果が飛躍的に向上しより好ましく、また4%以下であると低膨張特性が飛躍的に向上し、極低膨張特性を容易に得ることができ、原ガラスの耐失透性がより向上し、耐失透性の低下に起因する結晶化段階後のガラスセラミックス中の析出結晶の粗大化を抑制し、機械的強度が向上する。前記効果をより容易に得るには、成分量の下限は0.2%が最も好ましい、また同様に、前記効果をより容易に得るには、成分量の上限は2%がより好ましく、1.2%が最も好ましい。
CaO、BaOの2成分は、基本的にガラス中に析出した結晶以外のガラスマトリックス中に残存し、極低膨張特性および溶融性改善の効果に影響を与えるものであり、結晶相とガラスマトリックス相の相対量の微調整成分として任意に含有させることができる。
CaO成分は前記効果を得るために任意で含有させることができる成分である。その量が0.3%以上で溶融清澄効果が顕著に得られ、4%以下であると低膨張特性が飛躍的に向上し、極低膨張特性を容易に得ることができる。その他、原ガラスの耐失透性がより向上し、耐失透性の低下に起因する結晶化段階後の結晶化ガラス中の析出結晶の粗大化を抑制し、機械的強度が向上する。前記効果をより容易に得るには、成分量の下限は0.5%が最も好ましい。また同様に、前記効果をより容易に得るには、成分量の上限は2%がより好ましく、1.5%が最も好ましい。
BaO成分は前記効果を得るために任意で含有させることができる成分であるが、その量が0.3%以上、4%以下であると低膨張特性が飛躍的に向上し、極低膨張特性を容易に得ることができる。その他、原ガラスの耐失透性がより向上し、耐失透性の低下に起因する結晶化段階後の結晶化ガラス中の析出結晶の粗大化を抑制し、機械的強度が向上する。前記効果をより容易に得るには、成分量の下限は0.5%が最も好ましい。また同様に、前記効果をより容易に得るには、成分量の上限は2%がより好ましく、1.5%が最も好ましい。
As成分やSb成分は、均質な製品を得るためガラス溶融の際の清澄剤としてそれぞれ任意で添加できる。加えて核形成剤としての効果も奏する。その効果を得る場合には各々の成分量が0.5%以上1.5%以下の範囲が好ましい。
しかし、これらの成分は環境へ悪影響を及ぼすおそれがあるため、環境への影響を考慮した場合はこれらの成分は含まない事が好ましい。
SnO成分及びCeO成分を含有は、As成分やSb成分と同様の高い清澄効果を得る事ができる任意成分である。
これらの成分による高い清澄効果を得る場合は、SnO成分及び/又はCeO成分を含有し、各成分の含有量の下限は、それぞれ質量%で0.05%であることがより好ましく、最も好ましくは0.1%である。また各成分の含有量の上限は、それぞれ質量%で5.0%であることが好ましく、より好ましくは2.0%であり、最も好ましくは1.5%である。
尚、より高い清澄効果を得るためには、SnO成分及びCeO成分の両成分を含有することがより好ましい。この時、SnO成分及びCeO成分の各々の含有量が前記の範囲であると最も好ましい。
フッ化物成分、硫酸塩成分、塩化物成分についても、清澄効果が期待でき、任意で含有できる。また、フッ化物成分は、例えばMgFやCaFとして、硫酸塩成分は、例えばBaSOとして、塩化物成分は、例えばBaCl等として添加することができる。
これらの成分による清澄効果を得る場合には、これらの成分以外の酸化物換算の組成100重量部に対し、F2に換算したフッ化物成分、SOに換算した硫酸塩成分、Clに換算した塩化物成分の合計の添加量の下限が0.05重量部であることがより好ましく、0.15重量部であることが最も好ましい。同様にこれらの成分の合計の含有量の上限としては5重量部で十分であり、2重量部がより好ましく、1.5重量部が最も好ましい。
これらの成分による清澄効果を得る場合のこれらの成分の各々の添加量の下限は0.05重量部がより好ましく、最も好ましくは0.15重量部である。また同様に、その効果を得る場合には前記成分の各々の添加量の上限は3重量部であることが好ましく、より好ましくは2重量部、最も好ましくは1.5重量部である。
また、MnO成分、WO成分、Ta成分、Nb成分についても清澄効果が期待でき、フッ化物成分、硫酸塩成分、塩化物成分と代替で、又はこれらの成分と共に任意で含有できる。
清澄効果を得る場合には、MnO成分、WO成分、Ta成分、Nb成分の合計の含有量の下限が0.05%であることがより好ましく、0.2%であることが最も好ましい。同様にこれらの成分の合計の含有量の上限としては5%で十分であり、3%がより好ましく、1.5%が最も好ましい。
清澄効果を得る場合のこれらの成分の各々の含有量の下限は0.05%がより好ましく、最も好ましくは0.2%である。また同様に、その効果を得る場合には前記成分の各々の含有量の上限は5%であることが好ましく、より好ましくは2%、最も好ましくは1.5%である。
尚、上記成分の他に特性の微調整等を目的として、本発明の結晶化ガラスの特性を損なわない範囲で、SrO、B、La、Bi、Y、Gd、SnO、CeOの各成分を1種及び/または2種以上の合計量で2%以下、他にもCoO、NiO、Fe、Cr等の着色成分を1種または2種以上の合計量で2%以下まで、それぞれ添加し得る。
光フィルターや半導体製造で用いられるフォトマスク等を製造する為に、本発明の結晶化ガラスに各種成膜をする場合には、製膜工程で問題となるPbO、NaO、KOの各成分のイオンの拡散を防ぐために、これらの成分は含まないことが好ましい。
本発明の結晶化ガラスにおいて極低膨張特性を得ようとする場合は、負の平均線膨張係数を有する主結晶相を析出させ、正の平均線膨張係数を有するガラスマトリックス相と相まって、全体として極低膨張特性を実現している。このためには正の平均線膨張係数を有する結晶相、すなわち、二珪酸リチウム、珪酸リチウム、α−石英、α−クリストバライト、α−トリジマイト、Zn−ペタライトをはじめとするペタライト、ウォラストナイト、フォルステライト、ディオプサイト、ネフェリン、クリノエンスタタイト、アノーサイト、セルシアン、ゲーレナイト、フェルスパー、ウィレマイト、ムライト、コランダム、ランキナイト、ラルナイトおよびこれらの固溶体等を含まないことが好ましく、これらに加えて、良好な機械的強度を維持するためには、Hf−タングステン酸塩やZr−タングステン酸塩をはじめとするタングステン酸塩、チタン酸マグネシウムやチタン酸バリウムやチタン酸マンガンをはじめとするチタン酸塩、ムライト、3ケイ酸2バリウム、Al・5SiOおよびこれらの固溶体等も含まないことが好ましい。
また、本発明の結晶化ガラスの熱伝導率、ヤング率は、次世代の半導体製造装置におけるリゾグラフィー技術に対応する場合、以下の値であることが好ましい。熱伝導率は成膜工程や電子線照射にて発熱する材料を速やかに放熱する必要があるため、1.0〜2.0W/(m・K)の範囲が好ましく、さらに好ましくは下限が1.5W/(m・K)および/または上限が1.9W/(m・K)である。
またヤング率については精密部材として使用される場合、軽量化加工や超精密研磨、微細加工における微小欠陥の防止、同時に各種振動等の外部要因による悪影響の低減に対しても重要なものであり、ヤング率は85〜95GPaの範囲が好ましい。さらに好ましくは下限が90GPaおよび/または上限が94GPaである。
次に、本発明の結晶化ガラスは以下の方法により製造する。まずガラス原料を秤量、調合し、通常の製造方法にて、約1450℃〜1600℃で溶融する。原ガラスを熔解した後、金型に鋳込む、および/または熱間成形等の操作により、所望の形状に成形し徐冷する。
次に、結晶化ガラスとするための熱処理を行う。まず、650℃〜750℃の温度、好ましくは下限が680℃および/または上限が720℃の温度で保持し、核形成を促す。核形成後、750℃〜850℃の温度で結晶化する。この温度が750℃より低いと主結晶相が十分に成長し難く、850℃より高いと原ガラスが軟化変形もしくは再熔解し易くなるため望ましくない。好ましくは下限が770℃および/または上限が790℃の温度で結晶化する。
さらに前記マスク、光学系反射ミラー、ウエハーステージ、レチクルステージ、精密品用部材は、前記ガラスセラミックスを所望の形状に加工し、必要に応じてラッピング、研磨、膜付け等の加工をすることにより得られる。
次に本発明の好適な実施例について説明する。
まず、酸化物、炭酸塩、塩化物、硫化物、硝酸塩等の原料を混合し、これを通常の溶解装置を用いて約1450〜1600℃の温度で溶解し攪拌均質化した後、成形、冷却しガラス成形体を得た。その後これを650〜750℃で約1〜150時間熱処理して結晶核形成後、750〜850℃で約1〜300時間熱処理結晶化して、結晶化ガラスを得た。
本発明の結晶化ガラスに関する実施例1〜4および比較例1〜3の原料組成、示差熱分析における結晶析出ピーク温度、結晶析出ピーク温度幅、発熱ピークエネルギー、0〜50℃における平均線膨張係数(α)、前駆体ガラス中に残存するOH分子の量、波長2.0μm付近の透過率の極大値(T)、波長2.21μm付近での透過率の極小値(T)、主結晶相、成形後の割れ発生の有無について表1及び表2に示す。なお、各実施例および比較例の組成は質量%で表した。成形後の割れの発生の有無は、割れが発生した場合は×、割れが発生しなかった場合は○で表わした。
また、実施例1の透過型電子顕微鏡(TEM)による微細構造の観察を図1に示した。観察は、試料をイオンミリング装置(ガタン社製PIPS)により薄膜化し、日立製作所製の透過型電子顕微鏡H800を使用することにより得られたものである。本発明は以下の実施例にのみ限定されるものではない。






























平均線膨張係数はフィゾー干渉式精密膨張率測定装置を用いて測定した。測定試料の形状は直径30mm、長さ約27mmの円柱状である。測定方法として、この試料の両端に光学平面板を接触させ、HeNeレーザーによる干渉縞が観察できるようにし、温度コントロール可能な炉に入れる。次に測定試料の温度を変化させ、干渉縞の変化を観察することによって、温度による測定試料長さの変化量を測定する。実際の測定では、測定試料を上昇温度、下降温度の2条件で測定し、この2条件の測定試料長さ変化量の平均をΔLとする。
平均線膨張係数の算出方法として、平均線膨張係数α、測定温度範囲ΔT、試料長さをLとすると、以下の式より平均線膨張係数α(℃−1)が求められる。
α = ( ΔL/L ) / ΔT
尚、本明細書において平均線膨張係数は、特に注記しない限り(10−7−1)の単位で表示する。
表1に示されるとおり、本発明の実施例の結晶化ガラスは、結晶粒子径が90nm以下と微細であった。また、熱膨張特性も0℃〜50℃における平均線膨張係数が0±0.3(10−7−1)以下であった。
尚、本発明の実施例の結晶化ガラスは、熱伝導率が1.6〜1.8W/(m・K)、ヤング率が90〜93GPa以内であった。
ガラス中のOH基含有量の評価については、以下方法により求めた。
OH基の含有量は、Lambert−Beer式より、
C=1/αtlog10(T/T
で表すことができる。ここで、CはOH分子の含有量(ppm)であり、αは水のモル吸光計数(8.6L/mol・mm)であり、tは研磨したガラスの厚さ(mm)、T、Tは各々の波長における透過率(%)である。
透過率は、厚さ10mmに研磨した結晶化熱処理前のガラスを試料とし、日立製作所製270−30形赤外分光光度計を用いて測定した。この時、波長2.0μm付近での透過率の極大値をTとし、及び波長2.21μm付近での透過率の極小値をTとしてガラス中のOH分子の含有量を求めた。この透過率には表面反射損失分が含まれるものとする。
実施例におけるOH残存量はみな700ppm以下であった。
DTA装置は、NETZSCH社製STA409CDを用い、アルミナ坩堝を用いて結晶析出ピーク温度、結晶析出ピーク温度幅、発熱ピークエネルギーについて測定した。
本発明の結晶化ガラスは前記のごとくのリゾグラフィー用マスク、光学系反射ミラー、ウエハーステージ、レチクルステージ等の半導体製造装置部材、液晶露光装置用部材、大型反射鏡部材、あるいは標準尺・原器用部材、検査装置等の各種精密部材へ活用することができる。また、本発明のガラスセラミックスは透明性が高いため、光フィルター用の基板、リゾグラフィー用の透過型マスク等高い光線透過率を求められる用途にも使用できる。その他、あらゆる部材への用途において本発明のガラスセラミックスの持つ機械的強度により、効果的に軽量化加工を施すこともできる。
実施例1及び比較例1のDTA曲線である。 DTA曲線における結晶析出ピーク温度、結晶析出ピーク温度幅の算出方法を示したものである。 実施例1の透過電子顕微鏡による微細構造の観察像である。

Claims (16)

  1. 酸化物換算の質量百分率で、
    SiO 50〜62%
    5〜10%
    Al 22〜26%
    Li O 3〜5%
    の範囲の各成分を含有し、
    成分とSiO 成分、Al 成分の比が、
    /SiO 0.1495〜0.1720
    /Al 0.330〜0.390であり、
    SiO 成分、Al 成分、及びP 成分の合計量が86.0以上89.0%以下、
    TiO 成分とZrO 成分の合計量が3.0%以上4.0%以下の範囲であり、
    前駆体となるアモルファスガラスの示差熱分析において得られる結晶析出ピーク温度幅が22℃以上であり、
    主結晶相としてβ−石英(β−SiO )、及びβ−石英固溶体(β−SiO 固溶体)のいずれか一方または両方を含むことを特徴とする結晶化ガラス。
  2. 前記結晶析出ピーク温度幅が22℃以上45℃以下であることを特徴とする請求項1に記載の結晶化ガラス。
  3. 前記前駆体となるアモルファスガラスの示差熱分析において得られる結晶析出ピーク温度が950℃〜1050℃の範囲であることを特徴とする請求項1または2に記載の結晶化ガラス。
  4. 酸化物換算の質量%にて、TiO成分の含有量が1.6〜3.0%、ZrO成分の含有量が1.3〜2.5%の範囲であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の結晶化ガラス。
  5. 結晶化ガラスの前駆体となるアモルファスガラス中に含まれるOH分子の量が700ppm以下であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の結晶化ガラス。
  6. 析出結晶相の平均結晶粒子径が5〜200nmの範囲であることを特徴とする、請求項1〜のいずれかに記載の結晶化ガラス。
  7. 結晶化熱処理最高温度が750〜850℃であることを特徴とする、請求項1〜のいずれかに記載の結晶化ガラス。
  8. 0〜50℃の温度範囲において、平均線膨張係数が0.0±0.5(10−7−1)以内、ならびにΔL/Lの最大値−最小値が10×10−7以内の範囲であり、SiO、Al、Pを含有し、その合計量が質量百分率で86.0〜89.0%であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の結晶化ガラス。
  9. 酸化物換算の質量百分率で、
    MgO 0〜4%
    ZnO 0〜4%
    CaO 0〜4%及び
    BaO 0〜4%
    の範囲の各成分を含有することを特徴とする、請求項1〜のいずれかに記載の結晶化ガラス。
  10. 酸化物換算の質量百分率で、
    SnO 0.01〜5.0%及び
    CeO 0.01〜5.0%
    いずれか一方または両方の成分を含有することを特徴とする、請求項1〜のいずれかに記載の結晶化ガラス。
  11. フッ化物成分、硫酸塩成分、塩化物成分、MnO成分(酸化物換算)、WO成分(酸化物換算)、Ta成分(酸化物換算)、Nb成分(酸化物換算)から選ばれるいずれか1種以上の成分を含有する事を特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の結晶化ガラス。
  12. PbO、NaO、KOの各成分(酸化物換算)を実質的に含まないことを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の結晶化ガラス。
  13. 請求項1〜12のいずれかに記載の結晶化ガラスを用いたリゾグラフィー用マスク。
  14. 請求項1〜12のいずれかに記載の結晶化ガラスを用いたリゾグラフィー用光学系反射ミラー。
  15. 請求項1〜12のいずれかに記載の結晶化ガラスを用いたリゾグラフィー用ウエハーステージまたはレチクルステージ。
  16. 請求項1〜12のいずれかに記載の結晶化ガラスを用いた精密品用部材。
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